(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-05
(45)【発行日】2022-04-13
(54)【発明の名称】ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体の製造方法及び利用
(51)【国際特許分類】
C08J 9/04 20060101AFI20220406BHJP
C08G 12/06 20060101ALI20220406BHJP
【FI】
C08J9/04 CEZ
C08G12/06
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018102223
(22)【出願日】2018-05-29
【審査請求日】2021-03-01
(31)【優先権主張番号】201710937778.9
(32)【優先日】2017-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】507389842
【氏名又は名称】四川大学
(73)【特許権者】
【識別番号】505329808
【氏名又は名称】有限会社エルーチーリビング
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王玉忠
(72)【発明者】
【氏名】汪▲ティン▼
(72)【発明者】
【氏名】郭徳明
(72)【発明者】
【氏名】廖望
(72)【発明者】
【氏名】趙海波
(72)【発明者】
【氏名】徐世美
(72)【発明者】
【氏名】王水秀
(72)【発明者】
【氏名】魏文超
【審査官】松浦 裕介
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第105693965(CN,A)
【文献】特表2007-533806(JP,A)
【文献】特公昭48-017875(JP,B1)
【文献】中国特許出願公開第104387608(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0213417(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC C08J 9/00 - 9/42
B29C 44/00 - 44/60
B29C 67/20
C08G 4/00 - 16/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホルムアルデヒド放散量が極めて少なく、かつ優れた機械的特性を有する軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体の製造方法であって、
当該軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体の製造方法は、以下に列挙されるように、
a)メラミン及びホルムアルデヒド
を反応器中に入れ、
b)20分~40分後に、改質剤を添加し、改質されたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を得て、
c)該予備縮合物溶液を
、乳化させ、発泡させ、そして架橋させることで、発泡体ブロックを得て、
d)該発泡体ブロックを、熱処理によって更に硬化させ、
e)熱処理された発泡体を
、洗浄し、そして乾燥させ、前記軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体を得る
ものであり、
前記軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体の製造に使用される改質剤は、第一級及び/又は第二級アミノ基を含む化合物であり、
前記第一級及び/又は第二級アミノ基を含む改質剤は、ポリエチレンポリアミン:
【化1】
、ポリエチレンイミン:
【化2】
、ポリアクリルアミド:
【化3】
、トリエチレンテトラミン、及びポリエチレンアミンのうちの1つ又は幾つかである、製造方法。
【請求項2】
前記改質剤は、溶液温度が70℃~90℃に達したらメラミン/ホルムアルデヒド溶液中に添加され、その添加された改質剤の比率は、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物に対して
1重量%~40重量%である、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
洗浄過程の前に、熱処理された発泡体は、水酸化アンモニウム、過酸化水素、フェントン試薬及びアミン溶液のうちの1つ又は幾つかを含
む溶液中で浸漬されるべきである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
水酸化アンモニウムの濃度は、0.5重量%~25.0重量%であり、過酸化水素の濃度は、1重量%~30重量%であり、過酸化水素/第一鉄イオンのモル比は、10:1~1:1であり、アミン溶液の濃度は、0.5重量%~25.0重量%である、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記溶液と熱処理された発泡体との容積比は、3:1~5:1であり、浸漬時間は、10分~180分であり、炉又はマイクロ波装置中での乾燥温度は、100℃~250℃である、請求項
3に記載の方法。
【請求項6】
乳化の間に、乳化剤、発泡剤、そして硬化剤が予備縮合物溶液中に順次添加され、前記メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液に対して、乳化剤の量は、5重量%~20重量%であり、発泡剤の量は、10重量%~30重量%であり、硬化剤の量は、8重量%~20重量%である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
乳化過程は、1分~5分にわたり継続させるべきであり、発泡過程は、マイクロ波によって1分~4分にわたり実施されるべきであり、硬化過程及び熱処理過程は、0.5時間~3.0時間にわたって100℃~300℃であるべきである、請求項1又は
6に記載の方法。
【請求項8】
本発明の軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体は、寝具材料、濾過材料、防音材料、耐火材料、絶縁材料、耐衝撃材料、装飾材料、包装材料、充填材料及び清掃用材料の部分又は全体として使用することができる、請求項1~
7のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柔軟性が高く、かつホルムアルデヒド放散量が極めて少ないメラミン/ホルムアルデヒド発泡体の製造、改質及び利用に関する。
【背景技術】
【0002】
メラミン/ホルムアルデヒド発泡体は、その優れた難燃性、吸音性、熱絶縁性、断熱性及び加工性のため、航空宇宙分野、輸送分野、軍事分野、電子材料分野等において広く利用されている。しかしながら、メラミン/ホルムアルデヒド発泡体は、非常に乏しい機械的性能(特に、圧縮反発弾性、引裂特性及び破断伸び率)及び高いホルムアルデヒド放散を示す。これらの不利点は、その最終製品の利用の範囲及び開発を著しく制限し、環境及びヒトの健康を害しさえもする。したがって、柔軟性が高く、かつホルムアルデヒド放散量が少ない新規のメラミン/ホルムアルデヒド発泡体を開発することが必要に迫られている。
【0003】
特許文献1は、ホルムアルデヒドの使用を減らすことによって、得られた発泡体のホルムアルデヒド放散量が少なくなることを開示している。しかしながら、該発泡体は、十分な架橋剤を用いずに製造されるため、機械的特性が乏しくなる。特許文献2は、尿素のようなホルムアルデヒド捕捉剤を使用することによって、得られた発泡体のホルムアルデヒド放散量が少なくなることを開示している。しかしながら、これらのホルムアルデヒド捕捉剤は、発泡体の製造のための高温過程の間に不活性化されやすい。一方で、ホルムアルデヒド捕捉剤の高い負荷量は、ホルムアルデヒド放散量が少なくするという目的を達成するためには望ましいが、それは材料の機械的特性を損ねることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第01/94436号
【文献】国際公開第06/134083号
【発明の概要】
【0005】
本発明は、以下を提供する:
a)機械的特性が高く、かつホルムアルデヒド放散量が極めて少ないメラミン/ホルムアルデヒド発泡体の製造方法。
b)第一級アミノ基及び/又は第二級アミノ基を含む巨大分子化合物を使用することによって、該発泡体の機械的特性及びホルムアルデヒド放散量を、同時に改善する。
c)これらのメラミン/ホルムアルデヒド発泡体の利用例。これらの発泡体は、航空分野、輸送分野、建築分野、産業分野、電子情報分野等において広く使用することができる。
【0006】
本発明のメラミン/ホルムアルデヒド発泡体の製造方法は、以下の通りに実施することができる:
1)メラミン及びホルムアルデヒドを特定の比率で反応器中に入れ、60℃で2分~60分にわたり加熱する。触媒を添加することによって、その溶液のpHをアルカリ性に、好ましくは9~10に調整する。次いで、その溶液を70℃~90℃に数分間かけて加熱する。その後に、その溶液に改質剤を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
2)硬化剤、発泡剤、そして乳化剤を、上記予備縮合物溶液中に添加する。次いで、そ
の溶液を、乳化装置(好ましくは高速乳化装置)を用いて乳化させ、マイクロ波エネルギーによる照射によって(好ましくは300W~10000Wのマイクロ波装置を使用して)発泡させ、そして炉内での熱処理によって硬化させる。
3)熱処理された発泡体を特定の溶液で数回(好ましくは3回)にわたり洗浄し、そしてマイクロ波装置又は炉によって乾燥させる。ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0007】
その他に、上述の触媒には、水酸化ナトリウム、トリエチルアミン、ヘキサメチレンテトラミン、硼砂のうちの1つ又は幾つかが含まれ、上述の乳化剤には、ポリエチレングリコールソルビタンモノラウレート(Tween 20)、ポリソルベート(Tween 80)、アルキルフェノールのポリオキシエチレン(OP-10)のうちの1つ又は幾つかが含まれ、上述の発泡剤には、塩素化メタン、N-ペンタン、シクロヘキサン、N-ブタン及び石油エーテルのうちの1つ又は幾つかが含まれる。
【0008】
上述の硬化剤には、塩酸、硫酸、塩化アンモニウム、ギ酸、p-トルエンスルホン酸塩及びホウ酸のうちの1つ又は幾つかが含まれる。
【0009】
さらに、上述の改質剤には、エチレンアミン類:
【化1】
、ポリエチレンポリアミン:
【化2】
、ポリエチレンイミン:
【化3】
、ポリオキシエチレンビス(アミン):
【化4】
、ポリアクリルアミド:
【化5】
、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンアミン及びポリ(プロピレングリコール)-ビス(2-アミノプロピルエーテル)のうちの1つ又は幾つかが含まれる。ポリエチレンイミンの分子量は、好ましくは600から10000まで、特
に好ましくは600から1800までである。ポリオキシエチレンビス(アミン)の分子量は、好ましくは1000から4000までである。ポリアクリルアミドの分子量は、好ましくは1000000から2000000までである。また、ポリ(プロピレングリコール)-ビス(2-アミノプロピルエーテル)の分子量は、好ましくは200~4000まで、特に好ましくは200から400までである。
【0010】
洗浄過程において、熱処理された発泡体は、水酸化アンモニウム、過酸化水素、フェントン試薬及びアミン溶液のうちの1つ又は幾つかを含む特定濃度の溶液中で浸漬される。水酸化アンモニウムの濃度は、0.5重量%~25.0重量%であり、過酸化水素の濃度は、1重量%~30重量%であり、過酸化水素/第一鉄イオンのモル比は、10:1~1:1であり、アミン溶液の濃度は、0.5重量%~25.0重量%である。上記溶液と熱処理された発泡体との容積比は、3:1~5:1であり、浸漬時間は、10分~180分であり、炉又はマイクロ波装置中での乾燥温度は、100℃~250℃である。
【0011】
本発明の軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体は、寝具材料、濾過材料、防音材料、耐火材料、絶縁材料、耐衝撃材料、装飾材料、包装材料、充填材料及び清掃用材料の部分又は全体として使用することができる。
【0012】
発行特許と比較して、本発明は、以下の幾つかの利点を有する:
a)優れた機械的特性。第一級及び/又は第二級アミノ基を含む長鎖改質剤は、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂と反応することができ、それにより、樹脂の架橋密度が低減され、そして発泡体の柔軟性及び機械的特性(特に引裂強さ)が改善されることとなる。
b)少ないホルムアルデヒド放散量。改質剤のアミノ基/イミノ基とホルムアルデヒドとの間の高い反応性は、該ホルムアルデヒドの転化速度を高めることができる。また、これらのアミノ基/イミノ基は、より安定なメチレン結合の形成を促進することとなる。
その一方で、洗浄過程で使用されるフェントン試薬中の第一鉄イオンは、過酸化水素の酸化能を高め、かつホルムアルデヒドをギ酸へと転化させる触媒的な役割を担うことができ、それにより、発泡体中の遊離ホルムアルデヒドの含量を効果的に減らすことができる。一方で、洗浄過程において、水溶性アミノ基を含む化合物はホルムアルデヒドを捕捉することができ、こうして発泡体中の遊離ホルムアルデヒドは更に減らされる。その他に、発泡体中の不安定な結合は洗浄過程の間に破壊されることとなり、こうして少ないホルムアルデヒド放散量がもたらされる。ホルムアルデヒド捕捉剤の使用と比較して、特殊な洗浄処理を用いることで、発泡体のその他の特性を損なうことなく、ホルムアルデヒド放散量を効果的に減らすことができる。これらの洗浄溶液はまた、環境に優しく、かつ再利用しやすい。
c)優れた総合的特性。発泡体の密度は、GB/t 6364-1995に準じて8g/l~10g/lの範囲内である。圧縮永久歪みは、GB/t 6669-2008及びISO 1856:2000に準じて30%から10%~0%にまで改善される。変形回復率は、GB/t 6670-2008に準じて90%から95%~100%にまで改善される。引裂強さは、GB/t 10808-2006に準じて20N/m~30N/mから90N/m~120N/mにまで改善される。ホルムアルデヒド放散量は、GB/t
2912.1-2009に準じて0ppm~50ppmである。
d)容易かつ成熟した製造方法。本発明により提供される製造方法は、容易であり、工業化がしやすい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】ポリエチレンポリアミンによって改質された発泡体の化学式を示す図である。
【
図2】エチレンアミン類によって改質された発泡体の化学式を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0014】
比較例
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0015】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ギ酸(6重量%)、N-ペンタン(21重量%)及びTween 80(5重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での250℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0016】
本発明による実施例(1)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンイミン(4重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0017】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩化アンモニウム(4重量%)、ペンタン(22重量%)及びTween 80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での200℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0018】
本発明による実施例(2)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2.5の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンイミン(10重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0019】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩酸(10重量%)、ペンタン(22重量%)及びTween 80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での150℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0020】
本発明による実施例(3)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンイミン(15重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0021】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、硫酸(12重量%)、石油エーテル(23重量%)及びTween 20(8重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での100℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0022】
本発明による実施例(4)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンイミン(20重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0023】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、硫酸(14重量%)、石油エーテル(23重量%)及びTween 20(8重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での150℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0024】
本発明による実施例(5)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンイミン(4重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0025】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩化アンモニウム(8重量%)、ペンタン(22重量%)及びTween 80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での200℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0026】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、過酸化水素の濃度が400mmol/Lであり、かつ第一鉄イオンの濃度が100mmol/Lであるフェントン試薬で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0027】
本発明による実施例(6)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2.5の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンイミン(10重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0028】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩酸(10重量%)、ペンタン(22重量%)及びTween 80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での150℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0029】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、過酸化水素の濃度が400mmol/Lであり、かつ第一鉄イオンの濃度が60mmol/Lであるフェントン試薬で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0030】
本発明による実施例(7)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり
保持する。その後に、その溶液にポリエチレンイミン(15重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0031】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、硫酸(12重量%)、石油エーテル(23重量%)及びTween-20(8重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での100℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0032】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、過酸化水素の濃度が500mmol/Lであり、かつ第一鉄イオンの濃度が50mmol/Lであるフェントン試薬で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0033】
本発明による実施例(8)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンイミン(20重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0034】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、硫酸(14重量%)、石油エーテル(23重量%)及びTween-20(8重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での100℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0035】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、過酸化水素の濃度が500mmol/Lであり、かつ第一鉄イオンの濃度が50mmol/Lであるフェントン試薬で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0036】
本発明による実施例(9)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:1.5の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンアミン(4重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0037】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、p-トルエンスルホン酸塩(6重量%)、N-ブタン(21重量%)及びOP-10(5重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での280℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0038】
本発明による実施例(10)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2.5の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンアミン(10重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0039】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ホウ酸(
12重量%)、シクロヘキサン(22重量%)及びTween-80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での200℃での1.5時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0040】
本発明による実施例(11)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンアミン(15重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0041】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ホウ酸(14重量%)、シクロヘキサン(22重量%)及びTween-20(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での120℃での1.5時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0042】
本発明による実施例(12)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンアミン(20重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0043】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ホウ酸(20重量%)、シクロヘキサン(22重量%)及びTween-80(8重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での100℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0044】
本発明による実施例(13)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:1.5の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンアミン(4重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0045】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、p-トルエンスルホン酸塩(6重量%)、N-ブタン(21重量%)及びOP-10(5重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での280℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0046】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、溶液の濃度が21重量%であるトリエチレンテトラミン溶液で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0047】
本発明による実施例(14)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2.5の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンアミン(10重量%)を添加する。曇
点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0048】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ホウ酸(12重量%)、シクロヘキサン(22重量%)及びTween-80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での200℃での1.5時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0049】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、テトラエチレンペンタミンの濃度が18重量%であるテトラエチレンペンタミン溶液で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0050】
本発明による実施例(15)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンアミン(15重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0051】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ホウ酸(14重量%)、シクロヘキサン(22重量%)及びTween-20(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での120℃での1.5時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0052】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、テトラエチレンペンタミンの濃度が8重量%であるテトラエチレンペンタミン溶液で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0053】
本発明による実施例(16)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、水酸化ナトリウム溶液を添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンアミン(20重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0054】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ホウ酸(20重量%)、シクロヘキサン(22重量%)及びTween-80(8重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での100℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0055】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、テトラエチレンペンタミンの濃度が3重量%であるテトラエチレンペンタミン溶液で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0056】
本発明による実施例(17)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持
する。その後に、その溶液にトリエチレンテトラミン(2重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0057】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩酸(7重量%)、石油エーテル(22重量%)及びTween-20(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での300℃での0.5時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0058】
本発明による実施例(18)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2.5の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にトリエチレンテトラミン(10重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0059】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ギ酸(9重量%)、石油エーテル(22重量%)及びTween-20(7重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での250℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0060】
本発明による実施例(19)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にトリエチレンテトラミン(20重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0061】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ギ酸(12重量%)、N-ペンタン(22重量%)及びOP-10(7重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での200℃での1.5時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0062】
本発明による実施例(20)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にトリエチレンテトラミン(25重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0063】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ギ酸(15重量%)、N-ペンタン(22重量%)及びTween-80(7重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での150℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0064】
本発明による実施例(21)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にトリエチレンテトラミン(2重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0065】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩酸(7重量%)、石油エーテル(22重量%)及びTween-20(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での300℃での0.5時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0066】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、過酸化水素の濃度が500mmol/Lであり、かつ第一鉄イオンの濃度が200mmol/Lであるフェントン試薬で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0067】
本発明による実施例(22)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2.5の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にトリエチレンテトラミン(10重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0068】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ギ酸(9重量%)、石油エーテル(22重量%)及びTween-20(7重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での250℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0069】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、過酸化水素の濃度が500mmol/Lであり、かつ第一鉄イオンの濃度が150mmol/Lであるフェントン試薬で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0070】
本発明による実施例(23)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にトリエチレンテトラミン(20重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0071】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ギ酸(12重量%)、N-ペンタン(22重量%)及びOP-10(7重量%)で乳化させる。次
いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での200℃での1.5時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0072】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、過酸化水素の濃度が400mmol/Lであり、かつ第一鉄イオンの濃度が200mmol/Lであるフェントン試薬で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0073】
本発明による実施例(24)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にトリエチレンテトラミン(25重量%)を添加する。曇点が
生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0074】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ギ酸(15重量%)、N-ペンタン(22重量%)及びTween-80(7重量%)で乳化させ
る。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での150℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0075】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、過酸化水素の濃度が400mmol/Lであり、かつ第一鉄イオンの濃度が150mmol/Lであるフェントン試薬で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0076】
本発明による実施例(25)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンポリアミン(2重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0077】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩酸(9重量%)、石油エーテル(21重量%)及びTween-20(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での250℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0078】
本発明による実施例(26)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2.5の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンポリアミン(15重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0079】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ギ酸(12重量%)、N-ペンタン(21重量%)及びOP-10(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での220℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0080】
本発明による実施例(27)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンポリアミン(30重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0081】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、硫酸(15重量%)、N-ペンタン(22重量%)及びTween-80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での180℃での1.5時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0082】
本発明による実施例(28)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分
にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンポリアミン(40重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0083】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、硫酸(20重量%)、N-ペンタン(22重量%)及びTween-80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での150℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0084】
本発明による実施例(29)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンポリアミン(2重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0085】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩酸(9重量%)、石油エーテル(21重量%)及びTween-20(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での250℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0086】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、水酸化アンモニウムの濃度が15重量%である水酸化アンモニウム溶液で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0087】
本発明による実施例(30)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2.5の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンポリアミン(15重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0088】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、ギ酸(12重量%)、N-ペンタン(21重量%)及びOP-10(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での220℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0089】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、水酸化アンモニウムの濃度が10重量%である水酸化アンモニウム溶液で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0090】
本発明による実施例(31)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンポリアミン(30重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0091】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、硫酸(15重量%)、N-ペンタン(22重量%)及びTween-80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での180℃での1.5時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0092】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、水酸化アンモニウムの濃度が5重量%である水酸化アンモニウム溶液で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0093】
本発明による実施例(32)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、トリエチルアミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリエチレンポリアミン(40重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0094】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、硫酸(20重量%)、ペンタン(22重量%)及びTween-80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での150℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0095】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、水酸化アンモニウムの濃度が1重量%である水酸化アンモニウム溶液で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0096】
本発明による実施例(33)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、ヘキサメチレンテトラミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリアクリルアミド(1重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0097】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩化アンモニウム(6重量%)、シクロヘキサン(21重量%)及びTween-80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での250℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0098】
本発明による実施例(34)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2.5の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、ヘキサメチレンテトラミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリアクリルアミド(5重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0099】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩化アンモニウム(7重量%)、N-ペンタン(21重量%)及びTween-80(7重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡
させ、炉内での200℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0100】
本発明による実施例(35)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、ヘキサメチレンテトラミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリアクリルアミド(15重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0101】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、p-トルエンスルホン酸塩(8重量%)、石油エーテル(21重量%)及びTween-80(7重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での200℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0102】
本発明による実施例(36)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、ヘキサメチレンテトラミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリアクリルアミド(1重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0103】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩化アンモニウム(6重量%)、シクロヘキサン(21重量%)及びTween-80(6重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での250℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0104】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、ポリエチレンイミンの濃度が18重量%であるポリエチレンイミン溶液で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0105】
本発明による実施例(37)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:2の比率で反応器中に入れ、60℃で30分にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、ヘキサメチレンテトラミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリアクリルアミド(5重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0106】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、塩化アンモニウム(7重量%)、N-ペンタン(21重量%)及びTween-20(7重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での200℃での2時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0107】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、ポリエチレンイミンの濃度が11重量%であるポリエチレンイミン溶液で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0108】
本発明による実施例(38)
1)メラミン及びホルムアルデヒドを1:3の比率で反応器中に入れ、60℃で30分
にわたり加熱する。全ての固形のホルムアルデヒドが溶解したら、ヘキサメチレンテトラミンを添加して、pHを8.5に調整する。次いで、温度を85℃に高め、30分間にわたり保持する。その後に、その溶液にポリアクリルアミド(15重量%)を添加する。曇点が生じたときに、メラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液が得られる。
【0109】
2)上記1)により得られたメラミン/ホルムアルデヒド予備縮合物溶液を、p-トルエンスルホン酸塩(8重量%)、石油エーテル(21重量%)及びTween-80(7重量%)で乳化させる。次いで、それをマイクロ波エネルギーによる照射により2分間かけて発泡させ、炉内での200℃での1時間にわたる熱処理によって硬化させる。
【0110】
3)上記(2)により得られた熱処理された発泡体を、ポリエチレンイミンの濃度が4重量%であるポリエチレンイミン溶液で洗浄する。その後に、該発泡体を、マイクロ波照射又は炉によって乾燥させることで、ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン-ホルムアルデヒド発泡体が得られる。
【0111】
本発明による実施例(39)
本発明において製造された発泡体は、濾過材料、遮音材料、耐火材料、絶縁材料、耐衝撃材料、装飾材料、包装材料、充填材料及び清掃用材料として使用することができ、それらの材料は、航空分野、輸送分野、建築分野、産業分野、電子情報分野及びその他の分野において、特にホルムアルデヒド放散量が少ないことが要求される何らかの分野において使用することができる。民間分野において、本発明において製造された発泡体は、マットレス、ソファー及びクッションとして使用することができる。上記発泡体はまた、難燃性発泡体、吸音性材料、機能性吸収材、高温耐性材料、難燃性軟質ロール、絶縁材料、外壁及びその他の家具用充填材へと加工することもできる。産業分野において、本発明において製造された発泡体は、ガス配管、風管、温水暖房機及び空調のための熱絶縁性材料及び吸音性材料として使用することができる。上記発泡体はまた、工場建物の壁及び屋根において絶縁材料として充填することもできる。
【0112】
本発明において製造されたホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体の吸音係数は、0.95という高さであるため、該発泡体は、遮音性材料として広く使用することができる。
【0113】
本発明において製造されたホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体の限界酸素指数(LOI)は、34.0~37.0に達するため、該発泡体は、耐火材料として広く使用することができる。
【0114】
本発明において製造されたホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体の熱伝導率は、0.03W/(m・K)~0.02W/(m・K)という低さであるため、該発泡体は、熱絶縁性材料として広く使用することができる。
【0115】
本発明において製造されたホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体の多孔度は、99%という高さであるため、該発泡体は、吸収材料として広く使用することができる。
【0116】
本発明において製造されたホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体は、優れた機械的特性を示す。該発泡体の圧縮永久歪みは、GB/t 6669-2008及びISO 1856:2000に準じて30%から0%~10%にまで改善される。該発泡体の変形回復率は、GB/t 6670-2008に準じて90%から95%~100%にまで改善される。該発泡体の引裂強さは、GB/t 10808-2006に準じて20N/m~30N/mから90N/m~120N/mにまで改善され
る。したがって、上記発泡体は、耐衝撃材料、装飾材料、包装材料、充填材料等として広く使用することができる。
【0117】
その他に、上記発泡体のホルムアルデヒド放散量は、GB/t 2912.1-2009に準じて0ppm~50ppmという低さである。該発泡体は、航空分野、輸送分野、建築分野、産業分野、電子情報分野及びその他の分野において広く使用することができる。
【0118】
本発明による実施例(40)
本発明において製造されたホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体は、枕、マットレス、マット、クッション及びその他の寝具材料の充填材として使用することができる。該発泡体の製造方法は、実施例23の方法と同じである。優れた反発弾性及び引裂抵抗を有する発泡体は、枕、マットレス、クッション、クッション及びその他の寝具材料の要求を満たすことができる。注目すべきは、ホルムアルデヒド放散が検出され得ないことであり、つまりは、該発泡体は安全性が高い。その他に、発泡体のLOIは35%という高さであるので、その発泡体は高い防火性を有する。
【0119】
本発明による実施例(41)
本発明において製造されたホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体は、鉄道車両及び航空機のような座席内張りのための充填材として使用することができる。該発泡体の製造方法は、本発明による実施例31の方法と同じである。座席の支持骨組みは、薄鋼板又はアルミニウム薄板及び打ち抜き加工後のロール材料でできている。該発泡体を充填した後に、支持骨組みを皮革で覆い、最終製品が得られる。
【0120】
本発明による実施例(42)
本発明において製造されたホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体は、空間音吸収材として使用することができる。該発泡体の製造方法は、本発明による実施例8の方法と同じである。ホルムアルデヒドは検出され得ず、該発泡体は安全性が高い。発泡体のLOIは、35%という高さである。この発泡体の防火性は、柔軟性ポリウレタン発泡体の防火性よりも大幅に高い。該発泡体の吸音係数は、0.95に達する。該発泡体は、遮音性材料として使用することができる。空間音吸収材の枠組みは、亜鉛メッキ鋼板を使用することによって、平板、立方体、円筒、円錐等の形状に溶接される。実施例8により製造された発泡体が、その枠組み内に充填される。ポリエステル繊維製吸音材によって覆われた後に、最終製品が得られる。
【0121】
本発明による実施例(43)
ホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体は、軟質防音性製品のための吸音材料として使用することができる。該軟質防音性製品の全体構成は、布地、軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体を基礎とし、その他の吸音材料を有する/有さない防音性材料、及びバックプレーンである。なかでも、上記軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体を基礎とし、その他の吸音材料を有する防音性材料は、単層又は多層で、例えば発泡体層-その他の層及び発泡体層-その他の層-発泡体層-その他の層等において使用することができる。
【0122】
本発明による実施例(44)
本発明において製造されたホルムアルデヒド放散量が少ない軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体は、軟質難燃性製品として使用することができる。該発泡体の製造方法は、実施例22の方法と同じである。ホルムアルデヒド放散は検出され得ず、該発泡体は安全性が高い。発泡体の限界酸素指数は、35%という高さである。この発泡体の防火性は、柔軟性ポリウレタン発泡体の防火性よりも大幅に高い。さらに、該発泡体の吸音係数は0
.95に達し、該発泡体は吸音性材料として使用することができる。難燃性軟質製品を得るために、その発泡体と難燃性厚板とを、難燃性エポキシ接着剤を使用することによって合着させる。難燃性PVC布地で覆われた後に、最終難燃性軟質製品が得られる。
【0123】
その最終軟質難燃性製品の全体構成は、布地、軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体及びその他の難燃性材料によって構成された難燃性充填材、並びにバックプレーンである。なかでも、上記軟質メラミン/ホルムアルデヒド発泡体及びその他の難燃性材料によって構成された難燃性充填材は、単層又は多層で、例えば発泡体層-その他の層及び発泡体層-その他の層-発泡体層-その他の層等において構築され得る。
【0124】