(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】スプレー装置を備えるエアロゾルヘアスプレー製品
(51)【国際特許分類】
B65D 83/44 20060101AFI20220405BHJP
C09K 3/30 20060101ALI20220405BHJP
A61K 8/33 20060101ALI20220405BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20220405BHJP
A61Q 5/06 20060101ALI20220405BHJP
A61K 8/72 20060101ALI20220405BHJP
A45D 34/04 20060101ALI20220405BHJP
【FI】
B65D83/44
C09K3/30 R
A61K8/33
A61K8/34
A61Q5/06
A61K8/72
A45D34/04 550
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019215954
(22)【出願日】2019-11-29
(62)【分割の表示】P 2017562604の分割
【原出願日】2016-06-01
【審査請求日】2019-12-02
(32)【優先日】2015-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】ジョディ リー ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム マーサー ベンソン
(72)【発明者】
【氏名】ホセ アントニオ カルバラダ
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/210309(WO,A2)
【文献】特表2002-511761(JP,A)
【文献】特表2008-532858(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/44
C09K 3/30
A61K 8/33
A61K 8/34
A61Q 5/06
A61K 8/72
A45D 34/04
B05B 9/00-9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
i.リザーバ(120)を封入する容器壁部(110)を備える容器(100)であって、前記リザーバ(120)は、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の40重量%~70重量%の前記ヘアスタイリング配合物、及び30重量%~60重量%の前記ジメチルエーテル噴射剤を含み、
ii.前記ヘアスタイリング配合物が、
(a)前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の30重量%~60重量%の水と、
(b)前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の5重量%~15重量%の1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーであって、前記ヘアスタイリングポリマーが水溶性であり、かつ200,000g/mol未満の分子量を有する、ヘアスタイリングポリマーと、
(c)前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の0.05重量%~2重量%のアルコールと、を含み、かつ
(d)エタノール
を含まず、
前記ヘアスタイリング配合物が2.5mm
2/秒~5.5mm
2/秒(2.5cSt~5.5cSt)の粘度を有する、容器(100)と、
iii.前記容器(100)の前記リザーバ(120)から前記ヘアスタイリング配合物(180)を分配するために前記容器(100)に取り付けられたスプレー装置(200)であって、
前記スプレー装置(200)が前記リザーバ(120)と流体接続し、
前記スプレー装置(200)がスプレー作動装置(150)及びバルブ(130)を備え、
前記バルブ(130)がバルブハウジング(140)を備え、
前記バルブハウジング(140)が蒸気タップ(160)を備え、
前記蒸気タップ(160)が蒸気タップ領域を備え、
ディップチューブ(170)が前記バルブ(130)と流体接続し、
前記ディップチューブ(170)がディップチューブ開口部(175)を備え、
前記ディップチューブ開口部(175)がディップチューブ開口部領域を備え、
前記蒸気タップ領域と前記ディップチューブ開口部領域との比が0.005~0.15であり、前記バルブハウジングが2つ以上の蒸気タップを含まないスプレー装置(200)と、を備える、エアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項2】
前記1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーは、アクリル酸又はメタクリル酸のうちの少なくとも1つのモノマー、及びアクリレートの少なくとも1つのエステルを含有するアクリレートをベースとする系を含む、請求項1に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項3】
前記1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーは、アクリル酸又はメタクリル酸のうちの少なくとも1つのモノマー、アクリレートの少なくとも1つのエステル、及びポリウレタンを含有するアクリレートをベースとする系を含む、請求項1又は2に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項4】
前記蒸気タップ領域と前記ディップチューブ開口部領域との比が0.006~0.125である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項5】
前記蒸気タップ領域と前記ディップチューブ開口部領域との比が0.007~0.1である、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項6】
前記蒸気タップ領域と前記ディップチューブ開口部領域との比が0.008~0.09である、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項7】
前記蒸気タップ領域と前記ディップチューブ開口部領域との比が0.009~0.08である、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項8】
前記蒸気タップ領域と前記ディップチューブ開口部領域との比が0.0095~0.07である、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項9】
前記蒸気タップ領域と前記ディップチューブ開口部領域との比が、0.06である、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項10】
前記ヘアスタイリング配合物が、前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の35重量%~55重量%の前記ジメチルエーテル噴射剤を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項11】
前記ヘアスタイリング配合物が、前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の40重量%~50重量%の前記ジメチルエーテル噴射剤を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項12】
前記ヘアスタイリング配合物が、前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の35重量%~60重量%の前記水を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項13】
前記ヘアスタイリング配合物が、前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の39重量%~54重量%の前記水を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項14】
前記ヘアスタイリング配合物が、前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の5重量%~8重量%の前記1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項15】
前記ヘアスタイリング配合物が、前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の5.8重量%~7.4重量%の前記1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーを含む、請求項1~14のいずれか一項に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項16】
前記ヘアスタイリング配合物の粘度が、3mm
2/秒~5mm
2/秒(3cSt~5cSt)である、請求項1に記載のエアロゾルヘアスプレー製品。
【請求項17】
(a)エアロゾルヘアスプレー製品を提供することであって、
1)リザーバ(120)を封入する容器壁部(110)を備える容器(100)であって、前記リザーバ(120)は、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の40重量%~70重量%の前記ヘアスタイリング配合物、及び30重量%~60重量%の前記ジメチルエーテル噴射剤を含み、
2)前記ヘアスタイリング配合物が、
i.前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の30重量%~60重量%の水と、
ii.前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の5重量%~15重量%のヘアスタイリングポリマーであって、前記ヘアスタイリングポリマーが水溶性であり、かつ200,000g/mol未満の分子量を有する、ヘアスタイリングポリマーと、
iii.前記ヘアスタイリング配合物及び前記ジメチルエーテル噴射剤の総重量の0.05重量%~2重量%のアルコールと、を含み、かつ
iv.エタノール
を含まず、
前記ヘアスタイリング配合物が2.5mm
2/秒~5.5mm
2/秒(2.5cSt~5.5cSt)の粘度を有する、容器(100)と、
3)前記容器(100)の前記リザーバ(120)から前記ヘアスタイリング配合物(180)を分配するために前記容器(100)に取り付けられたスプレー装置(200)であって、
前記スプレー装置(200)が前記リザーバ(120)と流体接続し、
前記スプレー装置(200)がスプレー作動装置(150)及びバルブ(130)を備え、
前記バルブ(130)がバルブハウジング(140)を備え、
前記バルブハウジング(140)が蒸気タップ(160)を備え、
前記蒸気タップ(160)が蒸気タップ領域を備え、
ディップチューブ(170)が前記バルブ(130)と流体接続し、
前記ディップチューブ(170)がディップチューブ開口部(175)を備え、
前記ディップチューブ開口部(175)がディップチューブ開口部領域を備え、
前記蒸気タップ領域と前記ディップチューブ開口部領域との比が0.005~0.15であり、前記バルブハウジングが2つ以上の蒸気タップを含まないスプレー装置(200)と、を含む、ことと、
(b)前記エアロゾルヘアスプレー製品をある送出量で噴霧させることであって、前記送出量が0.30g/秒~0.50g/秒であり、放出される組成物が噴霧され、前記放出される組成物が40マイクロメートル~100マイクロメートルのDv50液滴粒径及び160マイクロメートル~300マイクロメートルのDv90液滴粒径を有する粒子を含む、ことと、を含むヘアスタイリング法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
エタノールを実質的に含まず、ジメチルエーテル噴射剤を含み、蒸気タップ面積とディップチューブ面積との比が約0.0005~約0.15であるエアロゾルヘアスプレー製品が本明細書で説明される。
【背景技術】
【0002】
ヘアスプレー等のヘアスタイリング製品は、様々なヘアスタイルを達成し、ある期間、毛髪の房を適所に保持するために使用される。一般的には、ヘアスプレーは、ヒトの毛髪などのケラチン含有繊維に塗布すると繊維間接合部を形成する膜形成ポリマーを含む。これらの接合部は、繊維をまとめて「接着」させてヘアスタイルを保持する。
【0003】
通常、エアロゾルヘアスプレー製品は、耐圧容器、ノズル、噴射剤、及びヘアスタイリング配合物を含む。通常、ヘアスプレー組成物は、こうした製品からエアロゾル形成ノズルを介して放出される。アルコールは、例えば、表面張力を低減させるために、ヘアスタイリング配合物中に通常用いられる。しかしながら、高比率のアルコールは、毛髪の乾燥を感じさせ、傷みやすくさせる場合があり、一部のアルコールは、一部のユーザにアレルギー反応を起こす場合がある。更に、エタノールは、環境中に堆積して環境問題を生じさせ得る揮発性有機化合物である。更に、エタノールは可燃性である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、より環境に優しく、よりサステイナブルであり、不快さが少なく、より手頃な価格のヘアスプレー製品に対するニーズが常に存在する。しかしながら、エアロゾルヘアスプレー製品の1つ又は2つ以上の特徴を変更することは、それらの間の相互関係が製品性能に影響を及ぼすため、困難であり得る。例えば、異なる噴射剤又は異なるスプレー装置を利用すると、パッケージ動作圧力が許容し得ない程に低下し、その結果、適用時に製品の湿潤度が増す場合があり、あるいは不要な目詰まりが起きる場合がある。
【0005】
上記の内容に基づく、エタノールを実質的に含まず、許容可能な又は優れた製品性能を提供し、かつ目詰まり傾向の低いエアロゾルヘアスプレー製品へのニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(a)リザーバ(120)を封入する容器壁部(110)を備える容器(100)であって、リザーバ(120)は、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約40重量%~約70重量%のヘアスタイリング配合物、及び約30重量%~約60重量%のジメチルエーテル噴射剤を含み、(b)ヘアスタイリング配合物が、(1)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約30重量%~約60重量%の水と、(2)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約5重量%~約15重量%の1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーであって、ヘアスタイリングポリマーが水溶性であり、かつ200,000g/mol未満の分子量を有する、ヘアスタイリングポリマーと、(3)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約0.05重量%~約2重量%のアルコールと、を含み、かつ(4)エタノールを実質的に含まず、ヘアスタイリング配合物が約2.5mm2/秒~約5.5mm2/秒(約2.5cSt~約5.5cSt)の粘度を有する、容器(100)と、(c)容器(100)のリザーバ(120)からヘアスタイリング配合物を分配するために容器(100)に取り付けられたスプレー装置(200)であって、スプレー装置(200)がリザーバ(120)と流体接続し、スプレー装置(200)がスプレー作動装置(150)及びバルブ(130)を備え、バルブ(130)がバルブハウジング(140)を備え、バルブハウジング(140)が蒸気タップ(160)を備え、蒸気タップ(160)が蒸気タップ領域を備え、ディップチューブ(170)がバルブ(130)と流体接続し、ディップチューブ(170)がディップチューブ開口部(175)を備え、ディップチューブ開口部(175)がディップチューブ開口部領域を備え、蒸気タップ領域とディップチューブ開口部領域との比が約0.005~約0.15である、スプレー装置(200)と、を備える、エアロゾルヘアスプレー製品が本明細書で説明される。
【0007】
(a)リザーバ(120)を封入する容器壁部(110)を備える容器(100)であって、リザーバ(120)は、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約40重量%~約70重量%のヘアスタイリング配合物、及び約35重量%~約55重量%のジメチルエーテル噴射剤を含み、(b)ヘアスタイリング配合物が、(1)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約35重量%~60重量%の水と、(2)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約5重量%~約8重量%の1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーであって、1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーが水溶性であり、かつ200,000g/mol未満の分子量を有し、1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーが、アクリル酸又はメタクリル酸のうち少なくとも1つのモノマー、アクリレートの少なくとも1つのエステル、及びポリウレタンを含むアクリレートをベースとする系を含む、ヘアスタイリングポリマーと、(3)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約0.05重量%~約2重量%のアルコールと、を含み、かつ(4)エタノールを実質的に含まず、ヘアスタイリング配合物が約3mm2/秒~約5mm2/秒(約3cSt~約5cSt)の粘度を有する、容器(100)と、(c)容器(100)のリザーバ(120)からヘアスタイリング配合物を分配するために容器(100)に取り付けられたスプレー装置(200)であって、スプレー装置(200)がリザーバ(120)と流体接続し、スプレー装置(200)がスプレー作動装置(150)及びバルブ(130)を備え、バルブ(130)がバルブハウジング(140)を備え、バルブハウジング(140)が蒸気タップ(160)を備え、蒸気タップ(160)が蒸気タップ領域を備え、ディップチューブ(170)がバルブ(130)と流体接続し、ディップチューブ(170)がディップチューブ開口部(175)を備え、ディップチューブ開口部(175)がディップチューブ開口部領域を備え、蒸気タップ領域とディップチューブ開口部領域との比が約0.008~約0.09であり、バルブハウジングが2つ以上の蒸気タップを含まないスプレー装置(200)と、を備える、エアロゾルヘアスプレー製品もまた、本明細書で説明される。
【0008】
更に、(a)エアロゾルスプレー製品を提供することであって、(1)リザーバ(120)を封入する容器壁部(110)を備える容器(100)であって、リザーバ(120)は、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約40重量%~約70重量%のヘアスタイリング配合物、及び約30重量%~約60重量%のジメチルエーテル噴射剤を含み、(2)ヘアスタイリング配合物が、(i)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約30重量%~60重量%の水と、(ii)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約5重量%~約15重量%の1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーであって、ヘアスタイリングポリマーが水溶性であり、かつ200,000g/mol未満の分子量を有する、ヘアスタイリングポリマーと、(iii)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約0.05重量%~約2重量%のアルコールと、を含み、かつ(iv)エタノールを実質的に含まず、ヘアスタイリング配合物が約2.5mm2/秒~約5.5mm2/秒(約2.5cSt~約5.5cSt)の粘度を有する、容器(100)と、(3)容器(100)のリザーバ(120)からヘアスタイリング配合物を分配するために容器(100)に取り付けられたスプレー装置(200)であって、スプレー装置(200)がリザーバ(120)と流体接続し、スプレー装置(200)がスプレー作動装置(150)及びバルブ(130)を備え、バルブ(130)がバルブハウジング(140)を備え、バルブハウジング(140)が蒸気タップ(160)を備え、蒸気タップ(160)が蒸気タップ領域を備え、ディップチューブ(170)がバルブ(130)と流体接続し、ディップチューブ(170)がディップチューブ開口部(175)を備え、ディップチューブ開口部(175)がディップチューブ開口部領域を備え、蒸気タップ領域とディップチューブ開口部領域との比が約0.005~約0.15である、スプレー装置(200)と、を含む、ことと、(c)エアロゾルヘアスプレー製品をある送出量で噴霧させることであって、送出量が約0.30g/秒~約0.50g/秒であり、放出される組成物が噴霧され、放出される組成物が約40マイクロメートル~約100マイクロメートルのDv50液滴粒径及び約160マイクロメートル~約300マイクロメートルのDv90液滴粒径を有する粒子を含む、ことと、を含むヘアスタイリング法が本明細書で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】エアロゾルヘアスプレー製品の断面図である。
【
図3】本明細書で説明するエアロゾルヘアスプレー製品の蒸気タップ領域とディップチューブ開口部領域(VT/DT)との比が、より大きなVT/DT領域比と比較して、目詰まりを全く生じさせないことを示す棒グラフである。
【
図4】様々なVT/DT領域比で送出される濃縮物の量を示す線グラフである。
【
図5】エアロゾルヘアスプレー製品の耐用期間全体にわたる様々な濃縮物充填比を示す線グラフである。
【
図6】様々なVT/DT領域比における液滴粒径分布を示す線グラフである。
【
図7】様々な濃縮物粘度でのカットオフ吹き出し(cut-off sputter)/噴霧の変形を示す棒グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書は、本発明を具体的に指摘し明確に特許請求する請求項をもって結論とするが、本明細書に記載のエアロゾルヘアスプレー製品は、添付の図面と併せてなされる以下の説明から、より一層よく理解されると考えられる。
本発明の全ての実施形態において、全ての比率(%)は、特に記載のない限り、全組成物の重量に対するものである。特に明記しない限り、全ての比は重量比である。全ての範囲は、包括的かつ組み合わせ可能である。有効桁の数は、表示された量に対する限定を表すものでも、測定値の精度に対する限定を表すものでもない。特に別段の指示がない限り、全ての数量は、単語「約」によって修飾されるものと理解される。別途記載のない限り、全ての測定は25℃及び周囲条件下で行われるものと理解される。ただし「周囲条件」とは、約1気圧の圧力及び約50%相対湿度下の条件を意味する。列挙された成分に関連する重量は、全て、活性レベルに基づいており、特に指定しない限り、市販の材料に含まれ得るキャリア又は副生成物を含まない。
【0011】
本明細書で使用する時、用語「含む(comprising)」は、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を追加できることを意味する。この用語は、「からなる(consisting of)」及び「から本質的になる(consisting essentially of)」を包含する。本発明の組成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載する本発明の要素及び限定、並びに本明細書に記載する追加の若しくは任意の成分、構成要素、工程、又は限定のいずれかを含み、これらからなり、及びこれらから本質的になることができる。
【0012】
本明細書で使用する時、用語「含む(include)」、「含む(includes)」、「含む(including)」は、非限定的であることを意味し、それぞれ「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」を意味すると理解される。
【0013】
量の範囲が記載されている場合、これらは、通常、指定の化合物(の群)の合計量に関する。例えば、「組成物は、約0.1%~約20%のエチレン性モノマーを含む」とは、組成物中のエチレン性モノマー(様々なこうしたモノマーの混合物を含む)の合計量が、指定の範囲内でなければならないことを意味する。
【0014】
本明細書で使用する時、用語「実質的に含まない」とは、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約1重量%未満、あるいは約0.8重量%未満、あるいは約0.5重量%未満、あるいは約0.3重量%未満、又はあるいは約0%を意味する。
【0015】
本明細書で使用する時、「毛髪」とは、頭皮の毛、顔面の毛、及び体毛を含む哺乳類の毛を意味し、より好ましくは、ヒトの頭部及び頭皮上の毛を意味する。「毛幹」とは個々の毛髪の房を意味し、「毛髪」という用語と互換的に用いられ得る。
【0016】
本明細書で使用する時、「化粧品として許容可能な」とは、記載されている組成物、配合物、又は構成成分が、過度の毒性、不適応性、不安定性、アレルギー反応などを伴わずに、ヒトのケラチン性組織と接触させて使用するのに適することを意味する。本明細書で説明され、ケラチン性組織に直接適用されるという用途を有する全ての組成物及び配合物は、化粧用として許容可能であるものに制限される。
【0017】
本明細書で使用する時、「誘導体」としては、所定の化合物のアミド誘導体、エーテル誘導体、エステル誘導体、アミノ誘導体、カルボキシル誘導体、アセチル誘導体、酸誘導体、塩誘導体及び/又はアルコール誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0018】
本明細書で使用する時、「モノマー」とは、反応開始剤の存在下で重合可能である、個別の非重合状態の化学的部分を意味する。本明細書で使用する時、「エチレン性モノマー」は、オレフィン性炭素-炭素二重結合(C=C)を含有し、反応開始剤の存在下で重合可能な化学種を意味する。
【0019】
本明細書で使用する時、「ポリマー」とは、2つ以上のモノマーの重合によって形成される化学物質を意味する。本明細書で使用する時、「ポリマー」という用語は、モノマーの重合によって作られる全ての材料と、天然ポリマーを含むものとする。1種類のモノマーのみから作られるポリマーをホモポリマーという。ポリマーは、少なくとも2つのモノマーを含む。2種類以上の異なるモノマーから作られるポリマーをコポリマーと言う。異なるモノマーの分布は、統計的に計算することも、ブロック毎に計算することもでき、いずれの実行可能な手段も本発明に好適である。特に記述のない限り、本明細書で使用する時、「ポリマー」という用語は、ホモポリマー及びコポリマーを含め、あらゆる種類のポリマーを含む。
【0020】
本明細書で使用する時、用語「水溶性」とは、25℃の水中で、材料の濃度が0.1重量%である時、肉眼で見て水中で単相溶液を形成するのに十分な可溶性がある任意の材料を指す。水溶性を得るためには、材料を水に添加した後で混合物のpHを調節する、又は混合物を完全に中和することが必要な場合がある。これらの方法は、例えば水溶性ヘアスタイリングポリマー用途の業界では周知されており、一般的には供給された材料試料を用いて指導される。水溶性は、一般的には以下の手順で測定される。0.1重量%の材料を25℃の蒸留水に添加して、必要に応じてpH調節剤(pH adjusted)/中和剤を添加する。これを、600rpmに設定した電磁攪拌器で30分間激しく撹拌する。続いて溶液を1時間かけて沈殿させ、相の数を肉眼で観察する。例えば、さもなければ単相の溶液中に、いくらかでも固形材料が見られる場合、これは2相であると考えられる。
【0021】
本明細書で使用する時、用語「非水溶性」は、「水溶性」ではない任意の物質を指す。
【0022】
本明細書で使用する時、用語「分子量(molecular weight又はM.Wt.)」とは、特に明記しない限り、数平均分子量を指す。
【0023】
本明細書で使用する時、「キット」は、複数の構成要素、すなわち、キットオブパーツを含む包装単位を意味する。キットの例は、例えば、第1の組成物と、別個にパッケージングされた第2の組成物である。別のキットは、方法を含む塗布指示書と、組成物/配合物とを含み得る。
【0024】
本明細書に記載されている実施形態及び態様は、組み合わせて明白に例証されていないが、別段明記しない限り又は不相容性が明示されてされない限り、他の実施態様及び/又は態様の要素若しくは成分を含むか又はこれらを組み合わせることが可能である。
【0025】
エアロゾルヘアスプレー製品
エアロゾルヘアスプレー製品が本明細書で説明される。エアロゾルヘアスプレー製品は、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤を含むリザーバ(120)を封入する容器壁部(110)を備える容器(100)を備える。リザーバは、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約40重量%~約70重量%、あるいは約45重量%~約65重量%、あるいは約45重量%~約60重量%のヘアスタイリング配合物を含む。リザーバは、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約30重量%~約60重量%、あるいは約35重量%~約55重量%、あるいは約40重量%~約50重量%のジメチルエーテル噴射剤を含む。
【0026】
一実施形態では、製品はエアロゾルヘアスプレー製品であるため、泡状整髪剤製品、又は任意のポンプ式スプレー製品は含まれない。
【0027】
粘度
一実施形態では、噴射剤を含まないヘアスタイリング配合物は、約2.5mm2/秒~約5.5mm2/秒(約2.5cSt~約5.5cSt)、あるいは約3mm2/秒~約
5mm2/秒(約3cSt~約5cSt)、あるいは約3.5mm2/秒~約4.5mm2/秒(約3.5cSt~約4.5cSt)の動粘度を有する。動粘度は20℃+/-0.1℃で測定する。ヘアスタイリング配合物の粘性が高過ぎる場合、ヘアスタイリング配合物が濃くなり過ぎて噴霧できず、かつ/又は、目詰まり、つまり不均一な放出組成物が、例えば、噴霧ではなくむしろ「喀出」する不規則な噴霧ビーム、及び/若しくは塊の排出をもたらすため、動粘度は重要となり得る。
【0028】
動粘度はウベローデ管によって測定することができる。動粘度は、流体の流動に対する抵抗の指標であり、その絶対粘度をその密度で割ったものと等しい。動粘度のSI単位はm2・秒-1である。動粘度のcgs(センチメートル/グラム/秒)物理単位はストーク(St)であり、センチストーク(cSt)として表され得る。1cSt=1mm2・s-1=10-6m2・s-1である。20℃の水は、約1mm2/秒(1cSt)の動粘度を有する。ウベローデ管は、ASTM D445及びD446、並びにISO 3104及び3105に記載される通りの懸濁レベル原理によって透明なニュートン液体の動粘度を測定するための粘度計である。ウベローデ管測定値の場合、温度は結果に影響を与えず、他の動粘度計の場合、指定の試験範囲から異なる温度は結果に影響し得る。本明細書では、測定は20℃+/-0.1℃の温度で行われた。この方法は、約0.6mm2/秒~100mm2/秒(約0.6cSt~100cSt)を測定するのに用いることができる。ウベローデ粘度計の使用方法はASTM D445を参照されたい。20℃+/-0.1℃で、0.6mm2/秒~3mm2/秒(0.6~3cSt)の粘度の場合は、ウベローデ管のサイズ0Cを使用する。20℃+/-0.1℃で、2mm2/秒~10mm2/秒(2~10cSt)の粘度の場合は、ウベローデ管のサイズ1を使用する。ASTM D445は、「透明及び不透明な液体の動粘度の標準試験法(Standard Test Method for Kinematic Viscosity of Transparent and Opaque Liquids)」である。ASTM D446は、「ガラスキャピラリー粘度計の標準仕様及び操作方法(Specifications and Operating Instructions for Glass Capillary Kinematic Viscometers)」である。
【0029】
送出量
一実施形態では、エアロゾルヘアスプレー製品はある送出量で噴霧するためのものであり、送出量は約0.30g/秒~約0.50g/秒、あるいは約0.35g/秒~約0.50g/秒である。送出量はASTM D3069-94「エアロゾル製品の送出量の標準試験法(Standard Test Method for Delivery Rate of Aerosol Products)」に従って求められ得る。この試験では、製品の送出量は、所定の時間区分における質量の喪失を測定することによって求める。これは、所定の時間区分内にバルブ及び作動装置の組み合わせから放出される材料の量と相関関係を持つ。この場合、缶は室温(21℃)、及び2秒~10秒の作動時間の持続時間で試験する。続いて送出量を等式によって求める。
送出量(g/秒)=質量喪失(g)/作動時間(秒)
【0030】
送出量が約0.45g/秒を超える場合、毛髪上乾燥時間は消費者が満足するには長過ぎる場合がある。これは、従来のアルコール系ヘアスプレーと比べ、本明細書で説明される水系ヘアスプレーに固有のものであり、典型的には、揮発性アルコールを含有する従来のヘアスプレーは約0.55g/秒~0.85g/秒の送出量を有する。送出量は、典型的には容器内部の圧力(高い圧力は高い送出量と相関関係を持つ)、並びに/又はノズルの開口部、バルブの開口部、及びディップチューブの内径などのスプレー装置の開口部を変更することによって調節することができる。
【0031】
粒径分布
一実施形態では、エアロゾルヘアスプレー製品は放出される組成物を噴霧するためのものであり、放出される組成物は、40マイクロメートル~100マイクロメートル、あるいは約45マイクロメートル~約95マイクロメートル、あるいは約50マイクロメートル~約90マイクロメートルの平均粒径分布(Dv50)を有する粒子からなる。一実施形態では、エアロゾルヘアスプレー製品は放出される組成物を噴霧するためのものであり、放出される組成物は、160マイクロメートル~300マイクロメートル、あるいは約165マイクロメートル~約295マイクロメートル、あるいは約170マイクロメートル~約290マイクロメートルの平均粒径分布(Dv90)を有する粒子からなる。
【0032】
缶の耐用期間中の液滴粒径は、ヘアスプレーの乾燥した感触、乾燥時間、及び保持性能に影響を与えるため、重要となり得る。より小さな液滴はより早く乾燥する。より多数の小さな液滴は、より少数の大きな液滴と比較して湿った感触が少ない。保持に関しては、より多数のより小さな液滴は、より大きな表面積を被覆して、毛髪接合部のむらのないコーティングをもたらす。液滴が小さ過ぎる場合、液滴は接合部点で毛髪を一体に架橋せず、また保持しない。これは、急速に蒸発して乾燥するエタノール配合物の利点を有しないアルコール非含有ヘアスプレーにとっては重要となり得る。エタノールヘアスプレーは遥かに広い有効液滴粒径範囲(即ち、30~130um Dv50)を有する。40um Dv50未満のエタノール非含有ヘアスプレーは、保持に問題を有する場合がある。約~80um Dv50超のエタノール非含有ヘアスプレーは、著しく遅い乾燥時間、及び初期に毛髪が湿った感触を有し得る。Dv90は、スプレー中で、遥かに少数であるが最大の液滴を表す。缶の耐用期間中に、最大で400umまで大きくなる、180um超のDv90は、より大きく、かつ吹き出す(sputtering)液滴を有する、外観にむらのあるスプレーをもたらし得る。これらの大型の滴のために、スプレーは霧状でなくなり、かつ均一性が低下する。このため、これらの大きな滴が着地した場所で毛髪の凝集が起きる場合がある。これらの毛髪の凝集のために、完成した毛髪の結果が、指や櫛を通すことが困難な不自然な毛髪の感触を有するようになり得る。
【0033】
平均粒径分布(Dv50)は、消費者に許容可能でなくてはならない、放出される組成物の乾燥時間を考慮すると重要であり得る。実際、より小さな平均粒径分布(Dv50)は、より多くの粒子がより大きい表面積対体積比を有し、これはより急速な乾燥時間を意味するという点で有用となり得る。一方で、平均粒径分布(Dv50)が低過ぎると、スポット接合部を提供するために充分なヘアスタイリングポリマーが毛髪に提供されないことを意味し得る。
【0034】
粒径分布測定にはMalvern Spraytecの計器を使用する。Dv50は、試料体積の50%が最大粒径直径未満を有するという、最大粒径の直径を説明する用語であり、体積基準の中央粒径としても知られる。Dv90は、試料体積の90%が最大粒径直径未満を有するという、最大粒径の直径を説明する用語である。Malvern Spraytecの計器は、スプレー粒子の粒径測定にレーザー回折技術を用いる。レーザービームがスプレーを通過する時に散乱した光の強度が測定される。次に、このデータは、散乱パターンを生成した粒子の粒径を計算するために分析される。Malvern Spraytec 2000を、製造者の指示に従い使用する。試験試料は20℃~22℃の温度を有する。
【0035】
アルコール
ヘアスタイリング配合物は、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約0.05重量%~約2重量%、あるいは約0.06重量%~約1.9重量%、あるいは約0.08重量%~約1.7重量%のアルコールを含む。ヘアスタイリング配合物は、エタノールを実質的に含まず、即ち、0%のエタノールを含む。
【0036】
水
ヘアスタイリング配合物は、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約30重量%~約60重量%、あるいは約35重量%~約60重量%、あるいは約39重量%~約55重量%、あるいは約41重量%~約50重量%の水を含む。
【0037】
水は、ヘアスタイリングポリマー及びその他の成分のための溶媒をヘアスタイリング配合物中に提供するために重要であり得る。水は、容易に入手可能であり、非常に安価であり、サステイナブルであり、かつ環境に優しいという利点を有する。例えば、水はVOCではない。更に、ヘアスタイリング配合物のための多くの有用な成分が水中に溶解するが、即ちこれらは水溶性であり、これがもう1つの利点となる。
【0038】
ヘアスタイリングポリマー
ヘアスタイリング配合物は、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約5重量%~約15重量%、あるいは約5重量%~約8重量%、あるいは約5.8重量%~約7.4重量%の1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーを含む。一実施形態では、1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーは水溶性であり、かつ200,000g/mol未満の分子量を有する。
【0039】
1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーの量は、保持性能と毛髪上湿潤性とのバランスを取るために重要であり得る。ヘアスタイリングポリマーの量は、保持性能を押し上げ得るが、最大噴霧可能粘度の制限を受け得る。
【0040】
一実施形態では、1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーは、アクリル酸又はメタクリル酸のうちの少なくとも1つのモノマー、及びアクリレートの少なくとも1つのエステルを含有するアクリレートをベースとする系を含む。一実施形態では、1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーは、アクリル酸又はメタクリル酸のうちの少なくとも1つのモノマー、アクリレートの少なくとも1つのエステル、及びポリウレタンを含有するアクリレートをベースとする系を含む。
【0041】
1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーは、水溶性ヘアスタイリングポリマーであってもよい。ヘアスタイリングポリマーの水系ヘアスタイリング配合物は、液化ガス噴射剤によって容器(100)内で加圧され得る。圧力が解放されると、液体は、水、及びヘアスタイリングポリマー、並びに任意の成分を担いながら沸騰する。したがって、加圧缶中のヘアスプレー配合物と液化ガス噴射剤との均質な混合物は、製品が噴霧された時に、均質な放出される組成物を毛髪に送達するのに望ましい。均質性は、缶が加圧された直後か、又はある期間を経てから生じ得る。これは、製品を噴霧する前に缶を振盪することによっても達成することができる。例えば、その他のエアロゾル製品(泡状整髪剤など)では、噴射剤が缶内の配合物の残部に不溶性であるのは一般的である。1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーは、加圧缶中で水及び液化ガス噴射剤と混合された時に均質な混合物を形成するその能力に基づいて選択され得る。
【0042】
一実施形態では、1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーは、水及び液化ガス噴射剤と均質な混合物を形成するヘアスタイリングポリマーから選択され得る。一実施形態では、1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーは、水及びジメチルエーテル噴射剤と均質な混合物を形成するヘアスタイリングポリマーから選択され得る。本明細書で「均質な混合物」とは、単相を有する混合物を意味し、したがって均質な混合物の成分は、混合物中全体で同じ比を有する。
【0043】
ヘアスタイリングポリマーは、任意の水溶性フィルム形成ポリマー、又はこうしたポリマーの混合物であり得る。これには、ヒドロキシル、アミン、アミド、又はカルボキシル基などのポリマーを水溶性にする官能基を有する天然又は合成由来のホモポリマー又はコポリマーが挙げられる。
【0044】
一実施形態では、水溶性ヘアスタイリングポリマーは、特許請求される範囲で水に希釈すると、透明又は半透明の安定溶液を形成する。特定のポリマーの種類によっては、水溶性を得るために、ポリマーを水に添加した後で配合物のpHを調節する、又は混合物を中和することが必要な場合がある。これらの方法は、水溶性ポリマー用途の業界では周知されており、一般的には供給されたポリマー試料を用いて指導される。ヘアスタイリングポリマーは、(完全な)合成ポリマーと、化学的に改質した誘導体と組み合わせた天然の生成物と、の2種類に分類でき、また更に、天然、半合成、及び完全合成ポリマーの3つの主題目に分類できる。少なくとも1つの実施形態では、ヘアスタイリングポリマーは、カチオン性ヘアスタイリングポリマー、アニオン性ヘアスタイリングポリマー、非イオン性ヘアスタイリングポリマー、及び両性ヘアスタイリングポリマーからなる群から選択される。ヘアスタイリングポリマーの分子量は、噴射剤を含まないヘアスタイリング配合物が、指定された粘度要件の範囲を満たすようであってよい。少なくとも1つの実施形態では、ヘアスタイリングポリマーは直鎖又は分枝鎖である。
【0045】
一実施形態では、ヘアスタイリングポリマーはカチオン性ヘアスタイリングポリマー、又はカチオン性ヘアスタイリングポリマーの混合物である。少なくとも1つの実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、四級化アクリレート又はメタクリレート、ビニルイミダゾール四級ホモポリマー又はコポリマー、四級ジメスジアリル(dimethdiallyl)アンモニウムクロリドを含むホモポリマー又はコポリマー、非セルロース系カチオン性多糖類、カチオン性セルロース誘導体、キトサン及びその誘導体、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
【0046】
一実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、四級化アクリレート又はメタクリレートから選択され得る。少なくとも1つの実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、a)四級ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド(例えば、四級化ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)、又は四級化ジアルキルアミノアルキルアクリレート(例えば、四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート)のうちの少なくとも1つと、b)ビニルピロリドン又はビニルカプロラクタムなどのビニルラクタム、アクリルアミド、低級アルキル基(C1~C4)によって窒素と置換されても置換されなくてもよいメタクリルアミド(例えば、N-tert-ブチルアクリルアミド)、アクリル酸及び/又はメタクリル酸のエステル(例えば、C1~C4アルキルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート及びこれらのメタクリレート誘導体)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたアクリレートエステル(例えば、ポリ(エチレングリコール)アクリレート)、ヒドロキシエステルアクリレート(例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート)、ヒドロキシアルキル化アクリルアミド、アミノアルキル化アクリルアミド(例えば、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)、アルキルアクリルアミン(例えば、tert-ブチルアミノ-エチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート)、アルキルエーテルアクリレート(例えば、2-エトキシエチルアクリレート)、エチレン、スチレンなどのモノエチレン性モノマー、ビニルエステル(例えば、ビニルアセテート又はビニルプロピオネート、ビニル-tert-ブチル-ベンゾエート)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、フェニルビニル誘導体、及びアリルエステル又はメタリルエステルからなる群から選択される1つ又は2つ以上のモノマーと、を含むコポリマーである。対イオンは、メトサルフェートアニオン、又はクロリド若しくはブロミドなどのハロゲン化物のいずれかであり得る。
【0047】
一実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、ビニルイミダゾールの四級ホモポリマー又はコポリマーであり得る。少なくとも1つの実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、a)四級化ビニルイミダゾールと、b)1つ又は2つ以上のその他のモノマーと、を含むコポリマーである。その他のモノマーは、BASFからLuviquat FC-550として販売されているものなどのビニルピロリドン/四級化ビニルイミダゾール(PQ-16)などのビニルピロリドン又はビニルカプロラクタムなどのビニルラクタム、アクリルアミド、低級アルキル基(C1~C4)によって窒素と置換されても置換されなくてもよいメタクリルアミド(例えば、N-tert-ブチルアクリルアミド)、アクリル酸及び/又はメタクリル酸のエステル(例えば、C1~C4アルキルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート及びこれらのメタクリレート誘導体)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたアクリレートエステル(例えば、ポリ(エチレングリコール)アクリレート)、ヒドロキシエステルアクリレート(例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート)、ヒドロキシアルキル化アクリルアミド、アミノアルキル化アクリルアミド(例えば、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)、アルキルアクリルアミン(例えば、tert-ブチルアミノ-エチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート)、アルキルエーテルアクリレート(例えば、2-エトキシエチルアクリレート)、エチレン、スチレンなどのモノエチレン性モノマー、ビニルエステル(例えば、ビニルアセテート又はビニルプロピオネート、ビニル-tert-ブチル-ベンゾエート)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、フェニルビニル誘導体、アリルエステル又はメタリルエステルからなる群から選択され得る。対イオンは、メトサルフェートアニオン、又はクロリド若しくはブロミドなどのハロゲン化物のいずれかであり得る。
【0048】
一実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーはジメスジアリルアンモニウムクロリドであり得る。一実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、四級ジメスジアリルアンモニウムクロリドと別のモノマーとを含むホモポリマー又はコポリマーであり得る。こうしたその他のモノマーは、アクリルアミド、低級アルキル基(C1~C4)によって窒素と置換されても置換されなくてもよいメタクリルアミド(例えば、N-tert-ブチルアクリルアミド)、ビニルピロリドン又はビニルカプロラクタムなどのビニルラクタム、アクリル酸及び/又はメタクリル酸のエステル(例えば、C1~C4アルキルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート及びこれらのメタクリレート誘導体)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたアクリレートエステル(例えば、ポリ(エチレングリコール)アクリレート)、ヒドロキシエステルアクリレート(例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート)、ヒドロキシアルキル化アクリルアミド、アミノアルキル化アクリルアミド(例えば、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)、アルキルアクリルアミン(例えば、tert-ブチルアミノ-エチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート)、アルキルエーテルアクリレート(例えば、2-エトキシエチルアクリレート)、エチレン、スチレンなどのモノエチレン性モノマー、ビニルエステル(例えば、ビニルアセテート又はビニルプロピオネート、ビニル-tert-ブチル-ベンゾエート)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、フェニルビニル誘導体、アリルエステル又はメタリルエステルからなる群から選択され得る。対イオンは、メトサルフェートアニオン、又はクロリド若しくはブロミドなどのハロゲン化物のいずれかであり得る。
【0049】
一実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、非セルロース系カチオン性多糖類である。少なくとも1つの実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、トリアルキルアンモニウムカチオン性基を含むようなグアーガムである。例えば、AshlandからN-Hance 3269として入手可能なグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドなど。
【0050】
一実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、カチオン性セルロース誘導体である。少なくとも1つの実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、四級アンモニウム(例えば、グリシジルトリメチルアンモニウム、メタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、若しくはメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム、又はジメチルジアリルアンモニウム塩)を含む水溶性モノマーでグラフト化されたヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシメチル-、ヒドロキシエチル-、又はヒドロキシプロピルセルロース)などのセルロース誘導体のコポリマーである。例えば、Akzo NobelからCelquat L200として販売されているヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリアンモニウムクロリド(dimethyldiallyammonium chloride)[PQ4]など、又はDow Personal CareからUCARE JR125として販売されている四級化ヒドロキシエチルセルロース[PQ10]など。
【0051】
一実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、キトサン及びその誘導体から選択される。キトサンの誘導体は、キトサン塩を含む。この塩は、好ましくは、少なくとも80%の加水分解度を有する、キトサンアセテート、ラクテート、グルタメート、グルコネート、又はピロリドンカルボキシレートであり得る。好適なキトサンは、CognisによるHydagen HCMFを含む。
【0052】
一実施形態では、ヘアスタイリングポリマーはアニオン性ヘアスタイリングポリマー、又はアニオン性ヘアスタイリングポリマーの混合物である。少なくとも1つの実施形態では、アニオン性ヘアスタイリングポリマーは、カルボン酸又はスルホン酸から誘導された群を含むポリマーから選択される。酸単位を含有するコポリマーは、一般的には、部分的に又は完全に中和された、より好ましくは完全に中和された形態で用いられる。少なくとも1つの実施形態では、アニオン性ヘアスタイリングポリマーは、(a)アクリル酸若しくはメタクリル酸若しくはクロトン酸若しくはそれらの塩のようなカルボン酸、又はC4~C8モノ不飽和ポリカルボン酸、若しくは無水物から誘導された少なくとも1つのモノマー(例えば、マレイン酸、フマル酸(furamic)、イタコン酸及びそれらの無水物)と、(b)アクリル酸及び/又はメタクリル酸のエステル(例えば、C1~C4アルキルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート及びこれらのメタクリレート誘導体)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたアクリレートエステル(例えば、ポリ(エチレングリコール)アクリレート)、ヒドロキシエステルアクリレート(例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート)、アクリルアミド、低級アルキル基(C1~C4)によって窒素と置換されても置換されなくてもよいメタクリルアミド、N-アルキル化アクリルアミド(例えば、N-tertブチルアクリルアミド)、ヒドロキシアルキル化アクリルアミド、アミノアルキル化アクリルアミド(例えば、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)、アルキルアクリルアミン(例えば、tert-ブチルアミノ-エチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート)、アルキルエーテルアクリレート(例えば、2-エトキシエチルアクリレート)、エチレン、スチレンなどのモノエチレン性モノマー、ビニルエステル(例えば、ビニルアセテート又はビニルプロピオネート、ビニル-tert-ブチル-ベンゾエート)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、フェニルビニル誘導体、アリルエステル又はメタリルエステル、ビニルピロリドン又はビニルカプロラクタムなどのビニルラクタム、アルキルマレイミド、ヒドロキシアルキルマレイミド(例えば、エチル/エタノールマレイミド)からなる群から選択される1つ又は2つ以上のモノマーと、を含む。存在する場合、これらのポリマーの無水物官能基は、任意にモノエステル化又はモノアミド化され得る。少なくとも1つの実施形態では、アニオン性ヘアスタイリングポリマーは、スルホン酸から誘導されたモノマーを含む。少なくとも1つの実施形態では、アニオン性ポリマーは、(a)ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アクリルアルキルスルホン酸、アクリルアミドアルキルスルホン酸、又はこれらの塩などのスルホン酸から誘導される少なくとも1つのモノマーと、(b)アクリル酸及び/又はメタクリル酸のエステル(例えば、C1~C4アルキルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート及びこれらのメタクリレート誘導体)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたアクリレートエステル(例えば、ポリ(エチレングリコール)アクリレート)、ヒドロキシエステルアクリレート(例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート)、アクリルアミド、低級アルキル基(C1~C4)によって窒素と置換されても置換されなくてもよいメタクリルアミド、N-アルキル化アクリルアミド(例えば、N-tertブチルアクリルアミド)、ヒドロキシアルキル化アクリルアミド、アミノアルキル化アクリルアミド(例えば、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)、アルキルアクリルアミン(例えば、tert-ブチルアミノ-エチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート)、アルキルエーテルアクリレート(例えば、2-エトキシエチルアクリレート)、エチレン、スチレンなどのモノエチレン性モノマー、ビニルエステル(例えば、ビニルアセテート又はビニルプロピオネート、ビニル-tert-ブチル-ベンゾエート)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、フェニルビニル誘導体、アリルエステル又はメタリルエステル、ビニルピロリドン又はビニルカプロラクタムなどのビニルラクタム、アルキルマレイミド、ヒドロキシアルキルマレイミド(例えば、エチル/エタノールマレイミド)からなる群から選択される1つ又は2つ以上のモノマーと、を含む。存在する場合、これらのポリマーの無水物官能基は、任意にモノエステル化又はモノアミド化され得る。
【0053】
一実施形態において、アニオン性ヘアスタイリングポリマーは、水溶性ポリウレタンである。
【0054】
一実施形態では、アニオン性ヘアスタイリングポリマーは、有利には、BASFからUltrahold 8として販売されているものなどの、アクリル酸/エチルアクリレート/N-tert-ブチルアクリルアミドターポリマーなどのアクリル酸から誘導されたコポリマー、Akzo NobelからAmphomerして販売されているものなどの、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチル/メタクリレートコポリマー、Akzo NobelからBalance CRとして販売されているものなどの、メタクリル酸/エステルアクリレート/エステルメタクリレート、Akzo nobelからBalance 47として販売されているものなどの、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、Dow ChemicalからAcudyne 1000として知られているものなどの、メタクリル酸/ヒドロキシエチルメタクリレート/種々のアクリレートエステル、Dow ChemicalからAcudyne 180として販売されているものなどの、アクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート、Dow ChemicalからAcudyne DHRとして販売されているものなどの、メタクリル酸/ヒドロキシエチルメタクリレート/種々のアクリレートエステル、DSMからTilamar Fix A-1000として販売されているものなどの、n-ブチルメタクリレート/メタクリル酸/エチルアクリレートコポリマー、Akzo NobelからResin 282930として販売されているものなどの、酢酸ビニル/ビニルtertブチルベンゾエート/クロトン酸ターポリマー及びクロトン酸/ビニルアセテート/ビニルネオドデカノエートターポリマーなどのクロトン酸から誘導されたコポリマーから選択される。スルホン酸から誘導される好ましいヘアスタイリングポリマーとしては、AshlandからFlexan 130として販売されている、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、EastmanからEastman AQ 48として販売されているものなどのスルホポリエステル(別名ポリエステル-5)、EastmanからEastman AQ S38として販売されているものなどのスルホポリエステル(別名ポリエステル-5)、EastmanからEastman AQ 55として販売されているものなどのスルホポリエステル(別名ポリエステル-5)が挙げられる。少なくとも1つの実施形態では、アニオン性ヘアスタイリングポリマーは、好ましくは、BASFからUltrahold 8として販売されているものなどの、アクリル酸/エチルアクリレート/N-tert-ブチルアクリルアミドターポリマーなどのアクリル酸から誘導されたコポリマー、Amphomerして販売されているものなどの、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチル/メタクリレートコポリマー、Akzo NobelからBalance CRとして販売されているものなどの、メタクリル酸/エステルアクリレート/エステルメタクリレート、Akzo nobelからBalance 47として販売されているものなどの、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、Dow ChemicalからAcudyne 1000として知られているものなどの、メタクリル酸/ヒドロキシエチルメタクリレート/種々のアクリレートエステル、Dow ChemicalからAcudyne 180として販売されているものなどの、アクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート、Dow ChemicalからAcudyne DHRとして販売されているものなどの、メタクリル酸/ヒドロキシエチルメタクリレート/種々のアクリレートエステル、DSMからTilamar Fix A-1000として販売されているものなどの、n-ブチルメタクリレート/メタクリル酸/エチルアクリレートコポリマー、Akzo NobelからResin 282930として販売されているものなどの、酢酸ビニル/ビニルtertブチルベンゾエート/クロトン酸ターポリマー及びクロトン酸/ビニルアセテート/ビニルネオドデカノエートターポリマーなどのクロトン酸から誘導されたコポリマーから選択される。スチレンスルホン酸から誘導される好ましいヘアスタイリングポリマーとしては、AshlandからFlexan 130として販売されている、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、EastmanからEastman AQ 48として販売されているものなどのスルホポリエステル(別名ポリエステル-5)、EastmanからEastman AQ S38として販売されているものなどのスルホポリエステル(別名ポリエステル-5)、EastmanからEastman AQ 55として販売されているものなどのスルホポリエステル(別名ポリエステル-5)が挙げられる。
【0055】
一実施形態では、ヘアスタイリングポリマーはアニオン性ヘアスタイリングポリマーであり、アニオン性ヘアスタイリングポリマーは、アクリル酸/エチルアクリレート/N-tert-ブチルアクリルアミドターポリマーなどのアクリル酸から誘導されたコポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチル/メタクリレートコポリマー、メタクリル酸/エステルアクリレート/エステルメタクリレート、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、メタクリル酸/ヒドロキシエチルメタクリレート/種々のアクリレートエステル、アクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸/ヒドロキシエチルメタクリレート/種々のアクリレートエステル、n-ブチルメタクリレート/メタクリル酸/エチルアクリレートコポリマー、酢酸ビニル/ビニルtertブチルベンゾエート/クロトン酸ターポリマー、及びクロトン酸/ビニルアセテート/ビニルネオドデカノエートターポリマーなどのクロトン酸、並びにこれらの混合物から誘導されたコポリマーから選択される。
【0056】
一実施形態では、ヘアスタイリングポリマーは、水中に分散したポリウレタンである。こうしたポリウレタンとしては、BayerからBaycusan C1008として販売されているものなどの、アジピン酸、1~6ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、イソホロンジイソシアネート、イソホロンジアミン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノエタンスルホン酸、ナトリウム塩(別名、ポリウレタン-48)、及びAkzoNobelからDynamX H20の名称で混合物として販売されているものなどの、イソホロンジイソシアネート、ジメチロールプロピオン酸、4,4-イソプロピリデンジフェノール/プロピレンオキシド/エチレンオキシド(別名、ポリウレタン-14)などが挙げられる。
【0057】
一実施形態では、ヘアスタイリングポリマーは非イオン性ヘアスタイリングポリマー、又は非イオン性ヘアスタイリングポリマーの混合物である。好適な合成非イオン性ヘアスタイリングポリマーとしては、(a)ビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたビニルエステル、ポリエチレングリコール又はアクリルアミドなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたアクリレートエステルの主モノマーのうちの少なくとも1つと、(b)ビニルエステル(例えば酢酸ビニル又はプロピオン酸ビニル、ビニル-tert-ブチル-ベンゾエート)、アルキルアクリルアミン(例えば、tert-ブチルアミノ-エチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ビニルカプロラクタム、ヒドロキシアルキル化アクリルアミド、アミノアルキル化アクリルアミド(例えば、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)、ビニルエーテル、アルキルマレイミド、ヒドロキシアルキルマレイミド(例えば、エチル/エタノールマレイミド)などの1つ又は2つ以上のその他のモノマーと、を含むホモポリマー及びコポリマーが挙げられる。
【0058】
一実施形態では、非イオン性ヘアスタイリングポリマーは、好ましくは、ビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー(BASFからLUVISKOL VA 64として販売されているものなど、及びAshlandからPVPK30として販売されているものなどのビニルピロリドンホモポリマーなど)から選択される。
【0059】
一実施形態では、非イオン性ヘアスタイリングポリマーは、ヒドロキシアルキルセルロースなどのセルロース誘導体(例えば、ヒドロキシメチル-、ヒドロキシエチル-、又はヒドロキシプロピルセルロース)及びデンプンである、水溶性天然ポリマーである。
【0060】
一実施形態では、ヘアスタイリングポリマーは両性ヘアスタイリングポリマー、又は両性ヘアスタイリングポリマーの混合物である。好適な合成両性ヘアスタイリングポリマーとしては、モノマーのような酸及び塩基、カルボキシベタイン又はスルホベタイン双性イオンモノマー、並びにアルキルアミンオキシドアクリレートモノマーを含むものなどが挙げられる。少なくとも1つの実施形態では、両性(amphoteric)は、(a)四級化ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド(例えば、四級化ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)又は四級化ジアルキルアミノアルキルアクリレート(例えば、四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート)などの塩基性窒素原子を含む、少なくとも1つのモノマーと、(b)アクリル酸若しくはメタクリル酸若しくはクロトン酸若しくはそれらの塩、又はC4~C8モノ不飽和ポリカルボン酸若しくは無水物(例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びそれらの無水物)などの1つ又は2つ以上のカルボン酸又はスルホン酸基を含む、少なくとも1つの酸モノマーと、(c)アクリルアミド、低級アルキル基(C1~C4)によって窒素と置換されても置換されなくてもよいメタクリルアミド(例えば、N-tert-ブチルアクリルアミド)、ビニルピロリドン又はビニルカプロラクタムなどのビニルラクタム、アクリル酸及び/又はメタクリル酸のエステル(例えば、C1~C4アルキルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート及びこれらのメタクリレート誘導体)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたアクリレートエステル(例えば、ポリ(エチレングリコール)アクリレート)、ヒドロキシエステルアクリレート(例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート)、ヒドロキシアルキル化アクリルアミド、アミノアルキル化アクリルアミド(例えば、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)、アルキルアクリルアミン(例えば、tert-ブチルアミノ-エチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート)、アルキルエーテルアクリレート(例えば、2-エトキシエチルアクリレート)、エチレン、スチレンなどのモノエチレン性モノマー、ビニルエステル(例えば、ビニルアセテート又はビニルプロピオネート、ビニル-tert-ブチル-ベンゾエート)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、フェニルビニル誘導体、アリルエステル又はメタリルエステルから選択される1つ又は2つ以上のモノマーと、を含む。一実施形態では、両性ヘアスタイリングポリマーは、カルボキシベタインメタクリレート及びスルホベタインメタクリレートなどの少なくとも1つのカルボキシベタイン、又はスルホベタインの双性イオンモノマーを含む。少なくとも1つの実施形態では、両性ヘアスタイリングポリマーは、(a)カルボキシベタインメタクリレート及びスルホベタインメタクリレートなどの少なくとも1つのカルボキシベタイン又はスルホベタイン双性イオンモノマーと、(b)アクリルアミド、低級アルキル基(C1~C4)によって窒素と置換されても置換されなくてもよいメタクリルアミド(例えば、N-tertブチルアクリルアミド)、ビニルピロリドン又はビニルカプロラクタムなどのビニルラクタム、アクリル酸及び/又はメタクリル酸のエステル(例えば、C1~C4アルキルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート及びこれらのメタクリレート誘導体)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたアクリレートエステル(例えば、ポリ(エチレングリコール)アクリレート)、ヒドロキシエステルアクリレート(例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート)、ヒドロキシアルキル化アクリルアミド、アミノアルキル化アクリルアミド(例えば、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)、アルキルアクリルアミン(例えば、tert-ブチルアミノ-エチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート)、アルキルエーテルアクリレート(例えば、2-エトキシエチルアクリレート)、エチレン、スチレンなどのモノエチレン性モノマー、ビニルエステル(例えば、ビニルアセテート又はビニルプロピオネート、ビニル-tert-ブチル-ベンゾエート)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、フェニルビニル誘導体、アリルエステル又はメタリルエステルからなる群から選択されるモノマーと、を含む。少なくとも1つの実施形態では、両性ヘアスタイリングポリマーは少なくとも1つのアルキルアミンオキシドアクリレートを含む。少なくとも1つの実施形態では、両性ヘアスタイリングポリマーは、(a)エチルアミンオキシドメタクリレートと、(b)アクリルアミド、低級アルキル基(C1~C4)によって窒素と置換されても置換されなくてもよいメタクリルアミド(例えば、N-tertブチルアクリルアミド)、ビニルピロリドン又はビニルカプロラクタムなどのビニルラクタム、アクリル酸及び/又はメタクリル酸のエステル(例えば、C1~C4アルキルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート及びこれらのメタクリレート誘導体)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたアクリレートエステル(例えば、ポリ(エチレングリコール)アクリレート)、ヒドロキシエステルアクリレート(例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート)、ヒドロキシアルキル化アクリルアミド、アミノアルキル化アクリルアミド(例えば、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)、アルキルアクリルアミン(例えば、tert-ブチルアミノ-エチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート)、アルキルエーテルアクリレート(例えば、2-エトキシエチルアクリレート)、エチレン、スチレンなどのモノエチレン性モノマー、ビニルエステル(例えば、ビニルアセテート又はビニルプロピオネート、ビニル-tert-ブチル-ベンゾエート)、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール上にグラフト化されたビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、フェニルビニル誘導体、アリルエステル又はメタリルエステルからなる群から選択されるモノマーと、を含む。こうした両性ヘアスタイリングポリマーの例は、ClariantからDiaformer Z731Nとして販売されているアクリレート/エチルアミンオキシドメタクリレートである。
【0061】
一実施形態では、ヘアスタイリングポリマーは、(メタ)アクリル酸又はそれらの単純なエステルのうちの1つからなる2つ以上のモノマーのアクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、メタクリル酸、エチルアクリレート及びヒドロキシエチルメタクリレートのアクリレート/ヒドロキシエステルアクリレートコポリマー、ポリウレタン-14/AMP-アクリレートコポリマーブレンド、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
【0062】
一実施形態では、ヘアスタイリング配合物は、非水溶性ポリマー、特に非水溶性ヘアスタイリングポリマーを実質的に含まない場合がある。水混和性でないポリマーは、本発明では避けるべきである。高分子量ポリマー(>200,000g/モル)は、ヘアスタイリング配合物が粘度要件を超えないように極めて低濃度のみで用いるべきである。一実施形態では、ポリマーは水溶性であり得る。少なくとも1つの実施形態では、ヘアスタイリング配合物は、200,000g/モルを超える分子量を有するポリマーを実質的に含まない。少なくとも1つの実施形態では、ヘアスタイリング配合物は、少なくとも2つの疎水性長鎖(例えば10炭素以上の直鎖脂肪鎖)のグラフトを含むポリマーを実質的に含まない。このようなグラフトを備えるポリマーは、毛髪に供給される膜の強度に貢献せずに粘度を増加させ得る、ヘアスタイリング配合物の結合性相互作用を生じる可能性がある。
【0063】
任意成分
一実施形態では、ヘアスタイリング配合物は、パンテノール化合物及び/又はシリコーン化合物を含み得る。一実施形態において、パンテノール化合物は、パンテノール、パントテン酸誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される。少なくとも1つの実施形態では、パンテノール化合物は、D-パンテノール([R]-2,4-ジヒドロキシ-N-[3-15-(ヒドロキシプロピル)]-3,3-ジメチルブタミド)、D/L-パンテノール、パントテン酸及びこれらの塩、パンテニルトリアセテート、ローヤルゼリー、パンテタイン(panthetine)、パントテイン、パンテニルエチルエーテル、パンガミン酸、パントイルラクトース、ビタミンB複合体、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。パンテノール化合物は、優れた毛髪の外観及び感触の利点を提供するという点で有用であり得る。ヘアスタイリング配合物は、ヘアスタイリング配合物及び噴射剤の総重量の約0.1重量%~約0.6重量%、又は約0.1重量%~約0.3重量%のパンテノール化合物を含み得る。少なくとも1つの実施形態では、ヘアスタイリング配合物はシリコーン化合物を含む。シリコーンは、毛髪に滑らかな感触、及び更に光沢を与えるため有用であり得る。少なくとも1つの実施形態では、シリコーン化合物はジメチコーン化合物である。少なくとも1つの実施形態では、シリコーン化合物は、PEGジメチコーン、例えばPEG-12ジメチコーンである。
【0064】
ヘアスタイリング配合物は、界面活性剤を更に含み得る。ヘアスタイリング配合物は、ヘアスタイリング配合物及び噴射剤の総重量に対して1重量%以下、又は0.6重量%以下、又は0.4重量%以下、又は0.3重量%以下の界面活性剤を含み得る。少なくとも1つの実施形態では、界面活性剤は、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される。カチオン性界面活性剤は、セトリモニウムクロリド(例えば、KaoのQuartamin 60L-G、DEHYQUART A-CA/DETEX、ARQUAD 16-25 LO)、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン(例えば、REWOTERIC AM CAS)、コカミドプロピルベタイン(例えば、TEGO BETAIN F 50)、ベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。非イオン性界面活性剤は、ヒマシ油PEG-40 H(例えば、NEODOL10 91-8)、ラウレス-4(例えば、DEHYDOL LS 4 DEO N)、ラウレス-9、デシルグルコシド(例えば、Plantacare 2000)、ポリソルベート20(例えば、UNIQEMAのTWEEN 20 PHARMA)、PEG-25硬化ヒマシ油(例えば、SEPPICのSIMULSOL 1292 DF)、PEG-40硬化ヒマシ油(例えば、BASFのCREMOPHOR CO 410)、PPG-1-PEG-9-ラウリルグリコールエーテル(例えば、Eumulgin L)、シロキサンポリアルキレンオキシドコポリマー(MomentiveのSilwet(登録商標)L7604)、及び、ポリジメチルシロキサンメチルエトキシレート(MomentiveのSilwet(登録商標)L7600)、並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。好適なアニオン性界面活性剤は、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート(DOSS又は1,4-ジオクトキシ-1,4-ジオキソブタン-2-スルホン酸)であり、これらの一例は、CytecのエアロゾルOT-70 PGである。少なくとも1つの実施形態では、界面活性剤は、ヒマシ油PEG-40 H、セトリモニウムクロリド、ラウレス-4、ラウレス-9、デシルグルコシド、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、ポリソルベート20、シロキサンポリアルキレンオキシドコポリマー、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0065】
一実施形態では、ヘアスタイリング配合物は中和剤を含み得る。好適な中和剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリイソプロパノールアミン(TIPA)、2-アミノブタノール、2-アミノメチルプロパノール(AMP)、アミノエチルプロパンジオール、ジメチルステアラミン(Armeen 18 D)、ケイ酸ナトリウム、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン(Neutrol(登録商標)TE)、アンモニア(NH3)、トリエタノールアミン、トリメチルアミン(Tris AminoUltra)、アミノメチルプロパンジオール(AMPD)が挙げられる。少なくとも1つの実施形態では、中和剤は2-アミノブタノール、アンモニア、又は2-アミノメチルプロパノールである。
【0066】
一実施形態では、ヘアスタイリング配合物は、1つ又は2つ以上の香料マイクロカプセルを含み得る。
【0067】
ヘアスタイリング配合物は、少なくとも1種の防腐剤を含んでいてもよい。防腐剤は、ヘアスタイリング配合物及び噴射剤の総重量の約1.5重量%未満、又は0重量%~1重量%、又は0.01重量%~1重量%の量で存在し得る。好適な防腐剤としては、フェノキシエタノール(例えば、Euxyl(登録商標)PE 9010)、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、PHMB(ポリ-アミノプロピルビグアニド)、ISPのOptiphen(フェノキシエタノール+カプリリルグリコール)、SymriseのSymtriol(1,2-オクタンジオール及び1,2-ヘキサンジオール、メチルベンジルアルコール)、オクチルサリチレート、1,3-ビス(ヒドロキシメチル)-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(DMDMヒダントイン、Nipaguard(登録商標)DMDMH(Clariant))、EDTA(Rexat)、ブチレングリコール(Dekaben LMB)、及びパラベンタイプ、例えば、メチルパラベン(例えば、Schutz & Co.若しくはSLI ChemicalsのPHBメチルエステル、又はNipagin(登録商標)M)、プロピルパラベン(Solvadis SpecialtiesのPHB-プロピルエステル)が挙げられる。
【0068】
ヘアスタイリング配合物は、少なくとも1つの香料又は芳香剤を更に含んでもよい。ヘアスタイリング配合物は、最大でヘアスタイリング配合物及び噴射剤の総重量の約0.5重量%、約0重量%~約0.4重量%、又は約0.03重量%~約0.3重量%の香料又は芳香剤を含んでもよい。
【0069】
少なくとも1つの実施形態では、ヘアスタイリング配合物は腐食防止剤を含み得る。少なくとも1つの実施形態では、腐食防止剤はEDTAである。
【0070】
ヘアスタイリング配合物は、ビタミンB1、B2、B6、B12、Cなどの水溶性ビタミン、パントテン酸、パントテニルエチルエーテル、パンテノール、ビオチン、及びこれらの誘導体、アスパラギン、アラニン、インドール、グルタミン酸などの水溶性アミノ酸及びこれらの塩、ビタミンA、D、Eなどの非水溶性ビタミン、並びにこれらの塩及び/又は誘導体、チロシン、トリプタミンなどの非水溶性アミノ酸、粘度変性剤、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び非水溶性)、真珠光沢助剤、発泡促進剤、追加の界面活性剤又は非イオン性共界面活性剤、殺シラミ薬(pediculocides)、pH調整剤、香料、防腐剤、キレート剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け止め剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、ナイアシンアミド、カフェイン、並びにミノキシジルなどのビタミン及びアミノ酸を更に含んでもよい。ヘアスタイリング配合物は、ヘアスタイリング配合物及び噴射剤の総重量の約0.01重量%~約5重量%のビタミン及び/又はアミノ酸を含んでもよい。ヘアスタイリング配合物は、無機色素、ニトロソ、モノアゾ、ジアゾ化合物、カロテノイド、トリフェニルメタン、トリアリールメタン、キノリン、オキサジン、アジン、又はアントラキノン型化学物質、及びインジゴイド、チオンインジゴイド、キナクリドン、フタロシアニン、植物色、天然色である化合物、並びに水溶性成分などの色素材料を更に含んでもよい。ヘアスタイリング配合物は、ヘアスタイリング配合物及び噴射剤の総重量の約0.0001重量%~約5重量%の色素材料を含み得る。ヘアスタイリング配合物は、更に、化粧品用の殺生物剤として有用な抗菌剤を含有し得る。ヘアスタイリング配合物は、ヘアスタイリング配合物及び噴射剤の総重量の約0.01重量%~約5重量%の抗菌剤を含み得る。
【0071】
噴射剤
エアロゾルヘアスプレー製品は、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約30重量%~約60重量%、あるいは約35重量%~約55重量%、あるいは約40重量%~約50重量%のジメチルエーテル噴射剤を含み得る。ジメチルエーテルは、ヘアスタイリング配合物と均質な(homoegeous)溶液を形成する点で本発明において有用となり得る。
【0072】
一実施形態では、ジメチルエーテル噴射剤及びヘアスタイリング配合物は、リザーバ内で相互に自在に連通する。一実施形態では、液化ガス噴射剤及びヘアスタイリング配合物は、別個の区画内に保管されない。
【0073】
エアロゾルヘアスプレー製品は、リザーバ(120)を封入する容器壁部(110)を備える容器(100)を備える。リザーバ(120)内の圧力は、圧力計(GCAS #60001439)で測定することができる。一実施形態では、容器内の圧力は、20℃で測定して、約0.1MPa~約0.7MPa(約1bar~約7bar)、又は約0.15MPa~約0.5MPa(約1.5bar~約5bar)である。
【0074】
スプレー装置
エアロゾルヘアスプレー製品は、容器(100)のリザーバ(120)からヘアスタイリング配合物(180)を分配するために容器(100)に取り付けられたスプレー装置(200)を備え、スプレー装置(200)がリザーバ(120)と流体接続し、スプレー装置(200)がスプレー作動装置(150)及びバルブ(130)を備え、バルブ(130)がバルブハウジング(140)を備え、バルブハウジング(140)が蒸気タップ(160)を備え、蒸気タップ(160)が蒸気タップ領域を備え、ディップチューブ(170)がバルブ(130)と流体接続し、ディップチューブ(170)がディップチューブ開口部(175)を備え、ディップチューブ開口部(175)がディップチューブ開口部領域を備え、蒸気タップ領域とディップチューブ開口部領域との比が、約0.005~約0.15、あるいは約0.006~約0.125、あるいは約0.007~約0.1、あるいは約0.008~約0.09、あるいは約0.009~約0.08、あるいは約0.0095~約0.07である。一実施形態では、蒸気タップ領域とディップチューブ開口部領域との比は、約0.063又は約0.011である。
【0075】
蒸気タップ領域とディップチューブ開口部領域との比は、目詰まりを防ぎ、許容可能なスプレー液滴粒径を維持するために重要であり得る。
【0076】
一実施形態では、バルブハウジング(140)は、2つ以上の蒸気タップ(160)を含まない。
【0077】
方法
一実施形態では、(a)エアロゾルヘアスプレー製品を提供することであって、(1)リザーバ(120)を封入する容器壁部(110)を備える容器(100)であって、リザーバ(120)は、ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約40重量%~約70重量%のヘアスタイリング配合物、及び約30重量%~約60重量%のジメチルエーテル噴射剤を含み、(2)ヘアスタイリング配合物が、(i)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約30重量%~60重量%の水と、(ii)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約5重量%~約15重量%の1つ又は2つ以上のヘアスタイリングポリマーであって、ヘアスタイリングポリマーが水溶性であり、かつ200,000g/mol未満の分子量を有する、ヘアスタイリングポリマーと、(iii)ヘアスタイリング配合物及びジメチルエーテル噴射剤の総重量の約0.05重量%~約2重量%のアルコールと、を含み、かつ(iv)エタノールを実質的に含まず、ヘアスタイリング配合物が約2.5mm2/秒~約5.5mm2/秒(2.5cSt~約5.5cSt)の粘度を有する、容器(100)と、(3)容器(100)のリザーバ(120)からヘアスタイリング配合物を分配するために容器(100)に取り付けられたスプレー装置(200)であって、スプレー装置(200)がリザーバ(120)と流体接続し、スプレー装置(200)がスプレー作動装置(150)及びバルブ(130)を備え、バルブ(130)がバルブハウジング(140)を備え、バルブハウジング(140)が蒸気タップ(160)を備え、蒸気タップ(160)が蒸気タップ領域を備え、ディップチューブ(170)がバルブ(130)と流体接続し、ディップチューブ(170)がディップチューブ開口部(175)を備え、ディップチューブ開口部(175)がディップチューブ開口部領域を備え、蒸気タップ領域とディップチューブ開口部領域との比が約0.005~約0.15であるスプレー装置(200)と、を含む、ことと、(c)エアロゾルヘアスプレー製品をある送出量で噴霧させることであって、送出量が約0.28g/秒~約0.45g/秒であり、放出される組成物が噴霧され、放出される組成物が約40マイクロメートル~約100マイクロメートルのDv50液滴粒径及び約160マイクロメートル~約300マイクロメートルのDv90液滴粒径を有する粒子を含む、ことと、を含むヘアスタイリング法が提供される。
【実施例】
【0078】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある実施形態を更に説明及び実証する。これらの実施例は、例示目的のためにのみ提供され、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくそれらの多くの変更が可能であることから、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0079】
【表1】
凡例:
1=Balance CR、
2=DynamX H20、
3=Acudyne 1000、
4=Amphomer、
5=Luviskol VA64、
6=Luviquat FC550、
7=Hydagen(登録商標)HCMF、
8=Celquat L-200。
【0080】
表1の実施例は、従来のヘアスタイリング配合物及び製品の製造方法を用いて製造できる。
【0081】
データ
【0082】
【0083】
本明細書で説明する蒸気タップ領域対ディップチューブ開口部領域(VT/DT)比は、より大きなVT/DTと比較して、目詰まりを全く生じさせない(
図3)。タイプ3又は4の目詰まりは、作動装置を押した時に、噴霧が作動装置から出てこない場合のものである。小さな蒸気タップと比較して目詰まりの可能性を低減させるために、多量の蒸気性噴射剤を流路に送達する大きな蒸気タップが予想されるため、これは驚くべきことである。しかしながら、データは、噴霧するごとに、より少量の蒸気性噴射剤、及びより多量の液体噴射剤を流路に導入することで、残留するヘアスプレー材料の全てをより効率的に除去することを示している。これは、流路中により多くの液体噴射剤が存在すると、排出時にその体積の数百倍に蒸発して、目詰まりを起こす可能性のある材料を全て除去するという原理に基づいている。ヘアスプレー作動装置のボタンが押されると、ディップチューブは液体噴射剤を流路に導入し、蒸気タップは蒸気性の噴射剤を同じ流路に導入する。この比のバランスを取ることで、目詰まりが除去され、缶の耐用期間が向上する。本明細書で説明したVT/DT領域を維持することで、より高い比である場合に発生する目詰まりは排除される。
【0084】
エアロゾルスプレー目詰まり測定法
この常法の目的は、エアロゾルの目詰まりの発生率及び程度を判定することである。最少で10の複製缶を、最低で1時間、21℃にコンディショニングする。試験は室温(20~24℃)で実施する。複製缶はそれぞれ5~10秒間噴霧する。噴霧後24時間は缶を動揺させない。24時間後、作動装置をしっかりと押し下げ、以下の表に従って目詰まり程度の等級を割り当てることにより目詰まり評価を判定する。
【0085】
【0086】
最初に缶が噴霧を全く生成しない場合、a)缶を10回作動させ、b)作動装置を温水ですすぐ。これらの処置のいずれもが噴霧を回復させない場合、缶を完全な目詰まりであるとみなして試験から排除する。少なくとも2週間の期間にわたり、複製缶の同じセットに対してこの試験を24時間毎に繰り返す。
【0087】
本明細書に記載のVT領域/DT開口部領域比は、缶の耐用期間全体を通して、各噴霧でより均一かつ目標量の濃縮物及び噴射剤を送出することができる。下記の
図4は、このVT/DT領域比は、缶の耐用期間全体を通して、各噴霧でより均一かつ目標量の濃縮物及び噴射剤を送出することを示す。同じ配合物で同じ充填比の場合、より大きなVT/DT領域比は、高い目詰まりの発生率に加えて、缶の耐用期間の大半にわたり、目標を下回る濃縮物濃度をもたらす。エアロゾル製品の濃縮液は、どれだけの量を缶に充填でき、かつ分配できるかを考慮して設計される。例えば、ヘアスプレーから5%のポリマーを送出し、かつ最終エアロゾルに50%の液体濃縮物及び50%の噴射剤を充填することが望まれる場合、充填までの液体濃縮物は、ポリマー濃度を10%にして、目標の5%を送出するように調製される。したがって、確実に目標の充填比とすることは、意図された性能のために不可欠である。最終製品缶から分配される液体濃縮物と噴射剤との比を、「濃縮物噴霧量測定法(ConcentrateSpray Rate Measurement Method)」を用いて測定した。
【0088】
濃縮物噴霧量測定法
この試験方法は、噴射剤が濃縮物と恒久的に混合され、バルブが蒸気タップを利用するエアロゾル製品の液体濃縮物噴霧量を判定するために用いられ得る。試験中、製品はプラスチック袋内に分配する。すると噴射剤は蒸発して濃縮物だけが残り、これを秤量によって計量する。手順:
・製品を21+/-1℃に設定された水浴内に5分間定置する。
・製品を水浴から取り出して乾燥させる。
・製品の初期重量(S1)を記録し、プラスチック袋の初期重量(C1)を記録する。
・プラスチック袋を完全に開いてその中に製品を噴霧するための大きなポケットを作り、続いてプラスチック袋を閉じて、5センチメートル(2インチ)の孔だけを開けたままにする(これは、袋内に噴霧した後の濃縮物が袋の外に出ることを制限する)。
・製品を手で10秒間激しく振盪させて、缶中で濃縮物と噴射剤とが均質に分布することを確実にする。
・プラスチック袋の小開口部内に5秒間噴霧する(開口部を可能な限り缶に近づけた状態を維持して、全ての製品が袋内に噴霧されることを確実にして、袋を閉じた状態に保つ)。
・プラスチック袋(plastic bad)を、開口部を上に向けた状態で15秒間保持して、最大量の濃縮物を袋の裏地上に沈殿させる。
・プラスチック袋をゆっくりと開いて、噴射剤を袋から蒸発させる。
・袋を折り畳んで重量(C2)を記録し、噴霧後の缶の重量(S2)を記録する。
【0089】
計算:
合計噴霧量(S):(S2-S1)/5秒=S(g/秒)
濃縮物噴霧量(C):(C2-C1)/5秒=C(g/秒)
バルブバランス(%):C/S*缶に充填された噴射剤(%)
【0090】
ここで
図4を参照すると、
図4は、同じ充填比(50/50)の同じ濃縮物の場合、より大きなVT/DT領域比は、缶の開始から終了まで、不均一で、かつ目標外の量の噴射剤及び濃縮物を送出することを示す。
【0091】
【0092】
ここで
図5を参照すると、
図5は、より小さな蒸気タップ領域の範囲内では、濃縮物%を所望されるレーン(rane)範囲の上限まで上げることで、~60C/40Pの目標比を依然としてもたらしながらも、ポリマー濃度を低下させる(その結果、粘度がより低くなる)ことを示す。
【0093】
ここで
図6を参照すると、
図6は、所望のVT/DT領域の範囲内におけるより低い濃縮物粘度における60C/40P比では、缶の耐用期間全体にわたって、目標量が送出され、目詰まりが全くなくなり、また、全体的なDv50及びDv90液滴粒径が最小となることを示す。
【0094】
この選択肢は、更に、製品スプレーの端部でボタンが解放された時の顕著な吹き出しを排除する。この吹き出しの低減は、噴射剤の放出の強さ及び分配時の濃縮物の濃さを低減させる、流路内に存在する液体噴射剤がより少ないこと、及び分配時に濃縮物がより薄いことの結果である。更に、これらの2つの特徴は、変形した噴霧の発生率も低減させる。
【0095】
ここで
図7を参照すると、
図7は、目標送出比及び濃縮物粘度を備えるVT/DT領域比の範囲によって実現される、より少ないカットオフ及び吹き出し/噴霧の変形を示す。
【0096】
下記の表5は、実験データを提供するために試験された充填比及びVT/DT比でのアルコール非含有ヘアスプレー配合物を示す。
【0097】
【表5】
凡例:
1=Balance CR、
2=DynamX H20、
3=Acudyne 1000
【0098】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に指示がない限り、そのような各寸法は、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0099】
相互参照される又は関連する特許又は出願等の、本願に引用される全ての文書は、明示的に除外される、又は別途限定されない限り、参照によりその全体が本願に援用される。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせた時に、そのような任意の発明を教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0100】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに、他の様々な変更及び修正を行うことができることは当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。