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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-06
(45)【発行日】2022-04-14
(54)【発明の名称】照明用ユニット及び照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/02 20060101AFI20220407BHJP
   F21V 29/77 20150101ALI20220407BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20220407BHJP
   F21V 21/00 20060101ALI20220407BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20220407BHJP
   F21V 29/507 20150101ALI20220407BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220407BHJP
【FI】
F21S8/02 420
F21V29/77
F21V29/503
F21V21/00 130
F21V17/00 200
F21V17/00 155
F21V29/507
F21Y115:10 300
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2017088639
(22)【出願日】2017-04-27
(65)【公開番号】P2018186047
(43)【公開日】2018-11-22
【審査請求日】2020-04-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】特許業務法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】松井 信樹
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-119148(JP,A)
【文献】特開2017-041333(JP,A)
【文献】特開2013-089580(JP,A)
【文献】特開2011-146271(JP,A)
【文献】特開2007-134067(JP,A)
【文献】特開2008-147044(JP,A)
【文献】特開2013-045710(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/02
F21V 29/77
F21V 29/503
F21V 21/00
F21V 17/00
F21V 29/507
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部に開口が形成される枠体と、
前記枠体の他端部側に配置されるヒートシンクと、
前記ヒートシンクに設けられ、前記開口に臨む光源と、
前記枠体の外周壁から突出する突起であって、前記枠体の外周壁に重なり、前記光源の光取出方向側に設けられる配光用部材を係止する係止部と、
を備えた照明用ユニットであって
前記係止部は、前記枠体を挿入可能な筒状の前記配光用部材の一端部に設けられた切欠き溝の底部から周方向の一方向側へ延びる延伸部内に配置されることにより、前記配光用部材を前記配光用部材の軸方向への移動を規制し、
前記配光用部材は、前記ヒートシンク側から前記照明用ユニットが埋込孔に挿通されたときに前記配光用部材を前記埋込孔に嵌めるための複数の取付部材を備え、
前記複数の取付部材は、前記配光用部材の外周に沿って取り付けられた取付部と、前記配光用部材の軸方向の一端側の周端面に沿う支持部と、前記支持部から前記配光用部材の内周側へ突出する突出部とを有し、
前記照明用ユニットは、
前記枠体の外周に設けられ、前記突出部の前記周方向の両端部のうち、前記一方向側の端部に当接することにより、前記周方向の前記一方向への前記配光用部材の回転を規制する回転規制部、
をさらに備え、
前記回転規制部は、前記突出部の前記一方向の反対方向側の端部に当接することにより、前記反対方向への前記配光用部材の回転を規制する第1規制部と、前記突出部の前記周方向の前記一方向側の端部に当接することにより、前記一方向への前記配光用部材の回転を規制する第2規制部とを有する、
照明用ユニット。
【請求項2】
前記枠体は、前記光源の前記光取出方向側に臨む反射面が形成される請求項1に記載の照明用ユニット。
【請求項3】
前記係止部は、前記枠体の外周に沿って複数設けられ、各係止部が、前記配光用部材に設けられた複数の切欠き溝の各々の前記延伸部内に配置されることにより、前記配光用部材を前記配光用部材の軸方向への移動を規制する請求項1又は2に記載の照明用ユニット。
【請求項4】
前記回転規制部は、前記複数の取付部材のうち、一の取付部材の前記突出部に対応する位置に設けられる請求項1~3のいずれか1項に記載の照明用ユニット。
【請求項5】
前記一の取付部材以外の他の取付部材に対応する位置に、前記他の取付部材の前記突出部の前記反対方向側の端部に当接することにより、前記一方向への前記配光用部材の回転を規制する他の回転規制部、
をさらに備える請求項4に記載の照明用ユニット。
【請求項6】
前記係止部は、第1の配光用部材と第2の配光用部材との2つの前記配光用部材を交換可能に係止する請求項1~5のいずれか1項に記載の照明用ユニット。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の照明用ユニットと、
筒状に形成され、一端部側が前記係止部により前記枠体に係止される第1の配光用部材と、
前記第1の配光用部材の他端側に配置され光を放射する開口を有するカバーと、
を備える照明装置。
【請求項8】
前記第1の配光用部材内に配置され、前記カバーの前記開口以外に重なる遮光板、
をさらに備える請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記カバーは、樹脂材料により形成され、
前記遮光板は、金属材料により形成される請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
前記第1の配光用部材内において前記光源の光取出方向側に配置されるレンズと、
前記第1の配光用部材内において前記枠体との間に前記光源を挟む位置に配置され、一端側に前記レンズを保持する筒状のレンズホルダと、
をさらに備える請求項7~9のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項11】
請求項1~6のいずれか1項に記載の照明用ユニットと、
前記係止部により前記枠体に係止される第2の配光用部材と、
前記第2の配光用部材内において、前記光源の光取出方向側に配置されるレンズと、
前記第2の配光用部材内において前記枠体との間に前記光源を挟む位置に配置され、一端側に前記レンズを保持する筒状のレンズホルダと、
前記レンズホルダの前記一端側に配置され前記レンズホルダを保持し、光を放射する開口を有するカバーと、
を備える照明装置。
【請求項12】
前記レンズは、前記光源から出射される光を楕円状に配光する請求項11に記載の照明装置。
【請求項13】
前記レンズホルダは、回転可能に前記第2の配光用部材内に配置され、
前記レンズは、前記レンズホルダとともに回転可能に前記レンズホルダに保持される請求項11または請求項12に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明用ユニット及び照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ピンホールライトやダウンライト(ユニバーサル)等の種々の照明装置が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-048996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなダウンライトやピンホールライト等の種々の照明装置において、共通する構成については、複数の照明装置において利用可能であることが望まれている。しかしながら、上記の従来技術では、器具本体(配光用部材)と放熱フィン(ヒートシンク)を一体的に接合するため、ヒートシンク等を含む照明ユニットを他の照明装置の構成として利用することが難しい。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、種々の照明装置の構成としての利用を容易化することができる照明用ユニット及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る照明用ユニットは、一端部に開口が形成される枠体と、前記枠体の他端部側に配置されるヒートシンクと、前記ヒートシンクに設けられ、前記開口に臨む光源と、前記枠体の外周壁から突出する突起であって、前記枠体の外周壁に重なり、前記光源の光取出方向側に設けられる配光用部材を係止する係止部と、を備えた照明用ユニットである。前記係止部は、前記枠体を挿入可能な筒状の前記配光用部材の一端部に設けられた切欠き溝の底部から周方向の一方向側へ延びる延伸部内に配置されることにより、前記配光用部材を前記配光用部材の軸方向への移動を規制する。前記配光用部材は、前記ヒートシンク側から前記照明用ユニットが埋込孔に挿通されたときに前記配光用部材を前記埋込孔に嵌めるための複数の取付部材を備える。前記複数の取付部材は、前記配光用部材の外周に沿って取り付けられた取付部と、前記配光用部材の軸方向の一端側の周端面に沿う支持部と、前記支持部から前記配光用部材の内周側へ突出する突出部とを有する。前記照明用ユニットは、前記枠体の外周に設けられ、前記突出部の前記周方向の両端部のうち、前記一方向側の端部に当接することにより、前記周方向の前記一方向への前記配光用部材の回転を規制する回転規制部をさらに備える。前記回転規制部は、前記突出部の前記一方向の反対方向側の端部に当接することにより、前記反対方向への前記配光用部材の回転を規制する第1規制部と、前記突出部の前記周方向の前記一方向側の端部に当接することにより、前記一方向への前記配光用部材の回転を規制する第2規制部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、種々の照明装置の構成としての利用を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る照明ユニットを示す斜視図である。
図4図4は、第1の実施形態に係る照明装置の要部を示す図である。
図5図5は、第1の実施形態に係る照明装置の要部を示す斜視図である。
図6図6は、第1の実施形態に係る照明装置の要部を示す平面図である。
図7図7は、第1の実施形態に係るカバーを示す斜視図である。
図8図8は、第1の実施形態に係るレンズホルダを示す斜視図である。
図9図9は、第1の実施形態に係るレンズの配置を示す平面図である。
図10図10は、第2の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。
図11図11は、第2の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。
図12図12は、第2の実施形態に係る照明装置の要部を示す図である。
図13図13は、第2の実施形態に係る照明装置の要部を示す斜視図である。
図14図14は、第2の実施形態に係る照明装置の要部を示す平面図である。
図15図15は、第2の実施形態に係るカバーとレンズホルダとの関係を示す斜視図である。
図16図16は、第2の実施形態に係るレンズの配置を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の第1の実施形態においては、照明用ユニット2を用いたスポットライトである照明装置1について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する第1の実施形態に係る照明装置1により照明用ユニットの用途が限定されるものではない。照明用ユニットは、照明装置1に限らず、利用可能な照明装置であれば、目的に応じてどのような照明装置に用いられてもよい。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0010】
(第1の実施形態)
まず、図1及び図2を用いて、照明装置1の構成の概要を説明する。図1及び図2は、第1の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。具体的には、図1は、照明装置1のヒートシンク20の配置側から見た斜視図である。また、図2は、照明装置1の配光用ユニット3の配置側から見た斜視図である。
【0011】
照明装置1は、照明用ユニット2と、配光用ユニット3とを有する。照明用ユニット2は、枠体10と、ヒートシンク20と、光源30(図3参照)とを有する。また、配光用ユニット3は、配光用部材としてのバッフル40と、カバー50と、レンズホルダ60(図6参照)、レンズ65とを有する。
【0012】
まず、照明用ユニット2の各構成について説明する。図3に示すように、枠体10は、有底円筒状の基部11と、基部11の開口側の周端から突出する係止部12とを有する。図3は、第1の実施形態に係る照明ユニットを示す斜視図である。また、図1に示すように、ヒートシンク20は、リブ部21と、リブ部21から放射状に延びるフィン部22とを有する。また、光源30は、一面に発光素子311が設置される基板31と、基板31を保持する保持部材32とを有する。例えば、発光素子311は、LED(Light Emitting Diode)であり、光源30は、チップオンボード(COB:Chip On Board)等であってもよい。また、例えば、保持部材32は、COBホルダ等であってもよい。
【0013】
枠体10の基部11の底部111は、中央部分が開口しており、底部111の開口部分に光源30が配置される。図3に示すように、基部11の底部111には、発光素子311が設置される一面を基部11の開口に向けて配置される。以下では、発光素子311から基部11の開口に向かう方向を「光源30の光取出方向」とする場合がある。
【0014】
基部11の底部111の外面側にヒートシンク20が配置される。例えば、底部111の中央部分に重なる位置に、ヒートシンク20のリブ部21が配置される。ヒートシンク20は、フィン部22がねじ部材221により、基部11の取付部112に設けられた挿通孔にねじ止めさせることにより、枠体10に取り付けられる。
【0015】
また、光源30は、保持部材32がねじ部材321により、リブ部21に設けられた挿通孔にねじ止めさせることにより、ヒートシンク20に取り付けられる。これにより、光源30とヒートシンク20とが熱的に接触する。このように、光源30の基板31の裏面側に、ヒートシンク20が設けられることにより、基板31からの熱を裏面側のヒートシンク20へ効率的に伝熱することができる。
【0016】
基部11には、開口に向かうにつれて径を大きくする傾斜面である反射面13が形成される。このように、基部11には、光取出方向側に臨む反射面13が形成される。
【0017】
係止部12は、基部11において反射面13が形成される部分の外周壁に設けられる。例えば、基部11の外周壁には、3つの係止部12が、外周に沿って等間隔で設けられる。例えば、3つの係止部12が、基部11の外周壁に沿って120°間隔で設けられる。図3に示す例では、3つの係止部12が、基部11において反射面13が形成される部分の外周壁に設けられる。
【0018】
また、基部11の開口側の外周端には、径方向へ延びる載置部121が設けられる。例えば、基部11の外周壁には、3つの載置部121が、開口側の外周端に沿って等間隔で設けられる。例えば、3つの載置部121が、開口側の外周端に沿って120°間隔で設けられる。図3に示す例では、3つの載置部121が、3つの係止部12の各々に重なる位置に設けられる。
【0019】
また、基部11の底部111側の外周には、回転規制部14や回転規制部15が設けられる。回転規制部14は、径方向へ突出する第1規制部141と、挿通部454が挿通可能な幅だけ基部11の周方向に第1規制部141から離間し、径方向へ突出する第2規制部142とを有する。回転規制部15は、径方向へ突出する。例えば、基部11の外周壁には、1つの回転規制部14と2つの回転規制部15が、開口側の外周端に沿って等間隔で設けられる。例えば、1つの回転規制部14の第1規制部141と2つの回転規制部15が、開口側の外周端に沿って120°間隔で設けられる。
【0020】
次に、配光用ユニット3の各構成について説明する。図1に示すように、バッフル40は、円筒状に形成される。ここで、バッフル40の内径は、枠体10の基部11において載置部121を含む部分の外径よりも大きく、枠体10の基部11において係止部12を含む部分の外径よりも小さいものとする。また、バッフル40の軸方向の一端部には、切欠き溝41が設けられる。また、バッフル40の軸方向の他端部には、径方向へ延びるフランジ部42が外周に沿って形成される。
【0021】
また、バッフル40の軸方向の他端部には、取付溝43が設けられる。例えば、バッフル40の他端部には、3つの取付溝43が、他端部側の外周端に沿って等間隔で設けられる。例えば、3つの取付溝43が、他端部側の外周端に沿って120°間隔で設けられる。また、取付溝43内には、後述するカバー50の引掛孔511を係止する引掛部431が設けられる。
【0022】
ここで、図4図6を用いて、照明用ユニット2と配光用ユニット3との取付けについて説明する。図4は、第1の実施形態に係る照明装置の要部を示す図である。具体的には、図4は、係止部12と切欠き溝41との連結部分を示す図である。図5は、第1の実施形態に係る照明装置の要部を示す斜視図である。具体的には、図5は、回転規制部14と固定部材45との関係を示す図である。図6は、第1の実施形態に係る照明装置の要部を示す平面図である。
【0023】
切欠き溝41は、底部411と、底部411から周方向の一方向側へ延びる延伸部412とを有する。図6に示す例では、切欠き溝41は、底部411から時計回りの方向側へ延びる延伸部412を有する。以下では、図6中の時計回りの方向を「一方向」とする。切欠き溝41の底部411の幅は、係止部12の周方向の幅よりも大きく、係止部12が挿通可能であるものとする。また、切欠き溝41の延伸部412の高さは、係止部12の枠体10の軸方向の高さよりも大きく、係止部12が挿通可能であるものとする。例えば、基部11の外周壁には、3つの切欠き溝41が、軸方向の一端側の外周端に沿って等間隔で設けられる。例えば、3つの切欠き溝41が、軸方向の一端側の外周端に沿って120°間隔で設けられる。図6に示す例では、3つの切欠き溝41が、枠体10の3つの係止部12の各々に対応する位置に設けられる。
【0024】
例えば、バッフル40内には、枠体10が開口側から軸を揃えて挿入される。具体的には、バッフル40内には、3つの切欠き溝41の位置に3つの係止部12の各々を重ねて、枠体10が開口側から軸を揃えて挿入される。また、枠体10は、各係止部12が対応する切欠き溝41の底部411付近に到達までバッフル40内に挿入された状態において、一方向へ回転される。これにより、枠体10の各係止部12が対応する切欠き溝41の延伸部412内に配置される。このように、係止部12が切欠き溝41の延伸部412内に配置されることにより、バッフル40を枠体10に対してバッフル40の軸方向への移動を規制することができる。なお、照明装置1は、切欠き溝41の外周端付近に形成されるテーパ部413や、延伸部412に形成されるテーパ部414により、係止部12が切欠き溝41内に案内され、係止部12が延伸部412内に配置されやすくすることができる。以下では、係止部12が切欠き溝41の延伸部412内に配置された状態における枠体10の位置を「枠体10の固定位置」とする場合がある。
【0025】
枠体10の固定位置において、バッフル40には、1つの回転規制部14と2つの回転規制部15とに各々対応する位置に3つの取付部材45-1、45-2、45-3が設けられる。図6に示すように、回転規制部14に対応する位置には、取付部材45-1が設けられ、2つの回転規制部15に対応する位置には、取付部材45-2、45-3が各々設けられる。なお、取付部材45-1~45-3を区別しない場合、取付部材45と記載する。
【0026】
図6に示すように、バッフル40の外周には、取付部材45が周方向へ沿って等間隔で取り付けられる。例えば、3つの取付部材45-1、45-2、45-3が、バッフル40の外周に沿って120°間隔で設けられる。例えば、照明装置1は、取付部材45により天井等に設けられた埋込孔に固定される。具体的には、照明装置1は、バッフル40の外周から外側へ向かって延びる取付部材45により埋込孔に嵌り、天井に設置される。
【0027】
また、取付部材45は、弾性材料等により形成される。照明装置1における取付部材45は、照明装置1の設置(取付)に用いられる板ばねである。例えば、照明装置1の設置者は、取付部材45を押し狭めた状態でヒートシンク20側から照明装置1を埋込孔に挿通する。バッフル40が埋込孔に挿通された後、天井裏において、取付部材45が自身の付勢により元の状態に広がることにより、バッフル40が埋込孔に嵌り、照明装置1が天井に設置される。
【0028】
取付部材45は、バッフル40から離れる方向にフランジ部42に沿って延びる延伸部451と、延伸部451に連続しバッフル40の外周壁に取り付けられる取付部452と、バッフル40の軸方向の一端側の周端面に沿う支持部453とを有する。また、取付部材45は、支持部453からバッフル40の内周側へ突出する突出部454を有する。また、取付部材45は、取付部452がねじ部材455によりバッフル40の外周壁にねじ止めされることにより、バッフル40に取り付けられる。
【0029】
図6に示すように、枠体10の固定位置において、取付部材45-1の突出部454は、回転規制部14の第1規制部141と第2規制部142との間に位置する。すなわち、バッフル40に取り付けられた取付部材45-1の突出部454には、バッフル40の軸を中心とする回転方向の両方向に、第1規制部141と第2規制部142とが位置する。そのため、バッフル40が枠体10に対してバッフル40の軸を中心とする回転が規制される。具体的には、取付部材45-1の突出部454は、一方向とは反対方向側の端部に第1規制部141が当接することにより、反対方向へのバッフル40の回転を規制する。これにより、取付部材45-1の突出部454は、枠体10の固定位置からさらに回転する方向へのバッフル40の回転を抑制することができ、係止部12に係る負荷を抑制することができる。
【0030】
また、取付部材45-1の突出部454は、一方向側の端部に第2規制部142が当接することにより、一方向へのバッフル40の回転を規制する。これにより、取付部材45-1の突出部454は、枠体10の固定位置から回転前の位置に戻る方向へのバッフル40の回転を抑制することができる。したがって、照明装置1は、枠体10の係止部12が切欠き溝41から外れることを抑制できる。
【0031】
また、図6に示すように、枠体10の固定位置において、取付部材45-2や取付部材45-3の突出部454は、回転規制部15の一方向側から回転規制部15に当接する。そのため、取付部材45-2や取付部材45-3の突出部454は、一方向とは反対方向側の端部に回転規制部15が当接することにより、反対方向へのバッフル40の回転を規制する。これにより、取付部材45-2や取付部材45-3の突出部454は、枠体10の固定位置からさらに回転する方向へのバッフル40の回転を抑制することができ、係止部12に係る負荷を抑制することができる。
【0032】
このように、照明装置1は、一方向へのバッフル40の回転を規制する第2規制部142を有する回転規制部14を1つのみ有する。これにより、バッフル40は、回転規制部14に対応する取付部材45-1をバッフル40から取り外されることにより、枠体10に対して一方向に回転可能になる。したがって、照明装置1の設置者等は、回転規制部14に対応する取付部材45-1をバッフル40から取り外し、バッフル40を枠体10に対して一方向に回転させることにより、係止部12と切欠き溝41との連結を解除することができる。すなわち、照明装置1の設置者等は、取付部材45-2及び取付部材45-3を取り外すことなく、回転規制部14に対応する取付部材45-1のみを取り外すことにより、容易に照明用ユニット2から配光用ユニット3を取り外すことができる。したがって、照明装置1の設置者等は、照明用ユニット2に種々の配光用ユニットを取り付け可能となる。このように、照明用ユニット2は、係止部12等の種々の照明装置の構成としての利用を容易化することができる。
【0033】
ここから、図7図9を用いて、配光用ユニット3のカバー50等について説明する。図7は、第1の実施形態に係るカバーを示す斜視図である。図8は、第1の実施形態に係るレンズホルダを示す斜視図である。図9は、第1の実施形態に係るレンズの配置を示す平面図である。
【0034】
図7に示すように、カバー50は、円板状に形成され、また、図1及び図2に示すように、カバー50は、バッフル40の他端部側に配置される。カバー50は、バッフル40のフランジ部42の光取出方向側に臨む面に沿って配置される。例えば、カバー50は、樹脂材料により形成される。
【0035】
カバー50の一面には、突出片51が設けられる。例えば、カバー50の一面には、3つの突出片51が、カバー50の周方向に沿って等間隔で設けられる。例えば、3つの突出片51が、カバー50の周方向に沿って120°間隔で設けられる。また、突出片51の先端部には、バッフル40の引掛部431に係止される引掛孔511が形成される。図1に示すように、カバー50は、カバー50の突出片51が取付溝43内に配置され、突出片51の引掛孔511が取付溝43の引掛部431に係止されることにより、バッフル40に取り付けられる。
【0036】
カバー50の中央部には、円形の開口部52が形成される。これにより、照明装置1においては、カバー50の開口部52により照明装置1外へ光が放射される。また、カバー50の一面には、開口部52の周付近に、規制片53が設けられる。例えば、2つの規制片53が、開口部52の周方向に沿って等間隔で設けられる。例えば、2つの規制片53が、開口部52の周方向に沿って180°間隔で設けられる。
【0037】
また、カバー50の一面には、開口部52の周付近に沿って案内壁54が設けられる。案内壁54は、後述するレンズホルダ60の基部61の形状に沿って配置される。例えば、6つの案内壁54が、開口部52の周方向に沿って等間隔で設けられる。例えば、6つの案内壁54が、開口部52の周方向に沿って60°間隔で設けられる。
【0038】
カバー50の一面には、開口部52及び案内壁54に沿う円環状の遮光板55が配置される。遮光板55は、アルミ等の金属材料により形成される。また、遮光板55には、カバー50の規制片53に重なる位置に、挿通孔551、552が設けられる。遮光板55は、挿通孔551、552にカバー50の2つの規制片53が各々挿通されることにより、カバー50に対する移動が規制される。このように、カバー50において、光が放射される開口部52の周辺に遮光板55を配置することにより、カバー50を透過して照明装置1外へ光が漏れることを抑制できる。また、挿通孔551は円形状、挿通孔552は径方向に長い長穴形状としている。これにより、挿通孔551では径方向、周方向ともに位置決めを行いつつ、挿通孔552は孔や規制片(例えば規制片53等)の加工誤差を許容しながら周方向の位置決めを果たすことが可能となる。
【0039】
バッフル40内において、枠体10とカバー50との間にはレンズホルダ60やレンズ65が配置される。図8に示すように、レンズホルダ60は、有底円筒状の基部61を有する。例えば、レンズホルダ60は、ポリカーボネート等の樹脂材料により形成されてもよい。
【0040】
また、基部61の一方の外周端62には、内周から中心に延び、基部61の軸方向に窪んだ段差部621が形成される。外周端62は、レンズホルダ60の底部63とは反対側の端部である。また、外周端62は、段差部621に重ねて内周から中心に延びる第1規制部622が形成される。例えば、外周端62は、2つの第1規制部622が形成される。また、外周端62は、段差部621に重ねて内周から中心に延びる第2規制部623が形成される。例えば、外周端62は、3つの第2規制部623が形成される。図8に示すように、第1規制部622と第2規制部623とは異なる形状である。こうすることで、レンズ65の表裏を間違えずに取り付けることが可能となる。
【0041】
また、レンズホルダ60の底部63は、中央に開口部631が形成されており、底部63の開口部631をカバー50の開口部52に重ねて配置される。レンズホルダ60の底部63に重なる位置には、カバー50に設けられた遮光版55が位置する。
【0042】
レンズホルダ60の外周端62には、レンズ65が配置される。図9に示すように、レンズ65は、外形が外周端62の段差部621と同様の形状に形成されており、レンズホルダ60に対して、レンズホルダ60の軸を中心とする回転方向に位置固定されて外周端62に嵌る。
【0043】
また、図6に示すように、レンズホルダ60の外周端62に沿って、枠体10の載置部121が配置される。したがって、枠体10の固定位置において、レンズホルダ60の外周端62に配置されたレンズ65は、枠体10の載置部121によりレンズホルダ60の段差部621側に押圧される。これにより、レンズホルダ60の外周端62に配置されたレンズ65は、レンズホルダ60の段差部621と枠体10の載置部121との間に挟まれることにより、レンズホルダ60の軸方向への移動が規制される。
【0044】
なお、照明用ユニット2は、照明装置1に限らず種々の照明装置に用いられてもよい。この点について、図10図15を用いて説明する。
【0045】
(第2の実施形態)
以下の第2の実施形態においては、照明用ユニット2を用いたダウンライトである照明装置4について図面を参照して説明する。なお、実施形態と同様の構成については、実施形態と同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
【0046】
まず、図10及び図11を用いて、照明装置4の構成の概要を説明する。図10及び図11は、第2の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。具体的には、図10は、照明装置4のヒートシンク20の配置側から見た斜視図である。また、図11は、照明装置4の配光用ユニット5の配置側から見た斜視図である。
【0047】
照明装置4は、照明用ユニット2と、配光用ユニット5とを有する。照明用ユニット2は、枠体10と、ヒートシンク20と、光源30とを有する。なお、照明用ユニット2の構成については、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、配光用ユニット5は、配光用部材としてのバッフル70と、カバー80と、レンズホルダ90(図14参照)、レンズ95とを有する。
【0048】
次に、配光用ユニット5の各構成について説明する。図10に示すように、バッフル70は、円筒状に形成される。ここで、バッフル70の内径は、枠体10の基部11において載置部121を含む部分の外径よりも大きく、枠体10の基部11において係止部12を含む部分の外径よりも小さいものとする。また、バッフル70の軸方向の一端部には、切欠き溝71が設けられる。また、バッフル70の軸方向の他端部には、径方向へ延びるフランジ部72が外周に沿って形成される。
【0049】
また、バッフル70の軸方向の他端部には、取付溝73が設けられる。例えば、バッフル70の他端部には、3つの取付溝73が、他端部側の外周端に沿って等間隔で設けられる。例えば、3つの取付溝73が、他端部側の外周端に沿って120°間隔で設けられる。また、取付溝73内には、後述するカバー80の引掛孔811を係止する引掛部731が設けられる。
【0050】
ここで、図12図14を用いて、照明用ユニット2と配光用ユニット5との取付けについて説明する。図12は、第2の実施形態に係る照明装置の要部を示す図である。具体的には、図12は、係止部12と切欠き溝71との連結部分を示す図である。図13は、第2の実施形態に係る照明装置の要部を示す斜視図である。具体的には、図13は、回転規制部14と固定部材75との関係を示す図である。図14は、第2の実施形態に係る照明装置の要部を示す平面図である。
【0051】
切欠き溝71は、底部711と、底部711から周方向の一方向側へ延びる延伸部712とを有する。図14に示す例では、切欠き溝71は、底部711から時計回りの方向側へ延びる延伸部712を有する。以下では、図14中の時計回りの方向を「一方向」とする。切欠き溝71の底部711の幅は、係止部12の周方向の幅よりも大きく、係止部12が挿通可能であるものとする。また、切欠き溝71の延伸部712の高さは、係止部12の枠体10の軸方向の高さよりも大きく、係止部12が挿通可能であるものとする。例えば、基部11の外周壁には、3つの切欠き溝71が、軸方向の一端側の外周端に沿って等間隔で設けられる。例えば、3つの切欠き溝71が、軸方向の一端側の外周端に沿って120°間隔で設けられる。図14に示す例では、3つの切欠き溝71が、枠体10の3つの係止部12の各々に対応する位置に設けられる。
【0052】
例えば、バッフル70内には、枠体10が開口側から軸を揃えて挿入される。具体的には、バッフル70内には、3つの切欠き溝71の位置に3つの係止部12の各々を重ねて、枠体10が開口側から軸を揃えて挿入される。また、枠体10は、各係止部12が対応する切欠き溝71の底部711付近に到達までバッフル70内に挿入された状態において、一方向へ回転される。これにより、枠体10の各係止部12が対応する切欠き溝71の延伸部712内に配置される。このように、係止部12が切欠き溝71の延伸部712内に配置されることにより、バッフル70を枠体10に対してバッフル70の軸方向への移動を規制することができる。なお、照明装置4は、切欠き溝71の外周端付近に形成されるテーパ部713や、延伸部712に形成されるテーパ部714により、係止部12が切欠き溝71内に案内され、係止部12が延伸部712内に配置されやすくすることができる。以下では、係止部12が切欠き溝71の延伸部712内に配置された状態における枠体10の位置を「枠体10の固定位置」とする場合がある。
【0053】
枠体10の固定位置において、バッフル70には、1つの回転規制部14と2つの回転規制部15とに各々対応する位置に3つの取付部材75-1、75-2、75-3が設けられる。図14に示すように、回転規制部14に対応する位置には、取付部材75-1が設けられ、2つの回転規制部15に対応する位置には、取付部材75-2、75-3が各々設けられる。なお、取付部材75-1~75-3を区別しない場合、取付部材75と記載する。
【0054】
図14に示すように、バッフル70の外周には、取付部材75が周方向へ沿って等間隔で取り付けられる。例えば、3つの取付部材75-1、75-2、75-3が、バッフル70の外周に沿って120°間隔で設けられる。例えば、照明装置4は、取付部材75により天井等に設けられた埋込孔に固定される。例えば、照明装置4は、バッフル70の外周から外側へ向かって延びる取付部材75により埋込孔に嵌り、天井に設置される。
【0055】
また、取付部材75は、弾性材料等により形成される。照明装置4における取付部材75は、照明装置4の設置(取付)に用いられる板ばねである。例えば、照明装置4の設置者は、取付部材75を押し狭めた状態でヒートシンク20側から照明装置4を埋込孔に挿通する。バッフル70が埋込孔に挿通された後、天井裏において、取付部材75が自身の付勢により元の状態に広がることにより、バッフル70が埋込孔に嵌り、照明装置4が天井に設置される。
【0056】
取付部材75は、バッフル70から離れる方向にフランジ部72に沿って延びる延伸部751と、延伸部751に連続しバッフル70の外周壁に取り付けられる取付部752と、バッフル70の軸方向の一端側の周端面に沿う支持部753とを有する。また、取付部材75は、支持部753からバッフル70の内周側へ突出する突出部754を有する。また、取付部材75は、取付部752がねじ部材755によりバッフル70の外周壁にねじ止めされることにより、バッフル70に取り付けられる。
【0057】
図14に示すように、枠体10の固定位置において、取付部材75-1の突出部754は、回転規制部14の第1規制部141と第2規制部142との間に位置する。すなわち、バッフル70に取り付けられた取付部材75-1の突出部754には、バッフル70の軸を中心とする回転方向の両方向に、第1規制部141と第2規制部142とが位置する。そのため、バッフル70が枠体10に対してバッフル70の軸を中心とする回転が規制される。具体的には、取付部材75-1の突出部754は、一方向とは反対方向側の端部に第1規制部141が当接することにより、反対方向へのバッフル70の回転を規制する。これにより、取付部材75-1の突出部754は、枠体10の固定位置からさらに回転する方向へのバッフル70の回転を抑制することができ、係止部12に係る負荷を抑制することができる。
【0058】
また、取付部材75-1の突出部754は、一方向側の端部に第2規制部142が当接することにより、一方向へのバッフル70の回転を規制する。これにより、取付部材75-1の突出部754は、枠体10の固定位置から回転前の位置に戻る方向へのバッフル70の回転を抑制することができる。したがって、照明装置4は、枠体10の係止部12が切欠き溝71から外れることを抑制できる。
【0059】
また、図14に示すように、枠体10の固定位置において、取付部材75-2や取付部材75-3の突出部754は、回転規制部15の一方向側から回転規制部15に当接する。そのため、取付部材75-2や取付部材75-3の突出部754は、一方向とは反対方向側の端部に回転規制部15が当接することにより、反対方向へのバッフル70の回転を規制する。これにより、取付部材75-2や取付部材75-3の突出部754は、枠体10の固定位置からさらに回転する方向へのバッフル70の回転を抑制することができ、係止部12に係る負荷を抑制することができる。
【0060】
このように、照明装置4は、一方向へのバッフル70の回転を規制する第2規制部142を有する回転規制部14を1つのみ有する。これにより、バッフル70は、回転規制部14に対応する取付部材75-1をバッフル70から取り外されることにより、枠体10に対して一方向に回転可能になる。したがって、照明装置4の設置者等は、回転規制部14に対応する取付部材75-1をバッフル70から取り外し、バッフル70を枠体10に対して一方向に回転させることにより、係止部12と切欠き溝71との連結を解除することができる。すなわち、照明装置4の設置者等は、取付部材75-2及び取付部材75-3を取り外すことなく、回転規制部14に対応する取付部材75-1のみを取り外すことにより、容易に照明用ユニット2から配光用ユニット5を取り外すことができる。したがって、照明装置4の設置者等は、照明用ユニット2に種々の配光用ユニットを取り付け可能となる。このように、照明用ユニット2は、係止部12等の種々の照明装置の構成としての利用を容易化することができる。
【0061】
ここから、図15及び図16を用いて、配光用ユニット5のカバー80等について説明する。図15は、第2の実施形態に係るカバーとレンズホルダとの関係を示す斜視図である。図16は、第2の実施形態に係るレンズの配置を示す平面図である。
【0062】
図15に示すように、カバー80は、円板状に形成され、また、図10及び図11に示すように、カバー80は、バッフル70の他端部側に配置される。カバー80は、バッフル70のフランジ部72の光取出方向側に臨む面に沿って配置される。例えば、カバー80は、樹脂材料により形成される。
【0063】
カバー80の一面には、突出片81が設けられる。例えば、カバー80の一面には、3つの突出片81が、カバー80の周方向に沿って等間隔で設けられる。例えば、3つの突出片81が、カバー80の周方向に沿って120°間隔で設けられる。また、突出片81の先端部には、バッフル70の引掛部731に係止される引掛孔811が形成される。図10に示すように、カバー80は、カバー80の突出片81が取付溝73内に配置され、突出片81の引掛孔811が取付溝73の引掛部731に係止されることにより、バッフル70に取り付けられる。
【0064】
カバー80の中央部には、円形の開口部82が形成される。これにより、照明装置4においては、カバー80の開口部82により照明装置4外へ光が放射される。また、カバー80の一面には、開口部82の周付近に沿って案内壁84が設けられる。案内壁84は、後述するレンズホルダ90の基部91の形状に沿って配置される。例えば、6つの案内壁84が、開口部82の周方向に沿って等間隔で設けられる。例えば、6つの案内壁84が、開口部82の周方向に沿って60°間隔で設けられる。
【0065】
ここで、図10に示すように第2の実施形態に係るカバー80の開口部82は、図2に示す第1の実施形態に係るカバー50の開口部52よりも大径に形成される。この場合、カバー80を用いた照明装置4の方が、カバー50を用いた照明装置1よりも、光源30の発光素子311が直接視認されること等によるグレアを生じやすい。そのため、第2の実施形態に係るバッフル70は、第1の実施形態に係るバッフル40よりも軸方向に長く形成される。すなわち、バッフル70の軸方向の高さは、バッフル40の軸方向の高さよりも高く形成される。
【0066】
これにより、照明装置4における光源30の発光素子311からカバー80の開口部82までの距離(第1長さ)が、照明装置1における光源30の発光素子311からカバー80の開口部82までの距離(第2長さ)よりも長くする。そのため、照明装置4は、光源30の発光素子311からカバー80の開口部82までの距離が第2長さである場合に比べて、開口部82から光源30が直接視認される範囲を狭くすることができる。すなわち、照明装置4は、照明装置1に比べて遮光角を大きくすることができる。これにより、照明装置4は、グレアを抑制することができる。
【0067】
バッフル70内において、枠体10とカバー80との間にはレンズホルダ90やレンズ95が配置される。図15に示すように、レンズホルダ90は、筒状の基部91を有する。例えば、レンズホルダ90は、ポリカーボネート等の樹脂材料により形成されてもよい。
【0068】
また、基部91の一方の外周端92には、内周から中心に延び、基部91の軸方向に窪んだ段差部921が形成される。外周端92は、レンズホルダ90の枠体10に対向する側の端部である。また、外周端92は、段差部921に重ねて内周から中心に延びる第1規制部922が形成される。例えば、外周端92は、2つの第1規制部922が形成される。また、外周端92は、段差部921に重ねて内周から中心に延びる第2規制部923が形成される。例えば、外周端92は、3つの第2規制部923が形成される。図15に示すように、第1規制部922と第2規制部923とは異なる形状である。こうすることで、レンズ95の表裏を間違えずに取り付けることが可能となる。
【0069】
また、レンズホルダ90は、外周端92と反対側の他の外周端93の開口をカバー80の開口部82に重ねて配置される。図15に示すように、レンズホルダ90は、他の外周端93の外周壁をカバー80の案内壁84に沿わせて配置される。
【0070】
レンズホルダ90の外周端92には、レンズ95が配置される。図16に示すように、レンズ95は、外形が外周端92の段差部921と同様の形状に形成されており、レンズホルダ90に対して、レンズホルダ90の軸を中心とする回転方向に位置固定されて外周端92に嵌る。また、レンズ95は、光源30から出射される光を楕円状に配光する。例えば、レンズ95は、光源30からの光が照射面において楕円形上になるように配光する光学部材である。なお、レンズ95は、楕円状に限らず種々の形状に配光する光学部材であってもよい。
【0071】
また、図14に示すように、レンズホルダ90の外周端92に沿って、枠体10の載置部121が配置される。したがって、枠体10の固定位置において、レンズホルダ90の外周端92に配置されたレンズ95は、枠体10の載置部121によりレンズホルダ90の段差部921側に押圧される。これにより、レンズホルダ90の外周端92に配置されたレンズ95は、レンズホルダ90の段差部921と枠体10の載置部121との間に挟まれることにより、レンズホルダ90の軸方向への移動が規制される。
【0072】
また、レンズホルダ90には、基部91の内周壁から径方向に突出する回転用突起911が設けられる。例えば、複数の回転用突起911が、基部91の内周壁に沿って等間隔で設けられる。図15に示すように、回転用突起911は、レンズホルダ90の軸方向に細長い形状の突起であり、照明装置4の操作者等が指等を引掛けることができる突起である。これにより、照明装置4は、簡易な構成により楕円の照射範囲を回転させ、照射範囲を容易に変更することが可能となる。
【0073】
第1の実施形態におけるバッフル40や第2の実施形態におけるバッフル70のように、軸方向の高さの異なる配光用部材であっても、照明用ユニット2は、簡単に交換可能となる。このように、照明用ユニット2は、スポットライトやダウンライト等の種々のタイプの照明装置の構成としても用いることができる。
【0074】
また、第1の実施形態及び第2の実施形態においては、光源は、LEDに限定されるものではなく、例えば、クリプトン球等の他の光源であってもよい。また、照明用ユニットが利用される照明装置は、上述のようなスポットライトやダウンライトに限らず、種々のタイプの照明装置であってもよい。
【符号の説明】
【0075】
1 照明装置
2 照明用ユニット
10 枠体
11 基部
12 係止部
121 載置部
13 反射面
14 回転規制部
141 第1規制部
142 第2規制部
15 回転規制部
20 ヒートシンク
30 光源
3 配光用ユニット
40 バッフル
41 切欠き溝
411 底部
412 延伸部
50 カバー
55 遮光板
60 レンズホルダ
65 レンズ
4 照明装置
5 配光用ユニット
70 バッフル
71 切欠き溝
711 底部
712 延伸部
80 カバー
90 レンズホルダ
95 レンズ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16