(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】ゲームシーンの表示制御方法及びシステム、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
A63F 13/56 20140101AFI20220405BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20220405BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20220405BHJP
【FI】
A63F13/56
A63F13/52
A63F13/53
(21)【出願番号】P 2019550207
(86)(22)【出願日】2017-05-19
(86)【国際出願番号】 CN2017085167
(87)【国際公開番号】W WO2018209707
(87)【国際公開日】2018-11-22
【審査請求日】2019-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】518358240
【氏名又は名称】ネットイース(ハンジョウ)ネットワーク カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ボー
【審査官】松山 紗希
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-217654(JP,A)
【文献】特開2011-120664(JP,A)
【文献】特開2012-249770(JP,A)
【文献】特開2016-140378(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1クライアントにより制御され第1キャラクター陣営に属する第1ゲームキャラクターと、第2クライアントにより制御され第2キャラクター陣営に属する第2ゲームキャラクターとを含むゲームのゲームシーンの表示制御方法において、
前記第1クライアントに、第1ゲームシーンを含む第1ゲームコンテンツを表示することと、
前記第2クライアントに
、前記第1ゲームシーンと鏡面対称である第2ゲームシーンを含む第2ゲームコンテンツを表示することと、を含
み、
鏡面対称にする平面が、前記第1ゲームシーンの地面に平行する平面、前記第2のゲームシーンの地面に平行する平面、前記第1ゲームシーンの地面、前記第2ゲームシーンの地面のうちのいずれか一つであるゲームのゲームシーンの表示制御方法。
【請求項2】
前記第1キャラクター陣営による前記第1クライアントでの攻撃方向が、前記第2キャラクター陣営による前記第2クライアントでの攻撃方向と同様である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1ゲームシーンと前記第2ゲームシーンはいずれも第1キャラクター陣営基地と第2キャラクター陣営基地を含み、
前記第1クライアントにおいて、前記第1キャラクター陣営基地から第2キャラクター陣営基地を指すベクトルが前記第1クライアントスクリーンの対角線と第1角をなし、
前記第2クライアントにおいて、前記第2キャラクター陣営基地から第1キャラクター陣営基地を指すベクトルが前記第2クライアントスクリーンの対角線と第2角をなし、
前記第1角と前記第2角の差aは、a∈[-45度,+45度]を満たす請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1角と前記第2角が等しい請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1ゲームシーンと第2ゲームシーンはいずれも第1キャラクター陣営基地と第2キャラクター陣営基地を含み、
ゲーム開始時、前記第1キャラクター陣営基地の表示は前記第1クライアントスクリーンの第1位置に位置し、前記第2キャラクター陣営基地の表示は前記第2クライアントスクリーンの第2位置に位置し、前記第1位置の第1クライアントスクリーンでの相対位置と前記第2位置の第2クライアントスクリーンでの相対位置とが同様である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1ゲームコンテンツは第1ゲーム前景をさらに含み、前記第2ゲームコンテンツは第2ゲーム前景をさらに含み、前記第1ゲーム前景と前記第2ゲーム前景が鏡面対称であ
り、前記第1ゲーム前景は、前記第1ゲームシーンの地面上での位置が移動可能な複数のリソースオブジェクトを含み、前記第2ゲーム前景は、前記第2ゲームシーンの地面上で位置が移動可能な複数のリソースオブジェクトを含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1ゲーム前景と前記第2ゲーム前景
を鏡面対称にする対称平面は、前記第1ゲームシーンと前記第2ゲームシーン
を鏡面対称にする対称平面と同様である請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1クライアントに前記第1ゲームコンテンツを表示する前、前記第1ゲーム前景中の各リソースオブジェクトに水平反転を行い、または、前記第2クライアントに第2ゲームコンテンツを表示する前、前記第2ゲーム前景中の各リソースオブジェクトに水平反転を行うことをさらに含む請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1クライアントに第1ゲームコンテンツを表示する前、前記第1ゲーム前景中の第1ゲームキャラクターと第2ゲームキャラクターに水平反転を行い、または、前記第2クライアントに第2ゲームコンテンツを表示する前、前記第2ゲーム前景中の第1ゲームキャラクターと第2ゲームキャラクターに水平反転を行うことをさらに含む請求項
7に記載の方法。
【請求項10】
前記第1ゲーム前景と第2ゲーム前景はいずれも、
地面上で位置が移動可能な複数のリソースオブジェクトを含む請求項
6乃至
9のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1クライアントに前記第1ゲームコンテンツを表示することは、
前記第1クライアントに前記第1ゲームコンテンツの全範囲を表示すること、または、 前記第1クライアントに前記第1ゲームコンテンツの局部範囲を表示すること、または、
受信した操作命令に基づいて、前記第1クライアントで第1ゲームコンテンツを表示する範囲のサイズを調整することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項12】
第1キャラクター陣営に属する第1ゲームキャラクターを制御するように構成された第1クライアントと、第2キャラクター陣営に属する第2ゲームキャラクターを制御するように構成された第2クライアントと、を含み、
前記第1クライアントはさらに、第1ゲームシーンを含む第1ゲームコンテンツを表示するように構成され、
前記第2クライアントはさらに
、前記第1ゲームシーンと鏡面対称である第2ゲームシーンを含む第2ゲームコンテンツを表示するように構成され
、鏡面対称にする平面が、前記第1ゲームシーンの地面に平行する平面、前記第2ゲームシーンの地面に平行する平面、前記第1ゲームシーンの地面、前記第2ゲームシーンの地面のうちのいずれか一つであるゲームシーンの表示制御システム。
【請求項13】
プロセッサによって実行されることで請求項1乃至
11のうちのいずれか一項に記載のゲームシーンの表示制御方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム分野に関し、特に、ゲームシーンの表示制御方法及びシステム、記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、対戦ゲーム例えばMOBA(Multiplayer Online Battle Arena:マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ、単にMOBAと称す)ゲームにおいて、2つの異なる陣営の基地はそれぞれ、ゲームシーンの両端に位置し、双方の陣営の仮想キャラクターはそれぞれ対応する基地から生まれ、ゲーム中にゲームシーンの中央地帯または敵基地へ攻撃を行う。
図1は、対戦ゲームのゲームシーンの平面模式図で、第1キャラクターの陣営の基地120がゲームシーン110の一端に位置し、第2
キャラクターの陣営の基地130がゲームシーン110の他端に位置する。
【0003】
既存のモバイル対戦ゲームにおいて、ゲームプレイヤーによる移動端末の手持ち操作の便宜を図るとともに、グラフィカルユーザインタフェース中の操作ボタンのゲームシーンの遮断を減少するため、ゲームシーンの表示制御中において、ゲーム開始時は通常、双方陣営の基地がいずれもそれぞれの陣営のモバイル表示スクリーンの左下方に表示される。例えば、
図2は、既存技術における2つの異なる陣営のゲームクライアントにおいてある時刻のスクリーン上のグラフィカルユーザインタフェースを示す模式図で、
図2(a)において、第1キャラクター陣営の基地120の表示は、第1キャラクター陣営の移動端末210の左下方に位置し、
図2(b)において、第2
キャラクター陣営の基地130の表示は、第2
キャラクター陣営の移動端末220
の左下方に位置する。これにより、両方陣営のゲームプレイヤーにとって見れば、仮想キャラクターがいずれもスクリーンの左下方から出発して、ゲームシーン上の敵基地へ攻撃を行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、対戦ゲームにおいて、出生地位置(基地)から戦闘衝突領域または敵の出生地位置(基地)までの間には複数本の道路(例えば、ゲームプレイヤーに「上路(左)」、「中路(中央)」と「下路(右)」と呼ばれる道路)があって、異なる道路はしばしば異なる戦略位置を有する。多くの対戦ゲームにおいて、下路は特別なリソースが分布されているので、その戦い過程は最も激しい。例えば、ゲームプレイヤーに「小龍」と呼ばれる特別なモンスター(例えば、
図1と
図2中の第1リソース位置140での特別なモンスター)の場合、戦勝した後プレイヤー自身及びチームメイトに大量の経験、お金等の高い報酬が割り当てられ、対応して、上路にはゲームプレイヤーに「大龍」と呼ばれる特別なモンスター(例えば、
図1と
図2中の第2リソース位置150での特別なモンスター)が存在する。しかし、小龍は通常ゲームの初期で更新されるので、下路により多い人数を分布しなければならない。反対に、上路にリソースが少ないと、少ない人数を分布する可能性がある。時間の経過によって、ゲームプレイヤーは1種の戦略的な習慣を形成し、チームメンバーは当該戦略的な習慣に従って容易に黙契を形成する。
図2~3に示すように、既存のゲームシーン表示制御方式には、以下の問題が存在する。即ち、ゲームシーンに分布されたリソースの異なる陣営に対する相対位置が一致しない。例えば、
図2(a)において、第1キャラクター陣営の基地120にとって見れば、ゲームシーン中の第1リソース位置140が上路の方向に位置し、第2リソース位置150が下路の方向に位置するが、
図2(b)において、第2
キャラクター陣営の基地130にとって見れば、ゲームシーン中の第2リソース150位置は上路の方向に位置し、第1リソース位置140は下路の方向に位置する。このようにリソースの分布が一致しない場合、対戦ゲームの公平性に影響を与えるとともに、ゲームプレイヤーの戦略的な習慣の育成にも影響を与え、チームバトルのゲームにおいて、チーム間の黙契にも影響を与えることになる。
【0005】
上記問題について、未だに有効な解決策は提示されていない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の少なくとも一つの実施例において、少なくとも、モバイル対戦型ゲームのゲームシーンに分布されたリソースの異なる陣営に対する相対位置が一致しないことで、対戦ゲームの公平性、プレイヤーの戦略的な習慣の育成、チーム間の黙契に影響を及ぼす課題を解決できるゲームシーンの表示制御方法及びシステム、記憶媒体を提供する。
【0007】
本発明の一実施例によると、第1クライアントにより制御され第1キャラクター陣営に属する第1ゲームキャラクターと、第2クライアントにより制御され第2キャラクター陣営に属する第2ゲームキャラクターとを含むゲームシーンの表示制御方法において、第1クライアントに、第1ゲームシーンを含む第1ゲームコンテンツを表示することと、第2クライアントに、第1ゲームシーンと鏡面対称である第2ゲームシーンを含む第2ゲームコンテンツを表示することと、を含むゲームシーンの表示制御方法を提供する。
【0008】
また、第1キャラクター陣営による第1クライアントでの攻撃方向が、第2キャラクター陣営による第2クライアントでの攻撃方向と同様であることができる。
【0009】
また、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンはいずれも第1キャラクター陣営基地と第2キャラクター陣営基地を含み、第2ゲームシーンが第1キャラクター陣営基地と第2キャラクター陣営基地を含み、第1クライアントにおいて、第1ゲームシーン中の第1キャラクター陣営基地から第2キャラクター陣営基地を指すベクトルが第1クライアントスクリーンの対角線と第1角をなし、第2クライアントにおいて、第2ゲームシーン中の第2キャラクター陣営基地から第1キャラクター陣営基地を指すベクトルが第2クライアントスクリーンの対角線と第2角をなし、第1角と前記第2角の差aは、a∈[-45度,+45度]を満たすことができる。
【0010】
また、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンはいずれも第1キャラクター陣営基地と第2キャラクター陣営基地を含み、第2ゲームシーンは第1キャラクター陣営基地と第2キャラクター陣営基地を含み、第1クライアントにおいて、第1ゲームシーン中の第1キャラクター陣営基地から第2キャラクター陣営基地を指すベクトルが第1クライアントスクリーンの対角線と第1角をなし、第2クライアントにおいて、第2ゲームシーン中の第2キャラクター陣営基地から第1キャラクター陣営基地を指すベクトルが第2クライアントスクリーンの対角線と第2角をなし、第1角と第2角が等しいことができる。
【0011】
また、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンはいずれも第1キャラクター陣営基地と第2キャラクター陣営基地を含み、ゲーム開始時、第1キャラクター陣営基地の表示は第1クライアントスクリーンの第1位置に位置し、第2キャラクター陣営基地の表示は第2クライアントスクリーンの第2位置に位置し、第1位置の第1クライアントスクリーンでの相対位置と第2位置の第2クライアントスクリーンでの相対位置とが一致することができる。
【0012】
また、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンが鏡面対称であることは、鏡面対称にする平面が、第1ゲームシーンの地平面に平行な平面または第2ゲームシーンの地平面に平行な平面であることを含むことができる。
【0013】
また、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンが鏡面対称であることは、鏡面対称にする平面が、第1ゲームシーンの地平面または第2ゲームシーンの地平面であることを含むことができる。
【0014】
また、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンが鏡面対称であることは、鏡面対称にする平面が、第1ゲームシーンの地平面に垂直な平面または第2ゲームシーンの地平面に垂直な平面であることを含むことができる。
【0015】
また、第1ゲームコンテンツは第1ゲーム前景をさらに含み、第2ゲームコンテンツは第2ゲーム前景をさらに含み、第1ゲーム前景と第2ゲーム前景が鏡面対称であることができる。
【0016】
また、第1ゲーム前景と第2ゲーム前景を鏡面対称にする対称平面は、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンを鏡面対称にする対称平面と同様であることができる。
【0017】
また、第1クライアントに第1ゲームコンテンツを表示する前、第1ゲーム前景中の各リソースオブジェクトに水平反転を行い、または、第2クライアントに第2ゲームコンテンツを表示する前、第2ゲーム前景中の各リソースオブジェクトに水平反転を行うことができる。
【0018】
また、第1クライアントに第1ゲームコンテンツを表示する前、第1ゲーム前景中の第1ゲームキャラクターと第2ゲームキャラクターに水平反転を行い、または、第2クライアントに第2ゲームコンテンツを表示する前、第2ゲーム前景中の第1ゲームキャラクターと第2ゲームキャラクターに水平反転を行うことができる。
【0019】
また、第1ゲーム前景と第2ゲーム前景はいずれも、地平面上で位置が移動可能な複数のリソースオブジェクトを含むことができる。
【0020】
また、第1クライアントに第1ゲームコンテンツを表示することは、第1クライアントに第1ゲームコンテンツの全範囲を表示することを含み、または、第1クライアントに第1ゲームコンテンツの局部範囲を表示することを含み、または、受信した操作命令に基づいて、第1クライアントにおいて第1ゲームコンテンツを表示する範囲のサイズを調整することができる。
【0021】
本発明の少なくとも一つの実施例によると、第1キャラクター陣営に属する第1ゲームキャラクターを制御するように構成された第1クライアントと、第2キャラクター陣営に属する第2ゲームキャラクターを制御するように構成された第2クライアントと、を含み、第1クライアントはさらに、第1ゲームシーンを含む第1ゲームコンテンツを表示するように構成され、第2クライアントはさらに、第1ゲームシーンと鏡面対称である第2ゲームシーンを含む第2ゲームコンテンツを表示するように構成されるゲームシーンの表示制御システムをさらに提供する。
【0022】
本発明の少なくとも一つの実施例によると、プロセッサによって実行されることで上記したいずれかのゲームシーンの表示制御方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【発明の効果】
【0023】
本発明の少なくとも一つの実施例において、第1キャラクター陣営に属する第1ゲームキャラクターを制御して第1クライアントに表示された第1ゲームシーンでゲームを行い、及び第2キャラクター陣営に属する第2ゲームキャラクターを制御して第2クライアントに表示された第2ゲームシーンでゲームを行うことで、即ち、それぞれ2つの異なるキャラクター陣営に属するゲームキャラクターを制御して互いに鏡面対称であるゲームシーンでそれぞれゲームを行うことで、モバイル対戦型ゲームのゲームシーンに分布されたリソースの異なる陣営に対する相対位置が一致しないことで、対戦ゲームの公平性、プレイヤーの戦略的な習慣の育成、チーム間の黙契に影響を及ぼす課題を解決できる
【図面の簡単な説明】
【0024】
ここで説明する図面は本発明を一層理解させるためのもので、本願の一部を構成し、本発明に示す実施例及びその説明は本発明を解釈するもので、本発明を限定するものではない。
【0025】
【
図1】既存技術に係る対戦ゲームのゲームシーンの平面模式図である。
【
図2】既存技術における2つの異なる陣営のゲームクライアントのスクリーン上のグラフィカルユーザインタフェースを示す模式図である。
【
図3】本発明の一実施例に係るゲームシーンの表示制御方法を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の一実施例に係るゲームシーンの平面模式図である。
【
図5】本発明の一実施例における互いに鏡面対称である第1ゲームシーンと第2ゲームシーン及びそれのクライアントでの表示を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
当業者が本発明の技術的解決手段を一層簡単に理解できるように、以下、本発明の実施例中の図面を結合して、本発明の実施例の技術的解決手段を明確且つ完全に説明するが、ここで説明する実施例は本発明の一部の実施例であって、全ての実施例ではないことは言うまでもない。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な工夫を要せずに得られる他の実施例はすべて本願の保護範囲に含まれる。
【0027】
なお、本発明の明細書及び特許請求の範囲と図面に用いられた「第1」、「第2」等の用語は、類似する対象を区別するためのもので、特定の順又は前後順を限定するものではない。ここで説明する本発明の実施例を図面に示す又は説明した順と異なる順でも実現できるように、このように使用される数値は適切な状況において交換可能である。そして、「含む」、「有する」及びそれらの変形用語は、非排他的に含むことをカバーするもので、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は明確に例示したステップ又はユニットに限定されず、明確に例示していない又はこれらのプロセス、方法、製品又は機器固有の他のステップ又はユニットを含むことを表す。
【0028】
本発明の一実施例によると、ゲームシーンの表示制御方法の実施例を提供し、なお、図面のフローチャートに示すステップを例えば1組のコンピュータが命令を実行可能なコンピュータシステムで実行することができ、またフローチャートにロジック順を示しているが、場合によってはそれと異なる順で図示または説明したステップを実行することができる。
【0029】
図3は本発明の一実施例に係るゲームシーンの表示制御方法を示すフローチャートで、前記ゲームに第1クライアントにより制御される第1ゲームキャラクターと第2クライアントにより制御される第2ゲームキャラクターとが含まれていて、ここで、第1ゲームキャラクターは第1キャラクター陣営に属され、第2ゲームキャラクターは第2キャラクター陣営に属され、
図3に示すように、該方法は、ステップS32~S34を含むことができる。
【0030】
第1クライアントに第1ゲームコンテンツを表示し(ステップS32)、第1ゲームコンテンツは第1ゲームシーンを含む。
【0031】
第2クライアントに第2ゲームコンテンツを表示し(ステップS34)、第2ゲームコンテンツは第2ゲームシーンを含み、ここで、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンは鏡面対称である。
【0032】
本発明の一実施例において、前記ゲームは移動端末MOBAゲームであり、前記ゲームに第1キャラクター陣営(例えば、赤色方陣営)と第2キャラクター陣営(例えば、青色方陣営)とが含まれていて、第1キャラクター陣営は一つまたは複数の第1ゲームキャラクター(例えば、ヒーロー)を含み、第2キャラクター陣営は一つまたは複数の第2ゲームキャラクターを含む。
【0033】
第1キャラクター陣営と第2キャラクター陣営中のゲームキャラクター数は同じにすることができ(例えば、ゲームキャラクター数がいずれも一つ、3つ、5つ、または他の同じ数)、相違させることもできる(例えば、第1キャラクター陣営が3つのゲームキャラクターを含み、第2キャラクター陣営が5つのゲームキャラクターを含む)。
【0034】
各ゲームプレイヤーは移動端末上のゲームクライアントによって各自のゲームキャラクターによるゲームシーンでの対戦を制御し、ここで、第1クライアントにより制御される第1ゲームキャラクターは第1キャラクター陣営に属し、第2クライアントにより制御される第2ゲームキャラクターは第2キャラクター陣営に属する。
【0035】
図4は本発明の一実施例に係るゲームシーンの平面模式図で、該ゲームシーンは、第1キャラクター陣営基地120と、第2キャラクター陣営基地130と、第1リソース位置140と、第2リソース位置150と、を含む。ここで、第1キャラクター陣営基地120と第2キャラクター陣営基地130はそれぞれゲームシーンの両端に位置する。ゲームにおいて、第1リソースが第1リソース位置140に位置し、第2リソースが第2リソース位置150に位置する。第1リソースはゲームプレイヤーに「小龍」と呼ばれる特別なモンスターであることができ、第2リソースはゲームプレイヤーに「大龍」と呼ばれる特別なモンスターであることができる。ゲームキャラクターが小龍または大龍を負かしまたは排除した後、該ゲームキャラクターまたは該ゲームキャラクターが属する陣営の一部/すべてのゲームキャラクターは大量の経験、お金等の報奨を取得することができる。第1リソースが「金鉱」で、第2リソースが「銀鉱」であることもでき、ゲームにおいて金鉱、銀鉱の掘り出しによって、該ゲームキャラクターまたは該ゲームキャラクターが属する陣営の一部/すべてのゲームキャラクターが大量の経験、お金等の報奨を取得する。第1リソース、第2リソースは他の形態のリソースであることもでき、ゲームキャラクターが戦勝、排除、掘り出し等のルートによって第1リソースや第2リソースと戦い、これにより、該ゲームキャラクターまたは該ゲームキャラクターが属する陣営の一部/すべてのゲームキャラクターが経験、お金等の報奨を取得する。
【0036】
説明と計算の便宜を図るため、
図4の模式図に座標系を構築し、第1キャラクター陣営基地120から第2
キャラクター陣営基地を指す方向をX方向とし、第1キャラクター陣営基地120と第2
キャラクター陣営基地130との接続線の中点を座標の原点とし、原点を通過しかつX方向に垂直な方向をZ方向とし、XZ平面がゲームシーンの地平面になることが好ましく、
図4に示すように、原点を通過しかつ紙面に垂直な外向きの方向をY方面とする。
【0037】
図4のY軸の正方向の位置から、
図5(a)に示すゲームシーンの平面模式図が見られる。
図5(a)に示すように、該ゲームシーンの平面模式図(第1ゲームシーン111)において、第1リソース位置140は、点線矢印が示す方向(第1キャラクター陣営基地120から第2
キャラクター陣営基地130を指す方向)の左側に位置し、第2リソース位置150は点線矢印が示す方向の右側に位置する。
【0038】
図4のY軸の負方向の位置から、
図5(c)に示すゲームシーンの平面模式図が見られる。
図5(c)に示すように、該ゲームシーンの平面模式図(
第2ゲームシーン112)において、第1リソース位置140は、点線矢印が示す方向(第2キャラクター陣営基地130から第1陣営基地120を指す方向)の左側に位置し、第2リソース位置150は点線矢印が示す方向の右側に位置する。
【0039】
図5(a)に示す第1ゲームシーン111と
図5(c)に示す第2ゲームシーン112は鏡面対称であり、
図4に示すXZ平面を対称平面とする。
【0040】
図5(b)に示すように、第1クライアント210に第1ゲームシーン111を表示し、
図5(d)に示すように、第2クライアントに第2ゲームシーン112を表示し、ここで、第1クライアントにより制御される第1ゲームキャラクターは第1キャラクター陣営に属し、第2クライアントにより制御される第2ゲームキャラクターは第2キャラクター陣営に属する。
図5(b)において、第1キャラクター陣営のキャラクターにとって、第1リソース位置140は第1キャラクター陣営のゲームキャラクターの「中路」攻撃方向(点線矢印で示す方向/第1キャラクター陣営基地120から第2
キャラクター陣営基地130を指す方向)の左側に位置し、第2リソース位置150は第1キャラクター陣営のゲームキャラクターの「中路」攻撃方向の右側に位置する。
図5(d)において、第2
キャラクター陣営
のゲームキャラクターにとって、第1リソース位置140が第2キャラクター陣営のゲームキャラクターの「中路」攻撃方向(点線矢印で示す方向/第2
キャラクター陣営基地130から第1キャラクター陣営基地120を指す方向)の左側に位置し、第2リソース位置150は第2
キャラクター陣営
のゲームキャラクターの「中路」攻撃方向の右側に位置する。
【0041】
これにより、ゲームシーン中に分布されたリソースの異なる陣営に対する相対位置が一致し、対戦ゲームの公平性を向上させ、プレイヤーによる戦略的な習慣の育成及びチーム間の黙契に有利である。
【0042】
なお、
図5(b)と
図5(d)は第1クライアントに第1ゲームシーンを表示し、第2クライアントに第2ゲームシーンを表示した平面模式図である。実際のゲーム表示制御において、通常2.5D、3D等の三次元効果であることもできる。
【0043】
また、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンが鏡面対称であることは、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンが、第1ゲームシーンの地平面に平行な平面または第2ゲームシーンの地平面に平行な平面に対して鏡面対称であることを含むことができる。鏡面対称にする平面が第1ゲームシーンの地平面または第2ゲームシーンの地平面であることが好ましい。
【0044】
例えば、
図4はゲームシーンの平面模式図で、該ゲームシーンを第1ゲームシーンとし、XZ平面に平行
な平面を鏡面対称にする平面とし、ここで、XZ平面を鏡面対称にする平面とすることが好ましく、これに基づいて、第1ゲームシーンに鏡面対称である第2ゲームシーンを得る。第1ゲームシーン中の一つの点(x1,y1,z1)の場合、第2ゲームシーンにおける対応する座標は(x2,y2,z2)であり、ここで、
【0045】
x2=x1
y2=-y1+k
z2=z1
であり、ここで、kは既定の定数である。
【0046】
このように、第1ゲームシーンの地平面に平行な平面または第2ゲームシーンの地平面に平行な平面を鏡面対称にする平面とする第1ゲームシーンと第2ゲームシーンは、XZ平面/地平面上の座標が一致する。k=0であることが好ましく、即ち、鏡面対称にする平面が第1ゲームシーンの地平面または第2ゲームシーンの地平面(XZ平面を鏡面対称にする平面とする)である。
【0047】
例えば、第1リソース位置140の場合、第1ゲームシーンにおけるXZ平面の座標は(x1,z1)で、第2ゲームシーンにおけるXZ平面の座標も同様に(x1,z1)である。第1クライアントが、受信した制御指示に応じて、第1ゲームキャラクターを制御して、第1ゲームシーンにおいてXZ平面の原点位置(0,0)から第1リソース位置140(x1,z1)へ移動させると、該第1ゲームキャラクターは第2ゲームシーンにおいてもXZ平面の原点位置から第1リソース位置140へ移動する。当該移動過程の座標の場合、第1ゲームシーンにおいて、該第1ゲームキャラクターが(0,0)位置から(x1,z1)位置へ移動し、同様に、第2ゲームシーンにおいて、該第1ゲームキャラクターが(0,0)位置から(x1,z1)位置へ移動する。
【0048】
また、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンが鏡面対称であることは、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンが、第1ゲームシーンの地平面に平行でない平面または第2ゲームシーンの地平面に平行でない平面に対して鏡面対称であることを含むことができる。例えば、鏡面対称にする平面が第1ゲームシーンの地平面に垂直な平面または第2ゲームシーンの地平面に垂直な平面である。
【0049】
例えば、
図4はゲームシーンの平面模式図で、該ゲームシーンを第1ゲームシーンとし、
図4において点線410(点線410とX軸の正方向がなす角は+135度/-45度である)を通過し且つXZ平面に垂直な平面を鏡面対称にする平面として、これに基づいて、第1ゲームシーンに鏡面対称である第2ゲームシーンを得ることができる。第1ゲームシーン中の一つの点(x1,y1,z1)の場合、第2ゲームシーンにおける対応する座標は(x2,y2,z2)であり、ここで、
【0050】
x2=-z1,
y2=y1
z2=-x1
である。
【0051】
このように、第1ゲームシーンの地平面に平行でないまたは第2ゲームシーンの地平面に平行でない平面を鏡面対称にする平面とする第1ゲームシーンと第2ゲームシーンは、XZ平面/地平面上の座標が一致する。
【0052】
例えば、第1リソース位置140の場合、第1ゲームシーンにおいてXZ平面の座標は(x1,z1)であり、第2ゲームシーンにおいてXZ平面の座標は(-z1,-x1)である。第1クライアントが、受信した制御指示に応じて、第1ゲームキャラクターを制御して、第1ゲームシーンにおいてXZ平面の原点位置(0,0)から第1リソース位置140(x1,z1)へ移動すると、該第1ゲームキャラクターは第2ゲームシーンにおいてもXZ平面の原点位置から第1リソース位置140へ移動する。当該移動過程の座標の場合、第1ゲームシーンにおいて、該第1ゲームキャラクターが(0,0)位置から(x1,z1)位置へ移動し、同様に、第2ゲームシーンにおいて、該第1ゲームキャラクターが(0,0)位置から(-z1,-x1)位置へ移動する。
【0053】
なお、XZ平面を第1ゲームシーンと第2ゲームシーンの鏡面対称にする平面とするので、計算量が少なく、XZ平面/地平面座標及び制御ロジックが一致に保持され、好適な実施形態である。
【0054】
また、前記第1ゲームシーンは、第1キャラクター陣営基地と第2キャラクター陣営基地を含み、前記第2ゲームシーンは第1キャラクター陣営基地と第2キャラクター陣営基地を含み、ゲーム開始時、第1キャラクター陣営基地の表示が第1クライアントスクリーンの第1位置に位置し、第2キャラクター陣営基地の表示が第2クライアントスクリーンの第2位置に位置することができ、ここで、前記第1位置の第1クライアントにおける相対位置は前記第2位置の第2クライアントにおける相対位置と一致する。
【0055】
例えば、ゲーム開始時、第1キャラクター陣営基地120の表示は第1クライアント210のスクリーンの左下方に位置し、第2キャラクター陣営基地130の表示は第2クライアント220のスクリーンの左下方に位置し、または、ゲーム開始時、第1キャラクター陣営基地120の表示は第1クライアント210のスクリーンの右下方に位置し、第2キャラクター陣営基地130の表示は第2クライアント220のスクリーンの右下方に位置し、または、ゲーム開始時、第1キャラクター陣営基地120の表示は第1クライアント210のスクリーンの中央下方に位置し、第2キャラクター陣営基地130の表示は第2クライアント220のスクリーンの中央下方に位置する。
【0056】
また、前記第1キャラクター陣営の前記第1クライアントでの攻撃方向と前記第2キャラクター陣営の前記第2クライアントでの攻撃方向とが同じであることができる。
【0057】
例えば、
図5(b)に示すように、第1キャラクター陣営基地120の表示が第1クライアント210のスクリーンの左下方に位置し、第1キャラクター陣営のゲームキャラクターが、第1クライアントスクリーンの左下方向から出発して、第1クライアントスクリーンでゲームシーン中の第2キャラクター陣営基地130に向いて攻撃する。
図5(d)に示すように、第2キャラクター陣営基地130の表示が第2クライアント220のスクリーンの左下方に位置し、第2キャラクター陣営のゲームキャラクターが、スクリーンの左下方向から出発して、第1クライアントスクリーンでゲームシーン中の第1キャラクター陣営基地120に向いて攻撃する。
【0058】
また、前記第1ゲームシーンは第1キャラクター陣営基地と第2キャラクター陣営基地を含み、前記第2ゲームシーンは第1キャラクター陣営基地と第2キャラクター陣営基地を含み、前記第1ゲームシーン中の第1キャラクター陣営基地から第2キャラクター陣営基地を指すベクトルが前記第1クライアントスクリーンの対角線と第1角をなし、前記第2ゲームシーン中の第2キャラクター陣営基地から第1キャラクター陣営基地を指すベクトルが前記第2クライアントスクリーンの対角線と第2角をなし、前記第1角と前記第2角の差aがa∈[-45度,+45度]であることができ、第1角と第2角が等しいことが好ましい。
【0059】
例えば、
図5(b)に示すように、第1キャラクター陣営基地120から第2キャラクター陣営基地130を指すベクトル(
図5(b)における点線矢印方向)が前記第1クライアントスクリーンの対角線と第1角をなし、
図5(d)に示すように、第2キャラクター陣営基地130から第1キャラクター陣営基地120を指すベクトル(
図5(d)における点線矢印方向)が前記第2クライアントスクリーンの対角線と第2角をなし、第1角と第2角が等しいことが好ましく、即ち、第1角と第2角の差aが0であることが好ましい。これにより、第1角と第2角が等しいので、対戦する陣営の両方が一致する表示と操作体験を得ることができる。また、第1角と第2角の差aが所定の範囲内であることにすることもでき、例えば、a∈[-45度,+45度]である。
【0060】
また、第1ゲームコンテンツは第1ゲーム前景を更に含み、第2ゲームコンテンツは第2ゲーム前景をさらに含み、第1ゲーム前景と第2ゲーム前景が鏡面対称であることができる。
【0061】
また、第1ゲーム前景と第2ゲーム前景がいずれも地平面上の位置が移動可能である複数のリソースオブジェクトをさらに含むこともできる。
【0062】
ゲームシーンは、地平面/XZ平面にて相対的に固定された複数のリソースオブジェクト(シーンリソースオブジェクト)を含み、例えば、地平面、山、石、花、草、木、建築等のリソースオブジェクトを含む。ゲーム前景は、地平面/XZ平面上の位置が通常移動可能である(固定されていない)複数のリソースオブジェクト(前景リソースオブジェクト)を含み、例えば、ヒーロー、兵士、モンスター、大龍、小龍、スキル解放効果等のリソースオブジェクトを含む。
【0063】
また、第1ゲーム前景と第2ゲーム前景が鏡面対称であることは、第1ゲーム前景と第2ゲーム前景が、第1ゲームシーンと第2ゲームシーンを鏡面対称にする対称平面と同じ平面に対して鏡面対称であることを含むことができる。地平面/XZ平面を鏡面対称にする平面とすることが好ましく、ゲームシーンとゲーム前景に鏡面処理を行うと、互いに鏡面対称である第1ゲームコンテンツと第2ゲームコンテンツを得ることができ、第1クライアントに第1ゲームコンテンツを表示し、第2クライアントに第2ゲームコンテンツを表示する。
【0064】
また、第1クライアントに第1ゲームコンテンツを表示する前、第1ゲーム前景中の各リソースオブジェクトに水平反転を行い、または、第2クライアントに第2ゲームコンテンツを表示する前、第2ゲーム前景中の各前景リソースオブジェクトに水平反転を行うことができる。
【0065】
また、第1クライアントに第1ゲームコンテンツを表示する前、第1ゲーム前景中の第1ゲームキャラクターと第2ゲームキャラクターに水平反転を行い、または、第2クライアントに第2ゲームコンテンツを表示する前、第2ゲーム前景中の第1ゲームキャラクターと第2ゲームキャラクターに水平反転を行うことができる。
【0066】
例えば、鏡面対称処理を行う前のゲームキャラクターの場合、該ゲームキャラクターの右手に武器を持つことが、鏡面対称処理後、該ゲームキャラクターは左手に武器を持つことに変換される。鏡面対称処理による前景リソースオブジェクトの表示不一致(特に、前景リソースオブジェクト中のゲームプレイヤーが制御するヒーローの不一致)を回避するため、鏡面対称処理後のゲーム前景中の各前景リソースオブジェクトに水平反転処理を行わなければならなく、または、前景リソースオブジェクト中のゲームプレイヤーが制御するヒーローのみに水平反転処理を行い(ゲームプレイヤーが制御されるヒーローの不一致に対して最も敏感であるからである)、上記水平反転の過程において、各前景リソースオブジェクトの地平面/XZ平面での座標は不変に保持し、各前景リソースオブジェクトをスクリーンにて縦方向の中心軸線に沿って水平反転させると、該ゲームキャラクターが右手に武器を持つことに変換され、ゲームキャラクター/前景リソースオブジェクトの表示の一致性を保持する。
【0067】
また、第1クライアントに第1ゲームコンテンツを表示することは、第1クライアントに第1ゲームコンテンツの全範囲を表示すること、または、第1クライアントに第1ゲームコンテンツの局部範囲を表示すること、または、受信した操作命令に従って第1クライアントに表示する第1ゲームコンテンツの範囲サイズを調整することを含むことができる。第2クライアントに第2ゲームコンテンツを表示することは、第2クライアントに第2ゲームコンテンツの全範囲を表示すること、または、第2クライアントに第2ゲームコンテンツの局部範囲を表示すること、または、受信した操作命令に従って第1クライアントに表示する第2ゲームコンテンツの範囲サイズを調整することを含む。
【0068】
例えば、第1クライアントに第1ゲームコンテンツを表示する場合、第1クライアントの表示スクリーン上に終始第1ゲームコンテンツの全範囲(例えば、ゲームコンテンツの範囲が小さいゲームの場合)を表示することができ、第1クライアントの表示スクリーン上に終始第1ゲームコンテンツの局部範囲(例えば、ゲームコンテンツの範囲が大きいゲームの場合)を表示することもでき、または、第1クライアントが受信した操作命令に従って、第1クライアントの表示スクリーン上に表示する第1ゲームコンテンツの範囲サイズを調整することもできる。同様に、第2クライアントに第2ゲームコンテンツを表示する場合、第2クライアントの表示スクリーン上に終始第2ゲームコンテンツの全範囲を表示することができ、または、第2クライアントの表示スクリーン上に終始第2ゲームコンテンツの局部範囲を表示することもでき、または、第2クライアントが受信した操作命令に従って、第2クライアントの表示スクリーン上に表示する第2ゲームコンテンツの範囲サイズを調整することもできる。
【0069】
本発明の他の一実施例によると、ゲームシーンの表示システムをさらに提供し、該システムは、第1ゲームキャラクターを制御するように構成された第1クライアントと、第2ゲームキャラクターを制御するように構成された第2クライアントと、を含み、ここで、第1ゲームキャラクターは第1キャラクター陣営に属し、第2ゲームキャラクターは第2キャラクター陣営に属し、第1クライアントはさらに第1ゲームコンテンツを表示するように構成され、前記第1ゲームコンテンツは第1ゲームシーンを含み、また、第2クライアントは第2ゲームコンテンツを表示するように構成され、前記第2ゲームコンテンツは第2ゲームシーンを含み、ここで、前記第1ゲームシーンと前記第2ゲームシーンは鏡面対称である。
【0070】
本発明の一実施例によると、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、その中に本明細書に記載の方法を実現できるプログラム製品が記憶される。可能な一部の実施形態において、本発明の各態様はプログラムコードを含むプログラム製品の形態で実現されることができ、前記プログラム製品が端末機器で実行される時、前記プログラムコードにより前記端末機器に本明細書の上記「例示的な方法」部分で説明した本発明の各種の例示的な実施形態に係るステップを実現させる。携帯式読み込み専用コンパクトメモリ(CD-ROM)を用いてプログラムコードを含んで、例えばパーソナルコンピュータ等の端末機器で実行されることができる。しかし、本発明のプログラム製品はこれに限定されず、本文において、読み取り可能な記憶媒体はプログラムを含む有形媒体またはプログラムを記憶する有形媒体であることができ、該プログラムは命令によってシステム、装置または素子を実行するか、またはこれらと結合して使用される。
【0071】
前記プログラム製品は一つまたは複数の読み取り可能な媒体の任意の組み合わせであることができる。読み取り可能な媒体は読み取り可能な信号媒体または読み取り可能な記憶媒体であることができる。読み取り可能な記憶媒体は、例えば電気、磁気、光、電磁、赤外線、または半導体のシステム、装置または素子、またはこれらの任意の組み合わせであることができるが、これに限定されることはない。読み取り可能な記憶媒体のさらなる具体的な例として(非列挙的なリスト)、一つまたは複数のリードを有する電気的接続、ポータブルディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、携帯式読み込み専用コンパクトメモリ(CD-ROM)、光記憶素子、磁気記憶素子、またはこれらの任意の適切な組み合わせであることができるが、これらに限定されることはない。
【0072】
上記本発明の実施例の番号は説明の便宜を図るためのものであって、実施例の優劣を表すものではない。
【0073】
本発明の上記実施例において、各実施例の説明は重要視するものがあって、ある実施例で詳しく説明していない部分については他の実施例の関連部分の説明を参照することができる。
【0074】
本願で提供するいくつかの実施例において、開示した技術内容を他の方式で実現できることは理解できることである。ここで、以上で説明した装置実施例は例示したものであって、例えば、上記ユニットの区画はロジック機能の区画であることができ、実際に実現する時は他の区画方式であることもでき、例えば、複数のユニット又は部品を結合するか、又は他の一つのシステムに集積することもでき、又は部分の特徴を省略又は実行しないこともできる。そして、示した又は検討した相互結合又は直接結合又は通信接続はインターフェース、ユニット又は手段を介した間接的な結合又は通信接続であることができ、電気的又は他の形態のものであることもできる。
【0075】
上述した分離部品として説明したユニットは物理的に分離したものであることができれば物理的に分離していないものであることもでき、ユニットとして表す部品は物理ユニットであることができれば物理ユニットではないこともでき、つまり、一つの箇所に位置することができれば、複数のユニットに分布されることもできる。実際の需要に応じて、その中の一部又は全部のユニットを選択して本実施例の技術的解決手段を実現する目的を実現することができる。
【0076】
そして、本発明の各実施例中の各機能ユニットを一つの処理ユニットに集積することができ、各ユニットが物理的に独立したものであることもでき、二つ又はその以上のユニットを一つのユニットに集積することもできる。上記集積されたユニットをハードウェアの形態で実現でき、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現することもできる。
【0077】
上記実施例中の集積されたユニットをソフトウェア機能ユニットの形態で実現して独立製品として販売したり使用する場合、上記コンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶することができる。従って、本発明の技術的解決手段の実質又は既存技術に対する貢献のある部分又は該技術的解決手段の全部又は一部をソフトウェア製品の形態で実現することができ、このコンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワーク機器等)に本発明の各実施例で説明した方法の全部又は一部のステップを実行させる命令を含むことができる。
【0078】
以上は、本発明の好適な実施形態に過ぎず、当業者は本発明の原理を離脱せずに様々な改善や修正が可能であって、このような改善や修正は本発明の保護範囲中に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
上述のように、本発明の実施例で提供するゲームシーンの表示制御方法及びシステム、記憶媒体によると、対戦ゲームの公平性、プレイヤーによる戦略的な習慣の育成及びチーム間の黙契を有効に確保できる有益な効果を実現できる。