(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-11
(45)【発行日】2022-04-19
(54)【発明の名称】無線通信システムにおけるチャンネル状態報告のための方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20220412BHJP
H04B 7/0417 20170101ALI20220412BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20220412BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20220412BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220412BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04L27/26 113
H04B7/0417
H04B7/06 956
H04W24/10
H04W72/04 136
(21)【出願番号】P 2019507788
(86)(22)【出願日】2017-08-10
(86)【国際出願番号】 KR2017008667
(87)【国際公開番号】W WO2018030804
(87)【国際公開日】2018-02-15
【審査請求日】2019-03-12
【審判番号】
【審判請求日】2020-12-08
(32)【優先日】2016-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(72)【発明者】
【氏名】ヨム クニル
(72)【発明者】
【氏名】カン チウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム キチュン
(72)【発明者】
【氏名】イ ヨンチョン
【合議体】
【審判長】伊藤 隆夫
【審判官】丸山 高政
【審判官】佐藤 智康
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-534396(JP,A)
【文献】特開2015-92716(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L
H04B
H04W
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて、チャンネル状態情報-参照信号(channel state information-reference signal;CSI-RS)に基づいてチャンネル状態を報告する方法であって、
複数のCSI
-RS設定を受信するステップであって、前記複数のCSI
-SR設定のそれぞれは、
周期及び対応するCSI-RSが送信されるサブフレームの数についての情報を含む、ステップと、
前記複数のCSI
-RS設定の中の、第1の
周期と
サブフレームの第1の
数についての情報を含む、第1のCSI
-RS設定を決定するために前記複数のCSI-RS設定に対する
CSIステージトリガを受信するステップと、
前記
CSIステージトリガは、(i)デジタルビーム選択,(ii)部分帯域選択及び(iii)CSIトラッキングの一つを示すステージインデックスを含み、
前記
サブフレームの第1の
数についての前記CSI-RSを受信するステップと、
前記
CSIステージトリ
ガに基づいて決定された前記第1のCSI
-RS設定にしたがって、前記第1の
周期で前記
サブフレームの第1の
数に対するCSI報告を送信するステップとを含
み、
前記CSI報告は
、前記
CSIステージトリ
ガのステージインデックスに
基づいた
(i)前記デジタルビーム選択,(ii)前記部分帯域選択及び(iii)前記CSIトラッキングの一つについての情報を含む、方法。
【請求項2】
前記CSI報告は、同じ上りリンクリソース上の前記第1の
周期で送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記CSI報告は、物理上りリンク制御チャネルで送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のCSI
-RS設定のそれぞれは、単一ニューマロロジー(numerology)で設定された周波数帯域を占める部分帯域に関連し、帯域幅又は周波数位置についての情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のCSI
-RS設定のそれぞれは、複数の部分帯域に対する設定を含み、前記複数の部分帯域のそれぞれは、一つの送信ブロックが送信される周波数帯域である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
複数の部分帯域に対する設定を含む前記第1のCSI
-RS設定に基づいて、前記複数の部分帯域の少なくとも一部は、互いに重なっている、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の部分帯域の少なくとも一部は、時分割多重化される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記送信されたCSI報告は、前記CSI報告に関連した前記複数の部分帯域のそれぞれから独立に導出されたCSIを含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項9】
前記CSI
-RS設定に関連した部分帯域に関連する前記複数のCSI設定のそれぞれは、上位層シグナリングにより受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
無線通信システムにおいて、チャンネル状態情報-参照信号(channel state information-reference signal;CSI-RS)に基づいて、チャンネル状態を報告する端末であって、
送信機と、受信機と、
前記送信機及び受信機を制御するプロセッサーを含み、
前記プロセッサーは、
複数のCSI
-RS設定を受信し、前記複数のCSI-RS設定のそれぞれは
周期及び対応するCSI-RSが送信されるサブフレームの数についての情報を含み、前記複数のCSI
-RS設定の中の、第1の
周と
サブフレームの第1
の数についての情報を含む、
前記サブフレームの第1の数に対するCSI報告を送信し、第1のCSI-RS設定を決定するために前記複数のCSI
-RS設定に対する
CSIステージトリ
ガを受信し、
前記
サブフレームの第1の
数についての前記CSI-RSを受信し、
前記
CSIステージトリ
ガに基づいて決定された前記第1のCSI
-RS設定にしたがって、前記第1の
周期での前記
サブフレームの第1の
数に対するCSI報告を送信し、
前記
CSIステージトリガは、(i)デジタルビーム選択,(ii)部分帯域選択及び(iii)CSIトラッキングの一つを示すステージインデックスを含み、
前記CSI報告は、前記
CSIステージトリガの
前記ステージインデックスに基づい
た(i)前記デジタルビーム選択,(ii)前記部分帯域選択及び(iii)前記CSIトラッキングの一つについての情報を含む、端末。
【請求項11】
前記CSI報告は、同じ上りリンクリソースで前記第1の
周期で送信される、請求項10に記載の端末。
【請求項12】
前記CSI報告は、物理上りリンク制御チャネルで送信される、請求項10に記載の端末。
【請求項13】
前記複数のCSI
-RS設定のそれぞれは、単一ニューマロロジー(numerology)で設定された周波数帯域を占める部分帯域に関連し、帯域幅又は周波数位置についての情報を含む、請求項10に記載の端末。
【請求項14】
前記複数のCSI
-RS設定のそれぞれは、複数の部分帯域に対する設定を含み、前記複数の部分帯域のそれぞれは、一つの送信ブロックが送信される周波数帯域である、請求項13に記載の端末。
【請求項15】
複数の部分帯域に対する設定を含む前記第1の
CSI-RS設定に基づいて、前記複数の部分帯域の少なくとも一部は、互いに重なっている、請求項10に記載の端末。
【請求項16】
前記複数の部分帯域の少なくとも一部は時分割多重化される、請求項15に記載の端末。
【請求項17】
前記送信されたCSI報告は、前記CSI報告に関連した前記複数の部分帯域のそれぞれから独立に導出されたCSIを含む、請求項15に記載の端末。
【請求項18】
前記CSI
-RS設定に関連した部分帯域に関連する前記複数のCSI
-RS設定のそれぞれは、上位層シグナリングにより受信される、請求項10に記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関し、詳細には、チャンネル状態報告のための方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
より多くの通信機器が、より大きい通信容量を求めるにつれて、従来の無線接続技術(radio access technology;RAT)に比べて向上したモバイル広帯域通信の必要性が台頭している。また、複数の機器及びモノを連結して、いつでもどこでも様々なサービスを提供する大規模(massive)MTC(Machine Type Communications)も次世代通信において考慮する重要イシュの1つである。のみならず、信頼度(reliability)及びレイテンシ(latency)に敏感なサービスを考慮した通信システムデザインが論議されている。このように、eMBB(enhanced mobile broadband communication)、大規模MTC(massive MTC;mMTC)、URLLC(ultra-reliable and low latency communication)などを考慮した次世代RATの導入が論議されており、本発明では、便宜のために、当該技術を新ラット(New RAT)と称する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、チャンネル状態報告のための方法を提案しようとする。詳しくは、CSI-RSベースのチャンネル状態報告のための方法を提案しようとする。
【0004】
本発明で遂げようとする技術的課題は以上で言及した事項に限定されず、言及していない別の技術的課題は、以下に説明する本発明の実施例から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施例による無線通信システムにおいて、チャンネル状態情報-参照信号(channel state information-reference signal;CSI-RS)ベースのチャンネル状態報告方法であって、単一ニューマロロジー(numerology)で設定された周波数帯域を占める部分帯域に対するCSI-RS設定を受信するステップと、CSI-RS設定に複数の部分帯域に対するCSI-RS設定が含まれる場合、複数の部分帯域のそれぞれは互いに異なるニューマロロジーで設定され、部分帯域に対するCSI-RS設定に従って、部分帯域で送信されるCSI-RSから導出されたCSI情報を送信するステップを含んでもよい。
【0006】
追加又は代案として、部分帯域に対するCSI-RS設定は、帯域幅情報又は周波数位置に関する情報を含んでもよい。
【0007】
追加又は代案として、複数の部分帯域のそれぞれは、1つの送信ブロック(transport block)が送信される周波数帯域であってもよい。
【0008】
追加又は代案として、CSI-RS設定に複数の部分帯域に対するCSI-RS設定が含まれる場合、複数の部分帯域のうち少なくとも一部は互いに重なってもよい。
【0009】
追加又は代案として、複数の部分帯域のうち少なくとも一部は、互いに時間分割多重化(time division mupltiplexing)されてもよい。
【0010】
追加又は代案として、送信されるCSI情報は、複数の部分帯域のそれぞれにおいて独立して導出されたCSIを含んでもよい。
【0011】
追加又は代案として、部分帯域に対するCSI-RS設定は、上位層シグナリングを介して受信されてもよい。
【0012】
本発明の別の一実施例による無線通信システムにおいて、チャンネル状態情報-参照信号(channel state information-reference signal;CSI-RS)ベースのチャンネル状態報告を行う端末であって、送信機と、受信機と、送信機及び受信機を制御するように構成されたプロセッサーを含み、プロセッサーは単一ニューマロロジー(numerology)で設定された周波数帯域を占める部分帯域に対するCSI-RS設定を受信して、CSI-RS設定に複数の部分帯域に対するCSI-RS設定が含まれる場合、複数の部分帯域のそれぞれは互いに異なるニューマロロジーで設定され、部分帯域に対するCSI-RS設定に従って、部分帯域で送信されるCSI-RSから導出されたCSI情報を送信するように構成されてもよい。
【0013】
追加又は代案として、部分帯域に対するCSI-RS設定は、帯域幅情報又は周波数位置に関する情報を含んでもよい。
【0014】
追加又は代案として、複数の部分帯域のそれぞれは、1つの送信ブロック(transport block)が送信される周波数帯域であってもよい。
【0015】
追加又は代案として、CSI-RS設定に複数の部分帯域に対するCSI-RS設定が含まれる場合、複数の部分帯域のうち少なくとも一部は互いに重なってもよい。
【0016】
追加又は代案として、複数の部分帯域のうち少なくとも一部は、互いに時間分割多重化(time division mupltiplexing)されてもよい。
【0017】
追加又は代案として、送信されるCSI情報は、複数の部分帯域のそれぞれにおいて独立して導出されたCSIを含んでもよい。
【0018】
追加又は代案として、部分帯域に対するCSI-RS設定は、上位層シグナリングを介して受信されてもよい。
【0019】
上述した本発明の様態は、本発明の好適な実施例の一部に過ぎず、本願発明の技術的特徴が反映された様々な実施例が、当該技術の分野における通常の知識を有する者にとって、以下に詳述する本発明の詳細な説明に基づいて導出され理解され得るだろう。
【発明の効果】
【0020】
本発明の実施例によれば、チャンネル状態報告を効率的に処理することができる。
【0021】
本発明から得られる効果は以上で言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、以下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
以下に添付する図面は、本発明に関する理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれるものであり、本発明に関する実施例を提供し、詳細な説明と共に本発明の技術的思想を説明する。
【
図1】無線通信システムにおいて用いられる無線フレーム構造の一例を示す図である。
【
図2】無線通信システムにおいて、下りリンク/上りリンク(DL/UL)スロット構造の一例を示す図である。
【
図3】3GPP LTE/LTE-Aシステムにおいて用いられる下りリンク(downlink,DL)サブフレームの構造を例示する図である。
【
図4】3GPP LTE/LTE-Aシステムにおいて用いられる上りリンク(uplink,UL)サブフレームの構造を例示する図である。
【
図5】システム帯域幅、部分帯域(partial band)、副帯域(subband)の関係を示す図である。
【
図6】CSIステージトリガと非周期的CSI-RS送信との間隔を示す図である。
【
図7】CSIステージトリガと非周期的CSI-RS送信との間隔を示す図である。
【
図8】CSIステージトリガと非周期的CSI-RS送信との間隔を示す図である。
【
図9】CSIステージトリガと非周期的CSI-RS送信との間隔を示す図である。
【
図10】CSIステージトリガと非周期的CSI-RS送信との間隔を示す図である。
【
図11】CSIステージトリガと非周期的CSI-RS送信との間隔を示す図である。
【
図12】CSIステージトリガと非周期的CSI-RS送信との間隔を示す図である。
【
図13】CSIステージトリガと非周期的CSI-RS送信との間隔を示す図である。
【
図14】CSIステージトリガとCSIフィードバックとの間隔を示す図である。
【
図15】CSIステージトリガとCSIフィードバックとの間隔を示す図である。
【
図16】CSIステージトリガとCSIフィードバックとの間隔を示す図である。
【
図17】CSIステージトリガとCSIフィードバックとの間隔を示す図である。
【
図18】CSIステージトリガとCSIフィードバックとの間隔を示す図である。
【
図19】CSIステージトリガと非周期的CSI-RS送信とCSIフィードバックとの間隔を示す図である。
【
図20】CSIステージトリガと非周期的CSI-RS送信とCSIフィードバックとの間隔を示す図である。
【
図21】CSIステージトリガと非周期的CSI-RS送信とCSIフィードバックとの間隔を示す図である。
【
図22】本発明の一実施例による端末の動作を示す図である。
【
図23】本発明の実施例を具現するための装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る好適な実施の形態を、添付の図面を参照して詳しく説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのものであり、本発明が実施し得る唯一の実施の形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者にとってはこのような具体的な細部事項なしにも本発明を実施できることは明らかである。
【0024】
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置を省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示すことができる。また、本明細書全体にわたって同一の構成要素については、同一の図面符号を付して説明する。
【0025】
本発明において、ユーザ機器(user equipment,UE)は、固定していても、移動性を有していてもよいもので、基地局(base station,BS)と通信してユーザデータ及び/又は各種制御情報を送受信する各種機器を含む。UEを、端末(Terminal Equipment)、MS(Mobile Station)、MT(Mobile Terminal)、UT(User Terminal)、SS(Subscribe Station)、無線機器(wireless device)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)などと呼ぶこともできる。また、本発明において、BSは一般に、UE及び/又は他のBSと通信する固定局(fixed station)を意味し、UE及び他のBSと通信して各種データ及び制御情報を交換する。BSを、ABS(Advanced Base Station)、NB(Node-B)、eNB(evolved-NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)、PS(Processing Server)、送信ポイント(transmission point;TP)などと呼ぶこともできる。以下の本発明に関する説明では、BSをeNBと総称する。
【0026】
本発明でいうノード(node)とは、ユーザ機器と通信して無線信号を送信/受信できる固定した地点(point)を指す。様々な形態のeNBをその名称にかかわらずノードとして用いることができる。例えば、BS、NB、eNB、ピコ-セルeNB(PeNB)、ホームeNB(HeNB)、リレー、リピータなどをノードとすることができる。また、ノードは、eNBでなくてもよい。例えば、無線リモートヘッド(radio remote head,RRH)、無線リモートユニット(radio remote unit,RRU)であってもよい。RRH、RRUなどは一般にeNBの電力レベル(power level)よりも低い電力レベルを有する。RRH或いはRRU(以下、RRH/RRU)は一般に、光ケーブルなどの専用回線(dedicated line)でeNBに接続されており、よって、一般に無線回線で接続されているeNBによる協調通信に比べて、RRH/RRUとeNBによる協調通信を円滑に行うことができる。1つのノードには少なくとも1つのアンテナが設置される。このアンテナは、物理アンテナを意味することもでき、アンテナポート、仮想アンテナ、又はアンテナグループを意味することもできる。ノードは、ポイント(point)と呼ばれることもある。アンテナが基地局に集中して位置して1つのeNBコントローラ(controller)によって制御される既存の(conventional)中央集中型アンテナシステム(centralized antenna system,CAS)(すなわち、単一ノードシステム)と違い、多重ノードシステムにおいて複数のノードは一般に一定間隔以上で離れて位置する。これらの複数のノードは、各ノードの動作を制御したり、各ノードを通して送/受信されるデータをスケジューリング(scheduling)する1つ以上のeNB或いはeNBコントローラによって管理することができる。各ノードは、当該ノードを管理するeNB或いはeNBコントローラとケーブル(cable)或いは専用回線(dedicated line)で接続することができる。多重ノードシステムにおいて、複数のノードへの/からの信号送信/受信には、同一のセル識別子(identity,ID)が用いられてもよく、異なるセルIDが用いられてもよい。複数のノードが同一のセルIDを有すると、これら複数のノードのそれぞれは、1つのセルにおける一部のアンテナ集団のように動作する。多重ノードシステムにおいてノードが互いに異なるセルIDを有すると、このような多重ノードシステムを多重セル(例えば、マクロ-セル/フェムト-セル/ピコ-セル)システムと見なすことができる。複数のノードのそれぞれが形成した多重セルがカバレッジによってオーバーレイする形態で構成されると、これらの多重セルが形成したネットワークを特に多重-階層(multi-tier)ネットワークと呼ぶ。RRH/RRUのセルIDとeNBのセルIDは同一であっても、異なってもよい。RRH/RRUとeNBが互いに異なるセルIDを用いる場合、RRH/RRUとeNBはいずれも独立した基地局として動作する。
【0027】
以下に説明する本発明の多重ノードシステムにおいて、複数のノードに接続した1つ以上のeNB或いはeNBコントローラが、前記複数のノードの一部又は全てを介してUEに同時に信号を送信或いは受信するように前記複数のノードを制御することができる。各ノードの実体、各ノードの具現の形態などによって、多重ノードシステム間には差異点があるが、複数のノードが共に所定時間-周波数リソース上でUEに通信サービスを提供するために参加するという点で、これらの多重ノードシステムは単一ノードシステム(例えば、CAS、従来のMIMOシステム、従来の中継システム、従来のリピータシステムなど)とは異なる。そのため、複数のノードの一部又は全てを用いてデータ協調送信を行う方法に関する本発明の実施例は、種々の多重ノードシステムに適用可能である。例えば、ノードとは、通常、他のノードと一定間隔以上離れて位置しているアンテナグループを指すが、後述する本発明の実施例は、ノードが間隔にかかわらずに任意のアンテナグループを意味する場合にも適用可能である。例えば、X-pol(Cross polarized)アンテナを備えたeNBの場合、該eNBが、H-polアンテナで構成されたノードとV-polアンテナで構成されたノードを制御すると見なし、本発明の実施例を適用することができる。
【0028】
複数の送信(Tx)/受信(Rx)ノードを介して信号を送信/受信したり、複数の送信/受信ノードから選択された少なくとも1つのノードを介して信号を送信/受信したり、下りリンク信号を送信するノードと上りリンク信号を受信するノードとを別にし得る通信技法を、多重-eNB MIMO又はCoMP(Coordinated Multi-Point TX/RX)という。このようなノード間協調通信のうち、協調送信技法は、JP(joint processing)とスケジューリング協調(scheduling coordination)とに区別できる。前者はJT(joint transmission)/JR(joint reception)とDPS(dynamic point selection)とに区別し、後者はCS(coordinated scheduling)とCB(coordinated beamforming)とに区別できる。DPSは、DCS(dynamic cell selection)と呼ぶこともできる。他の協調通信技法に比べて、ノード間協調通信技法のうちJPを行うとき、より様々な通信環境を形成することができる。JPにおいて、JTは、複数のノードが同一のストリームをUEに送信する通信技法をいい、JRは、複数のノードが同一のストリームをUEから受信する通信技法をいう。当該UE/eNBは、前記複数のノードから受信した信号を合成して前記ストリームを復元する。JT/JRでは、同一のストリームが複数のノードから/に送信されるため、送信ダイバーシティ(diversity)によって信号送信の信頼度を向上させることができる。JPのDPSは、複数のノードから特定規則によって選択された1つのノードを介して信号が送信/受信される通信技法をいう。DPSでは、通常、UEとノード間のチャンネル状態の良いノードが通信ノードとして選択されるはずであるため、信号送信の信頼度を向上させることができる。
【0029】
本発明でいうセル(cell)とは、1つ以上のノードが通信サービスを提供する一定の地理的領域をいう。そのため、本発明で特定セルと通信するということは、特定セルに通信サービスを提供するeNB或いはノードと通信することを意味できる。また、特定セルの下りリンク/上りリンク信号は、該特定セルに通信サービスを提供するeNB或いはノードからの/への下りリンク/上りリンク信号を意味する。UEに上り/下りリンク通信サービスを提供するセルを特にサービングセル(serving cell)という。また、特定セルのチャンネル状態/品質は、該特定セルに通信サービスを提供するeNB或いはノードとUE間に形成されたチャンネル或いは通信リンクのチャンネル状態/品質を意味する。3GPP LET-Aベースのシステムにおいて、UEは、特定ノードからの下りリンクチャンネル状態を、前記特定ノードのアンテナポートが前記特定ノードに割り当てられたチャンネルCSI-RS(Channel State Information Reference Signal)リソース上で送信するCSI-RSを用いて測定することができる。一般に、隣接したノードは、互いに直交するCSI-RSリソース上で該当のCSI-RSリソースを送信する。CSI-RSリソースが直交するということは、CSI-RSを運ぶシンボル及び副搬送波を特定するCSI-RSリソース構成(resource configuration)、サブフレームオフセット(offset)及び送信周期(transmission period)などによってCSI-RSが割り当てられたサブフレームを特定するサブフレーム構成(subframe configuration)、CSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つが互いに異なることを意味する。
【0030】
本発明において、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)/PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)/PHICH(Physical Hybrid automatic retransmit request Indicator CHannel)/PDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)はそれぞれ、DCI(Downlink Control Information)/CFI(Control Format Indicator)/下りリンクACK/NACK(ACKnowlegement/Negative ACK)/下りリンクデータを運ぶ時間-周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。また、PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)/PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)/PRACH(Physical Random Access CHannel)はそれぞれ、UCI(Uplink Control Information)/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を運ぶ時間-周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。本発明では、特に、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHに割り当てられたり、又はそれに属した時間-周波数リソース或いはリソース要素(Resource Element,RE)をそれぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACH RE又はPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHリソースと呼ぶ。以下でユーザ機器がPUCCH/PUSCH/PRACHを送信するという表現は、それぞれ、PUSCH/PUCCH/PRACH上で或いは介して上りリンク制御情報/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を送信するという表現と同じ意味で使われる。また、eNBがPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCHを送信するという表現は、それぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH上で或いは介して下りリンクデータ/制御情報を送信するという表現と同じ意味で使われる。
【0031】
図1は、無線通信システムで用いられる無線フレーム構造の一例を示す図である。特に、
図1(a)は、3GPP LET/LET-Aシステムで用いられる周波数分割デュプレックス(frequency division duplex,FDD)用フレーム構造を示しており、
図1(b)は、3GPP LET/LET-Aシステムで用いられる時間分割デュプレックス(time division duplex,TDD)用フレーム構造を示している。
【0032】
図1を参照すると、3GPP LET/LET-Aシステムで用いられる無線フレームは、10ms(307200Ts)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレーム(subframe,SF)で構成される。1無線フレームにおける10個のサブフレームにはそれぞれ番号を与えることができる。ここで、Tsは、サンプリング時間を表し、Ts=1/(2048*15kHz)で表示される。それぞれのサブフレームは、1msの長さを有し、2個のスロットで構成される。1無線フレームにおいて20個のスロットには0から19までの番号を順次与えることができる。それぞれのスロットは0.5msの長さを有する。1サブフレームを送信するための時間は、送信時間間隔(transmission time interval,TTI)と定義される。時間リソースは、無線フレーム番号(或いは、無線フレームインデックスともいう)、サブフレーム番号(或いは、サブフレームインデックスともいう)、スロット番号(或いは、スロットインデックスともいう)などによって区別することができる。
【0033】
無線フレームは、デュプレックス(duplex)技法によって別々に構成(configure)することができる。例えば、FDDにおいて、下りリンク送信及び上りリンク送信は周波数によって区別されるため、無線フレームは特定周波数帯域に対して下りリンクサブフレーム又は上りリンクサブフレームのいずれか1つのみを含む。TDDでは下りリンク送信及び上りリンク送信が時間によって区別されるため、特定周波数帯域に対して無線フレームは下りリンクサブフレームも上りリンクサブフレームも含む。
【0034】
表1は、TDDで、無線フレームにおけるサブフレームのDL-UL構成(configuration)を例示するものである。
【0035】
【0036】
表1で、Dは下りリンクサブフレームを、Uは上りリンクサブフレームを、Sは特異(special)サブフレームを表す。特異サブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot TimeSlot)、GP(Guard Period)、UpPTS(Uplink Pilot TimeSlot)の3つのフィールドを含む。DwPTSは、下りリンク送信のために留保される時間区間であり、UpPTSは上りリンク送信のために留保される時間区間である。表2は、特異サブフレーム構成(configuration)を例示するものである。
【0037】
【0038】
図2は、無線通信システムにおいて下りリンク/上りリンク(DL/UL)スロット構造の一例を示す図である。特に、
図2は、3GPP LET/LET-Aシステムのリソース格子(resource grid)の構造を示す。アンテナポート当たりに1個のリソース格子がある。
【0039】
図2を参照すると、スロットは、時間ドメインで複数のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルを含み、周波数ドメインで複数のリソースブロック(resource block,RB)を含む。OFDMシンボルは、1シンボル区間を意味することもある。
図2を参照すると、各スロットで送信される信号は、
個の副搬送波(subcarrier)と
個のOFDMシンボルとで構成されるリソース格子(resource grid)と表現することができる。ここで、
は、下りリンクスロットにおけるリソースブロック(resource block,RB)の個数を表し、
は、ULスロットにおけるRBの個数を表す。
と
は、DL送信帯域幅とUL送信帯域幅にそれぞれ依存する。
は、下りリンクスロットにおけるOFDMシンボルの個数を表し、
は、ULスロットにおけるOFDMシンボルの個数を表す。
は、1つのRBを構成する副搬送波の個数を表す。
【0040】
OFDMシンボルは、多重接続方式によって、OFDMシンボル、SC-FDM(Single Carrier Frequency Division Multiplexing)シンボルなどと呼ぶことができる。1つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、チャンネル帯域幅、CP(cyclic prefix)長によって様々に変更可能である。例えば、正規(normal)CPの場合は、1つのスロットが7個のOFDMシンボルを含むが、拡張(extended)CPの場合は、1つのスロットが6個のOFDMシンボルを含む。
図2では、説明の便宜のために、1つのスロットが7OFDMシンボルで構成されるサブフレームを例示するが、本発明の実施例は、その他の個数のOFDMシンボルを有するサブフレームにも同様の方式で適用されてもよい。
図2を参照すると、各OFDMシンボルは、周波数ドメインで、
個の副搬送波を含む。副搬送波の類型は、データ送信のためのデータ副搬送波、参照信号(reference signal)の送信のための参照信号副搬送波、ガードバンド(guard band)及び直流(Direct Current,DC)成分のためのヌル(null)副搬送波に分類することができる。DC成分のためのヌル副搬送波は、未使用のまま残される副搬送波であり、OFDM信号生成過程或いは周波数上り変換過程で搬送波周波数(carrier frequency,f0)にマッピング(mapping)される。搬送波周波数は中心周波数(center frequency)と呼ばれることもある。
【0041】
1 RBは、時間ドメインで
個(例えば、7個)の連続するOFDMシンボルと定義され、周波数ドメインで
個(例えば、12個)の連続する副搬送波と定義される。参考として、1つのOFDMシンボルと1つの副搬送波で構成されたリソースをリソース要素(resource element,RE)或いはトーン(tone)という。したがって、1つのRBは、
個のリソース要素で構成される。リソース格子における各リソース要素は、1つのスロットにおけるインデックス対(k,1)によって固有に定義できる。kは、周波数ドメインで0から
まで与えられるインデックスであり、lは、時間ドメインで0から
まで与えられるインデックスである。
【0042】
1サブフレームにおいて
個の連続した同一副搬送波を占有しながら、当該サブフレームにおける2個のスロットのそれぞれに1個ずつ位置する2個のRBを物理リソースブロック(physical resource block,PRB)対(pair)という。PRB対を構成する2個のRBは、同一のPRB番号(或いは、PRBインデックス(index)ともいう)を有する。VRBは、リソース割り当てのために導入された一種の論理的リソース割り当て単位である。VRBはPRBと同じサイズを有する。VRBをPRBにマッピングする方式によって、VRBは、局部(localized)タイプのVRBと分散(distributed)タイプのVRBとに区別される。局部タイプのVRBはPRBに直接マッピングされて、VRB番号(VRBインデックスともいう)がPRB番号に直接対応する。すなわち、n
PRB=n
VRBとなる。局部タイプのVRBには0から
順に番号が与えられ、
である。したがって、局部マッピング方式によれば、同一のVRB番号を有するVRBが1番目のスロットと2番目のスロットにおいて、同一PRB番号のPRBにマッピングされる。一方、分散タイプのVRBはインターリービングを経てPRBにマッピングされる。そのため、同一のVRB番号を有する分散タイプのVRBは、1番目のスロットと2番目のスロットにおいて互いに異なる番号のPRBにマッピングされることがある。サブフレームの2つのスロットに1個ずつ位置し、同一のVRB番号を有する2個のPRBをVRB対と称する。
【0043】
図3は、3GPP LET/LET-Aシステムで用いられる下りリンク(downlink,DL)サブフレーム構造を例示する図である。
【0044】
図3を参照すると、DLサブフレームは、時間ドメインで制御領域(control region)とデータ領域(data region)とに区別される。
図3を参照すると、サブフレームの第1のスロットで先頭部における最大3(或いは4)個のOFDMシンボルは、制御チャンネルが割り当てられる制御領域(control region)に対応する。以下、DLサブフレームでPDCCH送信に利用可能なリソース領域(resource region)をPDCCH領域と称する。制御領域に用いられるOFDMシンボル以外のOFDMシンボルは、PDSCH(Physical Downlink Shared CHancel)が割り当てられるデータ領域(data region)に該当する。以下、DLサブフレームでPDSCH送信に利用可能なリソース領域をPDSCH領域と称する。3GPP LETで用いられるDL制御チャンネルの例としては、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PHICH(Physical hybrid ARQ indicator Channel)などを含む。PCFICHは、サブフレームの最初のOFDMシンボルで送信され、サブフレームにおいて制御チャンネルの送信に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を運ぶ。PHICHは、UL送信に対する応答としてHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)ACK/NACK(acknowledgment/negative-acknowledgment)信号を運ぶ。
【0045】
PDCCHを介して送信される制御情報を下りリンク制御情報(downlink control information,DCI)と呼ぶ。DCIは、UE又はUEグループのためのリソース割り当て情報及び他の制御情報を含む。例えば、DCIは、DL共有チャンネル(downlink shared channel,DL-SCH)の送信フォーマット及びリソース割り当て情報、UL共有チャンネル(uplink shared channel,UL-SCH)の送信フォーマット及びリソース割り当て情報、ページングチャンネル(paging channel,PCH)上のページング情報、DL-SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダムアクセス応答のような上位層(upper layer)制御メッセージのリソース割り当て情報、UEグループ内の個別UEへの送信電力制御命令(Transmit Control Command Set)、送信電力制御(Transmit Power Control)命令、VoIP(Voice over IP)の活性化(activation)指示情報、DAI(Downlink Assignment Index)などを含む。DL共有チャンネル(downlink shared channel,DL-SCH)の送信フォーマット(Transmit Format)及びリソース割り当て情報は、DLスケジューリング情報或いはDLグラント(DL grant)とも呼ばれ、UL共有チャンネル(uplink shared channel,UL-SCH)の送信フォーマット及びリソース割り当て情報は、ULスケジューリング情報或いはULグラント(UL grant)とも呼ばれる。1つのPDCCHが運ぶDCIは、DCIフォーマットによってそのサイズと用途が異なり、符号化率によってそのサイズが異なり得る。現在3GPP LETシステムでは、上りリンク用にフォーマット0及び4、下りリンク用にフォーマット1、1A、1B、1C、1D、2、2A、2B、2C、3、3Aなどの様々なフォーマットが定義されている。DCIフォーマットのそれぞれの用途に応じて、ホッピングフラグ、RB割り当て(RB allocation)、MCS(modulation coding scheme)、RV(redundancy version)、NDI(new data indicator)、TPC(transmit power control)、循環シフトDMRS(cyclic shift demodulation reference signal)、ULインデックス、CQI(channel quality information)要請、DL割り当てインデックス(DL assignment index)、HARQプロセスナンバー、TPMI(transmitted precoding matrix indicator)、PMI(precoding matrix indicator)情報などの制御情報が適宜選択された組み合わせが下りリンク制御情報としてUEに送信される。
【0046】
一般に、UEに構成された送信モード(transmission mode,TM)によって当該UEに送信可能なDCIフォーマットが異なる。換言すれば、特定送信モードに構成されたUEのためには、いかなるDCIフォーマットを用いてもよいわけではなく、特定送信モードに対応する一定DCIフォーマットのみを用いることができる。
【0047】
PDCCHは、1つ又は複数の連続した制御チャンネル要素(control channel element,CCE)の集成(aggregation)上で送信される。CCEは、PDCCHに無線チャンネル状態に基づく符号化率(coding rate)を提供するために用いられる論理的割り当てユニット(unit)である。CCEは、複数のリソース要素グループ(resource element group,REG)に対応する。例えば、1 CCEは9個のREGに対応し、1 REGは4個のREに対応する。3GPP LETシステムの場合、それぞれのUEのためにPDCCHが位置してもよいCCEセットを定義した。UEが自身のPDCCHを発見し得るCCEセットを、PDCCH探索空間、簡単に探索空間(Search Space,SS)と呼ぶ。探索空間内でPDCCHが送信されてもよい個別リソースをPDCCH候補(candidate)と呼ぶ。UEがモニタリング(monitoring)するPDCCH候補の集合を探索空間と定義する。3GPP LET/LET-AシステムでそれぞれのDCIフォーマットのための探索空間は異なるサイズを有してもよく、専用(dedicated)探索空間と共通(common)探索空間とが定義されている。専用探索空間は、UE-特定(specific)探索空間であり、それぞれの個別UEのために構成(configuration)される。共通探索空間は、複数のUEのために構成される。以下の表は、探索空間を定義する集成レベル(aggregation level)を例示するものである。
【0048】
【0049】
1つのPDCCH候補は、CCE集成レベルによって1、2、4又は8個のCCEに対応する。eNBは、探索空間内の任意のPDCCH候補上で実際のPDCCH(DCI)を送信し、UEは、PDCCH(DCI)を探すために探索空間をモニタリングする。ここで、モニタリングとは、全てのモニタリングされるDCIフォーマットによって当該探索空間内の各PDCCHの復号(decoding)を試みる(attempt)ことを意味する。UEは、前記複数のPDCCHをモニタリングし、自身のPDCCHを検出することができる。基本的に、UEは、自身のPDCCHが送信される位置を知らないことから、各サブフレーム毎に当該DCIフォーマットの全てのPDCCHに対して、自身の識別子を有するPDCCHを検出するまで復号を試みるが、このような過程をブラインド検出(blind detection)(ブラインド復号(blind decoding,BD))という。
【0050】
eNBは、データ領域を通してUE或いはUEグループのためのデータを送信することができる。データ領域を通して送信されるデータをユーザデータと呼ぶこともできる。ユーザデータの送信のために、データ領域にはPDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)を割り当てることができる。PCH(Paging channel)及びDL-SCH(Downlink-shared channel)は、PDSCHを介して送信される。UEは、PDCCHを介して送信される制御情報を復号し、PDSCHを介して送信されるデータを読むことができる。PDSCHのデータがどのUE或いはUEグループに送信されるか、前記UE或いはUEグループがどのようにPDSCHデータを受信して復号すればよいかなどを示す情報がPDCCHに含まれて送信される。例えば、特定PDCCHが「A」というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRC(cyclic redundancy check)マスキング(masking)されており、「B」という無線リソース(例、周波数位置)及び「C」という送信形式情報(例、送信ブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を用いて送信されるデータに関する情報が特定DLサブフレームで送信されると仮定する。UEは、自身の所有しているRNTI情報を用いてPDCCHをモニタリングし、「A」というRNTIを有しているUEはPDCCHを検出し、受信したPDCCHの情報によって「B」と「C」で示されるPDSCHを受信する。
【0051】
UEがeNBから受信した信号を復調するには、データ信号と比較する参照信号(reference signal,RS)が必要である。参照信号とは、eNBがUEに或いはUEがeNBに送信する、eNBとUEが互いに知っている、予め定義された特別な波形の信号を意味し、パイロット(pilot)とも呼ばれる。参照信号は、セル内の全UEに共用されるセル-特定(cell-specific)RSと特定UEに専用される復調(demodulation)RS(DM RS)とに区別される。eNBが特定UEのための下りリンクデータの復調のために送信するDM RSをUE-特定的(UE-specific)RSと特別に称することもできる。下りリンクでDM RSとCRSは共に送信されてもよいが、いずれか一方のみが送信されてもよい。ただし、下りリンクでCRS無しにDM RSのみが送信される場合、データと同じプリコーダを適用して送信されるDM RSは復調の目的にのみ用いることができるため、チャンネル測定用RSを別途に提供しなければならない。例えば、3GPP LET(-A)では、UEがチャンネル状態情報を測定できるようにするために、追加の測定用RSであるCSI-RSが当該UEに送信される。CSI-RSは、チャンネル状態について相対的に時間による変化度が大きくないという事実に着目し、各サブフレーム毎に送信されるCRSとは違い、複数のサブフレームで構成される所定の送信周期毎に送信される。
【0052】
図4は、3GPP LET/LET-Aシステムで用いられる上りリンク(uplink,UL)サブフレーム構造の一例を示す図である。
【0053】
図4を参照すると、ULサブフレームは、周波数ドメインで制御領域とデータ領域とに区別できる。1つ又は複数のPUCCH(physical uplink control channels)を上りリンク制御情報(uplink control information,UCI)を運ぶために制御領域に割り当てることができる。1つ又は複数のPUSCH(physical uplink shared channels)がユーザデータを運ぶためにULサブフレームのデータ領域に割り当てられてもよい。
【0054】
ULサブフレームではDC(Direct Current)副搬送波から遠く離れた副搬送波が制御領域として用いられる。換言すれば、UL送信帯域幅の両端部に位置する副搬送波が上りリンク制御情報の送信に割り当てられる。DC副搬送波は、信号送信に用いられずに残される成分であり、周波数上り変換過程で搬送波周波数f0にマッピングされる。1つのUEのPUCCHは1つのサブフレームで、1つの搬送波周波数で動作するリソースに属したRB対に割り当てられ、このRB対に属したRBは、2つのスロットでそれぞれ異なる副搬送波を占有する。このように割り当てられるPUCCHを、PUCCHに割り当てられたRB対がスロット境界で周波数ホッピングすると表現する。ただし、周波数ホッピングが適用されない場合には、RB対が同一の副搬送波を占有する。
【0055】
PUCCHは、次の制御情報を送信するために用いることができる。
【0056】
- SR(Scheduling Request):上りリンクUL-SCHリソースを要請するために用いられる情報である。OOK(On-Off Keying)方式を用いて送信される。
【0057】
- HARQ-ACK:PDCCHに対する応答及び/又はPDSCH上の下りリンクデータパケット(例、コードワード)に対する応答である。PDCCH或いはPDSCHが成功的に受信されたか否かを示す。単一下りリンクコードワードに対する応答としてHARQ-ACK 1ビットが送信され、2つの下りリンクコードワードに対する応答としてHARQ-ACK 2ビットが送信される。HARQ-ACK応答は、ポジティブACK(簡単に、ACK)、ネガティブACK(以下、NACK)、DTX(Discontinuous Transmission)又はNACK/DTXを含む。ここで、HARQ-ACKという用語は、HARQ ACK/NACK、ACK/NACKと同じ意味で使われる。
【0058】
- CSI(Channel State Information):下りリンクチャンネルに対するフィードバック情報(feedback information)である。MIMO(Multiple Input Multiple Output)-関連フィードバック情報は、RI(Rank Indicator)及びPMI(Precoding Matrix Indicator)を含む。
【0059】
UEがサブフレームで送信可能な上りリンク制御情報(UCI)の量は、制御情報送信に可用なSC-FDMAの個数に依存する。UCIに可用なSC-FDMAは、サブフレームにおいて参照信号の送信のためのSC-FDMAシンボルを除く残りのSC-FDMAシンボルを意味し、SRS(Sounding Reference Signal)が構成されているサブフレームでは、サブフレームの最後のSC-FDMAシンボルも除く。参照信号は、PUCCHのコヒーレント(coherent)検出に用いられる。PUCCHは、送信される情報によって様々なフォーマットを支援する。
【0060】
下記の表4に、LET/LET-AシステムでPUCCHフォーマットとUCIとのマッピング関係を示す。
【0061】
【0062】
表4を参照すると、主に、PUCCHフォーマット1系列はACK/NACK情報を送信するために用いられ、PUCCHフォーマット2系列はCQI/PMI/RIなどのチャンネル状態情報(channel state information,CSI)を運ぶために用いられ、PUCCHフォーマット3系列はACK/NACK情報を送信するために用いられる。
【0063】
参照信号(Reference Signal;RS)
【0064】
無線通信システムにおいてパケットを送信する時、パケットは無線チャンネルを通じて送信されるため、送信過程で信号の歪みが発生することがある。歪んだ信号を受信側で正しく受信するためには、チャンネル情報を用いて受信信号において歪みを補正しなければならない。チャンネル情報を知るために、送信側と受信側の両方で知っている信号を送信し、該信号がチャンネルを通じて受信される時の歪みの度合からチャンネル情報を把握する方法を主に用いる。この信号をパイロット信号(Pilot Signal)又は参照信号(Reference Signal)という。
【0065】
多重アンテナを用いてデータを送受信する場合には、各送信アンテナと受信アンテナ間のチャンネル状況を知ってこそ正しい信号を受信することができる。したがって、各送信アンテナ別に、より詳しくはアンテナポート(antenna port)別に異なった参照信号が存在しなければならない。
【0066】
参照信号は上りリンク参照信号と下りリンク参照信号とに区別できる。現在、LETシステムには、上りリンク参照信号として、
【0067】
i)PUSCH及びPUCCHを通じて送信された情報のコヒーレント(coherent)な復調のためのチャンネル推定のための復調参照信号(DeModulation-Reference Signal,DM-RS)
【0068】
ii)基地局が、ネットワークの異なる周波数における上りリンクチャンネル品質を測定するためのサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal,SRS)がある。
【0069】
一方、下りリンク参照信号としては、
【0070】
i)セル内の全ての端末が共有するセル-特定参照信号(Cell-specific Reference Signal,CRS)
【0071】
ii)特定端末だけのための端末-特定参照信号(UE-specific Reference Signal)
【0072】
iii)PDSCHが送信される場合に、コヒーレントな復調のために送信される(DeModulation-Reference Signal,DM-RS)
【0073】
iv)下りリンクDMRSが送信される場合に、チャンネル状態情報(Channel State Information;CSI)を伝達するためのチャンネル状態情報参照信号(Channel State Information-Reference Signal,CSI-RS)
【0074】
v)MBSFN(Multimedia Broadcast Single Frequency Network)モードで送信される信号に対するコヒーレントな復調のために送信されるMBSFN参照信号(MBSFN Reference Signal)
【0075】
vi)端末の地理的位置情報を推定するために用いられる位置参照信号(Positioning Reference Signal)がある。
【0076】
参照信号はその目的によって2種類に大別できる。チャンネル情報取得のために用いられる参照信号と、データ復調のために用いられる参照信号とがある。前者は、UEが下りリンク上のチャンネル情報を取得できるようにすることに目的があるため、広帯域に送信されなければならず、特定サブフレームで下りリンクデータを受信しない端末であってもその参照信号を受信しなければならない。また、これはハンドオーバーなどの状況でも用いられる。後者は、基地局が下りリンクを送る時に該当のリソースに共に送る参照信号であって、端末は当該参照信号を受信することによってチャンネル測定をしてデータを復調することが可能になる。この参照信号は、データの送信される領域で送信されなければならない。
【0077】
CSI報告
【0078】
3GPP LTE(-A)システムでは、ユーザ機器(UE)がチャンネル状態情報(CSI)を基地局(BS)に報告するように定義されており、チャンネル状態情報(CSI)とは、UEとアンテナポートとの間に形成される無線チャンネル(又は、リンクともいう)の品質を示すことのできる情報を総称する。例えば、ランク指示子(rank indicator,RI)、プリコーディング行列指示子(precoding matrix indicator,PMI)、チャンネル品質指示子(channel quality indicator,CQI)などがある。ここで、RIは、チャンネルのランク(rank)情報を示し、これはUEが同一の時間-周波数リソースを通じて受信するストリームの数を意味する。この値は、チャンネルの長期フェーディング(fading)によって従属されて決定されるため、通常、PMI、CQIよりも長い周期を有してUEからBSにフィードバックされる。PMIは、チャンネル空間特性を反映した値であって、SINRなどのメートル(metric)に基づいて、UEが選好するプレコーディングインデックスを示す。CQIは、チャンネルの強さを示す値であって、通常、BSがPMIを用いるときに得られる受信SINRを意味する。
【0079】
上述した無線チャンネルの測定に基づいて、UEは、現在のチャンネル状態下において前記BSによって使用される場合、最適又は最高の送信レートが導出できる選好されるPMI及びRIを計算して、計算されたPMI及びRIをBSにフィードバックする。ここで、CQIは、フィードバックされたPMI/RIに対する受容可能なパケットエラー率(packet error probability)を提供する変調及びコーディング方式(modulation and coding scheme)を称する。
【0080】
一方、より精密なMU-MIMOと明示的なCoMP動作が期待されるLTE-Aシステムにおいて、現在のCSIフィードバックはLTEで定義されており、よって、新たに導入される上述した動作を十分に支援することができない。CSIフィードバックの正確度に対する要求事項が十分なMU-MIMO又はCoMPスループット(throughput)利得を得るためにますますややこしくなるにつれて、PMIが長期(long term)/広帯域(wideband)PMI(W1)、及び短期(short term)/サブバンド(subband)PMI(W2)の2つで構成されるように合議されている。換言すれば、最終のPMIは、W1とW2の関数で表現される。例えば、最終のPMI Wは以下のように定義されてもよい:W=W1*W2 or W=W2*W1。よって、LTE-AにおいてCSIはRI、W1、W2及びCQIからなる。
【0081】
3GPP LTE(-A)システムにおいてCSI送信のために用いられる上りリンクチャンネルは、以下の表5のようである。
【0082】
【0083】
表5を参照すると、CSIは上位層で定められた周期で物理上りリンク制御チャンネル(Physical Uplink Control Channel,PUCCH)を用いて送信されてもよく、スケジューラーの必要に応じて非周期的に物理上りリンク共有チャンネル(Physical Uplink Shared Channel,PUSCH)を用いて送信されてもよい。CSIがPUSCHで送信される場合は、周波数選択的なスケジューリング方式及び非周期的CSI送信である場合に限る。以下では、スケジューリング方式及び周期性によるCSI送信方式を説明する。
【0084】
1)CSI送信要請制御信号(CSI request)を受信した後、PUSCHを通じたCQI/PMI/RI送信
【0085】
PDCCH信号で送信されるPUSCHスケジューリング制御信号(UL Grant)にCSIを送信するように要請する制御信号が含まれてもよい。以下の表は、PUSCHによってCQI、PMI、RIを送信するときのUEのモードを示す。
【0086】
【0087】
表6の送信モードは、上位レイヤから選択され、CQI/PMI/RIは、いずれも同じPUSCHサブフレームで送信される。以下では、各モードによるUEの上りリンク送信方法について説明する。
【0088】
モード1-2(Mode 1-2)は、各々のサブバンドに対してデータがサブバンドのみを通じて送信されると仮定して、プレコーディング行列を選択する場合を示す。UEは、システム帯域又は上位レイヤで指定した帯域(set S)全体に対して選択したプレコーディング行列を仮定してCQIを生成する。モード1-2において、UEは、CQIと各サーブバンドのPMI値を送信することができる。このとき、各サブバンドのサイズは、システム帯域のサイズに応じて異なってもよい。
【0089】
モード2-0(Mode 2-0)のUEは、システム帯域又は上位レイヤで指定した帯域(set S)に対して、選好するM個のサブバンドを選択することができる。UEは選択したM個のサブバンドに対してデータを送信すると仮定して、1つのCQI値を生成することができる。さらに、UEは、システム帯域又はset Sに対して、1つのCQI(wideband CQI)値を報告することが望ましい。UEは、選択したM個のサブバンドに対して、複数のコードワードがある場合、各コードワードに対するCQI値を差分の形式で定義する。
【0090】
このとき、差分CQI値は、選択したM個のサブバンドに対するCQI値に該当するインデックスと広帯域CQI(WB-CQI:Wideband CQI)インデックスとの差分値で決定される。
【0091】
モード2-0のUEは、選択したM個のサブバンドの位置に対する情報、選択したM個のサブバンドに対する1つのCQI値及び全帯域又は指定帯域(set S)に対して生成したCQI値をBSに送信することができる。このとき、サブバンドのサイズ及びM値は、システム帯域のサイズに応じて異なってもよい。
【0092】
モード2-2(Mode 2-2)のUEは、M個の選好するサブバンドを通じてデータを送信すると仮定して、M個の選好サブバンドの位置とM個の選好サブバンドに対する単一プレコーディング行列を同時に選択することができる。このとき、M個の選好サブバンドに対するCQI値は、各コードワード毎に定義される。さらに、UEは、システム帯域又は指定帯域(set S)に対して広帯域CQI(wideband CQI)値を生成する。
【0093】
モード2-2のUEは、M個の選好するサブバンドの位置に関する情報、選択されたM個のサブバンドに対する1つのCQI値、M個の選好するサブバンドに対する単一PMI、広帯域PMI、広帯域CQI値をBSに送信することができる。このとき、サブバンドのサイズ及びM値は、システム帯域のサイズに応じて異なってもよい。
【0094】
モード3-0(Mode 3-0)のUEは、広帯域CQI値を生成する。UEは、各サブバンドを通じてデータを送信すると仮定して、各サブバンドに対するCQI値を生成する。このとき、RI>1であっても、CQI値は、最初のコードワードに対するCQI値のみを示す。
【0095】
モード3-1(Mode 3-1)のUEは、システム帯域又は指定帯域(set S)に対して、単一プレコーディング行列(precoding matrix)を生成する。UEは、各サブバンドに対して、先に生成した単一プレコーディング行列を仮定して、コードワード毎にサブバンドCQIを生成する。また、UEは、単一プレコーディング行列を仮定して、広帯域CQIを生成することができる。各サブバンドのCQI値は、差分の形式で表されてもよい。サブバンドCQI値は、サブバンドCQIインデックスと広帯域CQIインデックスとの差分値で計算される。このとき、サブバンドのサイズは、システム帯域のサイズに応じて異なってもよい。
【0096】
モード3-2(Mode 3-2)のUEは、モード3-1と比較して、全帯域に対する単一プレコーディング行列の代わりに、各サブバンドに対するプレコーディング行列を生成する。
【0097】
2)PUCCHを通じた周期的なCQI/PMI/RI送信
【0098】
UEは、CSI(e.g. CQI/PMI/PTI(precoding type indicator)及び/又はRI情報)をPUCCHを通じてBSに周期的に送信することができる。仮に、UEがユーザデータを送信するという制御信号を受信した場合は、UEはPUCCHを通じてCQIを送信することができる。制御信号がPUSCHを通じて送信されても、CQI/PMI/PTI/RIは、以下の表に定義されているモードのうち、いずれか一方の方式によって送信されることができる。
【0099】
【0100】
UEは、表7のような送信モードを有してもよい。表7を参考すると、モード2-0(Mode 2-0)及びモード2-1(Mode 2-1)の場合、帯域幅パート(BP:Bandwidth Part)は、周波数領域で連続して位置するサブバンドの集合であり、システム帯域又は指定帯域(set S)を両方カバーすることができる。表7において、各サブバンドのサイズ、BPのサイズ及びBPの数は、システム帯域のサイズに応じて異なってもよい。また、UEは、システム帯域又は指定帯域(set S)がカバーできるように、BP毎にCQIを周波数領域で昇順に送信する。
【0101】
CQI/PMI/PTI/RIの送信組み合わせによって、UEは、以下のようなPUCCH送信タイプを有してもよい。
【0102】
i) タイプ1(Type 1):モード2-0(Mode 2-0)、モード2-1(Mode 2-1)のサブバンドCQI(SB-CQI)を送信する。
【0103】
ii) タイプ1a:サブバンドCQI及び第2のPMIを送信する。
【0104】
iii) タイプ2、タイプ2b、タイプ2c:広帯域CQI及びPMI(WB-CQI/PMI)を送信する。
【0105】
iv) タイプ2a:広帯域PMIを送信する。
【0106】
v) タイプ3:RIを送信する。
【0107】
vi) タイプ4:広帯域CQIを送信する。
【0108】
vii) タイプ5:RI及び広帯域PMIを送信する。
【0109】
viii) タイプ6:RI及びPTIを送信する。
【0110】
ix) タイプ7:CRI(CSI-RS resource indicator)及びRIを送信する。
【0111】
x) タイプ8:CRI、RI及び広帯域PMIを送信する。
【0112】
xi) タイプ9:CRI、RI及びPTI(precode type indication)を送信する。
【0113】
xii) タイプ10:CRIを送信する。
【0114】
UEがRIと広帯域CQI/PMIを送信する場合、CQI/PMIは、互いに異なる周期とオフセットを有するサブフレームに送信される。また、RIと広帯域CQI/PMIが同じサブフレームに送信されなければならない場合には、CQI/PMIは送信されない。
【0115】
非周期的CSI要請
【0116】
現在、LTE標準では、CA(carrier aggregation)環境を考慮して、非周期的CSIフィードバックを動作させるためには、DCIフォーマット0又は4で2-ビットCSI要請フィールドを用いている。端末は、CA環境において複数のサービングセルが設定された場合、CSI要請フィールドを2-ビットと解釈する。仮に全てのCC(Component Carrier)に対して、TM 1から9の間のTMのうち1つが設定された場合、以下の表8の値によって非周期的CSIフィードバックがトリガリングされ、全てのCCのうち、少なくとも1つのCCに対してTM 10が設定された場合は、以下の表9の値によって非周期的CSIフィードバックがトリガリングされる。
【0117】
【0118】
【0119】
本発明では、新RATのように、数多くのアンテナポートを用いて通信する環境において、オーバーヘッドを減らすためのマルチ-ステージ(multi-stage)CSIを用いるとき、RSとフィードバックタイプとからなる各ステージを定義して、これを端末に設定及び動的にシグナリングするためのシグナリング方法を提案する。
【0120】
数多くのアンテナポートを用いるNR(NewRat)-MIMOにおいて、フィードバックのオーバーヘッドを減らすためにマルチ-ステージCSIが考慮されている。このとき、マルチ-ステージCSIの各ステージは、CSIのためのRSとフィードバックタイプとの対(pair)で定義され、そのために以下のような設定が与えられてもよい。
【0121】
- 1つのCSIプロセスは、1つ以上のステージ設定を含んでもよい。
【0122】
- 1つのステージ設定は、1つのCSI報告設定と1つのRS設定との対に対応されてもよい。
【0123】
- 1つのステージの設定は、複数のフィードバックタイプを含んでもよい。
【0124】
- フィードバックタイプは、いずれのフィードバック情報が送信されるか、フィードバックタイミング(或いは、DCIで指定可能なフィードバックタイミング値の範囲)、CSIの計算方法(例えば、明示的又は暗示的)、周波数粒度(granularity)(例え、広帯域、部分帯域、又は副帯域)などの情報を含んでもよい。
【0125】
- RS設定は、端末がDCIなどで指定可能なRSパターンの候補を複数含んでもよく、当該RSパターンがどんな周期pで何個のサブフレームkにわたって送信されるのかに関する情報を含んでもよい。この場合、当該RSが送信される全時間長さはp*kサブフレームになり得る。
【0126】
このCSIプロセス、ステージ設定及びこれに含まれる情報は、RRCシグナリングなどの上位層シグナリングで端末に設定されてもよい。
【0127】
1つのフィードバックタイプが複数のステージ設定に適用されてもよい。例えば、アナログビーム選択ステージとデジタルビーム選択ステージに互いに異なるRS(例えば、それぞれBRSと異なるプリコーディングの複数のCSI-RS)が定義されるものの、各ステージに対するフィードバックはいずれもビームインデックスのフィードバックのみを含むことができる。この場合、各RSのポート/ビームインデックスとフィードバックインデックスとのマッピングが各々のRSに対して定義されてもよい。例えば、フィードバックするビームインデックス0は、最低のポート/ビームインデックスに対応されてもよい。この場合、BRSはポート0~7のそれぞれがフィードバックするビームインデックス0~7に対応されてもよく、BRRS(Beam Refinement Reference Signal)の場合は、ポート600~607のそれぞれがフィードバックするビームインデックス0~7に対応されてもよい。
【0128】
各CSIステージに以下のような目的が考慮されてもよい。
【0129】
1.アナログビーム選択:基地局で用いられるアナログビームを選択する。
【0130】
2.デジタルビーム選択:基地局のTXUよりも多いアンテナポートを基地局が有するとき、端末に実際のデータ送信に用いるポート数(例え、TXUの数)だけのポートを指定するステップ。
【0131】
3.CSI取得:端末が実際のデータ送信に用いるCSI計算/報告
【0132】
4.部分帯域選択:端末がデータ送信に用いる部分帯域を決定及び制限するステップ。この場合、端末が当該部分帯域内でのみスケジューリングされることができる。
【0133】
5.CSIトラッキング(tracking):部分帯域制限下に当該部分帯域に対するCSI計算/報告。
【0134】
この部分帯域選択及びCSIトラッキングにおける部分帯域制限は、基地局がサービス別に専用部分帯域報告のために用いられてもよい。換言すれば、部分帯域選択の場合、基地局は特定の端末が使用するサービスに該当する部分帯域に対するCSIを得るために、各サービスに対する部分帯域(例え、eMBB、URLLC、mMTC用の部分帯域)のCSIを計算/報告するように設定してもよく、CSIトラッキングではこの方式で得られたCSIベースの選択、又はMIB/SIBや上位層シグナリングなどで端末に設定されたサービス専用部分帯域にのみRSを送信して、当該部分帯域に対するCSIのみを計算/報告するように設定してもよい。
【0135】
また、この部分帯域選択及びCSIトラッキングにおける部分帯域制限は、副帯域CSIを用いたリソース割り当ての面からデータの送信が完了したり別途の更新があるまで、基地局が端末にスケジューリングする副帯域を使用し続けられる方式を意味してもよい。この方式もサービス別に専用部分帯域報告のために用いられてもよいが、そのためには、副帯域が部分帯域単位で定義される必要がある。すなわち、副帯域=部分帯域と定義されたり、1つの部分帯域内において複数の副帯域が定義されてもよい。すなわち、1つの副帯域が2つの部分帯域にかけて定義されることはない。
【0136】
上述した例の他にも、基地局が端末のために用いるデータ送信方式(例え、CQI、プリコーディング、送信レイヤー)を決定するための更なる目的が考慮されてもよい。
【0137】
3.1 CSIステージ
【0138】
マルチ-ステージCSIは、複数のCSIステージからなり、各CSIステージとしては、以下のようなRSフィードバックタイプ対が考慮されてもよい。
【0139】
1)異なるプリコーディングの複数の広帯域RS、CRI(CSI-RS resource indicator)(ビームインデックス報告)
【0140】
2)異なるプリコーディングの複数の広帯域RS、CRIを含む広帯域CSI
【0141】
3)異なるプリコーディングの複数の広帯域RS、CRIを含む副帯域CSI
【0142】
4)広帯域RS、広帯域CSI
【0143】
5)広帯域RS、副帯域CSI
【0144】
6)部分帯域RS、広帯域CSI
【0145】
7)部分帯域RS、副帯域CSI
【0146】
8)広帯域RS、部分帯域CSI
【0147】
9)複数のアナログビーム、BSI(beam selection index)
【0148】
上述した例は、RS面におけるRSの数及びRSの周波数粒度、フィードバックタイプ面におけるフィードバックの周波数粒度の特性を考えてCSIステージを考慮したが、以下のような他の特性がさらに考慮されてもよい。
【0149】
- RS面
【0150】
■ RS種類 - BRS、BRRS、RRM-RS、DMRSなど
【0151】
■ セル特定/端末特定RS
【0152】
- 周波数フィードバック面
【0153】
■ 周期的/非周期的CSIフィードバック
【0154】
■ 明示的/暗示的フィードバック
【0155】
■ 長い/短い(long/short)報告タイミング
【0156】
■ プリコーディング情報/チャンネル品質情報/レイヤー数情報など
【0157】
各CSIステージにおいて端末は、指定されたRSを用いて指定されたフィードバックタイプに対するCSIを計算して、指定されたフィードバックリソース(時間-周波数リソース)を用いて基地局に報告することができる。
【0158】
このとき、部分帯域RSは、指定された部分帯域全体に対してRSが送信される方式である。これは、サービス別の専用部分帯域と同一であってもよく、或いは単に基地局において副帯域スケジューリング後に別途の更新があったりデータ送信の終了時まで当該副帯域でデータを送信しようとするとき、当該副帯域と同一であってもよい。
【0159】
換言すれば、
【0160】
- 部分帯域:広帯域内で端末が現在動作している特定のサービスのための帯域。
【0161】
- 副帯域:部分帯域内で端末がスケジューリングされ得る帯域。
【0162】
のように定義されてもよい。又は、部分帯域は、物理層の観点から互いに異なるサービスを支援するために、TTI、サブフレーム/スロット長、サブキャリア間隔などのシステムニューマロロジーが異なる周波数リソースに該当することができるため、以下のように定義されてもよい。
【0163】
- 部分帯域:広帯域内で同一のニューマロロジー(例え、スロット/サブフレーム長、TTI、サブキャリア間隔)を有する端末によって支援される最大の帯域幅。
【0164】
特に、上述した部分帯域の定義のうちサービスに関する情報は、端末に明示的に設定しない場合があるため、部分帯域が実質的に端末へ定義される方式は、1)同じニューマロロジーを有している帯域内で設定される帯域であって、2)端末の制御チャンネルのモニタリング及び/又は実質的なデータスケジューリングが当該部分帯域内で行われる。換言すれば、互いに異なるニューマロロジーを有する帯域に対して、別途の部分帯域(すなわち、部分帯域CSI-RS/IMR)が定義され、同様にCSI計算/報告も各部分帯域に対して独立して行われる必要がある。
【0165】
この場合、部分帯域CSI-RSは、周波数リソース変動特性が半-静的であるため、上位層シグナリング(例え、RRCシグナリング)によって予め設定されてもよく、副帯域CSI-RSは、基地局トラフィック状況に応じて動的に指定される必要があるため、DCIのようなL1シグナリング又はL2シグナリングによって動的に指定されてもよい。ただし、副帯域CSI-RSが送信され得る候補リソースに対しては、RRCシグナリングのような上位層シグナリングによって予め設定しておいて、L1/L2シグナリングによって動的に副帯域CSI-RSをトリガ、オン(on)又はオフ(off)する方式も可能である。
【0166】
一例として、RRCシグナリングで部分帯域の構成情報(例え、PRB開始インデックス及び最後インデックス)及び副帯域の構成情報(例え、副帯域サイズ:N個のPRB)を設定することができる。このとき、副帯域の構成情報が定められた規則によって決定される場合、副帯域の構成情報は、シグナリングから除外されてもよい。例えば、システム帯域幅、端末-特定広帯域帯域幅、或いは部分帯域帯域幅に応じて決定されたN(ここで、Nは自然数)によって、副帯域の帯域幅はN個のPRBで決定されてもよい。その後、非周期的CSI-RSトリガリングDCIに、部分帯域内にいずれの副帯域CSI-RSが送信されるかに関する情報がビットマップ形式で含まれてもよい。同様に、半-永久(semi-persistent)CSI-RS送信に対するCSI-RSオン/オフ(on/off)DCIにもこのビットマップ情報が含まれてもよい。
【0167】
さらに、帯域幅部分(bandwidth part)という概念が新たに導入され、部分帯域CSI-RSに対して、部分帯域は帯域幅の部分と同一であってもよい。また、1つ以上の帯域幅部分設定が各要素搬送波(component carrier;CC)毎に端末に設定されてもよく、各帯域幅部分は、連続したPRBのグループからなる。また、帯域幅部分の帯域幅は、端末によって支援される最大の帯域幅(性能)以下であり、少なくともビーム管理(beam managemet)において用いられるSS(synchronization signal)帯域幅以上である。かかる帯域幅部分の設定は、ニューマロロジー、周波数位置(例え、中心周波数)又は帯域幅を含んでもよい。
【0168】
各帯域幅部分は、特定のニューマロロジー(サブキャリア間隔、CPタイプなど)と関連して、端末は与えられた時点に設定された帯域幅部分の集合のうち、少なくとも1つのDL帯域幅部分及び1つのUL帯域幅部分が活性化することを期待する。端末は関連したニューマロロジーを用いて、活性化されたDL/UL帯域幅部分内でのみ送受信するように仮定される。
【0169】
特に、広帯域、部分帯域、副帯域RSが別途として定義されてもよい。すなわち、広帯域RS、部分帯域RS、副帯域RSの3つの階層に区分されてもよい。この副帯域RSは、副帯域CSIと同じ粒度(granularity)を有する。すなわち、RSが定義される部分帯域或いは広帯域内に複数の副帯域RSが定義されてもよい。
【0170】
仮に、端末が全てのシステム帯域幅がモニタリングできない場合、すなわち、端末がシステム帯域の一部のみを使用する能力(capability)を有する場合、広帯域は、端末が使用するように設定された最大の帯域幅を意味してもよい。仮に、端末が特定のサービスだけのための端末である場合、端末の広帯域RSと部分帯域RSは、同じ周波数粒度を有してもよい。すなわち、広帯域RSにおける広帯域は以下のように定義されてもよい。
【0171】
- 広帯域:端末によって支援される最大の帯域幅。
【0172】
もし搬送波併合を考慮する場合は、要素搬送波毎にCSIが定義されるのが自然であるため、以下のような定義がさらに正確である。
【0173】
- 広帯域:要素搬送波毎に端末によって支援される最大の帯域幅。
【0174】
又は、基地局は、端末が使用可能な最大の周波数帯域よりも小さいか同一の帯域をデータが送信できる候補帯域幅として設定して、かかる帯域を1つの広帯域として定義して、1つのCSI関連動作単位として設定することができる。広帯域は端末にSIB(system information block)などの方法で設定されるか、より良好な柔軟性のためにRRCシグナリングなどの上位層シグナリングによって設定することができる。このような広帯域は、端末が支援可能な最大の帯域幅内に複数設定されてもよい。このとき、各広帯域は互いに重なってもよい。よって、広帯域RS及び広帯域CSIは、端末に設定した各広帯域に対するRS送信及びCSI測定/報告動作であって、他の広帯域に対するRS送信及びCSI測定/報告動作とは独立して実行されてもよい。この場合、各広帯域内には互いに異なるニューマロロジーからなる部分帯域が複数定義されてもよく(TDM、FDMのいずれも可能)、このように広帯域内に定義される端末-側の部分帯域は、基地局面で設定された部分帯域(例え、同じニューマロロジーを有する帯域)の一部のみが該当されてもよい。当該広帯域内に単一のニューマロロジーが定義される場合、広帯域と部分帯域CSIは一致してもよく、その場合、部分帯域CSI(の報告)が省略されてもよい。
【0175】
具体的に、端末が特定の動作(例え、mMTC、データ副帯域動作)のみを用いるなど、端末が特定の部分帯域でのみ動作する場合、基地局は端末の広帯域RSを部分帯域RSと同一の周波数粒度と設定してもよい。換言すれば、広帯域と部分帯域が占める周波数領域は、同じサイズであってもよい。
【0176】
特に、広帯域は端末に対する制御及び/又はデータが送信される周波数帯域の単位、より具体的には、1つのTB(transport block)が送信可能な単位になり得る。この場合、1つの広帯域内に互いに異なるニューマロロジーを有する部分帯域はFDMされないか、少なくとも特定の時点にはFDMされないと仮定することができる。すなわち、1つの広帯域内に複数に定義される部分帯域は、互いにTDMのみ可能である。例えば、互いに異なるサブキャリア間隔を有するか、同じサイズの周波数帯域を用いる2つの部分帯域が広帯域内に定義されてもよいが、これは互いに異なるタイミングに用いられる。
【0177】
上述した動作のために、広帯域当たり別々のCSIプロセスが設定されてもよい。すなわち、各「広帯域」単位で独立したCSI-RS、CSI報告設定が与えられ、CSI-RSの送信及び測定/報告動作が独立して行われる。この場合、複数の広帯域に対するCSIが1つのULリソースで報告されてもよい。
【0178】
ビーム管理やRRM(radio resource management)測定のような目的のために、端末がみることのできる全帯域に対するCSI-RSを基地局が送信することができる。このために、基地局は全体の関心帯域をカバーする複数の広帯域CSI-RSを送信して、ビーム管理、RRM測定のような用途として用いることができる。或いは、一種の「スパ-広帯域(super-wideband)」を端末が使用可能な最大の周波数帯域又は搬送波の全体システム帯域幅で定義して、基地局はスパ-広帯域に対するCSI-RSを送信することができる。当該CSIに対する端末動作は、端末がスパ-広帯域の帯域幅を支援する場合、ベースリソースが1回のタイミング(例えば、スロット)内における帯域幅を称してもよい。仮に端末が全体の帯域幅を同時に支援できない場合、スパ-広帯域のベースリソースは、複数のタイミング(例え、スロット)の部分帯域幅にわたる集合(aggregation)であってもよい。
【0179】
または、広帯域は制御チャンネルが送信される周波数帯域を意味して、データスケジューリングされる周波数帯域ではなく制御チャンネルがスケジューリングされる周波数帯域を対象としてもよい。すなわち、制御チャンネルがスケジューリングされる周波数帯域を対象として広帯域RSを送信したり、当該帯域を対象としたCSIを広帯域CSIとして定義してもよい。データが送信される帯域と制御が送信される帯域とが互いに異なる場合、端末は制御チャンネルに対するCSIを広帯域CSIを介して報告して用いることで、より安定した制御チャンネル送信を行うことができる。
【0180】
各CSI計算において、端末は対象帯域が同じニューマロロジー(例え、サブキャリア間隔、TTIサイズ)を有すると仮定する。
【0181】
上述したCSIのためのRSと類似した構造として、干渉測定のためのRS(すなわち、CSI-IM(interference measurement))が定義されてもよい。すなわち、CSI-IMに対する粒度として広帯域CSI-IM/部分帯域CSI-IM/副帯域CSI-IMが定義されて、以下のステージに含まれてもよい。特に、各ステージに1つのRSとともに、複数のCSI-IMが含まれて、多重干渉仮定に対するCSIを報告することができる。このようなCSIに対する干渉測定のターゲット帯域は、CSIのためのRSの場合と同様に、基地局が端末に部分帯域CSI-IMに対してはRRCシグナリングのような上位-層シグナリングで半静的に知らせてもよく、副帯域CSI-IMに対してはDCIのようなL1シグナリングによって動的に知らせてもよい。
【0182】
この場合、CSI-IMはCSIのためのRSと異なる周波数粒度を有してもよい。すなわち、IMのための広帯域/部分帯域/副帯域の構成とCSI-RSリソースのための広帯域/部分帯域/副帯域の構成とは設定が互いに異なってもよい。このとき、端末にCSI測定を設定するとき、互いに異なる周波数粒度を有するCSI-RSとCSI-IMの組み合わせも可能である。例えば、CSIのための副帯域RSと部分帯域CSI-IMが同伴されるか、互いに異なる副帯域サイズに対するCSIのためのRSとCSI-IMが定義されて同伴されてもよい。
【0183】
さらに、定義された広帯域/部分帯域/副帯域単位のCSI報告を考慮するとき、CSI報告に対する周波数粒度もCSI-RS、CSI-IMと独立して設定されてもよい。また、互いに異なる粒度の組み合わせも可能である。例えば、広帯域CSI-RSと部分帯域CSI-IMを用いて副帯域CSI報告を指示することが可能である。
【0184】
上述したCSI-RS、CSI-IM、CSI報告に対する周波数粒度を設定するとき、TDDの場合、送受信端のRFの相当部分が共有されて具現されるのが一般であるため、広帯域CSI構成及び/又は部分帯域CSI構成は、常に同様に設定される規則を作成することも可能である。
【0185】
上述した「部分帯域RS、広帯域CSI」の場合、広帯域CSIは、当該部分帯域に対するCSI(すなわち、部分帯域RSが送信される全領域)を意味する。
【0186】
換言すれば、部分帯域CSI報告を行うとき、CSI報告設定に別途の部分帯域の構成情報を含まず、対象NZP(non-zero power)CSI-RSの帯域設定を同様に従ってもよい。例えば、端末にリソース設定1(帯域幅部分1と共に)に連結されたCSI報告設定1とリソース設定2(帯域幅部分2と共に)に連結されたCSI報告設定2が用いられるとき、それぞれ帯域幅部分1と帯域幅部分2に対するCSIを計算/報告することができる。この場合、基地局が計算しようとする帯域幅部分に該当するCSI報告設定を端末に動的に指示することができる。
【0187】
1つのCSI報告設定に対して、複数の帯域幅部分に対するリソースが設定されてもよい。例えば、リソース設定1(帯域幅部分1と共に)とリソース設定2(帯域幅部分2と共に)が1つのCSI報告設定に含まれてもよい。この場合、CSI報告設定に対して複数の部分帯域に対するCSIを同時に計算/報告することができる。又は、基地局が特定のリソースを動的に端末に指示して、特定の帯域幅部分に対するCSIを計算/報告するように設定してもよい。
【0188】
このとき、副帯域CSIはRSが定義される部分帯域或いは広帯域内に複数の副帯域を定義した後、各副帯域に対するCSIを計算及び報告する方式である。例えば、eMBB部分帯域が定義されて特定の端末が当該部分帯域/サービスを用いるように設定されたとき、eMBB部分帯域内に複数の副帯域が定義され、端末は当該副帯域単位でCSIを計算及び報告する方式を意味してもよい。
【0189】
図5は、システム帯域幅、部分帯域及び副帯域の関係を示す。
【0190】
以下のようなCSIステージとして、1つの2CSIステージのマルチ-ステージCSIが考慮されてもよい。
【0191】
ステージ1.デジタルビーム選択:1)異なるプレコーディングの複数の広帯域RS、CRI
【0192】
ステージ2.CSI取得:4)広帯域RS、広帯域CSI
【0193】
或いは、副帯域スケジューリング/CSIのために、以下のように2CSIステージを定義してもよい。
【0194】
ステージ1.デジタルビーム選択:1)異なるプレコーディングの複数の広帯域RS、CRI
【0195】
ステージ2.CSI取得:5)広帯域RS、副帯域CSI
【0196】
或いは、以下のように、2つ以上の目的が1つのCSIステージに定義されてもよい。
【0197】
ステージ1.ビーム取得及びCSI取得:3)異なるプレコーディングの複数の広帯域RS、CRIを含む副帯域CSI
【0198】
ステージ2.CSI取得:5)広帯域RS、副帯域CSI
【0199】
或いは、1つのステージが複数のサブフレームにかけて定義されてもよい。
【0200】
ステージ1.ビーム取得及びCSI取得:5)広帯域RS、副帯域CSI(異なる時点に異なるようにビームフォーミングされたRSと共に複数のサブフレームから送信)
【0201】
ステージ2.CSI取得:5)広帯域RS、副帯域CSI
【0202】
この例示のように、端末は、ステージによるRS特性及びフィードバック動作が同様に定義されることも可能である。
【0203】
或いは、副帯域スケジューリングの後、端末がスケジューリングされた副帯域で送信し続ける部分帯域制限を用いる場合、以下のように定義されてもよい。
【0204】
ステージ1.ビーム取得及びCSI取得:1)異なるプレコーディングの複数の広帯域RS、CRI
【0205】
ステージ2.CSIトラッキング:6)部分帯域RS、広帯域CSI
【0206】
或いは、上述した方式(副帯域CSIを用いた部分帯域制限)を用いるとき、3CSIステージを定義してもよい。
【0207】
ステージ1.ビーム取得及びCSI取得:1)異なるプレコーディングの複数の広帯域RS、CRI
【0208】
ステージ2.CSI取得:5)広帯域RS、副帯域CSI
【0209】
ステージ3.CSIトラッキング:6)部分帯域RS、広帯域CSI
【0210】
或いは、サービス毎に専用部分帯域を用いて、広帯域RSを通じた部分帯域CSIを用いてサービス/部分帯域を選択しようとするとき、以下のように3CSIステージを定義してもよい。
【0211】
ステージ1.デジタルビーム選択:1)異なるプレコーディングの複数の広帯域RS、CRI
【0212】
ステージ2.部分帯域選択:8)広帯域RS、部分帯域CSI
【0213】
ステージ3.CSIトラッキング:6)部分帯域RS、広帯域CSI
【0214】
或いは、アナログビームの選択をマルチ-ステージCSIプロセスに含ませてもよい。
【0215】
ステージ1.アナログビーム選択:9)複数のアナログビーム、BSI
【0216】
ステージ2.デジタルビーム選択:1)異なるプレコーディングの複数の広帯域RS、CRI
【0217】
ステージ3.CSIトラッキング:5)広帯域RS、副帯域CSI
【0218】
3.2 CSIステージのためのDCIシグナリング
【0219】
各CSIステージの動作(すなわち、RS送信指示及び非周期的CSI要請)のために、「CSIステージトリガ」が定義されて端末に送信されてもよい。例えば、上述したサービス別に専用部分帯域のための3CSIステージが定義されたとき、DCIに2ビットCSIステージトリガが送信され、各状態毎に以下のような状態が定義されてもよい。
【0220】
【0221】
このために、以下のような内容がDCI含まれて基地局から端末に送信されてもよい。
【0222】
1.複数のRS指示
【0223】
A.ビットマップ:ビットマップの各ビートに対して該当するRS集合を指定して、基地局は送信するRS集合に該当するビットを1と設定して送信してもよい。端末は該当ビットマップを読み込み、1と指定された各ビットに対応するRSを測定することができる。
【0224】
B.RS数指示:
【0225】
RRCシグナリングのような上位層シグナリングで複数のRSパターンを端末に設定して、各RSパターンにインデックスを付与する。DCIを介してRS数を端末にシグナリングし、端末は最小のインデックス番号(例えば、1)から当該RS数だけのRSリソースを用いてCSIを測定することができる。
【0226】
C.複数の/単一のRS指示のみシグナリング:
【0227】
基地局は、RRCシグナリングのような上位層シグナリングで複数のRSパターンを端末に設定して、複数の/単一のRS指示子で当該時点に設定されたRSの全部、又は基地局から設定された1つを使用するか否かを知らせることができる。当該RSは、他のDCIコンテンツで端末に設定してもよく、或いはデータ送信のためのビームインデックス又はこれに該当するRSを用いてCSIを測定してもよい。
【0228】
2.CSI指示のためのRS
【0229】
A.ビットマップ:
【0230】
ビットマップの各ビットに対して該当するRS集合を指定して、基地局は送信するRS集合に該当するビットを1と設定して送信してもよい。端末は、当該ビットを読み込み、1と指定された各ビットに該当するRSを測定することができる。
【0231】
B.RSインデックス指示:
【0232】
基地局はRRCシグナリングのような上位層シグナリングで複数のRSパターンを端末に設定して、各RSパターンにインデックスを付与する。基地局はDCIを介してRSインデックスを端末にシグナリングして、端末は当該インデックスに該当するRSを用いてCSIを測定することができる。
【0233】
C.複数の/単一のRS指示のみシグナリング:
【0234】
基地局は、RRCシグナリングのような上位層シグナリングで複数のRSパターンを端末に設定して、複数の/単一のRS指示子で当該時点に設定されたRSの全部、又は基地局から設定された1つを使用したか否かを知らせることができる。当該RS設定は、他のDCIコンテンツで端末に設定してもよく、又はデータ送信のためのビームインデックス或いはこれに該当するRSを用いてCSIを測定してもよい。
【0235】
3.RS送信のためのRB(狭帯域RSが用いられる場合)
【0236】
A.開始RB - 終了RB:
【0237】
基地局は、各RBに対してインデックスを付与して、RSが始まるRBインデックス及びRSが終了するRB又はRB長を端末に知らせることができる。基地局はRBインデックスを直接知らせてもよく、或いは開始RB-終了RB対の集合のそれぞれにインデックスを付与して、当該インデックスを端末に知らせてもよい。
【0238】
B.RBビットマップ:
【0239】
ビットマップの各ビットに対して該当するRBを指定して、基地局はRSが送信されるRBに該当するビットを1と設定して送信してもよい。端末は、当該ビットマップを読み込み、1と指定された各ビットに該当するRBでRSを測定することができる。このとき、RBの代わりに狭帯域が指定されてもよい。
【0240】
C.狭帯域インデックス:基地局は狭帯域のそれぞれにインデックスを付与して、RSが送信される狭帯域に対するインデックスを端末に知らせてもよい。
【0241】
4.RS送信機会
【0242】
A.当該DCIの受信時点を基準として、上述した1~3の方式で指定されたRSがどのタイミングに送信されるかを端末に知らせることができる。
【0243】
B.特に、同一のリソース設定を有するRSが複数のサブフレームに送信されることを知らせることができる。これは上述したビーム取得及びCSI取得:5)広帯域RS、副帯域CSI(異なる時点に異なるようにビームフォーミングされたRSと共に複数のサブフレームから送信)ステージのような状況で用いることができるが、これはFD-MIMOのクラスBのように、基地局のTXU数よりも多いポートを端末に見せる状況に用いられるか、又は複数のアナログビームに対するRSを端末に見せようとする状況に用いられる。
【0244】
このとき、複数のCSI-RSに対するCSIステージトリガでCSI-RSの送信タイミングmは、以下のように定義されてもよい。
【0245】
- 固定されたタイミングmが予め定義されてもよい。
【0246】
- 固定されたタイミングmがCSIプロセス、ステージ設定、又はRS設定に含まれてもよい。
【0247】
- mの範囲が予め決定されてもよい。CSIステージトリガによって当該範囲内のm値を端末に指定してもよい。
【0248】
- mの範囲がCSIプロセス、ステージ設定、又はRS設定に含まれてもよい。CSIステージトリガによって当該範囲内のm値を端末に指定してもよい。
【0249】
m値の意味は以下のようであってもよい。
【0250】
- mはCSIステージトリガからA-CSI-RSまでの間隔(又は、距離)。これを
図6に示す。
【0251】
複数のA-CSI-RSが送信される場合、m値の意味は以下のようであってもよい。
【0252】
- mはCSIステージトリガから1番目のA-CSI-RSまでの間隔(又は、距離)。これを
図7に示す。
【0253】
特に、1番目のA-CSI-RSが当該指示を含むDCIと同一のサブフレームから送信されてもよいが、これは固定された値m=0と予め定義される場合と同様である。
図8は、m=0の場合を示す。
【0254】
- mはCSIステージトリガから最後のA-CSI-RSまでの間隔(又は、距離)。これを
図9に示す。
【0255】
このように、A-CSI-RSがCSIステージトリガと同一のサブフレームで送信されない場合、全M個のA-CSI-RSタイミングのうちi番目は、m/M*iサブフレーム、i=1, 2, 3, ...であり得る。
【0256】
特に、互いに異なる用途/性質を有するA-CSI-RS(例え、チャンネル測定のためのA-CSI-RS、干渉測定のためのA-CSI-RS)が1つのCSIに用いられ、非周期的CSI報告の時点を関連RSタイミングに対して指定する場合、CSIの計算のための時間確保のために、A-CSI-RSの送信時点は互いに異なるA-CSI-RSのうち最後に送信されるRSのタイミングに指定する方式が有利である。
【0257】
又は、A-CSI-RSがCSIステージトリガと同一のサブフレームで送信される場合、全M個のA-CSI-RSタイミングのうちi番目は、m/(M-1)*iサブフレーム、i=0, 1, 2, 3, ...であり得る。
図10は、CSIステージトリガとA-CSI-RSが同一のサブフレームで送信される例を示す。このとき、m<0と定義されるが、この場合、予め送信されたA-CSI-RSを当該A-CSI-RSの送信後に、CSIステージトリガによって端末に知らせてもよい。
【0258】
また、複数のA-CSI-RSが送信される場合、A-CSI-RSの送信タイミング区間pは、以下のように知らせてもよい。
【0259】
- mはCSIステージトリガから1番目のCSI-RSまでを意味する場合、別途の設定なくp=mであり得る。
【0260】
- 固定されたタイミングpが予め定義されてもよい。
【0261】
- 固定されたタイミングpがCSIプロセス、ステージ設定、又はRS設定に含まれてもよい。
【0262】
- pの範囲が予め決定されてもよい。CSIステージトリガによって当該範囲内のp値を端末に指定してもよい。
【0263】
- pの範囲がCSIプロセス、ステージ設定、又はRS設定に含まれてもよい。CSIステージトリガによって当該範囲内のp値を端末に指定してもよい。
【0264】
特に、CSI-RSが連続して送信される場合、固定された値p=1と予め定義される場合と同様である。
【0265】
複数のA-CSI-RSが送信される場合、p値の意味は以下のようであってもよい。
【0266】
- 各A-CSI-RS間の間隔サブフレーム数
【0267】
図11は、各A-CSI-RS間の間隔を指示するpを示す。
【0268】
- 最初のA-CSI-RSと最後のA-CSI-RSとの間隔サブフレーム
【0269】
図12は、最初のA-CSI-RSと最後のA-CSI-RSとの間隔を指示するpを示す。
【0270】
この場合は、全M個のA-CSI-RSタイミングのうちi番目は(1番目のA-CSI-RS送信タイミング)+p/(M-1)*(i-1)(i=1, 2, ...)サブフレームで送信されてもよい。
【0271】
- CSIステージトリガと最後のA-CSI-RSとの間隔サブフレーム
【0272】
図13は、CSIステージトリガと最後のA-CSI-RSとの間隔を指示するpを示す。この場合は、全M個のA-CSI-RSタイミングのうちi番目はp/M*i(i=1, 2, ...)サブフレームで送信されてもよい。
【0273】
上述した方式は、互いに異なる用途/性質を有するA-CSI-RS(例え、チャンネル測定のためのA-CSI-RS、干渉測定のためのA-CSI-RS)が1つのCSI導出に用いられ、非周期的CSI報告の時点を関連RSタイミングに対して指定する場合、各A-CSI-RSに対する送信時点の指定方式は、上述したRSタイミングの指示方式のうち互いに異なる方式を用いてもよい。特に、2つのA-CSI-RSが用いられるとき、2つのうち早いRSはCSIステージトリガ時点に送信してm=0と理解して、2つのうち遅いRSはA-CSI-RSに対するタイミングのみを送信することができる。
【0274】
5.CSIフィードバックのために用いられるULリソース
【0275】
A.PUSCHリソース割り当て
【0276】
i.スケジューリング-無しのリソース指示(例え、PUCCH)も考慮され得る。
【0277】
B.報告タイミング指示
【0278】
当該DCIの受信時点を基準として、どのタイミングにCSI報告のためのULリソースが指定されるのかを端末に知らせてもよい。
【0279】
このように、1つ又は複数のCSI-RSに対するA-CSI-RSが送信され、当該RSに対するCSIステージトリガが基地局から端末に送信及び受信された場合、端末が報告する当該CSIステージトリガに対する非周期的CSIのCSIフィードバックタイミングkが、以下のような方法で指定されてもよい。
【0280】
- 固定されたタイミングkが予め定義されてもよい。
【0281】
- 固定されたタイミングkがCSIプロセス、ステージ設定、又はRS設定に含まれてもよい。
【0282】
- kの範囲が予め決定されてもよい。CSIステージトリガによって当該範囲内のk値を端末に指定してもよい。
【0283】
- kの範囲がCSIプロセス、ステージ設定、又はRS設定に含まれてもよい。CSIステージトリガによって当該範囲内のk値を端末に指定してもよい。
【0284】
k値の意味は以下のようであってもよい。
【0285】
- k値はA-CSI-RSからCSIフィードバック時点までの間隔(又は、距離)。これを
図14に示す。
【0286】
非周期的CSIの計算はA-CSI-RSを受信した後に行われるため、非周期的CSIの計算のための時間確保に適合する方式である。
【0287】
- k値はCSIステージトリガからCSIフィードバック時点までの間隔(又は、距離)。これを
図15に示す。
【0288】
複数のA-CSI-RSが送信される場合、k値の意味は以下のようであってもよい。
【0289】
- k値は1番目のA-CSI-RSからの間隔(又は、距離)。これを
図16に示す。
【0290】
非周期的CSI計算のための特定のA-CSI-RSが複数の時点に送信されるが、当該複数のA-CSI-RSの送信が開始しない時点にCSIステージトリガを受信した場合には、CSIフィードバック時点が最初のA-CSI-RSの送信時点からのタイミングを指示する方式が有効である。
【0291】
- k値は最後のA-CSI-RSからCSIフィードバック時点までの間隔(又は、距離)。これを
図17に示す。
【0292】
特に、互いに異なる用途/性質を有するA-CSI-RS(例え、チャンネル測定のためのA-CSI-RS、干渉測定のためのA-CSI-RS)が1つのCSIに用いられ、非周期的CSI報告の時点を関連RSタイミングに対して指定する場合、CSIの計算のための時間確保のためにA-CSI-RSの送信時点は、互いに異なるA-CSI-RSのうち最後に送信されるRSのタイミングに指定する方式が有利である。
【0293】
換言すれば、複数の非周期的RSが非周期的CSIの計算に用いられる場合(例え、チャンネル測定のためのA-CSI-RS及び干渉測定のための非周期的CSI-IM(interference measurement)が上述した方式の適宜な例示であって、この場合、k値は複数のRSのうち最も遅く送信されるRSからの距離を指定する方式が適合する。これは互いに異なるTRP(transmission and reception point)に動的に整列され難いため、セル間干渉測定のためのNZP-CSI-RS送信時点とチャンネル測定のためのA-CSI-RSの送信時点とはずれることがある。特に、互いに異なるUL/DL設定を用いる2つのTRPの間に目立つ。
【0294】
具体的には、非周期的CSI報告をトリガするCSIステージトリガ(同様に、非周期的CSIトリガ)を端末が受信した時点をnとして、時点nを基準として当該CSIの計算に用いられる(チャンネル測定のためのNZP-CSI-RSと干渉測定のためのCSI-IM(例え、NZP-CSI-RSとZP-CSI-RS)を含む)CSI-RSのうちi番目のRSの送信時点をmiとするとき、非周期的CSI報告時点はn+max(mi, 0)+kとなり得る。max(mi, 0)において、「0」は後述する「k値はCSIステージトリガからの距離」を含む例示であって、これはA-CSI-RS(又は、A-CSI-IM)がCSIステージトリガ時点以前に送信される場合、当該シグナリングの受信時点を基準としてCSI計算時間を指示しようとする状況に用いてもよい。
【0295】
上述した各miは、互いに異なるA-CSI-RS送信方式(例え、ワン-ショットA-CSI-RS又は複数のA-CSI-RS)の場合、互いに異なって理解されてもよい。例えば、ワン-ショットA-CSI-RSと複数のA-CSI-RS送信の場合、ワン-ショットA-CSI-RSは当該A-CSI-RSからの間隔(又は、距離)を、複数のA-CSI-RSはA-CSI-RSの最後のRS送信時点からの間隔(又は、距離)を意味してもよい。特に、複数のA-CSI-RS送信が開始する前に、上述したCSIステージトリガを端末が受信した場合、当該miが1番目のRSからのタイミングを、複数のA-CSI-RS送信が終了した後に、上述したCSIステージトリガを端末が受信した場合は、当該miが最後のRSからのタイミングを意味してもよい。
【0296】
- k値はCSIステージトリガからCSIフィードバック時点までの間隔(又は、距離)。これを
図18に示す。
【0297】
ii.端末は1つのRSに対する測定結果が大き過ぎる状況において、当該測定結果を複数のサブフレームに分けて報告してもよい。
【0298】
このとき、複数のA-CSI-RSに対するCSIステージトリガにおいて非周期的CSIの報告タイミング区間qは、以下のように知らせてもよい。
【0299】
- 固定されたタイミングqが予め定義されてもよい。
【0300】
- 固定されたタイミングqがCSIプロセス、ステージ設定、又はRS設定に含まれてもよい。
【0301】
- mの範囲が予め決定されてもよい。CSIステージトリガによって当該範囲内のq値を端末に指定してもよい。
【0302】
- mの範囲がCSIプロセス、ステージ設定、又はRS設定に含まれてもよい。CSIステージトリガによって当該範囲内のq値を端末に指定してもよい。
【0303】
q値は、以下のような意味であってもよい。
【0304】
-
CSIフィードバックのタイミングの間の周期。これを
図19に示す。
【0305】
- 最初の非周期的CSI報告と最終の非周期的CSI報告との間隔(又は、距離)。これを
図20に示す。
【0306】
- CSIステージトリガと最後の非周期的CSI報告との間隔(又は、距離)。これを
図21に示す。
【0307】
又は、複数のサブフレームでRSが送信される動作が当該DCIと指定されたとき、端末は当該RSに対するCSIをそれぞれ報告してもよい。この場合、q=pと設定されてもよい。
【0308】
iii.このとき、ULリソース割り当ては、各報告タイミングに対して同様に適用されてもよい。
【0309】
すなわち、端末は、上述したDCIに指定されるRSを測定してCSIを計算し、DCIに指定されたULリソース(時間、周波数)によって当該CSIを報告してもよい。
【0310】
本発明の別の実施例によれば、CSI報告無しにCSI-RS送信のみを含むCSIステージも定義できる。例えば、CSI報告の不要なCSI-RS送信、例えば、端末-側ビーム調整のためのCSI-RSが挙げられる。この場合、端末は、当該CSIステージを用いて、CRIのようなビーム管理関連報告を行う必要がなく、基地局が送信するCSI-RSを用いて、端末自身の送信及び/又は受信ビームを設定することができる。また、他の時点に計算されるCSIの計算に用いるために別途のRS送信を設定するためのCSIステージが定義されてもよい。例えば、その後、他の時点に送信されるCSI-IM、例えば、他のTRPで送信されることから自己セルに送信されるCSI-RS送信タイミングと整列し難いTRP間干渉測定のためのNZP CSI-RSベースIMRを用いたCSIを計算/報告するために、TRP間干渉測定のためのNZP CSI-RSベースIMR-CSI報告を含むCSIステージとは別途として予めCSI-RSのみを送信したり、逆に、特定の時点に送信される他のTRPからのNZP CSI-RSベースIMRを、その後の他の時点に送信されるNZP CSI-RSと共に用いるCSIを計算するために、NZP CSI-RS-CSI報告を含むCSIステージとは別途としてTRP間干渉測定のためのNZP CSI-RSベースIMRの送信を端末に知らせてもよい。
【0311】
CSI報告には関係なくRSが送信されるCSIステージの場合、当該RSは、その後に使用される作業(例え、CSI計算)に用いるために、当該RS測定結果をバッファー(buffer)するように端末に設定してもよい。1つの方式として、CSI報告のセットが含まれていないCSIステージの場合は、当該RS測定の結果を次の作業に用いるまでに自動にバッファーしてもよい。この場合、当該RSは、次のCSIステージ報告のときに用いるか、別途の「他のCSIステージのためのRSのための設定」を指示する設定が含まれたCSIステージ報告のときに用いてもよい。
【0312】
又は/及び、CSI報告のセットのないCSIステージに含まれたRSを他のCSIステージに含まれたCSI報告に用いる場合、CSI報告の不要な端末ビーム調整のような方式と区分するために、当該CSIステージは、「CSIステージ間報告」のように設定されてもよく、これは当該CSIステージ報告のセットに含まれてもよい。上述した動作は、特定のCSI報告開始時点(例えば、RS測定時点又はCSI計算開始時点)に、以前の時点に送信されてCSI報告に用いられていないRSが存在する場合(又は、後続するRS有効区間が定義され、且つ満了していない場合)、当該RSをCSIステージに追加して用いることと理解されてもよい。当該RSの用途(例え、CSI-RS又はCSI-IM)は、リソースセット、特に「CSIステージ間報告」と共に設定されてもよい。
【0313】
また、他のCSIステージによって送信されたRS測定結果をCSI計算に含ませるために、当該CSIステージはRSセットを含まなくてもよく、或いはこのような動作を明確にするために「CSIステージRS間報告」が設定されてもよく、これは当該CSIステージのRSセットに含まれてもよい。この場合、予め送信された報告のないRSが存在する場合、当該RSを含んでCSI報告を行い、存在しない場合は、自己CSIステージに含まれたRSのみを用いてCSI報告を行うか、又は当該報告を省略してもよい。仮にCSIステージ間の従属性が予め送信されたRS送信のみと限定されない場合、当該CSIステージのCSI報告は、その後に他のCSIステージからの追加RSが送信される場合、当該RSの測定を用いて行われてもよい。
【0314】
上述のような場合、「RS有効区間」が定義されて、RS測定結果をバッファーして(他のCSIステージの)CSI報告に使用可能な時間を端末に知らせてもよく、これは予め定義されているか、又は当該RS設定/CSIステージ設定に含まれてもよい。仮にRS有効区間が満了する場合、以前にRS測定結果がなかったこととみなしてもよい。また、仮に当該CSIステージが「CSIステージ間RS」設定を含む場合、当該CSIステージに含まれたRSのみを含むCSIを報告するか、当該CSI報告を省略してもよい。特に、RS目的(例え、ビーム管理、CSI報告)によって、その値又は設定可能な値の範囲の定義が互いに異なってもよい。
【0315】
上述したように、CSIステージ間従属性が存在する場合、上述したCSI報告タイミングは、最後に送信されるRSに該当するCSIステージを基準として定義してもよい。例えば、最後に送信されたRS送信/受信タイミングを基準としてCSI報告タイミングが定義されてもよい。また、他のCSIステージで送信されるRSを実際のCSI計算に用いるCSIステージにおいて別途に設定する代わりに、当該RSが送信されるタイミングに送信されるDCIでトリガされるCSIステージは、予め送信されたRSを含んでCSIを計算することとみなしてもよい。すなわち、仮にCSIステージ#1がCSI報告無しにRSセットのみを含み、CSIステージ#2が別途のRSセット無しに報告セットのみを含むとき、CSIステージ#1で指定したRS送信機会にRSが送信されると同時に、当該スロットでCSIステージ#2をトリガするDCIが送信されてもよく、この場合、CSIステージ#2のCSI報告は、当該DCIが送信されたタイミングと同時に送信されたRSを用いてCSIを計算/報告してもよい。この場合、CSIステージ#1をトリガするDCIはDL-関連DCIであってもよい。また、CSIステージ#1で指定する「RS送信機会」は同時に当該RSが使用されるCSIステージ(のCSI報告)を指示するDCIの送信機会を意味してもよい。
【0316】
本明細書において言及するCSIステージは、NR MIMOで論議している「測定セット」と同様な方式と理解されてもよい。例えば、別途に設定された「リソースセット」と「報告セット」を「測定セット」においてリンク(link)することと設定される1つのRS-報告集合(report set)が本明細書のCSIステージと類似する概念を称することと理解してもよい。さらに、より良好な柔軟性(flexibility)のためにリソースセットと報告セットとの間のリンクはMACシグナリングによって行うことも可能である。
【0317】
RSリソース指示フィールドをDCI内に定義して、CSIステージ指示によって当該フィールドの解釈が異なってもよい。例えば、全8ビットのRSリソース指示フィールドを定義して、CSIステージトリガ=01(すなわち、複数のRSモード)の場合、RRC設定された全8種類の複数のRS設定のうち、使用するRS設定を指定するビットマップと解釈して、CSIステージトリガ=10(すなわち、単一RSモード)の場合、RRC設定された全64個のRSパターン(2ビットは予備される)のうち1つとして解釈して、CSIステージトリガ=11(すなわち、部分帯域RSモード)の場合、全64個のRSパターンのうち1つ及び4つの部分帯域のうち1つを指定することと解釈してもよい。
【0318】
CSIステージトリガの代わりに1ビットのCSIトリガを設定して、各ステージ(すなわち、RS-フィードバックタイプ対)毎に満了タイマーを設定して、非周期的RS指示/非周期的CSI要請タイミング毎に当該タイマーを超えたか否かによって、どのステージに対するRS測定/フィードバックを行うかを選択することができる。例えば、全2ステージが定義され、ステージIに対する満了タイマー=5msと設定された環境において、特定の時点にステージIに対する測定/フィードバックを行う場合、ステージIに対する満了タイマーをリセット(reset)(例え、タイマー=5)することができる。その後、満了タイマーが満了するまで(例え、タイマー=0)、端末に受信されるCSIトリガは全てステージIIと解釈されてもよい。その後、満了タイマーが満了した後、1番目に受信されるCSIトリガはステージIと解釈されてもよい。
【0319】
端末が基地局のCSIステージトリガ/CSIトリガを受信できなかった場合、基地局はどのULリソースにCSIフィードバックが受信されるか/受信されないかを確認して、当該CSIステージトリガ/CSIトリガの受信可否を確認することができる。この場合、基地局はCSIステージトリガ/CSIトリガを所定の時間(例え、4ms)の間に(特に、上述した満了タイマーを用いるステージをトリガするとき)複数送信せず、端末は所定の時間(例え、4ms)の間に2つ以上のCSIステージトリガ/CSIトリガを受信しないことを期待することができる。
【0320】
或いは、端末は所定の時間(例え、4ms)の間に2つ以上のCSIステージトリガ/CSIトリガを受信する場合、最初のCSIステージトリガ/CSIトリガに対するフィードバックのみを報告してもよい。
【0321】
本明細書において言及するCSI-RSは、CSIの計算のために用いられる参照信号であって、これはチャンネル測定のためのNZP-CSI-RSと干渉測定のためのNZP-CSI-RS又は/及びZP-CSI-RS、すなわちCSI-IMを含み、また上述のように、RS設定において互いに異なるRSを指定する場合、CSI-RSは設定に応じてCSI計算のために異なる種類のRS(例えば、BRS、BRRS、RRM-RS、DMRS)にも置き換えて用いられることは自明である。
【0322】
それぞれの情報を独立してDCIに含んで送信する代わりに、「ステージインデックス」をDCIを介して送信するためには、各ステージをRRC設定のようなL3シグナリングによって設定してもよい。この設定は、上述したコンテンツの全部或いは一部を含んでもよい。
【0323】
或いは、より良好な柔軟性のために、MACのようなL2シグナリングが用いられてもよい。このとき、MACシグナリングのオーバーヘッドを減らすために、各コンテンツが選択可能な範囲が制限されてもよい。例えば、選択可能なREパターンの候補がRRCと設定され、L2シグナリングによって、このうち実際に用いるパターンが各CSIステージに設定されてもよい。
【0324】
【0325】
図22は、無線通信システムにおいて、チャンネル状態情報-参照信号(channel state information-reference signal;CSI-RS)ベースのチャンネル状態報告方法に関する。この方法は端末によって行われる。
【0326】
端末は単一のニューマロロジー(numerology)で設定された周波数帯域を占める部分帯域に対するCSI-RS設定を受信してもよい(S2210)。部分帯域に対するCSI-RS設定は、上位層シグナリングによって受信されてもよい。CSI-RS設定に複数の部分帯域に対するCSI-RS設定が含まれる場合、複数の部分帯域のそれぞれは互いに異なるニューマロロジーで設定されてもよい。端末は部分帯域に対するCSI-RS設定に従って、部分帯域で送信されるCSI-RSから導出されたCSI情報を送信してもよい(S2220)。
【0327】
部分帯域に対するCSI-RS設定は、帯域幅情報又は周波数位置に関する情報を含んでもよい。また、複数の部分帯域のそれぞれは、1つの送信ブロック(transport block)が送信される周波数帯域であってもよい。複数の部分帯域のうち少なくとも一部は互いに異なる時間分割多重化(time division mupltiplexing)が行われてもよい。
【0328】
CSI-RS設定に複数の部分帯域に対するCSI-RS設定が含まれる場合、複数の部分帯域のうち少なくとも一部は互いに重なってもよい。
【0329】
送信されるCSI情報は複数の部分帯域のそれぞれにおいて独立して導出されたCSIを含んでもよい。
【0330】
以上、
図22を参照して、本発明による実施例を簡略に説明したが、
図22に関連する実施例は、上述した実施例のうち少なくとも一部を代案又は追加に含んでもよい。
【0331】
図23は、本発明の実施例を実行する送信装置10及び受信装置20の構成要素を示すブロック図である。送信装置10及び受信装置20は、情報及び/又はデータ、信号、メッセージなどを運ぶ無線信号を送信又は受信できる送信機/受信機13,23と、無線通信システム内の通信と関連した各種情報を記憶するメモリ12,22と、送信機/受信機13,23及びメモリ12,22などの構成要素と動作的に接続してこれらの構成要素を制御し、当該装置が前述の本発明の実施例の少なくとも一つを実行するようにメモリ12,22及び/又は送信機/受信機13,23を制御するように構成されたプロセッサー11,21をそれぞれ備える。
【0332】
メモリ12,22は、プロセッサー11,21の処理及び制御のためのプログラムを格納することができ、入/出力される情報を仮記憶することができる。メモリ12,22がバッファーとして活用されてもよい。プロセッサー11,21は、一般に、送信装置又は受信装置内の各種モジュールの動作全般を制御する。特に、プロセッサー11,21は、本発明を実行するための各種制御機能を果たすことができる。プロセッサー11,21をコントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサー(microprocessor)、マイクロコンピュータ(microcomputer)などと呼ぶこともできる。プロセッサー11,21は、ハードウェア(hardware)又はファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はこれらの結合によって具現されてもよい。ハードウェアを用いて本発明を具現する場合は、本発明を実行するように構成されたASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)などがプロセッサー11,21に設けられてもよい。一方、ファームウェアやソフトウェアを用いて本発明を具現する場合は、本発明の機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアが構成されてもよい。本発明を実行できるように構成されたファームウェア又はソフトウェアは、プロセッサー11,21内に設けられたりメモリ12,22に格納されてプロセッサー11,21によって駆動されてもよい。
【0333】
送信装置10におけるプロセッサー11は、プロセッサー11又はプロセッサー11に接続しているスケジューラからスケジューリングされて外部に送信される信号及び/又はデータに対して所定の符号化(coding)及び変調(modulation)を行った後、送信機/受信機13に送信する。例えば、プロセッサー11は、送信しようとするデータ列を逆多重化、チャンネル符号化、スクランブリング、及び変調の過程などを経てK個のレイヤに変換する。符号化されたデータ列はコードワードとも呼ばれ、MAC層が提供するデータブロックである伝送ブロックと等価である。一伝送ブロック(transport block,TB)は一コードワードに符号化され、各コードワードは一つ以上のレイヤの形態で受信装置に送信される。周波数上り変換のために送信機/受信機13はオシレータ(oscillator)を含むことができる。送信機/受信機13はNt個(Ntは1以上の正の整数)の送信アンテナを含むことができる。
【0334】
受信装置20の信号処理過程は、送信装置10の信号処理過程の逆となる。プロセッサー21の制御下に、受信装置20の送信機/受信機23は送信装置10から送信された無線信号を受信する。送信機/受信機23は、Nr個の受信アンテナを含むことができ、送信機/受信機23は受信アンテナから受信した信号のそれぞれを周波数下り変換して(frequency down-convert)基底帯域信号に復元する。送信機/受信機23は、周波数下り変換のためにオシレータを含むことができる。プロセッサー21は、受信アンテナから受信した無線信号に対する復号(decoding)及び復調(demodulation)を行い、送信装置10が本来送信しようとしたデータに復元することができる。
【0335】
送信機/受信機13,23は一つ以上のアンテナを具備する。アンテナは、プロセッサー11,21の制御下に、本発明の一実施例によって、送信機/受信機13,23で処理された信号を外部に送信したり、外部から無線信号を受信して送信機/受信機13,23に伝達する機能を果たす。アンテナはアンテナポートと呼ばれることもある。各アンテナは一つの物理アンテナに該当したり、2以上の物理アンテナ要素(element)の組み合わせによって構成されてもよい。各アンテナから送信された信号は受信装置20によってそれ以上分解されることはない。当該アンテナに対応して送信された参照信号(reference signal,RS)は受信装置20の観点で見たアンテナを定義し、チャンネルが一物理アンテナからの単一(single)無線チャンネルであるか、或いは当該アンテナを含む複数の物理アンテナ要素(element)からの合成(composite)チャンネルであるかに関係なく、受信装置20にとって当該アンテナに対するチャンネル推定を可能にする。すなわち、アンテナは、該アンテナ上のシンボルを伝達するチャンネルが同一アンテナ上の他のシンボルが伝達される前記チャンネルから導出されるように定義される。複数のアンテナを用いてデータを送受信する多重入出力(Multi-Input Multi-Output、MIMO)機能を支援する送信機/受信機の場合は2個以上のアンテナに接続されてもよい。
【0336】
本発明の実施例において、端末又はUEは上りリンクでは送信装置10として動作し、下りリンクでは受信装置20として動作する。本発明の実施例において、基地局又はeNBは上りリンクでは受信装置20として動作し、下りリンクでは送信装置10として動作する。
【0337】
送信装置及び/又は受信装置は、上述した本発明の実施例のうちの少なくとも1つ又は2つ以上の実施例の組み合わせを実行することができる。
【0338】
上述したように開示された本発明の好適な実施例に関する詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施し得るように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した者には、添付の特許請求の範囲に記載された本発明を様々に修正及び変更できるということが理解できる。したがって、本発明はここに示した実施の形態に制限されるものではなく、ここに開示された原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を付与するためのものである。
【産業上の利用可能性】
【0339】
本発明は、端末、リレー、基地局などのような無線通信装置に利用可能である。