(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】画像処理方法、装置、及び機械可読媒体
(51)【国際特許分類】
G06T 5/00 20060101AFI20220405BHJP
【FI】
G06T5/00 705
(21)【出願番号】P 2019539836
(86)(22)【出願日】2018-02-14
(86)【国際出願番号】 US2018018254
(87)【国際公開番号】W WO2018152259
(87)【国際公開日】2018-08-23
【審査請求日】2021-01-28
(31)【優先権主張番号】201710081731.7
(32)【優先日】2017-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510330264
【氏名又は名称】アリババ・グループ・ホールディング・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ALIBABA GROUP HOLDING LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シアオジエ ション
【審査官】村松 貴士
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-165105(JP,A)
【文献】特表2017-528947(JP,A)
【文献】特表2016-537903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00 - 5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パノラマビデオ画像を取得することであって、前記パノラマビデオ画像が、パースペクティブマッピングに基づいて判定され、前記パノラマビデオ画像が、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む、前記取得することと、
前記二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報に基づいて、前記二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することと、
前記小領域のそれぞれのフィルタテンプレートを判定すること、及び前記それぞれのフィルタテンプレートを用いて前記小領域をフィルタリングすることと、
を含む、方法。
【請求項2】
マッピング中のサンプリングレートに基づいて、前記二次パースペクティブ領域内の前記高周波成分の前記分布情報を判定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記分布情報が、前記高周波成分の数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記二次パースペクティブ領域内の前記高周波成分の前記分布情報に基づいて、前記二次パースペクティブ領域を前記少なくとも2つの小領域に分割することが、前記分布情報に基づいて前記二次パースペクティブ領域内の目標頂点が位置する辺を分割することと、分割結果に基づいて、前記二次パースペクティブ領域を前記少なくとも2つの小領域に分割することと、を含み、
前記目標頂点が、最も高い高周波成分を有する領域が位置する頂点を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記小領域の前記それぞれのフィルタテンプレートを判定することが、前記小領域内のそれぞれの高周波成分に基づいて、前記小領域に対応する前記それぞれのフィルタテンプレートを判定することを含み、
高周波成分の数が多いほど、フィルタテンプレートの平滑度が大きくなる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記フィルタテンプレートの前記平滑度が、前記フィルタテンプレートのサイズ及び強度に基づいて判定され、
前記強度が、前記フィルタテンプレートの係数に基づいて判定され、
2つのフィルタテンプレートのサイズが一致するとき、前記平滑度が前記フィルタテンプレートの前記係数に基づいて判定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記それぞれのフィルタテンプレートが、前記小領域に対する以下のフィルタリング処理、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリング、平均フィルタリング、及び別のローパスフィルタリングのうちの少なくとも1つを実行するために使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
1つ以上のプロセッサと、
メモリと、
前記メモリに記憶され、パノラマビデオ画像を取得するように、前記1つ以上のプロセッサによって実行可能な取得モジュールであって、前記パノラマビデオ画像が、パースペクティブマッピングに基づいて判定され、前記パノラマビデオ画像が、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む、前記取得モジュールと、
前記メモリに記憶され、前記二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報に基づいて、前記二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割するように、前記1つ以上のプロセッサによって実行可能な分割モジュールと、
前記メモリに記憶され、前記小領域のそれぞれのフィルタテンプレートを判定し、前記それぞれのフィルタテンプレートを用いて前記小領域をフィルタリングするように、前記1つ以上のプロセッサによって実行可能なフィルタリングモジュールと、
を、備える装置。
【請求項9】
前記分割モジュールが、マッピング中のサンプリングレートに基づいて、前記二次パースペクティブ領域内の前記高周波成分の前記分布情報を判定するように、さらに構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記分布情報が、前記高周波成分の数を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記分割モジュールが、前記分布情報に基づいて前記二次パースペクティブ領域内の目標頂点が位置する辺を分割し、分割結果に基づいて、前記二次パースペクティブ領域を前記少なくとも2つの小領域に分割するように構成される、頂点分割サブモジュールを含み、
前記目標頂点が、最も高い高周波成分を有する領域が位置する頂点を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記フィルタリングモジュールが、前記小領域内のそれぞれの高周波成分に基づいて、前記小領域に対応する前記それぞれのフィルタテンプレートを判定するように構成される、テンプレート判定サブモジュールを含み、高周波成分の数が多いほど、フィルタテンプレートの平滑度が大きくなり、
前記フィルタテンプレートの前記平滑度が、前記フィルタテンプレートのサイズ及び強度に基づいて判定され、
前記強度が、前記フィルタテンプレートの係数に基づいて判定され、
2つのフィルタテンプレートのサイズが一致するとき、前記平滑度が前記フィルタテンプレートの前記係数に基づいて判定される、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記フィルタリングモジュールが、前記それぞれのフィルタテンプレートを使用して、前記小領域に対して以下のフィルタリング処理、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリング、及び平均フィルタリングのうちの少なくとも1つを実行するように構成される、フィルタリング処理サブモジュールを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、
パノラマビデオ画像を取得することであって、前記パノラマビデオ画像が、パースペクティブマッピングに基づいて判定され、前記パノラマビデオ画像が、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む、前記取得することと、
前記二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報に基づいて、前記二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することと、
前記小領域のそれぞれのフィルタテンプレートを判定すること、及び前記それぞれのフィルタテンプレートを用いて前記小領域をフィルタリングすることと、
を含む動作を、前記1つ以上のプロセッサに実行させる実行可能命令を記憶する、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記動作が、
マッピング中のサンプリングレートに基づいて、前記二次パースペクティブ領域内の前記高周波成分の前記分布情報を判定することをさらに含む、請求項14に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記分布情報が、前記高周波成分の数を含む、請求項14に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記二次パースペクティブ領域内の前記高周波成分の前記分布情報に基づいて、前記二次パースペクティブ領域を前記少なくとも2つの小領域に分割することが、前記分布情報に基づいて前記二次パースペクティブ領域内の目標頂点が位置する辺を分割することと、分割結果に基づいて、前記二次パースペクティブ領域を前記少なくとも2つの小領域に分割することと、を含み、
前記目標頂点が、最も高い高周波成分を有する領域が位置する頂点を含む、請求項14に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記小領域の前記それぞれのフィルタテンプレートを判定することが、前記小領域内のそれぞれの高周波成分に基づいて、前記小領域に対応する前記それぞれのフィルタテンプレートを判定することを含み、
高周波成分の数が多いほど、フィルタテンプレートの平滑度が大きくなる、請求項14に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記フィルタテンプレートの前記平滑度が、前記フィルタテンプレートのサイズ及び強度に基づいて判定され、
前記強度が、前記フィルタテンプレートの係数に基づいて判定され、2つのフィルタテンプレートのサイズが一致するとき、前記平滑度が前記フィルタテンプレートの前記係数に基づいて判定される、請求項18に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記それぞれのフィルタテンプレートが、前記小領域に対する以下のフィルタリング処理、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリング、平均フィルタリング、及び別のローパスフィルタリングのうちの少なくとも1つを実行するために使用される、請求項14に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願の相互参照
本出願は、2017年2月15日に出願された「Image Processing Method,Apparatus and Machine-Readable Media」と題する中国特許出願第201710081731.7号の外国優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、画像処理技術の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
360度パノラマビデオは、ユーザのパースペクティブ全体をカバーし得る非常に広い範囲を表示し、したがって、標準的な平面ビデオの解像度よりもはるかに高い解像度を概して有する。360度パノラマビデオは、圧縮率と伝送の平滑性とのバランスを達成するために、マッピングされた後で符号化及び圧縮され得る。
【0004】
現在、360度パノラマビデオは、マッピングされたパノラマビデオ画像を判定するために様々な手法でマッピングされ得る。手法のうちのいくつかが、領域マッピングである。領域マッピングでは、高いマッピング画素値を有する領域が、高い解像度を有し、低いマッピング画素値を有する領域が、低い解像度を有する。しかしながら、モデル再構築及び画像レンダリングがユーザ端末を用いて行われるとき、マッピングを通して低い画素値が取得されるため、低い解像度を有する領域は、それに対応してマッピングされた画像の高周波成分をより多く有する。
【発明の概要】
【0005】
本概要は、発明を実施するための形態においてさらに後述される概念の抜粋を、簡潔な形式で導入するために提供される。本概要は、特許請求される主題の重要な特徴または本質的特徴の全てを特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を判定する際の補助としてのみ使用されることを意図するものでもない。「技術」という用語は、上記の文脈により、及び本開示全体を通して認められるように、例えば、デバイス(複数可)、システム(複数可)、方法(複数可)、及び/またはコンピュータ可読命令を指してもよい。
【0006】
本出願の実施形態は、画像処理の方法、装置、及び機械可読媒体を提供する。方法は、パノラマビデオ画像を取得することであって、パノラマビデオ画像が、パースペクティブマッピングに基づいて判定され、パノラマビデオ画像が、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む、取得することと、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することと、小領域のそれぞれのフィルタテンプレートを判定すること、及びそれぞれのフィルタテンプレートを用いて小領域をフィルタリングすることと、フィルタリングされたパノラマビデオ画像を判定することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】トランスコーディングエンド及びユーザ端末におけるパノラマビデオを説明する概略図である。
【
図2】本出願の実施形態による、画像の領域フィルタリングを説明する概略図である。
【
図3】本出願の実施形態による、画像処理装置を説明する構造ブロック図である。
【
図4】本出願の実施形態による、ピラミッドマッピングの原理を説明する概略図である。
【
図5】本出願の実施形態による、別の画像処理装置を説明する構造ブロック図である。
【
図6】本出願の実施形態による、画像の別の領域フィルタリングを説明する概略図である。
【
図7A】本出願の実施形態による、フィルタテンプレートを説明する概略図である。
【
図7B】本出願の実施形態による、フィルタテンプレートを説明する概略図である。
【
図7C】本出願の実施形態による、フィルタテンプレートを説明する概略図である。
【
図8】本出願の実施形態による、パノラマビデオ画像処理方法を説明するフローチャートである。
【
図9】本出願の別の実施形態による、画像処理方法を説明するフローチャートである。
【
図10】本出願の別の実施形態による、別の画像処理方法のフローチャートである。
【
図11】本出願の実施形態による、装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本出願の上記目的、特徴、及び利点をより理解可能にするために、本出願は、添付の図面及び特定の実施態様と併せて以下でさらに詳細に説明される。
【0009】
本出願の概念は、多様な異なる様式で修正され、置換されることが容易である。特定の実施形態が、添付図面を通して示されており、本明細書において詳細に説明される。しかしながら、上記内容は、開示される特定の形態に本出願の概念を限定することを意図するものではないと理解されるべきである。これに対して、本出願の明細書及び添付の特許請求の範囲は、修正物、均等物、及び置換物の全ての形態をカバーすることを意図される。
【0010】
本明細書において、「1つの実施形態」、「実施形態」、及び「特定の実施形態」は、例えば、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを表す。しかしながら、各実施形態は、その特定の特徴、構造、または特性を含んでもよく、または必ずしも含まなくてもよい。さらに、そのような語句は、必ずしも同一の実施形態を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が、実施形態に関連して説明されるとき、特徴、構造、または特性もまた、それが指定されるか否かに関わらず、当業者による既知の範囲内の他の実施形態に関係すると考えられ得る。さらに、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」という形式によって含まれるリスト内の項目は、次の考えられる項目、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、または(A、B、及びC)を含み得ると理解されるべきである。同様に、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という形式において列挙される項目は、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、または(A、B、及びC)を意味し得る。
【0011】
いくつかの状況下において、開示される実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせとして実施され得る。開示される実施形態は、また、1つ以上の一時的または非一時的機械可読(例えば、コンピュータ可読)記憶媒体に含まれる、または記憶される命令として実施され得る。命令は、1つ以上のプロセッサによって実行され得る。機械可読記憶媒体は、記憶デバイス、機構、または機械によって読み取り可能な形式で情報を記憶もしくは伝送する別の物理構造(例えば、揮発性もしくは不揮発性メモリ、媒体ディスク、他の媒体、または他の物理構造のデバイス)として実施され得る。
【0012】
添付図面において、いくつかの構造または方法の特徴が、特定の配列及び/または順序で表示され得る。しかしながら、これらの特定の配列及び/または順序は必須ではないことが好ましい。これに対して、いくつかの実施態様では、そのような特徴は、添付図面に示されるものとは異なる様式及び/または順序で配列され得る。さらに、特定の添付図面における構造または方法の特徴に含まれる内容は、その特徴が全ての実施形態において必要であることを示唆するものではない。さらに、これらの特徴は、いくつかの実施態様に含まれなくともよく、またはこれらの特徴が、他の特徴と統合されてもよい。
【0013】
パノラマ画像は、概して、人間の眼の正常な有効パースペクティブ(おおよそ水平方向に90度、及び垂直方向に70度)を満たし、または眼の周辺パースペクティブ(おおよそ水平方向に180度、及び垂直方向に90度)を含み、または360度の完全シーン範囲内にすらある、ショット画像を指す。360度パノラマビデオは、ユーザのパースペクティブ全体をカバーし得る非常に広い範囲を表示する。したがって、360度パノラマビデオは、仮想現実(VR)の分野におけるホットスポットサービスであり、それは、ユーザに没入型ビデオ視聴エクスペリエンスを提供し得る。
図1は、トランスコーディングエンド及びユーザ端末においてパノラマビデオ100を処理することのフローチャートを示す。トランスコーディングエンドは、3次元マッピングモデルを生成102し、マッピングを実行し、2次元平面上に展開104を実行し、展開された画像を符号化106する。符号化されたパノラマビデオ画像が、ユーザ端末に送信される。ユーザ端末は、画像を復号し(108)、次いで、復号された画像に基づいて、トランスコーディングエンドの同一の3次元マッピングモデルを再構築し(110)得る。次いで、ユーザがパノラマビデオを視聴することができるように、出力画像は、ユーザのリアルタイムパースペクティブに基づき、3次元マッピングモデルを用いてレンダリングされる(112)。トランスコーディングエンドに対応するデバイスは、サーバ、及びサーバエンドにおける他のデバイスを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0014】
トランスコーディングエンドにおけるサーバなどのデバイスは、3次元モデルに基づいてマッピングを実行してもよい。異なるモデルが、異なるマッピング方法に対応する。いくつかの3次元マッピングモデルが、パースペクティブに基づいて領域マッピングを実行してもよい。この種類のマッピングのプロセスの間、最も鮮明な画像が、ユーザの一次パースペクティブに提供される。言い換えると、このパースペクティブにおける画像が、最も高い解像度を有し、他のパースペクティブには、より低い解像度の画像が提供される。具体的には、マッピング解像度は、ユーザの一次パースペクティブから離れると徐々に低下し、マッピングされた画像の対応する高周波成分の増加とともに、ユーザの一次パースペクティブから遠く離れた領域が過度に小さな数のマッピング画素値を有することにつながる。その結果、ユーザの一次パースペクティブから離れたパノラマビデオ画像の部分が、モデル再構築及びレンダリングを通してユーザ端末により取得される画像において、重度のジグザグ効果を経験し、したがって、質の悪い視覚的ユーザエクスペリエンスをもたらす。高周波成分は、画像のエッジ及びプロファイルについての測定値であり、画像のエッジ及び詳細を形成する。言い換えると、高周波成分は、周波数ドメインに反映される画像内の明度またはグレースケールに劇的な変化がある位置である。
【0015】
したがって、本出願の実施形態は、適応型フィルタリングを使用して、マッピング後にユーザの一次パースペクティブから離れた領域内で発生する高周波画像成分を減少させ、したがって、ユーザ端末のレンダリングに起因するジグザグ効果を緩和する。
【0016】
図2は、本出願の実施形態による、画像の領域フィルタリングの概略図である。
【0017】
図2は、マッピング後のパノラマビデオ画像(即ち、2次元平面展開ビュー)を示す。画像内で、4つの三角形の領域によって囲まれる菱形領域は、一次パースペクティブ領域10であり、三角形の領域は、二次パースペクティブ領域である。言い換えると、パノラマビデオ画像は、1つの一次パースペクティブ領域10、及び4つの二次パースペクティブ領域(即ち、20~50)を含む。トランスコーディングエンドのサーバなどのデバイスは、各二次パースペクティブ領域をフィルタリングし、二次パースペクティブ領域の高周波成分に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割する。二次パースペクティブ領域20が、実施例として用いられる。二次パースペクティブ領域20において高周波成分の分布が判定され、3つのポイントa、b及びcが、高周波成分の分布に基づいて二次パースペクティブ領域20の辺de上の1/4、1/2、及び3/4に配置される。二次パースペクティブ領域を小領域A~Dに分割するように、辺dfに対して平行な線が3つの点a、b、及びcにおいてそれぞれ作られる。各領域は、異なる数の高周波成分を有するため、異なる小領域は、異なるようにフィルタリングされる必要がある。その結果、フィルタテンプレートは、小領域毎に判定されてもよく、小領域は、対応するフィルタテンプレートを用いてフィルタリングされる。例えば、平均フィルタリングが、5×5テンプレートを用いて領域Aに対して実行される。平均フィルタリングが、3×3テンプレートを用いて領域Bに対して実行される。ガウシアンフィルタリングが、3×3テンプレートを用いて領域Cに対して実行される。比較的高周波成分が少ない領域Dに対しては、フィルタリングは行われない。メディアンフィルタリングなどの平滑化処理を伴うフィルタリングは、実際の処理において他のテンプレートを用いてさらに実行され得る。高周波成分を含む画像は、領域フィルタリングを通して平滑化されてもよく、フィルタリングされたパノラマビデオ画像が判定されてもよく、したがって、ユーザ端末のレンダリング中のジグザグ効果を防止し、視覚的ユーザエクスペリエンスを向上させる。
【0018】
パースペクティブは、概して、人間の眼によって見られ得る範囲である。本出願の実施形態では、一次パースペクティブ及び二次パースペクティブのそれぞれの範囲は、実際の要件に基づいて構成され、例えば、サーバエンド及び/またはユーザ端末のパラメータに基づいて判定される。例えば、ユーザ端末(例えば、VRデバイス)のパースペクティブ範囲は、45°である。一次パースペクティブ領域は、したがって45°の範囲内の領域であり、他の領域は、二次パースペクティブ領域である。フィルタテンプレートは、フィルタリングによって使用されるテンプレートである。本出願の実施形態は、フィルタテンプレートを用いて平滑化フィルタリングを実行する。フィルタテンプレートの平滑度は、フィルタテンプレートのサイズ及び強度に基づいて判定される。サイズ及び強度は、必要に応じて判定されてもよい。例えば、サイズは、3×3または5×5であってもよく、強度は、フィルタテンプレートの係数に基づいて判定される。
【0019】
本出願の実施形態は、画像処理装置300を提供する。画像処理装置300は、サーバなどのデバイスに適用され、トランスコーディングエンドに対応する。
【0020】
図3は、本出願の実施形態による、画像処理装置300の構造ブロック図を示し、画像処理装置300は以下のモジュールを含み得る。
【0021】
取得モジュール302は、パノラマビデオ画像を取得するように構成され、パノラマビデオ画像は、パースペクティブマッピングに基づいて判定され、パノラマビデオ画像は、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む。
【0022】
分割モジュール304は、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割するように構成される。
【0023】
フィルタリングモジュール306は、小領域のそれぞれのフィルタテンプレートを判定し、それぞれのフィルタテンプレートを用いて小領域をフィルタリングし、フィルタリングされたパノラマビデオ画像を判定するように構成される。
【0024】
装置300は、パースペクティブマッピングに基づいて3次元マッピングモデルを生成する。その場合に、パースペクティブは、視線と、ディスプレイなどの表示デバイスの垂直方向との間に形成される角度を参照してもよい。したがって、装置は、3次元マッピングモデルを使用して、パノラマビデオ画像を取得するために画像マッピング及び2次元展開を実行し得る。具体的には、パノラマビデオ画像は、パースペクティブマッピングに基づいて判定され、したがって、パノラマビデオ画像は、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む。
【0025】
装置300は、それぞれの二次パースペクティブ領域の高周波成分に基づいて、例えば、領域内の高周波成分の数に従って、各二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割し得る。1つの小領域内の高周波成分の数は、他の小領域の高周波成分の数よりも大きい。高周波成分の数の差に起因して、2つの小領域は、異なるフィルタテンプレートを用いてフィルタリングされる必要がある。小領域毎のフィルタテンプレートが判定されてもよく、平滑化フィルタリングは、それぞれのフィルタテンプレートを用いて、対応する小領域に対して実行されてもよい。領域内の高周波成分は、フィルタリングされたパノラマビデオ画像を取得するために、平滑化フィルタリングを通して有効に平滑化されてもよい。フィルタリングされたパノラマビデオ画像は、次いで、符号化及び圧縮されてもよく、次いで、それがユーザエンドに伝送される。
【0026】
要するに、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含むパノラマビデオ画像が取得される。二次パースペクティブ領域は、次いで、二次パースペクティブ領域内の高周波成分に基づいて、少なくとも2つの小領域に分割される。領域処理は、高周波成分に基づいて実行される。言い換えると、小領域毎のフィルタテンプレートが判定され、小領域は、それぞれのフィルタテンプレートを用いてフィルタリングされる。対応する小領域内の高周波成分を平滑化するために、対応するフィルタリングが、異なる小領域内の高周波成分に基づいて実行される。したがって、ユーザ側でのレンダリング中にジグザグ効果を防止し、ユーザの通常の視聴に影響を及ぼすことなく、画像の品質を向上させる。
【0027】
本出願の実施形態は、様々な種類のパースペクティブに基づくモデル構築、マッピング、及び展開に適用され得る。ピラミッドマッピング及び展開手法は、マッピング及び展開後のパノラマビデオ画像に対する処理を説明するための実施例として用いられる。
【0028】
ピラミッドマッピング及び展開手法は、ユーザによって見られる異なる一次パースペクティブからマッピングされる異なる画像を使用する。言い換えると、マッピングされた画像の各チャネルは、ユーザのある一次パースペクティブにおいて最も鮮明な解像度を有し、マッピング解像度は、ユーザの一次パースペクティブから離れた位置において低下する。したがって、ピラミッドマッピング及び展開手法は、マッピングされた画像の各チャネル上でより低い解像度を有する、マッピング及び展開された画像を取得し得る。
図4は、ピラミッドマッピングの原理の概略図である。ピラミッドマッピングモデルは、ユーザの一次パースペクティブに関する部分において高い解像度を提供し、マッピング解像度は、ユーザの一次パースペクティブから離れた領域において、徐々に低下する。ピラミッドマッピングモデルにおける長方形ピラミッドの頂点は、ユーザの視聴パースペクティブから最も遠くに離れている位置を表す。
図2は、ピラミッドマッピングモデルを用いたマッピング及び展開後のパノラマビデオ画像を示す。
図6は、ピラミッドマッピング及び2次元展開後の、別のパノラマビデオ画像の実施例を示す。
【0029】
ピラミッドモデルは、マッピングされた画像の解像度を大いに低下させ得るが、マッピングされた画像の解像度が、ユーザの一次パースペクティブから離れると徐々に低下するため、ユーザの一次パースペクティブから離れた領域において以下の問題が発生する。第1に、最終的なレンダリングのプロセス中に、ユーザの一次パースペクティブから離れた高周波画像マッピングのサンプリング領域が、重度のジグザクレンダリング効果を引き起こすこととなる。第2に、画像の高周波成分の数の増加は、圧縮により必要とされるビットレートの増加をもたらし、符号化ビットレートの大部分が、ユーザの一次パースペクティブから遠く離れた高周波画像領域において消費され、したがって、一次パースペクティブ領域の符号化品質を劣化させ、一次パースペクティブ領域のシャープネスに影響を及ぼす。したがって、本出願の実施形態は、適応型フィルタリングを使用して、ピラミッドモデル及び類似の設計思想を有する他の適応型解像度マッピングについてのパノラマビデオトランスコーディング技術の問題を解決し得る。
【0030】
本出願の実施形態における適応型フィルタリングは、領域的に異なるフィルタリング処理を実行し得る。二次パースペクティブ領域の高周波成分に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することは、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報を判定することと、分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することと、を含んでもよい。言い換えると、ユーザの一次パースペクティブから離れた領域のマッピング解像度が、マッピング中に徐々に低下する場合、二次パースペクティブ領域内の高周波成分は、均一に分散されない。したがって、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報が判定されてもよく、異なるフィルタリング処理が、異なる小領域に対して実行され得るように、二次パースペクティブ領域は、分布情報に基づいて少なくとも2つの小領域に分割されてもよい。実際の処理において、二次パースペクティブ領域は、高周波成分の数、ある角度、または領域の辺(複数可)などに従って、分布情報に基づき小領域に分割されてもよい。
【0031】
図5は、本出願の実施形態による、別の画像処理装置300の構造ブロック図を示す。画像処理装置300は、具体的には以下のモジュールを含み得る。
【0032】
取得モジュール302は、パースペクティブマッピングに基づいて判定されるパノラマビデオ画像を取得するように構成され、パノラマビデオ画像は、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む。実施例では、トランスコーディングエンドの、サーバなどのデバイスの取得モジュール302は、パースペクティブマッピングに基づいて判定されるパノラマビデオ画像を取得し、パノラマビデオ画像内の一次パースペクティブ領域及び二次パースペクティブ領域を判定する。
図2は、ピラミッドマッピング及び2次元展開後のパノラマビデオ画像の実施例を示し、それは、一次パースペクティブ領域10及び二次パースペクティブ領域20~50を含む。
図6は、ピラミッドマッピング及び2次元展開後の別のパノラマビデオ画像の実施例を示し、それは、一次パースペクティブ領域11及び二次パースペクティブ領域21~51を含む。二次パースペクティブ領域の共通頂点は、最も高い高周波成分が位置する領域の頂点であってもよい。したがって、この種類の展開の実施例は、また、4つの二次パースペクティブ領域を単一の二次パースペクティブ領域に結合してもよい。
【0033】
分割モジュール304は、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割するように構成される。適応型マッピングの間、ユーザの一次パースペクティブからの距離が増加するにつれて、マッピングサンプリングが、徐々に増大する。したがって、分割モジュール304は、マッピング中のサンプリングレートに基づいて、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報を判定し得る。言い換えると、二次パースペクティブ領域内で一次パースペクティブの位置から遠く離れた領域ほど、高周波成分の数が多くなる。これに対して、二次パースペクティブ領域内で一次パースペクティブの位置の近くの領域ほど、高周波成分の数が少なくなる。分割モジュール304は、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報を判定してもよく、分布情報に基づいて二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割してもよい。
【0034】
分割モジュール304は、数分割サブモジュール3042、及び頂点分割サブモジュール3044を含む。
【0035】
実施例において、数分割サブモジュール3042は、分布情報における高周波成分の数に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割するように構成される。二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報が判定された後、数分割サブモジュール3042は、分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域の各位置領域内の高周波成分の数を判定し、高周波成分の数に基づいて二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割するように構成されてもよい。例えば、1つ以上の閾値が設定されてもよく、2つ以上の小領域への分割が、閾値と領域内の高周波成分の数との比較に基づいて取得されてもよい。
【0036】
図6に示されるように、二次パースペクティブ領域が、分布情報、即ち、ユーザの一次パースペクティブからの距離に従って判定される二次パースペクティブ領域内の高周波成分の数に基づいて、3つの小領域E、F、及びGに分割されてもよい。Eは、ユーザの一次パースペクティブから最も遠くに離れた小領域であり、Gは、ユーザの一次パースペクティブに最も近い小領域である。例えば、高周波成分の数は、閾値と数との比較の仕方に従って、Nに設定されてもよく、閾値は、T1及びT2を含み、T1>T2である。このように、N>T1である小領域は、Eであり、T1≧N>T2である小領域は、Fであり、N≧T2である小領域は、Gである。
【0037】
別の実施例において、頂点分割サブモジュール3044は、分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域内の目標頂点が位置する辺を分割し、分割結果に基づいて二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割するように構成される。その場合、目標頂点は、最も高い高周波成分を有する領域が位置する頂点を含む。目標頂点は、最も高い高周波成分を有する領域が位置する頂点を含む。例えば、
図2に示されるように、一次パースペクティブ領域と重複しない4つの二次パースペクティブ領域内の頂点は、最も高い高周波成分を有する領域が位置する頂点である。
【0038】
二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報が判定された後、頂点分割サブモジュール3044は、ある角度に従って、または二次パースペクティブ領域の辺に従って、分布情報に基づき領域分割を実行してもよい。二次パースペクティブ領域における解像度(即ち、高周波成分)は、概して連続的に、かつ徐々に変化する。例えば、
図2における解像度は、45度方向に沿って低下し、したがって、二次パースペクティブ領域は、45度方向に基づいて小領域に分割され得る。代替的には、目標頂点が位置する辺が、ある規則に基づいて分割される。分割によって得られる交点から目標頂点の反対側まで、平行な直線が作られ、少なくとも2つの小領域が、焦点及び平行な直線に基づいて判定される。
【0039】
フィルタリングモジュール306は、各小領域のフィルタテンプレートを判定し、それぞれのフィルタテンプレートを使用することによって小領域をフィルタリングし、フィルタリングされたパノラマビデオ画像を判定するように構成される。フィルタリングモジュール306は、テンプレート判定サブモジュール3062、及びフィルタリング処理サブモジュール3064を含む。
【0040】
テンプレート判定サブモジュール3062は、小領域内のそれぞれの高周波成分に基づいて、小領域に対応するそれぞれのフィルタテンプレートを判定するように構成される。高周波成分の数が多いほど、フィルタテンプレートの平滑度は大きくなる。フィルタテンプレートの平滑度は、フィルタテンプレートのサイズ及び強度に基づいて判定され、強度は、フィルタテンプレートの係数に基づいて判定される。2つのフィルタテンプレートのサイズが同一であるとき、平滑度は、フィルタテンプレートの係数に基づいて判定される。小領域は、高周波成分の数による分割によって取得される。これに対応して、異なる平滑化フィルタリング処理が、高周波成分のそれぞれの数に基づき異なる小領域に対して実行される必要がある。テンプレート判定サブモジュール3062は、小領域内のそれぞれの高周波成分に基づいて、小領域に対応するそれぞれのフィルタテンプレートを判定するように構成され得る。高周波成分の数が多いほど、フィルタテンプレートの平滑度は大きくなる。フィルタテンプレートの平滑度は、フィルタテンプレートのサイズ及び強度に基づいて判定され、強度は、フィルタテンプレートの係数に基づいて判定される。言い換えると、より多くの高周波成分を有する小領域ほど、より大きなテンプレートサイズ及びより高い強度を有するフィルタ(即ち、フィルタテンプレート)を使用し、したがって、高周波成分を平滑化する効果を達成する。2つのフィルタテンプレートのサイズが同一であるとき、それぞれの平滑度は、フィルタテンプレートのそれぞれの係数に基づいて判定される。
【0041】
フィルタリング処理サブモジュール3064は、フィルタテンプレートを使用して、小領域に対して以下のフィルタリング処理、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリング、及び平均フィルタリングのうちの少なくとも1つを実行するように構成される。小領域のそれぞれのフィルタテンプレートが判定された後、小領域は、それぞれのフィルタテンプレートに基づいてフィルタリングされる。その場合に、平滑化フィルタリングは、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリング、及び平均フィルタリングのうちの少なくとも1つを含む。線形または非線形平滑化フィルタリング方法などの他のローパスフィルタテンプレートもまた、使用されてもよく、それは、本実施形態において網羅的に列挙されておらず、本出願への限定として解釈されるべきではない。したがって、フィルタテンプレートは、二次パースペクティブ領域を分割することによって取得される小領域に対する以下のフィルタリング処理、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリング、及び平均フィルタリングのうちの少なくとも1つを実行するために使用され得る。具体的には、二次パースペクティブ領域を分割することによって取得される小領域について、異なる平滑化フィルタリング処理が、含まれる高周波成分にそれぞれ基づき、同一のサイズを有するテンプレートを使用することによって実行されてもよい。代替的には、同一または異なる平滑化フィルタリング処理が、異なるサイズを有するテンプレートを使用することによって実行されてもよい。フィルタリングされたパノラマビデオ画像は、フィルタリングによって取得されてもよい。フィルタリング処理の対応するカテゴリは、フィルタテンプレートの係数に基づいて判定されてもよい。
【0042】
例えば、前述のフィルタリング手法を除いて、フィルタリングは、
図7に示されるような3つの異なるフィルタテンプレートを使用して、
図2の小領域に対して実行されてもよい。小領域Aは、
図7Cに示される5×5の平均フィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、小領域Bは、
図7Bに示される3×3の平均フィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、小領域Cは、
図7Aに示される3×3のガウシアンフィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、小領域Dに対しては、フィルタリングは実行されなくともよい。このようにして、二次パースペクティブ領域に対する適応型フィルタリング処理を実行する。
【0043】
別の実施例について、
図6の小領域は、
図7に示されるような3つの異なるフィルタテンプレートを使用してフィルタリングされ得る。
図7Aは、3×3のガウシアンフィルタテンプレートを示す。
図7Bは、3×3の平均フィルタテンプレートを示す。
図7Cは、5×5の平均フィルタテンプレートを示す。3つのテンプレートの中でも、
図7Cに示される平均フィルタテンプレートは、最も大きな平滑度を有し、
図7Aに示される平均フィルタテンプレートは、最も小さな平滑度を有する。したがって、小領域Eは、
図7Cに示される5×5の平均フィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、小領域Fは、
図7Bに示される3×3の平均フィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、小領域Gは、
図7Aに示される3×3のガウシアンフィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、したがって、適応的にフィルタリングを達成する。上記説明が、領域の分割及びフィルタリングの単なる実施例であることは明らかである。実際の処理は、特定の状況に基づいて判定されてもよい。例えば、フィルタリングは、小領域Gに対して実行されなくともよい。
【0044】
要するに、適応型解像度マッピング及びトランスコーディング中に、ユーザの一次パースペクティブから離れた領域において生成される、高周波成分の過剰な数のマッピングサンプルによって引き起こされる、符号化ビットレートの無駄及びレンダリング画像のジグザグ効果の問題について、本出願の実施形態は、一次パースペクティブから離れた二次パースペクティブ領域においてユーザのパースペクティブ角度に従って変化する適応型フィルタリング方法を設定して、高周波成分を含む画像を平滑化し、したがって高周波成分の強度を低下させる。
【0045】
上記画像処理装置に基づいて、画像の領域フィルタリングは、説明用の実施例として用いられる。
【0046】
図8は、本出願の実施形態による、画像処理方法800のフローチャートを示す。
【0047】
ブロック802:パースペクティブマッピングに基づいて判定されるパノラマビデオ画像が取得され、その場合に、パノラマビデオ画像は、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む。
【0048】
ブロック804:二次パースペクティブ領域は、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報に基づいて、少なくとも2つの小領域に分割される。
【0049】
ブロック806:小領域のそれぞれのフィルタテンプレートが判定され、小領域は、それぞれのフィルタテンプレートを使用することによってフィルタリングされる。
【0050】
装置は、パースペクティブマッピングに基づいて3次元マッピングモデルを生成する。その場合に、パースペクティブは、視線と、ディスプレイなどの表示デバイスの垂直方向との間に形成される角度を参照してもよい。3次元マッピングモデルは、画像マッピング及び2次元展開を実行してパノラマビデオ画像を取得するために使用される。言い換えると、パノラマビデオ画像は、パースペクティブマッピングに基づいて判定され、したがって、パノラマビデオ画像は、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む。各二次パースペクティブ領域は、二次パースペクティブ領域の高周波成分に基づいて、例えば、領域内の高周波成分の数に基づいて、少なくとも2つの小領域に分割されてもよい。領域において、1つの小領域内の高周波成分の数は、他の小領域の高周波成分の数よりも大きい。高周波成分のそれぞれの数の差に起因して、2つの小領域は、異なるフィルタテンプレートを用いてフィルタリングされる必要がある。小領域毎のフィルタテンプレートが判定されてもよく、平滑化フィルタリング処理は、それぞれのフィルタテンプレートを用いて、対応する小領域に対して実行されてもよい。領域内の高周波成分は、フィルタリングされたパノラマビデオ画像を取得するために、平滑化フィルタリングを通して有効に平滑化されてもよい。フィルタリングされたパノラマビデオ画像は、次いで、符号化及び圧縮されてもよく、次いで、符号化及び圧縮された画像が、ユーザエンドに伝送される。
【0051】
要するに、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含むパノラマビデオ画像が取得される。二次パースペクティブ領域は、次いで、二次パースペクティブ領域内の高周波成分に基づいて、少なくとも2つの小領域に分割される。領域処理は、高周波成分に基づいて実行される。言い換えると、小領域毎のフィルタテンプレートが判定され、小領域は、それぞれのフィルタテンプレートを用いてフィルタリングされる。対応する小領域内の高周波成分を平滑化するために、対応するフィルタリングが、異なる小領域内の高周波成分に基づいて実行される。これによって、ユーザ側でのレンダリング中にジグザグ効果を防止し、視覚的ユーザエクスペリエンスを向上させる。
【0052】
本出願の実施形態は、様々な種類のパースペクティブに基づくモデル構築、マッピング、及び展開に適用され得る。ピラミッドマッピング及び展開手法は、マッピング及び展開後のパノラマビデオ画像に対する処理を説明するための実施例として用いられる。ピラミッドマッピング及び展開手法は、ユーザによって見られる異なる一次パースペクティブからマッピングされる異なる画像を使用する。言い換えると、マッピングされた画像の各チャネルは、ユーザのある一次パースペクティブにおいて最も鮮明な解像度を有し、マッピング解像度は、ユーザの一次パースペクティブから離れた位置において低下する。したがって、ピラミッドマッピング及び展開手法は、マッピングされた画像の各チャネル上でより低い解像度を有するマッピング及び展開された画像を取得し得る。
図4は、ピラミッドマッピングの原理の概略図である。ピラミッドマッピングモデルは、ユーザの一次パースペクティブに関する部分において高い解像度を有し、マッピング解像度は、ユーザの一次パースペクティブから離れた領域において、徐々に低下する。ピラミッドマッピングモデルにおける長方形ピラミッドの頂点は、ユーザの視聴パースペクティブから最も遠くに離れている位置を表す。
図6は、ピラミッドマッピングモデルを用いたマッピング及び展開後のパノラマビデオ画像を示す。
【0053】
ピラミッドモデルは、マッピングされた画像の解像度を大いに低下させ得るが、マッピングされた画像の解像度はユーザの一次パースペクティブから離れて徐々に低下するため、ユーザの一次パースペクティブから離れた領域において以下の問題が発生する。第1に、最終的なレンダリングのプロセス中に、ユーザの一次パースペクティブから離れた高周波画像マッピングのサンプリング領域が、重度のジグザクレンダリング効果を引き起こすこととなる。第2に、画像の高周波成分の数の増加は、圧縮により必要とされるビットレートの増加をもたらし、符号化ビットレートの大部分は、ユーザの一次パースペクティブから遠く離れた高周波画像領域において消費され、したがって、一次パースペクティブ領域の符号化品質を劣化させ、一次パースペクティブ領域のシャープネスに影響を及ぼす。したがって、本出願の実施形態は、適応型フィルタリングを使用して、ピラミッドモデル及び類似の設計思想を有する他の適応型解像度マッピングについてのパノラマビデオトランスコーディング技術の問題を解決し得る。
【0054】
本出願の実施形態における適応型フィルタリングは、領域的に異なるフィルタリング処理を実行し得る。二次パースペクティブ領域の高周波成分に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することは、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報を判定することと、分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することと、を含んでもよい。言い換えると、ユーザの一次パースペクティブから離れた領域のマッピング解像度が、マッピング中に徐々に低下する場合、二次パースペクティブ領域内の高周波成分は、均一に分散されない。したがって、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報が判定されてもよく、異なるフィルタリング処理が、異なる小領域に対して実行され得るように、二次パースペクティブ領域は、分布情報に基づいて少なくとも2つの小領域に分割されてもよい。実際の処理において、二次パースペクティブ領域は、高周波成分の数、ある角度、または領域の辺(複数可)などに従って、分布情報に基づき小領域に分割されてもよい。
【0055】
図9は、本出願の別の実施形態による、画像処理方法900のフローチャートである。
【0056】
ブロック902:パースペクティブマッピングに基づいて判定されるパノラマビデオ画像が取得され、その場合に、パノラマビデオ画像は、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む。
【0057】
実施例において、装置は、パースペクティブマッピングに基づいて判定されるパノラマビデオ画像を取得し、パノラマビデオ画像内の一次パースペクティブ領域及び二次パースペクティブ領域を判定する。
図6は、ピラミッドマッピング及び2次元展開後の別のパノラマビデオ画像の実施例を示し、それは、一次パースペクティブ領域11及び二次パースペクティブ領域21~51を含む。二次パースペクティブ領域の共通頂点は、最も高い高周波成分が位置する領域の頂点であってもよい。したがって、この種類の展開の実施例は、また、4つの二次パースペクティブ領域を単一の二次パースペクティブ領域に結合してもよい。
【0058】
ブロック904:二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報が、マッピング中のサンプリングレートに基づいて判定される。
【0059】
適応型マッピングの間、ユーザの一次パースペクティブからの距離が増加するにつれて、マッピングサンプリングは、徐々に増大する。したがって、装置は、マッピング中のサンプリングレートに基づいて、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報を判定し得る。言い換えると、二次パースペクティブ領域内で一次パースペクティブの位置から遠く離れた領域ほど、高周波成分の数が多くなる。これに対して、二次パースペクティブ領域内で一次パースペクティブの位置の近くの領域ほど、高周波成分の数が少なくなる。
【0060】
ブロック906:二次パースペクティブ領域は、分布情報内の高周波成分の数に基づいて、少なくとも2つの小領域に分割される。
【0061】
二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報が判定された後、装置は、分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域の各位置領域内の高周波成分の数を判定し、高周波成分の数に基づいて二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割するように構成されてもよい。例えば、1つ以上の閾値が設定されてもよく、2つ以上の小領域への分割が、閾値と領域内の高周波成分の数との比較に基づいて取得されてもよい。
図6に示されるように、二次パースペクティブ領域が、分布情報、即ち、ユーザの一次パースペクティブからの距離に従って判定される二次パースペクティブ領域内の高周波成分の数に基づいて、3つの小領域E、F、及びGに分割されてもよい。Eは、ユーザの一次パースペクティブから最も遠くに離れた小領域であり、Gは、ユーザの一次パースペクティブに最も近い小領域である。例えば、高周波成分の数は、閾値と数との比較の仕方に従って、Nに設定されてもよく、閾値は、T1及びT2を含み、T1>T2である。このように、N>T1である小領域は、Eであり、T1≧N>T2である小領域は、Fであり、N≧T2である小領域は、Gである。
【0062】
ブロック908:小領域に対応するそれぞれのフィルタテンプレートは、小領域内のそれぞれの高周波成分に基づいて、判定される。
【0063】
ブロック910:以下のフィルタリング処理、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリングフィルタリング、及び平均フィルタリングのうちの少なくとも1つが、それぞれのフィルタテンプレートを用いて二次パースペクティブ領域に含まれる小領域に対して実行される。
【0064】
小領域は、高周波成分の数による分割によって取得される。これに対応して、異なる平滑化フィルタリング処理が、高周波成分のそれぞれの数に基づき異なる小領域に対して実行される必要がある。小領域に対応するそれぞれのフィルタテンプレートは、小領域内の高周波成分に基づいて、判定されてもよい。高周波成分の数が多いほど、フィルタテンプレートの平滑度は大きくなる。フィルタテンプレートの平滑度は、フィルタテンプレートのサイズ及び強度に基づいて判定され、強度は、フィルタテンプレートの係数に基づいて判定される。言い換えると、より多くの高周波成分を有する小領域ほど、より大きなテンプレートサイズ及びより高い強度を有するフィルタ(即ち、フィルタテンプレート)を使用し、したがって、高周波成分を平滑化する効果を達成する。2つのフィルタテンプレートのサイズが同一であるとき、それぞれの平滑度は、フィルタテンプレートのそれぞれの係数に基づいて判定される。
【0065】
小領域のそれぞれのフィルタテンプレートが判定された後、装置は、それぞれのフィルタテンプレートに基づいて、小領域をフィルタリングする。その場合に、平滑化フィルタリングは、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリング、及び平均フィルタリングのうちの少なくとも1つを含む。線形または非線形平滑化フィルタリング方法などの他のローパスフィルタテンプレートもまた、使用されてもよく、それは、本実施形態において網羅的に列挙されておらず、本出願への限定として解釈されるべきではない。したがって、フィルタテンプレートは、二次パースペクティブ領域を分割することによって取得される小領域に対する以下のフィルタリング処理、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリング、及び平均フィルタリングのうちの少なくとも1つを実行するために使用され得る。具体的には、二次パースペクティブ領域を分割することによって取得される小領域について、異なる平滑化フィルタリング処理が、含まれる高周波成分にそれぞれ基づき、同一のサイズを有するテンプレートを使用することによって実行されてもよい。代替的には、同一または異なる平滑化フィルタリング処理が、異なるサイズを有するテンプレートを使用することによって実行されてもよい。フィルタリングされたパノラマビデオ画像は、フィルタリングによって取得されてもよい。フィルタリング処理の対応するカテゴリは、フィルタテンプレートの係数に基づいて判定されてもよい。
【0066】
例えば、
図6の小領域は、
図7に示されるような3つの異なるフィルタテンプレートを使用してフィルタリングされ得る。
図7Aは、3×3のガウシアンフィルタテンプレートを示す。
図7Bは、3×3の平均フィルタテンプレートを示す。
図7Cは、5×5の平均フィルタテンプレートを示す。3つのテンプレートの中でも、
図7Cに示される平均フィルタテンプレートは、最も大きな平滑度を有し、
図7Aに示される平均フィルタテンプレートは、最も小さな平滑度を有する。したがって、小領域Eは、
図7Cに示される5×5の平均フィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、小領域Fは、
図7Bに示される3×3の平均フィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、小領域Gは、
図7Aに示される3×3のガウシアンフィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、したがって、適応的にフィルタリングを達成する。上記説明が、領域の分割及びフィルタリングの単なる実施例であることは明らかである。実際の処理は、特定の状況に基づいて判定されてもよい。例えば、フィルタリングは、小領域Gに対して実行されなくともよい。
【0067】
図10は、本出願の別の実施形態による、別の画像処理方法1000のフローチャートである。
【0068】
ブロック1002:パースペクティブマッピングに基づいて判定されるパノラマビデオ画像が取得され、その場合に、パノラマビデオ画像は、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む。
【0069】
別の実施例では、装置は、パースペクティブマッピングに基づいて判定されるパノラマビデオ画像を取得し、パノラマビデオ画像内の一次パースペクティブ領域及び二次パースペクティブ領域を判定する。
図2は、ピラミッドマッピング及び2次元展開後に取得されるパノラマビデオ画像の実施例を示し、それは、一次パースペクティブ領域10及び二次パースペクティブ領域20~50を含む。
【0070】
ブロック1004:二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報が、マッピング中のサンプリングレートに基づいて判定される。
【0071】
ブロック1006:二次パースペクティブ領域内の目標頂点が位置する辺が、分布情報に基づいて分割され、二次パースペクティブ領域は、分割結果に基づいて少なくとも2つの小領域に分割される。
【0072】
目標頂点は、最も高い高周波成分を有する領域が位置する頂点を含む。例えば、一次パースペクティブ領域と重複しない、
図2の4つの二次パースペクティブ領域内の頂点は、最も高い高周波成分を有する領域が位置する頂点である。二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報が判定された後、領域分割は、ある角度に従って、または二次パースペクティブ領域の辺に従って、分布情報に基づき実行されてもよい。二次パースペクティブ領域における解像度(即ち、高周波成分)は、概して連続的に、かつ徐々に変化する。例えば、
図2における解像度は、45度方向に沿って低下し、したがって、二次パースペクティブ領域は、45度方向に基づいて小領域に分割され得る。代替的には、目標頂点が位置する辺が、ある規則に基づいて分割される。分割によって得られる交点から目標頂点の反対側まで、平行な直線が作られ、少なくとも2つの小領域が、焦点及び平行な直線に基づいて判定される。
【0073】
ブロック1008:小領域に対応するそれぞれのフィルタテンプレートは、小領域内のそれぞれの高周波成分に基づいて、判定される。
【0074】
ブロック1010:以下のフィルタリング処理、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリングフィルタリング、及び平均フィルタリングのうちの少なくとも1つが、それぞれのフィルタテンプレートを用いて二次パースペクティブ領域に含まれる小領域に対して実行される。
【0075】
例えば、前述のフィルタリング手法を除いて、フィルタリングは、
図7に示されるような3つの異なるフィルタテンプレートを使用して、
図2の小領域に対して実行されてもよい。小領域Aは、
図7Cに示される5×5の平均フィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、小領域Bは、
図7Bに示される3×3の平均フィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、小領域Cは、
図7Aに示される3×3のガウシアンフィルタテンプレートを使用してフィルタリングされてもよく、小領域Dに対しては、フィルタリングは実行されなくともよい。このようにして、二次パースペクティブ領域に対する適応型フィルタリング処理を実行する。
【0076】
要するに、適応型解像度マッピング及びトランスコーディング中に、ユーザの一次パースペクティブから離れた領域において生成される、高周波成分の過剰な数のマッピングサンプルによって引き起こされる、符号化ビットレートの無駄及びレンダリング画像のジグザグ効果の問題について、本出願の実施形態は、一次パースペクティブから離れた二次パースペクティブ領域におけるユーザのパースペクティブ角度に従って変化する適応型フィルタリング方法を設定して、高周波成分を含む画像を平滑化し、したがって、高周波成分の強度を低下させる。
【0077】
第1に、適応型フィルタリング中の領域分割、テンプレート選択などは、一意ではなく、領域処理は、二次パースペクティブ領域がユーザの一次パースペクティブ領域からどのくらい離れているかに基づいて(マッピングサンプリングによって引き起こされる画像の高周波成分の重大性の度合いに対応して)、対応する適応型フィルタを用いて実行されてもよい。次に、適応型フィルタのテンプレートサイズ及び強度もまた、異なる領域に対して柔軟に設計される(例えば、
図7に示されるような多様なフィルタテンプレート)。さらに、フィルタリングのための領域分割は、(ピラミッドまたは他の手法である)実際の適応型マッピングトランスコーディングアルゴリズムによって引き起こされるマッピングサンプリング高周波成分の特徴に従って適応的に設計され得る。領域のサイズ及び形状は、実際の状況に従って柔軟に判定され得る。
【0078】
ユーザの一次パースペクティブからの二次パースペクティブ領域の距離に基づいて設計されるフィルタテンプレートのサイズ及び強度は、同一ではない。適応型フィルタリング方法は、概して、以下の2つの主要な原理を考慮して設計される必要がある。第1に、適応型フィルタリングは、ユーザの一次パースペクティブから離れる方向へ徐々に展開されるマッピングサンプリングによって引き起こされる、高周波成分の影響に適合する必要がある。ユーザの一次パースペクティブからはるか遠くに離れた位置ほど、高周波成分のマッピングサンプリングがより多く存在し、それに対応して適応型フィルタリングがより強くなる必要がある。これは、より大きなサイズ及びより平滑な係数のテンプレートを使用することによって、実施され得る。第2に、適応型フィルタリングアルゴリズムの設計は、平滑度の遷移を考慮する必要がある。小領域のために選択されたフィルタテンプレートは、フィルタリングの強度に対応して滑らかに遷移し、フィルタリングの急変更によって引き起こされる画像ぶれの増加をユーザが経験することを防止する必要がある。例えば、
図7におけるフィルタテンプレートのサイズ及び係数は全て、滑らかに遷移する。
【0079】
上記実施形態は全て、パノラマビデオ画像のための適応型フィルタリング処理を説明するための実施例として使用される。実際の処理の間、フィルタリング領域の数、フィルタリング領域の範囲、フィルタテンプレートの強度及びサイズなどを含む態様において、必要に応じて調整が適応的に行われてもよい。したがって、符号化ビットレートは、それにより上記適応型フィルタリング処理に基づいて、ユーザの一次パースペクティブに対して集中され得る。ユーザの一次パースペクティブの視聴解像度が改善され、ユーザの一次パースペクティブから離れた領域のジグザグ効果が、緩和され得る。したがって、ユーザが一次パースペクティブから離れた位置にパースペクティブを突然切り替えるときの、視覚的エクスペリエンスを改善する。
【0080】
本出願の実施形態において、ユーザ端末は、マルチメディア機能性を有する端末デバイスを指す。これらのデバイスは、音声、ビデオ、データなどに関する機能をサポートする。本実施形態において、ユーザ端末は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウェアラブルデバイス、VRデバイスなどのスマートモバイル端末を含み得る。フィルタリングされた画像を取得した後、サーバなどのデバイスは、フィルタリングされた画像を符号化し、次いで、符号化された画像をユーザ端末に送信して、ユーザがユーザ端末上でパノラマビデオを視聴することを可能にし得る。
【0081】
方法の実施形態は、説明のために一連のアクションの組み合わせとして説明されることに留意すべきである。しかしながら、いくつかの動作は、本出願の実施形態に従って、他の順序で、または並行して実行されてもよいため、本出願の実施形態は、本明細書で説明されたアクションの順序に限定されないことを、当業者は知るべきである。さらに、明細書に記載された実施形態は、全て好ましい実施形態であり、そこに含まれるアクションは、本出願の実施形態に必須でなくともよいことも、当業者は知るべきである。
【0082】
本開示の実施形態は、任意の適当なハードウェアコンポーネント及び/またはソフトウェアコンポーネントを用いて、所望の構成を実行する装置として実施され得る。
図11は、例えば、
図3及び
図5に示される装置300などの、本出願の多様な実施形態を実施するために使用され得る例示的な装置1100を概略的に示す。
【0083】
実施形態において、
図11は、例示的な装置1100を示す。装置は、1つ以上のプロセッサ1102、(1つ以上の)プロセッサ1102に連結される少なくとも1つの制御モジュール(チップセット)1104、制御モジュール1104に連結されるメモリ1106、制御モジュール1104に連結される不揮発性メモリ(NVM)/記憶デバイス1108、制御モジュール104に連結される1つ以上の入力/出力デバイス1110、及び制御モジュール106に連結されるネットワークインタフェース1112を含む。
【0084】
プロセッサ1102は、1つ以上のシングルコアまたはマルチコアプロセッサを含み得る。プロセッサ1102は、汎用プロセッサ(複数可)、または専用プロセッサ(複数可)(グラフィックスプロセッサ、アプリケーションプロセッサ、及びベースバンドプロセッサなど)の任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、装置1100は、トランスコーディングエンドにおけるサーバなどの、本出願の実施形態において説明されるデバイスとして使用され得る。
【0085】
いくつかの実施形態では、装置1100は、命令1114を記憶している1つ以上のコンピュータ可読媒体(例えば、メモリ1106またはNVM/記憶デバイス108)、及び1つ以上のコンピュータ可読媒体に連結され、モジュールを実施して本開示で説明されるアクションを実行するための命令1114を実行するように構成される、1つ以上のプロセッサ1102を含み得る。メモリ1106は、コンピュータ可読媒体の実施例である。
【0086】
コンピュータ可読媒体は、揮発性または不揮発性型、着脱可能または着脱不可能な媒体を含んでもよく、それは、任意の方法または技術を用いて情報の記憶を達成してもよい。情報は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、またはその他のデータを含んでもよい。コンピュータ記憶媒体の実施例は、相変化メモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、その他の種類のランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、高速フラッシュメモリ、もしくはその他の内部記憶技術、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、もしくはその他の光記憶、磁気カセットテープ、磁気ディスク記憶、もしくはその他の磁気記憶デバイス、または任意のその他の非伝送媒体を含むが、これらに限定されず、コンピュータ記憶媒体は、コンピューティングデバイスによってアクセスされ得る情報を記憶するために使用されてもよい。本明細書で定義されるように、コンピュータ可読媒体は、変調データ信号及び搬送波などの一時的媒体を含まない。
【0087】
実施形態では、制御モジュール1104は、(1つ以上の)プロセッサ1102、及び/または制御モジュール1104と通信する任意の適当なデバイスもしくはコンポーネントのうちの、少なくとも1つのための任意の適当なインタフェースを提供するために、任意の適当なインタフェースコントローラを含み得る。
【0088】
制御モジュール1104は、メモリ1106用のインタフェースを提供するために、メモリ制御モジュールを含んでもよい。メモリコントローラモジュールは、ハードウェアモジュール、ソフトウェアモジュール、及び/またはファームウェアモジュールであってもよい。
【0089】
メモリ1106は、例えば、装置1100のためのデータ及び/または命令1114をロードし、記憶するように構成され得る。実施形態において、メモリ1106は、任意の適当な揮発性メモリ、例えば、適当なDRAMを含んでもよい。いくつかの実施形態では、メモリ106は、ダブルデータレート4同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR4SDRAM)を含んでもよい。
【0090】
実施形態において、制御モジュール1104は、NVM/記憶デバイス1108及び(1つ以上の)入力/出力デバイス1110用のインタフェースを提供するために、1つ以上の入力/出力コントローラを含んでもよい。
【0091】
例えば、NVM/記憶デバイス1108は、データ及び/または命令1114を記憶するように構成されてもよい。NVM/記憶デバイス1108は、任意の適当な不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)を含んでもよく、及び/または任意の適当な(1つ以上の)不揮発性記憶デバイス(例えば、1つ以上のハードディスクドライブ(HDD)、1つ以上のコンパクトディスク(CD)ドライブ、及び/または1つ以上のデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブ)を含んでもよい。
【0092】
NVM/記憶デバイス1108は、NVM/記憶デバイス1108が装置1100として物理的に取り付けられるデバイスの記憶リソースの一部を含んでもよく、またはデバイスの一部ではなくデバイスによってアクセスされてもよい。例えば、NVM/記憶デバイス1108は、ネットワークを介して(1つ以上の)入力/出力デバイス1110によってアクセスされてもよい。
【0093】
(1つ以上の)入力/出力デバイス1110は、任意の他の適当なデバイスと通信するために、装置1100のためのインタフェースを提供してもよい。入力/出力デバイス1110は、通信コンポーネント、音声コンポーネント、センサコンポーネントなどを含んでもよい。ネットワークインタフェース1112は、1つ以上のネットワークを介して通信するために、装置1100のためのインタフェースを提供してもよい。装置1100は、1つ以上のワイヤレスネットワーク規格及び/またはプロトコルのうちのいずれかに従って、ワイヤレスネットワークの1つ以上のコンポーネントとワイヤレスに通信してもよく、例えば、WiFi、2G、3G、またはそれらの組み合わせなどの通信規格ベースのワイヤレスネットワークにアクセスすることによってワイヤレス通信を行ってもよい。
【0094】
実施形態において、(1つ以上の)プロセッサ1102のうちの少なくとも1つが、制御モジュール1104の1つ以上のコントローラ(例えば、メモリコントローラモジュール)のロジックとともにパッケージ化されてもよい。実施形態において、(1つ以上の)プロセッサ1102のうちの少なくとも1つが、システムインパッケージ(SiP)を形成するために制御モジュール104の1つ以上のコントローラのロジックとともにパッケージ化されてもよい。実施形態において、(1つ以上の)プロセッサ102のうちの少なくとも1つが、同一のダイ上に制御モジュール1104の1つ以上のコントローラのロジックとともに組み込まれてもよい。実施形態において、プロセッサ1102のうちの少なくとも1つが、システムオンチップ(SoC)を形成するために同一のダイ上に制御モジュール1104の1つ以上のコントローラのロジックとともに組み込まれてもよい。
【0095】
多様な実施形態では、装置1100は、サーバ、デスクトップコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(ラップトップコンピューティングデバイス、手持ちコンピューティングデバイス、タブレットコンピュータ、またはネットブックなど)、及び他の端末デバイスであってもよいが、これらに限定されない。多様な実施形態では、装置1100は、より多くの、もしくはより少ないコンポーネント、及び/または異なるアーキテクチャを有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、装置100は、1つ以上のカメラ、キーボード、液晶ディスプレイ(LCD)スクリーン(タッチスクリーンディスプレイを含む)、不揮発性メモリポート、複数のアンテナ、グラフィックスチップ、特定用途向け集積回路(ASIC)、及びスピーカを含む。
【0096】
本出願の実施形態は、方法及び装置を開示する。実施例1は、画像処理方法を含み、画像処理方法は、パノラマビデオ画像を取得することであって、パノラマビデオ画像が、パースペクティブマッピングに基づいて判定され、パノラマビデオ画像が、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む、取得することと、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することと、小領域のそれぞれのフィルタテンプレートを判定すること、及びそれぞれのフィルタテンプレートを用いて小領域をフィルタリングすることと、フィルタリングされたパノラマビデオ画像を判定することと、を含む。
【0097】
実施例2は、実施例1の方法を含み、マッピング中のサンプリングレートに基づいて、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報を判定することを、さらに含む。
【0098】
実施例3は、実施例1及び/または実施例2において説明した方法を含み、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することが、分布情報内の高周波成分の数に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することを含む。
【0099】
実施例4は、実施例1~実施例3のうちの1つ以上において説明した方法を含み、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することが、分布情報に基づいて二次パースペクティブ領域内の目標頂点が位置する辺を分割することと、分割結果に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割することと、を含み、目標頂点が、最も高い高周波成分を有する領域が位置する頂点を含む。
【0100】
実施例5は、実施例1~実施例4のうちの1つ以上において説明した方法を含み、小領域のそれぞれのフィルタテンプレートを判定することが、小領域内のそれぞれの高周波成分に基づいて、小領域に対応するそれぞれのフィルタテンプレートを判定することを含み、高周波成分の数が多いほど、フィルタテンプレートの平滑度が大きくなる。
【0101】
実施例6は、実施例1~実施例5のうちの1つ以上において説明した方法を含み、フィルタテンプレートの平滑度が、フィルタテンプレートのサイズ及び強度に基づいて判定され、強度が、フィルタテンプレートの係数に基づいて判定され、2つのフィルタテンプレートのサイズが同一であるとき、平滑度がフィルタテンプレートの係数に基づいて判定される。
【0102】
実施例7は、実施例1~実施例6のうちの1つ以上において説明した方法を含み、それぞれのフィルタテンプレートが、小領域に対する以下のフィルタリング処理、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリング、平均フィルタリング、及び別のローパスフィルタリングのうちの少なくとも1つを実行するために使用される。
【0103】
実施例8は、画像処理装置を含み、画像処理装置は、パノラマビデオ画像を取得するように構成される取得モジュールであって、パノラマビデオ画像が、パースペクティブマッピングに基づいて判定され、パノラマビデオ画像が、一次パースペクティブ領域及び少なくとも1つの二次パースペクティブ領域を含む、取得モジュールと、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割するように構成される分割モジュールと、小領域のそれぞれのフィルタテンプレートを判定し、それぞれのフィルタテンプレートを用いて小領域をフィルタリングし、フィルタリングされたパノラマビデオ画像を判定するように構成される、フィルタリングモジュールと、を含む。
【0104】
実施例9は、実施例8の装置を含み、分割モジュールは、マッピング中のサンプリングレートに基づいて、二次パースペクティブ領域内の高周波成分の分布情報を判定するように、さらに構成される。
【0105】
実施例10は、実施例8及び/または実施例9において説明した装置を含み、分割モジュールは、分布情報内の高周波成分の数に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割するように構成される数分割サブモジュールを含む。
【0106】
実施例11は、実施例8~実施例10のうちの1つ以上において説明した装置を含み、分割モジュールは、分布情報に基づいて二次パースペクティブ領域内の目標頂点が位置する辺を分割し、分割結果に基づいて、二次パースペクティブ領域を少なくとも2つの小領域に分割するように構成される頂点分割サブモジュールを含み、目標頂点は、最も高い高周波成分を有する領域が位置する頂点を含む。
【0107】
実施例12は、実施例8~実施例11のうちの1つ以上において説明した装置を含み、フィルタリングモジュールは、小領域内のそれぞれの高周波成分に基づいて、小領域に対応するそれぞれのフィルタテンプレートを判定するように構成されるテンプレート判定サブモジュールを含み、高周波成分の数が多いほど、フィルタテンプレートの平滑度が大きくなり、フィルタテンプレートの平滑度は、フィルタテンプレートのサイズ及び強度に基づいて判定され、強度は、フィルタテンプレートの係数に基づいて判定され、2つのフィルタテンプレートのサイズが同一であるとき、平滑度はフィルタテンプレートの係数に基づいて判定される。
【0108】
実施例13は、実施例8~実施例12のうちの1つ以上において説明した装置を含み、フィルタリングモジュールは、それぞれのフィルタテンプレートを使用して、小領域に対して以下のフィルタリング処理、ガウシアンフィルタリング、メディアンフィルタリング、及び平均フィルタリングのうちの少なくとも1つを実行するように構成される、フィルタリング処理サブモジュールを含む。
【0109】
実施例14は、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、実施例1~7のうちの1つ以上の方法を装置に実行させる命令を記憶する1つ以上の機械可読媒体と、を含む装置を含む。
【0110】
実施例15は、1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、実施例1~7のうちの1つ以上の方法を装置に実行させる命令を記憶する1つ以上の機械可読媒体を含む。
【0111】
いくつかの実施形態は、例示的及び説明的であるが、解決法または計算の多様な異なる種類の置換物及び/または均等物が、本出願の実施態様の範囲から逸脱することなく、同一の目的の実施形態によって示され、説明される実施態様を達成するために使用され得る。本出願は、本明細書において論じられる実施形態に対して行われる任意の修正または変更をカバーするように意図される。したがって、本明細書において説明される実施形態は、特許請求の範囲及びそれらの均等物のみによって定義されることは明らかである。