IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東芝の特許一覧 ▶ 東芝エネルギーシステムズ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-プラント点検装置、方法及びプログラム 図1
  • 特許-プラント点検装置、方法及びプログラム 図2
  • 特許-プラント点検装置、方法及びプログラム 図3
  • 特許-プラント点検装置、方法及びプログラム 図4
  • 特許-プラント点検装置、方法及びプログラム 図5
  • 特許-プラント点検装置、方法及びプログラム 図6
  • 特許-プラント点検装置、方法及びプログラム 図7
  • 特許-プラント点検装置、方法及びプログラム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-08
(45)【発行日】2022-04-18
(54)【発明の名称】プラント点検装置、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   F01L 1/46 20060101AFI20220411BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20220411BHJP
   G21D 3/04 20060101ALI20220411BHJP
【FI】
F01L1/46 B
G05B23/02 T
G05B23/02 302R
G21D3/04 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2017236904
(22)【出願日】2017-12-11
(65)【公開番号】P2019105920
(43)【公開日】2019-06-27
【審査請求日】2020-02-25
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】特許業務法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須藤 要英
(72)【発明者】
【氏名】加藤 秋夫
(72)【発明者】
【氏名】長久 宏司
(72)【発明者】
【氏名】菊池 浩行
(72)【発明者】
【氏名】田原 卓兒
(72)【発明者】
【氏名】守屋 浩晃
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-218733(JP,A)
【文献】国際公開第2014/091952(WO,A1)
【文献】特開平4-218809(JP,A)
【文献】特開2007-79683(JP,A)
【文献】特開2009-251822(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01L 1/46
G05B 23/02
G21D 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントのプロセス値を計測するための多重化された第1センサ及び第2センサの各々から出力される第1計測信号及び第2計測信号を受信する第1受信回路と、
前記第1計測信号及び前記第2計測信号のうち少なくとも一方に基づく入力に対し、前記プロセス値を制御する弁又はポンプで定義されるアクチュエータのそれぞれ弁開度又は回転量で定義される操作信号を出力する制御回路と、
前記第1計測信号及び前記第2計測信号を入力し、両者の第1偏差を算出する第1偏差算出回路と、
前記プラントの点検期間に挟まれる運転期間のうち少なくとも一部の指定期間において、入力した前記第1偏差を時間積分し、第1積分データとして出力する第1積分回路と、
各々の前記運転期間において前記点検期間の終了後に出力される前記第1積分データを蓄積するデータメモリと、
前記操作信号を入力した前記アクチュエータの実際の操作量の検出信号を受信する第2受信回路と、
前記操作信号及び前記検出信号を入力し、両者における前記操作量の第2偏差を算出する第2偏差算出回路と、
前記指定期間において入力した前記第2偏差を時間積分し、第2積分データとして出力する第2積分回路と、
各々の前記運転期間において前記点検期間の終了後に出力される前記第2積分データを蓄積するデータメモリと、を備えることを特徴とするプラント点検装置。
【請求項2】
請求項1に記載のプラント点検装置において、
前記第1偏差が、予め設定された閾値を超えているか否かを判定する第1判定回路と、
前記判定の結果を入力して警報を出力する第1警報出力回路と、を備えることを特徴とするプラント点検装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のプラント点検装置において、
前記第2偏差が、予め設定された閾値を超えているか否かを判定する第2判定回路と、
前記判定の結果を入力して警報を出力する第2警報出力回路と、を備えることを特徴とするプラント点検装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラント点検装置において、
過去の前記運転期間に蓄積された前記第1積分データ及び現在の前記運転期間において積分された前記第1積分データを入力し、両者の第3偏差を算出する第3偏差算出回路と、
前記第3偏差が、予め設定された閾値を超えているか否かを判定する第3判定回路と、
入力した前記判定の結果に基づいて警報を出力する第3警報出力回路と、を備えることを特徴とするプラント点検装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプラント点検装置において、
過去の前記運転期間に蓄積された前記第2積分データ及び現在の前記運転期間において積分された前記第2積分データを入力し、両者の第4偏差を算出する第4偏差算出回路と、
前記第4偏差が、予め設定された閾値を超えているか否かを判定する第4判定回路と、
入力した前記判定の結果に基づいて警報を出力する第4警報出力回路と、を備えることを特徴とするプラント点検装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプラント点検装置において、
複数の前記運転期間に蓄積された各々の前記第1積分データを時系列に解析し、前記センサが異常な計測信号を出力するまでの寿命を推定する第1解析部を、さらに備えることを特徴とするプラント点検装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプラント点検装置において、
複数の前記運転期間に蓄積された各々の前記第2積分データを時系列に解析し、前記アクチュエータが異常動作するまでの寿命を推定する第2解析部を、さらに備えることを特徴とするプラント点検装置。
【請求項8】
プラントのプロセス値を計測するための多重化された第1センサ及び第2センサの各々から出力される第1計測信号及び第2計測信号を受信するステップと、
前記第1計測信号及び前記第2計測信号のうち少なくとも一方に基づく入力に対し、前記プロセス値を制御する弁又はポンプで定義されるアクチュエータのそれぞれ弁開度又は回転量で定義される操作信号を出力するステップと、
前記第1計測信号及び前記第2計測信号を入力し、両者の第1偏差を算出するステップと、
前記プラントの点検期間に挟まれる運転期間のうち少なくとも一部の指定期間において、入力した前記第1偏差を時間積分し、第1積分データとして出力するステップと、
各々の前記運転期間において前記点検期間の終了後に出力される前記第1積分データを蓄積するステップと、
前記操作信号を入力した前記アクチュエータの実際の操作量の検出信号を受信するステップと、
前記操作信号及び前記検出信号を入力し、両者における前記操作量の第2偏差を算出するステップと、
前記指定期間において入力した前記第2偏差を時間積分し、第2積分データとして出力するステップと、
各々の前記運転期間において前記点検期間の終了後に出力される前記第2積分データを蓄積するステップと、を含むことを特徴とするプラント点検方法。
【請求項9】
コンピュータに、
プラントのプロセス値を計測するための多重化された第1センサ及び第2センサの各々から出力される第1計測信号及び第2計測信号を受信するステップ、
前記第1計測信号及び前記第2計測信号のうち少なくとも一方に基づく入力に対し、前記プロセス値を制御する弁又はポンプで定義されるアクチュエータのそれぞれ弁開度又は回転量で定義される操作信号を出力するステップ、
前記第1計測信号及び前記第2計測信号を入力し、両者の第1偏差を算出するステップ、
前記プラントの点検期間に挟まれる運転期間のうち少なくとも一部の指定期間において、入力した前記第1偏差を時間積分し、第1積分データとして出力するステップ、
各々の前記運転期間において前記点検期間の終了後に出力される前記第1積分データを蓄積するステップ、
前記操作信号を入力した前記アクチュエータの実際の操作量の検出信号を受信するステップ、
前記操作信号及び前記検出信号を入力し、両者における前記操作量の第2偏差を算出するステップ、
前記指定期間において入力した前記第2偏差を時間積分し、第2積分データとして出力するステップ、
各々の前記運転期間において前記点検期間の終了後に出力される前記第2積分データを蓄積するステップ、を実行させることを特徴とするプラント点検プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、多重化されたセンサで構築されるプラントの点検技術に関する。
【背景技術】
【0002】
発電所等のプラントは、多くの制御機器で構成され、各種プロセス値を制御して所定の目標を達成するための運転が安定的になされている。それぞれの制御機器は、これらプロセス値を計測したセンサの計測信号を入力し、この計測信号と予め設定した目標値との偏差を計算し、この偏差が所定範囲に収まるようにアクチュエータの操作量を制御する。この操作量の制御信号を受信してアクチュエータが動作すると、各種プロセス値が変化し、センサの計測信号は目標値に漸近する。
【0003】
ここで具体的に、プラントのプロセス値としては温度、圧力、水位(変位)、流速(速度)、加速度等が挙げられ、アクチュエータとしては動力ポンプ、動力シリンダ、弁等が挙げられる。
【0004】
ところで、センサに何らかの原因で障害が発生すると、プロセス値の制御に支障をきたし、プラント運転の安定性が損なわれ、場合によって運転停止となることが懸念される。そのような事態を回避するために、センサを多重化(冗長化)して並列動作させることにより、信頼性の向上を図っている。さらにセンサは、プロセス値の計測精度を維持するために、連続的な運転期間とは別個に定期的な点検期間を設け、点検及び校正、並びに必要に応じた交換が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5783944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これまでにおいて、多重化されたセンサで構成されるプラントは、運転期間におけるセンサの断線等の異常の有無を判定し、異常判定されたセンサの計測信号を不採用とすることで運転中の信頼性を確保してきた。
しかし、センサの経時劣化等に伴い生じた計測信号の精度低下は、直ちに異常判定が下されることはないが、近い将来において異常判定が下される可能性を潜在的に有する。
【0007】
そのような近い将来に異常判定が下されるセンサは、点検期間において発見され、正常品に交換されるべきである。しかし、検査対象となるセンサは、膨大な数量がプラント内に存在しているために、点検期間の限られた期間内で潜在的な異常を発見できる確実性が低いことが懸念される。
【0008】
本発明の実施形態はこのような事情を考慮してなされたもので、プラントを構成するセンサやアクチュエータの劣化の進行に伴い表面化する潜在的な異常を事前に察知できるプラントの点検技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態に係るプラント点検装置において、プラントのプロセス値を計測するための多重化された第1センサ及び第2センサの各々から出力される第1計測信号及び第2計測信号を受信する第1受信部と、前記第1計測信号及び前記第2計測信号のうち少なくとも一方に基づく入力に対し前記プロセス値を制御する弁又はポンプで定義されるアクチュエータのそれぞれ弁開度又は回転量で定義される操作信号を出力する制御回路と、前記第1計測信号及び前記第2計測信号を入力し両者の第1偏差を算出する第1偏差算出回路と、前記プラントの点検期間に挟まれる運転期間のうち少なくとも一部の指定期間において入力した前記第1偏差を時間積分し第1積分データとして出力する第1積分回路と、各々の前記運転期間において前記点検期間の終了後に出力される前記第1積分データを蓄積するデータメモリと、前記操作信号を入力した前記アクチュエータの実際の操作量の検出信号を受信する第2受信回路と、前記操作信号及び前記検出信号を入力し両者における前記操作量の第2偏差を算出する第2偏差算出回路と、前記指定期間において入力した前記第2偏差を時間積分し第2積分データとして出力する第2積分回路と、各々の前記運転期間において前記点検期間の終了後に出力される前記第2積分データを蓄積するデータメモリと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態により、プラントを構成するセンサやアクチュエータの劣化の進行に伴い表面化する潜在的な異常を事前に察知できるプラントの点検技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1実施形態に係るプラント点検装置のブロック図。
図2】第2実施形態に係るプラント点検装置のブロック図。
図3】第3実施形態及び第4実施形態に係るプラント点検装置のブロック図。
図4】第5実施形態に係るプラント点検装置のブロック図。
図5】プラントの運転スケジュールの概略図。
図6】点検スケジュールを作成するための解析回路のブロック図。
図7】積分データの系列(k=1~m)の値をプロットしたグラフ。
図8】実施形態に係るプラント点検方法及びプラント点検プログラムのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係るプラント点検装置10は、プラントのプロセス値を計測するための多重化された第1センサ11及び第2センサ12の各々から出力される第1計測信号21及び第2計測信号22を受信する第1受信回路15と、第1計測信号21及び第2計測信号22のうち少なくとも一方に基づく入力に対しプロセス値を制御するアクチュエータ19の操作信号24を出力する制御回路17と、第1計測信号21及び第2計測信号22を入力し両者の第1偏差41を算出する第1偏差算出回路31と、プラントの点検期間85k+1,85k(k=1,2…m)(図5)に挟まれる運転期間86kのうち少なくとも一部の指定期間27kにおいて入力した第1偏差41を時間積分し第1積分データ51として出力する第1積分回路61と、各々の運転期間86kにおいて点検期間85kの終了後に出力される第1積分データ51(511,512,…51m)を蓄積するデータメモリ25と、を備えている。
【0013】
さらに第1実施形態のプラント点検装置10は、第1偏差41が予め設定された閾値を超えているか否かを判定する第1判定回路71と、この判定の結果を入力して警報を出力する第1警報出力回路81と、を備えている。
【0014】
図5の概略図は、プラントの運転スケジュールを示している。
プラントの操業は、計画的に点検期間85k(k=1,2…)を設けて、運転期間86k(k=1,2…)においてトラブルが発生しないように、運転スケジュールが組まれている。
それぞれの運転期間86kにおいて、第1センサ11及び/又は第2センサ12により計測されたプロセス値をアルゴリズム処理し、アクチュエータ19の操作量を決定し、というルーチンを繰り返すことで、プラント全体が自動制御されている。
それぞれの点検期間85kでは、プラントの制御を止めて、このアルゴリズム処理を停止させた状態で、第1センサ11及び第2センサ12のキャリブレーション又は交換、アクチュエータ19のメンテナンス又は交換が行われる。
【0015】
第1センサ11及び第2センサ12は、同一仕様のものが組み合わされて一種類のセンサ系統を成し、着目する計測対象に対し並列動作するように多重化されている。実施形態においてセンサ系統は、二つのセンサの組み合わせからなるものが例示されているが、三つ以上の組み合わせからなる場合もある。また、実施形態では一種類のセンサ系統で、一つのアクチュエータ19を操作する態様を示しているが、複数種類のセンサ系統で、一つのアクチュエータ19を操作する場合もある。さらに、実施形態の説明のためアクチュエータ19を一つだけ開示しているが、プラントでは複数のアクチュエータ19が設けられている。
【0016】
第1センサ11及び第2センサ12は、プラントを構成する配管、タンク、回転機器、燃焼機器、及びその他の部材や機器等に取り付けられている。そして、これらにおいて、通過したり保持されたりする流体、これらが置かれる雰囲気、これら自身に関する、温度、圧力、水位(変位)、流速(速度)、加速度、ガス濃度等といった物理量を計測するものである。アクチュエータ19としては動力ポンプ、動力シリンダ、弁等が挙げられる。
【0017】
そのような物理量を計測する第1センサ11及び第2センサ12は、アナログ値である第1計測信号21及び第2計測信号22をそれぞれ出力する。この第1計測信号21及び第2計測信号22の各々は、第1受信回路15(15a,15b)で受信され、デジタル値に変換された後に、選択処理回路35、第1偏差算出回路31及び故障検出回路38に出力される。
【0018】
ここで、第1計測信号21及び第2計測信号22は、同じプロセス値を計測対象としているために、両者は一致していることが理想的である。しかし、現実的には個体差や経年劣化により、完全には一致しない。
【0019】
故障検出回路38は、第1計測信号21及び第2計測信号22の両方を入力し、通常取り得る値として予め定められた範囲内に有るか否かに基づいて、対応する第1センサ11及び第2センサ12が正常か故障(例えば、断線)かを検出し、その結果を選択処理回路35に出力する。
そして、第1センサ11及び第2センサ12のいずれかに故障が検出された場合は、その旨を知らせる警報を発令させる(図示略)。
【0020】
選択処理回路35は、第1計測信号21及び第2計測信号22の両方を入力し、故障検出回路38からいずれか一方の故障検出が通知されている場合は、正常検出されている方の計測信号を制御回路17に出力する。また、両方が正常検出されている場合は、第1計測信号21及び第2計測信号22を平均処理したり、高値又は低値を選択したり、予め定めた優先順が上位の計測信号を選択したりして、制御回路17に出力する。
【0021】
制御回路17は、選択処理回路35から、第1計測信号21及び第2計測信号22のうち少なくとも一方に基づく信号を入力する。そして、この入力信号が目標とするプロセス値28に漸近するよう制御されるための操作信号24を、PID演算等で算出し、アクチュエータ19に出力する。
【0022】
この操作信号24は、D/A変換回路37にて、デジタル信号からアナログ信号に変換され、アクチュエータ19に出力される。ここで操作対象のアクチュエータ19が弁であれば、所望する弁開度に調整するものであり、アクチュエータ19がポンプであれば所望する回転数に調整するものである。
【0023】
ここで、自動/手動切替回路36は、自動モードと手動モードとを切り替える回路である。自動モードとは、制御回路17が出力する操作信号24を、そのままD/A変換回路37を介してアクチュエータ19に入力し、自動運転させるものである。手動モードとは、操作信号24の入力を遮断し、図示略の手動レバー等で、アクチュエータ19を手動操作するものである。
【0024】
第1偏差算出回路31は、第1計測信号21及び第2計測信号22の両方を入力し、両者の差分を計算した第1偏差41を、第1判定回路71及び第1積分回路61に出力する。
第1計測信号21及び第2計測信号22は、正常検出が共にされていたとしても、経年劣化とともに何時かは異常検出される。経年劣化の進行速度はセンサ毎に個体差があり一様ではないが、異常検出されるような寿命を迎える一定期間前から、プロセス値に対する計測信号の誤差が拡大していくことが知られている。このために、同じプロセス値を計測した第1計測信号21及び第2計測信号22の差分が拡大していくということは、第1センサ11及び第2センサ12のうち少なくとも一方が異常検出されることが近いことをあらわしている。
【0025】
第1判定回路71は、第1偏差41を入力し、予め定めた正常範囲の上限値である閾値と対比して、第1偏差41がこの正常範囲を超えているか否かについて判定する。この第1偏差41が閾値を超えずに正常範囲内であれば、第1センサ11及び第2センサ12は共に正常であると判定される。そして、この第1偏差41が閾値を超えて正常範囲を外れた時は、第1センサ11及び第2センサ12の少なくとも一方に異常が発生したこと示す警報が第1警報出力回路81より発令される。
【0026】
第1積分回路61は、運転期間86k(k=1,2…)(図5)のうち定められた指定期間27k(k=1,2…)において第1偏差41を入力し時間積分して、第1積分データ51を出力するものである。なお、指定期間27kは、セッティングしたオフディレイタイマ(図示略)に、データ取得時間を予め設定して決定することができる。この第1積分データ51(511,512,…51m)は、点検期間85kを挟んで運転期間86kが再開される毎に出力され、データメモリ25に蓄積されていく。
【0027】
これにより、データメモリ25に蓄積された第1積分データ51(511,512,…51m)が、運転期間86kの再開の度に拡大していくのであれば、第1センサ11及び第2センサ12のうち少なくとも一つの劣化が加速しており、近い将来に第1判定回路71で異常判定がなされる可能性を示唆している。
このように、第1積分データ51の変化を運転期間86k毎に追跡することにより、センサの劣化傾向を確認することが可能となり、点検期間85kにおいて劣化の進行が疑われるセンサの検査に重点を置くことにより、点検作業の効率化を図ることができる。
【0028】
(第2実施形態)
次に図2を参照して本発明における第2実施形態について説明する。なお、図2において図1と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し重複する説明を省略する。
第2実施形態のプラント点検装置10は、さらに、操作信号24を入力したアクチュエータ19の実際の操作量の検出信号23を受信する第2受信回路16と、操作信号24及び検出信号23を入力し両者における操作量の第2偏差42を算出する第2偏差算出回路32と、指定期間27において入力した第2偏差42を時間積分し第2積分データ52として出力する第2積分回路62と、各々の運転期間86kにおいて点検期間85kの終了後に出力される第2積分データ52(521,522,…52m)を蓄積するデータメモリ25と、を備えている。
【0029】
さらに第2実施形態のプラント点検装置10は、第2偏差42が、予め設定された閾値を超えているか否かを判定する第2判定回路72と、この判定の結果を入力して警報を出力する第2警報出力回路82と、を備えている。
【0030】
第2実施形態においてアクチュエータ19は、操作信号24を入力したアクチュエータ19が出力した操作量を検出する検出回路18を備えている。ここで操作量とは、アクチュエータ19が弁であれば弁開度であり、アクチュエータ19がポンプであれば回転量である。
第2受信回路16は、検出回路18が出力した検出信号23を受信し、デジタル値に変換した後に、第2偏差算出回路32に出力する。
【0031】
第2偏差算出回路32は、検出信号23及び操作信号24の両方を入力し、両者の差分を計算した第2偏差42を、第2判定回路72及び第2積分回路62に出力する。
アクチュエータ19に入力した操作信号24と、アクチュエータ19が出力した操作量とは、一致していることが理想的であるが、アクチュエータ19の経年劣化とともに両者の差分は拡大していく。
【0032】
第2判定回路72は、第2偏差42を入力し、予め定めた正常範囲の上限値である閾値と対比して、第2偏差42がこの正常範囲を超えているか否かについて判定する。この第2偏差42が閾値を超えずに正常範囲内であれば、アクチュエータ19は正常であると判定される。そして、この第2偏差42が閾値を超えて正常範囲を外れた時は、アクチュエータ19に異常が発生したこと示す警報が第2警報出力回路82より発令される。
【0033】
第2積分回路62は、運転期間86k図6)のうち定められた指定期間27において第2偏差42を入力し時間積分して、第2積分データ52を出力するものである。なお、この指定期間27は、第1積分回路61を動作させる指定期間と一致していてもよいし、不一致でもよい。この第2積分データ52は、点検期間85kを挟んで運転期間86kが再開される毎に、データメモリ25に蓄積されていく。
【0034】
データメモリ25は、各々の運転期間86kにおいて点検期間85kの終了後に出力される第2積分データ52(521,522,…52m)を蓄積する。
これにより、データメモリ25に蓄積された第2積分データ52が、運転期間86の再開の度に拡大しているのであれば、アクチュエータ19の劣化が加速しており、近い将来に第2判定回路72で異常判定がなされる可能性を示唆している。
このように、第2積分データ52の変化を運転期間86k毎に追跡することにより、アクチュエータ19の劣化傾向を確認することが可能となり、点検期間85において劣化の進行が疑われるアクチュエータ19の検査に重点を置くことにより、点検作業の効率化を図ることができる。
【0035】
(第3実施形態)
次に図3を参照して本発明における第3実施形態について説明する。なお、図3において図1及び図2と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
第3実施形態のプラント点検装置10は、さらに、過去の運転期間861,862…86m-1に蓄積された第1積分データ511,512…51m-1及び現在の運転期間86mにおいて積分された第1積分データ51mを入力し両者の第3偏差43を算出する第3偏差算出回路33と、この第3偏差43が予め設定された閾値を超えているか否かを判定する第3判定回路73と、この判定の結果を入力して警報を出力する第3警報出力回路83と、を備えている。
【0036】
第3偏差算出回路33は、データメモリ25において蓄積されている過去の運転期間861,862…86m-1の第1積分データ511,512…51m-1を入力する。さらに第1積分回路61から出力された現在の運転期間86mにおける第1積分データ51mを入力する。そして、過去と現在の第1積分データ51の差分をとった第3偏差43を算出する。
一般に、この第3偏差43は、運転期間86が更新される度に、第1センサ11及び第2センサ12の経年劣化を反映して、拡大していくものである。
【0037】
第3判定回路73は、第3偏差43を入力し、予め定めた正常範囲の上限値である閾値と対比して、第3偏差43がこの正常範囲を超えているか否かについて判定する。この第3偏差43が閾値を超えずに正常範囲内であれば、第1センサ11及び第2センサ12は共に正常であると判定される。そして、この第3偏差43が閾値を超えて正常範囲を外れた時は、第1センサ11及び第2センサ12の少なくとも一方に異常が発生したこと示す警報が第3警報出力回路83より発令される。
【0038】
これにより、運転期間86k(k=1,2…)の毎に出力される第3偏差43が閾値を超えた場合は、第1センサ11及び第2センサ12のうち少なくとも一つが異常状態にあることを示唆する警報が出力される。
このように、第3偏差43を運転期間86k毎に判定することにより、センサに異常が生じたことを推定することが可能となり、点検期間85k(k=1,2…)において異常の発生が疑われるセンサの検査に重点を置くことにより、点検作業の効率化を図ることができる。
【0039】
(第4実施形態)
次に図3を参照して本発明における第4実施形態について説明する。なお、図3において図1及び図2と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
第4実施形態のプラント点検装置10は、過去の運転期間861,862…86m-1に蓄積された第2積分データ521,522…52m-1及び現在の運転期間86mにおいて積分された第2積分データ52mを入力し両者の第4偏差44を算出する第4偏差算出回路34と、この第4偏差44が予め設定された閾値を超えているか否かを判定する第4判定回路74と、この判定の結果を入力して警報を出力する第4警報出力回路84と、を備えている。
【0040】
第4偏差算出回路34は、データメモリ25において蓄積されている過去の運転期間861,862…86m-1の第2積分データ521,522…51m-1を入力する。さらに第2積分回路62から出力された現在の運転期間86mにおける第2積分データ52mを入力する。そして、過去と現在の第2積分データ52の差分をとった第4偏差44を算出する。
この第4偏差44は、運転期間86が更新される度に、アクチュエータ19の経年劣化を反映して、拡大していくものである。
【0041】
第4判定回路74は、第4偏差44を入力し、予め定めた正常範囲の上限値である閾値と対比して、第4偏差44がこの正常範囲を超えているか否かについて判定する。この第4偏差44が閾値を超えずに正常範囲内であれば、アクチュエータ19は正常であると判定される。そして、この第4偏差44が閾値を超えて正常範囲を外れた時は、アクチュエータ19に異常が発生したこと示す警報が第4警報出力回路84より発令される。
【0042】
これにより、運転期間86k(k=1,2…)の毎に出力される第4偏差44が閾値を超えた場合は、アクチュエータ19に異常状態にあることを示唆する警報が出力される。
このように、第4偏差44を運転期間86k毎に判定することにより、アクチュエータ19に異常が生じたことを推定することが可能となり、点検期間85k(k=1,2…)において異常の発生が疑われるアクチュエータ19の検査に重点を置くことにより、点検作業の効率化を図ることができる。
【0043】
(第5実施形態)
次に図4を参照して本発明における第5実施形態について説明する。なお、図4において図1図2及び図3と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
第5実施形態のプラント点検装置10は、さらに、複数の運転期間86(861,862…86m)に蓄積された各々の第1積分データ51(511,512…51m)を時系列に解析しセンサ11,12が異常な計測信号を出力するまでの寿命を推定する第1解析部91と、複数の運転期間86(861,862…86m)に蓄積された各々の第2積分データ52(521,522,…52m)を時系列に解析しアクチュエータ19が異常動作するまでの寿命を推定する第2解析部92とを、さらに備えている。
【0044】
図6に示すようにデータメモリ25には、1回目から直近のm回目までの運転期間86における、積分データ51k(k=1~m),52k(k=1~m)が保持されている。なお、データメモリ25には、本実施形態で説明した第1センサ11及び第2センサ12並びにアクチュエータ19に由来する積分データ51k,52k以外にも、その他のセンサ、アクチュエータに由来する積分データ55k(k=1~m)も保持されている。
【0045】
図7は、いずれか一つの積分データの系列(k=1~m)を選択し、その値をプロットしたグラフである。このように、運転期間が更新される度に、経時劣化の進行に伴って、積分データの値は、比例的に大きくなる。
【0046】
図6に示すように解析部91,92は、いずれか一つの積分データの系列(k=1~m)を取得してデータの関係を表した近似関数を生成する近似関数生成回路95と、異常値として予め定めた閾値pを代入して近似関数の演算を実行する関数演算回路96と、データメモリ25に蓄積される全ての積分データの系列に対して実行した近似関数の演算結果に基づいて点検スケジュール98を作成し出力する回路97と、を有している。
【0047】
近似関数生成回路95は、1回目から直近のm回目までの積分データの値と、それぞれの運転時間と、の関係をn次多項式(nは1以上の整数)で表した近似関数を生成するものである。
【0048】
関数演算回路96は、異常値として予め定めた閾値pを近似関数に代入し、この閾値pに対応する運転時間を交換期限として演算する。ここで図7を参照すると、将来n回目の運転期間に入る前に積分データの値は、閾値pに到達することがわかる。このために、対応するセンサ又はアクチュエータは、導かれた交換期限の直前のn-1回目の点検期間85までにメンテナンスされることが望まれる。
【0049】
点検スケジュール作成回路97は、全てのセンサ及びアクチュエータに関して導かれた交換期限に基づいて、今後の点検期間85におけるこれらの交換作業に伴う作業工程を考慮した点検スケジュール88を作成する。
なお、交換作業を実施した場合、該当するセンサ及び/又はアクチュエータのこれまで蓄積された第1積分データ51及び/又は第2積分データ52は、リセットされる。そして、これから更新される運転期間86を一回目として第1積分データ51及び/又は第2積分データ52の蓄積を再開する。
このように、センサ及び/又はアクチュエータの劣化による異常が発生する時期を予め予測することにより、それらの交換作業等を含めた綿密な点検スケジュールを作成することができる。これにより、効率的な点検作業を実施できる。
【0050】
次に図8を参照して本実施形態に係るプラント点検方法及びプラント点検プログラムのフローチャートを説明する(適宜、図4図5参照)。
運転期間86が開始されると(S11;Yes)、第1センサ11及び第2センサ12の各々から出力される第1計測信号21及び第2計測信号22が受信される(S12)。これら第1センサ11及び第2センサ12は、プラントのプロセス値を計測するために多重化されている。プラントには、このように多重化されたセンサの組み合わせが多数設置されている。
【0051】
この運転期間86において、第1計測信号21及び第2計測信号22の入力に対し、両者の第1偏差41が算出される(S13)。
この第1偏差41が、予め設定された閾値を超えていると判定された場合は(S14;NG)、第1センサ11及び第2センサ12のうち少なくとも一つが異常状態にあることが推定され、警報が出力される(S15)。
【0052】
第1計測信号21及び第2計測信号22を平均化したり選択したりした信号の入力に対し、アクチュエータ19の操作信号24が出力され(S16)、プラントのプロセス値が制御される。
そして操作信号24を入力して動作したアクチュエータ19の実際の操作量が検出され(S17)、この検出信号23と操作信号24の差分をとった第2偏差42が算出される(S18)。
この第2偏差42が、予め設定された閾値を超えていると判定された場合は(S19;NG)、アクチュエータ19が異常状態にあることが推定され、警報が出力される(S20)。指定期間27が始まるまでの間、上述のフローが繰り返され、プラントのプロセス値が制御される(S21;No)。
【0053】
そして、指定期間27が開始すると(S21;Yes)、この指定期間27が満了するまで第1偏差41及び第2偏差42がそれぞれ時間積分され(S22,S23;No)、第1積分データ51及び第2積分データ52がデータメモリ25に蓄積される(S23;Yes,S24)。このデータメモリ25には、点検期間85を挟んで運転期間86が再開される度に、新しい第1積分データ51及び第2積分データ52がデータメモリ25に蓄積されていく(S11;No,S29)。
【0054】
過去の運転期間86k(k=1~m-1)に蓄積された第1積分データ51k(k=1~m-1)及び現在の運転期間86mにおいて積分された第1積分データ51mを入力し、両者の差分である第3偏差43を算出する。同様に、第2積分データ52k(k=1~m-1)及び現在の運転期間86mにおいて積分された第2積分データ52mから第4偏差44を算出する(S25)。
【0055】
この第3偏差43又は第4偏差44が、予め設定された閾値を超えていると判定された場合は(S26;NG)、第1センサ11及び第2センサ12のうち少なくとも一つ又はアクチュエータ19が異常状態にあることが推定され、警報が出力される(S27)。
【0056】
さらにこれまでの運転期間86k(k=1~m)に蓄積された各々の第1積分データ51k(k=1~m)を時系列に解析し、センサ11,12が異常な計測信号13,14を出力するまでの寿命を推定し、これを反映させた点検スケジュールを作成する(S28)。
運転期間86が終了するまでの間、(S12)から(S19)までのフローが繰り返され(S21;No)、プラントのプロセス値が制御される。そして、運転期間86が終了したところで、点検期間85に入る(S11;No,S29)。
【0057】
以上述べた少なくともひとつの実施形態のプラント点検装置によれば、多重化されたセンサの計測信号の偏差を時間積分したデータを、運転期間毎に蓄積することにより、センサやアクチュエータの劣化の進行に伴い表面化する潜在的な異常を事前に察知することが可能となる。
【0058】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0059】
また、プラント点検装置の構成要素は、コンピュータのプロセッサで実現することも可能であり、プラント点検プログラムにより動作させることが可能である。
【0060】
以上説明したプラント点検装置は、専用のチップ、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを高集積化させた制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの外部記憶装置と、ディスプレイなどの表示装置と、マウスやキーボードなどの入力装置と、通信I/Fとを、備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成で実現できる。
【0061】
またプラント点検装置で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込んで提供される。もしくは、このプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、メモリカード、DVD、フレキシブルディスク(FD)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されて提供するようにしてもよい。
【0062】
また、本実施形態に係る医用画像処理装置10で実行されるプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせて提供するようにしてもよい。
また、プラント点検装置は、構成要素の各機能を独立して発揮する別々のモジュールを、ネットワーク又は専用線で相互に接続し、組み合わせて構成することもできる。
【符号の説明】
【0063】
10…プラント点検装置、11…第1センサ、12…第2センサ、15…第1受信回路、16…第2受信回路、17…制御回路、18…検出回路、19…アクチュエータ、21…第1計測信号、22…第2計測信号、23…検出信号、24…操作信号、25…データメモリ、27…指定期間、28…目標プロセス値、31…第1偏差算出回路、32…第2偏差算出回路、33…第3偏差算出回路、34…第4偏差算出回路、35…選択処理回路、36…手動切替回路、37…D/A変換回路、38…故障検出回路、41…第1偏差、42…第2偏差、43…第3偏差、44…第4偏差、51…第1積分データ、52…第2積分データ、55…積分データ、61…第1積分回路、62…第2積分回路、71…第1判定回路、72…第2判定回路、73…第3判定回路、74…第4判定回路、81…第1警報出力回路、82…第2警報出力回路、83…第3警報出力回路、84…第4警報出力回路、85…点検期間、86…運転期間、91…第1解析部、92…第2解析部、95…近似関数生成回路、96…関数演算回路、97…点検スケジュール作成回路、98…点検スケジュール。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8