(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】車用ライト
(51)【国際特許分類】
F21S 43/20 20180101AFI20220405BHJP
G02B 17/08 20060101ALI20220405BHJP
【FI】
F21S43/20
G02B17/08 Z
(21)【出願番号】P 2020157043
(22)【出願日】2020-09-18
【審査請求日】2020-09-18
(73)【特許権者】
【識別番号】502356997
【氏名又は名称】堤維西交通工業股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】施 明智
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/064753(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 43/20
G02B 17/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向となる第1の方向に沿う第1の光軸と前記第1の光軸が通過する第1の焦点とが定義され、前記第1の方向に沿って外側及び前方に伝搬する複数の光線を屈折させるように構成され、前記第1の方向の前方へ突出する出光面を有する出光レンズと、
それぞれが、該第1の方向と略直交する第2の方向に沿って外側から中心側へと順に配置されている発光ユニット及びレンズユニットを有する複数の光学システムと、を備えており、
前記発光ユニットは、前記レンズユニットへ複数の光線を照射できるように配置されており、
前記レンズユニットと前記出光レンズとは、各前記発光ユニットから放出された光線が、前記レンズユニットによって前記出光面へ反射させられた全ての光線の延長線上にある第1の延長線が前記第1の焦点を中心とする第1の焦点領域を通過するように前記第2の方向に伝搬してから前記レンズユニットによって反射され、そして、前記出光レンズの前記出光面から前記前方へ出射させるように、配置構成されており、
前記レンズユニットは、前記発光ユニットからの複数の光線が入射する第1のレンズ部と、前記第1のレンズ部の前記第2の方向における前記中心側に一体的に接続していて、前記出光レンズの前記第1の方向における後方側に一体的に接続している第2のレンズ部と、を含み、
前記第1のレンズ部は、
前記第2の方向に沿う第2の光軸が定義されるように形成されているものであって、
前記第2の光軸が通過する屈折面と、
前記屈折面を囲繞しながら前記発光ユニットの方へ縮径するように先細に形成されている円錐台形の第1の反射面と、
前記第2の光軸を囲繞しながら前記屈折面と前記第1の反射面とを連接している連接面と、を備えており、
前記第2のレンズ部は、前記発光ユニット側から前記出光面側へ斜めに延伸していて、前記第1の光軸及び前記第2の光軸に対して傾斜している第2の反射面を有し、
一部の前記発光ユニットによって放出された光線は、前記第1のレンズ部の前記屈折面によって屈折させられ、そして、前記第2の反射面によって反射させられて、前記第1の焦点領域に虚像が形成され、
他の前記発光ユニットによって放出された光線は、前記第1のレンズ部の前記連接面によって屈折させられてから、前記第1の反射面に反射させられ、そして、前記第2の反射面によって反射させられて、前記第1の焦点領域に他の虚像が形成され、
前記第2のレンズの前記第2の反射面に向かって伝搬する光線の延長線上にある第2の延長線は、前記第2の光軸が通過する第2の焦点を中心とする第2の焦点領域を通過し、
前記発光ユニットによって放出された光線において、前記屈折面によって屈折させられた部分、及び、前記連接面によって屈折させられてから前記第1の反射面によって反射させられる部分のそれぞれは、前記第2の焦点領域に虚像が形成され、
前記出光レンズ及び前記レンズユニットは、前記第1の焦点が前記第2の焦点と協働して、前記出光面に向かう凸状の第1の曲面と、前記出光面に向かう凹状の第2の曲面と、を含む二葉双曲面が定義されるように構成されており、
前記第2反射面は、前記第2の曲面の一部と一致することを特徴とする車用ライト。
【請求項2】
前記複数の光学システムは、前記第1の方向及び前記第2の方向と略直交する第3の方向に沿って並んでいることを特徴とする請求項
1に記載の車用ライト。
【請求項3】
前記第2の方向に沿って設置されている2つの前記複数の光学システムを備えている光学システムセットが複数あり、
前記複数の光学システムセットは、前記第1の方向及び前記第2の方向と略直交する第3の方向に沿って並んでいることを特徴とする請求項
1に記載の車用ライト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライトに関し、特に照明または警告用の車用ライトに関する。
【背景技術】
【0002】
図1に示されるように、特許文献1の車用ライトは、前方へ突出する出光レンズ11と、出光レンズ11の後方に連接されている光学レンズ12と、光学レンズ12の後方に設置されている発光ユニット13と、発光ユニット13が設置されているベース14とを備える。
【0003】
発光ユニット13が前方にある出光レンズ11及び光学レンズ12へ複数の光線を照射すると、出光レンズ11及び光学レンズ12は、入射した光線を前方へ出射させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、その車用ライトの出光レンズ11、光学レンズ12、発光ユニット13及びベース14は、全部前後方向に沿って配置されているので、該車用ライトの前後方向における長さが長く、車の該車用ライトを設置するための設計が限られてしまう。
【0006】
上記問題点に鑑みて、本発明は、前後方向における長さが短く、車の車用ライトを設置するための設計自由度を以前より高くすることができる車用ライトの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、本発明は、前後方向となる第1の方向に沿う第1の光軸と前記第1の光軸が通過する第1の焦点とが定義され、前記第1の方向に沿って外側及び前方に伝搬する複数の光線を屈折させるように構成され、前記第1の方向の前方へ突出する出光面を有する出光レンズと、
それぞれが、該第1の方向と略直交する第2の方向に沿って外側から中心側へと順に配置されている発光ユニット及びレンズユニットを有する複数の光学システムと、を備えており、
前記発光ユニットは、前記レンズユニットへ複数の光線を照射できるように配置されており、
前記レンズユニットと前記出光レンズとは、各前記発光ユニットから放出された光線が、前記レンズユニットによって前記出光面へ反射させられた全ての光線の延長線である第1の延長線が前記第1の焦点を中心とする第1の焦点領域を通過するように前記第2の方向に伝搬してから前記レンズユニットによって反射させられ、そして、前記出光レンズの前記出光面から前記前方へ出射させるように、配置構成されていることを特徴とする車用ライトを提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の車用ライトは、発光ユニット及びレンズユニットが第2の方向に沿って外側から中心側へと順に配置されているので、前後方向である第1の方向における長さを縮小でき、従来の車用ライトの欠点を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】本発明の車用ライトの第1の実施形態を示す斜視図
【
図5】上記の車用ライトの上方中央部分を示す断面図
【
図6】上記の車用ライトの上方中央部分の部分拡大図
【
図7】上記の車用ライトの下方中央部分を示す断面図
【
図8】本発明の車用ライトの第2の実施形態を示す斜視図
【
図9】本発明の車用ライトの第3の実施形態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明の車用ライトの実施形態について詳しく説明する。
【0011】
本発明をより詳細に説明する前に、適切と考えられる場合において、同一の符号は、同様の特性を有し得る対応する要素を示すために各図面間で繰り返し用いられることに留意されたい。
【0012】
図2は本発明の車用ライトの第1の実施形態を示す斜視図である。
図3は上記の車用ライトの後方斜視図である。
図4は上記の車用ライトを示す断面図である。
図5は上記の車用ライトの上方中央部分を示す断面図である。
図6は上記の車用ライトの上方中央部分の部分拡大図である。
図7は上記の車用ライトの下方中央部分を示す断面図である。
【0013】
本発明の車用ライトは、
図2及び
図3に示されるように、出光レンズ2と、複数の光学システム3と、ベース4とを備えている。
【0014】
出光レンズ2は、
図5及び
図7に示されるように、前後方向となる第1の方向D1に沿って出光レンズ2の外側及び前方に伝搬する複数の光線を屈折させるように構成されている。また、出光レンズ2は、
図4及び
図5に示されるように、第1の方向D1に沿う第1の光軸A1と第1の光軸A1が通過する第1の焦点23とが定義され、且つ、第1の方向D1の前方へ突出する出光面21を有する。
【0015】
複数の光学システム3は、
図5及び
図7に示されるように、それぞれが、該第1の方向D1と略直交する第2の方向D2に沿って外側から中心側へと順に配置されている発光ユニット31及びレンズユニット32を有する。
【0016】
この実施形態において、
図2及び
図3に示されるように、第2の方向D2は上下方向であり、第2の方向D2に沿って設置されている2つの光学システム3を備えている光学システムセットが3つあり、即ち、光学システム3は全部で6つある。該3つの光学システムセットは、第1の方向D1及び第2の方向D2と略直交する第3の方向D3(即ち左右方向)に沿って並んでいる。また、第1の光軸A1を中心線として、レンズユニット32は第1の光軸A1に近い中心側に設置され、発光ユニット31は第1の光軸A1から離れた外側に設置されている。
【0017】
発光ユニット31は、
図4に示されるように、レンズユニット32へ複数の光線を照射できるように配置されている。この実施形態において、発光ユニット31は、LEDチップであるが、それに限らず、市販で入手可能な他の任意の発光素子を使用することができる。
【0018】
レンズユニット32は、
図5及び
図7に示されるように、発光ユニット31からの複数の光線が入射する円錐台状の第1のレンズ部33と、第1のレンズ部33の第2の方向D2における前記中心側に一体的に接続していて、更に出光レンズ2の第1の方向D1における後方側に一体的に接続している第2のレンズ部34とを含む。
【0019】
また、レンズユニット32と出光レンズ2とは、
図5及び
図7に示されるように、各発光ユニット31から放出される光線が、レンズユニット32によって出光面21へ反射させられた全ての光線の延長線である第1の延長線L1が第1の焦点23を中心とする第1の焦点領域22を通過するように第2の方向D2に伝搬してから前記レンズユニット32によって反射させられ、そして、出光レンズ2の出光面21から前記前方へ出射させるように、配置構成されている。
【0020】
光学原理によれば、凸レンズの焦点に配置された光源から放出された光線は、凸レンズに入射すると、凸レンズによって屈折させられて、互いに平行な光線になって凸レンズから出射する。
【0021】
この実施形態において、各第1の延長線L1は、
図5及び
図7に示されるように、発光ユニット31から放出される光線が第1の方向D1と略平行に出光レンズ2の出光面21から前方へ出射するように、第1の焦点22を通過する。
【0022】
また、第1の焦点領域23は、第1の焦点22を球心として例えば半径3~5mmの範囲内にある球状のエリアである。
【0023】
この実施形態において、レンズユニット32は、出光レンズ2と一体的に接続している。
【0024】
第1のレンズ部33は、
図5~
図7に示されるように、屈折面331と、第1の反射面332と、連接面333とを備え、第2の方向D2に沿う第2の光軸A2が定義されるように形成されている。
【0025】
屈折面331は、
図5~
図7に示されるように、第2の光軸A2が通過し、且つ、発光ユニット31の方へ突出していて、発光ユニット31によって屈折面331に向かって放出された光線が屈折するように構成されている。
【0026】
屈折面331により屈折した光線の延長線上にある第2の延長線L2は、
図5~
図7に示されるように、第2の焦点335を中心とする第2の焦点領域334を通過する。第2の焦点335は、第2の光軸A2が通過し、第2の方向D2において発光ユニット31が対応するベース4より発光ユニット31から遠く離れて位置する。
【0027】
第1の反射面332は、
図5~
図7に示されるように、屈折面331を囲繞しながら発光ユニット31の方へ縮径するように先細に形成されている円錐台形のものである。
【0028】
連接面333は、
図5~
図7に示されるように、第2の光軸A2を囲繞しながら屈折面331と第1の反射面332とを連接していて、発光ユニット31によって連接面333に向かって放出された光線を第1の反射面332に向けて屈折させ、そして、第1の反射面332によって反射させられるように構成されている。
【0029】
第1の反射面332によって反射させられた光線の延長線である第2の延長線L2は、第2の焦点335を中心とする第2の焦点領域334を通過する。
【0030】
第2のレンズ部34は、
図5及び
図7に示されるように、発光ユニット31側から出光面21側へ斜めに延伸していて、前記第1の光軸A1及び前記第2の光軸A2に対して傾斜している第2の反射面341を有する。
【0031】
この実施形態において、第2の反射面341は、アルミメッキされた面であり、各光学システムセットにある2つの第2の反射面341は、
図4に示されるように、合わせて前記後方へ開口するV字型になるように形成されている。他の実施形態において、第2の反射面341は、光線を反射することに適した任意の他のメッキ材料を使用してメッキされた面でもよい。
【0032】
出光レンズ2及びレンズユニット32は、
図5及び
図7に示されるように、第1の焦点23が第2の焦点335と協働して、出光面21に向かう凸状の第1の曲面51と、出光面21に向かう凹状の第2の曲面52とを含む二葉双曲面5が定義されるように構成されている。なお、
図5及び
図7には、二葉双曲面5の一部のみが示されている。
【0033】
第1の曲面51は、第1の焦点23に位置する第1の曲面焦点511を定義し、第2の曲面52は、第2の焦点335に位置する第2の曲面焦点521を定義する。
【0034】
第2の反射面341は、第2の曲面52の一部と一致する。
【0035】
光学原理によると、二葉双曲面の焦点の1つに配置された光源から放出された光線は、該焦点に対応する曲面によって反射させられ、反射させられた光線の延長線は、もう1つの焦点を通過する。該二葉双曲面はそれらの焦点によって定義され、第1の曲面と第2の曲面を有する。
【0036】
この実施形態において、一部の発光ユニット31によって放出された光線は、第1のレンズ部33の屈折面331によって屈折させられ、そして更に、第2の反射面341によって反射させられて、第1の焦点領域22に虚像が形成される。
【0037】
他の発光ユニット31によって放出された光線は、第1のレンズ部33の連接面333によって屈折させられてから、第1の反射面332に反射させられ、そして更に、第2の反射面341によって反射させられて、第1の焦点領域22に他の虚像が形成される。
【0038】
発光ユニット31によって放出された光線において、屈折面331によって屈折させられた部分及び前記連接面333によって屈折させられてから、第1の反射面332によって反射させられる部分のそれぞれは、第2の焦点領域334に虚像が形成される。
【0039】
上記の虚像は、各光学システム3の発光ユニット31の仮想光源として機能し、光線は該仮想光源によって放出されると見なされる。
【0040】
仮想光源から放出されたと見なされる光線は、第2の反射面341によって反射させられた光線であり、該反射させられた光線の延長線上にある第1の延長線L1は、第1の曲面焦点511が位置する第1の焦点23を中心とする第1の焦点領域22を通過する。
【0041】
即ち、各光学系システム3の発光ユニット31によって放出されてから、第1のレンズ33及び第2のレンズ34で屈折且つ反射させられた光線の第1の延長線L1は、最終的に第1の焦点23を中心とする第1の焦点領域22を通過する。第1の焦点233が出光レンズ2の焦点に配置されているので、該光線は、出光レンズ2の出光面21から前方へ出射させる。
【0042】
この実施形態において、各第2の延長線L2は、
図5及び
図7に示されるように、第2の焦点334を通過するので、第2の反射面341によって反射させられた光線の延長線上にある第1の延長線L1が第1の焦点22を通過し、該光線が第1の方向D1と略平行に出光レンズ2の出光面21から前方へ出射する。
【0043】
ベース4は、
図2に示されるように、発光ユニット31の前記外側に設置されているものであり、且つ、第3の方向D3に沿って並んでいると共に、第1の方向D1に沿って延伸しながら第2の方向D2に対して斜めに延伸する複数の放熱プレート411を有する放熱フィン41を備えている。
【0044】
上記の構成によれば、
図5及び
図7に示されるように、発光ユニット31は、第2の方向D2である上下方向に発光するので、ベース4も上下両側に設置される。従って、第1の方向D1である前後方向における長さを大幅に縮小でき、従来の車用ライトの欠点を解消できる。更に、上下両側に設置されたベース4は、出光レンズ2に遮蔽されていないので、ベース4を露出させて、放熱効果を向上するような、斬新な外観に設計することもできる。
【0045】
また、複数の発光ユニット31が発する光線は、上記各第1の延長線L1が全部第1の焦点領域23の第1の焦点22に集中するように出射するので、本発明の車用ライトは、光線が集中してコリメートされることにより、複数の発光ユニット31を同じ場所に設置する従来の車用ライトの発光効果を有する。そして、複数の発光ユニット31は設置場所が分散されているので、散熱効果が向上する。また、複数の低出力の発光ユニット31を使用して1つの高出力の発光ユニットとしての効果を発揮できるので、コストを削減できる。更に、異なる色の光を発する複数の発光ユニット31を使用して、照明、注意信号を発するなどの機能を備えることができる。
【0046】
なお、必要に応じて、光線を第1の方向D1と略平行せずに前方へ出射させる配光になるように本発明の車用ライトを構成することができる。即ち、第2の反射面341に反射された光線は、その第1の延長線L1が第1の焦点22を通過せず第1の焦点領域23の範囲内に集中するように本発明の車用ライトを構成することができる。
【0047】
更に、車用ライトの設置空間に応じて、複数の光学システム3は、上方または下方のみで第3の方向D3に沿って並ぶように構成されることも、上下にそれぞれ1つを有するように構成されることもできる。また、第2の方向D2を左右方向にし、複数の光学システム3は、左右方向に沿って外側から中心側へと順に配置されている発光ユニット31及びレンズユニット32を有するように構成されることもできる。その際、左右両側にベース4が設置されているので、上下空間が十分ではないが左右空間が十分にある場所に設置できる。
【0048】
図8は本発明の車用ライトの第2の実施形態を示す斜視図である。
【0049】
本発明の車用ライトの第2の実施形態は、上記第1の実施形態と多くの構成が共通するので、ここでは詳しい説明を省略し、その相違点のみを説明する。
【0050】
この実施形態において、3つの光学システム3は、上下方向とする第2の方向D2の上方にのみ構成され、且つ、左右方向とする第3の方向D3に沿って並んでいる。
【0051】
出光レンズ2及びその出光面21は、第1の実施形態と同じなので、第1の実施形態と類似する配光で照射できるが、光学システム3にある発光ユニットの数は、第1の実施形態の半分に減少したので、明るさが第1の実施形態の半分になる。
【0052】
なお、第2の方向D2の下方に光学システム3が形成されていないが、第2の反射面341と合わせて前記後方へ開口するV字型になる下方の斜面は、反射面に形成されている。
【0053】
図9は本発明の車用ライトの第3の実施形態を示す斜視図である。
【0054】
本発明の車用ライトの第3の実施形態は、上記第1の実施形態と多くの構成が共通するので、ここでは詳しい説明を省略し、その相違点のみを説明する。
【0055】
この実施形態において、光学システム3は、第2の方向D2に沿って2つ並んでいる。即ち、上下にそれぞれ1つの光学システム3が構成されている。
【0056】
出光レンズ2及びその出光面21は、第1の実施形態と同じなので、第1の実施形態と類似する配光で照射できるが、光学システム3にある発光ユニットの数は、第1の実施形態の3分の1に減少したので、明るさが第1の実施形態の3分の1になる。
【0057】
上記においては、説明のため、本発明の全体的な理解を促すべく多くの具体的な詳細が示された。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。また、本明細書における「一つの実施形態」「一実施形態」を示す説明において、序数などの表示を伴う説明は全て、特定の態様、構造、特徴を有する本発明の具体的な実施に含まれ得るものであることを理解されたい。更に、本説明において、時には複数の変化例が一つの実施形態、図面、またはこれらの説明に組み込まれているが、これは本説明を合理化させるためのもので、また、本発明の多面性が理解されることを目的としたものであり、また、一実施形態における一またはそれ以上の特徴あるいは特定の具体例は、適切な場合には、本開示の実施において、他の実施形態における一またはそれ以上の特徴あるいは特定の具体例と共に実施され得る。
【0058】
以上、本発明の好ましい実施形態及び変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の車用ライトは、車に適用でき、特にライトの設置空間が限られている車に好適である。
【符号の説明】
【0060】
2 出光レンズ
21 出光面
22 第1の焦点
23 第1の焦点領域
3 光学システム
31 発光ユニット
32 レンズユニット
33 第1のレンズ部
331 屈折面
332 第1の反射面
333 連接面
334 第2の焦点
335 第2の焦点領域
34 第2のレンズ部
341 第2の反射面
4 ベース
41 放熱フィン
411 放熱プレート
5 二葉双曲面
51 第1の曲面
511 第1の曲面焦点
52 第2の曲面
521 第2の曲面焦点
A1 第1の光軸
A2 第2の光軸
D1 第1の方向
D2 第2の方向
D3 第3の方向
L1 第1の延長線
L2 第2の延長線