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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-05
(45)【発行日】2022-04-13
(54)【発明の名称】露光装置
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20220406BHJP
【FI】
G03F7/20 501
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2017220843
(22)【出願日】2017-11-16
(65)【公開番号】P2019090961
(43)【公開日】2019-06-13
【審査請求日】2020-10-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 発行日:2017年10月16日 刊行物:Optics & Photonics Japan 2017講演予稿集,第310頁,一般社団法人日本光学会
(73)【特許権者】
【識別番号】000237444
【氏名又は名称】リバーエレテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097043
【弁理士】
【氏名又は名称】浅川 哲
(74)【代理人】
【識別番号】100128071
【弁理士】
【氏名又は名称】志村 正樹
(72)【発明者】
【氏名】村上 成郎
【審査官】冨士 健太
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-003849(JP,A)
【文献】国際公開第2010/024106(WO,A1)
【文献】特開平04-245416(JP,A)
【文献】特開2006-308842(JP,A)
【文献】特開平08-248615(JP,A)
【文献】特開平08-250407(JP,A)
【文献】特開2010-049068(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B81B 1/00- 7/04
B81C 1/00-99/00
G03F 7/20- 7/24
9/00- 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
照明系開口絞り及び照明レンズを有する照明光学系と、
マスクパターンを有するマスクと、
投影系開口絞りおよび投影レンズを有する投影光学系と、を備え、
前記光源の光軸から外れた位置に前記照明系開口絞りを設置し、
前記照明系開口絞りを通過した光束に、前記照明系開口絞りと前記マスクとの間に設置された前記照明レンズによって傾斜角度を持たせ、
前記傾斜角度を持った前記光束を前記マスクに照射させて前記マスクパターンから回折光を発生させ、
前記回折光を前記投影系開口絞り及び前記投影レンズによって集光させて前記光軸を中心として前記照明系開口絞りと対向する側から光軸側に向かう光束とし、露光対象物の側面に露光する露光装置。
【請求項2】
前記投影系開口絞り及び前記投影レンズによって集光された光束は、光軸に対して傾斜している請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記照明光学系は、前記照明光学系の開口絞りの配置位置に照明光を所定の角度で反射させる多数の可動式マイクロミラーが配列されたデジタルマイクロミラーデバイスを配置し、該デジタルマイクロミラーデバイスを前記照明系開口絞りとする、請求項1又は2に記載の露光装置。
【請求項4】
前記露光対象物の少なくとも側面に露光された側面露光パターンの横幅w、縦長lに対し、前記マスクパターンの横幅Wが下記式(1)、縦長Lが下記式(2)により設定される、請求項1に記載の露光装置。
w=β・W (1)
l=β・L・cosθ/cos(θ-δ) (2)
但し、βは前記投影光学系の投影倍率、θは前記投影光学系の投影光の入射角度、δは前記露光対象物の側面の水平面からの傾斜角度である。
【請求項5】
前記露光対象物の側面に露光された露光パターンの光強度分布に対応して、前記マスクパターン内に前記微細遮光ドットパターンが配置される、請求項に記載の露光装置。
【請求項6】
前記マスクパターンを2以上有し、各マスクパターンに配置される微細遮光ドットパターンの密度がマスクパターン毎に異なる、請求項に記載の露光装置。
【請求項7】
前記微細遮光ドットパターンは、マスクパターン内で異なる密度で配置される、請求項に記載の露光装置。
【請求項8】
前記微細遮光ドットパターンは投影光学系では解像しないパターンからなる、請求項乃至のいずれかに記載の露光装置。
【請求項9】
前記照明系開口絞りの形状・配置を選択可能とする絞り選択機構、前記マスクパターン内の特定エリアのみを露光可能とするマスクブラインド機構、前記露光対象物を水平面内に移動可能とするXYステージ機構及び前記露光対象物を上下方向に移動可能とするZステージ機構を備え、前記露光対象物の側面に露光された水平面露光パターンと側面露光パターンとが個別に露光される、請求項1に記載の露光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、露光対象物の外表面を露光するための露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体等の製造に用いられる光露光技術(フォトリソグラフィ)は主に2次元の回路パターン形成が主な応用であったが、1990年代より微小光学素子、アクチュエータ、センサ、導波路、プリンタヘッド、各種MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)などの3次元の立体的形状を有するマイクロデバイスの加工へも応用されている。フォトリソグラフィ工程における主な露光装置としては、フォトマスクと露光基板を近接させて一括露光を行うマスクアライナーが使用される。より微細な加工領域における露光装置としては、投影光学系によりマスクパターンを露光基板上に等倍又は縮小して露光を行い、XYステージによるステップアンドリピート操作によって露光エリアの拡大を行うステッパが使用されている。
【0003】
通常のリソグラフィ加工では、マスクパターンの露光基板への転写においては、露光光を露光基板に対して垂直に照射している。
【0004】
近年、MEMS等の3次元構造体への露光形成では高段差構造の側面にパターン形成することが行われている。また、立体的な回路デバイスにおいては、基板の水平面内における省スペース化の要請から、基板側面にパターンを露光形成することが行われている。しかし、露光基板に対して露光光を垂直に照射する露光装置では、3次元構造体の形状や配置によってはパターンが形成できない領域が生じる問題、水平面パターンと側面パターンとで露光光の強度が異なるため露光不均一が生じる問題などがあった。
【0005】
このような問題を解消すべく、特許文献1には、立体的形状を有する3次元パターンの露光において、露光光を基板面の法線方向に対して傾斜して露光を行う方法が記載されている。この露光方法によれば、立体サンプルの水平面と斜面との露光条件を近づけることが可能である。
【0006】
特許文献2には、投影光学系を使用した露光方式において、投影レンズを通過した露光光を回折格子、ミラー等により光路変更して露光対象物の側面を露光する方法が記載されている。従来からの側面パターン露光の実施例は、特許文献1を含めアライナーによるものが大半であり、マスクと露光基板とのギャップに伴う露光パターン像の劣化が大きい。特許文献2は投影光学系による露光方法を示すものであり、一般的に焦点深度の深い良好なパターン像の形成が可能である。また、露光方法の実施に当たっては、基板ステージを傾けたり、照明光学系を傾斜させる必要はなく、通常の露光装置の構造に対して大幅な変更・改造を加える必要がない。
【0007】
また、傾斜をもった露光基板面への結像として、シャインプルーフの原理(像面とレンズの主面とがある1つの直線で交わるとき、物面もまた同じ直線で交わるという原理)に基づいて設計されたシャインプルーフカメラが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2008-091793号公報
【文献】特開2014-066818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に示された斜め露光を実施するためには、光源や照明光学系を傾けたり、露光光に対して露光基板を傾斜させる必要がある。光学系を傾ける場合には、光学性能の不安定化を招きやすい。また、露光基板を傾斜させる場合には、基板ステージへの回転機構付加に伴う構造の複雑化により、剛性低下、性能劣化を引き起こし易い。
【0010】
特許文献2に示す立体サンプル側面への露光の実施においては、投影光学系と立体的サンプルの間に光路変更素子を導入する必要があり、立体的サンプルの構造及び配置に制約を与える。また、光路変更素子は回折格子、マイクロミラー等で構成されるため、素子の導入に伴い露光装置の構成に制約を与えると共に高コストとなってしまう。
【0011】
一方、シャインプルーフの原理を用いる手法は原理的に優れているが、マスク面を含めた傾斜機構が必要であり実用的とは言えない。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、露光光学系や露光基板を傾斜させることなく、また、露光光学系から露光基板至る光路内に新たに回折格子、ミラー、プリズム等の光路変更手段を導入することもなく、照明光学系を傾斜照明とすることにより、簡易に露光対象物の外表面にマスクパターンを露光することが可能な露光装置を提供することを目的とする。露光対象物としては、例えば、シリコン、水晶、ガラス、フィルムなどの材料により板状に加工された基板、基板上に加工形成された3次元構造体、及び単体の3次元構造体が含まれる。
【0013】
なお、本発明においては、マスクパターンに対して傾斜角度を有する照明を「傾斜照明」、光軸外にアパーチャを設けることで傾斜照明を実現する開口絞りを「傾斜照明用開口絞り」、光軸外アパーチャ等の傾斜照明を実現する手段を「傾斜照明手段」と称する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明の露光装置は、マスクパターンを露光対象物の外表面に露光する露光装置であって、光源、照明光学系、投影光学系を備え、前記照明光学系が傾斜照明手段を有する。
【0015】
上記構成からなる本発明の露光装置では、光源から出射された露光光は、照明光学系において、光軸外に設定された開口絞りを透過後、マスクパターンに対して傾斜照明を行う。傾斜照明されたマスクパターンの像は、投影光学系を透過後、傾斜角度を持った光束により露光対象物の外表面に露光パターンとして転写される。
【0016】
本発明の露光装置によれば、照明光学系において、開口絞りの位置と光軸の間隔を変えることで照明の傾斜角度を変更することが可能である。照明系の傾斜角度に対応して投影光学系透過後の露光光束の傾斜角度も変更可能となり、露光対象物の3次元形状に応じた側面への露光パターンの形成が可能となる。また、傾斜照明の実現手段としては、通常の照明光学系に標準的に装備される垂直照明用の開口絞りを傾斜照明対応に変更するのみであり、上述した特許文献1及び2に記載される基板ステージや光学系の傾斜等の機構の追加・変更は不要であり、投影光学系の前後に光路変更用の回折格子、ミラー、プリズム等の新たな光学素子の追加も不要である。
【0017】
したがって、本発明によれば、既存の露光装置の仕様、露光対象物の立体形状に応じて、傾斜照明用の開口絞りを光軸外の所定位置に配置することで、既存の露光装置を用いた露光対象物の側面露光が可能となる。本発明では、露光対象物へのパターン転写は投影光学系を使用して行われるため、従来のアライナーを使用したパターン転写に比べて、焦点深度の深い良好なパターン像の形成が可能となる。また、本発明の構成は、既存のアライナーや投影光学系を用いた露光装置に対して、傾斜露光のための改造・変更をすることなく、また、マスクから投影光学系を介して露光対象物に至る光路内に新たな光学素子を付加することなく側面露光を行うことが出来るため、上述した従来の諸問題を全て解決することが可能となる。
【0018】
好ましくは、前記開口絞りに替えて、照明光を所定の角度で反射させる多数の可動式マイクロミラーを配列したデジタルマイクロミラーデバイス等の2次元アレイで構成された光路選択素子を使用することが可能である。
【0019】
本発明によれば、照明光学系において、開口絞りの位置と光軸の間隔を変えることで照明の傾斜角度を変更することが可能であるが、様々な傾斜角度に対応して様々な形状を持った複数の開口絞りが必要となる。
【0020】
そこで、デジタルマイクロミラーデバイス等の2次元アレイで構成された光路選択素子を使用し、所定領域のミラー素子を電気的にON/OFF制御することにより、ON領域で反射された光を開口絞りからの光束として扱うことで、露光対象物の立体的形状に応じた大きさ、位置を任意に設定可能である。
【0021】
好ましくは、露光対象物の側面の向きと、照明光学系の開口絞りの配置は、光軸を中心として対向する構成にするとよい。露光対象物において、2以上の異なる向きをもった側面を露光する場合においても、各側面の向きと、対応する開口絞りの配置は、光軸を中心として対向する構成にするとよい。
【0022】
本発明によれば、露光対象物の側面への露光においては、側面の向きに対応した投影光学系からの傾斜光束が必要であり、投影光学系の傾斜光束に対応したマスク面を照射する照明光学系からの傾斜照明が必要である。
【0023】
そこで、複数の異なる側面を露光する場合において、各側面の向きと、対応する開口絞りの配置を、光軸を中心として対向する構成とすることにより、任意の向きをもった複数の側面への露光が可能となる。
【0024】
好ましくは、露光対象物の側面に露光された側面露光パターンの横幅wが下記式(1)、縦長lが下記式(2)を充足するように、マスクパターンの横幅W、縦長Lを設定した構成にするとよい。
w=β・W (1)
l=β・L・cosθ/cos(θ-δ) (2)
但し、βは投影光学系の投影倍率、θは投影光学系の投影光の入射角度、δは露光対象物の側面の水平面からの傾斜角度である。なお、投影光学系の投影光の入射角度θは、投影光学系透過後の露光対象物に対する露光光速の傾斜角度に対応する。
【0025】
本発明によれば、形成される露光パターンの大きさについては、マスクパターンの横幅W、縦長Lは投影レンズの倍率βにより変化し、さらに、縦長Lは投影光学系の投影光の入射角度θ及び露光対象物の側面の水平面からの傾斜角度δにより変化する。
【0026】
そこで、露光対象物の側面に投影される側面露光パターンの横幅wが上記式(1)、縦長lが上記式(2)を充足するように、マスクパターンの横幅W、縦長Lを設定することで、側面のレジスト膜に所望する寸法形状の側面露光パターンを投影することができ、垂直を含む任意角度の側面を自由に加工することが可能となる。
【0027】
好ましくは、露光基板面上に露光対象物が2以上配置される場合において、最小配置間隔D、露光対象物の上面から側面露光パターンの下端までの鉛直方向の距離Hにおいて、投影光学系の投影光の入射角度θを下記式(3)が充足する構成にするとよい。
tanθ ≦ D/H (3)
【0028】
本発明によれば、複数の露光対象物が存在する場合において、露光対象物の配置間隔や側面露光パターンの上面から下端までの距離によっては、傾斜角度をもった露光光束が遮られてしまう。
【0029】
そこで、複数の露光対象物の最小配置間隔D、露光対象物の上面から側面露光パターンの下端までの距離Hに対応して、上記式(3)を充足する投影光学系の投影光の入射角度θを設定することにより、露光光束が遮られることなく露光対象物の側面へ所定のパターン形成が可能である。
【0030】
好ましくは、2以上のマスクパターンであって、露光装置の投影光学系では解像しない微細遮光ドットパターンを異なる密度分布で配置することにより、2以上のマスクパターンについて異なる透過率分布を設定することが可能である。
【0031】
本発明において、露光対象物のパターン照射面における光強度(単位面積あたりの光量)は、側面露光パターンでは傾斜角度に応じて光強度が変化するため、水平面露光パターンと側面露光パターンでは照射面の光強度が異なる。また、通常使用されるレジストコータ(レジスト塗布機)では、立体的パターンを有する露光対象物にレジストを塗布する場合において、パターンの水平面エリアと側面エリアではレジスト膜厚が異なる場合が多く、水平面露光パターンと側面露光パターンとでは必要な露光エネルギーが異なったものとなる。
【0032】
そこで、水平面露光パターンと側面露光パターンの露光形成における投影光学系からの露光強度の差、及びレジスト膜厚の差に対応して、マスク上のパターン面内に前記微細遮光ドットパターンを導入し、水平面露光パターンと側面露光パターンとで異なる透過率をもたせることにより、露光対象物の外表面における水平面露光パターンと側面露光パターンの各々について最適な露光量とすることが可能である。
【0033】
本発明において、露光対象物の水平面と側面に露光パターンを形成する場合において、水平面露光パターンでは投影光学系からの入射光束のフォーカス位置はパターン面内で同一であるが、側面露光パターンでは入射光束のフォーカス位置は光軸方向のパターン面内で異なっており、水平面露光パターンに比べて、側面露光パターンの面内露光強度分布は不均一になりやすい。
【0034】
そこで、露光対象物に投影されたパターン面内の不均一な露光強度分布に対応して、マスクパターン面内に前記微細遮光ドットパターンを導入し、該微細遮光ドットパターンの密度分布を制御することにより該露光強度分布の不均一を相殺する透過率分布を形成し、露光現像後に得られるパターンを一様適正なものとすることが可能である。
【0035】
好ましくは、照明光学系において形状・配置の異なる開口絞りを選択可能とする絞り選択機構、マスクパターン内における特定エリアのみを露光可能とするマスクブラインド機構、露光対象物を水平面内に移動可能とするXYステージ機構及び露光対象物を上下方向に移動可能とするZステージ機構を有し、露光対象物の水平面露光パターンと側面露光パターンを異なる露光条件により個別に露光することが可能である。
【0036】
本発明において、露光対象物の水平面露光パターンにおける最適露光条件と側面露光パターンにおける最適露光条件について、解像性能に影響する開口絞りの形状・配置の差異、パターン面の高さの違いに伴うベストフォーカス位置の差異、前記最適露光量の差異が存在する。
【0037】
そこで、本発明の構成によれば、露光対象物の水平面露光パターンと側面露光パターンとを個別に露光することにより、両パターンに最適な露光条件による露光が可能である。
【0038】
具体的には、水平面露光パターンについて、下記1乃至5に示す設定にて露光を行う。
1.マスクブラインド機構により、側面露光パターンに対応するマスクパターンを遮光し、マスクへの照射を水平面露光パターンに対応するマスクパターンに限定する。
2.XYステージ機構により、前記1.で限定されたマスクパターンに対して、露光対象物の水平面露光パターンを位置決めする。
3.絞り選択機構により、水平面露光パターンに最適な開口絞りを選択する。
4.Zステージ機構により、水平面露光パターンに対してベストフォーカス位置決めを行う。
5.露光量を水平面露光パターンの最適値に設定して露光を実施する。
【0039】
具体的には、側面露光パターンについて、下記6乃至10に示す設定にて露光を行う。
6.マスクブラインド機構により、水平面露光パターンに対応するマスクパターンを遮光し、マスクへの照射を側面露光パターンに対応するマスクパターンに限定する。
7.XYステージ機構により、前記6.で限定されたマスクパターンに対して、露光対象物の側面露光パターンを位置決めする。
8.絞り選択機構により、側面露光パターンに最適な開口絞りを選択する。
9.Zステージ機構により、側面露光パターンに対してベストフォーカス位置決めを行う。
10.露光量を側面露光パターンの最適値に設定して露光を実施する。
【0040】
上記に示す水平面露光パターンと側面露光パターンの個別露光により、両パターンについて最適な露光条件による露光が可能となり、両パターンを同時に露光した場合に比べて、水平面露光パターンと側面露光パターン共に、より良好なパターン形成が可能となる。
【発明の効果】
【0041】
上述した本発明の露光装置によれば、3次元の立体的形状を有する微小光学素子、アクチュエータ、センサー、導波路、プリンタヘッド、各種MEMSなどのマイクロデバイスを構成する側面を加工することが可能となり、垂直を含む任意角度の側面に、光学的、機械的又は電気的な構造を持たせることができる。
【0042】
また、本発明の露光装置によれば、既存の露光装置に対して傾斜露光のための改造・変更をすることなく、また、露光光学系から露光対象物に至る光路内に新たな光路変更手段を導入することもなく、露光装置の照明光学系に傾斜照明手段を備えるだけで、露光対象物の側面に露光することができ、垂直を含む任意角度の側面を自由に加工することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】3次元形状を有する露光対象物の配置を示す斜視図である。
図2】露光対象物の水平面及び側面に露光されたパターンを示す平面図である。
図3】側面露光パターンの露光に係る光学原理を示すものであり、(a)はアライナー方式の概略図、(b)は投影露光方式の概略図である。
図4】一般的な投影型露光装置を示す概略図である。
図5】本発明の実施形態に係る側面露光パターンの露光に対応する投影型露光装置を示す概略図である。
図6】(a)、(b)、(c)は、本発明の実施形態に係る側面露光パターンの投影露光を説明するための概略図である。
図7】本発明に係る露光対象物の露光パターンと対応する照明光学系開口絞りの関係を示すものであり、(a)は露光パターンの平面図、(b)は開口絞りの平面図である。
図8】(a)、(b)、(c)は、本発明の実施形態に係る側面露光パターンの露光に対応する投影型露光装置、マスクパターンの形状、露光対象物の側面露光パターンの形状を示す概略図である。
図9】本発明の実施形態に係る露光対象物の3次元形状と投影光学系の傾斜投影角度の関係を示す端面図である。
図10】本発明の第1実施形態に係るレボルバー方式の照明系開口絞りを示すものであり、(a)は端面図、(b)は平面図である。
図11】本発明の第2実施形態に係るデジタルマイクロミラーデバイスで構成された照明系開口絞りを示すものであり、(a)は端面図、(b)、(c)は概略図である。
図12】(a)、(b)、(c)は、本発明の第3実施形態に係るマスクパターンの平面図と露光対象物の端面図である。
図13】本発明の第3実施形態に係るマスクパターンの平面図を示すものであり、(a)は透過率補正を施さない通常のパターン、(b)は透過率補正のために微細遮光ドットパターンを一様に配置したパターン、(c)は透過率補正のために微細遮光ドットパターンを乱数配置したパターンを示す。
図14】本発明の第4実施形態に係る水平な露光基板に露光光束が垂直に入射する場合の露光パターンの光強度分布を示すものであり、(a)は投影光学系の配置図、(b)はフォーカス位置を変えたときの光学シミュレーションによる2次元光強度分布を示す図である。
図15】本発明の第4実施形態に係る露光対象物の側面に露光光束が傾きをもって入射する場合の露光パターンの光強度分布を示すものであり、(a)は投影光学系の配置図、(b)はフォーカス位置を変えたときの光学シミュレーションによる2次元光強度分布を示す図である。
図16】本発明の第4実施形態に係る露光パターンとマスクパターンの平面図を示すものであり、(a)は不均一な光強度分布をもった露光パターン、(b)は露光パターンの強度分布不均一を微細遮光ドットパターンの密度制御により補正したマスクパターンを示す。
図17】本発明の第5実施形態に係るマスクブラインド機構を示すものであり、同図(a)はマスクブラインド機構が組み込まれた投影型露光機を示す正面図、同図(b)はマスクブラインド機構の平面図である。
図18】本発明の第5実施形態に係る露光方法を説明するための図であり、(a)は露光対象物のパターン平面図、(b)は通常の水平面露光パターンと側面露光パターンを1回の露光で形成する場合に使用するマスクパターン平面図、(c)は第5実施形態に係る水平面露光パターンと側面露光パターンとを別々に露光する場合に使用されるマスクパターン平面図を示す。
図19】本発明の第5実施形態に係る水平面露光パターンと側面露光パターンとを別々の露光で形成する場合におけるマスクパターンとマスクブラインド設定の関係を示す概略図であり、(a)は側面パターンの露光に対応するマスクブラインド設定、(b)は水平面パターンの露光に対応するマスクブラインド設定を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明に係る露光装置の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0045】
<実施対象物>
まず、本実施形態の露光装置の露光対象物について、図1を参照しつつ説明する。露光基板100の上に形成された3次元構造体101を図1に例示する。露光対象物は、3次元構造体101の上面とその周りの側面、及び露光基板100の基板面である。3次元構造体101と露光基板100の表面全体にはレジスト膜が塗布してある。本実施形態の露光装置は、3次元構造体101の上面、側面及び露光基板100の面上を加工するものである。
【0046】
この3次元構造物101を4個取り出した上面図を図2に示す。本実施形態の露光装置により露光形成されたパターンを矩形形状の灰色領域で示す。各露光パターンは、3次元構造体101の上面に形成された上面露光パターン102E、側面に形成された側面露光パターン102A,102B,102C,102D、及び露光基板100の面上に形成された底面露光パターン102Fである。
【0047】
なお、図1及び図2に示す3次元構造物101の形状は、露光する側面の態様を説明するための便宜的な例示に過ぎず、以下に述べる本実施形態の露光装置、露光方法は、あらゆる形状の露光対象物の側面の加工に適用することが可能である。また、本実施形態の露光装置は、図2に示す側面露光パターン102A,102B,102C,102Dが形成されたような傾斜面に限らず、垂直面を含む任意の傾斜面、曲面、段差面などを露光することができる。さらに、露光対象物に塗布するレジスト膜は、露光された部分が現像で無くなるポジレジスト又は露光された部分が現像で残るネガレジストのいずれでもよい。
【0048】
<露光装置及び露光方法の概要>
次に、3次元構造体101の側面への露光に係る露光装置及び露光方法について、一般的に使用されるアライナー方式と本発明の実施形態である投影光学方式の差異を、図3を参照しつつ説明する。図3(a)はアライナー方式における傾斜照明により、マスク20に形成されたマスクパターンを露光対象物103の側面103aに転写露光したものである。図3(b)は投影光学方式における傾斜照明により、マスク20に形成されたマスクパターンを露光対象物103の側面103aに転写露光したものである。
【0049】
マスク20は、ガラス又は石英などの透明基板に、クロム薄膜の遮光領域21及び透過光領域22が形成され、両者の組み合わせにより様々なマスクパターン23が形成される。
【0050】
図3(a)、(b)のいずれにおいても、傾斜照明によって照射されたマスクパターン23からは、図3(a)、(b)の右下方向へ回折光が発生する。図中太い線で示される光束は直進する0次回折光であり、その周辺にマスクパターン23の形状に応じた±1次回折光、±2次回折光、±3次回折光・・・が生じる。
【0051】
図3(a)に示すアライナー方式においては、露光対象物103はマスク20に近接して設置され、露光対象物103の側面103aへ転写されるマスクパターン23の像は回折光の広がりによってボケたものとなる。一方、図3(b)に示す投影光学方式においては、マスク20からの回折光は、投影光学系50の開口内に取り込まれ、露光対象物103の側面103aに向けて集光される。そのため、投影光学系方式においては、マスクパターン23の像は露光対象物103の側面103aにシャープに転写される。また、露光対象物103が図3において左右方向に位置誤差を有する場合は、図3(a)に示すアライナー方式より、図3(b)に示す投影光学方式の方が像のボケが少ない。側面への露光パターンとしてμm~数10μmレベルの微細なパターンが要求される場合は、解像性能、焦点深度と共に、本発明の実施形態に係る投影光学方式が有利である。
【0052】
本発明の実施形態に係る投影光学系方式において、通常の露光機で使用される露光対象物に対して垂直に照射する構成を図4に示す。同図において、光源31Aと、照明系視野絞り32、照明系開口絞り33などで構成される照明光学系30と、マスク20と、投影系開口絞り55などで構成される投影光学系50と、露光基板100を備えている。
【0053】
図4において、光源31Aによるマスク20への照射領域は、光源の像が形成される2次光源31Bの直後に配置される照明系視野絞り32で規定される。マスク20を照射する光束の集光度合いを示す照明系のNA(Numerical Aperture 開口数)は、照明系開口絞り33により規定される。図4に示すように、照明系開口絞り33は光軸に対して左右対称に開いているため、マスク20へ向かう光束も対称であり、マスク20に対して垂直な照明光束となる。照射されたマスクパターン23から発生する回折光は、投影光学系50に取り込まれ、投影光学系50からの集光された光束により露光基板100にパターン像が転写される。投影光学系50から露光基板100へ向かう光束の集光度合いを示す投影系のNAは、投影系開口絞り55により規定される。
【0054】
図4及びそれ以降の図に示す照明光学系30及び投影光学系50は、光学系の態様を説明するために2枚の凸レンズで示しているが、便宜的な例示に過ぎず、数枚から数10枚のレンズやミラーで構成される光学系も含まれる。また、同様に図4及びそれ以降の図に示す照明光学系30と投影光学系50において、光学系自体のNAは共に等しく、倍率は共に1倍として示しているが、便宜的な例示に過ぎず、任意のNA、倍率が含まれる。
【0055】
光源31Aは、露光基板100上のレジスト膜を露光するための露光光を放出する。光源31Aとしては、例えば、半導体レーザー、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、エキシマレーザーなどの露光光を用いることができる。また、光源として、極端紫外線(EUV)などのX線、電子線等波長を問わず適用可能であり本発明の効果を得ることが出来る。
【0056】
次に、本発明の実施形態に係る投影光学系方式において、傾斜照明により露光対象物の側面を露光する構成を図5に示す。同図においては、照明系開口絞り33が光軸外に設置され、照明光学系30からマスク20へ向かう光束は傾斜角度を有し、傾斜照明となる。照射されたマスクパターン23からは傾斜角度を持った回折光が発生し、投影光学系50に取り込まれ、投影光学系50からの集光した光束により露光対象物103の側面103aにパターン像が転写される。図5に示す傾斜照明系の構成は、図4に示す一般的な投影光学系において、照明系開口絞り33を変更するだけで対応可能となる。図5は、光軸上の側面を模式的に示している。実際のレンズ径は露光エリアより十分に大きい。そのため、同図に示す照明光学系30及び投影光学系50の構成においては、マスク20に向かう光束の傾斜角度はマスク20上の任意の照明場所で同じであり、露光対象物103に向かう光束の傾斜角度も任意の露光場所で同じである。本発明の実施形態では図5以降に示した図についても同様である。
【0057】
本発明の実施形態に係る傾斜照明によるマスクパターン23を露光対象物103の側面103aに転写する場合について、図6を参照しつつ説明する。図6(a)は、傾斜照明によりマスクパターン23の右端が照射され、投影光学系50を介して露光対象物103の側面103aに転写される様子を示したものである。図6(b)は、同様に、マスクパターン23の左端が照射され、露光対象物103の側面103aに転写される様子を示したものである。マスク20上の左右方向のパターン幅に応じて、パターンの左エッジは右エッジよりも露光対象物103の側面103aにおいて、より下方に転写される。図6(c)は、露光対象物103の側面103aに露光されたパターンを露光対象物の右側から見た図である。マスクパターン23に対応して、露光対象物103の側面103aに垂直面露光パターン102Gが形成される。
【0058】
<側面パターンの向きと照明系開口絞りの関係>
本発明に係る露光対象物103の側面103aの向きと照明系開口絞り33の関係について、図5を用いて説明する。同図においては、光軸外に配置された照明系開口絞り33は光軸に対して左側にあり、露光される側面露光パターンの向きは対向する右側である。2以上の異なる向きをもった側面を露光する場合においても、各側面の向きと、対応する開口絞りの配置は、光軸を中心として対向する構成にするとよい。
【0059】
図7は、側面露光パターンの向きと照明系開口絞りの配置について具体例を示すものである。図7(a)に示す側面露光パターン102A、102B、102C、102Dは、各々図7(b)に示す側面用の照明系開口絞り33A、33B、33C、33Dを使用した傾斜照明による露光によって得られる。また、図7(a)に示す上面露光パターン102E及び底面露光パターン102Fは、図7(b)に示す水平面用の照明系開口絞り33EFを使用した通常照明による露光によって得られる。水平面露光パターンについては、通常照明で使用される水平面用の照明系開口絞り33EFだけでなく、側面用の照明用開口絞り33A,33B,33C,33Dによる露光によって得ることもできる。
【0060】
<マスクパターンと露光パターンの形状の関係>
本発明に係るマスクパターンと露光対象物の側面に露光されたパターンとの幾何学的形状の関係について、図8を用いて説明する。図8(a)は、投影光学系50による傾斜照明によって、3次元構造体からなる露光対象物104の右側の側面104aに側面露光パターン102Hを投影露光したものである。同図において、θは投影光学系からの投影光の入射角度であり、δは露光対象物104の側面104aの水平面からの傾斜角度である。図8(b)はマスクパターン23の形状を示すものであり、マスクパターン23は、横幅W、縦長Lを有する。図8(c)は前記露光対象物104の側面104aに投影露光された側面露光パターン102Hについてパターン面の法線方向から見た形状を示すものであり、側面露光パターン102Hは、横幅w、縦長lを有する。マスクパターン23の横幅Wは、下式(2)で示されるように、投影光学系の投影倍率βだけ伸縮され、側面露光パターン102Hではwとなる。マスクパターン23の縦長Lは、下式(3)に示されるように、投影光学系の投影倍率βだけ伸縮されると共に、投影光学系の投影光の入射角度θと露光対象物の側面の水平面からの傾斜角度δにより、cosθ/cos(θ-δ)だけ伸縮され、側面露光パターン102Hではlとなる。
w=β・W (1)
l=β・L・cosθ/cos(θ-δ) (2)
【0061】
すなわち、本実施形態では、最初に側面露光パターン102Hの横幅w、縦長lを決定し、その後、上記式(1)、(2)の関係に基づいて、横幅w、縦長lの値からマスク20に形成するマスクパターン23の横幅W、縦長Lを逆算しているのである。このような横幅W、縦長Lのマスクパターン23を用いることにより、露光対象物104の側面104aに所望する横幅w、縦長lの側面露光パターン102Hを転写することが可能となる。
【0062】
<露光対象物の3次元形状と投影光学系の傾斜投影角度の関係>
本発明に係る複数の露光対象物の3次元形状と投影光学系の傾斜投影角度の関係について、図9を用いて説明する。同図に示す複数の露光対象物105、106、107においては、最小配置換間隔は、露光対象物105と106との間隔Dである。露光対象物105の側面露光パターン102Iについては、露光対象物105の上面から側面露光パターン102Iの下端までの距離がHの場合、側面露光パターンの上下全域を露光するためには、下端に入射する光束が同図の右側に示す露光対象物106の上端により遮られることなく到達することが求められる。そのため、投影光学系の投影光の入射角度θは下式(3)を満たす必要がある。
tanθ ≦ D/H (3)
【0063】
図8(a)は、本発明の実施形態に係る側面露光パターンの露光に対応する投影型露光装置を示すものである。投影光学系50の投影光の入射角度θは、マスク20を照射する照明光学系30の傾斜照明角度に対応している。また、傾斜照明角度は照明系開口絞り33における開口と光軸との距離に対応している。開口と光軸との距離が大きいほど傾斜照明角度は大きくなり、露光対象物104の側面104aを露光する投影光学系50の投影光の入射角度θも大きくなる。すなわち、本実施形態では、図9に示すように、最初に露光対象物105の3次元形状の最小配置間隔D、側面露光パターン102Iの下端までの距離Hを決定し、その後、上記式(3)の関係に基づいて、投影光の入射角度θを逆算し、照明系開口絞り33の光軸からの配置を決定しているのである。このような投影光の入射角度θを用いることにより、露光対象物105の側面105aに所望とする側面露光パターン102Iの露光が可能となる。
【0064】
<第1実施形態>
次に、本発明の第1実施形態に係る露光装置について、図10を参照しつつ説明する。本実施形態は、図5に示す露光装置の照明系開口絞り33の具体的構成を例示するものであり、投影光学系50、投影系開口絞り55及び露光対象物103の図示は省略する。
【0065】
本実施形態では、図10(a)において、照明光学系30の光軸外に回転ピボット35を有するターンテーブル34が構成され、図10(b)に示すターンテーブル34上の設置された複数の照明系開口絞り33A、33B、33C、33D、33AC、33BD、33G、33EFをレボルバー方式により選択可能な構成としている。
【0066】
図10(b)に示す開口絞り33A,33B,33C,33Dは、図7(b)に示す開口絞り33A,33B,33C,33Dに対応しており、図7(a)に示す側面露光パターン102A,102B,102C,102Dの露光形成に対応するものである。同様に、図10(b)に示す開口絞り33EFは、図7(b)に示す開口絞り33EF、及び図7(a)に示す上面露光パターン102E及び底面露光パターン102Fにそれぞれ対応する。また、図10(b)に示す開口絞り33ACは、図10(b)及び図7(b)に示す開口絞り33Aと33Cを一つの開口絞り内に有るものであり、図7(a)に示す側面露光パターン102Aと102Cを同時に露光形成するものである。同様に、図10(b)に示す開口絞り33BDは、図10(b)及び図7(b)に示す照明系開口絞り33Bと33Dを一つの開口絞り内に有るものであり、図7(a)に示す側面露光パターン102Bと102Dを同時に露光形成するものである。図10(b)に示す照明系開口絞り33Gは、図10(b)及び図7(b)に示す照明系開口絞り33A,33B,33C,33Dを一つの開口絞り内に有るものであり、図7(a)に示す側面露光パターン102A,102B,102C,102Dを同時に露光形成するものである。水平面露光パターンについては、通常照明で使用される水平面用の照明系開口絞り33EFだけでなく、側面用の照明用開口絞り33A,33B,33C,33D,33AC,33BD,33Gによる露光によって得ることもできる。そのため、図10(b)に示すいずれの側面露光パターン用の開口絞りを用いても、同時に水平面露光パターンの露光形成は可能である。
【0067】
このような本実施形態の露光装置によれば、側面露光パターンの露光要請に対して、照明光学系外にレボルバー方式の開口絞り機構を設置することにより、通常の露光装置の照明光学系を変更することなく側面露光パターンの露光が可能となる。また、露光対象物の変更に伴う側面露光パターンの傾斜、配置等の露光仕様の変更に対しても、ターンテーブル上の開口絞りを交換することで容易に露光仕様変更に対応可能である。そのため、量産工程において異なる立体的構造・仕様を有する露光対象物を扱う場合に、照明光学系変更等に伴う工程停止時間を少なくし、量産工程において問題となる生産性の低下を抑えることが可能となる。
【0068】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る露光装置について、図11を参照しつつ説明する。本実施形態は、図5に示した露光装置の照明系開口絞り33を、デジタルマイクロミラーデバイスにより構成し、電子的制御により任意の開口絞りに切り替え可能とする具体的構成を例示するものである。図11においては、図5に示した投影光学系50、投影系開口絞り55及び露光対象物103の図示は省略する。なお、本実施形態においては、デジタルマイクロミラーデバイスに替えて、2次元マトリックス状に配列された光学素子であって、各々の素子に付随するアクチュエータを電気的制御可能な構成としたものであってもよい。同様に、2次元マトリックス状に配置された素子であって、各々の素子が電気的制御によって透過機能と遮蔽機能を切り替えることにより、透過エリアを開口絞りとする構成としてもよい。
【0069】
本実施形態では、図11(a)において、照明光学系30内の照明系開口絞りに替えてデジタルマイクロミラーデバイス36が設置され、光源31Aより照明系視野絞り32を介して入射する照明光束は、デジタルマイクロミラーデバイス36が未制御状態においては、下方へ折り曲げられる。図11(b)はデジタルマイクロミラーデバイス36の平面図を示したものであり、小四角で示される多数の可動マイクロミラー36aがマトリックス状に配列された構成となる。同図において破線で示した円形の2次光源31Bの内側が、照明光学系30の最大光束に対応する。同図においては、7行7列の配列からなる49個の可動マイクロミラー36aで示しているが、便宜的な例示に過ぎず、一つのミラーのサイズは10μm前後であり、数10万個から数100万のマイクロミラーで構成される。
【0070】
各可動マイクロミラー36aは、それぞれが図示しない電極と支軸とを有しており、個別に電圧を印加することで、所定の角度に傾斜動作することが可能である。図11(a)では、電圧の非印加時(制御OFF)は、可動マイクロミラー36aは動作せず、左方向から入射する照明光束は下方へ反射し、照明光学系30を介してマスク20を照射する。電圧印加時(制御ON)は、各可動マイクロミラー36aは所定の角度に傾斜動作し、左方向から入射する照明光束は下方45°方向に反射し、照明光学系30の外部へ導かれる。そのため、電圧が印加されなかったミラー面からの光束のみが照明光学系30を通過し、マスク20を傾斜照明することになる。
【0071】
図11(c)は、デジタルマイクロミラーデバイス36のミラー面内において、灰色で示す特定の可動マイクロミラー36aを制御オフとし、灰色領域の光束のみ照明光学系30を透過させるものである。灰色領域で反射される光束が、図4、5、6、8、10に示す照明系開口絞り33を透過する光束と同様な機能を有し、灰色で示した選択領域の光束が照明光学系30を透過後に傾斜照明としてマスク面を照射する。図11(c)においては、1個~数個のミラーで構成される灰色で示した四角の領域が選択されているが、便宜的な例示に過ぎず、実際のデジタルマイクロミラーデバイスは、前記の通り、数10万個から数100万個のマイクロミラーで構成されるため、図4、5、6、8、10に示す照明系開口絞り33と同様に、円形を含む任意の形状を選択可能である。
【0072】
図11(c)に示した8種類の灰色で示した四角の領域を有するデジタルマイクロミラーデバイス36は、側面用の照明光束エリア36C、36G、36BD、36AC、36D、36B、36Aが、光束選択機能として図10(b)に示した側面用の照明系開口絞り33C、33G、33BD、33AC、33D、33B、33Aにそれぞれ対応し、図11(c)に示した水平面用の照明光束エリア36EFが、図10(b)で示した水平面用の照明系開口絞り33EFに対応する。
【0073】
本実施形態の露光装置によれば、側面露光パターンの露光要請に対して、照明光学系30内に本デジタルマイクロミラーデバイス36を設置することにより、照明光束を電気的制御により選択することで容易に対応可能である。また、露光対象物の変更に伴う側面露光パターンの傾斜、配置等の露光仕様の変更に対しても、電気的制御により高速で容易に露光仕様変更に対応可能である。そのため、量産工程において異なる立体的構造・仕様を有する露光対象物を扱う場合に、照明光学系の変更等に伴う工程停止時間を少なくし、量産工程において問題となる生産性の低下を抑えることが可能となる。
【0074】
本発明におけるデジタルマイクロミラーデバイス36は、電気的制御によるマイクロミラー選択に要する応答時間が数ミリ秒から数10ミリ秒である。一枚の露光基板を小領域に分割して、ステップアンドリピート方式で繰り返し露光を行う露光機(ステッパ)においては、通常、露光小領域毎の露光時間は1秒前後が要求されるが、デジタルマイクロミラーデバイス36のON/OFF制御により、露光小領域毎に傾斜照明の角度、配置等を変更可能である。これにより、一枚の露光基板内に複数種の構造をもったデバイスを生産する場合の生産性を高めることが可能である。
【0075】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係るマスクパターンと露光対象物への露光量の関係について、図12を参照しつつ説明する。図12(a)は3次元構造体からなる露光対象物108の水平面露光パターン102Kに対応するマスクパターン23Fを示しており、図12(b)は露光対象物108の側面露光パターン102Lに対応するマスクパターン23Gを示している。便宜的に両者のマスク面上での形状・面積は同一としている。
【0076】
露光対象物108のパターン照射面における光強度(単位面積あたりの光量)は、図12(c)に示すように、水平面露光パターン102Kに対して水平面の光強度I1、側面露光パターン102Lに対して側面の光強度I2であるが、側面の光強度I2は側面露光パターンの傾斜角度に応じて変化する。露光対象物108におけるレジスト(感光剤)膜厚は、図12(c)に示すように、水平面領域のレジスト110の膜厚T1、側面領域のレジスト111の膜厚T2であるが、レジストコーティング手段に応じて、一般的に水平面領域と側面領域とで膜厚が異なる。
【0077】
レジスト露光においては、現像後に所望のパターン形状を確保すべく最適な露光量が存在するが、最適露光量は、パターン照射面における光強度(単位面積当たりの光量)とレジスト膜厚により決定される。図12(a)で示したマスクパターン23Fと、図12(b)で示したマスクパターン23Gとが同一形状・同一面積の場合、マスクパターン透過後の光束は両パターン共に同一である。しかし、図12(c)に示したように、露光対象物108の水平面露光パターン102Kに対する光強度I1と側面露光パターン102Lに対する光強度I2は異なる。レジスト膜厚は、図12(c)に示したように、水平面領域のレジスト110の膜厚T1と側面領域のレジスト111の膜厚T2は異なる。そのため、露光対象物108における水平面露光パターン102Kと側面露光パターン102Lについては、各々の最適な露光量を与えることが出来ない。
【0078】
露光対象物の水平面露光パターンと側面露光パターンで最適な露光量が異なる場合に、マスク上の対応するマスクパターンの透過率を変更・補正することにより、各々のパターンに必要な最適露光量を確保することが可能である。図13は、マスク20に形成される種々のマスクパターンを示している。図13(a)はマスク20の透過光領域22Hが一般的なガラスパターンによるマスクパターン23を示しており、図13(b)(c)は、各マスク20の透過光領域22I、22Jが微細遮光ドットパターンによるマスクパターン23を示している。
【0079】
前記微細遮光ドットパターンは、マスク20に遮光領域21に使用されるクロムパターンを微細化したものであり、投影光学系の限界解像力以下のサイズのドットパターンが使用される。便宜的な例示としては、投影光学系のNA(開口数)0.15、波長0.365μmの場合、限界解像力はほぼ1.5μmであるため、投影光学系の倍率が1倍であれば、マスク上のドットサイズは0.5μm×0.5μm~1μm×1μm程度の大きさとなる。本ドットパターンは投影光学系の限界解像力より小さいため、露光対象物にはドットの形状が転写・結像されず、露光対象物における本来のパターン形状に対して影響を与えない。
【0080】
マスクパターン23内に配置された微細遮光ドットパターンは、ドットの面積に応じてマスク20への照射光を遮光するため、マスクパターン23から投影光学系に向かう光量を低下させることが可能である。マスクパターン23におけるドットの個数を増減させることで、マスクパターン23の透過光量を変更・補正することが可能である。図13(b)の透過光領域22Iは、透過率補正に必要な個数の微細遮光ドットパターンを一様に配置したものである。図13(c)の透過光領域22Jは、透過率補正に必要な個数の微細遮光ドットパターンを乱数によりランダム配置したものである。透過光領域22Iでは、均等配置によるパターン周期性により回折光が発生する場合がある。それ故、回折光による不要なパターン転写等を避けるためにはランダム配置による透過光領域22Jが有効である。
【0081】
このような実施形態の露光装置によれば、水平面露光パターンと側面露光パターンの露光条件が異なる場合においても、対応するマスクパターンに微細遮光ドットパターンを配置し、ドットの密度を制御することにより透過率を補正し、各々の露光パターンにとって最適な露光量を確保できる。そのため、露光・現像後に良好な露光パターンを形成可能である。一般的に使用されるマスク描画装置においては、0.5μm前後のドットパターンの形成・配置は標準的な仕様であり、本実施形態のように透過率を補正したマスクは簡便に入手可能である。
【0082】
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る露光装置を図14及び図15を参照しつつ説明する。同図には投影光学系からの入射光束の投影角度と露光パターンの面内における光強度分布(露光ムラ)が示されている。図14(a)は、通常の垂直照明による水平面露光パターンの露光に対応する投影光学系50の配置を示しており、図14(b)は、マスク20上の矩形パターンを、投影光学系50により露光基板100に転写・結像したときのパターン像の2次元光強度分布を示している。図14(b)の各図は、露光基板100のフォーカス位置を上下に-250μm~+250μmまでシフトしたときの各々における2次元光強度分布に対応している。図15(a)は、傾斜照明による側面露光パターンの露光に対応する投影光学系50の配置を示しており、図15(b)は、マスク20上の矩形パターンを、投影光学系50により露光対象物103の側面103aに転写・結像したときのパターン像の2次元光強度分布を示している。図15(b)の各図は、露光対象物103の側面103aのフォーカス位置を左右に-250μm~+250μmまでシフトしたときの各々における2次元光強度分布に対応している。なお、2次元光強度分布の計算に当たっては、CYBERNET社の光学計算ソフトウエア「CODE V」を使用した。
【0083】
図14(b)に示される水平面露光パターンにおいては、デフォーカスに伴うパターン像の光強度分布は面内でほぼ一様であり、デフォーカスに伴う変化も少ない。図15(b)で示される側面露光パターンについては、ベストフォーカス付近での光強度分布はほぼ一様であるが、デフォーカスに伴う面内不均一性の拡大が顕著である。水平面露光パターンと側面露光パターンを同時に露光する場合、投影光学系50のベストフォーカス位置を水平面に合わせる場合には、側面露光パターンは上下方向に形成されるため、必然的にデフォーカスの影響を受けることになる。そのため、側面露光パターンに対して、水平面露光パターンと同様な均一性が求められる場合には、露光・現像後の側面露光パターンの解像性能が問題となる。
【0084】
露光パターンの面内強度分布の不均一に対して、対応するマスクパターン内に微細遮光ドットパターンを配置することにより、不均一性を補正する方法について、図16を参照しつつ説明する。図16(a)は、所定のデフォーカス位置における露光側面パターン102Jの露光面内強度分布を示しており、図16(b)は対応するマスクパターン23の透過光領域22kに配置した微細遮光ドットパターンを示している。側面露光パターン102J内の光強度が大きいエリアに対して、マスクパターン23内の対応エリアの微細遮光ドットパターンの個数を増やすことにより、マスクパターン23の透過率が低減する。
【0085】
このような本実施形態の露光装置によれば、露光パターンに面内強度分布に不均一が存在する場合に、対応するマスクパターンの面内に微細遮光ドットパターンを配置し、ドットの密度分布を制御することにより透過率を補正し、面内不均一性を改善することにより良好な露光パターン形成が可能となる。本補正は、側面露光パターンに限定することなく、面内不均一が存在する任意の露光パターンについて適用可能であり、面内不均一性を改善し、良好なパターン形成が可能となる。
【0086】
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る露光対象物の水平面露光パターンと側面露光パターンを各々の最適な露光条件により別個に露光する露光方法について、図17図18、及び図19を参照しつつ説明する。水平面露光パターンを露光する際の最適露光条件と側面露光パターンを露光する際の最適露光条件については、以下に示す差異が存在する。
(1)最適開口絞りの形状・配置の差異
(2)パターン面の高さの違いに伴うベストフォーカス位置の差異
(3)最適露光量の差異
【0087】
露光条件の差異に対しては、水平面露光パターンと側面露光パターンを別個に露光することにより対応可能である。図17には水平面露光パターンあるいは側面露光パターンを別個に露光可能とするため、マスク20上に設けられるマスクブラインド機構25が示される。図17(a)は投影型露光装置の側面図であり、マスク20の直上にマスクブラインド機構25が設置される。図17(b)はマスクブラインド機構25のみを取り出した平面図である。同図において、マスク20は破線で表示され、マスク20の直上にX方向(同図の左右方向)に駆動可能な2枚の遮光ブレード25XL、25XRが設置される。X方向の遮光ブレード25XL、25XRの直上にY方向(同の上下方向)に駆動可能な2枚の遮光ブレード25YU、25YDが設置される。4枚の遮光ブレードは各々独立に駆動可能である。
【0088】
マスクブラインド機構25は、投影型露光機においては一般的に組み込まれる機構である。通常は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)等の露光において、1素子内に露光条件の異なる複数のマスクパターンを露光する場合に利用される。そのため、本発明に示す投影型露光による3次元構造体の露光においても、マスクブラインド機構25を利用することに伴う露光機の大幅な変更・改造等は不要である。
【0089】
図18(a)は、露光対象物の平面図であり、上面露光パターン102E及び側面露光パターン102A,102B,102C,102Dで構成される。図18(b)は、一回の露光で上面露光パターンと側面露光パターンを同時に露光する場合におけるマスク20の平面図あり、マスクパターン22E1が上面露光パターン102Eに対応し、マスクパターン22A1,22B1,22C1,22D1が側面露光パターン102A,102B,102C,102Dにそれぞれ対応する。図18(c)は、上面露光パターンと側面露光パターンを別個に露光する場合におけるマスク20の平面図であり、マスクパターン22E2が上面露光パターン102Eに対応し、マスクパターン22A2,22B2,22C2,22D2が側面露光パターン102A,102B,102C,102Dにそれぞれ対応する。
【0090】
図19を参照しつつ、前記上面露光パターン102Eと側面露光パターン102A,102B,102C,102Dを別個に露光する手法について説明する。先ず、上面露光パターンについて、下記1乃至5に示す設定にて露光を行う。
1.マスクブラインド機構25の遮光ブレード25YUをY-方向(同図の下方向)に駆動することにより、マスク20上のマスクパターン22A2,22B2,22C2,22D2を遮光し、露光照射をマスクパターン22E2に限定する。
2.XYステージ機構により、マスクパターン22E2に対して、露光対象物の上面露光パターン102Eを位置決めする。
3.絞り選択機構により、上面露光パターン102Eに最適な開口絞りを選択する。
4.Zステージ機構により、上面露光パターン102Eに対してベストフォーカス位置決めを行う。
5.露光量を上面露光パターン102Eの最適値に設定して露光を実施する。
【0091】
次に、側面露光パターンについて、下記6乃至10に示す設定にて露光を行う。
6.マスクブラインド機構25の遮光ブレード25YDをY+(同図の上方向)に駆動することにより、マスク20上のマスクパターン22E2を遮光し、露光照射をマスクパターン22A2,22B2,22C2,22D2に限定する。
7.XYステージ機構により、マスクパターン22A2,22B2,22C2,22D2に対して、露光対象物の側面露光パターン102A,102B,102C,102Dをそれぞれ位置決めする。
8.絞り選択機構により、側面露光パターン102A,102B,102C,102Dに最適な開口絞りを選択する。
9.Zステージ機構により、側面露光パターン102A,102B,102C,102Dに対してベストフォーカス位置決めを行う。
10.露光量を側面露光パターン102A,102B,102C,102Dの最適値に設定して露光を実施する。
【0092】
このような本実施形態の露光装置によれば、露光対象物の水平面露光パターンと側面露光パターンとを個別に露光することにより、両パターンについて最適な露光条件による露光が可能となる。そのため、両パターンを同時に露光した場合に比べて、水平面露光パターンと側面露光パターン共に、より良好なパターン形成が可能となる。
【0093】
露光対象物の水平面露光パターンと側面露光パターンを個別に露光することにより、両パターンについて最適な露光が可能となるため、本発明の第3実施形態、及び第4実施形態に示すようなマスク上の水平面パターンと側面パターンに微細遮光ドットパターンを配置し両パターンの透過率を補正する必要はない。
【符号の説明】
【0094】
20 マスク
21 遮光領域
22 透過光領域
22A1,22B1,22C1,22D1 側面露光用のマスクパターン
22E1 上面露光用のマスクパターン
22A2,22B2,22C2,22D2 側面露光用のマスクパターン
22E2 上面露光用のマスクパターン
22H 透過光領域
22I 透過光領域
22J 透過光領域
22K 透過光領域
23 マスクパターン
23F マスクパターン
23G マスクパターン
25 マスクブラインド機構
25XL,25XR X方向の遮光ブレード
25YU,25YD Y方向の遮光ブレード
30 照明光学系
31A 光源
31B 2次光源
32 照明系視野絞り
33 照明系開口絞り
33EF 水平面用の照明系開口絞り
33A,33B,33C,33D,33AC,33BD,33G 側面用の照明系開口絞り
34 ターンテーブル
35 回転ピボット
36 デジタルマイクロミラーデバイス
36a 可動マイクロミラー
36EF 水平面用の照明光束エリア
36A,36B,36C,36D,36AC,36BD,36G 側面用の照明光束エリア
50 投影光学系
55 投影系開口絞り
100 露光基板
101 3次元構造体
102A,102B,102C,102D 側面露光パターン
102E 上面露光パターン
102F 底面露光パターン
102G 垂直面露光パターン
102H 側面露光パターン
102I 側面露光パターン
102J 側面露光パターン
102K 上面露光パターン
102L 側面露光パターン
103,104,105,106,107,108 露光対象物
103a,104a,105a 露光対象物の側面
110 水平面領域のレジスト
111 側面領域のレジスト
β 投影光学系の投影倍率
θ 投影光学系の投影光の入射角度
δ 露光対象物の側面の水平面からの傾斜角度
L マスクパターンの縦長
W マスクパターンの横幅
l 露光パターンの縦長
w 露光パターンの横幅
H 露光対象物の上面から側面露光パターンの下端までの距離
D 露光対象物の最小配置間隔
I1 水平面の光強度
I2 側面の光強度
T1 水平面のレジスト膜厚
T2 側面のレジスト膜厚
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19