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特許7054745情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-06
(45)【発行日】2022-04-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220407BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021046375
(22)【出願日】2021-03-19
【審査請求日】2021-07-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
(72)【発明者】
【氏名】日暮 立
(72)【発明者】
【氏名】山口 修司
(72)【発明者】
【氏名】田口 拓明
【審査官】田中 秀樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-8957(JP,A)
【文献】特開2016-95803(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0163832(US,A1)
【文献】特開2016-177377(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の行動に紐づく複数の第1ユーザで構成される第1ユーザ群の検索履歴に基づいて、前記検索履歴に含まれる検索クエリごとに前記第1ユーザ群と前記所定の行動との関連の強さの度合いを数値で示す第1スコアを対応付けたモデルを前記所定の行動ごとに記憶するモデル記憶部と、
前記検索クエリと、当該検索クエリを用いて検索を行った際のユーザの位置を示す位置情報とを含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と、
前記第1ユーザを含む各ユーザについて、前記各ユーザに紐づく検索クエリと同一の検索クエリに対応付けられているスコアを前記モデルから全て取得し、取得したスコアを加算することにより、前記各ユーザと前記所定の行動との関係の強さの度合いを数値で示す第2スコアをそれぞれ算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記第2スコアが所定の条件を満たす各ユーザの前記位置情報が示す各地点が包含される領域を検出し、検出した領域に対応する地域を、前記所定の行動と関連性を有する地域として特定する特定部と、
前記特定部により特定された前記所定の行動と関連性を有する地域に関する情報を提供する提供部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記特定部は、
前記第2スコアが予め定められる閾値以上である各ユーザの前記位置情報が示す各地点が包含される領域を検出し、検出した領域に対応する地域を、前記所定の行動と関連性を有する地域として特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、
前記第2スコアが予め定められる閾値未満である各ユーザの前記位置情報が示す各地点が包含される領域を検出し、検出した領域に対応する地域を、前記所定の行動と関連性を有する地域として特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定部は、
前記所定の行動と関連性を有する地域に関する情報のうち、オペレータから指定された検索クエリに対応する情報を特定し、
前記提供部は、
前記所定の行動と関連性を有する地域に関する情報として、オペレータから指定された検索クエリに対応する情報を提供する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1ユーザは、前記所定の行動に関連する行動の頻度が予め定められる閾値を超えるユーザである
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
所定の行動に紐づく複数の第1ユーザで構成される第1ユーザ群の検索履歴に基づいて、前記検索履歴に含まれる検索クエリごとに前記第1ユーザ群と前記所定の行動との関連の強さの度合いを数値で示す第1スコアを対応付けたモデルを前記所定の行動ごとに記憶するモデル記憶部と、
前記検索クエリと、当該検索クエリを用いて検索を行った際のユーザの位置を示す位置情報とを含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と
を備えるコンピュータが実行する情報処理方法であって、
前記第1ユーザを含む各ユーザについて、前記各ユーザに紐づく検索クエリと同一の検索クエリに対応付けられているスコアを前記モデルから全て取得し、取得したスコアを加算することにより、前記各ユーザと前記所定の行動との関係の強さの度合いを数値で示す第2スコアをそれぞれ算出する算出工程と、
前記算出工程により算出された前記第2スコアが所定の条件を満たす各ユーザの前記位置情報が示す各地点が包含される領域を検出し、検出した領域に対応する地域を、前記所定の行動と関連性を有する地域として特定する特定工程と、
前記特定工程により特定された前記所定の行動と関連性を有する地域に関する情報を提供する提供工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
所定の行動に紐づく複数の第1ユーザで構成される第1ユーザ群の検索履歴に基づいて、前記検索履歴に含まれる検索クエリごとに前記第1ユーザ群と前記所定の行動との関連の強さの度合いを数値で示す第1スコアを対応付けたモデルを前記所定の行動ごとに記憶するモデル記憶部と、
前記検索クエリと、当該検索クエリを用いて検索を行った際のユーザの位置を示す位置情報とを含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と
を備えるコンピュータに、
前記第1ユーザを含む各ユーザについて、前記各ユーザに紐づく検索クエリと同一の検索クエリに対応付けられているスコアを前記モデルから全て取得し、取得したスコアを加算することにより、前記各ユーザと前記所定の行動との関係の強さの度合いを数値で示す第2スコアをそれぞれ算出する算出手順と、
前記算出手順により算出された前記第2スコアが所定の条件を満たす各ユーザの前記位置情報が示す各地点が包含される領域を検出し、検出した領域に対応する地域を、前記所定の行動と関連性を有する地域として特定する特定手順と、
前記特定手順により特定された前記所定の行動と関連性を有する地域に関する情報を提供する提供手順と
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検索クエリごとに、所定の事柄との関係性を推定する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-177377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術には、ユーザに対し、より有用な情報を提供する余地が残されている。例えば、従来の技術は、所定の事柄と検索クエリとの関係性を推定しているに過ぎず、関係性の変化に対応していない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザに対し、より有用な情報を提供できる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、モデル記憶部と、ユーザ情報記憶部と、算出部と、特定部と、提供部とを備える。モデル記憶部は、所定の行動に紐づく複数の第1ユーザで構成される第1ユーザ群の検索履歴に基づいて、検索履歴に含まれる検索クエリごとに第1ユーザ群と所定の行動との関連性を示す第1スコアを対応付けたモデルを所定の行動ごとに記憶する。ユーザ情報記憶部は、検索クエリと、検索クエリを用いて検索を行った際のユーザの位置を示す位置情報とを含むユーザ情報を記憶する。算出部は、第1ユーザを含む各ユーザについて、第1スコアと、各ユーザに紐づく検索クエリとに基づいて、各ユーザと所定の行動との関係性を示す第2スコアをそれぞれ算出する。特定部は、算出部により算出された第2スコアが所定の条件を満たす各ユーザの位置情報の共通性に基づいて、所定の行動と関連性を有する地域を特定する。提供部は、特定部により特定された所定の行動と関連性を有する地域に関する情報を提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の態様の1つによれば、ユーザに対し、より有用な情報を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係るモデル情報の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る情報処理装置による処理の流れを示すフローチャートである。
図6図6は、変形例に係る情報処理装置の情報処理の一例を示す図である。
図7図7は、変形例に係る情報処理装置による処理の流れを示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態及び変形例に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下に説明する実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下に説明する実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
[1.情報処理の概要]
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例を説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。以下の説明において、シードユーザ(第1ユーザの一例)とは、所定の行動に紐づく各ユーザを指す。所定の行動とは、ある検索クエリを用いた検索や、ある施設又はある店舗等への訪問や、ある商品の購入などの行動に該当する。シードユーザは、所定の行動に対する感度が強いユーザ(あるいは、所定の行動に関する情報に敏感なユーザ)であるとも言い換えることができる。例えば、行動AAを実行する頻度が予め定められる閾値を超えるユーザは、行動AAに対する感度が高いシードユーザとみなすことができる。また、シードユーザ群とは、予め抽出したシードユーザで構成するグループである。
【0011】
実施形態に係る情報処理装置100は、情報処理装置100の利用者であるオペレータOPから所定の行動を指定するキーワード(「行動AA」)を受け付けると、指定された「行動AA」に対応するモデルM11(モデル情報)をモデル記憶部131から取得する(ステップS11)。モデル記憶部131は、所定の行動に紐づく複数のシードユーザで構成されるシードユーザ群の検索履歴に基づいて、検索履歴に含まれる検索クエリごとにシードユーザ群と所定の行動との関連性を示す第1スコアを対応付けたモデルに関するモデル情報を所定の行動ごとに記憶する。
【0012】
また、情報処理装置100は、取得したモデルM11(モデル情報)と、ユーザ情報記憶部132から取得するユーザ情報UJとに基づいて、ユーザリストUL_M11を生成する(ステップS12)。具体的には、情報処理装置100は、シードユーザを含む各ユーザについて、モデルM11(モデル情報)に含まれる検索クエリに対応付けられている第1スコアと、ユーザ情報UJに含まれる各ユーザに紐づく検索クエリとに基づいて、各ユーザと所定の行動との関係性を示す第2スコアをそれぞれ算出する。
【0013】
また、情報処理装置100は、算出された第2スコアが所定の条件を満たす各ユーザの位置情報の共通性に基づいて、所定の行動として指定された「行動AA」と関連性を有する地域を特定し、特定した情報をオペレータOPに提供する(ステップS13)。具体的には、情報処理装置100は、ユーザリストUL_M11において第2スコアが予め定められる閾値TH以上であるユーザを選択する。情報処理装置100は、選択した各ユーザの位置情報をユーザ情報UJから取得し、取得した各ユーザの位置情報に基づいて、各ユーザの位置情報が示す地点(位置)のグループ分けを試みる。例えば、情報処理装置100は、各ユーザの位置情報が示す各地点間の相対距離に基づいて、各地点が包含される領域を検出する。そして、情報処理装置100は、検出した領域に対応する地域を地図データベースなどと照合することにより特定した地域を、オペレータOPから指定された「行動AA」と関連性を有する地域として特定する。
【0014】
図1に示す例では、情報処理装置100は、「行動AA」と関連性を有する地域として、ユーザID:「UID*1*」及びクエリ1-Aに対応付けられた位置情報L1-1が示す地点や、ユーザID:「UID*2*」及びクエリ1-Aに対応付けられた位置情報L2-1が示す地点などを包含する領域に対応する地域である「東京都港区赤坂・・・」を特定する。同様に、情報処理装置100は、「行動AA」に対応する他の地域として「東京都千代田区霞が関・・・」や「東京都港区新橋・・・」、「神奈川県横浜市西区・・・」などをそれぞれ特定する。
【0015】
また、情報処理装置100は、特定した「行動AA」と関連性を有する地域に関する情報の中から、オペレータOPにより指定された検索クエリに対応する情報を特定し、オペレータOPに提供することもできる(ステップS14)。例えば、情報処理装置100は、オペレータOPから「クエリ1-A」の指定を受け付けると、「行動AA」に対応する地域に関する情報と、ユーザ情報UJとに基づいて、「行動AA」に対応する地域に関する情報の中から「クエリ1-A」に対応する情報を特定し、特定した情報をオペレータOPに提供する。図1に示す例では、情報処理装置100は、「クエリ1-A」に対応する情報として、「東京都港区赤坂・・・」を提供する。同様に、情報処理装置100は、「行動AA」に対応する地域に関する情報の中から、オペレータOPにより指定された「クエリ1-B」や「クエリ1-C」に対応する地域の情報を提供できる。
【0016】
このように、情報処理装置100は、行動AAに紐づくシードユーザ群の検索履歴に基づいて生成したモデルを、シードユーザを含む他のユーザに対しても拡張して利用することにより、オペレータOPに対して、より有益な情報を提供できる。つまり、情報処理装置100は、「行動AA」のモデルにおいて検索クエリに対応付けられたスコアを用いて、シードユーザを含む他のユーザのスコアリングを行い、「行動AA」との関連性を明らかにする。これにより、シードユーザ以外の他のユーザの中から「行動AA」との関連性を有する潜在ユーザを掘り起こすことができ、「行動AA」との関連性を有する地域として、不特定多数のサンプルに基づくより精緻な情報をオペレータOPに提供できる。
【0017】
なお、情報処理装置100は、ユーザリストUL_M11において第2スコアが予め定められる閾値TH未満である各ユーザの位置情報の共通性に基づいて、所定の行動と関連性を有する地域を特定し、特定した情報をオペレータに提供してもよい。例えば、情報処理装置100は、ユーザリストUL_M11において第2スコアが予め定められる閾値未満であるユーザを選択する。また、情報処理装置100は、選択した各ユーザの位置情報をユーザ情報UJから取得し、取得した各ユーザの位置情報に基づいて、各ユーザの位置情報が示す地点のグループ分けを試みる。例えば、情報処理装置100は、各ユーザの位置情報が示す各地点間の相対距離に基づいて、各地点が包含される領域を検出する。そして、情報処理装置100は、検出した領域に対応する地域を地図データベースなどと照合することにより特定した地域を、「行動AA」と関連性を有する地域として特定する。このように、情報処理装置100は、所定の行動と関係があまり深くない各ユーザに関連する地域に関する情報を提供できる。
【0018】
[2.情報処理装置の構成]
図2を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。図2に示す情報処理装置100は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、スマートフォンや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)や、ウェアラブルデバイス等である。
【0019】
情報処理装置100は、各種のコンテンツを含むウェブページを通じて各種サービスを提供する各サーバ装置と連携し、各サーバ装置からサービス利用者の各種データを取得できる。情報処理装置100は、各サーバ装置から、ニュースサイト、技術解説サイト、検索エンジンサイト、ショッピングサイト、ECサイト、オークションサイト、ファイナンスサイト(株価サイト)等といった各種サービスに関するサービス利用者のデータを取得できる。なお、情報処理装置100が、サービスを提供する装置であってもよい。
【0020】
図2に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、表示部120と、記憶部130と、制御部140とを備える。
【0021】
(通信部110)
通信部110は、例えば、所定のネットワークと有線または無線で接続され、所定のネットワークを介して、他の装置との間で情報の送受信を行う。通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)やアンテナ等によって実現される。所定のネットワークは、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)や、電話網(携帯電話網、固定電話網等)や、地域IP(Internet Protocol)網や、インターネット等の通信ネットワークである。所定のネットワークには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。
【0022】
(表示部120)
表示部120は、各種情報を表示する。表示部120は、表示デバイスである。表示部120は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro-Luminescent Display)などの表示デバイスによって実現される。表示部120は、タッチパネルを備えたタッチパネル式の表示デバイスによって実現されてもよい。
【0023】
(記憶部130)
記憶部130は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図2に示すように、記憶部130は、モデル記憶部131と、ユーザ情報記憶部132とを有する。
【0024】
(モデル記憶部131)
モデル記憶部131は、シードユーザが検索した検索クエリごとにシードユーザと所定の行動との関連性を示すスコアを対応付けたモデルに関するモデル情報を記憶する。図3は、実施形態に係るモデル情報の一例を示す図である。なお、図3は、モデル記憶部131に記憶されるモデル情報の概要を示すものであり、図3に示すような形態で構成されていなくてもよい。
【0025】
図3に示すように、モデル記憶部133に記憶されるモデル情報は、「モデル(ID)」や、「対応行動(ID)」や、「検索クエリ(ID)」や、「スコア」といった複数の項目を有する。
【0026】
「モデル(ID)」の項目には、モデルを識別するために各モデルに個別に割り振られる識別情報が記憶される。図3に示すモデルID:「MID_1*0」は、図1等に示すモデルM11の識別情報に該当する。
【0027】
「対応行動(ID)」の項目には、モデルに対応する所定の行動に関する情報が記憶される。図3に示す例では、「対応行動(ID)」の項目に、所定の行動の内容と、所定の行動を識別するために所定の行動ごとに個別に割り振られる識別情報とが記憶されている。
【0028】
「検索クエリ(ID)」の項目には、モデルに紐づく各シードユーザが検索に用いた検索クエリに関する情報が記憶される。図3に示す例では、「対応行動(ID)」の項目に、検索クエリの内容(たとえば、クエリ1-A)と、検索クエリを識別するために検索クエリごとに個別に割り振られる識別情報(たとえば、Q1A)とが記憶されている。「検索クエリ(ID)」の項目に記憶される検索クエリに関する情報の情報は、例えば、ユーザ情報記憶部132に記憶される検索履歴に含まれる検索クエリの情報と同一の情報である。
【0029】
「スコア」の項目には、対応する検索クエリのスコアの情報が記憶される。「スコア」の項目に記憶されるスコアの情報として、スコアの算出値そのものが記憶されてもよいし、スコアの算出値を正規化した値が記憶されてもよい。
【0030】
(ユーザ情報記憶部132)
ユーザ情報記憶部132は、検索クエリと、検索クエリを用いて検索を行った際のユーザの位置(地点)を示す位置情報とを含むユーザ情報を記憶する。図4は、実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。なお、図4は、ユーザ情報記憶部132に記憶されるユーザ情報の概要を示すものであり、図4に示すような形態で構成されていなくてもよい。
【0031】
図4に示すように、ユーザ情報記憶部132に記憶されるユーザ情報は、「ユーザID」や、「ユーザ名」や、「日付」や、「時刻」や、「検索クエリ[ID]」や、「検索結果」や、「位置情報」等の項目を有している。
【0032】
「ユーザID」の項目には、ユーザを識別するために各ユーザに個別に割り振られている識別情報が記憶される。「ユーザ名」の項目には、サービス利用時に使用する名称情報が記憶される。
【0033】
「日付」の項目には、ユーザが検索クエリにより検索を実行した日付が記憶される。また、「時刻」の項目には、ユーザが検索クエリにより検索を実行した時刻が記憶される。また、「検索クエリ」の項目には、ユーザが検索に用いた検索クエリに関する情報が記憶される。また、「検索結果」の項目には、検索クエリによる検索結果のうち、ユーザが選択した検索結果(サイト)のアドレス等の情報が記憶される。
【0034】
「位置情報」の項目には、関連付けられている検索クエリを用いて検索を行った際のユーザの位置(地点)を示す位置情報が記憶される。
【0035】
図4に示す例では、ユーザID「UID*1*」に紐づくユーザ名「NAME-1」のユーザが、日付「DATE m*d」の時刻「TIME 〇:〇」に、クエリ1-A(ID:Q1A)で検索を行い、検索結果の中から「SITE:X」で特定されるサイトにアクセスし、検索を行った際のサービス利用者の位置(地点)が「L1-1」であることが示されている。
【0036】
(制御部140)
図2に戻り、制御部140は、情報処理装置100を制御するコントローラ(controller)である。制御部140は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(例えば、情報処理プログラム)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部140は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0037】
図2に示すように、制御部140は、算出部141と、特定部142と、提供部143とを有する。制御部140は、これらの各部により、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部140の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部140が有する各部の接続関係は、図4に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。なお、制御部140は、連携するサーバ装置から、所定のネットワークを通じて検索履歴などの情報を取得するための受信部を備えてもよい。また、制御部140は、提供部143とは別に、所定のネットワークを通じて、モデルなどの各種情報を他の装置に提供するための送信部を備えてもよい。
【0038】
(算出部141)
算出部141は、モデル記憶部131に記憶されているモデル情報と、ユーザ情報記憶部132に記憶されているユーザ情報とに基づいて、ユーザリスト(たとえば、図1に示すユーザリストUL_M11)を生成する。具体的には、算出部141は、オペレータから指定された行動に対応するモデルに関するモデル情報をモデル記憶部131から取得する。また、算出部141は、取得したモデル(モデル情報)に含まれる検索クエリに対応付けられているスコアと、ユーザ情報に含まれる各ユーザに紐づく検索クエリとに基づいて、各ユーザと所定の行動との関係性を示すスコアをそれぞれ算出する。例えば、算出部141は、各ユーザに紐づく検索クエリと同一の検索クエリに対応付けられているスコアをモデルから全て取得し、取得したスコアを加算することにより、各ユーザのスコアを算出する。算出部141は、各ユーザの識別情報であるユーザIDに対して、各ユーザについて算出したスコアを対応付けることにより、ユーザIDとスコアとの対応関係を示すユーザリストを生成する。なお、算出部141は、ユーザ情報からユーザIDを取得できる。
【0039】
(特定部142)
特定部142は、ユーザリスト(たとえば、図1に示すユーザリストUL_M11)において、算出部141により算出された第2スコアが所定の条件を満たす各ユーザの位置情報の共通性に基づいて、所定の行動として指定された行動AAと関連性を有する地域を特定する。具体的には、特定部142は、ユーザリストにおいて第2スコアが予め定められる閾値以上であるユーザを選択する。特定部142は、選択した各ユーザの位置情報をユーザ情報から取得する。特定部142は、ユーザ情報から取得した各ユーザの位置情報に基づいて、各ユーザの位置情報が示す各地点のグループ分けを試みる。例えば、特定部142は、各ユーザの位置情報が示す各地点間の相対距離に基づいて各地点を分類(クラスタリング)することにより、分類された各地点が包含される領域を検出する。なお、各地点の分類手法として、階層クラスタ分析などの任意の手法を用いることができる。また、各地点の分類に階層クラスタ分析を用いる場合、各地点間の距離算出方法として、ウォード法や、群平均法、最小距離法や、最長距離法などの任意の方法を適宜選択して用いることができる。そして、特定部142は、検出した領域に対応する地域を地図データベースなどと照合することにより特定した地域を、行動と関連性を有する地域として特定する。情報処理装置100は、各地点が複数の領域に分類された場合には、それぞれの領域に対応する地域を特定する。
【0040】
なお、特定部142は、ユーザリストにおいて第2スコアが予め定められる閾値未満であるユーザを選択して、上述の処理を実行してもよい。すなわち、特定部142は、2スコアが予め定められる閾値未満であるユーザを選択し、選択した各ユーザの位置情報をユーザ情報から取得する。特定部142は、ユーザ情報から取得した各ユーザの位置情報に基づいて、各ユーザの位置情報が示す各地点のグループ分けを試みる。そして、特定部142は、検出した領域に対応する地域を地図データベースなどと照合することにより特定した地域を、行動と関連性を有する地域として特定する。
【0041】
また、特定部142は、オペレータから指定された検索クエリごとに、所定の行動に対応する地域に関する情報を特定してもよい。例えば、特定部142は、オペレータから検索クエリの指定を受け付けると、所定の行動に対応する地域に関する情報と、ユーザ情報とに基づいて、所定の行動に対応する地域に関する情報のうち、オペレータから指定された検索クエリに対応する地域の情報のみを特定する。なお、特定部142は、オペレータから指定された検索クエリに対応する地域の特定が困難である場合、指定された検索クエリに対応する地域はないと判断してもよい。
【0042】
(提供部143)
提供部143は、特定部142により特定された所定の行動と関連性を有する地域に関する情報をオペレータに提供する。例えば、提供部143は、所定の行動と関連性を有する地域に関する情報を表示部120に出力する。
【0043】
[3.処理手順]
以下、図5を用いて、実施形態に係る情報処理装置100による処理の流れについて説明する。図5は、実施形態に係る情報処理装置による処理の流れを示すフローチャートである。図5に示す処理手順は、情報処理装置100の制御部140により実行される。図5に示す処理手順は、情報処理装置100の稼働中、例えばオペレータからの操作に応じて実行される。
【0044】
図5に示すように、算出部141は、オペレータにより指定された所定の行動に対応するモデル情報をモデル記憶部131から取得する(ステップS101)。算出部141は、所定の行動に対応する文字列の入力により行動の指定を受け付けてもよいし、所定の行動に予め個別に割り振られている行動IDにより行動の指定を受け付けてもよい。
【0045】
また、算出部141は、取得したモデル情報と、ユーザ情報記憶部132に記憶されているユーザ情報とに基づいて、ユーザリストを生成する(ステップS102)。具体的には、算出部141は、取得したモデル(モデル情報)に含まれる検索クエリに対応付けられているスコアと、ユーザ情報に含まれる各ユーザに紐づく検索クエリとに基づいて、各ユーザと所定の行動との関係性を示すスコアをそれぞれ算出する。そして、算出部141は、各ユーザの識別情報であるユーザIDに対して、各ユーザについて算出したスコアを対応付けることにより、ユーザIDとスコアとの対応関係を示すユーザリストを生成する。
【0046】
また、特定部142は、ユーザリストにおいて、算出部141により算出されたスコア(シードユーザを含む各ユーザに対応付けられているスコア)が、所定の条件を満たす各ユーザの位置情報を取得する(ステップS103)。そして、特定部142は、取得した位置情報の共通性に基づいて、所定の行動と関連性を有する地域を特定する(ステップS104)。
【0047】
また、提供部143は、特定部142により特定された所定の行動と関連性を有する地域に関する情報をオペレータに提供し(ステップS105)、図5に示す処理手順を終了する。
【0048】
[4.変形例]
上記実施形態にかかる情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上述した情報処理装置100に係る実施形態の変形例について説明する。
【0049】
上記実施形態において、情報処理装置100は、オペレータから地域を指定するキーワードを取得し、指定された地域に関連する情報をオペレータに提供してもよい。以下、変形例に係る情報処理装置100の情報処理の一例を説明する。図6は、変形例に係る情報処理装置の情報処理の一例を示す図である。
【0050】
図6に示すように、変形例に係る情報処理装置100は、情報処理装置100の利用者であるオペレータOPから、地域を指定するキーワードを受け付けると、キーワードに関連する検索クエリとなり得るクエリ候補を選定する(ステップS21)。例えば、情報処理装置100は、検索エンジンを用いて、オペレータOPから指定されたキーワード:「東京都港区」の検索結果から、検索クエリとなり得るクエリ候補を取得する。あるいは、情報処理装置100は、辞書データベースなどを参照し、オペレータOPから指定されたキーワード:「東京都港区」に関する解説内容から、検索クエリとなり得るクエリ候補を取得してもよい。
【0051】
クエリ候補の選定後、情報処理装置100は、モデル記憶部131に記憶されているモデル情報において、クエリ候補と一致する検索クエリに対応付けられたスコア及び所定の行動を取得する(ステップS22)。図6に示す例では、情報処理装置100は、クエリ候補1-Bと一致するクエリ1-Bに対応付けられたスコア(0.7)や所定の行動(行動AA)の他、クエリ候補2-Aと一致するクエリ2-Aに対応付けられたスコア(2.7)や所定の行動(行動AB)などが取得されている。
【0052】
また、情報処理装置100は、モデル情報から特定した検索クエリに対応付けられたスコア及び所定の行動の中から、検索クエリに対応付けられたスコアが所定の条件を満たす検索クエリに紐づいた情報を特定し、オペレータOPから指定された地域と関連性を有する情報としてオペレータOPに提供する(ステップS23)。例えば、情報処理装置100は、モデル情報から取得した検索クエリに対応付けられたスコアのうち、最も高いスコアに紐づくデータを選択する。図6に示す例では、クエリ2-Aに紐づいたデータが選択され、所定の行動:「行動AB」と「クエリ2-A」とが、オペレータOPから指定された地域:「東京都港区」と関連性を有する情報として、オペレータOPに提供されている。
【0053】
上述したように、変形例に係る情報処理装置100は、オペレータOPが指定した地域に関連性を有する情報を提供できる。これにより、情報処理装置100は、オペレータOPが指定した地域がどのような行動と相関があるかをオペレータに認識させることができる。
【0054】
以下、図7を用いて、変形例に係る情報処理装置100による処理の流れについて説明する。図7は、変形例に係る情報処理装置による処理の流れを示すフローチャートである。図7に示す処理手順は、情報処理装置100の制御部140により実行される。図7に示す処理手順は、情報処理装置100の稼働中、例えばオペレータからの操作に応じて実行される。
【0055】
図7に示すように、特定部142は、オペレータから指定された指定地域(キーワード)から、検索クエリとなり得るクエリ候補を選定する(ステップS201)。
【0056】
また、特定部142は、モデル記憶部131に記憶されているモデル情報において、クエリ候補に対応する(一致する)検索クエリに紐づいたスコア及び所定の行動を取得する(ステップS202)。
【0057】
また、特定部142は、モデル情報から取得した検索クエリに対応付けられたスコア及び所定の行動の中から、検索クエリに対応付けられたスコアが所定の条件を満たす検索クエリに紐づいた情報を特定する(ステップS203)。
【0058】
また、提供部143は、特定部142により特定された検索クエリに紐づいた情報を指定地域に関連性を有する情報としてオペレータに提供し(ステップS204)、図7に示す処理手順を終了する。
【0059】
[5.ハードウェア構成]
実施形態及び変形例に係る情報処理装置100は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、実施形態及び変形例に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【0060】
コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0061】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0062】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワーク(通信網)Nを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、ネットワーク(通信網)Nを介して他の機器へ送信する。
【0063】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0064】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0065】
例えば、コンピュータ1000が実施形態にかかる情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部140の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部130内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワーク(通信網)Nを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0066】
[6.その他]
上述の実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0067】
上述の実施形態及び変形例において、情報処理装置100による情報処理方法(図5及び図7参照)を実現するために、情報処理装置100が有する制御部140の各部(算出部141、特定部142、及び提供部143)に対応する処理機能は、情報処理装置100に予めインストールされている情報処理プログラムに対するアドオンとして実現してもよいし、軽量なプログラミング言語などを用いて、専用の情報処理プログラムとして柔軟に記述することにより実現されてもよい。
【0068】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0069】
また、上述の実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0070】
[7.効果]
上述の実施形態に係る情報処理装置100は、モデル記憶部131と、ユーザ情報記憶部132と、算出部141と、特定部142と、提供部143とを備える。モデル記憶部131は、所定の行動に紐づく複数のシードユーザ(第1ユーザ)で構成されるシードユーザ群の検索履歴に基づいて、検索履歴に含まれる検索クエリごとにシードユーザ群と所定の行動との関連性を示す第1スコアを対応付けたモデルを所定の行動ごとに記憶する。ユーザ情報記憶部132は、検索クエリと、検索クエリを用いて検索を行った際のユーザの位置を示す位置情報とを含むユーザ情報を記憶する。算出部141は、シードユーザを含む各ユーザについて、第1スコアと、各ユーザに紐づく検索クエリとに基づいて、各ユーザと所定の行動との関係性を示す第2スコアをそれぞれ算出する。特定部142は、算出部141により算出された第2スコアが所定の条件を満たす各ユーザの位置情報の共通性に基づいて、所定の行動と関連性を有する地域を特定する。提供部143は、特定部142により特定された所定の行動と関連性を有する地域に関する情報を提供する。
【0071】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、所定の行動に紐づくシードユーザ群の検索履歴に基づいて生成したモデルを、シードユーザを含む他のユーザに対しても拡張して利用することにより、情報処理装置100のオペレータに対して、より有益な情報を提供できる。つまり、情報処理装置100は、所定の行動のモデルにおいて検索クエリに対応付けられたスコアを用いて、シードユーザを含む他のユーザのスコアリングを行い、所定の行動との関連性を明らかにする。これにより、シードユーザ以外の他のユーザの中から所定の行動との関連性を有するユーザを掘り越すことができ、所定の行動との関連性を有する地域として、不特定多数のサンプルに基づくより精緻な情報をオペレータに提供できる。
【0072】
また、情報処理装置100において、特定部142は、第2スコアが予め定められる閾値以上である各ユーザの位置情報の共通性に基づいて、所定の行動と関連性を有する地域を特定する。このため、情報処理装置100は、より所定の行動と関係が深いユーザに関連する地域に関する情報を提供できる。
【0073】
また、情報処理装置100において、特定部142は、第2スコアが予め定められる閾値未満である各ユーザの位置情報の共通性に基づいて、所定の行動と関連性を有する地域を特定する。このため、情報処理装置100は、所定の行動と関係があまり深くないユーザに関連する地域に関する情報を提供できる。
【0074】
また、情報処理装置100において、特定部142は、所定の行動と関連性を有する地域に関する情報のうち、オペレータから指定された検索クエリに対応する情報を特定する。また、提供部143は、所定の行動と関連性を有する地域に関する情報として、オペレータから指定された検索クエリに対応する情報を提供する。このため、情報処理装置100は、検索クエリごとに、所定の行動との関連性を有する地域の違いをオペレータに認識させることができる。
【0075】
また、情報処理装置100において、シードユーザは、所定の行動に関連する行動の頻度が予め定められる閾値を超えるユーザである。このため、情報処理装置100は、所定の行動に対して敏感なユーザ程、第2スコアが高くなるように他のユーザのスコアリングを実施できる。
【0076】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0077】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、特定部は、特定手段や特定回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0078】
100 情報処理装置
110 通信部
120 表示部
130 記憶部
131 モデル記憶部
132 ユーザ情報記憶部
140 制御部
141 算出部
142 特定部
143 提供部
【要約】
【課題】ユーザに対し、より有用な情報を提供すること。
【解決手段】情報処理装置は、モデル記憶部と、ユーザ情報記憶部と、算出部と、特定部と、提供部とを備える。モデル記憶部は、複数の第1ユーザで構成される第1ユーザ群の検索履歴に基づいて、検索クエリごとに第1ユーザ群と所定の行動との関連性を示す第1スコアを対応付けたモデルを記憶する。ユーザ情報記憶部は、検索クエリと、検索クエリを用いて検索を行った際のユーザの位置を示す位置情報とを含むユーザ情報を記憶する。算出部は、第1ユーザを含む各ユーザについて、第1スコアと、各ユーザに紐づく検索クエリとに基づいて、各ユーザと所定の行動との関係性を示す第2スコアをそれぞれ算出する。特定部は、第2スコアが所定の条件を満たす各ユーザの位置情報の共通性に基づいて、所定の行動と関連性を有する地域を特定する。提供部は、所定の行動と関連性を有する地域に関する情報を提供する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8