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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-05
(45)【発行日】2022-04-13
(54)【発明の名称】粉粒体供給装置
(51)【国際特許分類】
   G01F 11/28 20060101AFI20220406BHJP
   G01F 11/00 20060101ALI20220406BHJP
   G01F 13/00 20060101ALI20220406BHJP
【FI】
G01F11/28 C
G01F11/00 B
G01F13/00 341Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2017080820
(22)【出願日】2017-04-14
(65)【公開番号】P2018179813
(43)【公開日】2018-11-15
【審査請求日】2020-03-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩▲崎▼ 友希男
(72)【発明者】
【氏名】長廣 一平
(72)【発明者】
【氏名】三澤 将司
(72)【発明者】
【氏名】段 驍
【審査官】岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0140778(US,A1)
【文献】実開昭57-35618(JP,U)
【文献】特開昭60-165521(JP,A)
【文献】特公昭47-27466(JP,B1)
【文献】特開2003-190029(JP,A)
【文献】米国特許第9169082(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F11/00-13/00
B65B83/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉粒体を通過させる第1流路が貫通するように形成された第1部材と、
粉粒体を通過させる第2流路が貫通するように形成された第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、前記第1部材と前記第2部材とが互いに向かい合った対向方向に沿って貫通し粉粒体を内部に収容可能な収容領域が形成され、前記収容領域と前記第1流路とが連通した第1位置と前記収容領域と前記第2流路とが連通した第2位置とに移動可能な可動部材と、
第1容器部と、
前記第1容器部の内部を通って前記可動部材に取り付けられたシャフト部と、を備え、
前記第1部材には、前記可動部材が前記第1位置から前記第2位置に移動するときに、前記収容領域に収容可能な量を超えた分の粉粒体について前記収容領域から排除するように、前記粉粒体についてのすりきりを行うすりきり部が設けられ、
前記第1部材は、前記第1容器部の内部に取り付けられ、
前記第2部材は、前記第1容器部の底部を構成し、
前記可動部材は、前記第1容器部の内部で、前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、
前記シャフト部が前記第1容器部の内部で中心軸周りに回転することによって、前記可動部材が前記第1部材と前記第2部材との間で回転移動し、前記可動部材が前記第1位置から前記第2位置に移動することを特徴とする粉粒体供給装置。
【請求項2】
前記可動部材は、前記第1位置と前記第2位置との間で往復することが可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の粉粒体供給装置。
【請求項3】
前記シャフト部を中心軸周りに回転させる第1駆動部を有し、
前記第1駆動部は、前記シャフト部による中心軸周りの回転を正逆方向に行わせることにより、前記可動部材が、前記第1位置と前記第2位置との間で往復することを特徴とする請求項1に記載の粉粒体供給装置。
【請求項4】
前記第1容器部は、円筒状に形成された円筒部を有し、
前記第1部材が前記円筒部の内側の側面に沿って円板状に形成されると共に、前記第1流路が円弧状の切欠き部によって形成され、
前記第1部材における周方向の端部にすりきり部が形成されていることを特徴とする請求項1または3に記載の粉粒体供給装置。
【請求項5】
前記第1部材における周方向の端部に、鉛直方向に対し傾いた斜面が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の粉粒体供給装置。
【請求項6】
粉粒体を通過させる第1流路が貫通するように形成された第1部材と、
粉粒体を通過させる第2流路が貫通するように形成された第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、前記第1部材と前記第2部材とが互いに向かい合った対向方向に沿って貫通し粉粒体を内部に収容可能な収容領域が形成され、前記収容領域と前記第1流路とが連通した第1位置と前記収容領域と前記第2流路とが連通した第2位置とに移動可能な可動部材とを備え、
前記第1部材には、前記可動部材が前記第1位置から前記第2位置に移動するときに、前記収容領域に収容可能な量を超えた分の粉粒体について前記収容領域から排除するように、前記粉粒体についてのすりきりを行うすりきり部が設けられ、
前記第2部材は、前記第1部材及び前記可動部材を支持し、
前記第1部材は、前記第2部材との間に隙間が形成された状態で、前記第2部材に取り付けられ、
前記可動部材は、前記隙間を移動することによって、前記第1位置から前記第2位置に移動し、
前記可動部材は、ピンと、前記ピンを中心に回転移動することが可能なプレート部材と、前記プレート部材に取り付けられ前記収容領域を有する板部とを備え、
前記プレート部材と前記板部とは、互いに係合することによって取り付けられていることを特徴とする粉粒体供給装置。
【請求項7】
前記プレート部材を、前記ピンを中心に回転移動させる第2駆動部を有し、
前記第2駆動部は、前記プレート部材の回転移動を正逆方向に行わせることにより、前記可動部材が、前記第1位置と前記第2位置との間で往復することを特徴とする請求項に記載の粉粒体供給装置。
【請求項8】
所望する前記第2流路から落下する粉粒体の量に応じて、前記可動部材における前記収容領域の形成された部分を変えることが可能であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の粉粒体供給装置。
【請求項9】
所望する前記第2流路から落下する粉粒体の落下位置に応じて、前記可動部材における前記収容領域の形成された部分を変えることが可能であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の粉粒体供給装置。
【請求項10】
粉粒体の供給を行う供給部がロボットのアームによって構成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の粉粒体供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の位置に粉粒体を供給する粉粒体供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、粉粒体を所定量ごとに供給する粉粒体の供給装置が用いられている。このような粉粒体の供給装置として、特許文献1に開示されているものがある。特許文献1には、所定の領域に粉粒体を供給し、所定の領域からあふれて所定の領域よりも高い位置に供給された分の粉粒体について、すりきりを行うことにより掻き取って除去し、所定の領域に収容された所定量ごとの粉粒体を供給する粉粒体の供給装置について開示されている。特許文献1の粉粒体の供給装置では、所定の領域からあふれて所定の領域よりも高い位置に供給された分の粉粒体を掻き取って除去する部材が部分的に回転移動を行うと共に、正逆方向に回転して往復移動することが可能な構成について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-075883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された粉粒体の供給装置では、所定の領域からあふれて所定の領域よりも高い位置に供給された分の粉粒体について掻き取って除去し、所定の領域に収容された粉粒体を、所定の領域を区画する部材ごと次の供給位置へ移動させている。そのため、所定の領域からあふれて所定の領域よりも高い位置に供給された分の粉粒体について掻き取るための部材を移動させる駆動装置と、所定の領域を区画する部材を移動させる駆動装置との両方が必要となる。そのため、部材を移動させるための駆動装置の数が多くなって装置の構成が複雑になり、粉粒体の供給を行う装置を製造する製造コストが増加してしまう可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、簡易な構成の粉粒体供給装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の粉粒体供給装置は、粉粒体を通過させる第1流路が貫通するように形成された第1部材と、粉粒体を通過させる第2流路が貫通するように形成された第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、前記第1部材と前記第2部材とが互いに向かい合った対向方向に沿って貫通し粉粒体を内部に収容可能な収容領域が形成され、前記収容領域と前記第1流路とが連通した第1位置と前記収容領域と前記第2流路とが連通した第2位置とに移動可能な可動部材とを備え、前記第1部材には、前記可動部材が前記第1位置から前記第2位置に移動するときに、前記収容領域に収容可能な量を超えた分の粉粒体について前記収容領域から排除するように、前記粉粒体についてのすりきりを行うすりきり部が設けられていることを特徴とする。
【0007】
上記構成の粉粒体供給装置では、可動部材を移動させるだけで、粉粒体のすりきりのための粉粒体の移動と、第2流路への粉粒体の移動との両方を行うことができるので、移動させる部材を少なくすることができ、粉粒体供給装置の構成を簡易にすることができる。
【0008】
また、前記可動部材は、前記第1位置と前記第2位置との間で往復することが可能に構成されていてもよい。
【0009】
可動部材が第1位置と第2位置との間で往復することにより、すりきりが行われた後の第2流路からの粉粒体の排出を連続的に行うことができる。
【0010】
前記可動部材が前記第1部材と前記第2部材との間で回転移動することにより、前記第1位置から前記第2位置に移動することとされてもよい。
【0011】
可動部材が回転移動することによって第1位置から第2位置に移動するので、可動部材が移動する範囲を小さくすることができ、装置の構成を小型化することができる。
【0012】
また、前記可動部材が前記第1部材と前記第2部材との間で直線的に移動することにより、前記第1位置から前記第2位置に移動することとされてもよい。
【0013】
可動部材が直線的に移動することによって第1位置から第2位置に移動するので、装置の構成を簡易にすることができ、装置を小型化することができる。
【0014】
また、第1容器部を有し、前記第1部材は、前記第1容器部の内部に取り付けられ、前記第2部材は、前記第1容器部の底部を構成し、前記可動部材は、前記第1容器部の内部で、前記第1部材と前記第2部材との間に配置されていてもよい。
【0015】
第1部材、第2部材及び可動部材が容器部に収められるので、装置の構成を小型化することができる。
【0016】
また、前記第1容器部の内部を通って前記可動部材に取り付けられたシャフト部を有し、前記シャフト部が前記第1容器部の内部で中心軸周りに回転することによって、前記可動部材が前記第1部材と前記第2部材との間で回転移動し、前記可動部材が前記第1位置から前記第2位置に移動することとされてもよい。
【0017】
可動部材を回転移動させるシャフト部が第1容器部の内部を通って配置されるので、装置の構成を小型化することができる。
【0018】
また、前記シャフト部を中心軸周りに回転させる第1駆動部を有し、前記第1駆動部は、前記シャフト部による中心軸周りの回転を正逆方向に行わせることにより、前記可動部材が、前記第1位置と前記第2位置との間で往復することとされてもよい。
【0019】
シャフト部による中心軸周りの往復による回転移動が第1駆動部によって行われるので、シャフト部による移動を高精度且つ自動的に行うことができる。
【0020】
また、前記第1容器部は、円筒状に形成された円筒部を有し、前記第1部材が前記円筒部の内側の側面に沿って円板状に形成されると共に、前記第1流路が円弧状の切欠き部によって形成され、前記第1部材における周方向の端部にすりきり部が形成されていてもよい。
【0021】
すりきり部が第1部材における周方向の端部に形成されているので、回転移動する可動部材に形成された収容領域に収容されている粉粒体に対し、すりきりを円滑に行うことができる。
【0022】
また、前記第1部材における周方向の端部に、鉛直方向に対し傾いた斜面が形成されていてもよい。
【0023】
第1部材における周方向の端部に斜面が形成されているので、すりきりを行う際の抵抗が少なく抑えられ、すりきりをスムーズに行うことができる。
【0024】
また、前記第2部材は、前記第1部材及び前記可動部材を支持し、前記第1部材は、前記第2部材との間に隙間が形成された状態で、前記第2部材に取り付けられ、前記可動部材は、前記隙間で移動することによって、前記第1位置から前記第2位置に移動することとされてもよい。
【0025】
可動部材が第1部材と第2部材との間の隙間に配置されて隙間内で移動するので、可動部材を隙間から取り出すことによって可動部材の交換を容易に行うことができる。
【0026】
また、前記第2部材には、前記第2流路が2つ形成されていてもよい。
【0027】
第2部材に第2流路が2つ形成されているので、可動部材が往復移動可能であれば、可動部材が往復移動するたびに第2流路に粉粒体を供給することができ、粉粒体の供給を効率的に行うことができる。
【0028】
また、前記可動部材には、前記収容領域が2つ形成されていてもよい。
【0029】
可動部材に収容領域が2つ形成されているので、可動部材が往復移動可能であれば、可動部材が往復移動するたびに収容領域に粉粒体を収容して粉粒体のすりきりを行うことができ、すりきりを効率的に行うことができる。
【0030】
また、前記可動部材は、2つの前記収容領域のうちの一方側の収容領域が2つの前記第2流路のうちの一方側の第2流路に連通する位置に配置されたときには、他方側の収容領域は前記第1流路に連通する位置に配置され、2つの前記収容領域のうちの他方側の収容領域が2つの前記第2流路のうちの他方側の第2流路に連通する位置に配置されたときには、一方側の収容領域は前記第1流路に連通する位置に配置されることとしてもよい。
【0031】
2つの収容領域のうちの一方の収容領域が第2流路に連通した位置に配置され、すりきりの行われた粉粒体の第2流路からの供給が行われているときには、他方の収容領域は第1流路に連通した位置に配置され、他方の収容領域への粉粒体の供給が行われている。従って、可動部材が往復移動可能であれば、往復移動のたびに、収容領域から第2流路を通っての粉粒体の供給と、収容領域への粉粒体の供給とを行うことができ、粉粒体の供給と粉粒体のすりきりとをより効率的に行うことができる。
【0032】
また、第2容器部を有し、前記第2容器部の内部の空間が前記第1部材の前記第1流路に連通するように、前記第2容器部と前記第1部材とが接続されていてもよい。
【0033】
第2容器部は、内部の空間が第1流路に連通するように第1部材に接続されているので、第2容器部の内部の空間に粉粒体を投入することにより、第1流路に連続的に粉粒体を供給することができる。
【0034】
また、前記可動部材は、ピンと、ピンを中心に回転移動することが可能なプレート部材と、前記プレート部材に取り付けられ前記収容領域を有する板部とを備え、前記プレート部材と前記板部とは、互いに係合することによって取り付けられていることとされてもよい。
【0035】
プレート部材と板部とが互いに係合することによって取り付けられているので、互いの係合を解除することで板部の取り外しを容易に行うことができると共に、板部の交換を容易に行うことができる。
【0036】
また、前記プレート部材を、前記ピンを中心に回転移動させる第2駆動部を有し、前記第2駆動部は、前記プレート部材の回転移動を正逆方向に行わせることにより、前記可動部材が、前記第1位置と前記第2位置との間で往復することとされてもよい。
【0037】
第2駆動部がプレート部材を回転移動させるので、可動部材による移動を高精度且つ自動的に行うことができる。
【0038】
また、所望する前記第2流路から落下する粉粒体の量に応じて、前記可動部材における前記収容領域の形成された部分を変えることが可能であってもよい。
【0039】
可動部材における収容領域の形成された部分を変えることで粉粒体の第2流路から落下する粉粒体の量を変えることができるので、供給する粉粒体の量を容易に調節することができる。
【0040】
また、所望する前記第2流路から落下する粉粒体の落下位置に応じて、前記可動部材における前記収容領域の形成された部分を変えることが可能であってもよい。
【0041】
可動部材における収容領域の形成された部分を変えることで第2流路から落下する粉粒体の落下位置を変えることができるので、供給する粉粒体の位置を容易に変えることができる。
【0042】
また、粉粒体の供給を行う供給部がロボットのアームによって構成されていてもよい。
【0043】
供給部がロボットのアームによって構成されているので、粉粒体の供給を高精度に行うことができる。
【発明の効果】
【0044】
本発明によれば、移動する部材を駆動させるための構成が少なく抑えられ、装置の構成を簡易にすることができる。従って、装置を小型化することができると共に装置の製造コストを少なく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】本発明の第1実施形態に係る粉粒体供給装置の斜視図である。
図2図1の粉粒体供給装置における、粉粒体供給装置本体部の正面図である。
図3図1の粉粒体供給装置における供給部について拡大して示した斜視図である。
図4図3の供給部について下方から見た平面図である。
図5図3の供給部における容器部の側部及び底部を取り外した状態について示した斜視図である。
図6図1の粉粒体供給装置の制御系統の構成について示したブロック図である。
図7図3の供給部において、可動部が移動した状態について示した斜視図である。
図8図7の供給部について下方から見た平面図である。
図9】本発明の第2実施形態に係る粉粒体供給装置における供給部について示した斜視図である。
図10図9の供給部が、ロボットのアームから取り外され、容器部が取り外された状態について示した斜視図である。
図11図10の供給部において、可動部が移動した状態について示した斜視図である。
図12】可動部が移動可能な位置について、可動部がそれぞれの位置に移動したときのそれぞれの供給部について示した斜視図である。
図13】(a)は接続プレートにおける板部との接続位置について示した斜視図であり、(b)は板部における接続プレートとの接続位置について示した斜視図であり、(c)はそれぞれ接続されたときの接続位置について示した斜視図である。
図14】粉粒体の供給を変えるために、交換の行われた可動部の収容領域の形状について示した斜視図である。
図15】可動部が直線的に移動する形態についての構成を説明するために供給部を分解して示した斜視図である。
図16図15の供給部において、可動部がシリンダ部に近接した位置にある状態の供給部について示した斜視図である。
図17図15の供給部において、可動部がシリンダ部から離間した位置にある状態の供給部について示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明の実施形態に係る粉粒体供給装置について、添付図面を参照して説明する。
【0047】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る粉粒体供給装置1についての斜視図を示す。粉粒体供給装置1は、粉粒体供給装置本体部100と、ベルトコンベア60とを備えている。
【0048】
ベルトコンベア60は、箱体50を搬送している。ベルトコンベア60は、箱体50が、粉粒体供給装置本体部100に対向する位置を通過するように配置されている。箱体50は開口部が上方に向けて開口されている。
【0049】
箱体50の内部には、食品が収容されている。本実施形態では、米飯が箱体50の内部に収容されている。また、本実施形態では、粉粒体としてゴマが用いられている。粉粒体供給装置1を用いて、箱体50の内部に収容された米飯の上に、ゴマが定量でふりかけられている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。粉粒体として他のものが用いられてもよい。例えば、コショウや粉末状に加工されたパセリ等、ゴマ以外の食品が本発明の粉粒体供給装置1を用いて供給の対象物に対して供給されてもよい。また、粉粒体供給装置1は、食品以外の粉粒体に対して用いられてもよい。粉粒体を供給の対象物に対して定量で供給するのであれば、食品以外の他の粉粒体が用いられてもよい。
【0050】
次に、粉粒体供給装置本体部100の構成について説明する。
【0051】
図2に、本実施形態の粉粒体供給装置本体部100についての正面図を示す。図2に示されるように、粉粒体供給装置本体部100は、一対のロボットアーム13を備える水平多関節型の双腕ロボットによって構成されている。
【0052】
粉粒体供給装置本体部100は、第1ロボットアーム13A及び第2ロボットアーム13Bを備えている。第1ロボットアーム13Aの先端部には、第1保持部18が設けられている。第2ロボットアーム13Bの先端部には、第2保持部19が設けられている。以下では、第1ロボットアーム13A及び第2ロボットアーム13Bを区別しない場合は、単にロボットアーム13ということがある。
【0053】
粉粒体供給装置本体部100は、制御部14を備えている。また、粉粒体供給装置本体部100は、真空発生装置(不図示)を備えていてもよい。
【0054】
制御部14は、例えば粉粒体供給装置本体部100の支持台12の内部に設けられている。しかし、これに限られるものではなく、例えばロボットアーム13の内部等に設けられてもよい。また、他の空いたスペースに設けられてもよい。
【0055】
真空発生装置は、例えば、真空ポンプやCONVUM(登録商標)などがある。真空発生装置についても制御部14と同様に、例えば、支持台12の内部に設けられている。しかし、これに限られるものではなく、真空発生装置は、例えばロボットアーム13の内部等、他の場所に設けられていてもよい。真空発生装置は、不図示の配管を介して後述する容器部31に接続されていてもよい。配管には、例えば、図示しない開閉弁が設けられており、開閉弁により配管が開放及び閉塞される。この真空発生装置の動作および開閉弁の開閉は制御装置により制御される。
【0056】
第1ロボットアーム13Aは、第1保持部18を所定の動作範囲内で移動させる。また、第2ロボットアーム13Bは、第2保持部19を所定の動作範囲内で移動させる。ロボットアーム13は、例えば水平多関節型ロボットアームであって、アーム部21と、リスト部22とを含む。また、第1ロボットアーム13A及び第2ロボットアーム13Bは、互いに独立して動作したり、互いに関連して動作したりすることができる。
【0057】
第1保持部18及び第2保持部19は、それぞれ機能を有したハンド部を把持することが可能に構成されている。なお、本実施形態では、第1保持部18はハンド部を把持せず、第2保持部19がハンド部として後述する供給部30を把持する。
【0058】
粉粒体供給装置本体部100は、支持台12と、支持台12から鉛直方向上方に延びた基軸16とを備えている。基軸16は、支持台12に回転運動可能に取り付けられている。
【0059】
基軸16には、アーム部21が水平方向に延在するように取り付けられている。アーム部21は、基軸16を中心に回転可能に取り付けられている。
【0060】
アーム部21は、第1リンク21a及び第2リンク21bを含む。第1リンク21a及び第2リンク21bは、相互に水平方向に沿って回転可能に支持されている。アーム部21を介して、基軸16に第1ロボットアーム13A及び第2ロボットアーム13Bが接続されている。
【0061】
アーム部21は、第1ロボットアーム13A及び第2ロボットアーム13Bの先端部に取り付けられたリスト部22を、動作範囲内の任意の位置に位置決めする。
【0062】
第1リンク21aは、基端部が支持台12の基軸16と回転関節J1により連結され、基軸16の軸心を通る回転軸線L1まわりに回動可能である。第2リンク21bは、第1リンク21aの先端部と回転関節J2により連結され、第1リンク21aの先端部に規定された回転軸線L2まわりに回動可能である。
【0063】
リスト部22は、その先に連なる機構を任意の姿勢に変更する。リスト部22は、昇降部22aと、回動部22bとを含む。昇降部22aは、第2リンク21bの先端部と直動関節J3により連結され、第2リンク21bに対し昇降移動可能である。回動部22bは、昇降部22aの下端部と回転関節J4により連結され、昇降部22aの下端に規定された回転軸線L3まわりに回動可能である。
【0064】
本実施形態において、回転軸線L1~L3は、互いに平行であり、例えば鉛直方向に延在する。また、回転軸線L1~L3の延在方向と、昇降部22aの昇降移動方向とは、互いに平行である。
【0065】
アーム13には、各関節J1~J4に対応付けられるように、駆動用のサーボモータ(図示せず)、および、そのサーボモータの回転角を検出するエンコーダ(図示せず)等が設けられている。また、第1ロボットアーム13Aの回転軸線L1と第2ロボットアーム13Bの回転軸線L1は同一直線上にあり、第1ロボットアーム13Aの第1リンク21aと、第2ロボットアーム13Bの第1リンク21aとは上下に高低差を設けて配置されている。
【0066】
次に、第2保持部19が把持するハンド部について説明する。第2保持部19は、ハンド部として、粉粒体を箱体50の内部に供給する供給部30を保持する。
【0067】
図3に、供給部30について拡大した斜視図を示す。図3では、説明のために、供給部30における容器部31の側部31a、底部31bについて、透視して示されている。
【0068】
供給部30について説明する。供給部30には、容器部(第1容器部)31が設けられている。容器部31は、第1接続部材32と、第2接続部材33と、第3接続部材34とを介して第2保持部19に接続されている。第1接続部材32は、第2保持部19によって把持されている。また、第1接続部材32は、第2保持部19の末端部から前方に向かって突出するように配置されている。第2接続部材33は、第1接続部材32に取り付けられている。第2接続部材33は、鉛直方向に延びるように配置されている。第3接続部材34は、第2接続部材に取り付けられて配置されている。第3接続部材34は、鉛直方向に延びるように配置されている。容器部31は、第3接続部材34に取り付けられている。容器部31が第3接続部材34に取り付けられることにより、容器部31が供給部30に取り付けられている。
【0069】
容器部31は、側部31aと、底部(第2部材)31bとを有している。本実施形態では、側部31aは、円筒状に形成され、底部31bは、円板状に形成されている。また、容器部31は、側部31aと底部31bとによって画成された空間31cを有している。空間31cの内部に、粉粒体を収容することが可能に構成されている。また、空間31cは、上方に向けて開口されて開口部31dが形成されており、開口部31dを通って空間31cの内部に粉粒体を供給し、空間31cの内部に粉粒体を収容させることが可能に構成されている。また、容器部31における開口部31dには、容器部31の空間31cに粉粒体を供給する際に供給し易くするために周方向に沿った一部のみ半径方向の外側に向けて突出して形成された投入部31eが形成されている。
【0070】
図4に、供給部30について、下方から見た平面図を示す。図4では、説明のために、供給部30における容器部31の側部a、底部31bについて、透視して示されている。図4に示されるように、底部31bには、底部31bを貫通して排出口(第2流路)31iが形成されている。排出口31iは、可動部31jと底部31bとが対向する方向に沿って、粉粒体を通過させるのに十分な大きさを有して形成されている。また、排出口31iは、底部31bを貫通するように形成されている。
【0071】
容器部31の空間31cの内部には、容器部31の側部31aに対し移動しないように、側部31aに固定的に取り付けられて構成された固定板(第1部材)31fが設けられている。固定板31fには、円弧状に切り欠かれた切欠き部31gが形成されている。切欠き部31gの縁部はテーパ状に形成され、固定板31fが周方向の端部で斜面31hを有するように、固定板31fが構成されている。また、切欠き部31gが形成されているので、固定板31fには、可動部31j及び底部31bと対向する方向に沿って、固定板31fを貫通するように、粉粒体が通過することが可能な流路(第1流路)31mが形成されている。
【0072】
また、固定板31fの周方向の一部に切欠き部31gが形成されていることから、固定板31fには周方向の端部31nが形成されている。固定板31fでは、周方向の端部31nが、鉛直方向に沿って延びるように形成されている。また、固定板31fには、端部31nに対して傾いて形成された斜面hが、端部31nに連続するように形成されている。固定板31fにおける端部31n及び斜面hが、後述する粉粒体についてのすりきりを行うすりきり部として機能する。なお、本実施形態では、すりきりを行うすりきり部が固定板31fにおける周方向の両方の端部に形成されているが、本発明はこれに限定されない。固定板31fにおいて、すりきりを行う部分が1つの端部のみである場合には、固定板31fにおける周方向の片方の端部にのみ、すりきり部が形成されるように、固定板31fが構成されてもよい。
【0073】
排出口31iは、切欠き部31gに対し、周方向にオフセットされた位置に配置されている。排出口31iは、固定板31fに形成された流路31mからすりきりを行うのに十分な距離のオフセットが確保されていれば、固定板31fのどの位置に形成されていてもよい。つまり、排出口31iは、切欠き部31gからすりきりを行うのに十分な距離のオフセットが確保されていればよい。
【0074】
また、容器部31の空間31cにおける、固定板31fと底部31bとの間には、可動部(可動部材)31jが配置されている。本実施形態では、可動部31jは、円板状に形成されている。可動部31jは、容器部31の内部に、鉛直方向に沿った固定板31fと底部31bとの間の領域に配置されており、水平方向に沿って移動可能に構成されている。
【0075】
容器部31における空間31cの内部には、シャフト(シャフト部)31kが鉛直方向に沿って延びるように配置されている。シャフト31kは、容器部31の内部を通って可動部31jに固定的に取り付けられている。従って、シャフト31kが、容器部31の空間31cの内部でシャフト31kの中心軸周りに回転することにより、可動部31jを回転移動させることが可能である。このとき、シャフト31kは、側部31aの水平方向に沿う断面の円及び底部31bにおける水平方向に沿う断面の円の中心周りに回転し、この回転移動に伴い、可動部31jが回転移動する。
【0076】
可動部31jには、可動部31jを固定板31fと底部31bとが互いに向かい合った対向方向に沿って貫通するように、収容領域31lが形成されている。収容領域31lは、粉粒体を内部に収容可能に形成されている。収容領域31lは、切欠き部31gの形状に対応して円弧状に形成されている。可動部31jは、収容領域31lと固定板31fに形成された流路31mとが連通した位置(第1位置)と、収容領域31lと排出口31iとが連通した位置(第2位置)との間を移動可能に構成されている。また、本実施形態では、可動部31jは、これらの位置の間で往復移動することが可能に構成されている。また、本実施形態では、可動部31jは、固定板31fと底部31bとの間の領域で回転移動することにより、これらの位置の間を移動することが可能に構成されている。可動部31jは、固定板31fと底部31bとの間で回転移動することにより、可動部31jが収容領域31lと流路31mとが連通した位置と、収容領域31lと排出口31iとが連通した位置との間を移動する。
【0077】
図3図4に示される状態では、収容領域31lが切欠き部31gに対応する位置に配置されるように、可動部31jが配置されている。収容領域31lが切欠き部31gに対応する位置に配置され、排出口31iが切欠き部31gに対し周方向にオフセットされた位置に配置されていることから、収容領域31lが排出口31iに対し周方向にオフセットされた位置に配置されている。
【0078】
次に、供給部30における容器部31の側部31a及び底部31bについて取り外した状態の供給部30についての斜視図を図5に示す。
【0079】
供給部30は、駆動部(第1駆動部)35を有している。駆動部35は、第4接続部材36を介して、第2接続部材33に固定的に取り付けられている。
【0080】
駆動部35は、出力部35aを、駆動部本体35bに対し、近接・離間させる方向に移動させることが可能に構成されている。例えば図4では、駆動部35は、図4に示されるD1方向に沿って、出力部35aを、駆動部本体35bに対し、近接・離間させる方向に移動させることが可能に構成されている。
【0081】
本実施形態では、駆動部35は、ソレノイドを有して構成されており、ソレノイドを駆動させることによって出力部35aを、駆動部本体35bに対し、近接・離間させる方向に移動させることが可能である。
【0082】
駆動部35の出力部35aは、第1リンク35c及び第2リンク35dを介してシャフト31kに接続されている。第1リンク35cと第2リンク35dとの間は、ピン35eによって接続されている。駆動部35は、出力部35aを、駆動部本体35bに対し、近接・離間させる方向に移動させることにより、シャフト31kを、図4に示されるD2方向に沿って回転させると共に往復移動させることが可能に構成されている。このように、駆動部35が駆動することによって、シャフト31kを中心軸周りに回転させる。
【0083】
シャフト31kが回転しながら往復移動を行うと、それに伴いシャフト31kに固定的に接続された可動部31jが回転しながら往復移動を行う。これにより、可動部31jを、図5に示されるD2方向に沿って、回転移動させると共に往復移動させることが可能に構成されている。駆動部35がシャフト31kによる中心軸周りの回転を正逆方向に行わせることにより、可動部31jが、収容領域31lと流路31mとが連通した位置と、収容領域31lと排出口31iとが連通した位置との間を往復移動する。
【0084】
また、シャフト31kの中心軸周りの回転移動が、駆動部35によって行われるので、シャフト31kによる移動を高精度且つ自動的に行うことができる。
【0085】
また、本実施形態では、シャフト31kは、容器部31の内部を通って配置されている。可動部31jを回転移動させるシャフト31kが容器部31の内部を通って配置されるので、供給部30の構成を小型化することができる。
【0086】
本実施形態では、シャフト31kが45度回転することによって、可動部31jが、収容領域31lと流路31mとが連通した位置から、収容領域31lと排出口31iとが連通した位置へ移動する。また、シャフト31kが45度の範囲で正逆方向に繰り返し回転移動することにより、可動部31jが、45度の範囲で回転しながら往復移動する。
【0087】
供給部30は、第2保持部19に把持されており、第2ロボットアーム13Bを駆動させることによって所定の動作範囲内で移動可能に構成されている。
【0088】
次に、粉粒体供給装置本体部100の動作を制御する制御部14について説明する。図6は、粉粒体供給装置本体部100の制御系統の構成例を概略的に示すブロック図である。
【0089】
図6に示されるように、制御部14は、演算部14aと、記憶部14bと、サーボ制御部14cと、供給部制御部14dとを含む。
【0090】
制御部14は、例えばマイクロコントローラ等のコンピュータを備えたロボットコントローラである。なお、制御部14は、集中制御する単独の制御部14によって構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御する複数の制御部14によって構成されていてもよい。
【0091】
記憶部14bには、ロボットコントローラとしての基本プログラム、各種固定データ等の情報が記憶されている。演算部14aは、記憶部14bに記憶された基本プログラム等のソフトウェアを読み出して実行することにより、粉粒体供給装置本体部100の各種動作を制御する。すなわち、演算部14aは、粉粒体供給装置本体部100の制御指令を生成し、これをサーボ制御部14c及び供給部制御部14dに出力する。
【0092】
サーボ制御部14cは、演算部14aにより生成された制御指令に基づいて、粉粒体供給装置本体部100の第1ロボットアーム13A及び第2ロボットアーム13Bのそれぞれの関節J1~J4に対応するサーボモータの駆動を制御するように構成されている。
【0093】
供給部制御部14dは、演算部14aにより生成された制御指令に基づいて駆動部を制御することによって、供給部30による移動及び動作を制御する。
【0094】
以上のように構成された粉粒体供給装置1によって、箱体50の開口部に向けて粉粒体を供給する際の動作について説明する。
【0095】
箱体50に粉粒体を供給する際には、箱体50へ供給する粉粒体を、容器部31の空間31cの内部に向けて供給する。本実施形態では、容器部31における開口部31dに、周方向に沿った一部のみ半径方向の外側に向けて突出して形成された投入部31eが形成されているので、粉粒体を容器部31の空間31cに供給する際に粉粒体を供給し易い。
【0096】
このとき、粉粒体供給装置本体部100における供給部30は、図3図4に示される状態にある。図3図4に示される状態では、可動部31jの収容領域31lが、固定板31fの切欠き部31gに対応した位置に配置されている。従って、この状態では、切欠き部31gによって形成された流路31mが、可動部31jの収容領域31lに連通している。そのため、容器部31の空間31cと、収容領域31lとが連通している。
【0097】
空間31cと収容領域31lとが連通しているので、空間31cに粉粒体が投入されると、空間31cに投入された粉粒体が重力によって下方に移動し、収容領域31lの内部に流入する。これにより、収容領域31lの内部に粉粒体が収容される。
【0098】
このときの状態では、収容領域31lと排出口31iとが周方向にオフセットされているので、収容領域31lにおける下側の開口部が底部31bによって覆われている。従って、収容領域31l内部の粉粒体は、底部31bと可動部31jにおける収容領域31lを画成する壁面とによって受け止められて保持される。
【0099】
粉粒体が容器部31の空間31cの内部に供給されて、粉粒体が収容領域31lに収容できる許容量を超えて供給されると、粉粒体が収容領域31lからあふれ、収容領域31lの上側の開口部の全体に亘って、収容領域31lよりも高く粉粒体が盛られた状態になる。このように、収容領域31lの上側の開口部の全体に亘って、収容領域31lよりも高く粉粒体が盛られた状態になると、収容領域31lに収容された粉粒体のすりきりを行うことが可能になる。
【0100】
次に、容器部31に供給された粉粒体についてのすりきりについて説明する。
【0101】
すりきりの行われる際には、収容領域31lに粉粒体が収容された状態で、可動部31jが移動する。
【0102】
図7に、可動部31jが移動した後の状態の供給部30についての斜視図を示し、図8に、図7の状態における供給部30について下方から見た供給部30の平面図を示す。図7図8に示される状態では、図3図4に示される状態から可動部31jがシャフト31kの回転軸を中心に回転して移動することにより、収容領域31lが固定板31fの下方に移動している。
【0103】
可動部31jが移動して収容領域31lが固定板31fの下方の領域に移動する過程で、収容領域31lの上側の開口部よりも高い位置に盛られている粉粒体については、固定板31fの周方向の端部によってすりきられる。すりきりは、固定板31fにおける周方向の端部31nによって行われる。
【0104】
可動部31jは、収容領域31lと固定板31fにおける流路31mとが連通した位置から収容領域31lと排出口31iとが連通した位置に移動するときに、一旦固定板31fの下方の領域に移動する。可動部31jの収容領域31lが固定板31fの下方の領域に移動する際に、容器部31の内部に収容された粉粒体における、収容領域31lの上側の開口部よりも高い位置に盛られている部分が、固定板fにおける周方向の端部31n及び斜面31hと当接する。収容領域31lの上側の開口部よりも高い位置に盛られている粉粒体が固定板fにおける周方向の端部31n及び斜面31hと当接すると、粉粒体における端部31n及び斜面31hと当接した部分は、端部31n及び斜面31hによって押される。そのため、収容領域31lの上側の開口部よりも高い位置に盛られている粉粒体は、周方向に沿った移動ができない。
【0105】
そのため、収容領域31lの内部に収容された粉粒体については、可動部31jの移動に伴って周方向に移動するが、収容領域31lの上側の開口部よりも高い位置に盛られている粉粒体は固定板fにおける周方向の端部31n及び斜面31hと当接して周方向に移動できない。従って、収容領域31lに収容された粉粒体についてのみ、可動部31jの周方向への移動に伴って周方向に移動する。これにより、収容領域31lによって区画された定量の粉粒体のみが、周方向に移動する。このように、可動部31jが、収容領域31lと流路31mとが連通した位置から収容領域31lと排出口31iとが連通した位置に移動するときに、収容領域31lに収容可能な量を超えた分の粉粒体について収容領域31lから排除する。
【0106】
本実施形態では、すりきりを行うすりきり部は、固定板31fにおける周方向の端部に形成されているので、回転移動する可動部31jに形成された収容領域31lに収容されている粉粒体に対し、すりきりを円滑に行うことができる。
【0107】
可動部31jが移動すると、図7に示されるように、収容領域31lの全体が固定板fの下方に移動する。可動部31jは、可動部31jの収容領域31lが排出口31iに周方向に一致する位置まで移動し続ける。このように、可動部31jが移動して収容領域31lが移動することにより、収容領域31lと排出口31iとがそれぞれ周方向に重なった位置となるように、可動部31jが配置される。
【0108】
収容領域31lと排出口31iとがそれぞれ周方向に重なった位置に配置されると、収容領域31lに収容された粉粒体が、重力により、排出口31iを通って下方に落下する。これにより、収容領域31lに収容された、定量の粉粒体が、排出口31iを通って排出され、供給部30の下方に位置する箱体50の内部に供給される。このように、定量の粉粒体が、箱体50に供給される。
【0109】
また、本実施形態では、駆動部35が連続的に駆動して、シャフト31kを連続的に往復させながら回転移動させることが可能に構成されている。従って、可動部31jを、連続的に図5のD2方向に沿って往復させながら回転移動させることが可能に構成されている。可動部31jが、収容領域31lと流路31mとが連通した位置と、収容領域31lと排出口31iとが連通した位置との間を往復移動することにより、すりきりが行われた後の排出口31iからの粉粒体の排出を連続的に行うことができる。そのため、容器部31における空間31cの内部に粉粒体を十分に供給しておけば、駆動部35を連続的に駆動させて可動部31jをD2方向に沿って往復させながら回転移動させることにより、定量ごとの粉粒体の供給を連続的に行うことができる。このように、すりきりによる粉粒体の定量供給を連続的に行うことができる。
【0110】
上記のように、固定板31fと底部bとの間の領域で、可動部31jが周方向に移動することにより、可動部31jの収容領域31lが周方向に移動し、収容領域31lの内部の粉粒体についてのすりきりが行われる。このとき、収容領域31lが、切欠き部31gに対応した位置から排出口31iに対応した位置まで移動することにより、収容領域31lに収容された粉粒体が、切欠き部31gに対応した位置から排出口31iに対応した位置まで移動する。
【0111】
可動部31jが固定板31fの下方に移動した後は、収容領域31lは、上側が固定板31fの底面によって閉じられて画成され、下側が底部31bの上面によって閉じられて画成された状態で移動する。従って、収容領域31lの内部に収容された粉粒体は、周囲が確実に包囲された状態で収容領域31lの内部に保持されたまま移動する。粉粒体が、固定板31fの底面、底部31bの上面、可動部31jにおける収容領域31lの内側の側面によって確実に保持された状態で移動する。
【0112】
このとき、可動部31jにおける収容領域31lの内側の側面だけでなく、固定板31fの底面と、底部31bの上面とを用いて粉粒体を保持しながら、可動部31jを移動させて粉粒体を移動させる。従って、粉粒体を移動させるのに、可動部31jを移動させるだけで済む。すなわち、すりきりを行って粉粒体を移動させるのに、固定板31fの端部31nと粉粒体の収容領域31lとの間の相対移動と、すりきりを行った後の粉粒体の排出口31iまでの移動との両方の移動を、1つの可動部31jの移動によって行うことができる。可動部31jを移動させるだけで、粉粒体のすりきりのための粉粒体の移動と、排出口31iへの粉粒体の移動との両方を行うことができる。従って、移動させる部材の数が少なく構成され、供給部30の構成を簡易にすることができる。また、移動させる部材の数が少なく構成されることから、部材を移動させるための駆動部の数を少なく構成することができる。従って、供給部30の構成をさらに簡易にすることができる。従って、粉粒体供給装置1の構成を簡易にすることができる。
【0113】
供給部30が簡易に構成されることにより、供給部30を小型化させることができる。従って、本実施形態のように、供給部30がロボットのアームによって構成されることが容易になる。
【0114】
また、供給部30の構成が簡易になるので、供給部30の製造コストが少なく抑えられる。また、部材を移動させるために駆動させる駆動部の数が少なく構成されるので、駆動部の制御が簡易になり、制御部14による制御が簡易になる。従って、制御部14を高性能にする必要がなく、粉粒体供給装置1の製造コストがさらに少なく抑えられる。
【0115】
また、本実施形態では、底部31bが容器部31の一部を構成し、排出口31iが底部31bに形成されている。また、固定板31f及び可動部31jが、容器部31の内部に収容されている。従って、粉粒体を収容する空間31cと、すりきりを行う固定板31fと、収容領域31lを移動させて粉粒体の移動を行う可動部31jと、排出口31iとが、容器部31に収まるように構成されている。従って、供給部30の構成がコンパクトに収まるように供給部30が形成され、供給部30を小型化することができる。
【0116】
また、本実施形態では、可動部31jが回転移動によって移動するので、可動部31jが直線移動によって移動する場合と比べ、可動部31jが移動する範囲を小さくすることができる。従って、供給部30の構成を小型化することができると共に、装置の構成を小型化することができる。
【0117】
また、本実施形態では、固定板31fが容器部31の内部に固定的に取り付けられ、底部31bが容器部31の底部を構成し、可動部31jが容器部31の内部で固定板31fと底部31bとの間に配置されていることにより、固定板31f、底部31b及び可動部31jが容器部に収められる。従って、供給部30を小型化することができ、粉粒体供給装置1の構成を小型化することができる。
【0118】
また、本実施形態では、固定板31fにおける切欠き部31gを区画する周方向の端部31nが鉛直方向に沿って形成され、端部31nに連続して、端部31nに対し傾いた斜面31hが形成されている。斜面31hは、固定板31fにおける周方向の両方の端部に形成されている。固定板31fにおける周方向の端部に斜面31hが形成されているので、固定板31fによって可動部31jの収容領域31lの内部に収容された粉粒体についてのすりきりを行う際に、斜面31hに沿って粉粒体を受け流すことができる。従って、固定板31fがすりきりを行う際の粉粒体からの抵抗を小さく抑えることができ、すりきりをスムーズに行うことができる。そのため、可動部31jを移動させるのに大きな力を必要とせず、駆動部35の駆動力を大きくしなくてもよい。これにより、粉粒体供給装置1の製造コストを少なく抑えることができる。
【0119】
また、本実施形態では、駆動部35は、ソレノイドによって、出力部35aをD1方向に沿って駆動部本体35bに対し近接・離間させる方向に往復移動させている。
従って、出力部35aが、D1方向に沿って高速に往復移動を行うことができる。これにより、箱体50への粉粒体の定量ごとの供給を高速で行うことができる。また、ソレノイドによって、出力部35aをD1方向に沿って往復移動させているので、往復移動を簡易な構成で行うことができ、粉粒体供給装置1の製造コストを少なく抑えることができる。
【0120】
また、本実施形態では、供給部30を小型化することによって、供給部30をロボットのアームによって構成されるのに適した大きさとしている。このように、供給部30を小型化することによって、ロボットのアームとして構成されることが可能となる。
【0121】
また、供給部30が、ロボットのアームによって構成されているので、供給部30についての位置決めを正確に行うことができる。従って、ベルトコンベア60に沿って搬送されている状態の箱体50の内部に、粉粒体を容易に供給することができる。また、粉粒体供給装置1における供給部30が、ロボットのアームによって構成されているので、粉粒体の供給を高精度に行うことができる。
【0122】
なお、本実施形態では、粉粒体供給装置本体部100における第1保持部18は、エンドエフェクタとしてハンド部を保持せず、粉粒体の供給に関与しない形態について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、第1保持部18は、エンドエフェクタを保持してもよい。例えば、第1保持部18は、ベルトコンベア60に沿って搬送されてくる箱体50を、供給部30の直下の位置に移動させて配置するように、搬送されてくる箱体50の搬送をガイドするガイド部を保持してもよい。また、他の構成のエンドエフェクタを保持してもよい。
【0123】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る粉粒体供給装置について説明する。なお、上記第1実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0124】
第2実施形態では、第2保持部19が、供給部40を備えている。図9に、第2実施形態に係る粉粒体供給装置における供給部40の周辺について示した斜視図を示す。
【0125】
第2実施形態の供給部40は、容器部(第2容器部)41と、すりきりを行うすりきり部(第1部材)42と、すりきりを行いながら粉粒体を排出口に移動させるために粉粒体を収容領域の内部に収容したまま移動する可動部(可動部材)43と、第2保持部19と可動部43との間を接続する接続部(第2部材)44とを備えている。図9では、説明のために、容器部41について透視して示されている。
【0126】
第2保持部19は、接続部44を保持している。接続部44は、第2保持部19から前方に向けて突出するように、第2保持部19に取り付けられている。
【0127】
接続部44上には、容器部41、すりきり部42、可動部43が配置されている。接続部44が、容器部41、すりきり部42、可動部43を支持するように、容器部41、すりきり部42、可動部43が、接続部44上に取り付けられている。
【0128】
容器部41は、空間41cを有し、空間41cの内部に粉粒体を供給することが可能に構成されている。容器部41は、円筒状に形成された円筒部41aと、すりきり部42に近接した位置で円錐状に形成された円錐部41bとを有している。円錐部41bは、下方の先端部ですりきり部42に接続される。
【0129】
図10に、接続部44上に配置されたすりきり部42、可動部43についての斜視図を示す。
【0130】
すりきり部42は、平板状の板部42aと、円筒状の円筒部42bとを有している。板部42aは、接続部44に固定的に取り付けられている。これにより、すりきり部42が接続部44に固定的に取り付けられている。
【0131】
円筒部42bは、板部42aに接続されている。板部42aには、厚さ方向に自身を貫通するように、貫通口42cが形成されている。貫通口42cの周囲を取り囲む位置で、円筒部42bと板部42aとが接続されている。また、円筒部42bの内側の壁面が、貫通口42cを取り囲む板部42aの側面に連続するように、円筒部42bと板部42aとが接続されている。円筒部42bの内側の壁面と板部42aにおける貫通口42cとが、すりきり部42を貫通するように形成され、粉粒体を通過させる流路(第1流路)として機能する。この流路を通って、容器部41からすりきり部42を通って可動部43の収容領域43aに粉粒体を供給する。容器部41の内部の空間がすりきり部42の円筒部42bの内側の壁面と板部42aにおける貫通口42cとに連通するように、容器部41とすりきり部42とが接続されている。容器部41は、内部の空間が収容領域43aに粉粒体を通過させる流路に連通するようにすりきり部42に接続されているので、容器部41の内部の空間に粉粒体を投入することにより、流路に連続的に粉粒体を供給することができる。
【0132】
すりきり部42と接続部44との間には隙間が形成され、その隙間に可動部43が位置することが可能なように、可動部43、接続部44、すりきり部42が構成されている。そのため、すりきり部42と接続部44との間に隙間ができる位置に、すりきり部42が取り付けられている。本実施形態では、すりきり部42と接続部44との間に柱状部材42dが挟まれた状態で、すりきり部42が接続部44に取り付けられている。
【0133】
可動部43は、すりきり部42と接続部44との間に配置されている。可動部43には、すりきり部と接続部44とが互いに向かい合った対向方向に沿って自身を貫通し粉粒体を内部に収容可能な収容領域43aが形成されている。本実施形態では、可動部43に、2つの収容領域43aが形成されている。また、可動部43は、すりきり部42と接続部44との間で、接続部44の面上で水平方向に沿って移動可能に構成されている。可動部43がすりきり部42と接続部44との間の隙間に配置されて隙間内で移動するので、可動部43を隙間から取り出すことによって可動部43の交換を容易に行うことができる。
【0134】
可動部43は、収容領域43aとすりきり部42における貫通口42cとが連通した位置(第1位置)と、収容領域43aと排出口44aとが連通した位置(第2位置)とに移動可能に構成されている。また、可動部43は、収容領域43aとすりきり部42における貫通口42cとが連通した位置と、収容領域43aと排出口44aとが連通した位置との間を往復移動することが可能に構成されている。
【0135】
また、可動部43は、平板状に形成され収容領域43aの側面を画成する板部43bと、ピン43cと、ピン43cを中心に回転移動することが可能な接続プレート(プレート部材)43dとを有している。板部43bは接続プレート43dに取り付けられると共に、板部43bには収容領域43aが形成されている。接続プレート43dは、ピン43cを中心に回転移動することが可能に構成されている。また、可動部43は、すりきり部42と接続部44との間の隙間で回転移動することにより、収容領域43aとすりきり部42における貫通口42cとが連通した位置と、収容領域43aと排出口44aとが連通した位置との間を往復移動することが可能に構成されている。また、可動部43は、すりきり部42と接続部44との間の隙間を移動することによって、収容領域43aとすりきり部42における貫通口42cとが連通した位置と、収容領域43aと排出口44aとが連通した位置との間を往復移動することが可能に構成されている。
【0136】
接続プレート43dがピン43cを中心に接続部44上の面に沿って回転移動することにより、板部43bが接続部44上の面に沿ってピン43cを中心に回転移動する。従って、板部43bに形成された収容領域43aが、接続部44上の面に沿ってピン43cを中心に回転移動する。
【0137】
接続部44には、自身を貫通するように、貫通口としての排出口(第2流路)44aが形成されている。排出口44aは、粉粒体を通過させることが可能なように形成されている。本実施形態では、接続部44に、排出口44aが2つ形成されている。また、接続部44は、粉粒体供給装置本体部100の第2保持部19によって保持される被保持部44bを有している。
【0138】
本実施形態では、可動部43に2つの収容領域43aが形成され、接続部44に2つの排出口44aが形成されている。可動部43は、2つの収容領域43aのうちの一方側の収容領域43eが2つの排出口44aのうちの一方側の排出口44cに連通する位置に配置されたときには、他方側の収容領域43fはすりきり部42の円筒部42bの内側及び貫通口42cに連通する位置に配置されることが可能に構成されている(図12(b))。また、2つの収容領域43aのうちの他方側の収容領域43fが2つの排出口44aのうちの他方側の排出口44dに連通する位置に配置されたときには、一方側の収容領域43eはすりきり部42の円筒部42bの内側及び貫通口42cに連通する位置に配置されることが可能に構成されている(図12(a))。
【0139】
接続部44における、すりきり部42、可動部43、容器部41が取り付けられている側とは逆側の裏側には、駆動部(第2駆動部)45が配置されている。駆動部45は、ピン43cを介して接続プレート43dを回転移動させる際に駆動する。駆動部45が駆動されることにより、ピン43cを中心に接続プレート43dを接続部44上で水平方向に沿って回転移動させることが可能に構成されている。本実施形態では、駆動部45は、角度がおよそ90度の範囲内で、接続プレート43dを接続部44上で水平方向に沿って回転移動させることが可能に構成されている。駆動部45の駆動により、ピン43cを介して接続プレート43dが回転移動し、それに伴い、ピン43cを中心に板部43b及び板部43bに形成された収容領域43aを回転移動させることが可能に構成されている。また、駆動部45は、接続プレート43dの回転移動を正逆方向に行わせることにより、可動部43が、収容領域43aとすりきり部42における貫通口42cとが連通した位置と、収容領域43aと排出口44aとが連通した位置との間を往復移動することが可能に構成されている。駆動部45が接続プレート43dを回転移動させるので、可動部43による移動を高精度且つ自動的に行うことができる。
【0140】
このように構成された供給部40によって箱体50の内部に粉粒体を供給する際には、まず、容器部41の内部に粉粒体が供給される。容器部41の内部に粉粒体が供給されると、粉粒体が重力によって落下し、すりきり部42における円筒部42b、板部42aの貫通口42cを介して、可動部43における板部43bに形成された収容領域43aの内部に粉粒体が供給される。
【0141】
粉粒体が供給されることで、収容領域43aの上側の開口部の全体に亘って収容領域43aから粉粒体があふれ、収容領域43aの上側の開口部よりも高い位置に粉粒体が盛られている状態になると、収容領域43a内部の粉粒体について、すりきりを行うことが可能となる。
【0142】
収容領域43a内部の粉粒体について、すりきりを行う際には、すりきり部42の貫通口42cに連通した位置にある収容領域43aが接続部44に形成された排出口44aに連通した位置となるまで、可動部43を移動させる。
【0143】
図11に、すりきり部42の貫通口42cに連通した位置にある収容領域43aが接続部44に形成された排出口44aに連通した位置となるまで可動部43を移動させた際の、接続部44上に配置されたすりきり部42、可動部43についての斜視図を示す。
【0144】
収容領域43aの内部に粉粒体を収容した状態で可動部43が移動すると、収容領域43aが、すりきり部42の円筒部42bの内側の流路に連通した位置から外れ、一旦、収容領域43aがすりきり部42の下方の位置に配置される。収容領域43aが、円筒部42bの内側の流路に連通した位置からすりきり部42の下方の位置へ移動する際に、収容領域43a内部の粉粒体についてのすりきりが行われる。収容領域43aが、円筒部42bの内側の流路に接続された位置からすりきり部42の下方の位置へ移動すると、収容領域43aの上側の開口部からあふれ収容領域43aの上側の開口部よりも高い位置に盛られた粉粒体は、円筒部42bの内側の壁面によって掻き取られる。このように、収容領域43aの内部に収容された粉粒体のすりきりが行われ、収容領域43aの内部には、収容領域43aの形状によって定められた定量の粉粒体が収容された状態になる。
【0145】
可動部43は、収容領域43aがすりきり部42の下方に位置した状態から、図11に示されるように、収容領域43aが接続部44に形成された排出口44aに接続される位置まで移動する。収容領域43aが排出口44aに接続されると、収容領域43aの内部に収容された粉粒体は、重力によって排出口44aを通って落下する。これにより、供給部40の直下の位置に配置されている箱体50の内部に粉粒体が供給される。このとき、排出口44aを通して落下する粉粒体は、すりきり部42によってすりきりが行われた定量の粉粒体である。このように、すりきり部42によってすりきりの行われた定量の粉粒体が箱体50に供給される。
【0146】
また、駆動部45は、可動部43を、ピン43cを中心に連続的に往復させて回転移動させることが可能である。そのため、容器部41の内部に十分な量の粉粒体を供給しておけば、駆動部45が、可動部43を、ピン43cを中心に連続的に往復させて回転移動させることにより、排出口44aから連続的に定量の粉粒体を排出して箱体50に粉粒体を供給することができる。
【0147】
図12(a)、(b)を用いて、容器部41から2つの収容領域43aに供給される際の粉粒体の動作について説明する。
【0148】
図12(a)、(b)に、可動部43が2つの位置の間を往復移動する際に、可動部43がそれぞれの位置にあるときの容器部41、すりきり部42、可動部43、接続部44についての斜視図を示す。図12(a)は、可動部43に形成された2つの収容領域43aのうちの一方の側の収容領域43eがすりきり部42の円筒部42bの内側の流路及び容器部41に連通した状態について示されている。また、図12(b)は、可動部43に形成された2つの収容領域43aのうちの一方の側とは逆側の他方の側の収容領域43fがすりきり部42の円筒部42bの内側の流路及び容器部41に連通した状態について示されている。
【0149】
図12(a)に示される位置では、一方の側にある収容領域43eがすりきり部42の円筒部42bの内側の流路及び容器部41に連通しているので、容器部41の内部に収容された粉粒体が一方の側の収容領域43eの内部に供給される。収容領域43eに粉粒体が供給されると、可動部43がすりきり部42の下方の位置を通って、図12(b)に示される状態となるように移動する。可動部43がすりきり部42の下方の位置を通る際に、収容領域43aに収容された粉粒体がすりきり部42によってすりきられ、収容領域43eからあふれて収容領域43eの上側の開口部よりも高い位置に盛られた粉粒体が掻き取られる。
【0150】
その後、図12(b)に示される状態となると、すりきりが行われて定量の収容量の粉粒体が収容された一方の側の収容領域43eが、2つの排出口44aのうちの一方の側の排出口44cに連通する位置に配置される。これにより、一方の側の排出口44cから定量の粉粒体が排出される。
【0151】
このとき、図12(b)に示されるように、他方の側の収容領域43fは、すりきり部42の円筒部42bの内側の流路及び容器部41に連通する位置に配置されている。そのため、容器部41の内部に収容された粉粒体が、他方の側の収容領域43fの内部に供給される。このように、図12(b)に示される状態では、一方の側の収容領域43eに収容された粉粒体が排出口44cから排出されながら、容器部41の内部に収容された粉粒体が他方の側の収容領域43fに供給されるように構成されている。
【0152】
一方の側の収容領域43eに収容された粉粒体が排出口44cから排出されている間に、他方の側の収容領域43fに向けて粉粒体が供給されている。このとき、重力によって粉粒体が下方に供給されて、粉粒体が、容器部41からすりきり部42の円筒部42bの内側の流路及び板部42aに形成された貫通口42cを通って、他方の側の収容領域43fの内部に落下して供給される。
【0153】
図12(b)に示される状態で、一方の側の収容領域43eの内部に収容された粉粒体の排出口44cからの排出が行われ、他方の側の収容領域43fの内部に粉粒体が収容されると、可動部43が移動する。このとき、可動部43は、一方の側の収容領域43eがすりきり部42の円筒部42bの内側の流路及び容器部41に連通し、他方の側の収容領域43fが他方の側の排出口44dに連通した、図12(a)に示される状態となるように移動する。可動部43が図12(a)に示される状態となるように移動する際には、他方の側の収容領域43fが一旦すりきり部42の下方の位置を通過する。その際、他方の側の収容領域43fに収容された粉粒体についてのすりきりが行われる。
【0154】
可動部43が、図12(a)に示される状態となるまで移動すると、他方の側の収容領域43fが他方の側の排出口44dに連通する状態になる。従って、すりきりの行われた他方の側の収容領域43fの内部に収容された粉粒体が他方の側の排出口44dから排出される。また、このとき、一方の側の収容領域43eは、すりきり部42の円筒部42bの内側の流路及び容器部41に連通しているので、一方の側の収容領域43eに粉粒体を供給することができる。
【0155】
このように、図12(a)に示される状態と、図12(b)に示される状態とを交互に繰り返すことにより、それぞれの排出口44aから定量ごとの粉粒体の供給を行うことができる。
【0156】
本実施形態では、可動部43が、容器部41の内部に配置されるわけではなく、外部に晒されている。従って、可動部43に対しアクセスし易いように構成されている。そのため、可動部43が容器部41の内部に配置される構成と比べ、可動部43の板部43bを容易に交換することができるように構成されている。
【0157】
また、可動部43に対しアクセスし易い構成であるので、可動部43の周囲の清掃を容易に行うことができる。これにより、可動部43の周囲を清浄に保つことができる。
【0158】
次に、可動部43における板部43bと接続プレート43dとの間の接続部について説明する。図13(a)に、接続プレート43dにおける板部43bに接続される位置について拡大した斜視図を示す。
【0159】
接続プレート43dにおける板部43bと接続される側の端部の周辺位置には、接続プレート43dから厚さ方向に突出した突出部43gが形成されている。本実施形態では、接続プレート43dにおける端部の周辺位置に、厚さ方向に突出した突出部43gが3つ形成されている。
【0160】
図13(b)に、板部43bにおける接続プレート43dと接続される位置の周辺部分について拡大して示した斜視図を示す。板部43bにおける接続プレート43dと接続される位置には凹部43hが形成され、凹部43hには、接続プレート43dを厚さ方向に貫通する穴43iが形成されている。本実施形態では、凹部43hに、穴43iが、接続プレート43dにおける突出部43gに対応した位置に3つ形成されている。
【0161】
凹部43hに接続プレート43dにおける板部43bと接続される側の端部が差し込まれると共に、穴43iの内部に、接続プレート43dに形成された突出部43gが挿入されて嵌合されることにより、接続プレート43dと板部43bとが接続されている。
【0162】
図13(c)に、接続プレート43dと板部43bとが接続された接続部について拡大された斜視図を示す。本実施形態では、接続プレート43dと板部43bとは、互いに係合することによって取り付けられている。接続プレート43dと板部43bとが互いに係合することによって取り付けられているので、互いの係合を解除することで板部43bの取り外しを容易に行うことができると共に、接続プレート43dに板部43bを容易に取り付けることができる。従って、板部43bの交換を容易に行うことができる。
【0163】
このように、接続プレート43dから板部43bを容易に取り外すことができると共に、接続プレート43dに板部43bを容易に取り付けることができるので、板部43bを容易に交換することができる。
【0164】
本実施形態では、箱体50の内部に向けて定量ごとの粉粒体の供給を行う際に、粉粒体の供給量が、可動部43の板部43bに形成された収容領域43aの形状によって定まる。従って、所望の供給量に合わせて、適した供給量の収容領域43aを有する可動部43を選択することによって、所望の供給量による粉粒体の供給を行うことができる。本実施形態では、可動部43の板部43bの交換を容易に行うことができるので、所望の供給量に応じた収容領域43aを有する板部43bへの交換を容易に行うことができる。このように、所望する排出口44aから落下する粉粒体の量に応じて、可動部43における板部43bを変えることが可能である。つまり、所望する粉粒体の供給量に応じて、収容領域43aの形成された部分を変えることが可能である。可動部43における板部43bを変えることで粉粒体の供給量を変えることができるので、供給する粉粒体の量を容易に調節することができる。
【0165】
また、収容領域を変えることにより、粉粒体が箱体50の内部へ供給された際の粉粒体の供給位置を調節することが可能である。所望する排出口44aから落下する粉粒体の落下位置に応じて、可動部43における板部43bを変えることが可能である。つまり、所望する排出口44aから落下する粉粒体の落下位置に応じて、収容領域43aの形成された部分を変えることが可能である。可動部43における板部43bを変えることで粉粒体が排出口44aから落下する落下位置を変えることができるので、供給する粉粒体の位置を容易に変えることができる。
【0166】
図14(a)、(b)は、粉粒体の供給位置を調節するために、収容領域の形状を変えた場合の、収容領域について示した斜視図である。図14(a)には、同心円の形状に沿って粉粒体が箱体50の内部に供給されるように、収容領域43jが同心円状に形成された可動部43についての斜視図が示されている。
【0167】
図14(a)に示されるように、収容領域43jが同心円状に形成されているので、排出口44aから排出されて箱体50の内部に供給される粉粒体は、箱体50の内部で同心円を描くように供給される。このように、箱体50の内部に粉粒体によって所望の形状の模様を形成することができ、箱体50の内部の見た目を楽しくすることができる。
【0168】
また、図14(b)に示されるように、収容領域を文字状に形成し、箱体50の内部に供給される粉粒体を、文字の形状に沿って供給することができる。図14(b)には、文字の例として、例えば「勝」の形状に沿って収容領域43kが形成された場合の、収容領域43kについての斜視図を示す。
【0169】
このように、文字の形状に沿って箱体50の内部に粉粒体を供給することができるので、箱体50の内部の見た目を楽しくすることができる。また、箱体50の内部に、粉粒体によってメッセージを残すことが可能となる。これにより、例えば箱体50が市場に流通した後に箱体50を手に取った人に対し、メッセージを伝えることができる。
【0170】
なお、第2実施形態の粉粒体供給装置において、所望する粉粒体の供給量、供給位置に応じて、適した収容領域を有する可動部の板部を使用する形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。第1実施形態の粉粒体供給装置においても、所望する粉粒体の供給量、供給位置に応じて、適した収容領域を有する可動部の板部を選択して使用してもよい。また、他の形態の粉粒体供給装置においても、所望する粉粒体の供給量、供給位置に応じて、適した収容領域を有する可動部の板部を選択して使用してもよい。
【0171】
また、本実施形態では、可動部43における板部43bの交換を容易に行うことができるので、供給量だけでなく、模様や文字といった供給される粉粒体の位置に応じて、所望の板部43bを取り付けることができる。従って、所望の供給量、形状に応じた可動部43の板部43bの取り付けを容易に行うことができ、使い勝手のよい粉粒体供給装置を提供することができる。
【0172】
なお、上記実施形態においては、可動部43がピン43cを中心に回転移動することにより、可動部43が図12(a)に示される位置と図12(b)に示される位置との間を移動する形態について説明した。しかしながら、本発明は上記実施形態に限定されない。可動部は、直線的な移動によって粉粒体についてのすりきりを行うための移動を行ってもよい。
【0173】
図15は、可動部46が直線的に移動することによって収容領域46a、46bの内部の粉粒体についてのすりきりを行う形式の供給部40aについて、分解して示した斜視図である。
【0174】
供給部40aは、接続部44と、すりきり部42と、容器部48と、可動部46と、シリンダ部47とを備えている。可動部46は、板状に形成されていると共に、略90度に屈曲され、断面がL字状となるように形成されている。また、可動部46は、2つの収容領域46a、46bを有している。
【0175】
シリンダ部47は、シリンダ部47に形成された穴から突出して配置された突出部47aを備えている。突出部47aは、シリンダ部47から可動部46の方に突出するように、シリンダ部47に取り付けられている。本実施形態では、シリンダ部47は、2つの突出部47aを備えている。本実施形態では、突出部47aは、円柱状の形状を有している。また、突出部47aが挿入されている穴は、突出部47aの形状に対応して円筒状に形成されている。
【0176】
突出部47aは、ボルト47bによって可動部46に取り付けられている。可動部46には、ボルト47bを通す穴が形成されている。突出部47aが可動部46に当接した状態で、可動部46における容器部48側の位置から、ボルト47bを、可動部46に形成された穴を通して突出部47aに締結することにより、突出部47aが可動部46に取り付けられている。
【0177】
また、突出部47aは、シリンダ部47から突出する突出量を変更することが可能に構成されている。シリンダ部47の内部には、不図示の駆動部が配置されており、駆動部が駆動することにより、突出部47aがシリンダ部47からの突出量を変更するように移動することが可能に構成されている。
【0178】
図15に示されるように構成された供給部40aを動作させたときのそれぞれの状態の可動部46について、図16図17を用いて説明する。
【0179】
図16には、可動部46がシリンダ部47側に位置している状態について示されている。このとき、可動部46におけるシリンダ部47側に形成された一方の収容領域46aが、接続部44に形成された排出口44aのうち、シリンダ部47側に形成された一方の排出口44aと連通している。また、可動部46におけるシリンダ部47側とは逆側の他方の位置に形成された収容領域46bが、容器部48からすりきり部42に粉粒体を供給する粉粒体の流路に連通している。
【0180】
この状態では、可動部46におけるシリンダ部47側とは逆側の他方の位置に形成された収容領域46bの内部に容器部48から粉粒体が供給される。また、可動部46におけるシリンダ部47側に形成された一方の収容領域46aの内部に収容されている粉粒体が排出口44aを通って排出される。
【0181】
可動部46におけるシリンダ部47側に形成された一方の収容領域46aに収容された粉粒体の排出口44aからの排出と、可動部46におけるシリンダ部47側とは逆側の他方の位置に形成された収容領域46bへの粉粒体の供給とが行われると、可動部46は、図17に示される状態となるように移動する。
【0182】
可動部46が移動する際には、シリンダ部47から突出した突出部47aが容器部48の方へ移動することにより、可動部46が突出部47aによって押されることにより行われる。突出部47aの先端部がシリンダ部47から離間する方向に突出部47aが移動することにより、可動部46が容器部48の方へ押し出されて、可動部46が容器部48に近接する方向に移動する。
【0183】
可動部46が図17に示される状態になると、可動部46におけるシリンダ部47側とは逆側の他方の位置に形成された収容領域46bと、接続部44に形成された排出口44aのうち、シリンダ部47とは逆側に形成された他方の排出口44aとが連通している。また、可動部46におけるシリンダ部47側の一方の位置に形成された収容領域46aと、容器部48からすりきり部42に粉粒体を供給する粉粒体の流路とが連通している。
【0184】
従って、図16に示された状態で可動部46におけるシリンダ部47側とは逆側の他方の位置に形成された収容領域46bに収容された粉粒体が、シリンダ部47とは逆側に形成された他方の排出口44aを通って排出される。また、可動部46におけるシリンダ部47側の一方の位置に形成された収容領域46aの内部に、容器部48から粉粒体が供給される。
【0185】
また、図16に示される状態から図17に示される状態へ可動部46が移動するときに、すりきり部42によって、シリンダ部47側とは逆側の収容領域46bの内部に収容された粉粒体についてのすりきりが行われる。可動部46が移動する際に、収容領域46bがすりきり部42の下方の位置を通過し、収容領域46bの上側の開口部からあふれて収容領域46bの上側の開口部よりも高い位置に盛られた粉粒体が、すりきり部42の内側の壁面によって掻き取られる。このように、収容領域46bの内部に収容された粉粒体のすりきりが行われ、収容領域46bの内部には定められた定量の粉粒体が収容された状態になる。
【0186】
可動部46におけるシリンダ部47側に形成された一方の収容領域46aへの粉粒体の供給と、可動部46におけるシリンダ部47側とは逆側の他方の位置に形成された収容領域46bに収容された粉粒体の排出口44aからの排出とが行われると、可動部46は、再び図16に示される状態となるように移動する。
【0187】
可動部46が図17に示される状態から図16に示される状態に移動する際には、突出部47aがシリンダ部47の方へ移動することにより、可動部46が突出部47aによって引っ張られて、可動部46がシリンダ部47の方へ移動する。突出部47aの先端部がシリンダ部47に近接する方向に突出部47aが移動することにより、可動部46が容器部48の方へ引き付けられて、可動部46がシリンダ部47に近接する方向に移動する。
【0188】
可動部46が、図16に示される位置と図17に示される位置とに連続的に往復して移動することにより、収容領域46a、46b内部への粉粒体の供給と、収容領域46a、46bに収容された粉粒体についてのすりきりと、排出口44aからの粉粒体の排出を連続的に行うことができる。
【0189】
このように直線的な移動によって粉粒体についてのすりきりを行うための移動が行われるので、回転移動を行わせるために必要であったピン、リンク等の機構が不要になる。そのため、供給部40aの構成を簡易にすることができる。従って、供給部40aを小型化することができる。また、供給部40aの製造コストを少なく抑えることができる。
【0190】
また、本実施形態では、可動部46をシリンダ部47に取り付けるためのボルト47bが、外側に晒された位置に設けられている。ボルト47bが外側に晒された位置に設けられているので、ボルト47bの取り外しを容易に行うことができる。従って、可動部46の交換作業を容易に行うことができる。
【0191】
上述のように、所望する排出口44aからの粉粒体の供給量に応じて、収容領域46a、46bの形成された可動部46を交換する場合がある。また、所望する排出口44aからの粉粒体の落下位置に応じて、収容領域46a、46bの形成された可動部46を交換する場合がある。その場合、可動部46を交換する交換作業が必要になる。その際、供給部40aによれば、可動部46の交換作業を容易に行うことができる。従って、粉粒体の供給量の調節や、粉粒体の落下位置の変更を容易に行うことができる。
【0192】
また、可動部46の取り外しを容易に行うことができるので、すりきり部42の周辺の清掃を容易に行うことができる。従って、メンテナンス性の良好な供給部40aを提供することができる。
【0193】
なお、上記実施形態では、接続部44上に容器部48、すりきり部42、可動部46が支持される形式の供給部40aにおいて、可動部46が直線的に移動する形式について説明した。しかしながら、本発明は上記実施形態に限定されない。他の形式の供給部においても、可動部が直線的に移動する形式の供給部が採用されてもよい。例えば、第1実施形態のように、固定板及び可動部が容器部の内部に収容され、排出口の形成された底部が容器部の一部を構成した形式の供給部において、可動部が直線的に移動するように、供給部が構成されてもよい。また、第1実施形態や第2実施形態以外の形式の供給部において、可動部が直線的に移動する構成が採用されてもよい。
【0194】
(別の実施形態)
上記実施形態では、可動部を回転移動させることによって、収容領域の内部に収容された粉粒体のすりきりを行うと共に、すりきりの行われた粉粒体を排出口まで移動させる構成について説明した。また、可動部を直線的に移動させることによって、収容領域の内部に収容された粉粒体のすりきりを行うと共に、すりきりの行われた粉粒体を排出口まで移動させる構成について説明した。しかしながら、本発明は上記実施形態に限定されず、可動部による回転移動あるいは直線的な移動以外の移動によって、収容領域の内部に収容された粉粒体のすりきりを行うと共に、すりきりの行われた粉粒体を排出口まで移動させるように構成されてもよい。
【0195】
また、上記実施形態では、可動部が往復移動することにより、粉粒体のすりきりを連続的に行いながら粉粒体を箱体に連続的に供給する構成について説明した。しかしながら、本発明は上記実施形態に限定されず、粉粒体のすりきり及び粉粒体の供給を連続的に行う必要がなければ、可動部は往復移動しなくてもよい。
【符号の説明】
【0196】
30 供給部
31b 底部
31f 固定板
31j 可動部
31l 収容領域
100 粉粒体供給装置本体部
図1
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