IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京セラドキュメントソリューションズ株式会社の特許一覧

特許7052565シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム
<>
  • 特許-シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム 図1
  • 特許-シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム 図2
  • 特許-シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム 図3
  • 特許-シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム 図4
  • 特許-シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム 図5
  • 特許-シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム 図6
  • 特許-シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム 図7
  • 特許-シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム 図8
  • 特許-シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム 図9
  • 特許-シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム 図10
  • 特許-シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】シート後処理装置およびそれを備えた画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   B65H 31/26 20060101AFI20220405BHJP
   B65H 37/04 20060101ALI20220405BHJP
   B65H 37/06 20060101ALI20220405BHJP
   B65H 31/36 20060101ALI20220405BHJP
   B65H 45/18 20060101ALI20220405BHJP
【FI】
B65H31/26
B65H37/04 D
B65H37/06
B65H31/36
B65H45/18
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018102700
(22)【出願日】2018-05-29
(65)【公開番号】P2019206418
(43)【公開日】2019-12-05
【審査請求日】2021-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岸本 正尚
(72)【発明者】
【氏名】能宗 輝光
【審査官】飯田 義久
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-137663(JP,A)
【文献】特開2008-7303(JP,A)
【文献】特開2008-105798(JP,A)
【文献】特開2013-209219(JP,A)
【文献】特開平5-319685(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 31/00-31/40
B65H 37/00-37/06
B65H 45/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成されたシートが搬送されるシート搬送路と、
前記シート搬送路の下流側に配置され、前記シートが所定枚数積載されるシートトレイと、
前記シート搬送路の下流端に配置され、前記シートを前記シートトレイに案内する搬入ガイドと、
前記シートトレイに積載されたシート束に綴じ処理を施すステープル装置と、
前記シートトレイに積載された前記シート又は前記シート束に折り処理を施す折り装置と、
前記シートトレイの下流側に設けられ前記折り処理を施された前記シート又は前記シート束が排出されるシート排出口と、
前記シート排出口から排出された前記シート又は前記シート束が積載される排出トレイと、
前記シートトレイに積載された前記シートのうち最上位のシートの上面と前記搬入ガイドから前記シートトレイに送り出される前記シートの下面との間にシート搬送方向の上流側から送風する送風装置と、
を備えることを特徴とするシート後処理装置。
【請求項2】
前記搬入ガイドの下流端に配置され、前記シートを前記シートトレイに搬送する搬入ローラー対をさらに備え、
前記送風装置は、前記搬入ローラー対に対して前記シート搬送方向の上流側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。
【請求項3】
前記搬入ガイドの下流側に配置され、前記搬入ローラー対を通過した前記シートの上流側端部を押える押え部材をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のシート後処理装置。
【請求項4】
前記シートトレイは、下流側に向かって下方に傾斜していることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
【請求項5】
前記送風装置は、空気流を発生させる送風ファンと、前記送風ファンからの空気を前記シートトレイと平行に送出するダクトと、を有することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
【請求項6】
前記シート搬送路に設けられ、前記シートを検知するシート検知センサーと、
前記シートトレイ上に積載された前記シートの先端および後端を整合するとともに、前記シートを所定位置に移動する整合部材と、
前記送風装置および前記整合部材を制御する制御部と、
をさらに備え、
前記制御部は、
前記シート検知センサーが前記シートを検知した際に前記送風装置による送風を開始し、
前記綴じ処理を施す場合、前記整合部材により前記シートトレイ上の前記シート束を綴じ処理位置に移動させる際に前記送風装置による送風を停止し、
前記折り処理を施す場合、前記整合部材により前記シートトレイ上の前記シート又は前記シート束を折り処理位置に移動させる際に前記送風装置による送風を停止することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
【請求項7】
前記シート搬送路および前記送風装置が設けられた後処理装置本体と、
前記搬入ガイド、前記シートトレイ、前記ステープル装置、前記折り装置、前記シート排出口および前記排出トレイが設けられ、前記後処理装置本体に対して着脱可能なシート折りユニットと、
を備えることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のシート後処理装置と、
前記シート後処理装置に連結され、シートに画像を形成するとともに画像が形成されたシートを前記シート後処理装置に搬送する画像形成装置と、
を備えることを特徴とする画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンター等の画像形成装置によって画像形成された用紙等のシートに綴じ処理や折り処理等の後処理を行うシート後処理装置およびそれを備えた画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機、プリンター等の画像形成装置によって画像が形成された用紙(シート)を複数枚スタックして、スタックされた用紙束をまとめてステープルで綴じる綴じ処理、及び用紙束を2つ折りや3つ折りにする折り処理等の後処理を実行可能な用紙後処理装置が利用されている。
【0003】
このような用紙後処理装置では、画像形成された用紙は、用紙搬送路内を搬送され用紙トレイ上に積載される。そして、用紙が用紙トレイ上に所定枚数積載されると、用紙トレイ上の用紙束に対して綴じ処理や折り処理が施される。
【0004】
なお、用紙が用紙トレイ上に所定枚数積載され、用紙トレイ上の用紙束に対して綴じ処理や折り処理を施す用紙後処理装置は、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-137663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の用紙後処理装置では、用紙搬送路から用紙トレイに用紙を積載する際に、搬送されてきた用紙が用紙トレイ上に既に積載された用紙に密着し、ジャム(紙詰まり)が発生する、という問題点があった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、シートトレイでジャムが発生するのを抑制することが可能なシート後処理装置およびそれを備えた画像形成システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の第1の構成のシート後処理装置は、画像形成されたシートが搬送されるシート搬送路と、シート搬送路の下流側に配置され、シートが所定枚数積載されるシートトレイと、シート搬送路の下流端に配置され、シートをシートトレイに案内する搬入ガイドと、シートトレイに積載されたシート束に綴じ処理を施すステープル装置と、シートトレイに積載されたシート又はシート束に折り処理を施す折り装置と、シートトレイの下流側に設けられ折り処理を施されたシート又はシート束が排出されるシート排出口と、シート排出口から排出されたシート又はシート束が積載される排出トレイと、シートトレイに積載されたシートのうち最上位のシートの上面と搬入ガイドからシートトレイに送り出されるシートの下面との間にシート搬送方向の上流側から送風する送風装置と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明の第1の構成のシート後処理装置によれば、シートトレイに積載されたシートのうち最上位のシートの上面と搬入ガイドからシートトレイに送り出されるシートの下面との間に送風する送風装置を備える。これにより、搬入ガイドからシートトレイに送り出されるシートの下面とシートトレイに既に積載された最上位のシートの上面との間に空気層を形成することができるので、搬入ガイドからシートトレイに送り出されるシートがシートトレイ上に既に積載されたシートに密着するのを抑制することができる。このため、ジャムが発生するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態の用紙後処理装置、及び用紙後処理装置が連結される画像形成装置から構成される画像形成システムの構成を示す概略図である。
図2】本発明の一実施形態の用紙後処理装置が連結される画像形成装置の構成を示す断面図である。
図3】本発明の一実施形態の用紙後処理装置の構成を示す断面図である。
図4】本発明の一実施形態の用紙後処理装置の用紙折りユニット周辺の構造を示す断面図である。
図5】本発明の一実施形態の用紙後処理装置の第1折りローラー対および第2折りローラー対周辺の構造を示す図である。
図6】本発明の一実施形態の用紙後処理装置の第1折りローラー対および第2折りローラー対周辺の構造を示す図であり、第1の折り処理が施された用紙に撓み部を生じさせた状態を示す図である。
図7】本発明の一実施形態の用紙後処理装置の第1折りローラー対および第2折りローラー対周辺の構造を示す図であり、第1の折り処理が施された用紙を下部排出口から排出している状態を示す図である。
図8】本発明の一実施形態の用紙後処理装置の搬入ガイド周辺の構造を示す図である。
図9】本発明の一実施形態の用紙後処理装置の搬入ローラー対の構造を示す図である。
図10】本発明の一実施形態の用紙後処理装置の用紙折りユニットを後処理装置本体から引き出している状態を示す図である。
図11】本発明の一実施形態の用紙後処理装置の制御経路を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0012】
図1図11を参照して、本発明の一実施形態に係る用紙後処理装置(シート後処理装置)30、及び用紙後処理装置30が連結される画像形成装置10から構成される画像形成システムについて説明する。なお、本実施形態においては画像形成装置10の一例として複合機を例示しているが、本発明の用紙後処理装置30は、デジタル複合機以外の、例えばレーザープリンターやインクジェットプリンター、ファクシミリ装置等の画像形成装置にも同様に連結可能である。
【0013】
図1に示すように、画像形成装置10は、用紙後処理装置30と連結されて用いられる。画像形成装置10は、不図示のネットワーク通信部を介して外部から入力された画像データや、画像形成装置10の上部に配置された画像読取部11によって読み取られた画像データに基づいて、用紙(シート)に画像を印刷する。図2に示すように、画像形成装置10は、用紙を給紙する給紙部15と、用紙上にトナー画像を形成する画像形成部18と、用紙上のトナー画像を定着するための定着部19と、定着後の用紙を搬送して排紙部21および用紙後処理装置30にそれぞれ排出する排出ローラー対23および24と、本体制御部100と、を備える。なお、本体制御部100は、画像形成装置10の動作を制御するとともに、用紙後処理装置30の後述する後処理制御部101との間で通信可能に構成されており後処理制御部101を制御する。
【0014】
用紙後処理装置30は、画像形成装置10から搬送された用紙に対してパンチ穴形成処理や綴じ処理、折り処理などの後処理を行う。なお、用紙後処理装置30は、画像形成装置10から自動搬送された用紙に後処理を行うものに限られず、ユーザーによって不図示のトレイにセットされた用紙を自ら後処理可能な位置まで搬送して、当該用紙に後処理を行うものであってもかまわない。
【0015】
図3に示すように、用紙後処理装置30は、用紙に対して所定の穿孔処理を施すパンチ穴形成装置33と、複数枚の用紙をスタックしてステープルで綴じるステープルユニット35と、用紙に折り処理を施す用紙折りユニット(シート折りユニット)60と、を備えている。パンチ穴形成装置33およびステープルユニット35は、後処理装置本体31に設けられており、用紙折りユニット60は、後処理装置本体31に対して着脱可能に装着されている。
【0016】
また、用紙後処理装置30は、画像形成装置10の排出部7(図2参照)から排出された用紙が搬入される用紙搬入口36と、メイン排出口37から排出された用紙を受けるメイン排出トレイ38と、サブ排出口39から排出された用紙を受けるサブ排出トレイ40と、用紙を所定の搬送路に一時的に退避させる退避ドラム41と、用紙後処理装置30を統括的に制御する後処理制御部101と、各種の切り換え部材および各種ローラー等と、を備える。なお、後処理制御部101は、本発明の「制御部」の一例である。
【0017】
用紙搬入口36とメイン排出口37とは、第1搬送路42によって連通している。第1搬送路42に分岐接続された第2搬送路43は、サブ排出口39に接続されている。また、第1搬送路42に分岐接続された第3搬送路44は、用紙折りユニット60に接続されている。また、第3搬送路44に分岐接続された第4搬送路45は、退避ドラム41の周りに沿って湾曲し、第1搬送路42に合流している。なお、第3搬送路44は、本発明の「シート搬送路」の一例である。
【0018】
用紙搬入口36から搬入された用紙は、レジストローラー対46により下流側に送り出される。第1搬送路42の下流端には、用紙をメイン排出トレイ38へ送り出すメイン排出ローラー対47が設けられている。用紙をステープルユニット35に送り出す際には、メイン排出ローラー対47は、離間してニップを解除するように構成されている。メイン排出トレイ38は、主にステープルユニット35により綴じ処理が行われた用紙束を受ける。なお、後処理が施されない、または穿孔処理だけが施された用紙を、メイン排出トレイ38で受けるようにしてもよい。
【0019】
第2搬送路43の下流端には、用紙をサブ排出トレイ40へ送り出すサブ排出ローラー対48が設けられている。サブ排出トレイ40は、主に後処理装置30で後処理が施されずに排出される用紙や、穿孔処理だけ施された用紙を受ける。
【0020】
パンチ穴形成装置33は、用紙搬入口36とレジストローラー対46との間で、第1搬送路42に対して上方に対向配置されている。パンチ穴形成装置33は、第1搬送路42を搬送される用紙に対して所定のタイミングで穿孔処理を行う。
【0021】
ステープルユニット35は、第1搬送路42の下流側、かつ下方に配置されている。ステープルユニット35は、複数枚の用紙をスタックして用紙束を形成するスタック処理を行うとともにスタックされた用紙束をステープルで綴じる綴じ処理を行う。
【0022】
退避ドラム41は、複数部の用紙束に連続して綴じ処理を施す場合に、先の用紙束に対して綴じ処理が行われているときに次の用紙束となる1枚目の用紙を退避ドラム41の外周面で一旦退避させた後、2枚目の用紙と重ね合せた状態でステープルユニット35に搬送するためのものである。
【0023】
次に、用紙後処理装置30の用紙折りユニット60について説明する。以下の説明においては、便宜上、「用紙S」には、1枚の用紙Sの他に、複数枚の用紙Sの束を含むものとする。
【0024】
図4に示すように、用紙折りユニット60は、用紙後処理装置30の下部で、第3搬送路44の下流側に設けられている。用紙折りユニット60は、例えば、ユーザーにより折り処理が選択されたときに、用紙Sに対し、2つ折り又は3つ折りの折り処理を行う。
【0025】
用紙折りユニット60は、第3搬送路44の下流端に繋がる用紙搬入路61と、用紙搬入路61から搬入された用紙Sを積載する上流側用紙積載部63aおよび下流側用紙積載部63bからなる用紙トレイ(シートトレイ)63と、用紙トレイ63に積載された用紙Sの位置を整合する整合部材65と、を備えている。
【0026】
また、用紙折りユニット60は、用紙Sに第1の折り処理を施す第1折り装置(折り装置)70と、第1折り装置70により第1の折り処理が施された用紙Sが進入可能な用紙進入路81と、第1折り装置70により第1の折り処理が施された用紙Sに第2の折り処理を施す第2折り装置(折り装置)90と、を備えている。
【0027】
さらに、用紙折りユニット60は、第1折り装置70により第1の折り処理が施された用紙Sの搬送先を換える搬送先切換え部材83と、下部排出口(シート排出口)85から排出された用紙Sを受ける下部排出トレイ(排出トレイ)87と、を備えている。
【0028】
用紙搬入路61は、第3搬送路44を搬送されてきた用紙Sを、用紙折りユニット60に搬入するための搬入路である。用紙搬入路61は、用紙Sを案内する搬入ガイド611によって構成されており、搬入ガイド611の下流端には、用紙Sを用紙折りユニット60内に送り出す搬入ローラー対612が設けられている。
【0029】
上流側用紙積載部63aおよび下流側用紙積載部63bは、例えば、板状の部材で構成され、用紙折りユニット60の内部の右上から左下に斜めに(すなわち、下流側に向かって下方に傾斜するように)一直線状に設けられている。具体的には、上流側用紙積載部63aは、後述する押出機構71よりも、用紙搬送方向上流側に配設されている。一方、下流側用紙積載部63bは、上流側用紙積載部63aから離間して、押出機構71よりも用紙搬送方向下流側に配設されている。なお、上流側用紙積載部63aの上方には、第1折り装置70において折り処理を行う用紙束に対して、綴じ処理を行うステープル装置67が配設されている。
【0030】
整合部材65は、上流側用紙積載部63aおよび下流側用紙積載部63bに積載された用紙Sの先端と後端とを揃える(整合を行う)上移動部材651および下移動部材652と、用紙Sの用紙搬送方向と直交する用紙幅方向の側端を揃える(整合を行う)幅合せ部材653aおよび653bと、を有している。
【0031】
上移動部材651は、上流側用紙積載部63aの下方に配設された上流側駆動プーリー654aおよび上流側従動プーリー654bに掛け渡された上流側ベルト655に取り付けられている。下移動部材652は、下流側用紙積載部63bの下方に配設された下流側駆動プーリー656aおよび下流側従動プーリー656bに掛け渡された下流側ベルト657に取り付けられている。下移動部材652は、用紙Sの先端を受け止める。上移動部材651および下移動部材652を用紙Sのサイズ(用紙搬送方向の長さ)に合わせて移動させることで、上流側用紙積載部63aおよび下流側用紙積載部63bに積載された用紙Sの位置は、用紙搬送方向(すなわち、用紙Sの長さ方向)に整合される。
【0032】
幅合せ部材653aは、上流側用紙積載部63aの上に用紙幅方向(図4の紙面に対して垂直方向)に間隔をおいて一対設けられている。幅合せ部材653bは、下流側用紙積載部63bの上に用紙幅方向に間隔をおいて一対設けられている。一対の幅合せ部材653aは、ラックアンドピニオン機構(図示せず)によって、用紙Sのサイズ(用紙幅方向の長さ)に合わせて移動するようになっている。また、一対の幅合せ部材653bは、ラックアンドピニオン機構(図示せず)によって、用紙Sのサイズ(用紙幅方向の長さ)に合わせて移動するようになっている。これにより、幅合せ部材653aおよび653bは、用紙Sの幅合わせおよび斜行補正を行う。
【0033】
なお、整合部材65による用紙Sの整合は、用紙トレイ63上に1枚ずつ用紙Sが積載される度に行われる。そして、用紙Sは所定枚数に達すると、整合部材65によって整合された後、綴じ処理位置または折り処理位置に移動される。
【0034】
上流側用紙積載部63aおよび下流側用紙積載部63bの上方には、弾性を有する上流側パドル66aおよび下流側パドル66bがそれぞれ設けられている。上流側パドル66aおよび下流側パドル66bは、図4の時計回り方向に回転することによって、用紙搬入路61から用紙トレイ63に送り出された用紙Sの先端を整合部材65の下移動部材652に突き当てる。なお、整合部材65によって用紙Sを綴じ処理位置や折り処理位置に移動させる際には、上流側パドル66aおよび下流側パドル66bは用紙Sから退避した回転位置で保持される。
【0035】
第1折り装置70は、用紙Sを押し出す押出機構71と、押出機構71により押し出された用紙Sに折り処理を施す第1折りローラー対75と、を有している。
【0036】
押出機構71は、上流側用紙積載部63aと下流側用紙積載部63bとの間で、第1折りローラー対75の下方に配設されている。押出機構71は、用紙Sの下面に当接する板金製の折りブレード72を有している。また、押出機構71は、折りブレード72を、用紙Sの下面に対して垂直に移動させるモーターおよび動力伝達機構(いずれも図示せず)を有している。折りブレード72は、用紙Sを押し出して第1折りローラー対75の後述する第1ニップ部N1に送り込む。
【0037】
図5に示すように、第1折りローラー対75は、第1ローラー76と、第1ローラー76よりも用紙搬送方向下流側に位置する第2ローラー77と、から構成されている。第1ローラー76および第2ローラー77は、動力伝達機構を介してモーター(いずれも図示せず)により回転駆動される。
【0038】
第1ローラー76と第2ローラー77との間には、押出機構71の折りブレード72(図4参照)により用紙Sが送り込まれる第1ニップ部N1が形成されている。用紙Sが第1ニップ部N1に挟まれて通過することで、用紙Sに第1の折り目が形成される。
【0039】
第1折りローラー対75の第1ニップ部N1の下流側には、下部排出口85(図4参照)に繋がる第1排出搬送路88が設けられている。第1排出搬送路88の下流端には、排出ローラー対86が設けられている。第1排出搬送路88は、第1の折り処理が施された用紙Sを、第2の折り処理を施さずに下部排出口85まで搬送する搬送路である。
【0040】
用紙進入路81は、第1排出搬送路88に対して分岐接続されている。搬送先切換え部材83は、用紙進入路81と第1排出搬送路88との分岐部に設けられており、回動することによって、第1の折り処理が施された用紙Sの搬送先を、第1排出搬送路88と用紙進入路81との間で切り換える。
【0041】
用紙進入路81は、第1折り装置70により第1の折り処理が施された用紙Sを進入させて撓ませながら待避させるために設けられている。用紙進入路81は、搬送先切換え部材83を挟んで、第1ローラー76の反対側に配設されている。用紙進入路81は、第2ローラー77の周面に沿う方向に湾曲している。
【0042】
用紙進入路81は、用紙折りユニット60による折り処理が実施可能な最大枚数の用紙Sの厚みに対応して形成されている。例えば、1枚から5枚までの用紙Sに対して折り処理を実施可能な場合、5枚の用紙Sを折り畳んだとき(第1の折り処理を施したとき)の厚み(10枚分の厚み)の用紙Sが進入可能な間隙を有するように、用紙進入路81が構成されている。
【0043】
用紙進入路81の下流端には、ストッパー81aが設けられている。ストッパー81aには、用紙進入路81に進入(待避)した用紙Sの第1の折り目が突き当たる。
【0044】
第2折り装置90は、第1の折り処理が施されストッパー81aに突き当たった状態の用紙Sに対して第2の折り処理を施す。
【0045】
具体的には、第2折り装置90は、第1の折り処理が施された用紙Sに第2の折り処理を施す第2折りローラー対91を有している。第2折りローラー対91は、上記した第1ローラー76と、第1ローラー76の上方に位置する第3ローラー92と、から構成されている。なお、第1ローラー76は、第1折りローラー対75と第2折りローラー対91とに用いられる共通ローラーである。第3ローラー92は、動力伝達機構を介してモーター(いずれも図示せず)により回転駆動される。
【0046】
第1ローラー76と第3ローラー92との間には、第2ニップ部N2が形成されている。図6に示すように、第1の折り処理が施された用紙Sの先端がストッパー81aに当接した状態で第1折りローラー対75による用紙搬送が継続されることにより、用紙Sに撓み部S1が生じ、その撓み部S1が第2折りローラー対91の第2ニップ部N2に挟まれて通過することによって、用紙Sに第2の折り目が形成される。
【0047】
図5に示すように、第2折りローラー対91の第2ニップ部N2の下流側には、第1排出搬送路88に合流する第2排出搬送路89が設けられている。第2排出搬送路89は、第2の折り処理が施された用紙Sを、第1排出搬送路88を介して下部排出口85まで搬送する搬送路である。
【0048】
次に、図4図7を参照して、用紙折りユニット60による用紙Sの折り処理(動作)について説明する。なお、用紙Sの折り処理は、用紙後処理装置30が備える後処理制御部101(図3参照)により実行される。
【0049】
まず、2つ折りの折り処理について説明する。2つ折りの折り処理は、画像形成装置10の操作パネル12(図2参照)を用いてユーザーにより2つ折りモードが選択された場合に行われる。搬送先切換え部材83は、図5の実線で示す位置に回動し、第1折り装置70により第1の折り処理が施された用紙Sの搬送先を第1排出搬送路88に向けている。
【0050】
用紙搬入路61から搬入された用紙Sは、上流側用紙積載部63aおよび下流側用紙積載部63bの上に積載され、整合部材65により整合される。そして、整合部材65は、用紙Sの折り位置が折りブレード72の先端に対向するように、用紙Sを所定位置に配置する。次に、押出機構71の折りブレード72が突き出され、用紙Sを上方(用紙Sに対して垂直な方向)に押し出す。このとき、折りブレード72は、用紙Sの折り位置に当接する。折りブレード72により押し出された用紙Sは、撓んだ状態で第1折りローラー対75の第1ニップ部N1に進入する。第1ニップ部N1を通過した用紙Sには、第1の折り目が形成される。第1の折り目が形成された用紙Sは、第1排出搬送路88を通って、下部排出口85から下部排出トレイ87に排出される(図7参照)。なお、押出機構71は、折りブレード72を元の待機位置まで戻す。以降、同様に連続して、折り処理が行われる。
【0051】
次に、3つ折りの折り処理について説明する。3つ折りの折り処理は、画像形成装置10の操作パネル12(図2参照)を用いてユーザーにより3つ折りモードが選択された場合に行われる。第1折り装置70により用紙Sに第1の折り処理が施されるまでの過程は、上記の2つ折りの折り処理と同様であるため、その説明は省略する。搬送先切換え部材83は、図5の2点鎖線で示す位置に回動し、第1折り装置70により第1の折り処理が施された用紙Sの搬送先を用紙進入路81に向けている。そのため、第1の折り処理が施された用紙Sは、用紙進入路81に向かって搬送される。用紙Sは、用紙進入路81に進入し、用紙Sの第1の折り目(先端)が、用紙進入路81のストッパー81aに突き当たる。
【0052】
用紙Sの第1の折り目がストッパー81aに突き当たった後も、第1折りローラー対75は回転駆動を続ける。そのため、用紙Sは図6に示すように、湾曲した用紙進入路81の内面や搬送先切換え部材83等に当接しながら、第2折りローラー対91の第2ニップ部N2に向けて凸になるように撓んでいく。
【0053】
用紙Sに生じた撓み部S1は、第2折りローラー対91の第2ニップ部N2に進入する。第2ニップ部N2を通過した用紙Sには、第2の折り目が形成される。第2の折り目が形成された用紙Sは、第3ローラー92の周面に巻き付きながら第2排出搬送路89を搬送され、排出ローラー対86により下部排出口85から下部排出トレイ87に排出される。
【0054】
次に、用紙搬入路61周辺の詳細構造について説明する。
【0055】
図8に示すように、搬入ローラー対612に対して用紙搬送方向上流側には、送風装置110が設けられている。送風装置110は、用紙トレイ63に積載された用紙Sのうち最上位の用紙Sの上面と搬入ガイド611から用紙トレイ63に送り出される用紙Sの下面との間に空気を送風する。
【0056】
具体的には、送風装置110は、空気流を発生させる送風ファン111と、送風ファン111に接続し送風ファン111からの空気を送出するダクト112と、を有する。ダクト112は、空気を用紙トレイ63と平行に送出するように設けられている。
【0057】
搬入ガイド611の図8の右側の湾曲ガイド面611bのうちのダクト112に対向する部分には、ダクト112から送出された空気を取り込むための空気流入口611aが形成されている。空気流入口611aは、用紙幅方向(図8の紙面に対して垂直方向)に所定の間隔を隔てて複数設けられている。すなわち、空気流入口611a同士の間には、用紙搬送方向に沿って延びる仕切り部(図示せず)が設けられており、用紙Sが空気流入口611aから外部に出るのを防止している。
【0058】
また、搬入ガイド611の下方には、用紙Sを搬入ローラー対612に導くガイド部材615が設けられている。搬入ガイド611とガイド部材615とによって、用紙搬送路61が形成されている。搬入ガイド611およびガイド部材615は、用紙搬送方向上流側の部分が互いに離間する方向に湾曲している。ガイド部材615は、ダクト112から送出され空気流入口611aに流入しなかった空気を用紙Sの下面に導く機能も有する。
【0059】
搬入ローラー対612は、駆動ローラー613と、駆動ローラー613に圧接される従動ローラー614と、によって構成されている。駆動ローラー613は図9に示すように、回転軸613aと、軸方向に所定の間隔を隔てて配置され回転軸613aに固定される複数のローラー体613bと、を有する。従動ローラー614は、回転軸614aと、軸方向に所定の間隔を隔てて配置され回転軸614aに固定される複数のローラー体614bと、を有する。このため、送風装置110から送出された空気は、搬入ガイド611内を湾曲した状態で通過する用紙Sの下面に当った後用紙Sの下面に沿って流れ、用紙Sの下面と従動ローラー614の回転軸614aとの間を通過し、用紙トレイ63に積載された最上位の用紙Sの上面と搬入ガイド611から用紙トレイ63に送り出される用紙Sの下面との間に流れ込む。
【0060】
また、駆動ローラー613の回転軸613aには、回転軸613aに対して空回り可能な樹脂製の押え部材616が複数取り付けられている。押え部材616は、搬入ローラー対612によって搬送されている用紙Sが当接することにより、図8の実線で示す位置に回動する。その一方、押え部材616は、用紙Sの後端が搬入ローラー対612を通過すると、自重によって図8の2点鎖線で示す位置に回動し、用紙Sの上流側端部(後端部)を用紙トレイ63に押さえつける。
【0061】
また、図4に示すように、第3搬送路44には、用紙Sを検知する用紙検知センサー(シート検知センサー)120が設けられている。
【0062】
第3搬送路44、送風装置110および用紙検知センサー120は、後処理装置本体31に設けられている。その一方、上述したように、搬入ガイド611、用紙トレイ63、ステープル装置67、第1折り装置70、第2折り装置90、下部排出口85および下部排出トレイ87は、用紙折りユニット60に設けられている。このため、用紙トレイ63、ステープル装置67、第1折り装置70および第2折り装置90等でジャムが発生した場合、図10に示すように第3搬送路44および送風装置110を後処理装置本体31に残した状態で、用紙折りユニット60を引き出すことができる。
【0063】
図11は、用紙後処理装置30の制御経路を示すブロック図である。なお、用紙後処理装置30を使用する上で装置各部の様々な制御がなされるため、用紙後処理装置30全体の制御経路は複雑なものとなる。そこで、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分について重点的に説明している。
【0064】
図11に示すように、後処理制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等によって構成されているとともに、画像形成装置10の本体制御部100との間で通信可能に構成されている。また、後処理制御部101は、パンチ穴形成装置33、ステープルユニット35、送風装置110、用紙折りユニット60および各種ローラー等を制御可能であるとともに、用紙検知センサー120との間で通信可能に構成されている。
【0065】
ROMには、用紙後処理装置30の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、用紙後処理装置30の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAMには、用紙後処理装置30の制御途中で発生した必要なデータや、用紙後処理装置30の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。
【0066】
後処理制御部101は、ステープル装置67、第1折り装置70、第2折り装置90、上流側駆動プーリー654a、下流側駆動プーリー656a、搬送先切換え部材83等を制御可能であり、用紙後処理装置30全体を制御する。
【0067】
ここで、本実施形態では、後処理制御部101は、用紙折りユニット60によって用紙Sに後処理を施す場合、用紙検知センサー120が1枚目の用紙Sを検知すると、送風装置110による送風を開始する。
【0068】
そして、後処理制御部101は、ステープル装置67によって用紙Sに綴じ処理を施す場合、整合部材65により所定枚数の用紙Sを整合した後、綴じ処理位置に移動させる。このとき、後処理制御部101は、整合部材65により用紙Sを綴じ処理位置に移動させるのと略同時に、送風装置110による送風を停止させる。
【0069】
また、後処理制御部101は、第1折り装置70によって用紙Sに折り処理を施す場合、整合部材65により所定枚数の用紙Sを整合した後、折り処理位置に移動させる。このとき、後処理制御部101は、整合部材65により用紙Sを折り処理位置に移動させるのと略同時に、送風装置110による送風を停止させる。なお、後処理制御部101は、綴じ処理が施された用紙Sにさらに折り処理を施す場合、送風装置110の送風停止を維持した状態で、用紙Sを綴じ処理位置から折り処理位置に移動させる。
【0070】
本実施形態では、上記のように、用紙トレイ63に積載された用紙Sのうち最上位の用紙Sの上面と搬入ガイド611から用紙トレイ63に送り出される用紙Sの下面との間に送風する送風装置110を備える。これにより、搬入ガイド611から用紙トレイ63に送り出される用紙S(以下、後続の用紙Sともいう)の下面と用紙トレイ63に既に積載された用紙Sのうち最上位の用紙S(以下、用紙トレイ63上の最上位の用紙Sともいう)の上面との間に空気層を形成することができるので、後続の用紙Sが用紙トレイ63上の最上位の用紙Sに密着するのを抑制することができる。このため、ジャムが発生するのを抑制することができる。
【0071】
また、上記のように、送風装置110は、搬入ローラー対612に対して上流側に配置されている。これにより、用紙トレイ63上の最上位の用紙Sの上面と後続の用紙Sの下面との間に、容易に送風することができる。
【0072】
また、上記のように、搬入ガイド611の下流側に配置され、搬入ローラー対612を通過した用紙Sの上流側端部(後端部)を押える押え部材616を備える。これにより、用紙トレイ63上の用紙Sの後端部の浮き(カール)を抑制することができるので、用紙トレイ63上の用紙Sの後端部に後続の用紙Sの下流側端部(先端部)が引っ掛かるのを抑制することができる。このため、ジャムが発生するのをより抑制することができる。
【0073】
また、上記のように、用紙トレイ63は、下流側に向かって下方に傾斜している。これにより、用紙トレイ63上の用紙Sに対する後続の用紙Sの進入角度を小さくすることができる。すなわち、後続の用紙Sを用紙トレイ63上の用紙Sに対して平行に近い状態で搬送することができる。このため、用紙トレイ63上の最上位の用紙Sの上面と後続の用紙Sの下面とに沿って空気が流れやすくなるので、後続の用紙Sが用紙トレイ63上の最上位の用紙Sに密着するのをより抑制することができる。
【0074】
また、上記のように、ダクト112は空気を用紙トレイ63と略平行に送出するので、用紙トレイ63上の最上位の用紙Sと後続の用紙Sとの間にスムーズに空気を流す(送り込む)ことができる。
【0075】
また、上記のように、後処理制御部101は、用紙検知センサー120が用紙Sを検知した際に送風装置110による送風を開始し、綴じ処理を施す場合、整合部材65により用紙トレイ63上の用紙束を綴じ処理位置に移動させる際に送風装置110による送風を停止し、折り処理を施す場合、整合部材65により用紙トレイ63上の用紙Sを折り処理位置に移動させる際に送風装置110による送風を停止する。これにより、綴じ処理や折り処理を行う際に空気流により用紙Sがめくれるのを抑制することができる。
【0076】
また、上記のように、第3搬送路44および送風装置110が設けられた後処理装置本体31と、搬入ガイド611、用紙トレイ63、ステープル装置67、第1折り装置70、第2折り装置90、下部排出口85および下部排出トレイ87が設けられ、後処理装置本体31に対して着脱可能な用紙折りユニット60と、を備える。これにより、用紙トレイ63、ステープル装置67、第1折り装置70および第2折り装置90でジャムが発生しジャム処理を行う場合、送風装置110および第3搬送路44を後処理装置本体31に残した状態で用紙折りユニット60を引き出すことができる。すなわち、用紙トレイ63、ステープル装置67、第1折り装置70および第2折り装置90を送風装置110および第3搬送路44から分離することができる。このため、ジャム処理性を向上させることができる。
【0077】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0078】
例えば、上記実施形態では、用紙折りユニット60が第1折り装置70と第2折り装置90とを備える例について示したが、本発明はこれに限らず、用紙折りユニット60は第2折り装置90を備えていなくてもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、搬入ローラー対612を通過した用紙Sの上流側端部(後端部)を押える押え部材616を設ける例について示したが、本発明はこれに限らず、押え部材616を設けなくてもよい。この場合、例えば、用紙トレイ63上に用紙Sが積載される度に、下移動部材652を上流側に移動させ、後続の用紙Sが搬送されてくる前に、下移動部材652の元の位置に戻してもよい。このように、下移動部材652を上流側に移動させることによって、用紙トレイ63上の用紙Sの上流側端部(後端部)は搬入ローラー対612の従動ローラー614やガイド部材615によって押えられる。これにより、用紙トレイ63上の用紙Sの後端部の浮き(カール)を抑制することができるので、用紙トレイ63上の用紙Sの後端部に後続の用紙Sが引っ掛かるのを抑制することができる。
【符号の説明】
【0080】
10 画像形成装置
30 用紙後処理装置(シート後処理装置)
31 後処理装置本体
44 第3搬送路(シート搬送路)
60 用紙折りユニット(シート折りユニット)
63 用紙トレイ(シートトレイ)
65 整合部材
67 ステープル装置
70 第1折り装置(折り装置)
85 下部排出口(シート排出口)
87 下部排出トレイ(排出トレイ)
90 第2折り装置(折り装置)
101 後処理制御部(制御部)
110 送風装置
111 送風ファン
112 ダクト
120 用紙検知センサー(シート検知センサー)
611 搬入ガイド
612 搬入ローラー対
616 押え部材
S 用紙(シート)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11