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特許7052153モバイルプラットフォームから配信するメディアのターゲティングを行うシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-01
(45)【発行日】2022-04-11
(54)【発明の名称】モバイルプラットフォームから配信するメディアのターゲティングを行うシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220404BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220404BHJP
   G01C 21/36 20060101ALI20220404BHJP
   G09F 19/00 20060101ALI20220404BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
G06Q50/10
G01C21/36
G09F19/00 Z
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021530301
(86)(22)【出願日】2019-10-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(86)【国際出願番号】 US2019056189
(87)【国際公開番号】W WO2020123028
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-05-27
(31)【優先権主張番号】62/779,972
(32)【優先日】2018-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/601,362
(32)【優先日】2019-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521229108
【氏名又は名称】プロダクティブ、アプリケーション、ソリューションズ、インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PRODUCTIVE APPLICATION SOLUTIONS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(72)【発明者】
【氏名】ピーター、タ
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー、ハーシュ
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-234063(JP,A)
【文献】特開2010-286801(JP,A)
【文献】特表2014-521121(JP,A)
【文献】特開2016-065938(JP,A)
【文献】特開2014-174493(JP,A)
【文献】特開2014-164439(JP,A)
【文献】特開2013-089096(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G01C 21/36
G09F 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のためのメディア配信システムであって、
自動車の屋根に設置可能なローラー格納式フレキシブルディスプレイスクリーンを備える、メディア投影サブシステムであって、前記自動車の実質的に垂直な側面に配置するために選択的に展開される前記ディスプレイに応答してイネーブルメント信号を提供するためのインタフェースを有するメディア投影サブシステムと、
前記メディア投影サブシステムに関連付けられて、識別コードを提供するためのインタフェースを有する識別部と、
前記メディア投影サブシステムの地理的位置を提供するためのロケーション装置と、
前記イネーブルメント信号、前記識別コード、および前記地理的位置を受信するために接続されるインタフェースと、前記イネーブルメント信号、前記識別コード、および前記地理的位置に応じて、検証情報を提供するためのインタフェースとを有する検証部と、
検証情報を受信するためのインタフェースと、前記検証情報をサーバへ送信するためのインタフェースとを有する通信サブシステムと、
前記サーバの非一時的メモリに記憶されたターゲッティングソフトウェアアプリケーションであって、一連のプロセッサ実行可能命令を実行して、複数の重み付けされた目標車両駐車位置の値から目標車両駐車位置を選択することを許可するための、ターゲッティングソフトウェアアプリケーションと、
を含み、
前記メディア投影サブシステムディスプレイスクリーンは、前記選択された目標車両駐車位置で展開される、
メディア配信システム。
【請求項2】
前記目標車両駐車位置は、直近の車両交通量、見通し、直近の歩行者の往来、文化的行事への近さ、文化施設への近さ、投影されるメディアの種類、時刻、曜日、日付、前記メディアの投影時間、およびこれらの組み合わせから成るグループから選択される要因に応じて重み付けされた値を有している、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記メディア投影サブシステムに組み込まれている非一時的メモリ、
をさらに含み、
前記識別部、前記通信サブシステム、および前記ロケーション装置は、前記メディア投影サブシステムに組み込まれており、
前記検証部は、前記メモリに記憶される、前記検証情報を処理するための一連のプロセッサ実行可能命令として実現されるソフトウェアアプリケーションである、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記メディア投影サブシステムは、表示される画像、放送される音声、またはその組み合わせから成るグループから選択されるメディアを投影する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記通信サブシステムは前記サーバからアップロードされたメディアを受信し、
前記通信サブシステムは前記アップロードされたメディアを前記メディア投影サブシステムへ提供する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記メディア投影サブシステムに組み込まれているカメラであって、前記メディア投影サブシステムに最も近い前記地理的位置の画像を提供するための出力を有するカメラをさらに含み、
前記通信サブシステムは前記カメラから前記画像を受信して前記サーバへ送信する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記識別部は、前記メディア投影サブシステムに組み込まれている、前記識別コードを送信する短距離無線機器を含み、
前記メディア投影サブシステムは前記イネーブルメント信号を送信する短距離無線機器を含み、
前記通信サブシステムは、個人用通信装置であって、
前記識別コードおよび前記イネーブルメント信号を受信するための無線機器と、
全地球測位システム(GPS)受信機と、
非一時的メモリと、
前記メモリに記憶される、前記検証情報を処理するための一連のプロセッサ実行可能命令として実現される前記検証部と、
を含む個人用通信装置である、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記識別部は前記メディア投影サブシステムを物理的に示す識別コードであり、
前記通信サブシステムは、
前記識別コードおよび前記メディア投影サブシステムの前記配置を撮影するためのカメラを含む個人用通信装置である、
請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記検証部は、前記個人用通信装置と前記サーバから成るグループから選択される要素の非一時的メモリに記憶され、前記識別コードの写真と前記メディア投影サブシステムの配置の写真をそれぞれ前記識別コードと前記イネーブルメント信号であると認識するための一連のプロセッサ実行可能命令を含むソフトウェアアプリケーションとして実現される、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ターゲティングソフトウェアアプリケーションは、前記選択された目標車両駐車位置の値に応じて報酬を提供する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
駐車した自動車のためのメディア配信システムであって、
自動車に設置可能なメディア投影サブシステムであって、メディアを選択的に投影するインタフェースと、前記メディア投影サブシステムが展開され、かつ前記自動車が静止位置に駐車した場合に、イネーブルメント信号を提供するためのインタフェースとを有するメディア投影サブシステムと、
前記メディア投影サブシステムの地理的位置情報を提供するためのインタフェースを有するロケーション装置と、
前記メディア投影サブシステムに関連付けられて、識別コードを提供するためのインタフェースを有する識別部と、
前記地理的位置情報および前記識別部を受信するためのインタフェースと、前記地理的位置および前記識別部に応じて検証情報を提供するためのインタフェースとを有する検証部と、
前記検証情報を受信するためのインタフェースと、前記検証情報をサーバに送信するためのインタフェースとを有する通信サブシステムと、
前記サーバの非一時的メモリに記憶されたターゲッティングソフトウェアアプリケーションであって、一連のプロセッサ実行可能命令として実行され、複数の重み付けされた目標車両駐車位置から目標車両駐車位置を選択することを許可する、ターゲッティングソフトウェアアプリケーションと、
を含む、システム。
【請求項12】
前記目標車両駐車位置は、直近の車両交通量、見通し、直近の歩行者の往来、文化的行事への近さ、文化施設への近さ、投影されるメディアの種類、時刻、曜日、日付、前記メディアの投影時間、およびこれらの組み合わせから成るグループから選択される要因に応じて重み付けされた値を有している、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
モバイルプラットフォームにより配信されるメディアの提供を監視するシステムであって、
バイルプラットフォームに装着された、メディア投影サブシステムであって、メディアを投影することができるインタフェースと、メディア投影サブシステムイネーブルメント信号を提供するためのインタフェースとを有する、メディア投影サブシステムと、
記メディア投影サブシステムに関連付けられて、識別コードを提供するためのインタフェースを有する識別部と、
メディア投影サブシステム地理的位置情報を提供するためのインタフェースを有するロケーション装置と、
前記地理的位置、前記識別部、および前記メディア投影サブシステムの前記イネーブルメント信号を受信するためのインタフェースを有し、前記地理的位置、前記識別部、および前記メディア投影サブシステムの前記実行に応じて検証情報を提供する検証部と、
前記検証情報を受信するためのインタフェースと、サーバに前記検証情報を送信するためのインタフェースとを有する通信サブシステムと、
を含み、
ディアの投影を選択的に可能にすることに応じて、前記メディア投影サブシステムが、複数の重み付けされた駐車位置の値から選択された静止位置に駐車したのに続いて、イネーブルメント信号を提供する、システム。
【請求項14】
前記サーバをさらに含んでおり、
前記サーバは、
前記検証情報を受信する通信インタフェースと、
前記検証情報を記憶する非一時的メモリと、
前記メモリに記憶されたターゲティングソフトウェアアプリケーションであって、前記メディア投影サブシステムに目標位置の選択を許可するための一連のプロセッサ実行可能命令として実行されるターゲティングソフトウェアアプリケーションと、
を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記目標位置は、直近の車両交通量、見通し、直近の歩行者の往来、文化的行事への近さ、文化施設への近さ、投影されるメディアの種類、時刻、曜日、日付、前記メディアの投影時間、およびこれらの組み合わせから成るグループから選択される要因に応じて重み付けされる、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
自動車から配信されるメディアの提供を監視する方法であって、
自動車に設置可能なメディア投影サブシステムと、前記メディア投影サブシステムに関連付けられた識別部を提供することと、
ーバメモリに記憶され、一連の命令として実行されるターゲッティングソフトウェアアプリケーションを用いて、目標位置を選択することと、
複数の重み付けされた目標駐車位置の値から選択された目標位置に、前記自動車を駐車することと、
前記自動車を駐車することに続いて、前記メディア投影サブシステムを選択的に実行することと、
前記メディア投影サブシステムの地理的位置を判定することと、
前記識別部および前記メディア投影サブシステムの実行を検証することと、
前記メディア投影サブシステムの場所、前記識別部、および前記メディア投影サブシステムの前記実行を含む検証情報をサーバへ伝えることと、
前記サーバが前記検証情報を受理することと、
前記サーバが前記検証情報を非一時的メモリに記憶することと、
を含む、方法。
【請求項17】
前記目標位置は、直近の車両交通量、見通し、直近の歩行者の往来、文化的行事への近さ、文化施設への近さ、投影されるメディアの種類、時刻、曜日、日付、前記メディアの投影時間、およびこれらの組み合わせから成るグループから選択される要因に応じて重み付けされる、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記サーバからアップロードされたメディアを受信すること、
をさらに含み、
前記メディア投影サブシステムを実行することは、前記メディア投影サブシステムが前記アップロードされたメディアを投影することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記ターゲッティングアプリケーションは、前記選択された目標車両駐車位置に応じて報酬を提供する、請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
前記メディア投影サブシステムは、前記自動車の実質的に垂直な側面に配置されるために選択的に展開される、ローラー格納式フレキシブルディスプレイスクリーンを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項21】
前記検証部は、前記メディア投影サブシステムが静止していることを示すロケーション装置から地理的位置情報を受信することに応じて、検証情報を提供する、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願の出願データシートにおいて外国または国内での優先権主張が特定されるありとあらゆる出願は、もし存在する場合、米国特許法施行規則(37 CFR)第1.57条の下で参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明は概して位置監視ネットワークに関し、より詳細には、モバイルプラットフォームからのメディア配送のロケーションターゲティングを行うシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
人々は、ますます多くの時間を職場、他のライフスタイル活動や旅行へ向かう自分の自動車の中で過ごす。米国においては、平均的アメリカ人は1日に約10分を自動車の中で過ごす。アメリカ人のおよそ90%は自動車を所有し、75%超は毎日職場へ運転する。過去最多の1億700万人のアメリカ人が自動車の負債を抱え、毎月支払いを行っている。こうした運転者を対象とした屋外広告業界は毎年80億ドルと推計される。
【0004】
人間ユーザの移動をうまく利用して広告およびメディアの配信を行おうと試みる多くのシステムが存在する。「System and Method for Advertising on Mobile Platforms」と題された米国特許出願第2013/0304565号明細書、および「Individual and Fleet-Based Vehicle-Based Wireless Marketing Device」と題された米国特許出願第2016/0267539号明細書は、そのようなシステムを開示している。「Architecture for Mobile Advertising with Location」と題された米国特許第8,010,134号明細書は、携帯機器の場所に基づいて特定のメディアコンテンツをその携帯機器へアップロードするシステムを開示している。「System and Method for the Distribution of Advertising and Associated Coupons via Mobile Media Platforms」と題された米国特許第7,463,898号明細書は、類似の概念について記載している。「Mobile Advertising and Compensation-Verification System」と題された米国特許第8,712,630号明細書は、電源および全地球測位システム(GPS)受信機が組み込まれた表示部が接着により車両へ取り付けられるシステムについて記載している。車両の所有者は、車両が走行する距離数に対して報酬を受ける。表示部の設置は、携帯電話で撮影した写真を記録することで検証される。このシステムは送信機を備えるGPS装置を含み、GPS衛星と通信しているのが示されているが、設置後に不正使用や表示部の除去を防ぐとされる。しかし、当技術分野で周知のように、GPS衛星はデータをユーザへ送信するのみで、その反対でユーザからアップリンクされたデータの受信は行わない。同様に、位置情報および距離データを記憶するためのEEPROMデバイスが記載されているが、報酬を分配する任務を負う中央エンティティの電子化データベースへこのデータをダウンロードする手段は提示されていない。
【0005】
可搬式メディア提示の時間および場所が追跡、記録できれば有利であろう。
【0006】
メディア提示が選択的に実行できれば有利であろう。
【0007】
上記のメディア提示が正確に継続的に検証できれば有利であろう。メディアを所望の目標位置で提示することを提案するためのターゲティング機構をシステムが含んでいれば有利であろう。
【0008】
また、メディア提示の場所のメディア提示の実行、人間の雇用を必要とすることなくリモートで検証することができれば、有利であろう。
【発明の概要】
【0009】
リモートで配置可能かつ作動される自動化された看板を包含するシステムおよび方法が本明細書で開示される。一態様では、この看板は、広告を表示し、例えばこの看板を一等地へ向かわせる手段を提供する携帯電話用ソフトウェアアプリケーションが組み込まれた車両用カバーである。あるいは、車両運転者は手作業で車両用カバーおよび装置機能を同じ方法で配置しうる。一態様では、モバイル看板広告システムは、車両操作者からのリモートでの指示で、車両全体にかかった布または他の柔軟な材料でできたカバーを手作業で、または(バッテリ、車両から供給、または太陽光発電の)電気モータを使って配置または格納する、屋根設置式全天候型装置として実現される。したがって、システムは、メディアの選択的な配置を好ましい目標位置へと向かわせること、および(任意選択で)風雨からの自動車の保護を提供することで、屋外広告の市場区分で市場シェアの拡大、獲得を追求するモバイル広告プラットフォームを創造する。
【0010】
カバーは、広告メッセージ、クーポン、またはロゴを表示しうる。車両用カバーは、自動で、または車両操作者がカバーを筐体から取り出すことで手作業で配置されうる。屋根設置式装置はロゴを表示する側面パネルを含むことができて、この側面パネルは輸送中に車両の屋根の外側の所定の位置に留まりえて、磁石または吸着カップもしくは吸着パッドにより車両の屋根の外側に貼付されうる、あるいは、屋根設置式装置は、内部モータにより、または車両操作者により手作業でカバーが格納された後に取り外されて車両内に格納されうる。また、屋根設置式装置は、夜間または低光量の期間にカバーを照らすために放射された光を下方にカバーへと向けるフィンの下に配置される環状のLEDライトを含みうる。LEDライトは、装置の筐体内に含まれるバッテリ、または車両の電源に接続される電気系統により給電されうる。静止位置に置かれると、屋根設置式装置内に配置された受信機は(ブルートゥース(登録商標)、セルラー方式、WiFiなどの)電気信号装置によりリモートで作動されて、操作者の携帯電話上のプロプライエタリのソフトウェアアプリケーションを用いてカバーの配置、格納を行うことができる。あるいは、システムおよび通信はカバーを配置することで起動される。携帯電話用ソフトウェアアプリケーションは、以下の情報をプロプライエタリソフトウェアの所有者へ送信しうる:(i)使用中の機器、および機器を割り当てられた、または機器を所有する車両の操作者の一意識別子(例えば無線自動識別)、(ii)機器または人が提示メディアを手作業で配置した、または格納した時刻、日付、持続時間、および場所(モバイル衛星三角測量システムまたは無線自動識別システムを使って)、(iii)カバーが配置された車両の写真画像。プロプライエタリのソフトウェアは、画像情報システム(GIS)マッピング技術を利用して、携帯電話用ソフトウェアアプリケーションで特定された指定場所に車両を駐車することに対して車両の操作者に補償することができる。
【0011】
その結果、モバイルプラットフォームにより配信されるメディアの提供を監視する方法が提供される。この方法は、メディア投影サブシステムが取り付けられたモバイルプラットフォーム、およびメディア投影サブシステムまたはモバイルプラットフォームに関連付けられた識別部(例えばシリアルナンバー)を提供する。モバイルプラットフォームの例には、電源内蔵車両、けん引されるトレーラーまたは看板、ショッピングカート、ドローンや、バックパックさえも含まれる。メディア投影サブシステムは選択的に実行され、いくつか例を挙げると、自動車用カバー、格納式スクリーン、または放送される音声でありうる。この方法の一態様では、アップロードされたメディアがサーバから受信され、メディア投影サブシステムにより投影される。
【0012】
この方法はモバイルプラットフォームの地理的位置を判定し、識別部およびメディア投影システムの実行を検証する。モバイルプラットフォーム(またはメディア投影サブシステム)の場所、識別部、メディア投影サブシステムの実行を含む検証情報がサーバへ伝えられ、非一時的メモリに記憶される。
【0013】
典型的には、識別部は人、会社、法人企業などのエンティティに関連付けられる。そして、サーバのメモリに記憶されるターゲティングアプリケーションが、検証情報の分析と連携してエンティティを目標位置へと向かわせる一連のプロセッサ実行可能命令を実行する。例えば、目標位置は重み付けされた値を持つ複数の目標位置から選択されうる。より明確には、目標位置は直近の車両交通量、見通し、直近の歩行者の往来、文化的行事への近さ、文化施設への近さ、およびこれらの組み合わせなどの地理的位置要因に応じて重み付けされうる。あるいは、目標位置は投影されるメディアの種類、時刻、曜日、日付、メディアの投影時間、およびこれらの組み合わせなどの要因に応じて重み付けされうる。
【0014】
一態様では、識別部は識別コードを送信する短距離無線機器を含み、メディア投影サブシステムはイネーブルメント信号(実行信号)を送信する短距離無線機器を含む。例えばスマートフォンとして実現される個人用通信装置は、識別コードおよびイネーブルメント信号を受信するための無線機器と、モバイルプラットフォームの場所を判定するための全地球測位システム(GPS)受信機とを含む。非一時的メモリに記憶される検証ソフトウェアアプリケーションは、識別コードおよびメディア投影サブシステムの実行を検証して検証情報を提供するための一連のプロセッサ実行可能命令として実行される。検証部は個人用通信装置またはサーバに組み込むことができる。あるいは、GPS受信機、識別部、および通信サブシステムがメディア投影サブシステムに組み込まれうる。
【0015】
別の態様では、識別部はメディア投影サブシステムを物理的に示す識別コードである。そして、カメラを備える個人用通信装置が識別コードおよびメディア投影サブシステムの配置を撮影する。識別部およびメディア投影システムの実行を検証するステップは、識別コードの写真とメディア投影サブシステムの配置の写真をそれぞれ識別部とメディア投影サブシステムの実行であると認識することを含む。
【0016】
別の態様では、この方法は、メディア投影サブシステムに組み込まれるカメラを提供し、カメラにより記録された画像はメモリに記憶するためにサーバへ伝えられる。そして、エンティティへ提供される目標位置の値は、画像内で提供される情報に基づいて変更されうる。あるいは、カメラ画像はメディア投影サブシステムの実行を検証するために使用されうる。
【0017】
上記の方法、モバイルメディア配信システム、モバイルプラットフォームによる地理的位置の占有を監視するシステム、およびモバイルプラットフォームにより配信されるメディアの提供を監視するシステムの更なる詳細は、以下で提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1A】モバイルメディア配信システムの概略ブロック図である。
図1B】モバイルメディア配信システムの概略ブロック図である。
図2A図1Aおよび図1Bのシステムを独立したモバイルメディア配信システムとして示す概略ブロック図である。
図2B図1Aおよび図1Bのシステムを独立したモバイルメディア配信システムとして示す概略ブロック図である。
図3A】個人用通信装置を用いて部分的に実行された図1Aおよび図1Bのシステムを示す概略ブロック図である。
図3B】個人用通信装置を用いて部分的に実行された図1Aおよび図1Bのシステムを示す概略ブロック図である。
図3C】個人用通信装置を用いて部分的に実行された図1Aおよび図1Bのシステムを示す概略ブロック図である。
図4】複数の画像を使って部分的に実行された図1Aおよび図1Bのシステムを示す概略ブロック図である。
図5】例示の目標位置重み付けマップの平面図である。
図6A】例示の車両モバイルプラットフォームに関連付けられたメディア投影サブシステムを示す斜視図である。
図6B】例示の車両モバイルプラットフォームに関連付けられたメディア投影サブシステムを示す斜視図である。
図6C】例示の車両モバイルプラットフォームに関連付けられたメディア投影サブシステムを示す斜視図である。
図7】モバイルプラットフォームによる地理的位置の占有を監視するシステムを示す概略ブロック図である。
図8】モバイルプラットフォームにより配信されるメディアの提供を監視するシステムを示す概略ブロック図である。
図9】モバイルプラットフォームにより配信されるメディアの提供を監視する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1Aおよび図1Bは、モバイルメディア配信システムの概略ブロック図である。システム100は、メディアを投影するためのインタフェース104を有する選択的に実行されるメディア投影サブシステム102であって、メディア投影サブシステムが実行されるのに応答して線106上でイネーブルメント信号を提供するためのインタフェースも有するメディア投影サブシステム102を含む。典型的には、メディア投影サブシステム102はメディア画像を表示する。あるいは、またはさらに、メディア投影サブシステム102は聴覚情報または音声を放送しうる。
【0020】
識別部108はメディア投影システム102に関連付けられており、線110上で識別コードを提供するためのインタフェースを有する。ここでは全地球測位システム(GPS)受信機として描かれるロケーション(位置検出)装置112は、インタフェース114を介してメディア投影サブシステム102の地理的位置を提供する。システム100は、特定の種類のロケーション手段に限定されない。例えば、LORAN受信機はシステムを実行するのに適切であろう。あるいは、LoJack(登録商標)タイプのシステムは、位置検出という目的に適しているかもしれない。しかし、本明細書を記述している時点で、市販の安価なGPS受信機は高精度であり、調達するのは容易である。便宜上、以下の説明では、ロケーション装置は通常はGPS受信機として記載される。検証部116は、線106に接続されたイネーブルメント信号を受信するためのインタフェースと、線110に接続された識別コードを受信するためのインタフェースと、線114に接続された地理的位置を受信するためのインタフェースとを有する。検証部116は、線118に接続されたイネーブルメント信号、識別コード、およびイネーブルメント信号に応答して検証情報を提供するためのインタフェースを有する。以下でより詳細に説明されるように、特定のアプリケーションによっては、上記のインタフェース信号は有線を介して、または無線で、もしくは光学的に伝えられる、またはダウンロードされる。通信サブシステム120は、線118上で検証情報を受信するためのインタフェースと、線122上で検証情報をサーバ124へ送信するためのインタフェースとを有する。
【0021】
本明細書で使用される場合、「サーバ」は、図1Aに示されるような、複数のメディア投影システムが報告を行うことがある中央サーバとして定義されうる。あるいは、図2Bに示されるように、サーバは、ピアツーピアシステムで使用されうるような、サーバの分散ネットワークでありうる。概して、情報は定期的に記憶、送信されることがあり、通信サブシステム120とサーバ124の間の通信は有線(例えばイーサネット)を介して行われうる、または、いくつか例を挙げるとWiFi、携帯電話、ブルートゥース(登録商標)プロトコルを使って継続的に送信されうる。通信は、特定の種類のプロトコルに限定されない。一部の態様では、通信は、例えば無線によってWiFiアクセスポイントに対して始まってその後イーサネットプロトコルへと変換される通信のように、無線プロトコルと有線プロトコルの両方を含む。
【0022】
本明細書に記載される非一時的メモリは、任意の種類または形態の揮発性もしくは不揮発性の記憶装置、もしくはデータおよび/または他のコンピュータ可読命令を記憶可能な媒体でありうる。メモリの例としては、制限しないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリや、任意の他の適切な記憶装置が挙げられる。必要なわけではないが、特定の実施形態では、本明細書に記載のシステムは揮発性メモリ装置および不揮発性記憶装置の両方を含みうる。メモリはネットワーク機器において共有メモリおよび/または分散メモリとして実装されうる。
【0023】
一態様では、識別部108は第1エンティティに関連付けられる。第1エンティティは、一部の態様では法人と呼ばれることがあり、その例には人間、会社、または法人企業が含まれる。ターゲティングソフトウェアアプリケーション126はサーバ124の非一時的メモリ128に記憶され、検証情報の分析と連携して目標位置を第1エンティティ(またはメディア投影サブシステム)へと向かわせる、または目標位置を第1エンティティ(またはメディア投影サブシステム)に提案するための一連のプロセッサ実行可能命令を実行する。一態様では、目標位置はあらかじめ定められている。したがって、ソフトウェアアプリケーションを用いて実行される、本明細書に記載するシステムの一部は、一種のコンピュータシステムであると理解することができる。当技術分野で周知のように、プロセッサはソフトウェアアプリケーション内のステップを実施するのに使用される。コンピュータシステムのメモリは、典型的には何らかのオペレーティングシステム(OS)を含む。図面の乱雑さを減らすため、またOS、プロセッサ、ソフトウェアアプリケーションの間のインタラクションは非常によく理解されているため、プロセッサおよびOSソフトウェアはこの図に示されていない。
【0024】
図1Bは、ターゲティングアプリケーション126のコンポーネントと検証部116の間のインタラクションを表す。一態様では、図2Aに示されるように、ターゲティングアプリケーション126および検証部116は同じメモリ内で並んで配置される、または単一の統合アプリケーションとして結合されることがある。あるいは、図1Bに示される様々なコンポーネントは、中心ではないところに分散されていることがある。一態様では、ターゲティングアプリケーションは、メディア投影サブシステムが目標位置を占有するのに応答して、想像線で示されるように任意選択で第1エンティティへの報酬を決定することができる。最も明白な種類の報酬はお金である。しかし、第1エンティティはその代わりにビットコイン、暗号通貨、クーポン、またはサービスで報酬を受けることができる。一態様では、目標位置は、メディア投影サブシステムが配置される特定の地理的位置に応じて、(重要度の値で)重み付けされた複数の目標位置から選択される。例えば、目標位置は直近の車両交通量、特定の見晴らしの良い場所からの見通し、直近の歩行者の往来、文化的行事への近さ、文化施設への近さ、およびこれらの組み合わせなどの地理的位置要因に応じて重み付けされうる。文化的行事は、概して人間が関わる活動であると理解される。同様に、文化施設は、博物館、オフィスビル、食料雑貨店の駐車場などの人間により使用される施設である。より明確な例としては、目標位置は、メディア投影サブシステム102が特定の場所からXフィート以内で実行される場合に第1の値を、メディア投影サブシステムが同じ場所からX/2フィート以内で実行される場合に第1の値より大きい第2の値を持ちうる。目標位置の重み付けに反映される他の要因には、投影されるメディアの種類、時刻、曜日、日付、メディアの投影時間、およびこれらの組み合わせなどが含まれうる。公園、病院、高速道路など、看板または駐車が法的に制限される場所がありえて、一態様では、これらの場所には目標値ゼロが与えられる。一態様では、システムは法的に立ち入りが禁止される区域でのメディア投影サブシステムの実行を阻むことすらありうる。本明細書に記載されるシステム100は、目標位置を重み付けするいかなる特定の要因に限定されない。システムは、第1エンティティが場所の値を判定後に配置場所を選択しうるという意味でインタラクティブである。この意味で、ターゲティングアプリケーションは、メディア提示サブシステムを特定のあらかじめ定められた場所へ向かわせるよりはむしろ、多数の考えうる場所を提案する。
【0025】
図1Aに示される別の態様では、システム100は、メディア投影サブシステム102に組み込まれていて、メディア投影サブシステムに最も近い地理的位置の画像を提供するための線132への出力を有する、想像線で示されるオプションのカメラ130をさらに含む。通信サブシステム120はこの画像をカメラから受信して、サーバへ送信する。メディア投影サブシステム102を取り巻く環境のカメラ画像は、分析のためにデータ132としてメモリに記憶されうる。一態様では、カメラ画像は、記憶された地図画像と共に人工知能(AI)アプリケーションを使って分析されることがあり、AIアプリケーションと地図画像の組み合わせはロケーション装置112として動作する。このようにして、システムはメディアを最適な場所に配置することを「学習する」ことができる。
【0026】
また、カメラ画像は目標位置の値を変更するのにも使用されうる。例えば、ある場所で記録された交通量は予想より大きいことがあり、目標値はそれに応じて調整されうる。つまり、より多くの歩行者の往来または車両交通量を記録する画像は、より大きな値を持ちうる。データは、メディアまたは場所の有効性を判定するのを助けるために使用されうる。想像線で示される別の一態様では、カメラにより記録されたデータは識別部108とともに刻み込まれ、メディア投影サブシステムのローカルメモリ134に記憶された後に、通信サブシステム120を介して、またはサムドライブなどのメモリ周辺機器を用いてダウンロードされ、サードパーティやサーバのプロバイダ、または第1エンティティがこれらにアクセスすることができる。あるいは、またはさらに、カメラ画像は、メディア投影サブシステム102が実行されたことを検証する役割を果たすことができる。一態様では、単純に画像の変化を記録すること、ひいては直近の交通量を記録することは、メディア投影サブシステムの実行を証明する手段として使用することができる。
【0027】
一態様では、通信サブシステム120は線122でサーバ124からアップロードされたメディアを受信し、通信サブシステムは線136でアップロードされたメディアをメディア投影サブシステム102へ提供する。
【0028】
図2Aおよび2Bは、図1Aおよび図1Bのシステムを独立したモバイルメディア配信システムとして示す概略ブロック図である。非一時的メモリ200はメディア投影サブシステム102に組み込まれている。同様に、識別部108、通信サブシステム120、およびGPS受信機112がメディア投影サブシステム102に組み込まれている。示されるように、検証部116は、メモリ200に記憶される、検証情報を処理するための一連のプロセッサ実行可能命令として実行されるソフトウェアアプリケーションである。あるいは、想像線で示されるように、検証部116はサーバのメモリ128に埋め込まれることがある。明示的に描かれていないが、メディア投影サブシステムとサーバの間の通信は、個人用通信装置またはWiFiアクセスポイントを使用することで伝達されうる。この例では、識別部108はメモリ200へロードされるコードであるが、あるいは、車庫扉開閉器としばしば関連するディップスイッチなどの機械的装置でありうる。メディア投影サブシステムのイネーブルメント信号は、例えばメディアメッセージを表示するスクリーンを配置することで線106上でトリガーされうる。一態様では、メディア投影サブシステムは、個人用通信装置または組み込まれている通信サブシステムにより伝達される、サーバまたは異なる場所にいるエンティティ(ユーザ)からの信号を使って、リモートで実行することができる。例えば、メディア投影サブシステムは、日中のみ投影を行うようにリモートで実行し、夜間はリモートで無効化することができる。
【0029】
別の態様では、GPSアンテナ212(想像線で示される)は、メディア投影機構内に、例えば機構がスクリーンまたはカバーである場合に、組み込まれることがある。位置データはスクリーンが配置される場合のみ収集されるので、位置データの収集は、同時にメディア投影サブシステム102の実行も証明する。あるいは、メディア投影機構が配置される際にGPS受信機を給電するスイッチが入れられることがある。この場合も、位置データはメディア投影機構が配置される場合のみ収集されるので、位置データの収集は、同時に実行の証明としての役割も果たす。さらに別の選択肢として、給電されたGPSはメディア投影機構が作動されるまで(例えば金属製カバーにより)遮蔽される。
【0030】
検証アプリケーション116は、プロセッサ202およびOS204の助けにより実行される。また、インタフェース106、110、114、および118は同じバスラインを共有しうる。同様に、サーバ124は、送受信機210とともにOS206およびプロセッサ208を含む。理解しやすくするため、上記の機能は個々の構成要素として記載されている。しかし、実際には、多数の機能は単一の機器またはサブシステムで実行されうることを理解されたい。
【0031】
図2Bは、ターゲティングアプリケーション126がメディア投影サブシステムのメモリ200に記憶されている、ピアツーピアタイプのシステムをさらに示す。この場合、ターゲティングアプリケーション126は、通信サブシステム120を使って、サーバ124-0~124-nの分散ネットワーク内の少なくとも一つのサーバと通信することができる。一態様では、サーバの分散ネットワークは、他のメディア投影システムでありうる。別の選択肢として分散ネットワーク内の各サーバは、ターゲティングアプリケーションおよび検証アプリケーションと、データストレージブロックチェーン機構とを含みうる。システムが時刻、場所、およびメディアが配置されている時間とに基づいてユーザ(エンティティ)に報酬を与えることが可能な場合、報酬はブロックチェーン機構を使って管理することもできる。
【0032】
図3A~3Cは、個人用通信装置を用いて部分的に実行された図1Aおよび図1Bのシステムを示す概略ブロック図である。本明細書で使用される場合、個人用通信装置は無線で情報の送受信が可能な機器である。従来のスマートフォンは、そのような機器の例である。あるいは、個人用通信装置は、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、パソコン、または均等物でありうる。個人用通信装置はセルラー、WiFi、およびブルートゥース(登録商標)による通信が可能でありうる。加えて、個人用通信装置は、いくつか例を挙げるとナノスケール、近距離無線通信(NFC)、ボディエリアネットワーク(BAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ニアミーネットワーク(NAN)、または無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)が可能な、カスタマイズされたスマートフォン、またはプロプライエタリの機器でありうる。加えて、個人用通信装置は、有線(例えばイーサネット)の通信が可能でありえて、メモリに記憶される情報をメモリ周辺機器へダウンロードすることが可能でありうる。
【0033】
この態様では、識別部108は、メディア投影サブシステム102に組み込まれ、識別コードを送信する短距離無線機器300を含む。同様に、メディア投影サブシステム102は、イネーブルメント信号を送信する短距離無線機器302を含む。示されていない一態様では、識別部およびメディア投影サブシステムは、同じ送信機を使用しうる。さらに、短距離無線機器は、システムがハンドシェイク機構を用いている場合は、送受信機でありうる。通信サブシステムは、識別コードおよびイネーブルメント信号を受信するための無線機器306と、GPS受信機112と、OS310と、プロセッサ312と、を含む個人用通信装置304である。個人用通信装置304は非一時的メモリ308を有する。検証部116は、メモリに記憶される、検証情報を処理するための一連のプロセッサ実行可能命令として実行される。あるいは、想像線で示されるように、検証部はサーバ124に組み込まれうる。
【0034】
有利なことに、短距離通信は、個人用通信装置304がメディア投影サブシステム102と極めて接近していることを必要とする。その結果、GPS位置測定はメディア投影サブシステム102の場所を正確に表現する。また、一部の態様では、個人用通信装置の無線ユニット306は、さらに確実に正確なGPS位置測定を行うために、短距離通信のみを行うことができる。サーバ124への通信122は無線であるとして描かれているが、あるいは有線のプロトコルを用いて、または個人用通信装置のメモリをメモリカード周辺機器へダウンロードすることにより、実現されうる。
【0035】
図3Bは、あるメディア成績アルゴリズムコンポーネントの全体を表す。図3Cは、例示のメディア投影モバイルアプリケーションのいくつかの態様を表す。
【0036】
図4は、複数の画像を使って部分的に実行された図1Aおよび図1Bのシステムを示す概略ブロック図である。この態様では、識別部108は、メディア投影サブシステム102を物理的に示す、XXX001で示される識別コードである。この場合も、通信サブシステムは個人用通信装置304である。個人用通信装置304は、識別コードおよびメディア投影サブシステムの配置を撮影するためのカメラ400を含む。GPS受信機122は、示されるように個人用通信装置に組み込まれうる。あるいは、示されていないが、GPS受信機はメディア投影サブシステムに組み込まれることがあり、GPS位置データを無線リンクを介して個人用通信装置へ伝えることができる。検証部116は個人用通信装置のメモリ308に埋め込まれているのが示されているが、あるいは、想像線で示されるように、サーバのメモリに記憶することができる。検証部116が埋め込まれている場所に関わらず、検証部116は識別コードの写真とメディア投影サブシステムの配置の写真をそれぞれ識別コードとイネーブルメント信号として認識する。別の選択肢として、AIマッピング分析アプリケーションは写真から場所を判定しうる。
【0037】
図5は例示の目標位置重み付けマップの平面図である。地図上の領域1は主要幹線道路に関連付けられることがあり、この領域内にメディア投影サブシステムを配置することは比較的高い値に値する。領域2は都市の商業地区内に位置し、さらに高い値に値しうる。領域3および4は郊外でありえて、領域3に関連付けられる値はより高い人口密度のためにより高くなる。領域5は農村地域でありえて、最も低い値を有しうる。一態様では、目標位置重み付けマップはサーバに記憶、維持される。メディア投影システムの構成要素(例えば個人用通信装置に記憶される検証アプリケーション)は、システムを配置するのに最適な位置を判定するために、目標位置重み付けマップへアクセスすることができて、またおそらく目標位置重み付けマップをアップロードすることができる。あるいは、別の、しかし関連するモバイル地図アプリケーションが使用されうる。
【0038】
図6A図6Cは、例示の車両モバイルプラットフォームに関連付けられたメディア投影サブシステムを示す斜視図である。図6Aおよび図6Bでは、メディア投影サブシステムは車両の屋根に装着されている。識別部、GPS受信機、および検証部は明示的には描かれていない。これらの構成要素は、メディア投影サブシステム102を収納するシャーシ筐体の内部に存在しうる。上述したように、GPS受信機および検証部はシステムの他の部分に組み込まれうる。メディア投影サブシステム102はルーフラック600へ装着される。この例では、メディア投影サブシステム102は、スクリーン602を使用して画像データを投影することができる。示されるように、スクリーン602は格納可能でありうる。スクリーン602には不変の広告メッセージ、注意、または警告が印刷されることがある。あるいは、スクリーンは固定される、または静止されることがある。一態様では、示されていないが、メディア投影サブシステム102は、スクリーンをメディア画像で照射するための、または夜間に不変の印刷メッセージを照らすための光投射装置をさらに含む。別の態様では、スクリーンは視覚映像を投影する(すなわち、作成する)ための発光ダイオード(LED)または液晶ディスプレイ(LCD)のフィールドを含む。概して、従来式プロジェクタなどの任意の種類の画像システムを、スクリーンまたはカバーへ照射されるメッセージを作成する、または伝達するのに使用することができる。上述したように、一態様では、光投射システムはサーバからの更新されたメディアを受信することができる、またはメモリに記憶された様々な種類の一連のメディアを投影することができる。一態様では、提示されるメディアには、視聴者がダウンロードしてその後の購入でクーポンとして使用することができる、クイックレスポンス(QR)コード(登録商標)、マトリックスバーコード、またはウォーターマークがメディア提示の有効性の指標として含まれうる。任意選択で、画像メディアの投影と組み合わせて、またはその代替として、システムは可聴音をメディアとして放送するためのスピーカー604を含みうる。一態様では、システムは、格納式スクリーンに給電するため、またはスクリーンを照らすための電力を提供するために使用されうるバッテリ606を含む。
【0039】
装置の筐体は、耐候性および耐紫外線(UV)性の成形された硬質プラスチック、合成材料、または金属で構成されうる。装置の筐体は様々な色に塗装されていることがある。自動車前部を向く装置の筐体の先端部分は、空気抵抗および雑音を低減するために空気力学的にすることができる。装置の筐体の底面、またはその近くには、布製自動車用カバーが配置、格納できるようにする開口が配置される。装置の筐体は自動屋根設置式ケースとすることができる。あるいは、装置の上部は車両の運転者により手作業で取り外し、および配置を行うことができる。ラックの代替として、筐体は車両の屋根へ付着して輸送中または悪天候下で装置を屋根に貼り付いたままにすることができる耐震性のボルト、吸着カップ、ねじ、クリップ、または磁気装置によって取り付けられることがある。装置の筐体の外周は、放射されるLED光を布製カバー全体の上を下向きに向けて夜間または低光量の期間にカバーを照らす、連続的な、または間欠性のLED光の列をハウジングの小さなリブまたはフィンの直下に含みうる。自動車の側面ならびに/または前部および後部を向く装置の筐体の垂直部分は、塗装可能な、またはロゴやレタリングで満たしうるパネルである。一部の態様では、筐体は布や背景幕を必要とすることなく視覚映像(例えばホログラム)を投影する。
【0040】
図6Cは、自動車用カバーとして実現されるメディア投影サブシステムを表す。この態様では、メディア提示は不変の静止したメッセージまたは写真である可能性がより高い。図4にあるような個人用通信装置と連携して動作する場合、(示されるように)個人用通信装置がカバーが配置されていることを検証するのと同時にカバーに印刷された識別部を撮影することができるので、自動車用カバーは電源を含む必要はない。あるいは、システムの実行は、組み込まれているカメラまたは光検出器を用いて、または図3Aに記載されるような短距離送信機を使用する、もしくは通信サブシステムを使用することで評価することができる。
【0041】
スクリーンを使用するメディア投影サブシステムの実行は、多種多様な方法で評価することができる。スクリーンの場合、機械的または電気的スイッチ、組み込まれているカメラ、周囲光を検出する光検出器、延伸されたスクリーンの延伸された反射面に反射するレーザーによりスクリーンの配置を検出することができる。より動的な提示システムの場合、LEDフィールドまたは光投射機の実行は実行の証明の役割を果たすことができる。あるいは、バーコード、QRコード(登録商標)、無線周波数識別(RFID)の検出、またはレーザー読み取り式検出器がこの機能に対応することができる。
【0042】
図7は、モバイルプラットフォームによる地理的位置の占有を監視するシステムを示す概略ブロック図である。システム700は、地理的位置を占有することができるモバイルプラットフォーム702と、線114上でモバイルプラットフォームの地理的位置情報を提供するためのインタフェースを有するロケーション装置112(例えばGPS受信機)とを含む。例えば、モバイルプラットフォームは動力車両、けん引されるトレーラーもしくは荷車、または空間を占有し手作業で運搬および操作可能な構造物でありうる。識別部108はモバイルプラットフォーム702に関連付けられており、線110上で識別コードを提供するためのインタフェースを有する。検証部116は地理的位置情報および識別部を受信するためのインタフェースと、線118上で地理的位置および識別部に応じて検証情報を提供するためのインタフェースとを有する。通信サブシステム120は、検証情報を受信するためのインタフェースと、線122上で検証情報を送信するためのインタフェースとを有する。上記の変形のうちの一つとして実現されるサーバ124は、検証情報を受信するための通信インタフェースと、検証情報を記憶するための非一時的メモリ128とを有する。
【0043】
識別部108は第1エンティティに関連付けられ、システムはターゲティングアプリケーション126をさらに含みうる。ターゲティングアプリケーション126はサーバのメモリ128に記憶され、検証情報の分析に応答して、目標位置を第1エンティティへと向かわせる、または目標位置を第1エンティティに提案するための一連の命令として実行される。図1図5で上述したターゲティングアプリケーションと同様に、ターゲティングアプリケーション126はモバイルプラットフォームにより占有される地理的位置に応じて目標位置の重みを算出する。つまり、目標位置の重みは直近の車両交通量、見通し、直近の歩行者の往来、文化的行事への近さ、文化施設への近さ、およびこれらの組み合わせなどの地理的位置要因に対する応答でありうる。他の重み付け要因には、時刻、曜日、日付、メディアの投影時間、およびこれらの組み合わせなどが含まれうる。このシステムは、上述したように、特定の領域が封鎖された後に文化的行事および優先車両の駐車に利用可能とすることを保証するのに有用でありうる。別の例として、システムは、レンタカーやレンタルスクーターが適切な指定場所へ返却されたと判定するのに使用されうる。目標位置および重みはあらかじめ定められていることがあるが、一部の態様では、あらかじめ定められていない領域に対する重みは、メディア投影サブシステムの配置と同時に算出されることがある。つまり、目標位置および目標位置の重みは、必ずしもあらかじめ定められている必要はない。
【0044】
一態様では、システム700は、モバイルプラットフォーム702に装着された、選択的に実行されるメディア投影サブシステム102を任意選択で含む。そして、検証部116は、メディアが配置される場合には線106上でメディア投影サブシステム102からのイネーブルメント信号を追加で受信して、メディア投影サブシステムの実行の判定に応じて線118上で検証情報を提供する。
【0045】
図3で上述し、ごく簡潔に述べたシステムと同様に、識別部およびメディア投影サブシステムは短距離無線送信装置を用いることができて、通信機器は個人用通信装置である。そしてGPS受信機は、モバイルプラットフォーム、使用される場合はメディア投影サブシステム、または個人用通信装置に組み込むことができる。
【0046】
図2Aおよび図2Bで上述したシステムと同様に、GPS受信機、識別部、および通信サブシステムは、モバイルプラットフォーム、または、使用される場合はメディア投影サブシステムに組み込むことができる。図4で上述したシステムと同様に、識別部は、モバイルプラットフォーム、または、使用される場合はメディア投影サブシステムを物理的に示す識別コードでありうる。通信サブシステムは、識別コードおよびメディア投影サブシステムの配置を撮影するためのカメラを含む個人用通信装置とすることができて、検証部は識別コードの写真とメディア投影サブシステム(存在する場合)の配置の写真を、それぞれ識別部とメディア投影サブシステムの実行であると認識する。
【0047】
一態様では、システムは、モバイルプラットフォームに最も近い地理的位置の画像を提供するための線708への出力を有するカメラ706をさらに含む。通信サブシステム120はカメラから画像を受信して、メモリに記憶するために画像をサーバ124へ送信する。画像は、目標位置の重みを変更するため、特定の場所の占有を検証するため、または場所を判定するために評価されることがある。
【0048】
図8は、モバイルプラットフォームにより配信されるメディアの提供を監視するシステムを示す概略ブロック図である。システム800はモバイルプラットフォーム802を含む。図7で説明されたシステムのように、モバイルプラットフォーム802は、駐車して一時的に場所を占有することができる、任意の携帯可能または移動可能な車両または構造物である。加えて、モバイルプラットフォーム802には、いくつか例を挙げると、移動車両、動的にけん引されているトレーラーや荷車、ショッピングカート、リュックサックやドローンが含まれる。選択的に実行されるメディア投影サブシステム102は、メディア投影サブシステムがメディアを投影している場合にイネーブルメント信号を提供するためのインタフェースを備えるモバイルプラットフォーム802に装着される。識別部108は第1エンティティおよびメディア投影サブシステム102に関連付けられており、線110上で識別コードを提供するためのインタフェースを有する。ロケーション装置112(例えばGPS受信機)は、線114上で同一であるべきであるメディア投影サブシステムの地理的位置情報またはモバイルプラットフォームの地理的位置情報を提供するためのインタフェースを有する。検証部116は、地理的位置、識別部、およびメディア投影システムの実行を受信するためのインタフェースと、地理的位置、識別部、およびメディア投影サブシステムの実行に応じて検証情報を提供するためのインタフェースとを有する。通信サブシステム120は、検証情報を受信するためのインタフェースと、線122上で検証情報を送信するためのインタフェースとを有する。上記の変形のうちの一つとして実現されるサーバ124は、検証情報を受信するための通信インタフェースと、検証情報を記憶するための非一時的メモリ128とを含む。一態様では、サーバ124は、メモリ128に記憶され、検証情報の分析と連携して目標位置を第1エンティティへと向かわせる、または目標位置を第1エンティティに提案するための一連の命令として実行される、ターゲティングアプリケーション126をさらに含む。
【0049】
一態様では、ターゲティングアプリケーション126は、モバイルプラットフォームが横断する、対応する複数の地理的位置に応じて、複数の重み付けされた目標位置を提供、または算出する。つまり、目標位置の値は、モバイルプラットフォームが継続的に異なる場所を進むのにつれて絶えず変化しうる。図8のシステムの他の詳細は、上記の図1~4の説明で提示された特徴および変形と本質的に同一であり、簡略にするため、ここでは繰り返さない。
【0050】
上述したシステムは、広告主が成績に基づいてサービスに対して支払いを行うモデルで使用するために適合させることができる。例えば、広告主はシステムプロバイダと契約して、標的市場および配置している時間/配置料金を規定することがある。システムプロバイダは、広告主の標的市場に見合う、または上回るジオフェンスで囲まれた場所を、場所、人口動態、交通、人口密度、および他の変数に基づいて決定する。一変形では、システムを実行する人(例えばエンティティまたは運転者)がある期間にわたってジオフェンスで囲まれた領域内に配置されるメディア投影サブシステムと共にモバイルアプリケーションを使用する。プラットフォームの配置時間、場所、品質コード、およびユーザ情報がサーバにより記録される。システムプロバイダのアルゴリズムが、配置している時間、契約料金、駐車費用の還付、場所の品質コードに基づいてプラットフォームの成績を判定する。
【0051】
上述したように、一態様では、個人用通信装置のモバイルアプリケーションが近距離低電力(例えばブルートゥース(登録商標))のプロトコルを使ってメディア投影システムと通信を行う。このモバイルアプリケーションは、識別・検証手段としてのユーザ認証およびメディア投影システムとのハンドシェイクを必要としないことがある。モバイルアプリケーションは、ジオフェンスで囲まれた目標配置割り当て、ユーザアカウント情報、モジュール状態、およびモジュール制御をユーザに提供しうる。運転者がアプリケーションをメディア投影サブシステムとペアにしてアプリケーションをメディア投影サブシステムに接続した際に運転者の配置が記録され、一態様では、運転者はビニールローラーを引き下げることでメディア広告を配置する。場所および配置時間の指標が、モバイル用GPS/セルタワーの遠隔計測能力および時間機能を使って記録される。ユーザデータおよび指標をセルラー方式無線電子通信を使ってサーバへ送信することができる。
【0052】
図6Aおよび図6Bで少なくとも部分的に見えるように、メディア投影システムは屋根設置式ラック、電池ボックス、引き下げ式のビニール広告、マイクロコントローラ、およびマイクロチップ無線アンテナを含みうる。投影システムは車両に装着され、運転者はモバイル地図アプリケーションを使って好ましい配置場所へ案内されうる。つまり、モバイル地図アプリケーションは、運転者が広告メディアを配置することでお金を稼ぐ資格がある領域に対応する、ジオフェンスで囲まれた場所を表示することができる。運転者は、機器の場所、配置、および配置している時間を制御、確認するために自分の携帯機器アプリケーションをメディア投影システムと同期させる。
【0053】
上述したシステムは、モバイル看板が選択的に配置される標的型モバイル看板システムに対応する。上述したように、看板は広告ロゴまたはメッセージを有する自動車用カバーとすることができる。看板の配置と連携して、看板に関連する組織またはユーザが好ましい場所へと案内される。例えば、都市部の交通量の多い大通りに沿った看板の配置は、郊外の脇道への配置よりも大きな値を有する可能性が高い。目標値の算出に使用されうる他の要因には、時刻および配置している時間が含まれうる。したがって、システムのいくつかの重要な特徴は、看板が実際に配置されたことを判定すること、および、配置された場合には看板の場所を判定することである。一部の態様では、看板は視覚的表示の一種であるが、他の態様では、聴覚的表現のみ、視覚的表現と聴覚的表現の組み合わせ、または最も近い視聴者とインタラクションを行うことが可能な提示が含まれうる。
【0054】
一態様では、看板は配置メッセージを伝え、支援システムは配置メッセージを受信して、配置場所を判定する。この情報はリアルタイムでサーバエンティティへ伝達することができる。あるいは、この情報は支援システムのメモリに記憶されて、定期的な間隔で、または配置の数などの所定の指標が達成されたらサーバへ転送することができる。この態様では、看板は比較的簡素な送信装置またはメモリを用いて実行することができる。
【0055】
支援システムは、問い合わせを行う、または看板からの問い合わせを受信するプロプライエタリのアプリケーションを備えるスマートフォンとすることができる。例えば、システムは、スマートフォンがGPSアプリケーションを用いて実現されていて、かつ看板がブルートゥース(登録商標)、NFC、WiFiなどの短距離通信システムを使用している場合に配置される看板とほぼ同じ場所にある、とみなすことができる。同様に、支援システムは局所的な、またはモバイルのWiFiホットスポットとすることができて、この場合、配置信号がサーバへ伝達されて、例えばホットスポットに隣接する、GPS受信機を用いて実現される機器と通信を行うことで、サーバがWiFiホットスポットの場所を判定することが可能でありうる。
【0056】
別の態様では、看板は配置および場所を判定するための仕組みを含む。上述したように、この情報は無線通信システムを使ってリアルタイムで支援システムへ伝えることができる。この場合も、この情報はブルートゥース(登録商標)、WiFi、あるいはセルラー方式通信を介してプロプライエタリのアプリケーションを備えるスマートフォンへ伝えることができる。あるいは、情報はWiFiホットスポットを介して関連付けることができる、またはセルラー方式通信を介してサーバへ直接送信することができる。あるいは、配置および場所の情報は記憶され、無線通信システムを使って、または有線リンク、もしくはメモリ周辺機器を使って、時々または定期的に記憶および転送することができる。一態様では、メディア投影サブシステムは、場所の変更を検出するために加速度計やジャイロスコープなどの慣性計測装置(IMU)を備えることができる。
【0057】
図9は、モバイルプラットフォームにより配信されるメディアの提供を監視する方法を示すフローチャートである。この方法は明確にするために番号付けされた一連のステップとして示されてはいるが、番号付けは必ずしもステップの順序を定めるわけではない。これらのステップのいくつかは省略される、並行して行われる、または順序を厳密に保つ必要なしに行われてもよいということは理解されるべきである。方法ステップは上記のシステムの説明により支持され、概して、この方法は示されるステップの番号順に進む。この方法は、ステップ900で始まる。
【0058】
ステップ902は、メディア投影サブシステムが取り付けられたモバイルプラットフォーム、およびメディア投影サブシステムに関連付けられた識別部を提供する。例示のメディア投影サブシステムは、自動車用カバーと、メディア画像を表示するための固定スクリーンまたは格納式スクリーンを含みうる。また、メディア投影サブシステムは光投射装置、LEDのフィールド、オーディオスピーカーも含みうる。ステップ904はメディア投影サブシステムを選択的に実行する。ステップ906はモバイルプラットフォームの地理的位置を判定する。ステップ908は識別部およびメディア投影システムの実行を検証する。ステップ910は、モバイルプラットフォームの場所、識別部、およびメディア投影サブシステムの実行を含む検証情報をサーバへ伝える。上述したように、これらのステップが上で示された特定の順序で行われる必要はない。ステップ912では、サーバは検証情報を受信し、ステップ914では、サーバは検証情報を非一時的メモリに記憶する。
【0059】
一態様では、ステップ902の識別部は第1エンティティに関連付けられ、ステップ916は、検証情報の分析と連携して、サーバのメモリに記憶される一連のプロセッサ実行可能命令として実行されるターゲティングソフトウェアアプリケーションを使って目標位置を第1エンティティへと向かわせる、または目標位置を第1エンティティに提案する。目標位置の重みは、モバイルプラットフォームにより占有される地理的位置の種類に対応させることができる。いくつかの地理的位置要因は、直近の車両交通量、見通し、直近の歩行者の往来、文化的行事への近さ、文化施設への近さ、およびこれらの組み合わせである。また、目標位置の重みは、投影されるメディアの種類、時刻、曜日、日付、メディアの投影時間、およびこれらの組み合わせなどの要因に対応させることができる。ステップ906へと戻る矢印で示されるように、場所の選択は場所の値に影響されうる。
【0060】
一態様では、ステップ902は識別コードを送信する短距離無線機器を含む識別部を提供し、メディア投影サブシステムはイネーブルメント信号を送信する短距離無線機器を含む。加えて、ステップ902は、識別コードおよびイネーブルメント信号を受信するための短距離無線機器を含む個人用通信装置と、モバイルプラットフォームの場所を判定するためのGPS受信機をさらに提供しうる。そして、ステップ908での識別部およびメディア投影システムの実行を検証することは、非一時的メモリに記憶される、識別コードおよびメディア投影サブシステムの実行を検証するための一連のプロセッサ実行可能命令として実行される検証ソフトウェアアプリケーションを使うことを含む。検証ソフトウェアアプリケーションは個人用通信装置またはサーバのどちらかに組み込むことができる。
【0061】
あるいは、ステップ902は、GPS受信機、識別部、および通信サブシステムをメディア投影サブシステムに組み込む。この場合、検証ソフトウェアアプリケーションはメディア投影サブシステムの非一時的メモリに記憶される。ステップ910で伝えられる検証情報は、組み込まれている通信サブシステムを使って伝えられる。この方法により、そのように望む場合は絶え間なく検証を更新することが可能となる。
【0062】
別の態様では、ステップ902はメディア投影サブシステムを物理的に示す識別コードとして識別部を提供し、識別コードおよびメディア投影サブシステムの配置を撮影するためのカメラを含む個人用通信装置も提供する。そして、ステップ908での識別部およびメディア投影システムの実行を検証することは、識別コードの写真およびメディア投影サブシステムの配置の写真をそれぞれ識別部とメディア投影サブシステムの実行であると認識することを含む。
【0063】
一態様では、ステップ903aはサーバからアップロードされたメディアを受信し、ステップ904でのメディア投影サブシステムを実行することにはメディア投影サブシステムがアップロードされたメディアを投影することを含む。任意選択で、ステップ903bは目標位置重み付けマップをアップリンクし、これはステップ904の配置場所に影響を及ぼしうる。別の態様では、ステップ902は、メディア投影サブシステムに組み込まれているカメラを提供し、ステップ918はカメラにより記録された画像をメモリに記憶するためにサーバへ伝える。別の変形では、カメラはステップ908でのシステムの実行を検証する際に使用されうる。
【0064】
メディアの配置および地理的位置の占有を監視するためのシステムおよび方法が提供された。特定のメッセージ構造、模式的なブロック連鎖、およびハードウェア装置の例が本発明を説明するために提示された。しかし、本発明はこれらの例だけに限定されない。当業者には本発明の他の変形および実施形態が想到されるであろう。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9