(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-12
(45)【発行日】2022-04-20
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20220413BHJP
【FI】
A63F5/04 620
(21)【出願番号】P 2020107911
(22)【出願日】2020-06-23
(62)【分割の表示】P 2018092332の分割
【原出願日】2018-05-11
【審査請求日】2020-07-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)株式会社エンターライズが、平成30年4月19日にウェブサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=0SnGmJRh6xsで公開されたPVにて公開した。 (2)フィールズ株式会社が、平成30年4月16日に販売を開始した。
(73)【特許権者】
【識別番号】503106797
【氏名又は名称】株式会社エンターライズ
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100172236
【氏名又は名称】岩木 宣憲
(72)【発明者】
【氏名】塩原 弘節
(72)【発明者】
【氏名】野▲崎▼ 悟史
(72)【発明者】
【氏名】末岡 直也
(72)【発明者】
【氏名】南條 央
(72)【発明者】
【氏名】南 耕平
(72)【発明者】
【氏名】小黒 和音
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 健
(72)【発明者】
【氏名】本藤 恵子
(72)【発明者】
【氏名】吉田 真理子
【審査官】森田 真彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-136088(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の回転リールと、
遊技者の操作により前記複数の回転リールを回転させるスタートスイッチと、
遊技者の操作により回転中の前記複数の回転リールの各々を停止させる複数のストップスイッチと、
演出を出力する演出出力装置と、
前記演出出力装置を制御すると共に、前記スタートスイッチおよび前記複数のストップスイッチの操作に基づいて前記複数の回転リールを制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置が、
前記スタートスイッチの操作に伴って内部抽せんを行う内部抽せん部と、
遊技状態が通常状態のときに行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、遊技状態を前記通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に移行させるか否かの有利状態移行抽せんを行う有利状態抽せん部と、
前記有利状態移行抽せんに当せんした場合に、遊技状態を前記通常状態から前記有利状態に移行させる遊技状態移行部と、
を有し、
前記有利状態が、第1の遊技区間と、この第1の遊技区間の終了後に開始されかつ前記有利状態を継続させるか否かの継続判定が行われる第2の遊技区間とを含み、
前記継続判定の結果、前記有利状態を継続させないと判定された場合、前記遊技状態移行部が遊技状態を前記有利状態から前記通常状態に移行させる、遊技機において、
前記制御装置が、
前記第1の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、前記継続判定で用いられる複数種類の遊技継続権の
中から、未だ獲得していない前記遊技継続権を獲得するか否かの抽せんを行う継続権獲得抽せん部と、
前記第2の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役と、獲得した前記遊技継続権とに基づいて前記継続判定を行い、前記継続判定の結果、前記有利状態を継続させると判定した場合、再び前記第1の遊技区間を開始させる継続判定制御部と
を有し、
前記遊技継続権には、有利状態を継続させることが可能な複数種類の継続条件の少なくともいずれか1つが設定されている、遊技機。
【請求項2】
複数の回転リールと、
遊技者の操作により前記複数の回転リールを回転させるスタートスイッチと、
遊技者の操作により回転中の前記複数の回転リールの各々を停止させる複数のストップスイッチと、
演出を出力する演出出力装置と、
前記演出出力装置を制御すると共に、前記スタートスイッチおよび前記複数のストップスイッチの操作に基づいて前記複数の回転リールを制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置が、
前記スタートスイッチの操作に伴って内部抽せんを行う内部抽せん部と、
遊技状態が通常状態のときに行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、遊技状態を前記通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に移行させるか否かの有利状態移行抽せんを行う有利状態抽せん部と、
前記有利状態移行抽せんに当せんした場合に、遊技状態を前記通常状態から前記有利状態に移行させる遊技状態移行部と、
を有し、
前記有利状態が、第1の遊技区間と、この第1の遊技区間の終了後に開始されかつ前記有利状態を継続させるか否かの継続判定が行われる第2の遊技区間とを含み、
前記継続判定の結果、前記有利状態を継続させないと判定された場合、前記遊技状態移行部が遊技状態を前記有利状態から前記通常状態に移行させる、遊技機において、
前記制御装置が、
前記第1の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、前記継続判定で用いられる複数種類の遊技継続権のうち、予め設定されている前記遊技継続権の候補の中から、未だ獲得していない前記遊技継続権を獲得するか否かの抽せんを行う継続権獲得抽せん部と、
前記第2の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役と、獲得した前記遊技継続権とに基づいて前記継続判定を行い、前記継続判定の結果、前記有利状態を継続させると判定した場合、再び前記第1の遊技区間を開始させる継続判定制御部と
を有し、
前記遊技継続権には、有利状態を継続させることが可能な複数種類の継続条件の少なくともいずれか1つが設定されている、遊技機。
【請求項3】
複数の回転リールと、
遊技者の操作により前記複数の回転リールを回転させるスタートスイッチと、
遊技者の操作により回転中の前記複数の回転リールの各々を停止させる複数のストップスイッチと、
演出を出力する演出出力装置と、
前記演出出力装置を制御すると共に、前記スタートスイッチおよび前記複数のストップスイッチの操作に基づいて前記複数の回転リールを制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置が、
前記スタートスイッチの操作に伴って内部抽せんを行う内部抽せん部と、
遊技状態が通常状態のときに行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、遊技状態を前記通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に移行させるか否かの有利状態移行抽せんを行う有利状態抽せん部と、
前記有利状態移行抽せんに当せんした場合に、遊技状態を前記通常状態から前記有利状態に移行させる遊技状態移行部と、
を有し、
前記有利状態が、第1の遊技区間と、この第1の遊技区間の終了後に開始されかつ前記有利状態を継続させるか否かの継続判定が行われる第2の遊技区間とを含み、
前記継続判定の結果、前記有利状態を継続させないと判定された場合、前記遊技状態移行部が遊技状態を前記有利状態から前記通常状態に移行させる、遊技機において、
前記制御装置が、
前記第1の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、所持していることで前記継続判定を行うことができる複数種類の遊技継続権のうち、未だ獲得していない前記遊技継続権を獲得するか否かの抽せんを行う継続権獲得抽せん部と、
前記第2の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役と、獲得した前記遊技継続権とに基づいて前記継続判定を行い、前記継続判定の結果、前記有利状態を継続させると判定した場合、再び前記第1の遊技区間を開始させる継続判定制御部と
を有し、
前記遊技継続権には、有利状態を継続させることが可能な複数種類の継続条件の少なくともいずれか1つが設定され、
1つの前記遊技継続権に対して、1回の前記継続判定が行われる、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機、詳しくはスロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されたスロットマシンは、主に、内部抽せんにより当せん確率の低い小役(いわゆるレア小役)が当せんしたときに、遊技機の遊技状態をボーナス状態またはART(アシストリプレイタイム)等の現在の遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に移行させるか否かの抽せんを行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記遊技機では、ART中に行われた内部抽せんの結果に応じて、ART状態で遊技可能なゲーム数を増加させたり、ARTがセット継続型である場合はART状態で遊技可能なセット数を増加させたりして、ART中における遊技の興趣を高めている。
【0005】
しかし、このようなゲーム性はあまりに一般的すぎて、遊技者に目新しさを感じさせることが難しくなっている。
【0006】
本発明は、有利状態の遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様の遊技機は、
複数の回転リールと、
遊技者の操作により前記複数の回転リールを回転させるスタートスイッチと、
遊技者の操作により回転中の前記複数の回転リールの各々を停止させる複数のストップスイッチと、
演出を出力する演出出力装置と、
前記演出出力装置を制御すると共に、前記スタートスイッチおよび前記複数のストップスイッチの操作に基づいて前記複数の回転リールを制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置が、
前記スタートスイッチの操作に伴って内部抽せんを行う内部抽せん部と、
遊技状態が通常状態のときに行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、遊技状態を前記通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に移行させるか否かの有利状態移行抽せんを行う有利状態抽せん部と、
前記有利状態移行抽せんに当せんした場合に、遊技状態を前記通常状態から前記有利状態に移行させる遊技状態移行部と、
を有し、
前記有利状態が、第1の遊技区間と、この第1の遊技区間の終了後に開始されかつ前記有利状態を継続させるか否かの継続判定が行われる第2の遊技区間とを含み、
前記継続判定の結果、前記有利状態を継続させないと判定された場合、前記遊技状態移行部が遊技状態を前記有利状態から前記通常状態に移行させる、遊技機において、
前記制御装置が、
前記第1の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、前記継続判定で用いられる複数種類の遊技継続権のうち、未だ獲得していない前記遊技継続権を獲得するか否かの抽せんを行う継続権獲得抽せん部と、
前記第2の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役と、獲得した前記遊技継続権とに基づいて前記継続判定を行い、前記継続判定の結果、前記有利状態を継続させると判定した場合、再び前記第1の遊技区間を開始させる継続判定制御部と
を有し、
前記遊技継続権には、有利状態を継続させることが可能な複数種類の継続条件の少なくともいずれか1つが設定されている。
【発明の効果】
【0008】
前記態様の遊技機によれば、有利状態が、第1の遊技区間と第2の遊技区間とを含み、第1の遊技区間では遊技継続権を獲得するか否かの抽せんが行われ、第2の遊技区間では獲得した遊技継続権を用いて継続判定が行われる。各遊技継続権には、有利状態を継続させることが可能な複数種類の継続条件の少なくともいずれか1つが設定されている。このような構成により、有利状態の遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態の遊技機であるスロットマシンの前面図。
【
図3】
図1のスロットマシンの回転リールの配列を示す図。
【
図4】
図1のスロットマシンの有効ラインを示す模式図。
【
図5】
図1のスロットマシンの第1遊技状態を説明するための図。
【
図6】
図1のスロットマシンの第2遊技状態を説明するための図。
【
図7】
図1のスロットマシンの内部抽せんテーブルの内容を説明するための第1の図。
【
図8】
図1のスロットマシンの内部抽せんテーブルの内容を説明するための第2の図。
【
図9】
図1のスロットマシンの遊技継続権を説明するための図。
【
図10】
図1のスロットマシンの第2の遊技区間の制御処理を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態のスロットマシン1は、
図1に示すように、直方体形状の筺体10を備えている。この筺体10は、前面(すなわち、
図1の紙面貫通方向の手前側の面)に図示しない開口部を有している。また、筺体10には、開口部を開閉可能な板状の前扉20が、筺体10に対してロック可能に設けられている。
【0011】
前扉20の略中央部分には、透光性の表示窓21が設けられている。この表示窓21は、前扉20により筺体10の開口部を閉鎖した状態で、後述する各回転リール41,42,43の表面に表示される複数の図柄を視認可能に配置されている。
【0012】
前扉20の表示窓21の上部には、液晶表示装置22、電飾装置23およびスピーカ24が設けられている。遊技中の各種の演出は、液晶表示装置22、電飾装置23、および、スピーカ24を用いて行われる。例えば、液晶表示装置22は、遊技中に各種の演出画像(演出動画)を表示したり、所定の情報等を表示したりする。また、電飾装置23は、所定の条件を満たした場合に、所定のパターンで点灯または消灯し、スピーカ24は、所定の条件を満たした場合に、所定の音を出力する。すなわち、液晶表示装置22、電飾装置23およびスピーカ24は、演出出力装置の一例である。
【0013】
前扉20の表示窓21の下部には、メダルを払い出すための払い出し口25と、払い出し口25から払い出されたメダルを貯留するための下皿26と、操作部30とが設けられている。
【0014】
操作部30は、遊技媒体の一例としてのメダルを投入するためのメダル投入口31と、メダルをベットするためのベットスイッチ32と、前扉20に操作可能に設けられ操作により各回転リール41,42,43を回転させるスタートスイッチ33と、前扉20に操作可能に設けられ操作により回転中の各回転リール41,42,43を停止させるストップスイッチ34,35,36とを有している。操作部30の各スイッチは、遊技者の操作に基づいて操作信号を出力する。また、メダル投入口31には図示しないメダルセンサが設けられており、遊技者によるメダル投入口31へのメダルの投入を検出し、検出信号を出力する。
【0015】
なお、操作部30には、他に、精算スイッチ(図示せず)、および、貯留メダル表示部(図示せず)等が設けられている。
【0016】
また、スロットマシン1は、
図2に示すように、スロットマシン1全体を制御する制御装置100、回転リールユニット40、回転リール位置検出センサ44、および、メダルを払い出すためのホッパーユニット50を備えている。制御装置100、回転リールユニット40、回転リール位置検出センサ44、および、ホッパーユニット50は、スロットマシン1の主電源をオン/オフする電源装置(図示せず)等と共に、筺体10の内部に配置されている。
【0017】
回転リールユニット40は、3個の回転リール41,42,43と、この回転リール41,42,43を駆動するステッピングモータ61,62,63とで構成されている。この回転リールユニット40は、筺体10の内部の略中央に配置されている。回転リール41,42,43の表面には、
図3に示すように配列された図柄が表示されると共に、基準点(図示せず)が設けられている。この基準点は、例えば、回転リール41,42,43のAの図柄(ベルA)の中心に配置されている。
【0018】
ここで、
図1および
図4を参照して、スロットマシン1で行われる遊技の概要について説明する。
【0019】
スロットマシン1で遊技を行う場合、まず、メダルをメダル投入口31から投入する、あるいは、ベットスイッチ32を操作することにより貯留しているメダル(すなわち、クレジット)を使用して、メダルをベットする。スロットマシン1の遊技状態(以下、単に「遊技状態」という。)等に応じて設定されている規定の枚数のメダルがベットされると、有効ラインが有効化され、スタートスイッチ33の操作が可能な状態、すなわち、遊技が開始可能な状態になる。このとき、遊技状態等に応じて設定されている規定の枚数を超えて投入されたメダルは、クレジットとして貯留される。
【0020】
有効ラインは、役の入賞を決定するための仮想ラインであり、この有効ラインによって、表示窓21に表示される各回転リール41,42,43の図柄が、それぞれ1つずつ連結されている。このスロットマシン1では、有効ラインは、例えば、
図4に示すように、上段ライン71、中段ライン72、および、下段ライン73の水平方向の3本と、右上がりライン74、および、右下がりライン75の斜め方向の2本とで構成され、ベットされたメダルの枚数(すなわち、ベット数)に応じて有効化される。なお、このスロットマシン1の表示窓21に表示される図柄は、
図4に示すように、各回転リールにつき3図柄である。
【0021】
遊技が開始可能な状態でスタートスイッチ33が操作されると、スロットマシン1内で行われる電子計算機によるくじ(以下、内部抽せんという。)が行われ、各回転リール41,42,43の回転が開始される。この状態で、いずれかのストップスイッチ34,35,36が操作されると、操作されたストップスイッチ34,35,36に対応する回転リール41,42,43が停止し、表示窓21に、当せんした役に応じた結果が表示される。全ての回転リール41,42,43を停止させることで、1ゲームが終了し、有効ライン上に揃った図柄の組み合わせ、すなわち、入賞した役に応じて、所定の枚数のメダルが払い出される。
【0022】
このように、ベットスイッチ32、スタートスイッチ33およびストップスイッチ34,35,36を操作して、遊技の結果を得る一連の動作を遊技といい、遊技が行われる、または、行われた期間を遊技期間という。遊技の単位はゲームであり、1ゲームを単位遊技という。
【0023】
また、遊技中は、内部抽せんにより当せんした役等に応じて、複数の遊技状態を行き来する。このスロットマシン1では、
図5に示すRT0~4で構成された第1遊技状態と、
図6に示す通常状態、ART準備状態、ART、および、一種BB実施状態で構成された第2遊技状態とを有している。第1遊技状態は、内部抽せんにより当せんする役の種類およびその当せん確率を決定するための遊技状態であり、第2遊技状態は、遊技中に行われる演出を決定するための遊技状態である。
【0024】
まず、第1遊技状態(すなわち、RT0~4)について説明する。
【0025】
RT0は、
図5に示すように、一種BB終了後、あるいは、RAMクリア時に移行する遊技状態である。
【0026】
RT1は、
図5に示すように、内部抽せんの結果、
図7および
図8に示すシングルボーナス(SB)に当せんし、かつ、SBが入賞しなかった場合(すなわち、SBを取りこぼした場合)に移行する遊技状態である。
【0027】
RT2は、
図5に示すように、第1遊技状態がRT1のときに、内部抽せんの結果、
図7および
図8に示すRT2移行リプレイに当せんし、かつ、RT2移行リプレイが入賞した場合に移行する遊技状態である。
【0028】
RT3は、
図5に示すように、第1遊技状態がRT2のときに、内部抽せんの結果、
図7および
図8に示すRT3移行リプレイに当せんし、かつ、RT3移行リプレイが入賞した場合に移行する遊技状態である。なお、RT3では、RT0~2よりも内部抽せんによる再遊技(リプレイ)の当せん確率が高く設定されている。
【0029】
RT4は、
図5に示すように、
図7および
図8に示す一種BBに当せん後、一種BBが入賞した場合に移行する遊技状態である。
【0030】
なお、一種BBは、一種特別役物に係る連続作動装置(いわゆるビッグボーナス)である。このスロットマシン1では、全ての回転リール41,42,43について、
図3に示す10番の図柄“セブン”が一種BBの入賞に係る図柄として対応付けられている。
【0031】
続いて、第2遊技状態(すなわち、通常状態、ART準備状態、ART、および、一種BB実施状態)について説明する。
【0032】
通常状態は、
図6に示すように、ART終了後、ART抽せんに当せんしていない状態で遊技が行われる遊技状態である。
【0033】
ART準備状態は、
図6に示すように、ART抽せんに当せんした後、RT3移行リプレイに当せんしていない状態で遊技が行われる遊技状態である。
【0034】
ARTは、有利状態の一例であり、
図6に示すように、ART準備状態で行われた内部抽せんによりRT3移行リプレイに当せんすることで移行する遊技状態である。ARTでは、ストップスイッチ34,35,36を所定の操作手順(すなわち、押し順)で操作することで入賞可能な押し順役であるベルを確実に獲得するための報知が行われる。このスロットマシン1では、一例として、第2遊技状態がARTに移行したときから経過した遊技数が、遊技可能な遊技数(すなわち、ARTゲーム数)に到達することで、ARTが終了するように構成されている。
【0035】
また、ARTには、第1の遊技区間と第2の遊技区間とが含まれている。
【0036】
第1の遊技区間では、後述するように、第1の遊技区間で行われた内部抽せんにより当せんした役に基づいて、継続判定で用いられる複数種類の遊技継続権のうち、未だ獲得していない遊技継続権を獲得するか否かの抽せんが行われる。
【0037】
第2の遊技区間では、ARTを継続させるか否かの継続判定が行われる。継続判定は、第2の遊技区間で行われた内部抽せんにより当せんした役と、第1の遊技区間で獲得した遊技継続権とに基づいて行われる。
【0038】
一種BB実施状態は、
図6に示すように、一種特別役物に係る連続作動装置が作動した状態で遊技が行われる遊技状態である。一種BB実施状態は、第1遊技状態がRT4に移行することで移行し、第1遊技状態がRT4からRT0に移行することで終了する。
【0039】
次に、制御装置100について説明する。制御装置100は、
図2に示すように、メイン制御部110とサブ制御部120とで構成されている。
【0040】
メイン制御部110は、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラムあるいはデータ等を記憶しておくROMおよびRAM等を備えており、遊技を進行させるための制御を行う。例えば、ベットスイッチ32、スタートスイッチ33およびストップスイッチ34,35,36の操作に基づいて、ステッピングモータ61,62,63を制御して、回転リール41,42,43の回転を開始または終了させる(すなわち、回転リール41,42,43の回転を制御する)。
【0041】
図2に示すように、メイン制御部110は、内部抽せん部111と、回転リール制御部112と、遊技結果判定部113と、ホッパー制御部114と、外部信号出力部115と、有利状態抽せん部116と、遊技状態移行部117と、有利状態制御部118と、計測部119とを有している。
【0042】
サブ制御部120は、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラムあるいはデータ等を記憶しておくROMおよびRAM等を備えており、各種演出等を行うための制御を行う。例えば、メイン制御部110から送信された信号に基づいて演出を決定し、決定された演出に基づいて液晶表示装置22、電飾装置23およびスピーカ24を制御して、決定された演出を出力する。
【0043】
また、
図2に示すように、サブ制御部120は、演出制御部121を有している。
【0044】
なお、以下に説明するメイン制御部110およびサブ制御部120を構成する各部は、CPUが所定のプログラムを実行することにより実現される機能である。
【0045】
内部抽せん部111は、複数の内部抽せんテーブルを有し、スタートスイッチ33の操作の受付に伴って、回転リール41,42,43の所定の図柄の組み合わせが対応付けられている役の抽せんを行う。詳しくは、内部抽せん部111は、スタートスイッチ33の操作が受け付けられた第1遊技状態(
図5に示す)を判定し、複数の内部抽せんテーブルの中から判定された第1遊技状態に対応する内部抽せんテーブルを選択する。そして、内部抽せん部111は、スタートスイッチ33の操作が受け付けられたときに取得される乱数と選択された内部抽せんテーブルとに基づいて内部抽せんを行い、この内部抽せんにより当せんした役を判定する。内部抽せんの結果は、内部抽せん部111により、内部抽せん結果信号として出力される。
【0046】
内部抽せんテーブルは、例えば、
図7に示すように、RT0~RT4の第1遊技状態毎に設けられており、
図8に示すように、内部抽せん部111の内部抽せんにより当せんの可能性がある当せん領域に関する情報を有している。この当せん領域には、図柄の組み合わせが対応付けられている役が、少なくとも1つ設定されている。
【0047】
図7では、遊技状態毎に、当せんする可能性のある当せん領域が“○”で示され、当せんする可能性のない当せん領域が“×”で示されている。すなわち、各内部抽せんテーブルには、スタートスイッチ33の操作が行われた場合に取得される乱数に対応する役が記憶されている複数の領域(置数の領域)が設けられており、この領域の各々が、
図7の“○”で示されている当せん領域にそれぞれ対応付けられている。
【0048】
また、
図8では、押し順役が入賞可能となるストップスイッチ34,35,36の操作の順番を表の上部の3個の数字で示している。
図8において、“1”は左リール、“2”は中リール、“3”は右リールに対応するストップスイッチ34,35,36の操作を意味している。例えば、“123”であれば、左リール41に対応するストップスイッチ34、中リール42に対応するストップスイッチ35、右リール43に対応するストップスイッチ36の順にストップスイッチ34,35,36を操作することを示している。
【0049】
この実施形態のスロットマシン1では、当せんした当せん領域に設定されている役が、全て同時に当せんするように設定されている。例えば、内部抽せん部111の内部抽せんの結果、当せん領域“中ベル1~4”および“右ベル1~4”に当せんした場合、中段ベルと、中ベル1~4あるいは右ベル1~4に同時に当せんする。
【0050】
例えば、“中ベル1”に当せんした場合、ストップスイッチ34,35,36の操作の順番が“213”および“231”の中段ベルと、ストップスイッチ34,35,36の操作の順番が“123”、“132”、“312”および“321”の中ベル1に同時に当せんする。“213”の中段ベルと“231”の中段ベルは、同一の図柄の組み合わせが対応付けられている。また、“123”、“132”、“312”および“321”の中ベル1は、全て同一の図柄の組み合わせが対応付けられている。
【0051】
また、中段ベル、中ベル1~4および右ベル1~4は、メダルの払い出しのある小役であると共に、入賞したときに払い出されるメダルが中ベル1~4および右ベル1~4よりも中段ベルのほうが多くなるように設定されている。このスロットマシン1では、3枚のメダルをベットしたとき、中段ベルの入賞で8枚のメダルが払い出され、中ベル~4および右ベル1~4の入賞で1枚のメダルが払い出される。
【0052】
回転リール制御部112は、スタートスイッチ33の操作の受付に伴って回転リールユニット40のステッピングモータ61,62,63を制御して、各回転リール41,42,43の回転を開始させる回転開始制御を行う。また、回転リール制御部112は、ストップスイッチ34,35,36の操作の受付に伴って回転リールユニット40のステッピングモータ61,62,63を制御して、回転している各回転リール41,42,43の回転を停止させる回転停止制御を行う。
【0053】
回転停止制御では、内部抽せんの結果などに基づいて各回転リール41,42,43の停止位置を決定し、例えば、当せんした役に対応する図柄が有効ライン上に揃うように回転リール41,42,43の回転を停止させたり(いわゆる引き込み制御)、あるいは、当せんしていない役に対応する図柄が有効ライン上に揃わないように回転リール41,42,43の回転を停止させたりする(いわゆる蹴飛ばし制御)。
【0054】
遊技結果判定部113は、内部抽せんの結果および回転停止制御の結果に基づいて、遊技の結果を判定する。遊技の結果には、例えば、有効ライン上に揃った図柄に基づいて、当せんした役が入賞したか否かの判定が含まれる。
【0055】
ホッパー制御部114は、遊技結果判定部113により判定された遊技の結果、あるいは、精算スイッチの操作の受付に基づいて、ホッパーユニット50を制御し、メダルの払い出しを行う。遊技の結果に基づいて払い出されたメダル(すなわち、役の当せん、入賞により得られたメダル)は、まず、クレジットとして貯留される。そして、メダルを貯留した結果、クレジットの上限(例えば、50枚)を超えた場合には、その上限を超えた分のメダルがホッパーユニット50から払い出される。また、1枚以上の貯留メダルがある場合(すなわち、クレジットが1以上の場合)に精算スイッチが操作された場合には、貯留されているメダルがホッパーユニット50から払い出される。
【0056】
外部信号出力部115は、第2遊技状態が、例えば、一種BB実施状態あるいはARTに移行した場合に、ホールコンピュータに、第2遊技状態が一種BB実施状態あるいはARTに移行したこと表す信号を出力する。
【0057】
有利状態抽せん部116は、遊技状態および内部抽せんの結果に基づいて、ART抽せん、あるいは、高確率状態移行抽せんを行う。ART抽せん、あるいは、高確率状態移行抽せんは、有利状態抽せんの一例である。
【0058】
ART抽せんは、第2遊技状態が通常状態であり、かつ、内部抽せんにより所定の役に当せんした場合に行われる、ARTを発生させるか否かの抽せんである。
【0059】
詳しくは、有利状態抽せん部116には、抽せん状態(すなわち、高確率状態および低確率状態)に応じて選択される当せん期待度の異なる複数のテーブルが設けられており、このテーブルと内部抽せんにより当せんした役とに基づいて、ART抽せんの当せん確率が決定される。有利状態抽せん部116は、決定された当せん確率に基づいて、ART抽せんに当せんしたか否かを判定し、ART抽せんに当せんしたと判定された場合には、併せて、ARTで遊技可能な遊技期間(ARTゲーム数)等を決定する。
【0060】
高確率状態移行抽せんは、第2遊技状態が通常状態であり、かつ、ART抽せんの抽せん状態が低確率状態のときに行われる、ART抽せんの抽せん状態を低確率状態から高確率状態へ移行させるか否かの抽せんである。この高確率状態移行抽せんは、内部抽せんにより当せんした役に基づいて当せん確率が決定され、遊技状態の移行を伴わない。高確率状態移行抽せんの結果は、有利状態抽せん部116によって高確率状態抽せん結果信号として出力される。
【0061】
遊技状態移行部117は、内部抽せんにより第1遊技状態毎に設定されている移行役に当せんし、かつ、当せんした移行役に設定されている移行条件が満たされている場合に、第1遊技状態を移行役毎に設定された遊技状態に移行させる。
【0062】
詳しくは、
図5に示すように、遊技状態移行部117は、遊技状態がRT0、または、RT2、または、RT3であるときに、SBを取りこぼした場合、遊技状態をRT1に移行させ、内部抽せんが行われた遊技状態がRT1であるときに、RT2移行リプレイが入賞した場合、遊技状態をRT2に移行させ、内部抽せんが行われた遊技状態がRT2であり、かつ、RT3移行リプレイが入賞した場合、遊技状態をRT3に移行させ、遊技状態がRT4に移行した後、所定の枚数のメダルが払い出された場合(例えば、300枚)、遊技状態をRT0に移行させる。
【0063】
また、遊技状態移行部117は、第2遊技状態の遊技状態(通常状態、ART準備状態、ART、および、一種BB実施状態)毎に設定されている移行条件が満たされているか否かを判定し、この移行条件が満たされていない場合に、第2遊技状態を遊技状態毎に設定された遊技状態に移行させる。
【0064】
詳しくは、
図6に示すように、遊技状態移行部117は、第2遊技状態が通常状態であるときにART抽せんに当せんした場合、第2遊技状態をART準備状態に移行させ、第2遊技状態がART準備状態であるときに内部抽せんによりRT3移行リプレイに最初に当せんした場合、第2遊技状態をARTに移行させ、第2遊技状態がARTであるときに継続判定においてARTを継続させないと判定されてARTが終了した場合、第2遊技状態をARTから通常状態に移行させる。
【0065】
なお、遊技状態移行部117は、スロットマシン1がRAMクリア、設定変更、および、リセットされた場合、元の遊技状態にかかわらず、第1遊技状態をRT0に移行させ、第2遊技状態を通常状態に移行させる。
【0066】
さらに、遊技状態移行部117は、遊技状態を所定の有利状態への移行に要する遊技数の上限値(すなわち、天井ゲーム数)を設定し、計測部119により計測された天井消化ゲーム数(すなわち、ARTが終了した後、ART抽せんに当せんすることなく経過した遊技数)が、設定された天井ゲーム数に到達したか否かを判定する。そして、計測された天井消化ゲーム数が設定された天井ゲーム数に到達したと判定された場合、遊技状態移行部117は、遊技状態を所定の有利状態に移行させる。例えば、計測部119により計測された天井消化ゲーム数が設定された天井ゲーム数に到達したと判定された場合、遊技状態移行部117は、第2遊技状態をARTに強制的に移行させる。
【0067】
なお、天井ゲーム数は、例えば、予め定められた遊技数であり、計測された天井消化ゲーム数が設定された天井ゲーム数に到達した場合に加え、スロットマシン1が設定変更またはリセットされた場合等に、再設定される。
【0068】
有利状態制御部118は、第2遊技状態がART準備状態およびARTであるか否かを判定し、第2遊技状態がART準備状態およびARTである場合に、内部抽せんにより当せんした押し順役の押し順の報知を発生させる。押し順役の押し順の報知は、液晶表示装置22等を介して行われる。
【0069】
また、有利状態制御部118は、
図2に示すように、継続権獲得抽せん部1181と、継続判定制御部1182と、獲得継続権報知部1183とを有している。
【0070】
継続権獲得抽せん部1181は、第1の遊技区間で行われた内部抽せんにより当せんした役に基づいて、継続判定で用いられる複数種類の遊技継続権のうち、未だ獲得していない遊技継続権を獲得するか否かの抽せんを行う。例えば、内部抽せんにより当せんした役がリプレイの場合は1%、ベル(押し順、共通含む)の場合は5%、弱チェリーおよび弱スイカの場合は10%、強チェリーおよび強スイカの場合は25%、中段チェリーの場合は100%の確率で遊技継続権を獲得可能になっている。
【0071】
また、継続権獲得抽せん部1181は、第1の遊技区間が開始される場合、複数種類の遊技継続権を獲得するか否かの抽せんを行う。すなわち、第1の遊技区間は、複数種類の遊技継続権のうちの少なくとも1つを獲得した状態で開始される。この実施形態では、第1の遊技区間が開始されると、
図9に示す1番の遊技継続権については必ず獲得することができ、残りの2~12番の遊技継続権については抽せんにより獲得の有無が決定される。
【0072】
継続判定制御部1182は、第2の遊技区間で行われた内部抽せんにより当せんした役と、第1の遊技区間で獲得した遊技継続権とに基づいて継続判定を行い、継続判定の結果、有利状態を継続させると判定した場合、再び第1の遊技区間を開始させる。
【0073】
継続判定は、次のように行われる。すなわち、まず、第1の遊技区間で獲得した遊技継続権のうちの1つが選択された状態で行われた内部抽せんにより当せんした役が第1の役(例えば、リプレイ)であるか、あるいは、第2の役(例えば、ベル、スイカ、チェリーなどのリプレイ以外の全役)であるかが判定される。なお、第1の役および第2の役は、純ハズレを含むこともできる。
【0074】
当せんした役が第1の役であった場合は、選択された遊技継続権が失われる。この場合、第1の遊技区間で獲得した遊技継続権がまだ残っていれば、残っている遊技継続権のうちの1つが選択され、第1の遊技区間で獲得した遊技継続権が残っていなければ、ARTを継続させないと判定される。
【0075】
一方、当せんした役が第2の役であった場合は、第2の役と選択されている遊技継続権とに基づいて継続ポイント(例えば、1ポイント~10ポイント)が獲得される。継続ポイントが獲得されたときに失われた遊技継続権がある場合は、失われた遊技継続権が回復する。そして、獲得した継続ポイントの累計が所定の値(例えば、10ポイント)に到達した場合は、ARTを継続させると判定され、獲得した継続ポイントの累計が所定の値に到達してない場合は、第1の遊技区間で獲得した遊技継続権のうちの1つが選択され、内部抽せんが行われる。
【0076】
なお、継続判定において、遊技継続権が残っておらず、かつ、継続ポイントが獲得していない場合、継続判定制御部1182は、継続ポイントを獲得できるまで、失われた遊技継続権を回復させる。
【0077】
各遊技継続権には、ARTを継続させることが可能な複数種類の継続条件の少なくともいずれか1つが設定されており、継続ポイントは、選択されている遊技継続権に設定された継続条件に基づいて獲得可能になっている。この実施形態のスロットマシン1は、
図9に示すように、12種類の遊技継続権を有している。例えば、1番の遊技継続権は、「継続判定において第2の役に当せんした場合、抽せんにより1または2ポイントの継続ポイントを獲得できるが、第2の役がベルでかつベルに連続当せんした場合、獲得可能な継続ポイントが、ベルの連続当せん数に応じて最大5ポイントまで上昇する」という複数の継続条件が設定されている。また、6番の遊技継続権には、「継続判定において第2の役に当せんした場合、抽せんにより1~5ポイントの継続ポイントを獲得できるが、獲得された継続ポイントが分割して遊技者に報知される」という複数の継続条件が設定されており、12番の遊技継続権には、「獲得した継続ポイントの累計が所定の値(10ポイント)に到達する前に遊技継続権が全て失われた場合、直前の第1の遊技区間で獲得した全ての遊技継続権が一回だけ回復する」という継続条件が設定されている。すなわち、各遊技継続権に設定されている継続条件は、1番および6番の遊技継続権のように、直接的に継続ポイントを獲得可能な内容だけでなく、12番の遊技継続権のように、間接的に継続ポイントを獲得可能な内容も含むことができ、また、6番の遊技継続権のように、継続ポイントの獲得期待値に影響を与えない内容を含むこともできる。
【0078】
また、
図9に示すように、遊技継続権の選択される順番は予め設定されている。すなわち、1番の遊技継続権から順番に12番の遊技継続権が選択され、第1の遊技区間で獲得できなかった遊技継続権はスキップされるようになっている。
【0079】
なお、継続判定制御部1182は、第2遊技状態がART準備状態からARTに移行したときに第1の遊技区間を開始させ、第1の遊技区間が開始されたときから経過した遊技数が予め決められた遊技数(例えば、20ゲーム)に到達したときに第1の遊技区間を終了させる一方、第1の遊技区間が終了したときに第2遊技状態を開始させ、継続判定においてARTを継続させるか否かが判定されたときに第2の遊技区間を終了させてARTを終了させる。
【0080】
獲得継続権報知部1183は、複数の遊技継続権を獲得した状態で第1の遊技区間が開始された場合、第1の遊技区間の開始から第2の遊技区間の終了までの間で、液晶表示装置22、電飾装置23およびスピーカ24を介して、獲得した複数の遊技継続権を遊技者に報知する。この実施形態では、前述のとおり、1番の遊技継続権については必ず獲得できるので、獲得継続権報知部1183は、獲得した複数の遊技継続権のうち、2~12番の遊技継続権については獲得してもすぐに遊技者に報知せず、第2の遊技区間が終了するまでに遊技者に報知する。
【0081】
計測部119は、遊技結果判定部113により判定された遊技の結果に基づいて、第2遊技状態がARTに移行したとき以降に経過した遊技数(すなわち、ART消化ゲーム数)を計測し、ARTあるいは一種BB終了後、ARTあるいは一種BBに移行することなく経過した遊技数を計測する。
【0082】
なお、計測部119は、ARTあるいは一種BBに移行した場合、あるいは、スロットマシン1が設定変更またはリセットまたは電源オンされた場合に、天井消化ゲーム数をゼロリセットする。
【0083】
演出制御部121は、例えば、内部抽せんが行われた遊技状態と、内部抽せんの結果とに基づいて、1ゲーム毎に演出を決定し、液晶表示装置22、電飾装置23、および、スピーカ24を介して、決定された演出を出力する。
【0084】
(遊技制御処理)
続いて、
図10を参照して、スロットマシン1のARTにおける第2の遊技区間の制御処理について説明する。なお、以下に説明する処理は、制御装置100が所定のプログラムを実行することで実施される。
【0085】
図10に示すように、第2の遊技区間が開始され、内部抽せんが行われると(ステップS1)、継続判定制御部1182は、内部抽せんにより当せんした役がリプレイか否かを判定する(ステップS2)。
【0086】
内部抽せんにより当せんした役がリプレイ以外の役であると判定された場合、継続ポイントが獲得される(ステップS4)。
【0087】
一方、内部抽せんにより当せんした役がリプレイであると判定された場合、継続判定制御部1182は、5番の遊技継続権または10番の遊技継続権が有効か否かを判定する(ステップS3)。
【0088】
図9に示すように、5番の遊技継続権は、この遊技継続権が選択されて内部抽せんによりリプレイ以外の役に当せんした以降の数ゲーム間、当せんした役がリプレイであっても継続ポイントが獲得できる継続条件を有している。また、10番の遊技継続権は、この遊技継続権が選択されて内部抽せんによりリプレイ以外の役に当せんした以降、最初にリプレイに当せんするまでに内部抽せんにより当せんした役に応じて継続ポイントが獲得できる継続条件を有している。すなわち、ステップS3において、5番の遊技継続権または10番の遊技継続権が有効であると判定された場合、継続ポイントが獲得される(ステップS4)。
【0089】
継続ポイントが獲得されると、継続判定制御部1182は、獲得した継続ポイントの累計が10ポイントに到達したか否かを判定する(ステップS5)。
【0090】
獲得した継続ポイントの累計が10ポイントに到達したと判定された場合、継続判定制御部1182は、ARTを継続させると判定して(ステップS6)、第2の遊技区間を終了する。一方、獲得した継続ポイントの累計が10ポイントに到達していないと判定された場合、ステップS1に戻り、内部抽せんが行われる。このとき、5番の遊技継続権が有効である場合は、そのまま5番の遊技継続権が選択され、5番の遊技継続権が有効でない場合は、1番の遊技継続権が選択された状態で内部抽せんが行われる。
【0091】
ステップS3において、5番の遊技継続権または10番の遊技継続権が有効ではないと判定された場合、選択されていた遊技継続権が失われ(ステップS7)、継続判定制御部1182は、直前の第1の遊技区間で獲得した遊技継続権が残っているか否かを判定する(ステップS9)。
【0092】
直前の第1の遊技区間で獲得した遊技継続権が残っていないと判定された場合、継続判定制御部1182は、ARTを終了させると判定して(ステップS9)、第2の遊技区間を終了する。一方、直前の第1の遊技区間で獲得した遊技継続権が残っていると判定された場合、ステップS1に戻り、残っている遊技継続権のうちの最も番号が小さい遊技継続権が選択された状態で内部抽せんが行われる。
【0093】
このように、前記スロットマシン1では、ARTが、第1の遊技区間と第2の遊技区間とを含み、第1の遊技区間では遊技継続権を獲得するか否かの抽せんが行われ、第2の遊技区間では獲得した遊技継続権を用いて継続判定が行われる。各遊技継続権には、ARTを継続させることが可能な複数種類の継続条件の少なくともいずれか1つが設定されている。このような構成により、ARTの遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0094】
また、前記スロットマシン1では、継続判定において、獲得した遊技継続権のうちの1つが選択された状態で内部抽せんが行われ、内部抽せんにより当せんした役がリプレイであった場合、選択された遊技継続権が失われ、内部抽せんにより当せんした役がリプレイ以外の役であった場合、継続ポイントが獲得されると共に、失われた遊技継続権が回復する。遊技継続権が失われた場合、獲得した遊技継続権が残っていれば、残りの遊技継続権のうちの1つが選択された状態で再度、内部抽せんが行われる一方、獲得した遊技継続権が残っていなければ、ARTが継続しないと判定される。また、獲得した継続ポイントの累計が所定の値に到達した場合は、ARTを継続させると判定される。継続ポイントは、選択されている遊技継続権に設定された継続条件に基づいて獲得される。このような構成により、ARTの遊技に対する興趣をさらに高めることができる遊技機を実現できる。
【0095】
また、前記スロットマシン1では、継続判定において、遊技継続権の選択される順番が予め設定されている。このような構成により、ARTの遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0096】
また、前記スロットマシン1では、継続判定において、遊技継続権が残っておらず、かつ、継続ポイントを獲得していない場合、失われた遊技継続権を回復させるように構成されている。このような構成により、ARTの遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0097】
また、前記スロットマシン1では、遊技継続権のうちの少なくとも1つを獲得した状態で第1の遊技区間が開始され、制御装置100が、複数の遊技継続権を獲得した状態で第1の遊技区間が開始された場合、第1の遊技区間の開始から第2の遊技区間の終了までの間で、演出出力装置(すなわち、液晶表示装置22、電飾装置23およびスピーカ24)を介して、獲得した複数の遊技継続権を遊技者に報知する獲得継続権報知部1183をさらに有している。このような構成により、第1の遊技区間の開始時に獲得された遊技継続権が複数の場合、獲得した複数の遊技継続権のうちの少なくとも1つが、いわゆる後告知される。その結果、ARTの遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0098】
なお、継続判定制御部1182が、継続判定の結果、ARTを継続させると判定された回数が所定回数に到達した場合、第1の遊技区間ではなく、第2の遊技区間よりも継続判定でARTを継続させると判定される可能性が高い第3の遊技区間を開始させるように構成してもよい。例えば、第3の遊技区間では、全ての遊技継続権が獲得された状態で、継続判定が行われる。このような構成により、ARTの遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0099】
また、継続権獲得抽せん部1181が、第1の遊技区間および第2の遊技区間で行われた内部抽せんにより当せんした役に基づいて、継続判定において、獲得した継続ポイントが所定の値に到達する前に獲得した遊技継続権が全て失われた場合、失われた遊技継続権を回復させる判定継続権を獲得するか否かの抽せんを行うように構成してもよい。このような構成により、ARTの遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0100】
また、継続権獲得抽せん部1181が、第2の遊技区間で行われた内部抽せんにより当せんした役に基づいて、継続判定で用いられる複数種類の遊技継続権のうち、未だ獲得していない前記遊技継続権を獲得するか否かの抽せんを行うように構成してもよい。このような構成により、ARTの遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0101】
前記スロットマシン1では、継続判定において、獲得した継続ポイントの累計が所定の値に到達した場合に、ARTを継続させると判定されるように構成されているが、これに限らない。例えば、継続判定毎に予め所定の継続ポイント(例えば、10ポイント)が設定されており、行われた内部抽せんにより当せんした役がリプレイ以外の役であった場合に、選択されている遊技継続権に基づいて継続ポイントを減らしていき(例えば、マイナス1ポイント~マイナス10ポイント)、継続ポイントがゼロになった場合に、ARTを継続させると判定されるように構成してもよい。
【0102】
なお、継続ポイントを用いないで継続判定を行うように構成することもできる。例えば、各遊技継続権に対して、継続条件の一例としてノルマ(例えば、リプレイに当せんするまでに特定の役(例えば、ベル)に所定回数(例えば3回)当せんする、あるいは、特定の演出を所定回数発生させる)を設定して、ノルマをクリアできた場合に、ARTを継続させると判定されるようにしてもよい。例えば、リプレイに当せんするまでにベルに3回当せんするノルマが設定された場合、内部抽せんによりベル以外の役(例えば、いわゆるレア小役)に当せんした場合、ノルマを減らす(例えば、ベル当せん回数を3回から2回(または1回)に減らす)抽せんを行うようにしてもよい。
【0103】
前記スロットマシン1では、継続判定において、遊技継続権の選択される順番が予め設定されているが、これに限らない。遊技継続権の選択される順番は、ランダムであってもよい。
【0104】
なお、継続判定において、遊技継続権を残した状態でARTを継続させると判定された場合、ARTを継続させると判定された時点で所持している遊技継続権を直後の第1の遊技区間に持ち越すように構成してもよいし、第1の遊技区間が開始される度に所持している遊技継続権をゼロリセットするように構成してもよい。
【0105】
また、継続判定において、ARTを継続させると判定されるのに必要な累計継続ポイント(以下、単に累計継続ポイントという。)は、固定値に限らない。例えば、第1の遊技区間が開始され継続判定が行われるまでを1セットとした場合、累計継続ポイントは、各セットの開始時に抽せんで決定されてもよいし、セット数毎に累計継続ポイントが定められた複数のテーブルに基づいて決定されてもよい。
【0106】
第1の遊技区間の遊技可能なゲーム数は、固定値であってもよいし、第1の遊技区間の開始時に抽せんにより決定されてもよいし、毎ゲーム継続抽せんを行うことで決定されてもよい。また、第1の遊技区間で行われた内部抽せんの結果に応じて、第1の遊技区間の遊技可能なゲーム数が上乗せされるようしてもよい。
【0107】
前記スロットマシン1では、継続判定において、遊技継続権が残っておらず、かつ、継続ポイントを獲得していない場合、失われた遊技継続権を回復させるように構成されているが、これに限らず、失われた遊技継続権を回復させないように構成してもよい。
【0108】
前記スロットマシン1では、遊技継続権のうちの少なくとも1つを獲得した状態で第1の遊技区間が開始されるように構成されているが、これに限らず、遊技継続権を1つも獲得してない状態で第1の遊技区間が開始されるように構成してもよい。なお、例えば、遊技継続権を1つも獲得してない状態で第2の遊技区間が開始された場合、継続判定において、有利状態を継続させないと判定されるように構成してもよいし、有利状態を継続させると判定されるように構成してもよい。
【0109】
前記スロットマシン1では、継続判定において獲得される継続ポイントは、抽せんで決定されているが、これに限らず、内部抽せんにより当せんした役毎に予め設定されていてもよい。例えば、2番の遊技継続権が選択されている場合、内部抽せんによりベル、弱チェリーおよび弱スイカに当せんした場合は、1ポイントの継続ポイントが獲得でき、内部抽せんにより強スイカ、強チェリーおよび中段チェリーに当せんした場合は、2ポイントの継続ポイントが獲得できるように構成してもよい。
【0110】
制御装置100は、ソフトウェアと協働して所定の機能を実行するCPUに代えて、ハードウェアのみで所定の機能を実現するように専用に設計されているFPGA(field-programmable gate array)、あるいは、ASIC(application specific integrated circuit)を含んでいてもよい。
【0111】
メイン制御部110およびサブ制御部120は、それぞれ異なる基板に設けてもよいし、同一基板上に設けてもよい。すなわち、メイン制御部110およびサブ制御部120は、それぞれがCPU、ROMおよびRAM等を備えていてもよいし、CPU、ROMおよびRAM等を共有していてもよい。
【0112】
押し順役は、所定の押し順でストップスイッチ34,35,36を操作することにより入賞する場合に限らない。押し順役は、例えば、所定の位置(所定のタイミング)でストップスイッチ34,35,36を操作することにより入賞するようにしてもよいし、所定の位置(所定のタイミング)に加え、所定の押し順でストップスイッチ34,35,36を操作することにより入賞するようにしてもよい。
【0113】
遊技状態移行部117が第1遊技状態を移行させる条件は、移行役を入賞または取りこぼした場合に限らず、例えば、内部抽せんにより当せんした場合に遊技状態を移行させてもよい。
【0114】
SBは、必ずしも設ける必要はなく、また、SBの取りこぼしにより第1遊技状態をRT1に移行させなくてもよい。
【0115】
一種BBの代わりに、擬似ボーナスを採用してもよい。擬似ボーナス終了後の第1遊技状態は、擬似ボーナス終了時の第1遊技状態のままにすることができる。
【0116】
一種BBに加えて、あるいは、一種BBの代わりに、二種BBを含んでいてもよい。二種BBは、二種特別役物に係る連続作動装置である。
【0117】
内部抽せんテーブルは、
図7および
図8に示されている情報に限らず、スロットマシンの設計に応じて、他の任意の情報を含むことができる。
【0118】
有効ラインは、少なくとも1本設定されていればよい。また、
図4に示す各回転リール41,42,43の図柄が一直線に並ぶライン71,72,73,74,75を有効ラインとする必要はなく、例えば、各回転リール41,42,43の図柄がV字状に並ぶラインを有効ラインとしてもよい。また、有効ラインは、ベット数に応じて有効化される場合に限らず、例えば、メダルを1枚ベットすることで、全ての有効ラインが有効化されるようにしてもよい。
【0119】
有利状態は、ARTに限らず、AT(アシストタイム)であってもよい。
【0120】
遊技期間が、通常区間と有利区間とで構成されるようにしてもよい。有利区間とは、操作順や操作タイミングなどの指示に係る機能全般の処理を行ってよい区間をいい、通常区間とは、指示機能にかかる処理を行わない区間をいう。
【0121】
第1遊技状態に、内部抽せんにより一種BBに当せんしたときから、一種BBが入賞するまでの間に移行し、かつ、RT3よりもリプレイ確率の低いRT5を設けてもよい。
【0122】
可能であれば、メイン制御部110の構成をサブ制御部120に設けてもよいし、サブ制御部120の構成をメイン制御部110に設けてもよい。
【0123】
以上、図面を参照して本発明における種々の実施形態を詳細に説明したが、最後に、本発明の種々の態様について説明する。
【0124】
本発明の第1態様の遊技機は、
複数の回転リールと、
遊技者の操作により前記複数の回転リールを回転させるスタートスイッチと、
遊技者の操作により回転中の前記複数の回転リールの各々を停止させる複数のストップスイッチと、
演出を出力する演出出力装置と、
前記演出出力装置を制御すると共に、前記スタートスイッチおよび前記複数のストップスイッチの操作に基づいて前記複数の回転リールを制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置が、
前記スタートスイッチの操作に伴って内部抽せんを行う内部抽せん部と、
遊技状態が通常状態のときに行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、遊技状態を前記通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に移行させるか否かの有利状態移行抽せんを行う有利状態抽せん部と、
前記有利状態移行抽せんに当せんした場合に、遊技状態を前記通常状態から前記有利状態に移行させる遊技状態移行部と、
を有し、
前記有利状態が、第1の遊技区間と、この第1の遊技区間の終了後に開始されかつ前記有利状態を継続させるか否かの継続判定が行われる第2の遊技区間とを含み、
前記継続判定の結果、前記有利状態を継続させないと判定された場合、前記遊技状態移行部が遊技状態を前記有利状態から前記通常状態に移行させる、遊技機において、
前記制御装置が、
前記第1の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、前記継続判定で用いられる複数種類の遊技継続権のうち、未だ獲得していない前記遊技継続権を獲得するか否かの抽せんを行う継続権獲得抽せん部と、
前記第2の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役と、獲得した前記遊技継続権とに基づいて前記継続判定を行い、前記継続判定の結果、前記有利状態を継続させると判定した場合、再び前記第1の遊技区間を開始させる継続判定制御部と
を有し、
前記遊技継続権には、有利状態を継続させることが可能な複数種類の継続条件の少なくともいずれか1つが設定されている。
【0125】
第1態様の遊技機によれば、有利状態が、第1の遊技区間と第2の遊技区間とを含み、第1の遊技区間では遊技継続権を獲得するか否かの抽せんが行われ、第2の遊技区間では獲得した遊技継続権を用いて継続判定が行われる。各遊技継続権には、有利状態を継続させることが可能な複数種類の継続条件の少なくともいずれか1つが設定されている。このような構成により、有利状態の遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0126】
本発明の第2態様の遊技機は、
前記継続判定において、前記遊技継続権の選択される順番が予め設定されている。
【0127】
第2態様の遊技機によれば、有利状態の遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0128】
本発明の第3態様の遊技機は、
前記継続判定の結果、前記有利状態を継続させると判定された回数が所定回数に到達した場合、前記第1の遊技区間ではなく、前記第2の遊技区間よりも前記継続判定で前記有利状態を継続させると判定される可能性が高い第3の遊技区間を開始させる。
【0129】
第3態様の遊技機によれば、有利状態の遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0130】
本発明の第4態様の遊技機は、
前記遊技継続権のうちの少なくとも1つを獲得した状態で前記第1の遊技区間が開始され、
前記制御装置が、
複数の前記遊技継続権を獲得した状態で前記第1の遊技区間が開始された場合、前記第1の遊技区間の開始から前記第2の遊技区間の終了までの間で、前記演出出力装置を介して、獲得した複数の前記遊技継続権を遊技者に報知する獲得継続権報知部をさらに有する。
【0131】
第4態様の遊技機によれば、第1の遊技区間の開始時に獲得された遊技継続権が複数の場合、獲得した複数の遊技継続権のうちの少なくとも1つが、いわゆる後告知される。その結果、ARTの遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0132】
本発明の第5態様の遊技機は、
継続権獲得抽せん部は、
前記第2の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、前記継続判定で用いられる複数種類の遊技継続権のうち、未だ獲得していない前記遊技継続権を獲得するか否かの抽せんを行う。
【0133】
第5態様の遊技機によれば、有利状態の遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0134】
本発明の第6態様の遊技機は、
獲得した前記遊技継続権のうちの1つが選択された状態で前記内部抽せんが行われ、
行われた前記内部抽せんにより当せんした役が第1の役であった場合、選択された前記遊技継続権が失われ、
行われた前記内部抽せんにより当せんした役が前記第1の役とは異なる第2の役であった場合、選択されている前記遊技継続権に基づいて継続ポイントが獲得されると共に、失われた前記遊技継続権がある場合は、失われた前記遊技継続権が回復し、
選択された前記遊技継続権は失われたが、獲得した前記遊技継続権が残っている場合は、残っている前記遊技継続権のうちの1つが選択された状態で前記内部抽せんが行われる一方、獲得した前記遊技継続権が残っていない場合は、前記有利状態を継続させないと判定され、
獲得した前記継続ポイントの累計が所定の値に到達した場合は、前記有利状態を継続させると判定され、
前記継続ポイントは、選択されている前記遊技継続権に設定された前記継続条件に基づいて獲得される。
【0135】
第6態様の遊技機によれば、継続判定では、獲得した遊技継続権のうちの1つが選択された状態で内部抽せんが行われ、内部抽せんにより当せんした役が第1の役であった場合、選択された遊技継続権が失われ、内部抽せんにより当せんした役が第2の役であった場合、継続ポイントが獲得されると共に、失われた遊技継続権が回復する。遊技継続権が失われた場合、獲得した遊技継続権が残っていれば、残りの遊技継続権のうちの1つが選択された状態で再度、内部抽せんが行われる一方、獲得した遊技継続権が残っていなければ、有利状態が継続しないと判定される。また、獲得した継続ポイントの累計が所定の値に到達した場合は、有利状態を継続させると判定される。継続ポイントは、選択されている遊技継続権に設定された継続条件に基づいて獲得される。このような構成により、有利状態の遊技に対する興趣をさらに高めることができる遊技機を実現できる。
【0136】
本発明の第7態様の遊技機は、
前記継続判定制御部は、
前記継続判定において、前記遊技継続権が残っておらず、かつ、前記継続ポイントを獲得していない場合、失われた前記遊技継続権を回復させる。
【0137】
第7態様の遊技機によれば、有利状態の遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0138】
本発明の第8態様の遊技機は、
継続権獲得抽せん部は、
前記第1の遊技区間および前記第2の遊技区間で行われた前記内部抽せんにより当せんした役に基づいて、前記継続判定において、獲得した前記継続ポイントが所定の値に到達する前に獲得した前記遊技継続権が全て失われた場合、失われた前記遊技継続権を回復させる判定継続権を獲得するか否かの抽せんを行う。
【0139】
第8態様の遊技機によれば、有利状態の遊技に対する興趣を高めることができる遊技機を実現できる。
【0140】
なお、前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
【符号の説明】
【0141】
1 スロットマシン
10 筺体
20 前扉
22 液晶表示装置
33 スタートスイッチ
34,35,36 ストップスイッチ
41,42,43 回転リール
100 制御装置
118 有利状態制御部
1181 継続権獲得抽せん部
1182 継続判定制御部
1183 獲得継続権報知部