(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-07
(45)【発行日】2022-04-15
(54)【発明の名称】シラミ寄生症の治療のための櫛
(51)【国際特許分類】
A45D 24/30 20060101AFI20220408BHJP
A45D 24/00 20060101ALI20220408BHJP
【FI】
A45D24/30
A45D24/00 E
A45D24/00 L
A45D24/00 Q
(21)【出願番号】P 2020523051
(86)(22)【出願日】2017-07-14
(86)【国際出願番号】 ES2017070514
(87)【国際公開番号】W WO2019012165
(87)【国際公開日】2019-01-17
【審査請求日】2020-07-07
(73)【特許権者】
【識別番号】520015151
【氏名又は名称】ラクナ・ソシエダッド・アノニマ
【氏名又は名称原語表記】LACUNA S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブルチャクチ,ホルヘ・レイナルド
(72)【発明者】
【氏名】マルティン・サンス,フアン
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-099013(JP,A)
【文献】特表2013-511313(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0045856(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0301292(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0366855(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 24/00~24/46
A01K 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの毛髪からシラミおよび/または卵を取って除去することによる、シラミ寄生症の治療のための櫛
(10)であって、複数の歯
(12)が突出する把持柄
(11)を有する種類の櫛
(10)を含み、前記
歯(12)は、毛髪に存在するシラミおよび卵を捕らえて引きずるよう意図されており、前記櫛は、
前記歯
(12)が、前記柄で保持された近位端と、自由な遠位端
(16,17)とを有し、前記歯
(12)は、第1の複数の歯
(14)と第2の複数の歯
(15)とに区別され、第1の複数の歯
(14)は第2の複数の歯
(15)と交互になっており、前記第1の複数の歯
(14)は前記第2の複数の歯
(15)よりも長く、そのため、第1の複数の歯の遠位端は第2の複数の歯の遠位端を越えて突出し、前記第1および第2の複数の歯の前記歯は約1.25mmの直径を有
するスチールの歯であり、前記歯は互いから0.05mm~0.2mmの距離だけ離隔され
、前記第1および第2の複数の歯は、尖っていない遠位端(16,17)を有することを特徴とする、櫛
(10)。
【請求項2】
前記第1の複数の歯
(14)は、丸みを帯びた挿入物
(18)で仕上げられた遠位端
(16)を有することを特徴とする、請求項
1に記載の櫛
(10)。
【請求項3】
前記丸みを帯びた挿入物
(18)は、プラスチック、ポリマー、樹脂、またはセラミックから選択された材料の挿入物であることを特徴とする、請求項2に記載の櫛
(10)。
【請求項4】
前記歯
(12)には、毛髪に存在するシラミおよび卵を保持して引きずるための凹凸手段が設けられることを特徴とする、請求項1~
3のいずれか1項に記載の櫛
(10)。
【請求項5】
前記凹凸手段は、前記歯
(12)の各々の少なくとも1つの長手方向断面の表面上に規定された複数の連続する溝または谷によって形成されることを特徴とする、請求項
4に記載の櫛
(10)。
【請求項6】
前記溝は、歯の周りで円周方向に延在し、互いから0.5mm~4mmの距離だけ離隔
されることを特徴とする、請求項
5に記載の櫛
(10)。
【請求項7】
前記溝は、歯の周りで螺旋状に延在し、前記螺旋の通路は、0.5mm~4mmの寸法
を有することを特徴とする、請求項
5に記載の櫛
(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の技術の状態
発明の分野
本発明は毛髪の清浄に関し、より特定的には、毛髪に付着するシラミからの卵を除去する目的でシラミ寄生症の治療のために使用される装置に関する。さらにより特定的には、この発明は、損傷、怪我、床ずれなどを有し得る頭皮でも櫛が使用されることを可能にする歯または針の配置および構成を有し、歯の構成は、毛髪を傷めることなく、公知の装置および櫛に比べて、歯の製造をより経済的にしつつ、毛髪からのシラミおよび卵の除去をより効果的に可能にする効率を保つ、シラミ寄生症の治療のための新しい櫛に言及する。
【背景技術】
【0002】
先行技術の説明
シラミ寄生症は、あらゆる種類の社会の数えきれないほど多くの個人に影響を及ぼし、生徒人口において障害を表わす問題である。なぜなら、学齢期の子供たちは、登校する教育機関で友達と接触する際にシラミ寄生症に容易に罹患するためである。
【0003】
アタマジラミは毛髪に住み着き、よく知られている卵、すなわち、より一般的にはシラミとして知られているヒトジラミ(Pedeculus humanus)、恥毛ジラミ(Phtirius pubis)および同様の種の卵を、そこに産み付ける。
【0004】
この感染症の治療のために、多くの化学化合物のみならず、多くの櫛が開発されてきた。これらの櫛は、シラミおよび卵を除去することによってこれを治療するよう意図されているため、化学薬品を適用する場合に起こり得るような副作用を引き起こさない。複数の歯またはスチールワイヤが取り付けられた柄を含むさまざまな櫛設計があり、これに付着するあらゆるもの、特に卵が櫛の歯の間で保持されるように、隣接する歯の間を毛髪だけがきつく通過することを可能にするために、歯の離隔が研究されている。このため、患者の毛髪全体に櫛を通すことは、できるだけ多くの卵の除去を達成することを可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
卵をよりうまく除去する目標を最も効果的に達成した櫛のうちの1つは、アルゼンチン特許AR 03275 B1、およびその米国対応特許第5,873,374号に開示されたものである。それらは双方とも、本発明の所有者によって所有されており、請求項により具体的に定義されるように、その周囲面上に凹凸を有する針を有する清浄櫛であって、柄と、複数の好ましくはスチールの歯、ワイヤまたは針とを含み、各針は、柄に取り付けられた端と、当接端(attacking end)と、周囲面とを有し、各針の当接端は丸みを帯びた尖った先を有する、清浄櫛を記載している。これらの特許の概念によれば、先行技術に対するこの櫛の新規性は、各針の周囲面に、毛髪に付着する卵を捕らえて引きずるように設計された凹凸が設けられるということである。櫛はまた、隣接する針間の距離が50μm~100μm、各針の全長が40~80mmの範囲、および、柄の外側の有用な長さが20~60mmの範囲にあるといった、他の特徴を有する。
【0006】
アルゼンチン特許AR 03275 B1、およびその米国対応特許で言及された、凹凸という特徴は好ましくは、たとえば4mmよりも狭い通路を有する螺旋溝を設けることに基づく。この凹凸は、互いからの距離が0.5~3mmである円周方向溝によっても形成可能であり、これらの通路は深さが0.2mm未満であってもよい。
【0007】
加えて、この公知の櫛は、それがスチール製で、針の数が10~100個、より正確には33個であること、および、針の当接縁同士が湾曲した縁を形成することといった、他の特徴を有する。
【0008】
加えて、歯または針は、柄で保持された近位端を有しており、前記前縁上ですべて整列されて終わっているそれらの遠位端は、毛髪を傷めないように、そして同時に、毛髪が歯または針の間の空間に入ることを可能にするように、丸みを帯びた尖った先細の形状で精巧に仕上げられなければならない。さまざまな手法を通して行なわれ得るこの滑らかな仕上げは常に、櫛を製造する総コストにおいて著しいコストをもたらす。この結果、これらの櫛は必ずしもすべての社会にとって手の届くものであるとは限らない。
【0009】
毛髪が歯の間の空間に入ることを容易にするように先細の端で終わる歯または細い針を有する公知の櫛は、場合によっては効率的であることが証明されてきたが、患者またはユーザの頭皮がたとえば床ずれなどで弱るといった何らかの理由で傷んでいる場合、これらの櫛を使用することはできない。なぜなら、それらの先が頭皮をさらに傷めるためである。
【0010】
前述の事項に鑑み、本発明の発明者らは、従来の針または滑らかな歯を有する櫛であろうと、凹凸手段を有する上述の特許の櫛であろうと、この種の櫛を改良して、シラミおよび卵の除去の効率および有効性ならびに毛髪の清浄に影響を及ぼすことなく、傷んだ頭皮でも使用可能であり、製造がより経済的である櫛を得ることに着手した。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の簡単な説明
したがって、本発明の目的は、毛髪または頭皮に損傷をもたらすことなく、シラミ、卵、および汚れを保持し、捕らえて引きずることができる針、歯またはワイヤを含み、前記針または歯は、異なる長さの少なくとも2種類の針または歯を含む、シラミ寄生症の治療のための新しい櫛を提供することである。
【0012】
本発明のさらに別の目的は、歯の遠位端での長さを交互にする構成によって、歯の間の離隔空間に容易に入る毛髪に付着する卵および異物の効果的な除去を保証する、シラミ寄生症の治療のための新しい櫛を提供することである。
【0013】
本発明のさらに別の目的は、複数の歯が突出する把持柄を含む種類の、シラミ寄生症の治療のための櫛であって、前記歯は、前記柄で保持された近位端と、自由な遠位端とを有し、前記歯は、第1の複数の歯と第2の複数の歯とに区別され、第1の複数の歯は第2の複数の歯と交互になっており、前記第1の複数の歯は前記第2の複数の歯よりも長く、そのため、第1の複数の歯の遠位端は第2の複数の歯の遠位端を越えて突出する、櫛を提供することである。
【0014】
本発明のさらに別の目的は、把持柄と、異なる交互の長さの複数の歯とを含み、歯には、毛髪に存在するシラミおよび卵を捕らえて引きずるために意図された、連続する溝または谷などの凹凸手段が設けられ得る、シラミ寄生症の治療のための櫛を提供することである。
【0015】
図面の簡単な説明
この発明の主題の明瞭性および理解のために、それをいくつかの図面に示す。図面では、この発明は単なる例として、好ましい表現形態のうちの1つにおいて示されている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】ともに本出願人らによって所有され、ここに引用により援用される、アルゼンチン特許AR 03275 B1、およびその米国対応特許第5,873,374号に従った、シラミ寄生症の治療のための櫛の正面図である。
【
図2】
図1の櫛の針または歯の遠位端の詳細拡大図である。
【
図3】
図1の櫛のような櫛の針または歯であるものの、それらの製造コストを削減するために遠位端の先細または先細の端が除去され、その機能効率が損なわれた仮想の針または歯の詳細拡大図である。
【
図4】本発明の櫛の好ましい一実施形態の正面図である。
【
図5】本発明の櫛の別の好ましい実施形態の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
発明の詳細な説明
ここで図面を参照して、この発明は、本発明と同じ発明者らおよび出願人らのアルゼンチン特許AR 03275 B1に開示された種類のものであり得る、および、
図1に示される、シラミ寄生症の治療のための櫛からなることが見て分かる。概して参照符号1で示されたこの種の櫛は把持柄2を含み、この柄2には、柄2から互いに平行に延在する複数の歯3が装着されている。好ましくは、およびこの発明について限定することなく、複数の歯3は、たとえば、アルゼンチン特許の櫛において効率的であることがすでに証明された距離である50μm~100μmの距離を保持する。本発明の櫛の場合、特にこの種の櫛が使用され得る毛髪の種類の多様性を考慮すると、50μm~200μmの離隔がシラミおよび卵の除去と毛髪の清浄との双方において有用であることを見出して、歯の間の距離の範囲が拡張されている。また好ましくは、歯または針の全長は40~80mmの範囲にあってもよく、柄の外側の有用な長さは20~60mmの範囲にあってもよい。上述の特許では、歯または針には、毛髪上に存在するシラミおよび卵を保持して引きずるための凹凸手段が設けられる。これらの手段はとりわけ、前記歯の各々の少なくとも1つの長手方向断面の表面上に規定された複数の連続する溝または谷によって形成され得る。引用された特許では、および
図2により良好に示されるように、針または歯3の遠位端4は、頭皮への損傷を避けるように、および毛髪が歯3の間の空間5に入ることを容易にするように、好ましくは滑らかな円錐状で終端される。
【0018】
なお、本発明の概念は、歯の各々の少なくとも1つの長手方向部分に沿った螺旋状または円周方向の溝または谷のパターン6、もしくは、溝、樋または谷の任意の種類のパターンまたは設計を有する、上述の特許の櫛に適用され得る。ただし、これらは、患者またはユーザの毛髪に付着するシラミ、卵、および異物を捕らえて引きずるためのトラップを形成するよう意図されたものであるとする。しかしながら、この発明の概念は、歯または針が滑らかである
図1の櫛のような櫛にも適用され得る。歯は互いからたとえば50μm~200μmの距離だけ離隔されてもよく、上述のように溝などの凹凸手段を有する歯が使用される場合、前記円周方向溝は互いから0.5mm~4mmの距離だけ離隔され、前記螺旋溝は0.5mm~4mmの螺旋空間を有していてもよい。好ましくは、いずれの場合も、螺旋状または円周方向の列間隔が0.2mm未満であってはならない。
【0019】
先行技術の櫛の歯3の先細の端4については、それらは、作業および時間、ならびに特殊機械の使用を課し、それは結局、重大なコストを表わす。歯または針3は、機械によってロールワイヤから定められた長さに切断され、いったん切断されると、歯は、一方端である端4を
図2に示されるように丸みを帯びた円錐状にするように仕上げなければならない別の機械に取り込まれる。説明したように、円錐は、毛髪が歯の間の空間に入ることを可能にするために不可欠である。端4のこの仕上げの時間、作業およびコストを回避したければ、単に端4を仕上げないままにしておくべきであり、それは、
図3に示され、参照符号7で示されるような、歯3の端を尖っていないままにする仮想の状況である。もちろん、仕上げがワイヤの切断から生じる切断縁を示さない場合、それは使用されてもよく、頭皮への損傷はまったく予想されないであろう。しかしながら、達成できないことは、歯の間に残された、たとえば50μm~200μm、または、さらに悪いことには50μm~100μmという減少した空間に毛髪が入ることである。
【0020】
本発明は、歯の端を先細にすることなく、または円錐状にすることなく、尖っていないままにして、製造コストを著しく削減するものの、それにもかかわらず、この発明の実施形態のうちの1つによれば、毛髪が歯の間の空間に入ることを可能にするようにし、さらに、この発明の別の実施形態によれば、頭皮をより良好に保護して、上述の問題を正確に解決する。実施形態は、
図4および
図5に関して以下に言及される。
【0021】
この発明の実施形態を識別するために、10からの参照番号が、
図1~3の櫛の参照符号との混同を避けるために使用されるであろう。
図4に示されたこの発明の好ましい一実施形態によれば、概して参照符号10によって示された櫛は、複数の歯または針12が突出する把持柄11を含み、複数の歯または針12は、前記柄11で隠され保持されたそれぞれの近位端と、概して参照符号13によって示された自由な遠位端とを有する。
【0022】
この発明の概念によれば、歯12は、少なくとも2つの群、またはより多くの群に区別され、このため、第1の複数の歯14と第2の複数の歯15とを形成し、第1の複数の歯14は第2の複数の歯15と交互になっており、前記第1の複数の歯14は前記第2の複数の歯15よりも長く、そのため、第1の複数の歯の遠位端16は第2の複数の歯の遠位端17を越えて突出する。
【0023】
図4の実施形態によれば、第1の複数の歯14および第2の複数の歯15は、尖っていない遠位端を有する。このようにして、円錐端を機械加工して仕上げる高価な作業が回避されるが、すべての端が尖っていないという事実は、
図3の歯であれば説明したように起こり得るような、毛髪が歯の間の空間に入ることへの影響を及ぼさない。実際、端16および17が異なる距離にあることで、それらの間に空間が生成され、それは毛髪が入ることを容易にする。複数の歯14、15の双方の尖っていない端がむき出しのままにされ、低コストの研磨で若干仕上げられ得るとしても、好ましくは、尖っていない端16は、その構造および形状によって頭皮を傷めない材料の挿入物18でコーティングされる。挿入物18は好ましくは丸みを帯び、プラスチック、ポリマー、樹脂、セラミック、および数えきれないほど多くの低コストで適用が容易な材料といった、さまざまな材料によって形成され得る。
【0024】
櫛は、可変数の歯または針を有し得るが、通常、約30個の歯が普通である。この場合、第1および第2の複数の歯は各々、15個の歯を含むであろう。長い方の歯は短い方の歯よりも約3mm長いかもしれず、図示されるように交互に配置されるであろう。針、歯またはスパイクは、直径が1.25mm、間隔が約0.1mmまたは0.2mmのスチールで作られてもよい。
【0025】
上述のように、この発明は、完全に滑らかな歯を有する櫛、または、毛髪に存在するシラミおよび卵を保持して引きずるための凹凸手段を有する歯を提供する櫛に適用され得る。前記凹凸手段は、前記歯の各々の少なくとも1つの長手方向断面の表面上に規定された複数の連続する溝または谷によって形成されてもよい。前記溝は、歯の周りで円周方向に延在してもよく、0.5mm~4mmの距離だけ間隔をあけてもよい。または、それらは、歯の周りで螺旋形状で延在してもよく、前記螺旋のピッチは、0.5mm~4mmの寸法を有する。
【0026】
図5の実施形態では、櫛は、より長い第1の複数の歯14の挿入物18が含まれていない点を除き、
図4に示される発明と同じ特徴を取り入れている。この場合、短い方の歯および長い方の歯の双方が、尖っていない端を有する。このため、短い方の歯は尖っていない端17を有し、長い方の歯14の端16は尖っていないかまたは頭皮を傷めないように十分に丸みを帯びている。尖っていないかまたは丸みを帯びた仕上げはもちろん、円錐状の仕上げよりも安価である。
【0027】
製造コストをさらに削減することが依然として望まれる場合、短い方の歯の端は前述の手法のいずれによっても仕上げられず、切断後そのままにされてもよい。なぜなら、それらは頭皮と接触しないためである。
【0028】
従来の櫛と比べて、費用効果が常により良好である。なぜなら、尖っていない、または挿入物を用いる完全な仕上げが、最も長い第1の複数の歯についてのみ行なわれ、それにより、長い方の歯の間の毛髪用の大きい経路、毛髪の清浄とシラミおよび卵の除去とを行なう歯の間の空間に通じる経路を規定する際に、この発明の特徴を保つためである。尖っていない場合でも、または挿入物を用いる場合でも、頭皮は保護される。特に後者の場合、本発明の櫛は、卵を保持するかまたは毛髪を清浄するために間隔をあけた一組の歯または針を有しており、針の間の距離が上述のように小さくても、針の新しい構成は、頭皮に「優しい」端が設けられた針の間に毛髪が入ることを可能にし、それは、頭皮が病気であったり怪我や損傷などがある場合でも、あらゆる頭皮で針を使用できるようにする。
【0029】
このようにして、櫛の効率および有効性を損なうことなく、この発明は、著しくより低い製造コストで櫛を得ることをもたらす。