(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-07
(45)【発行日】2022-04-15
(54)【発明の名称】ナイフ
(51)【国際特許分類】
B26B 1/04 20060101AFI20220408BHJP
E04F 21/20 20060101ALI20220408BHJP
E04F 21/00 20060101ALI20220408BHJP
【FI】
B26B1/04
E04F21/20 E
E04F21/00 D
(21)【出願番号】P 2021174122
(22)【出願日】2021-10-25
【審査請求日】2021-10-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390024132
【氏名又は名称】オルファ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 俊之
【審査官】城野 祐希
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0066910(US,A1)
【文献】特開2007-068609(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0324422(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0351565(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0138566(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 1/04
E04F 21/20
E04F 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレードと、
一端で、前記ブレードの刃先を突出させた状態で前記ブレードを保持するヘッドと、
前記ヘッドの他端を保持するグリップ部と、
前記ヘッドに対して前記グリップ部を固定する固定部と、
を備え、
前記ヘッドと前記グリップ部とは、第1姿勢と第2姿勢とにおいて選択的に固定可能であり、
前記ヘッドの厚み方向から見て、前記第2姿勢において、前記刃先が延びる方向
に対して、前記グリップ部の長手方
向が交差する位置
は前記第1姿勢と異な
り、
前記第1姿勢では、前記固定部が、前記グリップ部を前記ヘッドにおける第1固定位置で固定し、
前記第2姿勢では、前記固定部が、前記グリップ部を前記ヘッドにおける第2固定位置で固定し、
前記第1固定位置と前記第2固定位置とは、少なくとも前記刃先が延びる方向に異なる、ナイフ。
【請求項2】
前記第1固定位置と前記第2固定位置とは、前記ブレードの前記刃先に沿って並ぶ、請求項1に記載のナイフ。
【請求項3】
前記固定部は、前記ヘッド及び前記グリップ部を貫通するボルトと、前記ボルトに締結可能なナットとを有し、
前記ボルトと前記ナットとは、前記第1固定位置及び前記第2固定位置において、前記ヘッドの厚み方向に締結する、請求項2に記載のナイフ。
【請求項4】
前記ヘッドは、前記ボルトが挿通され、前記第1固定位置と前記第2固定位置との間で延びる孔部を有する、請求項3に記載のナイフ。
【請求項5】
前記第1固定位置において、前記グリップ部の長手方向と、前記刃先と交差する前記ヘッドの前後方向との間の角度は可変である、請求項2から4のいずれか一項に記載のナイフ。
【請求項6】
前記ヘッドは、前記第1固定位置及び前記第2固定位置において第1凹凸部を形成し、
前記グリップ部は、前記第1凹凸部と嵌合する第2凹凸部を形成する、請求項2から5のいずれか一項に記載のナイフ。
【請求項7】
前記第2凹凸部は、前記固定部を中心として放射状に配置され、前記第1凹凸部と嵌合する複数の突起を有する、請求項6に記載のナイフ。
【請求項8】
前記第1凹凸部は、前記第1固定位置及び前記第2固定位置を中心として放射状に配置され、前記第2凹凸部と嵌合する複数の突起を有する、請求項6に記載のナイフ。
【請求項9】
前記第1凹凸部と前記第2凹凸部とは、前記ヘッドの厚み方向に嵌合する、請求項6から8のいずれか一項に記載のナイフ。
【請求項10】
前記第1凹凸部と前記第2凹凸部とは、前記ヘッドの前後方向に嵌合する、請求項6から8のいずれか一項に記載のナイフ。
【請求項11】
前記ヘッドは、表面と、前記ヘッドの厚み方向に前記表面と対向する裏面とを備え、
前記第1凹凸部は、前記表面及び前記裏面に形成される、請求項6から10のいずれか一項に記載のナイフ。
【請求項12】
前記ヘッドは、前記ブレードを着脱可能に保持する、請求項1から11のいずれか一項に記載のナイフ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、厚紙及び革等を安全に切断し、または糊付けしている紙類やビニール類等の付着物を除去することができるナイフに関する。
【背景技術】
【0002】
使用者は、上記ナイフを材料に差し込み、こじることによって、材料を切断することができる。さらに、使用者は、ナイフのグリップ部を握って、刃先と交差する方向に押し出すことで、ブレードによって紙類やビニール類等の付着物を相手材から除去することができる。
【0003】
ナイフとして、例えば、特許文献1には、刃を保持するヘッドと、刃先と反対側に配置されヘッドに設けられた把持部と、を備えるスクレーパーが開示されている。特許文献1のスクレーパーを用いて、使用者は相手材の表面に刃先を擦るようにして押し出すことで、付着物を除去できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、グリップ部とも呼ばれる把持部は、ヘッドに対して固定されている。そのため、ヘッドとグリップ部との相対的な位置および角度を調節できず、用途によってはナイフの操作が困難になる。例えば、床や箱等のコーナー部分において付着物を除去する場合、グリップ部がコーナー部分を囲む壁と干渉してしまい、付着物の除去が困難となる。そこで、ナイフの用途に応じて、ヘッドに対するグリップ部の姿勢を変更できるナイフが求められる。
【0006】
したがって、本開示の目的は、上記課題を解決することにあって、ヘッドに対するグリップ部の姿勢を変更できるナイフを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様のナイフは、ブレードと、一端で、ブレードの刃先を突出させた状態でブレードを保持するヘッドと、ヘッドの他端を保持するグリップ部と、ヘッドに対してグリップ部を固定する固定部と、を備え、ヘッドとグリップ部とは、第1姿勢と第2姿勢とにおいて選択的に固定可能であり、ヘッドの厚み方向から見て、第2姿勢において、刃先が延びる方向とグリップ部の長手方向とが交差する位置が第1姿勢と異なる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ヘッドに対するグリップ部の姿勢を変更できるナイフを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示に係る実施の形態1のナイフの一例の斜視図
【
図4A】嵌合したラック構造とピニオン構造との上面図
【
図4B】嵌合を解除した
ラック構造とピニオン構造との上面図
【
図5】異なる姿勢で固定されたヘッドを有するナイフの模式図
【
図17】スクレーパー・ナイフの配置パターンを示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施の形態1)
本開示の実施の形態1に係るナイフ1について説明する。なお、以下の説明において、実施の形態1に係るナイフ1の一例としてスクレーパーナイフについて説明するが、ナイフ1をスクレーパーナイフに限定しない。
【0011】
[全体構成]
図1は、実施の形態1のナイフ1の斜視図である。
図2はヘッド2の上面図である。
図3はナイフ1の一部の断面図である。
【0012】
図1に示すように、ナイフ1は、ヘッド2と、グリップ部3と、ブレード4と、固定部17を備える。ヘッド2はブレード4を保持する。グリップ部3は、異なる姿勢においてヘッド2を保持する。また、固定部17は、ヘッド2に対してグリップ部3を固定する。
【0013】
<ヘッド>
ヘッド2は、ブレード4を保持する一端2aと、一端2aと反対側の他端2bとを備える部材である。一端2aにおいて、ヘッド2はブレード4の刃先4aを突出させた状態でブレード4を保持する。他端2bにおいて、ヘッド2はグリップ部3に保持される。ここで、刃先4aと平行な方向を幅方向L1とする。幅方向L1と直交して、一端2aから他端2bに向かう方向をヘッド2の前後方向K1として、ヘッド2の前後方向K1の中心より一端2aに近い領域を一端2a側、他端2bに近い領域を他端2b側とする。
【0014】
図1に示すように、ヘッド2は、一端2a側において、ブレード受け部9とブレード固定部12とを備える。
図3に示すように、ブレード受け部9は、ブレード4が挿入される凹部である。ブレード固定部12は、ブレード受け部9に挿入されたブレード4を着脱可能に保持する部材である。ブレード固定部12は、例えば、ボルトとナットであってもよい。
【0015】
図2に示すように、ヘッド2は、他端2b側において、孔部5とラック構造10とを備える。孔部5は、ヘッド2の幅方向L1に並ぶ3つの固定位置P1~P3を連通させる貫通溝である。固定位置P1~P3は、ヘッド2に対してグリップ部3(
図1)が固定され得る位置である。また、ラック構造10は、グリップ部3と嵌合する複数の突起10aが形成された構造であり、孔部5よりも一端2aに近い位置に、幅方向L1に沿った直線上で形成される。
【0016】
より具体的には、孔部5は、先端が固定位置P1~P3となる3本の前後方向K1の溝と、3本の溝を連通させる1本の幅方向L1の溝から構成される。
【0017】
<ブレード>
ブレード4は、一方のエッジで、厚紙等を切断するための刃先4aを形成する板状部材である。
図1に戻ると、刃先4aは、ヘッド2の一端2aから突出する。刃先4aは、ヘッド2の幅方向L1に沿って直線状に延びる。刃先4aの幅方向L1の長さは、例えば、3cm以上8cm以下である。また、
図3に示すように、ブレード4の一端は、ヘッド2のブレード受け部9に挿入される。挿入されたブレード4の一端には貫通孔4bが形成される。貫通孔4bにブレード固定部12を挿入して締めると、ブレード4がヘッド2に固定される。一方で、ブレード固定部12を緩めることによって、使用者はブレード4を取り外し交換できる。このような構成によって、ブレード4は、ヘッド2に着脱可能に保持される。
【0018】
ブレード4は鋼鉄で形成されてもよい。ヘッド2及びグリップ部3は樹脂で形成されてもよく、またはブレード4の材質の融点以下のアルミや亜鉛等の金属で形成されてもよい。
【0019】
<グリップ部>
グリップ部3は、ヘッド2から離れる方向に延びて、使用者が握ってナイフ1を操作する棒状部分である。グリップ部3が延びる方向、即ち一端3aから他端3bに向かう方向を長手方向K2とする。
【0020】
グリップ部3には、一端3aにおいて、ヘッド受け部8が形成される。ヘッド受け部8には、ヘッド2の他端2bが挿入され、保持される。
【0021】
グリップ部3は、ピニオン構造11をさらに備える。ピニオン構造11は、ヘッド2のラック構造10と嵌合する歯車構造である。ピニオン構造11を構成する突起11aは、固定部17を中心して放射状に配置され、一端3aの外周に沿って円弧状に並ぶ。
【0022】
また、
図3に示すように、グリップ部3には、ヘッド受け部8を貫通し、固定部17が挿入される貫通孔15がさらに形成される。
【0023】
図1に戻ると、グリップ部3には、凹凸構造を有する滑り止め20が設けられている。滑り止め20は、グリップ部3の表面積および摩擦抵抗を増加させ、グリップ部3に対して使用者の指先が滑りにくくする。滑り止め20は、例えば、ゴム等の摩擦抵抗を増加させる材料で形成されてもよい。
【0024】
<固定部>
固定部17は、選択された任意の姿勢において、ヘッド2とグリップ部3とを互いに固定する。より具体的には、使用者は、ナイフ1の用途に応じてヘッド2に対するグリップ部3の適切な姿勢を選択し、グリップ部3を選択した姿勢に配置し、固定部17によってグリップ部3の姿勢を固定する。実施の形態1においては、固定部17は、厚み方向に締結されるボルト6とナット7との構造を有する。なお、固定部17として、他の固定手段を適用してもよい。
【0025】
ボルト6は、グリップ部3に固定され、ヘッド2の孔部5を貫通し、孔部5において移動可能な棒状部材である。言い換えれば、孔部5は、ボルト6の移動を案内するガイド孔である。ボルト6は、孔部5に沿って、第1固定位置P1、第2固定位置P2、及び第3固定位置P3(
図2)の間で、移動可能である。ナット7は、ボルト6に締結されることによって、ボルト6の位置及び配向を固定する環状部材である。ナット7がボルト6の径より大きい径を有するため、ナイフ1の使用者は、容易に手でナット7を緩める及び締めることができる。
【0026】
ここで、ラック構造10とピニオン構造11との嵌合について、
図4A及び
図4Bを参照しながら、より詳細に説明する。
図4Aは、嵌合したラック構造10とピニオン構造11との上面図である。
図4Bは、脱離したラック構造10とピニオン構造11との上面図である。
【0027】
図4Aに示すように、ボルト6が第2固定位置P2に配置されると、ラック構造10とピニオン構造11とは嵌合する。ラック構造10とピニオン構造11とは、V型の突起10a、11aを有することで、互いとの嵌合を容易にするとともに、接触する面積を確保し、ヘッド2のガタつきを抑制することができる。また、ボルト6とナット7とを締結することで、ラック構造10とピニオン構造11との嵌合を固定できる。ヘッド2とグリップ部3との固定は、ラック構造10とピニオン構造11との嵌合と併せて、ボルト6とナット7との締結によって支持される。前後方向K1に離れた2点の支持によって、ヘッド2は幅方向L1の力に対抗できる。そのため、グリップ部3に対するヘッド2のガタツつきをさらに抑制できる。
【0028】
一方で、
図4Bに示すように、ナット7を緩めると、グリップ部3をヘッド2から離す方向に引くと、ボルト6が前後方向K1に延びる孔部5に沿って移動する。ボルト6が第2固定位置P2から離れた孔部5に配置されると、ラック構造10とピニオン構造11との間に間隔が形成される。したがって、ラック構造10とピニオン構造11との嵌合は解除される。この状態において、ヘッド2とグリップ部3との相対的な移動及び回転が可能になる。
【0029】
ここで、ナイフ1の姿勢及び姿勢を変更する際の動作について、より詳細に説明する。
図5は、異なる姿勢で固定されるヘッド2を有するナイフ1の模式図である。
【0030】
本明細書にて、ナイフ1の姿勢の変更は、ヘッド2の厚み方向から見て、刃先4aが延びる方向とグリップ部3の長手方向K2とが交差する位置を変更することを意味する。より具体的には、刃先4aが延びる方向において、グリップ部3の一端3aまたは他端3bの位置を変更することを意味する。ヘッド2に対してグリップ部3を移動させてもよく、グリップ部3に対してヘッド2を移動させてもよい。本実施形態において、グリップ部3がヘッド2上で固定される固定位置P1~P3を変えること、または角度θを変えることで、ナイフ1の姿勢の変更が実現される例について説明する。角度θは、ヘッド2の前後方向K1と、グリップ部3の長手方向K2との間の角度である。
【0031】
図5(a)に示すヘッド2の姿勢において、グリップ部3はヘッド2上の第3固定位置P3において固定される。より具体的には、ボルト6が第3固定位置P3に配置され締結されることで、グリップ部3とヘッド2とは互いに固定される。また、角度θは0であり、ヘッド2の前後方向K1と、グリップ部3の長手方向K2とは平行である。
【0032】
ナイフ1において、使用者は、グリップ部3がヘッド2上で固定される固定位置P1~P3を変更することができる。ここで、姿勢変更の一例として、
図5(a)の姿勢から、
図5(b)の姿勢にヘッド2の姿勢を変更する動作について説明する。
図5(b)に示すグリップ部3はヘッド2上の第2固定位置P2において固定される。一方で、角度θは0のままである。
図5(a)の姿勢において、
図4Aに示すように、ラック構造10とピニオン構造11とは嵌合している。そこで、ボルト6を第3固定位置P3に固定するナット7を緩めると、
図4Bに示すように、ラック構造10とピニオン構造11とを離すことができる。この状態において、ラック構造10とピニオン構造11との嵌合を解除される。嵌合を解除した状態で、孔部5に沿ってボルト6を第2固定位置P2に移動させる。ボルト6が第2固定位置P2に配置されると、ラック構造10とピニオン構造11とは再度嵌合する。この状態において、ナット7を締めると、ラック構造10とピニオン構造11との嵌合は固定され、ボルト6及びグリップ部3はヘッド2上の第2固定位置P2に固定される。
【0033】
さらに、ナイフ1において、使用者は、角度θを変更することができる。言い換えれば、使用者は、ヘッド2に対するグリップ部3の延在方向を調節できる。ここで、姿勢変更の一例として、
図5(b)の姿勢から、
図5(c)の姿勢にヘッド2の姿勢を変更する動作について説明する。
図5(c)に示すグリップ部3は、ヘッド2上の第2固定位置P2において、角度θ=θ1の状態で固定される。グリップ部3を第2固定位置P2及び角度θ=0に固定する
図5(b)の姿勢から、上述のように、ナット7を緩めて、ラック構造10とピニオン構造11とを離し、嵌合を解除する。嵌合を解除した状態で、ヘッド2をボルト6(
図4B)の周りで回転させ、グリップ部3を角度θ1に配置させる。角度θ1を維持した状態で、ボルト6が第2固定位置P2に配置されると、ラック構造10とピニオン構造11とは再度嵌合する。この状態において、ナット7を締めると、ヘッド2に対してグリップ部3が角度θ1に固定される。
【0034】
図5(d)に示すように、ヘッド2は、
図5(c)に示す例と反対向きに回転され、異なる角度θ2において固定されてもよい。また、グリップ部3の固定位置P1~P3及び角度θが同時に変更されてもよい。
【0035】
ナイフ1の使用用途に応じて、使用者がナイフ1の姿勢を変更してもよい。例えば、ナイフ1をスクレーパーとして使用する際には、ナイフ1を
図5(a)の姿勢に固定して、ブレード4の刃先4aの全幅を使用できる。一方で、ナイフ1で穴あけを行う際には、ナイフ1を
図5(b)の姿勢に固定して、刃先4aの片側の角に集中的に力を負荷することができる。また、ある箱状物体の角を加工する際には、ナイフ1を
図5(c)または
図5(d)の姿勢に固定して、グリップ部3や使用者の手が、角の周囲の構造と干渉することを回避できる。したがって、ナイフ1を使用できる場面が広がり、ナイフ1の使い勝手が向上する。
【0036】
[効果]
実施の形態1に係るナイフ1によれば、以下の効果を奏することができる。
【0037】
実施の形態1のナイフ1は、ブレード4と、ヘッド2と、グリップ部3と、固定部17とを備える。ヘッド2は、一端2aで、ブレード4の刃先4aを突出させた状態でブレード4を保持する。グリップ部3は、ヘッド2の他端2bを保持する。固定部17は、ヘッド2に対してグリップ部3を固定する。ヘッド2と、グリップ部3とは、第1姿勢と第2姿勢とにおいて、選択的に固定可能である。ヘッド2の厚み方向から見て、第2姿勢において、刃先4aが延びる方向とグリップ部3の長手方向K2とが交差する位置が第1姿勢と異なる。
【0038】
このような構成により、ナイフ1の用途に応じてナイフ1の姿勢を適宜選択し、固定することができる。そのため、使用者は、ナイフ1の用途に応じてグリップ部3に対するヘッド2の姿勢を選択し、刃先4aの切断抵抗を抑制できる。また、使用者にとって操作が容易で、疲労が蓄積しにくい姿勢を選択することによって、ナイフ1の操作性が向上する。
【0039】
また、実施の形態1のナイフ1において、第1姿勢では、固定部17によって、グリップ部3はヘッド2における第1固定位置P1で固定される。第2姿勢では、固定部17によって、グリップ部3はヘッド2における第2固定位置P2で固定される。第1固定位置P1と第2固定位置P2とはブレード4の刃先4aに沿って並ぶ。
【0040】
このような構成により、刃先4aに沿って、グリップ部3の固定位置P1、P2を変更できる。
【0041】
また、実施の形態1のナイフ1において、固定部17は、ヘッド2及びグリップ部3を貫通するボルト6と、ボルト6に締結可能なナット7を有する。ボルト6とナット7とは、第1固定位置P1及び第2固定位置P2において、ヘッド2の厚み方向に締結する。
【0042】
このような構成により、ボルト6とナット7とが締結されると、ヘッド2とグリップ部3の厚み方向におけるガタつきや脱離を防止できる。
【0043】
また、実施の形態1のナイフ1において、ヘッド2は、ボルト6が挿通され、第1固定位置P1と第2固定位置P2との間で孔部5を形成する。
【0044】
このような構成により、孔部5に沿ったボルト6の移動によって、刃先4aに沿って、グリップ部3の固定位置P1、P2を変更できる。また、固定位置P1、P2の変更の際に、ヘッド2をグリップ部3から離脱させずに移動させることができる。ヘッド2とグリップ部3を引き離さないことによって、ナイフ1の安全性を向上できる。
【0045】
また、実施の形態1のナイフ1において、第1固定位置P1において、グリップ部3の長手方向K2と、刃先4aと交差するヘッド2の前後方向K1との間の角度θは可変である。
【0046】
このような構成により、第1固定位置P1において、ヘッド2の角度θを変更できる。
【0047】
また、実施の形態1のナイフ1において、ヘッド2は、第1固定位置P1及び第2固定位置P2において第1凹凸部(ラック構造10)を形成する。グリップ部3は、ラック構造10と嵌合する第2凹凸部(ピニオン構造11)を形成する。
【0048】
このような構成により、ラック構造10における異なる位置にピニオン構造11を嵌合させることで、グリップ部3の固定位置P1、P2を変更できる。
【0049】
また、実施の形態1のナイフ1において、ピニオン構造11は、固定部17を中心として放射状に配置され、ラック構造10と嵌合する複数の突起11aを有する。
【0050】
このような構成により、ラック構造10における同じ位置にピニオン構造11の異なる突起11aを嵌合させることによって、ヘッド2の角度θを変更できる。
【0051】
また、実施の形態1のナイフ1において、ラック構造10とピニオン構造11とは、ヘッド2の前後方向K1に嵌合する。
【0052】
このような構成により、ヘッド2を前後方向K1にスライドさせることで、ラック構造10とピニオン構造11との嵌合を解除できる。そのため、ナット7を多く緩めない場合においても、グリップ部3に対するヘッド2の姿勢を変更できる。
【0053】
ヘッド2は、ブレード4を着脱可能に保持する。
【0054】
このような構成により、刃先4aを有するブレード4を交換できる。繰り返し切断において刃先4aが摩耗し、切断抵抗が増加した場合でも、ブレード4を交換することで、増加した切断抵抗を回復できる。よって、使用者の手の疲労を抑制し、より容易に当該対象物の加工を行うことができる。また、ナイフ1をより長い期間使用し、資源損失を抑制することができる。さらに、使用者は、ナイフ1の用途によってブレード4の種類を変更し、ブレード4の種類に応じてヘッド2の姿勢を変更することができる。
【0055】
なお、上述の図面に示すナイフ1の任意の姿勢を第1姿勢または第2姿勢と称してもよい。また、ヘッド2とブレード4とをあわせてブレード部と称してもよい。また、孔部5をガイド孔と称してもよく、ナット7を固定ネジと称してもよい。
【0056】
なお、実施の形態1では、ヘッド2に3つの固定位置P1~P3が形成されている例について説明したが、これに限定しない。例えば、ヘッド2は任意の数の固定位置を形成してもよい。
【0057】
なお、実施の形態1では、固定位置P1~P3が直線上に並んでいる例について説明したが、これに限定しない。それぞれの固定位置P1~P3が、ヘッド2の幅方向L1において異なる位置にあればよく、曲線上または折れ線上に配置されてもよい。
【0058】
なお、実施の形態1では、滑り止め20は凹凸構造を有する例について説明したが、これに限定しない。滑り止め20は、摩擦抵抗を増加させる材料で形成される場合、平坦な形状を有してもよい。
【0059】
なお、実施の形態1では、ブレード4の一方のエッジが刃先4aを形成する例について説明したが、これに限定しない。例えば、ブレード4の反対側のエッジも刃先4aを形成してもよい。このような構成によって、一方の刃先4aが摩耗しても、刃先4aを有するブレード4の端を反転させて取り付けることで、反対側の刃先4a使用でき、ブレード4の寿命を向上させることができる。
【0060】
なお、実施の形態1では、ブレード4が金属で形成されている例について説明したが、これに限定しない。ブレード4はセラミックで形成されてもよい。
【0061】
なお、実施の形態1では、刃先4aが直線状である場合について説明したが、これに限定しない。ブレード4は円形刃であってもよい。この場合、刃先4aが延びる方向はブレード4の円周に沿った方向である。
【0062】
なお、実施の形態1では、グリップ部3内にヘッド2が挿入される例について説明したが、これに限定しない。ヘッド2の他端2bがグリップ部3を受け入れる凹部を形成し、凹部にグリップ部3の一端3aが挿入されてもよい。
【0063】
[変形例1]
図6は、変形例1のナイフ101の斜視図である。
図7は、
図6のナイフ101の一部の断面図である。ナイフ101は、ラック構造10に代えて、固定位置P1~P3を規定する3つの円形凸部110を有する点において、実施の形態1のナイフ1と異なる。
図6に示すように、円形凸部110は、ピニオン構造11と嵌合する。円形凸部110とピニオン構造11とが嵌合し、ナット7を締めると、選択された固定位置P1~P3及び角度θにおいてヘッド102とグリップ部3とが固定される。
【0064】
さらに、ナイフ101は、孔部5に代えて、直線状の孔部105を有する点において、実施の形態1のナイフ1と異なる。孔部105の形状によって、孔部105におけるボルト6の前後方向K1の移動は抑制される。一方で、
図7に示すように、グリップ部3は、貫通孔115を形成する。貫通孔115の幅がボルト6の径より大きいため、ボルト6は貫通孔115において長手方向K2に移動可能である。そのため、ナット7を緩めると、グリップ部3を円形凸部110から離すように移動させることができる。したがって、ヘッド102とグリップ部3との嵌合を解除し、グリップ部3の姿勢を変更できる。
【0065】
[変形例2]
図8は、変形例1のナイフ201の斜視図である。ナイフ201は、ラック構造10及びピニオン構造11に代えて、溝210及び凸部211を有する点において、実施の形態1のナイフ1と異なる。
図8に示すように、ヘッド202は、他端202bに沿って並ぶ溝210を形成する。グリップ部203は、ヘッド受け部208の内面に溝210と嵌合可能な凸部211を備える。凸部211を異なる溝210と嵌合させることによって、異なる固定位置P1~P3及び角度θにおいてヘッド202とグリップ部203とが固定される。また、溝210の位置、個数、間隔等は、用途によって任意に設定してもよい。
【0066】
(実施の形態2)
本開示の実施の形態2に係るナイフ301について説明する。なお、実施の形態2では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態2においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態2では、実施の形態1と重複する説明を省略する。
【0067】
【0068】
実施の形態2では、ヘッド302とグリップ部303との嵌合の観点において、実施の形態1と異なる。
【0069】
図9及び
図10Aに示すように、ヘッド302は、実施の形態1におけるラック構造10に対応する第1凹凸部310と、直線状の孔部305(
図10A)とを形成する。第1凹凸部310は、ヘッド302の他端302bに沿って形成される。
【0070】
また、
図10Bに示すように、グリップ部303の一端303aは、ヘッド302と重なる。さらに、グリップ部303は、ヘッド302と重なる部分において、実施の形態1におけるピニオン構造11に対応して、第1凹凸部310と嵌合する第2凹凸部311を形成する。
【0071】
図10Aに示すように、第1凹凸部310は、ヘッド302の平面に対して厚み方向に凹んでいる複数の溝310aによって形成される。溝310aは、ヘッド302の他端302bにおいて、互いに隣接して配置される。隣接する溝310aの間には突起310bが形成される。溝310aは、ヘッド302上の固定位置P1~P3のそれぞれを中心として放射状に配置され、固定位置P1~P3からヘッド302の他端302bに向かって延びる。本実施の形態では、第1凹凸部310は、第1固定位置P1の周りに形成される7つの溝310aと、第2固定位置P2の周りに形成される7つの溝310aと、第3固定位置P3の周りに形成される3つの溝310aとによって構成される。また、1つの固定位置P1~P3を中心に形成された隣接する溝310aの間の角度間隔は一定であり、22.5°である。
【0072】
図10Bに示すように、第2凹凸部311は、ヘッド302と重なるグリップ部303の面から厚み方向に突出した複数の突起311aによって形成される。突起311aは、グリップ部303の一端303aにおいて、互いに隣接して配置される。突起311aは、ボルト306を中心として放射状に配置され、一端303aから離れる方向に延びる。本実施の形態では、第2凹凸部311は、3つの突起311aによって構成される。隣接する突起311aの間の角度間隔は一定であり、溝310aにおける角度間隔と等しい。
【0073】
3つの突起311aは隣接する3つの溝310aにはまると、第1凹凸部310と第2凹凸部311とが厚み方向に嵌合する。突起311aにおける角度間隔が溝310aにおける角度間隔と等しいため、第1凹凸部310と第2凹凸部311との嵌合を異なる固定位置P1~P3において実現できる。また、溝310a及び突起311aにおける角度間隔が一定であるため、突起311aは異なる溝310aにはまり、異なる固定位置P1~P3及び角度θにおいて第1凹凸部310と第2凹凸部311との嵌合を実現できる。
【0074】
図9の姿勢において、第1凹凸部310と第2凹凸部311とは嵌合している。そこで、ボルト306を固定するナット7を緩めると、ブレード4の平面から離れる方向に、グリップ部303をヘッド302から離すことができる。この状態において、第1凹凸部310と第2凹凸部311との嵌合を解除される。嵌合を解除した状態で、孔部305に沿ってボルト306を所望の固定位置P1~P3に移動させて、所望の角度θに回転させることができる。所望の姿勢に配置したヘッド302にグリップ部303を当接させて、第1凹凸部310と第2凹凸部311とを再度嵌合させる。この姿勢において、ナット7を締めて、第1凹凸部310と第2凹凸部311との嵌合を固定する。
【0075】
溝310a及び突起311aの個数及び配置を考慮すると、第1固定位置P1及び第2固定位置P2において、角度θは、0°から90°の間で、22.5°刻みの5段階で選択可能である。一方で、第3固定位置P3において、選択可能な角度θは0°のみである。
【0076】
図11Aに示すように、ヘッド302に対して、グリップ部303をθ=22.5°の姿勢において固定することができる。
図11Bに示すように、ヘッド302に対して、グリップ部303をθ=90°の姿勢において固定することができる。
【0077】
図9に戻ると、ナイフ301は、ブレード4を収容するケース314をさらに備える。ブレード4をケース314に収容することによって、刃先4aが覆われ、ナイフ301を安全に持ち運ぶことができる。また、ケース314の先端は、突出部315を有する。ブレード4がケース314に収容されると、突出部315は、ブレード4の刃先4aに対して前後方向K1に突出する。このような構造によって、ナイフ301を落としたときに、刃先4aが受ける衝撃を緩和し、刃先4aの欠けを防止できる。
【0078】
図12A及び
図12Bは、ナイフ301の側面図である。
図12A及び
図12Bに示すように、ヘッド302は、表面X1と、裏面X2とを備える。表面X1と、裏面X2とは、ヘッド302の厚み方向に対向する。ブレード4は、厚み方向に表面X1より裏面X2の近くに配置される。
【0079】
表面X1と、裏面X2との両面は、他端302b側において、第1凹凸部310を形成する。言い換えれば、ヘッド302は、他端302b側において、表裏対称な構造を有する。そのため、ヘッド302をグリップ部303から取り外して、表裏を変更して、グリップ部303に再度取り付けることができる。即ち、
図12Aに示す姿勢と、
図12Bに示す姿勢との間で、グリップ部303に対するヘッド302の姿勢を変更できる。さらに、第1凹凸部310が表面X1及び裏面X2に形成されているため、ヘッド302の表裏にかかわらず、異なる固定位置P1~P3及び角度θにおいてヘッド302とグリップ部3との固定を実現できる。
【0080】
図12Aに示す姿勢を選択すると、ブレード4がヘッド302の裏面X2近づくため、ナイフ301のスクレーパーとしての機能を向上できる。一方で、
図12Bに示す姿勢を選択すると、ブレード4がナイフ301の厚み方向の中心に近づくため、ブレード4の安定性が向上し、ナイフ1の革たちとしての機能を向上できる。
【0081】
[効果]
実施の形態2に係るナイフ301によれば、以下の効果を奏することができる。
【0082】
実施の形態2のナイフ301において、第1凹凸部310は、第1固定位置P1及び第2固定位置P2を中心として放射状に配置され、第2凹凸部311と嵌合する複数の突起を有する。
【0083】
このような構成によって、同じ固定位置P1、P2において、第2凹凸部311を第1凹凸部310の異なる突起310bに嵌合させることによって、グリップ部303の角度θを変更できる。
【0084】
また、実施の形態2のナイフ301において、第1凹凸部310及び第2凹凸部311は、ヘッド2の厚み方向に係合する。
【0085】
このような構成によって、第1凹凸部310と第2凹凸部311との嵌合方向が、ボルト6とナット7との締結方向と一致する。そのため、ボルト6とナット7との締結によって、第1凹凸部310と第2凹凸部311との嵌合を安定的に実現できる。
【0086】
また、実施の形態2のナイフ301において、ヘッド302は、表面X1と、厚み方向に表面X1と対向する裏面X2とを備える。第1凹凸部310は、表面X1及び裏面X2に形成される。
【0087】
このような構成によって、ヘッド302をグリップ部303から取り外して、表裏を変更して、グリップ部303に再度取り付けることができる。
【0088】
[変形例3]
図13は、変形例3のナイフ401の斜視図である。ナイフ401は、第1凹凸部310に代えて、溝410を有する点において、実施の形態2のナイフ301と異なる。グリップ部403は、ヘッド402と重なる部分において、突起311aに代えて、突起411(図示せず)を形成する。突起411は溝410と嵌合する。
図13に示すように、溝410は、第1凹凸部310とは異なる形状及び個数において形成される。また、溝410の位置、個数、間隔、長さ等は、用途によって任意に設定してもよい。
【0089】
なお、第1凹凸部310を溝と称してもよく、第2凹凸部311を放射状の突起と称してもよい。
【0090】
【0091】
本物品は、厚紙類や皮類を安全に切断でき、糊付けしている紙類やビニール類をそぎ落す事ができるスクレーパー・ナイフであって、「グリップ部」と「グリップ部に対する位置および角度を相対的に変更可能なブレード部」を有する。グリップ部とブレード部は、グリップ部に設けた放射状の突起を、ブレード部の表面又は裏面に設けた溝に嵌合させ、上下からピンと固定ネジで締めて固定される。ブレード部には細長い直線状のガイド孔が形成されており、ここに上記ピンが通される。ブレード部の位置および角度を変更するときは、ピンを緩めてグリップ部とブレード部の嵌合を解除し、適切な位置および角度に調節して、再度、放射状の突起と溝を嵌合させ、ピンを締めて固定する。このようにして、ブレード部は、グリップ部に対する相対位置を、真ん中および両サイドに変更でき、さらに両サイドにおいては、最大90度の範囲で角度を変更できる。またブレード部は表裏を反転させて使用することもできる。
【0092】
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本開示のナイフは、グリップ部に対するヘッドの姿勢を選択できるため、例えば、厚紙の切断または付着物のそぎ落としに使用されるスクレーパーナイフとして有用である。
【符号の説明】
【0094】
1 ナイフ
2 ヘッド
3 グリップ部
4 ブレード
4a 刃先
4b 貫通孔
5 孔部
6 ボルト
7 ナット
8 ヘッド受け部
9 ブレード受け部
10 ラック構造
11 ピニオン構造
12 ブレード固定部
17 固定部
20 滑り止め
P1~P3 固定位置
【要約】
【課題】ヘッドとグリップ部との姿勢を変更できるナイフを提供できる。
【解決手段】本開示に係るナイフは、ブレードと、一端で、ブレードの刃先を突出させた状態でブレードを保持するヘッドと、ヘッドの他端を保持するグリップ部と、ヘッドに対してグリップ部を固定する固定部と、を備え、ヘッドとグリップ部とは、第1姿勢と第2姿勢とにおいて選択的に固定可能であり、ヘッドの厚み方向から見て、第2姿勢において、刃先が延びる方向とグリップ部の長手方向とが交差する位置が第1姿勢と異なる。
【選択図】
図5