(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】フラッシュメモリ装置のハイブリッドチャージポンプ並びに調節手段及び方法
(51)【国際特許分類】
H02M 3/07 20060101AFI20220405BHJP
H01L 27/11526 20170101ALI20220405BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220405BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20220405BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20220405BHJP
G11C 5/14 20060101ALI20220405BHJP
G11C 16/30 20060101ALI20220405BHJP
【FI】
H02M3/07
H01L27/11526
H01L29/78 371
G11C5/14 400
G11C16/30 100
G11C16/30 110
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020108559
(22)【出願日】2020-06-24
(62)【分割の表示】P 2018240673の分割
【原出願日】2014-01-14
【審査請求日】2020-07-22
(32)【優先日】2013-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500147506
【氏名又は名称】シリコン ストーリッジ テクノロージー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SILICON STORAGE TECHNOLOGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】トラン ヒュー ヴァン
(72)【発明者】
【氏名】リー アィン
(72)【発明者】
【氏名】ヴー トゥアン
(72)【発明者】
【氏名】グエン フン クオック
【審査官】柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-017013(JP,A)
【文献】特開2010-119292(JP,A)
【文献】特開2003-235245(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/07
H01L 27/11526
H01L 21/336
G11C 5/14
G11C 16/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正電圧の入力を受信し、同じ大きさの負電圧の出力を生成するためのインバータ回路であって、
第1の端子と第2の端子を含む第1のコンデンサと、
グランドに接続された第1の端子と第2の端子を備える第2のコンデンサと、
前記入力を受信する第1の端子と、
前記第1のコンデンサの
前記第1の端子に接続された第2の端子と、を備える第1の
PMOSトランジスタと、
前記第1のコンデンサの
前記第1の端子に接続された第1の端子と、グランドに接続された第2の端子と、を備える
第1のNMOSトランジスタと、
ゲートと、前記第1のコンデンサの前記第2の端子に接続された第1の端子と、及び第2の端子と、を備える第2のPMOSトランジスタと、
第3のPMOSトランジスタであって、
ゲートと、前記第2のPMOSトランジスタの前記第2の端子に接続された第1の端子と、及びグランドに接続された第2の端子と前記第2のPMOSトランジスタのゲートと前記第3のトランジスタのゲートに接続された第2の端子と、を備える第3のPMOSトランジスタと、
ゲートと、前記出力を与えかつ前記第2のコンデンサの前記第1の端子に接続された第1の端子と、及び第2の端子と、を備える第4のPMOSトランジスタと、
及び、
第5のPMOSトランジスタであって、
ゲートと、前記第4のPMOSトランジスタの前記第1の端子に接続された第1の端子と、及び前記第4のPMOSトランジスタの前記ゲート、前記第5のPMOSトランジスタの前記ゲート、前記第1のコンデンサの前記第2の端子、及び前記第2のPMOSトランジスタの前記第1の端子に接続された第2の端子と、を備える前記第5のPMOSトランジスタと、を含む、インバータ回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本願は、米国特許法第119条及び第120条に基づいて、参照することにより本明細書に組み込まれる、2013年3月15日出願の米国特許仮出願第61/792,643号の優先権を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
メモリ装置で使用するためのハイブリッドチャージポンプ及び制御回路が開示される。
【背景技術】
【0003】
浮遊ゲートを使用して電荷をその上に蓄積するフラッシュメモリセル、及び半導体基板内に形成されるそのような不揮発性メモリセルのメモリアレイは、当該技術分野において周知である。典型的に、そのような浮遊ゲートメモリセルは、スプリットゲート型又は積層ゲート型のものとなっている。
【0004】
1つの従来技術の不揮発性メモリセル10を
図1に示す。分割ゲートのスーパーフラッシュ(SF)メモリセル10は、P型などの第1の導電型の半導体基板1を備える。基板1は、上にN型などの第2の導電型の第1の領域2(ソース線SLとしても知られる)が形成される表面を有する。N型などの第2の導電型の第2の領域3(ドレイン線としても知られる)も基板1の表面に形成される。第1の領域2と第2の領域3との間は、チャネル領域4である。ビット線(BL)9は、第2の領域3に接続される。ワード線(WL)8(選択ゲートとも称される)は、チャネル領域4の第1の部分の上に位置付けられ、そこから絶縁される。ワード線8は、第2の領域3とほとんど又は全く重ならない。浮遊ゲート(FG)5は、チャネル領域4の他の部分の上方にある。浮遊ゲート5は、そこから絶縁され、ワード線8に隣接する。浮遊ゲート5はまた、第1の領域2に隣接する。結合ゲート(CG)7(制御ゲートとしても知られる)は、浮遊ゲート5の上方にあり、そこから絶縁される。消去ゲート(EG)6は、第1の領域2の上方にあり、浮遊ゲート5及び結合ゲート7に隣接し、そこから絶縁される。消去ゲート6はまた、第1の領域2から絶縁される。
【0005】
従来技術の不揮発性メモリセル10の消去及びプログラムのための1つの例示的な操作は、次の通りである。セル10は、ファウラーノルドハイムトンネリング機構によって、消去ゲートEG 6に高電圧が印加され、他の端子がゼロボルトと等しくなることによって、消去される。電子は、浮遊ゲートFG 5から消去ゲートEG 6までトンネル移動し、その結果、浮遊ゲートFG 5が正電荷を帯び、読み取り状態のセル10をオンにする結果として得られたセルが消去された状態は、「1」状態として知られている。消去の別の実施形態は、消去ゲートEG 6に正電圧Vegpが印加され、結合ゲートCG 7に負電圧Vcgnが印加され、他の端子がゼロボルトと等しくなることによる。負電圧Vcgnは、浮遊ゲートFG 5に負に結合し、したがって消去に必要な正電圧Vcgpがより少なく済む。電子は、浮遊ゲートFG 5から消去ゲートEG 6までトンネル移動し、その結果、浮遊ゲートFG 5が正電荷を帯び、読み取り状態のセル10をオンにする(セル状態「1」)。ワード線WL 8(Vwle)及びソース線SL 2(Vsle)は代わりに消去に必要とされる消去ゲートFG 5上の正電圧を更に低減するように負にすることができる。この場合の負電圧Vwle及びVsleの大きさは、p-n接合が正方向に動作しない程度に小さい。セル10は、ソース側のホット電子プログラミング機構により、結合ゲートCG 7に高電圧を印加し、ソース線SL 2に高電圧を印加し、消去ゲートEG 6に中電圧を印加し、かつビット線BL 9にプログラミング電流を印加することによって、プログラミングされる。ワード線WL 8と浮遊ゲートFG 5との間の隙間全体に流れる電子の一部は、十分なエネルギーを得て、浮遊ゲートFG 5に注入され、その結果、浮遊ゲートFG 5が負電荷を帯び、読み取り状態のセル10をオフにする。結果として得られたセルをプログラムした状態は、「0」状態として知られている。
【0006】
セル10は、ビット線BL9に阻害電圧を印加することによって、(例えば、その行の別のセルはプログラムされるべきだが、セル10はプログラムされない場合、)プログラミングの際に阻害され得る。セル10は、米国特許第7,868,375号に更に具体的に記載され、この開示は、参照することにより本明細書にその全体が組み込まれる。
【0007】
図1の従来技術の例示の動作電圧を以下の表1に示す。
【0008】
【0009】
表1に列挙した値の典型的な値を表2に示す。
【0010】
【0011】
図2は、従来技術の二次元フラッシュメモリシステムの典型的な従来技術のアーキテクチャを示す。チップ12は、任意にメモリセル10を
図1のように使用している、データ格納用のメモリアレイ15及びメモリアレイ20と、チップ12の他の部品と典型的には、順にピン(図示せず)に接続するワイヤボンド(図示せず)又はパッケージ化されたチップの外側から集積回路にアクセスするのに用いられるパッケージバンプとの間の電気通信を可能にするパッド35及びパッド80と、システムに正負電圧源を提供するために用いられる高電圧回路75と、冗長性及び組み込み自己テストなどの様々な制御機能を提供するための制御ロジック70と、アナログロジック65と、メモリアレイ15及びメモリアレイ20からそれぞれデータを読み出すために用いられる検出回路60及び61と、それぞれ読み出し又は書き込みが行われるメモリアレイ15及びメモリアレイ20の行にアクセスするのに用いられるロウデコーダ回路45及びロウデコーダ回路46と、それぞれ読み出し又は書き込みが行われるメモリアレイ15及びメモリアレイ20の列にアクセスするのに用いられるカラムデコーダ55及びカラムデコーダ56と、それぞれメモリアレイ15及びメモリアレイ20に対してプログラム及び消去操作のために電圧を上昇させるために用いられるチャージポンプ回路50及びチャージポンプ回路51と、読み出し及び書き込み(消去/プログラム)操作のためにメモリアレイ15及びメモリアレイ20によって共有される高電圧ドライバ回路30と、読み出し及び書き込み操作中にメモリアレイ15によって使用される高電圧ドライバ回路25及び読み出し及び書き込み(消去/プログラム)操作中にメモリアレイ20によって使用される高電圧ドライバ回路26と、それぞれメモリアレイ15及びメモリアレイ20に対する書き込み操作中にプログラムされることを意図しないビット線を非選択にするために用いられるビット線阻害電圧回路40及びビット線阻害電圧回路41と、を備える。これらの機能ブロックは当業者によって理解され、
図2に示されるブロックレイアウトは従来技術において既知である。
【0012】
上記のように、チャージポンプは、フラッシュメモリ装置の操作において重要な役割を果たす。プログラム及び消去機能には高電圧が必要である。
【0013】
図3は、従来技術のチャージポンプを示す。プログラム操作中、SLポンプ100はVslp及びVegp電圧(これらは典型的には約4V~5Vである)を生成するために使用され、CG-EGポンプ110はVcgp電圧(これは典型的には約9V~10Vである)を生成するために使用される。消去操作中、SLポンプ100は使用されず、CG-EGポンプはVege電圧(これは典型的には約10~11.5Vである)を生成するために使用される。これらの電圧は相対的に高電圧であり、著しいレベルの電力を消費する。
【0014】
必要とされるものは、従来技術のチャージポンプで使用される電圧よりも低電圧である、フラッシュメモリ装置におけるプログラム操作及び消去操作用の電圧を生成することができる改善されたチャージポンプである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
前述の問題及び必要性は、改善されたチャージポンプの実施形態によって対処される。一実施形態では、1つのチャージポンプは正電圧を発生させ、1つのチャージポンプは負電圧を発生させる。別の実施形態では、ハイブリッドチャージポンプは、所望により高電圧を生成するか、又はその高電圧より少ない大きさの電圧をそれぞれ生成する2つのチャージポンプに分割することができる。別の実施形態では、チャージポンプ制御回路が開示される。他の実施形態では、チャージポンプで使用するインバータ回路が開示される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】従来技術の分割ゲートフラッシュメモリセルを示す。
【
図2】従来技術のフラッシュメモリ装置のレイアウトを示す。
【
図5】チャージポンプの実施形態のための回路設計を示す。
【
図7】ハイブリッドチャージポンプの実施形態のための回路設計を示す。
【
図9】チャージポンプで使用するインバータを示す。
【
図10】チャージポンプで使用するインバータを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図4は、改善されたチャージポンプの実施形態を示す。プログラム操作中、Cポンプ1 120はVslp及びVegp(従来技術にあるようにこれらは典型的には約4~5Vである)を生成し、CG-EGポンプ130はVcgp(従来技術にあるようにこれらは典型的には約4~5Vである)を生成する。しかしながら、消去操作中、Cポンプ1 120はVcge(これは約-8Vである)を生成し、CG-EGポンプ130はVege(これは約8Vである)を生成する。したがって、消去操作中、約8Vが消去ゲート6に印加され、約-8Vが制御ゲート7に印加されるだろう。あるいは、負電圧(例えば、-04v)をワード線8(Vwle)及びソース線2(Vsle)上にそれぞれCポンプ1 120由来の負電圧を用いて印加することができる。
【0018】
図5は、チャージポンプ回路200を示す。チャージポンプ回路200は、スイッチ210、スイッチ220、電圧源位相ドライバ270、電圧源位相ドライバ280、並びにダイオード230、ダイオード240、ダイオード250、ダイオード260、コンデンサ235、コンデンサ245、及びコンデンサ255を備える3つの充電ステージ(それぞれがダイオード及びコンデンサを備え、その組み合わせはオンにするスイッチによって異なる)を備える。スイッチ210をオンにし、スイッチ220をオフにした場合、正帯電が発生し、Voutp 295は、例示のチャージポンプ回路200がCG-EGポンプ130の役割を果たしてVegeを生成することができる正電圧(8Vなど)を含むだろう。スイッチ210をオフにし、スイッチ220をオンにした場合、負帯電が発生し、Voutn 290は、例示のチャージポンプ回路200がCポンプ1 120の役割を果たしてVcgeを生成することができる負電圧(-8Vなど)を含むだろう。このように、従来技術のシステムと違い、生成された最高電圧は11.5Vの代わりに8Vである。これは電力使用を節約することができ、またフラッシュメモリ製品の信頼性を向上することができる。ダイオード230、240、250、260は、エンハンスメントNMOS及びPMOSトランジスタ又はp-n接合ダイオードによって作製することができる。コンデンサ235、245、255は、エンハンスメントNMOS及びPMOSトランジスタ、又はMOM(金属酸化物金属)コンデンサ、又はその組み合わせによって作製することができる。スイッチ210は、エンハンスメントPMOSとして実装される。スイッチ210の代替実施形態は、NMOSトランジスタであり、この場合、そのバルクp基板端子は、負の出力Voutn 290から分離される必要がある。スイッチ220は、エンハンスメントNMOSとして実装される。スイッチ220の代替実施形態は、PMOSトランジスタであり、この場合、そのバルクNwell端子は、正の出力Voutp 295から分離される必要がある。位相ドライバ270及び280は、位相ドライバ回路(図示せず)によって生成され、それらは典型的には10~80Mhzで概して重ならないクロック位相である。
【0019】
別の実施形態が
図6に示される。プログラム操作中、Cポンプ1 300はVslp及びVegp(従来技術にあるようにこれらは典型的には約5Vである)を生成し、CG-EGポンプ310はVcgp(従来技術にあるようにこれらは典型的には約5Vである)を生成する。しかしながら、消去操作中、Cポンプ1+Mステージ301は再構成されてVcge(これは約-8Vである)を生成し、CG-EGポンプ+Nステージ311は再構成されてVege(これは約8Vである)を生成する。再構成は、CG_EGポンプ310をNステージポンプ及びMステージポンプに分割することによって行われる。次に、CG_EGポンプ310のMステージポンプをCポンプ1 300に結合して新しいポンプ301を作製することによる。Nステージは、元のCG+EGポンプ310と共に残されて新しいポンプ311を作製する。このシステムの効果は、ハイブリッドチャージポンプを使用して高いVege電圧を生成できるが、はるかに小さいVcgp及びVcgn電圧を生成することもできることである。
【0020】
図7は、ハイブリッド再構成可能チャージポンプ320を示す。チャージポンプ320は、2つのチャージポンプ部品を収容し、そのそれぞれは、それ自体がチャージポンプである。チャージポンプ部品330は、N個の充電ステージ(ここでは、N=3、ただしNは任意の正の整数とすることができる)を備え、チャージポンプ部品340は、M個の充電ステージ(ここでは、M=3、ただしMは任意の正の整数とすることができる)を備える。チャージポンプ部品330及びチャージポンプ部品340は、スイッチ350によって連結される。スイッチ350がオンであるとき、チャージポンプ部品330及びチャージポンプ部品340は、N+M個の充電ステージの1つのチャージポンプとして互いに連結される。スイッチ350がオフであるとき、チャージポンプ部品330及びチャージポンプ部品340は、互いに連結されず別個のチャージポンプとして動作する。このようにチャージポンプ320を、N+M個のステージを有するポンプ又は2つの別個のポンプ、即ちNステージポンプ及びMステージポンプ、となるように構成することができる。チャージポンプ320は(より高い正電圧までポンピングする)正の動作のためである。代替実施形態は、(
図5に示すように)同様の再構成可能性を有する負の動作のためである。異なるセグメントポンプ用の異なる組み合わせの負/正セグメントポンプは、再構成によってNステージポンプ330が負であり、Mステージポンプ340が正であるように実行される。
【0021】
チャージポンプ部品330は、電圧源位相ドライバ360、電圧源位相ドライバ365、ダイオード331、ダイオード332、ダイオード333、ダイオード334、コンデンサ335、コンデンサ336、コンデンサ337を備え、出力390を生成する。ダイオード331、332、333、334は、エンハンスメントNMOS及びPMOSトランジスタ又はp-n接合ダイオードによって作製することができる。コンデンサ335、336、337は、エンハンスメントNMOS及びPMOSトランジスタ若しくはMOM(金属酸化物金属)コンデンサ又はその併用によって作製することができる。位相ドライバ360及び365は、位相ドライバ回路(図示せず)によって生成され、それらは典型的には10~80Mhzで概して重ならないクロック位相である。
【0022】
チャージポンプ部品340は、電圧源位相ドライバ370、電圧源位相ドライバ375、ダイオード341、ダイオード342、ダイオード343、ダイオード344、コンデンサ345、コンデンサ346、コンデンサ347を備え、出力380を生成する。ダイオード341、342、343、344は、エンハンスメントNMOS及びPMOSトランジスタ又はp-n接合ダイオードによって作製することができる。コンデンサ345、346、347は、エンハンスメントNMOS及びPMOSトランジスタ若しくはMOM(金属酸化物金属)コンデンサ又はその併用によって作製することができる。位相ドライバ370及び375は、位相ドライバ回路(図示せず)によって生成され、それらは典型的には10~80Mhzで概して重ならないクロック位相である。
【0023】
図8は、ハイブリッドチャージポンプ制御回路400を示す。チャージポンプ制御回路は、チャージポンプ出力を取り出し、それを降圧し(又は、負電圧については昇圧し)、その結果を基準電圧と比較して、高いときにチャージポンプ動作を継続し、低いときにチャージポンプ動作を中止するイネーブル信号を次に生成する。
【0024】
VPOS 480など、所望の電圧が正であるとき、スイッチ430はオンになり、スイッチ440はオフになる。VPOS 480は、一連のトランジスタ410に供給され、それによってVPOS 480は、各トランジスタを通じて閾値電圧によって減少される。その結果は、コンパレータ450によって基準電圧と比較される。基準電圧が降圧VPOS電圧を超える場合は、次にイネーブル信号460がアサートされる。イネーブル信号460は、チャージポンプ動作を維持するチャージポンプオシレータ(図示せず、位相ドライバ回路に供給されて
図5の信号270及び280などの位相ドライバクロックを生成する)に送信することができる。基準電圧が降圧VPOS電圧より低い場合は、次にイネーブル信号460がデアサートされ、チャージポンプは動作を中止する。
【0025】
VNEG 490など、所望の電圧が負であるとき、スイッチ440はオンになり、スイッチ430はオフになる。VNEG 490は、一連のトランジスタ420に供給され、それによってVNEGは、各トランジスタを通じて閾値電圧によって増大される。その結果は、コンパレータ450によって基準電圧と比較される。基準電圧が昇圧VNEG電圧より低い場合は、次にイネーブル信号460がアサートされる。イネーブル信号460を、チャージポンプ操作を維持するチャージポンプオシレータ(図示せず)に送信することができる。基準電圧が昇圧VNEG電圧より高い場合は、次にイネーブル信号460がデアサートされ、チャージポンプは動作を中止する。
【0026】
図9は、チャージポンプの出力を反転するインバータ回路500を示す。例えば、VHVP-IN 501が+10Vである場合、VHVN-OUTは-10Vになるだろう。インバータ回路500は、PMOSトランジスタ505、NMOSトランジスタ510、コンデンサ515、PMOSトランジスタ520、PMOSトランジスタ525、PMOSトランジスタ530、PMOSトランジスタ535、及び出力コンデンサ540を備える。これらの部品は、
図9に示すように互いに連結される。動作は以下の通りである。まず、PMOSトランジスタ505は、コンデンサ515の端子501をVHVP-IN 501レベルまで充電可能となる。ノードVHVN 503は、グランドより上のVt(PMOSトランジスタ520、525の閾値電圧)でクランプされるだろう。次に、PMOSトランジスタ505はオフになり、NMOSトランジスタ510はオンになり、これにより順番に端子501をグランドに引き寄せ、コンデンサ連結アクションによって、ノード503は負に引き寄せられるようになり、次に順番に出力ノード504をPMOSトランジスタ530及び535によって負に引き寄せる。次にこのシーケンスは、出力ノード504が実質的にVHV-P IN 501と等しくなるまで繰り返す。
【0027】
図10は、チャージポンプの出力を反転する別のインバータ回路600を示す。例えば、VHVP-IN 601が+10Vである場合、VHVN-OUT 604は-10Vになるだろう。インバータ回路600は、PMOSトランジスタ605、PMOSトランジスタ610、PMOSトランジスタ615、コンデンサ620、NMOSトランジスタ625、NMOSトランジスタ630、NMOSトランジスタ635、及びスイッチ640を備える。これらの部品は、
図10に示すように互いに連結される。その動作は、
図9の動作と同様である。スイッチ640と共にNMOSトランジスタ630、635は、ここでは充電相においてグランドへとノード603を制御する。
【0028】
本明細書における本発明に対する言及は、いかなる特許請求の範囲又は特許請求の範囲の用語も限定することを意図するものではなく、代わりに特許請求の範囲の1つ以上によって包含され得る1つ以上の特徴に言及するにすぎない。上述の材料、プロセス、及び数値例は、例示的なものにすぎず、特許請求の範囲を限定するものと見なされるべきではない。本明細書で使用されるとき、用語「上に(over)」及び「上に(on)」の両方は、「直接上に」(間に配設される中間の材料、要素、又は間隙がない)及び「間接的に上に」(中間の材料、要素、又は間隙が間に配設される)を包括的に含むことに留意されるべきである。同様に、用語「隣接する」は、「直接隣接する」(間に配設される中間の材料、要素、又は間隙がない)及び「間接的に隣接する」(中間の材料、要素、又は間隙が間に配設される)を含む。例えば、「基板上に」要素を形成することは、その間に中間の材料/要素を有せず基板上に直接その要素を形成すること、並びに1つ以上の中間の材料/要素をその間に有して基板上に間接的にその要素を形成することを含む。