(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】多段輝度調節回路基板、多段電池ホルダー構造、及び多段輝度調節アセンブリ
(51)【国際特許分類】
F41G 1/00 20060101AFI20220405BHJP
【FI】
F41G1/00
(21)【出願番号】P 2021508044
(86)(22)【出願日】2019-03-16
(86)【国際出願番号】 CN2019078394
(87)【国際公開番号】W WO2019210746
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2020-10-28
(31)【優先権主張番号】201810416897.4
(32)【優先日】2018-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520421994
【氏名又は名称】西安華科光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUANIC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】孫建華
(72)【発明者】
【氏名】汪東
(72)【発明者】
【氏名】張団
【審査官】姫島 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05493450(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0038177(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板(1)の上面の円周方向に沿って順次並べて設けられ、且つ段階が徐々に増加する複数の段階導電接触片(2)を含む多段輝度調節回路基板であって、
前記回路基板(1)の円周方向には、回路基板(1)の円周方向に沿って並べられる1つの自動制御段階AUTO導電接触片(3)及び1つの光点ドットサークルモード複合導電接触片(4)がさらに設けられ
、
前記自動制御段階AUTO導電接触片(3)は、外部環境光に応じて出力光パワーを自動的に調節するために用いられ、
前記光点ドットサークルモード複合導電接触片(4)は、照準ターゲットのモードを光点モード又はドットサークルモードに切り替えるために用いられる
ことを特徴とする多段輝度調節回路基板。
【請求項2】
前記自動制御段階AUTO導電接触片(3)及び光点ドットサークルモード複合導電接触片(4)は、前記段階導電接触片(2)のOFF段階と前記段階導電接触片(2)の最高段階MAX導電接触片の間に順次設けられ、
又は、前記自動制御段階AUTO導電接触片(3)及び光点ドットサークルモード複合導電接触片(4)は、前記OFF段階の直前及び直後の両側にそれぞれ設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の多段輝度調節回路基板。
【請求項3】
前記自動制御段階AUTO導電接触片(3)及び光点ドットサークルモード複合導電接触片(4)が前記OFF段階の直前及び直後にそれぞれ設けられる場合、ここで、
前記自動制御段階AUTO導電接触片(3)は、前記段階導電接触片(2)の1段階導電接触片と前記OFF段階の間に設けられ、且つ前記光点ドットサークルモード複合導電接触片(4)は、前記OFF段階と前記最高段階MAX導電接触片の間に設けられる
ことを特徴とする請求項2に記載の多段輝度調節回路基板。
【請求項4】
前記回路基板(1)の上面には、陰極導電接点又は接触片(23)及び陽極導電リング(24)が設けられ、
前記段階導電接触片(2)、自動制御段階AUTO導電接触片(3)及び光点ドットサークルモード複合導電接触片(4)は、いずれも同じ円周方向段階環状面に設けられ、
前記陰極導電接点又は接触片(23)、陽極導電リング(24)、及び前記円周方向段階環状面は、前記回路基板(1)の半径方向に沿って並べられ、互いに交差しない環状面にそれぞれ配置される
ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の多段輝度調節回路基板。
【請求項5】
請求項1、2又は3に記載の多段輝度調節回路基板を含む電池ホルダー構造であって、
上部カバー(6)、絶縁パッド(7)、電池(8)、陽極歯付きリング(9)、陰極回路基板(10)、導電接触片(11)、第1の押圧リング(13)、環状回転カバー(14)、環状回転台(15)、及び第2の押圧リング(16)を含み、
前記絶縁パッド(7)は、前記上部カバー(6)と前記電池(8)の陽極の間で押し付けられ、
前記電池(8)は前記陽極歯付きリング(9)内に嵌合され、
前記陰極回路基板(10)は、前記電池(8)陰極と前記導電接触片(11)の間に設けられ、
前記陰極回路基板(10)上には、電池(8)陰極とこの陰極回路基板(10)の間に押し付けられる陰極板弾性体シート(12)が設けられ、
前記導電接触片(11)は、陽極導電接触片、陰極導電接触片、及び段階切り替え接触片を含み、
前記陽極導電接触片及び陰極導電接触片は、前記回路基板(1)上の陽極導電シート及び陰極導電シートにそれぞれ接触し、
前記段階切り替え接触片は、前記段階導電接触片(2)、自動制御段階AUTO導電接触片(3)、及び光点ドットサークルモード複合導電接触片のいずれかに接触して、異なる動作状態又はモードの切り替えを実現するために使用され、
前記第1の押圧リング(13)は、前記陽極歯付きリング(9)の外側に設けられ、且つ前記陰極回路基板(10)の上面縁部を上から下に押し付け、
前記陰極回路基板(10)は、前記環状回転台(15)の内壁の段差に掛けられ、
前記第2の押圧リング(16)は、前記環状回転台(15)の外壁の下端の環状段差に外嵌され、
前記環状回転カバー(14)は、前記環状回転台(15)の上部に外嵌され、且つこの環状回転台(15)と螺旋状に接続され、
前記上部カバー(6)は、前記環状回転台(15)の内壁の上端にネジ接続され、
前記回路基板(1)は、周辺デバイスのハウジング(18)に固定される
ことを特徴とする電池ホルダー構造。
【請求項6】
前記環状回転台(15)と前記ハウジング(18)の取付穴の間にはシールリング(17)が設けられる
ことを特徴とする請求項5に記載の電池ホルダー構造。
【請求項7】
前記環状回転台(15)の下端面には、円周方向に沿って並べられる複数の球面溝(19)が設けられ、
前記ハウジング(18)には、前記環状回転台(15)の下端面に垂直な少なくとも1つの止まり穴(20)が設けられ、この止まり穴(20)には、1つのコイル弾性体シート(21)及び1つの鋼球(22)が設けられ、
前記鋼球(22)及びコイル弾性体シート(21)は、前記球面溝(19)と前記止まり穴(20)の底面の間に順次設けられ、
前記環状回転台(15)の下端面の内側には1つのC形段差(25)が設けられ、前記ハウジング(18)の取付穴(26)の内側には、回路基板(1)を取り付けるための1つの環状段差(27)が設けられ、この環状段差(27)には、前記C形段差(25)内に嵌入可能な1つの規制部材(28)が設けられ、これにより、前記環状回転台(15)が前記取付穴(26)が存在する面に対して360°より小さい範囲内で正逆回転することを実現する
ことを特徴とする請求項5に記載の電池ホルダー構造。
【請求項8】
前記取付穴(26)の側壁には、半径方向に沿って外側に凹む1つの切欠き(29)が設けられ、且つこの切欠き(29)は前記環状段差(27)の上方に位置し、前記環状段差(27)に取り付けられた回路基板(1)の縁部の突起と係合して、回路基板(1)の位置規制を実現するために使用される
ことを特徴とする請求項7に記載の電池ホルダー構造。
【請求項9】
請求項4に記載の多段輝度調節回路基板を含む多段輝度調節アセンブリであって、
上部カバー(6)、絶縁パッド(7)、電池(8)、陽極歯付きリング(9)、陰極回路基板(10)、及び導電接触片(11)を含み、
前記絶縁パッド(7)は、前記上部カバー(6)と前記電池(8)の陽極の間で押し付けられ、
前記電池(8)は前記陽極歯付きリング(9)内に嵌合され、
前記陰極回路基板(10)は、前記電池(8)陰極と前記導電接触片(11)の間に設けられ、
前記陰極回路基板(10)上には、電池(8)陰極とこの陰極回路基板(10)の間に押し付けられる陰極板弾性体シート(12)が設けられ、
前記導電接触片(11)は、陽極導電接触片、陰極導電接触片、及び段階切り替え接触片を含み、
前記陽極導電接触片及び陰極導電接触片は、前記回路基板(1)上の陽極導電リング(24)及び陰極導電接点又は接触片(23)にそれぞれ接触し、
前記段階切り替え接触片は、前記段階導電接触片(2)、自動制御段階AUTO導電接触片(3)、及び光点ドットサークルモード複合導電接触片のいずれかに接触して、異なる動作状態又はモードの切り替えを実現するために使用される
ことを特徴とする多段輝度調節アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銃器照準器の技術分野に関し、特にノブ輝度調節スイッチ、特に多段輝度調節回路基板、多段輝度調節アセンブリ、及び電池ホルダー構造に関する。
【背景技術】
【0002】
銃器照準器のサイズの減少及び操作の利便性のために、一般的に、電池室とノブスイッチは一体に設計され、ノブスイッチの段階を手動で調節することにより、出力光エネルギー又はパワーの調整を実現する。
【0003】
しかしながら、従来のノブスイッチ(電池付き)には手動調節機能しかなく、環境の光の需要に応じて光パワーの自動調節を実現することができず、同時にターゲットのモードを調節又は変更できず、例えば、ドット照準とドットサークルモードの切り替えを実現できず、個別に設けられた照準補助ターゲットモード切り替えボタンに依存して実現され、部材全体の減少及び操作の利便性に不利である。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、従来のノブ制御スイッチ又はアセンブリを改造することにより、外部環境光に応じて光パワーを自動的に調節する機能を具備させ、及び照準ターゲットのモードの切り替えを実現し、これにより、照準器がより良好な応用性能を持ち、同時に電力を十分で合理的に利用するようにし、電力の不合理的な利用及び浪費を回避することである。
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、回路基板の上面の円周方向に沿って順次並べて設けられ、且つ段階が徐々に増加する複数の段階導電接触片を含む多段輝度調節回路基板を提供し、前記回路基板の円周方向には、回路基板の円周方向に沿って並べられる1つの自動制御段階AUTO導電接触片及び1つの光点ドットサークルモード複合導電接触片がさらに設けられ、前記自動制御段階AUTO導電接触片及び光点ドットサークルモード複合導電接触片は、前記段階導電接触片のOFF段階とこの段階導電接触片の最高段階MAX導電接触片の間に順次設けられ、又は、前記自動制御段階AUTO導電接触片及び光点ドットサークルモード複合導電接触片は、前記OFF段階の直前及び直後にそれぞれ設けられる。
【0006】
前記自動制御段階AUTO導電接触片及び光点ドットサークルモード複合導電接触片が前記OFF段階の直前及び直後にそれぞれ設けられる場合、ここで、前記自動制御段階AUTO導電接触片は、前記段階導電接触片の1段階導電接触片と前記OFF段階の間に設けられ、且つ前記光点ドットサークルモード複合導電接触片は、前記OFF段階と前記最高段階MAX導電接触片の間に設けられる。
【0007】
前記回路基板の上面には、陰極導電接点又は接触片及び陽極導電リングが設けられ、前記段階導電接触片、自動制御段階AUTO導電接触片、及び光点ドットサークルモード複合導電接触片は、いずれも同じ円周方向段階環状面に設けられ、前記陰極導電接点又は接触片、陽極導電リング、及び前記円周方向段階環状面は、前記回路基板の半径方向に沿って並べられ、互いに交差しない環状面にそれぞれ配置される。
【0008】
前述の多段輝度調節アセンブリを含む電池ホルダー構造であって、第1の押圧リング、環状回転カバー、環状回転台、第2の押圧リング、上部カバー、絶縁パッド、電池、陽極歯付きリング、陰極回路基板、及び導電接触片を含み、前記絶縁パッドは、前記上部カバーと前記電池の陽極の間で押し付けられ、前記電池は前記陽極歯付きリング内に嵌合され、前記陰極回路基板は、前記電池陰極と前記導電接触片の間に設けられ、前記陰極回路基板上には、電池陰極とこの陰極回路基板の間に押し付けられる陰極板弾性体シートが設けられ、前記導電接触片は、陽極導電接触片、陰極導電接触片、及び段階切り替え接触片を含み、前記陽極導電接触片及び陰極導電接触片は、前記回路基板上の陽極導電シート及び陰極導電シートにそれぞれ接触し、前記段階切り替え接触片は、前記段階導電接触片、自動制御段階AUTO導電接触片、及び光点ドットサークルモード複合導電接触片のいずれかに接触して、異なる動作状態又はモードの切り替えを実現するために使用され、前記第1の押圧リングは、前記陽極歯付きリングの外側に設けられ、且つ前記陰極回路基板の上面縁部を上から下に押し付け、前記陰極回路基板は、前記環状回転台の内壁の段差に掛けられ、前記第2の押圧リングは、前記環状回転台の外壁の下端の環状段差に外嵌され、前記環状回転カバーは、前記環状回転台の上部に外嵌され、且つこの環状回転台と螺旋状に接続され、前記上部カバーは、前記環状回転台の内壁の上端にネジ接続され、前記回路基板は、周辺デバイスのハウジングに固定される。
【0009】
環状回転台と前記ハウジングの取付キャビティの間にはシールリングが設けられる。
環状回転台の下端面には、円周方向に沿って並べられる複数の球面溝が設けられ、前記ハウジングには、前記環状回転台の下端面に垂直な少なくとも1つの止まり穴が設けられ、この止まり穴には、1つのコイル弾性体シート及び1つの鋼球が設けられ、前記鋼球及びコイル弾性体シートは、前記球面溝と前記止まり穴の底面の間に順次設けられ、前記環状回転台の下端面の内側には1つのC形段差が設けられ、前記ハウジングの取付穴の内側には、回路基板を取り付けるための1つの環状段差が設けられ、この環状段差には、前記C形段差内に嵌入可能な1つの規制部材が設けられ、これにより、前記環状回転台が前記取付穴が存在する面に対して360°より小さい範囲内で正逆回転することを実現する。
【0010】
取付穴の側壁には、半径方向に沿って外側に凹む1つの切欠きが開放され、且つこの切欠きは前記環状段差の上方に位置し、前記環状段差に取り付けられた回路基板の縁部の突起と係合して、回路基板の位置規制を実現するために使用される。
【0011】
多段輝度調節回路基板を含む多段輝度調節アセンブリであって、上部カバー、絶縁パッド、電池、陽極歯付きリング、陰極回路基板、導電接触片、及び前記回路基板を含み、前記絶縁パッドは、前記上部カバーと前記電池の陽極の間で押し付けられ、前記電池は前記陽極歯付きリング内に嵌合され、前記陰極回路基板は、前記電池陰極と前記導電接触片の間に設けられ、前記陰極回路基板上には、電池陰極とこの陰極回路基板の間に押し付けられる陰極板弾性体シートが設けられ、前記導電接触片は、陽極導電接触片、陰極導電接触片、及び段階切り替え接触片を含み、前記陽極導電接触片及び陰極導電接触片は、前記回路基板上の陽極導電リング及び陰極導電接点にそれぞれ接触され、前記段階切り替え接触片は、前記段階導電接触片、自動制御段階AUTO導電接触片、及び光点ドットサークルモード複合導電接触片のいずれかに接触して、異なる動作状態又はモードの切り替えを実現するために使用される。
【0012】
本発明によれば、以下の利点がある。段階自動調節を実現して、出力光パワーが環境光の需要に適応することを確保し、電力を合理的に利用することができ、電力節約に有利であり、同時に射撃ターゲットのモードの切り替えを統合して、照準器の部品を減少し、照準器がよりコンパクトである。
【0013】
以下、図面及び実施例を参照しながら、本発明について詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】段階自動調節及びターゲットモードを設定するときのノブスイッチ段階の概略
図1である。
【
図3】段階自動調節及びターゲットモードを設定するときのノブスイッチ段階の概略
図2である。
【
図4】多段輝度調節アセンブリ構造の分解図である。
【
図5】多段輝度調節アセンブリの電池ホルダー構造の構造分解図である。
【
図6】多段輝度調節アセンブリの電池ホルダー構造を照準器に適用したときのこの照準器の断面図である。
【
図9】インナーレッドドットサイトの概略斜視図(ケースアセンブリの構造概略図)である。
【
図10】段階自動調節を実現する回路のブロック図である。
【
図15】回転段階検出、自動段階、ドットサークルモード切り替え回路図である。
【
図16】照準器のケースに電池ホルダー構造が取り付けられていない場合の概略図である。
【
図17】電池ホルダーが照準器のケースに取り付けられた分解概略図である。
【
図18】導電接触片が回路基板上に取り付けられたときの概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、回路基板1の上面の円周方向に沿って順次並べて設けられ、且つ段階が徐々に増加する複数の段階導電接触片2を含む多段輝度調節回路基板を示し、従来の調節回路基板との違いは、回路基板1の円周方向に、回路基板1の円周方向に沿って並べられる1つの自動制御段階AUTO導電接触片3及び1つの光点ドットサークルモード複合導電接触片4がさらに設けられる点である。
【0016】
ここで、自動制御段階AUTO導電接触片3及び光点ドットサークルモード複合導電接触片4は、段階導電接触片2のOFF段階とこの段階導電接触片2の最高段階MAX導電接触片の間に順次設けられ、詳細については、
図2を参照できる。
【0017】
又は、自動制御段階AUTO導電接触片3及び光点ドットサークルモード複合導電接触片4は、OFF段階の直前及び直後にそれぞれ設けられ、
図3に示すように、自動制御段階AUTO導電接触片3及び光点ドットサークルモード複合導電接触片4がOFF段階の直前及び直後にそれぞれ設けられる場合、ここで、自動制御段階AUTO導電接触片3は、段階導電接触片2の1段階導電接触片とOFF段階の間に設けられ、且つ光点ドットサークルモード複合導電接触片4は、OFF段階と最高段階MAX導電接触片の間に設けられる。
【0018】
回路基板1の上面には、陰極導電接点又は接触片23及び陽極導電リング24が設けられ、段階導電接触片2、自動制御段階AUTO導電接触片3、及び光点ドットサークルモード複合導電接触片4は、いずれも同じ円周方向段階環状面に設けられ、陰極導電接点又は接触片23、陽極導電リング24、及び円周方向段階環状面は、前記回路基板1の半径方向に沿って並べられ、互いに交差しない環状面にそれぞれ配置される。
【0019】
一具体的な実施例では、
図1に示すように、回路基板1の上面には、内側から外側に向かって、陰極導電接点23及び陽極導電リング24が順次設けられ、段階導電接触片2、自動制御段階AUTO導電接触片3、及び光点ドットサークルモード複合導電接触片4は、いずれも陽極導電リング24の外側に設けられ、即ち、陽極導電接触片及び陰極導電接触片は、回路基板1上の陽極導電リング24及び陰極導電接点又は接触片23にそれぞれ接触し、電源の正陰極の安定した接触及び供給を実現する。もちろん、設計者は設計の需要に応じて、陰極導電接点23と陽極導電リング24の位置を交換するか、又は円周方向段階環状面の位置と交換し、ひいては任意の両方の位置を交換して、様々な回路構造及び対応する具体的な回路設計を実現することができる。
【0020】
このように、本実施例は、自動制御段階AUTO及び光点ドットサークルモードを追加することで、環境に応じた光エネルギーの自動調節を実現するとともに、ターゲットのモードをこの回路基板上に集積して、素子や部材の数を減少し、且つ操作が便利である。
【0021】
図4は、前述の多段輝度調節回路基板を含む多段輝度調節アセンブリ(電池ホルダーの部分構造)を示し、上部カバー6、絶縁パッド7(一般的にゴムパッドを使用する)、電池8、陽極歯付きリング9、陰極回路基板10、導電接触片11を含み、絶縁パッド7は、上部カバー6と電池8の陽極の間で押し付けられ、保護及び絶縁の役割を果たす。電池8は陽極歯付きリング9内に嵌合され、即ち、陽極の電源供給を提供するとともに、陽極歯付きリング9により固定及び規制され、電池8が堅牢に取り付けられ、及び安定して使用されることを確保する。
【0022】
陰極回路基板10は、電池8の陰極と導電接触片11の間に設けられ、導電接触片11は、陽極導電接触片、陰極導電接触片、及び段階切り替え接触片を含む。陽極導電接触片及び陰極導電接触片は、回路基板1上の陽極導電シート及び陰極導電シートにそれぞれ接触し、段階切り替え接触片は、段階導電接触片2、自動制御段階AUTO導電接触片3、及び光点ドットサークルモード複合導電接触片のいずれかに接触して、異なる動作状態又はモードの切り替えを実現するために使用される。
【0023】
ここで、陽極導電接触片、陰極導電接触片、及び段階切り替え接触片は、いずれもその底面のアーク接点を介して陽極導電シート、陰極導電シート、段階導電接触片2、自動制御段階AUTO導電接触片3、及び光点ドットサークルモード複合導電接触片のいずれかにそれぞれ接触し、安定した電力供給を実現するとともに、段階の正常な切り替えを確保する。
【0024】
陰極回路基板10上には、電池8陰極とこの陰極回路基板10の間に押し付けられる陰極板弾性体シート12が設けられ、電池8の陰極を押して、良好な接触を確保するとともに、電池8をさらに安定させる。
【0025】
図5、
図6、及び
図7は、前述の実施例に係る多段輝度調節アセンブリの電池ホルダー構造であり、第1の押圧リング13、環状回転カバー14、環状回転台15、及び第2の押圧リング16を含み、ここで、第1の押圧リング13は、陽極歯付きリング9の外側に設けられ、且つ陰極回路基板10の上面縁部を上から下に押し付け、陰極回路基板10は、環状回転台15の内壁の段差に掛けられ、第2の押圧リング16は、環状回転台15の外壁の下端の環状段差に外嵌され、環状回転カバー14は、環状回転台15の上部に外嵌され、且つこの環状回転台15と螺旋状に接続され、上部カバー6は、回転台15の内壁の上端にネジ接続され、回路基板1は、周辺デバイスのハウジング18に固定される。回転台15とハウジング18の取付キャビティの間にはシールリング17が設けられる。
【0026】
図8に示すように、環状回転台15の下部縁部には、円周方向に沿って並べられる複数の球面溝19が設けられ、これに対応して、ハウジング18には、環状回転台15の底面に垂直な少なくとも1つの止まり穴20が設けられ、この止まり穴20には、1つのコイル弾性体シート21及び1つの鋼球22が設けられ、鋼球22及びコイル弾性体シート21は、球面溝19と前記止まり穴20の底面の間に順次設けられ、このようにして、環状回転カバーを回転させて環状回転台を回転させる際に音を発生させることができ、これにより、使用者は段階調整が有効であることを確認することができる。
【0027】
図16を参照すると、環状回転台15の下端面の内側には1つのC形段差25が設けられ、ハウジング18の取付穴26の内側には、回路基板1を取り付けるための1つの環状段差27が設けられ、この環状段差27には、前記C形段差25内に嵌入可能な1つの規制部材28が設けられ、これにより、環状回転台15が取付穴26が存在する面に対して360°より小さい範囲内で正逆回転し、即ち時計回り及び反時計回りに回転することを実現し、いずれも360°より小さい。
【0028】
取付穴26の側壁には、半径方向に沿って外側に凹む1つの切欠き29が開放され、且つこの切欠き29は環状段差27の上方に位置し、環状段差27に取り付けられた回路基板1の縁部の突起と係合して、回路基板1の位置規制を実現し、回路基板の安定した取り付けを確保するために使用される。
【0029】
図9は、前述の実施例に提供される電池ホルダー構造を適用した照準器の斜視図であり、この図から、この照準器に別個のモード切り替えスイッチがないことを明瞭に確認することができ、設計が簡素化され、及びコストが削減され、使用の利便性を向上させる。且つ、この照準器には太陽電池5が設けられ、前述の回路基板又は電池ホルダー構造を採用する場合、回路基板1上には、
図10に示すMCUプロセッサーが含まれ、信号増幅回路を介して処理された環境光を収集するPDセンサーからの環境光信号を受信し、現在必要な光パワーを計算し、太陽電池からの電源信号により提供されるエネルギーと比較するために使用され、これにより、電池の電力放出を制御し、太陽電池にエネルギーを補うことを実現し、光パワーが現在の需要を満たすことを確保する前提の下で、電池電力の需要を減少し、これにより、電池の電力を節約し、電池の使用寿命を延ばす。
【0030】
図10から、MCUがノブスイッチの段階導電接触片2又は自動制御段階AUTO導電接触片3又は光点ドットサークルモード複合導電接触片4の信号をサンプリングして、回路の動作モードが段階手動制御モード又は段階自動制御であり、又は照準ターゲットのモードが光
点モードであるか、又はドットサークルモードであるかが知られ、これにより、段階制御モードが自動調節モードである場合、PDチューブの信号及び太陽電池5の電力信号をサンプリングすることにより、太陽電池により提供される電力が十分である場合に太陽電池のみにより電力を供給し、太陽電池により提供される電力が動作の需要を満たせない場合には電池を制御して電力の提供を補い、光パワーが現在の照明需要を満たすことを確保することがさらに分かる。
【0031】
詳細については、
図11~
図15を参照でき、ここで、
図11は、太陽電池5の電源回路図であり、安定化された後の電源は、GDC_AN1を介して
図14に示すMCU制御チップのピン6に入力され、MCU制御チップのピン5を介して収集された増幅されたPDセンサーの入力信号と比較して、現在太陽電池により提供される電力が現在の環境での照度需要を満たす場合、太陽電池のみにより電力を供給し、そうでなければ、MCUにより電池を制御して電力補償を提供し、もちろん、これらの機能を実現する前提条件は、MCUが、段階ノブがAUTO段階にあることを検出することである。
【0032】
前述の回路の動作プロセス又は電池ホルダー構造の実際の使用方式は、
図2を参照してその動作プロセス又は使用方式を簡単に説明でき、即ち、段階スイッチをOFF段階に回転すると、全ての機能がオフになり、段階スイッチを1、2…12段階のいずれかの段階に回転すると、インナーレッドドットサイト内のLED光源が対応する段階輝度に調整され、段階スイッチをAUTO段階に回転して、MCUがこの段階のレベル変化をピン16を介してサンプリングすると、制御方式が自動モードに入り、このとき、LED光源は輝度自動調整の状態にあり、チップ付近のPDサンプリングにより取得された対象が位置する環境光の輝度に応じて、太陽電池により生成された電力を収集することにより、電池が電力を供給するかどうか、及び供給する電力を制御し、これにより、LED光源の輝度を調整し、LED光源の輝度を対象観察に便利な輝度に自動調整する。
【0033】
段階スイッチを
、即ち光点ドットサークル複合段階に回転して、MCUがこの段階のレベル変化をサンプリングすると、他の段階のLEDアイコンが変更され、例えば、段階をATUO段階に回転すると、インナーレッドドットの状態が単一のドットになり、
段階に回転してから、AUTO段階に逆回転すると、インナーレッドドットの状態がドット+サークル、即ちドットサークルの状態になり、即ち、ターゲットは、円と円の中心点又はクロスターゲットで構成される。
【符号の説明】
【0034】
1 回路基板
2 段階導電接触片
3 自動制御段階AUTO導電接触片
4 ドットサークルモード複合導電接触片
5 太陽電池
6 上部カバー
7 絶縁パッド
8 電池
9 陽極歯付きリング
10 陰極回路基板
11 導電接触片
12 陰極板弾性体シート
13 第1の押圧リング
14 環状回転カバー
15 環状回転台
16 第2の押圧リング
17 シールリング
18 ハウジング
19 球面溝
20 止まり穴
21 コイル弾性体シート
22 鋼球
23 陰極導電接点又は接触片
24 陽極導電リング