(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-07
(45)【発行日】2022-04-15
(54)【発明の名称】駐車場装置及び駐車場装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
G07B 15/00 20110101AFI20220408BHJP
E04H 6/00 20060101ALI20220408BHJP
E04H 6/42 20060101ALI20220408BHJP
【FI】
G07B15/00 M
E04H6/00 A
E04H6/42 G
(21)【出願番号】P 2018109950
(22)【出願日】2018-06-08
【審査請求日】2021-03-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000101400
【氏名又は名称】アツミ電氣株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130281
【氏名又は名称】加藤 道幸
(72)【発明者】
【氏名】松島 正和
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-107082(JP,U)
【文献】特開平09-217513(JP,A)
【文献】特開2016-177540(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00-15/06
G07C 9/00- 9/38
G08G 1/00- 1/16
E04H 6/00
E04H 6/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車料金精算手段が設けられた有料駐車場で、駐車エリアの車両の入庫及び出庫を規制するフラップ手段を有すると共に該駐車エリアの車両を検知する車両検知手段を有する駐車場装置において、
該駐車場装置の制御を行う制御手段と、
停電時に各手段に電源を供給する予備電源と、
停電時に電源を通常電源から該予備電源に切り換える停電時電源切替手段と、
該予備電源の残容量を算出する予備電源残容量算出手段とを備え、
該制御手段が、
停電発生時に、該予備電源残容量算出手段が算出した該停電発生時の該予備電源の残容量と、駐車されている該車両の台数と、該駐車されている車両のそれぞれの入庫時間の長短とに応じて、該フラップ手段を操作させて出庫可能な状態にする該車両の出庫順番を決定すると共に、各該出庫順番に対して該予備電源の該残容量がどの値になったら出庫可能にするかの出庫残容量を決定し、
停電が継続する中で、該予備電源残容量算出手段が算出した該予備電源の残容量が、該出庫残容量に到った時に、該出庫順番で該当する車両の該駐車エリアの該フラップ手段を操作して出庫可能にすることを特徴とする駐車場装置。
【請求項2】
前記制御手段が、前記車両の出庫順番を決定するとき、該車両の入庫時間が短い該車両から出庫可能にするように該出庫順番を決定することを特徴とする請求項1記載の駐車場装置。
【請求項3】
前記制御手段が、停電中に、前記駐車料金精算手段で精算されたことにより優先的に前記フラップ手段を操作して出庫可能にした前記車両があった場合、前記出庫順番を修正することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の駐車場装置。
【請求項4】
前記制御手段が、停電継続中に新たな車両が入庫した場合、前記フラップ手段を操作しないことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の駐車場装置。
【請求項5】
前記制御手段が、停電から復旧した場合、
前記車両検知手段の情報に基づき、停電中に前記フラップ手段が操作されて出庫可能になったものの出庫されていない前記車両の該フラップ手段を操作して該車両を出庫不能にすることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の駐車場装置。
【請求項6】
駐車料金精算手段が設けられた有料駐車場で、駐車エリアの車両の入庫及び出庫を規制するフラップ手段を有すると共に該駐車エリアの車両を検知する車両検知手段を有する駐車場装置の制御方法において、
該駐車場装置の制御を行う制御手段が、
停電発生時に、停電時に電源を通常電源から予備電源に切り換え、停電発生時の該予備電源の残容量と、駐車されている該車両の台数と、該駐車されている車両のそれぞれの入庫時間の長短とに応じて、該フラップ手段を操作させて出庫可能な状態にする該車両の出庫順番を決定すると共に、各該出庫順番に対して該予備電源の該残容量がどの値になったら出庫可能にするかの出庫残容量を決定し、
停電が継続する中で、該予備電源の残容量が、該出庫残容量に到った時に、該出庫順番で該当する車両の該駐車エリアの該フラップ手段を操作して出庫可能にすることを特徴とすることを特徴とする駐車場装置の制御方法。
【請求項7】
前記車両の出庫順番を決定するとき、該車両の入庫時間が短い該車両から出庫可能にするように該出庫順番を決定することを特徴とする請求項6記載の駐車場装置の制御方法。
【請求項8】
停電中に、前記駐車料金精算手段で精算されたことにより優先的に前記フラップ手段を操作して出庫可能にされた前記車両があった場合、前記出庫順番を修正することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の駐車場装置の制御方法。
【請求項9】
停電継続中に新たな車両が入庫した場合、前記フラップ手段を操作しないことを特徴とする請求項6~請求項8のいずれかに記載の駐車場装置の制御方法。
【請求項10】
停電から復旧した場合、
前記車両検知手段の情報に基づき、停電中に前記フラップ手段が操作されて出庫可能になったものの出庫されていない前記車両の該フラップ手段を操作して該車両を出庫不能にすることを特徴とする請求項6~請求項9のいずれかに記載の駐車場装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車料金精算手段が設けられた有料駐車場で、駐車エリアの車両の入庫及び出庫を規制するフラップ手段を有すると共に駐車エリアの車両を検知する検知手段を有する駐車場装置及び駐車場装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、駐車エリアの車両の入庫及び出庫を規制するフラップ手段を設ける形態の駐車場装置がある。例えば、特許文献1の駐車場の集中制御システムは、駐車場内に設置された所定の駐車スペース内における車両の有無を検知する反射型光電センサーと、所定の駐車スペースに入った車両の移動をロックプレートの上昇または下降によって拘束または解除させるモータ駆動によるロックプレート、ギヤボックスおよびリンクボックスより成る駆動装置とを備えた複数の駐車装置と、駐車装置からの信号を入力して駐車場内におけるそれぞれの駐車装置の稼働状況を表示する表示装置と、駐車料金の精算を行う駐車料金精算装置と、時間帯別料金単価および時間帯の設定等の運用条件の設定変更を行う専用保守端末と、公衆電話回線を介してホストマシンとの間の信号伝送を行う通信装置と、入力した交流電力を直流変換して駐車装置に供給すると共に内蔵するバッテリーとの切換スイッチを備えた電源ユニットと、複数の駐車装置への信号伝送と電力供給を行う複合ケーブルとの接続端末を備えた集中制御装置と、によって構成されている。
【0003】
そして、特許文献1の駐車場の集中制御システムは、AC100V電源に停電が生じた場合には、切換スイッチをバッテリーに切り換え、このバッテリー電源によって駐車場内におけるすべての駐車装置のロックプレートを解除し、駐車車両の退出を円滑に行わせることができるようにしている。
【0004】
また、特許文献2の駐車管理システムは、駐車された車両に給電を行うシステムであり、精算機と、所定の駐車スペースに対応して設けられる給電受電装置と、車両の出庫を規制するフラップ装置と、を備え、給電受電装置は、商用電源等の外部電源から車両の二次電池27へと電力を供給する給電部と、駐車場において外部電源からの電力供給が遮断されたことを検知する停電検知部と、停電検知部で外部電源からの電力供給の遮断を検知したときに、二次電池から電力の供給を受ける受電部と、停電検知部で外部電源からの電力供給の遮断を検知したときに、二次電池から受電部に供給される電力を精算機及びフラップ装置に向けて供給する配電装置給電部とを備える。
【0005】
そして、特許文献2の駐車管理システムは、停電時でも、二次電池を備えた電気自動車や電動バイク等の車両から受電した電力により、精算機等の駐車場管理装置や、フラップ装置やゲート装置等の出庫規制装置、その他の駐車場機器を稼動させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平9-217513号公報
【文献】特開2016-177540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の一般的な駐車場装置では、停電時にすべての車両を出庫可能にすることから、その後の駐車された車両の管理ができないという課題があった。駐車場装置の大多数が、車両自体に給電を行わない駐車場装置であり、車両側から駐車場装置側に給電を行う仕組みがなく、特許文献2の発明の効果は、極めて限定的である。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、停電後であっても駐車された車両の管理が可能な駐車場装置及び駐車場装置の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の駐車場装置は、駐車場装置の制御を行う制御手段と、停電時に各手段に電源を供給する予備電源と、停電時に電源を通常電源から予備電源に切り換える停電時電源切替手段と、予備電源の残容量を算出する予備電源残容量算出手段とを備え、制御手段が、停電発生時に、予備電源残容量算出手段が算出した停電発生時の予備電源の残容量と、駐車されている車両の台数と、駐車されている車両のそれぞれの入庫時間の長短とに応じて、フラップ手段を操作させて出庫可能な状態にする車両の出庫順番を決定すると共に、各出庫順番に対して予備電源の残容量がどの値になったら出庫可能にするかの出庫残容量を決定し、停電が継続する中で、予備電源残容量算出手段が算出した予備電源の残容量が、出庫残容量に到った時に、出庫順番で該当する車両の駐車エリアのフラップ手段を操作して出庫可能にすることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の駐車場装置は、制御手段が、車両の出庫順番を決定するとき、車両の入庫時間が短い車両から出庫可能にするように出庫順番を決定することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の駐車場装置は、制御手段が、停電中に、駐車料金精算手段で精算されたことにより優先的にフラップ手段を操作して出庫可能にした車両があった場合、出庫順番を修正することを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の駐車場装置は、制御手段が、停電継続中に新たな車両が入庫した場合、フラップ手段を操作しないことを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の駐車場装置は、制御手段が、停電から復旧した場合、車両検知手段の情報に基づき、停電中にフラップ手段が操作されて出庫可能になったものの出庫されていない車両のフラップ手段を操作して車両を出庫不能にすることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の駐車場装置の制御方法は、駐車場装置の制御を行う制御手段が、停電発生時に、停電時に電源を通常電源から予備電源に切り換え、停電発生時の予備電源の残容量と、駐車されている車両の台数と、駐車されている車両のそれぞれの入庫時間の長短とに応じて、フラップ手段を操作させて出庫可能な状態にする車両の出庫順番を決定すると共に、各出庫順番に対して予備電源の残容量がどの値になったら出庫可能にするかの出庫残容量を決定し、停電が継続する中で、予備電源の残容量が、出庫残容量に到った時に、出庫順番で該当する車両の駐車エリアのフラップ手段を操作して出庫可能にすることを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の駐車場装置の制御方法は、車両の出庫順番を決定するとき、車両の入庫時間が短い車両から出庫可能にするように出庫順番を決定することを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の駐車場装置の制御方法は、停電中に、駐車料金精算手段で精算されたことにより優先的にフラップ手段を操作して出庫可能にされた車両があった場合、出庫順番を修正することを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の駐車場装置の制御方法は、停電継続中に新たな車両が入庫した場合、フラップ手段を操作しないことを特徴とする。
【0018】
請求項10記載の駐車場装置の制御方法は、停電から復旧した場合、車両検知手段の情報に基づき、停電中にフラップ手段が操作されて出庫可能になったものの出庫されていない車両のフラップ手段を操作して車両を出庫不能にすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本願の発明によれば、停電後の車両の出庫順番を管理することで、停電後であっても駐車された車両の管理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係る駐車場装置の構成の一例を示す構成図である。
【
図2】同駐車場装置の動作を示すフローチャートである。
【
図3】同駐車場装置の精算確認に係る動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明に係る駐車場装置の構成の一例を示す構成図である。
図2は、同駐車場装置の動作を示すフローチャートである。
図3は、同駐車場装置の精算確認に係る動作を示すフローチャートである。
【0022】
本願発明に係る駐車場装置1は、有料の駐車場のためのものであり、基本的な構成として、駐車料金の精算を行うための駐車料金精算手段である料金精算機12、駐車エリア8の車両の入庫及び出庫を規制するフラップ手段であるフラップ装置14、駐車エリア8の車両を検知する検知手段である車両検知センサ16、装置全体の制御を行う制御手段である制御部10等を有している。
【0023】
尚、
図1では、駐車エリア8を1つしか示していないが、駐車エリア8の数、すなわち、駐車可能な車両の数によって制限されるものではなく、基本的には、複数の車両が駐車可能なように複数の駐車エリア8を有し、その各駐車エリア8毎にフラップ装置14及び車両検知センサ16を備えている。
【0024】
駐車場装置1における制御手段である制御部10は、駐車場装置1の制御を行う手段であり、例えば、電子計算機であり、ソフトウェア及びハードウエアにより動作するものであるが、その形態により制限されるものではない。また、制御部10は、図示しない情報の記憶手段が設けられており、各種の情報が保存可能になっている。
【0025】
駐車場装置1は、その他に、電源回路20、電源制御回路22、予備電源30、充電回路32、停電時電源切替手段である停電時電源切替回路24、予備電源残容量監視回路26等を有している。
【0026】
電源回路20は、外部電源を最初に取り込む回路で、例えば、商用100Vを、DCアダプタ回路で駐車場装置1の全体で使用可能な直流に変換する機能を有している。電源制御回路22は、電源回路20や後述する予備電源30側から得た電源を、後述するフラップ装置14や充電回路32に適した条件で供給するためのものである。
【0027】
予備電源30は、災害等の時に外部電源が供給されない停電時に、各手段に電源を供給するためのもので、例えば、鉛蓄電池等である。また、充電回路32は、停電していない時に、外部電源から予備電源30を充電させるためのものである。停電時電源切替手段である停電時電源切替回路24は、停電が発生した時に、電源回路20の電源の供給を、予備電源30からの電源の供給に切り換えるためのものである。
【0028】
予備電源残容量監視回路26は、予備電源30の残容量を監視するための回路で、例えば、予備電源30から電源制御回路22との間に設けられた抵抗で、その抵抗間の電圧から電流を測定可能にするものである。そして、予備電源残容量監視回路26からの情報を取り込んだ制御部10が、所定の計算により予備電源30の残容量を算出す予備電源残容量算出手段を構成している。尚、予備電源残容量算出手段は、制御部10と予備電源残容量監視回路26との組み合わせの他、単独で予備電源残容量算出可能な手段とすることも可能で、この場合には、予備電源残容量算出手段で算出した残容量を、制御部10に伝えるようにすればよい。
【0029】
次に、このような構成の駐車場装置1の動作を説明する。まず、停電が起きていない状態での駐車場装置1の動作(通常状態)は、他の一般的な駐車場装置と同様なので、説明を省略する。尚、以後の本実施例の説明において、括弧内の符号は
図2及び
図3のフローチャートの符号に対応している。
【0030】
複数台の車両が駐車エリア8に駐車され、フラップ装置14が車両の出庫を規制している状態で、制御部10は、各車両の駐車が開始された時間を記憶している。この状態で、停電が発生し外部電源の供給が停止すると(S101)、電源回路20からの電源の供給がなくなったことを検知した制御部10が、停電時電源切替回路24に、予備電源30への電源供給の切替を指令する。すると、停電時電源切替回路24が、制御部10や電源制御回路22に予備電源30からの電力を供給し始める(S102)。
【0031】
次に、制御手段である制御部10が、フラップ手段であるフラップ装置14を操作させて出庫可能な状態にする車両の出庫順番を決定する(S103)と共に、各出庫順番に対して予備電源30の残容量がどの値になったら出庫可能にするかの出庫残容量を決定する(S105)。
【0032】
この出庫順番及び出庫残容量の決定は、停電発生時に、予備電源残容量算出手段が算出した停電発生時の予備電源30の残容量(S104)と、駐車されている車両の台数と、駐車されている車両のそれぞれの入庫時間の長短とに応じて決定する。具体的には、出庫順番を決め、その車両が、予備電源30の残容量がどの値になったらフラップ装置14を操作して出庫可能にするかのテーブルを作るイメージである。
【0033】
出庫順番に関しては、任意で定めてもよいが、車両の入庫時間が短い車両から出庫可能にするように出庫順番を決定するようにしてもよい。また、出庫する各残容量は、停電時に駐車されている車両の台数に応じて、すべての車両を出庫可能にできることを前提に、予備電源30の残容量を余すところなく効率的に使用できるような値を、車両毎に設定するようにする。
【0034】
そしてまず、復電したか否かを確認し(S106)、復電していない場合には(S106-NO)、停電後に精算された車両がないか確認する(S110)。精算確認(S110)では、制御手段である制御部10が、停電中に、駐車料金精算手段である料金精算機12で精算されたことにより優先的にフラップ手段であるフラップ装置14を操作して出庫可能にした車両があったか否かを確認し(S201)、出庫可能にした車両があった場合には(S201-YES)、出庫順番を変更するようにする(S202)。出庫順番の変更は、基本的に、出庫可能になった車両の出庫順番より前に出庫順番が来る車両の出庫順番の繰り下げである。
【0035】
次に、制御部10は、予備電源残容量監視回路26を用いて、その時点での予備電源30の残容量を算出する(S111)。そして、フラップ装置14を操作して出庫させる残容量に到っているか否かを確認し(S112)、フラップ装置14を操作すべき残容量の場合には(S112-YES)、出庫順番で指定された駐車エリア8のフラップ装置14を操作して、その駐車エリア8の車両を出庫可能にする(S113)。尚、出庫させる残容量でない場合には(S112-NO)、復電したか否かの確認に戻る(S106)。
【0036】
また、フラップ装置14の操作を行った場合には(S113)、その操作したフラップ装置14が、最後のフラップ装置14か否かを確認し(S114)、まだ残りの車両があって操作すべき最後のフラップ装置14ではない場合には(S114-NO)復電したか否かの確認に戻り(S106)、すべてのフラップ装置14を操作し終わった場合には(S114-YES)には、停電後の一連の処理を終了して単に復電を待つことになる。
【0037】
尚、制御手段である制御部10は、停電継続中に新たな車両が入庫した場合、フラップ手段であるフラップ装置14を操作しないようにするこが可能で、停電前に入庫した車両のみを管理することで、予備電源30の消耗を抑えることができる。
【0038】
また、途中で復電した場合には(S106-YES)には、復電時に適したフラップ装置14の操作を行う(S120)ことも可能である。この復電時フラップ操作(S120)は、例えば、制御手段である制御部10が、停電から復旧した場合、車両検知手段である車両検知センサ16の情報に基づき、停電中にフラップ手段であるフラップ装置14が操作されて出庫可能になったものの出庫されていない車両のフラップ装置14を操作して車両を出庫不能にするようにしてもよい。尚、このフラップ装置14の操作は、上述の出庫順番の逆の順番で操作するようにしてもよい。
【0039】
以上のような構成と動作の駐車場装置1によれば、停電後の車両の出庫順番を管理することで、停電後であっても駐車された車両の管理が可能となる。
【0040】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
以上のように、本発明によれば、停電後であっても駐車された車両の管理が可能な駐車場装置及び駐車場装置の制御方法を提供することができる。
【符号の説明】
【0042】
1・・・・駐車場装置
8・・・・駐車エリア
10・・・制御部
12・・・料金精算機
14・・・フラップ装置
16・・・車両検知センサ
20・・・電源回路
22・・・電源制御回路
24・・・停電時電源切替回路
26・・・予備電源残容量監視回路
30・・・予備電源
32・・・充電回路