(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】組合せ流れトンネル
(51)【国際特許分類】
D06F 31/00 20060101AFI20220405BHJP
D06F 33/32 20200101ALI20220405BHJP
D06F 39/08 20060101ALI20220405BHJP
【FI】
D06F31/00
D06F33/32
D06F39/08 301C
D06F39/08 301G
D06F39/08 301Z
D06F39/08 321
(21)【出願番号】P 2018560677
(86)(22)【出願日】2017-05-22
(86)【国際出願番号】 US2017033877
(87)【国際公開番号】W WO2017201541
(87)【国際公開日】2017-11-23
【審査請求日】2020-05-18
(32)【優先日】2016-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504060687
【氏名又は名称】ペレリン ミルナー コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PELLERIN MILNOR CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】特許業務法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポイ,ラッセル,エイチ.
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-524625(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0083742(US,A1)
【文献】特開平05-184766(JP,A)
【文献】特表2013-527013(JP,A)
【文献】特表2011-518001(JP,A)
【文献】特開2010-273874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 29/00 - 39/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維品を連続バッチ式トンネル型洗濯機で洗濯する方法であって、
a)内部、取入部、排出部、複数のモジュール及び所定容量の液体を有する連続バッチ式トンネル型洗濯機を配備するステップであって、前記複数のモジュールが、
最初のモジュールと、最後のモジュールと、前記
最初のモジュール及び前記最後のモジュールの間に複数の内部モジュールと、を含む、ステップと、
b)繊維品を、取入部から、複数のモジュール及び排出部へと順次移動させるステップと、を有し、
c)ステップbの後、選択された時間の間、洗濯機内部の中にすすぎ液の対向流れを流さないことを含み、
d)ステップcの後、ステップbにおいて、繊維品の移送方向とは略反対方向の流れ経路に沿って、相隔たる第1の位置と第2の位置で、すすぎ液の対向流れを流すステップを有し、
e)前記複数のモジュー
ルは、孔のあいたスクープ及び外側シェルを有
する1又は2以上のモジュールと、外側シェルを有
しない1又は2以上のモジュールとを含み、
f)
前記外側シェルを有しないモジュールは、繊維品及び液体を、下流の次のモジュールに移送する
孔のあいていないスクープを有するキャリーオーバーモジュールであり、前記キャリーオーバーモジュールの少なくとも1
つは、
前記最初のモジュールと
前記最後のモジュールとの間に配置された
内部モジュールである、方法。
【請求項2】
ステップdにおいて、1又は複数のブースターポンプが設けられ、各ブースターポンプは、前記モジュールのうちの異なる1つのモジュールにおける対向流れのすすぎ液の流量を増量する、請求項1の方法。
【請求項3】
1又は複数のブースターポンプは、2以上のモジュールの間隔をあけて配置される、請求項2の方法。
【請求項4】
ステップdにおいて、1又は複数のブースターポンプは、外側シェルを有するモジュールの中に液体を送り込む、請求項2の方法。
【請求項5】
1又は複数のブースターポンプは、各々が、孔のあいていないスクープを有するモジュールの中に液体を送り込む、請求項2の方法。
【請求項6】
流れ
は、約5分未満の間、実質的に停止される
、請求項4の方法。
【請求項7】
流れ
は、約3分未満の間、実質的に停止される
、請求項4の方法。
【請求項8】
流れ
は、約2分未満の間、実質的に停止される
、請求項4の方法。
【請求項9】
流れは
、約20~120秒間、実質的に停止される
、請求項4の方法。
【請求項10】
繊維品を連続バッチ式トンネル型洗濯機で洗濯する方法であって、
a)内部、取入部、排出部、及び前記内部を分割する複数のモジュールを有する連続バッチ式トンネル型洗濯機を配備するステップであって、前記複数のモジュールが、
最初のモジュールと、最後のモジュールと、前記
最初のモジュール及び前記最後のモジュールの間に複数の内部モジュールと、を含む、ステップと、
b)繊維品を、取入部から排出部へ移動させるステップと、
c)洗浄用化学剤を前記複数のモジュールの1又は2以上のモジュールに加えるステップと、
d)選択された時間の後で、かつ、ステップcの後、ステップbの繊維品移送方向とは略反対方向の流れ経路に沿って、前記洗濯機の内部の中に液体の対向流れを流すステップと、
e)前記複数のモジュールを通って水の対向流れを流して繊維品のすすぎを行うステップと、を有し、
f)前記複数のモジュールの幾つかは外側シェルを有し、前記複数のモジュールの幾つかは外側シェルを有さず、
g)外側シェルを有する1又は2以上のモジュールは孔のあいたスクープを有し、
h)外側シェルを有しないモジュールは、各モジュールが孔のあいていないスクープを有し、繊維品及び液体を、下流の次のモジュールに移送するキャリーオーバーモジュールであり、前記キャリーオーバーモジュールの少なくとも1又は2以上のモジュールは、
前記最初のモジュールと
前記最後のモジュールとの間に配置された
内部モジュールである、方法。
【請求項11】
繊維品を連続バッチ式トンネル型洗濯機で洗濯する方法であって、
a)内部、取入部、排出部、及び前記内部を分割する複数のモジュールを有する連続バッチ式トンネル型洗濯機を配備するステップであって、前記複数のモジュールが、
最初のモジュールと、最後のモジュールと、前記
最初のモジュール及び前記最後のモジュールの間に複数の内部モジュールと、を含む、ステップと、
b)繊維品を、取入部から排出部へ、前記複数のモジュールを順次通って移動させるステップと、
c)洗浄用化学剤を前記複数のモジュールの1又は2以上のモジュールに加えるステップと、
d)ステップcの後、前記複数のモジュールの1又は2以上のモジュールの中で繊維品を洗浄するステップと、
e)ステップc及びステップdの終了後、ステップbの繊維品移送方向とは略反対方向の流れ経路に沿って、前記洗濯機の内部の中に液体の対向流れを流すことにより、繊維品のすすぎを行うステップと、を有し、
f)1又は複数のモジュールは、孔のあいたスクープを有するすすぎモジュールであり、
g)1又は複数のモジュールは、外側シェルを有し、
h)
前記内部モジュールの1又は2以上のモジュールは、外側シェルを有さず、繊維品及び液体を、下流の次のモジュールに移送する孔のあいていないスクープを有するキャリーオーバーモジュールである、方法。
【請求項12】
繊維品を連続バッチ式トンネル型洗濯機で洗濯する方法であって、
a)内部、取入部、排出部、複数のモジュール及び所定容量の液体を有する連続バッチ式トンネル型洗濯機を配備するステップと、
b)繊維品を、取入部から、複数のモジュール及び排出部へ順次移動させるステップと、を有し、
c)ステップbにおいて、前記複数のモジュールの1又は2以上のモジュールは、孔のあいたスクープを有しており、
d)ステップb及びステップcにおいて、繊維品の移送方向とは略反対方向の流れ経路に沿って、相隔たる第1の位置と第2の位置で、すすぎ液の対向流れを流すステップと、
e)ステップeの間、取入部と排出部との間で相隔たる1又は複数の位置で、ブースターポンプにより、対向流れのすすぎ液の圧力を昇圧するステップと、
f)
前記相隔たる第1の位置と第2の位置
との間に配置された、孔のあいていないスクープを有するモジュールで繊維品及びすすぎ液をあるモジュールから別のモジュールへキャリーオーバーするステップと、を有する、方法。
【請求項13】
複数のモジュールは、孔のあいたスクープを有する、請求項12の方法。
【請求項14】
ステップeにおいて、1又は複数のブースターポンプは、外側シェルを有するモジュールの中に液体を送り込む、請求項12の方法。
【請求項15】
1又は複数のブースターポンプは、孔のあいていないスクープを有するモジュールの中に液体を送り込む、請求項12の方法。
【請求項16】
ステップcの後、流れは所定時間、実質的に停止される、請求項14の方法。
【請求項17】
流れが実質的に停止される時間は、約3分未満である、請求項16の方法。
【請求項18】
流れが実質的に停止される時間は、約2分未満である、請求項16の方法。
【請求項19】
流れが実質的に停止される時間は、約20~120秒である、請求項16の方法。
【請求項20】
ステップeにおいて、
孔のあいたスクープ及び外側シェルを有するモジュール
の数は、外側シェルを有しないモジュー
ルの数よりも多い、請求項1の方法。
【請求項21】
前記複数のモジュールは、
孔のあいたスクープ及び外側シェルを有するモジュールが互いに隣接
して配置されたモジュールを含む、請求項1の方法。
【請求項22】
孔のあいていないスクープを有しかつ外側シェルを有しな
いモジュールは、
孔のあいたスクープ及び外側シェルを有するモジュー
ル間に
配置されている、請求項1の方法。
【請求項23】
最初のモジュール及び最後のモジュール
は、孔のあいたスクープ及び外側シェルを有するモジュールである、請求項1の方法。
【請求項24】
繊維品を連続バッチ式トンネル型洗濯機で洗濯する方法であって、
a)内部、取入部、排出部、複数のモジュール及び所定容量の液体を有する連続バッチ式トンネル型洗濯機を配備するステップであって、前記複数のモジュールが、
最初のモジュールと、最後のモジュールと、前記第1のモジュール及び前記最後のモジュールの間に複数の内部モジュールと、を含む、ステップと、
b)繊維品を、取入部から、複数のモジュール及び排出部へと順次移動させるステップと、を有し、
c)ステップbの後、選択された時間の間、洗濯機内部の中にすすぎ液の対向流れを流さないことを含み、
d)ステップcの後、ステップbにおいて、繊維品の移送方向とは略反対方向の流れ経路に沿って、相隔たる第1の位置と第2の位置で、すすぎ液の対向流れを流すステップを有し、
e)前記複数のモジュールの1又は2以上のモジュールは、孔のあいたスクープ及び外側シェルを有し、前記複数のモジュールの1又は2以上のモジュールは、繊維品及び液体を、下流の次のモジュールに移送する
孔のあいていないスクープを有するキャリーオーバーモジュールであり、前記キャリーオーバーモジュールの少なくとも1
つは、
前記最初のモジュールと
前記最後のモジュールとの間に配置された
内部モジュールである、方法。
【請求項25】
ステップdにおいて、1又は複数のブースターポンプが設けられ、各ブースターポンプは、前記複数のモジュールにおける対向流れのすすぎ液の流量を増量する、請求項24の方法。
【請求項26】
2つのブースターポンプは、2以上のモジュールの間隔をあけて配置される、請求項25の方法。
【請求項27】
ステップdにおいて、1又は複数のブースターポンプは、外側シェルを有するモジュールの中に液体を送り込む、請求項25の方法。
【請求項28】
1又は複数のブースターポンプは、各々が、液体を、孔のあいていないスクープを有するモジュールの中に液体を送り込む、請求項25の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<発明者>
ポイ,ラッセル エイチ.:アメリカ合衆国民、アメリカ合衆国 70113 ルイジアナ,ニュー オーリンズ,バロン ストリート 601,ナンバー 3ビー
<譲受人>
ペレリン ミルナー コーポレイション:アメリカ合衆国ルイジアナ州法人、アメリカ合衆国 70063 ルイジアナ,ケナー,ジャクソン ストリート 700,ピー.オー.ボックス 400
<関連出願の記載>
この出願は、2016年5月20日に出願された米国仮特許出願第62/339457号の優先権を主張し、この出願は引用を以て本願に組み込まれる。
2016年5月20日に出願された米国仮特許出願第62/339457号の優先権は、引用を以て本願に組み込まれるものとし、これによって主張される。
<連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載>
適用なし
<マイクロフィッシュアペンディックスの引用>
適用なし
【0002】
<発明の背景>
1.発明の分野
本発明は、洗濯機に関する。より具体的には、本発明は、改良された洗濯機及び洗濯方法に関し、洗濯機は複数のモジュールを有し、幾つかのモジュールは孔のあいたスクープを有し、幾つかのモジュールは外側シェルを有し、幾つかのモジュールはスクープ及び/又はシェルを有しない。
【背景技術】
【0003】
2.発明の一般的背景
一般的に「トンネル型洗濯機」又は「トンネル型バッチ洗濯機」又は「連続式バッチトンネル洗濯機」と称される業務用の大型洗濯機に対して幾つかの特許が発行されている。例えば、米国特許第4,236,393号;第9,127,389号(米国特許出願公開第2010/0269267号);及び米国特許第9,580,854号(米国特許出願公開第2013/0291314号)があり、これら特許の各々は引用を以て本願に組み込まれるものとする。このようなトンネル型洗濯機は、複数のモジュールを有する。米国特許第4,236,393号では、各モジュールは、円筒形ケーシングであり、その周囲壁に孔をあけられた領域を有する。 ’393特許は、設置条件に応じてモジュール数が異なるモジュラー構造の連続式バッチトンネル洗濯機に関するものである。各モジュールは、回転可能に支持されたドラムを含み、前記ドラムは、洗浄サイクルの間、所定の態様で揺動するように駆動され、洗濯物が一のモジュールから次のモジュールに送られる間、一定方向に回転する。モジュールとモジュールの間には、洗濯物を一のモジュールから次のモジュールへ移送するためのシュート又はトラフ構造が延在している。各モジュール内のドラムは、ローラで支持され、チェーンが複数の独立したモータにより共通のシャフトから駆動される。シャフトはベルト駆動で駆動し、各モジュールは、シャフトから駆動される減速ギアを含み、揺動可能かつ回転可能なドラムのスプロケットチェーンを駆動する出力を有する。洗濯される物品が機械内の次のモジュールに進むとき、プログラミングされた制御装置により、洗濯される物品の各バッチの連続制御が行われる。’393号特許では、全てのスクープは孔をあけられている。孔のあいた移送用スクープについては、上掲の特許第9,127,389号及び第9,580,854号にも記載されている。
【0004】
従来の洗濯機の中には、流れの無い槽内での洗浄(standing bath washing)後に対向流れの高速すすぎを行うものがある(例えば、米国特許第8,336,144号(米国特許出願公開第2011/0225741号)を参照)。この特許は引用を以て本願に組み込まれるものとする。対向流は、最後のモジュール、又は典型的には最後のモジュールの前のモジュールで開始し、上流の各モジュールを順番に高速で流れて、最後に上流(例えば最初のモジュール)から出て行く。これは、全てのモジュールが水の流入及び流出のための外側シェルを有することを必要とする。さらに、ドラムとドラムの間の水を分離するためにシェルの下部に障壁を有しなければならない。各モジュールは、2通りの使用ができるモジュール(dual use module)であってよい。
【0005】
他の種類の従来のトンネル型洗濯機は、ボトム移送機械であり、これは、繊維品(リネン)を収容するドラムが水を収容するドラムでもあり、外側シェルがない。流れの無い槽内での洗浄が終了すると、リネン(又は洗濯される繊維品)及び全ての水が、次に設けられたモジュール又はドラムに移送される。機械の中央には、外側シェルを備えた2以上のドラムがある。外側シェルは、ドレインバルブと水補給バルブ(すなわち、希釈ゾーン)を有する。希釈機能を達成するために、ドラムは少なくとも1回排液されて補給される。繊維品(例えば、リネン)と水の全てが、外側シェルを有する次の隣接するモジュール又はドラムに移される。水と繊維品(例えば、リネン)は、約40~80℃に加熱されることができる。すすぎは、2以上の下流モジュールの中で、典型的には約20~50ガロン/分(GPM)(約75.70~189.27リットル/分)の低速の対向流で連続的に行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
幾つかのトンネル型洗濯機を含む他の洗濯機に関連する特許のリストを以下に記載する(各特許は引用を以て本願に組み込まれる)。
【文献】米国特許第9580854号:Continuous Batch Tunnel Washer And Method;2017年2月28日発行。
【文献】米国特許第9200398号:Continuous Batch Tunnel Washer And Method;2015年12月1日発行。
【文献】米国特許第9127389号:Continuous Batch Tunnel Washer And Method;2015年9月8日発行。
【文献】米国特許第8635890号:Pedestal Washing Machine;2014年1月28日発行。
【文献】米国特許第8370981号;Integrated Continuous Batch Tunnel Washer;2013年2月12日発行。
【文献】米国特許第8336144号:Continuous Batch Tunnel Washer And Method;2012年12月25日発行。
【文献】米国特許第7971302号:Integrated Continuous Batch Tunnel Washer;2011年7月5日発行。
【文献】米国特許第7197901号:Washing Machine;2007年4月3日発行。
【文献】米国特許第6796150号:Installation For The Wet-treatment Of Laundry, And Seal For Such An Installation;2004年9月28日発行。
【文献】米国特許第6238516号:System And Method For Cleaning, Processing, And Recycling Materials;2001年5月29日発行。
【文献】米国特許第5564595号:Chemical Dispensing System;1996年10月15日発行。
【文献】米国特許第5564292号:Washing Machine;1996年10月15日発行。
【文献】米国特許第5454237号:Continuous Batch Type Washing Machine;1995年10月3日発行。
【文献】米国特許第5392480号:Washing Method By A Continuous Washing Machine;1995年2月28日発行。
【文献】米国特許第5211039号:Continuous Batch Type Washing Machine;1993年5月18日発行。
【文献】米国特許第4984438号:Processing Of Denim Garments;1991年1月15日発行。
【文献】米国特許第4829792号:Double Drum Batch Washing Machine;1989年5月16日発行。
【文献】米国特許第4522046号:Continuous Batch Laundry System;1985年6月11日発行。
【文献】米国特許第4485509号:Continuous Batch Type Washing Machine And Method For Operating Same;1984年12月4日発行。
【文献】米国特許第4363090号:Process Control Method And Apparatus;1982年12月7日発行。
【文献】米国特許第4236393号:Continuous Tunnel Batch Washer;1980年12月2日発行。
【発明の概要】
【0007】
<発明の要旨>
本発明の装置及び方法は、ボトム移送型機械(bottom transfer type machine)の洗浄機能及びすすぎ機能を改善するものである。本発明は、連続式バッチトンネル洗濯機において繊維品(fabric articles)を洗浄する方法を含み、当該方法は、好ましくは、内部(interior)、取入部(intake)、排出部(discharge)、及び前記内部を分割する(segment)複数のモジュール又はドラムを有する連続式バッチトンネル洗濯機を準備することを含む。繊維品は、取入部からモジュールを順番に通って排出部に移送される。1又は複数のモジュールは、繊維品を洗浄するための洗浄ゾーンを画定する。1又は複数のモジュールは、孔のあいたスクープ(perforated scoop)、すなわち有孔スクープを有するすすぎモジュールであり、モジュールの幾つかは、有孔スクープを有しない。洗浄用化学剤が、1又は複数のモジュールに加えられることができる。繊維品を洗浄した後、繊維品は、取入部から排出部までの洗濯機内部の複数の位置で、繊維品の移動方向とは略反対の流れ経路に沿って対向して流れる液体によってすすぎが行われる。
【0008】
本発明では、高速すすぎを連続的な対向流れに置き換えることができる。高速度(例えば、80~180GPM(302.83~681.37リットル/分))の効率のために、同じレベルの希釈のために必要とされるドラム又はモジュールは少なくてすむ。幾つかの実施形態では、複数のすすぎモジュール又はすすぎドラムがある。すすぎモジュール又はすすぎドラムは、すすぎ効率を向上させるために、有孔スクープと外側シェルを有することが好ましい。本発明の装置の一実施形態では、必要とされるすすぎモジュール又はドラムは1つだけである。
【0009】
すすぎ及び洗浄を向上させるために、1又は複数のモジュールは希釈ゾーンモジュールであってよい。このモジュールは、好ましくはブースターポンプを介してすすぎモジュールからの流れを受ける。この希釈ゾーンモジュール又はドラムは、次の希釈ゾーンモジュール又はドラムに移送するときに自由水を排水するために有孔スクープを有することが好ましい。シェルの無いドラム又はモジュール(図面に示されている)の場合、繊維品(例えば、リネン)を移動させるために、孔(perforations)を有しないスクープが好ましい。これらはキャリーオーバーモジュールである。このようにして、リネンと全ての水は、好ましくは、下流の次のモジュール又はドラムに送られる。
【0010】
本発明が改良する点は、製造コストを大きく低減し、モジュール又はドラムの数を少なくし、洗浄及びすすぎ機能を向上させることである。
【0011】
本発明は、連続式バッチトンネル洗濯機において繊維品を洗浄する方法を含み、当該方法は、好ましくは、内部、取入部、排出部、複数のモジュール、及び所定容量の液体を有する連続式バッチトンネル洗濯機を準備することを含む。繊維品は、取入部からモジュールを順番に通って排出部に移送される。1又は複数のモジュールは有孔スクープを有することができる。一実施形態において、本発明は、選択された時間間隔の間、洗濯機内部ですすぎ液の対向流れを流さないことを含む。一実施形態において、すすぎ液の対向流れは、繊維品の移動方向と概ね反対の流れ経路に沿って生じる。一実施形態において、対向して流れるすすぎ液は、好ましくは、取入部と排出部との間の1又は複数の位置で間隔をあけて配備されたブースターポンプで昇圧される。
【0012】
一実施形態では、複数のブースターポンプを配備することができ、各ポンプは、好ましくは、前記モジュールのうちの異なる1つのモジュールで、対向流れのすすぎ液の流量を増すことができる。
【0013】
一実施形態において、好ましくは、有孔スクープを有する複数のモジュールであり得る。
【0014】
一実施形態において、ブースターポンプは、好ましくは、2以上のモジュールの間隔をあけて配置されることができる。
【0015】
一実施形態において、ブースターポンプは、好ましくは、外側シェルを有するモジュールの中に液体を排出する。
【0016】
一実施形態において、ブースターポンプは、好ましくは、各ポンプが、有孔スクープを有するモジュールの中に液体を排出する。
【0017】
一実施形態において、流れが実質的に停止されることができる時間は、好ましくは約5分未満である。
【0018】
一実施形態において、流れが実質的に停止されることができる時間は、好ましくは約3分未満である。
【0019】
一実施形態において、流れが実質的に停止されることができる時間は、好ましくは約2分未満である。
【0020】
一実施形態において、流れが実質的に停止されることができる時間は、好ましくは約20~120秒である。
【0021】
本発明は、連続式バッチトンネル洗濯機において繊維品を洗浄する方法を含み、当該方法は、内部、取入部、排出部、及び前記内部を分割する複数のモジュール又はドラムを有する連続式バッチトンネル洗濯機を準備することを含む。繊維品は、好ましくは、取入部から排出部に移送されることができる。洗浄用化学剤が、1又は複数のモジュールに加えられることができる。選択された時間の経過後、液体の対向流れは、洗濯機の内部で、好ましくは繊維品の移動方向と概ね反対の流れ経路に沿って生じる。モジュールを通る対向流れの水は、好ましくは、繊維品のすすぎを行う。モジュールの幾つかは、外側シェルを有することができる。モジュールの幾つかは外側シェルを有しない。
【0022】
本発明は、連続式バッチトンネル洗濯機において繊維品を洗浄する方法を含み、当該方法は、内部、取入部、排出部、及び前記内部を分割する複数のモジュール又はドラムを有する連続式バッチトンネル洗濯機を準備することを含む。繊維品は、好ましくは、取入部からモジュールを順番に通って排出部に移送されることができる。洗浄用化学剤が、モジュールに加えられることができる。次いで、繊維品は洗浄されることができる。繊維品のすすぎは、好ましくは、洗濯機の内部で繊維品の移動方向と概ね反対の流れ経路に沿う対向流れの液体によって行われることができる。1又は複数のモジュールは、好ましくは孔のあいたスクープを有するすすぎモジュールであり得る。一実施形態において、モジュールの幾つかは、孔のあいたスクープを有しない。
【0023】
本発明は、連続式バッチトンネル洗濯機において繊維品を洗浄する方法を含み、当該方法は、好ましくは、内部、取入部、排出部、複数のモジュール、及び所定容量の液体を有する連続式バッチトンネル洗濯機を準備することを含む。繊維品は、取入部からモジュールを順番に通って排出部に移送される。1又は複数のモジュールは有孔スクープを有することができる。1又は複数のモジュールは外側シェルを有することが好ましい。一実施形態において、1又は複数のモジュールは孔のあいたスクープを有しない。一実施形態において、すすぎ液の対向流れは、繊維品の移動方向と概ね反対の流れ経路に沿って生じる。一実施形態において、対向して流れるすすぎ液は、好ましくは、取入部と排出部との間の1又は複数の位置で間隔をあけて配備されたブースターポンプで昇圧されることができる。
【0024】
一実施形態において、好ましくは、有孔スクープを有する複数のモジュールであり得る。
【0025】
一実施形態において、ブースターポンプは、好ましくは、外側シェルを有するモジュールの中に液体を排出する。
【0026】
一実施形態において、ブースターポンプは、好ましくは、有孔スクープを有しないモジュールの中に液体を排出する。
【0027】
一実施形態において、流れは、所定時間、実質的に停止されることができる。
【0028】
一実施形態において、流れが実質的に停止されることができる時間は、好ましくは約3分未満である。
【0029】
一実施形態において、流れが実質的に停止されることができる時間は、好ましくは約2分未満である。
【0030】
一実施形態において、流れが実質的に停止されることができる時間は、好ましくは約20~120秒である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本発明の性質、目的及び利点のさらなる理解のために添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照すべきである。なお、同じ参照符号は同じ要素を示す。
【0032】
【
図1A】
図1Aは、トップ部移送トンネル型洗濯機(top transfer tunnel washer)の動作を示す。
【
図1B】
図1Bは、トップ部移送トンネル型洗濯機の動作を示す。
【
図1C】
図1Cは、トップ部移送トンネル型洗濯機の動作を示す。
【
図1D】
図1Dは、トップ部移送トンネル型洗濯機の動作を示す。
【
図1E】
図1Eは、トップ部移送トンネル型洗濯機の動作を示す。
【0033】
【
図2】
図2は、モジュール数が9の装置を示す本発明の装置の好ましい実施形態の概略図である。
【0034】
【
図3】
図3は、モジュール数が12の装置を示す本発明の装置の好ましい実施形態の概略図である。
【0035】
【
図4】
図4は、モジュール数が7の装置を示す本発明の装置の好ましい実施形態の概略図である。
【0036】
【
図5】
図5は、モジュール数が12の装置を示す本発明の装置の好ましい実施形態の概略図である。
【0037】
【
図6】
図6は、モジュール数が16の装置を示す本発明の装置の好ましい実施形態の概略図である。
【0038】
【
図7】
図7は、本発明の装置の好ましい実施形態の部分斜視図である。
【0039】
【
図8】
図8は、本発明の装置の好ましい実施形態の部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1A~
図1Eは、トップ部移送トンネル型洗濯機111の動作を示す。
図1Aにおいて、最初のステップとして示すモジュール121は、繊維品、リネン又は織物類122を次のモジュールに移す前のモジュールである。トンネル型洗濯機111が織物類のバッチを全て次のモジュールに移送する直前に、織物類122は、モジュール122の底部の槽液(batch liquor)123の中に浸漬されることが好ましい。トンネル型洗濯機111は、シリンダー126を、矢印124によって示されるように、好ましくは、1回転の約3/4円弧を反転させることにより、織物類に機械的作用を加えることが好ましい。サイクルのこの段階の場合、好ましくはシリンダー126の一部であってシリンダー126と一緒に回転するスクープ125は、好ましくは織物類122と相互作用しない。
【0041】
プログラミングされた回数の反転が行われた後、トンネル型洗濯機シリンダー126は、好ましくは、
図1Bの矢印127に示されるように反時計回りに完全に回転する。スクープ125がトンネル型洗濯機111の底部を横切るとき、織物類122及び槽液123は、スクープによって集められるのが好ましい。
【0042】
図1Cの矢印128に示されるように、好ましくは反時計回りの回転が継続し、好ましくは、織物類122は、トンネル型洗濯機111の底部から離れて持ち上げられる。スクープ125に孔をあけられている場合、槽液123は、好ましくは、元のモジュール121に戻される。そうしないと、槽液123の大部分が織物類122と共に持ち上げられるからである。
【0043】
図1Dにおいて、スクープ125は、好ましくは、織物類122を、トンネル型洗濯機111内の次のモジュール129に向けて前方にスライドさせる形状である。スクープ125に孔をあけられていない場合、かなりの量の槽液123もトンネル洗濯機の前方に送られる。
【0044】
スクープ125が好ましくはトンネル型洗濯機(
図1E)のトップ部近くまで回転すると、円形ライン120で示されるように、回転を一時的に停止させて、織物類122を次のモジュール129にスライドさせることが好ましい。この一次停止120の後、トンネル型洗濯機111は、好ましくは、
図1Aに示され説明されたように動作を再開する。
【0045】
図2及び
図3は、本発明の装置の好ましい実施形態を示しており、装置全体は符号15で示されている。洗濯機15は、複数のモジュール又はドラムを有する。
図2において、洗濯機15は、9つのモジュール又はドラム1、2、3、4、5、6、7、8及び9を有する。
図3において、洗濯機15は、12のモジュール又はドラム1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12を有する。選択機15は、端部13と端部14を有する。端部13は、入口端部すなわち入口13であり、汚れた又は土壌のついた繊維品(例えば、リネン品又は織物類)がホッパー16に入れられる。
【0046】
清水の水源17から流れライン18を通じてタンク21に清水が加えられる。流れライン18は、流量計19とバルブ20を有することができる。ポンプ22により、流れライン23を通じてタンク21から水が送り出される。流れライン23には、バルブ24と流量計25を設けることもできる。流れライン30は、ティー継手26で流れライン18に繋がっている。ライン30は、27、28、29にティー継手を有する。流れライン30はバルブ31を有することができる。
図2では、流れライン30は、モジュール又はドラム9に注ぐ。
図3では、流れライン30はモジュール12に注ぐ。
【0047】
流れライン32は、流れラインに30にティー継手27で接続される。流れライン32は、バルブ35と流量計36を有することができる。流れライン32は、ホッパー16の中に注ぐ。流れライン33は、流れライン30にティー継ぎ手28で接続される。流れライン33は、バルブ37を有することができる。流れライン34は、流れライン30にティー継ぎ手29で接続される。流れライン34はバルブ38を有することができる。
図2では、流れライン33はモジュール4に注ぐ。
図3では、流れライン33はモジュール5に注ぐ。
図2のモジュール又はドラム1、2、3、4、5、6、7、8、9と、
図3のモジュール10~12は、洗剤、漂白剤などの選択された化学剤を添加するための化学剤インジェクタ53を有することができる。66にはスチーム入口を設けることができる。例えば、
図2では、モジュール4、5及び9にスチーム入口66がある。
図3では、モジュール5、6及び12にスチーム入口66がある。本発明の好ましい実施形態では、スチーム入口66を有する外側シェル91がある。
図2において、モジュール1は、モジュール4、5及び8と同様に外側シェルを有する。
図2において、モジュール8又はモジュール8及び9は、外側シェル91を有することができる。
図3では、モジュール1、モジュール5、6に対して外側シェル91があり、モジュール10、11及び12に対して外側シェル91がある。
【0048】
抽出水タンク54は、最後のモジュール9(
図2の場合)又はモジュール12(
図3の場合)から排出される水を受ける。抽出水タンク54は、遠心分離機、プレス等の抽出機(図示せず)から抽出された水を受ける。水を含んだ繊維品は、最後のモジュール9又は12を出て、抽出機に移され、水が抽出される。最後のモジュール9又は12からの抽出水は、流れライン55を通って抽出水タンク54に送られる。ライン55はバルブ56を有することができる。水は、抽出水タンク54から流れライン39を介してタンク21に送られることができる。流れライン39には、ポンプ57を設けることができる。流れライン39は、タンク21に隣接してバルブ58を配置することができる。
【0049】
流れは、分岐部又はクロス継手40において、ライン47及びバルブ48を介して下水道49に進むように選択されることができる。また、流れは、分岐部又はクロス継手40からライン43又は44に進むことを選択することができる。ライン43はバルブ41とポンプ45を有する。ライン43はタンク43に水を送る。ライン44はバルブ42とポンプ46を有する。また、ライン44は、バルブ51と計器52を有する
図2では、ライン44は、分岐部又はクロス継手40からモジュール5に水を送る。この水はモジュール5からモジュール4への対向流れである。
【0050】
図2において、モジュール8は、ライン23からの水の流れを受けるすすぎモジュールである。すすぎ水は、次いで、分岐部又はクロス継手40に流れる。
図2において、モジュール1、4、5及び8は、外側シェル91を有するモジュールである。
図2において、モジュール8又はモジュール8及び9は外側シェル91を有することができる。
図3において、モジュール1、5、6及び10~12は外側シェル91を有するモジュールである。モジュール9は、任意選択的に、
図2のシェル91を有することができる。
図2では、モジュール2、3、6及び7は外側シェル91を有しない。
図2において、モジュール4及び8は好ましくは孔のあいたスクープを有する。
図2において、モジュール1~3、5~7及び9は、好ましくは、孔のあいたスクープを有しない。シェル及び/又は孔のあいたスクープを有するモジュールは
図7及び8に示されている。
【0051】
再循環流れライン59、60は、モジュール1からホッパー16に流れるラインである。ポンプ61は、ライン59からの流れを受けて、流れをライン60に送り出す。
図2において、モジュール8は、好ましくは、有孔スクープを有するすすぎドラムである。すすぎ水は、タンク21からの水がライン23を通り、モジュール8に向かい、モジュール8を通って、分岐部又はクロス継手40に送られる。タンク21は、必要に応じて清水の水源17から清水が補充される。タンク21は、必要に応じて、流れライン43を通じて、再循環したすすぎ水が補充される。タンク21は、必要に応じて、流れライン55、39及び抽出水タンク54を通じて抽出水を受けることができる。ライン39は、ティー継手64とバルブ62を有することができる。バルブ63を備えた流れライン65は、ライン39から下水道49へ排出することができる。流れライン33及び34により、それぞれ、
図2のモジュール4、5及び
図3のモジュール5、6へ水を追加することができる。流れライン44は、
図2のモジュール5(
図3ではモジュール6)に水を追加することができる。
【0052】
図3において、流れライン33及び34は、それぞれ、モジュール5及び6へ水を追加することができる。流れライン44は、モジュール6に水を追加することができる。
図3において、モジュール1、5、6及び10~12は、外側シェル91を有するモジュールであり得る。外側シェル91は固定されていて、回転しない。
図3において、モジュール2~4及び7~9は、外側シェル91を有しないモジュールである。
図3において、モジュール1、5、10、11は、各モジュールが、
図7に示される有孔スクープを有するモジュールであってよい。
図3において、モジュール2~4及び7~9は、各モジュールが、好ましくは孔のあいたスクープを有しないモジュールである。
図3の構成は
図2と同様の構成であるが、3つの追加のモジュール10、11及び12を有する点が異なる。オーバーフローの下水道49へのドレイン67は、
図2では、モジュール1及び9に配備され、
図3では、モジュール1及び12に配備される。ライン68は、
図2では、モジュール5からモジュール4への対向流れを可能にする。ライン69は、
図3では、モジュール6からモジュール5、及びモジュール11からモジュール10への対向流れを可能にする。ドレイン(drains)72は、
図2のモジュール1、4及び5(
図3ではモジュール1、5及び6)に設けられることができる。
【0053】
図4、5及び6は、本発明の装置の別の実施形態を示す。
図4、5及び6の態様は、幾つかのモジュールが外側シェルを有する点、幾つかのモジュールが有孔スクープを有する点、幾つかのモジュールが外側シェルを有さず(従って、装置製造が安価である)、幾つかのモジュールが孔のあいていないスクープを有する点において同様である。
【0054】
図4、5及び6では、高速で高流量の対向流れによるすすぎを、外側シェルを必要としない低コストモジュールと組み合わせることで、全てのモジュールがシェルを有しない従来の洗濯機よりも良好な希釈が行われる。
【0055】
図4は、モジュール数が7つの本発明の実施形態を符号80示している。
図4において、モジュール1は、前洗浄及び洗浄ゾーンを構成する。モジュール2はコンベアモジュールである。モジュール3はドレインとアルカリ剤を加えたものである。モジュール4は、化学剤(例えば、希釈+漂白剤)を加えるためのモジュールであり、温度を上昇させる(例えば、スチームを使用する)ためのモジュールである。モジュール3及び4は、外側シェル91を有する。モジュール5は、キャリーオーバーモジュールである。モジュール6及び7はシェル91を有する。モジュール6及び7はpH剤及び軟化剤を加えるモジュールである。
【0056】
図4のモジュール数が7つのトンネル型洗濯機80において、符号73は取入れ部の端部、74は排出部の端部である。
図2及び
図3と同じ様に、洗濯機80は投入用シュート又はホッパー16を有する。抽出機75は、排出部端部74で、モジュール7から繊維品又はリネンを受ける。タンク76は、流れライン77を通じて抽出機75から抽出された水を受ける。
【0057】
モジュール1、3、4、6、7は外側シェル91を有する。モジュール2及び5は外側シェル91を有しない。外側シェル91は、水、化学剤、漂白剤の添加及スチーム注入を可能にする。外側シェル91は固定されている。シェルを有するモジュールは、典型的には、孔のあいたスクープを有する。シェルを有しないモジュールは、孔のあいたスクープを有しない。
【0058】
ポンプ78により、流体/水は、流れライン79を通って、タンク81からモジュール6に移送される。モジュール6の流体/水は、流れライン82を通ってモジュール4に送られ、対向流れライン83を通じてモジュール3に対向流れが送られる。流れライン85は、ポンプ88を有することができる。流体/水は、モジュール3から流れライン85を通ってモジュール1に流れる。流れライン85はポンプ88を有することができる。モジュール1及び2は、下水道へのドレイン又はドレインライン87を有することができる。モジュール1は前洗浄及び洗浄モジュールである。モジュール2はキャリーオーバーモジュールである。水/流体をモジュール1からホッパー16に送るために、流れライン89が設けられる。流れライン89には、ポンプ92が設けられている。
【0059】
図5は、モジュール数が12のトンネル型洗濯機(例えば、トップ部移送トンネル型洗濯機)の概略図であり、その全体を符号200で示している。
図5は、
図4と同様であるが、モジュール1の下流に外側シェルの無いモジュールを追加している点が異なる。
図5において、モジュール2、3及び4は、外側シェルが無く、孔のあいたスクープが無いモジュールである。
図5において、モジュール1は前洗浄モジュールである。モジュール2、3及び4はキャリーオーバーモジュールである。モジュール5は、希釈(ドレイン)とアルカリ剤(又は他の化学剤)の添加を行うモジュールである。モジュール1、5及び6は外側シェル91を有する。モジュール7、8及び9はキャリーオーバーモジュールである。モジュール10及び11は、外側シェル91を有するすすぎモジュールである。モジュール12は、pHの調節と軟化剤(又は他の化学剤)の添加を行うモジュールである。
【0060】
図5では、76、81にタンクが設けられている。タンク76は抽出された水のタンクである。タンク81は、高速(例えば毎分400立方フィート(毎分11.33立方メートル))で対向流れを行う流体/水を使用するタンクである。
図5において、対向流れは、流れライン83、82及び85を使用して、モジュール11からモジュール10、モジュール6、モジュール5、モジュール1に送られる。流れライン79は、ポンプ78を有することができる。流れライン82は、ポンプ84を有することができる。流れライン85はポンプ88を有することができる。対向流れのライン83は、モジュール4からモジュール3に対向流れを供給するために、また、モジュール3からモジュール2に対向流れを供給するために、モジュール6とモジュール5(モジュール6からモジュール5への対向流れのために)との間に設けられる。流れライン89には、モジュール1からホッパー16に水/流体を供給するために設けられる。流れライン89には、ポンプ92が設けられている。
【0061】
図6は、モジュール数が16の装置であり、その全体を符号300で示している。
図6は、
図5と同様であるが、追加のモジュール96、97、98、99を有する。モジュール1は前洗浄である。モジュール2は洗浄モジュールである。モジュール1及び2は、外側シェル91を有する。モジュール3、4及び5は、キャリーオーバーモジュールである。
【0062】
モジュール6は、希釈(ドレイン)及び化学剤(例えば、アルカリ)の添加を行うモジュールである。モジュール8は、希釈+化学剤(例えば、漂白剤)の添加を行うモジュールである。モジュール6、7及び8は、外側シェル91と孔のあいたスクープを有する。モジュール9、10、11、12は、キャリーオーバーモジュールであり、孔のあいたスクープを有しない。モジュール96~98はすすぎモジュールである。モジュール99は、pHの調節と化学剤(例えば、柔軟剤)の添加を行うモジュールである。
図6は、
図4及び
図5と同じように動作し、対向流れライン82、83、85及び流体収容タンク76、81を有する。
【0063】
本発明は、洗浄とすすぎの機能を改善するために、連続的な対向流れに代えてパルス流れの速度すすぎ(例えば、流れライン79、82及び85)を用いるものである。高速度(本発明の好ましい実施形態では、例えば、約80~180GPM(約302.83~681.37リットル/分))の効率により、同じレベルの希釈を行うのに必要なモジュール又はドラムは少なくてすむ。すすぎモジュール又はドラム90(
図7を参照、即ち、
図2のモジュール4、5及び8、
図3のモジュール1、5、6、10~12)は、すすぎ効率を向上させるために、好ましくは、孔95を有するスクープ94と外側シェル91を有する。内側シェル93とスクープ94が一緒に回転する。多くの用途において、必要とされるすすぎドラム又はモジュール90は、好ましくは、1つのみである。各モジュール又はドラム90は、次のモジュール又はドラムに移送するときに自由水を排水するために、好ましくは、スクープ94は95に孔を有し、内壁は93に孔を有する。
【0064】
シェルが無いドラム又はモジュールは、キャリーオーバーモジュール101(参照)であり、好ましくは、スクープ103(リネン移送ため)には孔が無い。それゆえ、リネン(繊維品)と全ての水は、好ましくは、次の下流のドラム又はモジュールに送られる。キャリーオーバーモジュール101は、外側シェル91を有さないが、孔の無いスクープ103を有する内側シェル/内壁102を有し、一緒に回転する。本発明は、製造コストがはるかに低い。ドラム数の削減により、改善された洗濯とすすぎを低コストで実現できる。
【0065】
以下は、本発明において用いるのに好適な部品及び材料のリストである。
1 モジュール/ドラム
2 モジュール/ドラム
3 モジュール/ドラム
4 モジュール/ドラム
5 モジュール/ドラム
6 モジュール/ドラム
7 モジュール/ドラム
8 モジュール/ドラム
9 モジュール/ドラム
10 モジュール/ドラム
11 モジュール/ドラム
12 モジュール/ドラム
13 入口/入口端部
14 出口/出口端部
15 洗濯機装置/トンネル型洗濯機
16 ホッパー
17 清水の水源
18 流れライン
19 流量計
20 バルブ
21 タンク
22 ポンプ
23 流れライン
24 バルブ
25 流量計
26 ティー継手
27 ティー継手
28 ティー継手
29 ティー継手
30 流れライン
31 バルブ
32 流れライン
33 流れライン
34 流れライン
35 バルブ
36 流れライン
37 バルブ
【0066】
38 バルブ
39 流れライン
40 分岐部/クロス継手
41 バルブ
42 バルブ
43 流れライン
44 流れライン
45 ポンプ
46 ポンプ
47 流れライン
48 バルブ
49 下水道
51 バルブ
52 計器
53 化学剤インジェクタ
54 抽出水タンク
55 流れライン
56 バルブ
57 ポンプ
58 バルブ
59 流れライン
60 流れライン
61 ポンプ
62 バルブ
63 バルブ
64 ティー継手
65 流れライン
66 スチーム入口
67 オーバーフローのドレイン
68 流れライン
69 流れライン
70 流れライン
【0067】
71 ブースターポンプ
72 ドレイン/ドレインバルブ
73 入口側端部
74 出口側端部
75 抽出機
76 抽出水タンク
77 流れライン
78 ポンプ
79 流れライン
80 洗濯機装置/トンネル型洗濯機
81 タンク
82 流れライン
83 流れライン
84 ポンプ
85 流れライン
87 ドレイン/ドレインライン
88 ポンプ
89 流れライン
90 モジュール/ドラム
91 外側シェル
92 ポンプ
93 孔を有する内側シェル/内壁
94 スクープ
95 孔
96 モジュール
97 モジュール
98 モジュール
99 モジュール
101 キャリーオーバーモジュール
102 孔を有しない内側シェル/内壁
103 孔の無いスクープ
111 トップ部移送トンネル型洗濯機
120 矢印
121 モジュール
122 繊維品/リネン/織物類
123 槽液
124 矢印
125 スクープ
126 シリンダー
127 矢印
128 矢印
129 モジュール
200 洗濯機装置/トンネル型洗濯機
300 洗濯機装置/トンネル型洗濯機
【0068】
本明細書に開示されている全ての測定値は、特に明記しない限り、地球上の海面での標準的な温度及び圧力である。他に指示がない限り、ヒトにおいて使用される、又は使用されることが意図された全ての材料は生体適合性である。
【0069】
前述の実施形態は単なる例示として提示されている。本発明の範囲は以下の特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。