(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】移動サービス車の要求時に顧客を支援するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/30 20120101AFI20220405BHJP
【FI】
G06Q50/30
(21)【出願番号】P 2020523303
(86)(22)【出願日】2018-08-28
(86)【国際出願番号】 EP2018073154
(87)【国際公開番号】W WO2019081098
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2020-06-24
(31)【優先権主張番号】102017219363.8
(32)【優先日】2017-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102018208701.6
(32)【優先日】2018-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】596107062
【氏名又は名称】フォルクスヴァーゲン アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】VOLKSWAGEN AKTIENGESELLSCHAFT
【住所又は居所原語表記】Berliner Ring 2, 38440 Wolfsburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ゼバスティアン ヘーフリヒ
(72)【発明者】
【氏名】フォルカー レメラー
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ヴェーヒンガー
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-225756(JP,A)
【文献】米国特許第07198314(US,B1)
【文献】特開2003-335169(JP,A)
【文献】特開平09-183334(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置を用いて、車両台車(10)と、前記車両台車(10)に一時的に接続可能な、サービス固有に装備されている、以降で「CAB(1)」と称されるキャビン(1)と、を含む移動サービス車(20)の要求時に顧客(12)を支援するための方法であって、前記方法は、
・
前記装置の評価ユニット(7)により、移動中にサービス(D1-D8)を購入する前記顧客(12)のニーズを突きとめるステップ(100)と、
・
前記評価ユニット(7)により、前記ニーズを満たすために前記顧客(12)の好みに応じることができないことを突きとめるステップ(200)と、これに応じて、
・
前記評価ユニット(7)により、前記好みに関する択一的な提案を自動的に出力するステップ(400)と、
を含む方法。
【請求項2】
前記顧客(12)の前記ニーズを、
・CAB(1)を選択すること、および/または、
・移動時点を規定すること、および/または、
・出迎え場所および/または目的地を規定すること、
によって突きとめる、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、さらに、
・
前記評価ユニット(7)により、検索結果表示において、前記択一的な提案に割り当てられているエントリを、前記検索結果表示における残りのエントリと比べて強調するステップを含む、
請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記好みに応じることができないことを突きとめるステップを、前記CAB(1)の準備状況および/または占有状況に応じて行う、
請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記好みに関する前記択一的な提案を自動的に出力するステップを、前記顧客(12)の無線通信機器(16)によって行う、
請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記択一的な提案は、
・択一的なCAB(1)および/または、
・前記サービス(D1-D8)の択一的なカテゴリーおよび/または、
・択一的な移動時点および/または、
・択一的な出迎え場所および/または目的地を規定する、
請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、さらに、
・
前記評価ユニット(7)により、CAB(1)を択一的な提案として別個に判定するデータセットを突きとめるステップ(300)と、
・
前記評価ユニット(7)により、択一的な提案を、前記データセットにおいて事前に規定された境界条件の出力のもとで、提示するステップ(400)と、
を含む、
請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、さらに、
・
前記評価ユニット(7)により、前記顧客(12)による、前記境界条件が割り当てられている前記CAB(1)の選択を突きとめるステップ(500)と、
・
前記評価ユニット(7)により、前記データセットにおいて規定された前記境界条件を、前記CAB(1)の予約に対して使用するステップ(600)と、
を含む、
請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記択一的な提案を、前記好みと前記択一的な提案に割り当てられているCAB(1)との間の事前に規定された因縁関係に応じて突きとめる、
請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記択一的な提案を、前記顧客(12)の移動履歴および/または消費履歴に応じて突きとめる、
請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
車両台車(10)と、前記車両台車(10)に一時的に接続可能な、サービス固有に装備されている、以降で「CAB(1)」と称されるキャビン(1)と、を含む移動サービス車(20)の要求時に顧客(12)を支援するための装置であって、前記装置は、
・データ入力部(8)と、
・評価ユニット(7)と、
・データ出力部(8)と、
を含み、
・前記評価ユニット(7)は、
・前記データ入力部(8)によって、移動中にサービス(D1-D8)を購入する前記顧客(12)のニーズを突きとめ、
・前記ニーズを満たすために前記顧客(12)の好みに応じることができないことを突きとめ、さらにこれに応じて、
・前記データ出力部(8)によって、前記好みに関する択一的な提案を自動的に出力する、
ように構成されている装置。
【請求項12】
請求項1から10までのいずれか1項記載の方法のステップを実施するように構成されている、請求項11記載の装置。
【請求項13】
請求項11または12記載の装置の評価ユニット(7)上で実行されると、前記装置に、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法のステップを実施させる命令を含むコンピュータプログラ
ム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両台車と、サービス固有に装備されているキャビン(CAB)と、から一時的に組み立てられる移動サービス車の要求時に顧客を支援するための装置および方法に関する。特に、本発明は、顧客の好みが満たされない/利用可能でない場合の顧客の可能な限り最良な支援に関する。
【背景技術】
【0002】
自家移動のさらなる開発は現在急速に進んでいる。一方では、共同で使用される移動手段(カーシェアリング、プール車両等)が一層強く求められ、より専門的に提供される。他方では、個人の自家移動の自動化も一層急速に進んでおり、相応する車両の乗員は他の方法で、旅の時間を利用することができる。
【0003】
これに対して、サービスは通常、今日まで、固定設備(「店舗」等)において提供されている。固定されたサービスの提供者はこれまで、高価な一等地でしか高い売上を達成することができない、拡大および縮小が困難である、賃貸契約によって場所に長期的に拘束されてしまう、投資コストおよび起業リスクが高いという問題に直面してきた。
【0004】
サービスを享受することを望むエンドカスタマーは、往々にして、固定サービスに対する長い移動経路と高いコストとを受け入れなくてはならない。したがって、エンドカスタマーは職場までの移動時間だけではなく、付加的に、各サービス提供者(レストラン、弁護士、官庁等)への時間を車両内で過ごす。ドイツ人は現在、1日約60分を車で過ごしている。さらに、多くの高齢者はもはや運転することができない。自動運転によってこれは再び可能になる。
【0005】
サービスが顧客に提供されるアプローチも部門固有に知られている。たとえば、理美容サービスは自宅で提供される、または移動式小売商(「卵販売人」)は住宅地にステーションを設け、そこで商品を販売する。
【0006】
乗客に対するサービスの提供は、個別にはすでに知られている。たとえば、美食サービスが遠距離交通の列車において利用されることがある、または視聴覚コンテンツ(「オンボードシネマ」)が利用される。
【0007】
独国実用新案第202015106556号明細書は、駆動ユニット、エネルギー蓄積ユニットおよび/またはこれに属する電子機器を含む、モジュラー構造様式における異なるサービス業務実績を移動式に提供するための移動可能な装置を開示している。たとえば、タップモジュール、冷却モジュール、氷モジュール、またはウェット区間を含み得る交換可能なサービスモジュールは、対応する固定点を介してシャシーと可逆的に接続されている。
【0008】
UBERは現在、自転車宅配を利用して、車両に直接的に食事を配達している。したがって、少なくとも美食サービスの結果を、最小の追加コストで、従来の車両において楽しむことができる。これに対して車両自体はサービス固有に設計されていない。さらに、サービスは車内では提供されず、料理が渡されることによって、車両のドアで終了する。
【0009】
www.luxurymobilebarbershop.comが提供する移動式理美容院では、顧客がサービスの場所(たとえば空港の駐車場)を定め、そこでサービスを提供するために、ドライバーが移動式理美容院を定められた目的地まで運転する。
【0010】
移動手段において提供されるサービスは、特に高級品分野ですでに今日、オンデマンドサービスを提供している。これらは、エンドユーザーに場所の独立性、時間の節約および独占性を提供するが、通常、多くの顧客にとっては価格が高すぎる。移動手段において提供されるサービスは今日、投資コストが高く、稼働率が不十分なため、主に高級品分野において見られる。この理由は、改築のために車両を購入する必要があること、改築には多くの手作業が必要であること、使用できる標準的な構成部分が少ないこと、サービス提供者が顧客間を長距離移動しなければならないこと、最終的に運用管理(支払い、予約、税金)を自立して引き受ける必要があるということである。さらに、移動手段の大幅な修正には常に、コストのかかる、所轄機関の個別の承認が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述した従来技術に基づいて、本発明の課題は、ユーザーの好みに応じられない/ユーザーの好みが利用可能でない場合に、ユーザーの可能な限り最良な支援を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の課題は、本発明に相応に、独立請求項に記載されている構成要件によって解決される。従属請求項は、本発明の有利な発展形態を示している。
【0013】
本発明は、移動客の消費性向が、同じ人物がサービスを消費するために自由な時間を費やさなければならない場合と比べて、基本的に高いという基本的な考えに基づいている。
【0014】
移動中のサービスの消費をサービス提供者および顧客の要件により良く適合させるために、本発明は、たとえば、シャシー、駆動ユニット等の自動運転に必要なすべての技術的なユニットを備える車両プラットフォームを提供するという概念に基づいている。これらは必要に応じて、移動中のサービス提供に合わせてアレンジされた乗客室に接続可能である。本開示では、乗客室は「CAB」と称され、「CAB」は「キャビン(「Kabine」英語で「Cabin」)」を表す。
【0015】
言い換えると、CABは特定のサービスまたはサービスグループに適合した車両構造であり、これはサービスを提供するために必要な機器を収容する、および動かすためのすべてのインターフェースを備えている。
【0016】
したがって、CABは、事前に規定されたインターフェースを介して車両プラットフォーム/車両台車に接続することができる機械的なユニットとして理解できる。インターフェースは、CABと車両台車との間の機械的に可逆的だが信頼できる接続を保証する。CABと車両台車との間のエネルギー伝送、特に電気エネルギー伝送のために、さらなるインターフェースが設けられていてよい。これらのインターフェースも、可逆的に設計されている。特に、他の動作手段(流体)、機械的なエネルギー伝送手段、たとえばシャフト、歯車等は、車両台車からCABへの機械的なエネルギー伝送ならびに個々のCABと車両台車ならびにその構成部分との間の無線接続および/またはデータ技術的なリンクのために設けられていてよい。車両台車とCABとの間のすべての情報技術的なリンクのために、たとえば電気的な線路および/または光学的な線路、特にバスシステムが、インターフェースとして使用できる。
【0017】
車両台車とCABとから構成されるモバイルユニット(「移動サービス車」とも称される)の、費用対効果が高く、迅速かつ誤りの発生しにくい構造を可能にするために、CABと車両台車との間のすべてのインターフェースを実質的に同じ方向に相互に対応して配置することができる。言い換えると、CABは第1の方向において機械的に車両台車と係合させられており、ここでたとえばレールが、CABと車両台車との間の形状接続のために用いられる。車両台車とCABとの間のエネルギー接続のために同じ方向が提供されていてよい。特に、車両台車とCABとの間の正しい機械接続が、車両台車とCABとの正しいエネルギー接続を自動的にもたらすことが保証されてよい。相応のことが、動作手段伝達のためのインターフェースに対して当てはまる。CABと車両台車との間でデータも(たとえば双方向に)交換されるべき場合、たとえば線路仲介インターフェースが相応に配置されていてよく、車両台車とCABとの間の接続の際に、これが自動的に閉じられてよい。しかし、これは、車両台車とCABとの間のデータのワイヤレス伝送を排除するものではなく、このために同様にインターフェースが設けられていてよい。少なくとも、複数のインターフェース、特に同じ性質の標準化されたインターフェースが、空間的にまとめられていてよく、かつ可逆的に、しかし不所望の緩みが生じないように、車両台車/CABの対応する位置に配置されていてよい。
【0018】
上述した標準化によって、移動中にサービスを提供するために必要な境界条件が実現され、大幅なコスト削減とこれまで達成されなかった、車両の個別化程度とが得られる。CABはサービス提供者に、事前に規定されたフレームを提供し、これによってそのサービスを確実かつユーザーフレンドリーに提供することができ、車両台車は、特に自動走行可能な車両台車の場合に、効率的、快適、迅速かつ時間を節約する移動を提供する。これによって、旅の間の高齢者または運転できない状態の人ならびに子どもに個別のサービスが提供される。
【0019】
車両台車とCABとから成る上述した概念は、道中での個別化されたサービスの提供を可能にする。ここで上述した概念は、デジタル仲介プラットフォーム(サーバー)に関連して潜在的な顧客が利用できる物理的なプラットフォームを表す。ここで開示されている技術は、プラットフォームエコシステムにおける個々のコンポーネントと動作者との相互作用を記述する。自動運転もしくはタクシー走行によって生じる自由時間を最大限活用して収益化することができる。
【0020】
さまざまな動作者の問題がこのプラットフォームエコシステムにおいて解決される。ここで(移動中にサービスを利用する)エンドカスタマーと、(弁護士等の移動中にサービスを提供する)サービス提供者と、(車両の装備のためのモジュールを提供する)マイクロサービス提供者と、が区別されるべきである。モジュールは物理的である必要はなく、もしくはCABの具象的な内部装置に関連している必要はなく、ソフトウェアモジュール、たとえばディスプレイ上のレストランメニューの表示であってもよい。
【0021】
車両台車とCABとから構成される移動サービス車の仲介は、たとえば、顧客/サービス提供者によって使用される(モバイル)ワイヤレス通信端末(「ユーザー端末」)に接続されたサーバーを介して行われ得る。アプリケーションはここでは、エンドカスタマーへのインターフェースを表す。エンドカスタマーは、アプリケーションを介してモバイルオンデマンドサービスを予約する。このためにエンドユーザーは、移動中に提供されるサービスの開始点、目的地、開始時刻および種類を規定する。エンドカスタマーは、アプリケーションを介して他のタスクを実行することができる。これはたとえば、問い合わせの送信、検索結果の確認、移動サービス車/サービスの予約、評価の提示ならびに予約したもしくは購入したサービスの支払いである。
【0022】
サービス提供者は自身のプロファイルをデジタルに用意することができ、エンドユーザーはこれを用いて、提供されるサービスや顧客の意見等に関する情報を得ることができる。エンドユーザーがサービスを購入することを決定すると、エンドユーザーの問い合わせが移動サービス提供者のユーザー端末またはその車両に表示される。サービス提供者は、問い合わせを受け入れることができ、これによって、組み合わされた輸送契約/サービス契約が成立する。
【0023】
本開示の範囲内で提供することができるサービスを、たとえば、以下の特徴/カテゴリーに分けることができる。
・サービスは、有人または無人で提供可能である(たとえば理美容師に対してマルチメディアの提供)
・個別化されたCABまたは大量生産されたCAB(たとえば一般的なレストランに対して体系的な美食に関する設計)
【0024】
要約すると、本技術の基礎となっている車両アーキテクチャは少なくとも2つの具象的なコンポーネントを含んでいる。すなわち、移動に必要なコンポーネントが「車両台車」と称され、ここでは自動運転に対する技術が存在していてよい。さらに、サービスの提供に必要な特定の装置を収容する、および動かすためにすべてのインターフェースを提供する車両構造(CAB)が使用される。上述したコンポーネントから構成される車両/移動手段は、「移動サービス車」とも称される。それらは、アプリケーションによって個別化されたスマートフォンプラットフォームのように、自身の機能範囲が多様であるため、「ホイール上の物理的なアプリケーション」と称されてもよい。
【0025】
上述した技術に基づいて、上述した課題は、車両台車と、サービス固有に装備されているCABと、から一時的に組み立てられる移動サービス車の要求時に顧客を支援するための方法によって解決される。顧客は、たとえば、モバイルユーザーインターフェース(スマートフォン、タブレット等)を介して、移動中のサービスの購入に対する自身のニーズを表明することができる。択一的または付加的に、サービスの購入に対する顧客のニーズが、センサによって、かつ/または自動的に突きとめられてもよい。択一的または付加的に、サービスの(短期間の)購入の必要性が、デジタルカレンダーに基づいて、かつ/またはデジタルタスクリストに基づいて突きとめられてよい。次に、(サービスへの)ニーズを満たすために顧客の好みに応じることができないことが確定される。顧客は、たとえば、移動サービス車、CAB、提供者等を明示的に選択することによって好みを表明することができる。好みは、顧客が、移動サービス車を管理するアプリケーションのサービス問い合わせの個人的なプロファイル等において規定した事前に規定されたコンフィギュレーションからも得られる。好みは、サービスのカテゴリーおよび/または移動サービス車、CABおよび/またはサービスを実行する人のその他の特性に関連していてよい。顧客の好みに応じることができないという事実の突きとめに応じて、次に、好みに関する択一的な提案が自動的に出力される。特に、択一的な提案が自動的に生成されてもよい。この出力は、たとえば、同様に顧客のスマートフォン/電子データ処理装置を介して行われ得る。特に、択一的な提案は、顧客の好みを、他の移動サービス車/CABの特性/状態と比較することによって生成され得る。たとえば、同一または類似の移動ルート上で択一的なCABの別の運営者によって同一のサービスが提供されてよい。択一的または付加的に、類似のサービスが、類似または同一の区間上で提供されてよい。たとえば、ユーザーの移動履歴に応じて、類似の境界条件(時間、日、目的地、出発地等)下でユーザーが以前の時点で利用/使用したCAB/サービスが択一的な提案として選択されてよい。択一的または付加的に、択一的な提案は、完全に異なるが、顧客の好みの時間および/または移動ルートに可能な限り最良に相応するサービスを表すことができる。択一的なサービスが、たとえば、同様に、顧客の個人的なカレンダーまたは個人的なタスクリストから突きとめられてよく、同様に、短期間で片付けられるものであってよい。このようにして、顧客は、本発明に従って使用される移動サービス車での移動中に自身の時間を利用する際に、可能な限り最良に支援される。特に、移動中にサービスを購入することによって自身のタスクを片付ける場合に、顧客は、可能な限り最良に支援される。
【0026】
従属請求項は、本発明の有利な発展形態を示している。
【0027】
サービスを、たとえば、CABおよび/または移動サービス車を選択することによって、スマートフォンで実行されるアプリケーションを用いて要求することができる。たとえば、ユーザーは、検索領域に、少なくとも1つの移動サービス車が割り当て可能な名前および/またはサービスを入力することができる。移動サービス車/CABの相応する規定は、多数のCAB/移動サービス車が含まれている検索結果表示からも明らかになり得る。検索結果表示は、たとえば、出発地および/または目的地および/または出発時間および/または到着時間および/または移動中に購入されるサービスカテゴリーまたはサービスの規定に応じて生成されていてよい。このために、固定サーバーに登録されたCAB/移動サービス車が分類され、たとえばインターネットを介してユーザーに表示されていてよい。このようにして、ユーザーは、移動中に提供されるサービスの境界条件もしくは移動中のサービスの購入に対する自身のニーズを、可能な限り柔軟に特定することができる。
【0028】
自由選択的に、検索結果表示において択一的な提案が強調されてよい。たとえば、光学的な強調(カラーの造形および/またはコントラスト等)、残りのエントリとは異なるサイズおよび/または残りのエントリの表示と比べて、事前に規定されたように、時間とともに変化する表示様式によって、択一的な提案が強調され得る。たとえば、択一的な提案は、検索結果表示内でより高い優先度を有することができる。言い換えれば、択一的な提案を検索結果表示においてたとえば最上部に表示することができる。択一的または付加的に、顧客の好みを検索結果表示から削除することができ、他方で択一的な提案は(たとえば、そういうものとして明確に示されて)、好みの領域、特に同じ箇所に繰り返して表示される。このようにして、顧客は択一的な提案を可能な限り最良かつ特に直感的に、満たされない好みに関連付けることができ、可能な限り少ない操作で、択一的な提案を選択することができる。このようにして、手間のかかる、他の選択肢の検索を省くことができる。したがって、択一的な提案を選択するためのユーザーの受け入れおよびエネルギー消費ならびに使用されるユーザーインターフェースの消耗を低減することができる。
【0029】
本発明に相応に提案される、好みに応じるためのシステムの可能性は、たとえば、好みに割り当てられたCABが所定の準備状況(たとえば「利用可能」)および/または占有状況(たとえば「少なくともX個の席が空いている」または「車内でサービスが利用可能」)を有しているか否かに関連し得る。ユーザーによって問い合わせされた好みの状態/状況が存在していないことが自動的に突きとめられると、択一的な提案が自動的に提示されてよい。
【0030】
満たされない好みに対する択一的な提案を見つけるための多くの種々の可能性に基づいて、有利には、CABを択一的な提案として別個に判定するデータセットを択一的な提案の提示の際に考慮することが行われる。言い換えれば、サービスを購入する顧客のニーズが突きとめられる前にすでに、データセットが特定のCABまたはCABの特定の提供者に割り当てられていてよく、これに基づいて、CAB/提供者は自動的に、特にさらなる調査を伴わずに、択一的な提案として判定される。このような選択を、事前に規定された境界条件の範囲内で行うことができる。たとえば、問い合わせされたサービス(好み)と、データセットによって択一的な提案として判定されたCAB内で提供可能なサービスと、の間で事前に規定された因縁度合いが検査されて、このCABが択一的な提案として判定される。相応する境界条件は、移動時間に関して、かつ/または移動の出発地/目的地に関しても適用可能である。データセットが、CAB/移動サービス車を自動的に、特に、手間のかかるさらなる調査ステップを伴わずに、択一的な提案として判定するので、このようにして、利用可能な移動サービス車の手間のかかる調査およびフィルタリングが省かれる。択一的または付加的に、データセットは、択一的な提案の予約の契約設計に使用可能な境界条件を規定することができる。好みを満たすことが不可能であるため、このようにして、変更された予約条件を可能な限り迅速に規定することができる。たとえば、変更された価格設計および/または変更されたキャンセル条件は、(それほど適していない)境界条件を備える択一的な提案の選択のために、割引された価格を支払うか、またはそれほど適していない境界条件を受け入れる意思のある消費者/顧客の判断にとって重要であり得る。たとえば、ユーザーはデータセットにおいて規定された境界条件によってテスト期間(5分、10分等)を利用することができ、これによって、自身の好みに対する選択肢を十分に(無料で)テストし、拘束力のある予約/支払いに同意を表明することができる。これによって、顧客が択一的な提案を受け入れる意思が高まるため、本発明の移動サービス車の稼働率が高まる。
【0031】
択一的な提案を可能な限り最良に顧客の要望に適合させるために、顧客とその要望とに関して情報を提供する追加情報を使用することができる。たとえば、顧客の個人的な移動履歴および/または消費履歴に応じて、どのCAB/どの移動サービス車が顧客に対する択一的な提案として特に適しているかを判断することができる。たとえば、サーバーのデータメモリおよび/またはモバイル装置/アプリケーションに格納されているデータ資料が評価されてよい。このデータ資料は、類似の状況における、かつ/または類似の時間帯での、かつ/または類似の区間上での、かつ/または目的地での類似の状況を見込んだ、顧客の好みを明らかにしている情報をそれに関して提供する。このようにして、適切な択一的な提案の選択を、可能な限り最良に準備することができる/行うことができる。
【0032】
本発明の第2の態様では、移動サービス車の要求時に顧客を支援するための移動式または固定式の装置が提案される。この装置は、少なくともデータ入力部、評価ユニット(たとえば、計算機、プログラミング可能なプロセッサ、電子制御機器等)およびデータ出力部を含んでいる。データ入力部によって、評価ユニットは、移動中にサービスを購入する顧客のニーズを突きとめるように構成されている。さらに、評価ユニットは、ニーズを満たすために顧客の好みに応じることができないことを突きとめることができ、したがって、本発明に相応に、択一的な提案が提示されるべきであり、これによって、顧客を、自身の時間設計時に可能な限り最良に支援することができる。データ出力部によって、評価ユニットは、好みに関する択一的な提案を自動的に出力するように構成されている。装置は、モバイル通信機器として設計されていてよい。たとえば、これはスマートフォンおよび/またはタブレットであってよい。択一的に、装置は、サーバー、データメモリおよび相応する通信手段を備える固定式の設備として設計されていてよい。いずれの場合においても、本発明の装置は、最初に述べた本発明の態様に相応する方法のステップを実施し、相応する方法で特徴、特徴の組み合わせ、およびそこから生じる利点を実現するように構成されている。したがって、繰り返しを回避するために、上記の説明が参照される。
【0033】
本発明の第3の態様では、その上に、プログラミング可能なプロセッサが、最初に述べた本発明の態様に相応する方法のステップを実施できるようにする命令が格納されているコンピュータプログラム製品(たとえば、データメモリ)が提案される。このコンピュータプログラム製品は、CD、DVD、ブルーレイディスク、フラッシュメモリ、ハードディスク、RAM/ROM、キャッシュ等として設計されていてよい。
【0034】
本発明の第4の態様では、プログラミング可能なプロセッサが、最初に述べた本発明の態様に相応する方法のステップを実施できるようにする命令を表す信号シーケンスが提案される。このようにして、このために必要とされる記憶手段が添付の特許請求の範囲の有効範囲外にある場合には、命令の情報技術的な提供も保護される。
【0035】
以降では、添付図面に基づいて、本発明の実施例を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明を実現するための移動サービス車を得るために、車両台車に関連して、本発明の範囲において使用することができるCABの実施例を示している基本図である。
【
図2】本発明の実現時の情報の流れを示すためのプラットフォームエコシステムの概略図である。
【
図3】本明細書に開示された技術の実施例に相応する車両台車、2つのCABおよびそれらの相互インターフェースの概略図である。
【
図4】本発明の方法の実施例が本発明の装置の実施例によって支援される場面設定の概略図である。
【
図5】本発明の方法の実施例のステップを表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1は、本明細書に開示されている技術の実施例に相応する移動サービス車の車両台車10の概略図を示している。車両台車にはここで、移動、特に自動的な移動に必要なすべての特徴を有している。車台、ドライブトレイン、エネルギー蓄積部、長手方向/横方向ガイドロジックおよび長手方向/横方向ガイド装置、外部照明等は例として挙げられているに過ぎない。本明細書に開示されている技術の範囲において、CAB(図示せず)が使用され、これによって、各サービスD1からD8を提供するために車両台車を特別に構成することができる。たとえば、「日焼け」サービスを提供できるようにするために、CABの形態の照射装置および/またはタンニングマシンD1が車両台車10に接続されてよい。たとえば、UV照射ユニットおよび/またはスプレータンニングが含まれていてよい。美食サービスD2を提供できるようにするために、レストランCABが車両台車10に接続されてよい。CABに設備を施すことによって、料理の準備および料理を食べることが可能になる。美容サービスもしくはネイルケアサービスD3は、たとえば、CABが、特別な作業台、室内空気の迅速な交換のための排気設備、特に明るい照明装置(いわゆるスポットライト)を有していることを要求する場合がある。法律コンサルティングサービスD4を提供するために、相応に構成されているCAB内に、ライブラリーおよび/または少なくとも2つの座席設備が設けられていてよい。保険コンサルティングサービスもしくはファイナンスコンサルティングサービスD5に対して相応のことが当てはまる。ここでは特に、ビデオ会議ハードウェアと、グラフィックスおよびその他のプレゼンテーションコンテンツを表示するための大きいモニターと、が設けられていてよい。リハビリテーションサービスD6および医療サービスD7も、各CABを設計することによって、可能な限りサポート可能である。たとえば、検査機器および/またはトレーニング機器は、相応するCABの構成部分であってよい。理美容サービスD8を提供できるようにするために、たとえば理美容サロンにおいて髪を洗うのに通常設けられているような洗面台、ヘアドライヤーを動かすための230Vのプラグ、大きな鏡、および高さ調節可能な理髪椅子が設けられていてよい。上述したCABは、可逆的な機械的なインターフェースを介して、機械的に固定され、かつ耐衝突性に車両台車10に接続されてよい。車両台車10とCABとの間のエネルギーの流れおよび情報の流れを保証するために、
図3に関連して詳細に示された、可逆的なインターフェースが提案される。
【0038】
図2は、本明細書に開示されている技術を実現する際の情報の流れを示すためのプラットフォームエコシステムの概略図を示している。マイクロサービス提供者14は、移動サービス車のCAB1を個別化する。これは次に、各車両台車10と(一時的または永続的に)接続されて、準備される。移動サービス車の仲介は、サービス提供者13によって引き受けられ、サービス提供者13は、サーバー7およびたとえばワイヤレス通信ネットワークの無線塔8を介して、ユーザー12のニーズを突きとめ、基本的に利用可能な/提供されている移動サービス車と照合する。提供されている移動サービス車と関心のあるユーザー12とのできるだけ最良な組み合わせによって、モビリティサービスおよびCAB固有のサービスの準備に関する契約が個別に締結される。マイクロサービス提供者14は、エンドカスタマーに個々のサービスもしくはサービスパケットを提供することもでき、さらに、移動サービス車もしくはCABの動作を監視および確認することができ、またそれどころか、移動サービス車に乗って、有人移動サービス車における手動サービスを提供することができる。当然、サービス提供者14は、CAB1の製造業者/装備業者と同一である必要はない。この点で、CABの設計、作製およびエンドカスタマーにサービスを提供する際のCABの使用に対する、さまざまな状況が生じる。
【0039】
図3は、車両台車10と第1のCAB1または第2のCAB2との一時的な接続に対する基本的な斜視図を示している。対応して相互に装備されている、車両台車10上の機械的なインターフェース10aおよびCAB1、2における機械的なインターフェース1aは、CAB1、2と車両台車10との間の迅速かつ耐衝撃性の接続に寄与する。情報および/またはエネルギーがCAB1、2から車両台車10へと、またはその逆に交換されるべき場合、付加的な相互に対応するインターフェース1b、10bがCAB1、2および車両台車10に配置される。これらは同様に矢印Pの方向において相互に係合させられている。択一的または付加的に、CAB1、2と車両台車10との間のさらなるまたは択一的なインターフェースが、相応する様式で互いに係合させられていてよい。たとえば、加熱出力/冷却出力、水力エネルギー、圧縮空気等を、CAB1、2と車両台車10との間で交換することができる。情報技術を用いてインターフェースが監視されてよく、各インターフェースが適切に接触接続されている場合にはじめて、特にインターフェースが相応にロックされてはじめて、移動サービス車の使用/走行が可能になる。また、車両台車10の図示された機械的なインターフェース10aは、CAB1、2のインターフェース1aとして例示的に示されているTプロファイルと係合させることができるUプロファイルもしくはレールプロファイルによって設計されているが、場合によっては、図示された矢印Pの方向とは異なる方向で互いに係合させられる他の機械的なインターフェースが可能であることが自明である。しかしCAB1、2を適切な高さでジャッキアップして保管できる場合、車両台車10を図示されているようにCAB2の下に自動的に移動させることができる。ここではインターフェース1b、1a、10b、10aは、手間のかかる吊り上げ装置等を必要とすることなく、互いに係合させられる。場合によっては、車両台車10のエアサスペンションを使用して、わずかな高さ整合を行うことができる。本明細書に開示されている技術の範囲では、CABは必ずしもサービス固有の内部装置を備えた乗客室として理解される必要はないが、これは本明細書に開示されている技術の適切な設計を表している。択一的に、本明細書に開示されている技術の主旨では、CABは、(車両台車10と一体的に製造される)乗客室の一時的な構成部分のみを表し得る。このような設計では、
図3に示されたインターフェース(または他の適切なインターフェース)が、CABと乗客室との間に配置されていてよい。インターフェースは、たとえば、CABならびに乗客室の屋根および/または側壁および/または床に配置されていてよい。
【0040】
図4は、無線ユーザー端末としての自身のスマートフォン16を介して、自身の現在地Aから目標地Bまで移動するために移動サービス車20を予約することを望んでいる顧客12を示している。移動サービス車20の車内で、顧客12は美容サービスを購入することを望んでおり、したがって、区間A-B、顧客が望む期間ならびに美容サービスを指定している。したがって、検索結果リスト17が顧客のスマートフォン16上に表示される。ここには、現在占有されているので、顧客12の好み、すなわち滞在地Cに位置する移動サービス車20は含まれていない。移動サービス車20の状況は、評価ユニットとしてのサーバー7を介して収集され、データ入力部およびデータ出力部としての無線塔8を介して、顧客12から到来する問い合わせと照合される。このような状況にもかかわらず、可能な限り適切な選択肢によってサービス/移動サービス車20を予約するように顧客12を動機付けするために、サーバー7は滞在地Dに位置する移動サービス車20を識別する。この移動サービス車は、その現在の滞在地Aで顧客12を出迎え、目的地Bに移動させることができる。しかし、車内では、理容サービスだけが利用可能であり、顧客12が元来希望している/好む美容サービスは利用できない。別の選択肢は、滞在地Eに位置する移動サービス車20である。しかしこの移動サービス車は、その機械化により、滞在地Aで顧客12を出迎えることができない。むしろ、顧客12は、とりあえず集合場所Fに(たとえば、徒歩で)到達しなければならないであろう。しかし、滞在地Eに位置する移動サービス車20は利用可能であり、所望の美容サービスを提供することができる。顧客12の滞在地Aから集合場所Fまでの距離は長くないので、顧客12はおそらく、滞在地Eに位置するCABを注文することに傾くだろう。しかし、滞在地Dに位置するCABの運営者は、顧客12の関心を自身のオファーに引き付けることを望んでおり、さらには、滞在地Aに該当する気候領域が、滞在地Eに位置している移動サービス車20の排気ガスによって被害を受けるのを回避することを望んでいる。したがって、この運営者は、データセットをサーバー7上にアップロードしており、ここでは、滞在地Dに位置する移動サービス車20が、利用不可能な好み(滞在地Cの移動サービス車20)に対する特に適した選択肢として示されている。可能性のある予約の境界条件として、さらには顧客12に対する動機付けとして、運営者は滞在地Aへの無料の乗りつけと、これに加えて運営者が提供する理容サービスの20%の割引と、を提示する。これに相応して、自身の移動サービス車20を表すエントリは、検索結果リスト17において、カラーで強調され、割引ならびに無料乗りつけに関する示唆が設けられる。このエントリは、滞在地Cで顧客12が好むCABに対するエントリが(利用可能な場合に)通常、表示されるだろう位置に表示される。このようにして、顧客12は、別の画面ビューに切り替える必要なく、または少なくとも、示される配置において選択肢を見張る必要なく、可能な限り最良に、択一的な提案に関心を向けることができる。このようにして、択一的な提案の選択が、より迅速かつより容易に行われるので、スマートフォン16内で使用されるエネルギーが少なくなり、ユーザーインターフェースの消耗も少なくなる。
【0041】
図5は、本発明に従って使用することができる移動サービス車の要求時に顧客を支援するための本発明の方法の実施例のステップを示している。ステップ100では、移動サービス車の移動中にサービスを購入する顧客のニーズが突きとめられる。これは、たとえば、スマートフォンのユーザーインターフェースによって、かつ/またはセンサによって支援されて(自動的に)行われてよい。ステップ200では、このニーズを満たすために、顧客が好むオプションが利用可能でないことが突きとめられる。次に、顧客が希望する移動に対する選択肢が検索される。ステップ300では、データセットがCABを択一的な提案として別個に判定していることが突きとめられる。言い換えれば、提供者は、データセットによって、自身のCABもしくは自身のサービスが特に柔軟に、かつ短時間、利用可能であるとして明確に示し、さらに迂回路を無料で受け入れる意思がある。たとえば、このデータセットは、リソースおよび/またはエネルギーを受容するため、またはメンテナンス過程を実行するために、CABをいずれにせよ顧客の方向に動かす必要があるという事実に基づいて決定されていてよい。したがって、ステップ400では、択一的な提案が、データセットにおいて事前に規定された境界条件の出力のもとで、顧客に出力される。たとえば、データセットでは、割引、短時間の準備、類似のサービスおよび/または付加的なサービスが明確に示されていてよい。時折、各移動サービス車に割り当てられている複数のデータセットが相互に比較されてよく、データセットの情報内容に応じて、可能な限り最良な適性、可能な限り最大の割引、運営者に対する可能な限り最大の利点等が、どのCABが最良の選択肢として顧客に出力されるかについて判断を下す。次に、ステップ500において、顧客によるCABの選択が突きとめられる。CABは、データセットによって、利用不可能な好みに対する可能な限り最良の選択肢として明確に示されており、顧客にとって好ましい境界条件を有している。一方では、この択一的な提案は、新しいサービスを知るだけでなく、データセットにおいて挙げられている境界条件によって、肯定的なサービス体験も経験する、満足している顧客につながる。他方では、データセットにおいて規定された境界条件が、ステップ600において使用され、これによって、車両台車の運営者および/またはサービス提供者によるサービスの仲介のために使用されるアプリケーションの報酬を処理することができる。たとえば、顧客による択一的な提案の選択に応じてはじめて、サービス提供者の業務実績義務が、アプリケーションの運営者に対して生じ、そのレベル/性質は、移動中のサービスの経過から生じる。たとえば、サービスに対する報酬の、ある割合の金額がアプリケーションの運営者に支払われるべきであってよい。択一的または付加的に、提供されたサービスに応じた顧客の批評が、運営者の報酬に影響を与えることがある。たとえば、択一的な提案に顧客が満足できなかった場合、サービス提供者から運営者に支払われるべき金額が増える可能性があり、それは、比例して、謝罪として、もしくは彼によって準備される車両台車を使用するための今後の動機付けとして、顧客に渡される。このようにして、顧客は、択一的な提案を否定的に感じたのにもかかわらず、運営者の品質管理に対して信頼を保つことができる。
【符号の説明】
【0042】
1 第1のCAB
1a CABの機械的なインターフェース
1b CABの情報技術的/エネルギー的なインターフェース
2 第2のCAB
7 サーバー
8 無線塔
10 車両台車
10a 車両台車の機械的なインターフェース
10b 車両台車のエネルギー的/情報技術的なインターフェース
12 ユーザー
13 サービス提供者
14 マイクロサービス提供者
16 スマートフォン
17 検索結果リスト
20 移動サービス車
100-600 ステップ
D1-D8 サービス
A ユーザーの滞在地
B ユーザーの目的地
C、D、E CABの滞在地
F 集合場所
P 矢印