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▶ ベクトン ディキンソン アンド カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】ロック機構を備えるシリンジアダプタ
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/20 20060101AFI20220405BHJP
【FI】
A61J1/20 314C
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019538518
(86)(22)【出願日】2018-01-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-06
(86)【国際出願番号】 US2018013729
(87)【国際公開番号】W WO2018136364
(87)【国際公開日】2018-07-26
【審査請求日】2020-11-06
(31)【優先権主張番号】62/447,059
(32)【優先日】2017-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514221366
【氏名又は名称】ベクトン ディキンソン アンド カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ローリー サンダース
【審査官】小野田 達志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0297454(US,A1)
【文献】特開2015-055357(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンジアダプタであって、
第1の端部および第2の端部を有し、前記第1の端部が第1の容器に固定されるように構成されるハウジングと、
第1の端部および第2の端部を有するカニューレであって、前記カニューレの前記第2の端部は前記ハウジング内に位置する、カニューレと、
前記ハウジング内に位置する封止構成であって、封止構成が嵌合コネクタから係合が解除される第1の位置と、封止構成が嵌合コネクタと係合する第2の位置との間を前記ハウジング内で移動可能であり、薄膜を備える、封止構成と、
ロック解除位置とロック位置の間で移動可能なロック機構と
を備え、
前記封止構成は、前記封止構成が前記第2の位置にあるとき、かつ前記ロック機構が前記ロック位置にあるとき、前記ロック機構に係合するように構成されたロックインターフェースを含み、また前記ロック機構は、前記封止構成が前記第2の位置にあるとき、かつ前記ロック機構が前記ロック解除位置にあるとき、前記ロックインターフェースから係合が解除され、
前記ロック機構は、第1の端部および第2の端部を有し、また前記ロック機構が前記ロック解除位置にあるとき、前記ロック機構の前記第1の端部は、前記ハウジングから突き出し、また前記ロック機構の前記第2の端部は、前記ハウジング内に収容され、
前記ロック機構が前記ロック位置にあるとき、前記ロック機構の前記第1の端部は、前記ハウジング内に収容され、また前記ロック機構の前記第2の端部は、前記ハウジングから突き出し、
前記ロック機構の前記第1の端部は、第1の色を備え、また前記ロック機構の前記第2の端部は、第2の色を備え、前記第1の色は、前記第2の色とは異なっている、シリンジアダプタ。
【請求項2】
前記ロック機構の前記第2の端部はインジケータを含む請求項1に記載のシリンジアダプタ。
【請求項3】
前記封止構成は、第1の端部および第2の端部を有するコレットを備え、前記コレットの少なくとも一部は、前記ハウジング内に収容され、前記コレットは、本体および前記本体に接続されるロック部材を備え、前記本体は、前記封止構成の前記薄膜を受け入れる通路を画定し、前記コレットは、前記ロック部材が、嵌合コネクタを受け入れるように開く第1の位置から、前記ロック部材の半径方向外側への移動が制限される第2の位置へと移動可能である請求項1に記載のシリンジアダプタ。
【請求項4】
前記ロック機構は、前記ロック位置と前記ロック解除位置の間を手動で移動可能である請求項1に記載のシリンジアダプタ。
【請求項5】
前記ロック機構は、第1の端部および第2の端部を有し、かつ前記コレットを受け入れるように構成された開口部を画定し、前記ロック機構がロック解除位置にあるとき、前記ロック機構の前記第1の端部が、前記ハウジングから突き出し、かつ前記ロック機構の前記第2の端部が、前記ハウジング内に収容され、また前記ロック機構が前記ロック位置にあるとき、前記ロック機構の前記第1の端部が前記ハウジング内に収容され、かつ前記ロック機構の前記第2の端部が前記ハウジングから突き出す請求項3に記載のシリンジアダプタ。
【請求項6】
前記ロック機構は、前記ハウジングの横断開口部内に収容され、前記ロック機構は、前記ハウジングに係合する前記ロック機構の前記第1の端部および前記第2の端部の中間に位置する前記ロック機構の保持部分により、前記ハウジング内に保持される請求項5に記載のシリンジアダプタ。
【請求項7】
液の閉じた移送を行うためのシステムであって、
シリンジアダプタであって、
第1の端部および第2の端部を有し、前記第1の端部が第1の容器に固定されるように構成されるハウジング、
第1の端部および第2の端部を有するカニューレであって、前記カニューレの前記第2の端部は、前記ハウジング内に位置する、カニューレ、
前記ハウジング内に位置し、前記ハウジング内で移動可能であり、かつ薄膜を備える封止構成、および
ロック解除位置とロック位置の間で移動可能なロック機構
を備えるシリンジアダプタと、
第2の構成要素であって、前記封止構成の前記薄膜に係合して、前記封止構成を、前記封止構成が前記第2の構成要素から係合が解除される第1の位置と、前記封止構成が前記第2の構成要素と係合する第2の位置との間で移動させるように構成された薄膜を備える、第2の構成要素と
を備え、
前記封止構成は、前記封止構成が前記第2の位置にあるとき、かつ前記ロック機構が前記ロック位置にあるとき、前記ロック機構に係合するように構成されたロックインターフェースを含み、また前記ロック機構は、前記封止構成が前記第2の位置にあるとき、かつ前記ロック機構が前記ロック解除位置にあるとき、前記ロックインターフェースから係合が解除され、
前記ロック機構は、第1の端部および第2の端部を有し、また前記ロック機構が、前記ロック解除位置にあるとき、前記ロック機構の前記第1の端部は、前記ハウジングから突き出し、また前記ロック機構の前記第2の端部は、前記ハウジング内に収容され、
前記ロック機構が前記ロック位置にあるとき、前記ロック機構の前記第1の端部は、前記ハウジング内に収容され、また前記ロック機構の前記第2の端部は、前記ハウジングから突き出し、
前記ロック機構の前記第1の端部は、第1の色を備え、また前記ロック機構の前記第2の端部は、第2の色を備え、前記第1の色は、前記第2の色とは異なっている、システム。
【請求項8】
前記封止構成は、第1の端部および第2の端部を有するコレットを備え、前記コレットの少なくとも一部は、前記ハウジング内に収容され、前記コレットは、本体および前記本体に接続されるロック部材を備え、前記本体は、前記封止構成の前記薄膜を受け入れる通路を画定し、前記コレットは、前記ロック部材が、前記第2の構成要素を受け入れるように開く第1の位置から、前記ロック部材の半径方向外側移動が制限される第2の位置へと移動可能である請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記ロック機構は、前記ロック位置と前記ロック解除位置の間を手動で移動可能である請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記ロック機構は、第1の端部および第2の端部を有し、かつ前記コレットを受け入れるように構成された開口部を画定し、前記ロック機構がロック解除位置にあるとき、前記ロック機構の前記第1の端部が、前記ハウジングから突き出し、かつ前記ロック機構の前記第2の端部が前記ハウジング内に収容され、また前記ロック機構が前記ロック位置にあるとき、前記ロック機構の前記第1の端部が前記ハウジング内に収容され、かつ前記ロック機構の前記第2の端部が前記ハウジングから突き出す請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記ロック機構は、前記ハウジングの横断開口部内に収容され、前記ロック機構は、前記ハウジングに係合する前記ロック機構の前記第1の端部および前記第2の端部の中間に位置する前記ロック機構の保持部分により、前記ハウジング内に保持される請求項10に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、液の閉じた移送を行うためのシステムに関する。より詳細には、本開示は、第1の容器から第2の容器への液移送中に、漏れ防止性の封止を提供するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年1月17日に出願された米国特許仮出願第62/447,059号明細書に対する優先権を主張するものであり、その全体を参照により本明細書に組み込む。
【0003】
健康管理提供者が、がん治療など、危険な薬物を水で戻す(reconstituting)、移動する、かつ投与することは、健康管理提供者をこれらの薬剤にさらす危険を生じ、また健康管理環境に重大な危険を与えるおそれがある。例えば、がん患者を治療する看護師は、化学療法薬物、およびそれらの有毒な作用にさらされる危険がある。意図せずに、化学療法にさらされることは、神経系に影響を与え、生殖系を損ない、かつ将来、血液がんを発症する危険を増加させる可能性がある。健康管理提供者が有毒な薬物にさらされる危険を低減するために、これらの薬物の閉じた移送が重要になる。
【0004】
いくつかの薬物は、それらが投与される前に、溶かす、または希釈する必要があり、それは、針を用いて、1つの容器から溶剤を、粉末または液体の形態で薬剤を含んでいる封止されたバイアル(vial)へと移送することを含む。薬物は、針をバイアルから引き抜く間に、また針がバイアルの内側にある間に、バイアルの内側と周囲環境との間に何らかの圧力差が存在した場合、ガスの形態で、またはエーロゾル化(aerosolization)により、周囲環境の中に偶発的に放出される可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願公開第2015/0297454号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、シリンジアダプタは、第1の端部および第2の端部を有し、第1の端部が第1の容器に固定されるように構成されるハウジングと、第1の端部および第2の端部を有するカニューレであって、カニューレの第2の端部はハウジング内に位置する、カニューレと、ハウジング内に位置する封止構成であって、封止構成が嵌合コネクタから係合が解除される第1の位置と、封止構成が嵌合コネクタと係合する第2の位置との間をハウジング内で移動可能であり、薄膜(membrane)を備える、封止構成とを含む。シリンジアダプタは、ロック解除位置とロック位置の間で移動可能なロック機構を含み、封止構成は、封止構成が第2の位置にあるとき、かつロック機構がロック位置にあるとき、ロック機構に係合するように構成されたロックインターフェースを含み、またロック機構は、封止構成が第2の位置にあるとき、かつロック機構がロック解除位置にあるとき、ロックインターフェースから係合が解除される。
【0007】
ロック機構は、第1の端部および第2の端部を有することができ、ロック機構がロック解除位置にあるとき、ロック機構の第1の端部は、ハウジングから突き出し、またロック機構の第2の端部は、ハウジング内に収容される。ロック機構がロック位置にあるとき、ロック機構の第1の端部は、ハウジング内に収容され、ロック機構の第2の端部はハウジングから突き出る。ロック機構の第2の端部は、インジケータを含むことができる。封止構成は、第1の端部および第2の端部を有するコレット(collet)とすることができ、コレットの少なくとも一部がハウジング内に収容される。コレットは、本体と、本体に接続されるロック部材とを含むことができ、本体は、封止構成の薄膜を受け入れる通路を画定する。コレットは、ロック部材が、嵌合コネクタを受け入れるように開く第1の位置から、ロック部材の半径方向外側への移動が制限される第2の位置へと移動可能である。
【0008】
ロック機構の第1の端部は、第1の色を含むことができ、またロック機構の第2の端部は、第2の色を含むことができ、第1の色は、第2の色とは異なる。ロック機構は、手動で、ロック位置とロック解除位置の間で移動させることができる。ロック機構は、第1の端部および第2の端部を有し、かつコレットを受け入れるように構成された開口部を画定することができ、ロック機構がロック解除位置にあるときは、ロック機構の第1の端部がハウジングから突き出し、かつロック機構の第2の端部がハウジング内に収容され、ロック機構がロック位置にあるときは、ロック機構の第1の端部がハウジング内に収容され、かつロック機構の第2の端部がハウジングから突き出る。ロック機構は、ハウジングの横断開口部内に収容することができ、ロック機構は、ハウジングに係合するロック機構の第1の端部および第2の端部の中間に位置するロック機構の保持部分により、ハウジング内に保持される。
【0009】
さらなる態様では、液の閉じた移送のためのシステムは、第1の端部および第2の端部を有し、第1の端部が第1の容器に固定されるように構成されるハウジングと、第1の端部および第2の端部を有するカニューレであって、カニューレの第2の端部がハウジング内に位置する、カニューレと、ハウジング内に位置する封止構成であって、ハウジング内で移動可能であり、かつ薄膜を含む、封止構成とを含むシリンジアダプタを含む。シリンジアダプタは、ロック解除位置とロック位置の間で移動可能なロック機構を含む。システムは、第2の構成要素であって、封止構成の薄膜に係合して、封止構成を、封止構成が第2の構成要素から係合が解除される第1の位置と、封止構成が第2の構成要素と係合する第2の位置との間で移動するように構成された薄膜を含む、第2の構成要素を含む。封止構成は、封止構成が第2の位置にあるとき、かつロック機構がロック位置にあるとき、ロック機構に係合するように構成されたロックインターフェースを含み、ロック機構は、封止構成が第2の位置にあるとき、かつロック機構がロック解除位置にあるとき、ロックインターフェースから係合が解除される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付図面と併せて、本開示の諸態様の以下の記述を参照することによって、本開示の前述の、かつ他の特徴および利点、ならびにそれらを達成する方法が、さらに明らかとなり、本開示それ自体もよく理解されよう。
【0011】
図1】本発明の一態様によるシリンジアダプタの横断面図である。
図2】本発明の一態様によるシリンジアダプタの横断面図である。
図3】本発明の一態様によるコレットの斜視図である。
図4図3のコレットの横断面図である。
図5】本発明の一態様による、液の閉じた移送を行うためのシステムの正面図である。
図6図5のシステムの横断面図である。
図7A】本発明の一態様による第1の薄膜の正面図である。
図7B図7Aの第1の薄膜の横断面図である。
図8A】本発明の一態様による第1の薄膜の正面図である。
図8B図8Aの第1の薄膜の横断面図である。
図9A】本発明の一態様による第1の薄膜の正面図である。
図9B図9Aの第1の薄膜の横断面図である。
図10A】本発明の一態様による第1の薄膜の正面図である。
図10B図10Aの第1の薄膜の横断面図である。
図11A】本発明の一態様による第1の薄膜の正面図である。
図11B図11Aの第1の薄膜の横断面図である。
図12A】本発明の一態様による第1の薄膜の正面図である。
図12B図12Aの第1の薄膜の横断面図である。
図13A】本発明の一態様による第1の薄膜の正面図である。
図13B図13Aの第1の薄膜の横断面図である。
図14A】本発明の一態様による第2の薄膜の正面図である。
図14B図14Aの第2の薄膜の横断面図である。
図15A】本発明の一態様による第2の薄膜の正面図である。
図15B図15Aの第2の薄膜の横断面図である。
図16A】本発明の一態様による第2の薄膜の正面図である。
図16B図16Aの第2の薄膜の横断面図である。
図17A】本発明の一態様による第2の薄膜の正面図である。
図17B図17Aの第2の薄膜の横断面図である。
図18A】本発明の一態様による第2の薄膜の正面図である。
図18B図18Aの第2の薄膜の横断面図である。
図19A】本発明の一態様による第2の薄膜の正面図である。
図19B図19Aの第2の薄膜の横断面図である。
図20】本発明の一態様による液の閉じた移送を行うためのシステムの正面図である。
図21図20で示されたシステムの横断面図である。
図22】本発明の一態様によるシリンジアダプタの横断面図である。
図23】本発明の一態様によるシリンジアダプタの横断面図である。
図24】本発明の一態様によるシリンジアダプタの正面図である。
図25】本発明の一態様による液の閉じた移送を行うためのシステムの正面図である。
図26図25のシステムの横断面図である。
図27】シリンジアダプタに固定された患者コネクタを示す、図25のシステムの横断面図である。
図28】本発明の一態様による図25の患者コネクタの上面図である。
図29】シリンジアダプタに固定された患者コネクタを示す、図25のシステムの拡大された横断面図である。
図30】本発明の一態様による液の閉じた移送を行うためのシステムの斜視図である。
図31図30のシステムの横断面図である。
図32】ロック機構がロック解除位置にある、シリンジアダプタに固定された患者コネクタを示す図30のシステムの横断面図である。
図33】ロック機構がロック位置にある、シリンジアダプタに固定された患者コネクタを示す図30のシステムの斜視図である。
図34】ロック機構がロック位置にある、シリンジアダプタに固定された患者コネクタを示す図30のシステムの横断面図である。
図35】本発明の一態様による図30のシステムの分解された斜視図である。
【0012】
対応する参照文字は、いくつかの図を通して対応する部分を示す。本明細書に記載される例示は、本開示の例示的な諸態様を示すものであり、このような例示は、どんな意味においても、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の記述は、本発明を実施するように企図された、述べられる諸態様を当業者が製作し、使用できるようにするために提供される。しかし、様々な修正、均等な形態、変形、および代替形態は、当業者には容易に明らかになろう。このような修正、変形、均等な形態、および代替形態のいずれか、かつすべてのものは、本発明の趣旨および範囲に含まれるように意図される。
【0014】
以降の記述において、用語「上方」、「下方」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「横方向」、「長手方向(longitudinal)」、およびそれらの派生語は、本発明が描かれた図で方向付けられていることに関するものである。しかし、本発明は、その反対のことが明示的に指定される場合を除いて、様々な代替的変形形態を取り得ることを理解されたい。添付図面で示され、かつ以下の明細書で述べられる特定のデバイスは、本発明の単に例示的な実施形態に過ぎないことをも理解されたい。したがって、本明細書で開示される態様に関する特定の寸法、および他の物理的な特性は、限定するものと見なされるべきではない。
【0015】
図1を参照すると、本発明の一態様によるシリンジアダプタ12が示されている。シリンジアダプタ12は、液の閉じた移送を行うためのシステムの一構成要素である。特に、シリンジアダプタ12は、シリンジ(図示せず)を別の医療用デバイス、または液容器に接続するように構成される。医療用デバイスは、例えば、例えば、患者ライン、バイアルアダプタ、液容器、または輸液アダプタとすることができる。他の例では、容器は、医療用バイアル、シリンジ筒、IVバッグ、または患者に投与される液を保持するための同様の容器とすることができる。シリンジアダプタ12は、シリンジと、医療用デバイスまたは液容器の間で液の閉じた移送を容易にするために使用することができる。シリンジアダプタ12は、その全体を参照により本明細書に組み込む特許文献1で示され、かつ述べられたシリンジアダプタと同様のものであり、かつ同様に動作する。
【0016】
図1を再度参照すると、シリンジアダプタ12は、第1の端部18および第2の端部20を有し、かつ内部空間22を画定するハウジング16を含む。シリンジアダプタ12のハウジング16の第1の端部18は、通路26を画定する、メスのルアーコネクタなどのシリンジ取付け部24を含む。シリンジ(図示せず)の対応するオスのルアーコネクタと接続するためのメスのルアーコネクタが示されているが、シリンジ、容器、または任意の他の医療デバイスに接続するために、他の適切な接続構成を利用することができる。遠位端30を有するカニューレ28は、シリンジ取付け部24に固定され、かつシリンジ取付け部24の通路26と流体連通状態にある。シリンジアダプタ12は、シリンジアダプタ12のハウジング16内に配置された封止構成をさらに含む。封止構成は、第1の薄膜34を収容するコレット32を含む。コレット32は、以下でより詳細に論ずるように、シリンジアダプタ12のハウジング16の内部空間22内を移動するように構成される。シリンジアダプタ12のハウジング16は、ユーザによるシリンジアダプタ12の把持を高めるための構造を含むことができる。さらなる、または代替の把持構造および表面は、シリンジアダプタ12の本体をユーザが把持するのを助けるように設けることができる。
【0017】
シリンジアダプタ12は、シリンジアダプタ12のハウジング16内の横断開口部40内に収容されるロック部材38を含む、シリンジアダプタ12のハウジング16の第1の端部18および第2の端部20の中間に位置する第1の接続インターフェース36を含む。ロック部材38は、閉じた位置と開口位置の間で移動するように構成される。ロック部材38は、シリンジアダプタ12の長手方向(longitudinal)に延びる片持ち梁状ばね46をさらに含む。ロック部材38は、シリンジアダプタ12のハウジング16から半径方向外側に延びるカム面に係合するように構成される。特に、ロック部材38は、閉じた位置で提供されるように構成され、ロック部材38の中心開口部に隣接するロック部材38の一部は、外力がロック部材38に加えられていないとき、シリンジアダプタ12の内部空間22内に位置する。ロック部材38の中心開口部が、シリンジアダプタ12の内部空間22と位置合せされる開口位置、または内部空間22の中に挿入された物体に対して、干渉または障壁を生成しない開口位置へと、ロック部材38が移動したとき、片持ち梁状ばね46が、カム面と係合して、ロック部材38を閉じた位置へと戻すように強制する付勢力を生成する。したがって、ロック部材38が開口位置へと移動したとき、ロック部材38に対して作用する外力が解放されると、ロック部材38は閉じた位置へと強制されて戻ることになる。ロック部材38が、片持ち梁状ばね46を備えて示されているが、これだけに限らないが、圧縮ばね、引張ばね、弾性材料などを含む任意の他の適切な付勢部材を提供することもできる。
【0018】
図1および図3を参照すると、コレット32は、第1の端部54および第2の端部56を備える本体52を有する。本体52は、本体52を貫通する通路58を画定する。本体52は、全体的に円筒形をしているが、他の適切な形状のコレットを利用することもできる。コレット32は、コレット32の本体52に接続されるロック部材60をさらに含む。コレット32は、ロック部材60が患者コネクタなどの嵌合コネクタを受け入れるように開いている第1の位置から、ロック部材60の半径方向外側への移動が制限される第2の位置へと移動可能である。ロック部材60は、複数のアーム62を介して本体52に接続される。ロック部材60は、複数のアーム62を介して本体52にロック部材60を接続した結果、弧状のものであり、弾性を有している。より具体的には、複数のアーム62は、可撓性を有しており、ロック部材60を半径方向外側に、または半径方向内側に広げることができる。一態様では、ロック部材60は、患者コネクタなどの嵌合コネクタが、ロック部材60の中に挿入されたとき、半径方向外側に広がり、その後に、コレット32が第1の位置から第2の位置に移行したとき半径方向内側に移動するように構成される。あるいは、ロック部材60は、嵌合コネクタがロック部材60の中に挿入されたとき、半径方向内側または外側に移動せず、その後に、コレット32が、第1の位置から第2の位置に移行したとき、半径方向内側に移動することができる。シリンジアダプタ12のハウジング16の第2の端部20は、内部空間22に隣接する環状凹部64を画定し、コレット32が第1の位置にあるとき、ロック部材60を受け入れる。ハウジング16の環状凹部64は、ロック部材60が半径方向外側に広がる空間を提供する。コレット32が、第1の位置から第2の位置へと移行したとき、コレット32は、シリンジアダプタ12の第1の端部18の方向に軸方向に移動し、ロック部材60は、シリンジアダプタ12のハウジング16とロック部材60が係合することにより、半径方向内側に偏向される。
【0019】
図3で示されるように、コレット32のロック部材60は、コレット32の長手方向軸(longitudinal axis)に直角な方向に延びる1対の開口部66を画定する。開口部66は、ロック部材60を、2つのアーム62によってコレット32の本体52にそれぞれが接続される2つの弧状部分へと分岐させる。しかし、コレット32およびロック部材60に対する他の適切な構成および形状を利用することもできる。コレット32のロック部材60は、複数のアーム62に対して、半径方向内側および半径方向外側に突き出ている。
【0020】
図1および図3を再度参照すると、コレット32の本体52は、シリンジアダプタ12の第1の接続インターフェース36と嵌合し、かつロックするように構成された第2の接続インターフェース70を含む。第2の接続インターフェース70は、コレット32の本体52によって画定される。コレット32の第1の端部54は、第1の接続インターフェース36のロック部材38が開口位置にあるとき、シリンジアダプタ12の内部空間22内に収容され、またロック部材38が閉じた位置にあるとき、シリンジアダプタ12の内部空間22内での移動が制限されるように構成される。第2の接続インターフェース70が、第1の接続インターフェース36に完全に嵌合したとき、第1の接続インターフェース36のロック部材38は、第1の接続インターフェース36が第2の接続インターフェース70に対して長手方向(longitudinal)および横断方向(transverse)移動しないようにロックする閉じた位置にあるように構成されるが、なお、それ対する回転運動は可能である。
【0021】
図1を参照すると、コレット32の本体52の通路58は、第1の座ぐり穴68と、第1の座ぐり穴68の反対側に位置する第2の座ぐり穴74と、第1の座ぐり穴68と第2の座ぐり穴74の間に位置する中間部分76とを含む。
【0022】
図3を参照すると、コレット32の本体はまた、第1の端部54と第2の端部56の中間に位置する複数のリブ78を含む。リブ78は長手方向(longitudinal)に延びているが、他の適切な構成を利用することもできる。複数の凹部80は、隣接するリブ78の間に位置する。
【0023】
図2図6を参照すると、本発明の一態様では、コレット32の本体の通路58は、第1の薄膜34の部分を圧縮するように構成された狭い部分79を含む。一態様では、コレット32の本体52の通路58の中間部分76は、狭い部分79を含む。通路58の狭い部分79は、通路58の中間部分76の残りの部分よりも小さな直径を有する。
【0024】
図2および図6を参照すると、第1の薄膜34は、第1の端部84および第2の端部86を有する本体82を含む。第1の薄膜34の本体82の第1の端部84および第2の端部86は、それぞれ、第1のヘッド部分88および第2のヘッド部分90を含む。第1の薄膜34の本体82は、本体82の第2の端部86の方向に、第1の端部84から延びる通路92を画定する。通路92は、本体82の第1の端部84と第2の端部86の中間の位置で終了する。第1の薄膜34の本体82はまた、第1の端部84と第2の端部86の中間に位置する環状の窪んだ部分87を画定する。第1の薄膜34の本体82は、コレット32の通路58により収容され、コレット32に固定される。第1の薄膜34の第1のヘッド部分88は、コレット32の第1の座ぐり穴68に係合する。第2のヘッド部分90は、コレット32の本体52の通路58を越えて延び、第2のヘッド部分90は、コレット32の本体52に係合する。第1の部材34の環状の窪んだ部分87は、コレット32の中間部分76により収容され、狭い部分79が、第1の部材34の環状の窪んだ部分87に係合し、かつ圧縮する。
【0025】
第2のヘッド部分90は、凸形面を画定するが、以下でより詳細に論ずるように、他の適切な薄膜構成を提供することもできる。カニューレ28は、第1の薄膜34の通路92内に収容され、カニューレ28の遠位端30は、コレット32が第1の位置にあるとき、通路92内に位置する。カニューレ28の遠位端30は、コレット32が、第1の位置から第2の位置に移行したとき、第1の薄膜34を穿孔し、第1の薄膜34を貫通して延びるように構成される。第1の薄膜34は、シリンジアダプタ12の使用中に、カニューレ28の中間部分に係合して封止し、嵌合構成要素との封止された、漏れのない接続を維持するように構成される。
【0026】
使用中に、患者コネクタ96、バイアルアダプタ、またはIVバッグスパイクからの第2の薄膜94など、対応する薄膜によって第1の薄膜34が係合されると、コレット32は、シリンジアダプタ12の第1の端部18の方向に移動し、かつ第1の位置から第2の位置へと移行するように構成され、したがって、カニューレ28の遠位端30が、第1の薄膜34を穿孔して、シリンジアダプタ12を、シリンジアダプタ12に固定された対応するデバイスと流体連通状態になるようにする。コレット32が、第1の位置に戻ったとき、第1の薄膜34は、対応する薄膜から係合が解除され、それにより、カニューレ28の遠位端30を、コレット32および第1の薄膜34の通路58、通路92内に配置する。このような構成は、カニューレ28の遠位端30を遮蔽して、偶発的な針の穿刺を阻止し、またシリンジアダプタ12を用いたとき、液の移送中に何らかの液漏れを阻止する。
【0027】
図5および図6を参照すると、患者コネクタ96は、第1の端部104および第2の端部106を有し、かつそれを貫通して延びる通路108を画定する本体102を含む。患者コネクタ96の第1の端部104はまた、コレットインターフェース110を含む。コレットインターフェース110は、患者コネクタ96の本体102の第1の端部104に対して窪んだ、患者コネクタ96の本体102の一部により画定される。患者コネクタ96の本体102の第1の端部104はまた、第2の薄膜94を収容する薄膜座面112を含む。シリンジアダプタ12に関連して上記で論じたように、患者コネクタ96の第2の薄膜94は、シリンジアダプタ12の第1の薄膜34と係合して、液の移送中に、シリンジアダプタ12との実質的に漏れのない接続を提供するように構成される。患者コネクタ96の第2の端部106は、オスのルアーコネクタなど、IVライン取付け部を含むが、任意の他の適切な接続構成も利用することができる。
【0028】
上記で論じたように、図2および図6を参照すると、コレット32の本体52の通路の狭い部分79は、第1の薄膜34を圧縮する。特に狭い部分79は、第1の薄膜34の環状の窪んだ部分89を圧縮する。シリンジアダプタ10の使用中に、第1の薄膜34に作用する逆圧は、第1の薄膜34をコレット32から外す可能性もある。狭い部分79は、コレット32と第1の薄膜34の間にさらなる圧縮を加えることにより、逆圧抵抗機構として働く。
【0029】
図7A図13Bを参照すると、第1の薄膜34のさらなる態様が示されている。特に、様々な形状、構成、および空洞部が、第1の薄膜34に対して利用されることができる。図7A図13Bで示される幾何形状は、二次的な組立工程、または多部品ハウジングを必要とすることなく、嵌合構成要素へと押し込まれ、または引っ張られ、保持されることができる。第1の薄膜の通路92は、様々な形状、長さ、幅、および構成を含むことができる。さらに図12図13Bで示されるように、第1の薄膜34の第1の端部84は、ヘッド部分または半径方向突起部を含まないことも可能である。
【0030】
図14A図19Bを参照すると、第2の薄膜94のさらなる態様が示されている。特に、様々な形状および構成が、第2の薄膜94に対して利用され得る。図17Aおよび図17Bで示されるように、第2の薄膜94は、環状凹部98を含むことができる。
【0031】
図21図24を参照すると、本発明のさらなる態様による、シリンジアダプタ120および患者コネクタ122が示されている。シリンジアダプタ120は、図1で示されたシリンジアダプタ12と同様のもので有り、同様に動作する。しかし図21図24のシリンジアダプタ120および患者コネクタ122は、異なる接続構成を含む。特に、第1の接続インターフェース36および第2の接続インターフェース70を設けるのではなく、患者コネクタ122は、偏倚部材126、および偏倚部材126上に位置する係合部材128を有するロック機構124を含む。係合部材128は、患者コネクタ122がシリンジアダプタ120により収容されたとき、シリンジアダプタ120のハウジング16の一部に係合して、患者コネクタ122をシリンジアダプタ120に固定するように構成される。ロック機構124は、患者コネクタ122に関して示されているが、ロック機構124は、これだけに限らないが、バイアルアダプタ、輸液アダプタなどを含む、液の閉じた移送を行うためのシステムの任意の適切な構成要素に対して提供されることができる。
【0032】
ロック機構124の偏倚部材126は、片持ち梁状アームであるが、他の適切な偏倚構成を利用することもできる。係合部材128は、患者コネクタ122から半径方向外側に延びる突起部であるが、他の適切な突起部を利用することもできる。係合部材128は、患者コネクタ122をシリンジアダプタ120に挿入する間に、シリンジアダプタ120のハウジング16の一部に係合して、係合部材128を、片持ち梁状アームにより半径方向内側に偏倚させるように構成される。係合部材128はまた、患者コネクタ122が、シリンジアダプタ120の中に完全に挿入されて、患者コネクタ122をシリンジアダプタ120に固定したとき、非偏倚位置へと戻るように構成される。したがって患者コネクタ122をシリンジアダプタ120のハウジング16の中に挿入すると、偏倚部材126は、係合部材128がシリンジアダプタ120のハウジング16と係合することにより、半径方向内側に偏向される。完全に挿入された後、偏倚部材126は非偏倚位置へと戻り、係合部材128は、シリンジアダプタ120内に患者コネクタ122を保持し、コレット32は、患者コネクタ122のコレットインターフェース110と係合する。患者コネクタ122を取り外すために、ユーザは、シリンジアダプタ120から離れる方向に患者コネクタ122に軸方向力を加え、したがって、係合部材128が、シリンジアダプタ120のハウジング16を越えて軸方向に移動するまで、偏倚部材126は、シリンジアダプタ120のハウジング16との係合部材128の係合によって再度、半径方向内側に偏向される。コレット32はまた、シリンジアダプタ12に関して上記で論じたのと同様な方法で、患者コネクタ122から解放されることになる。
【0033】
図21および図23を参照すると、シリンジアダプタ120はまた、コレット32をシリンジアダプタ120の第2の端部20の方向に付勢して、コレット32を第1の位置に維持するように構成されたコレット駆動部材132を含むことができる。シリンジアダプタ120は、シリンジアダプタ12に関連して上記で論じたものと同様に動作するが、コレット駆動部材132は、シリンジアダプタ120を、患者コネクタ122などの嵌合コネクタに嵌め合わせたとき、第1の位置から第2の位置へとコレット32を移動させるために、ユーザが、コレット駆動部材132の付勢力に打ち勝つ必要がある。コレット駆動部材132は、ばねとすることができるが、他の適切な付勢構成を利用することもできる。さらに、図21図23で示されるように、コレット32は、第1の座ぐり穴68を含まなくてもよく、コレットの第1の端部54は、平坦な面134を画定する。
【0034】
図25図29を参照すると、本発明のさらなる態様によるシリンジアダプタ150および患者コネクタ152が示されている。シリンジアダプタ150は、図1で示されたシリンジアダプタ12と同様のものであり、同様に動作する。しかし、図25図29のシリンジアダプタ150および患者コネクタ152は、異なる接続構成を含む。特に、第1の接続インターフェース36および第2の接続インターフェース70を設けるのではなく、患者コネクタ152は、接続部材154を含む。接続部材154は、患者コネクタ152が、シリンジアダプタ150により収容されたとき、シリンジアダプタ150のハウジング16の一部に係合して、患者コネクタ152をシリンジアダプタ150に固定するように構成される。接続部材154は、患者コネクタ152と共に示されているが、接続部材154は、これだけに限らないが、バイアルアダプタ、輸液アダプタなどを含む液の閉じた移送を行うためのシステムの任意の適切な構成要素上に設けることができる。
【0035】
接続部材154は、患者コネクタ152から半径方向外側に延びる突起部である。接続部材154は、患者コネクタ152が、シリンジアダプタ150により収容されたとき、シリンジアダプタ150のハウジング16の窪んだ部分156に収容されて、患者コネクタ152をシリンジアダプタ150に固定する。接続部材154は、半球形のものであるが、他の適切な形状および構成を利用することもできる。図28で示されるように、3つの等間隔に離れた接続部材154が、患者コネクタ152上に設けられているが、1つまたは複数の接続部材154を設けることもできる。患者コネクタ152をシリンジアダプタ150のハウジング16の中に挿入すると、シリンジアダプタ12に関連して上記で述べたように、患者コネクタ152の第2の薄膜94が、コレット32の第1の薄膜34に係合して、コレット32を第2の位置へと移動する。しかし、図27および図29で示されるように、コレット32が第2の位置へと移行したとき、接続部材154は、シリンジアダプタ150のハウジング16に係合し、ハウジング16の窪んだ部分156内に収容されて、患者コネクタ152をシリンジアダプタ150にさらに固定する。患者コネクタ152を取り外すために、ユーザは、シリンジアダプタ150から離れる方向に、患者コネクタ152に対して軸方向力を加え、したがって、接続部材154は、シリンジアダプタ150のハウジング16の窪んだ部分156からパチンと外れる。コレット32はまた、上記で論じたのと同様に、患者コネクタ152から解放されることになる。
【0036】
図30図35を参照すると、本発明のさらなる態様によるシリンジアダプタ170および患者コネクタ172が示されている。シリンジアダプタ170は、図1で示されるシリンジアダプタ12と同様のものであり、同様に動作する。しかし、図25図29のシリンジアダプタ170は、異なる接続構成を含む。シリンジアダプタ170は、ロック解除位置(図31および図32で示される)と、ロック位置(図33および図34で示される)の間で移動可能なロック機構174を含む。コレット32は、コレット32が第2の位置にあるとき、かつロック機構174がロック位置にあるとき、ロック機構174に係合するように構成されたロックインターフェース174を含む。ロック機構174は、コレット32が第2の位置にあるとき、かつロック機構174がロック解除位置にあるとき、ロックインターフェース176から係合が解除される。ロック機構174は、ユーザにより、ロック位置とロック解除位置の間を手動で移動することができるが、他の適切な構成を利用することもできる。
【0037】
ロック機構174は、第1の端部178および第2の端部180を有し、かつコレット32を受け入れるように構成された開口部182を画定する。ロック機構174が、ロック解除位置にあるとき、ロック機構174の第1の端部178が、ハウジング16から突き出し、かつロック機構174の第2の端部180が、ハウジング16内に収容される。ロック機構174がロック位置にあるとき、ロック機構174の第1の端部178は、ハウジング16内に収容され、かつロック機構174の第2の端部180は、ハウジング16から突き出す。ロック機構の第2の端部180は、インジケータ184を含む。インジケータ184は、ロック機構174の残りの部分とは異なる、ロック機構174の着色部分とすることができる。着色部分は、赤などの主要な色とすることができる。ロック機構174は、シリンジアダプタ170のハウジング16の横断開口部40内に収容されて、ハウジング16に係合するロック機構174の第1の端部178および第2の端部180の中間に位置するロック機構174の保持部分186により、ハウジング16内に保持される。
【0038】
図32で示されるように、患者コネクタ172がシリンジアダプタ170内に収容されて、コレット32を第2の位置に移動させたとき、コレット32は、ロック機構174の開口部182により受け入れられる。コレット32および患者コネクタ172を第2の位置に維持するために、ロック機構174は、ロック位置へと移行し、したがって、ロック機構174は、コレット32のロックインターフェース176に係合し、インジケータ184は、シリンジアダプタ170のロック状態の指示を提供する。
【0039】
本開示は、例示的な設計を有するものとして述べられてきたが、本開示は、本開示の趣旨および範囲内で、さらに修正されることができる。本出願は、したがって、その一般的な原理を用いる任意の変形、使用、または適合を含むように意図される。さらに本出願は、本開示が属する技術分野で知られたやり方、または慣行に含まれるものとして、かつ添付の特許請求の範囲の制限に含まれるものとして、本開示からのこのような逸脱を包含するように意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B
図20
図21
図22
図23
図24
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図26
図27
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図30
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図35