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  • 特許-偏向可能な先端を有する挿入管 図1
  • 特許-偏向可能な先端を有する挿入管 図2A
  • 特許-偏向可能な先端を有する挿入管 図2B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】偏向可能な先端を有する挿入管
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/092 20060101AFI20220405BHJP
   A61B 1/01 20060101ALI20220405BHJP
   A61B 1/008 20060101ALI20220405BHJP
   A61M 25/00 20060101ALI20220405BHJP
【FI】
A61M25/092 500
A61M25/092 510
A61B1/01 511
A61B1/008 512
A61M25/00 630
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017096393
(22)【出願日】2017-05-15
(65)【公開番号】P2017205514
(43)【公開日】2017-11-24
【審査請求日】2020-05-15
(31)【優先権主張番号】15/155,850
(32)【優先日】2016-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・ゴバリ
【審査官】上石 大
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-125100(JP,A)
【文献】特開2011-172766(JP,A)
【文献】特表2011-510773(JP,A)
【文献】米国特許第05472017(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/092
A61B 1/01
A61B 1/008
A61M 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
管内腔を画成するように成形され、複数の関節区分を備える遠位部分を備える管と、
前記管内腔を長手方向に通過し、前記関節区分のうちの最遠位区分に接続されているリボンと、
前記管の近位端に配設された制御ハンドルであって、前記リボンを引くことによって前記管の前記遠位部分を屈曲させ、前記リボンを押すことによって前記管の前記遠位部分を非屈曲状態にするように構成されている、制御ハンドルと、
を備え、
前記リボンは、湾曲した横断面を有し、
前記内腔が、前記リボンを前記内腔の内壁に当接して保持するように構成された突出部を備える、装置。
【請求項2】
前記リボンは、ニチノールを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記制御ハンドルは、(i)第1の方向への回動により前記リボンを引き、(ii)前記第1の方向と反対である第2の方向への回動により前記リボンを押すように構成された回動可能なダイヤルを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記回動可能なダイヤルは、回動に続いて、前記リボンを所定の位置に保持するように更に構成されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記関節区分のうちの少なくとも1つの対は、
2つの溝を画成するように成形された第1の関節区分と、
前記溝内に旋回しながら収まるように構成された2つの突出部を備える第2の関節区分と、を備え、前記第1の関節区分及び前記第2の関節区分のうちの一方は、前記リボンが引かれたときに、前記第1の関節区分及び前記第2の関節区分のうちの他方の区分に対して旋回するようになっている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記リボンの前記横断面のそれぞれの端に接する2つの仮想線間の角度は、50°~70°である、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記関節区分は、3~10個の関節区分からなる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記リボンは、前記管内腔の内部を長手方向に走る制御管の遠位端にあり、前記制御ハンドルは、前記制御管を引くことによって前記リボンを引くように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記関節区分を覆うケーシング要素を更に備える、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般に、医療処置の分野に関し、具体的には、被検者の洞などの、被検者の体の内部への器具の挿入を容易にする装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
場合によっては、洞の治療を容易にするためにカメラ、バルーンカテーテル、又は他の器具を被検者の洞に挿入することが必要である。
【0003】
開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第2012/0265094号では、耳、鼻、喉、副鼻腔、又は頭蓋内の所望される場所でのガイドワイヤ及び様々な他のデバイス及び器械の経鼻挿入及び位置決め、並びに内視鏡を介したこのような留置の直視を容易にするために使用可能である医療デバイス、システム、及び方法が説明されている。
【0004】
開示が参照により本明細書に組み込まれる豪州特許出願第2012244072号では、心門、通路、及び他の解剖学的構造を拡張させる方法及び装置、耳、鼻、喉、又は副鼻腔内の構造の内視鏡的視覚化のための内視鏡的方法及び装置、画像誘導又はナビゲーションシステムと関連して使用されるナビゲーションデバイス、並びにピストル形式の握持部及び他のハンドピースを有するハンドヘルドデバイスを含む、耳、鼻、喉、又は副鼻腔の疾患を処置する方法及び装置が説明されている。
【0005】
開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第2014/0012276号では、破砕された材料を吸引により除去することができる、白内障、洞閉塞、及び他の体質量を破砕するために使用される砕石用プローブが説明されている。砕石用プローブは、スパーク発生器、流体運動発生器、又は体質量を破砕する他の構成要素を有することができる。
【0006】
開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許公開第2013/0253387号では、体の空洞又は通路にアクセスするか、又は体内の病的物質を低減して体内の閉塞領域を処置するシステム及び方法が説明されている。実施形態は、振動エネルギーを体内の治療領域内の病的物質に印加するように構成され得る。エネルギー源に接続されたハンドルが、エネルギー信号を供給するように構成され得る。トランスデューサが、エネルギー信号を受け取るように構成され得る。エフェクタが、トランスデューサに動作可能に結合され得る。エフェクタは、ハンドルに接続された近位端、及び振動エネルギーを病的物質に印加するように構成された遠位部分を有し得る。カニューレが、エフェクタの少なくとも一部を受容する長手方向の通路を有する、及び/又はエフェクタの少なくとも遠位部分を病的物質又は治療領域に露出させるように構成され得る。
【0007】
開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許公開第2012/0136207号では、耳、鼻、喉、副鼻腔、又は頭蓋内の所望される場所でのガイドワイヤ及び様々な他のデバイス及び器械の経鼻挿入及び位置決めを容易にするために使用可能である医療デバイス、システム、及び方法が説明されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一部の実施形態により、管内腔を画成するように成形され、複数の関節区分を含む遠位部分を含む管を含む装置を提供する。本装置は、管内腔を長手方向に通過し、関節区分のうちの最遠位区分に接続されているリボンと、管の近位端にて配設された制御ハンドルとを更に含む。制御ハンドルは、リボンを引くことにより管の遠位部分を屈曲させるように構成されている。
【0009】
一部の実施形態において、リボンは、ニチノールを含む。
【0010】
一部の実施形態において、制御ハンドルは、(i)第1の方向への回動によりリボンを引き、(ii)第1の方向と反対である第2の方向への回動によりリボンを押すように構成された回動可能なダイヤルを含む。
【0011】
一部の実施形態において、回動可能なダイヤルは、回動に続いて、リボンを所定の位置に保持するように更に構成されている。
【0012】
一部の実施形態において、関節区分のうちの少なくとも1つの対は、
2つの溝を画成するように成形された第1の関節区分と、
溝内に旋回しながら収まるように構成された2つの突出部を含む第2の関節区分と、を含み、第1の関節区分及び第2の関節区分のうちの一方は、リボンが引かれたときに、第1の関節区分及び第2の関節区分のうちの他方の区分に対して旋回するようになっている。
【0013】
一部の実施形態において、リボンは、湾曲した横断面を有する。
【0014】
一部の実施形態において、リボンの横断面のそれぞれの端に接する2つの仮想線間の角度は、50°~70°である。
【0015】
一部の実施形態において、関節区分は、3~10個の関節区分からなる。
【0016】
一部の実施形態において、リボンは、管の遠位部分に近位に管内腔内で長手方向に走る制御管の遠位端にあり、制御ハンドルは、制御管を引くことによってリボンを引くように構成されている。
【0017】
一部の実施形態において、本装置は、関節区分を覆うケーシング要素を更に含む。
【0018】
本発明の一部の実施形態により、リボンを引くことによって、管の遠位部分を屈曲させることと、続いて、管の遠位部分が屈曲されている間に、器具を、管の内腔を長手方向に通過させ、被検者の体の内部の中に通すこととを含む、方法を更に提供する。
【0019】
一部の実施形態において、被検者の体の内部は、被検者の洞を含む。
【0020】
本発明は、その実施形態の以下の詳細な説明を図面と併せ読むことによってより深く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一部の実施形態による、被検者の洞への器具の挿入を容易にする装置の概略図である。
図2A】本発明の一部の実施形態による、被検者の洞への器具の挿入を容易にする装置の概略図である。
図2B】本発明の一部の実施形態による、被検者の洞への器具の挿入を容易にする装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
概説
洞の解剖学的構造のために、器具を適切な場所にて、かつ正しい向きで洞の中に挿入するには、能力が試されることが多い。更に、被検者の鼻孔の内面により印加されたものなどの外力が、挿入を複雑化する場合がある。
【0023】
本発明の実施形態は、複数の関節区分を備える可撓性遠位部分を有する挿入管を提供することによりこれらの課題に対応する。湾曲した横断面を有するリボンが、管の内腔を通り、関節区分のうちの最遠位区分にて少なくとも遠位部分に接続されている。管を被検者の鼻孔に挿入する前、及び/又は管が被検者内部にある間、医師は、リボンを引くことにより管の遠位部分を所望される構成に屈曲させる。その後、器具を管に通してもよい。
【0024】
本発明の説明は主として洞処置に関するが、尚、本明細書で説明する装置及び方法は、胃又は関節など、被検者の体の任意の好適な内部の中への任意の適切な形式の器具の挿入を容易にするために使用され得る。
【0025】
装置の説明
初めに図1を参照するが、図1は、本発明の一部の実施形態による、被検者24の洞への器具の挿入を容易にする装置20の概略図である。
【0026】
装置20は、管26を備え、管26は、典型的には円筒形状を有する。医師22が、管26を被検者の鼻孔を介して被検者24の洞内に挿入する。以下で更に説明するように、例えば、調整ダイヤル28を管の近位端に備える制御ハンドルを使用して、医師22は、管を挿入する前、及び/又は管が被検者の内側にある間に、管の遠位部分の構成を屈曲させ、及び/又は他の方法で調整してもよい。その後、バルーン又はカメラを担持するカテーテルなどの医療器械が、管26を介して洞内に挿入され得る。
【0027】
一部の実施形態において、管には、管の位置を処置中に追跡するために使用される、電磁センサなどセンサ(図示せず)が装備される。
【0028】
ここで図2A~Bを参照するが、図2A~Bは、本発明の一部の実施形態による装置20の概略図である。
【0029】
図2Aに示すように、管26の遠位部分は、全面接触するのではなく、むしろ、複数の関節区分34を備える。互いに対して移動することにより、関節区分34は、管の遠位部分の構成を調整することを容易にする。例えば、図に示すように、関節区分のそれぞれは、最遠位区分38を除いて、突出部36を備えてもよく、突出部36は、関節区分が互いに対して旋回し得るように隣接区分内に形成された相補型溝内に旋回しながら収まる。したがって、例えば、図2Aにおいて、関節区分34aは、隣接関節区分34bの2つの相補型溝内に旋回しながら収まる2つの突出部36を備え、一方のこのような突出部が図に示されており、他方の突出部は、図示する突出部の反対側、つまり、関節区分34aの向こう側にある。
【0030】
一部の実施形態において、突出部は、遠位よりはむしろ近位に突出する。したがって、例えば、最遠位区分38は、図に示す逆方向構成よりもむしろ、関節区分34b内の相補型溝内に旋回しながら収まる突出部を備えてもよい。
【0031】
一般に、装置20は、任意の好適な数の関節区分34、例えば、3~10個の関節区分を備えてもよい。
【0032】
管26の挿入図の横断面に示すように、管は、管内腔40を画成するように成形されている。典型的にはニチノールを含むリボン30が管内腔40を近位-遠位方向に通過し、最遠位区分38に接続されている(ただし、他の区分には接続されていない)。本明細書の真下で説明するように、リボン30は、管の遠位部分の構成を調整することを容易にする。
【0033】
図2Aに示すように、管の未屈曲状態において、関節区分のそれぞれは、突出部間にあってリボンの反対側にある管の周縁部の部分に沿って近隣部と概ね面一であるが、突出部間にあってリボンにより占有される周縁部の部分に沿って近隣部から離間されている。したがって、リボンが近位に引かれるとき、それぞれの関節区分は、近位近隣部の方に旋回し、近位近隣から関節区分を分離する空き空間が閉じられるようになっている。管の遠位部分は、したがって図2Bに示すように屈曲されている(つまり、「湾曲される」)。逆に、リボンを押すことにより、管の遠位部分は、図2Aに示す未屈曲状態に解放され得る。
【0034】
典型的には、関節区分34は、ケーシング要素32により覆われており、ケーシング要素32は、関節区分を共に保持し、管の遠位端の横方向の屈曲を防止する。(明瞭さのために、図2Aは、最近位ケーシング要素32のみを示しており、ケーシング要素の残りは、関節区分から取り除かれている。同様に、明瞭さのために、図2Bは、ケーシング要素を示していない。)
【0035】
管は、被検者に違和感なく挿入され、医療器械をその後に管内腔に挿入させることを可能にするようにサイズ決定及び成形される。
【0036】
管の近位端の制御ハンドルが、リボンを制御する。一部の実施形態において、図2Aに示すように、制御ハンドルは、回動可能なダイヤル28を備える。ダイヤル28を一方の方向に回動させることにより、リボンは引かれ、その結果、管の遠位部分の屈曲が発生する。逆に、ダイヤル28を反対方向に回動させることにより、リボンは押され、その結果、管の遠位部分は、未屈曲状態にされる。例えば、リボンの近位端は、摺動要素42に結合されてもよく、摺動要素42は、極近位位置と極遠位位置との間で摺動するように構成されている。ダイヤルを回動させることにより、摺動要素42は近位に又は遠位に摺動され、その結果、管の遠位端は、屈曲状態又は非屈曲状態にされる。例えば、図2Aのダイヤルの挿入図の長手方向横断面に示すように、ダイヤルの内面は、(雌)ねじ切り部44を画成するように成形してもよく、(雌)ねじ切り部44は、摺動要素42上の相補型(雄)ねじ切り部46にねじ係合することにより摺動要素の位置を制御する。
【0037】
典型的には、リボン30は、湾曲した横断面を有する。例えば、リボンの横断面のそれぞれの端に接する2つの仮想線間の角度シータ(θ)は、50°~70°であってもよい。湾曲した横断面は、リボンが押されたときにリボンが座屈に抗する一助となる。一部の実施形態において、リボン30は、制御管の遠位端にあり、リボン30は、制御ハンドルから最近位関節区分まで管内腔40内で長手方向に走る。(リボン30は、したがって管26の可撓遠位部分においてのみ管内腔40内に走る。)例えば、リボン30及び制御管は、管の周縁部の大半を管の遠位端において切り離すことにより、一体型の全体として共に成形されてもよい。リボンは、その後、管を引くことによって引かれ、管を押すことによって押される。管の方がリボンよりも全体的に座屈に強いことから、このような実施形態は、座屈に対する更なる抗力を与える。
【0038】
あるいは又は更に、リボンの座屈を防止する一助となるために、管の内壁は、リボンを管の内壁に当接して保持する突出部を画成するように成形されてもよく、その結果、リボンが摺動する「軌道(track)」が画成される。
【0039】
図2Bは、屈曲された位置の管を例示する。(図2Bのダイヤルの挿入図の長手方向横断面は、ダイヤルが回動されたために、図2Aに対して、より近位の位置での摺動要素42、したがって、リボン30の近位端を示す。)
【0040】
典型的には、回動可能なダイヤルは、回動に続いて、リボンを所定の位置に保持するように更に構成されており、その結果、管の構成が維持される。例えば、ねじ切り部46とのねじ切り部44の係合は、図2Bに示すように、ダイヤルがもう一度回動されない限り、摺動要素が摺動するのを防止し得る。
【0041】
尚、図に例示する特定の実施形態にもかかわらず、一切の他の好適な形式の制御ハンドルが、回動可能なダイヤルを含むか、又は回動可能なダイヤルを含まないかを問わず、本発明の範囲内に組み込まれる。
【0042】
管の遠位部分の構成を所望される構成に変えることに続いて、管が被検者の内側にある間に、器具は、内腔40を通って、被検者の中を長手方向に(遠位に)通過させる。
【0043】
当業者であれば、本発明が上記で具体的に図示及び記載されたものに限定されない点を理解するであろう。むしろ、本発明の実施形態の範囲は、上述した様々な特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせ、並びに上記の説明を読むことで当業者には想到されるであろう、従来技術には見られない特徴の変形例及び改変例をも含むものである。参照により本特許出願に組み込まれる文献は、これらの組み込まれた文献においていずれかの用語が、本明細書において明示的又は暗示的になされた定義と矛盾して定義されている場合には本明細書における定義のみを考慮するものとする点を除き、本出願の一部とみなすものとする。
【0044】
〔実施の態様〕
(1) 装置であって、
管内腔を画成するように成形され、複数の関節区分を備える遠位部分を備える管と、
前記管内腔を長手方向に通過し、前記関節区分のうちの最遠位区分に接続されているリボンと、
前記管の近位端に配設された制御ハンドルであって、前記リボンを引くことによって前記管の前記遠位部分を屈曲させるように構成されている、制御ハンドルと、
を備える、装置。
(2) 前記リボンは、ニチノールを含む、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記制御ハンドルは、(i)第1の方向への回動により前記リボンを引き、(ii)前記第1の方向と反対である第2の方向への回動により前記リボンを押すように構成された回動可能なダイヤルを備える、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記回動可能なダイヤルは、回動に続いて、前記リボンを所定の位置に保持するように更に構成されている、実施態様3に記載の装置。
(5) 前記関節区分のうちの少なくとも1つの対は、
2つの溝を画成するように成形された第1の関節区分と、
前記溝内に旋回しながら収まるように構成された2つの突出部を備える第2の関節区分と、を備え、前記第1の関節区分及び前記第2の関節区分のうちの一方は、前記リボンが引かれたときに、前記第1の関節区分及び前記第2の関節区分のうちの他方の区分に対して旋回するようになっている、実施態様1に記載の装置。
【0045】
(6) 前記リボンは、湾曲した横断面を有する、実施態様1に記載の装置。
(7) 前記リボンの前記横断面のそれぞれの端に接する2つの仮想線間の角度は、50°~70°である、実施態様6に記載の装置。
(8) 前記関節区分は、3~10個の関節区分からなる、実施態様1に記載の装置。
(9) 前記リボンは、前記管の前記遠位部分に近位に前記管内腔内で長手方向に走る制御管の遠位端にあり、前記制御ハンドルは、前記制御管を引くことによって前記リボンを引くように構成されている、実施態様1に記載の装置。
(10) 前記関節区分を覆うケーシング要素を更に備える、実施態様1に記載の装置。
【0046】
(11) 方法であって、
リボンを引くことによって、管の遠位部分を屈曲させることと、
続いて、前記管の前記遠位部分が屈曲されている間に、器具を、前記管の内腔を長手方向に通過させ、被検者の体の内部の中に通すことと、
を含む、方法。
(12) 前記被検者の前記体の前記内部は、前記被検者の洞を含む、実施態様11に記載の方法。
(13) 前記リボンを引くことは、ダイヤルを回動することによって前記リボンを引くことを含む、実施態様11に記載の方法。
(14) 前記管の前記遠位部分は、複数の関節区分を含み、前記リボンは、前記関節区分のうちの最遠位区分に結合されている、実施態様11に記載の方法。
(15) 前記関節区分は、3~10個の関節区分からなる、実施態様14に記載の方法。
【0047】
(16) 前記管の前記遠位部分を屈曲させることは、前記関節区分のうちの少なくとも1つを、前記関節区分のうちの別の区分に対して旋回させることにより前記管の前記遠位部分を屈曲させることを含む、実施態様14に記載の方法。
(17) 前記関節区分のうちの少なくとも1つの対は、
2つの溝を画成するように成形された第1の関節区分と、
前記溝内に旋回しながら収まるように構成された2つの突出部を備える第2の関節区分と、を含み、前記第1の関節区分及び前記第2の関節区分のうちの一方は、前記リボンが引かれたときに、前記第1の関節区分及び前記第2の関節区分のうちの他方の区分に対して旋回するようになっている、実施態様14に記載の方法。
(18) 前記リボンは、湾曲した横断面を有する、実施態様11に記載の方法。
(19) 前記リボンの前記横断面のそれぞれの端に接する2つの仮想線間の角度は、50°~70°である、実施態様18に記載の方法。
(20) 前記リボンは、前記管の前記遠位部分に近位に前記管内腔内で長手方向に走る制御管の遠位端にあり、前記リボンを引くことは、前記制御管を引くことによって前記リボンを引くことを含む、実施態様11に記載の方法。
図1
図2A
図2B