(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-06
(45)【発行日】2022-04-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/08 20120101AFI20220407BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20220407BHJP
【FI】
G06Q30/08
G06Q30/02 320
(21)【出願番号】P 2019049072
(22)【出願日】2019-03-15
【審査請求日】2020-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 綾一
(72)【発明者】
【氏名】井原 由貴
(72)【発明者】
【氏名】津吹 宗輝
(72)【発明者】
【氏名】水上 雅市
(72)【発明者】
【氏名】三代 謙仁
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-018597(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0191235(US,A1)
【文献】特開2002-049790(JP,A)
【文献】特開2014-071761(JP,A)
【文献】特開2011-059747(JP,A)
【文献】特開2017-215985(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0150237(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のオークションサービスにおいて、
一のオークションの開催中の第1時点に第1ユーザが第1最高額を入札し、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザが
前記一のオークションの開催中の前記第1時点よりも後の第2時点に、前記第1最高額を超える第2最高額を入札した出品物の前記第1ユーザを特定する特定情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記特定情報に基づく前記第1ユーザに、
前記一のオークションの開催中に前記所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与するかどうかを、所定の条件に応じて決定する決定部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
前記第1ユーザの行動に関する行動情報を取得し、
前記決定部は、
前記行動情報に基づいて、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与するかどうかを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、
前記所定のオークションサービスにおける前記第1ユーザの落札履歴を取得し、
前記決定部は、
前記取得部により取得された前記落札履歴に基づいて、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与するかどうかを決定する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決定部は、
前記第1ユーザが所定の期間に落札履歴がない場合、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決定部は、
前記第1ユーザが落札未経験である場合、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、
前記所定のオークションサービスにおける前記第1ユーザの入札履歴を取得し、
前記決定部は、
前記取得部により取得された前記入札履歴に基づいて、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与するかどうかを決定する
ことを特徴とする請求項2~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決定部は、
前記第1ユーザの入札額が所定の金額以上である場合、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決定部は、
前記第1最高額が所定の金額以上である場合、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記決定部は、
前記第1ユーザの入札が低価格入札に関する条件を満たさない場合、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記決定部は、
前記第1ユーザが入札額を1円として入札した回数が所定の回数未満である場合、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記決定部は、
前記第1ユーザの入札回数が所定の閾値以上である場合、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項6~10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記取得部は、
前記所定のオークションサービスにおいて前記第1ユーザが登録した出品物リストを取得し、
前記決定部は、
前記取得部により取得された前記出品物リストに基づいて、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与するかどうかを決定する
ことを特徴とする請求項2~11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記決定部は、
前記出品物リストに前記出品物に類似する類似出品物が含まれる場合、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記取得部は、
前記出品物に関する商品情報を取得し、
前記決定部は、
前記商品情報に基づいて、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与するかどうかを決定する
ことを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記決定部は、
前記出品物が属するカテゴリが所定の条件を満たす場合、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記決定部は、
前記出品物が属するカテゴリが所定の価格帯のカテゴリである場合、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記決定部は、
前記第1最高額と、前記第2最高額との比較に基づいて、前記第1ユーザに前記インセンティブを付与するかどうかを決定する
ことを特徴とする請求項1~16のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記決定部は、
前記第1最高額と、前記第2最高額との差が所定の閾値以上である場合、前記差に対応する金額のクーポンを前記インセンティブとして付与すると決定する
ことを特徴とする請求項17に記載の情報処理装置。
【請求項19】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
所定のオークションサービスにおいて、
一のオークションの開催中の第1時点に第1ユーザが第1最高額を入札し、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザが
前記一のオークションの開催中の前記第1時点よりも後の第2時点に、前記第1最高額を超える第2最高額を入札した出品物の前記第1ユーザを特定する特定情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された前記特定情報に基づく前記第1ユーザに、
前記一のオークションの開催中に前記所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与するかどうかを、所定の条件に応じて決定する決定工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項20】
所定のオークションサービスにおいて、
一のオークションの開催中の第1時点に第1ユーザが第1最高額を入札し、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザが
前記一のオークションの開催中の前記第1時点よりも後の第2時点に、前記第1最高額を超える第2最高額を入札した出品物の前記第1ユーザを特定する特定情報を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された前記特定情報に基づく前記第1ユーザに、
前記一のオークションの開催中に前記所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与するかどうかを、所定の条件に応じて決定する決定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オークションへの参加を促す技術が知られている。例えば、主催サーバが、非落札者のユーザ端末に、仮想店舗で使用可能な割引内容を表すクーポン券を含む非落札通知メールを送信する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、ユーザの入札を促進可能とすることができるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、非落札者のユーザ端末に、仮想店舗で使用可能な割引内容を表すクーポン券を含む非落札通知メールを送信するにすぎず、ユーザの入札を促進可能とすることができるとは限らない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの入札を促進可能とすることができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【0006】
本願に係る情報処理装置は、所定のオークションサービスにおいて、第1時点に第1ユーザが第1最高額を入札し、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザが前記第1時点よりも後の第2時点に、前記第1最高額を超える第2最高額を入札した出品物の前記第1ユーザを特定する特定情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記特定情報に基づく前記第1ユーザに、前記所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与するかどうかを、所定の条件に応じて決定する決定部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、ユーザの入札を促進可能とすることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るオークション情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る行動情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る特典情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1の例では、情報処理システム1は、端末装置10と情報処理装置100とを有する。
【0011】
端末装置10は、ユーザにより使用される情報処理装置である。端末装置10は、ユーザによる操作に従って、情報処理装置100にオークションサービスに関するコンテンツの配信を要求する。また、端末装置10は、オークションサービスにおいて商品の購買に関する要求を情報処理装置100に送信する。なお、以下では、端末装置10をユーザと同一視する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。
【0012】
また、以下では、ユーザID「U1」により特定されるユーザを「ユーザU1」とする場合がある。このように、以下では、「ユーザU*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U*」により特定されるユーザであることを示す。例えば、「ユーザU2」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U2」により特定されるユーザである。
【0013】
また、以下では、端末装置10を利用するユーザに応じて、端末装置10を端末装置10-1、10-2として説明する。例えば、端末装置10-1は、ユーザU1により使用される端末装置10である。また、例えば、端末装置10-2は、ユーザU2により使用される端末装置10である。また、以下では、端末装置10-1、10-2について、特に区別なく説明する場合には、端末装置10と記載する。
【0014】
情報処理装置100は、オークションサービスを提供するサーバ装置である。情報処理装置100は、端末装置10からアクセスされた場合に、オークションサービスに関するコンテンツを提供する。また、情報処理装置100は、端末装置10から、オークションサービスにおいて商品の購買に関する要求を受け付けたり、オークションに係る各種サービスを提供したりする。なお、以下では、情報処理装置100が提供するオークションサービスを「オークションサービスA1」と記載する。
【0015】
ここから、
図1を用いて、情報処理の流れについて説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1に示す例では、情報処理装置100は、オークションサービスA1において、第1時点に第1ユーザU1が第1最高額を入札し、第1ユーザU1とは異なる第2ユーザU2が第1時点よりも後の第2時点に、第1最高額を超える第2最高額を入札した出品物の第1ユーザU1を特定する特定情報を取得する。そして、情報処理装置100は、取得した特定情報に基づく第1ユーザU1に、オークションサービスA1に関するインセンティブを付与するかどうかを、所定の条件に応じて決定する。
【0016】
具体的には、情報処理装置100は、2019年3月10日午後18:00(以下、適宜「第1時点」と記載する)に、ユーザU1から、オークションサービスA1に出品されている商品であるゴルフクラブ(以下、「商品G2」と記載する)に対する第1入札額「27,000円」での入札を受け付ける。情報処理装置100は、入札を受け付けると、商品G2の現在価格と第1入札額との比較に基づいて、第1入札額が商品G2の現在価格を上回るため、第1時点における商品G2の現在価格を第1入札額に更新する。なお、オークションサービスA1において、ある時点における商品の現在価格は、ある時点における商品の最高入札額(最高額ともいう)と一致する。すなわち、情報処理装置100は、入札を受け付けると、商品G2の現在価格と第1入札額との比較に基づいて、第1入札額が商品G2の現在価格を上回るため、第1時点における商品G2の最高額を第1入札額に更新する。以下、第1時点における商品G2の最高額を適宜「第1最高額」と記載する。情報処理装置100は、第1最高額を更新すると、第1時点にユーザU1が商品G2の第1最高額を入札したという第1入札情報を取得する。
【0017】
続いて、情報処理装置100は、第1時点よりも5分後の2019年3月10日午後18:05(以下、適宜「第2時点」と記載する)に、ユーザU1とは異なるユーザU2から、商品G2に対する第2入札額「30,000円」での入札を受け付ける。情報処理装置100は、入札を受け付けると、商品G2の現在価格である「27,000円」と第2入札額「30,000円」との比較に基づいて、第2入札額が商品G2の現在価格を「3,000円」上回るため、第2時点における商品G2の現在価格を第2入札額に更新する。また、情報処理装置100は、入札を受け付けると、商品G2の現在価格と第2入札額との比較に基づいて、第2入札額が商品G2の現在価格を上回るため、第2時点における商品G2の最高額を第2入札額に更新する。以下、第2時点における商品G2の最高額を適宜「第2最高額」と記載する。情報処理装置100は、第2最高額を更新すると、第2時点にユーザU2が商品G2の第2最高額を入札したという第2入札情報を取得する。
【0018】
続いて、情報処理装置100は、第2入札情報を取得すると、第2最高額を入札したユーザU2のユーザID「U2」と第1最高額を入札したユーザU1のユーザID「U1」との比較に基づいて、第2最高額を入札したユーザと第1最高額を入札したユーザとが異なるユーザであると判定する。また、情報処理装置100は、第1時点に第1ユーザU1が第1最高額を入札し、第1ユーザU1とは異なる第2ユーザU2が第1時点よりも後の第2時点に、第1最高額を超える第2最高額を入札した商品G2の第1ユーザU1を特定する特定情報として、ユーザID「U1」を取得する。
【0019】
続いて、情報処理装置100は、特定情報を取得すると、特定情報に基づく第1ユーザU1が所定の条件を満たすユーザであるか否かを判定する。具体的には、情報処理装置100は、オークションサービスA1における第1ユーザU1の落札履歴を取得する。続いて、情報処理装置100は、取得した落札履歴に基づいて、第1ユーザU1にオークションサービスA1に関するインセンティブを付与するかどうかを決定する。例えば、情報処理装置100は、第1ユーザU1が落札未経験である場合、第1ユーザU1にオークションサービスA1に関するインセンティブを付与すると決定する。すなわち、情報処理装置100は、過去に一度も落札をした履歴がない場合、第1ユーザU1にオークションサービスA1に関するインセンティブを付与すると決定する。また、情報処理装置100は、落札未経験者であるという条件を満たすユーザに対して、最終的な落札価格の50%を割引する内容のクーポンCP2を付与すると決定する。
図1に示す例では、情報処理装置100は、第1ユーザU1が落札未経験であるため、第1ユーザU1に最終的な落札価格の50%を割引する内容のクーポンCP2を付与すると決定する。
【0020】
続いて、情報処理装置100は、第1ユーザU1にオークションサービスA1に関するインセンティブを付与すると決定すると、第1ユーザU1にオークションサービスA1に関するインセンティブを付与する。具体的には、情報処理装置100は、第1ユーザU1のユーザID「U1」とクーポンCP2の特典ID「CP2」とを対応付けて記憶部に格納する。続いて、情報処理装置100は、第1ユーザU1が利用中のオークションサービスA1の画面に対応するコンテンツに入札を応援するクーポンCP2に関する通知が重畳して表示されるコンテンツC1を生成する。例えば、情報処理装置100は、商品G2の現在価格、入札数、オークション終了までの残り時間、現時点での最高額入札者が表示されるコンテンツにクーポンCP2に関する通知が重畳して表示されるコンテンツC1を生成する。例えば、情報処理装置100は、他のユーザU2によって商品G2の最高額が更新されたことを通知するメッセージ及び再入札を促すメッセージとともに、クーポンCP2に関する通知が表示されるコンテンツC1を生成する。例えば、情報処理装置100は、クーポンCP2に関する通知がユーザU1によって選択されると、クーポンCP2を使用可能となるボタンである「使う」ボタンとともにクーポンCP2に関する通知が表示されるコンテンツC1を生成する。続いて、情報処理装置100は、コンテンツC1を生成すると、生成したコンテンツC1を第1ユーザU1の端末装置10-1に配信する。
【0021】
上述したように、情報処理装置100は、所定のオークションサービスにおいて、第1時点に第1ユーザが第1最高額を入札し、第1ユーザとは異なる第2ユーザが第1時点よりも後の第2時点に、第1最高額を超える第2最高額を入札した出品物の第1ユーザを特定する特定情報を取得する。そして、情報処理装置100は、取得した特定情報に基づく第1ユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与するかどうかを、所定の条件に応じて決定する。これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザを特定可能となる。また、情報処理装置100は、特定されたユーザが所定の条件を満たすか否かに応じて、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。したがって、情報処理装置100は、ユーザの入札を促進可能とすることができる。なお、上述した第1時点及び第2時点は、各時点の前後関係に基づく相対的な概念であって、ある時点に対する第2時点が、他の時点に対しては第1時点になり得る。
【0022】
なお、
図1に示す例では、情報処理装置100が、第1ユーザU1が落札未経験である場合、第1ユーザU1にインセンティブを付与すると決定する例について説明したが、第1ユーザU1が落札未経験である場合に限られない。具体的には、情報処理装置100は、第1ユーザU1が所定の期間(例えば、過去6か月間)に落札履歴がない場合、第1ユーザU1にインセンティブを付与すると決定する。
【0023】
〔2.情報処理システムの構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムの構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理システム1には、端末装置10と、情報処理装置100とが含まれる。端末装置10と、情報処理装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示す情報処理システム1には、任意の数の端末装置10と任意の数の情報処理装置100とが含まれてもよい。
【0024】
端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、端末装置10は、3G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる情報処理装置である。また、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、ユーザから指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、画面に表示された画像等のコンテンツに対する各種の操作を受付ける。
【0025】
端末装置10は、ユーザによる操作に従って、情報処理装置100にオークションサービスに関するコンテンツの配信を要求する。また、端末装置10は、情報処理装置100からオークションサービスに関するコンテンツを受信する。端末装置10は、コンテンツを受信すると、受信したコンテンツを端末装置10の画面に表示する。
【0026】
また、端末装置10は、オークションサービスにおいて商品の購買に関する要求を情報処理装置100に送信する。具体的には、端末装置10は、オークションサービスに関するコンテンツを介して、商品の購買に関する要求を情報処理装置100に送信する。例えば、端末装置10は、オークションサービスに出品されている商品に対する入札の要求を入札金額とともに情報処理装置100に送信する。
【0027】
情報処理装置100は、
図1で説明した情報処理を行うサーバ装置である。情報処理装置100は、オークションサービスの管理者によって管理される。情報処理装置100は、端末装置10からアクセスされた場合に、オークションサービスに関するコンテンツを提供する。また、情報処理装置100は、端末装置10から、オークションサービスにおいて商品の購買に関する要求を受け付けたり、オークションに係る各種サービスを提供したりする。具体的には、情報処理装置100は、オークションサービスに出品されている商品に対する入札の要求を入札金額とともに端末装置10から受け付ける。
【0028】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示させるための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0029】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0030】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、
図3に示すように、オークション情報記憶部121と行動情報記憶部122と特典情報記憶部123とユーザ情報記憶部124を有する。
【0031】
(オークション情報記憶部121)
オークション情報記憶部121は、オークションに関する各種の情報を記憶する。
図4に、実施形態に係るオークション情報記憶部の一例を示す。
図4に示す例では、オークション情報記憶部121は、「商品ID」、「商品名」、「商品カテゴリ」、「入札者ID」、「現在価格(円)」、「即決価格(円)」、「入札数」、「入札者数」、「残り時間」、「落札者」、「落札額(円)」、「落札日時」といった項目を有する。
【0032】
「商品ID」は、オークションに出品されている商品を識別する識別情報を示す。「商品名」は、オークションに出品されている商品の名称を示す。「商品カテゴリ」は、オークションに出品されている商品が属するカテゴリ(オークションに出品されている商品が分類されるカテゴリ)を示す。「入札者ID」は、現時点で最高額の入札価格を入札している入札者であるユーザを識別するための識別情報を示す。「現在価格(円)」は、現時点でオークションに入札されている入札価格の最高額を示す。「即決価格(円)」は、記載されている価格による入札があった場合に、直ちにオークションが終了する価格を示す。「即決価格」は、出品者によっては、設定されない場合もあり、この場合には即決価格の項目は空欄「‐」となる。「入札数」は、現時点において入札された入札数を示す。「入札者数」は、現時点において入札を行ったユーザ数を示す。「残り時間」は、商品IDにより識別される商品のオークションの残り時間を示す。「落札者」は、商品IDにより識別される商品を落札した落札者であるユーザを識別するための識別情報を示す。「落札額(円)」は、商品IDにより識別される商品が落札された金額を示す。「落札日時」は、商品IDにより識別される商品が落札された日時を示す。「落札者」と「落札額(円)」と「落札日時」は、オークションが終了していない場合は、空欄「‐」となる。
【0033】
(行動情報記憶部122)
行動情報記憶部122は、ユーザの行動履歴に関する各種の情報を記憶する。
図5に、実施形態に係る行動情報記憶部の一例を示す。
図5に示す例では、行動情報記憶部122は、「ユーザID」、「行動日時」、「行動種別」、「商品ID」、「入札額/落札額(円)」といった項目を有する。
【0034】
「ユーザID」は、オークションサービスを利用するユーザを識別する識別情報を示す。「行動日時」は、ユーザがオークションサービスを利用した日時を示す。「行動種別」は、ユーザがオークションサービスを利用した際にとった行動の種別を示す。「商品ID」は、ユーザによる行動の対象となった商品を識別する識別情報を示す。「入札額/落札額(円)」は、ユーザによる行動種別が入札である場合には、ユーザによる入札額を示す。また、「入札額/落札額(円)」は、ユーザによる行動種別が落札である場合には、ユーザによる落札額を示す。「入札額/落札額(円)」は、ユーザによる行動種別が入札又は落札のいずれでもない場合は、空欄「‐」となる。
【0035】
図5の6レコード目に示す例では、ユーザID「U1」で識別されるユーザ(ユーザU1)は、
図1に示すユーザU1に対応する。
図5の6レコード目に示す例では、ユーザU1は、行動日時「2019/3/10 18:00」に、商品ID「G2」で識別される商品(商品G2)を対象として行動種別「入札」を行ったことを示す。また、行動種別「入札」を行った際の入札額は「27,000(円)」であることを示す。
【0036】
図5の14レコード目に示す例では、ユーザID「U2」で識別されるユーザ(ユーザU2)は、
図1に示すユーザU2に対応する。
図5の14レコード目に示す例では、ユーザU2は、行動日時「2019/3/10 18:05」に、商品ID「G2」で識別される商品(商品G2)を対象として行動種別「入札」を行ったことを示す。また、行動種別「入札」を行った際の入札額は「30,000(円)」であることを示す。
【0037】
(特典情報記憶部123)
特典情報記憶部123は、特定情報に基づく第1ユーザに付与されるインセンティブに関する各種の情報を記憶する。
図6に、実施形態に係る特典情報記憶部の一例を示す。
図6に示す例では、特典情報記憶部123は、「特典ID」、「付与条件」、「特典内容」、「有効期限」といった項目を有する。
【0038】
「特典ID」は、特定情報に基づく第1ユーザに付与されるインセンティブを識別するための識別情報を示す。「付与条件」は、特典IDで識別されるインセンティブを付与する条件を示す。「特典内容」は、特典IDで識別されるインセンティブの内容を示す。「有効期限」は、特典IDで識別されるインセンティブの有効期限を示す。なお、
図6では、「有効期限」の項目に「有効期限#8」といった抽象的な文字が記載されているが、「有効期限」の項目には、実際には「2019年5月30日まで」といった具体的な期間が格納される。また、「有効期限」は、所定のオークションの開始から終了までの期間(所定のオークションの開催期間中)でもよい。
【0039】
図6の2レコード目に示す例では、特典ID「CP2」で識別されるインセンティブ(クーポンCP2)は、
図1に示すクーポンCP2に対応する。付与条件「落札未経験者」は、クーポンCP2が、落札未経験であるという条件を満たすユーザに対して付与されるインセンティブであることを示す。特典内容「50%OFF」は、クーポンCP2の内容が、落札時点における決済金額(落札額)を50%割り引くものであることを示す。有効期限「有効期限#2」は、クーポンCP2の有効期限が「有効期限#2」までであることを示す。
【0040】
図6の1レコード目に示す例では、付与条件「所定期間落札無」は、特典ID「CP1」で識別されるインセンティブ(クーポンCP1)が、所定期間(例えば、過去6か月間)に落札履歴がないという条件を満たすユーザに対して付与されるインセンティブであることを示す。特典内容「30%OFF」は、クーポンCP1の内容が、落札時点における決済金額(落札額)を30%割り引くものであることを示す。有効期限「有効期限#1」は、クーポンCP1の有効期限が「有効期限#1」までであることを示す。
【0041】
(ユーザ情報記憶部124)
ユーザ情報記憶部124は、ユーザに関する各種の情報を記憶する。
図7に、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す。
図7に示す例では、ユーザ情報記憶部124は、「ユーザID」、「特典ID」、「付与日時」といった項目を有する。
【0042】
「ユーザID」は、オークションサービスに関するインセンティブを付与されたユーザを識別する識別情報を示す。「特典ID」は、ユーザIDで識別されるユーザに付与されたオークションサービスに関するインセンティブを識別するための識別情報を示す。「付与日時」は、ユーザIDで識別されるユーザに特典IDで識別されるインセンティブが付与された日時を示す。
【0043】
図7の1レコード目に示す例では、ユーザID「U1」で識別されるユーザ(ユーザU1)は、
図1に示すユーザU1に対応する。特典ID「CP2」で識別されるインセンティブ(クーポンCP2)は、
図1に示すクーポンCP2に対応する。
図7の1レコード目に示す例では、付与日時「付与日時#1」にユーザU1に対してクーポンCP2が付与されたことを示す。
【0044】
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0045】
図3に示すように、制御部130は、提供部131と、取得部132と、決定部133と、付与部134を有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0046】
(提供部131)
提供部131は、オークションサービスを提供する。具体的には、提供部131は、端末装置10からアクセスされた場合に、オークションサービスに関するコンテンツを提供する。また、提供部131は、端末装置10から、オークションサービスにおいて商品の購買に関する要求を受け付けたり、オークションに係る各種サービスを提供したりする。例えば、提供部131は、ユーザからオークションサービスへの出品を受け付ける。また、提供部131は、ユーザからオークションサービスに出品されている商品に対する入札を受け付ける。また、提供部131は、特定情報に基づく第1ユーザに付与されるインセンティブに関する各種の情報をオークションサービスの管理者から受け付ける。
【0047】
図1に示す例では、提供部131は、第1時点に、第1ユーザU1から、オークションサービスA1に出品されている商品G2に対する第1入札額「27,000円」での入札を受け付ける。提供部131は、第1入札額での入札を受け付けると、商品G2の現在価格と第1入札額との比較に基づいて、第1入札額が商品の現在価格を上回るか否かを判定する。提供部131は、第1入札額が商品G2の現在価格を上回ると判定した場合には、第1時点における商品G2の現在価格を第1入札額(第1最高額)に更新する。具体的には、提供部131は、オークション情報記憶部121の商品G2の「現在価格」を第1最高額に更新する。また、提供部131は、オークション情報記憶部121の商品G2の「入札者ID」をU1に更新する。
【0048】
続いて、提供部131は、第1時点よりも後の第2時点に、第1ユーザU1とは異なる第2ユーザU2から、第1最高額を超える第2入札額「30,000円」での商品G2に対する入札を受け付ける。提供部131は、第2入札額での入札を受け付けると、商品G2の現在価格と第2入札額との比較に基づいて、第2入札額が商品G2の現在価格を上回るか否かを判定する。提供部131は、第2入札額が商品G2の現在価格を上回ると判定した場合には、第2時点における商品G2の現在価格を第2入札額(第2最高額)に更新する。具体的には、提供部131は、オークション情報記憶部121の商品G2の「現在価格」を第2最高額に更新する。また、提供部131は、オークション情報記憶部121の商品G2の「入札者ID」をU2に更新する。
【0049】
(取得部132)
取得部132は、種々の情報を取得する。具体的には、取得部132は、オークションに関する各種の情報を取得する。より具体的には、取得部132は、オークションサービスに出品された商品に関する商品情報を端末装置10から取得する。例えば、取得部132は、商品情報として、商品名や商品カテゴリ、即決価格、オークションの終了日時といった情報を取得する。また、取得部132は、オークションサービスに出品された商品に対する入札に関する情報を取得する。例えば、取得部132は、オークションサービスに出品された商品の最高額(現在価格)に関する情報を取得する。また、取得部132は、オークションサービスに出品された商品の最高額を入札した入札者に関する情報を取得する。また、取得部132は、オークションサービスに出品された商品に対する入札数や入札者数に関する情報を取得する。また、取得部132は、オークションサービスに出品された商品に対する落札に関する情報を取得する。例えば、取得部132は、オークションサービスに出品された商品の落札額に関する情報を取得する。また、取得部132は、オークションサービスに出品された商品を落札した落札者に関する情報を取得する。また、取得部132は、オークションサービスに出品された商品が落札された落札日時に関する情報を取得する。取得部132は、オークションに関する各種の情報を取得すると、取得した情報をオークション情報記憶部121に格納する。
【0050】
また、取得部132は、ユーザの行動履歴に関する各種の情報を取得する。より具体的には、取得部132は、ユーザがオークションサービスに出品された商品を出品物リストに登録したという登録履歴に関する登録情報を端末装置10から取得する。例えば、取得部132は、登録情報として、ユーザが出品物リストに登録した商品の商品IDと登録日時に関する情報を取得する。また、取得部132は、ユーザがオークションサービスに出品された商品に対する入札を行った入札履歴に関する入札情報を端末装置10から取得する。例えば、取得部132は、入札情報として、ユーザが入札した商品の商品IDと入札金額と入札日時に関する情報を取得する。また、取得部132は、ユーザがオークションサービスに出品された商品を落札したという落札履歴に関する落札情報を端末装置10から取得する。例えば、取得部132は、落札情報として、ユーザが落札した商品の商品IDと落札金額と落札日時に関する情報を取得する。取得部132は、ユーザの行動履歴に関する各種の情報を取得すると、取得した情報を行動情報記憶部122に格納する。
【0051】
また、取得部132は、特定情報に基づく第1ユーザに付与されるインセンティブに関する各種の情報を取得する。より具体的には、取得部132は、オークションサービスの管理者によって特典情報記憶部123に登録されたインセンティブに関する各種の情報を取得する。例えば、取得部132は、特典情報記憶部123を参照して、特定情報に基づく第1ユーザに付与されるインセンティブに関する各種の情報を取得する。
【0052】
取得部132は、所定のオークションサービスにおいて、第1時点に第1ユーザが第1最高額を入札し、第1ユーザとは異なる第2ユーザが第1時点よりも後の第2時点に、第1最高額を超える第2最高額を入札した出品物の第1ユーザを特定する特定情報を取得する。
図1に示す例では、取得部132は、提供部131によって商品G2の現在価格が第1最高額に更新されると、第1時点にユーザU1が商品G2の第1最高額を入札したという第1入札情報を取得する。例えば、取得部132は、オークション情報記憶部121を参照して、第1時点にユーザU1が商品G2の第1最高額を入札したという第1入札情報を取得する。続いて、取得部132は、提供部131によって商品G2の現在価格が第2最高額に更新されると、第2時点にユーザU2が商品G2の第2最高額を入札したという第2入札情報を取得する。例えば、取得部132は、オークション情報記憶部121を参照して、第2時点にユーザU2が商品G2の第2最高額を入札したという第2入札情報を取得する。続いて、取得部132は、第2入札情報を取得すると、第2最高額を入札したユーザU2のユーザID「U2」と第1最高額を入札したユーザU1のユーザID「U1」との比較に基づいて、第2最高額を入札したユーザと第1最高額を入札したユーザとが異なるユーザであると判定する。また、取得部132は、第1時点に第1ユーザU1が第1最高額を入札し、第1ユーザU1とは異なる第2ユーザU2が第1時点よりも後の第2時点に、第1最高額を超える第2最高額を入札した商品G2の第1ユーザU1を特定する特定情報として、ユーザID「U1」を取得する。
【0053】
また、取得部132は、第1ユーザの行動に関する行動情報を取得する。具体的には、取得部132は、所定のオークションサービスにおける第1ユーザの落札履歴を取得する。取得部132は、所定のオークションサービスにおける第1ユーザの落札に関する履歴を取得する。取得部132は、第1ユーザの落札履歴に関する落札情報を取得する。取得部132は、落札情報として、落札有の履歴と落札無の履歴の両方の履歴に関する情報を取得する。
図1に示す例では、取得部132は、特定情報であるユーザID「U1」を取得すると、特定情報に基づいて、第1ユーザを特定する。例えば、取得部132は、特定情報であるユーザID「U1」に基づいて、第1ユーザをユーザID「U1」で識別されるユーザ(ユーザU1)であると特定する。続いて、取得部132は、第1ユーザU1を特定すると、特定情報に基づく第1ユーザU1の落札情報を取得する。例えば、取得部132は、行動情報記憶部122を参照して、特定情報に基づく第1ユーザU1の落札情報を取得する。
【0054】
(決定部133)
決定部133は、取得部132により取得された特定情報に基づく第1ユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与するかどうかを、所定の条件に応じて決定する。具体的には、決定部133は、取得部132により取得された行動情報に基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する。より具体的には、取得部132は、行動情報を取得すると、特典情報記憶部123を参照して、インセンティブの付与条件に関する付与情報を取得する。例えば、決定部133は、取得部132により取得された行動情報と付与情報とに基づいて、特定情報に基づく第1ユーザが付与条件を満たすか否かを判定する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザが付与条件を満たすと判定すると、そのインセンティブを選択する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザに、選択したインセンティブを付与することを決定する。
【0055】
図1に示す例では、決定部133は、取得部132により取得された落札履歴に関する落札情報に基づいて、第1ユーザU1にインセンティブを付与するかどうかを決定する。より具体的には、取得部132は、落札情報を取得すると、特典情報記憶部123を参照して、特典ID「CP2」で識別されるクーポンCP2の付与条件に関する付与情報を取得する。続いて、決定部133は、取得部132により取得された落札情報と付与情報とに基づいて、第1ユーザU1が付与条件を満たすインセンティブが存在するか否かを判定する。例えば、決定部133は、取得部132により取得された落札情報とクーポンCP2の付与情報とに基づいて、第1ユーザU1が落札未経験者であるか否かを判定する。例えば、決定部133は、落札情報に基づいて、第1ユーザU1が過去に落札した履歴が存在しないと判定したため、第1ユーザU1が落札未経験者であると判定する。続いて、決定部133は、第1ユーザU1が落札未経験者であると判定すると、第1ユーザU1がクーポンCP2の付与条件を満たすと判定する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザU1が付与条件を満たすクーポンCP2が存在すると判定すると、そのクーポンCP2を選択する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザU1に、選択したクーポンCP2を付与することを決定する。
【0056】
なお、決定部133は、第1ユーザが所定の期間に落札履歴がない場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定してもよい。より具体的には、取得部132は、落札情報を取得すると、特典情報記憶部123を参照して、特典ID「CP1」で識別されるクーポンCP1の付与条件に関する付与情報を取得する。決定部133は、取得部132により取得された落札情報とクーポンCP1の付与情報とに基づいて、第1ユーザが所定の期間(例えば、過去6か月間)に落札履歴がないユーザであると判定する。続いて、決定部133は、第1ユーザが所定の期間に落札履歴がないユーザであると判定すると、第1ユーザU1がクーポンCP1の付与条件を満たすと判定する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザが付与条件を満たすと判定すると、そのクーポンCP1を選択する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザに、選択したクーポンCP1を付与することを決定する。
【0057】
(付与部134)
付与部134は、決定部133によって第1ユーザにインセンティブを付与すると決定されると、第1ユーザにインセンティブを付与する。具体的には、付与部134は、決定部133によって選択されたインセンティブを第1ユーザに付与する。より具体的には、付与部134は、決定部133によって選択されたインセンティブを識別する特典IDと第1ユーザを識別するユーザIDとを対応付けて、ユーザ情報記憶部124に格納する。
図1に示す例では、付与部134は、決定部133によって選択されたクーポンCP2の特典ID「CP2」と第1ユーザU1を識別するユーザID「U1」とを対応付けてユーザ情報記憶部124に格納する。
【0058】
続いて、付与部134は、インセンティブを識別する特典IDと第1ユーザを識別するユーザIDとを対応付けると、第1ユーザU1が利用中のオークションサービスA1の画面に対応するコンテンツに入札を応援するクーポンCP2に関する通知が重畳して表示されるコンテンツC1を生成する。例えば、付与部134は、商品G2の現在価格、入札数、オークション終了までの残り時間、現時点での最高額入札者が表示されるコンテンツにクーポンCP2に関する通知が重畳して表示されるコンテンツC1を生成する。例えば、付与部134は、他のユーザU2によって商品G2の最高額が更新されたことを通知するメッセージ及び再入札を促すメッセージとともに、クーポンCP2に関する通知が表示されるコンテンツC1を生成する。例えば、付与部134は、クーポンCP2に関する通知がユーザU1によって選択されると、クーポンCP2を使用可能となるボタンである「使う」ボタンとともにクーポンCP2に関する通知が表示されるコンテンツC1を生成する。続いて、付与部134は、コンテンツC1を生成すると、生成したコンテンツC1を第1ユーザU1の端末装置10-1に配信する。
【0059】
〔4.情報処理のフロー〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る情報処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
図8に示す例では、情報処理装置100は、オークションの最中に高値更新されたユーザを特定する特定情報を取得したか否かを判定する(ステップS101)。情報処理装置100は、オークションの最中に高値更新されたユーザを特定する特定情報を取得していないと判定した場合(ステップS101;No)は、特定情報を取得するまで待機する。
【0060】
一方、情報処理装置100は、オークションの最中に高値更新されたユーザを特定する特定情報を取得したと判定した場合(ステップS101;Yes)は、特定情報によって特定されるユーザが所定の条件を満たすユーザであるか否かを判定する(ステップS102)。情報処理装置100は、特定情報によって特定されるユーザが所定の条件を満たすユーザでないと判定した場合(ステップS102;No)は、処理を終了する。
【0061】
一方、情報処理装置100は、特定情報によって特定されるユーザが所定の条件を満たすユーザであると判定した場合(ステップS102;Yes)は、ユーザに対して所定のインセンティブを付与することを決定する(ステップS103)。
【0062】
〔5.変形例〕
上述した実施形態に係る情報処理システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理システム1の他の実施形態について説明する。なお、実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0063】
〔5-1.入札履歴に基づくインセンティブの付与〕
図1では、情報処理装置100が、落札履歴に関する落札情報に基づいて、特定情報に基づく第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する例について説明したが、行動情報は落札情報に限られない。ここでは、情報処理装置100が、入札履歴に関する入札情報に基づいて、特定情報に基づく第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する例について説明する。
【0064】
情報処理装置100による決定処理の説明に先立って、入札履歴に基づいて付与されるインセンティブの例をいくつか紹介する。
図6の3レコード目に示す例では、付与条件「入札額1万円以上」は、特典ID「CP3」で識別されるインセンティブ(クーポンCP3)が、入札額1万円以上の入札を行った入札履歴があるという条件を満たすユーザに対して付与されるインセンティブであることを示す。特典内容「20%OFF」は、クーポンCP3の内容が、落札時点における決済金額(落札額)を20%割り引くものであることを示す。有効期限「有効期限#3」は、クーポンCP3の有効期限が「有効期限#3」までであることを示す。
【0065】
また、
図6の4レコード目に示す例では、付与条件「1円入札経験無」は、特典ID「CP4」で識別されるインセンティブ(クーポンCP4)が、入札額を1円として入札した入札履歴がないという条件を満たすユーザに対して付与されるインセンティブであることを示す。特典内容「300ポイント」は、クーポンCP4の内容が、300ポイントを付与するものであることを示す。例えば、1円を1ポイントとした場合であれば、300ポイントは、金額に換算すると300円分に相当する。有効期限「有効期限#4」は、クーポンCP4の有効期限が「有効期限#4」までであることを示す。
【0066】
また、
図6の5レコード目に示す例では、付与条件「入札回数10回以上」は、特典ID「CP5」で識別されるインセンティブ(クーポンCP5)が、入札回数が10回以上であるという条件を満たすユーザに対して付与されるインセンティブであることを示す。特典内容「100ポイント」は、クーポンCP5の内容が、100ポイントを付与するものであることを示す。例えば、1円を1ポイントとした場合であれば、100ポイントは、金額に換算すると100円分に相当する。有効期限「有効期限#5」は、クーポンCP5の有効期限が「有効期限#5」までであることを示す。
【0067】
ここから、情報処理装置100による決定処理について説明する。取得部132は、所定のオークションサービスにおける第1ユーザの入札履歴を取得する。具体的には、取得部132は、第1ユーザを特定すると、行動情報記憶部122を参照して、特定情報に基づく第1ユーザU1の入札履歴に関する入札情報を取得する。
【0068】
決定部133は、取得部132により取得された入札履歴に基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する。具体的には、決定部133は、第1ユーザの入札額が所定の金額以上である場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。より具体的には、決定部133は、第1最高額が所定の金額以上である場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。例えば、取得部132は、入札情報を取得すると、特典情報記憶部123を参照して、特典ID「CP3」で識別されるクーポンCP3の付与条件に関する付与情報を取得する。決定部133は、取得部132により取得された入札情報とクーポンCP3の付与情報とに基づいて、第1ユーザの第1最高額が所定の金額(例えば、1万円)以上であるか否かを判定する。続いて、決定部133は、第1ユーザの第1最高額が所定の金額(例えば、1万円)以上であると判定すると、第1ユーザがクーポンCP3の付与条件を満たすと判定する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザが付与条件を満たすと判定すると、そのクーポンCP3を選択する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザに、選択したクーポンCP3を付与することを決定する。
【0069】
また、決定部133は、第1ユーザの入札が低価格入札に関する条件を満たさない場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定してもよい。より具体的には、決定部133は、第1ユーザが入札額を1円として入札した回数が所定の回数(例えば、1回)未満である場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。なお、決定部133は、第1ユーザが入札額を1円として入札した回数が0回である場合、第1ユーザは入札額を1円として入札した入札経験がないユーザであると判定する。例えば、取得部132は、入札情報を取得すると、特典情報記憶部123を参照して、特典ID「CP4」で識別されるクーポンCP4の付与条件に関する付与情報を取得する。決定部133は、取得部132により取得された入札情報とクーポンCP4の付与情報とに基づいて、第1ユーザが入札額を1円として入札した回数が所定の回数(例えば、1回)未満であるか否かを判定する。続いて、決定部133は、第1ユーザが入札額を1円として入札した回数が所定の回数(例えば、1回)未満であると判定すると、第1ユーザがクーポンCP4の付与条件を満たすと判定する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザが付与条件を満たすと判定すると、そのクーポンCP4を選択する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザに、選択したクーポンCP4を付与することを決定する。
【0070】
また、決定部133は、第1ユーザの入札回数が所定の閾値(例えば、10回)以上である場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定してもよい。例えば、取得部132は、入札情報を取得すると、特典情報記憶部123を参照して、特典ID「CP5」で識別されるクーポンCP5の付与条件に関する付与情報を取得する。決定部133は、取得部132により取得された入札情報とクーポンCP5の付与情報とに基づいて、第1ユーザの入札回数が所定の閾値(例えば、10回)以上であるか否かを判定する。続いて、決定部133は、第1ユーザの入札回数が所定の閾値(例えば、10回)以上であると判定すると、第1ユーザがクーポンCP5の付与条件を満たすと判定する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザが付与条件を満たすと判定すると、そのクーポンCP5を選択する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザに、選択したクーポンCP5を付与することを決定する。
【0071】
〔5-2.出品物リストに基づくインセンティブの付与〕
図1では、情報処理装置100が、落札履歴に関する落札情報に基づいて、特定情報に基づく第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する例について説明したが、行動情報は落札情報に限られない。ここでは、情報処理装置100が、出品物リストへの登録履歴に関する登録情報に基づいて、特定情報に基づく第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する例について説明する。
【0072】
情報処理装置100による決定処理の説明に先立って、登録履歴に基づいて付与されるインセンティブの例を紹介する。
図6の6レコード目に示す例では、付与条件「類似商品登録者」は、特典ID「CP6」で識別されるインセンティブ(クーポンCP6)が、第1ユーザが出品物リストに登録している出品物の中に他のユーザによって高値更新された出品物に類似する類似出品物が含まれるという条件を満たすユーザに対して付与されるインセンティブであることを示す。特典内容「30%OFF」は、クーポンCP6の内容が、落札時点における決済金額(落札額)を30%割り引くものであることを示す。有効期限「有効期限#6」は、クーポンCP6の有効期限が「有効期限#6」までであることを示す。
【0073】
ここから、情報処理装置100による決定処理について説明する。取得部132は、所定のオークションサービスにおいて第1ユーザが登録した出品物リストを取得する。具体的には、取得部132は、第1ユーザを特定すると、行動情報記憶部122を参照して、特定情報に基づく第1ユーザU1が出品物リストに商品を登録した登録履歴に関する登録情報を取得する。ここで、出品物リストとは、例えば、出品物に関するウォッチリストを指す。出品物に関するウォッチリストとは、ユーザがその動向に関心がある、注意しておきたい、監視しておきたい出品物をまとめて登録したリストを指す。例えば、ユーザが気になる出品物をウォッチリストに追加すると、あとから簡単にアクセスして、その出品物の入札状況などを確認することができる。
【0074】
決定部133は、取得部132により取得された出品物リストに基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する。具体的には、決定部133は、出品物リストに出品物に類似する類似出品物が含まれる場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。例えば、取得部132は、登録情報を取得すると、特典情報記憶部123を参照して、特典ID「CP6」で識別されるクーポンCP6の付与条件に関する付与情報を取得する。決定部133は、取得部132により取得された登録情報とクーポンCP6の付与情報とに基づいて、第1ユーザが出品物リストに登録している出品物の中に他のユーザによって高値更新された出品物に類似する類似出品物が含まれるか否かを判定する。続いて、決定部133は、第1ユーザが出品物リストに登録している出品物の中に他のユーザによって高値更新された出品物に類似する類似出品物が含まれると判定すると、第1ユーザがクーポンCP6の付与条件を満たすと判定する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザが付与条件を満たすと判定すると、そのクーポンCP6を選択する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザに、選択したクーポンCP6を付与することを決定する。
【0075】
〔5-3.商品カテゴリに基づくインセンティブの付与〕
図1では、情報処理装置100が、第1ユーザが落札未経験者である場合に、特定情報に基づく第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する例について説明したが、これに限られない。ここでは、情報処理装置100が、出品物が属するカテゴリが所定の条件を満たす場合、特定情報に基づく第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する例について説明する。
【0076】
情報処理装置100による決定処理の説明に先立って、商品カテゴリに基づいて付与されるインセンティブの例を紹介する。
図6の7レコード目に示す例では、付与条件「価格帯5万円以上」は、特典ID「CP7」で識別されるインセンティブ(クーポンCP7)が、他のユーザによって高値更新された出品物の平均価格帯が5万円以上であるという条件を満たすユーザに対して付与されるインセンティブであることを示す。特典内容「50%OFF」は、クーポンCP7の内容が、落札時点における決済金額(落札額)を50%割り引くものであることを示す。有効期限「有効期限#7」は、クーポンCP7の有効期限が「有効期限#7」までであることを示す。
【0077】
ここから、情報処理装置100による決定処理について説明する。取得部132は、出品物に関する商品情報を取得する。具体的には、取得部132は、オークション情報記憶部121を参照して、出品物に関する商品情報を取得する。より具体的には、取得部132は、商品情報として、出品物が属するカテゴリに関する情報を取得する。例えば、取得部132は、出品物が属するカテゴリに関する情報として、出品物が属するカテゴリの価格帯に関する情報を取得する。例えば、取得部132は、出品物が属するカテゴリに属する商品の現在価格の平均値を算出して、算出した平均値を出品物が属するカテゴリの価格帯として取得する。
【0078】
決定部133は、商品情報に基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する。より具体的には、決定部133は、出品物が属するカテゴリが所定の条件を満たす場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。例えば、決定部133は、出品物が属するカテゴリが所定の価格帯のカテゴリである場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。例えば、取得部132は、商品情報を取得すると、特典情報記憶部123を参照して、特典ID「CP7」で識別されるクーポンCP7の付与条件に関する付与情報を取得する。決定部133は、取得部132により取得された商品情報とクーポンCP7の付与情報とに基づいて、出品物が属するカテゴリが所定の価格帯(例えば、5万円以上)のカテゴリであるか否かを判定する。続いて、決定部133は、出品物が属するカテゴリが所定の価格帯(例えば、5万円以上)のカテゴリであると判定すると、第1ユーザがクーポンCP7の付与条件を満たすと判定する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザが付与条件を満たすと判定すると、そのクーポンCP7を選択する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザに、選択したクーポンCP7を付与することを決定する。
【0079】
〔5-4.最高額の差額に基づくインセンティブの付与〕
図1では、情報処理装置100が、特定情報に基づく第1ユーザに落札時点における決済金額(落札額)を割り引くクーポンCP2を付与するかどうかを決定する例について説明したが、インセンティブの内容はこれに限られない。ここでは、情報処理装置100が、第1最高額と、第2最高額との比較に基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する例について説明する。
【0080】
情報処理装置100による決定処理の説明に先立って、第1最高額と、第2最高額との比較に基づいて付与されるインセンティブの例を紹介する。
図6の8レコード目に示す例では、付与条件「現在価格と入札額の差額3千円以上」は、特典ID「CP8」で識別されるインセンティブ(クーポンCP8)が、現在価格と入札額との差額が3千円以上であるという条件を満たすユーザに対して付与されるインセンティブであることを示す。特典内容「差額分のポイント」は、クーポンCP8の内容が、現在価格と入札額との差額に相当する金額分のポイントを付与するものであることを示す。有効期限「有効期限#8」は、クーポンCP8の有効期限が「有効期限#8」までであることを示す。
【0081】
ここから、情報処理装置100による決定処理について説明する。取得部132は、オークション情報記憶部121を参照して、第1時点に第1ユーザが第1最高額を入札したという第1入札情報を取得する。取得部132は、第1入札情報に基づいて、第1最高額に関する情報を取得する。続いて、取得部132は、提供部131によって現在価格が第2最高額に更新されると、第2時点に第2ユーザが第2最高額を入札したという第2入札情報を取得する。取得部132は、第2入札情報に基づいて、第2最高額に関する情報を取得する。
【0082】
決定部133は、第1最高額と、第2最高額との比較に基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する。具体的には、決定部133は、第1最高額と、第2最高額との差が所定の閾値以上である場合、差に対応する金額のクーポンをインセンティブとして付与すると決定する。例えば、取得部132は、第1最高額と、第2最高額を取得すると、特典情報記憶部123を参照して、特典ID「CP8」で識別されるクーポンCP8の付与条件に関する付与情報を取得する。決定部133は、取得部132により取得された第1最高額と、第2最高額とクーポンCP8の付与情報とに基づいて、第1最高額と、第2最高額との差が所定の閾値(例えば、3千円)以上であるか否かを判定する。続いて、決定部133は、第1最高額と、第2最高額との差が所定の閾値(例えば、3千円)以上であると判定すると、第1ユーザがクーポンCP8の付与条件を満たすと判定する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザが付与条件を満たすと判定すると、そのクーポンCP8を選択する。続いて、決定部133は、特定情報に基づく第1ユーザに、選択したクーポンCP8を付与することを決定する。
【0083】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部132と決定部133を備える。取得部132は、所定のオークションサービスにおいて、第1時点に第1ユーザが第1最高額を入札し、第1ユーザとは異なる第2ユーザが第1時点よりも後の第2時点に、第1最高額を超える第2最高額を入札した出品物の第1ユーザを特定する特定情報を取得する。決定部133は、取得部132により取得された特定情報に基づく第1ユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与するかどうかを、所定の条件に応じて決定する。
【0084】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザを特定可能となる。また、情報処理装置100は、特定されたユーザが所定の条件を満たすか否かに応じて、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。したがって、情報処理装置100は、ユーザの入札を促進可能とすることができる。
【0085】
また、取得部132は、第1ユーザの行動に関する行動情報を取得する。決定部133は、行動情報に基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する。
【0086】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザの行動情報に基づいて、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0087】
また、取得部132は、所定のオークションサービスにおける第1ユーザの落札履歴を取得する。決定部133は、取得部132により取得された落札履歴に基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する。
【0088】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザの落札情報に基づいて、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0089】
また、決定部133は、第1ユーザが所定の期間に落札履歴がない場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。
【0090】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザであって、所定期間に落札履歴がないユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0091】
また、決定部133は、第1ユーザが落札未経験である場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。
【0092】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザであって、落札未経験者であるユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0093】
また、取得部132は、所定のオークションサービスにおける第1ユーザの入札履歴を取得する。決定部133は、取得部132により取得された入札履歴に基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する。
【0094】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザの入札情報に基づいて、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0095】
また、決定部133は、第1ユーザの入札額が所定の金額以上である場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。
【0096】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザであって、入札額が所定の金額以上であるユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0097】
また、決定部133は、第1最高額が所定の金額以上である場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。
【0098】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザであって、第1最高額が所定の金額以上であるユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0099】
また、決定部133は、第1ユーザの入札が低価格入札に関する条件を満たさない場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。
【0100】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザであって、低価格入札に関する条件を満たさないユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0101】
また、決定部133は、第1ユーザが入札額を1円として入札した回数が所定の回数未満である場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。
【0102】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザであって、入札額を1円として入札した回数が所定の回数未満であるユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0103】
また、決定部133は、第1ユーザの入札回数が所定の閾値以上である場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。
【0104】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザであって、入札回数が所定の閾値以上であるユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0105】
また、取得部132は、所定のオークションサービスにおいて第1ユーザが登録した出品物リストを取得する。決定部133は、取得部132により取得された出品物リストに基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する。
【0106】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザの出品物リストの登録情報に基づいて、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0107】
また、決定部133は、出品物リストに出品物に類似する類似出品物が含まれる場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。
【0108】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザであって、出品物リストに出品物に類似する類似出品物が含まれるユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0109】
また、取得部132は、出品物に関する商品情報を取得する。決定部133は、商品情報に基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する。
【0110】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザの商品情報に基づいて、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0111】
また、決定部133は、出品物が属するカテゴリが所定の条件を満たす場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。
【0112】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザであって、出品物が属するカテゴリが所定の条件を満たすユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0113】
また、決定部133は、出品物が属するカテゴリが所定の価格帯のカテゴリである場合、第1ユーザにインセンティブを付与すると決定する。
【0114】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザであって、出品物が属するカテゴリが所定の価格帯のカテゴリであるユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0115】
また、決定部133は、第1最高額と、第2最高額との比較に基づいて、第1ユーザにインセンティブを付与するかどうかを決定する。また、決定部133は、第1最高額と、第2最高額との差が所定の閾値以上である場合、差に対応する金額のクーポンをインセンティブとして付与すると決定する。
【0116】
これにより、情報処理装置100は、オークションの最中に最高値を更新されたユーザであって、第1最高額と、第2最高額との差が所定の閾値以上であるユーザに、所定のオークションサービスに関するインセンティブを付与可能となる。
【0117】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を備える。
【0118】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0119】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0120】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0121】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0122】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0123】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0124】
〔8.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0125】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0126】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0127】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、決定部は、決定手段や決定回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0128】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 オークション情報記憶部
122 行動情報記憶部
123 特典情報記憶部
124 ユーザ情報記憶部
130 制御部
131 提供部
132 取得部
133 決定部
134 付与部