(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-01
(45)【発行日】2022-04-11
(54)【発明の名称】貨物輸送システム、方法及び装置
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20220404BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20220404BHJP
【FI】
B65G1/04 555A
B65G1/00 501B
(21)【出願番号】P 2020554345
(86)(22)【出願日】2018-10-10
(86)【国際出願番号】 CN2018109679
(87)【国際公開番号】W WO2019119936
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2020-06-19
(31)【優先権主張番号】201711382477.0
(32)【優先日】2017-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520223893
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・ゼンシ・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ゲンユン・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】カイシュアン・ウ
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0137222(US,A1)
【文献】特開2009-143668(JP,A)
【文献】特開2000-118639(JP,A)
【文献】特開平03-284532(JP,A)
【文献】特開2007-246225(JP,A)
【文献】特開2007-137549(JP,A)
【文献】国際公開第2017/015011(WO,A1)
【文献】特開平5-246505(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0346008(US,A1)
【文献】特開昭51-122253(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パレットとの間で貨物輸送を行うための貨物輸送システムであって、
前記パレットは複数のパレット層を備え、前記パレット層それぞれは貨物一時貯留エリアと複数の貨物保管エリアを含み、
前記貨物輸送システムは、パレットに貨物を輸送するための搬入トランスポートトラックと、一つのパレット層における貨物一時貯留エリアと貨物保管エリアとの間で貨物を搬送するためのシャトルトロリーと、を備え、
ここで、前記搬入トランスポートトラックは、搬入メイントランスポートトラックと複数の搬入サブトランスポートトラックを備え、各前記搬入サブトランスポートトラックはパレットの一つのパレット層に対応しており、いずれの搬入サブトランスポートトラックの一端がパレットの一つのパレット層における貨物一時貯留エリアに接続され、他端が前記搬入メイントランスポートトラックに接続され
、
前記パレット層における貨物一時貯留エリアに第3ラベルスキャナーが設置され、
前記第3ラベルスキャナーは、搬入サブトランスポートトラックから該パレット層における貨物一時貯留エリアに輸送された貨物のラベルをスキャンして、サーバーが前記貨物を該パレット層における貨物一時貯留エリアから前記貨物に対応する貨物保管エリアに輸送するようにスキャンされたラベルに基づいて該パレット層に対応するシャトルトロリーを制御するために、スキャンされたラベルで示される貨物の識別情報と保管位置とを前記サーバーに送信するように構成される、貨物輸送システム。
【請求項2】
前記貨物輸送システムは、前記貨物に対応する保管位置を確定することと、前記貨物を前記貨物に対応する保管位置に輸送するように前記搬入トランスポートトラックと前記シャトルトロリーを制御することとを行うためのサーバーをさらに備え、
ここで、前記保管位置がパレット層及び貨物保管エリアを含む、請求項1に記載の
貨物輸送システム。
【請求項3】
前記貨物には、前記貨物の識別情報と、予め指定された、前記貨物に対応するパレット層及び貨物保管エリアとを識別するためのラベルが貼り付けられ、
いずれの搬入サブトランスポートトラックと前記搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に第1ラベルスキャナーが設置され、
前記第1ラベルスキャナーは、前記搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルをスキャンして識別し、前記ラベルに対する識別結果に基づいて前記貨物に対応する搬入サブトランスポートトラックを確定するように構成される、請求項1に記載の
貨物輸送システム。
【請求項4】
前記貨物には、前記貨物の識別情報及びその保管位置を識別するためのラベルが貼り付けられ、
いずれの搬入サブトランスポートトラックと前記搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に第2ラベルスキャナーが設置され、
前記第2ラベルスキャナーは、
前記搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルをスキャンして、
前記サーバーがスキャンされたラベルに基づいて前記貨物を該搬入サブトランスポートトラックに輸送するか否かを判断するためにスキャンされたラベルを前記サーバーに送信するように構成される、請求項2に記載の
貨物輸送システム。
【請求項5】
いずれの搬入サブトランスポートトラックと前記搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に分流装置が設置され、
前記分流装置は、搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物をこの貨物に対応する搬入サブトランスポートトラックに分流させるように構成される、請求項3又は4に記載の
貨物輸送システム。
【請求項6】
前記貨物輸送システムは、貨物をパレットから搬出するための搬出トランスポートトラックをさらに備え、
ここで、前記搬出トランスポートトラックは、搬出メイントランスポートトラックと複数の搬出サブトランスポートトラックを備え、各搬出サブトランスポートトラックは前記パレットの一つのパレット層に対応しており、いずれの搬出サブトランスポートトラックの一端が前記パレットの一つのパレット層に接続され、他端が前記搬出メイントランスポートトラックに接続される、請求項1に記載の
貨物輸送システム。
【請求項7】
前記搬入メイントランスポートトラックと搬出メイントランスポートトラックは、首尾接続のトランスポートセグメントを複数備え、
各トランスポートセグメントは、相互接続される第1サブトランスポートセグメントと第2サブトランスポートセグメントを備え、前記第1サブトランスポートセグメントは水平面と平行し、前記第2サブトランスポートセグメントは水平面と所定の角度をなし、
いずれのトランスポートセグメントの第1サブトランスポートセグメントは、少なくとも一つの搬入サブトランスポートトラックに接続されるか、又は少なくとも一つの搬出サブトランスポートトラックに接続され、
いずれの隣り合う二つのトランスポートセグメントのうちの一方のトランスポートセグメントの第1サブトランスポートセグメントは、他方のトランスポートセグメントの第2サブトランスポートセグメントに接続される、請求項
6に記載の
貨物輸送システム。
【請求項8】
前記シャトルトロリーは、隣り合う二つのパレットの同じ高さのパレット層の間に設置されたトラックを走行し、
前記搬入トランスポートトラックと前記搬出トランスポートトラックは、同一パレットの、前記シャトルトロリーの走行軌跡からなる線分の反対の両端に設置される、
請求項
7に記載の
貨物輸送システム。
【請求項9】
前記シャトルトロリーは、隣り合う二つのパレットの同じ高さのパレット層の間に設置されたトラックを走行し、
前記搬入トランスポートトラックと前記搬出トランスポートトラックそれぞれは、隣り合う二つのパレットのうちの一方のパレットに一対一対応して接続され、前記搬入トランスポートトラックと前記搬出トランスポートトラックは、前記シャトルトロリーの走行軌跡からなる線分の同一端に設置される、請求項
7に記載の
貨物輸送システム。
【請求項10】
前記シャトルトロリーは、ダブルステーションシャトルトロリーであり、各ステーションには少なくとも一つの貨物が同時に収容される、請求項1に記載の
貨物輸送システム。
【請求項11】
搬入トランスポートトラックにおけるいずれの搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位にある第2ラベルスキャナーによりスキャンされた、前記搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信するステップであって、前記搬入トランスポートトラックは、搬入メイントランスポートトラックと複数の搬入サブトランスポートトラックを備え、各前記搬入サブトランスポートトラックが多層パレットの一つのパレット層に対応しており、いずれの搬入サブトランスポートトラックの一端がパレットの一つのパレット層における貨物一時貯留エリアに接続され、他端が前記搬入メイントランスポートトラックに接続される、ステップと、
前記ラベルに基づいて前記貨物に対応する保管用のパレット層が、該搬入サブトランスポートトラックに対応しているか否かを判定するステップと、
前記貨物の保管用のパレット層と該搬入サブトランスポートトラックとが対応していると判定されたことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に設置される分流装置が前記貨物を該搬入サブトランスポートトラックに分流するように前記分流装置に指令を送信するステップと、
前記搬入サブトランスポートトラックに対応するパレット層の貨物一時貯留エリアに設置される第3ラベルスキャナーによりスキャンされた、前記搬入サブトランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信したことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックに対応するシャトルトロリーに対して、前記貨物を貨物一時貯留エリアから前記貨物に対応する貨物保管エリアに搬送する指令を送信するステップと、
を備える貨物輸送方法。
【請求項12】
前記
貨物輸送方法は、
貨物が保管されるパレット層及び貨物保管エリアを備える前記貨物の保管位置を含む前記貨物の出庫指令を受信するステップと、
前記パレット層に対応するシャトルトロリーに対して、前記貨物を前記貨物保管エリアから搬出トランスポートトラックの、前記パレット層に接続した搬出サブトランスポートトラックに搬送する指令を送信するステップであって、前記搬出トランスポートトラックは、搬出メイントランスポートトラックと複数の搬出サブトランスポートトラックを備え、各搬出サブトランスポートトラックがパレットの一つのパレット層に対応しており、いずれの搬出サブトランスポートトラックの一端がパレットの一つのパレット層に接続され、他端が前記搬出メイントランスポートトラックに接続される、ステップと、
をさらに備える、請求項11に記載の
貨物輸送方法。
【請求項13】
搬入トランスポートトラックにおけるいずれの搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位にある第2ラベルスキャナーによりスキャンされた、前記搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信するように構成される受信手段であって、前記搬入トランスポートトラックは、搬入メイントランスポートトラックと複数の搬入サブトランスポートトラックを備え、各前記搬入サブトランスポートトラックは多層パレットの一つの層に対応しており、いずれの搬入サブトランスポートトラックの一端がパレットの一つの層における貨物一時貯留エリアに接続され、他端が前記搬入メイントランスポートトラックに接続される、受信手段と、
前記貨物に対応する保管用のパレット層が該搬入サブトランスポートトラックに対応しているか否かを前記ラベルに基づいて判定するように構成される判定手段と、
前記貨物の保管用のパレット層と該搬入サブトランスポートトラックとが対応していると判定されたことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に設置される分流装置が前記貨物を該搬入サブトランスポートトラックに分流するように前記分流装置に指令を送信するように構成される第1送信手段と、
前記搬入サブトランスポートトラックに対応するパレット層の貨物一時貯留エリアに設置される第3ラベルスキャナーによりスキャンされた、前記搬入サブトランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信したことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックに対応するシャトルトロリーに対して、前記貨物を貨物一時貯留エリアから前記貨物に対応する貨物保管エリアに搬送する指令を送信するように構成される第2送信手段と、
を備える貨物輸送装置。
【請求項14】
前記
貨物輸送装置は、出庫手段をさらに備え、
前記出庫手段は、
貨物が保管されるパレット層及び貨物保管エリアを備える前記貨物の保管位置を含む前記貨物の出庫指令を受信することと、
前記パレット層に対応するシャトルトロリーに対して、前記貨物を前記貨物保管エリアから、搬出トランスポートトラックの、前記パレット層に接続した搬出サブトランスポートトラックに搬送する指令を送信することであって、前記搬出トランスポートトラックは、搬出メイントランスポートトラックと複数の搬出サブトランスポートトラックを備え、各搬出サブトランスポートトラックはパレットの一つのパレット層に対応しており、いずれの搬出サブトランスポートトラックの一端がパレットの一つのパレット層に接続され、他端が前記搬出メイントランスポートトラックに接続される、ことと、
を行うように構成される、請求項
13に記載の
貨物輸送装置。
【請求項15】
一つ又は複数のプロセッサと、
一つ又は複数のプログラムを記憶するための記憶装置と、を備えるサーバーであって、
前記一つ又は複数のプログラムが前記一つ又は複数のプロセッサによって実行される時、前記一つ又は複数のプロセッサに請求項
11又は
12に記載の
貨物輸送方法を実現させるサーバー。
【請求項16】
コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、
該
コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、請求項
11又は
12に記載の
貨物輸送方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
コンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、請求項
11又は
12に記載の
貨物輸送方法を実現する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2017年12月20日に提出された、出願番号が201711382477.0で、出願人が北京京東尚科信息技術有限公司及び北京京東世紀貿易有限公司で、発明の名称が「貨物輸送システム、方法及び装置」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、当該特許出願の全文を引用により本出願に組み込む。
【0002】
本出願の実施形態は自動制御の技術分野に関し、具体的には、物流設備の制御の技術分野、特に、貨物輸送システム、方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
物流業界の急速な発展に伴い、高密度で高度に自動化された倉庫保管方式は物流保管システムの構築において大きな傾向になりつつある。この傾向の下で、高密度な倉庫保管は急速に発展している。高密度な倉庫保管の一種として、シャトルトロリーを用いた多層倉庫保管システムは益々多く使用されている。
【0004】
今は、シャトルトロリーを用いた多層倉庫保管システムは、主に、多層のパレット、各層に設置されるシャトルトロリー、昇降装置及び制御システムを備える。実際の応用で、シャトルトロリーと昇降装置が協働して貨物の出庫、入庫の操作を完成する。貨物を入庫させる必要がある時、例えば、昇降装置で貨物を地面から所定のパレットの指定された位置に持ち上げて、シャトルトロリーで貨物をそのパレットの指定された位置から保管エリアに搬送する。貨物を出庫させる必要がある時、例えば、シャトルトロリーで貨物を保管エリアからその貨物の保管エリアの所在のパレットの一つの指定された位置に搬送し、昇降装置で貨物をその指定された位置から地面に搬送する。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態は貨物輸送のためのシステム、方法及び装置を提供する。
【0006】
第1方面では、本出願の実施形態は、パレットとの間で貨物輸送を行うための貨物輸送システムであって、パレットは複数のパレット層を備え、各パレット層は貨物一時貯留エリアと複数の貨物保管エリアを備え、該システムは、パレットに貨物を輸送するための搬入トランスポートトラックと、一つのパレット層における貨物一時貯留エリアと貨物保管エリアとの間で貨物を搬送するためのシャトルトロリーと、を備え、搬入トランスポートトラックは搬入メイントランスポートトラックと複数の搬入サブトランスポートトラックを備え、各搬入サブトランスポートトラックはパレットの一つのパレット層に対応しており、いずれの搬入サブトランスポートトラックの一端がパレットの一つのパレット層における貨物一時貯留エリアに接続され、他端が搬入メイントランスポートトラックに接続される、貨物輸送システム、を提供する。
【0007】
第2方面では、本出願の実施形態は、貨物輸送方法を提供し、前記方法は、搬入トランスポートトラックにおけるいずれの搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位にある第1ラベルスキャナーによりスキャンされた、搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信するステップであって、搬入トランスポートトラックは、搬入メイントランスポートトラックと複数の搬入サブトランスポートトラックを備え、各搬入サブトランスポートトラックが多層パレットの一つのパレット層に対応しており、いずれの搬入サブトランスポートトラックの一端が、パレットの一つのパレット層における貨物一時貯留エリアに接続され、他端が搬入メイントランスポートトラックに接続される、ステップと、ラベルに基づいて貨物に対応する事前設定された保管用のパレット層が、該搬入サブトランスポートトラックに対応するか否かを判定するステップと、貨物の事前設定された保管用のパレット層と該搬入サブトランスポートトラックとが対応していると判定されたことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に設置される分流装置が貨物を該搬入サブトランスポートトラックに分流するように分流装置に指令を送信するステップと、搬入サブトランスポートトラックに対応するパレット層の貨物一時貯留エリアに設置される第3ラベルスキャナーによりスキャンした、搬入サブトランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信したことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックに対応するシャトルトロリーに、貨物を貨物一時貯留エリアから貨物に対応する貨物保管エリアに搬送する指令を送信するステップと、を備える。
【0008】
第3方面では、本出願の実施形態は、貨物輸送装置を提供し、該装置は、搬入トランスポートトラックにおけるいずれの搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位での第1ラベルスキャナーによりスキャンされた、搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信するように構成される受信手段であって、搬入トランスポートトラックは、搬入メイントランスポートトラックと複数の搬入サブトランスポートトラックを備え、各搬入サブトランスポートトラックは多層パレットの一つのパレット層に対応しており、いずれの搬入サブトランスポートトラックの一端がパレットの一つのパレット層における貨物一時貯留エリアに接続され、他端が搬入メイントランスポートトラックに接続される、受信手段と、ラベルに基づいて、貨物に対応する事前設定されたパレット層が該搬入サブトランスポートトラックに対応するか否かを判定するように構成される判定手段と、貨物の事前設定されたパレット層と該搬入サブトランスポートトラックとが対応していると判定されたことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に設置される分流装置が貨物を該搬入サブトランスポートトラックに分流するように分流装置に指令を送信するように構成される第1送信手段と、搬入サブトランスポートトラックに対応するパレット層の貨物一時貯留エリアに設置される第3ラベルスキャナーによりスキャンした、搬入サブトランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信したことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックに対応するシャトルトロリーに、貨物を貨物一時貯留エリアから貨物に対応する貨物保管エリアに搬送する指令を送信するように構成される第2送信手段と、を備える。
【0009】
第4方面では、本出願の実施形態はサーバーを提供し、該サーバーは、一つ又は複数のプロセッサと、一つ又は複数のプログラムを記憶するための記憶装置と、を備え、上記一つ又は複数のプログラムが上記一つ又は複数のプロセッサによって実行される時、上記一つ又は複数のプロセッサに第2方面に記載された方法を実現させる。
【0010】
第5方面では、本出願の実施形態はコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、第2方面に記載の方法を実現するコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0011】
本出願の実施形態で提供される貨物輸送システム、方法及び装置は、搬入トランスポートトラックを使用してパレットに貨物を輸送し、シャトルトロリーを介して貨物一時貯留エリアと貨物保管エリアの間で貨物を輸送することで、トランスポートトラックの、貨物を効率的に輸送する能力を有効に利用し、貨物とパレットの間での輸送の效率が向上される。
【0012】
いくつかの実施形態では、貨物輸送システムは、搬出トランスポートトラックをさらに備え、貨物輸送システムは搬入トランスポートトラックからパレットに貨物を輸送すると同時に、搬出トランスポートトラックで外部へ貨物を搬出することができる。パレットに保管される貨物の輸送速度が高まれることで、パレットの利用率が向上される。
【0013】
以下の図面を参照してなされる非限定的な実施形態に対する詳細な説明により、本出願の他の特徴、目的及び利点がより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本出願に係る貨物輸送システムの平面概略図である。
【
図2】
図2は、本出願に係る搬入トランスポートトラック/搬出トランスポートトラックの側面視における構造概略図である。
【
図3】
図3は、本出願に係る搬入トランスポートトラック/搬出トランスポートトラックの他の側面視における構造概略図である。
【
図4】
図4は、本出願に係る貨物輸送システムの他の実施形態の平面概略図である。
【
図5】
図5は、本出願に係る貨物輸送システムのもう一つの実施形態の平面概略図である。
【
図6】
図6は、本出願に係る貨物輸送システムのさらなる一つの実施形態の平面概略図である。
【
図7】
図7は、本出願に係る貨物輸送方法の一実施形態のフローチャートである。
【
図8】
図8は、本出願に係る貨物輸送装置の一実施形態の構造概略図である。
【
図9】
図9は、本出願の実施形態を実現するためのサーバーに適するコンピューターシステムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、添付の図面及び実施形態を参照しながらさらに本出願を詳細に説明する。本明細書に記載される特定の実施形態は、本出願を限定するものではなく、関連する発明を説明するためのものに過ぎないことを理解されたい。また、説明の便宜上、発明に関連する部分のみが図面に示されている。
【0016】
なお、矛盾が生じない場合、本出願の実施形態及び実施形態の特徴は互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照しながら実施形態を踏まえて、本出願を詳細に説明する。
【0017】
【0018】
図1に示されるように、貨物輸送システムは搬入トランスポートトラック12とシャトルトロリー13を備えることができる。
【0019】
貨物輸送システムは、パレット11との間で貨物輸送を行うために使用される。
【0020】
パレット11は、貨物を保管するための様々なタイプのパレットであってもいい。パレット11は、例えば、物流倉庫の中に設置されることができる。パレット11は、ラック式構造物であり、倉庫の空間を充分に利用して、倉庫の収容能力を向上することができる。パレットは複数のパレット層を有することができる。各パレット層は貨物を保管するための複数の貨物保管エリアを備える。また、パレットの各層には、貨物を一時的に保管するための貨物一時貯留エリアを設置できる。
【0021】
搬入トランスポートトラック12はパレット11に貨物を輸送するためのものである。搬入トランスポートトラック12は搬入メイントランスポートトラック121と複数の搬入サブトランスポートトラック122を備えることができる。各搬入サブトランスポートトラック122はパレット11の一つの層に対応することができる。いくつかの応用シナリオにおいて、各搬入サブトランスポートトラック122はパレット11の一つのパレット層に一対一対応することができる。他のいくつかの応用シナリオにおいて、少なくとも二つの搬入サブトランスポートトラック122はパレット11の同パレット層に対応することができる。いずれの搬入サブトランスポートトラック122の一端がパレット11の一つのパレット層の貨物一時貯留エリアに接続され、他端が搬入メイントランスポートトラック121に接続されることができる。すなわち、貨物は、搬入サブトランスポートトラック122から、該搬入サブトランスポートトラック122に接続するパレット層の貨物一時貯留エリアに直接輸送されることができる。
【0022】
シャトルトロリー13は様々なタイプのシャトルトロリーであってもよく、シャトルトロリー13はパレット11の一つのパレット層における貨物一時貯留エリアと貨物保管エリアの間で貨物を輸送するためのものである。各パレット層に対して、シャトルトロリー13は該パレット層の貨物一時貯留エリアと貨物保管エリアの間で貨物を輸送することができる。いくつかの応用シナリオにおいて、各パレット層は一つのシャトルトロリー13に対応することができ、各パレット層に対応するシャトルトロリー13は該パレット層の貨物一時貯留エリアと貨物保管エリアの間で貨物を輸送することができる。
【0023】
本実施形態では、搬入トランスポートトラック12の搬入メイントランスポートトラック121は貨物を搬入サブトランスポートトラック122に輸送することができる。そして、搬入サブトランスポートトラック122は貨物をパレット11の一つのパレット層における貨物一時貯留エリアに輸送する。シャトルトロリー13は貨物を貨物一時貯留エリアから貨物保管エリアに輸送する。
【0024】
本実施形態で提供される貨物輸送システムは、搬入トランスポートトラックを使用して各パレット層に貨物を輸送することで、各パレット層に輸送される複数の貨物は同時に搬入トランスポートトラックで輸送されることができ、貨物輸送システムの、パレットへの貨物輸送效率が向上した。また、各パレット層に貨物一時貯留エリアを設置し、シャトルトロリーは各パレット層の貨物一時貯留エリア及び貨物保管エリアの間で貨物を輸送することで、貨物輸送システムは同一のパレット層へ貨物を連続輸送することができ、パレットへの貨物輸送效率がさらに向上した。
【0025】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、パレット11へ貨物を置く時、貨物ごとは一つの貨物保管エリアに対応できる。搬入トランスポートトラック12に貨物を輸送する前に、貨物に対して保管用のパレット層及び貨物保管エリアを割り当てることができる。いくつかの応用シナリオにおいて、貨物を保管するパレット層と貨物保管エリアとに対応するコードを、貨物に対応するラベルに設置されることができる。貨物が搬入トランスポートトラック12に置く前に、ラベルを相応する貨物に貼り付けることができる。ここで、ラベルは貨物の識別情報と、予め指定された貨物に対応するパレット層及び貨物保管エリアとを識別できる。ラベルはバーコード形式のラベルであり得、QRコード(登録商標)形式のラベルであってもよく、ここでは限定しない。
【0026】
いくつかの選択可能な実施形態では、いずれの搬入サブトランスポートトラック122と搬入メイントランスポートトラック121との接続部位には第1ラベルスキャナー(図示せず)を設置できる。第1ラベルスキャナーは、搬入メイントランスポートトラック121に輸送されている貨物のラベルをスキャンして識別し、ラベルに対する識別結果に基づいて貨物に対応するパレット層を確定することができ、それによって、この貨物が進入すべき搬入サブトランスポートトラック122を確定する。これらの選択可能な実施形態では、搬入サブトランスポートトラック122と搬入メイントランスポートトラック121との接続部位に、貨物のラベルをスキャンして識別する第1ラベルスキャナーを設置し、保管用のパレット層と貨物保管エリアが指定された貨物のいずれに対して、第1ラベルスキャナーは、ラベルから貨物に対応する保管用のパレット層を識別し、この保管用のパレット層が第1ラベルスキャナー所在のパレット層と同じであるか否かを判断し、同じの場合には、貨物に対応する搬入サブトランスポートトラック122が第1ラベルスキャナーに接続される搬入サブトランスポートトラック122であると確定する。
【0027】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、いずれの搬入サブトランスポートトラック122と搬入メイントランスポートトラック121との接続部位には分流装置(図示せず)を設置できる。分流装置は、搬入メイントランスポートトラック121に輸送されている貨物を該貨物に対応する搬入サブトランスポートトラック122に分流させる。
【0028】
いくつかの応用シナリオにおいて、上記第1ラベルスキャナーは、搬入メイントランスポートトラック121にある貨物に対応するパレット層が、第1ラベルスキャナー自体に接続される搬入サブトランスポートトラック122に対応するパレット層であると確定した後、第1ラベルスキャナー自体に接続される搬入サブトランスポートトラック122と搬入メイントランスポートトラック121との接続部位に設置される上記分流装置を、貨物を搬入メイントランスポートトラック121から上記搬入サブトランスポートトラック122に分流するように起動させることができる。具体的には、例えば、第1ラベルスキャナーは、貨物に対応する保管用のパレット層と第1ラベルスキャナー自体に接続される搬入サブトランスポートトラック122に対応するパレット層とが同じであると確定した後、貨物を搬入メイントランスポートトラック121から、貨物に対応するパレット層に接続される搬入サブトランスポートトラック122に分流させるように上記分流装置を起動させるパルス信号を発生させることができる。
【0029】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、貨物輸送システムは搬出トランスポートトラック14をさらに備えることができる。
図1に示されるように、搬入トランスポートトラック12と搬出トランスポートトラック14はそれぞれ、パレット11の、貨物一時貯留エリアから貨物保管エリアへ貨物を輸送する方向AA’に沿う反対の両端に設置され得る。
【0030】
搬出トランスポートトラック14はパレット11から貨物を搬出するためのものである。ここで、搬出トランスポートトラック14は搬出メイントランスポートトラック141と複数の搬出サブトランスポートトラック142とを備えることができる。各搬出サブトランスポートトラック142はパレット11の一つの層に接続され、他端が搬出メイントランスポートトラック141に接続される。それで、貨物がパレット11から搬出される必要がある時、シャトルトロリー13は貨物を、その保管エリアからその保管エリアの所在のパレット層に対応する搬出サブトランスポートトラック142へ輸送して、搬出サブトランスポートトラック142から搬出メイントランスポートトラック141に輸送し、搬出メイントランスポートトラック141から予め指定された位置に輸送することができる。そうすると、貨物輸送システムは、搬入トランスポートトラック12からパレット11に貨物を輸送すると同時に、搬出トランスポートトラック14を介してパレット11から外部へ貨物を搬出することができる。パレットに保管されている貨物の輸送速度が高まれ、パレットの利用率が向上される。
【0031】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、シャトルトロリー13はダブルステーションシャトルトロリーであってもよい。シャトルトロリー13の各ステーションは少なくとも一つの貨物を同時に収容できる。シャトルトロリー13がダブルステーションシャトルトロリーであり、各ステーションが少なくとも一つの貨物を同時に収容できるので、シャトルトロリーは複数の貨物を同時に輸送でき、貨物輸送システムとパレットの間での貨物輸送效率を向上することに役立つ。
【0032】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、本出願に係る搬入トランスポートトラック/搬出トランスポートトラックの一つの選択可能な実施形態の側面視における構造概略
図200を示す
図2を参照されたい。
図2に示すトランスポートトラックは搬入トランスポートトラックであってもよく、搬出トランスポートトラックであってもよい。
【0033】
以下では、搬入トランスポートトラックを例として説明する。
【0034】
搬入トランスポートトラック12の搬入メイントランスポートトラック121は複数の首尾接続のトランスポートセグメント15を備えることができる。各トランスポートセグメント15は相互接続される第1サブトランスポートセグメント151と第2サブトランスポートセグメント152を備える。第1サブトランスポートセグメント151は水平面と平行であり得る。第2サブトランスポートセグメント152は水平面と所定の角度をなすことができる。
図2に示されるように、いずれのトランスポートセグメント15の第1サブトランスポートセグメント151は、一つの搬入サブトランスポートトラック122に接続できる。任意の隣り合う二つのトランスポートセグメント15のうちの一方のトランスポートセグメント15の第1サブトランスポートセグメント151は他方のトランスポートセグメントの第2サブトランスポートセグメント152に接続される。
図2に示すトランスポートトラックが搬出トランスポートトラックである場合、いずれのトランスポートセグメント15の第1サブトランスポートセグメント151は一つの搬出サブトランスポートトラック142に接続できることを理解されたい。
【0035】
本出願に係る搬入トランスポートトラック/搬出トランスポートトラックの他の選択可能な実施形態の側面視における構造概略
図300である
図3を参照されたい。
図3に示すトランスポートトラックは搬入トランスポートトラックであってもよく、搬出トランスポートトラックであってもよい。
【0036】
以下では、搬入トランスポートトラックを例として説明する。
【0037】
搬入トランスポートトラック12の搬入メイントランスポートトラック121は、首尾接続のトランスポートセグメント15を複数備えることができる。各トランスポートセグメント15は、相互接続の第1サブトランスポートセグメント151と第2サブトランスポートセグメント152を備える。第1サブトランスポートセグメント151は水平面と平行であり得る。第2サブトランスポートセグメント152は水平面と所定の角度をなすことができる。
図3に示されるように、いずれのトランスポートセグメント15の第1サブトランスポートセグメント151は少なくとも二つの搬入サブトランスポートトラック122に接続される。任意の隣り合う二つのトランスポートセグメント15のうちの一方のトランスポートセグメント15の第1サブトランスポートセグメント151は他方のトランスポートセグメントの第2サブトランスポートセグメント152に接続される。トランスポートトラックが搬出トランスポートトラックである場合、いずれのトランスポートセグメント15の第1サブトランスポートセグメント151は少なくとも二つの搬出サブトランスポートトラック142に接続できることを理解されたい。
【0038】
いくつかの応用シナリオにおいて、少なくとも二つの搬入サブトランスポートトラック/搬出サブトランスポートトラックは、同一のパレット層に接続することができる。それで、同一のパレット層に接続する少なくとも二つの搬入サブトランスポートトラック/搬出サブトランスポートトラックは同一の第1サブトランスポートセグメント151に同時に接続できる。いくつかの他の応用シナリオにおいて、異なるパレット層に接続する少なくとも二つの搬入サブトランスポートトラック/搬出サブトランスポートトラックは、同一の第1サブトランスポートセグメント151に同時に接続できる。
【0039】
実際の応用では、搬入トランスポートトラックと搬出トランスポートトラックを設置する実際の場所の空間の大きさに応じて、
図2又は
図3に示す搬入トランスポートトラック及び/又は搬出トランスポートトラックを選択することができる。
【0040】
本出願の貨物輸送システムの他の実施形態の一平面概略
図400を示す
図4を参照されたい。
【0041】
図4に示すように、貨物輸送システムは、搬入トランスポートトラック12と、搬出トランスポートトラック14と、シャトルトロリー13とを備えることができる。
【0042】
貨物輸送システムは、パレット11との間で貨物輸送を行うためのものである。
【0043】
搬入トランスポートトラック12は、搬入メイントランスポートトラック121と複数の搬入サブトランスポートトラック122を備えることができる。各搬入サブトランスポートトラック122は、パレット11の一つのパレット層に対応することができる。任意の搬入サブトランスポートトラック122の一端がパレット11の一つのパレット層における貨物一時貯留エリアに接続し、他端が搬入メイントランスポートトラック121に接続することができる。いずれの搬入サブトランスポートトラック122と搬入メイントランスポートトラック121との接続部位には第1ラベルスキャナー(図示せず)と分流装置(図示せず)を設置できる。
【0044】
搬出トランスポートトラック14は、パレット11から貨物を搬出するためのものである。ここで、搬出トランスポートトラック14は、搬出メイントランスポートトラック141と複数の搬出サブトランスポートトラック142とを備えることができる。各搬出サブトランスポートトラック142はパレット11の一つのパレット層に接続され、他端が搬出メイントランスポートトラック141に接続される。
【0045】
シャトルトロリー13は、隣り合う二つのパレット11の同じ高さのパレット層の間に設置されたトランスポートトラック内に設置されることができる。シャトルトロリー13は上記トランスポートトラックを走行できる。
【0046】
本実施形態で
図4に示されるように、搬入トランスポートトラック12と搬出トランスポートトラック14はそれぞれ同一のパレットに接続でき、搬入トランスポートトラック12と搬出トランスポートトラック14それぞれは、シャトルトロリー13の、隣り合う二つのパレット11の同じ高さのパレット層の間での走行軌跡からなる線分131の反対の両端に設置されることができる。
【0047】
本実施形態では、貨物に貼り付けられるラベルは、貨物の識別情報と、貨物を保管する保管位置とを示す識別子を含むことができる。例えば、貨物に貼り付けられるラベルは、この貨物がどのパレットのどのパレット層におけるどの貨物保管エリアで保管されているのかを示すための識別子を含むことができる。パレット11へ貨物を輸送する時、貨物は搬入メイントランスポートトラック121に置くことができる。貨物に上記ラベルが貼り付けられることができる。貨物は、いずれの搬入サブトランスポートトラック122と搬入メイントランスポートトラック121の接続部位に輸送された時、該搬入サブトランスポートトラック122と搬入メイントランスポートトラック121との接続部位にある第1ラベルスキャナーは、この貨物にあるラベルをスキャンして、ラベルから貨物に対応するパレット、パレット層、及び貨物保管エリアを識別することができる。第1ラベルスキャナーはラベルで示されたパレット層に基づいて、貨物に対応する搬入サブトランスポートトラック122が、第1ラベルスキャナー自体に接続される搬入サブトランスポートトラック122であると確定した時、貨物を搬入メイントランスポートトラック121から貨物に対応する搬入サブトランスポートトラック122に分流させる分流装置を起動させることができる。貨物が貨物に対応するパレット層の貨物一時貯留エリアに到達した後、シャトルトロリー13により貨物のラベルで示された保管位置に基づいて貨物を貨物一時貯留エリアから対応するパレットの貨物保管エリアに輸送する。貨物をパレット11から外部へ搬出する時、シャトルトロリー13は、一度の貨物輸送過程で、隣り合う二つのパレット11の複数の保管エリアにある異なる貨物を搬出トランスポートトラック14に輸送して搬出することができる。
【0048】
本実施形態で提供された貨物輸送システムは、隣り合う二つのパレットとの間で貨物の輸送を同時に行うことができ、貨物輸送システムの利用率を向上させることができる。
【0049】
本出願の貨物輸送システムのもう一つの実施形態の他の平面概略
図500を示す
図5を参照されたい。
【0050】
図4に示す貨物輸送システムと同じ、貨物輸送システムは、搬入トランスポートトラック12と、搬出トランスポートトラック14と、シャトルトロリー13と、を備えることができる。
【0051】
貨物輸送システムは、隣り合う二つのパレット11との間で貨物を輸送するためのものである。シャトルトロリー13は隣り合う二つのパレットの同じ高さのパレット層の間に設置されたトランスポートトラックを走行できる。
【0052】
図4に示す実施形態との相違点は、
図5に示す実施形態で、搬入トランスポートトラック12と搬出トランスポートトラック14はそれぞれ、隣り合う二つのパレット11のうちの一方のパレットに一対一対応して接続され、搬入トランスポートトラック12と搬出トランスポートトラック14はシャトルトロリー13の走行軌跡からなる線分131の同一端に設置される。
【0053】
実際の応用では、搬入トランスポートトラック、搬出トランスポートトラック及びパレットを設置する実際の場所の空間の大きさに応じて、
図4又は
図5に示す搬入トランスポートトラック、及び搬出トランスポートトラックの設置方式を選択することができる。
【0054】
続いて、本出願の貨物輸送システムのもう一つの実施形態の平面概略
図600を示す
図6を参照されたい。
【0055】
貨物輸送システムは、搬入トランスポートトラック22、シャトルトロリー23、搬出トランスポートトラック24及びサーバー26を備える。
【0056】
貨物輸送システムは、パレット21との間で貨物輸送を行うことができる。パレット21は複数のパレット層を備えることができる。各パレット層は貨物一時貯留エリアと複数の貨物保管エリアを備えることができる。
【0057】
サーバー26は、様々なサービスを提供するサーバーであってもよく、例えば、貨物に対応する保管位置を確定し、貨物を貨物に対応する保管位置に輸送するように搬入トランスポートトラックとシャトルトロリーを制御することができる。本実施形態では、保管位置はパレット層及び貨物保管エリアを含むことができる。
【0058】
搬入トランスポートトラック22はパレットに貨物を輸送することができ、搬入トランスポートトラック22は搬入メイントランスポートトラック221と複数の搬入サブトランスポートトラック222を備える。各搬入サブトランスポートトラック222はパレット21の一つの層に対応する。いずれの搬入サブトランスポートトラック222の一端が、一つのパレット層における貨物一時貯留エリアに接続され、他端が搬入メイントランスポートトラック221に接続される。
【0059】
シャトルトロリー23は、一つのパレット層における貨物一時貯留エリアと貨物保管エリアの間で貨物を輸送することができる。
【0060】
搬出トランスポートトラック24は貨物をパレット21から搬出することができる。搬出トランスポートトラック24は搬出メイントランスポートトラック241と複数の搬出サブトランスポートトラック242と、を備えることができる。各搬出サブトランスポートトラック242はパレット21の一つの層に対応する。いずれの搬出サブトランスポートトラック242の一端がパレット21の一つの層に接続され、他端が搬出メイントランスポートトラック241に接続される。本実施形態では、搬入トランスポートトラック22と搬出トランスポートトラック24それぞれは、パレット21の、貨物一時貯留エリアから貨物保管エリアに貨物を輸送する方向BB’に沿う反対の両端に設置される。
【0061】
本実施形態では、貨物ごとは一つの貨物保管エリアに対応することができる。いくつかの応用シナリオにおいて、貨物を搬入トランスポートトラックに搬入する前に、上記サーバー26は貨物に対して一つの保管位置を割り当てることができる。貨物の識別情報及びその保管位置を識別するためのラベルを相応する貨物に貼り付けることができる。いくつかの他の応用シナリオにおいて、貨物に貼り付けられるラベルは貨物の識別情報のみを識別するために使用されてもよい。貨物を搬入トランスポートトラック22に置く時、サーバーは貨物に対して保管位置を割り当てる。
【0062】
本実施形態では、いずれの搬入サブトランスポートトラック222と搬入メイントランスポートトラック221との接続部位に、第2ラベルスキャナー(図示せず)が設置される。第2ラベルスキャナーは搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルをスキャンするためのものであり、スキャンしたラベルを上記サーバー26に送信し、それによって、サーバー26はスキャンしたラベルに基づいて、貨物を該搬入サブトランスポートトラック222に輸送するか否かを判断する。すなわち、いずれの搬入サブトランスポートトラック222と搬入メイントランスポートトラック221の接続部位に設置される第2ラベルスキャナーは、スキャンした、搬入メイントランスポートトラック221に輸送されている貨物のラベルをサーバー26に送信し、サーバー26はラベル上の貨物の識別情報及び貨物の保管位置を識別して、貨物を該搬入サブトランスポートトラック222に輸送するか否かを判断する。
【0063】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、いずれの搬入サブトランスポートトラック222と搬入メイントランスポートトラック221との接続部位に、分流装置(図示せず)を設置してもよい。分流装置は搬入メイントランスポートトラック221に輸送されている貨物をこの貨物に対応する搬入サブトランスポートトラック222に分流させるように構成される。
【0064】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、いずれのパレット層の貨物一時貯留エリアに、第3ラベルスキャナー(図示せず)を設置できる。上記第3ラベルスキャナーは、搬入サブトランスポートトラック222から該パレット層の貨物一時貯留エリアに輸送される貨物のラベルをスキャンし、スキャンしたラベルで示された貨物の保管位置をサーバー26に送信するように構成され得、それによって、サーバー26は、スキャンしたラベルに基づいて、該パレット層に対応するシャトルトロリー23を、貨物を該パレット層の貨物一時貯留エリアから貨物に対応する貨物保管エリアに輸送するように制御する。すなわち、一つのパレット層の貨物一時貯留エリアに設置される第3ラベルスキャナーは、搬入サブトランスポートトラック222から該パレット層の貨物一時貯留エリアに輸送される貨物のラベルをリアルタイムでスキャンし、スキャンした貨物のラベルをサーバー26に送信することができる。サーバー26は、貨物のラベルに基づいて、貨物の保管位置を識別できる。サーバー26は、貨物の保管位置が示したパレット層に基づいて、該パレット層に対応するシャトルトロリー23を、貨物を一時貯留エリアから取り出して貨物の保管位置が示した貨物保管エリアに輸送するように制御する。
【0065】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、搬入トランスポートトラック22と搬出トランスポートトラック24それぞれは同一のパレット21に接続され得、搬入トランスポートトラック22と搬出トランスポートトラック24それぞれは、シャトルトロリー23の、隣り合う二つのパレット21の同じ高さのパレット層の間での走行軌跡からなる線分の反対の両端に設置され得る。これらの選択可能な実施形態では、貨物に貼り付けられるラベルは、貨物の識別情報、及び貨物を保管するための保管位置を示す識別子を含む。ここで、貨物の保管位置の識別子は、例えば、この貨物がどのパレットのどのパレット層におけるどの貨物保管エリアに保管されているのかを示す識別子である。
【0066】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、搬入トランスポートトラック22と搬出トランスポートトラック24それぞれは、隣り合う二つのパレット21のうちの一方のパレットに一対一対応して接続され、搬入トランスポートトラック22と搬出トランスポートトラック24は、シャトルトロリー23の、隣り合う二つのパレット21の同じ高さのパレット層の間での走行軌跡からなる線分の同一端に設置される。これらの選択可能な実施形態では、貨物に貼り付けられるラベルは、貨物の識別情報を示す識別子と、貨物を保管するための保管位置を示す識別子を含む。ここでの貨物の保管位置の識別子は、例えば、この貨物がどのパレットのどのパレット層におけるどの貨物保管エリアに保管されているのかを示す識別子である。
【0067】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、シャトルトロリー23はダブルステーションシャトルトロリーであってもよい。シャトルトロリー23のステーションごとには少なくとも一つの貨物を同時に収容できる。シャトルトロリー23がダブルステーションシャトルトロリーであり得、各ステーションには少なくとも一つの貨物が同時に収容できるため、シャトルトロリーは複数の貨物を同時に輸送できるようになり、貨物輸送システムの貨物輸送效率の向上に役立つ。
【0068】
図1に示す貨物輸送システムと比べて、本実施形態により提供された貨物輸送システムは、サーバーによりパレットに貨物を輸送することと、パレットから貨物を搬出することと、を制御する。サーバーが貨物のパレットへの搬入・搬出を制御するため、パレットの各貨物保管エリアの状態をリアルタイムに管理でき、貨物に対する管理を強化することと、パレットの各貨物保管エリアの使用率を向上させることに役立つ。
【0069】
本出願の貨物輸送方法の一実施形態のフローチャート700である
図7を参照されたい。
【0070】
図7に示されるように、上記貨物輸送方法は、次のステップを含む。
【0071】
ステップ701では、搬入トランスポートトラックのいずれの搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位にある第2ラベルスキャナーによりスキャンされた、搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信する。
【0072】
本実施形態では、搬入トランスポートトラックは搬入メイントランスポートトラックと複数の搬入サブトランスポートトラックを備える。各搬入サブトランスポートトラックは、多層パレットの一つの層に対応する。例えば、各搬入サブトランスポートトラックは、複数のパレット層のうちの一つのパレット層に一対一対応することができる。また、例えば、少なくとも二つの搬入サブトランスポートトラックは、複数のパレット層のうちの同一のパレット層に対応することができる。いずれの搬入サブトランスポートトラックの一端がパレットの一つのパレット層における貨物一時貯留エリアに接続され、他端が搬入メイントランスポートトラックに接続される。すなわち、貨物は、搬入サブトランスポートトラックからパレットの貨物一時貯留エリアに搬入されることができる。
【0073】
本実施形態では、貨物輸送方法が実行される電子デバイス(例えば、
図5に示すサーバー)は、有線接続の方式又は無線接続の方式で、搬入トランスポートトラック上のいずれの搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位での第2ラベルスキャナーによりスキャンされた、搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信することができる。ここで、ラベルは貨物の識別情報を含むことができる。いくつかの応用シナリオにおいて、ラベルはさらに貨物に対応する保管位置を含んでもよい。上記保管位置は、貨物に対応するパレット層と貨物保管エリアを含んでもよい。
【0074】
貨物が搬入メイントランスポートトラックにおいて一つの搬入サブトランスポートトラック付近へ輸送された時に、該搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックの間での第2ラベルスキャナーは、この貨物上のラベルをスキャンして、スキャンしたラベルを上記電子デバイスに送信することができる。
【0075】
ステップ702では、貨物に対応する事前設定された保管用のパレット層が該搬入サブトランスポートトラックに対応しているか否かをラベルに基づいて判定する。
【0076】
ステップ701において、いずれの搬入サブトランスポートトラックと、搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に設置される第2ラベルスキャナーによりスキャンされた貨物のラベルを受信した後、上記電子デバイスは、上記ラベルに基づいて貨物の識別情報を識別し、貨物に対してこの貨物に適した保管位置を割り当てることができる。上記電子デバイスは、上記貨物に対して割り当てたパレット層と、この第2ラベルスキャナーに接続した搬入サブトランスポートトラックに接続しているパレット層とは同じである場合に、貨物に対応するパレット層が該搬入サブトランスポートトラックに対応していると確定する。いくつかの応用シナリオにおいては、上記ラベルには、貨物に対して予め割り当てた保管位置をさらに含んでもよい。上記電子デバイスは、ラベル上の保管位置を識別することができ、ラベル上のパレット層とこの第2ラベルスキャナーに接続した搬入サブトランスポートトラックに接続しているパレット層とは同じである場合に、貨物に対応するパレット層が該搬入サブトランスポートトラックに対応していると確定する。
【0077】
ステップ703では、貨物の保管用のパレット層が該搬入サブトランスポートトラックに対応していると確定されたことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に設置される分流装置に、貨物を該搬入サブトランスポートトラックに分流させるように指令を送信する。
【0078】
上記電子デバイスは、貨物の保管用のパレット層が該搬入サブトランスポートトラックに対応していると判定された場合、該搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に設置される分流装置に、貨物を該搬入サブトランスポートトラックに分流させる指令を送信する。分流装置は、上記電子デバイスにより送信された指令を受信した後、貨物をこの搬入サブトランスポートトラックに分流させる操作を実行する。貨物は、上記搬入サブトランスポートトラックで該搬入サブトランスポートトラックに接続するパレット層の貨物一時貯留エリアに輸送される。
【0079】
ステップ704では、いずれの搬入サブトランスポートトラックに対応するパレット層の貨物一時貯留エリアに設置される第3ラベルスキャナーによりスキャンされた、該搬入サブトランスポートトラックから該パレット層の貨物一時貯留エリアに輸送した貨物のラベル、を受信したことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックに対応するシャトルトロリーに対して、貨物を貨物一時貯留エリアから貨物に対応する貨物保管エリアに搬送する指令を送信する。
【0080】
貨物がいずれの搬入サブトランスポートトラックで該搬入サブトランスポートトラックに接続したパレット層の貨物一時貯留エリアに輸送された時、該パレット層の貨物一時貯留エリアに設置される第3スキャナーは、この貨物のラベルをスキャンして、このラベルを上記電子デバイスに送信することができる。上記電子デバイスは、上記第3スキャナーによりスキャンされた貨物のラベルを受信した時、該搬入サブトランスポートトラックに対応するシャトルトロリーに、貨物を貨物一時貯留エリアから、この貨物に対応する貨物保管エリアに搬送する指令を送信することができる。
【0081】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、上記貨物輸送方法は、上記電子デバイスが貨物の出庫指令を受信することをさらに備え、その中、出庫指令は貨物の保管位置を備え、保管位置は貨物を保管しているパレット層及び貨物保管エリアを含む。上記電子デバイスは、出庫指令で指示されたパレット層に対応するシャトルトロリーに、貨物を貨物保管エリアから、搬出トランスポートトラックの、パレット層に接続した搬出サブトランスポートトラックに搬送する指令を送信する。搬出トランスポートトラックは、搬出メイントランスポートトラックと複数の搬出サブトランスポートトラックを備え、各搬出サブトランスポートトラックはパレットの一つのパレット層に対応しており、いずれの搬出サブトランスポートトラックの一端がパレットの一つのパレット層に接続され、他端が搬出メイントランスポートトラックに接続される。
【0082】
本出願に係る貨物輸送装置の一実施形態の構造概略
図800である
図8を参照されたい。
【0083】
図8に示すように、貨物輸送装置は、受信手段801と、判定手段802と、第1送信手段803と、第2送信手段804とを備える。その中、受信手段801は、搬入トランスポートトラック上のいずれの搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位での第1ラベルスキャナーによりスキャンされた、搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信するように構成される。その中、搬入トランスポートトラックは搬入メイントランスポートトラックと複数の搬入サブトランスポートトラックを備え、各搬入サブトランスポートトラックは多層パレットの一つの層に対応しており、いずれの搬入サブトランスポートトラックの一端がパレットの一つの層における貨物一時貯留エリアに接続され、他端が搬入メイントランスポートトラックに接続される。判定手段802は、ラベルに基づいて貨物に対応する所定のパレット層が該搬入サブトランスポートトラックに対応しているか否かを判定するように構成される。第1送信手段803は、貨物の所定のパレット層が該搬入サブトランスポートトラックに対応していると判定されたことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に設置される分流装置に、貨物を該搬入サブトランスポートトラックに分流させる指令を送信するように構成される。第2送信手段804は、搬入サブトランスポートトラックに対応するパレット層の貨物一時貯留エリアに設置される第3ラベルスキャナーによりスキャンされた、搬入サブトランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信したことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックに対応するシャトルトロリーに、貨物を貨物一時貯留エリアから貨物に対応する貨物保管エリアに搬送する指令を送信するように構成される。
【0084】
本実施形態のいくつかの選択可能な実施形態では、上記貨物を輸送するための装置は出庫手段をさらに備え、出庫手段は、貨物の保管位置を含む貨物の出庫指令を受信するように構成される。保管位置は、貨物を保管するパレット層及び貨物保管エリアを含み、パレット層に対応するシャトルトロリーに、貨物を貨物保管エリアから搬出トランスポートトラックの、パレット層に接続した搬出サブトランスポートトラックに搬送する指令を送信する。その中、搬出トランスポートトラックは搬出メイントランスポートトラックと複数の搬出サブトランスポートトラックとを備え、各搬出サブトランスポートトラックはパレットの一つのパレット層に対応しており、いずれの搬出サブトランスポートトラックの一端がパレットの一つのパレット層に接続され、他端が搬出メイントランスポートトラックに接続される。
【0085】
以下には、本出願の実施形態を実現するためのサーバーに適するコンピューターシステム900の構造概略図を示す
図9を参照されたい。
図9に示すサーバーは、ただ一つの例に過ぎず、本出願の実施形態の機能と使用範囲に対してあらゆる制限を招かない。
【0086】
図9に示されるように、コンピューターシステム900は中央処理装置(CPU、CentralProcessingUnit)901を備え、この中央処理手段は読み出し専用メモリ(ROM、ReadOnlyMemory)902に記憶されたプログラム又は、記憶部906からランダムアクセスメモリ(RAM、RandomAccessMemory)903にロードしたプログラムに基づいて、各種の適当な動作と処理を実行できる。RAM903で、システム900の操作に要する各種のプログラムとデータはさらに記憶されている。CPU901、ROM902及びRAM903はバス904で互いに接続される。入力/出力(I/O、Input/Output)インターフェース905もバス904に接続される。
【0087】
I/Oインターフェース905には、ハードディスク等を備える記憶部906と、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク、Local Area Network)カード、モデムなどのネットワークインターフェースカードを備える通信部分907とが接続される。通信部907は、インターネットなどのネットワークを介して通信処理を行う。ドライバ908は、必要に応じてI/Oインターフェース905にも接続される。ドライバ908には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブルメディア909が必要に応じて実装されることで、このリムーバブルメディア909から読み出されたプログラムが必要に応じて記憶手段906にインストールされる。
【0088】
特に、本開示の実施形態によれば、本明細書でフローチャートを参照して説明したプロセスは、コンピュータのソフトウェアプログラムとして実施されてもよい。例えば、本開示の実施形態は、コンピュータ可読媒体に記憶されるコンピュータプログラムを備えるコンピュータプログラム製品を含み、このコンピュータプログラムはフローチャートに示される方法を実行するためのコンピュータコードを備える。そのような実施形態では、このコンピュータプログラムは通信部907を介してネットワークからダウンロードされ、インストールされてもよく、及び/又はリムーバブルメディア909からインストールされてもよい。該コンピュータプログラムが中央処理装置(CPU)901によって実行される時、本出願の方法で限定された上述の機能が実行される。なお、本出願におけるコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体やコンピュータ可読記憶媒体やこれらの両者の任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線、或いは半導体システム、装置やデバイス、又はそれらの任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例には、1本又は複数本の導線により電気的に接続された、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又はこれらの任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。本出願では、コンピュータ可読記憶媒体はプログラムを備えるか又は格納する任意の有形の媒体であってもよいが、このコンピュータ可読記憶媒体はコマンド実行システム、装置、又はデバイスによって使用されてもよく、それらに組み込まれて使用されてもよい。本出願では、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンドで伝播されるか、又は搬送波の一部として伝播されるデータ信号を含んでもよく、コンピュータ可読プログラムコードが担持されている。そのような伝播されたデータ信号は様々な形態をとることができ、電磁気信号、光信号、又は上記のものの任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読信号媒体はまた、コンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよく、該コンピュータ可読媒体は、コマンド実行システム、装置、又はデバイスによって使用されるか、又はそれらに組み込まれて使用されるプログラムを送信、伝搬、又は伝送してもよい。コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードは任意の適切な媒体を使用して伝送することができ、この媒体は無線、有線、光ケーブル、無線周波数など、又はこれらの任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0089】
図面のうちのフローチャート及びブロック図は、本出願のさまざまな実施形態に係るシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品によって実現可能なアーキテクチャ、機能及び動作の例示である。これに関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、モジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部を代表でき、このモジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部は指定されたロジック機能を実現するための1つ又は複数の実行可能なコマンドを備える。また、一部の代替となる実施態様においては、ブロックに記載されている機能は、図面にマークされているものと異なる順序で実行できる。たとえば、連続して表される2つのブロックは、実際にはほぼ並行して実行されることができ、これらは逆の順序で実行される場合もあり、関連する機能によって決められる。また、ブロック図及び/又はフローチャートの各ブロック、ならびにブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、指定された機能又は操作を実行する専用のハードウェアベースのシステムによって実現することもできるし、専用のハードウェアとコンピューターコマンドの組み合わせで実現することもできる。
【0090】
本出願の実施形態で説明される手段は、ソフトウェアやハードウェアによって実装されてもよい。説明された手段は、プロセッサに設置されることができ、言い換えれば、例えば、「受信手段、判定手段、第1送信手段及び第2送信手段を備えるプロセッサ」と記載されてもよい。これらのうち、これらの手段の名称は、ある状況で、該手段そのものに対する限定ではなく、例えば、受信手段は、「第2ラベルスキャナーによりスキャンされた貨物のラベルを受信する手段」と記載されてもよい。
【0091】
別の態様として、本出願は、上記の実施形態で説明したデバイスに含まれ得る、又はデバイスに組み込まれることなく単独で存在し得るコンピュータ可読媒体も提供した。上記コンピュータ可読媒体は1つ又は複数のプログラムを記憶し、上記1つ又は複数のプログラムが該装置によって実行される時、該装置は、搬入トランスポートトラックでのいずれの搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位での第2ラベルスキャナーによりスキャンされた、搬入メイントランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信することであって、ここで、搬入トランスポートトラックは搬入メイントランスポートトラックと複数の搬入サブトランスポートトラックを備え、各搬入サブトランスポートトラックが多層パレットの一つの層に対応しており、いずれの搬入サブトランスポートトラックの一端が、パレットの一つの層の貨物一時貯留エリアに接続され、他端が搬入メイントランスポートトラックに接続される、ことと、ラベルに基づいて貨物に対応するパレット層が該搬入サブトランスポートトラックに対応するか否かを判定することと、貨物を保管するパレット層が該搬入サブトランスポートトラックに対応していると判定されたことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックと搬入メイントランスポートトラックとの接続部位に設置される分流装置に、貨物を該搬入サブトランスポートトラックに分流させる指令を送信することと、搬入サブトランスポートトラックに対応するパレット層の貨物一時貯留エリアに設置される第3ラベルスキャナーによりスキャンされた、搬入サブトランスポートトラックで運ばれている貨物のラベルを受信したことに応答して、該搬入サブトランスポートトラックに対応したシャトルトロリーに、貨物を貨物一時貯留エリアから貨物に対応した貨物保管エリアに搬送する指令を送信することと、を実行させる。
【0092】
上記の説明は、本出願の好ましい実施形態及び適用される技術的原理の説明にすぎない。当業者であれば、本出願に含まれる発明の範囲について、上記の技術的特徴の特定の組み合わせからなる技術的解決策に限定されず、上記の発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の技術的特徴又はそれらの同等の特徴を任意に組み合わせることにより形成されるその他の解決策も含まれるべきであることを理解すべきである。例えば、上記の特徴と、本出願に開示された同様の機能を有する技術的特徴(それらに限られない)とを相互に置き換えてなる解決策が該当する。
【符号の説明】
【0093】
11 パレット
12 搬入トランスポートトラック
13 シャトルトロリー
14 搬出トランスポートトラック
15 トランスポートセグメント
21 パレット
22 搬入トランスポートトラック
23 シャトルトロリー
24 搬出トランスポートトラック
26 サーバー
121 搬入メイントランスポートトラック
122 搬入サブトランスポートトラック
141 搬出メイントランスポートトラック
142 搬出サブトランスポートトラック
151 第1サブトランスポートセグメント
152 第2サブトランスポートセグメント
221 搬入メイントランスポートトラック
222 搬入サブトランスポートトラック
241 搬出メイントランスポートトラック
242 搬出サブトランスポートトラック
801 受信手段
802 判定手段
803 第1送信手段
804 第2送信手段
900 コンピューターシステム
901 中央処理装置(CPU)
901 中央処理装置(CPU、CentralProcessingUnit)
902 専用メモリ(ROM、ReadOnlyMemory)
903 ランダムアクセスメモリ(RAM、RandomAccessMemory)
904 バス
905 I/Oインターフェース
906 記憶部
906 記憶手段
907 通信部
908 ドライバ
909 リムーバブルメディア