(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-06
(45)【発行日】2022-04-14
(54)【発明の名称】分注ユニット及び自動分析装置
(51)【国際特許分類】
G01N 35/10 20060101AFI20220407BHJP
【FI】
G01N35/10 C
(21)【出願番号】P 2018102445
(22)【出願日】2018-05-29
【審査請求日】2020-11-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000004271
【氏名又は名称】日本電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】特許業務法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北村 健
(72)【発明者】
【氏名】朝倉 誠
【審査官】三好 貴大
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-013005(JP,A)
【文献】特開2007-285888(JP,A)
【文献】特開2018-017574(JP,A)
【文献】米国特許第05083470(US,A)
【文献】特開平05-142014(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00-37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体に接触し、吸引した前記液体を収容する導電性の分注プローブと、
前記分注プローブの電気状態の変動を検知する液面センサと、
前記液面センサが検知したセンサ出力値に応じて前記分注プローブが前記液体に接触しているか否かを判断する制御部と、を備え、
前記制御部は、第1閾値を用いて前記分注プローブが前記液体に接触しているか否かを判断する第1液面検知判定を行い、前記第1液面検知判定が終了した後、前記第1閾値とは異なる第2閾値を用いて前記分注プローブが前記液体に接触しているか否かを判断する第2液面検知判定を行
い、
前記第2閾値を用いた前記第2液面検知判定は、前記分注プローブが前記液体に接触して、前記分注プローブによる前記液体の吸引動作中に行われる
分注ユニット。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1液面検知判定が終了した後、所定時間経過してから前記第2液面検知判定を行う
請求項1に記載の分注ユニット。
【請求項3】
前記第1液面検知判定及び前記第2液面検知判定を行う時間は、前記分注プローブが前記液体を吸引する速度に応じて設定される
請求項1又は2に記載の分注ユニット。
【請求項4】
前記第1閾値及び前記第2閾値は、前記分注プローブが前記液体を吸引する速度に応じて設定される
請求項1~3のいずれか1項に記載の分注ユニット。
【請求項5】
前記分注プローブは、チューブを介してポンプに接続され、
前記制御部は、前記第1液面検知判定を、前記液体が前記分注プローブに吸引されてから前記チューブに達するまでの間で行い、前記液体が前記分注プローブを超えて前記チューブに達してから前記第2液面検知判定を行う
請求項1~4のいずれか1項に記載の分注ユニット。
【請求項6】
前記制御部は、前記液体を吸引する量に応じて前記第2液面検知判定を行うか否かを判断する
請求項1~5のいずれか1項に記載の分注ユニット。
【請求項7】
前記制御部は、前記第2液面検知判定が終了した後、前記第2閾値とは異なる第3閾値を用いて前記分注プローブが前記液体に接触しているか否かを判断する第3液面検知判定を行う
請求項1~5のいずれか1項に記載の分注ユニット。
【請求項8】
液体が収容された複数の容器を有する収容ユニットと、
前記液体を吸引及び吐出する分注ユニットと、を備え、
前記分注ユニットは、
前記液体に接触し、吸引した前記液体を収容する導電性の分注プローブと、
前記分注プローブの電気状態の変動を検知する液面センサと、
前記液面センサが検出したセンサ出力値に応じて前記分注プローブが前記液体に接触しているか否かを判断する制御部と、を備え、
前記制御部は、第1閾値を用いて前記分注プローブが前記液体に接触しているか否かを判断する第1液面検知判定を行い、前記第1液面検知判定が終了した後、前記第1閾値とは異なる第2閾値を用いて前記分注プローブが前記液体に接触しているか否かを判断する第2液面検知判定を行
い、
前記第2閾値を用いた前記第2液面検知判定は、前記分注プローブが前記液体に接触して、前記分注プローブによる前記液体の吸引動作中に行われる
自動分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を分注する分注ユニット、及びこの分注ユニットを備えた自動分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動分析装置は、生化学検査、輸血検査などさまざまな分野での検査に用いられ、多数の検体に対する分析処理を同時に行い、さらに、多成分を迅速に、かつ、高精度で分析する。また、自動分析装置は、検体や試薬等の液体を吸引及び吐出、すなわち分注する分注ユニットを有している。
【0003】
分注ユニットは、液体を吸引する際に、プローブが液体に接触しているか否かを判断する必要がある。プローブが液体に接触しているか否かを判断する技術としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、液面センサがプローブの静電容量を検出し、液面センサが検出した静電容量の変化から、プローブが液体に接触しているか否かを判断している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、液面センサが検出する値は、プローブ内外の状態によって大きく変化する。例えば、プローブに接続されたチューブまで液体が吸引された場合、液面センサが検出する値が大きく変動していた。その結果、従来の技術では、プローブの容量以上に液体を吸引する場合、液面センサの値が大きく変動し、エラーが発生したと制御部が誤判定を起こす可能性があった。
【0006】
本発明の目的は、上記の問題点を考慮し、多量な液体を吸引した場合でも制御部が誤判定を起こす可能性を抑制することができる分注ユニット及び自動分析装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、分注ユニットは、導電性の分注プローブと、液面センサと、制御部と、を備えている。分注プローブは、液体に接触し、吸引した液体を収容する。液面センサは、分注プローブの電気状態の変動を検知する。制御部は、液面センサが検出したセンサ出力値に応じて分注プローブが液体に接触しているか否かを判断する。
また、制御部は、第1閾値を用いて分注プローブが液体に接触しているか否かを判断する第1液面検知判定を行い、第1液面検知判定が終了した後、第1閾値とは異なる第2閾値を用いて分注プローブが液体に接触しているか否かを判断する第2液面検知判定を行う。
【0008】
また、本発明の自動分析装置は、液体が収容された複数の容器を有する収容ユニットと、液体を吸引及び吐出する分注ユニットと、を備えている。そして、分注ユニットは、上述した分注ユニットが用いられる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の分注ユニット及び自動分析装置によれば、多量な液体を吸引した場合でも制御部が誤判定を起こす可能性を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施の形態例にかかる自動分析装置を模式的に示す説明図である。
【
図2】本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットを示す斜視図である。
【
図3】本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットの分注プローブを示す断面図である。
【
図4】本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットを示す概略構成図である。
【
図5】本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットの第1の動作例を示すタイムチャートである。
【
図6】本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットの第1の動作例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットの第2の動作例を示すタイムチャートである。
【
図8】本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットの第2の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の分注ユニット及び自動分析装置の実施の形態例について、
図1~
図8を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
【0012】
1.実施の形態例
1-1.自動分析装置の構成
まず、本発明の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかる自動分析装置について
図1を参照して説明する。
図1は、本例の自動分析装置を模式的に示す説明図である。
【0013】
図1に示す装置は、本発明の自動分析装置の一例として適用する生化学分析装置1である。生化学分析装置1は、血液や尿などの生体試料に含まれる特定の成分の量を自動的に測定する装置である。
【0014】
生化学分析装置1は、サンプルターンテーブル2と、希釈ターンテーブル3と、第1試薬容器収容ユニット4と、第2試薬容器収容ユニット5と、反応ターンテーブル6と、を備えている。また、生化学分析装置1は、サンプル希釈ユニット7と、サンプリングユニット8と、希釈撹拌装置9と、希釈洗浄装置11と、第1分注ユニット12と、第2分注ユニット13と、第1反応撹拌装置14と、第2反応撹拌装置15と、多波長光度計16と、反応容器洗浄装置18と、を備えている。さらに、生化学分析装置1は、装置全体を制御する制御装置を備えている。
【0015】
サンプルターンテーブル2は、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。このサンプルターンテーブル2には、複数の検体容器21と、複数の希釈液容器22が収容されている。検体容器21には、血液や尿等からなる検体(サンプル)が収容される。希釈液容器22には、通常の希釈液である生理食塩水以外の特別な希釈液が収容される。
【0016】
複数の検体容器21は、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。また、サンプルターンテーブル2の周方向に並べられた検体容器21の列は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。
【0017】
複数の希釈液容器22は、複数の検体容器21の列よりもサンプルターンテーブル2の半径方向の内側に配置されている。複数の希釈液容器22は、複数の検体容器21と同様に、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。そして、サンプルターンテーブル2の周方向に並べられた希釈液容器22の列は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。
【0018】
なお、複数の検体容器21及び複数の希釈液容器22の配列は、2列に限定されるものではなく、1列でもよく、あるいはサンプルターンテーブル2の半径方向に3列以上配置してもよい。
【0019】
サンプルターンテーブル2は、不図示の駆動機構によって周方向に沿って回転可能に支持されている。そして、サンプルターンテーブル2は、不図示の駆動機構により、周方向に所定の角度範囲ごとに、所定の速度で回転する。また、サンプルターンテーブル2の周囲には、希釈ターンテーブル3が配置されている。
【0020】
希釈ターンテーブル3及び反応ターンテーブル6は、サンプルターンテーブル2と同様に、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。希釈ターンテーブル3及び反応ターンテーブル6は、不図示の駆動機構により、その周方向に所定の角度範囲ずつ、所定の速度で回転する。
【0021】
希釈ターンテーブル3には、複数の希釈容器23が希釈ターンテーブル3の周方向に並べて収容されている。希釈容器23には、サンプルターンテーブル2に配置された検体容器21から吸引され、希釈された検体(以下、「希釈検体」という)が収容される。
【0022】
第1試薬容器収容ユニット4には、複数の第1試薬容器24が第1試薬容器収容ユニット4の周方向に並べて収容されている。また、容器収容ユニットを示す第2試薬容器収容ユニット5には、複数の第2試薬容器25が第2試薬容器収容ユニット5の周方向に並べて収容されている。そして、第1試薬容器24には、第1試薬が収容され、第2試薬容器25には、第2試薬が収容される。
【0023】
さらに、第1試薬容器収容ユニット4、第1試薬容器24、第2試薬容器収容ユニット5及び第2試薬容器25は、保冷機構17によって所定の温度に保たれている。そのため、第1試薬容器24に収容された第1試薬と、第2試薬容器25に収容された第2試薬は、所定の温度で保冷される。
【0024】
反応ターンテーブル6は、希釈ターンテーブル3と、第1試薬容器収容ユニット4及び第2試薬容器収容ユニット5の間に配置されている。反応ターンテーブル6には、複数の反応容器26が反応ターンテーブル6の周方向に並べて収容されている。反応容器26には、希釈ターンテーブル3の希釈容器23からサンプリングした希釈検体と、第1試薬容器収容ユニット4の第1試薬容器24からサンプリングした第1試薬と、第2試薬容器収容ユニット5の第2試薬容器25からサンプリングした第2試薬が注入される。そして、この反応容器26内において、希釈検体と、第1試薬及び第2試薬が撹拌され、反応が行われる。
【0025】
分注ユニットの一例を示すサンプル希釈ユニット7は、サンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の周囲に配置される。サンプル希釈ユニット7は、不図示の駆動機構により、プローブがサンプルターンテーブル2及び希釈ターンテーブル3の軸方向(例えば、上下方向)に移動可能に支持されている。
【0026】
また、サンプル希釈ユニット7のプローブは、駆動機構により、サンプルターンテーブル2及び希釈ターンテーブル3の開口と略平行をなす水平方向に沿って回動可能に支持されている。そして、サンプル希釈ユニット7は、水平方向に沿って回動することで、サンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の間を往復運動する。なお、サンプル希釈ユニット7がサンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の間を移動する際、サンプル希釈ユニット7のプローブは、不図示に洗浄装置を通過する。
【0027】
ここで、サンプル希釈ユニット7の動作について説明する。
サンプル希釈ユニット7がサンプルターンテーブル2における開口の上方の所定位置に移動した際、サンプル希釈ユニット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って下降し、その先端に設けたプローブを検体容器21内に挿入する。このとき、サンプル希釈ユニット7は、不図示のサンプル用ポンプが作動して検体容器21内に収容された検体を所定量吸引する。次に、サンプル希釈ユニット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って上昇してプローブを検体容器21内から抜き出す。そして、サンプル希釈ユニット7は、水平方向に沿って回動し、希釈ターンテーブル3における開口の上方の所定位置に移動する。
【0028】
次に、サンプル希釈ユニット7は、希釈ターンテーブル3の軸方向に沿って下降して、プローブを所定の希釈容器23内に挿入する。そして、サンプル希釈ユニット7は、吸引した検体と、サンプル希釈ユニット7自体から供給される所定量の希釈液(例えば、生理食塩水)を希釈容器23内に吐出する。その結果、希釈容器23内で、検体が所定倍数の濃度に希釈される。その後、サンプル希釈ユニット7は、洗浄装置によって洗浄される。
【0029】
分注ユニットの一例を示すサンプリングユニット8は、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6の間に配置されている。サンプリングユニット8は、不図示の駆動機構により、サンプル希釈ユニット7と同様に、プローブが希釈ターンテーブル3の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、サンプリングユニット8は、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
【0030】
このサンプリングユニット8は、希釈ターンテーブル3の希釈容器23内にプローブを挿入して、所定量の希釈検体を吸引する。そして、サンプリングユニット8は、吸引した希釈検体を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
【0031】
分注ユニットの一例を示す第1分注ユニット12は、反応ターンテーブル6と第1試薬容器収容ユニット4の間に配置され、第2分注ユニット13は、反応ターンテーブル6と第2試薬容器収容ユニット5の間に配置されている。第1分注ユニット12は、分注プローブ103が駆動機構101(
図2参照)により、反応ターンテーブル6の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、第1分注ユニット12は、第1試薬容器収容ユニット4と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
【0032】
第1分注ユニット12は、分注プローブ103(
図2参照)を第1試薬容器収容ユニット4の第1試薬容器24内にユニットを挿入して、所定量の第1試薬を吸引する。そして、第1分注ユニット12は、吸引した第1試薬を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。なお、第1分注ユニット12の詳細な構成については、後述する。
【0033】
分注ユニットの一例を示す第2分注ユニット13は、不図示の駆動機構により、第1分注ユニット12と同様に、分注プローブが反応ターンテーブル6の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、第2分注ユニット13は、第2試薬容器収容ユニット5と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
【0034】
第2分注ユニット13は、第2試薬容器収容ユニット5の第2試薬容器25内に分注プローブを挿入して、所定量の第2試薬を吸引する。そして、第2分注ユニット13は、吸引した第2試薬を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
【0035】
希釈撹拌装置9及び希釈洗浄装置11は、希釈ターンテーブル3の周囲に配置されている。希釈撹拌装置9は、不図示の撹拌子を希釈容器23内に挿入し、検体と希釈液を撹拌する。
【0036】
希釈洗浄装置11は、サンプリングユニット8によって希釈検体が吸引された後の希釈容器23を洗浄する装置である。この希釈洗浄装置11は、複数の希釈容器洗浄ノズルを有している。複数の希釈容器洗浄ノズルは、不図示の廃液ポンプと、不図示の洗剤ポンプに接続されている。希釈洗浄装置11は、希釈容器洗浄ノズルを希釈容器23内に挿入し、廃液ポンプを駆動させて挿入した希釈容器洗浄ノズルによって希釈容器23内に残留する希釈検体を吸い込む。そして、希釈洗浄装置11は、吸い込んだ希釈検体を不図示の廃液タンクに排出する。
【0037】
その後、希釈洗浄装置11は、洗剤ポンプから希釈容器洗浄ノズルに洗剤を供給し、希釈容器洗浄ノズルから希釈容器23内に洗剤を吐出する。この洗剤によって希釈容器23内を洗浄する。その後、希釈洗浄装置11は、洗剤を希釈容器洗浄ノズルによって吸引し、希釈容器23内を乾燥させる。
【0038】
第1反応撹拌装置14、第2反応撹拌装置15及び反応容器洗浄装置18は、反応ターンテーブル6の周囲に配置されている。第1反応撹拌装置14は、不図示の撹拌子を反応容器26内に挿入し、希釈検体と第1試薬を撹拌する。これにより、希釈検体と第1試薬との反応が均一かつ迅速に行われる。なお、第1反応撹拌装置14の構成は、希釈撹拌装置9と同一であるため、ここではその説明は省略する。
【0039】
第2反応撹拌装置15は、不図示の撹拌子を反応容器26内に挿入し、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬とを撹拌する。これにより、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬との反応が均一かつ迅速に行われる。なお、第2反応撹拌装置15の構成は、希釈撹拌装置9と同一であるため、ここではその説明は省略する。
【0040】
反応容器洗浄装置18は、検査が終了した反応容器26内を洗浄する装置である。この反応容器洗浄装置18は、複数の反応容器洗浄ノズルを有している。複数の反応容器洗浄ノズルは、希釈容器洗浄ノズルと同様に、不図示の廃液ポンプと、不図示の洗剤ポンプに接続されている。なお、反応容器洗浄装置18における洗浄工程は、上述した希釈洗浄装置11と同様であるため、その説明は省略する。
【0041】
また、多波長光度計16は、反応ターンテーブル6の周囲における反応ターンテーブル6の外壁と対向するように配置されている。多波長光度計16は、反応容器26内に注入され、第1試薬及び第2試薬と反応した希釈検体に対して光学的測定を行って、検体中の様々な成分の量を「吸光度」という数値データとして出力し、希釈検体の反応状態を検出するものである。
【0042】
さらに、反応ターンテーブル6の周囲には、不図示の恒温槽が配置されている。この恒温槽は、反応ターンテーブル6に設けられた反応容器26の温度を常時一定に保持するように構成されている。
【0043】
1-2.分注ユニットの構成
次に、分注ユニットの詳細な構成について
図2~
図4を参照して説明する。
【0044】
なお、第1分注ユニット12と第2分注ユニット13は、それぞれ同一の構成を有しているため、ここでは第1分注ユニット12について説明する。以下、第1分注ユニット12を単に分注ユニット12を称し、第1試薬容器24を単に試薬容器24と称す。
【0045】
図2は、第1分注ユニット12を示す斜視図、
図3は、第1分注ユニット12の分注プローブ103を示す断面図である。また、
図4は、第1分注ユニットを示す概略構成図である。
【0046】
図2、
図3及び
図4に示すように、分注ユニット12は、駆動機構101と、支持アーム102と、分注プローブ103と、樹脂チューブ104と、ポンプ111と、制御機構30と、表示装置40を有している。支持アーム102は、駆動機構101に上下方向に移動可能に支持され、かつ水平方向に回動可能に支持されている。支持アーム102における駆動機構101に支持された端部とは反対側の端部には、分注プローブ103が設けられている。また、
図4に示すように、駆動機構101には、支持アーム102を介して分注プローブ103を移動させる駆動部112が設けられている。
【0047】
分注プローブ103は、支持アーム102に固定部材105を介して着脱可能に取り付けられている。そして、分注プローブ103は、支持アーム102に端部から上下方向の下方に向けて突出している。
【0048】
図3に示すように、分注プローブ103は、内筒103aと、外筒103cと、内筒103aと外筒103cの間に介在される絶縁部材103bとを有している。なお、内筒103aは、導電性の部材により構成されている。内筒103aにおける支持アーム102側の端部には、内筒103aと異なる材質からなる樹脂チューブ104が接続されている。また、内筒103aの筒孔は、樹脂チューブ104の筒孔に連通している。
【0049】
樹脂チューブ104は、支持アーム102に沿って駆動機構101まで延在している。そして、樹脂チューブ104は、一端部が内筒103aに接続され、ポンプ111に接続されている。そして、ポンプ111が駆動すると、樹脂チューブ104を介して内筒103aの筒孔に試薬Lが吸引され、内筒103a及び樹脂チューブ104の筒孔内には、吸引された試薬Lが収容される。
【0050】
なお、内筒103aの筒孔と樹脂チューブ104の筒孔内には、システム水として純水が充填されている。また、内筒103aの筒孔における樹脂チューブ104とは反対側の端部、すなわち試薬Lに接触する端部には、エアーが挿入されている。試薬Lを内筒103aで吸引した際に、エアーにより試薬Lが純水と混ざることを防止することができる。
【0051】
なお、予め充填される液体としては、非導電性の純水に限定されるものではなく、導電性を有する生理食塩水やその他各種の液体を充填させてもよい。
【0052】
1-3.分注ユニットの制御系
次に、分注ユニットの制御系の構成について説明する。
【0053】
図4に示すように、制御機構30は、制御部31と、液面センサ32と、操作部33と、記憶部34を備えている。制御部31、液面センサ32、操作部33、記憶部34は、不図示のシステムバスによって接続されている。また、制御機構30は、駆動機構101、ポンプ111及び表示装置40に接続されており、駆動機構101及びポンプ111の駆動を制御する。
【0054】
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等によって構成されている。制御部31は、記憶部34に記憶されたプログラムを読み込んで各部の動作を制御する。
【0055】
液面センサ32は、分注プローブ103の内筒103a及び外筒103cに接続されている。そして、液面センサ32は、内筒103aと外筒103cの静電容量の値を検出する。液面センサ32が検出した値は、制御部31に出力される。そして、制御部31は、液面センサ32が検出した値(センサ出力値)に応じて、分注プローブ103が試薬Lに接触した(接液)か否かを判定する。また、制御部31は、液面センサ32のセンサ出力値に応じて吸引動作時のエラー判定に用いる閾値を演算する。
【0056】
なお、本例では、液面センサ32として内筒103aと外筒103cの静電容量の値を検出する例を説明したが、これに限定されるものではない。液面センサ32としては、内筒103aの電気状態の変動を検知可能なセンサであればよい。
【0057】
操作部33は、ユーザーによって行われる分注ユニット12に対する操作入力に応じた入力信号を生成し、入力信号を制御部31に出力する。この操作部33には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル等が用いられる。
【0058】
記憶部34は、分注動作を行うための、プログラム、情報、パラメータのテーブル等を記憶保持している。また、記憶部34には、液面センサ32のセンサ出力値や制御部31が演算した各種閾値が格納される。
【0059】
表示装置40として、例えば、液晶ディスプレイ装置等が用いられる。この表示装置40には、液面センサ32が検出したセンサ出力値や、検体に関する情報、試薬容器24の収容された試薬Lに関する情報等が表示される。
【0060】
なお、制御機構30は、第1分注ユニット12のみを制御する制御機構に限定されるものではなく、生化学分析装置1全体を制御する制御機構であってもよい。
【0061】
2.分注ユニットの動作例
2-1.第1の動作例
次に、上述した構成を有する分注ユニット12の動作例について
図5~
図8を参照して説明する。
まず、
図5及び
図6を参照して試薬Lの吸引量が分注プローブ103の内筒103a内に収まる例(第1の動作例)について説明する。
図5は、分注ユニット12の第1の動作例について示すタイムチャート、
図6は、分注ユニット12の第1の動作例について示すフローチャートである。
【0062】
まず、制御部31は、駆動機構101の駆動部112を制御し、分注プローブ103を試薬容器24の上下方向の上部に移動させる(ステップS1)。分注プローブ103が試薬容器24の上部まで移動すると、制御部31は、駆動機構101の駆動部112を制御し、分注プローブ103の下降を開始させる(ステップS2)。
【0063】
次に、分注プローブ103の下降開始直後、又は直前、すなわち分注プローブ103の内筒103aが試薬Lに接触していない状態における液面センサ32のセンサ出力値を制御部31は取得する。そして、制御部31は、この液面センサ32のセンサ出力値をリファレンス値Ref.とする(ステップS3)。
【0064】
また、制御部31は、ステップS3の処理で取得したリファレンス値Ref.から液面検知異常判定閾値(以下、単に閾値とする)を設定し、記憶部34に格納する。なお、第1閾値は、リファレンス値Ref.に任意の値aを加えた値(Ref.+a)から、リファレンス値Ref.から値aを引いた値(Ref.-a)までの範囲である(Ref.±a)。閾値Ref.±aは、吸引する試薬Lの種類や、ポンプ111の吸引速度等によって設定される。
【0065】
次に、制御部31は、分注プローブ103の内筒103aが試薬Lに接液すると、駆動機構101の駆動部112を制御し、分注プローブ103の下降動作を停止させる(ステップS4)。
【0066】
そして、ステップS4の処理により分注プローブ103の下降動作が停止してから時間t1後、制御部31は、液面検知判定を開始する(ステップS5)。なお、時間t1は、分注プローブ103の下降速度や、試薬容器24に収容された試薬Lの量によって設定される。また、時間t1経過した後に行うことで、接液時における液面センサ32のセンサ出力値の変動が安定してから液面検知判定を行うことができる。
【0067】
さらに、制御部31は、ステップS5の処理における液面検知判定の開始と共にポンプ111を駆動させて、分注プローブ103による試薬Lの吸引を開始させる。
【0068】
次に、制御部31は、液面センサ32のセンサ出力値を取得し、時間t1から時間t2までのセンサ出力値が閾値Ref.±aの範囲に入ったか否かを判定する(ステップS6)。時間t1及び時間t2は、試薬Lの吸引量や、ポンプ111の吸引速度によって任意に設定される。
【0069】
ステップS6の処理において、センサ出力値が閾値Ref.±aの範囲に入ったと制御部31が判断した場合(ステップS6のYES判定)、制御部31は、液面検知判定時に異常が発生したと判断し、エラーを出力する(ステップS7)。すなわち、制御部31は、分注動作時に、例えば、分注プローブ103が試薬Lの液面から離反していると判断する。そして、制御部31は、表示装置40にエラーを表示させ、動作を終了させる。
【0070】
また、ステップS6の処理において、センサ出力値が閾値Ref.±aの範囲に入っていないと制御部31が判断した場合(ステップS6のNO判定)、制御部31は、液面検知判定は正常に行われたと判断する(ステップS8)。
【0071】
そして、所定量の試薬Lを吸引した後、制御部31は、ポンプ111の駆動を停止させて、分注プローブ103による試薬Lの吸引動作を停止させる。次に、制御部31は、駆動部112を駆動させて、分注プローブ103を上昇動作させ、分注プローブ103を試薬容器24から離反させる。これにより、分注ユニット12の吸引動作が完了する。
【0072】
2-2.第2の動作例
次に、
図7及び
図8を参照した試薬Lが樹脂チューブ104を超えて吸引される例(第2の動作例)について説明する。
図7は、分注ユニット12の第2の動作例について示すタイムチャート、
図8は、分注ユニット12の第1の動作例について示すフローチャートである。
【0073】
まず、制御部31は、駆動機構101の駆動部112を制御し、分注プローブ103を試薬容器24の上下方向の上部に移動させる(ステップS21)。分注プローブ103が試薬容器24の上部まで移動すると、制御部31は、駆動機構101の駆動部112を制御し、分注プローブ103の下降を開始させる(ステップS22)。
【0074】
次に、分注プローブ103の下降開始直後、又は直前、すなわち分注プローブ103の内筒103aが試薬Lに接触していない状態における液面センサ32のセンサ出力値を制御部31は取得する。そして、制御部31は、この液面センサ32のセンサ出力値をリファレンス値Ref.とする(ステップS23)。
【0075】
制御部31は、ステップS23の処理で取得したリファレンス値Ref.から第1液面検知異常判定閾値(以下、単に第1閾値とする)を設定し、記憶部34に格納する。なお、第1閾値は、リファレンス値Ref.に任意の値aを加えた値(Ref.+a)から、リファレンス値Ref.から値aを引いた値(Ref.-a)までの範囲である(Ref.±a)。
【0076】
さらに、制御部31は、ステップS23の処理で取得したリファレンス値Ref.から第1閾値とは異なる値の第2液面検知異常判定閾値(以下、単に第2閾値とする)を設定し、記憶部34に格納する。なお、第2閾値は、リファレンス値Ref.に値aとは異なる値bを加えた値(Ref.+b)から、リファレンス値Ref.から値bを引いた値(Ref.-b)までの範囲である(Ref.±b)。第1閾値Ref.±a及び第2閾値Ref.±bは、吸引する試薬Lの種類や、ポンプ111の吸引速度等によって設定される。
【0077】
次に、制御部31は、分注プローブ103の内筒103aが試薬Lに接液すると、駆動機構101の駆動部112を制御し、分注プローブ103の下降動作を停止させる(ステップS24)。
【0078】
そして、ステップS24の処理により分注プローブ103の下降動作が停止してから時間t1後、制御部31は、第1液面検知判定を開始する(ステップS25)。さらに、制御部31は、ステップS25の処理における第1液面検知判定の開始と共にポンプ111を駆動させて、分注プローブ103による試薬Lの吸引を開始させる。
【0079】
次に、制御部31は、液面センサ32のセンサ出力値を取得し、時間t1から時間t2までのセンサ出力値が第1閾値Ref.±aの範囲に入ったか否かを判定する(ステップS26)。時間t2は、ポンプ111の吸引速度によって任意に設定され、例えば、吸引された試薬Lが樹脂チューブ104まで達しない時間、すなわち試薬Lが内筒103a内に収まる時間に設定される。
【0080】
ステップS26の処理において、センサ出力値が第1閾値Ref.±aの範囲に入ったと制御部31が判断した場合(ステップS26のYES判定)、制御部31は、第1液面検知判定時に異常が発生したと判断し、エラーを出力し(ステップS27)、動作を終了させる。
【0081】
また、ステップS26の処理において、センサ出力値が第1閾値Ref.±aの範囲に入っていないと制御部31が判断した場合(ステップS26のNO判定)、制御部31は、第1液面検知判定は正常に行われたと判断する。そして、制御部31は、液面検知判定処理を一時終了させる(ステップS28)。
【0082】
上述したように、内筒103a及び樹脂チューブ104の筒孔には、純水が充填されており、純水と分注ユニット12によって吸引された試薬Lとの間には、エアーが介在される。そして、内筒103aを超えて樹脂チューブ104まで試薬Lを吸引する際に、エアーが内筒103aから樹脂チューブ104に移動する。この際、
図7に示すように、液面センサ32のセンサ出力値が大きく変動する。そのため、センサ出力値が安定する時間t2から時間t3まで液面検知判定処理を一時終了させることで、エラーの誤検出を防止することができる。
【0083】
なお、液面センサ32のセンサ出力値の変動が小さい場合は、ステップS26における第1液面検知判定処理が終了した後に直ちに後述するステップS29における第2液面検知判定処理を開始させてもよい。
【0084】
時間t3が経過すると、制御部31は、第2液面検知判定を開始する(ステップS26)。次に、液面センサ32のセンサ出力値を取得し、時間t3から時間t4までのセンサ出力値が第2閾値Ref.±bの範囲に入ったか否かを判定する(ステップS30)。時間t3及び時間t4は、吸引する試薬Lの量や、ポンプ111の吸引速度によって任意に設定される。
【0085】
ステップS30の処理において、センサ出力値が第2閾値Ref.±bの範囲に入ったと制御部31が判断した場合(ステップS30のYES判定)、制御部31は、第2液面検知判定時に異常が発生したと判断し、エラーを出力し(ステップS32)、動作を終了させる。
【0086】
また、ステップS30の処理において、センサ出力値が第2閾値Ref.±bの範囲に入っていないと制御部31が判断した場合(ステップS30のNO判定)、制御部31は、第2液面検知判定は正常に行われたと判断する(ステップS31)。
【0087】
そして、所定量の試薬Lを吸引した後、制御部31は、ポンプ111の駆動を停止させて、分注プローブ103による試薬Lの吸引動作を停止させる。次に、制御部31は、駆動部112を駆動させて、分注プローブ103を上昇動作させ、分注プローブ103を試薬容器24から離反させる。これにより、分注ユニット12の吸引動作が完了する。
【0088】
この第2の動作例によれば、第1閾値と、第1閾値と異なる値の第2閾値の2つの閾値を設定し、液面検知判定を2段階で行っている。これにより、試薬Lが分注プローブ103の内筒103aを超えて樹脂チューブ104に達した際にセンサ出力値が変動しても、エラーが発生したと制御部31が誤判定することを防ぐことができる。その結果、分注プローブ103の内筒103aの容量以上の試薬Lを吸引することができ、分注ユニット12で吸引可能な試薬Lの量を増加させることができる。
【0089】
また、吸引動作例として、
図5及び
図6に示す第1の動作例と
図7及び
図8に示す第2の動作例を、制御部31が吸引する試薬Lの量に応じて自動的に判断してもよい。すなわち、試薬Lの吸引量が内筒103aの容量内に収まる場合は、制御部31は、第1の動作例を選択し、内筒103aの容量よりも試薬Lの吸引量が多い場合は、第2の動作例を選択する。あるいは、ユーザーが操作部33を操作することで、第1の動作例と第2の動作例を選択してもよい。
【0090】
なお、制御部31は、常に第2の動作例で試薬Lの吸引動作を行ってもよい。
【0091】
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0092】
上述した実施の形態例では、第1閾値と第2閾値の2つの閾値を設定し、液面検知判定を2段階で行った例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、例えば、閾値を3つ以上設定し、液面検知判定を3段階以上で行ってもよい。すなわち、第2液面検知判定の後に、第3閾値を用いて第3液面検知判定を行ってもよい。なお、設定する閾値の数、及び液面検知判定の回数は、吸引する液体の種類や、分注プローブ103の内筒103aの内径の変化や、材質の変化、吸引速度の変化等の液面センサのセンサ出力値が大きく変動する回数に応じて設定される。
【0093】
例えば、自動分析装置として、血液や尿の生体試料の分析に用いられる生化学分析装置に適用した例を説明したが、これに限定されるものでなく、水質や、食品等のその他各種の分析を行う装置に適用することができるものである。
【0094】
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
【符号の説明】
【0095】
1…生化学分析装置(自動分析装置)、 2…サンプルターンテーブル、 3…希釈ターンテーブル、 4…第1試薬容器収容ユニット、 5…第2試薬容器収容ユニット、 6…反応ターンテーブル、 7…サンプル希釈ユニット(分注ユニット)、 8…サンプリングユニット(分注ユニット)、 12…第1分注ユニット(分注ユニット)、 13…第2分注ユニット、 17…保冷機構、 21…検体容器、 22…希釈液容器、 23…希釈容器、 24…第1試薬容器(容器)、 25…第2試薬容器、 26…反応容器、 30…制御機構、 31…制御部、 32…液面センサ、 33…操作部、 34…記憶部、 40…表示装置、 101…駆動機構、 102…支持アーム、 103…分注プローブ、 103a…内筒、 103c…外筒、 103b…絶縁部材、 104…樹脂チューブ、 105…固定部材、 111…ポンプ、 112…駆動部