(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-11
(45)【発行日】2022-04-19
(54)【発明の名称】表示制御装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 51/04 20220101AFI20220412BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20220412BHJP
G06Q 50/00 20120101ALI20220412BHJP
【FI】
H04L51/04
G06F3/0481
G06Q50/00 300
(21)【出願番号】P 2017223887
(22)【出願日】2017-11-21
【審査請求日】2020-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】森谷 尚平
(72)【発明者】
【氏名】奥村 草作
【審査官】今川 悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-129196(JP,A)
【文献】特開2006-293103(JP,A)
【文献】特開2004-310273(JP,A)
【文献】特開2012-003617(JP,A)
【文献】USER DOCUMENTATION 3/6 日立ソフトウェアマニュアル MD418F2036 [CD-ROM],JP1 Version10 JP1/NETM/Remote Control 解説・操作書 3021-3-183,日本,2013年12月31日,2-9, 231-252
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/04
G06F 3/0481
G06Q 50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作を受け付ける操作受付部と、
複数のユーザ間で共有される所定項目に関する情報を提示する情報提示画面であって、前記所定項目に関する固定的な情報を提示する固定情報提示領域と、前記所定項目に関しての更新が反映される更新情報提示領域とを含む情報提示画面を表示部に表示させ、
前記情報提示画面における前記固定情報提示領域と前記更新情報提示領域とのうちのいずれか一方の占有率を変更する操作を前記操作受付部が受け付けたことに応じて、前記固定情報提示領域と前記更新情報提示領域との間での前記情報提示画面における占有比率を変更する表示制御部と
を備え、
前記表示制御部は、前記固定情報提示領域と前記更新情報提示領域とのうちの一方の領域の占有比率が大きくなっていくことに伴い他方の領域の隠蔽が進行していくようにして占有比率を小さくしていくように変更し、
前記情報提示画面の消去を生じさせる操作が行われる操作子は、前記固定情報提示領域が一定の占有比率に縮小されるまでは表示が残存して操作可能な位置に配置される
表示制御装置。
【請求項2】
コンピュータを、
操作を受け付ける操作受付部、
複数のユーザ間で共有される所定項目に関する情報を提示する情報提示画面であって、前記所定項目に関する固定的な情報を提示する固定情報提示領域と、前記所定項目に関しての更新が反映される更新情報提示領域とを含む情報提示画面を表示部に表示させ、
前記情報提示画面における前記固定情報提示領域と前記更新情報提示領域とのうちのいずれか一方の占有率を変更する操作を前記操作受付部が受け付けたことに応じて、前記固定情報提示領域と前記更新情報提示領域との間での前記情報提示画面における占有比率を変更する表示制御部として機能させるための
プログラムであって、
前記表示制御部は、前記固定情報提示領域と前記更新情報提示領域とのうちの一方の領域の占有比率が大きくなっていくことに伴い他方の領域の隠蔽が進行していくようにして占有比率を小さくしていくように変更し、
前記情報提示画面の消去を生じさせる操作が行われる操作子は、前記固定情報提示領域が一定の占有比率に縮小されるまでは表示が残存して操作可能な位置に配置される
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザ間でのコミュニケーションを支援するアプリケーションとして、ユーザ間で行うチャットを実現するアプリケーションが知られている。このようなアプリケーションでは、1つの同じチャットルームに属するものとして登録された複数のユーザのそれぞれがアプリケーション上で発言内容を入力することができる。アプリケーションのチャットルームの画面においては、各ユーザにより入力された発言内容が、時系列に従ってタイムライン形式で表示される(例えば、特許文献1参照)。タイムライン形式の画面は、例えば縦方向のスクロールによって移動させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のチャットのアプリケーションでは、登録されるユーザの異なる組み合わせごとにチャットルームが構成される。このため、1つのチャットルームの画面において表示される見出しとしては、チャットルームに属するユーザのユーザ名を示すものとなる。
一方で、例えば予め登録した複数のユーザ間で、1以上の項目ごとに関する情報を共有するアプリケーションのもとで、設定された項目に対応するアプリケーションの画面において、複数のユーザ間でチャットが可能なようにすることができる。
このような場合、チャットを行う複数のユーザの組み合わせは、固定的であり複数の項目に対して共通である。このため、項目ごとに対応するチャットルームの画面における見出しとしては、対応の項目の内容を表すものされればよい。
【0005】
対応の項目の内容を表すような見出しとしては、項目に関する各種の具体的な内容を表す必要があるなどのために情報量が多くなる場合がある。このような見出しの領域は、例えばユーザ端末装置の画面において比較的多くの部分を占有することになる。
一方で、ユーザの発言を確認する際にも、ユーザの発言が表示される領域をユーザ端末装置の画面において比較的多くの部分にて表示させたほうが見やすい。
即ち、見出しのような固定的な情報が提示される領域と、チャットの発言内容のように随時更新される内容が反映される領域とを見やすいように表示させることが求められる。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、1つの画面において、固定的な情報が提示される領域と、更新される内容が反映される領域とを表示させるにあたり、いずれの領域についてもユーザが見やすくできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、操作を受け付ける操作受付部と、複数のユーザ間で共有される所定項目に関する情報を提示する情報提示画面であって、前記所定項目に関する固定的な情報を提示する固定情報提示領域と、前記所定項目に関しての更新が反映される更新情報提示領域とを含む情報提示画面を表示部に表示させ、前記情報提示画面における前記固定情報提示領域と前記更新情報提示領域とのうちのいずれか一方の占有率を変更する操作を前記操作受付部が受け付けたことに応じて、前記固定情報提示領域と前記更新情報提示領域との間での前記情報提示画面における占有比率を変更する表示制御部とを備える表示制御装置である。
【0008】
本発明の一態様は、コンピュータを、操作を受け付ける操作受付部、複数のユーザ間で共有される所定項目に関する情報を提示する情報提示画面であって、前記所定項目に関する固定的な情報を提示する固定情報提示領域と、前記所定項目に関しての更新が反映される更新情報提示領域とを含む情報提示画面を表示部に表示させ、前記情報提示画面における前記固定情報提示領域と前記更新情報提示領域とのうちのいずれか一方の占有率を変更する操作を前記操作受付部が受け付けたことに応じて、前記固定情報提示領域と前記更新情報提示領域との間での前記情報提示画面における占有比率を変更する表示制御部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、本発明によれば、1つの画面において、固定的な情報が提示される領域と、更新される内容が反映される領域とを表示させるにあたり、いずれの領域についても適宜ユーザが見やすくすることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態における情報共有システムの構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態における共有項目詳細画面の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態における共有項目詳細画面の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態における共有項目詳細画面の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態におけるユーザ端末装置の構成例を示す図である。
【
図6】本実施形態におけるアプリケーションサーバの構成例を示す図である。
【
図7】本実施形態における共有情報の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態におけるユーザ端末装置が実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本実施形態における情報共有システムの構成例を示している。同図における情報共有システムは、ユーザ端末装置100-A、100-B(表示制御装置の一例)、及びアプリケーションサーバ200を備える。ユーザ端末装置100-A、100-Bは、それぞれネットワークNWを介してアプリケーションサーバ200と通信可能に接続される。
以降の説明にあたり、ユーザ端末装置100-A、100-Bについて特に区別しない場合には、ユーザ端末装置100と記載する。
【0012】
ユーザ端末装置100-Aは、ユーザAが所持する端末である。ユーザ端末装置100-Bは、ユーザBが所持する端末である。
ユーザ端末装置100-Aとユーザ端末装置100-Bとには、それぞれ情報共有アプリケーションAPがインストールされている。
ユーザ端末装置100は、例えばスマートフォン、タブレット端末等であればよい。
【0013】
情報共有アプリケーションAPは、アプリケーションサーバ200においてパートナーとして登録された複数のユーザ間で情報共有を行うことのできるアプリケーションである。
同図の例では、ユーザAとユーザBとがパートナーとして登録される例を示している。本実施形態における情報共有アプリケーションAPは、例えば夫婦などの2名のユーザがパートナーとして登録し、2名で情報共有するようにされた仕様である場合を例に挙げる。
【0014】
例えば、ユーザAとユーザBのいずれかが自分の所持するユーザ端末装置100の情報共有アプリケーションAP上で、情報共有すべき1つの事項(所定項目の一例)に対応する「共有項目」を新規作成(登録)すると、登録された共有項目が各パートナーの情報共有アプリケーションAP上で提示される。提示された共有項目には、パートナーのそれぞれが情報を付加していくことができる。情報が付加されることに応じて、共有項目が更新されることになる。
一具体例として、ユーザA、ユーザBで週末に或る観光地への観光に行くこととなった場合、ユーザA、ユーザBのいずれかが当該観光に関する共有項目を新規作成する。その後、ユーザA、ユーザBは、作成された共有項目に対して例えば観光のスケジュール、訪問する場所、準備する物等の共有項目に関連する各種の情報を入力することができる。また、互いにメッセージを入力して投稿することもできる。
【0015】
なお、上記のように情報共有アプリケーションAPについて、パートナー関係にあるユーザを2名に限定する本実施形態の仕様はあくまでも一例である。本実施形態の情報共有アプリケーションAPは、3人以上のパートナー間で情報共有が可能なようにされてもよい。
【0016】
アプリケーションサーバ200は、情報共有アプリケーションAPに対応するサーバである。アプリケーションサーバ200は、パートナー間で情報共有アプリケーションAPによる情報共有が行われるようにする。
【0017】
図2は、本実施形態の情報共有アプリケーションAPにおいて表示される、1つの共有項目に対応する共有項目詳細画面の一例を示している。
同図の共有項目詳細画面は、初期表示の際の態様例を示している。例えば、共有項目一覧画面から「ティッシュを買う」のタイトルの共有項目を指定して共有項目詳細画面の表示を指示する操作を行うと、同図の態様で共有項目詳細画面が表示される。
以降の説明にあたり、ユーザ端末装置100の表示部はタッチパネルとして構成されており、更新共有項目画面P1に対する操作は、更新共有項目画面P1が表示されたタッチパネルに対する操作として行われる場合を例に挙げる。
【0018】
共有項目詳細画面は、見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2とを含む。
見出しエリアAR1は、対応の共有項目についての見出しとしての内容が提示される領域である。
メッセージエリアAR2は、見出しエリアAR1の下に配置され、対応の共有項目に対応付けられたメッセージルームが提示される領域である。メッセージルームには、ユーザA、ユーザBが投稿したメッセージがタイムライン形式で、時系列に沿って上から下にかけて表示される。
【0019】
共有項目詳細画面の初期表示に際しては、見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2とが、それぞれ、共有項目詳細画面内の上側半分と下側半分とで均等の占有率で表示される。
【0020】
同図の初期表示の状態のもとで、見出しエリアAR1においては、タイトルサムネイルエリアAR11、属性エリアAR12、タイトルエリアAR13、日付エリアAR14、ユーザサムネイルエリアAR15、作成者エリアAR16、閉じるボタンBT11、及び削除ボタンBT12が見えている状態にある。
【0021】
タイトルサムネイルエリアAR11は、対応の共有項目に対応して設定されたサムネイルが配置されるエリアである。
属性エリアAR12は、対応の共有項目について設定された属性が示されるエリアである。共有項目の属性は作成時にユーザにより設定される。属性の設定は、例えば予め用意された属性のうちからユーザが選択することにより行われてもよいし、ユーザが新規に属性を作成し、作成された属性を割り当てることにより行われてもよい。
タイトルエリアAR13は、対応の共有項目について設定されたタイトルが提示されるエリアである。共有項目のタイトルは、共有項目の新規作成に際してユーザにより設定される。
日付エリアAR14は、対応の共有項目に関連する日付が提示されるエリアである。同図の日付エリアAR14においては、対応の共有項目に関連する日付として、対応の共有項目が新規作成された日付と、対応の共有項目が新規作成されてからの経過時間とが提示された例が示されている。
ユーザサムネイルエリアAR15は、対応共有項目を共有するパートナー関係にあるユーザごとのサムネイルが表示されるエリアである。
作成者エリアAR16は、対応の共有項目を新規作成したユーザに関する情報が提示されるエリアである。同図では、作成者エリアAR16において、対応の共有項目を新規作成したユーザと、対応の共有項目が新規作成された日時とが提示された例が示されている。
【0022】
閉じるボタンBT11は、現在表示中の共有項目詳細画面の表示を終了させるための操作が行われるボタンである。例えば閉じるボタンBT11に対してタップ操作が行われると、これまで表示されていた共有項目詳細画面が消去され、例えば共有項目一覧画面が表示される。
削除ボタンBT12は、現在表示中の共有項目詳細画面に対応する共有項目の削除を指示する操作が行われるボタンである。これまで表示されていた共有項目詳細画面に対応する共有項目のデータが削除される。また、これまで表示されていた共有項目詳細画面が消去され、例えば共有項目一覧画面が表示される。
【0023】
また、メッセージエリアAR2は、メッセージ表示エリアAR21と、メッセージ表示エリアAR21の下に配置される投稿操作エリアAR22とを含む。
メッセージ表示エリアAR21は、パートナー関係にあるユーザにより投稿されたメッセージがタイムライン形式で表示されるエリアである。メッセージ表示エリアAR21には、上から下にかけて時系列に配置されるメッセージのうちで、現在の縦方向のサイズに収まるメッセージが表示される。
投稿操作エリアAR22は、メッセージの投稿に関連する操作が行われるエリアである。ユーザは、投稿操作エリアAR22に対する操作として、文字列によるメッセージを入力するための文字入力操作を行ったうえで、アプリケーションサーバ200への送信を指示する操作を行うことができる。送信されたメッセージは、アプリケーションサーバ200の制御によって、メッセージ表示エリアAR21に反映される。
また、投稿操作エリアAR22には、例えば「了解」、「いいね」等の肯定的な意味を示すメッセージアイコンの送信を指示するボタンBT21が配置されている。ボタンBT21を操作することにより、メッセージエリアAR2にてメッセージとしてメッセージアイコンが表示される。
【0024】
例えば、メッセージがパートナー間で何度かやりとりされたことに伴い、ユーザは、メッセージエリアAR2にて表示されるメッセージを見やすくしたいと思った。この場合、ユーザは、以下のように共有項目詳細画面においてメッセージエリアAR2の領域を拡大させるためのエリア占有率変更操作を行う。
即ち、この場合のユーザは、エリア占有率変更操作として、共有項目詳細画面における見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2との境界に対応する位置にまず指を触れさせ、指を触れさせた位置を起点として上方向に移動させるスワイプ操作を行う。
【0025】
図3は、
図2の状態から、上記のようなエリア占有率変更操作が行われた後の共有項目詳細画面の一例を示している。
上記のエリア占有率変更操作が行われたことで、共有項目詳細画面においては、上方向へのスワイプ操作としての指の移動距離(操作量)に応じて、メッセージエリアAR2が上方向に移動するようにして占有率が拡大される。これにより、メッセージエリアAR2においては、
図2において示されていた領域のさらに下の領域までにおけるメッセージが表示された状態となる。このようにして、メッセージエリアAR2においては、表示されるメッセージが増えることになって見やすい状態となる。
【0026】
また、上記のような状態変化に伴い、見出しエリアAR1は、上方向に移動したメッセージエリアAR2により隠されるようにして共有項目詳細画面における占有率が少なくなる。
このような状態の見出しエリアAR1においては、
図2において見えていたユーザサムネイルエリアAR15と作成者エリアAR16とがメッセージエリアAR2により隠されて見えなくなっている。また、日付エリアAR14も一部がメッセージエリアAR2により隠された状態となっている。
ただし、このように占有率が小さくなった状態であっても、見出しエリアAR1において上側に配置される閉じるボタンBT11や削除ボタンBT12は表示されている。即ち、見出しエリアAR1の占有率は小さくなっているが、閉じるボタンBT11や削除ボタンBT12に対する操作は可能な状態にある。
【0027】
また、同図の場合とは逆に、共有項目詳細画面において見出しエリアAR1について領域を拡大させたい場合、ユーザは、以下の操作を行う。つまり、ユーザは、エリア占有率変更操作として、
図2または
図3の共有項目詳細画面における見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2との境界に対応する位置に指を触れさせてから下方向に移動させるスワイプ操作を行う。
【0028】
図4は、
図2の状態から、上記のようなエリア占有率変更操作が行われた後の共有項目詳細画面の一例を示している。
上記のエリア占有率変更操作が行われたことで、共有項目詳細画面においては、下方向へのスワイプ操作としての指の移動距離(操作量)に応じて、見出しエリアAR1の下方向が露出されていくようにして占有率が多くなる。これにより、見出しエリアAR1は、
図2において示されていた領域からさらに下側までの領域が表示される状態なる。同図においては、見出しエリアAR1としての全領域が表示された状態を示している。このようにして、見出しエリアAR1が拡大されることで、見出しエリアAR1において提示される情報が見えやすい状態となる。
また、上記のような状態変化に伴い、メッセージエリアAR2は、下方向に露出された見出しエリアAR1により隠されるようにして共有項目詳細画面における占有率が少なくなる。
【0029】
このように、本実施形態においては、見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2との境界付近を起点とする上方向または下方向へのスワイプ操作によって、共有項目詳細画面における見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2との占有比率を変更できる。これにより、見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2とのうちのいずれか一方を任意に拡大させて、見やすくすることができる。
【0030】
図5は、ユーザ端末装置100の構成例を示している。同図のユーザ端末装置100は、通信部101、制御部102、記憶部103、操作部104及び表示部105を備える。
通信部101は、ネットワークNW経由による通信を行う。
【0031】
制御部102は、ユーザ端末装置100における各種制御を実行する。制御部102としての機能は、ユーザ端末装置100にて備えられるCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することにより実現される。
同図の制御部102は、アプリケーション対応処理部121を備える。アプリケーション対応処理部121は、ユーザ端末装置100にインストールされた情報共有アプリケーションAPに対応する処理を実行する。
【0032】
アプリケーション対応処理部121は、操作受付部1211、及び表示制御部1212を備える。
操作受付部1211は、操作を受け付ける。このため、操作受付部1211は、操作部104に対して行われる操作に応じた操作情報を入力する。
【0033】
表示制御部1212は、情報共有アプリケーションAPに対応するアプリケーション画面の表示に関する制御を実行する。
本実施形態において、表示制御部1212は、共有項目詳細画面を表示部105に表示させる。共有項目詳細画面は、複数のユーザ間で共有される所定項目に関する情報を提示する情報提示画面であって、所定項目に関する固定的な情報を提示する固定情報提示領域の(例えば、見出しエリアAR1)と、所定項目に関しての更新が反映される更新情報提示領域(例えば、メッセージエリアAR2)とを含む情報提示画面の一例である。
そして、表示制御部1212は、共有項目詳細画面における見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2とのうちのいずれか一方の占有率を変更する操作を操作受付部1211が受け付けたことに応じて、見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2との間での共有項目詳細画面における占有比率を変更する。
【0034】
記憶部103は、ユーザ端末装置100において利用される各種の情報を記憶する。
【0035】
操作部104は、ユーザ端末装置100において備えられる操作子や入力デバイス等のユーザが操作に用いる部位を一括して示したものである。
表示部105は、制御部102の表示制御に応じて画像を表示する。
表示部105がタッチパネルとして構成される場合には、例えばタッチパネルを構成するタッチパッドが操作部104に含まれる。
【0036】
図6は、アプリケーションサーバ200の構成例を示している。同図のアプリケーションサーバ200は、通信部201、制御部202、及び記憶部203を備える。
通信部201は、ネットワークNW経由による通信を行う。
【0037】
制御部202は、アプリケーションサーバ200における各種制御を実行する。制御部202としての機能は、アプリケーションサーバ200にて備えられるCPUがプログラムを実行することにより実現される。
制御部202は、情報共有処理部221を備える。情報共有処理部221は、パートナーとして登録された各ユーザのユーザ端末装置100の情報共有アプリケーションAP上で情報が共有されるようにするための処理を実行する。
【0038】
記憶部203は、アプリケーションサーバ200において利用される各種の情報を記憶する。記憶部203は、ユーザ情報記憶部231と共有情報記憶部232とを備える。
【0039】
ユーザ情報記憶部231は、ユーザ情報を記憶する。図示は省略するが、ユーザ情報は、情報共有アプリケーションAPを利用する者として登録されたユーザごとに関連する情報である。ユーザ情報によっては、1ユーザについて、いずれのユーザがパートナーであるのかを示す情報も含まれる。また、ユーザ情報においては、対応のユーザのサムネイル画像等も含まれる。
【0040】
共有情報記憶部232は、パートナー関係にある2人のユーザ間で、情報共有アプリケーションAPにより共有される情報(共有情報)を記憶する。共有情報は、共有項目ごとに関連する共有項目情報を含む。
【0041】
図7は、共有情報記憶部232が記憶する共有情報の一例を示している。同図の共有情報における1行(1レコード)が1つの共有項目に関連する共有項目情報である。
1つの共有項目情報は、対応ユーザID、共有項目ID、及び共有項目データの領域を含む。
【0042】
対応ユーザIDの領域は、共有項目に対応するユーザ(対応ユーザ)のユーザIDを格納する。つまり、対応ユーザIDは、対応の共有項目を作成したユーザのユーザIDと、共有項目を作成したユーザとパートナー関係にあるユーザのユーザIDとを格納する。
【0043】
共有項目IDの領域は、対応の共有項目を一意に識別する共有項目IDを格納する。共有項目IDは、例えば共有項目が新規作成される際に、アプリケーションサーバ200が生成し、新規作成された共有項目に付加するようにされてよい。
【0044】
共有項目データの領域は、対応の共有項目についての内容を示す共有項目データを格納する。共有項目データは、対応の共有項目の作成日時、作成者、サムネイル画像、共有項目のデータ、共有項目の更新履歴、共有項目の更新内容についてのユーザごとの既読に関する履歴等を含む。
【0045】
図8のフローチャートを参照して、ユーザ端末装置100が共有項目詳細画面の表示に関連して実行する処理手順例について説明する。
ステップS101:ユーザ端末装置100において、アプリケーション対応処理部121は、共有項目詳細画面の表示トリガが発生するのを待機する。
表示トリガは、例えば表示部105に表示された共有項目一覧画面において提示される共有項目のうちから1つを指定して共有項目詳細画面の表示を指示する操作が行われたことに応じて発生される。
【0046】
ステップS102:共有項目詳細画面の表示トリガが発生すると、アプリケーション対応処理部121における表示制御部1212は、指定された共有項目についての共有項目詳細画面の初期表示を行う。これにより、表示部105には、表示が指示された共有項目についての共有項目詳細画面について、
図2に例示したように見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2とで画面における占有率が同等の状態で表示される。
【0047】
ステップS103:共有項目詳細画面が表示されている状態のもとで、操作受付部1211はエリア占有率変更操作を受け付けたか否かについて判定する。操作受付部1211は、前述のように見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2との境界を起点とする上方向または下方向へのスワイプ操作が行われると、行われたスワイプ操作をエリア占有率変更操作として受け付ける。
【0048】
ステップS104:操作受付部1211は、ステップS103にてエリア占有率変更操作を受け付けると、受け付けたエリア占有率変更操作としてのスワイプ操作による操作方向と操作量(操作体である指の移動距離)とを検出する。
表示制御部1212は、検出されたスワイプ操作の操作方向と操作量とに基づいて、共有項目詳細画面における見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2とのサイズを変更する。
つまり、表示制御部1212は、検出された操作方向が上方向であった場合には、上方向への操作量に応じて、メッセージエリアAR2を上方向に移動させていくようにしてサイズを拡大させる。この際、表示制御部1212は、メッセージエリアAR2を上方向に移動させたことに伴い、見出しエリアAR1について、移動されたメッセージエリアAR2の上側部分により下側が隠されるようにしてサイズを縮小させる。
また、表示制御部1212は、検出された操作方向が下方向であった場合には、下方向への操作量に応じて、見出しエリアAR1の下側が表示されていくようにしてサイズを拡大させる。これに伴い、メッセージエリアAR2については見出しエリアAR1の下側が表示されていくのに応じて、上から下にかけて隠されていくようにしてサイズを縮小させる。
このように、エリア占有率変更操作としてのスワイプ操作に応じて、見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2とについて、一方のサイズの拡大に応じて他方のサイズが縮小されるようにして共有項目詳細画面における占有率が変更される。
【0049】
ステップS105:ステップS104の処理の後、あるいはステップS103にてエリア占有率変更操作が行われなかったと判定された場合、操作受付部1211は、エリア占有率変更操作もしくは他画面移行操作以外の操作(その他の操作)が行われたか否かについて判定する。その他の操作としては、例えば投稿操作エリアAR22に対する操作によるメッセージの投稿等のための操作が含まれる。
【0050】
ステップS106:ステップS105にてその他の操作が行われたと判定された場合、アプリケーション対応処理部121は、その他の操作に応じた処理を実行する。
【0051】
ステップS107:ステップS106の処理の後、あるいはステップS105にてその他の操作が行われなかったことが判定された場合、操作受付部1211は、他画面移行操作が行われたか否かについて判定する。
他画面移行操作は、これまで表示されていた共有項目詳細画面を終了させて他の画面に移行する結果を伴う情報共有アプリケーションAPの動作を指示する操作である。
他画面移行操作には、例えば閉じるボタンBT11に対する操作(ボタン共有項目一覧画面の表示に戻すための操作)が含まれる。
また、他画面移行操作には、削除ボタンBT12に対する操作が含まれる。
他画面移行操作が行われないと判定された場合には、ステップS103に処理が戻される。
【0052】
ステップS108:他画面移行操作の行われたことが判定された場合には、他画面移行操作に応じた処理が実行される。
他画面移行操作として閉じるボタンBT11に対する操作が行われた場合には、表示制御部1212が、これまで表示されていた共有項目詳細画面の表示を終了させ、例えば共有項目一覧画面を表示させる。
また、他画面移行操作として削除ボタンBT12が操作された場合には、例えば表示制御部1212は、削除の確認のためのダイアログを表示する。表示されたダイアログに対して削除の実行を指示する操作が行われると、アプリケーション対応処理部121は、これまでに表示させていた共有項目詳細画面が対応する共有項目の削除要求をアプリケーションサーバ200に送信する。アプリケーションサーバ200は削除要求に応答して指定の共有項目のデータを削除する。また、ユーザ端末装置100において表示制御部1212は、共有項目のデータの削除に伴い、これまでの共有項目詳細画面の表示を終了させ、例えば削除された共有項目が含まれない共有項目一覧画面を表示させる。
【0053】
なお、上記実施形態においては、エリア占有率変更操作は、共有項目詳細画面における見出しエリアAR1とメッセージエリアAR2との境界に対応する位置を起点とする上方向または下方向へのスワイプ操作であった。
しかしながら、エリア占有率変更操作は上記のような操作に限定されない。エリア占有率変更操作は、例えば見出しエリアAR1を拡大させる場合には、見出しエリアAR1内に対する下方向へのスワイプ操作であり、メッセージエリアAR2を拡大させる場合には、メッセージエリアAR2内に対する上方向へのスワイプ操作であってもよい。
また、メッセージエリアAR2内に対するピンチイン、ピンチアウト操作に応じて、メッセージエリアAR2が縮小または拡大し、メッセージエリアAR2のサイズ変更に伴って見出しエリアAR1が拡大または縮小するようにされてもよい。同様に、見出しエリアAR1内に対するピンチイン、ピンチアウト操作に応じて、見出しエリアAR1が縮小または拡大し、見出しエリアAR1のサイズ変更に伴ってメッセージエリアAR2が拡大または縮小するようにされてもよい。
【0054】
なお、上記実施形態においては、見出しエリアAR1が固定情報提示領域であり、メッセージエリアAR2が更新情報提示領域である場合を例に挙げた。しかしながら、固定情報提示領域と更新情報提示領域とについては、それぞれ見出しエリアAR1、メッセージエリアAR2に限定されない。これに伴い、固定情報提示領域と更新情報提示領域とを含む情報提示画面としても、情報共有アプリケーションにおける共有項目詳細画面に限定されない。
【0055】
なお、上記実施形態においては、情報提示画面において上側に固定情報提示領域が位置し、下側に更新情報提示領域が位置する態様例を示した。しかしながら、上記とは逆に、情報提示画面において、上側に更新情報提示領域が位置し、下側に固定情報提示領域が位置する態様が採られてもよい。
また、情報提示画面において左右において隣り合うように固定情報提示領域と更新情報提示領域とが位置し、例えば固定情報提示領域と更新情報提示領域との境界を起点とする左右方向のスワイプ操作によって、情報提示画面における固定情報提示領域と更新情報提示領域との占有比率が変更されるようにしてもよい。
【0056】
なお、上記実施形態においては、見出しエリアAR1である固定情報提示領域の上にメッセージエリアAR2である更新情報提示領域が重畳することで、固定情報提示領域が更新情報提示領域により隠される態様を示した。しかしながら、逆に更新情報提示領域の上に固定情報提示領域が重畳する態様とされてもよい。
【0057】
なお、上述のユーザ端末装置100またはアプリケーションサーバ200としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述のユーザ端末装置100またはアプリケーションサーバ200としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むも共有項目する。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むも共有項目する。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0058】
100(100-A,100-B)ユーザ端末装置、101 通信部、102 制御部、103 記憶部、104 操作部、105 表示部、121 アプリケーション対応処理部、200 アプリケーションサーバ、201 通信部、202 制御部、203 記憶部、221 情報共有処理部、231 ユーザ情報記憶部、232 共有情報記憶部、1211 操作受付部、1212 表示制御部