(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-08
(45)【発行日】2022-04-18
(54)【発明の名称】複数の構成要素設計および構造を含むランプ
(51)【国際特許分類】
H01J 61/56 20060101AFI20220411BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20220411BHJP
H01J 65/04 20060101ALI20220411BHJP
【FI】
H01J61/56 L
F21S2/00 680
H01J65/04 A
(21)【出願番号】P 2018549778
(86)(22)【出願日】2017-03-20
(86)【国際出願番号】 AU2017050247
(87)【国際公開番号】W WO2017161413
(87)【国際公開日】2017-09-28
【審査請求日】2020-02-03
(32)【優先日】2016-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】518333421
【氏名又は名称】テスロ ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】パパッロ,アンソニー
【審査官】山本 一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-092774(JP,A)
【文献】特開2009-110692(JP,A)
【文献】中国実用新案第205609472(CN,U)
【文献】特表2008-524861(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0140603(US,A1)
【文献】特表2009-517809(JP,A)
【文献】中国実用新案第2645232(CN,Y)
【文献】独国実用新案第202004021819(DE,U1)
【文献】中国特許出願公開第101345182(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 61/56
F21S 2/00
H01J 65/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無電極電磁放射源であって、
U字形管から形成された励起チャンバを含む励起チャンバアセンブリと、
前記U字形管の端部に接合される端部を有する管状ランプ電球と、
前記励起チャンバアセンブリを覆う覆いと、
前記覆いと前記U字形管または前記管状ランプ電球との間に接続するフランジと、
前記U字形管に接続され、かつ前記励起チャンバアセンブリの一部であるアマルガム収容器と、
作動されるときに、前記励起チャンバおよび前記管状ランプ電球の中に誘導結合プラズマを生じさせる電磁回路であって、前記電磁回路は前記励起チャンバアセンブリの一部であり、前記覆いおよび前記フランジは、前記電磁回路および前記アマルガム収容器の前記管状ランプ電球からの熱的分離を提供する、電磁回路と、
を有する、無電極電磁放射源。
【請求項2】
前記励起チャンバアセンブリは、前記電磁回路の一部である電磁コア、前記電磁回路の一部である界磁コイル、遮熱コーティング、および前記励起チャンバの外側にあるグラフェンコーティングのうちの1つ、または2つ以上の組み合わせも含む、請求項1に記載の無電極電磁放射源。
【請求項3】
前記電磁回路は、1つまたは複数の中央に位置する界磁コイルを有するトロイダル形の双極子磁気回路である、請求項1または2に記載の無電極電磁放射源。
【請求項4】
前記電磁回路は、丸みのあるダブルE幾何形状から形成されるコアを利用する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の無電極電磁放射源。
【請求項5】
前記フランジは、前記U字形管の端部上、前記管状ランプ電球の端部上、および前記管状ランプ電球と前記U字形管の端部との間のうちの1つにある、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無電極電磁放射源。
【請求項6】
前記無電極電磁放射源
はコントロー
ラを有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の無電極電磁放射源。
【請求項7】
前記コントローラはパワーコントローラである、請求項6に記載の無電極電磁放射源。
【請求項8】
前記コントローラは、前記無電極電磁放射源と別体である、請求項6または7に記載の無電極電磁放射源。
【請求項9】
前記コントローラは、前記無電極電磁放射源と一体である、請求項6または7に記載の無電極電磁放射源。
【請求項10】
前記励起チャンバアセンブリを覆う覆いは、グラフェンでコーティングされた覆い、金属材料で作られた覆い、グラフェンでコーティングされる非金属材料で作られた覆い、ファラデーケージを形成するようにグラフェンでコーティングされた覆い、一体成形構造の覆い、および多体成形構造の覆いのうちの1つ、または2つ以上の組み合わせである、請求項1乃至
9のいずれか一項に記載の無電極電磁放射源。
【請求項11】
前記管状ランプ電球は、それらの長さに沿って接続されない2つの管から形成されるが、前記励起チャンバアセンブリの位置とは反対側の端部において互いにガス連通する、請求項1乃至
10のいずれか一項に記載の無電極電磁放射源。
【請求項12】
前記管状ランプ電球は、それらの長さに沿って断続的または連続的に接続される2つの管から形成され、かつ前記励起チャンバアセンブリの位置とは反対側の端部において互いにガス連通する、請求項1乃至
10のいずれか一項に記載の無電極電磁放射源。
【請求項13】
前記2つの管は、前記励起チャンバアセンブリの位置とは反対側の端部において、前記2つの管の間に少なくともガス連通通路を形成するように前記2つの管から分離している、および前記2つの管の間に少なくともガス連通通路を形成するように前記2つの管と一体に形成される、のうち1つである接合部材により接合される、請求項
11または
12に記載の無電極電磁放射源。
【請求項14】
前記管状ランプ電球は、円形、正方形、楕円形、楕円面形、涙形、三角形、頂点が互いに対向する三角形、および頂点が互いに対向する涙形の断面形状のうちの1つを含む任意の断面形状のものである、請求項1乃至
13のいずれか一項に記載の無電極電磁放射源。
【請求項15】
少なくとも1つの排気管が含まれる、請求項1乃至
14のいずれか一項に記載の無電極電磁放射源。
【請求項16】
前記U字形管に接続され、かつ前記励起チャンバアセンブリの一部である少なくとも1つの排気管が含まれる、請求項1乃至
15のいずれか一項に記載の無電極電磁放射源。
【請求項17】
前記無電極電磁放射源からの電磁放射は、紫外線、可視光、および赤外線のスペクトルのうちの1つ、または1つより多くにある、請求項1乃至
16のいずれか一項に記載の無電極電磁放射源。
【請求項18】
前記無電極電磁放射源は無電極ランプである、請求項1乃至
17のいずれか一項に記載の無電極電磁放射源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低圧ガス放電光源またはランプの無電極無線周波数(RF)給電外部クローズドコア電磁(誘電結合)界励起およびそれに関連する電球に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、通常は250kHzないし300kHzの低無線周波数で動作する、外部電磁クローズドコア誘電ランプおよびそれに関連する電球に関する。しかし、本発明は、30kHzないし300kHzの低周波数、300kHzないし3000kHzの中周波数またはより高い周波数でも動作可能である。このようなランプは、紫外線域、可視光域および赤外線域における電磁放射を発生することができる。
【背景技術】
【0003】
無電極ガス放電(プラズマ)ランプは、3つの方法によって駆動される。すなわち、
a)電球または発光管の外部に装着された誘電コイルによって生じる電界、
b)通常は共振空洞と組み合わさった中波無線周波電磁界によって生じる電界、または
c)共振空洞を使用しない低周波ないし中波またはより高い無線周波の電磁界によって生じる電界。このランプは、しばしば誘導結合無電極ランプまたは「誘導ランプ」と呼ばれる。
【0004】
誘導ランプは、2つのカテゴリに分かれる。
1)カテゴリ1は、通常は円環面形状の外部クローズド電磁コアを使用するランプであり、
2)カテゴリ2は、通常はロッド形状のオープン電磁コアを使用するランプである。
【0005】
カテゴリ2のオープンコア誘導ランプは、効率的動作のために1MHz以上の周波数で動作し、本発明および本明細書に記載の実施形態の対象ではない。
【0006】
無電極クローズド外部電磁コア誘導ランプは、1970年3月10日発行のアンダーソンの米国特許第3,500,118号で開示されているように、多くの研究者によって開発されており、Illuminating Engineeringの1969年4月号の236ないし244ページで動作原理が以下のように概説されている。
「無電極誘電結合ランプは、連続した閉電路を形成する放電管内に低圧水銀/緩衝ガスを含む。放電管の電路は、放電管が変圧器の二次側回路となるように1つまたは複数のトロイダルフェライトコアの中心を通る。放電管を囲むトロイダルコアに複数回巻かれたワイヤに正弦波電圧を印加することによって、電力が放電と結合される。一次巻線を流れる電流が、放電管に沿って放電を維持する電圧を誘起する経時的に変化する磁束を生じさせる。放電管の内面は、励起された水銀ガス原子によって放出される光子が照射されると可視光を発する蛍光体によってコーティングされる。」
【0007】
誘電ランプでは、ランプ内に電界を生じさせるために典型的には低周波ないし中波の無線周波磁界が使用され、これにより電極の必要をなくす。この電界は次に、ガス放電プラズマに電力を供給する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
次の段落に列挙する以下の理由により、現在、無電極クローズドコア誘導ランプはわずかしか市場に出ていない。無電極外部電磁クローズドコア誘導ランプ技術が市場で成功を得ていない理由は、現行技術がユーザの必要を満たす望ましい光源としてユーザに訴求しないことである。
【0009】
既存の無電極ランプの制約としては以下のものがある。
・ 物理的に大きすぎて扱いにくくしている。
・ それぞれの光出力に関して多用途性に欠ける。
・ 外見が工業用途的であり、商業用途および住居用途として魅力がない。
・ 大型の電球幾何形状のため、使いにくく、発生する光の利用コストが高い。
・ 競合する市販のランプと比較して相対的に非効率的である。
・ 比較的大きく扱いにくい電球幾何形状により、製造および利用コストが高い。
【0010】
本明細書における既知の従来技術への言及は、相反する記載がない限り、そのような従来技術が、本出願の優先日時点で本発明の関連する技術分野の当業者によって一般的に知られているということの承認を構成しない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明および実施形態は、主として、通常は低周波ないし中波の無線周波で動作するカテゴリ1の外部電磁クローズドコア誘導ランプを対象とする。
【0012】
以下の説明および特許請求の範囲を通じて、「ランプ」という用語は、通常は、可視光を発生する物品に対して用いられるが、電磁スペクトルの紫外線域、可視光域、赤外線域のうちのいずれか1つまたは2つ以上を発生する物品を含むものと解釈されるものとする。
【0013】
以下の説明および特許請求の範囲を通じて、「長円形(obround)」という用語が、概略的幾何形状を記述するために使用される。本明細書および特許請求の範囲の執筆時点では、この用語を定義している英語辞書はきわめて少ない。それにもかかわらず、本明細書ではこの単語を、端点で接する平行な線で接続された2つの半円からなる形状であって、概ね次のように見える形状を記述するために使用する:
【0014】
本発明が関連する種類のランプは、実質的に、プラズマ電流を発生させることができる変圧器の1回巻き二次巻線となる閉ループガス充填放電管と結合されたクローズド電磁コアを使用する。電磁石の界磁巻線が励磁されると、基底状態に戻るイオン化原子および分子の励起エネルギーが、紫外線(UV)、可視光、赤外線などの電磁放射に変換される。
【0015】
本発明の目的は、既存の無電極ランプの上述の制約を少なくとも部分的に改善する無電極クローズドコア誘導ランプの改良型設計および費用効果の高い製造方法を提供することである。
【0016】
本発明はランプ用の電球であって、励起チャンバに接続されるようになされた外周を有する少なくとも1つの取り付け接続部を含み、取り付け接続部は、そこから離れる方向に延びる少なくとも2つの管を含む電球を提供する。
【0017】
取り付け接続部から延びる2つの管は、その長さに沿って接続されなくてもよい。
【0018】
取り付け接続部から延びる2つの管は、その長さに沿って断続的または連続的に接続されてもよい。
【0019】
1つの取り付け接続部と、取り付け接続部とは反対側の端部において互いにガス連通する2つの管があってよい。
【0020】
取り付け接続部とは反対側の端部において管は、管の間に少なくともガス連通通路を形成する別個の接合部材と、管の間に少なくともガス連通通路を形成するように管と一体に形成されることとのうちの一方によって接合されてもよい。
【0021】
2つの取り付け接続部があってもよく、管はその2つの取り付け接続部の間に延びる。
【0022】
2つの管は、円形と、正方形と、楕円形と、楕円面形と、涙形と、三角形と、頂点が互いに対向する三角形と、頂点が互いに対向する涙形とのうちの断面形状を含む、任意の形状とすることができるが、これらには限定されない。
【0023】
電球は、ガラス、シリカガラス、石英ガラス、ポリマー材料、複合材料、グラフェンでコーティングされたガラス材料、電球からなるランプから放出される発生無線周波を減衰させる荷電表面を生じさせることができるグラフェンでコーティングされた材料のうちの任意の材料などの、透明または半透明の任意の適合する材料で製造することができる。
【0024】
本発明は、上述の電球のようなランプのための管状電球を製造する方法であって、(a)単一の第1の管を形成するステップと、(b)単一の管の中央部を加工温度に加熱するかまたはその熱を維持するステップと、(c)単一の第1の管から2つの第2の管を形成するように中央部に圧力を加えるステップとを含む方法も提供する。
【0025】
順次に行われるか同時に行われるかを問わず、該単一の第1の管の少なくとも一端を元の単一の第一の管形状に維持するステップと、元の単一の第1の管形状とは異なる形状または大きさを形成するために該単一の第1の管の少なくとも一端に変更を加えるステップとのうちの1つのステップをさらに含むことができる。
【0026】
ステップ(c)は、モールド、任意の適切な手段を用いて行うことができる。
【0027】
ステップ(c)は、2つの第2の管の間の連続したウェブと、2つの第2の管の間の断続的なウェブと、2つの第2の管の間の空間または空隙とのうちの1つを、2つの第2の管の間に形成してよい。
【0028】
好ましい実施形態は、一端を元の単一の第1の管形状として維持する。しかし、単一の第1の管とは異なる形成結果形状または大きさを有することも可能であるものと認められる。
【0029】
上記の一端とは反対側の一端において、2つの第2の管が最初は開管として残されてもよい。
【0030】
上記の一端とは反対側の一端において、2つの第2の管が最初は開管として残されてもよいが、それぞれがその中に形成された接合フランジを有する。
【0031】
上記の一端とは反対側の一端において、2つの第2の管の間にガス連通が起こり得るように2つの第2の管が互いに接合されてもよい。
【0032】
単一の第1の管の2つの端部がその元の単一の第1の管形状に維持されてもよい。
【0033】
単一の第1の管の一端または両端が、励起チャンバを受け入れる取り付けフランジを含んでもよい。
【0034】
この方法は、ステップ(c)で維持された管の熱を利用するように単一の第1の管の製造プロセスに対して順次に行うことができる。あるいは、この方法は、単一の第1の管の製造プロセスに対して後で行われてもよい。
【0035】
この方法は、後続のステップにおける位置決め、回転または締め付けのために余分の単一の第1の管の長さ部分を維持するステップと、完成した電球構成となるように単一の第1の管の端部をトリミングするステップとを含み得る。
【0036】
この方法は、洗浄するステップと、1つまたは複数の内面コーティングを施すステップと、サブアセンブリを挿入するステップと、サブアセンブリを組み付けるステップと、追加の部分または構成要素を溶接、取り付け、融合または接着するステップと、追加の部分または構成要素を融合するステップと、1つまたは複数の外面コーティングを施すステップと、グラフェンコーティングを外面に施すステップとを含み得る。
【0037】
この方法は、2つの第2の管を、円形、正方形、楕円形、楕円面形、涙形、三角形、頂点が互いに対向する三角形、頂点が互いに対向する涙形などの任意の断面形状を備えて形成されることができるように行ってもよい。
【0038】
管は、ガラスと、シリカガラスと、石英ガラスと、ポリマー材料と、複合材料と、半透明材料と、透明材料とのうちの1つのものとすることができる。
【0039】
本発明は、嵌め合い形状の少なくとも1つの電球と係合するように両端部が少なくとも1つの接合フランジを有する概ねU字形の管状部を有する部分を含む励起チャンバも提供する。
【0040】
接合フランジは、少なくとも1つの電球によって気密封止を形成するようになされてもよい。
【0041】
U字形管部の各端部の接合フランジは、概ね円筒形とすることができる。
【0042】
各端部の接合フランジは、フレア状端部とすることができ、それぞれの管状電球との気密封止を受け入れ、そのフレア状端部への溶接、取り付け、融合または接着を可能にするようになされてもよい。
【0043】
少なくとも1つの接合フランジは、該管部とは別個の構成要素として形成されてよく、該管部に気密封止により封止または接合される。
【0044】
励起チャンバは、上述の電球とともに使用されるものとすることができ、接合フランジは管状電球の取り付け接続部に係合する単一の取り付けフランジであってよく、単一の取り付けフランジは、管状電球の2つの管に対応する2つの開口をその中に含む。
【0045】
2つの開口と2つの管とは位置合わせ可能であり、それによってU字形管状部は、2つの管の平面と概ね位置合わせされる。
【0046】
励起チャンバは、排気管と、アマルガム収容器と、外面コーティングと、遮熱コーティングと、一体成形と、チャンバの外面のグラフェンコーティングと、管状電球からなるランプから放出される発生無線周波を減衰させる荷電表面を生じさせることができるチャンバの外面のグラフェンコーティングとのうちの1つまたは複数の特徴を含むことができる。
【0047】
本発明は、上述のような励起チャンバを有するランプも提供する。
【0048】
本発明は、さらに、電磁石フェライトコアであって、中央に位置する直径部を備えた概ねトロイダル形または長円形の外側本体を含む形状を有し、それによってその中央に位置する直径部の各側または周囲に1つまたは複数の成形された開口を形成する、電磁石フェライトコアを提供する。
【0049】
コアは、コアから電磁石が形成されると、トロイダル形または長円形の双極子地場を生じさせることができる。
【0050】
コアは、中央に位置する直径部の延びる方向に対して側方の平面により分離され、再接合されるようになされてもよい。
【0051】
コアは、概ねE字形または丸みのあるE字形の2つ以上の要素からなってよく、その結果として、組み立てられた2つの概ねE字形または丸みのあるE字形を表す形状となってよい。なお、このフェライトコアのための同様の磁気回路を実現するために多くの変形があることを認識されたい。
【0052】
本発明は、励起チャンバとフェライトコアとのサブアセンブリも提供し、コアは上述の通りであり、励起チャンバは上述の通りである。
【0053】
前段落に記載されている励起チャンバとフェライトコアとのサブアセンブリを有するランプ。
【0054】
本発明は、上記のようなフェライトコアを有するランプも提供する
【0055】
本発明はさらに、上記のようなフェライトコアからなる電磁石を提供する。
【0056】
1つまたは複数のワイヤコイルが、連続して、または中央に位置する直径部の一方の側または対向する位置に形成されてもよい。
【0057】
本発明は、電磁石と励起チャンバとのサブアセンブリも提供し、電磁石は上述の通りであり、励起チャンバは上述の通りである。
【0058】
本発明はさらに、前段落に記載の電磁石と励起チャンバとのサブアセンブリを有するランプも提供する。
【0059】
本発明は、上述の電磁石を有するランプも提供する。
【0060】
本発明はさらに、電磁石の界磁巻線のためのスプールを提供し、スプールは、中央開口を形成し、コイルを形成するためにワイヤを巻くように本体の外側上に形成された少なくとも1つの巻線鞍部を含むことができる概ね管状の構造を有する本体を含み、スプールとコイルとはランプへの組み付けのために操作することができる。
【0061】
スプール本体は、細長い形状のものであってよい。
【0062】
スプール本体は、スケルトン形態のものであってもよい。
【0063】
スプール本体の一端または対向する両端部に鞍部を形成することができる。
【0064】
スプール本体は、ポリマー材料からなってもよい。
【0065】
スプールは、一端で単一のコイルを支持することができ、他端において圧縮性または退縮可能または変形可能なものではない。
【0066】
スプールは、ランプの管状構成要素の間の空間に通すためにスプールと巻線とを操作することができるように変形可能な少なくとも1つの端部を含んでもよい。
【0067】
スプールの変形は、電磁石のコアの挿入の前または挿入中に生じることができる。
【0068】
スプールは、圧縮圧力に応答して退縮可能であることによって、または本体が延びる方向に対して側方の軸を基準にして回転可能であることによって変形可能であってもよい。
【0069】
スプールは、スプールの中央長手方向軸に対して平行な軸を中心にして退縮することによって変形可能であってもよい。
【0070】
スプールは、本体の対向する端部において変形可能であってもよい。
【0071】
スプールは、弾性変形可能な少なくとも一つの端部を有してもよい。
【0072】
スプールは、塑性変形可能な少なくとも一つの端部を有してもよく、その端部は、電磁石のコアの挿入により、変形後にその元の形状または類似の形状を回復する。
【0073】
本発明は、電磁石とスプールと励起チャンバとのサブアセンブリを提供し、電磁石は上述の通りであり、励起チャンバは上述の通りであり、スプールは上述の通りである。
【0074】
前段落に記載の電磁石とスプールと励起チャンバとのサブアセンブリを有するランプ。
【0075】
本発明は、上記のスプールを備えた電磁石を有するランプも提供する。
【0076】
本発明はさらに、無電極無線周波給電外部クローズドコア電磁誘導結合低圧ガス放電無電極ランプまたは電磁放射源などのランプのための励起チャンバ覆いであって、金属製の壁部分を含み、壁部分は内面がグラフェンでコーティングされた励起チャンバ覆いを提供する。
【0077】
本発明は、無電極無線周波給電外部クローズドコア電磁誘導結合低圧ガス放電光源などのランプのための励起チャンバ覆いであって、金属製の壁部分を含み、壁部分は壁部分を貫通する少なくとも1つの開口を含む、励起チャンバ覆いも提供する。
【0078】
本発明はさらに、金属励起チャンバ覆いの物理的機能またはその他の機能を果たすことができるように、内面および/または外面がグラフェンまたは同様の導電性材料でコーティングされた非金属材料および/または複合材料からなる励起チャンバ覆いを提供する。
【0079】
励起チャンバ覆いおよび/または壁部分は、連続状と、部分的円周と、円周と、箱形と、正方形形状と、矩形形状とのうちの少なくとも1つとすることができる。
【0080】
励起チャンバ覆いの内面はグラフェンでコーティングされてもよい。
【0081】
1つまたは複数の開口は、配列状、または、離散的まとまり状、または励起チャンバ覆いまたは覆いの一部の周囲にわたって不規則に存在してもよい。
【0082】
励起チャンバ覆いの一端は、その中に1つまたは複数のフランジと開口部とを含んでもよい。
【0083】
フランジは、電源への接続のため、または組み立てられたランプを電源に接続するための、プラグ、ランプホルダキャップおよび/または端子構造を含むことができる、ポリマーディスクを支持することができる。
【0084】
励起チャンバ覆いは、ファラデーケージおよびパッシブヒートシンクのうちの一方または両方とすることができる。
【0085】
励起チャンバ覆いは、電磁石のフェライトコアの冷却を行う機能と、アマルガム収容器に熱安定性を与える機能と、少なくとも1つの励起チャンバに熱安定性を与える機能と、励起チャンバ覆い内に含まれる構成要素および内蔵電子部品に物理的保護を与える機能と、内蔵電子部品またはその他のランプコントローラのための手段または取り付け点を与える機能と、ランプホルダキャップのための手段または取り付け点を与える機能と、電球に接着点を与える機能とを果たすことができる。
【0086】
本発明は、上述の励起チャンバ覆いを有するランプも提供する。そのようなランプは、上記の励起チャンバとフェライトコアとのサブアセンブリと、上記の電磁石と励起チャンバとのサブアセンブリと、上記の電磁石とスプールと励起チャンバとのサブアセンブリとのうちの1つも有することができる。
【0087】
本発明はさらに、上述の管状電球を含む、無電極無線周波給電外部クローズドコア電磁誘導結合低圧ガス放電無電極ランプまたは電磁放射源を提供する。
【0088】
本発明は、上述の方法により製造される管状電球を含む、無電極無線周波給電外部クローズドコア電磁誘導結合低圧ガス放電無電極ランプまたは電磁放射源も提供する。
【0089】
無電極ランプまたは電磁放射源は、上記の励起チャンバを含むことができる。
【0090】
無電極ランプまたは電磁放射源は、上記の電磁石フェライトコアを含むことができる。
【0091】
無電極ランプまたは電磁放射源は、上記の電磁石を含むことができる。
【0092】
無電極ランプまたは電磁放射源は、上記のスプールを含むことができる。
【0093】
無電極ランプまたは電磁放射源は、上記の励起チャンバ覆いを含むことができる。
【0094】
無電極ランプまたは電磁放射源は、電子パワーコントローラと、電気パワーコントローラと、その他のコントローラまたはパワーコントローラとのうちの1つまたは複数を含むことができ、上記コントローラのそれぞれは放射源に対して遠隔であるかまたは放射源に内蔵されている。
【0095】
無電極ランプまたは電磁放射源アセンブリは、励起チャンバがグラフェンでコーティングされていることと、電球がグラフェンでコーティングされていることと、励起チャンバ覆いがグラフェンでコーティングされていることと、励起チャンバがファラデーケージを形成するようにグラフェンでコーティングされていることと、電球がファラデーケージを形成するようにグラフェンでコーティングされていることと、励起チャンバ覆いがファラデーケージを形成するようにグラフェンでコーティングされていることとのうちの1つ、または2つ以上のものの組み合わせを有することができる。
【0096】
無電極ランプまたは電磁放射源は、発生する電磁放射が、紫外線スペクトル、可視光スペクトル、赤外線スペクトルのうちの1つまたは複数のスペクトルであるものとすることができる。
【0097】
本発明は、無電極ランプまたは電磁放射源のための励起チャンバを製造する方法であって、該チャンバが、嵌め合い形状の少なくとも1つの電球と係合するように端部が少なくとも1つの接合フランジを有する概ねU字形の管状部を有する部分を含み、該方法は該概ねU字形の管状部を形成するステップと、該管状部とは別個の接合フランジを形成するステップと、該接合フランジと該管状部とを組み立て、それらを気密封止で互いに接合および/または封止するステップとを含む方法も提供する。
【0098】
好ましい実施形態の詳細な説明を、図面の添付図を参照しながら例示としてのみ以下に示す。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【
図1】二叉の本体と2つの取り付け接続部フランジとを有する管状電球の斜視図を示す図である。
【
図4】二叉の本体と単一の取り付け接続部フランジとを有する別の管状電球の斜視図を示す図である。
【
図7】涙形断面の管を備えた二叉の本体と2つの取り付けフランジとを有する他の管状電球の斜視図を示す図である。
【
図10】涙形断面の管を備えた二叉の本体と単一の取り付けフランジとを有する管状電球の斜視図を示す図である。
【
図13】管状本体を有し、概ねトロイダル形状である他の管状電球の斜視図を示す図である。
【
図14】管状本体を有し、概ねトロイダル形状である他の管状電球の斜視図を示す図である。
【
図15】
図1ないし
図14の管状電球の例示の製造プロセスのフローチャートを示す図である。
【
図19】別の励起チャンバの斜視図を示す図である。
【
図22】他の励起チャンバの斜視図を示す図である。
【
図25】別の励起チャンバの斜視図を示す図である。
【
図27A】追加された円形介在フランジを備えた他の励起チャンバの斜視図を示す図である。
【
図27E】追加された長円形フランジを備えた他の励起チャンバの斜視図を示す図である。
【
図28】
図16ないし
図27の励起チャンバの例示の製造プロセスのフローチャートを示す図である。
【
図29】電磁石のフェライトコアの斜視図を示す図である。
【
図32】電磁石の別のフェライトコアの斜視図を示す図である。
【
図35】電磁石の巻線スプールの斜視図を示す図である。
【
図37A】
図41ないし
図43のフェライトコアおよび
図62Aないし
図62Cの励起チャンバアセンブリとともに使用するコイルを形成する中空の正方形または矩形スプールの斜視図を示す図である。
【
図38】電磁石のための別の巻線スプールの斜視図を示す図である。
【
図41】電磁石の別のフェライトコアの斜視図を示す図である。
【
図44】
図37ないし
図40の電磁石などの電磁石のための巻線スプール上に形成される巻かれたコイルの斜視図を示す図である。
【
図47】
図41ないし
図43の電磁石などの電磁石のための巻線スプール上に形成される巻かれたコイルの斜視図を示す図である。
【
図50】例示のために励起チャンバが取り去られた、フェライトコアハーフとスプールとコイルとのアセンブリのサブアセンブリの部分斜視図を示す図である。
【
図51】例示のために励起チャンバが示され、フェライトコアの他の半分が取り去られた、フェライトコアハーフとスプールとコイルとのアセンブリの
図50のサブアセンブリの部分斜視図を示す図である。
【
図52】励起チャンバが示され、フェライトコアの他の半分が取り去られた、
図51のサブアセンブリの側面図を示す図である。
【
図54】例示のために励起チャンバが示され、フェライトコアの他の半分が取り去られた、フェライトコアハーフとスプールとコイルとのアセンブリの他のサブアセンブリの部分斜視図を示す図である。
【
図57】励起チャンバが示され、フェライトコアの他の半分が取り去られた、フェライトコアハーフとスプールとコイルとのアセンブリの別のサブアセンブリの部分斜視図を示す図である。
【
図60】例示のために2つの励起チャンバが示され、フェライトコアの他の半分が取り去られた、フェライトコアハーフとスプールとコイルとのアセンブリの別のサブアセンブリの部分斜視図を示す図である。
【
図62A】例示のためにフェライトコアの他の半分が取り去られた、(
図27Eないし
図27Hに示す)フェライトコアハーフとスプールとコイルとのアセンブリの別のサブアセンブリの部分斜視図を示す図である。
【
図63】励起チャンバ覆いの斜視図を示す図である。
【
図66】別の励起チャンバ覆いの斜視図を示す図である。
【
図69】
図1ないし
図3の管状電球本体を有する前述の各図の構成要素を実現するランプアセンブリと、例示のために一方の覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、両端における励起チャンバ/スプール/コア/コイル/覆いサブアセンブリの斜視図を示す図である。
【
図70】両方の励起チャンバ覆いが示された、
図69のランプアセンブリの平面図を示す図である。
【
図71】例示のために両方の励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図69のランプアセンブリの側面図を示す図である。
【
図72】例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図69のランプアセンブリの端の詳細斜視図を示す図である。
【
図74】
図4ないし
図6の管状電球本体を有する前述の各図の構成要素を実現するランプアセンブリと、例示のために一方の励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、一端における励起チャンバ/スプール/コア/コイル/励起チャンバ覆いサブアセンブリの斜視図を示す図である。
【
図75】励起チャンバ覆いが示された、
図74のランプアセンブリの平面図を示す図である。
【
図76】例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図74のランプアセンブリの側面図を示す図である。
【
図77】
図74のランプアセンブリの電球端面図を示す図である。
【
図78】例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図74のランプアセンブリの励起チャンバ端の詳細斜視図を示す図である。
【
図79】励起チャンバ覆いが示されていない、
図74のランプアセンブリの励起チャンバ覆い端面図を示す図である。
【
図80】
図10ないし
図12の管状電球本体を有する前述の各図の構成要素を実現するランプアセンブリと、例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、一端における励起チャンバ/スプール/コア/コイル/励起チャンバ覆いサブアセンブリの斜視図を示す図である。
【
図81】励起チャンバ覆いが示されている
図80のランプアセンブリの平面図である。
【
図82】例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図80のランプアセンブリの側面図を示す図である。
【
図83】
図80のランプアセンブリの電球端面図を示す図である。
【
図84】例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図80のランプアセンブリの励起チャンバ覆い端の詳細斜視図を示す図である。
【
図85】
図7ないし
図9に示す管状電球を有する前述の各図の構成要素を実現する他のランプアセンブリと、例示のために一方の励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、両端における励起チャンバ/スプール/コア/コイル/励起チャンバ覆いサブアセンブリの斜視図を示す図である。
【
図86】両方の励起チャンバ覆いが示された、
図85のランプアセンブリの平面図を示す図である。
【
図87】例示のために両方の励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図85のランプアセンブリの側面図を示す図である。
【
図88】例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図85のランプアセンブリの励起チャンバ覆い端の詳細斜視図を示す図である。
【
図89】2つの単一管状電球本体を有する前述の各図の構成要素を実現する別のランプアセンブリと、例示のために一方の励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、両端における励起チャンバ/スプール/コア/コイル/励起チャンバ覆いサブアセンブリにおける
図22/
図22Aないし
図24に示す励起チャンバとの斜視図を示す図である。
【
図90】両方の励起チャンバ覆いが示された、
図89のランプアセンブリの平面図を示す図である。
【
図91】例示のために両方の励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図89のランプアセンブリの側面図を示す図である。
【
図92】例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図89のランプアセンブリの励起チャンバ端の詳細斜視図を示す図である。
【
図93】
図89のランプアセンブリの励起チャンバ覆い端面図を示す図である。
【
図94】管状電球を有する前述の各図の構成要素を実現する他のランプアセンブリと、例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた一端における励起チャンバ/スプール/コア/コイル/励起チャンバ覆いサブアセンブリにおける
図22ないし
図24に示す励起チャンバとの斜視図を示す図である。
【
図95】励起チャンバ覆いが示され、エジソンねじ型口金ランプホルダを示す
図94のランプアセンブリの平面図を示す図である。
【
図96】例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図94のランプアセンブリの側面図を示す図である。
【
図97】例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図94のランプアセンブリの励起チャンバ覆い端の詳細斜視図を示す図である。
【
図98】
図13および
図13Aに示す管状電球を有する前述の各図の構成要素を実現する他のランプアセンブリと、励起チャンバ/スプール/コア/コイル/励起チャンバ覆いサブアセンブリにおける
図25図/25Aないし
図27に示す励起チャンバとの斜視図を示す図である。
【
図101】
図98のランプアセンブリのキャップの詳細斜視図を示す図である。
【
図101A】単一の概ねトロイダル形または円形の管状電球を有するランプサブアセンブリと、励起チャンバと介在フランジ構成要素とを示す
図27Eないし
図27Kに示す励起チャンバとの分解斜視図を示す図である。
【
図101B】単一の概ねトロイダル形または円形の管状電球を有するランプアセンブリと、励起チャンバと介在フランジ構成要素と励起チャンバ覆いと内蔵ランプホルダとを示す
図27Eないし
図27Kに示す励起チャンバとの分解斜視図を示す図である。
【
図101C】単一の概ね正方形の管状電球を有する組み立てられたランプと、
図101Aおよび
図101Bに示すような介在フランジを備えた
図27Eないし
図27Kに示す励起チャンバとの斜視図であり、励起チャンバ覆いと内蔵ランプホルダも組み付けられた状態を示す図である。
【
図103】ダブルエンドランプの第2の端部への配電を可能にする配線のための任意選択のアクセスホール104.1のクローズアップ図を示す図である。
【
図104】2つの単一管状電球本体を有する前述の各図の構成要素を実現する別のランプアセンブリと、例示のために一方の励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた両端における励起チャンバ/スプール/コア/コイル/励起チャンバ覆いサブアセンブリにおける
図19ないし
図21に示す励起チャンバとの斜視図を示す図である。
【
図105】両方の励起チャンバ覆いが示された、
図104のランプアセンブリの平面図を示す図である。
【
図106】例示のために両方の励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図104のランプアセンブリの側面図を示す図である。
【
図107】例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図104のランプアセンブリの励起チャンバ覆い端の詳細斜視図を示す図である。
【
図109】U字形管状電球本体(または、180度接合部品を備えた2つの直管)を有する前述の各図の構成要素を実現する別のランプサブアセンブリと、例示のためにその励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた一端における励起チャンバ/スプール/コア/コイル/覆いサブアセンブリにおける
図19ないし
図21に示す励起チャンバとの斜視図を示す図である。
【
図110】励起チャンバ覆いが示され、差し込み型口金ランプホルダを示す、
図109のランプアセンブリの平面図を示す図である。
【
図111】例示のために一方の励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図109のランプアセンブリの側面図を示す図である。
【
図112】例示のために励起チャンバ覆いと一方のフェライトコアハーフとが取り去られた、
図109のランプアセンブリの励起チャンバ覆い端の詳細斜視図を示す図である。
【
図114】2つの直管を有する前述の各図の構成要素を実現する別のランプアセンブリと、
図27Aないし
図27Dに示す各端部における励起チャンバ/スプール/コア/コイル/覆いサブアセンブリとの斜視図であり、例示のために一方の励起チャンバ/スプール/コア/コイル/覆いサブアセンブリが分解図で示された図である。
【発明を実施するための形態】
【0100】
電球の特徴および構造
図1ないし
図14に図示するように、以下で詳述する異なる特徴を有するいくつかの電球構造を示す。
【0101】
図1ないし
図3には、(
図69のランプ1000などの)ランプ用の管状電球100が示されており、管状電球100は、少なくとも1つの取り付け接続部101、この場合は各端に1つずつ、2つの取り付け接続部101を含む。取り付け接続部101は、励起チャンバ(以下を参照)に接続されるようになされた内周101.1を有し、取り付け接続部101は取り付け接続部101から離れる方向に延びる少なくとも2つの管102を含む。取り付け接続部101は内周101.1を有し、内周101.1は円形または円周の縁として図示されおり、このような縁であることが好ましい。しかし、取り付け接続部101は、任意の適切な形状または構成の内周を有してよいことはわかるであろう。取り付け接続部101は、励起チャンバ(以下を参照)上の嵌め合い周縁または構造を受け入れる空洞または凹部構造とすることができる。あるいは、取り付け接続部101は、励起チャンバの空洞または凹部構造内に受け入れられる周縁または構造とすることができる。
【0102】
内周101.1は、移行面101.2によってその円形の外形から2つの管102の起点に移行する。移行面101.2から管102への2つの形状が交わる部分の位置にさらに他の移行面102.1があり、この移行面102.1は表面のなめらかな融合と接線性と、管状電球100の透明性とにより、最終的な管状電球100では見えないことがある。
【0103】
図1ないし
図3の実施形態では、2つの管102は、後で詳述するように単一の円筒形の管材から形成され、それによって、
図2では管状電球100の一端の移行面101.2と他端の他方の移行面101.2との間に延びる
図3の中央ウェブ103で元の管の内面が合わさって閉じるように、元の管材の側面が管の中心軸に向かう方向に押されるかまたは成形されるかまたは形成される。ウェブ103は、取り付け接続部101の間に連続して延在するが、管状電球100の全長に沿って断続的または部分的にのみ延在してもよいことはわかるであろう。
【0104】
2つの管102は、
図1ないし
図3では概ね円筒形の断面のものとして図示されているが、生じさせる照明効果または照明を使用する目的に応じて、任意の適切な断面を使用することができる。このような形状には、正方形、楕円形、楕円面形、涙形(以下で詳述)、三角形、頂点が互いに対向する三角形、頂点が互いに対向する涙形、または多数のその他の形状が含まれる。ほとんどの用途では2つの隣接する管102は同じ断面のものであるか、同じ断面のものとなるが、必ずしもそうである必要はなく、異なる断面または断面の組み合わせを使用および形成してもよい。
【0105】
管状電球100は、ガラス、シリカガラス、石英ガラス、ポリマー材料、複合材料などの透明または半透明の材料から製造することができる。必要または所望の場合は、管状電球100の外側をグラフェンでコーティングしてもよい。グラフェンコーティングは、荷電されると、管状電球100からなる
図69のランプなどのランプ1000から放出される発生無線周波を減衰させるのを助ける表面を生じさせることができる。
【0106】
図4ないし
図6に、
図1ないし
図3の管状電球100の実施形態と類似した管状電球110の別の実施形態を示し、同様の部品には同様の番号を付す。管状電球110は、一端における1つの取り付け接続部101しかない点で管状電球100のものとは異なる。他端は、概ね管102と同じ材料からなる概ね「U字形」または180度継手または接合部品102.5を有し、これによってそれぞれの管102を通る通路を互いにガス連通させることができる。これにより、場合に応じて、励起されたときまたはされていないときに、イオン化ガスが一方の管から他方の管に自由に移動することができる。
【0107】
継手または接合部品102.5は管102とは別個に製作することができ、後の製造工程で管102に接合することができるか、または所望の場合には、形成時に接合部品または継手102.5を管102と一体に製作することができる。
【0108】
図1ないし
図6に関して上述した管状電球100および110は、管102の接続線に沿って延びるウェブ103を有する。しかし、必要であれば、この形成プロセスは、ウェブ103が存在しなくなり管102が互いに接近はしているが分離しているように、管102を完全に分離してもよい。
【0109】
図7ないし
図9に、前述の電球100および110と類似した管状電球120の別の実施形態を示し、同様の部品には同様の番号を付す。管状電球120は、管102の断面のみが電球100とは異なる。管102は一方の管102の頂点が他方の管102の頂点と接触してウェブ103を形成する、涙形または梨形である(これを六次形と呼ぶこともある)。対向する涙形または梨形は、一方の管102の頂点の両側の向かい合った面から放射される光の大部分が、対向する管102によって遮断または内部で反射されないという利点を有する。この対向梨形電球幾何形状の目的は、最終的なランプの蛍光体コーティングされた電球内での内部反射と自己遮蔽とを最小限にすることであり、これは、光源からの最適な発光を実現するのに役立つ。対向梨形は、
図7ないし
図9に示すような二重ではあるが対向する梨形を実現する六次曲線または同様の形状のモールドによって実現することができる。
【0110】
図10ないし
図12に、単一の取り付け接続部101を有する点で
図4ないし
図6の管状電球110に類似しているが、2つの管102がそれぞれ対向する涙形または梨形の形状を有する点で
図7ないし
図9の管状電球120に類似している、管状電球130の一実施形態を示す。同様の部品には同様の番号を付す。「U字形」継手または接合部品102.5も、180度旋回した梨形を有して、管102の間に流体連通可能通路を与える。
【0111】
図13および
図13Aに、開放環形状の管状電球140を形成する概ねトロイダル形状を有する管状電球140を示す。
図13Aの側面図から、電球140は、
図1ないし
図6のものと同様に概ね円形または円筒形の断面の2つの管102を有することがわかり、同様の部品には同様の番号を付す。前述の他の電球100、110、120および130のように、電球140の最終的な動作要件、外観要件または性能要件によって、どのような断面が用いられるかが決まる。
【0112】
管状電球140は、管102の端部付近において半径方向に内側に延びる4つの取り付け接続部101を有する。管102の端部は、それぞれ半球状の端部102.11で終端してもよい。
図13では取り付け接続部101は上側の2つしか見えないが、以下で詳述するように2つの励起チャンバを装着するためのものである。取り付け接続部101は、ストレートカット型であり、円筒断面の単なる終端である。後で詳述するように、これらの接続部101は励起チャンバの空洞または凹型接続部に受け入れられる。
【0113】
図14および
図14Aに、開放環形状の管状電球140’を形成するように概ねトロイダル形状を有する、部分トロイダルまたは部分円形の単一の曲線管状電球140’を示す。
図14Aの側面図から、電球140’は、概ね円形または円筒形の断面の単一の管102’を有することがわかる。前述の他の電球100、110、120および130、140のように、電球140’の最終的な動作要件、外観要件または性能要件によってどのような断面が用いられるかが決まる。
【0114】
管状電球140’は、以下で詳述するように励起チャンバの装着のための、
図14に見える2つの取り付け接続部101’を有する。取り付け接続部101’は、以下で詳述するように
図27Eないし
図27Hの励起チャンバの介在フランジ空洞または凹型接続部内に受け入れられるように先細りの端部101.1を有するストレートカット型である。
【0115】
管状電球の製作方法
上述の管状電球100、110、120、130および140は、
図15のフローチャートに概略的に示す例示のプロセスによって製作することができる。以下、これらのプロセスステップについて詳細に説明する。
【0116】
このプロセスの概要は、元の管の中央部がその軟化加工状態まで加熱されると任意の必要な断面形状の二叉部分を可能とするように従来のランプガラス製造機械を使用してさらに成形することができる、所定の直径の、好ましくはガラスの1つの単一直管状の元の円管から、
図1ないし
図14の100、110、120、130および140などの管状電球を形成することができることである。この元の管の二叉により、上述のような2つのさらに別個の管102が実現されるが、これらの管102は、少なくとも1つの開放端(ダブルエンドランプの場合は2つ必要であり、またはシングルエンドランプの場合は1つ必要である)を備えた元の円形直管の一部のままであり、しかも、この二叉管102は、ダブルエンド、シングルエンド、および円形ランプの必要に応じて、同時に別々の管状空洞として振る舞う。
【0117】
上述のような管状電球100、110、120、130、140の製造方法は、(a)単一の第1の管を形成するステップ(その後半部分は縁101.1と取り付け接続部101とを形成する)と、(b)単一の管の中央部を加工温度まで加熱するかまたはその熱を維持するステップと、(c)単一の第1の管から2つの第2の管102を形成するように中央部に圧力を加えるステップとを含む。
【0118】
この方法とともに追加のステップ、すなわち、単一の第1の管の少なくとも一端を、元の単一の第1の管形状として維持するステップ、あるいは、元の単一の第1の管形状とは異なる形状または大きさとなるように単一の第1の管の少なくとも一端に変更を加えるステップを、順次にまたは同時に行うことができる。
【0119】
ステップ(c)は、モールドまたは任意の適切な手段を用いて行われることが好ましく、2つの第2の管102の間に、連続したウェブ103と、断続的なウェブ(図示せず)と、空間または空隙(図示せず)とのうちの1つを製作する。
【0120】
シングルエンド管状電球110、130を製作する場合、この製造方法は、一端のみを元の単一の第1の管形状として残すことになる。シングルエンド管または管状電球110、130の場合、この製造方法は、好ましくは、前のステップで説明したモールドにおいてU字形または180度継手102.5を同時に形成するか、または、2つの第2の管102をその一端とは反対側の端部で開放されたままとする。第2の管102を開放されたままとする場合、それらの管が互いにガス連通するように、U字形または180度継手または接合部品102.5によって管を後で互いに接合することができる。このような後での接合は、突き合わせ溶接、接合フランジ、溶融接合などの任意の適切な手段によって行うことができる。
【0121】
この製造プロセスにおける後続のある時点で、この方法は、後続のステップにおける位置決め、回転または締め付けのために余分の単一の第1の管の長さ部分を維持するステップと、完成した電球構成となるように単一の第1の管の端部をトリミングするステップと、洗浄するステップと、1つまたは複数の内面コーティングを施すステップと、サブアセンブリを挿入するステップと、サブアセンブリを組み付けるステップと、追加の部分または構成要素の溶接、取り付け、融合または接着を行うステップと、追加の部分または構成要素を融合するステップと、1つまたは複数の外面コーティングを施すステップと、グラフェンコーティングを外面に施すステップとのうちの1つまたは複数のステップも含む。
【0122】
二叉形成段階をガラス管製造プロセスに、最適にはガラス延伸プロセス中に維持された管熱を利用するようにインラインで組み込むことができる。同様に、二叉形成段階は、後の時点で行ってもよいが、材料を必要な形成温度に再加熱するためにより高い入力エネルギーを必要とする。典型的な線形ランプの電球本体を二叉にするための可能な製造および組み立てプロセスを説明するフローチャートを参照されたい。
【0123】
結果として得られる二叉管は、後続の(自動または手作業の)組み立ておよび製造プロセスにおける位置決め、回転または締め付けのために残された、元の単一の管の長さ部分の余分または残余の長さを含んでいる可能性が有るという点で、完成形状ではないことがある。元の単一の管の長さ部分の余分または残余の長さは、完成品のランプの管状電球構成となるように、製造プロセス内でトリミングされることになる。
【0124】
これらの管状電球構造および製造プロセスによって得られる利点としては、より良好または高速な製造と、ガラス延伸ラインからの残熱を使用するためエネルギー効率のよい製造と、本体成形の可能な選択肢により広範な電球断面幾何形状が可能になる点と、ウェブ形成103および肋材ボスを電球形状に組み込むことができるため電球の剛性をより高めることが可能になる点と、ランプの一端から他端に電力を送るために二叉ウェブ内に埋め込み電源配線を設けることができるようになり、それによってユーザおよび配線にさらなる安全性と物理的保護および電気的保護が与えられる点とがあり、これについては以下で詳述する。
【0125】
図15に示すように、管状電球100、110、120、130および140を製作する方法は、上記および下記のステップを含み、これらのステップは図のフローチャートに含まれており、フローチャートには以下のように若干の付加的な注釈が加えられ、注釈の番号、すなわち1ないし10は
図15のフローチャートの特定のステップに記載され、それらのステップを対象としている。
【0126】
注釈1:必要な所望のガラスを製造するために、製造業者の仕様に従ってソーダ灰、石英またはその他のガラス原材料が炉に供給される。次に、ガラスがマンドレル、ノズルまたは他の何らかの装置に導入され、そこで、典型的にはより広く受け入れられた製造基本のうちの1つに従って、中空の原材管を延伸するためにガラスが典型的には空気と接触させられる。
【0127】
注釈2:この単一の原材管は重力により垂直に、または他の何らかの手段により、ある地点まで移動し、そこでわずかに冷却され、エアコンベヤまたは他の何らかの形態のコンベヤ(図示せず)とかみ合う。このコンベヤは、その単一の原材管を次のステーションまである距離だけ移送し、その時点までに管は硬化されており、所望の最終形状、真直度などのものとなる。
【0128】
注釈3:単一の原材管が管切断ステーションに達するまでには、管はかなり冷却されており、おおよその長さに切断することができる最適温度となる。原材管は、熱衝撃、機械的装置または他の何らかの手段によって切断されてもよい。
【0129】
注釈4:個別の長さに切断された単一の原材管は、次に、(製造工場または処理能力などに応じて)直列または並列の一連の加熱室に入る。各加熱ステーションは、個別の長さのガラスの原材管を、空洞モールド内に移されるまで最適形成温度に加熱する。
【0130】
注釈5:空洞モールドステーションに入ると、単一の原材管は
図1ないし
図14に示すようなそれぞれの設計によって指定された電球の二叉形状を形成するために、ガスとモールドに加えられる力とによってある程度加圧される。
図13に示すもののような非線形管状電球の製作は、所望の幾何形状に到達するのに追加の形成プロセスを必要とする。この追加の形成は、この段階、または以下の注釈9の処置後、または他の何らかの時点で行うことができる。
【0131】
注釈6:使用する製造プロセスと二叉電球内の残熱とに応じて、管トリミングステーションの前に管を加熱してもよく、またはトリミングステーションの後に加熱してもよい。いずれにしても、トリミング後の二叉ランプの端部をサイジングするために十分な熱がなければならない。この別個のステーションの代わりとして、製造業者は、成形の直後であってまだモールド内にとどめられている間に、またはその直後に、単一の原材管を正確な長さにトリミングすることを選んでもよい。別個のステーションで行う場合、トリミングの前に微細な位置決めが必要になることがある。
【0132】
注釈7:単一の原材管の元の直径の管状電球端部は、以下で詳述するように、後で所定の励起チャンバに接続するためにサイジングされる。
【0133】
注釈8:二叉とされた管状電球は次に、製造業者のプロセス上の選好に従って洗浄ステーションに搬送される。前の各製造ステップの結果として発生したごみまたは化学薬品を取り除くために、コンベヤは二叉とされた管状電球を水平面から管状電球が最終的に洗浄され、すすがれる垂直面に移行させることが可能である。二叉管状電球を封止するためにその内壁に化学薬品が塗布される。
【0134】
注釈9:洗浄され、処理された二叉開管状電球は次のステーションに進み、そこで電球102の内面全体に蛍光体溶剤が塗布され(可視光ランプの場合)、その後、所定の厚さになるまで水切りされる。後で励起チャンバと接続することになる二叉管状電球の端部から、余分な溶剤が除去される。紫外線および赤外線などの他の用途向けに設計されたランプは、蛍光体ライニングを含んでも含まなくてもよく、したがって上述のように塗布される溶剤を有しなくてもよい。
【0135】
注釈10:二叉とされコーティングされた管は、蛍光体またはその他の溶剤に含まれていた残留結合剤を取り除くために炉を通って搬送される。
【0136】
励起チャンバの特徴および構造
図16ないし
図18に、第1の励起チャンバ200を示す。チャンバ200は取り付けフランジ201を有し、取り付けフランジ201は、円筒形の外縁201.1を有し、管102のそれぞれの通路が励起チャンバ200の一部をなす2つの励起管202と位置合わせされるように、管状電球100、110、120および130の取り付け接続部101と密接に嵌め合い、および/または係合するような直径のものである。2つの励起管202の間であって取り付けフランジ201の背後には、以下で詳述するようにコイル巻線を励起管202の側面に隣接して配置するために、コイル巻線が配置されるスプール(以下のスプール510を参照)を通すことができる空間または空隙203がある。なお、
図16において、管102の向かい合った面は、平らな周縁部202.1で明らかなように概ね直線状であることに気づくであろう。平らな周縁部202.1は、平らな上面と平らな下面とを形成し、それによってフランジ201の背後に励起管202により空間または空隙203を画する。
【0137】
上述の管状電球と同様に、移行面または半径202.2によって図示されているように、励起管202の出口と励起チャンバ200の面204とが交わる部分は、移行面202.2が末端部において管部202と面204との内部形状に接しているため、励起チャンバ200のガラスまたは透明な構造において見えなくなる。
【0138】
図17から最もよくわかるように、面204はフランジ201上に角度のついた外面を有し、この外面は管状電球100、110、120および130の中空の移行面101.2と近似または合致する。面204と101.2、および外周縁201.1と縁101.1の内周面との合致は、融合、溶接またはその他の接着によるかを問わず、移行面202.2の移行面102.1に対する気密封止が確実に行われることができるように保証する。
【0139】
図16ないし
図18から最もよくわかるように、励起チャンバ200は、接続部205の上端と上側管202の後端との間の励起チャンバ200の背後に配置された排気管207を含み、排気管207は管202が延びるおおよその方向に後方に延びる。さらに、励起チャンバ200は、接続部205のほぼ中央部に、励起チャンバ202の側面に位置して横方向に延びるアマルガム収容器206も含む。あるいは、アマルガム収容器は他の位置に配置されてもよく、上述の排気管と同様にして後方に延びてもよい。これらについては、以下の説明で詳述する。
【0140】
励起チャンバ200は、前述の電球の取り付け接続部101と封止的に連係するための上述の特徴を有するが、管の適切な形状に形成された端部の溶接または融合などによる接続も可能にし、管の端部は直線状またはU字形、または他の何らかの適切な形状であってよい。
【0141】
図19ないし
図21に、
図16ないし
図18のものに類似した別の励起チャンバ210を示し、同様の部品には同様の番号を付す。励起チャンバ210の励起管202は、チャンバ200のものと異ならない。この励起チャンバの主な相違は、個別のものであるか二叉電球の一部であるかを問わず円管の使用を可能にする点である。この励起チャンバは、開口部202.1内に円管を受け入れるが、
図16ないし
図18に関連して前述した好ましい励起チャンバ幾何形状への内部移行面がある。
【0142】
なお、励起チャンバの励起管202は、任意の断面形状からなってよく、フェライトコアによって囲まれた領域を含む、励起チャンバのどこにあってもよい。そのような断面形状としては、円形、三角形、正方形、長円形または矩形が含まれ得る。この列挙は網羅的なものではない。
【0143】
上述のように、励起チャンバ210は、取り付けフランジ201により、
図89または
図94に示すようなランプを製作するために円形直管またはU字管に接続可能である。また、励起チャンバ200と同様に、励起チャンバ210は、前述の管状電球100、110、120、130のそれぞれの取り付け接続部101との係合を可能にする面204を備えることができる。したがって励起チャンバ210は、二叉電球が利用可能でない場合があるランプを構成する際に有用となる。
【0144】
図22ないし
図24に、
図19ないし
図21の励起チャンバ210のものと類似した構成の励起チャンバ220を示し、同様の部品には同様の番号を付す。励起チャンバ220は、管202の接合端がそれぞれ、それぞれの凹型または空洞型接合フランジ201で終端しており、接合フランジ201が円筒形管のストレートカット端部を受け入れるようにその周囲に円周縁または円形の縁201.1を有する点で、励起チャンバ210と異なる。接合フランジ201は、管202、205および202のU字形構成が形成された後に管端部202上に形成してよく、または、前もって管の直線状の長さの端部上に形成してからU字形励起チャンバとなるように曲げてもよい。何れの方法によっても、前述の励起チャンバにおけるように空間または空隙203が形成され、それによってスプールとコイル巻線とをその中に組み付けることができる空隙ができる。
【0145】
図25ないし
図27に、
図22ないし
図24の励起チャンバ220のものに類似した別の励起チャンバ230を示し、同様の部品には同様の番号を付す。相違は、励起チャンバ230がそれぞれの管202の端部に水平方向のずれ部202.3を有し、その結果として凹部型/空洞型取り付けフランジ201となる点である。なお、状況によっては、ランプの要件により、両方が同じ垂直方向または相反する垂直方向にずれを設けることができることはわかるであろう。
【0146】
図27Aないし
図27Dに、
図19ないし
図21の励起チャンバ210のものと構成が類似した励起チャンバ220’を示し、同様の部品には同様の番号を付す。励起チャンバ220’は、以下で説明するように、U字形管202’の末端または表面と覆い700などとの間を接続することから介在フランジと呼べるフランジ201’が存在する点が、励起チャンバ210と異なる。介在フランジ201’は、U字形管202’に接続する円形の外周部を有してもよい。
図27D2で最もよくわかるように、フランジ201’は凹部または空洞220.4を有し、フランジ201’に以下で述べるように覆い700を接着するように接着剤を挿入するための場所を設けることを目的とした外に面した周方向溝220.5を有してもよい。フランジ201’は、U字形管202’末端のストレートカット円筒形縁220.1を受け入れるように、周囲に円周方向または円形の内縁201.12を有する2つの大きな開口201.11と、開口201.11より直径の大きい同軸の円筒形縁220.3とを有する。フランジ201’の縁220.3とは反対側に、円筒形管または電球のストレートカット端部を受け入れる別の同軸円筒形縁220.2がある。縁201.12は、U字形管202’の円筒形端部220.1を、フランジ201’の他方の側にある円筒形管または電球のストレートカット端部と係合しないように隔てるための壁を与える。
【0147】
前述の励起チャンバのように、中にスプールとコイル巻線とを組み付けることができる空隙を与える空間または空隙203’が形成される。この実施形態では、励起チャンバ220’は、U字管202’に気密に接合および封止される別個のフランジ201’からなる。U字形管202’はその管状構造において扁平な断面を有し、一方、その端部はフランジ201’との係合のためにフレア状であり、円筒形縁で終端していることが図からわかるであろう。
【0148】
図27Eないし
図27Kに、
図22ないし
図24の励起チャンバ220および
図27Aないし
図27Dの励起チャンバ220’のものと類似した別の励起チャンバ230’を示し、同様の部品には同様に番号を付す。この好ましい実施形態では、励起チャンバ230’の介在フランジ201’は長円形であり、励起チャンバ230’を電球の大きさよりも物理的に小さくすることを可能にする幾何形状である。必要であれば、励起チャンバ覆いおよびパワーコントローラをコンパクトに収容することができるように介在フランジ201’は電球の大きさよりも大きくてもよい。さらに、
図27Eないし
図27Kから、U字形管状部202’の管が長軸と短軸を有し、U字形の上脚部と下脚部とが同一線上のそれぞれの長軸を有することがわかるであろう。この部分202’の管の形状は長円形であり、フレア状の端部で終端し、フレア状の端部はフランジ201’と係合する円形または円筒形の縁220.1で終端する。
【0149】
図22ないし
図24のチャンバ230と
図27Eないし
図27Kのチャンバ203’との相違は、励起チャンバ230が、それぞれの管202の端部に水平方向のずれ部202.3を有し、その結果として凹部型/空洞型取り付けフランジ201となる点である。なお、状況によっては、ランプの要件により、両方が同じ垂直方向または相反する垂直方向のずれを設けることができることはわかるであろう。チャンバ230’は、上述のチャンバ220’と同じ方法で製造することができる。
【0150】
別個の介在フランジ201’を備えた220’および230’などの励起チャンバの製造により、励起チャンバの電球への組み付けが可能になり、それにより、励起チャンバと電球のガラスとは異なっていてもよい。リング201.12が励起チャンバのガラスと電球のガラスとの間に介在する。介在フランジ201’は、電球と励起チャンバとの間の媒介の役割を果たすことによって電球と励起チャンバとの熱係数の差の吸収を可能にするとともに、両者が溶融および/または互いに融合する際にフラックスガラスの役割も果たす。
【0151】
励起管200、210、220、220’、230および230’の製造に関しては、
図28のフローチャートに予想される製造方法が記載されており、これに以下のような付加的注釈が加えられ、注釈の番号、すなわち11ないし14は
図28のフローチャートの特定のステップに記載され、それらのステップを対象としている。
【0152】
注釈11:
図15のフローチャートの最初の6ステップおよび前述の関連注釈1ないし4に記載されているのと同様にしてガラス管が製造される。
【0153】
注釈12:ガラス管は、ガラス管が高温に加熱される形成ステーションに渡され、ガスによって部分的に加圧された後でU字形を形成するように曲げられる。管の端部が再び加熱され、後で二叉電球本体取り付けフランジ101と嵌め合う、嵌め合いまたは取り付けフランジ201を製作するために、二次形成プロセスが施される。
【0154】
注釈13:励起チャンバが、アマルガム管および排気管が取り付けられる次のステーションに移動する。
【0155】
注釈14:この最終段階は、嵌め合いまたは取り付けフランジ201を最終寸法にトリミングし、嵌め合い面を「サイジングする」ことができるように、励起を加熱することを含む。
【0156】
プラズマ励起チャンバ200、210、220および230は、収容されているプラズマからの熱放射を遮断するために外面が遮熱コーティングでコーティングもされてもよい。励起チャンバ200、210、220および230は、管状ランプ本体と比較して相対的に小さいサイズのために、動作時に電球本体から放出される放射からも若干遮断され、したがって現行のランプ設計よりも低温かつより効率的に動作する。
【0157】
プラズマ励起チャンバ200、210、220および230は、一体成形品として製造することができ、他の適合する材料を使用してもよいが、ガラスで構成されることが当初は想定される。
【0158】
プラズマ励起チャンバ200、210、220および230は、管または管状電球と嵌め合わされ、次に、製造/組み立てプロセス時に、場合に応じて二叉管またはストレートカット管に溶接、溶融またはその他の方法で接合される。
【0159】
上記の励起チャンバ200、210、220および230の構造は、使用時に(「電磁石の幾何形状およびの磁気回路」というタイトルの以下の節も参照されたい)、イオン性ガスがそれぞれの励起チャンバまたはU字形通路内の2つの位置で確実に励起されるようにする。
【0160】
フェライトコアの特徴および構造
図29ないし
図31に、同様のフェライトコアハーフ300とともに無電極無線周波給電外部クローズドコア電磁誘導結合低圧ガス放電光源またはランプのための電磁石400(
図50ないし
図97を参照)の電磁石フェライトコアを形成するフェライトコアハーフ300を示す。
【0161】
ハーフフェライトコア300は、端部303で終端し、直線状の側面301.1を備えた円周部である本体301を有する。本体301の中央において、コア300は、対向端部303が合わさるように2つのハーフコアが向かい合わせで、すなわち互いのミラーイメージになるように接合されると、直径部、すなわち、接触し合う本体301によって形成される円の直線に沿ったそれぞれの部分302を形成するように、直線状の突起または部分302を有する。ハーフフェライトコア300は、ユーロ記号に似た概ね丸みのある「E」幾何形状を有する。
【0162】
上記の説明は組み立てられたフェライトコアの好ましい設計であるが、電磁石のための同様の磁気回路、したがってランプ構造を実現するために、多くの変形があることはわかるであろう。例えば、
のように、半トロイダル体と接合する長い中央部302を有する半トロイダル体がある。
【0163】
部分302は、301の断面積の概ね2倍であり、丸みを付けた、または丸みのある端部302.1を有する任意の望ましい形状であってよい。図のように、部分302は概ね矩形または正方形である。
【0164】
コア300は、同様のコアと接合されて直径線が通る円を形成すると、2つの対向する部分302からなる中央に位置する直径部を有する概ねトロイダル形の外側本体を含む形状であると言うことができる。これは、2つの対向する部分302からなる中央に位置する直径部の各側に、または周囲に、D字形の開口を形成する。以下で詳述するようにコイルが適用されると、これはトロイダル形の双極子磁場を生じさせる。
【0165】
フェライトコア300は、ハーフコアとして製造されるが、これにより、以下で述べるようにランプ1000などのランプを組み付ける際に上述のような200、210、220または230などの励起チャンバとの容易な組み付けが可能になるためである。ハーフフェライトコア300は、2つの対向する部分302からなる中央に位置する直径部の延びる方向に対して側方の平面によって分離され、再接合されるように形成される。
【0166】
図32ないし
図34に、上述のフェライトコア300と類似したハーフフェライトコア310を示す。同様の部品には同様の番号を付す。ハーフフェライトコア310は、円周本体部301の端部から接線方向に延びる直線部分を有する。これにより、隣接し合うハーフコア310上のそれぞれの端部303が互いに合わせて配置されると「長円形」のフェライトコアができる。これにより長円形状のコアと電磁石400とが形成され、これは、上記の
図13および
図14に記載のように管状電球140を備えたランプに組み付けられる場合に特に有用である。組み立てられた2つのコア310を貫通して形成される開口は、やや細長い略D字形である。
【0167】
図41ないし
図43に、
図32ないし
図34のフェライトコアハーフ310と類似したフェライトコア310’ハーフを示し、同様の部品には同様の番号を付す。コアハーフ310’も概ね「E」字形を有しているものの、2つの垂直方向に延びた開口を形成し、一方の開口はD字形
の側面であり、他方はD
の上下逆の側面である点が異なる。
【0168】
電磁石の幾何形状とその磁気回路
コイルと組み付けられると、2つのハーフフェライトコア300または310は、ランプ1000などのランプとともに使用するための
図50ないし
図102に示すような電磁石400を形成する。
【0169】
好ましくは、電磁石400を形成するワイヤのコイルは、2つの対向する中央部302からなる中央に位置する直径部分上の対向する位置に形成され、配置される。
【0170】
このような丸みのあるダブルE幾何形状からなる電磁石400は、現行のトロイダル電磁石設計では従来不可能であったプラズマ励起の利点を実現可能にするトロイダル双極子電磁石設計を実現する。これらの利点には以下のものが含まれる。
・ 1つの界磁巻線で実質的に2つの磁気回路を励磁するため、改善されたランプシステム効率。
・ 励起場と発生したプラズマ電流との改善された磁気結合効率。これにより、より低温のフェライト電磁石が可能になり、したがってランプのプラズマ電流からの熱が少ないためにより小型でより効率的な電磁石が可能になる。
・ 改善されたフェライトコア設計によりガス放電との界面表面積が大きくなり、より小型の放電管を使用することができ、したがって物理的により小型の管状ランプとなる。
・ 改善されたフェライトコア設計により、重量およびコストが低減されたより小型の電磁石コアが可能になる。
・ 磁気的に密閉された界磁巻線による電磁干渉の低減。
・ 小型化されたフェライトコアによりランプの光利用率が向上する。
【0171】
スプール500、510と、コイル600、610と、フェライトコア300、310などの複合的改善によるプラズマ励起電磁石400のこれらの改善点は、改善された磁気回路設計を可能にし、それによって電磁石400および励起チャンバ200、210、220、230を、(管状電球またはストレートカット管の軸方向長さに沿って見た場合の)実装領域またはエンベロープ内、または管状電球または2つのストレートカット管をアセンブリの中央長手方向軸を中心に回転させることにより形成される回転体を通る断面内に設けることができることである。
【0172】
コアスプール-退縮可能界磁巻線取り付け巻型
励起チャンバ200、210、220および230を使用し、これらを通して電磁石400の組み立てを支援するために、界磁巻線取り付け巻型またはスプール500を開発しており、これについて
図35ないし
図49を参照しながら以下に詳述する。
【0173】
図35ないし
図37に、電磁石用界磁巻線のためのスプール500を示す。スプール500は、中央開口505の軸方向に延び、少なくとも1つの巻線鞍部502、この場合は本体501のそれぞれの端部に2つの巻線鞍部を有する、概ね管状の細長い構造を含む本体501を有する。鞍部502は、(
図44ないし
図46に示すように)ワイヤ601、602をコイル状に巻いて、または巻き付けて、コイル600を形成するように本体501の外側に形成されている。スプール500は、ランプ/励起チャンバの管状構成要素である励起チャンバ200、210、220、230上の空間または空隙203に通すためにスプール500とコイル600とを操作することができるように変形可能な、少なくとも1つの端部501.1を含む。
【0174】
巻線鞍部502が1つのみの場合、またはコアスプールの一端のみにコイル601または602がある場合、コアスプールは、501.1のうちの少なくとも一端において変形可能であっても変形可能でなくてもよい。
【0175】
端部501.1は、概ね正方形のリング形状であり、リング形状の端部501.1の上縁部と下縁部とに、4つの垂直方向に延びるコイル保持フランジ503がある。端部501.1は、一対の間隔をおいた軸方向に延びるアーム504によって相互接続される。アーム504のうちの一方の外側にはワイヤホルダ機構506が配置され、ワイヤホルダ機構506は、コイル601とコイル602との間に延びるコイル600のワイヤ線分603を保持する。端部501.1と、垂直方向に延びるコイル保持フランジ503によって形成される鞍部とは、コイル600の形状のコイルを形成可能にする。
【0176】
コアスプールの一端のみにコイルがある場合は、ワイヤホルダ機構506は備えられても備えられなくてもよい。
【0177】
本体501は、最終アセンブリにおいてフェライトコア300および310の中央部302がその中に配置されることができるように、本体501を貫通する開口505を有する。
【0178】
本体501は、マイラーまたはポリエステルなどのポリマー材料の比較的薄い薄片で製造され、したがって比較的軽量である。本体501のスケルトン性もこの比較的軽い重量に貢献している。さらに、端部501.1の比較的薄い構造は、端部501.1間の本体501における大きな開口とともに、端部501.1を、端部501.1の上側と下側とを圧搾することによる圧縮力によって退縮可能にしている。コイル602または601がその中に配置されると、そのコイルも退縮し、端部501.1およびコイル601または602の高さを低くし、それによってこれらを励起チャンバ200、210、220、230上の空間または空隙203を通って押し込みまたは圧搾通過させることができる。コイル601および602が空間または空隙203の両側にあるように所定位置に配置されると、端部501.1は素材の記憶により元の形状に戻ることができるか、またはこれを支援することができる設けられた機構により、元の形状に戻ることができるか、またはフェライトコア部302の挿入により元の形状に戻すことができる。
【0179】
端部501.1の変形は、電磁石400のためのコア部302の挿入の前または挿入中に生じることができる。
【0180】
スプール500の別の実施形態では、スプールはほぼ同じスケルトン形態のものとすることができるが、一方または両方のリング端部501.1を、本体501の延びる方向に対して側方の軸を中心に回転することができるようにアーム504を基準として回転可能または旋回可能とすることができる。これにより、コイル601または602を旋回または回転させることができ、したがって空間または空隙203を通る通路を基準としたコイルの高さを変え、それによって空隙203に押し込んで通過させることが可能になる。
【0181】
端部501.1の変形は、弾性変形または塑性変形によるものとすることができる。弾性の場合は自力でその形状に復帰することができ、塑性の場合は、電磁石400のコア部302の挿入などにより、後の組み立てプロセスによってその形状を回復するための補助が必要とされる。
【0182】
図38ないし
図40に、スプール500に類似した別のスプール510を示し、同様の部品には同様の番号を付す。スプール510は、
図16ないし
図21の励起チャンバ200および210とともに使用すれば特に有用である。スプール510は、スプール500と比較して全体的寸法のみが異なる。
【0183】
図37Aに、
図41ないし
図43のフェライトコアとともに使用するためのコイル610を形成するために使用することができ、その後、
図62Aないし
図62Cの励起チャンバアセンブリで使用することができる、矩形の中空スプール520を示す。スプール520は、その比較的単純な形状および構造により、スプール500および510よりも製作の費用効果がより高い可能性がある。なお、スプール500および510とは異なり、この構成ではスプール520はその形態上に複雑さを増す特定の鞍部を設けない。この場合、スプール520は、各端に周辺縁520.1と、コア部302がスプール520内に通ることができるようにする中空の中央部520.2とを有する。所望の場合は、スプール520は周辺縁520.1なしで形成されてもよい。スプール520は、励起チャンバの要件に応じて、
図92または
図114の場合のようにコイル610をどちら側の端部にも巻くことができ、または所望の場合には、
図92、
図97または
図101Bの場合のように両縁520.1の間のスプール520の全長にわたって巻くことができるという利点がある。
【0184】
スプール500、510および520上に形成可能なコイル600および610は、当業者に一般的に知られているような適切な大きさとされて絶縁されたワイヤを、励起チャンバ内に適切な誘導レベルを生じさせるために発生させる必要がある磁界の強度および磁界形状などの特性に応じて必要なだけの巻き数で巻き付けることができるように、コイル線分601および602を作り出すように形成することができる。
【0185】
フェライトコア300、310および310’の中央部に沿って間隔をおいた位置にコイル601および602を設け、中央部に沿って隙間なく設けないことによって、熱放散が促進され、利用可能な励起チャンバの使用が最適化される。
【0186】
励起チャンバと電磁石とのアセンブリまたはサブアセンブリ
図50ないし
図53に、
図69ないし
図88のランプアセンブリのための電磁石400を形成する、コア300とスプール500とコイル600とを備えた、励起チャンバ200のアセンブリの一連の図を示す。なお、
図50ないし
図53のサブアセンブリでは、フェライトコア300が取り付けフランジ201に隣接して励起チャンバを密封し、それによって励起チャンバ覆い700(以下の説明を参照)を電磁石400および励起チャンバ200の上に容易に配置することができるようにし、覆い700の縁を管状電球100の取り付け接続部101の外縁に対して容易に封止することができるようにすることがわかるであろう。
【0187】
図54ないし
図56に、ランプが直線またはU字形構造を使用する
図89ないし
図97のランプアセンブリとともに使用可能な別のサブアセンブリを形成する、電磁石400を形成するコア300とスプール510とコイル600とを備えた励起チャンバ210のアセンブリの一連の図を示す。
【0188】
図57ないし
図59に、
図89ないし
図97のランプアセンブリのための電磁石400を形成するコア300とスプール500とコイル600とを備えた励起チャンバ220のアセンブリの一連の図を示す。
【0189】
図60ないし
図62に、
図98ないし
図101の円形またはトロイダル形ランプアセンブリのための電磁石400を形成するコア310とスプール510とコイル610とを備えた励起チャンバ230のアセンブリの一連の図を示す。
【0190】
図62から、励起チャンバはそれぞれ230で示され、
図62の左側にある一方の励起チャンバ230が
図62の右側にある励起チャンバ230と比較して逆の状態で設置されているのがわかるであろう。これにより、左側チャンバ230の励起管207が底部に配置され、アマルガム収容器206もアセンブリの外側に配置される。
【0191】
図62Aないし
図62Cに、
図101Aないし
図101Cの円形またはトロイダル形ランプアセンブリまたは上述の他のランプアセンブリとともに使用可能な電磁石400’を形成するコア310’と概ね矩形のスプールとコイルとを備えた励起チャンバ230’のアセンブリの一連の図を示す。
【0192】
図62から、各励起チャンバ230はそれぞれ、一方の側にのみ1つのコイル601または602のみを有することもわかるであろう。前述の実施形態の説明では一般に、コイル601および602を励起チャンバのどちらの側にも配置するが、これは選好として行われるに過ぎず、所望であれば本明細書に記載のいずれかの励起チャンバ200、210、220、220’、230または230’の片側に単一の巻線を設けるだけでよい。
【0193】
図50ないし
図62Cに、上記の構成要素の完成位置を示す。なお、
図50ないし
図62Cのすべてにおいて、励起チャンバの上側管の上面とフェライトハーフコア300の上側の部分の下面との間と、励起チャンバの下側管の下面とフェライトハーフコア300の下側の部分の上面との間に、空間または空隙があることがわかるであろう。励起チャンバとフェライトコアとの間に相対的な移動が生じる可能性がないように、製造時、これらの空隙または空間には発泡材またはシリコン製品または同等品が充填されることになる。
【0194】
励起チャンバ覆い-パッシブヒートシンクおよびファラデーケージ
図63ないし
図65に、無電極無線周波給電外部クローズドコア電磁誘導結合低圧ガス放電光源である、ランプ1000などのランプのためのランプ励起チャンバ覆い700を示す。励起チャンバ覆い700は、金属製の壁部分701を含み、この壁部分701は内面701.1がグラフェンでコーティングされている。
【0195】
壁部分701は、それを貫通する開口702の配列を含む。すなわち、配列内の各穴または開口は壁部701を貫通する。
図63および
図64の図では特徴的な線形または線に沿った穴の配列が使用されているが、穴の任意の適切なパターンまたは不規則な配置、または穴のまとまりも同様の機能を果たすことはわかるだろう。不規則に配置されている場合であっても、穴は不規則配列または不規則列と見なすことができる。
【0196】
壁部分701は連続し、環状、すなわち概ね円筒形である。しかし、製造業者または市場ニーズに応じて、部分的円周、箱形、正方形、長方形など任意の形状を使用することができる。
【0197】
以下で説明するように、その機能を果たすのを補助するために、励起チャンバ覆い700の内面701.1にはグラフェンをコーティングすることができる。
【0198】
励起チャンバ覆い700は全面的に金属製であることが好ましいが、金属化ポリマー励起チャンバ覆い構造などの複数の部分を有して複合励起チャンバ覆いを形成可能な場合もある。あるいは、励起チャンバ覆いは、電荷を伝導可能なポリマーまたは複合材料またはその他の材料を含む、任意の材料からなってもよい。
【0199】
励起チャンバ覆い700はその基部に、ラジアルフランジ705を有する基部フランジ704まで下る先細り部分703を有し、励起チャンバ覆い700の基部に開口部を残す。励起チャンバ覆い700は、その基部にポリマーディスク709(
図73に見える)を受け入れ、ポリマーディスク709は、組み付けられたランプを電源に接続するための、プラグとランプホルダキャップおよび/または電気端子709.1(
図73も参照)を含む。
【0200】
励起チャンバ覆い700は、ファラデーケージおよびパッシブヒートシンクのうちの一方または両方を含むかまたはファラデーケージおよびパッシブヒートシンクの一方または両方として機能する。これは、電磁石のフェライトコアの冷却を行い、したがってさらにアマルガム収容器206に熱安定性をもたらし、それにより、少なくとも1つの励起チャンバの周囲の気流を制御することによって安定した温度環境を提供する。これはさらに、励起チャンバ覆いまたはランプホルダキャップ内に含まれる構成要素および内蔵ランプコントローラ電子部品に物理的保護を与え、ランプホルダキャップのための手段または取り付け点であり、電球の接着点を与える。
【0201】
励起チャンバ覆い700によって形成されるヒートシンクおよびファラデーケージは、ガラス製管状電球上のグラフェンコーティングと、任意選択により励起チャンバとともに、動作時に組み付けられたランプから放出される発生無線周波を減衰させる荷電表面を生じさせることができる。
【0202】
図66ないし
図68に、励起チャンバ覆い700のものと類似した第2のランプキャップ710を示し、同様の部品には同様の番号を付す。励起チャンバ覆い700と710は全体的形状のみが異なり、励起チャンバ覆い710は、
図13および
図13Aの管状電球140および
図98ないし
図101のランプアセンブリとともに使用するために、
図60ないし
図62の電磁石400の組み立てられたフェライトコア310の長円形性と合わせるために使用される長円形である。
【0203】
図101Bおよび
図101Cに、励起チャンバ覆い710のものと類似した別の励起チャンバ覆い710’を示す。励起チャンバ覆い710と710’とは、励起チャンバ覆い710’が
図14および
図14Aの管状電球140’または
図101Cの正方形管140’’および
図101Aないし101Cのランプアセンブリ1600’および1600’’とともに使用されるものであり、電球から遠い側が、凹型コネクタにより
図101Cに示すように電球の平面に対して約90度で長円形ランプホルダを受け入れるような形状とされる必要があるという点のみが異なる。
【0204】
ランプアセンブリ
図69ないし
図101Cに、上述の構成要素から可能なランプの異なる構成の組立図を示す。
【0205】
図69ないし
図73に、円形断面の管を備えた管状電球100からなり、両端に励起チャンバ200または210と、電磁石400を形成する2つのフェライトコア300とスプール500とコイル600とを備え、両端が覆い700によって覆われ、両端がそれぞれ電球取り付けフランジ101の外縁に対して封止された、ダブルエンドランプであるランプアセンブリ1000を示す。
【0206】
図74ないし
図79に、円形断面の管を備えた管状電球110と、一端において励起チャンバ200または210と、電磁石400を形成する2つのフェライトコア300とスプール500とコイル600とを有し、端部が励起チャンバ覆い700によって覆われ、電球取り付けフランジ101の外縁に対して封止された、シングルエンドランプであるランプアセンブリ1100を示す。
【0207】
図80ないし
図84に、対向する梨形断面(六次形であると言うこともある)を備えた管状電球130を有し、一端において、励起チャンバ200または210と、電磁石400を形成する2つのフェライトコア300とスプール400とコイル600とを有し、端部が励起チャンバ覆い700によって覆われ、電球取り付けフランジ101の外縁に対して封止された、シングルエンドランプであるランプアセンブリ1200を示す。
【0208】
図85ないし
図88に、二叉電球120からなり、対向梨形断面を備え、両端部に励起チャンバ200または210と、電磁石400を形成する2つのフェライトコア300とスプール500とコイル600とを備え、両端が励起チャンバ覆い700によって覆われ、両端部がそれぞれ電球取り付けフランジ101の外縁に対して封止する、ダブルエンドランプであるランプアセンブリ1300を示す。
【0209】
図89ないし
図93に、管状電球を形成する2つのストレートカット円筒形ガラス管からなり、両端部において、管が直接嵌まる励起チャンバ220と、電磁石400を形成する2つのフェライトコア300とスプール500とコイル600とを備え、両端部が励起チャンバ覆い700によって覆われ、両端部のそれぞれがフェライトコア300の外縁に対して封止する、ダブルエンドランプであるランプアセンブリ1400を示す。このランプ1400は、管102が励起チャンバ空洞と接続して気密封止を形成するように、ダブルエンドランプの必要に応じて2つのプラズマ励起チャンバ220を組み込む。
図89で最もよく示されているように、ランプ1400は、ガラス管102が励起チャンバ220に融合される前にガラス管102が通されるフェイシアキャップ702.1を含む。フェイシアキャップ702.1は、励起チャンバ覆い700の内縁に固定されるかまたはその内縁によって封止されることができる。他方の側にも同様のフェイシアキャップ702.1があるが、例示のために取り除かれている。フェイシアキャップ702.1は美観上の理由で設けてよく、したがって任意選択とすることができる。可視光ランプの場合、励起チャンバからの電磁放射の放出を防止するための遮蔽として機能するようにこのようなフェイシアキャップ702.1が必要な場合がある。
【0210】
図94ないし
図97に、管状電球を形成する2つのストレートカット円筒形ガラス管からなるシングルエンドランプであり、一端において、管が直接嵌まる励起チャンバ220と、電磁石400を形成する2つのフェライトコア300とスプール500とコイル600とを備え、端部が励起チャンバ覆い700によって覆われ、それによって隣接する電球取り付けフランジ101の外縁に対して封止する、ランプアセンブリ1500を示す。ランプ1500は、管が励起チャンバ空洞と接続して気密封止を形成するとともに並列管電球の同一平面を維持するように、1つのプラズマ励起チャンバ220を、シングルエンドランプのU字管の一対の円管状電球端部に物理的に組み込まれるフレア状の端部を備えた成形曲管として組み込む。
【0211】
図98ないし
図101に、
図60ないし
図62に示すように励起チャンバ230が組み付けられた管140からなるリング形状の管状ランプであるランプアセンブリ1600を示す。電磁石400を形成するコイル610を備えたスプール510も組み付けられ、これはすべて、フェライトコアアセンブリの外面に対して封止する励起チャンバ覆い710によって覆われている。
【0212】
ランプ1600において、電球140の管102は、単一のイオン化ガス回路のみが形成されるように励起チャンバ230に接続される。所望の場合は、励起チャンバ230を、上側管102が下側管102のものとは別個の回路にあるように向けて、管102上の取り付けフランジ101に接続することができる。
【0213】
図101Aないし
図101Bに、電球が単一の管からなる以外はランプ98ないし100のランプ1600と類似したランプ1600’を示す。その他の相違点には、1つまたは2つの電磁石のコイルからのワイヤとパワーコントローラからのワイヤとが、
図101Cで最もよくわかるように、空洞709.2内に位置し、電球の平面に対して直角になった、覆い710’の背後の端子709.1に接続されている点が含まれる。
【0214】
図101Cに、円形または部分トロイダル形状の管140’が正方形管状電球140’’に置き換えられている点を除いて
図101Aおよび
図101Bのものと類似したランプ1600’’を示す。
【0215】
図104ないし
図108に、管状電球を形成する2つのストレートカット円筒形ガラス管102からなり、両端において、管が直接嵌まる励起チャンバ210と、電磁石400を形成する2つのフェライトコア300とスプール500とコイル600とを備え、両端が励起チャンバ覆い700によって覆われ、両端のそれぞれが励起チャンバ210の外縁201.1に対して封止する、ダブルエンドランプであるランプアセンブリ1700を示す。ランプ1700は、励起チャンバ210が使用されている点を除き、
図89ないし
図93のランプ1500に構造が類似している。このランプ1700は、管102が励起チャンバの空洞と接続して気密封止を形成するようにダブルエンドランプの必要に応じて2つのプラズマ励起チャンバ210を組み込む。
【0216】
図109ないし
図113に、管状電球を形成する2つのストレートカット円筒形ガラス管102からなるシングルエンドランプであり、一端において、管が直接嵌まる励起チャンバ210と、電磁石400を形成する2つのフェライトコア300とスプール500とコイル600とを備え、端部が励起チャンバ210の外縁201.1に対して封止する覆い700によって覆われた、ランプアセンブリ1800を示す。ランプ1800は、励起チャンバ210が使用されている点を除き、
図94ないし
図97のランプ1500に構造が類似している。このランプ1800は、管102が励起チャンバの空洞と接続して気密封止を形成するように、シングルエンドランプの必要に応じて単一のプラズマ励起チャンバ210を組み込む。
【0217】
図114に、上述の
図89ないし
図92のランプアセンブリ1400のものと類似したランプアセンブリ1400’を示す。アセンブリ1400’は、その右端が分解図に示されており、分解図は、上述のような励起チャンバ220’の構成要素と介在フランジ201’と、フェライトコア300と、対向する両端部にコイル600または610が巻かれた上述のスプール520のような細長いスプール520’と、覆い700と、ランプホルダ709とを示している。
図114から、ストレートカット円筒管102は介在フランジ201’への組み付けのために使用されることがわかるであろう。
【0218】
特定のランプタイプ1000、1100、1200、1300、1400、1400’、1500、1600、1600’、1600’’、1700および1800について図示し、上記で説明したが、構成要素の他の組み合わせも可能である。例えば、
図60ないし
図62の電磁石400/デュアル励起チャンバ230アセンブリを、ストレートカット端部を備えた2つのU字形管とともに使用することができる。各U字形管が1つの励起チャンバ230に嵌まった端部を有する場合、各U字形管に別個の回路が形成されることになる。それに対し、1つのU字形管の一端が第1の励起チャンバに接続され、他端が第2の励起チャンバ上にあり、第2のU字形管も同様である場合、シングルエンドランプ上に単一の回路が形成されることになる。
【0219】
さらに、
図60ないし
図62の電磁石400とデュアル励起チャンバ230とのアセンブリを、それぞれが1つの閉口端と1つの開口端とを備えた4つの別々の直管とともに使用することができる。また、
図60ないし
図62の電磁石400とデュアル励起チャンバ230とのアセンブリの2つのアセンブリが相反する側に互いに向かい合って配置された場合、取り付けフランジ201のそれぞれの対向する対をストレートカット円筒形管に接合して、2つの回路を有する4電球ダブルエンドランプを形成することができる。その代わりに
図60ないし
図62の1つのアセンブリを、管を接続する前に90度回転させた場合、それによってダブルエンドの4電球単一回路ランプアセンブリが形成される。
【0220】
組み立て手順を
図102に概略的に示す。この図は、以下の注釈とともに読む必要があり、注釈の番号、すなわち15ないし23は、
図15のフローチャートに記載の番号である。
【0221】
注釈15:完成した電球本体、例えば100と、励起チャンバ、例えば200とが組み立てステーションに送り込まれ、そこで位置決めされ、保持され、融合、溶接またはその他の方法で互いに熱で接合されて、ランプ本体が製作される。
【0222】
注釈16:ランプ本体アセンブリ、すなわち管状電球、例えば100と、励起チャンバ、例えば200との外面にグラフェンコーティングが施される。
【0223】
注釈17:排気管207およびアマルガム管206を介して、作動ガスの導入、水銀またはアマルガムの注入の前に、ランプ本体の真空引きが行われる。排気管およびアマルガム管は、気密ランプ本体を製作するために封止される。
【0224】
注釈18:励起チャンバ端部に遮熱コーティングが施される。励起チャンバのフェライトと接続する領域にはシリコンまたは同様の化合物が塗布される。
【0225】
注釈19:コアスプールと巻線とが組み立てられ、完成アセンブリとして製造ラインに送り込まれる。コアスプールは一体とされた巻線とともに、励起チャンバ、例えば200のU字形部分の管202の間の空間または空隙203内に送ることができるように部分的に退縮または変形され、送られるとすぐに元通りに膨らむかまたはその設計形状まで膨らまされる。
【0226】
注釈20:ハーフフェライトコア、例えば300が、コアスプール/巻線アセンブリであるスプール、例えば500の開口505の両側および励起チャンバ、例えば200の外側周囲に送り込まれる。ハーフフェライトコア、例えば300を通過する際に、その前に励起チャンバ、例えば200の外面に施されているシリコンコーティングまたは同様のコーティングをこすり取らないように注意する。ハーフフェライトコア300は、その突き合わせ端部303で熱またはレーザ溶接など、および/または製造業者が希望する場合は導電性充填剤によって互いに融合される。
【0227】
注釈21:励起チャンバ覆い700が組み立てラインに送り込まれ、内面にグラフェンのライニングが施される。
【0228】
ランプの特定のモデルが内蔵コントローラ(電子制御装置またはECG)を含む場合、励起チャンバ覆い700内にECGが設置され、励起チャンバ覆い700に機械的に取り付けられ、電気的に接続される。
【0229】
コイル601および602の一般にフライワイヤと呼ばれる端部ワイヤが、ランプホルダキャップ電気端子にはんだ付けされるか、または内臓ECGの場合には、ECGにはんだ付けされ、ECGがランプホルダキャップ電気端子に接続される。
【0230】
注釈22:励起チャンバの外面、たとえば201.1の、励起チャンバ覆い700と接続する領域に接着剤またはアマルガムはんだが塗布される。
【0231】
フェライトコア外面上全体の上に励起チャンバ覆い700が取り付けられ、接着剤またはアマルガムによって励起チャンバランプ本体の外面に固定される。
【0232】
注釈23:次に、完成した二叉ランプの技術的性能および機能的性能が検査される。
【0233】
どのランプアセンブリ1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1600’、1600’’、1700または1800を製造するかに応じて、上記の方法の変形が必要になる。
【0234】
ダブルエンドランプ1000、1300および1400は、それぞれ各端部で電源に直接接続されているよう図示されていることに気づくであろう。所望の場合は、これらのダブルエンドランプは、
図103でわかるように(図の3/32枚目を参照)、ランプの対向する端部の移行領域101.2内に移行領域101.2を貫通する開口104.1を設けてもよく、それによってランプの一端の電気部品から他端にパワーテイクオフ導線を通すことが可能になり、ランプを一端で電源に接続するだけで確実に済むようになる。必要であれば、反対側に戻り導線用の第2の一対の穴を設けてもよい。
【0235】
上記の説明から、壁の厚さ、管状電球の長さまたは高さまたは幅、管の直径などの寸法が記載されていないことに気づくであろう。これは、電球技術の業者は、どのような材料が使用されるか、どのようなランプ特性を得るか、どのような機械を製作し、組み立てるかによって、そのような寸法を必要および条件に応じて選定し、実際に製造される寸法を選定する前にある程度の試行錯誤が必要となる可能性があるためである。
【0236】
上記の各実施形態ならびにその説明および以下の特許請求の範囲の一部では、「ガス連通」という表現が使用されているが、電球内に保持される物質に液体が含まれる場合、これは液体連通を含むことがわかるであろう。また、励起された後は、「ガス連通」という表現は、管および励起チャンバを通るプラズマの発生および/または維持を促進するためのプラズマ連通を含む。
【0237】
ランプアセンブリの長所および利点
上述のランプアセンブリは、以下の利点のいくつかを有する。
【0238】
アマルガム収容器206を取り付けフランジ101および201の背後に配置することと、ランプ、たとえば1000の管状電球、たとえば100からの光放射から熱的に分離されるように、比較的小型の熱的に分離された励起チャンバ、例えば200を使用することとによって、アマルガム収容器が熱的に安定化される。したがって、アマルガムは、市場の既存の誘導ランプ設計で現在行われているよりも効率的に作用する。
【0239】
界磁巻線取り付け巻型である変形可能または退縮可能スプール、例えば500は、自動化された精密界磁巻線を可能にすると共に、励起チャンバ、例えば200の入口開口または空隙203内に入りやすくするように退縮し、したがって製造プロセス時の比較的高速で容易な組み立てを可能にする。
【0240】
ランプの設計は、プラズマを発生させるための低圧ガスの励起を実現する、内蔵と外部の両方の低周波ないし中波RF給電電磁界を有する無電極ランプの小型化を可能にする。
【0241】
上述の構成要素の設計は、固有誘導ランプ性能を損なわずにランプ製造のコストを低減するのに役立つ。
【0242】
上述の各実施形態は、変更を加えた既存の従来型ランプ製造機械での線形と球形の両方の低圧誘導ランプの製造を可能にするとともに、低圧誘導ランプ製造の自動簡素化を可能にする。
【0243】
また、本発明の実施形態は、球形GLS白熱電球、電球型蛍光ランプ、線形または球形LEDまたは他の何らかの種類のランプのいずれかの自己安定型ランプを以前に使用していた既存のランプソケットに、自己安定型低圧誘導ランプを取り付けることも可能にする。以前に外部安定器を使用していたランプを交換する場合、以前の安定器が取り外され、適合する低圧誘導ランプコントローラ(安定器)に交換されるか、または以前の安定器が取り外されて、自己安定型低圧誘導ランプに交換されることになる。
【0244】
現在、すべての低圧誘導ランプは、そのそれぞれの光またはUV放射出力のために物理的に大きく、それによってこれらのランプを商業用および住居用としては魅力のないものとしている。これは、それらの用途適用を小量の特殊用途に追いやり、製造費用が高い。上述の各実施形態によってこれが覆されることが期待される。
【0245】
上述の各実施形態は、低圧誘導ランプ構造の主要構成要素の小型化を可能にし、したがって、固有誘導ランプ性能を損なわずに、より小型で低コストの光源を実現する。これは、上述の各実施形態のランプをユーザにとってより魅力的なものとし、したがって用途を潜在的に拡大し、市場機会の拡大を可能にする。
【0246】
1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1600’、1600’’、1700および1800に特有のランプは、2W程度から2000W程度に及ぶ範囲の多様な性能を有する。これは、励起チャンバ内の磁気結合のより広い表面積を可能にする、電磁石アセンブリの幾何形状とその結果としての磁気回路とによって支えられている。この幾何形状により、断面積の小さい薄型の環状および球状ランプのためのコンパクトな励起チャンバが実現可能になる。また、この幾何形状は、1つの界磁巻線のみを使用しながら実質的に2つのトロイダル磁気結合も生じさせ、それによって電力損失を低減する。
【0247】
ランプ1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1600’、1600’’、1700および1800は、従来のランプガラス製造機械を使用する既存の磁気誘導ランプよりも、製造業者にとって、より簡素、安価および高速であることが期待される。
【0248】
ランプ1600、1600’および160’’はすべて、円形または四角形の形状の管状電球を示し、他のランプは線形の管を有するが、上述の各実施形態は、菱形、三角形、六角形、楕円形、および多くの他の形状を含む、任意の形状の電球に適用可能であることはわかるであろう。
【0249】
「含む(comprising)」という語が使用されている場合は常に、その「オープン」な意味で、すなわち、「包含する(including)」という意味で解釈すべきであり、したがってその「クローズド」な意味、すなわち「のみからなる(consisting only of)」の意味に限定されない。これに対応する語「含む(comprise)」、「含まれる(comprised)」、および「含む(comprises)」が記載されている場合には、対応する意味がこれらの語にも含まれる。
【0250】
本明細書で開示され、定義されている本発明は、言及されているかまたは本文から明らかである個々の特徴のうちの2つ以上の別の組み合わせのすべてに及ぶことはわかるであろう。それらの異なる組み合わせのすべてが、本発明の様々な代替態様を構成する。
【0251】
本発明の特定の実施形態について説明したが、本発明は、本発明の本質的な特性から逸脱することなく他の特定の形態でも実施可能であることは当業者には明らかであろう。したがって、本開示の実施形態および実施例は、あらゆる点において例示的なものであって限定的なものではなく、したがって、当業者にとって明かであろうと考えられるあらゆる変更が本発明に含まれるものと意図されている。