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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-11
(45)【発行日】2022-04-19
(54)【発明の名称】大便器ユニット
(51)【国際特許分類】
   E03D 11/00 20060101AFI20220412BHJP
   E03D 9/08 20060101ALI20220412BHJP
【FI】
E03D11/00 A
E03D9/08 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018123359
(22)【出願日】2018-06-28
(65)【公開番号】P2020002644
(43)【公開日】2020-01-09
【審査請求日】2021-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】笹垣 桂也
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 洋式
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-96079(JP,A)
【文献】特開2011-30715(JP,A)
【文献】特開2013-145804(JP,A)
【文献】特開2002-294796(JP,A)
【文献】特開平8-284239(JP,A)
【文献】特開2018-62773(JP,A)
【文献】特開2016-50468(JP,A)
【文献】実開昭63-71271(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 1/00-13/00
A47K 13/00-17/02
H05K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大便器と、
前記大便器の上面に載置され、前記大便器に対して着脱可能な衛生洗浄装置と、
前記大便器の後方に配置され、前記衛生洗浄装置に接続される電源ケーブルおよび給水ホースを収容するキャビネット部と、
前記衛生洗浄装置に接続され、前記キャビネット部からの引き出し余裕量が前記電源ケーブルおよび前記給水ホースよりも少ない引き出し量抑制部と
を備える、大便器ユニット。
【請求項2】
前記引き出し量抑制部は、
通信ケーブルである、請求項1に記載の大便器ユニット。
【請求項3】
前記引き出し量抑制部は、
前記キャビネット部からの前記通信ケーブルの引き出しを規制する規制部
を備え、
前記通信ケーブルの引き出し余裕量は、
前記規制部により、前記電源ケーブルおよび前記給水ホースの引き出し余裕量よりも少ない量に制限される、請求項2に記載の大便器ユニット。
【請求項4】
前記電源ケーブル、前記給水ホースおよび前記通信ケーブルのうち、前記通信ケーブルの全長が最も短い、請求項2に記載の大便器ユニット。
【請求項5】
前記通信ケーブルは、
ケーブル本体と、
前記ケーブル本体の前記衛生洗浄装置側の端部に設けられたコネクタと
を備え、
前記衛生洗浄装置は、
前記ケーブル本体を前記衛生洗浄装置に固定する固定部
を備える、請求項2~4のいずれか一つに記載の大便器ユニット。
【請求項6】
前記キャビネット部は、
下側が開放された溝部を下端部に有する前面パネル
を備え、
前記電源ケーブル、前記給水ホースおよび前記通信ケーブルは、
前記溝部を介して前記キャビネット部から引き出される、請求項2~5のいずれか一つに記載の大便器ユニット。
【請求項7】
前記キャビネット部は、
前記大便器の上面に載置されるプレートと、
前記プレートの上面に設けられるパッキンと
を備え、
前記前面パネルは、
前記パッキンを介して前記プレートの上面に載置され、
前記電源ケーブル、前記給水ホースおよび前記通信ケーブルは、
前記溝部と前記パッキンとの間を介して前記キャビネット部から引き出される、請求項6に記載の大便器ユニット。
【請求項8】
前記キャビネット部は、
前記プレートの高さ位置を調整する調整部
を備える、請求項7に記載の大便器ユニット。
【請求項9】
前記キャビネット部は、
上下方向に延在し、前記給水ホースを曲げ返した状態で収容可能な収容部
を備える、請求項1~8のいずれか一つに記載の大便器ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、大便器ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大便器の上方に衛生洗浄装置が設けられるとともに、大便器の後方にキャビネットが設けられた大便器ユニットが知られている。たとえば、特許文献1には、尿量などの生体情報の測定を行う測定部を、衛生洗浄装置に電力を供給するための電源ケーブルや、衛生洗浄装置への給水を行うための給水ホース等とともにキャビネット内に収容した大便器ユニット(生体情報測定装置)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-62773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した大便器ユニットにおいて、衛生洗浄装置を大便器と別体に構成した場合、たとえば、大便器と衛生洗浄装置との境目に付着した汚れを取り除くため、あるいは、衛生洗浄装置のメンテナンスのために、大便器から衛生洗浄装置が取り外されることがある。
【0005】
このとき、衛生洗浄装置に接続されている電源ケーブルや給水ホースが引き出し許容量を超えてキャビネットから引き出されると、電源ケーブルや給水ホースに想定外の張力がかかるおそれがある。電源ケーブルや給水ホースに張力がかかると、たとえば、電源ケーブルが断線することで衛生洗浄装置への電力供給が行われなくなったり、給水ホースに折れ癖がつくことで流路が閉鎖されることによる通水不良が生じたりするおそれがある。
【0006】
本開示は、衛生洗浄装置の取り外しの際に、衛生洗浄装置に接続されている電源ケーブルや給水ホースに張力がかかることを抑制する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態に係る大便器ユニットは、大便器と、前記大便器の上面に載置され、前記大便器に対して着脱可能な衛生洗浄装置と、前記大便器の後方に配置され、前記衛生洗浄装置に接続される電源ケーブルおよび給水ホースを収容するキャビネット部と、前記衛生洗浄装置に接続され、前記キャビネット部からの引き出し余裕量が前記電源ケーブルおよび前記給水ホースよりも少ない引き出し量抑制部とを備える。
【0008】
引き出し量抑制部の引き出し余裕量は、電源ケーブルおよび給水ホースの引き出し余裕量よりも少ない。このため、衛生洗浄装置の引き出し量は、電源ケーブルおよび給水ホースの引き出し余裕量に到達するよりも前に、引き出し量抑制部の引き出し余裕量に到達することとなる。衛生洗浄装置の引き出し量が引き出し量抑制部の引き出し余裕量に到達することで、衛生洗浄装置の引き出しが引き出し量抑制部によって抑制されるため、電源ケーブルおよび給水ホースの引き出し余裕量を超えて衛生洗浄装置が引き出されることが抑制される。すなわち、電源ケーブルおよび給水ホースに張力がかかることが抑制される。
【0009】
また、前記引き出し量抑制部は、通信ケーブルである。
【0010】
通信ケーブルを用いることで、たとえば、ワイヤ等の部材を別途設ける場合と比較して、低コスト化や小型化を図ることができる。また、仮に通信ケーブルが断線したとしても、衛生洗浄装置による局部洗浄動作自体に影響が生じることはない。また、電源ケーブルの使用電圧に比べて通信ケーブルの使用電圧は低いため、電源ケーブルが断線した場合と比べて、通信ケーブルが断線した場合の漏電の影響も小さい。また、給水ホースが断線した場合と異なり、通信ケーブルが断線したとしても漏水することはない。
【0011】
また、前記引き出し量抑制部は、前記キャビネット部からの前記通信ケーブルの引き出しを規制する規制部を備え、前記通信ケーブルの引き出し余裕量は、前記規制部により、前記電源ケーブルおよび前記給水ホースの引き出し余裕量よりも少ない量に制限される。
【0012】
通信ケーブルの引き出しを規制部により規制することで、通信ケーブルの長さに関わらず、通信ケーブルの引き出し余裕量を電源ケーブルおよび給水ホースの引き出し余裕量よりも少なくすることができる。
【0013】
また、前記電源ケーブル、前記給水ホースおよび前記通信ケーブルのうち、前記通信ケーブルの全長が最も短い。
【0014】
通信ケーブルの全長を最も短くすることで、通信ケーブルの引き出し余裕量を電源ケーブルおよび給水ホースの引き出し余裕量よりも短くすることができる。
【0015】
また、前記通信ケーブルは、ケーブル本体と、前記ケーブル本体の前記衛生洗浄装置側の端部に設けられたコネクタとを備え、前記衛生洗浄装置は、前記ケーブル本体を前記衛生洗浄装置に固定する固定部を備える。
【0016】
通信ケーブルのケーブル本体を衛生洗浄装置に固定することで、通信ケーブルの引き出し余裕量を超えて衛生洗浄装置が引き出された場合であっても、通信ケーブルの衛生洗浄装置側のコネクタに負荷がかかることを抑制することができる。
【0017】
また、前記キャビネット部は、下側が開放された溝部を下端部に有する前面パネルを備え、前記電源ケーブル、前記給水ホースおよび前記通信ケーブルは、前記溝部を介して前記キャビネット部から引き出される。
【0018】
溝部は下側が開放されているため、たとえば、閉じた開口を前面パネルに形成した場合と比較して、施工の際に、通信ケーブル、電源ケーブルおよび給水ホースを溝部に通す作業が容易である。
【0019】
また、前記キャビネット部は、前記大便器の上面に載置されるプレートと、前記プレートの上面に設けられるパッキンとを備え、前記前面パネルは、前記パッキンを介して前記プレートの上面に載置され、前記電源ケーブル、前記給水ホースおよび前記通信ケーブルは、前記溝部と前記パッキンとの間を介して前記キャビネット部から引き出される。
【0020】
これにより、通信ケーブル、電源ケーブルおよび給水ホースの下側にパッキンが配置された状態となるため、これらが水等に濡れて劣化することを抑制することができる。
【0021】
また、前記キャビネット部は、前記プレートの高さ位置を調整する調整部を備える。
【0022】
これにより、上面の高さ位置が異なる種々の大便器に対してプレートを適切に載置させることができる。また、プレートの高さ位置を大便器の上面の高さ位置に揃えることで、プレートと前面パネルとの間から引き出される通信ケーブル、電源ケーブルおよび給水ホースの引き出し余裕量にバラツキが生じることを抑制することができる。
【0023】
また、前記キャビネット部は、上下方向に延在し、前記給水ホースを曲げ返した状態で収容可能な収容部を備える。
【0024】
給水ホースは、キンク条件が厳しいため、給水ホースを曲げ返した状態で収容可能な収容部をキャビネット部内に設けることで、給水ホースの引き出し量にさらに余裕を持たせることができ、給水ホースに張力がかかることをさらに抑制することができる。
【発明の効果】
【0025】
本開示によれば、衛生洗浄装置の取り外しの際に、衛生洗浄装置に接続されている電源ケーブルや給水ホースに張力がかかることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、実施形態に係る生体情報測定装置が設置されたトイレルームの一例を示す斜視図である。
図2図2は、キャビネット部の内部構成の一例を示す図である。
図3図3は、キャビネット部のフレーム構造の一例を示す斜視図である。
図4図4は、プレートの構成の一例を示す斜視図である。
図5図5は、プレートの構成の一例を示す平面図である。
図6図6は、通信ケーブルの取り回しの一例を説明するための図である。
図7図7は、電源ケーブルの取り回しの一例を説明するための図である。
図8図8は、給水ホースの取り回しの一例を説明するための図である。
図9図9は、前面パネルの構成の一例を示す斜視図である。
図10図10は、前面パネルおよびプレートによって形成される開口の一例を示す斜視図である。
図11図11は、給水ホースの収容部の構成の一例を示す斜視図である。
図12図12は、測定操作リモコンの表示部に表示される作業手順および音声出力部から出力される音声案内の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本開示による大便器ユニットを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示による大便器ユニットが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0028】
以下の実施形態では、大便器ユニットとして、尿量などの生体情報を測定する生体情報測定装置を例に挙げて説明するが、本開示による大便器ユニットは、生体情報測定装置に限定されない。
【0029】
尿量などの生体情報を測定する生体情報測定装置として、大便器の上方に衛生洗浄装置が設けられるとともに、大便器の後方に設けられたキャビネット内に、生体情報の測定を行う測定部を収容した生体情報測定装置が知られている。キャビネットの内部には、測定部の他、衛生洗浄装置に電力を供給するための電源ケーブルや、衛生洗浄装置への給水を行うための給水ホース等も収容される。
【0030】
衛生洗浄装置が大便器と別体に構成される場合、大便器と衛生洗浄装置との境目に汚れが発生し易くなる。しかしながら、大便器と衛生洗浄装置との境目は、外方から容易にはアクセスすることができず、清掃が困難である。このため、衛生洗浄装置を大便器から取り外して清掃を行う必要がある。また、種々の不具合によりメンテナンスの必要が生じた場合には、衛生洗浄装置を大便器から取り外す必要が生じる。
【0031】
衛生洗浄装置を大便器から取り外すと、衛生洗浄装置に接続されている電源ケーブルや給水ホースがキャビネットから引き出されるが、このとき、予め定められた引き出し許容量を超えて電源ケーブルや給水ホースが引き出されると、電源ケーブルや給水ホースに想定外の張力がかかるおそれがある。電源ケーブルや給水ホースに張力がかかると、たとえば、電源ケーブルが断線することで衛生洗浄装置への電力供給が行われなくなったり、給水ホースに折れ癖がつくことで流路が閉鎖されることによる通水不良が生じたりするおそれがある。
【0032】
そこで、衛生洗浄装置の取り外しの際に、衛生洗浄装置に接続されている電源ケーブルや給水ホースに張力がかかることを抑制する技術の提供が期待されている。
【0033】
<生体情報測定装置の全体構成>
図1は、実施形態に係る生体情報測定装置が設置されたトイレルームの一例を示す斜視図である。図1に示すように、生体情報測定装置1は、大便器2と、衛生洗浄装置3と、キャビネット部4とを備える。なお、以下では、大便器2に着座した使用者から見た前方、後方をそれぞれ「前方」、「後方」と定義する。また、鉛直上向き方向を「上方」、鉛直下向き方向を「下方」と定義する。
【0034】
大便器2は、洋式腰掛便器であり、たとえば陶器または樹脂で形成される。大便器2は、排泄物を受けるボウル部21を備える。
【0035】
また、図1において破線で示すように、大便器2は、上面22を含む上部を後方に向かって延在させた延在部23を有しており、延在部23は、キャビネット部4に入り込んだ状態となっている。延在部23は、上側が開放された箱型の形状を有しており、内部には、給水源からの水をボウル部21に供給する便器洗浄ユニット等(図示せず)が配置される。
【0036】
衛生洗浄装置3は、大便器2の上面22に載置される。衛生洗浄装置3は、大便器2に対して着脱可能である。
【0037】
衛生洗浄装置3は、本体部31と、本体部31に対して開閉可能に取り付けられた便座32とを備える。本体部31には、便座32に着座した使用者の「おしり(肛門)」などを洗浄する洗浄ノズルや着座センサを内蔵する。衛生洗浄装置3には、たとえば、洗浄ノズルの駆動部や着座センサに対して電力を供給するための電源ケーブルや、洗浄ノズルに水を供給するための給水ホースが接続される。
【0038】
キャビネット部4は、大便器2および衛生洗浄装置3の後方に配置される。キャビネット部4は、前面パネル41と、左右一対の袴パネル42,42と、左右一対の側面パネル43,43と、上面パネル44と、背もたれ部45を備える。
【0039】
前面パネル41および袴パネル42,42は、キャビネット部4の前面を構成する。前面パネル41は、大便器2の上面22よりも上方に配置される。また、袴パネル42,42は、大便器2の上面22よりも下方に配置され、側面パネル43,43と大便器2との隙間を塞ぐ。
【0040】
側面パネル43,43は、キャビネット部4の側面を構成し、上面パネル44は、キャビネット部4の上面を構成する。背もたれ部45は、前面パネル41および上面パネル44に跨がって設けられる。
【0041】
トイレルームの壁面には、便器洗浄リモコン11、衛生洗浄装置リモコン12および測定操作リモコン13が設置される。測定操作リモコン13には、各種の情報を表示する表示部131と、音声を出力する音声出力部132とが設けられる。
【0042】
<キャビネット部の内部構成>
図2は、キャビネット部4の内部構成の一例を示す図である。図2に示すように、キャビネット部4には、測定部5が収容される。測定部5は、使用者が排泄する尿の量や、尿流率(単位時間当たり排泄尿量)などの生体情報を測定する。
【0043】
たとえば、測定部5は、測定管と圧力センサとを有する。測定管は、ボウル部21に連通しており、ボウル部21の水位が上昇すると、測定管の水位も上昇する。測定部5は、測定管の水位を圧力センサを用いて測定することで、尿量、尿の勢い、排尿時間等を測定することができる。また、キャビネット部4には、補水タンク(図示せず)が内蔵されており、測定部5は、測定が終了すると、補水タンクからボウル部21に水を供給する。測定部5は、排尿前におけるボウル部21内の水位が常に一定となるように、補水タンクからボウル部21への水の供給量を制御する。なお、測定部5の具体的構成としては、いかなる公知技術を用いても構わないが、たとえば、特開2018-62773号公報に開示された構成が採用され得る。
【0044】
キャビネット部4には、さらに制御部6が収容される。制御部6は、第1制御部61と、第2制御部62とを含む。第1制御部61および第2制御部62は、たとえばIC素子を含んだ制御回路である。第1制御部61は、衛生洗浄装置3の動作を制御する制御部であり、たとえば、衛生洗浄装置リモコン12からの制御信号に従って洗浄ノズルを動作させる。第2制御部62は、衛生洗浄装置3の動作状況をモニタリングする機能を有する。
【0045】
測定部5は、通信ケーブル51を介して第2制御部62と接続されており、衛生洗浄装置3の動作状況を第2制御部62から取得する。測定部5は、第2制御部62から取得した衛生洗浄装置3の動作状況に基づき、たとえば、衛生洗浄装置3が洗浄ノズルから水を吐出しているときに測定を行うことがないように、測定のタイミングを制御する。また、測定部5は、通信ケーブル52を介して測定操作リモコン13と接続されており、測定開始の指示を測定操作リモコン13から通信ケーブル52を介して受け取ったり、測定結果を通信ケーブル52経由で測定操作リモコン13に送信したりする。
【0046】
また、キャビネット部4には、衛生洗浄装置3に接続される通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9が収容される。通信ケーブル7は、衛生洗浄装置3との間で双方向通信を行うためのケーブルであり、一端側は衛生洗浄装置3に接続され、他端側は2つに分岐して第1制御部61および第2制御部62にそれぞれ接続される。
【0047】
電源ケーブル8は、衛生洗浄装置3に対して電力を供給するためのケーブルであり、一端側は衛生洗浄装置3に接続され、他端側は電源に接続される。
【0048】
給水ホース9は、衛生洗浄装置3に対して水を供給するためのホースであり、一端側は衛生洗浄装置3に接続され、他端側は分岐金具16に接続される。分岐金具16は、たとえば、大便器2における延在部23(図1参照)の下部に取り付けられており、給水ホース15を介して水道管等の給水源に接続される。給水ホース15を介して給水源から供給された水は、分岐金具16を介して大便器2の延在部23に配置された便器洗浄ユニットへ供給され、便器洗浄ユニットから大便器2のボウル部21へ供給される。また、給水ホース15を介して給水源から供給された水は、分岐金具16および給水ホース9を介して衛生洗浄装置3へ供給される。
【0049】
<衛生洗浄装置のフレーム構造>
図3は、キャビネット部4のフレーム構造の一例を示す斜視図である。図3に示すように、キャビネット部4は、全体視門型のフレーム構造体を有しており、上述した前面パネル41、袴パネル42,42、側面パネル43,43および上面パネル44は、かかるフレーム構造体に取り付けられる。
【0050】
具体的には、キャビネット部4は、略直方体状のフレーム本体部401と、フレーム本体部401の前方下部に接続され、フレーム本体部401を下方から支持する左右一対の脚部402,402と、脚部402,402の下部に接続されて脚部402,402を連結する脚連結部材403とを備える。
【0051】
脚部402,402は、脚連結部材403に接続される第1脚部材421と、フレーム本体部401に接続される第2脚部材422とを備える。また、脚部402,402は、第1脚部材421と第2脚部材422との間に設けられ、第2脚部材422の高さ位置を調整する調整部423とを備える。調整部423は、たとえば、第1脚部材421と第2脚部材422とを連結する連結ボルトと、連結ボルトに螺合されたアジャスタナットとを備え、連結ボルトの軸まわりにアジャスタナットを回転させることで第2脚部材422の高さ位置を調整することができる。
【0052】
第2脚部材422の上部には、大便器2の上面22と略平行な取付面422aが設けられており、かかる取付面422aには、大便器2の上面22と前面パネル41との間からキャビネット部4内に水が浸入することを防止するためのプレートが取り付けられる。
【0053】
ここで、かかるプレートの構成について図4および図5を参照して説明する。図4は、プレートの構成の一例を示す斜視図であり、図5は、プレートの構成の一例を示す平面図である。
【0054】
図4に示すように、プレート46は、左右端部に一対の被取付部461,461を備える。被取付部461,461は、第2脚部材422,422の取付面422a,422aと対向する位置に設けられており、被取付部461,461が取付面422a,422aに固定されることで、プレート46は、第2脚部材422,422に取り付けられた状態となる。その後、プレート46は、大便器2の後方側の上面22に載置される。
【0055】
ここで、上述したように、脚部402には調整部423が設けられており、調整部423を操作することにより、第2脚部材422,422および第2脚部材422,422に取り付けられたプレート46の高さ位置を調整することができる。これにより、上面の高さ位置が異なる種々の大便器に対してプレート46を適切に載置させることができる。また、プレート46の高さ位置を大便器2の上面22の高さ位置に揃えることで、プレート46と前面パネル41との間から引き出される通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9の引き出し余裕量にバラツキが生じることを抑制することができる。
【0056】
プレート46の上面には、ベースプレート35が取り付けられる。ベースプレート35は、プレート46を介して大便器2に固定される。衛生洗浄装置3は、ベースプレート35を介して大便器2に取り付けられる。また、衛生洗浄装置3は、ベースプレート35に対して前方に引き出されることで、大便器2から取り外される。
【0057】
図5に示すように、ベースプレート35よりも後方において、プレート46の上面には、左右方向に延在するパッキン462が設けられる。このパッキン462の上部には、上述した前面パネル41が配置される。つまり、前面パネル41は、パッキン462を介してプレート46の上面に載置される。このように、プレート46と前面パネル41との間にパッキン462を設けることで、プレート46と前面パネル41との間からキャビネット部4内に、使用者から排泄された尿や衛生洗浄装置3から吐出された水が入り込むことを抑制することができる。
【0058】
<衛生洗浄装置に接続されるケーブル類の取り回し>
次に、衛生洗浄装置3に接続される通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9の取り回しについて図6図8を参照して説明する。まず、通信ケーブル7の取り回しについて図6を参照して説明する。図6は、通信ケーブル7の取り回しの一例を説明するための図である。
【0059】
図6に示すように、通信ケーブル7は、プレート46の上方を通ってキャビネット部4の内部に挿通されて、キャビネット部4内の制御部6(図2参照、図6では図示せず)に接続される。
【0060】
通信ケーブル7は、ケーブル本体71と、ケーブル本体71の制御部6(図2参照)側の端部に設けられた第1コネクタ72,72と、ケーブル本体71の衛生洗浄装置3側の端部に設けられた第2コネクタ73とを備える。
【0061】
通信ケーブル7のケーブル本体71は、フレーム本体部401にネジ76を介して固定されたナイロンクランプ75に巻き付けられた状態で保持される。ナイロンクランプ75は、キャビネット部4からの通信ケーブル7の引き出しを規制する。すなわち、通信ケーブル7をナイロンクランプ75で保持することで、衛生洗浄装置3が取り外された場合に、ナイロンクランプ75よりも衛生洗浄装置3側のケーブル本体71だけが引っ張られるようになる。このように、通信ケーブル7の引き出し量は、ナイロンクランプ75によって制限される。
【0062】
そして、通信ケーブル7の引き出し余裕量は、ナイロンクランプ75により、電源ケーブル8および給水ホース9の引き出し余裕量よりも少ない量に制限される。これにより、衛生洗浄装置3が取り外された際に、通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9の引き出し量は、電源ケーブル8および給水ホース9の引き出し余裕量に到達するよりも前に、通信ケーブル7の引き出し余裕量に到達することとなる。通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9の引き出し量が通信ケーブル7の引き出し余裕量に到達すると、衛生洗浄装置3の引き出しが通信ケーブル7によって抑制されるため、電源ケーブル8および給水ホース9の引き出し余裕量を超えて衛生洗浄装置3が引き出されることが抑制される。すなわち、電源ケーブル8および給水ホース9に張力がかかることが抑制される。
【0063】
このように、実施形態に係る生体情報測定装置1によれば、衛生洗浄装置3の取り外しの際に、衛生洗浄装置3に接続されている電源ケーブル8や給水ホース9に張力がかかることを抑制することができる。
【0064】
通信ケーブル7の引き出し余裕量を超えて衛生洗浄装置3が引き出された場合、通信ケーブル7に張力がかかることとなる。しかし、仮に通信ケーブル7が断線したとしても、衛生洗浄装置3による局部洗浄動作に影響はなく、また、衛生洗浄装置3の動作状況に基づいて測定のタイミングを制御することができなくなるものの、測定部5による生体情報測定も行うことが可能である。また、電源ケーブル8の使用電圧に比べて通信ケーブル7の使用電圧は低いため、電源ケーブル8が断線した場合と比べて、通信ケーブル7が断線した場合の漏電の影響は小さい。また、給水ホース9が断線した場合と異なり、通信ケーブル7が断線しても漏水することはない。
【0065】
このように、通信ケーブル7は、電源ケーブル8および給水ホース9と比べて断線したときの影響が少なく、かかる通信ケーブル7を用いて衛生洗浄装置3の引き出しを抑制することで、仮に、通信ケーブル7が断線したとしても、生体情報測定装置1への影響を最小限に抑えることができる。また、通信ケーブル7を用いることで、ワイヤ等の部材を別途設ける場合と比較して、低コスト化や小型化を図ることができる。
【0066】
なお、本実施形態において、通信ケーブル7およびナイロンクランプ75は、引き出し量抑制部の一例である。また、ナイロンクランプ75は、キャビネット部4からの通信ケーブル7の引き出しを規制する規制部の一例である。ここでは、規制部としてナイロンクランプ75を例に挙げたが、規制部は、通信ケーブル7のキャビネット部4からの引き出しを規制することができるものであればよく、必ずしもナイロンクランプ75であることを要しない。
【0067】
また、図6に示すように、衛生洗浄装置3は、衛生洗浄装置3の内部において通信ケーブル7のケーブル本体71を衛生洗浄装置3に固定する固定部36を備える。このように、通信ケーブル7のケーブル本体71を衛生洗浄装置3に固定することで、衛生洗浄装置3が通信ケーブル7の引き出し余裕量を超えて引き出された場合であっても、通信ケーブル7の第2コネクタ73には負荷がかかり難いことから、第2コネクタ73の破損を抑制することができる。
【0068】
つづいて、電源ケーブル8の取り回しについて図7を参照して説明する。図7は、電源ケーブル8の取り回しの一例を説明するための図である。
【0069】
図7に示すように、電源ケーブル8は、プレート46の上方を通ってキャビネット部4内に挿通された後、大便器2の後方に引き出されて、電源の一例であるコンセント80に接続される。
【0070】
つづいて、給水ホース9の取り回しについて図8を参照して説明する。図8は、給水ホース9の取り回しの一例を説明するための図である。
【0071】
図8に示すように、給水ホース9は、プレート46の上方を通ってキャビネット部4内に挿通される。その後、給水ホース9は、キャビネット部4の内部において円を描くように曲げ返された後、大便器2の延在部23に形成された挿通孔231を通って分岐金具16(図2参照)に接続される。このように、キャビネット部4内において給水ホース9を曲げ返した状態で収容することで、キャビネット部4内に挿通された給水ホース9を曲げ返すことなく挿通孔231に通した場合と比べてより多くの引き出し余裕量を得ることができる。このため、給水ホース9に張力がかかることをさらに抑制することができる。なお、ここでは、給水ホース9が円を描くように曲げ返された状態で収容される場合の例を示したが、これに限らず、給水ホース9は、たとえば、U字状に曲げ返されてもよいし、S字状に曲げ返されてもよい。
【0072】
次に、通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9をキャビネット部4から引き出すための開口の構成について図9および図10を参照して説明する。図9は、前面パネル41の構成の一例を示す斜視図である。また、図10は、前面パネル41およびプレート46によって形成される開口の一例を示す斜視図である。
【0073】
図9に示すように、前面パネル41の裏面には、複数の取付フック411が設けられる。前面パネル41は、フレーム本体部401の前面に設けられた梁部材401bに取付フック411,411を上方から引っ掛けることで、フレーム本体部401に取り付けられる。前面パネル41がフレーム本体部401に取り付けられると、プレート46の上面に設けられたパッキン462に前面パネル41の下端部が接触し、これにより、キャビネット部4内への水等の浸入が抑制される。
【0074】
前面パネル41の下端部には、溝部412が形成される。溝部412は、第1溝部412aと、第2溝部412bとを含んで構成され、いずれも下側が開放されている。
【0075】
図10に示すように、通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9は、前面パネル41の溝部412とパッキン462との間を介してキャビネット部4から引き出される。具体的には、給水ホース9は、第1溝部412aとパッキン462との間を介してキャビネット部4から引き出される。一方、通信ケーブル7および電源ケーブル8は、第2溝部412bとパッキン462との間を介してキャビネット部4から引き出される。
【0076】
このように、実施形態に係る生体情報測定装置1では、下側が開放された溝部412を前面パネル41の下端部に形成し、かかる溝部412を介して通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9をキャビネット部4から引き出すこととした。溝部412は下側が開放されているため、たとえば、前面パネル41に閉じた開口を形成した場合と比較して、施工の際に、通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9を挿通させる作業が容易である。また、前面パネル41には、通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9の下側に、これらと干渉する部分が存在しないため、前面パネル41に閉じた開口を形成した場合と比較して、前面パネル41との擦れによって電源ケーブル8や給水ホース9が劣化することを抑制することができる。
【0077】
また、実施形態に係る生体情報測定装置1では、プレート46の上面に設けられたパッキン462と溝部412との間を介して通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9をキャビネット部4から引き出すこととした。これにより、通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9の下側にパッキン462が配置された状態となるため、これらが水等に濡れて劣化することを抑制することができる。したがって、通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9の劣化による断線を抑制することができる。
【0078】
また、実施形態に係る生体情報測定装置1では、前面パネル41に第1溝部412aと第2溝部412bとを設け、第1溝部412aを介して給水ホース9をキャビネット部4から引き出し、第2溝部412bを介して通信ケーブル7および電源ケーブル8をキャビネット部4から引き出すこととした。このように、通信ケーブル7および電源ケーブル8を給水ホース9とは別の場所から引き出すようにすることで、仮に、給水ホース9が漏水したとしても、通信ケーブル7および電源ケーブル8が水で濡れて劣化することを抑制することができる。また、通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9を1つの溝部に通す場合と比較して、ケーブル同士の摩擦による劣化を生じにくくすることができる。
【0079】
図11は、給水ホース9の収容部の構成の一例を示す斜視図である。図11に示すように、側面パネル43,43の裏面には、複数の取付フック431が設けられる。側面パネル43,43は、フレーム本体部401の側面に設けられた梁部材401cに取付フック431を上方から引っ掛けることで、フレーム本体部401に取り付けられる。
【0080】
側面パネル43,43がフレーム本体部401に取り付けられることにより、キャビネット部4の内部には、給水ホース9の収容部47が形成される。収容部47は、上下方向に延在する空間であり、具体的には、フレーム本体部401の下部から脚連結部材403までの高さを有する。かかる収容部47において、給水ホース9は、円を描くように曲げ返された状態で収容される。
【0081】
給水ホース9は、キンク条件が厳しいため、給水ホース9を曲げ返した状態で収容可能な収容部47をキャビネット部4内に設けることで、給水ホース9の引き出し量にさらに余裕を持たせることができ、給水ホース9に張力がかかることをさらに抑制することができる。
【0082】
上述してきたように、実施形態に係る大便器ユニット(一例として、生体情報測定装置1)は、大便器2と、衛生洗浄装置3と、キャビネット部4と、引き出し量抑制部(一例として、通信ケーブル7およびナイロンクランプ75)を備える。衛生洗浄装置3は、大便器2の上面に載置され、大便器2に対して着脱可能である。キャビネット部4は、大便器2の後方に配置され、衛生洗浄装置3に接続される電源ケーブル8および給水ホース9を収容する。引き出し量抑制部は、衛生洗浄装置3に接続され、キャビネット部4からの引き出し余裕量が電源ケーブル8および給水ホース9よりも少ない。
【0083】
したがって、実施形態に係る大便器ユニットによれば、衛生洗浄装置3の引き出し量が電源ケーブル8および給水ホース9の引き出し余裕量に到達するよりも前に、引き出し量抑制部の引き出し余裕量に到達して衛生洗浄装置3の引き出しが抑制されるため、衛生洗浄装置3の取り外しの際に、衛生洗浄装置3に接続されている電源ケーブル8や給水ホース9に張力がかかることを抑制することができる。
【0084】
<変形例>
上述した実施形態では、引き出し量抑制部を通信ケーブル7およびナイロンクランプ75(規制部の一例)で構成し、通信ケーブル7の引き出し量をナイロンクランプ75によって制限することとしたが、引き出し量抑制部は、必ずしも規制部を備えることを要しない。たとえば、通信ケーブル7、電源ケーブル8および給水ホース9のうち、通信ケーブル7の全長を最も短くしてもよい。これによっても、通信ケーブル7の引き出し余裕量を電源ケーブル8および給水ホース9の引き出し余裕量よりも短くすることができる。
【0085】
ところで、生体情報測定装置1の定期的な点検は、生体情報の誤検知を防ぐために有効である。生体情報測定装置1の点検方法としては、たとえば、水道水などの模擬尿をボウル部21に規定量投入して、測定値が所定公差範囲にあることを確認する方法が知られている。
【0086】
生体情報測定装置1の点検方法は、たとえば、取扱説明書等を読むことによって確認することができるが、生体情報測定装置1から点検者に対して点検方法を通知するように構成してもよい。たとえば、生体情報測定装置1は、測定操作リモコン13の表示部131に、作業手順を表示させてもよい。また、生体情報測定装置1は、測定操作リモコン13の音声出力部132から音声案内を出力させてもよい。
【0087】
図12は、測定操作リモコン13の表示部131に表示される作業手順および音声出力部132から出力される音声案内の一例を示す図である。
【0088】
たとえば、図12に示すように、生体情報測定装置1は、まず、手順(1)において「ビーカで200mLを計り、測定開始を押してください」との案内文を表示部131に表示させる。また、生体情報測定装置1は、同内容の音声案内を音声出力部132から出力させる。つづいて、生体情報測定装置1は、手順(2)において「準備中」との案内文を表示部131に表示させる。また、生体情報測定装置1は、「測定準備中です」との音声案内を音声出力部132から出力させる。
【0089】
つづいて、生体情報測定装置1は、手順(3)において「ビーカの水をゆっくり便器に入れ、測定終了を押してください」との案内文を表示部131に表示させる。また、生体情報測定装置1は、「水を便器に10秒間で一定流量で入れてください。その後測定終了を押してください」との音声案内を音声出力部132から出力させる。
【0090】
つづいて、生体情報測定装置1は、手順(4)において「測定を終了します」との案内文を表示部131に表示させ、同内容の音声案内を音声出力部132から出力させる。そして、生体情報測定装置1は、手順(5)において測定結果である「尿量xxx.xmL」を表示部131に表示させる。
【0091】
このように、生体情報測定装置1は、表示部131に表示される情報や、音声出力部132から出力される音声によって点検者を誘導することで、点検者に対して適切な点検を行わせることができる。
【0092】
通信ケーブル7を介して取得される衛生洗浄装置3の動作状況は、測定部5の制御以外の用途にも用いることができる。たとえば、制御部6は、通信ケーブル7を介して取得される衛生洗浄装置3の動作状況を無線LAN等を介してスマートフォン等の携帯端末に送信することで、携帯端末の所有者に対し、衛生洗浄装置3の使用者の活動状況を把握させることができる(見守り機能)。このように、本開示による大便器ユニットは、生体情報測定装置に限定されない。
【0093】
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1 生体情報測定装置
2 大便器
3 衛生洗浄装置
4 キャビネット部
5 測定部
6 制御部
7 通信ケーブル
8 電源ケーブル
9 給水ホース
15 給水ホース
16 分岐金具
46 プレート
75 ナイロンクランプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12