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特許7052080無人搬送車を制御する方法、装置およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-01
(45)【発行日】2022-04-11
(54)【発明の名称】無人搬送車を制御する方法、装置およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20200101AFI20220404BHJP
【FI】
G05D1/02 P
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020560359
(86)(22)【出願日】2019-05-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-19
(86)【国際出願番号】 CN2019085640
(87)【国際公開番号】W WO2019237851
(87)【国際公開日】2019-12-19
【審査請求日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】201810593981.3
(32)【優先日】2018-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519274389
【氏名又は名称】北京京▲東▼尚科信息技▲術▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING JINGDONG SHANGKE INFORMATION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】8TH FLOOR OF BUILDING, NO. 76, ZHICHUN ROAD, HAIDIAN DISTRICT, BEIJING 100086, PEOPLE’S REPUBLIC OF CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】517241916
【氏名又は名称】北京京東世紀貿易有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Jingdong Century Trading Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room201, 2/F, Block C, No.18 Kechuang 11 street, Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176 China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲亮▼
【審査官】黒田 暁子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/059739(WO,A1)
【文献】特開平03-022111(JP,A)
【文献】特開2014-059860(JP,A)
【文献】特開2009-028831(JP,A)
【文献】特開2006-106919(JP,A)
【文献】特開平01-274215(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107368072(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106873605(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバにより実行される、無人搬送車を制御する方法であって、
故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障が発生した故障点の位置情報とを含む故障情報を受信するステップと、
前記位置情報に基づいて、故障点に最も近いアンカーポイントを中心とし、周囲の複数のアンカーポイントを含む所定範囲を故障領域として決定し、前記故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するステップと、
前記走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、前記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信するステップと、
前記故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、前記故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するステップと、を含む
無人搬送車を制御する方法。
【請求項2】
前記走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、タスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信するステップは、
前記走行状態情報によって示される走行状態が物品取出状態であると判定された場合、前記故障した無人搬送車の取出対象の物品の保管位置を決定するステップと、
タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、前記保管位置に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、前記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信するステップと、を含む
請求項1に記載の無人搬送車を制御する方法。
【請求項3】
前記走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車の中からターゲット無人搬送車を決定し、タスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信するステップは、
前記走行状態情報によって示される走行状態が物品配送状態であると判定された場合、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、前記故障点に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、前記故障点まで走行することを示す命令と、前記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令とを含むタスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信するステップを含む
請求項1に記載の無人搬送車を制御する方法。
【請求項4】
タスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信した後、
前記故障した無人搬送車によって実行されるタスクを停止させるために、前記故障した無人搬送車にタスク停止命令を送信するステップをさらに含む
請求項1に記載の無人搬送車を制御する方法。
【請求項5】
タスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信した後、
前記故障した無人搬送車の走行状態情報をクリアするステップをさらに含む
請求項1に記載の無人搬送車を制御する方法。
【請求項6】
サーバに配置され、無人搬送車を制御する装置であって、
故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障が発生した故障点の位置情報とを含む故障情報を受信するように構成された受信ユニットと、
前記位置情報に基づいて、故障点に最も近いアンカーポイントを中心とし、周囲の複数のアンカーポイントを含む所定範囲を故障領域として決定し、前記故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するように構成された第一送信ユニットと、
前記走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、前記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信するように構成された決定ユニットと、
前記故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、前記故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するように構成された第二送信ユニットと、を含む
無人搬送車を制御する装置。
【請求項7】
前記決定ユニットは、
前記走行状態情報によって示される走行状態が物品取出状態であると判定された場合、前記故障した無人搬送車の取出対象の物品の保管位置を決定するように構成された決定モジュールと、
タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、前記保管位置に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、前記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信するように構成された第一送信モジュールと、を含む
請求項6に記載の無人搬送車を制御する装置。
【請求項8】
前記決定ユニットは、
前記走行状態情報によって示される走行状態が物品配送状態であると判定された場合、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、前記故障点に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、前記故障点まで走行することを示す命令と、前記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令とを含むタスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信するように構成された第二送信モジュールを含む
請求項6に記載の無人搬送車を制御する装置。
【請求項9】
前記故障した無人搬送車によって実行されるタスクを停止させるために、前記故障した無人搬送車にタスク停止命令を送信するように構成された第三送信ユニットをさらに含む
請求項6に記載の無人搬送車を制御する装置。
【請求項10】
前記故障した無人搬送車の走行状態情報をクリアするように構成された設定ユニットをさらに含む
請求項6に記載の無人搬送車を制御する装置。
【請求項11】
サーバ、および前記サーバとそれぞれ通信する少なくとも1つの無人搬送車を含み、
前記サーバは、故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、前記故障情報とを含む故障情報を受信し、前記少なくとも1台の無人搬送車における前記故障した無人搬送車の故障点の位置情報に基づいて、故障点に最も近いアンカーポイントを中心とし、周囲の複数のアンカーポイントを含む所定範囲を故障領域として決定するように構成されており、
前記少なくとも1台の無人搬送車のうち、タスクを実行している故障していない無人搬送車は、前記サーバから送信された、前記故障領域内の通行禁止を示す命令を受信するように構成されており、
前記サーバは、前記走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、前記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信し、前記故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、前記故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するようにさらに構成される
無人搬送車を制御するシステム。
【請求項12】
前記サーバと通信する端末装置をさらに含み、
前記端末装置は、故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障が発生した故障点の位置情報とを含む故障情報を前記サーバに送信するように構成される
請求項11に記載の無人搬送車を制御するシステム。
【請求項13】
前記サーバは、
前記走行状態情報によって示される走行状態が物品取出状態であると判定された場合、前記故障した無人搬送車の取出対象の物品の保管位置を決定するステップと、
タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、前記保管位置に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、前記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信するステップと、を実行するようにさらに構成される
請求項11に記載の無人搬送車を制御するシステム。
【請求項14】
前記サーバは、
前記走行状態情報によって示される走行状態が物品配送状態であると判定された場合、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、前記故障点に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、前記故障点まで走行することを示す命令と、前記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令とを含むタスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信するようにさらに構成される
請求項11に記載の無人搬送車を制御するシステム。
【請求項15】
前記サーバは、
タスク実行命令を前記ターゲット無人搬送車に送信した後、前記故障した無人搬送車によって実行されるタスクを停止させるために、前記故障した無人搬送車にタスク停止命令を送信するようにさらに構成される
請求項11に記載の無人搬送車を制御するシステム。
【請求項16】
前記サーバは、
前記故障した無人搬送車の走行状態情報をクリアするようにさらに構成される
請求項11に記載の無人搬送車を制御するシステム。
【請求項17】
1つまたは複数のプロセッサと、
1つまたは複数のプログラムを記憶した記憶装置と、を含み、
前記1つまたは複数のプログラムが前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサが請求項1-5のいずれか一項に記載の方法を実施するようにする
サーバ。
【請求項18】
請求項1-5のいずれか一項に記載の方法を実施するためにプロセッサによって実行されるコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2018年6月11日に提出された、出願番号が201810593981.3、出願人が北京京東尚科信息技術有限公司および北京京東世紀貿易有限公司、発明名称が「無人搬送車を制御する方法、装置およびシステム」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、本願の全文は、参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願の実施例は、コンピュータ技術の分野に関し、特に、無人搬送車を制御する方法、装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
無人搬送車(Automated Guided Vehicle、AGV)は、自動案内車両とも呼ばれ、電磁式または光学式などの自動案内装置を備え、所定の案内経路に沿って走行でき、安全保護および様々な移載機能を備えた搬送車両を指す。無人搬送車は、走行中に不可避的に異常な場合が発生する。いくつかの故障については、タスクを再起動により復帰することで解決できる。しかし、その他の故障については、通常、短時間での処理は不可能であり、故障した車両の未完了のタスクは、車両を交換して継続する必要がある。
【0004】
倉庫内に故障した無人搬送車が発見され、この故障が短時間で処理できない場合、従来の方式は、まず故障した無人搬送車を倉庫の外部に移送し、次に故障していない無人搬送車をメンテナンス領域に手動で配置し、この故障していない無人搬送車の属性(例えば、番号、IP(Internet Protocol、インターネットプロトコル)アドレスなど)を故障した無人搬送車の属性に変更し、この故障していない無人搬送車が故障した無人搬送車の代わりに作業を完了するように、この故障していない無人搬送車を再起動してタスクを復帰することである。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施例は、無人搬送車を制御する方法、装置およびシステムを提供する。
【0006】
第一態様では、本願の実施例は、無人搬送車を制御する方法を提供する。この方法は、故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障が発生した故障点の位置情報とを含む故障情報を受信するステップと、位置情報に基づいて故障領域を決定し、故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するステップと、走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信するステップと、故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するステップと、を含む。
【0007】
いくつかの実施例では、走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、タスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信するステップは、走行状態情報によって示される走行状態が物品取出状態であると判定された場合、故障した無人搬送車の取出対象の物品の保管位置を決定するステップと、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、保管位置に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信するステップと、を含む。
【0008】
いくつかの実施例では、走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、タスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信するステップは、走行状態情報によって示される走行状態が物品配送状態であると判定された場合、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、故障点に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、故障点まで走行することを示す命令と、故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令とを含むタスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信するステップを含む。
【0009】
いくつかの実施例では、タスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信した後、この方法は、故障した無人搬送車によって実行されるタスクを停止させるために、故障した無人搬送車にタスク停止命令を送信するステップをさらに含む。
【0010】
いくつかの実施例では、タスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信した後、この方法は、故障した無人搬送車の走行状態情報をクリアするステップをさらに含む。
【0011】
第二態様では、本願の実施例は、無人搬送車を制御する装置を提供する。この装置は、故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障が発生した故障点の位置情報とを含む故障情報を受信するように構成された受信ユニットと、位置情報に基づいて故障領域を決定し、故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するように構成された第一送信ユニットと、走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信するように構成された決定ユニットと、故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するように構成された第二送信ユニットと、を含む。
【0012】
いくつかの実施例では、決定ユニットは、走行状態情報によって示される走行状態が物品取出状態であると判定された場合、故障した無人搬送車の取出対象の物品の保管位置を決定するように構成された決定モジュールと、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、保管位置に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信するように構成された第一送信モジュールと、を含む。
【0013】
いくつかの実施例では、決定ユニットは、走行状態情報によって示される走行状態が物品配送状態であると判定された場合、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、故障点に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、故障点まで走行することを示す命令と、故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令とを含むタスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信するように構成された第二送信モジュールを含む。
【0014】
いくつかの実施例では、この装置は、故障した無人搬送車によって実行されるタスクを停止させるために、故障した無人搬送車にタスク停止命令を送信するように構成された第三送信ユニットをさらに含む。
いくつかの実施例では、この装置は、故障した無人搬送車の走行状態情報をクリアするように構成された設定ユニットをさらに含む。
【0015】
第三態様では、本願の実施例は、無人搬送車を制御するシステムを提供する。このシステムは、サーバ、および上記サーバとそれぞれ通信する少なくとも1台の無人搬送車を含み、上記サーバは、故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障情報とを含む故障情報を受信し、少なくとも1台の無人搬送車における故障した無人搬送車の故障点の位置情報に基づいて故障領域を決定するように構成されており、少なくとも1台の無人搬送車のうち、タスクを実行している故障していない無人搬送車は、サーバから送信された、故障領域内の通行禁止を示す命令を受信するように構成されており、サーバは、走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信し、故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するようにさらに構成される。
【0016】
いくつかの実施例では、システムは、故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障が発生した故障点の位置情報とを含む故障情報をサーバに送信するように構成される、サーバと通信する端末装置をさらに含む。
【0017】
いくつかの実施例では、サーバは、走行状態情報によって示される走行状態が物品取出状態であると判定された場合、故障した無人搬送車の取出対象の物品の保管位置を決定し、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、保管位置に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信するようにさらに構成される。
【0018】
いくつかの実施例では、サーバは、走行状態情報によって示される走行状態が物品配送状態であると判定された場合、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、故障点に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、故障点まで走行することを示す命令と、故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令とを含むタスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信するようにさらに構成される。
【0019】
いくつかの実施例では、サーバは、タスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信した後、故障した無人搬送車によって実行されるタスクを停止させるために、故障した無人搬送車にタスク停止命令を送信するようにさらに構成される。
【0020】
いくつかの実施例では、サーバは、故障した無人搬送車の走行状態情報をクリアするようにさらに構成される。
【0021】
第四態様では、本願の実施例は、サーバを提供する。このサーバは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプログラムを記憶した記憶装置とを含み、1つまたは複数のプログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、1つまたは複数のプロセッサが無人搬送車を制御する方法のいずれか1つの実施例に記載の方法を実施するようにする。
【0022】
第五態様では、本願の実施例は、無人搬送車を制御する方法のいずれか1つの実施例に記載の方法を実施するためにプロセッサによって実行されるコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読媒体を提供する。
【0023】
本願の実施例に係る無人搬送車を制御する方法、装置およびシステムは、無人搬送車が故障した後、まず故障情報を受信し、次にタスクを実行している故障していない無人搬送車が故障領域を通行しないように、故障点の位置に基づいて故障領域を決定し、次に故障した無人搬送車の未完了のタスクをターゲット無人搬送車が実行するように、故障した無人搬送車の走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、最後に故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送された後、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を無人搬送車に送信する。従って、無人搬送車が故障した後、ターゲット無人搬送車を手動で配置して属性を変更する必要がなくなり、故障処理の複雑さと困難さを軽減し、故障イベントの処理効率を向上させる。同時に、無人搬送車が故障領域を通行しないように制御し、無人搬送車が故障領域を通行することを禁止する禁止命令を解除することにより、無人搬送車が故障した後、タスクを実行している無人搬送車を停止させる必要がなくなり、タスクを実行している無人搬送車の柔軟な制御を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本願の他の特徴、目的および利点は、以下の図面で行われる非限定的な実施例についての詳細な説明からより明らかになるであろう。
図1】本願が適用され得る例示的なシステムアーキテクチャ図である。
図2】本願に係る無人搬送車を制御する方法の一実施例のフローチャートである。
図3】本願に係る無人搬送車を制御する方法の適用シナリオの概略図である。
図4】本願に係る無人搬送車を制御する方法の別の実施例のフローチャートである。
図5】本願に係る無人搬送車を制御する装置の一実施例の構造概略図である。
図6】本願に係る無人搬送車を制御するシステムの各装置間の対話プロセスの概略図である。
図7】本願の実施例を実施するのに適したサーバのコンピュータシステムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面および実施例を参照して本願をさらに詳細に説明する。本明細書に記載の特定の実施例は、本発明を解釈するものにすぎず、本発明を限定するものではないことが理解される。なお、説明の便宜上、本発明に関連する部分のみが図面に示されている。
【0026】
なお、本願の実施例および実施例における特徴は、矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。以下、図面および実施例を参照して本願を詳細に説明する。
【0027】
図1は、本願が適用され得る、無人搬送車を制御する方法または無人搬送車を制御する装置の例示的なシステムアーキテクチャ100を示している。
【0028】
図1に示すように、システムアーキテクチャ100は、無人搬送車101、102、103、ネットワーク104、およびサーバ105を含むことができる。ネットワーク104は、無人搬送車101、102、103とサーバ105との間の通信リンクを提供するための媒体として機能している。ネットワーク104は、有線、無線通信リンク、または光ファイバケーブルなどの様々な接続形態を含むことができる。
【0029】
無人搬送車101、102、103は、命令(例えば、上記故障領域内の通行禁止を示す命令)を受信したり、情報(例えば、故障情報)を送信したりするなどのために、ネットワーク104を介してサーバ105と対話する。
【0030】
サーバ105は、無人搬送車101、102、103を制御する制御サーバなど、様々なサービスを提供するサーバであってもよい。制御サーバは、無人搬送車を配置してタスクを実行し、命令を無人搬送車に送信することにより、無人搬送車がタスクを実行して故障領域を通行しないように制御することができる。
【0031】
なお、サーバは、ハードウェアであってもよいし、ソフトウェアであってもよい。サーバはハードウェアである場合、複数のサーバからなる分散サーバクラスタとして実現されてもよいし、単一のサーバとして実現されてもよい。サーバ103はソフトウェアである場合、複数のソフトウェアまたはソフトウェアモジュール(例えば、分散サービスを提供するための複数のソフトウェアまたはソフトウェアモジュール)として実現されてもよいし、単一のソフトウェアまたはソフトウェアモジュールとして実現されてもよい。ここでは具体的に限定しない。
【0032】
なお、システムアーキテクチャ100は、端末装置(図示せず)をさらに含むことができる。端末装置は、それぞれネットワークを介して上記サーバ105と通信することができる。無人搬送車101、102、103の電池が故障したり、起動できなくなったりするなどの場合、技術者はこの端末装置を使用して、故障情報をサーバ105に送信することができる。
【0033】
なお、本願の実施例に係る無人搬送車を制御する方法は、一般にサーバ105によって実行され、それに応じて、無人搬送車を制御する装置は、一般にサーバ105内に配置される。
【0034】
図1の無人搬送車、ネットワーク、およびサーバの数は、単なる例示であることが理解される。実際のニーズに応じて、無人搬送車、ネットワーク、およびサーバの数が任意に設定されてもよい。
【0035】
さらに図2を参照すると、図2は、本願に係る無人搬送車を制御する方法の一実施例のプロセス200を示している。この無人搬送車を制御する方法は、以下のステップを含む。
【0036】
ステップ201、故障情報を受信する。
【0037】
本実施例では、無人搬送車を制御する方法の実行主体(例えば、図1に示すサーバ105)は、故障情報を受信することができる。ここで、上記故障情報は、故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障点の位置情報(例えば、故障点の座標)とを含むことができる。ここで、故障した無人搬送車の走行状態は、物品取出状態および物品配送状態を含むことができるが、これらに限定されない。実際には、無人搬送車が物品取出状態にある場合、車体には物品が担持されず、無人搬送車が物品配送状態にある場合、車体には物品が担持される。ここでの物品は、商品棚、商品などであってもよい。この物品が商品棚である場合、商品棚には商品が担持されてもよいし、担持されなくてもよい。商品棚は、単層の商品棚であってもよいし、多層の商品棚であってもよいので、ここに限定されない。
【0038】
あるシナリオでは、上記故障情報は、故障した無人搬送車がそれ自体の異常を検出したとき、故障した無人搬送車によって上記実行主体に送信される。ここで、無人搬送車はそれ自体の異常を自動的に検出することができる。例えば、電池残量を定期的に検出することができ、電池残量が所定の最低電気量よりも小さいと検出した場合、電池が異常であると判定する。
【0039】
別のシナリオでは、故障した無人搬送車は、電池が故障したり、起動できなくなったりするなどの理由により、それ自体の異常を検出することができない。このとき、倉庫管理者または技術者は、端末装置を介して故障情報を手動で設定し、端末装置を用いてこの故障情報を上記実行主体に送信することができる。
【0040】
ステップ202、位置情報に基づいて故障領域を決定し、故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信する。
【0041】
本実施例では、上記実行主体は、まず上記位置情報に基づいて故障領域を決定することができる。次に、上記故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信する。ここで、上記実行主体は、以下のステップで故障領域を決定することができる。まず、故障点に最も近いアンカーポイントを決定し、このアンカーポイントを中央アンカーポイントとして決定することができる。実際には、アンカーポイントは、地面に予め描かれた二次元コードの中心であってもよい。各二次元コードには、この二次元コードの中心位置の座標(即ち、アンカーポイントの座標)、アンカーポイントのコード番号などの情報が記憶されてもよい。次に、この中央アンカーポイントを中心とした所定範囲を故障領域として決定することができる。一例として、所定範囲は、この中央アンカーポイントを中心とし、所定長さを半径とする円形範囲であってもよい。別の例として、所定範囲は、この中央アンカーポイントを中心とし、所定長さを長さおよび幅とする矩形範囲であってもよい。別の例として、所定範囲は、この中央アンカーポイントを中心とし、周囲の所定数のアンカーポイント(例えば、上記中央アンカーポイントを含む25個のアンカーポイント)によって決定された範囲であってもよい。実際には、上記25個のアンカーポイントは5行5列に配置されてもよく、すべて行と列の交点に位置する。中央アンカーポイントは、3行目と3列目の交点である。1行目の隣接するアンカーポイントの直線接続、1列目の隣接するアンカーポイントの直線接続、5行目の隣接するアンカーポイントの直線接続、および5列目の隣接するアンカーポイントの直線接続はそれぞれ行われてもよく、このとき、形成された閉じた矩形領域は所定範囲として設定されてもよい。
【0042】
実際には、故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信した後、作業者は、上記故障した無人搬送車を故障領域に移送することができる。タスクを実行している故障していない無人搬送車のそれぞれは、この命令を受信した後、上記故障領域に進入しないように経路を再計画することができる。上記所定領域への進入を回避できる新たな経路がない場合、上記故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を受信するまで、この故障領域の外部で待機することができる。上記故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を受信した後、当初計画された経路を走行し続けることができる。ここで、故障が発生した後、タスクを実行している無人搬送車をすべて停止する必要がないため、タスクを実行している無人搬送車の柔軟な制御を実現し、全体の作業効率を向上させる。同時に、故障が発生した後、タスクを実行している無人搬送車が故障領域を通行しないようにするため、故障した車両を処理する際の作業者の安全を確保する。
【0043】
1つのシナリオでは、故障領域を決定した後、上記実行主体は、故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車のそれぞれに送信することができる。
【0044】
別のシナリオでは、故障領域を決定した後、上記実行主体は、タスクを実行している故障していない無人搬送車の走行経路を最初に問い合わせ、故障領域内の通行禁止を示す命令を、上記故障領域を通行しなければならないことを示す走行経路を有する故障していない無人搬送車に送信することができる。
【0045】
ステップ203、走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、タスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信する。
【0046】
本実施例では、上記実行主体は、上記走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、タスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信することができる。ここで、上記タスク実行命令は、故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含む。なお、上記タスク実行命令は、ターゲット無人搬送車の起動を示す命令などの他の命令をさらに含むことができる。
【0047】
ここで、異なる走行状態に基づいて、異なるターゲット無人搬送車を決定することができる。一例として、走行状態が物品取出状態である場合、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、アイドル時間が最も長い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定することができ、走行状態が物品取出状態である場合、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、許容負荷が上記故障した無人搬送車の許容負荷と一致する無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定することができる。
【0048】
従って、無人搬送車が故障した後、ターゲット無人搬送車を手動で配置して属性を変更する必要がなくなり、故障処理の複雑さと困難さを軽減し、故障イベントの処理効率を向上させる。
【0049】
ステップ204、故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信する。
【0050】
本実施例では、故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、上記実行主体は、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信することができる。
【0051】
実際には、走行中の故障していない無人搬送車は、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を受信した後、経路を再計画することができる。故障領域の外部で待機する故障していない無人搬送車は、上記故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を受信した後、当初計画された経路を走行し続けることができる。従って、タスクを実行している無人搬送車の柔軟な制御を実現し、全体の作業効率を向上させる。同時に、故障が発生した後、故障領域内の通常通行が復帰されるため、故障した車両を処理する際の作業者の安全を確保する。
【0052】
さらに図3を参照すると、図3は、本実施例に係る無人搬送車を制御する方法の適用シナリオの概略図を示している。図3の適用シナリオでは、無人搬送車が故障した後(故障が発生した無人搬送車は故障した無人搬送車である)、サーバは、まず、故障した無人搬送車によって送信された故障情報を受信する。次に、サーバは、故障点の位置に基づいて故障領域を決定し、故障領域内の通行禁止を示す第一命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信する。次に、サーバは、故障した無人搬送車の走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、故障した無人搬送車の未完了のタスクをターゲット無人搬送車が実行するように、タスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信する。最後に、故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送された後、サーバは、上記故障領域内の通行禁止の解除を示す第二命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信する。
【0053】
本願の上記実施例に係る方法については、無人搬送車が故障した後、まず故障情報を受信し、次にタスクを実行している故障していない無人搬送車が故障領域を通行しないように、故障点の位置に基づいて故障領域を決定し、次に故障した無人搬送車の未完了のタスクをターゲット無人搬送車が実行するように、故障した無人搬送車の走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、最後に故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送された後、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を無人搬送車に送信する。従って、無人搬送車が故障した後、ターゲット無人搬送車を手動で配置して属性を変更する必要がなくなり、故障処理の複雑さと困難さを軽減し、故障イベントの処理効率を向上させる。同時に、無人搬送車が故障領域を通行しないように制御し、無人搬送車が故障領域を通行することを禁止する禁止命令を解除することにより、無人搬送車が故障した後、タスクを実行している無人搬送車を停止させる必要がなくなり、タスクを実行している無人搬送車の柔軟な制御を実現する。
【0054】
さらに図4を参照すると、図4は、無人搬送車を制御する方法の別の実施例のプロセス400を示している。無人搬送車を制御する方法のプロセス400は、以下のステップを含む。
【0055】
ステップ401、故障情報を受信する。
【0056】
本実施例では、無人搬送車を制御する方法の実行主体(例えば、図1に示すサーバ105)は、故障情報を受信することができる。ここで、上記故障情報は、故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障点の位置情報とを含むことができる。ここで、故障した無人搬送車の走行状態は、物品取出状態および物品配送状態を含むことができるが、これらに限定されない。
【0057】
ステップ402、位置情報に基づいて故障領域を決定し、故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信する。
【0058】
本実施例では、上記実行主体は、まず上記位置情報に基づいて故障領域を決定することができる。次に、上記故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信する。ここで、上記実行主体は、以下のステップで故障領域を決定することができる。まず、故障点に最も近いアンカーポイントを決定し、このアンカーポイントを中央アンカーポイントとして決定することができる。実際には、アンカーポイントは、地面に予め描かれた二次元コードの中心であってもよい。次に、この中央アンカーポイントを中心とした所定範囲を故障領域として決定することができる。
【0059】
ここで、故障が発生した後、タスクを実行している無人搬送車をすべて停止する必要がないため、タスクを実行している無人搬送車の柔軟な制御を実現し、全体の作業効率を向上させる。同時に、故障が発生した後、タスクを実行している無人搬送車が故障領域を通行しないようにするため、故障した車両を処理する際の作業者の安全を確保する。
【0060】
ステップ403、走行状態情報によって示される走行状態が物品取出状態であると判定された場合、故障した無人搬送車の取出対象の物品の保管位置を決定する。
【0061】
本実施例では、上記走行状態情報によって示される走行状態が物品取出状態であると判定された場合、上記実行主体は、上記故障した無人搬送車の取出対象の物品の保管位置を決定することができる。ここで、この保管位置を示す情報は、上記故障した無人搬送車によって実行されるタスクに予め記録しておくことができ、上記実施主体が直接読み取ることができる。保管位置を決定した後、ステップ404を実行することができる。
【0062】
ステップ404、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、上記保管位置に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、タスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信する。
【0063】
本実施例では、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、上記保管位置に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、タスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信することができる。このとき、上記タスク実行命令は、上記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むことができる。なお、上記タスク実行命令は、ターゲット無人搬送車の起動を示す命令などの他の命令をさらに含むことができる。
【0064】
従って、物品の取り出し途中で無人搬送車が故障した場合、保管位置に最も近く、現在アイドル状態にある無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定することにより、故障した無人搬送車の未完了のタスクを可能な限り迅速に実行することができるため、故障処理効率を向上させる。同時に、ターゲット無人搬送車を手動で配置して属性を変更する必要がなくなり、故障処理の複雑さと困難さを軽減し、故障イベントの処理効率をさらに向上させる。
【0065】
ステップ405、走行状態情報によって示される走行状態が物品配送状態であると判定された場合、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、故障点に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、タスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信する。
【0066】
本実施例では、上記走行状態情報によって示される走行状態が物品配送状態であると判定された場合、上記実行主体は、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、上記故障点に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、タスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信することができる。ここで、上記タスク実行命令は、上記故障点まで走行することを示す命令と、上記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令とを含むことができる。なお、上記タスク実行命令は、ターゲット無人搬送車の起動を示す命令などの他の命令をさらに含むことができる。
【0067】
従って、物品の配送途中で無人搬送車が故障した場合、故障点に最も近く、現在アイドル状態にある無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定することにより、故障した無人搬送車の未完了のタスクを可能な限り迅速に実行することができるため、故障処理効率を向上させる。同時に、ターゲット無人搬送車を手動で配置して属性を変更する必要がなくなり、故障処理の複雑さと困難さを軽減し、故障イベントの処理効率をさらに向上させる。
【0068】
実際には、物品の配送途中で無人搬送車が故障した場合、故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信した後、作業者は、故障した無人搬送車によって担持された物品を現在位置(即ち、故障点)の地上に置き、故障した無人搬送車を故障領域に移送することができる。従って、故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信することにより、物品を担持する他の無人搬送車が地上の物品と衝突することを回避し、物品を担持する他の無人搬送車の安全を確保することもできる。
【0069】
ステップ406、故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信する。
【0070】
本実施例では、故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、上記実行主体は、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信することができる。
【0071】
実際には、走行中の故障していない無人搬送車は、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を受信した後、経路を再計画することができる。故障領域の外部で待機する故障していない無人搬送車は、上記故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を受信した後、当初計画された経路を走行し続けることができる。従って、タスクを実行している無人搬送車の柔軟な制御を実現し、全体の作業効率を向上させる。同時に、故障が発生した後、故障領域内の通常通行が復帰されるため、故障した車両を処理する際の作業者の安全を確保する。
【0072】
ステップ407、故障した無人搬送車によって実行されるタスクを停止させるために、故障した無人搬送車にタスク停止命令を送信する。
【0073】
本実施例では、上記実行主体は、タスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信した後、上記故障した無人搬送車によって実行されるタスクを停止させるために、上記故障した無人搬送車にタスク停止命令をさらに送信することができる。
【0074】
ステップ408、上記故障した無人搬送車の走行状態情報をクリアする。
【0075】
本実施例では、上記実行主体は、タスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信した後、上記故障した無人搬送車の走行状態情報をクリアすることができる。
【0076】
なお、ステップ406からステップ408の実行順序は、上記順序番号で示される順序に限定されず、他の順序で実行されてもよい。例えば、ステップ406、ステップ407、およびステップ408は同時に実行されてもよいし、ステップ408、ステップ407、およびステップ406は順次実行されてもよい。
【0077】
図4から分かるように、図2に対応する実施例と比べて、本実施例における無人搬送車を制御する方法のプロセス400は、物品取出状態および物品配送状態に応じてターゲット無人搬送車をそれぞれ決定するステップを強調している。従って、本実施例に記載の解決手段は、故障した無人搬送車の未完了のタスクが可能な限り迅速に実行されることを確保することができるため、故障処理効率をさらに向上させる。
【0078】
さらに図5を参照すると、上記各図に示された方法の実施形態として、本願は、図2に示す方法の実施例に対応する、無人搬送車を制御する装置の一実施例を提供する。この装置は様々な電子機器に特に適用できる。
【0079】
図5に示すように、本実施例に係る無人搬送車を制御する装置500は、故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障が発生した故障点の位置情報とを含む故障情報を受信するように構成された受信ユニット501と、上記位置情報に基づいて故障領域を決定し、上記故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するように構成された第一送信ユニット502と、上記走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、上記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信するように構成された決定ユニット503と、上記故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、上記故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するように構成された第二送信ユニット504と、を含む。
【0080】
本実施例のいくつかの代替的な実施形態では、上記決定ユニット503は、決定モジュールおよび第一送信モジュール(図示せず)を含むことができる。ここで、上記決定モジュールは、上記走行状態情報によって示される走行状態が物品取出状態であると判定された場合、上記故障した無人搬送車の取出対象の物品の保管位置を決定するように構成されてもよく、第一送信モジュールは、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、上記保管位置に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、上記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むタスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信するように構成される。
【0081】
本実施例のいくつかの代替的な実施形態では、上記決定ユニット503は、第二送信モジュール(図示せず)を含むことができる。ここで、上記第二送信モジュールは、上記走行状態情報によって示される走行状態が物品配送状態であると判定された場合、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、上記故障点に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、上記故障点まで走行することを示す命令と、上記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令とを含むタスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信するように構成されてもよい。
【0082】
本実施例のいくつかの代替的な実施形態では、この装置は、第三送信ユニット(図示せず)をさらに含むことができる。ここで、上記第三送信ユニットは、上記故障した無人搬送車によって実行されるタスクを停止させるために、上記故障した無人搬送車にタスク停止命令を送信するように構成されてもよい。
【0083】
本実施例のいくつかの代替的な実施形態では、この装置は、設定ユニット(図示せず)をさらに含むことができる。ここで、上記設定ユニットは、上記故障した無人搬送車の走行状態情報をクリアするように構成されてもよい。
【0084】
本願の上記実施例に係る装置については、無人搬送車が故障した後、受信ユニット501は、故障情報を受信し、次に第一送信ユニット502は、故障点の位置に基づいて故障領域を決定し、故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信し、次に決定ユニット503は、故障した無人搬送車の未完了のタスクをターゲット無人搬送車が実行するように、故障した無人搬送車の走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、最後に第二送信ユニット504は、故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送された後、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を無人搬送車に送信する。従って、無人搬送車が故障した後、ターゲット無人搬送車を手動で配置して属性を変更する必要がなくなり、故障処理の複雑さと困難さを軽減し、故障イベントの処理効率を向上させる。同時に、無人搬送車が故障領域を通行しないように制御し、無人搬送車が故障領域を通行することを禁止する禁止命令を解除することにより、無人搬送車が故障した後、タスクを実行している無人搬送車を停止させる必要がなくなり、タスクを実行している無人搬送車の柔軟な制御を実現する。
【0085】
さらに図6を参照すると、図6は、本願に係る無人搬送車を制御するシステムの各装置間の対話プロセスの概略図600を示している。
【0086】
無人搬送車を制御するシステムは、サーバ、および上記サーバとそれぞれ通信する少なくとも1つの無人搬送車を含む。
【0087】
図6に示すように、無人搬送車を制御するシステムの各装置間の対話プロセス600は、以下のステップを含むことができる。
【0088】
ステップ601、サーバは故障情報を受信する。
【0089】
本実施例では、サーバは故障情報を受信することができる。ここで、上記故障情報は、上記少なくとも1つの無人搬送車における故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障が発生した故障点の位置情報とを含む。上記故障情報は、故障した無人搬送車がそれ自体の異常を検出したときにサーバに送信する情報であってもよい。
【0090】
本実施例のいくつかの代替的な実施形態では、上記の無人搬送車を制御するシステムは、端末装置をさらに含むことができる。上記端末装置は、上記サーバと通信することができる。上記端末装置は、故障情報を上記サーバに送信するように構成されてもよい。実際には、故障した無人搬送車がそれ自体の異常を検出できない場合、または故障した無人搬送車が故障情報を送信できない場合、この端末装置はこの故障情報を送信することができる。
【0091】
ステップ602、サーバは、位置情報に基づいて故障領域を決定する。
【0092】
ステップ603、上記少なくとも1つの無人搬送車のうち、タスクを実行している故障していない無人搬送車は、上記サーバから送信された、上記故障領域内の通行禁止を示す命令を受信する。
【0093】
ステップ604、サーバは、走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定する。
【0094】
ステップ605、タスク実行命令をターゲット無人搬送車に送信する。
【0095】
本実施例では、上記タスク実行命令は、上記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含むことができる。
【0096】
本実施例のいくつかの代替的な実施形態では、サーバは、上記走行状態情報によって示される走行状態が物品取出状態であると判定された場合、まず上記故障した無人搬送車の取出対象の物品の保管位置を決定することができ、次にタスクを現在実行していない無人搬送車のうち、上記保管位置に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、タスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信することができる。ここで、上記タスク実行命令は、上記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令を含む。
【0097】
本実施例のいくつかの代替的な実施形態では、サーバは、上記走行状態情報によって示される走行状態が物品配送状態であると判定された場合、タスクを現在実行していない無人搬送車のうち、上記故障点に最も近い無人搬送車をターゲット無人搬送車として決定し、タスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信することができる。ここで、上記タスク実行命令は、上記故障点まで走行することを示す命令と、上記故障した無人搬送車の未完了のタスクであるターゲットタスクの実行を示す命令とを含む。
【0098】
ステップ606、サーバは、故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信する。
【0099】
本実施例のいくつかの代替的な実施形態では、サーバは、タスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信した後、上記故障した無人搬送車によって実行されるタスクを停止させるために、上記故障した無人搬送車にタスク停止命令をさらに送信することができる。
【0100】
本実施例のいくつかの代替的な実施形態では、サーバは、タスク実行命令を上記ターゲット無人搬送車に送信した後、上記故障した無人搬送車の走行状態情報をさらにクリアすることができる。
【0101】
本願の実施例に係る無人搬送車を制御する方法、装置およびシステムについては、サーバは、無人搬送車が故障した後、まず故障情報を受信し、次にタスクを実行している故障していない無人搬送車が故障領域を通行しないように、故障点の位置に基づいて故障領域を決定し、次に故障した無人搬送車の未完了のタスクをターゲット無人搬送車が実行するように、故障した無人搬送車の走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、最後に故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送された後、故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を無人搬送車に送信することができる。従って、無人搬送車が故障した後、ターゲット無人搬送車を手動で配置して属性を変更する必要がなくなり、故障処理の複雑さと困難さを軽減し、故障イベントの処理効率を向上させる。同時に、無人搬送車が故障領域を通行しないように制御し、無人搬送車が故障領域を通行することを禁止する禁止命令を解除することにより、無人搬送車が故障した後、タスクを実行している無人搬送車を停止させる必要がなくなり、タスクを実行している無人搬送車の柔軟な制御を実現する。
【0102】
さらに図7を参照すると、図7は、本願の実施例を実施するのに適したサーバのコンピュータシステム700の構造概略図を示している。図7に示すサーバは単なる例示であり、本願の実施例の機能および使用範囲にいかなる制限も課すべきではない。
【0103】
図7に示すように、コンピュータシステム700は、リードオンリメモリ(ROM)702に記憶されたプログラム、または記憶部708からランダムアクセスメモリ(RAM)703にロードされたプログラムに従って、各種の適切な動作および処理を実行することができる中央処理装置(CPU)701を含む。RAM703には、システム700の動作に必要な各種のプログラムおよびデータも記憶されている。CPU701、ROM702、およびRAM703は、バス704を介して相互に接続されている。入力/出力(I/O)インターフェース705もバス704に接続されている。
【0104】
I/Oインターフェース705には、キーボード、マウスなどを含む入力部706、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、スピーカーなどを含む出力部707、ハードディスクなどを含む記憶部708、およびLANカード、モデムなどのネットワークインターフェースカードを含む通信部709が接続される。通信部709は、インターネットなどのネットワークを介して通信処理を行うものである。ドライバ710は、必要に応じてI/Oインターフェース705にも接続される。磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブルメディア711は、それから読み出されたコンピュータプログラムが必要に応じて記憶部708に容易にインストールできるように、必要に応じてドライバ710に装着される。
【0105】
特に、本願の実施例によれば、フローチャートを参照して前述したプロセスは、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてもよい。例えば、本願の実施例は、コンピュータ可読媒体上で担持されるコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を含み、このコンピュータプログラムは、フローチャートに示される方法を実行するためのプログラムコードを含む。このような実施例では、このコンピュータプログラムは、通信部709を介してネットワークからダウンロードしてインストールすることができ、および/またはリムーバブルメディア711からインストールすることができる。このコンピュータプログラムが中央処理装置(CPU)701によって実行されると、本願の方法において限定された上記機能が実行される。なお、本願に記載のコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体、コンピュータ可読記憶媒体、または上記両者の任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、または半導体のシステム、装置、または機器であってもよいし、これらの任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例は、1本または複数本の導線を備えた電気コネクタ、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブル・コンパクト・ディスク・リードオンリメモリ(CD-ROM)、光学メモリ、磁気メモリ、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。本願では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、または機器によって使用され得るか、またはそれらと組み合わせて使用され得るプログラムを含むかまたは記憶する任意の有形媒体であってもよい。本願では、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンド内で、またはコンピュータ可読プログラムコードを担持するキャリアの一部として伝搬されるデータ信号を含むことができる。そのように伝搬されるデータ信号には、電磁信号、光信号、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々な形態を採用することができる。コンピュータ可読信号媒体は、命令実行システム、装置、または機器によって使用されるか、またはそれらと組み合わせて使用されるプログラムを送信、伝搬、または伝送することができるコンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、または上記の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体によって送信することができる。
【0106】
図中のフローチャートおよびブロック図は、本願の様々な実施例に係るシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品の実現可能なアーキテクチャ、機能、および動作を示している。これに関して、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、指定された論理機能を実現するための1つまたは複数の実行可能な命令を含む、モジュール、プログラムセグメントまたはコードの一部を表すことができる。また、いくつかの代替的な実施形態では、ブロックに示されている機能は、図面に示されている順序と異なって発生し得る。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には実質的に並行して実行されてもよいし、関連する機能に応じて、逆の順序で実行されてもよい。また、ブロック図および/またはフローチャートの各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャートのブロックの組み合わせは、指定された機能または動作を行うための専用ハードウェアに基づくシステムによって実現されてもよいし、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実現されてもよい。
【0107】
本願の実施例に係るユニットは、ソフトウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアによって実現されてもよい。前記ユニットは、例えば、受信ユニット、第一送信ユニット、決定ユニット、および第二送信ユニットを含むプロセッサとして説明されるプロセッサに配置されてもよい。ここで、これらのユニットの名称は、特定の場合にこのユニット自体を限定するためのものではなく、例えば、受信ユニットは、「故障情報を受信するユニット」として説明されてもよい。
【0108】
別の態様として、本願は、上記実施例に記載の装置に含まれるものであってもよいし、この装置に組み込まれることなく、単独で存在するものであってもよい、コンピュータ可読媒体をさらに提供する。上記コンピュータ可読媒体には1つまたは複数のプログラムが担持され、上記1つまたは複数のプログラムがこの装置によって実行されるとき、この装置は、故障した無人搬送車の走行状態を示す走行状態情報と、故障が発生した故障点の位置情報とを含む故障情報を受信するステップと、この位置情報に基づいて故障領域を決定し、この故障領域内の通行禁止を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するステップと、この走行状態情報に基づいて、タスクを現在実行していない無人搬送車からターゲット無人搬送車を決定し、タスク実行命令をこのターゲット無人搬送車に送信するステップと、この故障した無人搬送車がメンテナンス領域に移送されたと判定された場合、この故障領域内の通行禁止の解除を示す命令を、タスクを実行している故障していない無人搬送車に送信するステップと、を実行する。
【0109】
以上の説明は、本願の好ましい実施例、および使用された技術的原理の説明にすぎない。本願に係る本発明の範囲は、上記技術的特徴の特定の組み合わせからなる技術的解決手段に限定されず、本発明の概念から逸脱することなく上記技術的特徴またはその同等の特徴の任意の組み合わせからなる他の技術的解決手段に含まれることが当業者にとって理解される。例えば、上記他の技術的解決手段は、上記特徴と、本願において開示される(これらに限定されない)同様の機能を有する技術的特徴とを置き換えることによって形成される技術的解決手段であってもよい。
【符号の説明】
【0110】
100 システムアーキテクチャ
101 無人搬送車
102 無人搬送車
103 無人搬送車
104 ネットワーク
105 サーバ
500 装置
501 受信ユニット
502 第一送信ユニット
503 決定ユニット
504 第二送信ユニット
700 コンピュータシステム
701 中央処理装置(CPU)
702 リードオンリメモリ(ROM)
703 ランダムアクセスメモリ(RAM)
704 バス
705 出力(I/O)インターフェース
706 入力部
707 出力部
708 記憶部
709 通信部
710 ドライバ
711 リムーバブルメディア
図1
図2
図3
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図5
図6
図7