(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-11
(45)【発行日】2022-04-19
(54)【発明の名称】荷役システム
(51)【国際特許分類】
B66F 9/075 20060101AFI20220412BHJP
B66F 9/24 20060101ALI20220412BHJP
【FI】
B66F9/075 J
B66F9/24 L
(21)【出願番号】P 2021045868
(22)【出願日】2021-03-19
【審査請求日】2021-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000232807
【氏名又は名称】三菱ロジスネクスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺尾 良平
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-143701(JP,A)
【文献】特開2018-147055(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0181823(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0019005(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0410963(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/00- 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納棚に設置され、前記収納棚に隣接する第1通路を撮像し、第1画像を生成する設置カメラと、
前記収納棚に隣接し前記第1通路と交差する第2通路から前記収納棚、前記収納棚に収納された荷およびパレットまたはそのいずれかに向かって投影すべき第2画像を、前記第1画像から抽出する画像抽出部と、
荷役車と、
前記荷役車に設けられ、前記第2画像を前記第2通路から前記収納棚、前記荷および前記パレットまたはそのいずれかに向かって投影し、透過画像を前記収納棚、前記荷および前記パレットまたはそのいずれかに表示させるプロジェクタと、
前記荷役車に設けられ、表示された前記透過画像を撮像し、投影画像を生成する投影画像カメラと、
前記第2画像の各画素の各色成分の各輝度と、前記投影画像の各画素の各色成分の各輝度とに基づいて、前記第2画像の各画素の各色成分の各輝度の補正係数を出力する補正係数出力部と、
前記補正係数に基づいて、前記第2画像の各画素の各色成分の各輝度を補正する補正処理部と、を備え、
前記プロジェクタは、前記補正処理部によって補正された前記第2画像を投影する
ことを特徴とする荷役システム。
【請求項2】
前記補正係数出力部は、前記第2画像の各画素の各色成分の各輝度と、前記投影画像の各画素の各色成分の各輝度とが入力されると、前記第2画像の各画素の各色成分の補正係数を出力するよう学習された補正係数学習済みモデルを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の荷役システム。
【請求項3】
前記荷役車の位置を検出する位置検出部をさらに備え、
前記画像抽出部は、前記荷役車の位置に基づいて、前記第1画像から前記第2画像を抽出する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の荷役システム。
【請求項4】
前記位置検出部は、前記第1画像と前記荷役車の位置とが入力されると、前記第2画像を出力するように学習された画像抽出学習済みモデルを有する。
ことを特徴とする請求項3に記載の荷役システム。
【請求項5】
前記設置カメラおよび前記荷役車と通信可能なサーバをさらに備え、
前記サーバは、前記画像抽出部、前記補正係数出力部および前記補正処理部のいずれかまたは全てを有する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の荷役システム。
【請求項6】
前記荷役車は、前記画像抽出部、前記補正係数出力部および前記補正処理部のいずれかまたは全てを有する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の荷役システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷役車を備えた荷役システムに関する。
【背景技術】
【0002】
フォークリフトなどの荷役車は、収納棚が複数配置されたところで利用されることがある。この荷役車の運転者は、収納棚と収納棚との間の通路から移動するときには、その通路に交差する他の通路を往来する人や他の荷役車と衝突しないように細心の注意を払う必要がある。しかしながら、収納棚および収納棚に載置された荷によって他の通路への視界が遮られており、他の通路を往来する人や荷役車を確認することができない。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1に開示のフォークリフト用安全装置では、フォークリフトに保安ランプを設け、保安ランプが照射するスポット光によってフォークリフトの接近を周辺の作業者に知らせ、荷役作業の安全性を高める。また、特許文献2に開示のフォークリフト安全装置では、音と光によって周辺の作業者に注意を喚起する。
【0004】
しかしながら、上記文献に記載の発明では、注意を喚起することはできても、運転者が走行の安全性を視覚的に確認することまではできなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-149820号公報
【文献】特許第4623631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、収納棚が配置された施設でも、荷役車の運転者が走行の安全性を視覚的に確認することができる荷役システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る荷役システムは、
収納棚に設置され、収納棚に隣接する第1通路を撮像し、第1画像を生成する設置カメラと、
収納棚に隣接し第1通路と交差する第2通路から収納棚、収納棚に収納された荷およびパレットまたはそのいずれかに向かって投影すべき第2画像を、第1画像から抽出する画像抽出部と、
荷役車と、
荷役車に設けられ、第2画像を第2通路から収納棚、荷およびパレットまたはそのいずれかに向かって投影し、透過画像を収納棚、荷およびパレットまたはそのいずれかに表示させるプロジェクタと、
荷役車に設けられ、表示された透過画像を撮像し、投影画像を生成する投影画像カメラと、
第2画像の各画素の各色成分の各輝度と、投影画像の各画素の各色成分の各輝度とに基づいて、第2画像の各画素の各色成分の各輝度の補正係数を出力する補正係数出力部と、
補正係数に基づいて、第2画像の各画素の各色成分の各輝度を補正する補正処理部と、を備え、
プロジェクタは、補正処理部によって補正された第2画像を投影する、ことを特徴とする。
【0008】
上記荷役システムは、例えば、
補正係数出力部が、第2画像の各画素の各色成分の各輝度と、投影画像の各画素の各色成分の各輝度とが入力されると、第2画像の各画素の各色成分の補正係数を出力するよう学習された補正係数学習済みモデルを有する。
【0009】
上記荷役システムは、好ましくは、
荷役車の位置を検出する位置検出部をさらに備え、
画像抽出部が、荷役車の位置に基づいて、第1画像から第2画像を抽出する。
【0010】
上記荷役システムは、例えば、
位置検出部が、第1画像と荷役車の位置とが入力されると、第2画像を出力するように学習された画像抽出学習済みモデルを有する。
【0011】
上記荷役システムは、例えば、
設置カメラおよび荷役車と通信可能なサーバをさらに備え、
サーバが、画像抽出部、補正係数出力部および補正処理部のいずれかまたは全てを有する。
【0012】
上記荷役システムは、例えば、
荷役車が、画像抽出部、補正係数出力部および補正処理部のいずれかまたは全てを有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の荷役車によれば、荷役車の運転者は、収納棚が配置された施設でも、走行の安全性を視覚的に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態に係る荷役システムの概略全体図である。
【
図2】設置カメラが生成した第1画像および画像抽出部が抽出した第2画像を示す図である。
【
図4】
図1に示された制御部の機能ブロック図である。
【
図5】第2画像を投影され透過画像が表示された収納棚を示す図である。
【
図6】修正された第2画像を投影され透過画像が表示された収納棚を示す図である。
【
図7】本発明の別の実施形態に係る荷役システムの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図を参照して、本発明の一実施形態に係る荷役システムSについて説明する。図中のX軸は前後方向を示し、Y軸は、左右方向を示し、Z軸は、上下方向を示している。また、各軸は、互いに直交している。
【0016】
図1は、荷役システムSの概略全体図である。荷役システムSは、収納棚Qと、第1および第2通路と、設置カメラ1と、荷役車Cと、を備えている。
【0017】
収納棚Qは、棚板Qaと棚板Qaを支持するフレームQbとを有する。棚板Qaには、パレットP1が載置され、パレットP1には、荷W1が載置されている。収納棚Qは、例えば、施設内に配置されていてもよい。
【0018】
第1路面R1上の空間が第1通路であり、第2路面R2上の空間が第2通路である。第1および第2通路は、収納棚Qに隔てられ、互いに交差している。
図1に示すように、第1通路では、通行人Mや他の荷役車が通行する通路でもよい。
【0019】
設置カメラ1は、本実施例では、2つのカメラ1a、1bによって構成されており、第1通路に隣接するフレームQbに配置されている。カメラ1a、1bは、第1通路を撮像するとともに第1画像I1a、I1bを生成する。第1画像I1は、第1画像I1a、I1bを含む画像である。
図2は、カメラ1a、1bが生成した第1画像I1a、I1bを示している。本実施形態に係る設置カメラ1は、第1通路全体を撮像するように構成されているが単なる一例であって、例えば、第2通路と交差する交差点から遠く離れた場所を撮像しないよう構成されていてもよい。設置カメラ1によって生成された第1画像I1は、画像抽出部81(
図4参照)に出力される。
【0020】
荷役車Cは、
図1および
図3に示すように、車体2と、運転部3と、荷役装置4と、プロジェクタ6と、投影画像カメラ7と、制御部8と、を備えている。本実施形態では、荷役車Cは、有人のフォークリフトであるが単なる一例であって、例えば、有人無人兼用のフォークリフトであってもよい。
【0021】
車体2は、前後の車輪20と、車体本体21と、車体本体21に設けられ上下に延在する4本のピラー22と、ピラー22上端に設けられ水平に延在するヘッドガード23と、を有する。
【0022】
運転部3は、座席30と、ハンドルやレバーなどを含む操作部31を有している。運転者Dは、座席30に座り操作部31を操作して荷役車Cを運転するとともに荷役装置4を操作する。
【0023】
荷役装置4は、左右一対のマスト40と、キャリッジ42と、バックレスト43と、左右一対のフォーク44と、左右一対のリフトシリンダ45と、を有している。マスト40は、車体2の前方に設けられ上下に延在しており、キャリッジ42は、マスト40に昇降可能に連結されている。バックレスト43およびフォーク44は、キャリッジ42に連結されており、キャリッジ42は、リフトシリンダ45によってマスト40に沿って昇降させられる。
【0024】
荷役装置4は、フォーク44によってパレットP2をすくい上げる。
図1および
図3に示すように、荷役車Cは、パレットP2とともにパレットP2に載置された荷W2を運搬する。
図1に示された荷役車Cは、後方(矢印の方向)に向かって進んでいる。
【0025】
制御部8は、車体本体21内に設けられており、
図4に示すように、車体位置検出部80と、画像抽出部81と、補正係数出力部82と、補正処理部83と、を有する。
【0026】
車体位置検出部80は、荷役車Cの位置を検出する。車体位置検出部80は、公知の技術によって構成されていてもよい。車体位置検出部80は、例えば、屋外では、GPS信号を受信して荷役車Cの位置を検出し、屋内では、相対位置測位、および屋内の所定位置に設けられたマーカを読み取り位置を補正する位置補正方法を利用することにより、荷役車Cの位置を検出してもよい。車体位置検出部80によって検出された荷役車Cの位置は、画像抽出部81に出力される。
【0027】
画像抽出部81は、画像抽出学習済みモデルを有する。画像抽出学習済みモデルは、第1画像I1と、荷役車Cの位置とが入力されると、プロジェクタ6が投影すべき画像(以下、「第2画像」という)I2を出力するよう予め学習させられている。
【0028】
画像抽出学習済みモデルは、例えば、ニューラルネットワークおよびディープラーニングによる教師あり学習によって、学習させられてもよい。具体的には、画像抽出学習済みモデルは、第1画像I1と、荷役車Cの位置とを入力データとし、第2画像I2を出力データとする組み合わせデータを教師データとして渡され、入力データと出力データとの相関関係を予め学習させられてもよい。この教師データとしての第2画像I2は、第2通路を走行中の荷役車Cの運転者Dが収納棚Q、パレットP1および荷W1に投影された第2画像I2を見ると、まるで収納棚Q、パレットP1および荷W1を透視して第1通路を見ているかのように錯覚するよう最適化されて生成されている。この画像抽出学習済みモデルの学習方法は、単なる一例であって、これに限定されるものではない。
図2は、画像抽出部81によって抽出された第2画像I2を示している。
【0029】
図3に示すように、プロジェクタ6は、ヘッドガードの下面に設けられており、
図1に示すように、第2画像I2を収納棚Q、パレットP1および荷W1に向かって投影し、透過画像I3を収納棚Q、パレットP1および荷W1に表示させる。なお、プロジェクタ6の位置は、単なる一例であって、収納棚Q、パレットP1および荷W1に向かって第2画像I2を適切に投影することができ、かつ、運転者Dや車体2が影となって投影を妨害される位置でなければ、特に限定されない。
【0030】
図5に示すように、収納棚Q、パレットP1および荷W1に表示された透過画像I3は、第2画像I2と見た目上の色彩が異なる。これは、投影面が白一色のスクリーンとは異なることから投影面の反射特性が一定でないことや投影面自体の色の影響を受けているからである。また、収納棚Q、パレットP1および荷W1は、汚れや剥がれが発生している場合があり、この場合にも透過画像I3の一部は、汚れや剥がれが発生している部分に表示される色がその他の面と異なって表示される。
【0031】
投影画像カメラ7は、ヘッドガード23の下面においてプロジェクタ6に隣接して設けられており、収納棚Q、パレットP1および荷W1に表示された透過画像I3を撮像し、投影画像I4を生成する。投影画像カメラ7の位置は、単なる一例であってこれに限定されない。投影画像I4は、補正係数出力部82に出力される。
【0032】
補正係数出力部82は、第2画像I2の各画素の各色成分の各輝度と、投影画像I4の各画素の各色成分の各輝度とに基づいて、第2画像I2の各画素の各色成分の各輝度の補正係数を出力する。本実施形態に係る補正係数出力部82は、補正係数学習済みモデルを有している。出力された第2画像I2の各画素の各色成分の各輝度の補正係数は、補正処理部83に出力される。
【0033】
補正係数学習済みモデルは、第2画像I2の各画素の各色成分の各輝度と、投影画像I4の各画素の各色成分の各輝度とが入力されると、第2画像I2の各画素の各色成分の各画素の補正係数を出力するよう予め学習させられている。補正係数学習済みモデルは、例えば、ニューラルネットワークおよびディープラーニングによる教師あり学習によって、学習させられてもよい。この場合、例えば、補正係数学習済みモデルは、投影画像I4の各画素の各色成分の各輝度と、第2画像I2の各画素の各色成分の各輝度との組み合わせを教師データとしてその相関関係を学習させられてもよい。
【0034】
補正処理部83は、補正係数出力部82から入力された補正係数に基づいて、第2画像I2の各画素の各色成分の各輝度を補正する。各画素の各色成分の各輝度が補正された第2画像I2は、プロジェクタ6に出力される。
【0035】
プロジェクタ6は、補正処理部83によって補正された第2画像I2をあらためて収納棚Q、パレットP1および荷W1に投影する。収納棚Q、パレットP1および荷W1に表示された透過画像I3は、再び投影画像カメラ7によって撮像され、投影画像I4が生成される。さらに、補正係数出力部82によってこの投影画像I4に対応する補正係数が出力され、補正処理部83によって第2画像I2の各輝度が補正されプロジェクタ6に出力される。これら工程が繰り返されることにより、
図6に示すように、より適切な透過画像I3が収納棚Q、パレットP1および荷W1に表示される。これにより、運転者Dは、第2通路から第1通路を視覚的に確認できるので、収納棚Qが配置された施設でも走行の安全性を視覚的に確認することができる。
【0036】
以上、本発明の一実施形態に係る荷役システムSについて説明したが、本発明に係る荷役システムSは、これに限定されるものではない。例えば、本発明に係る荷役システムは、以下の変形例によって実施されてもよい。
【0037】
・補正係数出力部82は、例えば、収納棚Q、パレットP1および荷W1に対するプロジェクタ6の配光特性を取得し、この配光特性を用いて補正係数を出力してもよい。具体的には、制御部8は、配光特性を取得する配光特性取得部をさらに有する。プロジェクタ6は、第2画像I2を投影する前に1色からなる基準画像を収納棚Q、パレットP1および荷W1に投影し、投影画像カメラ7は、この基準画像を撮像して投影画像I4を生成し、配光特性取得部に出力する。配光特性取得部は、投影画像I4の各画素の各色成分の各輝度を解析して正規化し、収納棚Q、パレットP1および荷W1に対するプロジェクタ6の色成分ごとの配光特性を示す配向分布を作成する。補正係数出力部82は、配光分布を用いて補正係数を出力する。これにより、収納棚Q、パレットP1および荷W1の態様に適応された補正係数が出力される。
【0038】
・荷役車Cは、上記フォークリフトに限定されない。例えば、荷役車Cは、リーチ式フォークリフト、またはラムやスプレッダなどのアタッチメントが装備された荷役車でもよい。
【0039】
・設置カメラ1が有するカメラの数、プロジェクタ6が有するプロジェクタの数、投影画像カメラ7が有するカメラの数は、特に限定されない。設置カメラ1、プロジェクタ6および投影画像カメラ7はそれぞれ、複数のカメラによって撮像したり、複数のプロジェクタによって投影してもよい。
【0040】
・荷役システムSは、設置カメラ1および荷役車Cと有線または無線で通信可能なサーバ100をさらに備え、サーバ100は、画像抽出部81、補正係数出力部82および補正処理部83のいずれかまたは全てを有してもよい。
図7に示すように、サーバ100が画像抽出部81、補正係数出力部82および補正処理部83のすべてを有する場合、設置カメラ1によって生成された第1画像I1は、サーバ100の画像抽出部81に出力され、サーバ100の画像抽出部81から抽出された第2画像I2は、荷役車Cのプロジェクタ6に出力される。そして、投影画像カメラ7によって生成された投影画像I4は、サーバ100の補正係数出力部82に出力され、サーバ100の補正処理部83によって補正された第2画像I2が荷役車Cのプロジェクタ6に出力される。この場合、荷役車Cは、画像抽出部81、補正係数出力部82および補正処理部83を備えなくてもよい。
【符号の説明】
【0041】
C 荷役車
D 運転者
W1、W2 荷
P1、P2 パレット
R1 第1路面
R2 第2路面
I1 第1画像
I2 第2画像
I3 透過画像
1 設置カメラ
2 車体
20 車輪
21 車体本体
22 ピラー
23 ヘッドガード
3 運転部
30 座席
31 操作部
4 荷役装置
40 マスト
42 キャリッジ
43 バックレスト
44 フォーク
45 リフトシリンダ
6 プロジェクタ
7 投影画像カメラ
8 制御部
80 車両位置検出部
81 画像抽出部
82 補正係数出力部
83 補正処理部
【要約】
【課題】収納棚が配置された施設でも、荷役車の運転者が走行の安全性を視覚的に確認することができる荷役システムを提供する。
【解決手段】荷役システムSは、設置カメラ1と、荷役車Cと、を備える。設置カメラ1は、第1路面R1上の第1通路を撮像し、第1画像を生成する。荷役車Cは、第1画像から第2画像を抽出する画像抽出部と、第2画像を収納棚Qに投影し透過画像I3を表示させるプロジェクタと、収納棚Qに表示された透過画像I3から投影画像I4を生成する投影画像カメラと、第2画像の各画素の各色成分の各輝度と、投影画像I4の各画素の各色成分の各輝度とに基づいて、第2画像の各画素の各色成分の各輝度の補正係数を出力する補正係数出力部と、補正係数に基づいて第2画像の各画素の各色成分の各輝度を補正する補正処理部と、を備える。プロジェクタは、補正処理部によって補正された第2画像を収納棚Qに向かってあらためて投影する。
【選択図】
図1