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特許7053825巻取装置、並びに、かしめ接続及び巻取複合機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】巻取装置、並びに、かしめ接続及び巻取複合機
(51)【国際特許分類】
   H01G 13/02 20060101AFI20220405BHJP
【FI】
H01G13/02 M
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020525980
(86)(22)【出願日】2020-01-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-30
(86)【国際出願番号】 CN2020072873
(87)【国際公開番号】W WO2021142806
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2020-05-08
(73)【特許権者】
【識別番号】519045011
【氏名又は名称】深▲せん▼市誠捷智能装備股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】李 友舟
(72)【発明者】
【氏名】譚 国彪
(72)【発明者】
【氏名】毛 ▲チー▼
【審査官】田中 晃洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-142205(JP,A)
【文献】特開2007-142351(JP,A)
【文献】特開2016-001620(JP,A)
【文献】国際公開第2017/022337(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、
第1の作業位置及び第2の作業位置を有し、回転盤、第1のモーター、及び、前記回転盤に対して回転可能に接続された巻取針を含み、前記回転盤は前記基台に対して回転可能に接続され、且つ、前記回転盤の前記第1の作業位置及び前記第2の作業位置に対応する位置にいずれも前記巻取針が設けられる巻取ヘッドと、
前記基台に対して回転可能に接続され、その回転軸の周りに設けられた駆動スイングアーム及び伝動スイングアームを含み、前記伝動スイングアームは前記第1のモーターに対して伝動可能に接続され、前記第1のモーターは前記伝動スイングアームを介して前記巻取針の回転を駆動する駆動部材であって、前記巻取針と一対一で対応する駆動部材と、
前記駆動スイングアームのいずれにも接続される連動部材と、
前記伝動スイングアームがいずれも対応する前記巻取針に接続されるか、又は前記巻取針から分離するように、前記連動部材又はいずれかの前記駆動部材の回転を駆動するように構成される第2のモーターと、を含む、
ことを特徴とする巻取装置。
【請求項2】
前記連動部材は前記回転盤に対して同軸の円環状の構造であり、且つ、前記連動部材が前記駆動スイングアームに対して摺動して接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の巻取装置。
【請求項3】
前記巻取装置は前記駆動部材と一対一で対応するガイドアセンブリをさらに含み、前記ガイドアセンブリは前記駆動部材に対して同軸で設けられた円弧状のスライドレールと、前記円弧状のスライドレールに摺動して係合されるスライダと、を含み、前記連動部材は前記スライダに固定して接続され、前記スライダを介して前記駆動スイングアームに対して摺動して接続される、
ことを特徴とする請求項2に記載の巻取装置。
【請求項4】
前記巻取装置は連動カムと、連動スイングアームと、をさらに含み、前記連動カムは前記第2のモーターに接続され、前記連動スイングアームを介して前記連動部材又はいずれかの前記駆動部材に接続される、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の巻取装置。
【請求項5】
前記巻取装置は送給機構をさらに含み、前記送給機構は送給カムと、送給スイングアームと、送給アセンブリと、を含み、前記送給カムは前記連動カムに対して同軸で設けられ、前記第2のモーターによって駆動され、且つ、前記送給カムは前記送給スイングアームを介して、前記送給アセンブリが素材を前記第1の作業位置に送るように駆動する、
ことを特徴とする請求項4に記載の巻取装置。
【請求項6】
前記巻取ヘッドは前記基台に対して回転可能に接続されたモーターベースをさらに含み、前記第1の作業位置に対応する前記第1のモーターは前記モーターベースに設けられ、
前記巻取ヘッドは予巻取アセンブリをさらに含み、前記予巻取アセンブリは予巻取カムと、予巻取スイングアームと、を含み、前記予巻取カムは前記連動カム及び前記送給カムに対して同軸で設けられ、前記第2のモーターによって駆動され、前記予巻取カムは前記予巻取スイングアームを介して前記モーターベースの回転を駆動し、且つ、前記モーターベースが回転する時間が、前記第1のモーターが前記巻取針の回転を駆動する時間よりも早い、
ことを特徴とする請求項5に記載の巻取装置。
【請求項7】
前記巻取装置は前記駆動部材と一対一で対応する伝動部材をさらに含み、前記伝動スイングアームは前記伝動部材を介して第1のモーター及び前記巻取針に接続され、前記伝動部材は前記基台に対して回転可能に接続され、その回転軸の周りに設けられた第1の伝動アームと、第2の伝動アームと、を含み、前記第2の伝動アームは前記第1のモーターに接続され、且つ、前記伝動スイングアームは前記第1の伝動アームを介して、前記第2の伝動アームが前記巻取針に接続されるか、前記巻取針から分離するように駆動することができる、
ことを特徴とする請求項1に記載の巻取装置。
【請求項8】
前記巻取装置は前記伝動部材と一対一で対応する伝動アセンブリをさらに含み、前記伝動アセンブリは自動ホイールと、第1の伝動ホイールと、第2の伝動ホイールと、第3の伝動ホイールと、従動ホイールと、を含み、前記自動ホイールは前記第1のモーターに接続され、順に前記第1の伝動ホイール、前記第2の伝動ホイール、前記第3の伝動ホイールを介して前記従動ホイールに対して伝動可能に接続され、前記第1の伝動ホイールと、前記第2の伝動ホイールと、前記伝動部材と、は同軸で設けられ、前記第3の伝動ホイールと前記従動ホイールとは同軸で設けられ、且つ、前記第3の伝動ホイール及び前記従動ホイールはいずれも前記第2の伝動アームに接続され、前記第2の伝動アームは前記従動ホイールを介して、前記巻取針に接続されるか、又は前記巻取針から分離する、
ことを特徴とする請求項7に記載の巻取装置。
【請求項9】
前記従動ホイールはゴムホイールであり、且つ、前記従動ホイールは前記巻取針に密着する時、前記巻取針を動かして回転させることができる、
ことを特徴とする請求項8に記載の巻取装置。
【請求項10】
前記巻取針の前記従動ホイールに当接する表面に滑り止め突起が設けられる、
ことを特徴とする請求項9に記載の巻取装置。
【請求項11】
前記駆動部材は制動スイングアームをさらに含み、前記巻取装置は前記駆動部材と一対一で対応する制動部材をさらに含み、前記制動部材は前記基台又は前記回転盤に対して回転可能に接続され、第1の制動アームと、第2の制動アームと、を含み、前記制動スイングアームは前記第2の制動アームが前記巻取針に接続されるか、又は前記巻取針から分離するように、前記第1の制動アームを介して前記制動部材の回転を駆動できる、
ことを特徴とする請求項7~10のいずれか1項に記載の巻取装置。
【請求項12】
前記制動部材は前記第2の制動アームに接続された制動ホイールを含み、且つ、前記制動ホイールはゴムホイールであり、前記制動ホイールは前記巻取針に密着する時、前記巻取針の回転を制限できる、
ことを特徴とする請求項11に記載の巻取装置。
【請求項13】
前記巻取装置は第3の作業位置をさらに有し、前記回転盤の前記第3の作業位置に対応する位置に前記巻取針が設けられ、且つ、前記基台の前記第3の作業位置に対応する位置に前記駆動部材が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の巻取装置。
【請求項14】
かしめ接続装置と、請求項1~13のいずれか1項に記載の巻取装置と、を含み、前記かしめ接続装置は箔片の輸送経路に、且つ前記巻取装置の上流に配置され、ガイドピンを前記箔片にかしめ接続するように構成される、
ことを特徴とするかしめ接続及び巻取複合機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械加工機技術の分野に関し、特に、巻取装置、並びに、かしめ接続及び巻取複合機に関する。
【背景技術】
【0002】
コンデンサを生産する過程で、巻取装置を使用する必要がある。巻取装置は回転盤と巻取針とモーターとを有する巻取ヘッドを含み、巻取ヘッドは第1の作業位置と、第2の作業位置と、を有し、且つ、回転盤の第1の作業位置及び第2の作業位置に対応する位置にいずれも回転盤に対して回転可能に接続された巻取針が設けられ、回転盤は、巻取針が作業位置を変更するように回転できる。作業する過程で、第1の作業位置の巻取針が箔片、電解紙などの素材を把持し、モーターの駆動により素材を巻き取る。次に、第1の作業位置の巻取針が回転盤に従って第2の作業位置に回転し、モーターの駆動により回転して接着剤を付与する。巻取針が作業位置を変更する前に、巻取針とモーターとの間の伝動を切断する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の巻取装置は、第1の作業位置及び第2の作業位置の巻取針に動力伝達を切断する動作が独立して行われ、プログラムによって協調させる必要がある。電気的遅延等のために、当該2つの作業位置の巻取針に動力伝達が切断される時間が不一致であり、巻取針の作業位置の変更に影響を与える可能性がある。
【0004】
本発明は、従来の巻取装置における、電気的遅延等のために、第1の作業位置及び第2の作業位置の巻取針に動力伝達が切断される時間が不一致であるという課題を解決するために、巻取装置、並びに、かしめ接続及び巻取複合機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するために、巻取装置を提供する。
当該巻取装置は、基台と、
第1の作業位置及び第2の作業位置を有し、回転盤、第1のモーター、及び、前記回転盤に対して回転可能に接続された巻取針を含み、前記回転盤は前記基台に対して回転可能に接続され、且つ、前記回転盤の前記第1の作業位置及び前記第2の作業位置に対応する位置にいずれも前記巻取針が設けられる巻取ヘッドと、
前記基台に対して回転可能に接続され、その回転軸の周りに設けられた駆動スイングアーム及び伝動スイングアームを含み、前記伝動スイングアームは前記第1のモーターに対して伝動可能に接続され、前記第1のモーターは前記伝動スイングアームを介して前記巻取針の回転を駆動する駆動部材であって、前記巻取針と一対一で対応する駆動部材と、
前記駆動スイングアームのいずれにも接続される連動部材と、
前記伝動スイングアームがいずれも対応する前記巻取針に接続されるか、又は前記巻取針から分離するように、前記連動部材又はいずれかの前記駆動部材の回転を駆動するように構成される第2のモーターと、を含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態を実施することで、以下の有益な効果を得ることができる。
上記の巻取装置によれば、第1の作業位置及び第2の作業位置にいずれも対応する駆動部材を有し、駆動部材は回転して、その伝動スイングアームを巻取針に接続させるか、又は巻取針から分離させることができる。さらに、伝動スイングアームは第1のモーターに対して伝動可能に接続される。伝動スイングアームが対応する巻取針に接続される時、第1のモーターは伝動スイングアームを介して対応する巻取針の回転を駆動し、伝動スイングアームが対応する巻取針から分離する時、第1のモーターと巻取針との間の動力伝達が切断される。全ての駆動部材の駆動スイングアームがいずれも連動部材に接続されるため、第2のモーターが連動部材又はいずれかの駆動部材を駆動して回転させる時、全ての駆動部材がいずれも同期して回転することで、全ての伝動スイングアームはいずれも対応する巻取針に接続されるか、巻取針から分離する。即ち、全ての巻取針と第1のモーターとの動力伝達はいずれも第2のモーターによって制御されるため、電気的遅延等のために、第1の作業位置及び第2の作業位置の巻取針に動力伝達が切断される時間が不一致であることはない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
次に、本発明の実施形態又は従来の技術による技術的解決手段をより明確に説明するために、実施形態又は従来技術の説明に使用する図面を簡単に説明する。言うまでもないことであるが、次に説明される図面は本発明のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者が進歩性のある作業をすることなく、これらの図面から別の図面を得ることもできる。
【0008】
図1図1は、一実施形態の巻取装置の裏面の構造の概略図である。
図2図2は、図1の巻取装置の正面の一部構造の概略図である。
図3図3は、図1のA箇所の拡大図である。
図4図4は、図3の動力機構及びその周辺部分の構造の概略図である。
図5図5は、図4の駆動部材の構造の概略図である。
図6図6は、図4の伝動部材の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明の実施形態の図面を参照して、本発明の実施形態に係る技術的解決手段を明瞭かつ完全に説明する。いうまでもないことであるが、説明される実施形態は本発明の実施形態の一部に過ぎず、実施形態のすべてではない。当業者が本発明の実施形態に基づいて、進歩性のある作業をすることなく得ているその他の実施形態は、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【0010】
なお、本発明の実施形態で、方向を示す用語(例えば、上、下、左、右、前、後等)は、特定の姿勢(関連の図面参照)における各部材同士の相対的な位置関係、運動状況等を説明するためのものである。そのため、前記特定の姿勢が変化する場合は、方向を示す当該用語もこれに伴って変更する。
【0011】
また、本発明で、「第1」、「第2」等を含む記載は、説明目的のものに過ぎず、相対的な重要性を示すかこれの示唆をするか、又はその対象となる技術的特徴の数を暗黙的に示すものとして理解すべきではない。そのため、「第1」、「第2」で限定された特徴は、少なくとも1つの前記特徴を明瞭に含むか、又は暗黙的に含むことができる。また、各実施形態に係る技術的解決手段は互いに組み合わせることができるが、これは当業者が実施できることが前提となる。技術的解決手段の組み合わせに矛盾が生じるか、又は実施できない場合は、かかる技術的解決手段の組み合わせは認められず、本発明が主張する保護範囲にないものとする。
【0012】
(実施形態1)
図1図3に示すように、本発明の実施形態1は、基台10と、巻取ヘッド20と、動力機構40と、を含む巻取装置を提供する。巻取ヘッド20は第1の作業位置202と、第2の作業位置204と、第3の作業位置206と、を有し、回転盤21と、第1のモーター24と、回転盤21に対して回転可能に接続された巻取針22と、を含む。回転盤21は基台10に対して回転可能に接続され、且つ、回転盤21の、第1の作業位置202、第2の作業位置204及び第3の作業位置206に対応する位置にいずれも巻取針22が設けられ、第1のモーター24は巻取針22の回転を駆動するように構成され、且つ、第1のモーター24は3つの作業位置の巻取針22と一対一で対応する。
【0013】
合わせて図4図6が参照されるとおり、動力機構40はいずれも基台10に対して回転可能に接続された駆動部材42と、伝動部材44と、制動部材46と、を含み、且つ、動力機構40は3つの作業位置の巻取針22と一対一で対応する。駆動部材42はその回転軸の周りに設けられた伝動スイングアーム424と、制動スイングアーム426と、を含む。伝動部材44はその回転軸の周りに設けられた第1の伝動アーム442と、第2の伝動アーム444と、を含み、且つ、第2の伝動アーム444は第1のモーター24に対して伝動可能に接続され、第1のモーター24は第2の伝動アーム444を介して巻取針22の回転を駆動する。制動部材46はその回転軸の周りに設けられた第1の制動アーム462と、第2の制動アーム464と、を含む。
【0014】
初期状態である時、第2の伝動アーム444は対応する巻取針22と分離しているため、第1のモーター24の動力が巻取針22に届くことができず、且つ、第2の制動アーム464が対応する巻取針22に接続されて、巻取針22の回転が制限される。伝動スイングアーム424が第1の伝動アーム442に接触するように駆動部材42が回転する時、伝動スイングアーム424は第1の伝動アーム442を介して、第2の伝動アーム444が対応する巻取針22に接続するように駆動し、且つ、制動スイングアーム426が第1の制動アーム462と接触し、制動スイングアーム426は第1の制動アーム462を介して、第2の制動アーム464が巻取針22から分離するように駆動することで、第1のモーター24の動力を巻取針22に伝達して、巻取針22を回転させる。逆に、第2の伝動アーム444が対応する巻取針22から分離する時、第2の制動アーム464が巻取針22に接続されて、巻取針22の慣性作用によって回転する角度を低減し、素材の実際に巻き取った長さと予め設定された長さとのずれを低減して、製品の品質を向上させる。さらに、伝動部材44及び制動部材46はいずれも駆動部材42によって駆動されるため、伝動部材44及び制動部材46に電気的遅延等のために生じる応答の時間差を避けることで、巻取針22の第2の伝動アーム444との分離及び第2の制動アーム464との接続の時間差を低減して、巻取針22の慣性作用によって回転する角度をより一層低減することができる。
【0015】
主に図2図4及び図6が参照されるとおり、巻取装置は伝動部材44と一対一で対応する伝動アセンブリをさらに含み、伝動アセンブリは自動ホイール81と、第1の伝動ホイール82と、第2の伝動ホイール(不図示)と、第3の伝動ホイール84と、従動ホイール85と、を含み、自動ホイール81は第1のモーター24に接続され、順に第1の伝動ホイール82、第2の伝動ホイール及び第3の伝動ホイール84を介して従動ホイール85に対して伝動可能に接続され、第1の伝動ホイール82、第2の伝動ホイール及び伝動部材44は同軸で設けられ、第3の伝動ホイール84は従動ホイール85に対して同軸で設けられ、且つ、第3の伝動ホイール84及び従動ホイール85はいずれも第2の伝動アーム444に接続され、第2の伝動アーム444は従動ホイール85を介して巻取針22に接続されるか、又は巻取針22から分離する。
【0016】
第1の伝動ホイール82及び第2の伝動ホイールがいずれも伝動部材44に対して同軸で設けられ、且つ、第3の伝動ホイール84が第2の伝動アーム444に接続されるため、伝動部材44が回転する時、第3の従動ホイール85は常に第2の伝動ホイールに噛み合って、動力を従動ホイール85に伝達し、従動ホイール85は巻取針22に接触する時、動力を巻取針22に伝達することができる。構造がシンプルであり、自動ホイール81、第1の伝動ホイール82、第2の伝動ホイール、第3の伝動ホイール84及び従動ホイール85によって伝動比を設計することができる。
【0017】
本実施形態において、従動ホイール85はゴムホイールであり、巻取針22に密着する時、摩擦力によって巻取針22を動かして回転させることができる。理解できることであるが、従動ホイール85にゴムホイールを採用すれば、従動ホイール85が巻取針22に接触する時、緩衝の役割を果たして、従動ホイール85が巻取針22を損傷することを避けることができる。従動ホイール85に深刻な摩耗が生じる場合は、従動ホイール85を交換すればよく、巻取針22を交換するよりも操作しやすい。
【0018】
さらに、巻取針22の従動ホイール85に当接する表面には、巻取針22と従動ホイール85との間の摩擦力を増大させるように、滑り止め突起が設けられる。
【0019】
主に図4が参照されるとおり、制動部材46は第2の制動アーム464に接続された制動ホイール466を含み、且つ、制動ホイール466はゴムホイールであり、制動ホイール466は巻取針22に密着する時、巻取針22の回転を制限することができる。
【0020】
なお、本実施形態において、制動部材46は回転盤21を介して基台10に接続され、回転盤21に対して回転可能に接続される。回転盤21が回転する時、制動部材46が回転盤21に従って回転し、制動部材46と対応する巻取針22との相対的な位置が変わらずに保持し、且つ、制動ホイール466は巻取針22が回転しない時、常に巻取針22に接触する。これにより、制動部材46は巻取針22が回転を停止する時、巻取針22の慣性作用による回転を克服できるだけでなく、巻取針22が作業位置を変更する時にも、巻取針22の回転を制限することによって、巻取針22が作業位置を変更する過程で素材が散らかる状況を改善することができる。
【0021】
主に図1及び図4が参照されるとおり、巻取装置は第2のモーター61と、連動部材62と、をさらに含み、連動部材62は3つの作業位置の駆動スイングアーム422のいずれにも接続され、第2のモーター61が連動部材62又はいずれかの駆動部材42に接続されると、対応する3つの作業位置の駆動部材42が同期して回転するように駆動できる。
【0022】
連動部材62を設けると、3つの作業位置の駆動部材42は連動部材62によって同期の運動が実現し、全ての巻取針22の第1のモーター24に対する動力伝達はいずれも第2のモーター61によって制御されるため、電気的遅延等のために、第1の作業位置202及び第2の作業位置204の巻取針22に動力伝達が切断される時間が不一致になることはない。
【0023】
主に図4が参照されるとおり、連動部材62は回転盤21に対して同軸で設けられた円環状の構造であり、且つ、連動部材62は駆動スイングアーム422に対して摺動して接続され、連動部材62が全ての駆動部材42を動かして回転させる時、連動部材62が回転盤21を中心に回転し、小さなスペースだけを使用する。その他の実施形態において、連動部材62にはコンロッド構造を採用してもよい。
【0024】
さらに、巻取装置は駆動部材42と一対一で対応するガイドアセンブリ65をさらに含み、ガイドアセンブリ65は駆動部材42に対して同軸で設けられた円弧状のスライドレール651と、円弧状のスライドレール651に摺動して係合されたスライダ652と、を含み、連動部材62はスライダ652に固定して接続され、スライダ652を介して駆動スイングアーム422に対して摺動して接続される。円弧状のスライドレール651とスライダ652との係合によって、駆動部材42がより安定して運動する。
【0025】
駆動部材42の回転を駆動するために、巻取装置は連動カム63と、連動スイングアーム64と、をさらに含み、連動カム63は第2のモーター61に接続され、連動スイングアーム64を介して連動部材62に接続される。連動カム63及び連動スイングアーム64によって連動部材62を駆動することにより、連動カム63の持続的な回転運動を連動部材62の往復運動に変換することができ、構造がよりシンプルであり、しかも第2のモーター61の制御プログラムを簡素化することができる。
【0026】
さらに、巻取装置は送給機構(不図示)をさらに含み、送給機構は送給カムと、送給スイングアームと、送給アセンブリと、を含み、送給カムは連動カム63に対して同軸で設けられ、第2のモーター61によって駆動され、且つ、送給カムは送給スイングアームによって送給アセンブリが素材を第1の作業位置202に送るように駆動し、送給カム及び連動カム63はいずれも第2のモーター61によって駆動され、送給カムと連動カム63が異なるモーターによってそれぞれ駆動される方式と比べて、電気的遅延等のために、素材が巻取装置に送られる時間と巻取の開始時間が協調しないことはないため、製品の品質が向上する。
【0027】
なお、主に図1が参照されるとおり、本実施形態の巻取ヘッド20は基台10に対して回転可能に接続されたモーターベース26をさらに含み、第1の作業位置202の巻取針22を駆動する第1のモーター24はモーターベース26に設けられる。巻取ヘッド20は予巻取アセンブリをさらに含み、予巻取アセンブリは予巻取カム282と、予巻取スイングアーム284と、を含み、予巻取カム282は連動カム63及び送給カムに対して同軸で設けられ、第2のモーター61によって駆動され、予巻取カム282は予巻取スイングアーム284を介してモーターベース26の回転を駆動し、且つ、モーターベース26が回転する時間が、第1のモーター24が巻取針22の回転を駆動する時間よりも早い。即ち、素材が第1の作業位置202の巻取針22に送られる時、予巻取カム282は予巻取スイングアーム284を介して、対応する第1の作業位置202の第1のモーター24のモーターベース26が機械的に回転するように駆動し、当該第1のモーター24がモーターベース26に固定されるため、当該第1のモーター24も予巻取スイングアーム284の駆動によって機械的に回転して、第1の作業位置202の巻取針22を動かして素材を予巻取する。所定の長さで巻き取ると、第1のモーター24が起動し、巻取針22を動かして高速で回転させることで、高速で素材を巻き取る。
【0028】
理解できることであるが、予巻取カム282及び送給カムはいずれも第2のモーター61によって駆動され、予巻取カム282が送給カムに同期して回転するため、電気的遅延が存在せず、予巻取動作と送給動作との協調性を改善させ、第1の作業位置202が素材を取り上げて巻き取る位置と理想的な位置とのずれを低減して、コンデンサが偏心する状況を改善させることができる。第1の作業位置202の巻取針22が完全に第1のモーター24によって駆動されて素材を巻き取る場合は、第2のモーター61に対して第1のモーター24に電気的遅延が存在することは避けられないため、巻取針22が素材を取り上げて巻き取る位置と理想的な位置とのずれは制限できず、製品の品質に影響を与える。
【0029】
当然ながら、第1の作業位置202、第2の作業位置204、第3の作業位置206の動作の協調性を向上させるために、接着剤を付与する接着剤付与機構91、及び素材を仕込む仕込み機構はいずれもカム-スイングアームの駆動方式を採用してもよく、且つ、いずれもカムは第2のモーター61によって駆動される。
【0030】
本実施形態の巻取装置は巻取針22がその軸方向に移動するように付勢する巻取針付勢アセンブリ(不図示)をさらに含み、これによって素材を取り上げるように、第1の作業位置202の巻取針22を押し出すとともに、仕込みができるように、第3の作業位置206の巻取針22を取り戻し、且つ、巻取針付勢アセンブリは巻取針22が回転する必要がない時、巻取針22を位置決めすることもできる。また、巻取装置は、巻き取る時、不要な物を吸い取るために、巻取ヘッド20の近傍に設けられた吸塵アセンブリをさらに含み、且つ、巻取装置には、巻取装置の生産効率及び製品の品質を向上させるために、素材及び製品の品質を検出する検出アセンブリと、検出された不合格の製品を処理する廃材処理アセンブリとがさらに設けられる。
【0031】
(実施形態2)
実施形態2は、実施形態2の巻取装置に第3の作業位置206に対応する動力機構40が設けられない点で、実施形態1と異なる。実施形態1における対応する第3の作業位置206の動力機構40は、巻取針22が仕込む時のガイドピンの角度を調整することで、全ての製品が巻取ヘッド20から取り出された後、後続の検出に備え、そのガイドピンが一致する角度に保持される。実施形態2の巻取装置には第3の作業位置206に対応する動力機構40が設けられず、製品が巻取ヘッド20から取り出された後、輸送経路において角度を調整するか、又は製品の検出は行わず、収集だけを行ってもよい。
【0032】
(実施形態3)
実施形態3は、実施形態3の巻取装置が第1の作業位置202、第2の作業位置204だけを含み、巻取装置が第1の作業位置202で巻取を行い、第2の作業位置204で接着剤付与及び仕込みを行う点で、実施形態1と異なる。これに対応して、動力機構40の数も少なくなる。
【0033】
(実施形態4)
実施形態4は、実施形態4の動力機構40が駆動部材42だけを含む点で、実施形態1と異なる。そして、第1の伝動ホイール82及び第2の伝動ホイールはいずれも駆動部材42に対して同軸で設けられ、第3の伝動ホイール84及び従動ホイール85は伝動スイングアーム424に接続される。当然ながら、その他の実施形態において、動力機構40は伝動部材44又は制動部材46をさらに含んでもよい。
【0034】
(実施形態5)
さらに、実施形態5はかしめ接続及び巻取複合機を提供する。当該かしめ接続及び巻取機は上記のいずれかの実施形態の巻取装置を含む以外に、かしめ接続装置をさらに含む。かしめ接続装置は箔片の輸送経路に、且つ巻取装置の上流に配置され、ガイドピンを箔片にかしめ接続するように構成され、ガイドピンがかしめ接続されている箔片が直接巻取装置に輸送されて巻き取られることによって、素材の巻取装置への輸送の簡素化が可能である。
【0035】
上述した内容は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、これをもって本発明の特許請求の範囲が限定されるわけでない。そのため、本発明の特許請求の範囲に基づく同等な変更は、いずれも本発明の範囲に含まれる。
【0036】
(付記)
(付記1)
基台と、
第1の作業位置及び第2の作業位置を有し、回転盤、第1のモーター、及び、前記回転盤に対して回転可能に接続された巻取針を含み、前記回転盤は前記基台に対して回転可能に接続され、且つ、前記回転盤の前記第1の作業位置及び前記第2の作業位置に対応する位置にいずれも前記巻取針が設けられる巻取ヘッドと、
前記基台に対して回転可能に接続され、その回転軸の周りに設けられた駆動スイングアーム及び伝動スイングアームを含み、前記伝動スイングアームは前記第1のモーターに対して伝動可能に接続され、前記第1のモーターは前記伝動スイングアームを介して前記巻取針の回転を駆動する駆動部材であって、前記巻取針と一対一で対応する駆動部材と、
前記駆動スイングアームのいずれにも接続される連動部材と、
前記伝動スイングアームがいずれも対応する前記巻取針に接続されるか、又は前記巻取針から分離するように、前記連動部材又はいずれかの前記駆動部材の回転を駆動するように構成される第2のモーターと、を含む、
ことを特徴とする巻取装置。
【0037】
(付記2)
前記連動部材は前記回転盤に対して同軸の円環状の構造であり、且つ、前記連動部材が前記駆動スイングアームに対して摺動して接続される、
ことを特徴とする付記1に記載の巻取装置。
【0038】
(付記3)
前記巻取装置は前記駆動部材と一対一で対応するガイドアセンブリをさらに含み、前記ガイドアセンブリは前記駆動部材に対して同軸で設けられた円弧状のスライドレールと、前記円弧状のスライドレールに摺動して係合されるスライダと、を含み、前記連動部材は前記スライダに固定して接続され、前記スライダを介して前記駆動スイングアームに対して摺動して接続される、
ことを特徴とする付記2に記載の巻取装置。
【0039】
(付記4)
前記巻取装置は連動カムと、連動スイングアームと、をさらに含み、前記連動カムは前記第2のモーターに接続され、前記連動スイングアームを介して前記連動部材又はいずれかの前記駆動部材に接続される、
ことを特徴とする付記1~3のいずれか1つに記載の巻取装置。
【0040】
(付記5)
前記巻取装置は送給機構をさらに含み、前記送給機構は送給カムと、送給スイングアームと、送給アセンブリと、を含み、前記送給カムは前記連動カムに対して同軸で設けられ、前記第2のモーターによって駆動され、且つ、前記送給カムは前記送給スイングアームを介して、前記送給アセンブリが素材を前記第1の作業位置に送るように駆動する、
ことを特徴とする付記4に記載の巻取装置。
【0041】
(付記6)
前記巻取ヘッドは前記基台に対して回転可能に接続されたモーターベースをさらに含み、前記第1の作業位置に対応する前記第1のモーターは前記モーターベースに設けられ、
前記巻取ヘッドは予巻取アセンブリをさらに含み、前記予巻取アセンブリは予巻取カムと、予巻取スイングアームと、を含み、前記予巻取カムは前記連動カム及び前記送給カムに対して同軸で設けられ、前記第2のモーターによって駆動され、前記予巻取カムは前記予巻取スイングアームを介して前記モーターベースの回転を駆動し、且つ、前記モーターベースが回転する時間が、前記第1のモーターが前記巻取針の回転を駆動する時間よりも早い、
ことを特徴とする付記5に記載の巻取装置。
【0042】
(付記7)
前記巻取装置は前記駆動部材と一対一で対応する伝動部材をさらに含み、前記伝動スイングアームは前記伝動部材を介して第1のモーター及び前記巻取針に接続され、前記伝動部材は前記基台に対して回転可能に接続され、その回転軸の周りに設けられた第1の伝動アームと、第2の伝動アームと、を含み、前記第2の伝動アームは前記第1のモーターに接続され、且つ、前記伝動スイングアームは前記第1の伝動アームを介して、前記第2の伝動アームが前記巻取針に接続されるか、前記巻取針から分離するように駆動することができる、
ことを特徴とする付記1に記載の巻取装置。
【0043】
(付記8)
前記巻取装置は前記伝動部材と一対一で対応する伝動アセンブリをさらに含み、前記伝動アセンブリは自動ホイールと、第1の伝動ホイールと、第2の伝動ホイールと、第3の伝動ホイールと、従動ホイールと、を含み、前記自動ホイールは前記第1のモーターに接続され、順に前記第1の伝動ホイール、前記第2の伝動ホイール、前記第3の伝動ホイールを介して前記従動ホイールに対して伝動可能に接続され、前記第1の伝動ホイールと、前記第2の伝動ホイールと、前記伝動部材と、は同軸で設けられ、前記第3の伝動ホイールと前記従動ホイールとは同軸で設けられ、且つ、前記第3の伝動ホイール及び前記従動ホイールはいずれも前記第2の伝動アームに接続され、前記第2の伝動アームは前記従動ホイールを介して、前記巻取針に接続されるか、又は前記巻取針から分離する、
ことを特徴とする付記7に記載の巻取装置。
【0044】
(付記9)
前記従動ホイールはゴムホイールであり、且つ、前記従動ホイールは前記巻取針に密着する時、前記巻取針を動かして回転させることができる、
ことを特徴とする付記8に記載の巻取装置。
【0045】
(付記10)
前記巻取針の前記従動ホイールに当接する表面に滑り止め突起が設けられる、
ことを特徴とする付記9に記載の巻取装置。
【0046】
(付記11)
前記駆動部材は制動スイングアームをさらに含み、前記巻取装置は前記駆動部材と一対一で対応する制動部材をさらに含み、前記制動部材は前記基台又は前記回転盤に対して回転可能に接続され、第1の制動アームと、第2の制動アームと、を含み、前記制動スイングアームは前記第2の制動アームが前記巻取針に接続されるか、又は前記巻取針から分離するように、前記第1の制動アームを介して前記制動部材の回転を駆動できる、
ことを特徴とする付記7~10のいずれか1つに記載の巻取装置。
【0047】
(付記12)
前記制動部材は前記第2の制動アームに接続された制動ホイールを含み、且つ、前記制動ホイールはゴムホイールであり、前記制動ホイールは前記巻取針に密着する時、前記巻取針の回転を制限できる、
ことを特徴とする付記11に記載の巻取装置。
【0048】
(付記13)
前記巻取装置は第3の作業位置をさらに有し、前記回転盤の前記第3の作業位置に対応する位置に前記巻取針が設けられ、且つ、前記基台の前記第3の作業位置に対応する位置に前記駆動部材が設けられる、
ことを特徴とする付記1に記載の巻取装置。
【0049】
(付記14)
かしめ接続装置と、付記1~13のいずれか1つに記載の巻取装置と、を含み、前記かしめ接続装置は箔片の輸送経路に、且つ前記巻取装置の上流に配置され、ガイドピンを前記箔片にかしめ接続するように構成される、
ことを特徴とするかしめ接続及び巻取複合機。
【符号の説明】
【0050】
10…基台;20…巻取ヘッド、202…第1の作業位置、204…第2の作業位置、206…第3の作業位置、21…回転盤、22…巻取針、24…第1のモーター、26…モーターベース、282…予巻取カム、284…予巻取スイングアーム;40…動力機構、42…駆動部材、422…駆動スイングアーム、424…伝動スイングアーム、426…制動スイングアーム、44…伝動部材、442…第1の伝動アーム、444…第2の伝動アーム、46…制動部材、462…第1の制動アーム、464…第2の制動アーム、466…制動ホイール;61…第2のモーター、62…連動部材、63…連動カム、64…連動スイングアーム、65…ガイドアセンブリ、651…円弧状のスライドレール、652…スライダ;81…自動ホイール、82…第1の伝動ホイール、84…第3の伝動ホイール、85…従動ホイール;91…接着剤付与機構。
図1
図2
図3
図4
図5
図6