IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サカタインクス株式会社の特許一覧

特許7057469コンティニュアス型インクジェットインク組成物、及び印刷物
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-11
(45)【発行日】2022-04-19
(54)【発明の名称】コンティニュアス型インクジェットインク組成物、及び印刷物
(51)【国際特許分類】
   C09D 11/38 20140101AFI20220412BHJP
   C09D 11/328 20140101ALI20220412BHJP
   C09D 11/36 20140101ALI20220412BHJP
   C09D 11/52 20140101ALI20220412BHJP
   B41M 5/00 20060101ALI20220412BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20220412BHJP
【FI】
C09D11/38
C09D11/328
C09D11/36
C09D11/52
B41M5/00 120
B41J2/01 501
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021189305
(22)【出願日】2021-11-22
【審査請求日】2021-12-01
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000105947
【氏名又は名称】サカタインクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金城 潤
(72)【発明者】
【氏名】三宅 遼平
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 駿
(72)【発明者】
【氏名】中島 興範
【審査官】田澤 俊樹
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-518214(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0113481(US,A1)
【文献】特開2019-034991(JP,A)
【文献】国際公開第2019/171664(WO,A1)
【文献】特開2021-123634(JP,A)
【文献】特開2001-279138(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D 11/00-11/54
B41M 5/00
B41J 2/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
染料、樹脂、導電性付与剤、及び有機溶剤を含むコンティニュアス型インクジェットインク組成物であって、
前記染料は、ジスアゾ骨格を有する有機染料であり、
前記導電性付与剤は、アニオン部に、リン及びホウ素からなる群より選ばれる1種以上の元素を有するイオン性化合物であり、
前記有機溶剤は、ケトン類、1価のアルコール類、2価のアルコール類、及びアルキルエステル類の1種以上を80質量%以上含み、
前記インクジェットインク組成物中、前記染料、前記樹脂、前記導電性付与剤、及び前記有機溶剤の合計の割合は、80質量%以上であり、
前記インクジェットインク組成物中、非環状アセタールの割合は、10質量%未満であることを特徴とするコンティニュアス型インクジェットインク組成物。
【請求項2】
前記イオン性化合物は、ヘキサフルオロリン酸塩、及びテトラフェニルホウ酸塩からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のコンティニュアス型インクジェットインク組成物。
【請求項3】
前記有機染料は、黒色染料であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンティニュアス型インクジェットインク組成物。
【請求項4】
前記樹脂は、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、及び塩化ビニル-酢酸ビニル系樹脂からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のコンティニュアス型インクジェットインク組成物。
【請求項5】
基材に、請求項1~4のいずれかに記載のコンティニュアス型インクジェットインク組成物から形成される印刷層が設けられていることを特徴とする印刷物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンティニュアス型インクジェットインク組成物、及び印刷物に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンターで利用されているインクジェット記録方式は、コンティニュアス方式とオンデマンド方式の2つに大別される。ここで、コンティニュアス方式とは、インク液滴を連続的に飛翔させ、電気的な力で飛翔進路を偏向させることにより、記録画像形成に必要なインク液滴のみを被記録媒体に着弾させ、残りのインク液滴を回収して繰り返し利用することを特徴とするインクジェット記録方式である。一方、オンデマンド方式とは、記録画像形成に必要なインク液滴のみを間欠的に飛翔させて、そのまま被記録媒体に着弾させることを特徴とするインクジェット記録方式である。
【0003】
この原理上の違いから、コンティニュアス方式の記録装置は、インクを加圧下でノズルから直接噴射または超音波により小液滴として飛翔させる装置に加えて、飛翔進路を偏向させるための、インク液滴を帯電および偏向させる電極が必要となり、オンデマンド方式の記録装置と比較して、構成は複雑で大掛かりとなる。しかしながら、常にインク液滴を飛翔させておくと、タイミングを計って飛翔させるよりも応答性に優れるために、より高速での記録が可能となり、また、乾燥の速いインクを用いても、吐出信頼性が高いという特徴がある。そこで、大量の被記録媒体があり、長時間にわたって記録を行う分野、また、非吸収性の被記録媒体のために速乾燥性のインクが必要となる分野において、主に産業用として使用されている。
【0004】
一般的に、コンティニュアス型インクジェットインク組成物は、主に、着色剤、樹脂、有機溶剤、必要に応じて導電性付与剤(荷電調整剤)を含有することが知られている(例えば、特許文献1~4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2000-38530号公報
【文献】特開2000-178487号公報
【文献】特表2010-518214号公報
【文献】特開2014-105298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の被記録媒体(プラスチックフィルム等)から形成される包装容器(印刷物)の中に食品を詰めたレトルトパウチ食品は、その製造工程において、加圧下で100℃を超える高温熱水や高温蒸気等で加熱殺菌(レトルト殺菌処理)する必要がある。しかしながら、上記の特許文献で開示されたインク組成物を使用した場合、このようなレトルト殺菌処理下では、含有する着色剤が印刷物から溶出してしまう問題や、含有する導電性付与剤(荷電調整剤)により印刷物が白化してしまう問題があることが判明した。
【0007】
また、ノズル詰まりなど、メンテナンス性の観点から、着色剤としては、顔料のような、コンティニュアス型インクジェットインク組成物で通常用いられる有機溶剤に溶解せず、固液相の界面が存在するものではなく、当該有機溶剤に溶解し易い染料が望まれる。
【0008】
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、含有する染料が溶解し、かつレトルト耐性に優れた印刷物が得られる、コンティニュアス型インクジェットインク組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は、染料、樹脂、導電性付与剤、及び有機溶剤を含むコンティニュアス型インクジェットインク組成物であって、前記染料は、ジスアゾ骨格を有する有機染料であり、前記導電性付与剤は、アニオン部に、リン及びホウ素からなる群より選ばれる1種以上の元素を有するイオン性化合物であるコンティニュアス型インクジェットインク組成物に関する。
【0010】
また、本発明は、基材に、前記コンティニュアス型インクジェットインク組成物から形成される印刷層が設けられている印刷物に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物における効果の作用メカニズムの詳細は不明な部分があるが、以下のように推定される。ただし、本発明は、この作用メカニズムに限定して解釈されない。
【0012】
本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物は、染料、樹脂、導電性付与剤、及び有機溶剤を含む。前記染料は、ジスアゾ骨格を有する有機染料であり、このような構造を有することにより、レトルト殺菌処理下においても、含有する染料が印刷物から溶出し難い。また、前記導電性付与剤は、アニオン部に、リン及びホウ素からなる群より選ばれる1種以上の元素を有するイオン性化合物であり、このような構造を有することにより、レトルト殺菌処理下における印刷物は白化し難く、また、当該化合物を含有するインク組成物はコンティニュアス方式に適した導電性を有する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物は、染料、樹脂、導電性付与剤、及び有機溶剤を含む。
【0014】
前記染料は、ジスアゾ骨格を有する有機染料である。前記有機染料は、コンティニュアス型インクジェットインク組成物中の有機溶剤に完全に溶解していればよく、例えば、25℃のメチルエチルケトン100質量部に対して、2質量部以上溶解できることが好ましく、5質量部以上溶解できることがより好ましく、10質量部以上溶解できることがさらに好ましい。前記ジスアゾ骨格を有する有機染料としては、色相に限定はなく、例えば、C.I.Solvent Orange14、C.I.Solvent Red23、C.I.Solvent Red24、C.I.Solvent Red25、C.I.Solvent Red27、C.I.Solvent Black3等が挙げられる。前記染料は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0015】
前記樹脂は、従来のコンティニュアス型インクジェットインク組成物に用いられるバインダー樹脂であればよく、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル系樹脂、エチレン-酢酸ビニル系樹脂、スチレン-アクリル系樹脂、スチレン-マレイン酸系樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、石油樹脂、クマロンインデン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂等が挙げられる。これら中でも、基材密着性および溶解性に優れる観点から、前記樹脂は、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル系樹脂が好ましい。前記樹脂は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0016】
前記導電性付与剤は、アニオン部に、リン及びホウ素からなる群より選ばれる1種以上の元素を有するイオン性化合物である。前記イオン性化合物としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸テトラブチルアンモニウム等のヘキサフルオロリン酸塩;テトラフルオロホウ酸ナトリウム等のテトラフルオロホウ酸塩;テトラフェニルホウ酸テトラブチルアンモニウム等のテトラフェニルホウ酸塩等が挙げられる。前記導電性付与剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0017】
前記有機溶剤は、従来のコンティニュアス型インクジェットインク組成物に用いられる有機溶剤であればよいが、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジメチルケトン、メチル-n-プロピルケトン、メチル-iso-プロピルケトン、メチルノルマルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、アミルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、イソブタノール等の1価のアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等の2価のアルコール類;乳酸メチル、乳酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルブチル、酢酸イソブチル等のアルキルエステル類を含むことが好ましい。さらに、前記有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート等のアルキレングリコールモノアセテート類;エチレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルモノアセテート類;γ-ブチロラクトン等のラクトン類;アミド類、モルホリン、ピリジン等の含窒素化合物;エチラール、メチラール、アセタール、ジメチルアセタール等の非環状アセタール等が挙げられる。前記有機溶剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。特に、インクの電気伝導度およびインク乾燥性を高める有機溶剤として、メチルエチルケトン、あるいはメタノールまたはエタノールを含有する有機溶剤が好ましいが、前記導電性付与剤が、メチルエチルケトン、あるいはメタノールまたはエタノールに溶解しない場合は、導電性付与剤が溶解する有機溶剤を適量加える。
【0018】
前記インクジェットインク組成物中、前記染料の割合は、印刷物の印画濃度を向上させる観点から、1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましく、そして、吐出安定性を向上させる観点から、15質量%以下であることが好ましく、12質量%以下であることがより好ましい。
【0019】
前記インクジェットインク組成物中、前記樹脂の割合は、各種印刷基材に対する密着性やインク皮膜自体の強度を向上させる観点から、1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましく、そして、吐出安定性を向上させる観点から、15質量%以下であることが好ましく、12質量%以下であることがより好ましい。
【0020】
前記インクジェットインク組成物中、前記導電性付与剤の割合は、導電性を向上させる観点から、0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましく、そして、保存安定性を向上させる観点から、3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
【0021】
前記インクジェットインク組成物中、前記有機溶剤の割合は、インク組成物全量から、前記染料、前記樹脂、前記導電性付与剤、必要により使用するその他の添加剤の合計量を差し引いた量であるが、インク粘度が後述する範囲内になるように適宜変更すればよい。前記インクジェットインク組成物中、前記有機溶剤の割合は、例えば、吐出安定性を向上させる観点から、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、そして、印字適性を向上させる観点から、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい。さらに、前記有機溶剤中、ケトン類、1価のアルコール類、2価のアルコール類、及びアルキルエステル類の合計(の割合)は、インク粘度が後述する範囲内になるように含有すればよく、例えば、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。また、エチラール、メチラール、アセタール、ジメチルアセタール等の非環状アセタールは、導電性付与剤の解離能力が低いため、前記インクジェットインク組成物中、10質量%未満であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
【0022】
前記インクジェットインク組成物中、前記染料、前記樹脂、前記導電性付与剤、及び有機溶剤の合計の割合は、コンティニュアス型インクジェット方式への適性を向上させる観点から、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。
【0023】
さらに、本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物には、必要に応じて、粘度調整剤、防錆剤、消泡剤、可塑剤、表面調整剤、紫外線防止剤、光安定化剤、酸化防止剤等の種々の添加剤、インク着弾時のドットの拡がりを防止する目的および印刷皮膜の耐摩擦性等の皮膜性能を高めるために、シリコーン系界面活性剤、フッ素含有界面活性剤等の添加剤を使用することができる。
【0024】
本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物の製造方法は、例えば、上記の各成分を密閉容器に仕込み、攪拌し均一に混合溶解し、その後、メンブランフィルターで濾過する方法が挙げられる。また、前記コンティニュアス型インクジェットインク組成物は、インク液滴の飛翔安定性を得るための目安として、粘度を2~5mPa・s程度、インピーダンスを1.2×10~1×10Ω程度となるように設定することが好適である。ここで、インク組成物の粘度は、25℃の液温のときのE型粘度計による測定値である。
【0025】
本発明の印刷物は、基材に、前記コンティニュアス型インクジェットインク組成物から形成される印刷層が設けられている。前記基材は、金属、紙、プラスチックのいずれでもよく、印刷物としては、例えば、飲料缶、飲料容器、食品容器、医薬品包装などの各種の包装材料が挙げられる。
【実施例
【0026】
以下に本発明を実施例等によって説明するが、本発明はこれらのみに限定されない。
【0027】
<実施例1-5、比較例1-6>
以下の表1に示される質量割合(質量%)にしたがって、それぞれの材料を高速撹拌機により撹拌・混合して、コンティニュアス型インクジェットインク組成物を製造した。
【0028】
上記で得られたコンティニュアス型インクジェットインク組成物を用い、以下の方法により評価した。結果を表1に示す。
【0029】
<溶解性>
インキ組成物40gを250メッシュの網に通して残渣を目視にて確認した。
[評価基準]
〇:残渣がない。
×:残渣がある。
【0030】
<導電性>
インピーダンスアナライザーによりインピーダンスを測定した。インピーダンスは、周波数応答アナライザ(FRA)1255型と誘電率測定用インターフェイス1296型(どちらも英国ソーラトロン社製)を使用し、インク組成物の量を2mlとして、電圧200mVの交流下、周波数が1×10~1×10Hzの範囲におけるインピーダンスの測定値である。
[評価基準]
〇:200Ω未満である。
×:200Ω以上である。
【0031】
<レトルト耐性(染料)>
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡E5100)にNo.4(φ0.1mm)バーコーターを用いてインキ組成物を展色後、乾燥して展色物を得た。この展色物を、レトルト試験機(三浦工業株式会社製、JQ-501NA)を用いて120℃の加圧熱水中で30分間レトルト処理した。染料のレトルト耐性は、処理後の印字部の溶出の程度から評価した。
[評価基準]
〇:印字部が一部またはすべて残っている。
×:印字部がすべて溶出した。
【0032】
<レトルト耐性(導電性付与剤)>
上記のレトルト処理において、導電性付与剤のレトルト耐性は、塗膜の白化の有無から評価した。
[評価基準]
〇:塗膜の白化がない。
×:塗膜の白化がある。
【0033】
【表1】
【要約】
【課題】含有する染料が溶解し、かつレトルト耐性に優れた印刷物が得られる、コンティニュアス型インクジェットインク組成物を提供すること。
【解決手段】染料、樹脂、導電性付与剤、及び有機溶剤を含むコンティニュアス型インクジェットインク組成物であって、前記染料は、ジスアゾ骨格を有する有機染料であり、前記導電性付与剤は、アニオン部に、リン及びホウ素からなる群より選ばれる1種以上の元素を有するイオン性化合物であるコンティニュアス型インクジェットインク組成物。
【選択図】なし