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特許7054270精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせる(PPP-RTK)の測位方法及び装置
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  • 特許-精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせる(PPP-RTK)の測位方法及び装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-05
(45)【発行日】2022-04-13
(54)【発明の名称】精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせる(PPP-RTK)の測位方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G01S 19/07 20100101AFI20220406BHJP
   G01S 19/10 20100101ALI20220406BHJP
   G01S 19/44 20100101ALI20220406BHJP
   G01S 19/48 20100101ALI20220406BHJP
【FI】
G01S19/07
G01S19/10
G01S19/44
G01S19/48
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020568475
(86)(22)【出願日】2018-11-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-07
(86)【国際出願番号】 CN2018116294
(87)【国際公開番号】W WO2019233039
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】201810564952.4
(32)【優先日】2018-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520476226
【氏名又は名称】北京未来導航科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】穆 旭成
【審査官】藤田 都志行
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/092193(WO,A1)
【文献】特開2015-068767(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0299728(US,A1)
【文献】米国特許第09557422(US,B1)
【文献】中国特許出願公開第107229061(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 19/00-19/55
G01C 21/26-21/36
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、最初の観測データを決定することと、
前記低軌道コンステレーションが放送する航法衛星補強情報、及び低軌道衛星精密軌道と精密時計誤差を受信することと、
前記航法衛星補強情報、前記低軌道衛星精密軌道及び前記精密時計誤差、並びに最初の観測データを用いて、精密単独測位を行い、又は、
地上型補強総合誤差補正情報を受信すると、前記航法衛星補強情報、前記低軌道衛星精密軌道及び前記精密時計誤差、前記最初の観測データ及び前記地上型補強総合誤差補正情報を用いて、地上型補強の精密単独測位を行うことと、
を含む、精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせるPPP-RTKの
測位方法。
【請求項2】
前記マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、最初の観測データを決定することは、
マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、前記直接信号を追跡し、追跡時間を決定することと、
前記追跡時間が予め設定された時間より長い場合、前記直接信号を測定し、最初の観測データを決定することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記マルチシステム航法衛星は、米国グローバル・ポジショニング・システムGPS、中国BeiDou、欧州連合ガリレオ、ロシアグローバル・ポジショニング・システムGLONASSの少なくとも一種を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記航法衛星補強情報は、航法衛星精密軌道及び時計誤差、航法衛星位相小数偏差補正数、低軌道衛星位相小数偏差補正数、及び電離層モデルパラメータ情報の少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記最初の観測データは、航法衛星と低軌道衛星擬似距離観測データ、航法衛星と低軌道衛星キャリア位相観測データ、及び航法衛星と低軌道衛星ドップラー観測データの少なくとも一つを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
精密単独測位の処理モードは、低軌道衛星補強の不確定性浮動小数点解法モード及び低軌道衛星補強の不確定性決定解法モードの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
地上型補強総合誤差補正情報は、非差分擬似距離観測総合誤差及び非差分キャリア位相観測総合誤差の少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリと、を備える、精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせるPPP-RTKの測位装置であって、
前記メモリは、前記少なくとも一つのプロセッサが実行可能なコマンドを記憶し、前記コマンドは、前記少なくとも一つのプロセッサに実行される時、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法を実行する、精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせるPPP-RTKの測位装置。
【請求項9】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記記録媒体は、記憶されたプログラムを含み、
前記プログラムが実行する時、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法を実行する、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項10】
プログラムを実行するように設置され、前記プログラムは請求項1~6のいずれか一項に記載の方法を実行する、プロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2018年06月04日に中国特許庁で特許出願された、出願番号が201810564952.4である中国特許出願の優先権を主張するものであり、当該出願の全開示内容は援用により本明細書に組み合わせる。
【0002】
(技術分野)
本発明は衛星航法技術に関し、例えば、精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせる(PPP-RTK)の測位方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
航法衛星精密単独測位(Precise Point Positi on,PPP)の初期化及び中断後の再初期化に長時間(30分以上)を要することは、高速及びリアルタイムキネマティック高精度分野における該技術の応用を制限する主な要素である。初期化時間の短縮及び測位精度の向上のため、近年、整数不確定性決定技術が提案されて発展され、グローバル監視ネットワークを介して衛星位相の小数偏差補正数をリアルタイムに演算及び発行し、ユーザは偏差補正数を用いて非差分不確定性の整数特性を復元し、さらに関連成熟技術を利用して全周不確定性決定を行う。検討した結果、整数不確定性決定解法技術はPPPの初期化時間を20分間程度に短縮することができることが判明した。
【0004】
大気遅延誤差が初期化への影響を低減するために、大気遅延制約を考慮するPPP測位方法を提案した学習者もあり、電離層モデルで生成した遅延量を観測制約情報として演算性能を改善し、初期化時間をさらに15分間に短縮することができるが、依然として高精度でリアルタイムな測位要求を満たすことが困難である。収束時間を低減するために、現在主に地上型補強システムが非差分総合補正情報を放送する方式を用いて移動局で対応する誤差を補正し、それにより、不確定性パラメータと位置パラメータの迅速な分離を達成し、いくつかの元期内に不確定性パラメータを決定することができ、しかし、地上型監視ネットワークの配置密度に対する要求が高く、低動的ユーザに適用することが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせる(Precise Point Position - Real-Time Kinematic,PPP-RTK)の測位方法及び装置を提案しており、低軌道衛星高速移動特性を利用して航法信号を放送し、同時にマルチシステムを利用して航法衛星観測数を増加し、ユーザ観測空間の幾何学モデルを包括的に改善し、地上型補強監視ネットワークがある地域において、領域総合誤差情報を利用してユーザ観測誤差を補正し、ユーザの精密測位の初期化時間を低減し、且つ統一モデルによって低軌道コンステレーション航法補強システムに基づくPPP及びリアルタイムキネマティック(Real-Time Kinematic 、RTK)サービスのシームレスな切り替えを実現する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が提供する低軌道コンステレーション航法補強システムに基づくPPP-RTK測位方法であって、ステップS11、ステップS12及びステップS13(又はステップS13')を有する。
ステップS11において、マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、最初の観測データを決定する。
ステップS12において、低軌道コンステレーションが放送する航法衛星補強情報、及び低軌道衛星精密軌道と精密時計誤差を受信する。
ステップS13において、航法衛星補強情報、低軌道衛星精密軌道及び精密時計誤差、並びに最初の観測データを用いて、精密単独測位を行う。
ステップS13’において、地上型補強総合誤差補正情報を受信すると、航法衛星補強情報、低軌道衛星精密軌道及び精密時計誤差、最初の観測データ及び地上型補強総合誤差補正情報を用いて、地上型補強の精密単独測位を行う。
【0007】
一実施例では、前記マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、最初の観測データを決定することは、マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、前記直接信号を追跡し、追跡時間を決定することと、前記追跡時間が予め設定された時間より長い場合、前記直接信号を測定し、最初の観測データを決定することと、を含む。
【0008】
一実施例では、航法衛星は、米国グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System,GPS)、中国BeiDou(北斗)、欧州連合ガリレオ、ロシアグローバル・ポジショニング・システム(GLOBAL NAVIGATION SATELLITE SYSTEM,GLONASS)の少なくとも一種を含む。
【0009】
一実施例では、航法衛星補強情報は、航法衛星精密軌道及び時計誤差、航法衛星位相小数偏差補正数、低軌道衛星位相小数偏差補正数、及び電離層モデルパラメータ情報の少なくとも一つを含む。
【0010】
一実施例では、最初の観測データは、航法衛星と低軌道衛星擬似距離観測データ、航法衛星と低軌道衛星キャリア位相観測データ、及び航法衛星と低軌道衛星ドップラー観測データの少なくとも一つを含む。
【0011】
一実施例では、精密単独測位の処理モードは、低軌道衛星補強の不確定性浮動小数点解法モード及び低軌道衛星補強の不確定性決定解法モードの少なくとも一つを含む。
【0012】
一実施例では、地上型補強総合誤差補正情報は、非差分擬似距離観測総合誤差と非差分キャリア位相観測総合誤差の少なくとも一つを含む。
【0013】
本発明の実施例は、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリと、を備える装置であって、
前記メモリは、前記少なくとも一つのプロセッサが実行可能なコマンドを記憶し、前記コマンドは、前記少なくとも一つのプロセッサに実行され、上記いずれか一項に記載の方法を実行する、装置を提供する。
【0014】
本発明の実施例は、記憶されたプログラムを含み、前記プログラムが実行する時に、上記いずれか一項の精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせる方法を実行する、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0015】
本発明の実施例は、プログラムを実行させるように設置され、前記プログラムが実行する時に上記いずれか一項の精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせる方法を実行させる、プロセッサを提供する。
【0016】
本発明が提供する低軌道コンステレーション航法補強システムに基づくPPP-RTK測位方法は、地上型補強監視ネットワークがある地域とグローバルで他の地域との間にシームレスに切り替えることができ、統一された精密単独測位モードを用いて演算する。地上型補強監視ネットワークがある地域でリアルタイム初期化、更に個別元期初期化、センチメートルレベルの測位精度を実現し、グローバルで他の地域でほぼリアルタイムに近い初期化、デシメートルレベル、さらにセンチメートルレベルの測位精度を実現する。
【0017】
本発明が提供する低軌道コンステレーション航法補強システムに基づくPPP-RTK測位方法は、グローバルにほぼリアルタイムに近い精密測位、速度測定及びタイムスタンプ結果を得ることができ、地上型補強領域にリアルタイムのセンチメートルレベルの測位、速度測定及びタイムスタンプ結果を得ることができ、且つ、地上型補強領域と非地上型補強のグローバル領域との間にシームレスに切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読むことにより、様々な他の利点及び長所は当業者にとって明らかになる。図面は好適な実施形態を示すための目的だけであり、本発明を限定すると考えられない。また、図面全体において、同一の構成要素には同一の参照符号を付している。
【0019】
図1】本発明の実施例の低軌道コンステレーション航法補強システムに基づくPPP-RTK測位方法を示す方法フローチャートである。
図2】本発明の実施例の低軌道コンステレーション航法補強システムに基づくPPP-RTK測位方法を示す実装原理の概略図である。
図3】本発明の他方の実施例の低軌道コンステレーション航法補強システムに基づくPPP-RTK測位を示す具体的な方法のフローチャートである。
図4】本発明の実施例が提供する装置を示すブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明の例示的な実施例についてより詳細に説明する。図面には本開示の例示的な実施例が示されるが、理解されるように、ここで説明した実施例に限定されず、様々な形態で本発明を実現することができる。逆に、これらの実施例を提供することは本開示をより完全に理解するとともに、本発明の範囲を当業者に完全に伝達することができるためである。
【0021】
図1は、本発明の実施例の低軌道コンステレーション航法補強システムに基づくPPP-RTK測位方法を示す方法フローチャートである。図1を参照して、本発明の実施例が提供する低軌道コンステレーション航法補強システムに基づくPPP-RTK測位方法は、ステップS11、ステップS12及びステップS13(又はステップS13')を有する。
【0022】
ステップS11において、マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、最初の観測データを決定する。
【0023】
ステップS12において、低軌道コンステレーションが放送する航法衛星補強情報、及び低軌道衛星精密軌道と精密時計誤差を受信する。
【0024】
ステップS13において、航法衛星補強情報、低軌道衛星精密軌道及び精密時計誤差、並びに最初の観測データを用いて、精密単独測位を行う。
【0025】
ステップS13’において、地上型補強総合誤差補正情報を受信すると、航法衛星補強情報、低軌道衛星精密軌道及び精密時計誤差、最初の観測データ及び地上型補強総合誤差補正情報を用いて、地上型補強の精密単独測位を行う。
【0026】
本発明実施例が提供するPPP-RTK測位方法は、低軌道衛星が高速に移動する特性を利用して航法信号を放送し、同時に、マルチシステムを利用して航法衛星の観測数を増加し、ユーザ観測空間の幾何学モデルを包括的に改善し、グローバル範囲でほぼリアルタイムに近い初期化を実現できる。
【0027】
一実施例では、地上型補強監視ネットワークがある地域において、該方法は地上型補強監視ネットワークの配置密度を効果的に低減させ、現在領域の電離層、対流圏等の総合誤差情報を受信することによりユーザの観測誤差を補正し、統一されたPPP演算処理モードで、リアルタイム初期化を実現することができる。
【0028】
図2は、本発明の実施例のPPP-RTK測位方法を示す実装原理の概略図である。その処理過程は、図3に示すように、ステップ201~ステップ210を含む。
【0029】
ステップ201において、マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を受信し、直接信号に対してキャプチャ、追跡を行う。
【0030】
ステップ202において、元期毎に、航法直接信号を測定し、擬似距離、キャリア位相及びドップラー観測データを生成する。
【0031】
ステップ203において、信号が安定に追跡される前提で、低軌道衛星直接信号メッセージパラメータを復調し、航法衛星補強情報と低軌道衛星精密軌道、時計誤差を取得し、前記航法衛星補強情報は、航法衛星精密軌道、時計誤差、位相小数偏差、及びグローバル電離層モデルパラメータを含む。
【0032】
即ち、前記マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、最初の観測データを決定することは、マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、前記直接信号を追跡し、追跡時間を決定することと、前記追跡時間が予め設定された時間より長い場合、前記直接信号を測定し、最初の観測データを決定することと、を含む。
【0033】
ステップ204において、最初の観測データを利用して観測方程式を確立し、1つの衛星航法システムを基準として、他の衛星航法システム及び低軌道衛星観測データに対して正規化処理を行い、統一された時間基準観測方程式を得る。
【0034】
ステップ206において、非地上型補強領域に位置すれば、航法衛星補強情報及び低軌道衛星精密軌道、時計誤差を用いて観測補正を行う。
【0035】
ステップ207において、地上型補強領域に位置すれば、通信リンクを介して地上型監視ネットワークが放送する非差分総合補正情報を受信する。
【0036】
ステップ208において、受信した非差分総合補正情報に基づいて、ユーザの概略位置が各航法衛星及び低軌道衛星に対する誤差補正パラメータを演算する。
【0037】
ステップ209において、航法衛星補強情報及び低軌道衛星精密軌道、時計誤差、及び上記演算した誤差補正パラメータを用いて観測データの補正を行う。
【0038】
ステップ210において、精密単独測位モードを用いて測位処理を行い、低軌道コンステレーション航法補強システムに基づくPPP-RTK測位、タイムスタンプ及び速度測定の結果並びにキャリア位相不確定性パラメータなどを得る。
【0039】
本発明が提供するPPP-RTK測位方法は、低軌道衛星が高速に移動する特性を利用して航法信号を放送し、同時にマルチシステムを利用して航法衛星の観測数を増加し、ユーザ観測空間の幾何学モデルを包括的に改善し、グローバル範囲でほぼリアルタイムに近い精密測位、速度測定及びタイムスタンプ結果を得ることができ、地上型補強領域にリアルタイムのセンチメートルレベル測位、速度測定及びタイムスタンプ結果を得ることができ、且つ地上型補強領域と非地上型補強のグローバル領域との間にシームレスに切り替えることができる。
【0040】
以下、1つの具体的な実施例によって本発明の技術案を詳細に説明する。
【0041】
グローバル領域の低軌道コンステレーション航法補強システムに基づく高速PPP処理の主なプロセスは以下の通りである。
【0042】
(1)最初の観測データを利用して観測方程式を確立する。
【0043】
受信機が航法信号を受信して生成した最初の観測データは、マルチコンステレーション多周波数擬似距離、キャリア位相及びドップラー観測データを含み、前記擬似距離及びキャリア位相観測方程式は以下のように示される。
【0044】
【数1】
(1)
【数2】
(2)
【0045】
式中、
Gは、衛星航法システム及び低軌道補強システムを表す。
iは、信号周波数符号を表し、i=1,2,3。
r,Sは、それぞれ受信機及び衛星符号を表す。
【数3】
は、それぞれメートルを単位とする擬似距離とキャリア位相観測値である。
ρ G,Sは、衛星から受信機までの幾何学的距離である。
dt,dtG,Sは、それぞれ、受信機及び時計誤差である。
dTrop G,Sは、対流圏遅延である。
dIon G,Sは、周波数1以上の電離層遅延である。
i,r,b G,Sは、それぞれ、受信機及び衛星の擬似距離ハードウェアパス遅延である。
【数4】
は、全周不確定性である。
i,r,δφi,rは、それぞれ受信機キャリア位相パス遅延及び初期位相偏差である。
G,S,δφ G,Sは、それぞれ衛星キャリア位相パス遅延及び初期位相偏差である。
【数5】
は、それぞれ擬似距離とキャリア位相観測にモデル化されなかった残留誤差である。
【0046】
キャリア位相パス遅延と初期位相偏差は分離できないため、通常、2つの量を合わせ、未校正ハードウェア遅延と呼ばれ、受信機及び衛星端末はそれぞれ以下のように表される:
【数6】
(3)
【数7】
(4)
【0047】
すると、キャリア位相観測方程式は以下のように表される。
【0048】
【数8】
(5)
【0049】
(2)電離層がない組み合わせ観測値を確立する。
【0050】
デュアルバンド観測データを用いて電離層がない組み合わせ観測を確立し、1次電離層の遅延影響を解消し、未知パラメータを低減する。具体的な組み合わせモデルは以下の通りである。
【0051】
【数9】
(6)
【数10】
(7)
【0052】
ここで、
【数11】
【0053】
受信機端末の擬似距離ハードウェア遅延は受信機時計誤差に吸収されるため、
【数12】
とされ、上式は以下になる。
【0054】
【数13】
(8)
【数14】
(9)
【0055】
マルチシステムの観測データが連携して処理する時、受信機時計誤差パラメータは受信機端末における擬似距離のパス遅延を吸収するが、パス遅延はまた信号に関連するため、異なるシステムが異なる受信機時計誤差
【数15】
に対応し、それにより、低軌道衛星及び他の衛星航法装置に対応する観測方程式は以下のように書き換えてもよい。
【0056】
【数16】
(10)
【数17】
(11)
【数18】
(12)
【数19】
(13)
【0057】
式中、
【数20】
である。GLONASSは、周波数分割多元接続技術を用いて、異なる周波数の衛星信号による受信機の擬似距離パス遅延が異なり、異なる遅延が受信機時計誤差に完全に吸収されることを引き起こす。しかし、GLONASS擬似距離観測値に小さい重みを与えると、これらのパス遅延の差はほぼ残差に含まれると考えられる。従って、これらの変数は観測モデルには現れない。
【0058】
(3)低軌道衛星が放送する航法衛星補強情報及びモデルを用いて誤差変更を行う。
【0059】
低軌道衛星が放送する補強情報において、精密衛星軌道製品は、いずれも統一された空間座標参照基準を用い、精密衛星時計誤差製品は、統一された時間基準を用いる。従って、観測モデルにおいて座標基準や時間基準が統一されていないという問題は存在しない。同時に、精密衛星時計誤差製品は、イオンフリーコンビネーション観測値によって生成され、衛星端末擬似距離パス遅延を含む。
【0060】
また、対流圏遅延は通常、乾燥成分と湿潤成分の二つに分けることができる。乾燥成分は、モデルによって補正され、湿潤成分は、推定対象パラメータとして推定される。評価対象パラメータの数を減らすために、マップ関数を用いてスロープ遅延を天頂方向に射影して、1つの天頂遅延のみを推定してもよい。
【数21】
(14)
とされる。
【0061】
提供された航法衛星補強情報、及び相対論効果、地球自転、及びアンテナ位相中心等のモデルを利用して観測方程式を補正し、一部の未知パラメータを除去するとともに、残留した衛星軌道及び時計誤差を無視し、低軌道衛星及び他の衛星航法システムに対応する観測方程式は以下になる。
【0062】
【数22】
(15)
【数23】
(16)
【数24】
(17)
【数25】
(18)
【0063】
式中、
【数26】
はそれぞれ低軌道衛星及び他の衛星航法システムに対応するマップ関数であり、Zは対流圏天頂湿潤遅延である。
【0064】
(4)観測方程式の線形化を行う。
【0065】
受信機の近似位置でテーラー展開を行い、2次項を捨て、以下の線形化観測方程式を得る。
【0066】
【数27】
(19)
【数28】
(20)
【数29】
(21)
【数30】
(22)
【0067】
ここで、
【数31】
(x,y,z)は、低軌道衛星及び航法衛星精密軌道座標であり、(xr,0,yr,0,zr,0)は、受信機の近似位置である。これにより、観測方程式は以下のように簡略化される。
【0068】
【数32】
(23)
【0069】
式中、Vは観測残差であり、Aは係数行列であり、ΔXは受信機座標補正、受信機時計誤差、対流圏の天頂湿潤遅延、キャリア位相不確定性を含む未知ベクトルであり、Lは計算ベクトルである。
【0070】
(5)パラメータ推定及び不確定性決定処理を行う。
【0071】
カルマン(Kalman)フィルタを用いて統合PPP処理を行う。フィルタリングにおいて、適切な観測値ランダムモデル及び状態ベクトル動的モデルを提供する必要がある。ランダムモデルは、観測値の統計的な特性を記述したものであり、通常、観測値の分散共分散行列で表される。観測方程式から分かるように、イオンフリーコンビネーション観測値は、最初の観測値の線形組合せであり、仮に異なる周波数での観測値が無相関であると、イオンフリーコンビネーション観測値の初期分散は誤差伝播の法則により演算することができる。具体的な分散は初期分散と衛星高度角の関数として定義付けられる。仮に異なる衛星、異なるシステムの観測値は無相関であり、及び、異なるタイプの観測値、すなわち、擬似距離及び位相観測値は無関係であると、観測値の分散共分散行列を得ることができる。
【0072】
状態ベクトルの動的モデルに対して、静的受信機座標は定数と表すことができ、動的受信機座標及び受信機時計誤差はランダム遊走又は1次ガウスのマルコフ過程と表すことができ、対流圏天頂湿潤遅延はランダム遊走過程と表すことができ、キャリア位相不確定性パラメータは定数と表すことができ、それにより、状態方程式を得る。
【0073】
【数33】
(24)
【0074】
式中、Xは推定対象の受信機座標補正、受信機時計誤差等のパラメータであり、Φは状態遷移マトリックスであり、wk-1は状態遷移騒音である。観測方程式及び状態方程式を包括的にして見れば、標準Kalmanフィルタプロセスを用いてパラメータ推定を行うことができる。ここでは、衛星位相小数偏差補正を行わないため、キャリア位相不確定性浮動小数点解法の結果のみを得る。更に低軌道衛星補強情報に含まれる衛星位相小数偏差補正を利用して観測方程式の補正を行うと、不確定性の整数特性を復元し、不確定性の決定を実現し、キャリア位相不確定性決定解法の結果を得て、初期化時間を更に短縮し、測位、速度測定及びタイムスタンプ精度を向上させることができる。
【0075】
低軌道コンステレーション航法の直接信号の観測データを増加するため、低軌道衛星の高速移動特性はユーザが観測する幾何構造を大幅に向上させ、それによりPPP初期化時間を大幅に低下させる。
【0076】
地上型補強領域の低軌道コンステレーション航法補強に基づくPPP-RTK処理の主なプロセスは以下の通りである。
【0077】
地上型補強領域において、全ての参考局は三角分割(Delaunay)方法を利用して若干の三角サブネットワークに分割され、且つ非差分補正数に基づくネットワークRTK方法に従って各サブネットワークに対して各可視衛星の総合誤差補正情報をそれぞれ構築し、そのうち、各衛星方向の電離層、対流圏、及び衛星に関連するパス遅延、衛星時計誤差、衛星軌道誤差を含み、以下のように示される。
【0078】
【数34】
(25)
【数35】
(26)
【数36】
は、それぞれ擬似距離とキャリア位相総合誤差補正情報を示す。
【0079】
受信機は概略位置に基づいて周辺少なくとも3つの地上型補強局の総合誤差補正情報に対して平面フィッティングモデリングを行い、補間により得られたローカル誤差補正情報を利用してユーザの擬似距離及びキャリア位相観測値を精密化する。補正された低軌道衛星及び他の衛星航法システムに対応する観測方程式は、以下の通りに記載されてもよい。
【0080】
【数37】
(27)
【数38】
(28)
【数39】
(29)
【数40】
(30)
【0081】
この時、方程式における未知変数は受信機位置座標、受信機時計誤差、受信機パス遅延及びキャリア位相不確定性パラメータを含み、星間の単一差分を利用して受信機時計誤差及びパス遅延をさらに解消することができ、したがって、上記に紹介された線形化処理対策及びパラメータ推定方法を利用して受信機位置の推定及びキャリア位相不確定性の決定を行うことができる。
【0082】
低軌道コンステレーション航法の直接信号の観測データを増加するため、低軌道衛星の高速移動特性はユーザが観測する幾何構造を大幅に向上させ、それにより、同じ初期化時間及び測位精度の要求で、地上型補強監視ネットワークの配置密度を大幅に低減させ、監視ネットワークの建設コストを低減させる。
【0083】
グローバル領域及び地上型補強領域の低軌道コンステレーション補強高速速度測定、タイムスタンプ演算処理過程は、測位処理過程と類似し、ここで説明を省略する。
【0084】
本発明の実施例が提供するPPP-RTK測位方法は、低軌道衛星によって航法直接信号を放送し、低軌道衛星の高速移動特性を利用してユーザ観測空間の幾何学モデルを包括的に改善し、ユーザのPPP初期化時間を準リアルタイムに短縮することができる。地上型補強領域において、現在領域の総合誤差情報をさらに受信することによってユーザ観測誤差を補正し、PPPと統一された演算処理モードを採用し、初期化時間をリアルタイムにさらに短縮する。該方法は地上型補強監視ネットワークの配置密度を効果的に低減させ、且つ統一されたモデルによって低軌道コンステレーション補強マルチシステムPPPとRTKサービスのシームレスな切り替えを実現する。
【0085】
図4は、本実施例が提供する装置を示すブロック構成図である。本実施例が提供する装置は、プロセッサ(processor)401およびメモリ(memory)403を含んでもよく、さらに、通信インターフェース(Communications Interface)402およびバス404を含んでもよい。前記プロセッサ401、通信インターフェース402、メモリ403は、バス404を介して相互に通信を行うことができる。通信インターフェース402は、情報伝送に用いてもよい。プロセッサ801は、上記実施例の精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせるPPP-RTKの測位方法を実行させるように、メモリ403内の論理コマンドを呼び出すことができる。前記方法は、マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、最初の観測データを決定することと、前記低軌道コンステレーションが放送する航法衛星補強情報、及び低軌道衛星精密軌道と精密時計誤差を受信することと、前記航法衛星補強情報、前記低軌道衛星精密軌道及び前記精密時計誤差、並びに最初の観測データを用いて、精密単独測位を行い、又は、地上型補強総合誤差補正情報を受信すると、前記航法衛星補強情報、前記低軌道衛星精密軌道及び前記精密時計誤差、前記最初の観測データ及び前記地上型補強総合誤差補正情報を用いて、地上型補強の精密単独測位を行うことと、を含む。
【0086】
本発明実施例は記録媒体を更に提供し、記録媒体は、記憶したプログラムを含み、前記プログラムが実行するとき、上記実施例が提供する方法を実行する。前記方法は、
マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、最初の観測データを決定することと、前記低軌道コンステレーションが放送する航法衛星補強情報、及び低軌道衛星精密軌道と精密時計誤差を受信することと、前記航法衛星補強情報、前記低軌道衛星精密軌道及び前記精密時計誤差、並びに最初の観測データを用いて、精密単独測位を行い、又は、地上型補強総合誤差補正情報を受信すると、前記航法衛星補強情報、前記低軌道衛星精密軌道及び前記精密時計誤差、前記最初の観測データ及び前記地上型補強総合誤差補正情報を用いて、地上型補強の精密単独測位を行うことと、を含む。
【0087】
本発明は、プログラムを実行させるように設置されるプロセッサを更に提供し、前記プログラムは、上記実施例が提供する方法を実行させるように前記プロセッサに設置し、前記方法は、
マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、最初の観測データを決定することと、前記低軌道コンステレーションが放送する航法衛星補強情報、及び低軌道衛星精密軌道と精密時計誤差を受信することと、前記航法衛星補強情報、前記低軌道衛星精密軌道及び前記精密時計誤差、並びに最初の観測データを用いて、精密単独測位を行い、又は、地上型補強総合誤差補正情報を受信すると、前記航法衛星補強情報、前記低軌道衛星精密軌道及び前記精密時計誤差、前記最初の観測データ及び前記地上型補強総合誤差補正情報を用いて、地上型補強の精密単独測位を行うことと、を含む。
【0088】
以上の実施形態の説明により、当業者が明らかに分かるように、複数の実施形態はソフトウェア及び必要な汎用ハードウェアプラットフォームの方式によって実現することができ、当然、ハードウェアによって実現することができる。このような理解に基づき、上記技術案の本質的に言うか、関連技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形態で実現することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、例えば、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory 、ROM)/ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory 、RAM)、磁気ディスク、光ディスク等のようなコンピュータ可読記憶媒体に記憶することができ、コンピュータ装置(パソコン、サーバ、又はネットワーク装置等であってもよい)に複数の実施例又は実施例の幾つかの部分に記載の方法を実行させるように、複数のコマンドを含む。
【0089】
また、当業者であれば理解できるように、ここでのいくつかの実施例は他の特徴ではなく、他の実施例に含まれるいくつかの特徴を含むが、異なる実施例の特徴の組み合わせは本発明の範囲内にあり且つ異なる実施例を形成することを意味する。例えば、以下の特許請求の範囲において、特許請求する実施例のいずれかは任意の組み合わせ方式で使用することができる。
【0090】
(付記)
(付記1)
マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、最初の観測データを決定することと、
前記低軌道コンステレーションが放送する航法衛星補強情報、及び低軌道衛星精密軌道と精密時計誤差を受信することと、
前記航法衛星補強情報、前記低軌道衛星精密軌道及び前記精密時計誤差、並びに最初の観測データを用いて、精密単独測位を行い、又は、
地上型補強総合誤差補正情報を受信すると、前記航法衛星補強情報、前記低軌道衛星精密軌道及び前記精密時計誤差、前記最初の観測データ及び前記地上型補強総合誤差補正情報を用いて、地上型補強の精密単独測位を行うことと、
を含む、精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせるPPP-RTKの測位方法。
【0091】
(付記2)
前記マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、最初の観測データを決定することは、
マルチシステム航法衛星及び低軌道コンステレーションが放送する直接信号を検出すると、前記直接信号を追跡し、追跡時間を決定することと、
前記追跡時間が予め設定された時間より長い場合、前記直接信号を測定し、最初の観測データを決定することと、を含む、付記1に記載の方法。
【0092】
(付記3)
前記マルチシステム航法衛星は、米国グローバル・ポジショニング・システムGPS、中国BeiDou、欧州連合ガリレオ、ロシアグローバル・ポジショニング・システムGLONASSの少なくとも一種を含む、付記1に記載の方法。
【0093】
(付記4)
前記航法衛星補強情報は、航法衛星精密軌道及び時計誤差、航法衛星位相小数偏差補正数、低軌道衛星位相小数偏差補正数、及び電離層モデルパラメータ情報の少なくとも一つを含む、付記1に記載の方法。
【0094】
(付記5)
前記最初の観測データは、航法衛星と低軌道衛星擬似距離観測データ、航法衛星と低軌道衛星キャリア位相観測データ、及び航法衛星と低軌道衛星ドップラー観測データの少なくとも一つを含む、付記1又は2に記載の方法。
【0095】
(付記6)
精密単独測位の処理モードは、低軌道衛星補強の不確定性浮動小数点解法モード及び低軌道衛星補強の不確定性決定解法モードの少なくとも一つを含む、付記1に記載の方法。
【0096】
(付記7)
地上型補強総合誤差補正情報は、非差分擬似距離観測総合誤差及び非差分キャリア位相観測総合誤差の少なくとも一つを含む、付記1に記載の方法。
【0097】
(付記8)
少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリと、を備える、精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせるPPP-RTKの測位装置であって、
前記メモリは、前記少なくとも一つのプロセッサが実行可能なコマンドを記憶し、前記コマンドは、前記少なくとも一つのプロセッサに実行される時、付記1~6のいずれか一つに記載の方法を実行する、精密単独測位とリアルタイムキネマティックを組み合わせるPPP-RTKの測位装置。
【0098】
(付記9)
コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記記録媒体は、記憶されたプログラムを含み、
前記プログラムが実行する時、付記1~6のいずれか一つに記載の方法を実行する、コンピュータ可読記憶媒体。
【0099】
(付記10)
プログラムを実行するように設置され、前記プログラムは付記1~6のいずれか一つに記載の方法を実行する、プロセッサ。
【符号の説明】
【0100】
100 航法コンステレーション
101 BeiDou(北斗)航法衛星
102 GPS航法衛星
103 GLONASS航法衛星
104 他の航法システム衛星
110 低軌道補強コンステレーション
111 低軌道衛星
120 航法信号であり、航法衛星航法信号及び低軌道衛星航法信号を含む
130 グローバル地域
131 低軌道コンステレーション航法補強システムに基づくPPP-RTK測位方法を用いる航法装置
140 地上型補強領域
141 地上型補強監視局
142 地上型補強情報放送装置
図1
図2
図3
図4