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特許7057375非封止型コネクタを覆う工程を含む配線方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-11
(45)【発行日】2022-04-19
(54)【発明の名称】非封止型コネクタを覆う工程を含む配線方法
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/16 20060101AFI20220412BHJP
   H01R 13/52 20060101ALI20220412BHJP
   H01R 43/00 20060101ALI20220412BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20220412BHJP
   H02G 3/08 20060101ALI20220412BHJP
   H02G 3/14 20060101ALI20220412BHJP
   H05K 7/00 20060101ALI20220412BHJP
【FI】
H02G3/16
H01R13/52 301F
H01R13/52 301E
H01R43/00 Z
H01R13/639 Z
H02G3/08 080
H02G3/14
H05K7/00 M
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019557746
(86)(22)【出願日】2018-04-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-18
(86)【国際出願番号】 FR2018050981
(87)【国際公開番号】W WO2018197784
(87)【国際公開日】2018-11-01
【審査請求日】2021-03-15
(31)【優先権主張番号】17/53562
(32)【優先日】2017-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】511110625
【氏名又は名称】ジェイテクト ユーロップ
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブロショ パトリス
(72)【発明者】
【氏名】ポーリー パスカル
(72)【発明者】
【氏名】レイ ローラン
【審査官】木村 励
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-69832(JP,A)
【文献】特開2017-45699(JP,A)
【文献】特開2013-222652(JP,A)
【文献】特開2016-54035(JP,A)
【文献】特開平1-272061(JP,A)
【文献】特開2005-347243(JP,A)
【文献】特開2002-231375(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/16
H01R 13/52
H01R 43/00
H01R 13/639
H02G 3/08
H02G 3/14
H05K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1本以上の導線(2)を有する電気ケーブル(1)を電気機器(3,4,5)に接続することを可能にする配線方法であって、
一方では、雄端子(12)と呼ばれる少なくとも1つの導電性がある第1の端子を有する雄部材(11)と呼ばれる第1の部材と、他方では、雄部材(11)とは別のものである、雌端子(14)と呼ばれる少なくとも1つの導電性がある端子を有する雌部材(13)と呼ばれる第2の部材とを備え、また、前記少なくとも1つの雄端子(12)が前記少なくとも1つの雌端子(14)と接触するように前記雄部材(11)を前記雌部材(13)に対して保持する少なくとも1つの保持部(17,18)を備える少なくとも1つのコネクタ(10)を準備し、
前記電気機器(3,4,5)には前記コネクタの雄部材(11)を配置する接続ボックス(20)を備え付け、前記雄端子(12)を前記電気機器(3,4,5)と電気的に接続し、
前記電気ケーブル(1)には、前記コネクタの雌部材(13)を備え付け、前記雌端子(14)を前記少なくとも1本の導線(2)に電気的に接続する準備工程(a)と、
前記雄端子(12)と前記雌端子(14)の電気的接合(21)を形成し維持するように前記コネクタの雌部材(13)を固定し、前記少なくとも1つの保持部によって前記コネクタの雄部材(11)上に係合する接続工程(b)と、
前記接続ボックス(20)を、少なくとも無溶接の前記電気的接合(21)を液体水から保護する封止型の外皮を形成するように前記コネクタの雄部材(11)と雌部材(13)を覆う高分子封入材料(22)で埋める封入工程(c)とを含む
ことを特徴とする配線方法。
【請求項2】
請求項1に記載の配線方法において、
前記接続工程(b)において保持部(17,18)によって組み立てられ維持された前記コネクタ(10)の雄部材(11)と雌部材(13)によって形成されたサブアセンブリは、前記封入工程(c)の前は、液体水に対して封止されていない
ことを特徴とする配線方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の配線方法において、
前記コネクタには、前記コネクタ(10)の雄部材(11)と雌部材(13)との間で液体水に対する封止を形成し、封止を確実にするために適用されるエラストマーガスケットがない
ことを特徴とする配線方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の配線方法において、
前記コネクタの雄部材(11)は、電気絶縁性があり、前記少なくとも1つの雄端子(12)の支持部となる雄基部と呼ばれる第1の基部(15)を備え、
前記コネクタの雌部材(13)は、電気絶縁性があり、前記少なくとも1つの雌端子(14)の支持部となる雌基部と呼ばれる第2の基部(16)を備える
ことを特徴とする配線方法。
【請求項5】
請求項4に記載の配線方法において、
前記接続工程(b)において、
雄保持部(17)と雌保持部(18)の分離を阻止し、前記雄端子と前記雌端子の電気的接合(21)を維持する、前記コネクタの雄部材(11)と雌部材(13)の機械的接合を形成し維持するために、
前記コネクタの雄基部(15)もまた、前記少なくとも1つの雄端子(12)とは別のものである、少なくとも1つの保持部(17)の支持部となり、
前記雌基部(16)もまた、前記雌端子(14)とは別のものである、前記雄保持部(17)と係合するように配置される第2の保持部(18)の支持部となる
ことを特徴とする配線方法。
【請求項6】
請求項5に記載の配線方法において、
前記雄保持部(17)と前記雌保持部(18)はスナップ嵌合によって協働する
ことを特徴とする配線方法。
【請求項7】
請求項4から6のいずれか1つに記載の配線方法において、
前記コネクタの雄部材(11)と雌部材(13)のそれぞれの基部(15,16)は、前記接続工程(b)において
前記接続工程(b)の後の前記封入工程(c)における、前記電気的接合(21)の高さよりも高い液体状態の前記高分子封入材料(22)の侵入を防ぐように、
前記電気的接合(21)を前記高分子封入材料(22)に対して封止するように配置される
ことを特徴とする配線方法。
【請求項8】
請求項7に記載の配線方法において、
前記コネクタの雌基部(16)は、側壁(23)によって区切られた筒状形状を有しており、前記接続工程(b)において、前記雄部材の基部を係合し、
前記雌基部(16)の側壁(23)及び/又は前記雄基部(15)は、他方の基部(16,15)と共に、液体状態の前記高分子封入材料(22)に対して封止された突出部(24)を備えている
ことを特徴とする配線方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1つに記載の配線方法において、
それぞれが1本以上の導線(2)を備える複数の別々の電気ケーブル(1)の電気機器(3,4,5)への接続が可能になり、前記準備工程(a)において、それぞれの雄部材(11)が前記接続ボックス(20)に配置される複数のコネクタ(10)が設けられ、
各電気ケーブル(1)には対応するコネクタの雌部材(13)が備え付けられ、
前記接続工程(b)において、前記複数のコネクタのうち各コネクタ(10)内で無溶接電気的接合(21)されて維持するように各雌部材(13)が対応する前記雄部材(11)に接続され、
前記封入工程(c)において、全ての前記複数のコネクタ(10)が前記高分子封入材料(22)の1つのブロックに埋め込まれる
ことを特徴とする配線方法。
【請求項10】
求項4から8のいずれか1つ及び請求項9に記載の配線方法において、
異なるコネクタ(10)の雄部材(11)のそれぞれは、電気絶縁材料からなる雄基部(15)を備えており、
前記異なるコネクタ(10)の雄基部(15)は互いに一体的に形成されている
ことを特徴とする配線方法。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1つに記載の配線方法において、
前記封入工程(c)の前に、前記高分子封入材料(22)が前記電気ケーブル(1)と前記コネクタの雌部材(13)との間に侵入することを防止するように、熱収縮性被覆(26)を前記コネクタ(10)の雌部材(13)の一部とそれに対応する前記電気ケーブル(1)の端部を覆う位置に配置する被覆工程をさらに備える
ことを特徴とする配線方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1つに記載の配線方法において、
前記電気ケーブル(1)は、前記少なくとも1つの雌端子(14)に電気的に接続された導線(2)を覆う被覆(27)を備え、
前記封入工程(c)において、前記コネクタ(10)を覆う前記高分子封入材料(22)は、また、前記被覆(27)を少なくとも3mmに等しい長さ(L22)に亘って覆う
ことを特徴とする配線方法。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1つに記載の配線方法によって配線された電気機器(3,4,5)を備える
ことを特徴とするパワーステアリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気ケーブルを電気機器に接続することを可能にする「配線方法」と呼ばれる方法の一般的な分野に関する。より具体的には、本発明は、パワーステアリングシステム内で、1本以上の電気ケーブルをパワーアシストモータ及び/又は計算機に接続することを意図する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両内部でケーブルを電気機器に接続する際に、確実に接続に耐水性を持たせることが重要である。
【0003】
この目的を達成するために、特に、シール部材と共に設けられた、1つ以上のエラストマーガスケットタイプの封止型コネクタであって、各コネクタの雌部材と雄部材との間の耐水性を確実にする封止型コネクタを使用することで構成される方法が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、そのような封止型コネクタには、特に、嵩張りや、比較的高価であるという欠点がある。ある代替方法によると、電気機器上で、電気ケーブルを構成する導線が露出した端部をこの端部に設けられたトラックに溶接することによって、電気ケーブルを直接電気機器に接続し、この得られたアセンブリを樹脂等の高分子封入材料に埋め込むことが知られている。しかしながら、このような方法の1つ目の難点は、トラックと導線の端部にアクセスすることが難しく、近接の構成要素又は電気機器を保護するための比較的熱に弱い高分子材料からなるボックスにダメージを与えることなく上記のような溶接を行うことが難しい場合がある点である。他にも、溶接作業中に、導線を所定の位置でトラックに接触した状態で維持することが難しい場合があるという難点がある。そのため、使用する工具が比較的複雑で高価なものとなり得る。
【0005】
したがって、本発明の目的は、上記の欠点を克服し、容易で、安価に、密封状態で電気ケーブルを電気機器に接続することを可能にする新しい配線方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の本発明の目的は、1本以上の導線を有する電気ケーブルを電気機器に接続することを可能にする配線方法であって、一方では、雄端子と呼ばれる少なくとも1つの導電性がある第1の端子を有する雄部材と呼ばれる第1の部材と、他方では、雄部材とは別のものである、雌端子と呼ばれる少なくとも1つの導電性がある端子を有する雌部材と呼ばれる第2の部材を備え、また、前記少なくとも1つの雄端子が前記少なくとも1つの雌端子と接触するように前記雄部材を前記雌部材に対して保持する少なくとも1つの保持部を備える少なくとも1つのコネクタを準備し、前記電気機器には前記コネクタの雄部材を配置する接続ボックスを備え付け、前記雄端子を前記電気機器と電気的に接続し、前記電気ケーブルには、前記コネクタの雌部材を備え付け、前記雌端子を前記少なくとも1本の導線に電気的に接続する準備工程(a)と、前記雄端子と前記雌端子の電気的接合を形成し維持するように前記コネクタの雌部材を固定し、前記少なくとも1つの保持部によって前記コネクタの雄部材上に係合する接続工程(b)と、前記接続ボックスを、少なくとも前記無溶接電気的接合を液体水から保護する封止型の外皮を形成するように前記コネクタの雄部材と雌部材を覆う高分子封入材料で埋める封入工程(c)とを備えることを特徴とする配線方法によって達成される。
【0007】
好ましくは、本発明は、コネクタの雄端子と雌端子との正確な位置付けと、溶接の必要なく、互いに接触した状態での確実な機械的保持とを確実にするコネクタ(又は複数のコネクタ)の使用の利点と、コネクタの種類によらず液体水に対する封止であって、この場合には、コネクタを高分子封入材料内に封入することで、簡単で迅速に得ることができる封止を得ることができるという利点とを組み合わせることができ、特に、好ましくはエラストマーガスケットが設けられていないことで容量とコストが削減された非封止型のコネクタを使用することが可能になる。
【0008】
以下の図面を参照して、本発明の他の目的、特徴、及び利点を以下の実施形態にさらに詳細に説明する。以下の実施形態及び図面は純粋に例示のためのものであり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は側面図であり、本発明の配線方法によって複数の電気ケーブルに接続された電子基板を備える電気機器の例を示す。
図2図2は、概略側面図であり、電気機器と電気ケーブルが各コネクタ部に設ける本発明の準備工程(a)の例を示す。
図3図3は概略側面図であり、図2のコネクタの雄部材と雌部材とを機械的に接合し、電子ケーブルを電気機器に機械的及び電気的に接続するように組み立てる接続工程(b)を示す。
図4図4は概略側面図であり、初期状態では液体である樹脂タイプの高分子封入材料で接続ボックスを満たすことで、液体水に対して封止する封入工程(c)の例を示す。
図5図5は詳細側面図であり、前記封入工程(c)において、液体高分子封入材料に対するコネクタの密封性を確実にするためにコネクタの雌部材の基部に設けられた突出部の例を示す。
図6図6は詳細側面図であり、前記封入工程(c)において、液体高分子封入材料に対するコネクタの密封性を確実にするためにコネクタの雌部材の基部に設けられた突出部の他の例を示す。
図7図7は概略側面図であり、前記封入工程(c)において、高分子封入材料が電気ケーブルとコネクタの雌部材との間に侵入しないように、コネクタの雌部材に対応する電気ケーブルの端部を部分的に覆う熱収縮性のある被覆を対応する電気ケーブルの端部に設ける様子を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、1本以上の導線2を備える電気ケーブル1を電気機器3に接続することを可能にする配線方法に関する。
【0011】
電気機器3は、好ましくは、電気モータ4(特にパワーステアリングシステム用の電動アシストモータ)であってもよく、計算機5(特にパワーステアリングの計算機)であってもよく、又は、電動アシストモータ4と「駆動計算機ユニット」と呼ばれるパワーステアリングの計算機5を備えるアセンブリであってもよい。
【0012】
図1に示すように、計算機5は、電子基板型であってもよく、説明の便宜上、以下では、電子基板5と示す場合がある。
【0013】
本発明によると、配線方法は、少なくとも1つのコネクタ10を準備する準備工程(a)を備え、コネクタ10は、一方では、少なくとも1つの導電性がある第1の端子12を有する雄部材11と呼ばれる第1の部材11と、他方では、雄部材11とは別のものである、雌端子14と呼ばれる少なくとも1つの導電性がある第2の端子14を有する雌部材13と呼ばれる第2の部材13とを備える。
【0014】
特に、図2に示すように、コネクタ10の雄部材11は、電気絶縁性のある、少なくとも1つの雄端子12の支持部となる雄基部15と呼ばれる第1の基部15を備え、コネクタ10の雌部材13は、電気絶縁性のある、少なくとも1つの雌端子14の支持部となる雌基部16と呼ばれる第2の基部16を備えることが好ましい。
【0015】
基部15,16は、硬いことが好ましく、規則的な所定の固定空間配置に従って、それぞれ対応するコネクタ部11,13に対して、雄端子12と雌端子14を互いに相対的な固定位置に維持することを可能にし、特に、雌部材13上の雄部材11の接続を簡易化することを可能にするという利点がある。
【0016】
さらに、基部15,16によって、対応するコネクタ部11,13の取り扱いが容易になる。
【0017】
基部15,16は、高分子材料からなることが好ましく、硬くて軽い絶縁性材料からなることが好ましい。
【0018】
雌基部16(より一般的には、雌部材13)は、雄基部15、より一般的には、雄部材11と実質的に合致する形状を有することが好ましい。
【0019】
好ましくは、各雄端子12は、それぞれ、剛性金属ピンによって形成されていてもよく、各雌端子14は、それぞれ、タブ又は金属ソケットでできていてもよい。
【0020】
なお、図2図4に示すように、雄端子12は、実質的に合致する形状、例えば、筒状又は割り筒状の形状を有する、好ましくは、凹入状の雌端子14に突き刺すために突出していることが好ましいが、「雄」及び「雌」の概念は、明瞭性を得る目的で使用しており、コネクタ部11,13のそれぞれの形状を決定するものではない。
【0021】
特に好ましくは、電気ケーブル1は、互いに電気的に絶縁されており、異なる回路を形成する複数の導線2を備える。
【0022】
同様に、電気機器は、複数のトラック又は複数の別個の回路を備えていてもよい。
【0023】
雄基部15は、対応する電気機器のトラック又は回路にそれぞれ電気的に接続されている複数の導電性を有する雄端子12をグループ化して支持する支持部となることが好ましい。雌基部16は、それぞれが雄端子12に対応するよう配置された導線2に電気的に接続されている複数の導電性を有する雌端子14をグループ化して支持する支持部となる。
【0024】
これにより、コネクタ10は、複数のチャンネルを備えていることが好ましく、1回の接続動作で複数の回路を接続することを可能にするという利点がある。
【0025】
また、コネクタ10は、少なくとも1つの雄端子12が少なくとも1つの雌端子14に接触するように雌部材13に対して雄部材11を維持することを可能にする少なくとも1つの保持部17,18を備える。
【0026】
そのため、少なくとも1つの保持部17,18は、雄部材11を雌部材13と共に保持するために、より具体的には、雄端子12を雌端子14と共に保持するために、雄部材11と雌部材13との間、より好ましくは、雄基部15と雌基部16との間の機械的接合を形成することを可能にする。
【0027】
この機械的接合は、雄部材11が雌部材13からすぐに外れてしまうことを防ぐのに十分に強力であり、結果的に、接続工程(b)の後、並びに、封入工程(c)の前、封入工程(c)中、及び封入工程(c)後に雄端子12と雌端子14が分離してしまうことを防ぐことができる。
【0028】
さらに、この機械的接合は、雄端子12を対応する雌端子14接触し、装着した状態に維持する、すなわち、接続工程(b)の後、並びに、封入工程(c)の前、封入工程(c)中、及び封入工程(c)後に、コネクタ10内で電気的接合を確実にして維持できる程度に拘束するものである。
【0029】
一実施形態によると、雄保持部17と雌保持部18は、雄端子12と雌端子14によってそれぞれ形成されてもよい。
【0030】
このため、前記雄端子12と雌端子14は、互いに弾力的に重なり合うよう配置されてもよく、それにより、好ましくはソリッドピンによって形成された雄端子12は、雌端子14によって、及び、雌端子14に対して、又は、雌端子14内において弾性的に挟持することによって維持され、好ましくは、雄ピン(雄端子)12を留める半割円筒状スリーブによって形成される。
【0031】
一方の端子12の他方の端子14内での締付け(一般的には、同心円締付け)によって、封入工程(c)の前、及び、封入工程(c)中の偶発的な捻りを防ぐのに十分に強力な固定を確実にする。
【0032】
これまでに記載の実施形態を補うことができる他の好ましい実施形態によると、互いに弾力的に重なり合うよう配置され得るのは、絶縁性の雄基部15と絶縁性の雌基部16であり、雌基部16上の雄基部15の固定を弾性的な締付け、一般的には、1つの基部15を他方の基部16に同心円締付けによって確実にする。
【0033】
なお、上述した2つの実施形態は、前記コネクタ部が型成形によって容易で安価に形成することができるように、単純で特にコンパクトな形状を有する(特に、平滑な壁を有する)コネクタ部11,13によって実施することができる。
【0034】
他の可能な変形例によると、保持部17,18は、一旦係合されると、好ましくは、オペレータが、必要に応じて、意図的に特定のロック解除操作を行って雄保持部17から雌保持部18を開放しない限りは、雄部材11から雌部材13を取り出す操作を阻止する戻り止め効果を発揮する係止部を効果的に形成することができる。
【0035】
このような係止は、特に、手によって自発的に電気ケーブル1上に単純に張力がかかるような場合であっても、コネクタの雄部材11と雌部材13の分離を防ぐという効果がある。
【0036】
そのため、少なくとも1つの保持部17,18は、手で逆にすることができるよう配置することが好ましく、すなわち、オペレータが特定のロック解除操作を行った場合は、雄部材11と雌部材12の分離によってコネクタ10の開放が可能になる。
【0037】
このため、もちろん、保持部17,18の任意の適切な構成を使用して確実に固定するようにしてもよい。
【0038】
このように、特に、ネジ締め、バヨネット式の係止(直角掛け)、又は、スナップ嵌め等によって雌基部16を雄基部15上に確実に機械的締付けできる保持部17,18があると考えられる。
【0039】
好ましくは、製造と実施の都合上、雄保持部17と雌保持部18はスナップ嵌めによって協働してもよい。
【0040】
このため、図2図3、及び図4に示すように、雄保持部17は、好ましくは、フックが付いた弾性的に撓曲可能なタブを備え、切れ込みによって形成される雌保持部18に嵌合する。
【0041】
このような配置によって、好ましくは、雄部材11と雌部材13が互いに適切に接続され次第、コネクタ10の自動的な固定を得ることが可能となる。
【0042】
準備工程(a)の間、電気機器3,4,5には、コネクタの雄部材11が配置される接続ボックス20が備わっており、図2に示すように、雄端子12が電気機器3,4,5に電気的に接続されている。
【0043】
接続ボックス20は、実質的に容器形状であってもよく、例えば、好ましくは剛直性高分子材料からなる側壁が、コネクタの雄部材11を囲んだ、好ましくは、高さが雄部材11を超える直方体であってもよい。
【0044】
前記容器の底は、好ましくは、電気機器3,4,5と隣接していてもよく、より具体的には、計算機5を形成する電子基板と隣接していてもよく、又は、剛直性高分子材料からなるケーシング要素又は電子基板5の絶縁面のような電気機器3,4,5の絶縁要素によって形成されていてもよい。
【0045】
特に図2に示すように、雄端子12の電気機器3,4,5との接続は、特に、雄端子12を電子基板5に溶接することによって行われてもよい。
【0046】
特に図2に示すように、準備工程(a)において、電気ケーブル1にもコネクタ10の雌部材13が備わっており、雌端子14は少なくとも1本の導線2と電気的に接続されている。
【0047】
その後、配線方法は、特に図3に示すように、コネクタの雌部材13を、少なくとも1つの保持部17,18によって、(各)雄端子12と対応する雌端子14との間の電気的接合を形成し維持するように(準備工程(a)において、初期状態では雌部材13とは分離されている)コネクタの雄部材11上に係合し、固定する接続工程(b)を備える。
【0048】
言い換えると、雄部材11と雌部材13とは結合され、組付けられて、コネクタ10を再構成し、それを行う際に、雄端子12をそれぞれの雌端子14上に電気的に接続する。
【0049】
上述したように、接続工程(b)において作動させ、雄部材11と雌部材13の互いに独立した機械的保持を確実にする保持部17,18を備えたコネクタ10の使用によって、封入工程(c)の前及び封入工程(c)中に、雄端子12と雌端子14との間で耐久性の高い確実な接続を容易に得ることが可能になる。
【0050】
これにより、配線中の端子12,14のいかなる位置決め誤差、及び、誤接触のリスクを避けることができる。
【0051】
特に好ましくは、機械的コネクタ10の使用によって、無溶接の電気的接合21を形成することが可能になる。
【0052】
「無溶接電気的接合21」とは、端子12,14を構成する金属(又は導電材料)を溶かすことも、任意の溶加材(又は導電材料)を溶かすこともなく、つまり、溶接作業又ははんだ付けを行うことなく機械的応力プロセスによって雄端子12と雌端子14との間の電気的接触が確立される接合のことを意味する。
【0053】
これにより、電気的接合21は、特に、端子12,14、又は、コネクタ10若しくは接続ボックス20の周囲を溶加材又は端子12,14を構成する金属の溶融温度よりも高い温度で加熱する必要なく、さらには、接続ボックス20を構成する材料、又は、コネクタ10の雄部材11と雌部材13の基部15,16の構成材料の溶融温度よりも高くなるように簡単で安価な方法で動作される。
【0054】
これにより、配線される部分に対するあらゆる熱ダメージを避けることができる。
【0055】
その後、配線方法は、接続ボックス20を、少なくとも電気的接合21(ここでは、好ましくは、無溶接の電気的接合21)を液体水から保護する封止型の外皮を形成するようにコネクタ10の雄部材11と雌部材13を覆う高分子封入材料22、好ましくは、樹脂で埋める封入工程(c)を備える。
【0056】
より詳細には、固体化する際に、コネクタ10の近傍で封入材料22を収容することが可能な接続ボックス20に、好ましくは液体の状態で注ぎ込む封入材料22は、表面に現れている雄部材11と雌部材13との接合面と共に雄部材11と雌部材13(より具体的には対応する基部15,16)を覆い、基部15,16とそれらの周辺部と共に、水がコネクタ10内へ侵入することを防ぐ、より具体的には、コネクタ10の外で基部15,16間の分離境界を示す接合面を通じて水が基部15,16間のインターフェイスで水が侵入することを防ぐ一体構造ブロックを形成する。
【0057】
好ましくは、封入材料22は少なくとも液体水に対して、また、潤滑油、燃料、ブレーキ液、冷却剤等の、電気機器3,4,5の環境にある他の液体に対してもバリアとなり、それによって、これらの液体が、コネクタ10の外からコネクタ10内に侵入し、導電性のある端子12,14(より一般的には、端子12,14)に関連した電気回路に到達することを防ぐ。
【0058】
これにより、電気的接合21を短絡及び腐食から保護する。
【0059】
通常の気圧(一般的には1bar)から少なくとも10bar、少なくとも50bar、又は、さらには100barまでの圧力範囲内で液体水(流出した水、車輪によって噴射される道路からの水滴、塩水噴射等)に対する封止を確実にするように、水の重力による流出と高圧洗浄機の噴射の両方に耐えることができるように、さらに具体的には、洗浄機のノズルが接続ボックス20から80mm~300mmの距離で接続ボックス20に水噴射を当てる際に水を80bar~100barの常圧で70°C~80°Cにする高圧洗浄機からの噴射に耐えることができるようにコネクタ10、接続ボックス20及び封入材料22の配置を選択する。
【0060】
好ましくは、一旦固形化されると、封入材料22は、特に、速いスピードで、高温で変化する(熱衝撃)の場合に、雄部材11と雌部材13との間又はコネクタ10と接続ボックス20との間の機械的応力の発生を避ける一方で、ボックス内でのコネクタ10を強い保持を確実にできるだけの剛性を有する。
【0061】
このために、封入材料は、エポキシ樹脂、又は、シリコン若しくはポリウレタン系エラストマーであることが好ましい。
【0062】
コネクタ10の雄基部15は、少なくとも1つの雄端子12の支持部であることに加え、雄保持部17と呼ばれる、少なくとも1つの雄端子12とは別の部材である少なくとも1つの第1の保持部17の支持部でもあることが好ましい。
【0063】
製造の都合上、特に、図2図4に示すように、第1の保持部17は、好ましくは同じ剛直性高分子ブロック内において雄基部15と一体化形成することが好ましい。
【0064】
同様に、雌基部16は、「雌保持部」18と呼ばれる、雌端子14とは別部材であり、雌基部16と一体形成することが好ましく、コネクタの雄部材11と雌部材13との間の機械的接合を形成し維持するために、接続工程(b)において第1の保持部(雄保持部)17と係合されるように配置される第2の保持部の支持部でもあることが好ましい。
【0065】
それにより、最終的には、接続工程(b)において、一方では、コネクタ10の雄部材11と雌部材13を機械的結合とするようにコネクタの雌部材13をコネクタの雄部材11上(又は、雄部材11内部、さらには雄部材11よりも上方)で係合する。この機械的結合にしたがって、雌部材13を雄部材11上に固定し、保持することで雄部材と雌部材が互いに分離することを阻止するように雌保持部18は雄保持部17(又はその逆)に係合される。また、他方では、コネクタ10の雄部材11と雌部材13が、この機械的結合によって保持される電気的接合21(ここでは、好ましくは無溶接の接合)となるように係合する。この機械的結合にしたがって、雌端子14は、雄端子12と電気的に接触し、雄端子12と電気的に接触したままに保たれる。
【0066】
このように、好ましくは、基部15,16及び保持部17,18によって確実となった機械的接合機能の、端子12,14によって確実になった電気的接合機能は、好ましくは、分離することもできる。
【0067】
そのため、雄部材11と雌部材13とを、伝導性のある端子12,14を傷つける又は弱めるリスクなく、少なくとも所定値の引張り力のある閾値に耐え得る確実な機械的接合とすることができる。
【0068】
その結果、端子12,14は、比較的薄く、軽量で、取り扱いが煩雑でないものとすることができる。
【0069】
上述した通り、雄基部15の雄保持部17と雌基部16の雌保持部18は好ましくはスナップ嵌合によって協働するようにしてもよい。
【0070】
接続工程(b)において、(1つ以上の)保持部17,18によって組み立てられ、保持されたコネクタ10の雄部材11と雌部材13によって形成するサブアセンブリ、より具体的には、接合によって形成されたサブアセンブリと雄基部15と雌基部16との機械的接合は、封入工程(c)より前においては、液体水に対して封止されていないことが好ましい。
【0071】
そのため、コネクタ10は、特に、接続工程(b)において、コネクタ10の雄部材11と雌部材13との間(より具体的には、雄基部15と雌基部16との間)で液体水に対する封止を形成し確実にするために適用するエラストマーガスケットを有していないことが好ましい。
【0072】
言い換えると、コネクタ10を(少なくとも水に対して)封止するのは接続作業の後の封入作業であるため、基部15,16間にもともと存在する(水に対する)封止性がない(絶対的に、液体水が露出したコネクタ10に入り込み、端子12,14に到達してしまう)ことの救済策となる封入材料22を追加することで、本発明により、本質的には防水性がなく、そのため、比較的コンパクトで安価な1つ以上のコネクタを使用することが可能になる。
【0073】
しかし、コネクタ10の雄部材11と雌部材13のそれぞれの基部15,16は、接続工程(b)が完了すると、基部15,16が、封入材料22が液状であるときに、封入工程(c)において電気的接合21の高さで高分子封入材料22の浸入を防ぐように、高分子封入材料22に対して封止されるように電気的接合21を包むように配置することが好ましい。
【0074】
言い換えると、使用することが好ましいコネクタ10は、特に、適宜に、本質的に液体水に対して封止されていない封入材料を注入するために使用される圧力範囲内で、液状の封入材料(樹脂)22に対して本質的に封止される。
【0075】
好ましくは、端子12,14(より具体的には、電気的接合21)を封入材料22から保護することによって、封入工程(c)において、雄端子12と雌端子14とを互いに離間する、又は、雄端子12と雌端子14との間に電気絶縁フィルムを形成することによって、封入材料によって誤接触が起こることを避けることができる。
【0076】
このため、コネクタ10の雌基部16が、例えば、好ましくは、接続工程(b)において雄基部15が係合する、側壁23によって区切られた筒状形状を有していてもよいし、又は、逆に、雄基部15が、接続工程(b)において雌基部16が係合する、側壁によって区切られた筒状形状を有していてもよい。
【0077】
これにより、実質的に、基部15及び基部16の一方が、基部15及び基部16の他方を覆う一種の鐘形状を形成する。
【0078】
好ましくは、雌基部16の側壁23、及び又は、雄基部15、又は、その逆において、図5及び図6に示すように、他方の基部16,15と共に、液体状態の高分子封入材料22に対して封止された少なくとも1つのバッフル、及び/又は、少なくとも1つのくびれ部を形成するデフレクタ型、又は、リップ型の突出部24を備えていることが好ましい。
【0079】
突出部24によって形成された前記バッフル又はくびれ部は、好ましくは、雄基部15と雌基部16との間の通路部の幅を、雄基部15の雌基部16への(又は、逆の)係合を可能にする一方で、封入材料22の電気的接合21の領域への侵入を避けるために電気的接合21から離れた位置で液体の封入材料22をブロックできるような大きさに制限する。
【0080】
例えば、通路幅L24は、0.3mm以下とし、より好ましくは、0.1mm以下とする。
【0081】
さらに、複数のバッフル又はくびれ部を同じコネクタ10内に設けることができ、封入材料22の侵入に対する多数の連続した障害物として構成することができる。
【0082】
特に、図1に対応する実施の好ましい可能性に応じて、配線方法によって、それぞれが1本以上の導線2を備える複数の別々の電気ケーブル1の電気機器3,4,5への接続が可能になる。
【0083】
好ましくは、準備工程(a)において、それぞれの雄部材11が接続ボックス20に配置される複数のコネクタ10が設けられ、各電気ケーブル1には対応するコネクタの雌部材13が備え付けられ、接続工程(b)において、複数のコネクタのうち各コネクタ10内で電気的接合21、ここでは、上記の通り、無溶接接合を得て、維持するように各雌部材13が対応する雄部材11に接続され(より具体的には、上記の通り機械的接合を形成することにより各雌基部16が対応する雄基部15に固定され)、そして、封入工程(c)において、全ての複数のコネクタ10が高分子封入材料22の1つのブロックに埋め込まれる。
【0084】
これにより、好ましくは、1度のコーティング作業によって、もともと封止されていない全てのコネクタ10上で少なくとも液体水に対する封止を簡単で迅速な方法で得ることができる。
【0085】
特に好ましくは、異なるコネクタの雄部材11のそれぞれは、上記の通り、電気絶縁材料からなる雄基部15を備えていてもよく、異なるコネクタ10の雄基部15は互いに一体的に形成されてもよい。
【0086】
実際には、これにより、コネクタ10の全ての雄基部15は、剛直性高分子材料、好ましくは、熱可塑性材料からなる1つの一体構造部25と結合されてもよく、一体構造部25は、図1に示すように、封入材料22が注ぎ込まれる接続ボックス20の底部を形成することが好ましい。
【0087】
これにより、電気機器3,4,5内での雄基部15の製造及び設置を簡易化することができる。
【0088】
実施の可能な変形例によると、図7に示すように、配線方法は、封入工程(c)の前の工程であって、封入工程(c)において、高分子封入材料22が電気ケーブル1とコネクタの雌部材13との間に侵入することを防止するように、熱収縮性被覆26をコネクタ10の雌部材13の一部とそれに対応する電気ケーブル1の端部を覆う位置に配置する仕上げ工程を備えていてもよい。
【0089】
このような変形例によると、好ましくは、雌部材13上(より具体的には、雌基部16上)に、導線2に沿った封入材料22のコネクタ10への侵入を防止することを意図した複雑な形状を設ける必要がない。
【0090】
さらに、ここまでに考慮した配線方法の変形例に関わらず、電気ケーブル1は、好ましくは、少なくとも1つの雌端子14に電気的に接続された導線2が出てくる被覆27を備えていてもよい。
【0091】
封入工程(c)において、コネクタ10を覆う高分子封入材料22は、また、被覆27を少なくとも3mmに等しい(例えば、3mm~10mmの)長さL22に亘って覆うことが好ましい。
【0092】
このような適用範囲によって、コネクタ10上の電気ケーブル1の機械的固定と上記のアセンブリの(水に対する)封止の両方を改善できる。
【0093】
したがって、本発明は、もちろん、本発明による方法によって配線された電気機器3(特に、計算機5、電気モータ4、センサー、又は、駆動計算ユニット4,5)を備える車両に埋め込むシステム(特に、パワーステアリングシステム、及び、埋め込まれたシステム)を備えた車両(特に、自動車)に関する。
【0094】
したがって、本発明は、さらに、電気ケーブル1と電気機器3との間の電気的接続を得るための、防水でない(つまり、特に、本質的には雄部材と雌部材との間の防水性を確実にするエラストマーガスケットがない)、樹脂タイプの高分子封入材料22に埋め込まれたコネクタ10の使用に関する。
【0095】
さらに、本発明は、上記の変形例に限定されることなく、当業者は、特に、これまでに述べた特徴のいずれかを個別に取り出すことができ、若しくは、自由に組み合わせることができ、又は、それらの特徴を等価物と置き換えることができる。
【0096】
したがって、特に、雄部材11は、所定の空間的配置にしたがって(前記基部に対して)、複数の別々の雄端子12を固定位置に維持する硬い基部15を備えており、同様に、雌部材13は、好ましくは雄部材の基部15の形状とほぼ合致する形状を有する、雄端子12の配置に対応する配置に従って複数の別々の雌端子14を固定位置に維持する硬い基部16を備えるコネクタ10(好ましくは、液体水に対して封止されたコネクタ)を準備し、雄端子12を電気機器3の異なる導電体に、雌端子14を1本以上の電気ケーブル1の導線2にそれぞれ接続し、その後、雄部材11と雌部材13の機械的接合を得て、その際の雄端子12と雌端子14の電気的接合21は好ましくは無溶接接合であり、コネクタ10の封入を、上記のように、液体水に対し封止された囲みを形成する高分子封入材料22によって形成する方法を考慮することも可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7