(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】血液の体外コンディショニングのための機器及び方法
(51)【国際特許分類】
A61M 1/18 20060101AFI20220405BHJP
【FI】
A61M1/18 510
A61M1/18 525
(21)【出願番号】P 2019537749
(86)(22)【出願日】2017-09-22
(86)【国際出願番号】 US2017052960
(87)【国際公開番号】W WO2018057892
(87)【国際公開日】2018-03-29
【審査請求日】2020-06-26
(32)【優先日】2017-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519101926
【氏名又は名称】プロット, クリストファー, ジェイ
【氏名又は名称原語表記】PLOTT, Christopher, J
(73)【特許権者】
【識別番号】519101937
【氏名又は名称】ビーン, ロバート, エル.
【氏名又は名称原語表記】BEANE, Robert, L.
(74)【代理人】
【識別番号】100083895
【氏名又は名称】伊藤 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100175983
【氏名又は名称】海老 裕介
(72)【発明者】
【氏名】プロット, クリストファー, ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ビーン, ロバート, エル.
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-143614(JP,A)
【文献】実開昭61-071136(JP,U)
【文献】特表2016-518209(JP,A)
【文献】特表2012-524626(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液の体外コンディショニングのための機器であって、
外部フレーム、入口カバー、前記入口カバー上に配置された流体入口、出口カバー、及び前記出口カバー上に配置された流体出口を含むコンディショニングモジュールであって、内部チャンバ、及び前記流体入口と前記流体出口との間に延びる通路を画定する、コンディショニングモジュールと、
前記内部チャンバ内に配置され、且つ第一の周辺縁部を有する第一のファイバアセンブリと、
前記第一の周辺縁部にわたって配置されて円周方向のシールを形成するポッティング材料であって、前記円周方向のシールが、前記第一のファイバアセンブリを通り実質的に円形の断面形状を有する流路を画定し、前記流路が前記通路の一部を構成している、ポッティング材料と、
を備え、
前記流体入口は、前記第一のファイバアセンブリに実質的に垂直な第一の軸に沿って延び、入口ルーメンと内部湾曲面とを有し、前記入口ルーメンは、前記流路と流体連通しており、
前記流体出口は、前記第一のファイバアセンブリに実質的に垂直な第二の軸に沿って延び、前記通路と流体連通する出口ルーメンを有
し、
前記第一の軸は前記ポッティング材料を通って延びている、機器。
【請求項2】
前記湾曲面は、実質的に部分球形の面である、請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記第一及び第二の軸は、同一平面上にある、請求項1に記載の機器。
【請求項4】
前記第一及び第二の軸は、異なる軸である、請求項
3に記載の機器。
【請求項5】
前記流体入口は、第一の入口端と、前記第一の入口端と前記第一のファイバアセンブリとの間に位置決めされた第二の入口端とを有し、前記入口ルーメンは、前記第一の入口端において前記第一の軸に垂直な第一の内部入口高さと、前記第二の入口端において前記第一の軸に垂直な第二の内部入口高さとを有し、
前記第一の内部入口高さと前記第二の内部入口高とが異なる、請求項1に記載の機器。
【請求項6】
前記第二の内部入口高さは、前記第一の内部入口高さより小さい、請求項
5に記載の機器。
【請求項7】
前記流体出口は、第一の出口端と、前記第一の出口端と前記第一のファイバアセンブリとの間に位置決めされた第二の出口端とを有し、前記出口ルーメンは、前記第一の出口端において前記第二の軸に垂直な第一の内部出口高さと、前記第二の出口端において前記第二の軸に垂直な第二の内部出口高さとを有し、
前記第一の内部出口高さと前記第二の内部出口高さとが異なる、請求項
6に記載の機器。
【請求項8】
前記第二の内部出口高さは、前記第一の内部出口高さより大きい、請求項
7に記載の機器。
【請求項9】
前記内部チャンバ内に配置され、且つ第二の周辺縁部を有する第二のファイバアセンブリをさらに備え、
前記ポッティング材料は、前記第二の周辺縁部にわたってさらに配置され、それにより、前記円周方向のシールは、前記第一のファイバアセンブリ及び前記第二のファイバアセンブリを通した流路を画定している、請求項1に記載の機器。
【請求項10】
前記第一及び第二のファイバアセンブリは、相互に直接接触している、請求項
9に記載の機器。
【請求項11】
前記第一及び第二のファイバアセンブリは、前記通路内において前記第一及び第二のファイバアセンブリ間の接合部全体に沿って相互に直接接触している、請求項
10に記載の機器。
【請求項12】
前記通路内において前記第一及び第二のファイバアセンブリ間にいかなる構造も配置されていない、請求項
10に記載の機器。
【請求項13】
筐体チャンバを画定する筐体をさらに含み、
前記コンディショニングモジュールは、前記筐体チャンバ内に配置されている、請求項1に記載の機器。
【請求項14】
血液の体外コンディショニングのための機器であって、
外部フレーム、入口カバー、前記入口カバー上に配置された流体入口、出口カバー、及び前記出口カバー上に配置された流体出口を含むコンディショニングモジュールであって、内部チャンバ、及び前記流体入口と前記流体出口との間に延びる通路を画定するコンディショニングモジュールと、
前記内部チャンバ内に配置され、且つ第一の周辺縁部を有する第一のファイバアセンブリと、
前記内部チャンバ内に配置され、且つ第二の周辺縁部を有する第二のファイバアセンブリであって、前記第一のファイバアセンブリに隣接し且つ前記第一のファイバアセンブリと直接接触して配置された、第二のファイバアセンブリと、
前記第一及び第二の周辺縁部にわたって配置されて円周方向のシールを形成するポッティング材料であって、前記円周方向のシールが、前記第一及び第二のファイバアセンブリを通り実質的に円形の断面形状を有する流路を画定し、前記流路が前記通路の一部を構成している、ポッティング材料と、
を備え、
前記流体入口が、前記通路と流体連通する入口ルーメンを有し
、前記第一のファイバアセンブリに実質的に垂直な第一の軸であって前記ポッティング材料を通って延びる第一の軸に沿って延び、前記入口ルーメンが線形の部分と部分的に円周方向の部分とを有する流路を備えており、
前記流体出口が、前記通路と流体連通する出口ルーメンを有する、機器。
【請求項15】
前記第一及び第二のファイバアセンブリは、前記通路内において前記第一及び第二のファイバアセンブリ間の接合部全体に沿って相互に直接接触している、請求項
14に記載の機器。
【請求項16】
前記通路内において前記第一及び第二のファイバアセンブリ間にいかなる構造も配置されていない、請求項
15に記載の機器。
【請求項17】
前記外部フレーム上に配置され、且つ前記ポッティング材料中に延びる分離部材をさらに含み、前記分離部材は、前記第一の周辺縁部を前記第二の周辺縁部から分離する、請求項
14に記載の機器。
【請求項18】
前記第一及び第二のファイバアセンブリは、前記通路内において前記第一及び第二のファイバアセンブリ間の接合部全体に沿って相互に直接接触し、
前記通路内において前記第一及び第二のファイバアセンブリ間にいかなる構造も配置されていない、請求項
17に記載の機器。
【請求項19】
血液の体外コンディショニングのための機器であって、
筐体チャンバを画定する筐体と、
前記筐体チャンバ内に配置されるコンディショニングモジュールであって、外部フレーム、入口カバー、前記入口カバー上に配置された流体入口、出口カバー、及び前記出口カバー上に配置された流体出口を含み、内部チャンバ、及び前記流体入口と前記流体出口との間に延びる通路を画定する、コンディショニングモジュールと、
前記内部チャンバ内に配置され、且つ第一の周辺縁部を有する第一のファイバアセンブリと、
前記内部チャンバ内に配置され、且つ第二の周辺縁部を有する第二のファイバアセンブリであって、前記第一のファイバアセンブリに隣接し且つ前記第一のファイバアセンブリと直接接触して配置された、第二のファイバアセンブリと、
前記第一及び第二の周辺縁部にわたって配置されて、円周方向のシールを形成するポッティング材料であって、前記円周方向のシールが、前記第一及び第二のファイバアセンブリを通り実質的に円形の断面形状を有する流路を画定し、前記流路が前記通路の一部を構成している、ポッティング材料と、
前記外部フレーム上に配置され、且つ前記ポッティング材料中に延びる分離部材であって、前記第一の周辺縁部を前記第二の周辺縁部から分離する分離部材と、
を備え、
前記流体入口が、前記第一のファイバアセンブリに実質的に垂直な第一の軸
であって前記ポッティング材料を通って延びる第一の軸に沿って延び、入口ルーメン、第一の入口端、前記第一の入口端と前記第一のファイバアセンブリとの間に位置決めされた第二の入口端、及び内部湾曲面を有し、前記入口ルーメンは、前記通路と流体連通し、且つ前記第一の入口端において前記第一の軸に垂直な第一の内部入口高さと、前記第二の入口端において前記第一の軸に垂直な第二の内部入口高さとを有し、前記第二の内部入口高さは、前記第一の内部入口高さより小さくされ、
前記流体出口は、前記第一のファイバアセンブリに実質的に垂直な第二の軸に沿って延び、前記通路と流体連通する出口ルーメンを有する、機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2016年9月22日出願の米国仮特許出願第62/397,996号明細書及び2017年4月17日出願の米国仮特許出願第62/486,182号明細書の利益を主張するものである。これらの関連出願の各々は、その全体が本開示に援用される。
【0002】
本開示は、血液の体外コンディショニングのための機器及び血液の体外コンディショニングのための機器の構成要素の分野に関する。より詳細には、本開示は、体外循環血液酸素化装置及びコンディショニングモジュール等の血液酸素化装置の構成要素に関する。具体的な実施形態は、内蔵された熱交換機を含む体外循環血液酸素化装置に関する。本開示は、血液の体外コンディショニングのための機器を製造する方法、及び血液の体外コンディショニングのための機器の構成要素を製造する方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
血液の体外コンディショニングのために使用される機器の現在の設計は、典型的に、それぞれ複数の中空ファイバを含むマットの1つ又は複数の集合を含む。マットは、積層体として配置され、及びポッティング材料は、マットを相互に固定するために使用される。ポッティング材料は、マットの積層体の内側部分を通って延びる内部チャンバを画定する。中空ファイバの端は、積層体の外周に沿って位置決めされ、常に開いている。血液がチャンバを通って案内されている間、熱又はガス交換流体等の流体が中空のファイバを通過できる。血液は、それが個々のファイバを横切って移動する際、特定の流体がマット内のファイバを通過したことに応答してコンディショニングされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この典型的な設計に適合する機器は、有益且つ有効であることがわかっている一方、多くの欠点を有する。したがって、血液の体外コンディショニングのための改良された機器、並びに血液の体外コンディショニングのための機器を製造する方法及びかかる機器の構成要素を製造する改良された方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
血液の体外コンディショニングのための各種の例示的な機器について説明する。
【0006】
血液の体外コンディショニングのための例示的な機器は、筐体と、線形の部分及び部分的に円周方向の部分を有する流路を有する流体入口とを含む。いくつかの実施形態において、流路の線形の部分及び流路の部分的に円周方向の部分は、同一平面内にある。他の実施形態において、流路の線形の部分は、流路の部分的に円周方向の部分に対して接線方向の又は実質的に接線方向の軸に沿って延びる。他の実施形態において、流路部分的に円周方向の部分は、部分的に球形であるか又は実質的に球形である。これらの実施形態において、流路の線形に延びる部分は、部分的に円周方向の部分がその一部である仮定上の球に対して接線方向又は実質的に接線方向の軸に沿って延びることができる。
【0007】
血液の体外コンディショニングのための例示的な機器は、筐体と、コンディショニングモジュールであって、部分的に線形であり且つ部分的に円周方向の流路を有する流体入口と、部分的に線形であり且つ部分的に円周方向の流路を有する流体出口とを有し、且つ複数のファイバマットと、複数のファイバマット上に円周方向の境界を画定して、複数のファイバマットを通した実質的に円形の流路を形成するポッティング材料とを含むコンディショニングモジュールとを含む。
【0008】
血液の体外コンディショニングのための他の例示的な機器は、筐体と、コンディショニングモジュールであって、部分的に線形であり且つ部分的に円周方向の流路を有する流体入口と、部分的に線形であり且つ部分的に円周方向の流路を有す流体出口とを有し、且つ複数のファイバマットと、複数のファイバマット上に円周方向の境界を画定して、実質的に円柱の内部チャンバを形成し、複数のファイバマットを通した実質的に円形の断面の流路を提供するポッティング材料とを含むコンディショニングモジュールとを含む。
【0009】
血液の体外コンディショニングのための他の例示的な機器は、筐体と、コンディショニングモジュールであって、流体入口と流体出口とを有し、且つ複数のファイバマットと、複数のファイバマット上に円周方向の境界を画定して、実質的に円柱の内部チャンバを形成し、複数のファイバマットを通した実質的に円形の断面の流路を提供するポッティング材料とを含むコンディショニングモジュールとを含む。流体入口は、複数のファイバマットを含む平面に実質的に垂直な第一の軸に沿って延びる。流体出口は、複数のファイバマットを含む平面に実質的に垂直な第二の軸に沿って延びる。流体入口の第一の端は、第一の軸に垂直な第一の内部高さを有し、及び流体入口の第二の端は、第一の軸に垂直な第二の内部高さを有する。第二の内部高さは、第一の内部高さより小さい。流体入口は、傾斜した内面を含み、これは、第一の内部高さから第二の内部高さに流体入口の内部ルーメンを移行させる湾曲面を画定する。
【0010】
血液の体外コンディショニングのための他の例示的な機器は、筐体と、コンディショニングモジュールであって、流体入口と流体出口とを有し、且つ第一のファイバアセンブリと第二のファイバアセンブリとを含むコンディショニングモジュールとを含む。ポッティング材料は、第一のファイバアセンブリ及び第二のファイバアセンブリ上に円周方向の境界を画定して、実質的に円柱の内部モジュールチャンバを形成し、コンディショニングモジュール内の第一のファイバアセンブリ及び第二のファイバアセンブリを通した実質的に円形の断面の流路を提供する。分離部材は、ポッティング材料の内部及び内部モジュールチャンバに関する円周方向の境界の外側において、第一のファイバアセンブリを第二のファイバアセンブリから分離する。内部モジュールチャンバ内において、第一のファイバアセンブリの終端マットは、第二のファイバアセンブリの隣接する終端マットと、内部モジュールチャンバ内におけるこれらの終端マットとファイバアセンブリとの接合部全体に沿って直接接触している。
【0011】
血液の体外コンディショニングのための他の例示的な機器は、筐体チャンバを画定する筐体と、筐体チャンバ内に配置されるコンディショニングモジュールであって、外部フレーム、入口カバー、出口カバーを含み、且つ内部チャンバを画定するコンディショニングモジュールと、内部チャンバ内に配置され、且つ第一の周辺縁部を有する第一のファイバアセンブリと、内部チャンバ内に配置され、且つ第二の周辺縁部を有する第二のファイバアセンブリであって、第二のファイバ束は、第一のファイバ束に隣接して且つそれと直接接触して配置される、第二のファイバアセンブリと、第一及び第二の周辺縁部にわたって配置されて、第一及び第二のファイバアセンブリを通した通路であって、実質的に円形の断面形状を有する通路を画定する円周方向のシールを形成するポッティング材料と、外部フレーム上に配置され、且つポッティング材料中に延びる分離部材であって、第一の周辺縁部を第二の周辺縁部から分離する分離部材と、入口カバー上に配置され、且つ第一のファイバアセンブリに実質的に垂直な第一の軸に沿って延びる流体入口であって、入口ルーメンと、第一の入口端及び第一の入口端と第一のファイバアセンブリとの間に位置決めされた第二の入口端と、内部湾曲面とを有し、入口ルーメンは、通路と流体連通し、且つ第一の入口端において第一の軸に垂直な第一の内部入口高さと、第二の入口端において第一の軸に垂直な第二の内部入口高さとを有し、流体入口は、第一の入口端と、第一の入口端と第一のファイバアセンブリとの間に位置決めされた第二の入口端とを有し、入口ルーメンは、第一の入口端において第一の軸に垂直な第一の内部入口高さと、第二の入口端において第一の軸に垂直な第二の内部入口高さとを有し、第二の内部入口高さは、第一の内部入口高さより小さい、流体入口と、出口カバー上に配置され、且つ第一のファイバアセンブリに実質的に垂直な第二の軸に沿って延びる流体出口であって、通路と流体連通する出口ルーメンを有する流体出口とを含む。
【0012】
ポッティングされたファイバアセンブリの各種の例示的な製造方法が記載される。
【0013】
ポッティングされたファイバアセンブリの例示的な製造方法は、第一の複数のファイバマットと第二の複数のファイバマットとを含む第一のファイバアセンブリを、第一の複数のファイバマットのファイバが第二の複数のファイバマットのファイバマットのファイバに実質的に直交して配置されるように組み立てるステップと、第一のファイバアセンブリを裁断して、実質的に正方形の形状を有するファイバアセンブリ前駆体を形成するステップと、ファイバアセンブリ前駆体を、ファイバアセンブリ前駆体をその中心軸上で回転させるための遠心分離機に取り付けられるようになされたカートリッジ内にセットするステップと、遠心分離機内でカートリッジとファイバアセンブリ前駆体とを回転させて、ファイバアセンブリ前駆体にわたるポッティング材料の半径方向の分散を実現するステップであって、ポッティング材料は、円周方向の境界を形成し、且つ実質的に円形の断面形状を有する流路を画定する、ステップとを含む。
【0014】
血液の体外コンディショニングのための機器の各種の例示的な製造方法が記載される。
【0015】
血液の体外コンディショニングのための機器の例示的な製造方法は、第一の複数のファイバマットと第二の複数のファイバマットとを含む第一のファイバアセンブリを、第一の複数のファイバマットのファイバが第二の複数のファイバマットのファイバに実質的に直交して配置されるように組み立てるステップと、第一のファイバアセンブリを裁断して、実質的に正方形の形状を有するファイバアセンブリ前駆体を形成するステップと、ファイバアセンブリ前駆体を、ファイバアセンブリ前駆体をその中心軸上で回転させるための遠心分離機に取り付けられるようになされたカートリッジ内にセットするステップと、ポッティング材料をカートリッジ内にセットするステップと、遠心分離機内でカートリッジとファイバアセンブリ前駆体とを回転させて、ファイバアセンブリ前駆体にわたるポッティング材料の半径方向の分散を実現するステップであって、ポッティング材料は、実質的に円柱の内部チャンバを画定するファイバアセンブリ上に円周方向の境界を形成し、ファイバアセンブリのファイバマットを通した実質的に円形の断面の流路を提供する、ステップと、ファイバアセンブリをコンディショニングモジュール内にセットするステップと、コンディショニングモジュールを、第一及び第二の筐体要素によって共同で画定される内部チャンバ内にセットして、血液の体外コンディショニングのための機器を形成するステップとを含む。
【0016】
特許請求される機器及び方法のさらなる理解は、添付の図面を参照しながら、選択された例に関する下記の詳細な説明を読むことによって得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】血液の体外コンディショニングのための第一の例示的な機器の斜視図である。
【
図3A】第一の例示的な機器の上方パネルの部分拡大図である。
【
図4】第一の例示的な機器の入口の部分拡大図である。
【
図5】第一の例示的な機器の入口及びセンサモジュールの底部部分拡大図である。
【
図6】第一の例示的な機器の交換及び加熱アセンブリの側面図である。
【
図7】第一の例示的な機器のファイバアセンブリの正面図である。
【
図8】ファイバアセンブリに含められる前の2つのファイバマットの正面図である。
【
図9】第一の例示的な機器のコンディショニングモジュールの斜視図である。
【
図9A】第一の例示的な機器のコンディショニングモジュールの側面図である。
【
図9B】第一の例示的な機器のコンディショニングモジュールの別の側面図である。
【
図9C】第一の例示的な機器のコンディショニングモジュールの上面図である。
【
図9D】第一の例示的な機器のコンディショニングモジュールの別の斜視図である。
【
図10】第一の例示的な機器のコンディショニングモジュールの分解図である。
【
図11】代替的なコンディショニングモジュールの断面図である。
【
図12】
図11に示される代替的なコンディショニングモジュールの別の断面図である。
【
図13】血液の体外コンディショニングのための第二の例示的な機器の斜視図である。
【
図14】第二の例示的な機器のコンディショニングモジュールの斜視図である。
【
図15】第二の例示的な機器のコンディショニングモジュールの分解図である。
【
図16A】第二の例示的な機器の入口インサートの正面図である。
【
図17A】代替的な入口インサートの部分図である。
【
図17B】入口カバー及び
図17Aに示される入口インサートの一部切欠き断面図である。
【
図17D】入口カバー及び
図17Aに示される入口インサートの別の一部切欠き断面図である。
【
図17E】入口カバーから分離された、
図17Dに示される入口インサートの拡大断面図である。
【
図17F】入口インサートから分離された入口カバーの底面図である。
【
図18】血液の体外コンディショニングのための第三の例示的な機器の斜視図である。
【
図19】血液の体外コンディショニングのための第三の例示的な機器の別の斜視図である。
【
図20】第三の例示的な機器のコンディショニングモジュールの一部切欠き断面図である。
【
図21】第三の例示的な機器のコンディショニングモジュールの別の一部切欠き断面図である。
【
図26】血液の体外コンディショニングのための機器で使用するのに適したファイバアセンブリの製造方法の概略図である。
【
図27】血液の体外コンディショニングのための機器の製造方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の詳細な説明及び添付の図面は、各種の例示的な機器及び方法を説明及び図示する。これらの例の説明及び図示により、当業者は、本発明の機器の例を製造し、使用し、本発明の方法の例を実行することができる。これらは、特許請求の範囲を決して限定しない。
【0019】
本明細書で使用される限り、「実質的に円形の断面形状」という用語及び文法的に関係する用語は、真円又は真円ではなくても円であると即座に認識可能な断面形状を指す。本明細書に記載されている種類の機器を製造するのに適した容認可能な誤差によって真円ではないが、円形として即座に認識可能な断面形状は、実質的に円であると考えられる。
【0020】
本明細書で使用される限り、「実質的に直交して」という用語及び文法的に関係する用語は、一方の項目が他方の項目に完璧に直交して位置決めされるか、又は一方の項目が、他方の項目に完璧に直交していなくても、他方の項目に直交すると即座に認識可能な方法で位置決めされる、2つの項目の相対的な構造的配置を指す。本明細書に記載の種類の機器を製造するのに適した容認可能な誤差によって完璧に直交しないが、直交すると即座に認識可能な2つの項目間の相対的な構造的配置は、実質的に直交して位置決めされると考えられる。
【0021】
本明細書で使用される限り、「実質的に平行な」という用語及び文法的に関係する用語は、一方の項目が他方の項目に完璧に平行に位置決めされるか、又は一方の項目が、他方の項目に完璧に平行でなくても、他方の項目に平行であると即座に認識可能な方法で位置決めされる、2つの項目の相対的な構造的配置を指す。本明細書に記載の種類の機器を製造するのに適した容認可能な誤差によって完璧に平行ではないが、平行であると即座に認識可能な2つの項目間の相対的な構造的配置は、実質的に平行であると考えられる。
【0022】
本明細書で使用される限り、「実質的に垂直な」という用語及び文法的に関係する用語は、一方の項目が他方の項目に完璧に垂直に位置決めされるか、又は一方の項目が、他方の項目に完璧に垂直でなくても、他方の項目に垂直であると即座に認識可能な方法で位置決めされる、2つの項目の相対的な構造的配置を指す。本明細書に記載の種類の機器を製造するのに適した容認可能な誤差によって完璧に垂直ではないが、垂直であると即座に認識可能な2つの項目間の相対的な構造的配置は、実質的に垂直であると考えられる。
【0023】
図1、2、3、3A、4、5、6、7、8、9、9A、9B、9C、9D、及び10の各々は、血液の体外コンディショニングのための例示的な機器100又は例示的な機器100のアセンブリ若しくは構成要素を示す。
図1、2、及び3の各々は、機器100を完全に組み立てられた形態で示し、
図3A、4、5、6、7、8、9、9A、9B、9C、9D、及び10の各々は、機器100の他の構成要素及び/又は部分からある程度分離した機器100のアセンブリ又は構成要素を示す。
【0024】
機器100は、筐体110を有し、これは、概して、第一の端112、第二の端114、第一の側面116、及び第二の側面118を提供する。第一の端112は、第二の端114の概して反対にあり、第一の側面116は、第二の側面118の概して反対にある。筐体110は、第一の筐体要素120と第二の筐体要素130とを有し、これらは、相互に取り付けられて筐体110を形成する。図の実施形態は、第一の筐体要素120と第二の筐体要素130とを含むが、ある実施形態では単独の一体の筐体要素も使用できる点に留意されたい。
【0025】
第一の筐体要素120は、開口122と制御チャンバ124とを画定する。情報パネル126は、第一の筐体要素120に固定され、制御チャンバ124に隣接して配置される。第二の筐体要素130は、開口132を画定する。第一の筐体要素120と第二の筐体要素130とは、共同で内部チャンバ134を画定する。
【0026】
入口カバー140は、第一の筐体要素120の開口122内に配置される。
図1において最もよく示されているように、入口カバー140は、第一の筐体要素120の開口122にわたって広がる。入口カバー140は、窓142を画定し、それによって機器100の内部チャンバ134内で入口カバー140を通って流れる流体を目視で観察できる。また、入口カバー140は、後に詳細に説明するように、機器100の内部チャンバ134内に配置される構成要素、例えばコンディショニングモジュール310等に流体が到達できるようにする構造を画定する。
図1に最もよく示されているように、入口カバー140は、コンディショニングモジュール310により画定される内部チャンバと機器100の外部環境とを流体連通させる、一体に形成された入口144を画定し、これは、体外血液循環回路にあるような取り付けられた流体供給ラインを含み得る。入口カバー140が第一の筐体要素120と接合する開口122の周辺に沿ってシールを含めることができる。
【0027】
図の実施形態において、入口144は、一方の端で線形であり、他方の端で部分的に円周方向である流路を有する。そのため、ポート148は、線形の流路を画定し、それは、機器100の内部チャンバ134内の機器100のコンディショニングモジュール310に直接隣接して配置される入口144の部分における部分的に円周方向の流路146に徐々に移行する。ポート148は、一方の端で概して丸い開口と、他方の端で内部チャンバ134内のコンディショニングモジュール310により画定される、内部チャンバへと開く部分的に円周方向の開口とを提供して、コンディショニングモジュール310内に配置された第一のファイバアセンブリ330及び第二のファイバアセンブリ350に流体が到達できるようにする。入口144は、ポート148において第一の内部高さ150と、反対の端において第二の内部高さ152とを有する。第一の内部高さ150と第二の内部高さ152との各々は、入口144の長さ方向軸に直交して配置される入口144の横方向軸に沿って測定される。図の実施形態において、第一の高さ150は、第二の高さ152より小さい。その結果、入口144は、ポート148における第一の高さ150から、入口144がコンディショニングモジュール310と接合する反対の端におけるより大きい第二の高さ152に移行するテーパ154を画定する。この構造的配置は、有利であると考えられ、なぜなら、少なくとも、それによってコンディショニングモジュール310により画定される円形の断面の流路を横切る方向に血液が分散しやすくなるからである。特定の実施形態による機器では、第一及び第二の高さの他の配置を使用できる。例えば、ある実施形態による機器の入口は、第二の高さより大きいか、それと等しいか、又は実質的にそれと等しい第一の高さを有することができる。ただし、これらの代替的な配置は、本発明者らが図の例の場合に特定した利点を提供しないことがあり得る。
【0028】
出口カバー160は、第二の筐体要素130の開口132内に配置される。
図2において最もよく示されているように、出口カバー160は、第二の筐体要素130の開口132にわたって広がる。出口カバー160は、窓162を画定し、それによって機器100の内部チャンバ134内に配置される構成要素、例えばコンディショニングモジュール310等から出て出口カバー160を通って流れる流体を目視で観察できる。また、出口カバー160は、後に詳細に説明するように、機器100の内部チャンバ134内に配置される構成要素、例えばコンディショニングモジュール310等から流体が出ることができるようにする構造を画定する。
図2において最もよく示されているように、出口カバー160は、機器100のコンディショニングモジュール310により画定される内部チャンバと機器100の外部環境とを流体連通させる、一体に形成される出口164を画定し、これは、体外血液循環回路にあるような取り付けられた流体供給ラインを含み得る。出口カバー160が第二の筐体要素130と接合する開口132の周辺に沿ってシールを含めることができる。
【0029】
図の実施形態において、出口164は、一方の端で線形であり、他方の端で部分的に円周方向である流路を有する。そのため、ポート168は、線形の流路を画定し、それは、機器100の内部チャンバ134内の機器100のコンディショニングモジュール310に直接隣接して配置される出口164の部分における部分的に円周方向の流路166に徐々に移行する。ポート168は、一方の端で概して丸い開口と、他一方の端で内部チャンバ134内のコンディショニングモジュール310により画定される、内部チャンバへと開く部分的に円周方向の開口とを提供して、コンディショニングモジュール310内に配置された第一のファイバアセンブリ330及び第二のファイバアセンブリ250から流体が出られるようにする。出口164は、ポート168において第一の内部高さ170と、反対の端において第二の内部高さ172とを有する。第一の内部高さ170と第二の内部高さ172との各々は、出口164の長さ方向軸に直交して配置される出口164の横方向軸に沿って測定される。図の実施形態において、第一の高さ170は、第二の高さ172より小さい。その結果、出口164は、ポート168における第一の高さ170から、出口164がコンディショニングモジュール310と接合する反対の端におけるより大きい第二の高さ172に移行するテーパ174を画定する。この構造的配置は、有利であると考えられ、なぜなら、少なくとも、それによってコンディショニングモジュール310により画定される円形の断面の流路から出る血液を回収しやすくなるからである。特定の実施形態による機器では、第一及び第二の高さの他の配置を使用できる。例えば、ある実施形態による機器の出口は、第二の高さより大きいか、それと等しいか、又は実質的にそれと等しい第一の高さを有することができる。ただし、これらの代替的な配置は、本発明者らが図の例の場合に特定した利点を提供しないことがあり得る。
【0030】
一般に、
図2に最もよく示されているように、入口144のポート148は、筐体110から第一の方向に延び、出口164のポート168は、筐体110から反対の第二の方向に延びる。その結果、入口144により画定される部分的に円周方向の経路146は、第一の円周方向に延び、出口164により画定される部分的に円周方向の経路166は、第一の円周方向とは実質的に反対の第二の円周方向に延びる。
【0031】
図の実施形態において、
図9及び10に最もよく示され、また後述されるように、入口カバー140と出口カバー160とは、機器100の内部チャンバ134内に配置されたコンディショニングモジュール310の構成要素である。
【0032】
第二の筐体要素130は、コンディショニングモジュール310のガス入口180及びガス出口182を受ける開口を画定する。後により詳細に説明するように、ガス入口180とガス出口182とは、ファイバアセンブリと共同でガス経路184を画定し、それによって酸素又は他の適当なガス等の送達ガスが機器100を通って流れ、機器内を流れる血液等の流体と相互作用し、流体のガス交換及び酸素化等の所望のコンディショニングを実現することができる。第二の筐体要素130は、コンディショニングモジュール310の熱交換流体入口190及び熱交換流体出口192を受けるための開口も画定する。後により詳細に説明するように、熱交換流体入口190と熱交換流体出口192とは、ファイバアセンブリと共同で熱交換流体経路194を画定し、それによって滅菌水又は他の適当な熱交換流体等の送達された熱交換流体が機器100を通って流れ、機器を流れる血液等の流体と相互作用して、流体の温め及び/又は加熱等の所望のコンディショニングを実現することができる。
【0033】
図1及び4に最もよく示されているように、センサモジュール210は、入口144上に配置される。入口144を通して見たセンサモジュール210の底面を示す
図5に最もよく示されているように、図の実施形態におけるセンサモジュール210は、第一のセンサ212、第二のセンサ214、第三のセンサ216、及び第四のセンサ218を含む。センサ212、214、216、218の各々は、入口144の表面上において、センサが、入口144を通って流れる流体について適切な測定及び/又は計算を行うことができるように位置決めされる。特定の実施形態に従い、機器のセンサモジュール内に任意の適当なセンサを含めることができ、当業者であれば、特定の機器に適したセンサを、機器に使用される予定の流体の性質、特定の患者の特性、及び/又は治療計画、並びに他の検討事項を含む各種の検討事項に基づいて選択できる。適当なセンサの例には、圧力センサ、温度センサ、化学センサ、ガスセンサ、光センサ、赤外線センサ、及び他のセンサが含まれるが、これらに限定されない。センサモジュール210は、制御チャンバ124内のコントローラに、例えば電気、無線又はセンサデータ及び/又は他の情報を、センサデータ及び/又は他の情報を処理し且つ/又は機器100の使用者に対して表示するようになされたコントローラに送信するのに適した動作的接続によって動作的に接続される。例えば、図の実施形態のセンサモジュール210は、リボンケーブルにより、制御チャンバ124内に配置されたコントローラに接続される。コントローラは、センサモジュール210からコントローラに送信されたセンサデータに関する情報及び/又は他の情報を処理し、センサデータに関する情報及び/又は他の情報を情報パネル126上に表示し、使用者は、容易にこれを見たり、アクセスしたりすることができる。
【0034】
センサモジュールは、必要に応じて出口164に配置することもできる。出口164上に配置されたセンサモジュールが含まれる場合、それは、入口144上に配置されるセンサモジュール210と同じであり得、又は入口144上に配置されるセンサモジュール210と異なり得る。また、ある実施形態では、出口164上に配置されるセンサモジュールは、存在するが、入口144上になくてもよい。入口及び/又は出口上に配置されるセンサモジュールの代わりに又はそれに加えて、1つ又は複数のセンサモジュールを機器内の他の適当な場所に配置することもできる。例えば、特定の実施形態によれば、1つ又は複数のセンサモジュールを機器のコンディショニングモジュール内に配置できる。
【0035】
コンディショニングモジュール310は、機器100の内部チャンバ134内に配置される。コンディショニングモジュール310は、機器を通って流れる流体がガス経路194を通って流れるガス及び熱交換経路196を通って流れる熱交換流体と相互作用して、流体の所望のコンディショニングを実現することができるようにする構造を提供する。
【0036】
図6及び10に最もよく示されているように、コンディショニングモジュール310は、第一のチャンバ314と第二のチャンバ316とを有する。フレーム318は、第一のチャンバ314と第二のチャンバ316との間に配置され、チャンバ314、316の相対位置を実質的に固定する。壁部材311、313、315は、フレーム318に取り付けられ、コンディショニングモジュール310の各部分を通じて流体の流れを案内するための様々な入口、出口、及び通路を画定する。例えば、壁部材311は、ガス入口180とガス出口182とを画定し、壁部材313は、熱交換流体入口190を画定し、壁部材315は、熱交換流体出口192を画定する。図の実施形態において、フレーム318は、第一のチャンバ314及び第二のチャンバ316と組み合わされる別の構成要素である。しかしながら、ある実施形態では、フレームを第一のチャンバ314及び第二のチャンバ316と一体に形成することも可能である。フレーム318のように別々のフレームが使用される場合、フレームは、有利には、第一のチャンバ314及び第二のチャンバ316に対し、例えば適当なシーラントの塗布、溶接結合等の適当な結合の形成又は部材を相互に取り付けるのための他の適当な手段を通じて取り付けられる。入口カバー140は、フレーム318に固定され、第一のチャンバ314に隣接して配置される。出口カバー160は、フレーム318に固定され、第二のチャンバ316に隣接して配置される。
【0037】
後により詳細に説明するように、コンディショニングモジュール310は、通路326を画定し、これは、入口カバー140の円周方向の凹部から第一のチャンバ314及び第二のチャンバ316を通って出口カバー160の円周方向の凹部に延びる。入口側では、通路326は、入口カバー140の入口144及び出口カバー160の出口164と流体連通する。そのため、通路326は、コンディショニングモジュール310を通って延び、それにより、流体は、コンディショニングモジュール310の第一のチャンバ314及び第二のチャンバ316を通り、実際に入口144から出口164に流れることができる。また、後により詳細に説明するように、通路326は、実質的に円形の断面形状を有し、その寸法は、入口カバー140及び出口カバー160により画定される円周方向の凹部と実質的に同様である。使用中、流体は、通路326を通り、コンディショニングモジュール310の第一のチャンバ314と第二のチャンバ316とを通り、矢印328の方向に流れる。
【0038】
第一のファイバアセンブリ330は、第一のチャンバ314内に配置される。同様に、第二のファイバアセンブリ350は、第二のチャンバ316内に配置される。第一のファイバアセンブリ330は、第一の複数のファイバマット332と第二の複数のファイバマット334とを含む。第一の複数のファイバマット332の各ファイバマットは、複数の中空ファイバ336を含む。同様に、第二の複数のファイバマット334の各ファイバマットは、複数の中空ファイバ338を含む。
図7及び8に最もよく示されているように、第一のファイバアセンブリ330に含まれる第一の複数のファイバマット332のファイバマットは、そのファイバ336が第二の複数のファイバマット334のファイバマットのファイバ338に実質的に直交して配置されるように配置される。また、
図7に最もよく示されているように、ポッティング材料340は、第一のファイバアセンブリ330にわたって配置され、円周方向のシール342を作り、それが第一のファイバアセンブリ330を通した流路を画定し、これは、実質的に円形の断面形状344を有し、その寸法は、入口カバー140により画定される円周方向の凹部と実質的に同様である。
【0039】
第二のファイバアセンブリ350は、第三の複数のファイバマット352を含む。第三の複数のファイバマット352の各ファイバマットは、複数の中空ファイバ354を含む。第二のファイバアセンブリ350に含まれる第三の複数のファイバマット352のファイバマットは、そのファイバ354が第一の複数のファイバマット332のファイバ336に実質的に平行に、且つ第二の複数のファイバマット334のファイバマットのファイバ338に直交して配置されるように配置される。ポッティング材料360は、第二のファイバアセンブリ350にわたって配置され、円周方向のシール362を作り、それが第二のファイバアセンブリ350を通した流路を画定し、これは、実質的に円形の断面形状364を有し、その寸法は、出口カバー160により画定される円周方向の凹部と実質的に同様である。第二のファイバアセンブリ350は、第四の複数のファイバマットを含むことができ、これは、第三の複数のファイバマット352と散在され、そのファイバが第二の複数のファイバマット334のファイバ338に実質的に平行に、且つ第一の複数のファイバマット332及び第三の複数のファイバマット352のファイバマットのファイバ336に直交して配置されるように配置される。
【0040】
図8は、第一の複数のファイバマット332のファイバマット331を示し、これは、第二の複数のファイバマット334のファイバマット333に隣接して、そのファイバ336が第二の複数のファイバマット334のファイバマットのファイバ338に実質的に直交して配置されるように配置される。第一の複数のファイバマット332と第二の複数のファイバマット334の一連のファイバマットとは、このように配置され、相互に散在されて、第一のファイバマットアセンブリ330の前駆体を組み立てることができる。第一の複数のファイバマット332及び第二の複数のファイバマット334の所望の数のファイバマットをこのように配置し、相互に散在在させた後、前駆体アセンブリを裁断して正方形を形成できる。その後、ポッティング材料を、例えば後述のような方法を用いて追加し、第一のファイバアセンブリ330を形成することができる。マットは、ポッティング材料が追加された後に裁断され、ファイバの開放端が露出する。
【0041】
ある実施形態による機器のファイバアセンブリは、任意の適当な方法で構成及び配置され得、当業者であれば、特定の実施形態による機器のための適当な構成を、ファイバアセンブリ内のファイバマットの中空ファイバを通過する流体の種類等、各種の検討事項に基づいて選択できる。例えば、図の実施形態において、第一のファイバアセンブリ330と第二のファイバアセンブリ350とは、ほぼ同数のファイバマットを含む。ファイバアセンブリ330、350の各々は、1つ又は複数の流体に使用でき、これは、それぞれの複数のファイバマットが直交して配置されるからである。例えば、第一のファイバアセンブリ330は、ガス交換流体に第一の複数のファイバマット332を通過させ、熱交換流体に第二の複数のファイバマット334を通過させるために使用できる。また、第二のファイバアセンブリ350は、ガス交換流体に第三の複数のファイバマット352を通過させ、また第四の複数のファイバマットが含まれる場合、それも通過させるために使用できる。代替的に、第二のファイバアセンブリ350は、第一のファイバアセンブリ330と同様に使用でき。そのため、第二のファイバアセンブリは、ガス交換流体に第三の複数のファイバマット352を通過させ、熱交換流体に第四の複数のファイバマットを通過させるために使用できる。
【0042】
図11及び12は、代替的なコンディショニングモジュール310’を示す。代替的なコンディショニングモジュール310’は、前述のコンディショニングモジュール310の代わりに第一の例示的機器に使用できる。コンディショニングモジュール310’は、前述のコンディショニングのモジュール310と同様であるが、以下に詳細に述べる点が異なる。そのため、コンディショニングモジュール310’は、機器100等の機器の内部チャンバ内に配置される。コンディショニングモジュール310’は、機器を通って流れる流体がガス通路を通って流れるガス及び熱交換通路を通って流れる熱交換流体と相互作用して、流体の所望のコンディショニングを実現できるようにする構造を提供する。
【0043】
コンディショニングモジュール310’は、外部フレーム371’を有し、そこに入口カバー140’が固定される。出口カバー160’も外部フレーム371’に固定され、入口カバー140’の反対に位置決めされる。外部フレーム371’、入口カバー340’、及び出口カバー160’は、共同で内部モジュールチャンバ373’を画定する。コンディショニングモジュール310’は、通路326’を画定し、これは、入口カバー140’の円周方向の凹部から内部モジュールチャンバ373’を通って出口カバー160’の円周方向の凹部に延びる。入口側では、通路326’は、入口カバー140’の入口144’と流体連通し、出口側では、通路326’は、出口カバー160’の出口164’と流体連通する。そのため、通路326’は、コンディショニングモジュール310’を通って延び、それにより、流体は、コンディショニングモジュール310’の内部モジュールチャンバ373’を通り、実際に入口144’から出口164’に流れることができる。また、通路326’は、ポッティング材料340’及び360’により結合され、これは、内部モジュールチャンバ373’内に円周方向の境界を有し、通路326’に実質的に円形の断面形状を付与し、その寸法は、入口カバー140’及び出口カバー160’により画定される円周方向の凹部と実質的に同様である。使用中、流体は、通路326’を通り、コンディショニングモジュール310’の内部モジュールチャンバ373’を通って矢印328’の方向に流れる。
【0044】
第一のファイバアセンブリ330’は、内部モジュールチャンバ373’内に配置される。同様に、第二のファイバアセンブリ350’も内部モジュールチャンバ373’内に配置される。第一のファイバアセンブリ330’は、第一の複数のファイバマット332’と第二の複数のファイバマット334’とを含み、これらは、第一の複数のマット332’のファイバが第二の複数のファイバマット334’のファイバマットのファイバと実質的に直交して配置されるように配置される。ポッティング材料340’は、第一のファイバアセンブリ330’にわたって配置され、円周方向のシールを作り、それが第一のファイバアセンブリ330’を通した流路を画定し、これは、実質的に円形の断面形状を有し、その寸法は、入口カバー140により画定される円周方向の凹部と実質的に同様である。ポッティング材料340’により画定される流路は、通路326’の一部を含む。
【0045】
第二のファイバアセンブリ350’は、第三の複数のファイバマット352’と第四の複数のファイバマット354’とを含み、これらは、第三の複数のマット352’のファイバが第四の複数のファイバマット354’のファイバマットのファイバに実質的に直交して配置されるように配置される。ポッティング材料360’は、第二のファイバアセンブリ350’にわたって配置され、円周方向のシールを作り、それが第二のファイバアセンブリ350’を通した流路を画定し、これは、実質的に円形の断面形状を有し、その寸法は、出口カバー160’により画定される円周方向の凹部と実質的に同様である。ポッティング材料360’により画定される流路は、通路326’の一部を含む。
【0046】
この例において、コンディショニングモジュール310’は、第一のファイバアセンブリ330’と第二のファイバアセンブリ350’とを分離する内部フレーム部材がない。この例において、
図11及び12に示されているように、第一のファイバアセンブリ330’と第二のファイバアセンブリ350’とは、相互に直接接触している。実際に、第一のファイバアセンブリ330’の終端マット387’は、第二のファイバアセンブリ350’の隣接する終端マット389’と、通路326’内の第一のファイバアセンブリ330’と第二のファイバアセンブリ350との間の接合部385’にわたって直接接触している。ポッティング340’、360’により結合される通路326’内の第一のファイバアセンブリ330’と第二のファイバアセンブリ350’との間に他の構造は配置されていない。
【0047】
外部フレーム371’は、内部モジュールチャンバ373’内に延びる分離部材375’を含む。分離部材375’は、外部フレーム371’の1つ又は複数の内面に沿って延び、内部モジュールチャンバ373’の周囲全体に延びて、円周方向の分離部材を提供できる。分離部材375’は、ポッティング340’及びポッティング360’内に延びて部分的にこれらを分離し、第一のファイバアセンブリ330’の最も内側のファイバマットの周辺縁を入口カバー140’の方向において、また第二のファイバアセンブリの最も内側のファイバマットの周辺縁を出口カバー160’の方向において付勢する。外部フレーム371’は、入口突出部377’及び出口突出部379’も画定し、その各々が内部モジュールチャンバ373’内に内側に延びる。入口突出部377’は、第一のファイバアセンブリ330’のファイバマットの、入口カバー140’に比較的近い周辺縁を入口カバー140’の裏側から反対方向に付勢する。同様に、出口突出部379’は、第二のファイバアセンブリ350’のファイバマットの、出口カバー160’に比較的近い周辺縁を出口カバー160’の裏側から反対方向に付勢する。分離部材375’と同様に、入口突出部377’と出口突出部379’との各々は、外部フレーム371’の1つ又は複数の内面に沿って延び、必要に応じて内部モジュールチャンバ373’の周囲全体にわたって延びて、円周方向の突出部を提供することができる。分離部材375’、入口突出部377’、及び出口突出部379’の各々は、外部フレーム371’に取り付けられる別の部材を含むことができるか、又は外部フレーム371’と一体に形成され得る。さらに、入口突出部は、入口カバーに取り付けられた別の部材であり得、又は入口カバーと一体に形成され得る。同様に、出口突出部は、出口カバーに取り付けられる別の部材であり得、又は出口カバーと一体に形成され得る。
【0048】
分離部材375’、入口突出部377’、及び出口突出部379’は、共同で第一のファイバアセンブリ330’の周辺縁を第二のファイバアセンブリ350’の周辺縁から部分的に分離し、第一のファイバアセンブリ330’及び第二のファイバアセンブリ350’のファイバマットの周辺縁をそれぞれのポッティング340’、360’の幅内でより小さい高さへと先細にする。この構造の構成は、有利と考えられ、なぜなら、少なくとも、それによって前述のように第一のファイバアセンブリ330’と第二のファイバアセンブリ350’とを直接接触させる一方、アセンブリ330’、350’の周辺を分離したままにすることができるからである。さらに、これは、アセンブリ330’、350’のファイバマット間にギャップができる可能性を縮小することにより、内部モジュールチャンバ373’内で第一のファイバアセンブリ330’と第二のファイバアセンブリ350’との有利な接触を提供する。
【0049】
図13、14、及び15の各々は、血液の体外コンディショニングのための第二の例示的な機器1000又はそのアセンブリ若しくは構成要素を示す。
図13は、完全に組み立てられた形態の機器1000を示し、
図14及び15の各々は、機器1000の他の部分からある程度分離された機器1000のアセンブリ又は構成要素を示す。
【0050】
機器1000は、筐体1010を有し、これは、一般に、第一の端1012、第二の端1014、第一の面1016、及び第二の面1018を提供する。第一の端1012は、第二の端1014と概して反対にあり、第一の面1016は、第二の面1018の概して反対にある。筐体1010は、第一の筐体要素1020と第二の筐体要素1030とを有し、これらは、相互に取り付けられて筐体1010を形成する。図の実施形態は、第一の筐体要素1020と第二の筐体要素1030とを含むが、ある実施形態では単独の一体の筐体要素も使用できる点に留意されたい。
【0051】
第一の筐体要素1020は、開口1022を画定し、第二の筐体要素1030は、開口(図示せず)を画定する。第一の筐体要素1020と第二の筐体要素1030とは、共同で内部チャンバ1034を画定する。
【0052】
入口カバー1040は、第一の筐体要素1020の開口1022内に配置される。
図13に最もよく示されているように、入口カバー1040は、第一の筐体要素1020の開口1022にわたって広がる。入口カバー1040は、窓1042を画定し、これによって機器1000の内部チャンバ1034内における入口カバー1040を通って流れる流体を目視で観察できる。また、入口カバー1040は、流体が機器1000の内部チャンバ1034内に配置されたコンディショニングモジュール1310等の構成要素に到達できるようにする構造を画定する。
図13に最もよく示されているように、入口カバー1040は、一体に形成された入口1044を画定し、これは、コンディショニングモジュール310により画定される内部チャンバと機器1000の外部環境との間の流体連通を提供し、これは、体外血液循環回路にあるような取り付けられた流体供給ラインを含み得る。入口カバー1040が第一の筐体要素1020と接合する開口1022の周辺に沿ってシールを含めることができる。
【0053】
入口1044は、一方の端で線形であり、他方の端で部分的に円周方向である流路を有する。そのため、第一の例示的な機器100と同様に、ポート1048は、線形の流路を画定し、それは、機器100の内部チャンバ1034に直接隣接して配置される入口1044の部分における部分的に円周方向の流路1046に徐々に移行する。しかしながら、この実施形態において、流路の線形部分は、流路の部分的に円周方向の部分に対して接線方向の又は実質的に接線方向の軸に沿って延びる。また、この実施形態において、流路の部分的に円周方向の部分は、部分的に球形である。すなわち、流路の円周方向の部分は、仮定上の球の一部を画定する。また、この例では、流路の線形部分は、部分的に円周方向の部分がその一部である仮定上の球に対して接線方向の又は実質的に接線方向の軸に沿って延びる。
【0054】
図16A、16B、16C、及び16Dは、入口カバー1040内に配置され、入口1044からコンディショニングモジュール310により画定される内部チャンバに流体の流れを移行させるための表面を提供する入口インサート1070を示す。入口インサート1070は、幹部1072と、第一のアーム1076と第二のアーム1078とを有する基部1074とを有する。基部は、第一のアーム1076と第二のアーム1078との間に延びる曲線縁部1080を有する。入口インサート1070は、内面1082も有し、これは、曲線縁部1080から幹部1072の先端1086に延びる傾斜面1084を画定する。入口インサート1070は、第一の外面1088及び第二の外面1090も画定し、これらは、幹部1072の長さ方向軸1092に沿って相互に交差する平面内にある。外面1088、1090は、任意の適当な角度で相互に交差する平面上にあり得る。図の実施形態において、外面1088、1090は、直交するか又は実質的に直交する角度で相互に交差する平面上にあり、これは、入口1044及び入口カバー1040内で入口インサート1070を位置決めするために有利であると考えられる。
図16Cにおい最もよく示されているように、入口インサート1070は、底面1098上に第一の凹部1094と第二の凹部1096とを画定する。凹部1094、1096は、機器1000の最終的なアセンブリ内のポッティング材料と相互作用する大きさ及び構成である。図の入口インサート1070は、2つの凹部1094、1096を有するが、特定の実施形態により、入口インサートに任意の適当な数の凹部を含めることができることを理解されたい。
【0055】
傾斜面1084は、任意の適当な構成を有することができる。図の実施形態において、傾斜面1084は、実質的に部分的な球面を有し、本発明者らは、それが、流体が入口1044を通って機器1000の内部チャンバ1034に移動する際に有利な流体流の特性を提供することを特定している。また、傾斜面1084は、平滑であり、構造的な中断がない。
【0056】
入口インサート1070は、入口カバー1040と一体に形成できる。しかしながら、本発明者らは、入口インサート1070を、入口カバー1040に最終的に固定される別の構造として製造することが有利であることを特定しており、なぜなら、少なくとも、この方式により、最終的に機器1000の性能に影響を与えかねない流路内の硬い角部の存在が回避されるからである。別の構造として製造された場合、ある実施形態における入口インサート1070は、接着剤などを含む従来の任意の取付技術又は手段を用いて入口カバー1040に取り付けることができる。
【0057】
出口カバー1060は、第二の筐体要素1030の開口(図示せず)内に配置される。出口カバー1060は、第二の筐体要素1030の開口にわたって広がる。出口カバー1060は、窓を画定し、これによって機器1000の内部チャンバ1034内に配置されるコンディショニングモジュール1310等の構成要素から流れる流体を目視で観察できる。出口カバー1060は、機器1000の内部チャンバ1034内に配置されるコンディショニングモジュール1310等の構成要素から流体が出るための構造を画定する。
図15に最もよく示されているように、出口カバー1060は、一体に形成された出口1064を画定し、これは、コンディショニングモジュール1310により画定される内部チャンバと機器1000の外部環境との間の流体連通を提供し、これは、体外血液循環回路にあるような取り付けられた流体供給ラインを含み得る。出口カバー1060が第二の筐体要素1030と接合する開口1032の周囲に沿ってシールを含めることができる。
【0058】
コンディショニングモジュール1310は、機器1000の内部チャンバ1034内に配置される。コンディショニングモジュール1310は、機器1000を通って流れる流体が、機器1000及び/又はコンディショニングモジュール1310により画定される流体的に別の流体流路を通って流れる別の流体と相互作用して、例えばガス経路を通って流れるガス及び熱交換経路を通って流れる熱交換流体等の流体の所望のコンディショニングを実現することができるようにする構造を提供する。
【0059】
図17A、17B、17C、17D、及び17Eは、本発明による機器に使用するのに適した代替的な入口インサート1070’を示す。入口インサート1070’は、上述の入口インサート1070と同様であるが、下記に詳細に述べる点が異なる。入口インサート1070’は、入口カバー1040’内に配置され、入口1044’から、コンディショニングモジュールにより画定される内部チャンバへと流体の流れを移行させるための表面を提供する。入口インサート1070’は、幹部1072’と、第一のアーム1076’と第二のアーム1078’とを有する基部1074’とを有する。基部は、第一のアーム1076’と第二のアーム1078’との間に延びる湾曲縁部1080’を有する。入口インサート1070’は、内面1082’も有し、これは、湾曲縁部1080’から幹部1072’の先端1086’に延びる傾斜面1084’を画定する。
図17D及び17Eに最もよく示されているように、入口インサート1070’は、底面1098’上に第一の凹部1094’、第二の凹部1096’、及び第三の凹部1097’を画定する。この例において、入口インサート1070’は、底面1098’からその反対方向に延びるリブ1099’を画定する。
【0060】
図17B及び17Dに最もよく示されているように、入口インサート1070’は、入口カバー1040’及び入口1044’と共同で、流体入口及びその中を通って延びる流路のための異なる内部高さを画定する。流体入口1044’は、入口カバー1040’を含む平面及び入口カバー1040’(図示せず)を含む機器に関連付けられる複数のファイバマットを含む平面にも実質的に垂直な第一の軸1051’に沿って延びる。流体入口1044’の第一の端1053’は、第一の軸1051’に垂直な第一の内部高さ1055’を有し、流体入口1044’の第二の端1057’は、第一の軸1051’に垂直な第二の内部高さ1059’を有する。第二の内部高さ1059’は、第一の内部高さ1055’より小さい。傾斜面1084’は、湾曲面を画定し、これは、流体入口1044’の内部ルーメン1061’を第一の内部高さ1055’から第二の内部高さ1059’に移行させる。この構造の構成は、有利であると考えられ、なぜなら、少なくとも、内部高さ1055’、1059’との間の相対的な差は、ある実施形態により入口1044’を通って機器内に含まれるコンディショニングモジュール内に流れる流体のための所望の流体特性を提供するからである。
【0061】
図15に最もよく示されているように、コンディショニングモジュール1310は、第一のチャンバ1314と第二のチャンバ1316とを有する。フレーム1318は、第一のチャンバ1314と第二のチャンバ1316との間に配置され、チャンバ1314、1316の相対位置を実質的に固定する。図の実施形態において、フレーム1318は、別の構成要素であり、これは、第一のチャンバ1314及び第二のチャンバ1316と組み立てられる。しかしながら、ある実施形態において、フレームは、第一のチャンバ1314及び第二のチャンバ1316と一体に形成することもできる。フレーム1318のように別のフレームが使用される場合、フレームは、有利には、第一のチャンバ1314及び第二のチャンバ1316に対し、例えば適当なシーラントの塗布、溶接結合等の適当な結合の形成又は部材を相互に取り付けるのに適した他の手段を通じて取り付けられる。入口カバー1040は、フレーム1318に固定され、第一のチャンバ1314に隣接して配置される。出口カバー1060は、フレーム1318に固定され、第二のチャンバ1316に隣接して配置される。
【0062】
図18、19、20、及び21の各々は、血液の体外コンディショニングのための第三の例示的な機器2000又はそのアセンブリ若しくは構成要素を示す。
図18及び19は、完全に組み立てられた形態の機器2000を示し、
図20及び21は、機器2000のコンディショニングモジュール2310の部分断面図を示す。
【0063】
機器2000は、前述の機器100、1000と同様であるが、以下に詳細に述べる点が異なる。機器2000は、筐体2010を有し、これは、一般に、第一の端2012、第二の端2014、第一の面2016、及び第二の面2018を提供する。第一の端2012は、第二の端2014の概して反対にあり、第一の面2016は、第二の面2018の概して反対にある。筐体2010は、内部チャンバ2034と、内部チャンバ2034への開口2022、2023とを画定する。
【0064】
コンディショニングモジュール2310は、筐体の内部チャンバ2034内において、入口カバー2040が開口2022内に位置決めされ、出口カバー2060が開口2023内に位置決めされるように配置される。入口カバー2040は、窓2042を画定し、これによって入口カバー2040を通ってコンディショニングモジュール2310により画定される内部モジュールチャンバ2373に流れる流体を目視で観察できる。また、入口カバー2040は、流体がコンディショニングモジュール2310により画定される内部モジュールチャンバ2373に到達できるようにする構造を画定する。入口カバー2040は、一体に形成された入口2044を画定し、これは、コンディショニングモジュール2310により画定される内部モジュールチャンバ2373と機器2000の外部環境との間の流体連通を提供し、これは、体外血液循環回路内にあるような取り付けられた流体供給ラインを含み得る。出口カバー2060は、窓2062を画定し、これによって出口カバー2060を通ってコンディショニングモジュール2310により画定される内部モジュールチャンバ2373から流れる流体を目視で観察できる。また、出口カバー2060は、コンディショニングモジュール2310により画定された内部モジュールチャンバ2373から流体が出ることのできる構造を画定する。出口カバー2060は、一体に形成された出口2064を画定し、これは、コンディショニングモジュール2310により画定された内部モジュールチャンバ2373と機器2000の外部環境との間の流体連通を提供し、これは、体外血液循環回路にあるような取り付けられた流体排出ラインを含み得る。入口カバー2040と出口カバー2060とは、入口2044と出口2064が何れも概して機器2000の第二の端2014上に位置決めされるように位置決めされる。図の実施形態において、入口2044及び出口2064の長さ方向軸は、同一平面内にある。
【0065】
図20及び21に最もよく示されているように、コンディショニングモジュール2310は、外部フレーム2371を有し、そこに入口カバー2040と出口カバー2060とが固定される。外部フレーム2371、入口カバー2040、及び出口カバー2060は、共同で内部モジュールチャンバ2373を画定する。コンディショニングモジュール2310は、通路2326を画定し、これは、入口カバー2040から内部モジュールチャンバ2373を通って出口カバー2060に延びる。通路2326は、入口カバー2040の入口2044及び出口カバー2060の出口2064と流体連通する。そのため、通路2326は、コンディショニングモジュール2310を通って延び、それにより、流体は、コンディショニングモジュール2310の内部モジュールチャンバ2373を通って流れることができる。通路2326は、ポッティング材料2340及び2360により結合され、これは、内部モジュールチャンバ2373内に円周方向の境界を有し、通路2326に実質的に円形の断面形状を付与する。使用中、流体は、入口2044から出口2064へと通路2326を通り、コンディショニングモジュール2310の内部モジュールチャンバ2373を通って流れる。
【0066】
第一のファイバアセンブリ2330と第二のファイバアセンブリ2350とは、内部モジュールチャンバ2373内に配置される。第一のファイバアセンブリ2330は、第一の複数のファイバマットと第二の複数のファイバマット2334とを含み、これらは、第一の複数のマット2332のファイバが第二の複数のファイバマット2334のファイバマットのファイバに実質的に直交して配置されるように配置される。ポッティング材料2340は、第一のファイバアセンブリ2330の周辺縁にわたって配置され、円周方向のシールを作り、これは、第一のファイバアセンブリ2330を通した流路であって、実質的に円形の断面形状を有する流路を画定する。ポッティング材料2340により画定される流路は、通路2326の一部を含む。第二のファイバアセンブリ2350は、第三の複数のファイバマット2352と第二の複数のファイバマット2354とを含み、これらは、第三の複数のマット2352のファイバが第四の複数のファイバマット2354のファイバマットのファイバに実質的に直交して配置されるように配置される。ポッティング材料2360は、第二のファイバアセンブリ2350の周辺縁にわたって配置され、円周方向のシールを作り、これは、第二のファイバアセンブリ2350を通した流路であって、実質的に円形の断面形状を有する流路を画定する。ポッティング材料2360により画定される流路は、通路2326の一部を含む。
【0067】
第一のファイバアセンブリ2330と第二のファイバアセンブリ2350とは、相互に直接接触しており、すなわち、通路2326内において、第一のファイバアセンブリ2330と第二のファイバアセンブリ2350との間に構造的な部材は配置されていない。第一のファイバアセンブリ2330の終端マット2387は、第二のファイバアセンブリ2350の隣接する終端マット2389と、通路2326内の第一のファイバアセンブリ2330と第二のファイバアセンブリ2350との間の接合部2385の全体に沿って直接接触する。ポッティング2340、2360により結合される通路2326内において、第一のファイバアセンブリ2330と第二のファイバアセンブリ2350との間に他の構造は配置されていない。
【0068】
分離部材2375は、外部フレーム2371の内面に沿って内部モジュールチャンバ2373内に延び、内部モジュールチャンバ2373の周囲全体にわたって延びて、円周方向の分離部材を提供することができる。分離部材2375は、ポッティング2340及びポッティング2360内に延びて部分的にこれらを分離し、第一のファイバアセンブリ2330の最も内側のファイバマットの周辺縁部を入口カバー2040に向かって、また第二のファイバアセンブリ2350の最も内側のファイバマットの周辺縁部を出口カバー2060に向かって付勢する。外部フレーム2371は、入口突出部2377及び出口突出部2379も画定し、これらは、それぞれ内部モジュールチャンバ2373内に内側に延びる。入口突出部2377は、第一のファイバアセンブリ2330の、入口カバー2140に比較的近いファイバマットの周辺縁を入口カバー2040の裏面から反対方向に付勢する。同様に、出口突出部2379は、第二のファイバアセンブリ2350の、出口カバー2160に比較的近いファイバマットの周辺縁部を出口カバー2060の裏面から反対方向に付勢する。分離部材2375と同様に、入口突出部2377とで出口突出部2379との各々は、外部フレーム2371の内面に沿って延び、必要に応じて内部モジュールチャンバ2373の周囲全体にわたって延びて、円周方向の突出部を提供することができる。
【0069】
分離部材2375、入口突出部2377、及び出口突出部2379は、共同で第一のファイバアセンブリ2330の周辺縁部を第二のファイバアセンブリ2350の周辺縁部から部分的に分離し、第一のファイバアセンブリ2330及び第二のファイバアセンブリ2350のファイバマットの周辺縁部を、それぞれのポッティング2340、2360の幅内で高さが減少する先細状に圧縮する。
【0070】
図20及び21に最もよく示されているように、入口2044は、入口カバー2040を含むに平面及び第一のファイバアセンブリ2030及び第二のファイバアセンブリ2050を含む平面にも実質的に垂直な第一の軸2051に沿って延びる。入口2044は、内部ルーメン2061、第一の軸2051に垂直な第一の内部高さ2055を有する第一の端2053、及び第一の軸2051に垂直な第二の内部高さ2059を有する第二の端2057を有する。第二の内部高さ2059は、第一の内部高さ2055より小さい。傾斜面2084は、湾曲面を画定し、これは、流体入口2044の内部ルーメン2061を第一の内部高さ2055から第二の内部高さ2059に移行させる。
【0071】
同様に
図20及び21に最もよく示されているように、入口2044の内部ルーメン2061は、入口2044が第一のファイバアセンブリ2030と相互作用する第二の端2057において、その反対の第一の端2053における入口2044の内部ルーメンの内部高さ2055と比較して小さい内部高さ2059を有する。
【0072】
出口2064は、出口カバー2060を含む平面と、また第一のファイバアセンブリ2030及び第二のファイバアセンブリ2050を含む平面とに実質的に垂直な第二の軸2071に沿って延びる。第二の軸2071は、第一の軸2051と同一平面上にある。入口2044の内部ルーメン2061と異なり、出口2064の内部ルーメン2061は、出口2064が第二のファイバアセンブリと相互作用するその第二の端2077において、その反対の第一の端2073における出口2064の内部ルーメンの内部高さ2075と比較してより大きい内部高さ2079を有する。
【0073】
図22及び23は、機器2000及び他の実施形態による機器に使用するのに適した代替的な入口カバー2500を示す。
図24及び25は、機器2000及び他の実施形態による機器との使用に適した代替的な入口カバー2500を示す。
【0074】
入口カバー2500は、外面2510と内面2512とを有する。流体入口2544は、外面2510からその反対方向に延び、内部ルーメン及び上述の流体入口2044と同様の他の構造を画定する。組み立てられた機器において、外面2510は、入口カバー2500を含む、コンディショニングモジュールにより画定された内部モジュールチャンバの外側に位置決めされる。そのため、外面2510は、内部モジュールチャンバ内に位置決めされたファイバアセンブリ及び/又はポッティング等の要素と接触しない。
図22に最もよく示されているように、外面2510は、複数の外向きに延びるリブ2520を画定し、これは、入口カバー2500及び実際に入口カバー2500を含むコンディショニングモジュールをある実施形態による機器の筐体に固定しやすくすることができる。複数の外側に延びるリブ2520は、具体的な配置、形状、及び数で示されているが、複数の外側に延びるリブを有する入口カバーを含むある実施形態による機器は、複数の外側に延びるリブ内に任意の適当な配置、形状、及び数のリブを含むことができることが理解される。当業者であれば、特定の実施形態による機器における入口カバーのための適当な配置、形状、及び数のリブを、入口カバーが使用される機器の筐体要素の構造をはじめとする各種の検討事項に基づいて選択できる。
【0075】
組み立てられた機器において、内面2510は、入口カバー2500を含むコンディショニングモジュールにより画定される内部モジュールチャンバの内部に位置決めされる。そのため、内面2510は、内部モジュールチャンバ内に位置決めされたファイバアセンブリ及び/又はポッティング等の要素と直接対向する。
【0076】
図23に最もよく示されているように、複数の羽根2540は、内面2512からその反対方向に延びる。各羽根は、長い突出部であり、これは、内面2512からその反対方向に延びる。組み立てられた機器において、複数の羽根の各羽根は、内面2512からその反対方向において、内部モジュールチャンバ内に位置決めされたファイバアセンブリ及び/又はポッティング等の要素に向かって延びる。実際に、複数の羽根2540の各羽根を、羽根がコンディショニングモジュールの内部モジュールチャンバ内のファイバアセンブリと直接接触するのに十分な高さを有するように構成することが有利であると考えられる。複数の羽根2540の各羽根を、羽根の長さ全体に沿ってファイバアセンブリと直接接触するように構成することが特に有利であると考えられる。このように構成された羽根は、内部モジュールチャンバ内のファイバアセンブリを構造的に圧迫し、所望の構成を保持し、ファイバアセンブリ内のファイバマットのうねり又はふくらみ等のあまり好ましくない構成の展開を限定する。
【0077】
羽根を含む入口カバーには、任意の適当な数の羽根を含めることができ、図の実施形態は、適当な数の一例にすぎない。本発明者らは、3、5、7、又は9等の奇数の羽根を含めることが有利であることを特定しており、なぜなら、それによって羽根2542等の線形の又は実質的に線形の中央の羽根を含め、その脇にその長さに沿って外側に湾曲する側方の羽根の相互に一致する集合2544、2546を設けることができるからである。しかしながら、本発明者らは、中央の羽根をなくすと、入口カバー2500を含むコンディショニングモジュールを通した好ましい流体の流れを提供できることも特定した。例えば、側方の羽根の相互に一致する集合2544、2546を含め、中央の羽根2542を省くことは、特定の実施形態による入口カバーの羽根の適当な配置であると考えられる。
【0078】
入口カバー2600は、外面2610と内面2612とを有する。流体出口2664は、外面2610からその反対方向に延び、前述の流体出口2064と同様の内部ルーメン及び他の構造を画定する。組み立てられた機器において、外面2610は、出口カバー2600を含むコンディショニングモジュールにより画定される内部モジュールチャンバの外部に位置決めされる。そのため、外面2610は、内部モジュールチャンバ内に位置決めされたファイバアセンブリ及び/又はポッティング等の要素と接触しない。
図24に最もよく示されているように、外面2610は、複数の外向きに延びるリブ2620を画定し、これは、出口カバー2600及び実際に出口カバー2600を含むコンディショニングモジュールをある実施形態による機器の筐体に固定しやすくすることができる。複数の外側に延びるリブ2620は、具体的な配置、形状、及び数で示されているが、複数の外側に延びるリブを有する出口カバーを含むある実施形態による機器は、複数の外側に延びるリブ内に任意の適当な配置、形状、及び数のリブを含むことができることが理解される。当業者であれば、特定の実施形態による機器における出口カバーのための適当な配置、形状、及び数のリブを、出口カバーが使用される機器の筐体要素の構造をはじめとする各種の検討事項に基づいて選択できる。
【0079】
組み立てられた機器において、内面2612は、出口カバー2600を含むコンディショニングモジュールにより画定される内部モジュールチャンバの内部に位置決めされる。そのため、内面2612は、内部モジュールチャンバ内に位置決めされたファイバアセンブリ及び/又はポッティング等の要素と直接対向する。
【0080】
図25に最もよく示されているように、複数の羽根2640は、内面2612からその反対方向に延びる。各羽根は、長い突出部であり、これは、内面2612からその反対方向に延びる。組み立てられた機器において、複数の羽根の各羽根は、内面2612からその反対方向において、内部モジュールチャンバ内に位置決めされたファイバアセンブリ及び/又はポッティング等の要素に向かって延びる。実際に、複数の羽根2640の各羽根を、羽根がコンディショニングモジュールの内部モジュールチャンバ内のファイバアセンブリと直接接触するのに十分な高さを有するように構成することが有利であると考えられる。複数の羽根2640の各羽根を、羽根の長さ全体に沿ってファイバアセンブリと直接接触するように構成することが特に有利であると考えられる。このように構成された羽根は、内部モジュールチャンバ内のファイバアセンブリを構造的に圧迫し、所望の構成を保持し、ファイバアセンブリ内のファイバマットのうねり又はやふくらみ等のあまり好ましくない構成の展開を限定する。
【0081】
羽根を含む出口カバーには、任意の適当な数の羽根を含めることができ、図の実施形態は、適当な数の一例にすぎない。本発明者らは、3、5、7、又は9等の奇数の羽根を含めることが有利であることを特定しており、なぜなら、それによって羽根2642等の線形の又は実質的に線形の中央の羽根を含め、その脇にその長さに沿って外側に湾曲する側方の羽根の相互に一致する集合2644、2646を設けることができるからである。しかしながら、本発明者らは、中央の羽根をなくすと、出口カバー2600を含むコンディショニングモジュールを通した好ましい流体の流れを提供できることも特定した。例えば、側方の羽根の相互に一致する集合2644、2646を含め、中央の羽根2642を省くことは、特定の実施形態による入口カバーの羽根の適当な配置であると考えられる。
【0082】
図26は、血液の体外コンディショニングのための機器において使用するのに適したファイバアセンブリの製造方法3000の概略図である。第一のステップ3010は、第一の複数のファイバマットと第二の複数のファイバマットとを含む第一のファイバアセンブリを、第一の複数のファイバマットのファイバが第二の複数のファイバマットのファイバマットのファイバに実質的に直交して配置されるように組み立てるステップを含む。第二のステップ3012は、第一のファイバアセンブリを裁断して、実質的に正方形の形状を有するファイバアセンブリ前駆体を形成するステップを含む。第三のステップ3014は、ファイバアセンブリ前駆体を、ファイバアセンブリ前駆体をその中心軸の周囲で回転させるために遠心分離器に取り付けられるようになされたカートリッジ内にセットするステップを含む。第四のステップ3016は、ポッティング材料をカートリッジ内にセットするステップを含む。第五のステップ3018は、遠心分離機内のカートリッジとファイバアセンブリ前駆体とを回転させて、ポッティング材料をファイバアセンブリ前駆体の周辺縁部にわたって半径方向に分散させるステップであって、ポッティング材料は、円周方向の境界を形成し、且つ実質的に円形の断面形状を有する流路を画定する、ステップを含む。
【0083】
図27は、血液の体外コンディショニングのための機器の製造方法4000の概略図である。第一のステップ4010は、
図26に示され、上述された方法3000を実行するステップを含む。第二のステップ4012は、ファイバアセンブリを、本明細書に記載の例による入口カバーと本明細書に記載の例による出口カバーとを含むコンディショニングモジュール内に設置するステップを含む。第三のステップ4014は、コンディショニングモジュールを、第一及び第二の筐体要素により共同で画定される内部チャンバ内に設置して、血液の体外コンディショニングのための機器を形成するステップを含む。
【0084】
当業者であれば、説明及び図示された例に対する各種の改良形態及び変更形態が本開示の教示全体に照らして開発され得、本明細書で説明及び図示された1つの例の各種の要素及び特徴を本発明の範囲から逸脱することなく他の例の各種の要素及び特徴と組み合わせ得ることがわかるであろう。したがって、本明細書で開示されている特定の例は、本発明者らにより、単に本発明を説明及び図示するために選択されたにすぎず、付属の特許請求の範囲及びそのあらゆる均等物の最大限の範囲が付与される本発明の範囲を限定するものではない。