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特許7053435荷物の投入/回収のための少なくとも1つのバッファーゾーンを備えた自動ロッカー装置及び対応する荷物を取り扱う方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】荷物の投入/回収のための少なくとも1つのバッファーゾーンを備えた自動ロッカー装置及び対応する荷物を取り扱う方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20220405BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20220405BHJP
   B65G 1/04 20060101ALI20220405BHJP
【FI】
B65G1/137 A
B65G1/00 501F
B65G1/04 541
B65G1/04 503
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018218898
(22)【出願日】2018-11-22
(65)【公開番号】P2019094216
(43)【公開日】2019-06-20
【審査請求日】2020-11-16
(31)【優先権主張番号】1761085
(32)【優先日】2017-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】517246416
【氏名又は名称】サヴォワ
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク・テスタ
(72)【発明者】
【氏名】アンヌ・ブーダリエ
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-344303(JP,A)
【文献】特開2016-088099(JP,A)
【文献】特開2000-016530(JP,A)
【文献】特開2017-109835(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
B65G 1/00
B65G 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入操作及び受取り操作を含む荷物(7)の取扱いに対して構成されたタイプの自動ロッカー装置(1)であって、
少なくとも1つの荷物保管ゾーン(2)と、
少なくとも1つの荷物受取り箇所(3)と、
前記受取り操作のために、受け取るべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つの受取り箇所まで移動させるように構成されたハンドリング手段(5)と、
前記ハンドリング手段を管理するモジュールと
を備え、
前記少なくとも1つの保管ゾーン及び前記少なくとも1つの受取り箇所は、前記受取り操作に専用であるように構成されていることと、
該自動ロッカー装置は、前記投入操作及び場合により回収操作に専用であるように構成された少なくとも1つのバッファーゾーン(4)及び少なくとも1つの開口部(42、43、52)を更に備え、前記少なくとも1つのバッファーゾーンは前記少なくとも1つの保管ゾーンとは別個であり、前記少なくとも1つの開口部は、前記少なくとも1つの受取り箇所とは別個であり、かつ、投入操作中、投入すべき荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーン内に導入するように構成されていることと、
前記管理するモジュールは、前記投入操作中、前記ハンドリング手段が前記投入すべき荷物を、該荷物が前記少なくとも1つの開口部を介して事前に投入されている前記少なくとも1つのバッファーゾーンから、前記少なくとも1つの保管ゾーンに向かって移動させるように、構成されていることと
を特徴とする、自動ロッカー装置。
【請求項2】
前記管理モジュールは、前記回収操作中、前記ハンドリング手段が回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンまで移動させるように、構成されていることと、前記少なくとも1つの開口部(42、43、52)は、前記回収操作中、前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンからかつ前記自動ロッカー装置から出すように構成されていることとを特徴とする、請求項1に記載の自動ロッカー装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの保管ゾーンは、少なくとも1つのラック型棚(9)を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自動ロッカー装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのバッファーゾーンは、複数のバッファーセルが設けられた少なくとも1つの可動トロリー(6)を収容するように構成されていることと、
前記少なくとも1つの開口部(43)は、前記少なくとも1つの可動トロリーを前記少なくとも1つのバッファーゾーンに導入しかつ該少なくともバッファーゾーンから出すように構成されていることと、
前記管理モジュールは、前記少なくとも1つの可動トロリーが前記少なくとも1つのバッファーゾーン内に導入された後、前記投入操作時、前記ハンドリング手段が、前記投入すべき荷物を前記複数のバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、前記回収操作時、前記ハンドリング手段が、前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記複数のバッファーセルまで移動させるように、構成されていることと
を特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動ロッカー装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのバッファーゾーンは、固定されかつ複数のバッファーセルが設けられた少なくとも1つのラック型棚(40)と、前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外部から前記バッファーセルにアクセスするために構成された前記少なくとも1つの開口部(42)とを備えることと、
前記管理モジュールは、前記投入操作時、前記ハンドリング手段が前記投入すべき荷物を前記複数のバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、前記回収操作時、前記ハンドリング手段が、前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記複数のバッファーセルまで移動させるように、構成されていることと
を特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動ロッカー装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのバッファーゾーンは、
複数のバッファーセルが設けられた可動部(50b)を備える少なくとも1つのラック型棚(50a)と、
少なくとも部分的に、前記可動部を前記少なくとも1つのバッファーゾーンから出しかつ該少なくとも1つのバッファーゾーン内に再導入するように構成された前記少なくとも1つの開口部(52)と
を備えることと、
前記管理モジュールは、前記少なくとも1つの可動トロリーが前記少なくともバッファーゾーン内に導入された後、前記投入操作時、前記ハンドリング手段が前記投入すべき荷物を前記複数のバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、前記回収操作時、前記ハンドリング手段が前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記複数のバッファーセルまで移動させるように、構成されていることと
を特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動ロッカー装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記少なくとも1つのラック型棚(50a)は、前記可動部に可動性を提供するように構成された第1の格納式スライド型装置(51)を備えることを特徴とする、請求項6に記載の自動ロッカー装置。
【請求項8】
前記バッファーセルのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも1つの可動トロリーに又は前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記少なくとも1つのラック型棚に含まれる支持構造体に対する可動性を前記バッファーセルに提供するように構成された第2の格納式スライド型の装置(41、62)に取り付けられていることを特徴とする、請求項~7のいずれか一項に記載の自動ロッカー装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う方法であって、投入操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
投入すべき少なくとも1つの荷物の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの挿入のステップ(71~74)と、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップ(75)と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項4に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9に記載の方法であって、前記挿入のステップは、以下のステップ、すなわち、
前記少なくとも1つの可動トロリーの前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップ(72)と、
なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップ(73)と、
前記少なくとも1つの可動トロリーの前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップ(74)と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項6に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9に記載の方法であって、前記挿入のステップは、以下のステップ、すなわち、
前記可動部の前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの少なくとも部分的な取出しのステップと、
少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記可動部の前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップと、
前記可動部の前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
回収操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの移動のステップ(81)と、
前記少なくとも1つの回収すべき荷物の前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの受取りのステップ(82、83)と
を含むことを特徴とする、請求項9~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
請求項4に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項12に記載の方法であって、前記受取りのステップは、以下のステップ、すなわち、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップ(82)と、
少なくとも1つの回収すべき荷物の前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルからの受取りのステップ(83)と、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップ(84)と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項6に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項12に記載の方法であって、前記受取りのステップは、以下のステップ、すなわち、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの少なくとも部分的な取出しのステップと、
少なくとも1つの回収すべき荷物の前記可動部の前記バッファーセルからの受取りのステップと、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項4に記載の自動ロッカー装置を用いて荷物を取り扱う請求項9~14のいずれか一項に記載の方法であって、組み合わされた回収の操作及び投入の操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから、前記少なくとも1つのバッファーゾーン内に配置された前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルのうちの前記少なくとも1つへの移動のステップ(81)と、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップ(82)と、
前記少なくとも1つの回収すべき荷物の前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルからの受取りのステップ(83)と、
少なくとも1つの投入すべき荷物の前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップ(85)と、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップ(86)と、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つの可動トロリーの前記少なくとも1つのバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップ(86)と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項5に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9~14のいずれか一項に記載の方法であって、組み合わされた回収の操作及び投入の操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記少なくとも1つのラック型棚の前記バッファーセルのうちの前記少なくとも1つへの移動のステップと、
前記少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記バッファーセルからの受取りのステップと、
少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップと、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つのバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項6に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9~14のいずれか一項に記載の方法であって、組み合わされた回収の操作及び投入の操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記可動部の前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの移動のステップと、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップと、
前記可動部の前記バッファーセルからの前記少なくとも1つの回収すべき荷物の受取りのステップと、
少なくとも1つの投入すべき荷物の前記可動部の前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップと、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記可動部の前記少なくとも1つのバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項4に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9~15のいずれか一項に記載の方法であって、並列して行われる操作に対し、以下の連続するステップ、すなわち、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に配置された第1の可動トロリーにおける、少なくとも1つの第1の投入すべき荷物の挿入(96)及び/又は少なくとも1つの第1の回収すべき荷物の回収の間、前記ハンドリング手段は、少なくとも1つの第2の回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された第2の可動トロリーまで移動させ、及び/又は少なくとも1つの第2の投入すべき荷物を前記第2の可動トロリーから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させるステップと、
前記少なくとも1つの開口部を介して、前記第2の可動トロリーは、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから取り出され(97)、前記第1の可動トロリーは、前記少なくとも1つのバッファーゾーンに導入されるステップ(98)と、
前記少なくとも1つの第2の回収すべき荷物の回収(99)及び/又は少なくとも1つの第3の投入すべき荷物の前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に配置された前記第2の可動トロリーへの挿入の間、前記ハンドリング手段は、前記少なくとも1つの第1の投入すべき荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動トロリーから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ(94)、及び/又は少なくとも1つの第3の回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動トロリーまで移動させるステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項5に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9~14及び16のいずれか一項に記載の方法であって、前記少なくとも1つのラック型棚は少なくとも2つのラック型棚であり、並列して行われる操作に対し、以下の連続するステップ、すなわち、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記ラック型の1つにおける、少なくとも1つの第1の投入すべき荷物の挿入及び/又は少なくとも1つの第1の回収すべき荷物の回収の間、前記ハンドリング手段は、少なくとも1つの第2の回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前ラック型の別の1つまで移動させ、及び/又は少なくとも1つの第2の投入すべき荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記ラック型棚の前記別の1つから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させるステップと、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記ラック型棚の前記別の1つにおける、前記少なくとも1つの第2の回収すべき荷物の回収及び/又は少なくとも1つの第3の投入すべき荷物の挿入の間、前記ハンドリング手段は、前記少なくとも1つの第1の投入すべき荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記ラック型棚の前記1つから前記少なくとも1つの保管ゾーンに向かって移動させ、及び/又は少なくとも1つの第3の回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記ラック型棚の前記1つまで移動させるステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項6に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9~14及び17のいずれか一項に記載の方法であって、並列して行われる操作に対し、以下の連続するステップ、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に少なくとも部分的に配置された第1の可動部における、少なくとも1つの第1の投入すべき荷物の挿入及び/又は少なくとも1つの第1の回収すべき荷物の回収の間、前記ハンドリング手段は、少なくとも1つの第2の回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された第2の可動部まで移動させ、及び/又は少なくとも1つの第2の投入すべき荷物を前記第2の可動部から前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させるステップと、
前記第2の可動部は、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから少なくとも部分的に取り出され、前記第1の可動部は、前記少なくとも1つのバッファーゾーンに導入されるステップと、
前記少なくとも1つの第2の回収すべき荷物の回収及び/又は少なくとも1つの第3の投入すべき荷物の、少なくとも部分的に前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に配置された前記第2の可動部への挿入の間、前記ハンドリング手段は、前記少なくとも1つの第1の投入すべき荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動部から前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、及び/又は少なくとも1つの第3の回収すべき荷物を、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動部まで移動させるステップと
を含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小包、封筒、袋等の荷物(物品とも呼ぶ)を取り扱うように構成された自動ロッカー装置(自動ロッカー、自動小包配布装置(automatic parcel distributor)又は宅配ロッカー(parcel locker)とも呼ばれる)に関する。
【0002】
こうした自動ロッカー装置は、一般的に、以下のような様々な操作を可能にするように構成されている。
・操作者(又は配達員)による自動ロッカー装置への荷物の投入、
・顧客による自動ロッカー装置からの荷物の収集(又は受取り)、
・(荷物が顧客により収集されなかった場合の)操作者による自動ロッカー装置からの荷物の回収(又は空にすること)。
【0003】
多くの応用がある。例えば、本発明は、(例えば、インターネットを介して)注文した顧客に対する物品の自動配布に適用される。本発明は、この場合、自宅外の物流及び配達の分野、特に、BtoC eコマースとの関連で位置付けられる。本明細書で時々使用する用語は、「ラストキロメータロジスティックス(last-kilometer logistics)」問題である。
【0004】
別の例によれば、本発明は、施設(倉庫、病院等)内の従業員に対する物品の自動配布に適用される。
【0005】
これらの応用例は、網羅的ではない。
【背景技術】
【0006】
本明細書において、以下、(例えば、インターネットを介して)注文した顧客に対する物品の自動配布の上述した応用に存在する問題及び課題について、より詳細に述べることとする。本発明は、当然ながら、この特定の応用に限定されず、直近の又は同様の問題及び課題に対処しなければならないいかなる応用に対しても重要である。
【0007】
オンライン注文される物品の配達は、eコマースの重要部分である。例えば、フランスでは、eコマースの成長の急進に関連して、フランス郵便当局(フランス郵政公社)は、2016年末までに、非常に人通りの多い大通り又は場所(鉄道駅、ショッピングセンタ、又は更には、非常に人口密度の高い都市の中心の中枢部における等)に配置される、小包の収集(又は受取り)のための何千もの自動ロッカーをフランス全域にわたって展開することを計画していた。
【0008】
自動ロッカーは、既存の配達モード(宅配、郵便局配達、又は地元業者によって提供される引取り地点での配達)に加わる、小包を収集する/取り出す新規な解決法である。したがって、この新規な解決法は、その使用が簡単であり、融通が利き、かつ完全に安全である。したがって、インターネットで注文し、自動ロッカーで配達品を受け取るように選択した顧客は、小包が受取り可能になったとき(すなわち、小包が自動ロッカーに配達員又は運搬装置によって配置されたかどうかを)、例えば、電子メールにより又はSMSにより受取り(又は収集)コードを受け取る。その後、顧客がしなければならないことは、自動ロッカーに出向き、自動ロッカーのマンマシンインタフェース(キーパッド又はタッチスクリーン)にコードを打ち込んで、自身の小包を受け取ることだけである。
【0009】
自動ロッカーの1つの利点は、インターネット利用者が24時間年中無休で小包を引き出すか又は受け取ることができるということである。自動ロッカーにより、商品が預けられる時間とその商品を顧客が受け取るか又は収集する時間とを異ならせることも可能になる(時間の分離がある)。引取り地点の場合と同様に、各関係者は、配達の半分を達成し、配達は第3の場所で行われる(空間的分離がある)。引取り地点との相違は、プロセスの自動化と仲介者の不在とにある。
【0010】
第1の既知の自動ロッカー技法では、配達員は、小包の各々を自動ロッカーの区画のうちの1つに配置する。顧客が自動ロッカーに出向いて自動ロッカーのキーパッドに自身のコードを打ち込むと、その顧客の小包を収容する区画が自動的に開く。
【0011】
この第1の既知の自動ロッカー技法の1つの欠点は、品物(例えば、小包)を投入する操作にある。実際に、配達員は、種々の小包を自動ロッカーの種々の区画に投入しなければならない。したがって、品物を自動ロッカーに投入する操作を容易にし、その速度を速める必要がある。
【0012】
この第1の既知の技法の別の欠点は、物品(例えば、小包)を取り出すか又は収集する操作にある。顧客は、自身の小包を受け取るために、自動ロッカーの区画の各々の前に行かなければならない。さらに、区画は、種々の高さに配置されており、これにより、一部の人には区画に手が届かず、区画が高すぎるか又は低すぎる場合、区画は人間工学的になる可能性がある。したがって、自動ロッカーから物品を取り出す操作を容易にし、その速度を速める必要がある。
【0013】
第2の既知の技法は、Cleveron社による「PackRobot」(商標)であり、そこでは、自動ロッカー装置は、トレイ上で小包を保管する領域又はゾーン(各々が複数の保管セルを含む8つの保管列がある)と、小包を収集するための受取り箇所(又は窓)と、トレイを(それが支持する小包とともに)保管領域から受取り箇所まで又はその逆に移動させるために使用されるハンドリング手段とを備える。より具体的には、ハンドリング手段は、リフト又はエレベータと、一定平面における水平並進のための装置とを備える。
【0014】
小包を収集するか又は取り出す操作中、リフトは、保管セルのうちの1つにおけるトレイを(それが支持する小包とともに)探し、そのトレイを受取り箇所の高さまで運ぶ。そして、水平並進装置は、トレイを(それが支持する小包とともに)受取り箇所の(小包を引き渡すための操作中以外はドアによって閉鎖されている)開口部の前に運び、したがって、利用者が小包を取ることができる。
【0015】
リフト及び水平並進装置はまた、小包を自動ロッカー装置内に投入する操作にも使用される。この場合、各小包に対し、リフトは、保管セルのうちの1つにおいて空のトレイを探し、そのトレイを受取り箇所の高さに運ぶ。そして、水平並進装置は、空のトレイを受取り箇所の開口部まで運び、したがって、配達員はそのトレイの上に小包を配置することができる。そして、水平並進装置は、トレイを(それが支持している小包とともに)リフトまで戻す。最後に、リフトは、トレイを(それが支持する小包とともに)保管セルのうちの1つに配置する。
【0016】
この第2の既知の技法の1つの欠点は、小包が、受取り箇所を通して自動ロッカー装置内に1つずつ投入されるということである。この単体投入モードにより、投入が中断し、投入時間が比較的長くなる。さらに、このモードにより、投入段階中、小包収集箇所が使用不能にされ(immobilizes)、配達員が自動ロッカー装置内に物品(小包、袋等)を導入している間、顧客による受取りが阻止される。
【0017】
(Syleps社により出願された)特許文献1に記載されている第3の既知の技法では、自動ロッカー装置は、ゲート及び場所を備えるボックス(チャンバとも呼ぶ)を形成する外壁により境界が画定された容積内に、
・品物の保管セルを有する支持構造体(品物保管ゾーン)と、
・支持構造体に沿って移動し、その保管セル内で品物を把持する手段を備える、少なくとも1つのスタッカクレーン(ハンドリング手段)と、
を備える。
【0018】
支持構造体は、保管セルを提示する可動ハンドリングトロリーを備える。自動ロッカー装置内の品物の投入(保管)は、可動トロリーによって行われ、可動トロリーがボックスの外側にあるとき、操作者(配達員)は、セル内に品物を預け、その後、可動トロリーはゲートによりボックス内に導入され、最後に、トロリーは、セルがスタッカクレーンの把持手段によりアクセス可能となるように、スタッカクレーンの移動レールに近接して、位置決めされかつ地面に固定される。そして、受け取るべき各品物に対して、品物の受取り(取出し)を開始することができ、品物を収容しているセルが選択され、その後、スタッカクレーンが移動して、選択されたセル内の品物を取得し、受取り箇所まで運ぶ。
【0019】
第3の既知の技法の1つの欠点は、事前に物品(品物)が投入された全ての可動トロリーが、自動ロッカー装置のボックス内で移動し、位置決めされ、固定されていなければ、品物を受け取ることができない、ということである。
【0020】
第3の既知の技法の別の欠点は、可動トロリーの高さ、したがってその高さにおける保管セルの数が、可動トロリーが移動しているときの可動トロリーの安定性の制約とともに、人間工学と投入及び搬送の条件とに関連する考慮事項により、特に低減される、ということである。
【0021】
既知の第3の技法の別の欠点は、物品の収集に続き、空いたセルが、全ての可動トロリーの間に分散されるということである。この原理には、次の投入段階を行うために、配達員が、投入に必要な空いたセルの位置を特定するために全てのトロリーを取り出すことができるか、又は、ボックス内に空いたセルがあるトロリーを取り出す前にその位置を特定し、その後、投入のためにトロリーを取り出すことができることが必要であり、これは複雑かつ時間がかかる。
【0022】
第3の既知の技法の別の欠点は、最終顧客が収集しなかった物品を回収することが必要となった場合、回収すべき品物を収容しているセルは、全てのトロリーの間で分散されるということである。この原理は、回収段階を行うために、配達員は、回収すべき物品を収容しているセルの位置を特定するために、全てのトロリーを取り出すことができるか、又は、ボックス内でトロリーを取り出す前に、回収すべき物品を収容しているセルを有する全てのトロリーの位置を特定することができなければならないことを意味し、これは複雑かつ時間がかかる作業である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【文献】仏国特許出願公開第3007957号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明は、少なくとも1つの実施形態において、従来技術のこれらの種々の欠点を克服することを特に目的とする。
【0025】
より具体的には、本発明の少なくとも1つの実施形態において、荷物(物品、商品等)を投入し、最終顧客(又は利用者)によって収集されなかった(すなわち、受け取られなかった)荷物を回収する時間を短縮する技法(自動ロッカー装置及び対応する荷物を取り扱う方法)を提供することが目的である。
【0026】
本発明の少なくとも1つの実施形態はまた、人間工学的であるこうした技法を提供することも目的とする。
【0027】
本発明の少なくとも1つの実施形態の別の目的は、設計が単純かつ信頼性が高いこうした技法を提供することである。
【0028】
本発明の少なくとも1つの実施形態の補足的な目的は、荷物の投入(又は回収)中に小包受取り箇所を使用不能にせず、したがって、最終顧客(利用者)が他の荷物の投入又は回収中に荷物を受け取ることを可能にする、こうした技法を提供することである。
【0029】
本発明の少なくとも1つの実施形態の補足的な目的は、自動ロッカー装置の保管容量に制限されないこの種の技法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0030】
本発明の少なくとも1つの実施形態において、投入操作及び受取り操作を含む荷物の取扱いに対して構成されたタイプの自動ロッカー装置であって、
少なくとも1つの荷物保管ゾーンと、
少なくとも1つの荷物受取り箇所と、
前記受取り操作のために、受け取るべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つの受取り箇所まで移動させるように構成されたハンドリング手段と、
前記ハンドリング手段を管理するモジュールと、
を備え、
前記少なくとも1つの保管ゾーン及び前記少なくとも1つの受取り箇所は、前記受取り操作に専用であるように構成され、
該自動ロッカー装置は、前記投入操作及び場合により回収操作に専用であるように構成された少なくとも1つのバッファーゾーン及び少なくとも1つの開口部を更に備え、前記少なくとも1つのバッファーゾーンは前記少なくとも1つの保管ゾーンとは別個であり、前記少なくとも1つの開口部は、前記少なくとも1つの受取り箇所とは別個であり、かつ、投入操作中、投入すべき荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーン内に導入するように構成され、
前記管理するモジュールは、前記投入操作中、前記ハンドリング手段が前記投入すべき荷物を、該荷物が前記少なくとも1つの開口部を介して事前に投入されている前記少なくとも1つのバッファーゾーンから、前記少なくとも1つの保管ゾーンに向かって移動させるように、構成されている、自動ロッカー装置が提案される。
【0031】
((可動トロリーによって構成された)保管ゾーンと、収集又は受取り箇所と、(スタッカクレーンによって構成された)ハンドリング手段とを備える自動ロッカー装置について記載している)第3の従来技術による技法と比較すると、提案する解決法は、少なくとも1つのバッファーゾーンの実施により、かつ投入操作(少なくとも1つのバッファーゾーンから少なくとも1つの保管ゾーンへの荷物の移動)のためのハンドリング手段の構成により、区別される。
【0032】
したがって、提案する解決法は、第3の既知の技法と比較して幾つかの利点を提供する。特に、
・投入時間が短縮される(自動ロッカー装置内で全ての可動トロリーを移動させ、位置決めし、固定する必要がない)、
・(少なくとも1つの)バッファーゾーンは(少なくとも1つの)保管ゾーンとは別個であることで、配達員の側における投入作業を容易にし、したがって、筋骨格障害(MSD)を低減させる、適切な人間工学を有することができ、
・(少なくとも1つの)バッファーゾーンは投入に(及び場合により、本明細書において後述するように、回収に)専用であり、かつ専用のセルのみを収容するため、投入の操作原理は単純であり、
・投入中、受取り箇所は使用不能にされておらず、この操作中、受取りを行うことができる。
【0033】
1つの特定の特徴によれば、前記管理モジュールは、前記回収操作中、前記ハンドリング手段が前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンまで移動させるように、構成され、少なくとも1つの開口部は、前記回収操作中、前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンからかつ前記自動ロッカー装置から出すように構成されている。
【0034】
したがって、ハンドリング手段は、回収操作(荷物の少なくとも1つの保管ゾーンから少なくとも1つのバッファーゾーンへの移動)に対しても構成される。(第3の既知の技法と比較して)投入操作に対して上に更に列挙した利点のうち特に、幾つかの利点はまた、回収操作に対しても得られる。したがって、回収時間が短縮され、(少なくとも1つの)バッファーゾーンは、適切な人間工学を有し、配達員の回収作業を容易にすることができ、(少なくとも1つの)バッファーゾーンは、投入及び/又は回収に専用であり、かつ専用であるセルのみを収容するため、回収の操作原理が単純であり、回収中、受取り箇所は使用不能にされない。
【0035】
1つの特定の特徴によれば、前記少なくとも1つの保管ゾーンは、少なくとも1つのラック型棚を備える。
【0036】
したがって、(少なくとも1つの)保管ゾーンは、高い保管容量を有することができる。第3の既知の技法(その保管ゾーンが可動トロリーからなる)とは異なり、保管ゾーンの高さ、したがってその保管容量は、トロリーの高さによって低減しない。
【0037】
第1の特定の実施態様によれば、前記少なくとも1つのバッファーゾーンは、複数のバッファーセルが設けられた少なくとも1つの可動トロリーを収容するように構成され、前記少なくとも1つの開口部は、前記少なくとも1つの可動トロリーを前記少なくとも1つのバッファーゾーンに導入しかつ該少なくともバッファーゾーンから出すように構成されている。前記管理モジュールは、前記少なくとも1つの可動トロリーが前記少なくとも1つのバッファーゾーン内に導入された後、前記投入操作時、前記ハンドリング手段が、前記投入すべき荷物を前記複数のバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、前記回収操作時、前記ハンドリング手段が、前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記複数のバッファーセルまで移動させるように、構成されている。
【0038】
この第1の実施態様は、例えば既に市場にあるタイプの可動トロリーを利用するため、使用が簡単である。
【0039】
第2の特定の実施態様によれば、前記少なくとも1つのバッファーゾーンは、
固定されかつ複数のバッファーセルが設けられた少なくとも1つのラック型棚と、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外部から前記バッファーセルにアクセスするために構成された前記少なくとも1つの開口部と、
を備え、
前記管理モジュールは、前記投入操作時、前記ハンドリング手段が前記投入すべき荷物を前記複数のバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、前記回収操作時、前記ハンドリング手段が、前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記複数のバッファーセルまで移動させるように、構成されている。
【0040】
この第2の実施態様では、少なくとも1つのラック型棚を使用することにより、移動させるべき可動トロリーを使用する必要をなくすことができる。
【0041】
第3の特定の実施態様によれば、前記少なくとも1つのバッファーゾーンは、
複数のバッファーセルが設けられた可動部を備える少なくとも1つのラック型棚と、
少なくとも部分的に、前記可動部を前記少なくとも1つのバッファーゾーンから出しかつ該少なくとも1つのバッファーゾーン内に再導入するように構成された前記少なくとも1つの開口部と、
を備え、
前記管理モジュールは、前記少なくとも1つの可動トロリーが前記少なくともバッファーゾーン内に導入された後、前記投入操作時、前記ハンドリング手段が前記投入すべき荷物を前記複数のバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、前記回収操作時、前記ハンドリング手段が前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記複数のバッファーセルまで移動させるように、構成されている。
【0042】
この第3の実施態様は、少なくとも1つのラック型棚が、バッファーセルがある可動部を備えるという点で、第2の実施態様とは区別される。これにより、バッファーセルに対してより人間工学的なアクセスが可能になる。
【0043】
第3の特定の実施態様の1つの特定の特徴によれば、前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記少なくとも1つのラック型棚は、前記可動部に可動性を提供するように構成された第1の格納式スライド型装置を備える。
【0044】
第1の特定の実施態様、第2の特定の実施態様、及び第3の特定の実施態様のいずれかの1つの特定の特徴によれば、前記バッファーセルのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも1つの可動トロリーに又は前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記少なくとも1つのラック型棚に含まれる支持構造体に対する可動性を前記バッファーセルに提供するように構成された第2の格納式スライド型の装置に取り付けられている。
【0045】
これにより、バッファーセルに収容された荷物(物品、商品等)へのより人間工学的なアクセスが可能になる。
【0046】
本発明の別の実施形態では、(本明細書において上述したような自動ハンドリング装置を用いて)荷物を取り扱う方法であって、投入操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
投入すべき少なくとも1つの荷物の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの挿入のステップと、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップと、
を含む方法が提案される。
【0047】
したがって、投入操作は実施が簡単である。
【0048】
1つの特定の特徴によれば、第1の実施態様による自動ロッカー装置により荷物を取り扱うために、前記挿入のステップは、以下のステップ、すなわち、
前記少なくとも1つの可動トロリーの前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップと、
投入すべき少なくとも1つの荷物の、前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップと、
前記少なくとも1つの可動トロリーの前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと、
を含む。
【0049】
1つの特定の特徴によれば、第3の実施態様による自動ロッカー装置により荷物を取り扱うために、前記挿入のステップは、以下のステップ、すなわち、
前記可動部の前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの少なくとも部分的な取出しのステップと、
少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記可動部の前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップと、
前記可動部の前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと、
を含む。
【0050】
1つの特定の特徴によれば、前記方法は、回収操作に対して、以下のステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの移動のステップと、
前記少なくとも1つの回収すべき荷物の前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの受取りのステップと、
を含む。
【0051】
したがって、回収操作は実施が簡単である。
【0052】
1つの特定の特徴によれば、第1の実施態様による自動ロッカー装置により荷物を取り扱うために、前記受取りのステップは、以下のステップ、すなわち、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップと、
少なくとも1つの回収すべき荷物の前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルからの受取りのステップと、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと、
を含む。
【0053】
1つの特定の特徴によれば、第3の実施態様による自動ロッカー装置により荷物を取り扱うために、前記受取りのステップは、以下のステップ、すなわち、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの少なくとも部分的な取出しのステップと、
少なくとも1つの回収すべき荷物の前記可動部の前記バッファーセルからの受取りのステップと、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと、
を含む。
【0054】
1つの特定の特徴によれば、第1の実施態様による自動ロッカー装置を用いて荷物を取り扱うために、前記方法は、組み合わされた回収の操作及び投入の操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから、前記少なくとも1つのバッファーゾーン内に配置された前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルのうちの前記少なくとも1つへの移動のステップと、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップと、
前記少なくとも1つの回収すべき荷物の前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルからの受取りのステップと、
少なくとも1つの投入すべき荷物の前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップと、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つの可動トロリーの前記少なくとも1つのバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップと、
を含む。
【0055】
1つの特定の特徴によれば、第2の実施態様による自動ロッカー装置により荷物を取り扱うために、前記方法は、組み合わされた回収の操作及び投入の操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記少なくとも1つのラック型棚の前記バッファーセルのうちの前記少なくとも1つへの移動のステップと、
前記少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記バッファーセルからの受取りのステップと、
少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップと、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つのバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップと、
を含む。
【0056】
1つの特定の特徴によれば、第3の実施態様による自動ロッカー装置を用いて荷物を取り扱うために、前記方法は、組み合わされた回収の操作及び投入の操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記可動部の前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの移動のステップと、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップと、
前記可動部の前記バッファーセルからの前記少なくとも1つの回収すべき荷物の受取りのステップと、
少なくとも1つの投入すべき荷物の前記可動部の前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップと、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの配達すべき荷物の、前記可動部の前記少なくとも1つのバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップと、
を含む。
【0057】
1つの特定の特徴によれば、第1の実施態様による自動ロッカー装置を用いて荷物を取り扱うために、前記方法は、並列して行われる動作に対し、以下の連続するステップ、すなわち、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に配置された第1の可動トロリーにおける、投入すべき少なくとも1つの第1の荷物の挿入及び/又は回収すべき少なくとも1つの第1の荷物の回収の間、前記ハンドリング手段は、少なくとも1つの回収すべき第2の荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された第2の可動トロリーまで移動させ、及び/又は少なくとも1つの投入すべき第2の荷物を前記第2の可動トロリーから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させるステップと、
前記少なくとも1つの開口部を介して、前記第2の可動トロリーは、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから取り出され、前記第1の可動トロリーは、前記少なくとも1つのバッファーゾーンに導入されるステップと、
前記少なくとも1つの回収すべき第2の荷物の回収及び/又は少なくとも1つの投入すべき第3の荷物の前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に配置された前記第2の可動トロリーへの挿入の間、前記ハンドリング手段は、前記少なくとも1つの投入すべき第1の荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動トロリーから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、及び/又は少なくとも1つの回収すべき第3の荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動トロリーまで移動させるステップと、
を含む。
【0058】
1つの特定の特徴によれば、第2の実施態様による自動ロッカー装置により荷物を取り扱うために、前記方法は、並列して行われる動作に対し、以下の連続するステップ、すなわち、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記棚における、少なくとも1つの投入すべき第1の荷物の挿入及び/又は少なくとも1つの回収すべき第1の荷物の回収の間、前記ハンドリング手段は、少なくとも1つの回収すべき第2の荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンの別の前記棚まで移動させ、及び/又は少なくとも1つの投入すべき第2の荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記別の棚から前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させるステップと、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記別の棚における、前記少なくとも1つの回収すべき第2の荷物の受取り及び/又は少なくとも1つの投入すべき第3の荷物の挿入の間、前記ハンドリング手段は、前記少なくとも1つの投入すべき第1の荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記棚から前記少なくとも1つの保管ゾーンに向かって移動させ、及び/又は少なくとも1つの回収すべき第3の荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記棚まで移動させるステップと、
を含む。
【0059】
1つの特定の特徴によれば、第3の実施態様による自動ロッカー装置により荷物を取り扱うために、前記方法は、並列して行われる動作に対し、以下の連続するステップ、すなわち、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に少なくとも部分的に配置された第1の可動棚部における、少なくとも1つの投入すべき荷物の挿入及び/又は少なくとも1つの回収すべき第1の荷物の回収の間、前記ハンドリング手段は、少なくとも1つの回収すべき第2の荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された第2の可動棚部まで移動させ、及び/又は少なくとも1つの投入すべき第2の荷物を前記第2の可動部から前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させるステップと、
前記第2の可動部は、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから少なくとも部分的に取り出され、前記第1の可動部は、前記少なくとも1つのバッファーゾーンに導入されるステップと、
前記少なくとも1つの回収すべき第2の荷物の回収及び/又は少なくとも1つの投入すべき第3の荷物の、少なくとも部分的に前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に配置された前記第2の可動部への挿入の間、前記ハンドリング手段は、前記少なくとも1つの投入すべき第1の荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動部から前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、及び/又は少なくとも1つの回収すべき第3の荷物を、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動部まで移動させるステップと、
を含む。
【0060】
本発明の他の特徴及び利点は、例示的で非網羅的な例として与えられた以下の説明及び添付図面から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】本発明の1つの特定の実施形態による自動ロッカー装置の図であり、自動ロッカー装置の2つの外壁を示す、第1の画角からの半横向き又は斜視図である。
図2A】本発明の1つの特定の実施形態による自動ロッカー装置の図であり、回収操作の2つの段階における自動ロッカー装置の部分側面図(外壁なし)である。
図2B】本発明の1つの特定の実施形態による自動ロッカー装置の図であり、回収操作の2つの段階における自動ロッカー装置の部分側面図(外壁なし)である。
図3A】本発明の1つの特定の実施形態による自動ロッカー装置の図であり、回収操作の他の2つの段階における、他の2つの外壁を示す、第2の画角に沿った斜視図である。
図3B】本発明の1つの特定の実施形態による自動ロッカー装置の図であり、回収操作の他の2つの段階における、他の2つの外壁を示す、第2の画角に沿った斜視図である。
図4】バッファーゾーンの実施態様の3つの変形のうちの1つを示す、図1の自動ロッカー装置の第2の画角に沿った斜視図である。
図5】バッファーゾーンの実施態様の3つの変形のうちの1つを示す、図1の自動ロッカー装置の第2の画角に沿った斜視図である。
図6】バッファーゾーンの実施態様の3つの変形のうちの1つを示す、図1の自動ロッカー装置の第2の画角に沿った斜視図である。
図7A】荷物が支持体を使用して取り扱われる場合の投入操作のフローチャートである。
図7B】荷物が支持体を使用せずに取り扱われる場合の投入操作のフローチャートである。
図8A】荷物が支持体を使用して取り扱われる場合の(必要な場合は、投入操作と組み合わされた)回収操作のフローチャートである。
図8B】荷物が支持体を使用せずに取り扱われる場合の(必要な場合は、投入操作と組み合わされた)回収操作のフローチャートである。
図9A】2つの可動トロリーを使用する投入及び回収の組み合わされた操作の詳細図を示す同じフローチャートの3つの部分のうちの1つを提示する図である。
図9B】2つの可動トロリーを使用する投入及び回収の組み合わされた操作の詳細図を示す同じフローチャートの3つの部分のうちの1つを提示する図である。
図9C】2つの可動トロリーを使用する投入及び回収の組み合わされた操作の詳細図を示す同じフローチャートの3つの部分のうちの1つを提示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本出願文書の全ての図において、同一の要素及びステップは、同じ参照符号によって指定される。
【0063】
ここで図1図2A図2B図3A及び図3Bを参照して、本発明の特定の実施形態による自動ロッカー装置1を提示する。
【0064】
この装置は、操作者(又は配達員)により行われる投入及び回収の操作と、利用者(顧客)によって行われる受取りの操作とを含む、荷物の取扱いに対して構成されている。
【0065】
この装置は、ボックス(又はチャンバ)を形成する外壁により境界が画された容積内に以下を備える(これらの外壁は、図1図3A及び図3Bには示すが、図2A及び図2Bには示さない)。
・利用者が収集するか又は受け取るべき荷物7(物品、商品、小包等)を保管するように構成された(少なくとも)1つの保管ゾーン2、
・投入操作及び回収操作中に一時的に荷物を収容するように構成された(少なくとも)1つのバッファーゾーン4、
・利用者による荷物の受取りのために構成された(少なくとも)1つの受取り箇所3、
・水平レール8により、保管ゾーン2に沿ってバッファーゾーン4から受取り箇所3まで移動するように案内され、荷物を、
o受取り操作のために保管ゾーン2から受取り箇所3まで、
o投入操作のためにバッファーゾーン4から保管ゾーン2まで(利用者が収集する(受け取る)べき荷物)、
o(利用者が受け取らなかった荷物を回収する)回収操作のために保管ゾーン2からバッファーゾーンまで、
移動させるように構成された、荷物を把持する手段を備える(少なくとも)1つのスタッカクレーン5(又は、例えば可動ロボット等、他の任意のタイプのハンドリング手段)。
【0066】
保管ゾーン2は、例えば、幾つかの列を有する(少なくとも)1つのラック型棚(「保管棚」又は「保管構造体」とも呼ぶ)を備える。各列は、例えば、棚の垂直直立材9に固定されたデッキ(取外し可能であってもなくてもよい)を使用して、幾つかの重ねられた荷物7を保管するために使用することができる。これらのデッキは、重ねられた保管場所(「保管セル」又は「保管ポッド」とも呼ぶ)を画定し、それらは各々、1つの荷物(又は、1つの変形では、幾つかの荷物)を収容するように意図される。保管ゾーン2は、物理的配置及び流れの制約に対して適合させることができ、種々の場合に応じて、直線状、L字形、T字形若しくはU字形とすることができ、又は、他の任意の形状を有することができる。保管ゾーン2はまた、幾つかのラック型棚を含むこともできる。
【0067】
荷物7は、
・トレイ型のハンドリング支持体(その上に荷物が配置される)又はコンテナ型支持体(その中に荷物が配置される)のいずれかにより取り扱われ、この支持体は、(上述した意味で)取外し可能デッキを形成することができ、
・又は、支持体なしで取り扱われる(これは、例えば、スタッカクレーン5の把持手段によって入れられ、例えば、バッファーゾーン4のバッファーセルから保管ゾーン2の保管セルのうちの1つに向かって移動することができる小包の場合である)。
【0068】
バッファーゾーン4は、単数又は複数の列の形態で編成された複数のバッファーセル(「バッファーポッド」とも呼ぶ)が設けられた(少なくとも)1つの(例えば、ローラに取り付けられた)可動トロリー6を収容するように構成されている。可動トロリーは、図に示す例では、4セルからなる単一の列を備える。バッファーゾーン4の外壁のうちの1つは、可動トロリー6をバッファーゾーン4内に導入するか、又は可動トロリー6をバッファーゾーン4から取り出すための開口部43を備える。可動トロリー6がバッファーゾーン内に導入された後、バッファーゾーンのバッファーセルは、スタッカクレーン5の把持手段によりアクセス可能である。したがって、スタッカクレーン5は、荷物を、投入操作の場合は可動トロリー6のバッファーセルから保管ゾーンまで、回収操作の場合は保管ゾーンから可動トロリー6のバッファーセルまで移動させることができる。
【0069】
1つの特定の実施態様では、各バッファーセルは、可動トロリー6に含まれる支持構造体に対する可動性をバッファーセルに提供するように構成された格納式スライド型装置に取り付けられる。
【0070】
スタッカクレーン5は、例えば、管理モジュール(図示せず)によって制御され、それにより、スタッカクレーン5は、本明細書において詳細に後述する所望の動作を実行する。管理モジュールは、一連の命令を含むプログラムを実行する再プログラム可能なコンピューティングマシン(例えば、PCコンピュータ、DSPプロセッサ、マイクロコントローラ等)において、又は、専用コンピューティングマシン(例えば、FPGA等の一組のロジックゲート若しくはASIC又は他の任意のハードウェアモジュール)において、等しく十分に設定することができる。
【0071】
例示的な例により、図2A図2B図3A及び図3Bは、(顧客が収集しなかった(受け取らなかった))A、B、C及びDで参照する4つの荷物を回収する操作の異なる連続した段階(状態)を示す。最初に(図2A)、これらの4つの荷物は保管ゾーン2に保管されている。そして、スタッカクレーン5がそれらを、保管ゾーン2からバッファーゾーン4にある可動トロリー6のバッファーセルまで移動させる。図2Bでは、荷物Aが、可動トロリー6の上に配置されている。図3Aでは、4つの荷物A、B、C及びDが、可動トロリー6の上に配置されている。そして、配達員が4つの荷物A、B、C及びDを回収するのを可能にするために、可動トロリー6はバッファーゾーン4から引き出される(図3B)。
【0072】
図7Aは、荷物が(トレイ型又はコンテナ型の)ハンドリング支持体を使用して取り扱われる場合の投入操作のフローチャートである。
【0073】
投入サイクルの開始時、ステップ71において、スタッカクレーン5は、空の支持体を保管ゾーン2の保管セルから可動トロリー6のバッファーセルまで移送する(可動トロリーはバッファーゾーン4にある)。
【0074】
ステップ72において、配達員(又はロボット)が、バッファーゾーン4から可動トロリー6を取り出す。
【0075】
ステップ73において、配達員(又はロボット)は、荷物(配達すべき荷物)を、可動トロリーのバッファーセルにある支持体の上又は中に配置する。
【0076】
ステップ74において、配達員(又はロボット)は、可動トロリー6をバッファーゾーン4内に再導入する。
【0077】
ステップ75において、スタッカクレーン5は、可動トロリー(バッファーゾーン4にある)のバッファーセル内に収容された荷物を保管ゾーン2の保管セルまで連続的に移送する。このステップ75において、各荷物は、それが上又は中に配置されている支持体とともに移送される。
【0078】
図7Bは、荷物がハンドリング支持体を使用せずに取り扱われる場合の投入操作のフローチャートである。
【0079】
投入サイクルの開始時、ステップ76において、可動トロリー6のバッファーセルは空である。
【0080】
ステップ77において、配達員(又はロボット)が、バッファーゾーン4から可動トロリー6を取り出す。
【0081】
ステップ78において、配達員(又はロボット)は、荷物(配達すべき荷物)を(いかなる支持体も使用することなく)可動トロリーのバッファーセル内に直接配置する。
【0082】
ステップ79において、配達員(又はロボット)は、可動トロリー6をバッファーゾーン4内に再導入する。
【0083】
ステップ710において、スタッカクレーン5は、可動トロリー(バッファーゾーン4にある)のバッファーセル内に収容された荷物を保管ゾーン2の保管セルまで連続的に移送する。
【0084】
図8Aは、荷物が支持体を使用して取り扱われる場合に荷物を回収する操作(場合により、他の荷物(配達すべき荷物)を投入する操作と組み合わされる)のフローチャートを提示する。
【0085】
回収サイクルの開始時、ステップ81において、スタッカクレーン5は、回収すべき荷物を支持又は収容している支持体を、保管ゾーン2から可動トロリー6(バッファーゾーン4にある)のバッファーセルまで移送する。
【0086】
ステップ82において、配達員(又はロボット)が、バッファーゾーン4から可動トロリー6を取り出す。
【0087】
ステップ83において、配達員(又はロボット)は、可動トロリーのバッファーセルにある支持体の上又は中にある荷物を回収する。
【0088】
ここで、2つの場合を、新たな投入サイクルを行うべきか否かに応じて識別する。
【0089】
新たな投入サイクルを行うべきではない場合、操作は最終ステップ84に進み、そこで、配達員(又はロボット)は、空のトロリーをバッファーゾーン4内に再導入する。
【0090】
新たな投入サイクルを行うべきである場合、操作はステップ85に進み、そこで、配達員(又はロボット)は、他の荷物(配達すべき荷物)を、可動トロリーのバッファーセル内にある支持体の上又は中に配置する。
【0091】
ステップ85に最終ステップ86が続き、そこで、スタッカクレーン5は、(バッファーゾーン4にある可動トロリー6のバッファーセル内に収容されている)他の荷物及びそれらの支持体を、保管ゾーン2の保管セルに向かって移送する。
【0092】
図8Bは、荷物が支持体を使用せずに取り扱われる場合に荷物を回収する操作(場合により、他の荷物を投入する操作と組み合わされる)のフローチャートを提示する。
【0093】
回収サイクルの開始時、ステップ87において、スタッカクレーン5は、回収すべき荷物を、保管ゾーン2から可動トロリー6(バッファーゾーン4にある)のバッファーセルまで移送する。
【0094】
ステップ88において、配達員(又はロボット)が、バッファーゾーン4から可動トロリー6を取り出す。
【0095】
ステップ89において、配達員(又はロボット)は、可動トロリーのバッファーセルにある荷物を(直接、支持体を使用せずに)回収する。
【0096】
ここで、2つの場合を、新たな投入サイクルを行うべきか否かに応じて識別する。
【0097】
新たな投入サイクルを行うべきではない場合、操作は最終ステップ810に進み、そこで、配達員(又はロボット)は、空のトロリーをバッファーゾーン4内に再導入する。
【0098】
新たな投入サイクルを行うべきである場合、操作はステップ811に進み、そこで、配達員(又はロボット)は、他の荷物(配達すべき荷物)を、可動トロリーのバッファーセル内に配置する。
【0099】
ステップ811に最終ステップ812が続き、そこで、スタッカクレーン5は、(バッファーゾーン4にある可動トロリー6のバッファーセル内に収容されている)他の荷物を、保管ゾーン2の保管セルに向かって移送する。
【0100】
図9A図9B及び図9Cは、2つの可動トロリーを用いることによる投入及び回収の組み合わされた操作の詳細な図を示す同じフローチャートの3つの部分を提示する。
【0101】
投入及び回収時間を短縮するために、配達員(又はロボット)により行われる動作とスタッカクレーン5によって行われる動作とを並列化するように、2つの可動トロリーを使用することが提案される。
【0102】
全体的な原理は以下の通りである。すなわち、配達員(又はロボット)が、バッファーゾーン4の外側に配置された第1の可動トロリーのバッファーセルにおいて荷物を投入又は回収する間、第2の可動トロリーがバッファーゾーン4に配置されて、スタッカクレーン5がバッファーゾーン4から保管ゾーンへの又はその逆の荷物の移送の動きを行うことができるようにする。
【0103】
厳密な操作については、本明細書において詳細に後述する。
【0104】
ステップ90は、手順の開始に対応し、その後、回収すべき荷物があるか否かが検出される(判断ステップ91)か、又は、配達すべき荷物があるか否かが検出される(判断ステップ92及び201)。
【0105】
図9A
回収すべき荷物がある場合(判断ステップ91における肯定応答)、及び配達すべき荷物がある場合(判断ステップ92における肯定応答)、ステップ93~99が行われ、その後、操作は手順の開始に戻る(すなわち、再度、ステップ91及び92の判断を行う)。
【0106】
ステップ93において、スタッカクレーン5は、回収すべき荷物を保管ゾーンから、バッファーゾーンに配置された第1の可動トロリー「A」のバッファーセルまで移送する。
【0107】
その間、ステップ95において、配達員は、自動ロッカー装置の外側に配置された自由に使用できる第2の可動トロリー「B」を持ってくる。ステップ96において、配達員は、配達すべき荷物をこの第2の運搬装置「B」のバッファーセル内に配置する。
【0108】
スタッカクレーン5が、回収すべき荷物を第1の可動トロリーまで移送し終わったとき(ステップ93が終了)、及び配達員が第2の可動トロリー「B」を投入し終わったとき(ステップ96が終了)、配達員は、第1の可動トロリー「A」をバッファーゾーンから取り出し、第2の可動トロリー「B」をバッファーゾーン内に導入する(ステップ97及び98)。
【0109】
ステップ94において、スタッカクレーン5は、配達すべき荷物を、バッファーゾーンの第2の可動トロリー「B」のバッファーセルから保管ゾーンに移送する一方で、ステップ99において、配達員は、回収すべき荷物を自動ロッカー装置の外側に配置された可動トロリー「A」から収集する。
【0110】
図9B
回収すべき荷物がある場合(判断ステップ91における肯定応答)、及び配達すべき荷物がない場合(判断ステップ92における否定応答)、ステップ100~103が行われ、その後、操作は手順の開始に戻る(すなわち、再度、ステップ91及び92の判断を行う)。
【0111】
ステップ100において、スタッカクレーン5は、回収すべき荷物を保管ゾーンから、バッファーゾーンに配置された第1の可動トロリー「A」のバッファーセルまで移送する。
【0112】
ステップ101において、配達員は、第1の可動トロリー「A」をバッファーゾーンから取り出す。
【0113】
ステップ102において、配達員は、回収すべき荷物を、自動ロッカー装置の外側に配置された可動トロリー「A」から収集する。
【0114】
ステップ103において、配達員は、第1の可動トロリー「A」をバッファーゾーン内に再導入する。
【0115】
図9C
回収すべき荷物がない場合(判断ステップ91における否定応答)、及び配達すべき荷物がある場合(判断ステップ201における肯定応答)、ステップ202~207が行われ、その後、操作は判断ステップ201に戻る。
【0116】
ステップ202において、管理がトレイ型又はコンテナ型の荷物支持体を用いて行われる場合、スタッカクレーン5は、後続する投入のために第1の可動トロリー「A」の使用を可能にするために、空の支持体を保管ゾーンから可動トロリー「A」のバッファーセルまで移送する。管理がハンドリング支持体なしで行われる場合、可動トロリー「A」のバッファーセルは空のままである。
【0117】
その間、ステップ203において、配達員は、自動ロッカー装置の外側に配置された自由に使用できる第2の可動トロリー「B」を持ってくる。ステップ204において、配達員は、配達すべき荷物をこの第2のトロリー「B」のバッファーセル内に配置する。
【0118】
ステップ205において、配達員は、可動トロリー「A」をバッファーゾーンから取り出し、ステップ206において、第2の可動トロリー「B」をバッファーゾーン内に導入する。
【0119】
ステップ207において、スタッカクレーン5は、配達すべき荷物を、バッファーゾーンの第2の可動トロリー「B」のバッファーセルから保管ゾーンに移送する。
【0120】
回収すべき荷物がない場合(判断ステップ91における否定応答)、及び配達すべき荷物がない場合(判断ステップ201における否定応答)、手順は終了する(最終ステップ300)。
【0121】
手順の最後、自動ロッカー装置の外側に配置された可動トロリーには荷物がない。
【0122】
図4図5及び図6は、バッファーゾーン4の実施態様の3つの代替モードを示す、図1の自動ロッカー装置の第2の画角に沿った半横向きの図又は斜視図である。
【0123】
これらの変形において、更に上述した単数又は複数の可動トロリーは、1つ以上のラック型棚40、50a(保管ゾーン2のラック型棚と間違えてはならない)に置き換えられている。
【0124】
図4に示す第1の代替実施態様では、バッファーゾーン4は、固定されかつ複数のバッファーセルが設けられたラック型棚4を備える。バッファーゾーン4はまた、バッファーゾーン4の外側からこれらのバッファーセルにアクセスするための(少なくとも)1つの開口部42も備える。各バッファーセルは、ラック型棚40に含まれる支持構造体に対する可動性をバッファーセルに対して提供するように構成された格納式スライド型装置41に取り付けられている。
【0125】
図5に示す第2の代替実施態様では、バッファーゾーン4は、複数のバッファーセルが設けられた(これらのバッファーセルに対するより人間工学的なアクセスを可能にするために)可動部50bを備えるラック型棚50aを備える。バッファーゾーン4はまた、上記可動部を少なくとも部分的にバッファーゾーン4から(バッファーゾーン4内に)取り出す(再導入する)ための(少なくとも)1つの開口部52も備える。可動部50bの可動性は、例えば、格納式スライド型装置51によって提供される。
【0126】
図6に示す第3の代替実施態様は、各バッファーセルもまた、ラック型棚50aの可動部5bと比較してバッファーセルに可動性を提供するように構成された格納式スライド型装置62に取り付けられているという点で、第2の変形とは区別される。これは、バッファーセルの中身に対してより人間工学的なアクセスを可能にするために行われる。
なお、出願当初の特許請求の範囲の記載は以下の通りである。
請求項1:
投入操作及び受取り操作を含む荷物(7)の取扱いに対して構成されたタイプの自動ロッカー装置(1)であって、
少なくとも1つの荷物保管ゾーン(2)と、
少なくとも1つの荷物受取り箇所(3)と、
前記受取り操作のために、受け取るべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つの受取り箇所まで移動させるように構成されたハンドリング手段(5)と、
前記ハンドリング手段を管理するモジュールと、
を備え、
前記少なくとも1つの保管ゾーン及び前記少なくとも1つの受取り箇所は、前記受取り操作に専用であるように構成されていることと、
該自動ロッカー装置は、前記投入操作及び場合により回収操作に専用であるように構成された少なくとも1つのバッファーゾーン(4)及び少なくとも1つの開口部(42、43、52)を更に備え、前記少なくとも1つのバッファーゾーンは前記少なくとも1つの保管ゾーンとは別個であり、前記少なくとも1つの開口部は、前記少なくとも1つの受取り箇所とは別個であり、かつ、投入操作中、投入すべき荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーン内に導入するように構成されていることと、
前記管理するモジュールは、前記投入操作中、前記ハンドリング手段が前記投入すべき荷物を、該荷物が前記少なくとも1つの開口部を介して事前に投入されている前記少なくとも1つのバッファーゾーンから、前記少なくとも1つの保管ゾーンに向かって移動させるように、構成されていることと、
を特徴とする、自動ロッカー装置。
請求項2:
前記管理モジュールは、前記回収操作中、前記ハンドリング手段が前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンまで移動させるように、構成されていることと、前記少なくとも1つの開口部(42、43、52)は、前記回収操作中、前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンからかつ前記自動ロッカー装置から出すように構成されていることとを特徴とする、請求項1に記載の自動ロッカー装置。
請求項3:
前記少なくとも1つの保管ゾーンは、少なくとも1つのラック型棚(9)を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自動ロッカー装置。
請求項4:
前記少なくとも1つのバッファーゾーンは、複数のバッファーセルが設けられた少なくとも1つの可動トロリー(6)を収容するように構成されていることと、
前記少なくとも1つの開口部(43)は、前記少なくとも1つの可動トロリーを前記少なくとも1つのバッファーゾーンに導入しかつ該少なくともバッファーゾーンから出すように構成されていることと、
前記管理モジュールは、前記少なくとも1つの可動トロリーが前記少なくとも1つのバッファーゾーン内に導入された後、前記投入操作時、前記ハンドリング手段が、前記投入すべき荷物を前記複数のバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、前記回収操作時、前記ハンドリング手段が、前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記複数のバッファーセルまで移動させるように、構成されていることと、
を特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動ロッカー装置。
請求項5:
前記少なくとも1つのバッファーゾーンは、
固定されかつ複数のバッファーセルが設けられた少なくとも1つのラック型棚(40)と、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外部から前記バッファーセルにアクセスするために構成された前記少なくとも1つの開口部(42)と、
を備えることと、
前記管理モジュールは、前記投入操作時、前記ハンドリング手段が前記投入すべき荷物を前記複数のバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、前記回収操作時、前記ハンドリング手段が、前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記複数のバッファーセルまで移動させるように、構成されていることと、
を特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動ロッカー装置。
請求項6:
前記少なくとも1つのバッファーゾーンは、
複数のバッファーセルが設けられた可動部(50b)を備える少なくとも1つのラック型棚(50a)と、
少なくとも部分的に、前記可動部を前記少なくとも1つのバッファーゾーンから出しかつ該少なくとも1つのバッファーゾーン内に再導入するように構成された前記少なくとも1つの開口部(52)と、
を備えることと、
前記管理モジュールは、前記少なくとも1つの可動トロリーが前記少なくともバッファーゾーン内に導入された後、前記投入操作時、前記ハンドリング手段が前記投入すべき荷物を前記複数のバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、前記回収操作時、前記ハンドリング手段が前記回収すべき荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記複数のバッファーセルまで移動させるように、構成されていることと、
を特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動ロッカー装置。
請求項7:
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記少なくとも1つのラック型棚(50a)は、前記可動部に可動性を提供するように構成された第1の格納式スライド型装置(51)を備えることを特徴とする、請求項6に記載の自動ロッカー装置。
請求項8:
前記バッファーセルのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも1つの可動トロリーに又は前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記少なくとも1つのラック型棚に含まれる支持構造体に対する可動性を前記バッファーセルに提供するように構成された第2の格納式スライド型の装置(41、62)に取り付けられていることを特徴とする、請求項4~7のいずれか一項に記載の自動ロッカー装置。
請求項9:
請求項1~8のいずれか一項に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う方法であって、投入操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
投入すべき少なくとも1つの荷物の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの挿入のステップ(71~74)と、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップ(75)と、
を含むことを特徴とする、方法。
請求項10:
請求項4に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9に記載の方法であって、前記挿入のステップは、以下のステップ、すなわち、
前記少なくとも1つの可動トロリーの前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップ(72)と、
投入すべき少なくとも1つの荷物の、前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップ(73)と、
前記少なくとも1つの可動トロリーの前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップ(74)と、
を含むことを特徴とする、方法。
請求項11:
請求項6に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9に記載の方法であって、前記挿入のステップは、以下のステップ、すなわち、
前記可動部の前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの少なくとも部分的な取出しのステップと、
少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記可動部の前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップと、
前記可動部の前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
請求項12:
回収操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの移動のステップ(81)と、
前記少なくとも1つの回収すべき荷物の前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの受取りのステップ(82、83)と、
を含むことを特徴とする、請求項9~11のいずれか一項に記載の方法。
請求項13:
請求項4に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項12に記載の方法であって、前記受取りのステップは、以下のステップ、すなわち、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップ(82)と、
少なくとも1つの回収すべき荷物の前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルからの受取りのステップ(83)と、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップ(84)と、
を含むことを特徴とする、方法。
請求項14:
請求項6に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項12に記載の方法であって、前記受取りのステップは、以下のステップ、すなわち、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの少なくとも部分的な取出しのステップと、
少なくとも1つの回収すべき荷物の前記可動部の前記バッファーセルからの受取りのステップと、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
請求項15:
請求項4に記載の自動ロッカー装置を用いて荷物を取り扱う請求項9~14のいずれか一項に記載の方法であって、組み合わされた回収の操作及び投入の操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから、前記少なくとも1つのバッファーゾーン内に配置された前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルのうちの前記少なくとも1つへの移動のステップ(81)と、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップ(82)と、
前記少なくとも1つの回収すべき荷物の前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルからの受取りのステップ(83)と、
少なくとも1つの投入すべき荷物の前記少なくとも1つの可動トロリーの前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップ(85)と、
前記少なくとも1つの可動トロリーの、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップ(86)と、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つの可動トロリーの前記少なくとも1つのバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップ(86)と、
を含むことを特徴とする、方法。
請求項16:
請求項5に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9~14のいずれか一項に記載の方法であって、組み合わされた回収の操作及び投入の操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記少なくとも1つのラック型棚の前記バッファーセルのうちの前記少なくとも1つへの移動のステップと、
前記少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記バッファーセルからの受取りのステップと、
少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップと、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの投入すべき荷物の、前記少なくとも1つのバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
請求項17:
請求項6に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9~14のいずれか一項に記載の方法であって、組み合わされた回収の操作及び投入の操作に対して、以下の連続するステップ、すなわち、
前記ハンドリング手段による、少なくとも1つの回収すべき荷物の、前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記可動部の前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの移動のステップと、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンからの取出しのステップと、
前記可動部の前記バッファーセルからの前記少なくとも1つの回収すべき荷物の受取りのステップと、
少なくとも1つの投入すべき荷物の前記可動部の前記バッファーセルのうちの少なくとも1つへの挿入のステップと、
前記可動部の、前記少なくとも1つの開口部を介する前記少なくとも1つのバッファーゾーンへの導入のステップと、
前記ハンドリング手段による、前記少なくとも1つの配達すべき荷物の、前記可動部の前記少なくとも1つのバッファーセルから前記少なくとも1つの保管ゾーンへの移動のステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
請求項18:
請求項4に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9~15のいずれか一項に記載の方法であって、並列して行われる動作に対し、以下の連続するステップ、すなわち、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に配置された第1の可動トロリーにおける、投入すべき少なくとも1つの第1の荷物の挿入(96)及び/又は回収すべき少なくとも1つの第1の荷物の回収の間、前記ハンドリング手段は、少なくとも1つの回収すべき第2の荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された第2の可動トロリーまで移動させ、及び/又は少なくとも1つの投入すべき第2の荷物を前記第2の可動トロリーから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させるステップと、
前記少なくとも1つの開口部を介して、前記第2の可動トロリーは、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから取り出され(97)、前記第1の可動トロリーは、前記少なくとも1つのバッファーゾーンに導入されるステップ(98)と、
前記少なくとも1つの回収すべき第2の荷物の回収(99)及び/又は少なくとも1つの投入すべき第3の荷物の前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に配置された前記第2の可動トロリーへの挿入の間、前記ハンドリング手段は、前記少なくとも1つの投入すべき第1の荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動トロリーから前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ(94)、及び/又は少なくとも1つの回収すべき第3の荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動トロリーまで移動させるステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
請求項19:
請求項5に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9~14及び16のいずれか一項に記載の方法であって、並列して行われる動作に対し、以下の連続するステップ、すなわち、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記棚における、少なくとも1つの投入すべき第1の荷物の挿入及び/又は少なくとも1つの回収すべき第1の荷物の回収の間、前記ハンドリング手段は、少なくとも1つの回収すべき第2の荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンの別の前記棚まで移動させ、及び/又は少なくとも1つの投入すべき第2の荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記別の棚から前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させるステップと、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記別の棚における、前記少なくとも1つの回収すべき第2の荷物の受取り及び/又は少なくとも1つの投入すべき第3の荷物の挿入の間、前記ハンドリング手段は、前記少なくとも1つの投入すべき第1の荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記棚から前記少なくとも1つの保管ゾーンに向かって移動させ、及び/又は少なくとも1つの回収すべき第3の荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンの前記棚まで移動させるステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
請求項20:
請求項6に記載の自動ロッカー装置により荷物を取り扱う請求項9~14及び17のいずれか一項に記載の方法であって、並列して行われる動作に対し、以下の連続するステップ、
前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に少なくとも部分的に配置された第1の可動棚部における、少なくとも1つの投入すべき荷物の挿入及び/又は少なくとも1つの回収すべき第1の荷物の回収の間、前記ハンドリング手段は、少なくとも1つの回収すべき第2の荷物を前記少なくとも1つの保管ゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された第2の可動棚部まで移動させ、及び/又は少なくとも1つの投入すべき第2の荷物を前記第2の可動部から前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させるステップと、
前記第2の可動部は、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから少なくとも部分的に取り出され、前記第1の可動部は、前記少なくとも1つのバッファーゾーンに導入されるステップと、
前記少なくとも1つの回収すべき第2の荷物の回収及び/又は少なくとも1つの投入すべき第3の荷物の、少なくとも部分的に前記少なくとも1つのバッファーゾーンの外側に配置された前記第2の可動部への挿入の間、前記ハンドリング手段は、前記少なくとも1つの投入すべき第1の荷物を前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動部から前記少なくとも1つの保管ゾーンまで移動させ、及び/又は少なくとも1つの回収すべき第3の荷物を、前記少なくとも1つのバッファーゾーンから前記少なくとも1つのバッファーゾーンに配置された前記第1の可動部まで移動させるステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
【符号の説明】
【0127】
1 自動ロッカー装置
2 保管ゾーン
3 受取り箇所
4 バッファーゾーン
5 スタッカクレーン
6 可動トロリー
7 荷物
8 水平レール
9 垂直直立材
A、B、C、D 荷物
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C