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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】パケット転送方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 47/41 20220101AFI20220405BHJP
   G06F 15/173 20060101ALI20220405BHJP
【FI】
H04L47/41
G06F15/173 665D
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020511448
(86)(22)【出願日】2018-08-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-05
(86)【国際出願番号】 CN2018103321
(87)【国際公開番号】W WO2019042372
(87)【国際公開日】2019-03-07
【審査請求日】2020-02-25
(31)【優先権主張番号】201710763296.6
(32)【優先日】2017-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518056748
【氏名又は名称】新華三技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW H3C TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】特許業務法人南青山国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】劉 文玉
(72)【発明者】
【氏名】柳 佳佳
【審査官】中川 幸洋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0085467(US,A1)
【文献】国際公開第2017/114447(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 47/41
G06F 15/173
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のNUMAノードを有するパケット転送装置に用いられるパケット転送方法であって、
受信インターフェイスと送信インターフェイス集約グループとの関係を示す転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定するステップと、
前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスを確定するステップと、
インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定するステップと、
前記インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスの中から、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードに属する送信インターフェイスを第1送信インターフェイスとして選択するステップと、
前記第1送信インターフェイスを介して前記パケットを送信するステップと、
を含むパケット転送方法。
【請求項2】
複数のNUMAノードを有するパケット転送装置に用いられるパケット転送方法であって、
受信インターフェイスと送信インターフェイス集約グループとの関係を示す転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定するステップと、
インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定するステップと、
前記NUMAノードに含まれている送信インターフェイスを確定するステップと、
前記インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードに含まれている送信インターフェイスの中から、前記送信インターフェイス集約グループに属する送信インターフェイスを第1送信インターフェイスとして選択するステップと、
前記第1送信インターフェイスを介して前記パケットを送信するステップと、
を含むパケット転送方法。
【請求項3】
前記送信インターフェイス集約グループに、前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが複数存在する場合、
パケット特徴に基づいてハッシュ演算を実行して、ハッシュ演算結果を得るステップと、
前記ハッシュ演算結果に基づいて、前記送信インターフェイス集約グループにおける前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスの中から、前記第1送信インターフェイスを確定するステップと、
をさらに含む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記送信インターフェイス集約グループに、前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが存在しないと、前記送信インターフェイス集約グループにおける他のNUMAノードに属する送信インターフェイスの中から、前記パケットを送信するための第2送信インターフェイスを確定するステップ、
をさらに含む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
複数のNUMAノードを有するパケット転送装置であって、
プロセッサと、機械実行可能な命令を記憶する機械可読記憶媒体とを含み、
前記機械実行可能な命令が読み取られ実行されると、前記プロセッサに、
受信インターフェイスと送信インターフェイス集約グループとの関係を示す転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定することと、
前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスを確定することと、
インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定することと、
前記インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスの中から、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードに属する送信インターフェイスを第1送信インターフェイスとして選択することと、
前記第1送信インターフェイスを介して前記パケットを送信することと、
を実行させるパケット転送装置。
【請求項6】
複数のNUMAノードを有するパケット転送装置であって、
プロセッサと、機械実行可能な命令を記憶する機械可読記憶媒体とを含み、
前記機械実行可能な命令が読み取られ実行されると、前記プロセッサに、
受信インターフェイスと送信インターフェイス集約グループとの関係を示す転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定することと、
インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定することと、
前記NUMAノードに含まれている送信インターフェイスを確定することと、
前記インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードに含まれている送信インターフェイスの中から、前記送信インターフェイス集約グループに属する送信インターフェイスを第1送信インターフェイスとして選択することと、
前記第1送信インターフェイスを介して前記パケットを送信することと、
を実行させるパケット転送装置。
【請求項7】
前記送信インターフェイス集約グループに、前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが複数存在する場合、前記プロセッサに、
パケット特徴に基づいてハッシュ演算を実行して、ハッシュ演算結果を得ることと、
前記ハッシュ演算結果に基づいて、前記送信インターフェイス集約グループにおける前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスの中から、前記第1送信インターフェイスを確定すること、
を更に実行させる請求項5又は6に記載の装置。
【請求項8】
前記プロセッサに、
前記送信インターフェイス集約グループに、前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが存在しないと、前記送信インターフェイス集約グループにおける他のNUMAノードに属する送信インターフェイスの中から、前記パケットを送信するための第2送信インターフェイスを確定すること、
をさらに実行させる請求項5又は6に記載の装置。
【請求項9】
複数のNUMAノードを有するパケット転送装置であって、
受信インターフェイスと送信インターフェイス集約グループとの関係を示す転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定するための送信インターフェイス集約グループ確定モジュールと、
前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスを確定するための第1確定モジュールと、
インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定するためのNUMAノード確定モジュールと、
前記インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスの中から前記受信インターフェイスが属するNUMAノードに属する送信インターフェイスを第1送信インターフェイスとして選択するための第1選択モジュールと、
前記第1送信インターフェイスを介して前記パケットを送信するためのパケット送信モジュールと、
を含むパケット転送装置。
【請求項10】
複数のNUMAノードを有するパケット転送装置であって、
受信インターフェイスと送信インターフェイス集約グループとの関係を示す転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定するための送信インターフェイス集約グループ確定モジュールと、
インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定するためのNUMAノード確定モジュールと、
前記NUMAノードに含まれている送信インターフェイスを確定するための第2確定モジュールと、
前記インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードに含まれている送信インターフェイスの中から前記送信インターフェイス集約グループに属する送信インターフェイスを第1送信インターフェイスとして選択するための第2選択モジュールと、
前記第1送信インターフェイスを介して前記パケットを送信するためのパケット送信モジュールと、
を含むパケット転送装置。
【請求項11】
複数のNUMAノードを有するパケット転送装置であって、
受信インターフェイスと送信インターフェイス集約グループとの関係を示す転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定するための送信インターフェイス集約グループ確定モジュールと、
前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスを確定するための第1確定モジュールと、
インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定するためのNUMAノード確定モジュールと、
前記NUMAノードに含まれている送信インターフェイスを確定するための第2確定モジュールと、
前記NUMAノードに含まれている送信インターフェイスと前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスとに基づいて、前記送信インターフェイス集約グループと前記NUMAノードとの両方に属する送信インターフェイスを確定するための第3確定モジュールと、
前記インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記送信インターフェイス集約グループと前記受信インターフェイスが属するNUMAノードとの両方に属する送信インターフェイスの中から送信インターフェイスを第1送信インターフェイスとして選択するための第3選択モジュールと、
前記第1送信インターフェイスを介して前記パケットを送信するためのパケット送信モジュールと、
を含むパケット転送装置。
【請求項12】
前記送信インターフェイス集約グループに、前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが複数存在する場合、パケット特徴に基づいてハッシュ演算を実行してハッシュ演算結果を得るためのハッシュ演算モジュールと、
前記ハッシュ演算結果に基づいて、前記送信インターフェイス集約グループにおける前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスの中から第1送信インターフェイスを確定するための第1送信インターフェイス確定モジュールと、
をさらに含む請求項9から11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記送信インターフェイス集約グループに、前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが存在しないと、前記送信インターフェイス集約グループにおける他のNUMAノードに属する送信インターフェイスの中から前記パケットを送信するための第2送信インターフェイスを確定するための第2送信インターフェイス選択モジュール、
をさらに含む請求項9から11のいずれかに記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2017年8月30日に提出された出願番号が201710763296.6である中国特許出願に基づき優先権を主張し、その内容の全てが本願の一部として援用される。
本発明は、パケット転送方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
NUMA(Non Uniform Memory Access Architecture、不均等メモリアクセスアーキテクチャー)は、マルチプロセッサ用のコンピューターメモリ設計であり、メモリアクセス時間がプロセッサのメモリ位置に依存する。NUMAアーキテクチャーによって、数十延いては数百個のCPU(Central Processing Unit、中央演算処理装置)を1つのデバイスに組み込むことができる。NUMAアーキテクチャーは複数のNUMAノードを有し、各NUMAノードは、複数のCPUや、ローカルメモリや、I/Oインタフェースや、ネットワークカード等を夫々有する。
【0003】
リンクアグリゲーションとは、複数の物理イーサネット(登録商標)インタフェースを集約して論理的集約グループを構成することであり、リンクアグリゲーションサービスを使用する上位層のエンティティは同じ集約グループ内の複数の物理リンクを1つの論理リンクと見なす。複数のイーサネット(登録商標)物理ポートを束ねて1つのイーサネット(登録商標)論理リンクを形成することで、リンク帯域幅を増やすとの目的を実現する。リンクアグリゲーションは、通常、例えばバックボーンネットワークに接続されるサーバ又はサーバ群のような帯域幅要求の大きい1つ又は複数のデバイスを接続するためものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、デバイスの転送効率及びスループット能力を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るパケット転送方法は、受信インターフェイスと送信インターフェイス集約グループとの関係を示す転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定するステップと、前記送信インターフェイス集約グループに、前記受信インターフェイスと同じ不均等メモリアクセスアーキテクチャーのNUMAノードに属する少なくとも1つの送信インターフェイスが存在すると、前記少なくとも1つの送信インターフェイスの中から前記パケットを送信するための第1送信インターフェイスを選択するステップと、前記第1送信インターフェイスを介して前記パケットを送信するステップと、を含む。
【0006】
明細書に組み込まれ明細書の一部を構成する図面は、明細書と共に本発明に係る例示的な実施例と特徴と態様とを示し、本発明の原理を説明するために使われる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は関連技術におけるリンクアグリゲーション後のデバイスの構成を示す模式図である。
図2図2は本発明の一実施例によるパケット転送方法のフローチャートである。
図3図3は本発明の一実施例でのリンクアグリゲーション後のデバイスの構成を示す模式図である。
図4図4は本発明の一実施例によるパケット転送方法におけるステップS22の模式的フローチャートである。
図5図5は本発明の一実施例によるパケット転送方法におけるステップS22の模式的フローチャートである。
図6図6は本発明の一実施例によるパケット転送方法におけるステップS22の模式的フローチャートである。
図7図7は本発明の一実施例によるパケット転送方法の模式的フローチャートである。
図8図8は本発明の一実施例によるパケット転送装置のブロック図である。
図9図9は本発明の一実施例によるパケット転送装置の模式的ブロック図である。
図10図10は例示的な一実施例によって例示されたパケット転送のための装置900のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の例示的な各実施例と特徴と態様とについて、図面を参照して具体的に説明する。図面での同じ記号は同じ又は似た機能を有する要素を示す。図面に実施例の各態様を示しているが、特に明記しない限り、必ずしも図面を比例して描くことはない。
【0009】
ここで、「例示的」という用語は、「例、実施例又は説明として用いられる」ことを意味する。「例示的」として説明される実施例は、必ずしも他の実施例より優れている、又は好ましいと解釈されるべきではない。
【0010】
また、本発明をより良く説明するために、以下の具体的な実施形態においてその詳細を記載している。当業者であれば、本発明はその詳細の一部がなくても実施できると理解すべきである。一部の実施例では、本発明の主旨を明確にするために、当業者に周知されている方法と手段と要素と回路とが具体的に記述されていない。
【0011】
NUMAフレームワークを採用したデバイスの間でリンクアグリゲーションを行った後、各物理リンクのインタフェースは異なるNUMAノードに分布している可能性がある。各物理リンクのインタフェースが異なるNUMAノードに分布されている場合、受信インターフェイスと同じNUMAノードに属しない送信インターフェイスを選択すると、NUMAノード間でのパケット転送が発生し、デバイスの演算オーバヘッドの増大及び転送効率の低下を引き起こし、これによりデバイスのスループット低下を招く。
【0012】
図1は関連技術におけるリンクアグリゲーション後のデバイスの構成を示す模式図である。図1に示すように、デバイスAはNUMAノード1と、NUMAノード2と、NUMAノード3とを有する。デバイスAはさらにインタフェース1~インタフェース8を有する。ここで、インタフェース1~インタフェース8はいずれも物理イーサネット(登録商標)インタフェースである。インタフェース1と、インタフェース5とインタフェース8はパケットを受信するための受信インターフェイスとして機能する。インタフェース2と、インタフェース3と、インタフェース4と、インタフェース6とインタフェース7はパケットを送信するための送信インターフェイスとして機能する。インタフェース2とインタフェース3は、集約されて送信インタフェース集約グループ1を形成し、インタフェース4とインタフェース6とインタフェース7とは、集約されて送信インタフェース集約グループ2を形成する。インタフェース1とインタフェース2とインタフェース3とインタフェース4はNUMAノード1に属し、インタフェース5とインタフェース6とインタフェース7はNUMAノード2に属し、インタフェース8はNUMAノード3に属する。
【0013】
関連技術では、図1に示すように、インタフェース5がパケットを受信した場合、デバイスAは、転送テーブルを検索して、インタフェース5に対応する送信インターフェイス集約グループが送信インターフェイス集約グループ2であることを取得する。デバイスAは、送信インターフェイス集約グループ2に含まれている複数の送信インターフェイス(インタフェース4とインタフェース6とインタフェース7)の中から、当該パケットを送信するための送信インターフェイスを選択することができる。例えば、デバイスAは、当該パケットを送信するようにインタフェース4を選択すると、インタフェース4を介して当該パケットを送信する。パケット転送の過程において、インタフェース5がパケットを受信し、インタフェース4がパケットを送信する。インタフェース5とインタフェース4が異なるNUMAノードに属することにより、NUMAノード間でのパケット転送が発生する。NUMAノード2がNUMAノード1のメモリにアクセスする必要があるため、デバイスAの演算オーバヘッドの増大及び転送効率の低下を引き起こし、これによりデバイスAのスループット低下を招く。
【0014】
図2は本発明の一実施例によるパケット転送方法のフローチャートである。この方法は、例えばNUMAサーバ等のようなNUMAアーキテクチャーのデバイスに適用され、本発明ではこれに限定されない。図2に示すように、当該方法はステップS21~ステップS23を含む。
【0015】
ステップS21では、受信インターフェイスと送信インターフェイス集約グループとの関係を示す転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定する。
【0016】
ここで、受信インターフェイスとは、パケットを受信するための物理イーサネット(登録商標)インタフェースを指し、送信インターフェイスとは、パケットを送信するための物理イーサネット(登録商標)インタフェースを指している。転送テーブルとは、デバイスに受信されたパケットをデバイスの適切なインタフェースから転送させるためのデータ構造を指している。転送テーブルに受信インターフェイスと送信インターフェイスとの対応関係を含んでいるため、受信インターフェイスにてパケットを受信する時に、転送テーブルに基づいて、対応する送信インターフェイスからパケットを転送する。具体的に、従来の技術に基づいて転送テーブルを確定することができ、本発明ではこれに限定されない。送信インターフェイス集約グループとは、複数の送信インターフェイスを集約することで形成される論理的な集約グループを指している。送信インターフェイス集約グループに含まれている複数の送信インターフェイスは、同様なパケット転送効果を有する。
【0017】
一つの可能な実現形態において、受信インターフェイスがパケットを受信した場合、当該受信インターフェイスの識別情報と転送テーブルに基づいて、当該受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス又は送信インターフェイス集約グループを確定する。換言すれば、当該受信インターフェイスに対応するものが1つの送信インターフェイスである場合、当該受信インターフェイスに対応する送信インターフェイスを介して当該パケットを送信する。当該受信インターフェイスに対応するものが1つの送信インターフェイス集約グループである場合、当該送信インターフェイス集約グループから1つの送信インターフェイスを選択して当該パケットを送信する。ここで、受信インターフェイスの識別情報は、受信インターフェイスのインタフェース番号等の受信インターフェイスを一意的に識別できる情報でよく、本発明ではこれに限定されない。
【0018】
ステップS22では、前記送信インターフェイス集約グループに、前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する少なくとも1つの送信インターフェイスが存在すると、当該少なくとも1つの送信インターフェイスの中から前記パケットを送信するための第1送信インターフェイスを選択する。
【0019】
一つの可能な実現形態において、転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定した後、当該送信インターフェイス集約グループに含まれている複数の送信インターフェイスの中に、当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが1つしか存在しないと、このただ1つの送信インターフェイスを、当該パケットを送信するための第1送信インターフェイスとする。
【0020】
一つの可能な実現形態において、転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定した後、当該送信インターフェイス集約グループに、当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが複数存在すると、この複数の送信インターフェイスの中から1つの送信インターフェイスを選択して、当該パケットを送信するための第1送信インターフェイスとする。なお、本発明では、当該複数の送信インターフェイスの中から第1送信インターフェイスを選択する具体的な方式に対して限定しないが、例えば、任意に選択してもよく、パケットの特徴に基づいて負荷分散を行って、対応する送信インターフェイスを確定してもよい。
【0021】
一つの可能な実現形態において、この方法は、インタフェースとNUMAノードとの対応関係を確立することをさらに含む。
【0022】
例えば、インタフェースとNUMAノードとの関係テーブルを確立する。ここで、インタフェースとNUMAノードとの関係テーブルに、デバイスの各インタフェースとNUMAノードとの対応関係を含んでよい。インタフェース番号をインデックス用キーワードとして、インタフェース番号によってインタフェースとNUMAノードとの関係テーブルをインデックス付けすることで、インタフェースが属するNUMAノードを取得することができる。又は、NUMAノード番号をインデックス用キーワードとして、NUMAノード番号によってNUMAノードとインタフェースとの関係テーブルをインデックス付けすることで、NUMAノードに含まれているインタフェースを取得してもよい。可能な一実施形態において、インタフェースに対応するNUMAノードに対する確定及びNUMAノードに含まれている送信インターフェイスに対する確定を容易にするために、上記した2種類の関係テーブルを同時に記憶してもよい。無論、上記した2種類の関係テーブルは、夫々2つのエントリによって記録されてもよく、1つのエントリによって記録されてもよい。上記した2種類の関係テーブルはデバイスのディスク等の記憶媒体に記憶されでもよく、本発明ではこれに限定されない。
【0023】
ステップS23では、第1送信インターフェイスを介して前記パケットを送信する。
【0024】
図3は本発明の一実施例でのリンクアグリゲーション後のデバイスの構成を示す模式図である。図3に示すように、デバイスAは、NUMAフレームワークであり、NUMAノード1と、NUMAノード2と、NUMAノード3とを有する。各NUMAノードは、複数のCPUや、ローカルメモリや、I/Oインタフェースや、ネットワークカード等を夫々有する。デバイスAはさらにインタフェース1~インタフェース8を有する。ここで、インタフェース1~インタフェース8はいずれも物理イーサネット(登録商標)インタフェースである。インタフェース1と、インタフェース5と、インタフェース8は受信インターフェイスである。インタフェース2と、インタフェース3と、インタフェース4と、インタフェース6と、インタフェース7は送信インターフェイスである。インタフェース2とインタフェース3は、集約されて送信インターフェイス集約グループ1を形成し、インタフェース4とインタフェース6とインタフェース7は、集約されて送信インターフェイス集約グループ2を形成する。インタフェース1とインタフェース2とインタフェース3とインタフェース4はNUMAノード1に属し、インタフェース5とインタフェース6とインタフェース7はNUMAノード2に属し、インタフェース8はNUMAノード3に属する。
【0025】
本実施例の一例として、図3に示すように、インタフェース1がパケット1を受信した場合、デバイスAは、転送テーブルを検索し、インタフェース1に対応する送信インターフェイス集約グループが送信インターフェイス集約グループ2であることを取得する。デバイスAは、送信インターフェイス集約グループ2に含まれている複数の送信インターフェイス(インタフェース4とインタフェース6とインタフェース7)の中から、パケット1を送信するための送信インターフェイスを選択する。送信インターフェイス集約グループ2に含まれている複数の送信インターフェイスにおいてインタフェース4とインタフェース1とが同じNUMAノードに属するため、インタフェース4をパケット1を送信するための送信インターフェイスとしてよく、即ち、インタフェース4を介してパケット1を送信する。パケット1の転送の過程において、インタフェース1がパケット1を受信し、インタフェース4がパケット1を送信する。インタフェース1とインタフェース4とが同じNUMAノードに属することにより、NUMAノード間でのパケット転送が発生することなく、パケット転送の過程においてNUMAノードのローカルメモリのみにアクセスすればよいことを実現し、デバイスの演算オーバヘッドが減少し、デバイスの転送効率及びスループット能力を向上させる。
【0026】
本実施例の一例として、図3に示すように、インタフェース5がパケット2を受信した場合、デバイスAは、転送テーブルを検索し、インタフェース5に対応する送信インターフェイス集約グループが送信インターフェイス集約グループ2であることを取得する。デバイスAは、送信インターフェイス集約グループ2に含まれている複数の送信インターフェイス(インタフェース4とインタフェース6とインタフェース7)の中から、パケット2を送信するための送信インターフェイスを選択する。送信インターフェイス集約グループ2に含まれている複数の送信インターフェイスにおいてインタフェース6及びインタフェース7とインタフェース5とが同じNUMAノードに属するため、インタフェース6又はインタフェース7をパケット2を送信するための送信インターフェイスとしてよい。例えば、インタフェース6を選択してパケット2を送信してよい。パケット2の転送の過程において、インタフェース5がパケット2を受信し、インタフェース6がパケット2を送信する。
【0027】
一つの可能な実現形態において、当該送信インターフェイス集約グループに、当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが複数存在する場合、この方法は、パケット特徴に基づいてハッシュ演算を実行してハッシュ演算結果を得ることと、当該ハッシュ演算結果に基づいて、当該送信インターフェイス集約グループにおける当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスの中から、第1送信インターフェイスを確定することとをさらに含む。例えば、上記した具体的な例において、インタフェース5からパケットを受信し、インタフェース5と同じNUMAノードに属する送信インターフェイスがインタフェース6とインタフェース7であると確定し、この時に、受信されたパケットの特徴に基づいてハッシュ演算を実行して、ハッシュ演算結果に基づいてインタフェース6とインタフェース7の中から第1送信インターフェイスを確定して、パケットの転送を行う。
【0028】
本発明のパケット転送方法は、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループから、当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスを選択してパケットを転送することができるが、NUMAノード間でパケットを転送する必要がないため、パケット転送の過程においてNUMAノードのローカルメモリのみにアクセスすればよいことを実現し、デバイスの演算オーバヘッドが減少し、デバイスの転送効率及びスループット能力を向上させる。
【0029】
上記したハッシュ演算によって負荷分散を行う場合、パケット特徴は、パケットの送信元IPアドレスと、宛先IPアドレスと、送信元MACアドレスと、宛先MACアドレスと、送信元ポート番号と、宛先ポート番号の内の1つまたは複数を含んでもよい。
【0030】
この実現形態の一例として、パケット特徴がパケットの宛先MACアドレスである。デバイスは、パケットの宛先MACアドレスに対してハッシュ演算を実行し、宛先MACアドレスのハッシュ演算結果を得て、宛先MACアドレスのハッシュ演算結果に基づいて、予め設置されたハッシュテーブルを検索し、当該送信インターフェイス集約グループにおける当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する複数の送信インターフェイスの中から、第1送信インターフェイスを確定する。
【0031】
この実現形態の他の例として、パケット特徴がパケットの宛先ポート番号である。デバイスは、パケットの宛先ポート番号に対してハッシュ演算を実行し、宛先ポート番号のハッシュ演算結果を得て、宛先ポート番号のハッシュ演算結果に基づいて、予め設置されたハッシュテーブルを検索し、当該送信インターフェイス集約グループにおける当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する複数の送信インターフェイスの中から、第1送信インターフェイスを確定する。
【0032】
ここで、ハッシュテーブル(Hash Table、ハッシュマップとも言う)は、キー値(Key)によってメモリの記憶位置に直接アクセスするデータ構造である。換言すれば、キー値に関する関数を計算し、クエリ対象データ(Value)をテーブル内の一つの位置にマッピングしてレコードにアクセスすることにより、検索の速度を速める。このマッピング関数はハッシュ関数と呼ばれ、レコードを記憶する配列はハッシュテーブルと呼ばれる。ハッシュテーブルの作成は、ハッシュ関数と競合処理関数によってクエリ対象データから1つのキー値を生成することであり、当該キー値がクエリ対象データの検索用マッピングであり、キー値によってクエリ対象データにアクセスする。
【0033】
なお、当業者が理解できるように、ハッシュ演算を実行するハッシュ関数又はパラメーターが異なると、異なるハッシュ演算結果を得る可能性があるが、本発明ではこれに限定されない。また、パケットの送信元IPアドレスと、宛先IPアドレスと、送信元MACアドレスと、宛先MACアドレスと、送信元ポート番号と、宛先ポート番号とを例として以上のようにパケット特徴を説明したが、当業者が理解できるように、本発明はこれに限定されない。当業者は、実際の適用シナリオに応じて、パケット特徴を柔軟に設定することができる。
【0034】
図4は本発明の一実施例によるパケット転送方法におけるステップS22の模式的フローチャートである。図4に示すように、当該送信インターフェイス集約グループにおける当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する少なくとも1つの送信インターフェイスの中から当該パケットを送信するための第1送信インターフェイスを選択すること(ステップS22)は、以下のステップを含んでも良い。
【0035】
ステップS41では、前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスを確定する。
【0036】
ステップS42では、インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定する。
【0037】
一つの可能な実現形態において、インタフェースとNUMAノードとの関係テーブルを検索することで、受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定してもよい。例えば、受信インターフェイス番号をインデックス用キーワードとして、受信インターフェイス番号によってインタフェースとNUMAノードとの関係テーブルをインデックス付けすることで、受信インターフェイスが属するNUMAノードを取得する。
【0038】
この実現形態の一例として、表1に本発明の一実施例によるデバイスAのインタフェースとNUMAノードとの関係テーブルを示している。インタフェース1がパケット1を受信した場合、デバイスAは、表1を検索することで、インタフェース1の属するNUMAノードがNUMAノード1であることを取得する。インタフェース5がパケット2を受信した場合、デバイスAは、表1を検索することで、インタフェース5の属するNUMAノードがNUMAノード2であることを取得する。このように類推できるので、本発明ではこれを繰り返し説明しない。
【0039】
ステップS43では、当該送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスの中から、当該NUMAノードに属する送信インターフェイスを第1送信インターフェイスとして選択する。
【0040】
本実施例の一例として、図3に示すように、インタフェース1がパケット1を受信した場合、デバイスAは、転送テーブルを検索し、インタフェース1に対応する送信インターフェイス集約グループが送信インターフェイス集約グループ2であることを取得する。デバイスAは、送信インターフェイス集約グループ2に含まれている複数の送信インターフェイスがインタフェース4と、インタフェース6と、インタフェース7であると確定する。デバイスAは、インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、インターフェイス1の属するNUMAノードがNUMAノード1であると確定する。デバイスAは、インタフェース4と、インタフェース6と、インタフェース7とがNUMAノード1に属するか否かを1つずつ判断することで、送信インターフェイス集約グループ2に含まれている送信インターフェイスの中からNUMAノード1に属するインタフェース4を第1送信インターフェイスとして選択する。
【0041】
【表1】
【0042】
図5は本発明の一実施例によるパケット転送方法におけるステップS22の模式的フローチャートである。図5に示すように、当該送信インターフェイス集約グループにおける当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する少なくとも1つの送信インターフェイスの中から当該パケットを送信するための第1送信インターフェイスを選択すること(ステップS22)は、以下のステップを含んでもよい。
【0043】
ステップS51では、インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定する。
【0044】
ステップS51の説明はステップS42の説明を参照してもよく、本発明ではこれを繰り返し説明しない。
【0045】
ステップS52では、前記NUMAノードに含まれている送信インターフェイスを確定する。
【0046】
一つの可能な実現形態において、NUMAノードとインタフェースとの関係テーブルを検索することで、NUMAノードに含まれている送信インターフェイスを確定してもよい。例えば、まず、NUMAノード番号をインデックス用キーワードとして、NUMAノード番号によってNUMAノードとインタフェースとの関係テーブルをインデックス付けすることで、NUMAノードに含まれているインタフェースを取得する。次に、送信インターフェイスをインデックス用キーワードとして、NUMAノードに含まれている送信インターフェイスを取得する。
【0047】
この実現形態の一例として、表2に本発明の一実施例によるデバイスAのNUMAノードとインタフェースとの関係テーブルを示している。インタフェース1がパケット1を受信した場合、デバイスAは、表1を検索することでインタフェース1の属するNUMAノードがNUMAノード1であることを取得し、表2を検索することでNUMAノード1に含まれている送信インターフェイスがインタフェース2とインタフェース3とインタフェース4とであることを取得してもよい。インタフェース5がパケット2を受信した場合、デバイスAは、表1を検索することでインタフェース5の属するNUMAノードがNUMAノード2であることを取得し、表2を検索することでNUMAノード2に含まれている送信インターフェイスがインタフェース6とインタフェース7とであることを取得してもよい。このように類推できるので、本発明ではこれを繰り返し説明しない。
【0048】
ステップS53では、前記NUMAノードに含まれている送信インターフェイスの中から、前記送信インターフェイス集約グループに属する送信インターフェイスを第1送信インターフェイスとして選択する。
【0049】
本実施例の一例として、図3に示すように、インタフェース1がパケット1を受信した場合、デバイスAは、インタフェースとNUMAノードとの関係テーブルに基づいて、インタフェース1の属するNUMAノードがNUMAノード1であると確定する。デバイスAは、NUMAノード1に含まれている送信インターフェイスが、インタフェース2と、インタフェース3と、インタフェース4とであると確定する。デバイスAは、転送テーブルを検索し、インタフェース1に対応する送信インターフェイス集約グループが送信インターフェイス集約グループ2であることを取得する。デバイスAは、インタフェース2と、インタフェース3と、インタフェース4とが送信インターフェイス集約グループ2に属するか否かを一つずつ判断することで、NUMAノード1に含まれている送信インターフェイスの中から送信インターフェイス集約グループ2に属するインタフェース4を第1送信インターフェイスとして選択する。
【0050】
【表2】
【0051】
図6は本発明の一実施例によるパケット転送方法におけるステップS22の模式的フローチャートである。図6に示すように、当該送信インターフェイス集約グループにおける当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する少なくとも1つの送信インターフェイスの中から当該パケットを送信するための第1送信インターフェイスを選択すること(ステップS22)は、以下のステップを含んでもよい。
【0052】
ステップS61では、当該送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスを確定する。
【0053】
ステップS62では、インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、当該受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定する。
【0054】
ステップS62の説明はステップS42の説明を参照してもよく、本発明ではこれを繰り返し説明しない。
【0055】
ステップS63では、当該NUMAノードに含まれている送信インターフェイスを確定する。
【0056】
ステップS63の説明はステップS52の説明を参照してもよく、本発明ではこれを繰り返し説明しない。
【0057】
ステップS64では、当該NUMAノードに含まれている送信インターフェイスと当該送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスとに基づいて、当該送信インターフェイス集約グループと当該NUMAノードとの両方に属する送信インターフェイスを確定する。
【0058】
ステップS65では、当該送信インターフェイス集約グループと当該NUMAノードとの両方に属する送信インターフェイスの中から、送信インターフェイスを第1送信インターフェイスとして選択する。
【0059】
本実施例の一例として、図3に示すように、インタフェース1がパケット1を受信した場合、デバイスAは、転送テーブルを検索し、インタフェース1に対応する送信インターフェイス集約グループが送信インターフェイス集約グループ2であることを取得する。デバイスAは、送信インターフェイス集約グループ2に含まれている複数の送信インターフェイスがインタフェース4と、インタフェース6と、インタフェース7とであると確定する。デバイスAは、インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、インターフェイス1の属するNUMAノードがNUMAノード1であると確定する。デバイスAは、NUMAノード1に含まれている送信インターフェイスがインタフェース2と、インタフェース3と、インタフェース4とであると確定する。デバイスAは、送信インターフェイス集約グループ2とNUMAノード1との両方に属する送信インターフェイスがインタフェース4であると確定する。デバイスAは、送信インターフェイス集約グループ2とNUMAノード1との両方に属する送信インターフェイス4を第1インタフェースとする。
【0060】
本実施例の一例として、図3に示すように、インタフェース5がパケット2を受信した場合、デバイスAは、転送テーブルを検索し、インタフェース5に対応する送信インターフェイス集約グループが送信インターフェイス集約グループ2であることを取得する。デバイスAは、送信インターフェイス集約グループ2に含まれている複数の送信インターフェイスがインタフェース4と、インタフェース6と、インタフェース7とであると確定する。デバイスAは、インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、インターフェイス5の属するNUMAノードがNUMAノード2であると確定する。デバイスAは、NUMAノード2に含まれている送信インターフェイスがインタフェース6とインタフェース7とであると確定する。デバイスAは、送信インターフェイス集約グループ2とNUMAノード2との両方に属する送信インターフェイスがインタフェース6とインタフェース7とであると確定する。デバイスAは、送信インターフェイス集約グループ2とNUMAノード2との両方に属するインタフェース6とインタフェース7の中から、送信インターフェイスを第1インタフェースとして選択する。例えば、パケット2のパケット特徴が送信元MACアドレスであり、デバイスAは、パケット2の送信元MACアドレスに対してハッシュ演算を実行して、送信元MACアドレスのハッシュ演算結果を得て、送信元MACアドレスのハッシュ演算結果に基づいて、予め設置されたハッシュテーブルを検索し、インタフェース6とインタフェース7の中から、インタフェース6を、パケット2を送信するための送信インターフェイスとして確定する。
【0061】
図7は本発明の一実施例によるパケット転送方法の模式的フローチャートである。図7に示すように、当該方法はステップS21~ステップS25を含む。
【0062】
ステップS21では、転送テーブルに基づいて、受信されたパケットの受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定する。
【0063】
ステップS22では、当該送信インターフェイス集約グループに、当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する少なくとも1つの送信インターフェイスが存在すると、当該少なくとも1つの送信インターフェイスの中から当該パケットを送信するための第1送信インターフェイスを選択する。
【0064】
ステップS23では、第1送信インターフェイスを介して当該パケットを送信する。
【0065】
ステップS24では、当該送信インターフェイス集約グループに、当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが存在しないと、当該送信インターフェイス集約グループにおける他のNUMAノードに属する送信インターフェイスの中から、当該パケットを送信するための第2送信インターフェイスを確定する。
【0066】
ステップS25では、第2送信インターフェイスを介して当該パケットを送信する。
【0067】
本実施例の一例として、図3に示すように、インタフェース8がパケット3を受信した場合、デバイスAは、転送テーブルを検索し、インタフェース8に対応する送信インターフェイス集約グループが送信インターフェイス集約グループ2であることを取得する。デバイスAは、送信インターフェイス集約グループ2に含まれている複数の送信インターフェイスがインタフェース4と、インタフェース6と、インタフェース7とであると確定する。デバイスAは、インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて、インターフェイス8の属するNUMAノードがNUMAノード3であると確定する。転送テーブルに基づいて確定された送信インターフェイスは何れも受信インターフェイスが属するNUMAノードに属しない。即ち、インタフェース4とインタフェース6とインタフェース7は何れもNUMAノード3に属しない。これにより、送信インターフェイス集約グループ2にインタフェース8と同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが存在しないため、送信インターフェイス集約グループ2に含まれているインタフェース4とインタフェース6とインタフェース7の中から、パケット3を送信するための送信インターフェイスを確定する。例えば、パケット3のパケット特徴が送信元MACアドレスであり、デバイスAは、パケット3の送信元MACアドレスに対してハッシュ演算を実行して、送信元MACアドレスのハッシュ演算結果を得て、送信元MACアドレスのハッシュ演算結果に基づいて、予め設置されたハッシュテーブルを検索し、インタフェース4とインタフェース6とインタフェース7の中から、インタフェース7を、パケット3を送信するための送信インターフェイスとして確定する。
【0068】
図8は本発明の一実施例によるパケット転送装置のブロック図である。この装置は、例えばNUMAサーバ等のようなNUMAアーキテクチャーのデバイスに適用され、本発明ではこれに限定されない。図8に示すように、前記装置は、転送テーブルに基づいて、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループを確定するための送信インターフェイス集約グループ確定モジュール81と、前記送信インターフェイス集約グループに前記受信インターフェイスと同じ不均等メモリアクセスアーキテクチャーのNUMAノードに属する送信インターフェイスが存在すると、前記送信インターフェイス集約グループにおける前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスの中から、前記パケットを送信するための第1送信インターフェイスを選択するための第1送信インターフェイス選択モジュール82と、前記第1送信インターフェイスを介して前記パケットを送信するためのパケット送信モジュール83と、を含む。
【0069】
一つの可能な実現形態において、前記第1送信インターフェイス選択モジュール82は、前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスを確定するための第1確定モジュールと、インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定するためのNUMAノード確定モジュールと、前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスの中から前記NUMAノードに属する送信インターフェイスを前記第1送信インターフェイスとして選択するための第1選択モジュールと、を含む。
【0070】
一つの可能な実現形態において、前記第1送信インターフェイス選択モジュール82は、インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定するためのNUMAノード確定モジュールと、前記NUMAノードに含まれている送信インターフェイスを確定するための第2確定モジュールと、前記NUMAノードに含まれている送信インターフェイスの中から前記送信インターフェイス集約グループに属する送信インターフェイスを前記第1送信インターフェイスとして選択するための第2選択モジュールと、を含む。
【0071】
一つの可能な実現形態において、前記第1送信インターフェイス選択モジュール82は、前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスを確定するための第1確定モジュールと、インタフェースとNUMAノードとの対応関係に基づいて前記受信インターフェイスが属するNUMAノードを確定するためのNUMAノード確定モジュールと、前記NUMAノードに含まれている送信インターフェイスを確定するための第2確定モジュールと、前記NUMAノードに含まれている送信インターフェイスと前記送信インターフェイス集約グループに含まれている送信インターフェイスとに基づいて、前記送信インターフェイス集約グループと前記NUMAノードとの両方に属する送信インターフェイスを確定するための第3確定モジュールと、前記送信インターフェイス集約グループと前記NUMAノードとの両方に属する送信インターフェイスの中から送信インターフェイスを前記第1送信インターフェイスとして選択するための第3選択モジュールと、を含む。
【0072】
図9は本発明の一実施例によるパケット転送装置の模式的ブロック図である。図9に示すように、一つの可能な実現形態において、前記送信インターフェイス集約グループに、前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが複数存在する場合、この装置は、パケット特徴に基づいてハッシュ演算を実行してハッシュ演算結果を得るためのハッシュ演算モジュール84と、前記ハッシュ演算結果に基づいて、前記送信インターフェイス集約グループにおける前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスの中から第1送信インターフェイスを確定するための第1送信インターフェイス確定モジュール85と、をさらに含む。
【0073】
一つの可能な実現形態において、前記装置は、前記送信インターフェイス集約グループに、前記受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスが存在しないと、前記送信インターフェイス集約グループにおける他のNUMAノードに属する送信インターフェイスの中から前記パケットを送信するための第2送信インターフェイスを確定するための第2送信インターフェイス選択モジュール86を更に含む。
【0074】
本発明のパケット転送装置は、パケットを受信した受信インターフェイスに対応する送信インターフェイス集約グループから、当該受信インターフェイスと同じNUMAノードに属する送信インターフェイスを選択してパケットを転送することができるが、NUMAノード間でパケットを転送する必要がないため、パケット転送の過程においてNUMAノードのローカルメモリのみにアクセスする必要があることを実現し、デバイスの演算オーバヘッドが減少し、デバイスの転送効率及びスループット能力を向上させる。
【0075】
図10は、例示的な実施例によって例示されたパケット転送のための装置900のブロック図である。図10を参照して、この装置900はプロセッサ901と、機械実行可能な命令を記憶する機械可読記憶媒体902とを含む。プロセッサ901と機械可読記憶媒体902は、システムバス903を介して通信可能である。そして、プロセッサ901は、機械可読記憶媒体902におけるパケット転送ロジックに対応する機械実行可能な命令を読み取ることで、以上のようなパケット転送方法を実行する。具体的な転送方法は、図2図3ないし図7に示す方法及び上記の具体的な実施例を参照してもよいが、本実施例ではこれを繰り返し説明しない。
【0076】
本明細書で言及される機械可読記憶媒体902は、任意の電子や、磁気、光学、又は他の物理的記憶装置であってもよく、実行可能な命令やデータなどの情報を含む又は記憶することができる。例えば、機械可読記憶媒体は、RAM(Radom Access Memory、ランダムアクセスメモリ)や、揮発性メモリや、不揮発性メモリや、フラッシュメモリや、ストレージドライブ(ハードディスクドライブなど)や、ソリッドステートディスク、任意のタイプのストレージディスク(例えば光ディスク、dvdなど)、類似の記憶媒体、又はそれらの組合せであってもよい。
【0077】
なお、当業者は、図10に示す装置900がNUMAフレームワーク内のNUMAノードの模式図であると理解できる。NUMAフレームワークは複数の装置900を含む構造であってもよいが、本発明ではこれを繰り返し説明しない。
【0078】
以上では、本発明の各実施例を説明したが、上記の説明はただ例示的なものであって、網羅的なものではなく、開示された各実施例に限定されない。説明された各実施例の範囲及び精神から逸脱しない場合、多くの修正及び変更は当業者にとって自明なことである。本発明で使われている用語は、各実施例の原理、実際の応用、又は市場の技術に対する技術的改良を最も良く説明するか、本明細書に開示された各実施例を当業者に理解可能にするために選択される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10