(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-01
(45)【発行日】2022-04-11
(54)【発明の名称】著作物の譲渡管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/08 20120101AFI20220404BHJP
【FI】
G06Q30/08
(21)【出願番号】P 2021167763
(22)【出願日】2021-10-12
【審査請求日】2021-10-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521254225
【氏名又は名称】株式会社galleryFIGARO
(74)【代理人】
【識別番号】100160657
【氏名又は名称】上吉原 宏
(72)【発明者】
【氏名】坪井純子
【審査官】庄司 琴美
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-037662(JP,A)
【文献】特開2010-113487(JP,A)
【文献】特開2003-108740(JP,A)
【文献】特開2002-015185(JP,A)
【文献】特開2019-101494(JP,A)
【文献】特開2021-111296(JP,A)
【文献】特開平10-171885(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投稿者端末10と、
管理サーバー20と、
インターネット回線30と、
著作権管理機能付きオークションサイトプログラム40と
希望者端末60と、
から成る著作物5の譲渡関係を管理するシステムであって、
前記著作権管理機能付きオークションサイトプログラム40には、
オークション機能41と、
ショッピング機能51と、
著作物特徴検索機能70と、
著作権譲渡管理機能80と、
著作者特徴情報表示機能90と、
マッチング機能95とを備え、
前記オークション機能41及び前記ショッピング機能51は、著作者が創作した著作物5の著作物情報61並びに著作者の著作者情報81を投稿者が前記投稿者端末10及び前記インターネット回線30を介して前記管理サーバー20へ送信することにより投稿され、
該投稿された前記著作物情報61並びに前記著作者情報81の一部または全部は公開されるとともに、当該著作物に関する著作権情報100も公開され、
該公開情報に基づいて著作物の売買101、著作権の売買102、若しくは著作物の利用許諾に関するライセンス契約103の何れか又は組み合わせについての入札情報104または購入情報105を、前記希望者端末60及び前記インターネット回線30を介して前記管理サーバー20へ送信し、オークション条件42又はショッピング条件52に応じて売買または契約の是非を判断し、
前記著作物特徴検索機能70は、希望者が所望する作品のジャンル、サイズ、材質その他客観的に著作物の情報を把握できる検索要素を前記著作物情報61から選択をする他に、作風、季節感、色調、全体イメージ、その他の特徴について、人間の感情や感性による検索要素の情報を、前記投稿者端末10から前記インターネット回線30を介して前記管理サーバー20に入力し、該入力された情報に基づいて希望者端末60からの検索条件により検索可能とし、
前記著作権譲渡管理機能80は、希望者並びに投稿者の求めに応じて、譲渡証書110、ライセンス契約書111の印刷データを前記管理サーバー20から前記インターネット回線30を介して前記投稿者端末10へ送信し、
前記著作者
特徴情報表示機能90には、著作者の特徴を捉えた各種情報のアイコン91を選択して表示でき、
前記マッチング機能95は、前記著作物情報61並びに前記著作者情報81に基づいて、投稿者が望む希望者を適宜抽出し、該抽出された希望者情報を投稿者端末に表示し、投稿者から希望者へのアプローチを可能とすることを特徴とする著作物の譲渡管理システム1。
【請求項2】
前記著作権管理機能付きオークションサイトプログラム40にはシミュレーション機能120を備え、
前記シミュレーション機能120は、平面的に表される著作物を立体的に表示する異なる物品へ表すものであることを特徴とする請求項1に記載の著作物の譲渡管理システム1。
【請求項3】
前記シミュレーション機能120にAI130を用いることで、平面的に表される著作物を立体的に表示する異なる物品へ表すことを特徴とする請求項2に記載の著作物の譲渡管理システム1。
【請求項4】
前記著作物特徴検索機能70
にAI130を用いることで、前記作風、季節感、色調、全体イメージ、その他の特徴について、人間の感情や感性による検索要素を学習させ検索を可能とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の著作物の譲渡管理システム1。
【請求項5】
投稿された前記著作物情報61並びに前記著作者情報81に基づいて、前記マッチング機能95は
、AI130を用い
ることで、
投稿者が望む希望者のおすすめ情報が投稿者端末に表示され、投稿者から希望者へのアプローチが可能とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の著作物の譲渡管理システム1。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、著作物の譲渡管理システムに関し、詳しくは、投稿者と購入者との間で著作物の移転に関し、有体物としての譲渡、及び無体物としての著作権の譲渡等をスムーズに取り交わすことを、インターネット上のオークションサイトを利用して可能とするシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、美術品の譲渡に関しても、一般的な商品と同様にインターネットを利用したオークションサイトシステムや美術品専用販売サイトシステム等が登場し、以前に比べて沢山の人に作品を見てもらえる機会が増えたといえる。しかしながら、歴史的な名画や新進画家といわれる人の作品等のみならず、美大を卒業したばかりの若手作家や無名であっても様々な理由から独学で勉強した作品を創作している方なども数多く存在し、様々な作品が日々無尽蔵に生まれているといえる。従って、創作者側から見ると、このような多くの作品の中から、自分の作品を目にとめてもらうことは大変なことである。また、他方では、作品を購入したい側にとっても膨大な作品の中から自分が望む作品を見つけることも容易ではないといえる。そこで、創作者からは見て欲しい相手方へのアピールができ、購入希望者は望む条件の作品をピックアップしてくれるシステムが求められているといえる。
【0003】
また、美術品の売買においては、著作権の問題がある。即ち、美術品の譲渡に関しては、有体物としての所有権の譲渡と、無体物としての著作権の譲渡の関係が複雑に絡み合っており、芸術に特化した作品作りに集中している作家にとっては非常に分かりにくい部分といえる。そのため、よく理解をしないままに作品を売買してしまい、その後、著作権の問題が起こることがある。そのような問題を解決するべく電子のイラストや音楽の著作物に関しては、無断利用を規制する技術的手段が施されたりしている。そこで、一般的にオークション会場で行われている絵画や彫刻などの美術品においても、美術品の売買と、著作物に係る権利の移転に関する契約を、作家と購入者との間でもわかりやすく取り交わせるシステムが求められているといえる。
【0004】
また、近年の社会問題として、社会に適合できず、家に籠ってしまい、職に就かない所謂ニートや引きこもりといった人が多く存在するという問題がある。しかし、その中には高い創作能力を持っているにも関わらず、人間関係が問題となることで現状を変えることができずにいる人も少なくない。そこで、インターネットなどでのやり取りのみで、他人と交わらなくても働くことができる環境も必用である。
【0005】
また、少人数の企業の中で、常に新しく魅力的なデザインやアイディアを出し続けることは難しく、マンネリ化しやすいという問題もある。そこで、社内のアイディア等のみに頼るのではなく、社内外の多くの人材からのアイディアを手軽に利用できるシステムが求められているといえる。
【0006】
係る上記の問題を解決しようと、従来から種々の技術提案がされている。例えば、特許文献1には、発明の名称を「著作権使用料の請求機能付き画像又は映像の合成システム」とする技術が開示され、公知技術となっている(特許文献1参照)。具体的には「情報端末による画像や映像の合成サービス提供者が、合成画像に必ず用いらなければならない必須素材物と必須素材物ではない素材物とを区別して表示して提供する事、及び、画像や映像の合成を行う場合に、合成に用いた素材物の著作権の合計使用料金を算出して使用者に請求する事が出来るシステムを提供する。」ことを課題とし、その解決手段は「合成システムは、利用者が情報端末で特定エリアで配布されるQRコード(登録商標)等を読み取ると、利用者の情報端末が持つ画像や映像と合成が出来る画像や映像の素材物が、使用料金と共に合成に使う事が必須であるか否かに区別して表示し、表示された素材物を使って試作画像の合成や作成を行う。また、試作画面には使用中の素材物の著作権使用料が表示され、試作画面が実際に保管、送信、ダウンロードで使用された時にのみ、使われた素材物の著作権使用料を請求する。」というものである。この技術は、著作物についての著作権使用料を算出し、利用者に請求することができる点で、著作権を管理できるという部分において本発明と共通する。しかしながら、特許文献1の技術は、二次元の画像や映像が素材としての対象物であり、立体的な彫刻等の現作品の取引を対象とするものではない。
【0007】
また、特許文献2には、発明の名称を「著作権を保護しながら著作物を効率的に情報通信網で流通させるP2Pネットワーク・アプリケーション・ソフトウェア・プログラムとその配布技術」とする技術が開示され、公知技術となっている(特許文献1参照)。具体的には「社会において著作者、芸術家が果たしている役割を尊重しながら、デジタル芸術作品を効率的に流通させ、一方で芸術作品の中から効率的に好みの作品を発見することが出来、さらに著作物を利用する際に、著作者、芸術家への正当な対価と評価を提供することを補助し、新たな著作物、芸術作品の創作を産み、社会と文化を発展させていくことに貢献する情報通信技術を低コストに実現する。」ことを課題とし、その解決手段として「RSA暗号および楕円曲線暗号による非対象鍵暗号の鍵ペアの生成機能と電子署名生成機能、およびP2Pネットワークに参加するコンピュータの総数と性能値の統計分布を管理することによって、コンピュータ・ノード同士の相互接続形態とコンピュータ・ノード間の通信データ量を制御する機能と電子署名技術を駆使した著作権保護機能を持つネットワーク・ソフトウェア・アプリケーション・プログラム(P2Pソフトウェア・プログラム)を提供する。」というものである。しかし、係る発明は、デジタルの芸術作品に特化しているものであり、著作者、芸術家への正当な対価と評価を提供するための暗号化に特徴を有するものである。また、効率的に好みの作品を発見することができるなど、本発明と課題が共通する。しかしながら、本発明のように、利用者側のみならず、著作者側も利用してほしいターゲット層を狙うことはできない。従って、特許文献2に記載の発明では、本発明の課題を解決するには至っていない。
【0008】
また、特許文献3には、発明の名称を「著作権管理方法及びシステム」とする技術が開示され、公知技術となっている(特許文献3参照)。具体的には「本発明は著作権管理方法及びシステムに関し、デジタル万引きに対し、正当な著作権の対価の支払いを行なわせることができる著作権官吏方法及びシステムを提供することを目的としている。」ことを課題とするもので、解決手段としては「撮影起動指示を受けた時、外部情報を撮影する撮影手段と、撮影したデータを記憶する撮影情報記憶手段と、ICタグ情報を読みとるICタグ読取手段と、読みとられたICタグ情報が著作権情報かどうかを分析するICタグ情報分析手段と、ICタグ情報が著作権情報の場合は、著作権情報の一部又は全てを著作権使用履歴情報として記憶する著作権使用履歴記憶手段と、著作権使用履歴情報を送信する通信手段とを具備する携帯通信装置と、該携帯通信装置内の通信手段からの使用料情報を受けて著作権使用料を精算する使用料精算センターとで構成される。」というものである。係る発明では、ICタグ情報に著作権情報を含み、使用履歴から使用料を清算するという点において、著作権の管理を行うという構成が一部共通する。しかしながら、有体物としての美術品の所有権移転や、著作権譲渡関連による一元管理については、本発明の課題の解決には至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2021―15580号公報
【文献】特開2008-136063号公報
【文献】特開2005-310033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、膨大な美術作品等の中から顧客が望む作品を容易に選択できるシステムであり、その作品の売買と、著作権の権利の契約内容について、投稿者側と購入者側で明確とし、スムーズな著作権の移転を可能にするとともに、創作者からは見て欲しい相手方へのアピールとしてシミュレーションができ、購入希望者からは望む条件の作品をピックアップしてくれるマッチング機能を発揮するシステムの提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、投稿者端末と、管理サーバーと、インターネット回線と、著作権管理機能付きオークションサイトプログラムと希望者端末と、から成る著作物の譲渡関係を管理するシステムであって、前記著作権管理機能付きオークションサイトプログラムには、オークション機能と、ショッピング機能と、著作物特徴検索機能と、著作権譲渡管理機能と、著作者特徴情報表示機能と、マッチング機能とを備え、前記オークション機能及び前記ショッピング機能は、著作者が創作した著作物の著作物情報並びに著作者の著作者情報を投稿者が前記投稿者端末及び前記インターネット回線を介して前記管理サーバーへ送信することにより投稿され、該投稿された前記著作物情報並びに前記著作者情報の一部または全部は公開されるとともに、当該著作物に関する著作権情報も公開され、該公開情報に基づいて著作物の売買、著作権の売買、若しくは著作物の利用許諾に関するライセンス契約の何れか又は組み合わせについての入札情報または購入情報を、前記希望者端末及び前記インターネット回線を介して前記管理サーバーへ送信し、オークション条件又はショッピング条件に応じて売買または契約の是非を判断し、前記著作物特徴検索機能は、希望者が所望する作品のジャンル、サイズ、材質その他客観的に著作物の情報を把握できる検索要素を前記著作物情報から選択をする他に、作風、季節感、色調、全体イメージ、その他の特徴について、人間の感情や感性による検索要素の情報を、前記投稿者端末から前記インターネット回線を介して前記管理サーバーに入力し、該入力された情報に基づいて希望者端末からの検索条件により検索可能とし、前記著作権譲渡管理機能は、希望者並びに投稿者の求めに応じて、譲渡証書、ライセンス契約書の印刷データを前記管理サーバーから前記インターネット回線を介して前記投稿者端末へ送信し、前記著作者情報表示機能には、著作者の特徴を捉えた各種情報のアイコンを選択して表示でき、前記マッチング機能は、前記著作物情報並びに前記著作者情報に基づいて、投稿者が望む希望者を適宜抽出し、該抽出された希望者情報を投稿者端末に表示し、投稿者から希望者へのアプローチを可能とする手段を採用した。
【0012】
また、本発明は、前記著作権管理機能付きオークションサイトプログラムにはシミュレーション機能を備え、前記シミュレーション機能は、平面的に表される著作物を立体的に表示する異なる物品へ表す手段を採用することもできる。
【0013】
また、本発明は、前記シミュレーション機能にAIを用いることで、平面的に表される著作物を立体的に表示する異なる物品へ表す手段を採用することもできる。
【0014】
また、本発明は、前記著作物特徴検索機能に前記AIを用いることで、前記作風、季節感、色調、全体イメージ、その他の特徴について、人間の感情や感性による検索要素を学習させ検索を可能とする手段を採用することもできる。
【0015】
また、本発明は、投稿された前記著作物情報並びに前記著作者情報に基づいて、前記マッチング機能は、前記AIを用いて、投稿者が望む希望者のおすすめ情報が投稿者端末に表示され、投稿者から希望者へのアプローチが可能と手段を採用することもできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る著作物の譲渡管理システムによれば、有体物としての美術品に係る所有権と、無体物としての著作物に係る著作権という複雑な契約内容を明確にするとともに、当該契約の締結に至るまで当事者同士で容易になるといった優れた効果を発揮する。
【0017】
また、本発明に係る著作物の譲渡管理システムによれば、自分の作品を公にする機会の少ない、芸大生や一般の無名な創作者の方、また、日常生活、社会生活に相当な制限を受ける立場にありながらも著作物の創作にあたる方々、子供やシニアの創作者の方々などに、その創作物に公開の機会を与えることができるという優れた効果を発揮する。
【0018】
また、本発明に係る著作物の譲渡管理システムによれば、美術品の購入希望者が、望む作品を効率よく検索でき、また、創作者側からも、提供したい企業等へ検索してもらいやすくすることが可能となるという優れた効果を発揮する。
【0019】
また、本発明に係る著作物の譲渡管理システムによれば、美術品の購入希望者と創作者側のマッチングをアイコンによって、簡単に選ぶことが可能になるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係る著作物の譲渡管理システムの基本的な構成を示すフローチャートである。
【
図2】本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける著作権契約に関する選択肢構成説明図である。
【
図3】本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける別の物品への利用態様を示すシミュレーション説明図である。
【
図4】本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける空間領域へ平面的表現物の配置構成を示すシミュレートするシミュレーション説明図である。
【
図5】本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける空間領域へ立体的形状の物品の配置構成をシミュレートするシミュレーション説明図である。
【
図6】本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける著作者の特徴検索要素としての入出力情報を示す画面表示説明図である。
【
図7】本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける著作物の特徴検索要素としての入出力情報を示す画面表示説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明に係る著作物の譲渡管理システムの基本的な構成を示すフローチャートであり、また、
図1に示すように、本発明に係る著作物の譲渡管理システムは、オークションサイトを利用することを基本とし、係るオークションサイトにおいて、従来は表示されなかった、若しくは表示しにくかった著作者の身体・心理の事情等を特定のアイコン91による表現手段を採用し、また、物品への表現(二次的利用)であったり、自分の部屋などの室内空間に所望する作品を配置した状態をシミュレートするシミュレーション機能を備えていることを特徴とし、また、投稿者と購入者(落札者)との間での著作権に関する取り決め等をより明確なものとすることも大きな特徴であることを示している。
【0022】
著作物の譲渡管理システム1は、投稿者端末10と、管理サーバー20と、インターネット回線30と、著作権管理機能付きオークションサイトプログラム40と、希望者端末60と、から構成される著作物の譲渡関係を管理するシステムである。係る各構成について説明する。但し、係る表示はあくまでも例示であって、これに限定されるものではない。
【0023】
投稿者端末10は、インターネットに接続したコンピューター、タブレット等の携帯端末、又はスマートフォン等の携帯電話機などであり、スケジュール、ToDo、住所録、メモなどの情報を携帯して扱うための小型機器全般の、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant)(personal data assistantと表現される)、略してPDAと一般に呼ばれるものである。本発明では、管理サーバー20、投稿者情報、ショッピング情報、著作物情報、著作者情報、著作権情報等を入力するための装置である。
【0024】
管理サーバー20は、インターネット回線30と、投稿者端末10、及び希望者端末60を結ぶためのネットワーク上のデーターの保管庫のことであり、本発明に係る著作権管理機能付きオークションサイトプログラム40を構成するデータを投稿者や希望者の端末へと情報を提供する役割を担うものである。具体的には、多数のFreeBSDサーバーが基本的に機能毎に分かれていて、独立性をたもちながら互いに連携し合い、結果的に一つの大きなオークションシステムを構成するものなどである。本発明に係るオークションサイトでも、障害発生からの復旧やアクセスの増加に備えて、可用性と拡張性を十分に考慮することとし、機能サーバーと呼ばれるマスタ、商品リスト、検索、画像、マイ・オークションなどによって構成する。中でも一番重要なのは「マスタ」であり、係るマスタサーバーは出品、入札など主要な処理を行うこととなる。
【0025】
インターネット回線30は、インターネットプロトコルスイートを使用し、複数のコンピューターネットワークを相互接続した地球規模の情報通信網のことであり、世界中で利用されている。また、係るインターネット回線30には、電話通信回線網も含み、移動体通信網の内で、携帯電話機による音声通信のみならず、PDA等のモバイル端末によるインターネット通信のために利用される回線を含むものである。
【0026】
著作権管理機能付きオークションサイトプログラム40は、美術品を創作したやそれを所有する人がその作品を売りたいと希望する場合に、単に出展するだけでなく、購入希望者となる企業などの相手方や、出展した著作物がどのような用途に使用されるかなどの希望を提示することが可能となり、シミュレーション120の機能を利用してイメージの提供をすることも可能となる。
【0027】
購入希望者は、出展された著作物の中から、所望するジャンル、作風等から絞り込んだ検索ができ、または、使用目的に応じてシミュレーション120の機能で利用用途のイメージの確認が可能となり、または、社会貢献の角度から、貢献したい対象、例えば、小さなお子さんや、仕事をリタイヤした後に芸術の道を目指して出展したなど、その背景がアイコンでひと目で認識でき、応援することが可能である。その結果、本発明に係る著作権管理機能付きオークションサイトプログラム40では、係る子供や年配者、または、名もなき美大生などでも容易に参加しやすいものとなっている。
【0028】
なお、オークションシステムの中には種々のデータ構造があり、よく使われるものとしてハッシュファイル、オンメモリデータ、RDBM(MySQL,Oracleなど)などの種類が存在し、それぞれにメリットデメリットがあるため、データの拡張やメンテナンスしやすいなどのメリットと、処理するファイルの数に応じて適宜データ構造を構築する。
【0029】
オークション機能41は、投稿者が出展する作品についての落札価格を投稿者端末10から入力情報を送信するなど、必要な情報を投稿者端末10から送信し、公開されることによってそれを見た希望者は、入札をするという流れを有するものである。
【0030】
オークション条件42は、最低落札価格や、希望する購入者の条件など多種多様なものが考えられるが、本発明に係る著作物の譲渡管理システム1では、従来の売り切り価格と同様にこの金額であればオークション条件に関らず、その売り切り価格で譲渡するショッピング機能51を有するものである。
【0031】
著作権管理機能付きショッピングサイトプログラム50は、著作権管理機能付きオークションサイトプログラム40に組み込まれ、ショッピング機能51を発揮させるプログラム部分である。
【0032】
ショッピング機能51は、オークション条件42で入力された条件の内、売り切り価格を定めることによって機能するものであり、その定めた売り切り価格が入札されると、商品の売買を決定する機能である。即ち、投稿者がこの金額で売買を成立するという入力情報と、購入希望者がこの金額であれば購入したいという入力情報の合致により売買契約が成立するものである。
【0033】
ショッピング条件52は、オークション条件42で入力された条件の内、売り切り価格を定めることによって決定する条件であり、その金額以上の入札があれば売買が成立するといった条件である。即ち、その定めた売り切り価格条件情報が入力されると、商品の売買価格が決定するというものである。
【0034】
希望者端末60は、本発明に係る著作物の譲渡管理システム1を利用して、所望する美術品を検索し、入札情報104を送信するための電子機器であり、インターネット回線30を利用してこれらの通信を行う機器である。
【0035】
著作物情報61は、出展する美術品の大きなジャンルでは、例えば、絵画、版画、彫刻、又は陶器など、小さなジャンルでは、例えば、作風、色調、大きさ、重量、更には、抽象画や現代美術など多種多様な情報である。また、他の情報として、開始価格、希望価格、最低落札価格などの価格条件なども含まれる。
【0036】
著作物特徴検索機能70は、出展された美術品の中から希望者が所望する作品のジャンル、サイズ、材質その他客観的に著作物の情報を把握できる検索要素となる前記著作物情報61から選択をする他に、作風、季節感、色調、全体イメージ、その他の特徴について、人間の感情や感性による検索要素の情報を前記投稿者端末10から前記インターネット回線30を介して前記管理サーバー20に入力し、該入力された情報に基づいて希望者端末60からの検索条件により、検索可能とする機能である。
【0037】
また、著作権管理機能付きオークションサイトプログラム40には、マッチング機能95を有し、投稿者側から利用してほしい利用者条件を設定できるものである。係るマッチング機能95により、著作者が作品の二次的利用を推奨する態様にした商品への提案を可能とするものである。例えば、個人から法人へ、イラストをアパレル企業へ、芸術品を装飾品としてホテルや企業へ、BGMの音楽を飲食物経営者へ、特許等の知的財産権を開発企業へ、などのように、積極的に利用してほしい相手方を予め特定して、希望者の求める作品に対応させて表示案内等をする機能である。具体的には、例えば、投稿者が斬新で新しい自動車のデザインを創作した場合であって、係るデザインを実際の車両に採用してほしいという求めがある場合には、マッチングターゲットとして自動車メーカーを指定しておくと、自社のデザイナーのデザインのみならず、より良いと判断できるデザインは広く募集する体質の自動車メーカーであれば、かかるマッチング機能95を利用することで検索に掛かるための優先順位が上昇するなど、提案する側と希望する側の間で検索に要する無駄を省くことができる機能である。食品、インテリア、住宅、道用品、キャッチコピー、健康、教育、介護、医療、映像、イベント、スポーツ、ボランティア、動物愛護、アイディア、その他、これら種々のジャンルを対象とする多くの企業等による利用の途を図ることが可能となる。
【0038】
著作権譲渡管理機能80は、オークションでやり取りされる美術品の譲渡に際し、有体物としての所有権移転のみなのか、著作権譲渡を含むものであるのか、或いは、著作権の譲渡のみを対象とするものであるか、ライセンス契約を対象とするのかなど、権利関係についての移転状態を明らかにし、物、権利、ライセンスというカテゴリーの異なる譲渡関係を明らかにする機能である。
【0039】
著作者情報81は、出展対象物となる著作物を創作した著作者のプロフィールや人物像など、特に、従来は示されることが少なかった情報、例えば、自分の作品を公にする機会の少ない、美大生や一般の無名な創作者の方、また、日常生活、社会生活に相当な制限を受ける立場にありながらも著作物の創作にあたる方々、子供やシニアの創作者の方々など著作者が有する特有の情報である。
【0040】
著作者特徴情報表示機能90は、著作者情報81に基づき、それぞれの対象となるアイコン91を用いて識別表示される機能であり、例えば、
図6(b)及び
図7(b)に例示すように、ひと目でその特徴がわかるアイコン91を利用することで著作者の情報が表示されるものである。例えば、幼いお子さんや、退職した高齢者の方や、心身にリスクを背負った方など、決まったアイコン91で表示することによってひと目で判断することが可能であり、そのアイコン91を商品の著作物に付することで社会貢献をしている企業とのイメージアップにも繋がり、また、出品者の社会進出の希望と夢を与えることができるというものである。
【0041】
アイコン91は、子供、美大生、シニア、日常生活、社会生活に相当な制限を受ける立場にある方など、著作者がどのような人物なのかがひと目で識別でき、その情報を元に、社会貢献の立場から援助がしやすいものである。
【0042】
著作権情報100は、投稿者が譲渡対象として著作権をどうするか具体的には著作権の譲渡を著作権全部、即ち、著作権法61条第2項の規定を考慮して著作権全部とした場合に第21条から第26条の3までとするのか、27条、28条を含めた譲渡とするのか、若しくは、所有権のみが譲渡対象で著作権は移転もライセンスもしないことを希望するのか、ライセンスのみを希望するのか、など、投稿者が投稿者端末10、及びインターネット回線30を介して管理サーバー20により投稿される情報である。
【0043】
著作物の売買101は、有体物としての著作物自体のみの売買を指すものである。
【0044】
著作権の売買102は、著作権のみの売買を指すものである。例えば、著作権のうち、譲渡可能な複製権や公衆送信権等を個別指定しての移転のみならず、翻訳権、翻案件並びに二次的著作物の利用に関する原著作者の権利を含めた全ての著作権というような包括的な権利の移転を指す。
【0045】
著作物の利用許諾に関するライセンス契約103は、著作権の利用許諾ライセンスの契約のみを指すものである。
【0046】
入札情報104は、購入希望者が入力する情報の一つであり、その入力される価格が売り切り価格、若しくは最低落札価格を加え、更に高額な他人の入札が無ければ落札できるという、価格条件を示すものである。
【0047】
購入情報105は、売り切り価格か、若しくは最低落札価格を超える金額の情報であり、入札価格とは異なるものである。
【0048】
譲渡証書110は、投稿者と購入者の間で取り交わされるべき書類であり、従来のオークションサイトでは、所有権の移転のみで、著作権の移転が不明確であったものを明確にするものである。具体的には、入札者、若しくは購入者が投稿者から受け取る譲渡関係に関する証書であり、例えば、有体物としての著作物の所有権を移転すること、並びに著作権の移転をどのようにするのかを明確にするための証書である。
【0049】
ライセンス契約書111は、投稿者と購入者の間で取り交わされるべき書類であり、著作物のライセンス許諾を明確にするものである。具体的には、入札者、若しくは購入者が投稿者から受け取るライセンス関係に関する証書であり、例えば、展示権のライセンス許諾を受ける場合、有体物としての著作物の譲渡の他、現作品による展示会会場への展示などを可能とするための証明書となる。
【0050】
シミュレーション機能120は、例えば具体的には、
図3(a)に示すような絵画や版画といった平面的な二次元の表現物を
図3(b)や、
図3(c)に示すようなマグカップや傘などの立体的な三次元の物品へ利用した場合、どのような風合いとなるかマッチングを図り、視覚的に確認できるようにする機能である。なお、係る機能には、
図4(b)、
図4(c)、
図5(b)、
図5(c)に示すような空間に著作物を配置したイメージを表現するのを含み、例えば、著作物を配置したい空間の画像を取り込んで、そこへ絵画や彫刻を配置したイメージを確認することができるなど、場所や物への視覚的なシミュレーションを可能とするものである。より詳しくは、曲面に平面的な絵画等を貼り付けるとどのように視覚に映るかなど把握することができる機能である。
【0051】
AI130は、所謂人口知能:artificial intelligenceであり、作風、季節感、色調、全体イメージ、その他の主観的特徴について、人間の感情や感性による検索要素をAI130に学習させて希望者のイメージにより近いものを判断させ、その結果を前記投稿者端末10から前記インターネット回線30を介して前記管理サーバー20に入力し、例えば、「強い」、「優しい」、「暖かい」、等の感覚的な要素は本来、人の感性によって感じとるものであるが、これらを検索条件に加味してAI130に行わせるものである。また、投稿者側と希望者側のマッチングにおいて、過去の履歴情報等から、それぞれにお勧めの相手方を抽出させる構成のAI130を利用することも好適である。
【0052】
図2は、本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける著作権契約に関する選択肢構成説明図であり、
図2(a)は、有体物としての所有権の移転を構成する譲渡の場合にチェックをすることを示し、
図2(b)は、無体物としての著作権の移転を構成する譲渡の場合にチェックをし、
図2(b)では、複製権、公衆送信権、展示権の移転を指し示しており、
図2(c)は、ライセンス許諾を対象とすることを示すものである。なお、譲渡において、
図2(c)のように、第27条、第28条を特掲しなければ全部の著作権と指定しても譲渡の対象とならないことに注意し、係る注意喚起を促すように第27条、第28条のチェック部分を点滅させるなどすると好適である。また、著作物を譲渡する際、著作権をどのようにするかという問題がある。本発明に係る著作物の譲渡管理システムによれば、支分権となる複製権や公衆送信権など、個別に移転することが可能であるが、一般的には、全ての著作権と記載した契約を締結することが多い。そこで、本発明では、
図2に示すように全ての著作権という選択のしかたの他、翻訳権、本案件等(著作権法第27条)及び、二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(著作権法第28条)も含める選択のしかたもできるようにすることで、著作権法第61条第2項の規定による漏れを無くすための選択も可能である。
【0053】
図3は、本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける別の物品への利用態様を示すシミュレーション説明図である。
図3(a)は、オークションに出展される著作物を示し、
図3(b)は、平面的に表現された著作物をマグカップに表した場合を示し、
図3(c)は、平面的に表現された著作物を傘に表した場合を示し、
図3(d)は、平面的に表現された著作物をTシャツに表した場合を示している。特に
図3(b)や、
図3(c)は、曲面形状を有している為、
図3(d)のように拡大縮小のみでは表すことができない。即ち、奥行きも影響することから、三次元的な変換をしなければならず、特に
図3(c)のように球面等に表すのは専用なプログラムを使う必要がある。係るシミュレーションを行う事によって、投稿者側から見ると、簡易なプレゼンテーションを行うのと同様の効果が得られ、購入希望者側から見るとその著作物の利用に関して参考になり易い。
【0054】
図4は、本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける空間領域へ平面的表現物の配置構成を示すシミュレートするシミュレーション説明図であり、
図4(a)は、シミュレーションの対象となる著作物5であり、
図4では絵画を例に示す。
図4(b)は、その著作物を飾り付ける空間領域Kの状態を示し、
図4(c)は、その空間領域Kに著作物5を飾った状態をシミュレートしている状態を示している。例えば、絵画を購入したいと思った場合でも、それをどこに配置するかによってインテリアのデザインは大きくその価値を損なうことになる。そこで、著作物を配置する空間領域Kに実際に配置したかのような画像を提供することによって、その空間領域Kを成すリビングやエントランスなどをシミュレートできることを示している。
【0055】
図5は、本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける空間領域Kへ立体的形状の物品の配置構成をシミュレートするシミュレーション説明図であり、
図5(a)は、シミュレーションの対象となる著作物5であり、
図5では立体的な物品を例に示す。
図5(b)は、その著作物を飾り付ける空間領域Kの状態を示し、
図5(c)は、その空間領域Kに著作物5を飾った状態をシミュレートした状態を示している。特に奥行きの物品に関しては、光の当たり方などで影の影響により見え方が大きく相違する。照明や窓の位置関係も配置を決める要素となりえる。例えば、立体的形状の物品を購入したいと思った場合でも、それをどこに配置するかによってインテリアのデザインは大きくその価値を損なうことになる。そこで、著作物5を配置する空間領域Kに実際に配置したかのような画像を提供することによって、その空間領域Kを成すリビングやエントランスなどにシミュレートすることを示している。従って、係るシミュレーション機能を有することによって、購入の失敗を回避することが可能となる。また、オークションサイトプログラムで開示される著作物5単品のみでの画像では、大きさを数値で把握するしかなく、また、表示されるモニターの大きさによっても大小の感覚を損ない易い為、シミュレーション機能を有することは特に美術品の購入の際、間違いのない売買を行うという意味でも有効である。
【0056】
図6は、本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける著作者の特徴検索要素としての入出力情報を示す画面表示説明図である。
図6(a)の上段は、著作者の情報を表示しており、その下には入力情報としての著作者の紹介、主な著作物の紹介が示されている。但し、顔写真や本名、性別、年齢等については従来のオークションサイト同様、非表示、又は別名等の表示とすることができる。但し、落札者と投稿者の間で契約を締結する際には実名を伝えることとなる。
【0057】
図7は、本発明に係る著作物の譲渡管理システムにおける著作物の特徴検索要素としての入出力情報を示す画面表示説明図である。
図7(a)の上段は、オークションの対象となる出展品の著作物5であり、その下には入力情報としての著作物の紹介、著作者の紹介、マッチングターゲット、その他の入力情報が表示されている状態を示している。その右側には、出力情報としての表示例が示されており、その一部又は全部は各アイコン91によって表現される。例えば、
図7の中段に示すように、作者が子供の場合、実年齢で表すのではなく、子供を表すアイコン91を表示させたり、社会生活に相当な制限を受ける立場にある者を表すアイコン91を用いることによって、社会貢献を希望する利用者がひと目でわかるようにするものである。具体例として。
図7(b)にアイコン91を例示する。一番左側には、おたまじゃくしをモチーフにして幼児を表し、左から2番目では、手足が生えたおたまじゃくしをモチーフとして青年を示し、左から三番目にはカエルをモチーフとして大人を示し、図面には記載はないが、その後シニアになれば杖を突いたカエル等の表現に変化するなど、アイコン91を見ることによって、どのような著作者によって創作されたものであるかがひと目でわかるものである。係るアイコン91は、マッチング機能においての利用にも好適である。
図7の中段に示すように、マッチングターゲットの対象となる代表作品を表示することも有効である。なお、アイコン91としては図面には示していないが、投稿者が利用して欲しい業種等、例えば自動車を描いたマークのアイコン91により、自動車メーカーへの利用を促したり、Tシャツマークのアイコン91により、アパレルメーカーを特定して積極的にPRできるようにすることが好ましく、自己の作品を購入又は利用してほしい相手方へのPRを行うために必要なマッチングターゲットやその他の入力情報を入力することができるものである。その右側には、出力情報としての表示例がアイコン91により示されており、表示されているものは平面的な絵画を、食器メーカー、壁紙メーカー、傘メーカー、アパレル等へ勧める企業を指し示すアイコン91である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明に係る著作物の譲渡管理システムは、膨大な著作物の中から所望する作品を検索容易とし、埋もれてしまっている優れた作品に売買の機会を与え、有体物としての所有権の譲渡のみならず、無形財産権としての著作権の譲渡、またはライセンス契約の締結を容易とすることから、著作権に関する紛争を回避でき、また、企業が自社製品と著作物とのマッチングにより新たな商品の開発に貢献するなど、産業上の利用可能性は極めて高い。
【符号の説明】
【0059】
1 著作物の譲渡管理システム
5 著作物
10 投稿者端末
20 管理サーバー
30 インターネット回線
40 著作権管理機能付きオークションサイトプログラム
41 オークション機能
42 オークション条件
50 著作権管理機能付きショッピングサイトプログラム
51 ショッピング機能
52 ショッピング条件
60 希望者端末
61 著作物情報
70 著作物特徴検索機能
80 著作権譲渡管理機能
81 著作者情報
90 著作者特徴情報表示機能
91 アイコン
95 マッチング機能
100 著作権情報
101 著作物の売買
102 著作権の売買
103 著作物の利用許諾に関するライセンス契約
104 入札情報
105 購入情報
110 譲渡証書
111 ライセンス契約書
120 シミュレーション機能
130 AI
B 物品
K 空間領域
【要約】
【課題】本発明は、膨大な作品の中から顧客が望む作品を容易に選択できるシステムであり、その作品の売買と、著作権の権利の契約を作家も購入者も明確になり、スムーズに著作権の移転が可能なシステムの提供を課題とするものである。
【解決手段】
投稿者端末と、管理サーバーと、インターネット回線と、著作権管理機能付きオークションサイトプログラムと希望者端末とから成り、著作物の譲渡関係を管理するシステムであって、オークション機能と、ショッピング機能と、著作物特徴検索機能と、著作権譲渡管理機能と、著作者特徴情報表示機能と、マッチング機能とを備え、作風、季節感、色調、全体イメージ、その他の特徴について、人間の感情や感性による検索要素の情報を、前記投稿者端末から入力し、該入力された情報に基づいて希望者端末からの検索条件により検索可能とする手段を採用した。
【選択図】
図1