(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-12
(45)【発行日】2022-04-20
(54)【発明の名称】時間表示システム、時間表示方法、及び、時間表示プログラム
(51)【国際特許分類】
G04F 3/00 20060101AFI20220413BHJP
G04G 99/00 20100101ALI20220413BHJP
G04G 9/00 20060101ALI20220413BHJP
【FI】
G04F3/00 301P
G04G99/00 302Z
G04G9/00 303E
(21)【出願番号】P 2021150978
(22)【出願日】2021-09-16
【審査請求日】2021-09-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521409283
【氏名又は名称】小豆澤 宏次
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】小豆澤 宏次
【審査官】榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】特開平8-43557(JP,A)
【文献】特開2006-236484(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04F 1/00 - 13/06
G04G 3/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
始点となる日時、及び、終点となる日時が示す期間に対して、前記始点となる日時からの経過時間又は前記終点となる日時までの残時間の割合を嵩として表す時間表示システムであ
って、
前記始点となる日時、
前記終点となる日時
、前記嵩の色、及び、設定名を含む設定
を嵩ごとに受け付け、前記嵩ごとの設定を複数登録する登録手段と、
前記設定に基づき時間表示画面を表示処理し、表示処理結果を送信する表示処理手段と、を有し、
前記時間表示画面は、
前記時間表示画面の表示処理を行う装置の画面を分割して、前記嵩
を設定された前記色で一方向に表
し、
現在時刻が前記終点となる日時になった場合に、前記期間が終了した前記設定を登録する際に設定された前記設定名を通知する通知処理を前記装置に行わせる時間表示システム。
【請求項2】
前記時間表示画面は更に、前記経過時間又は前記残時間の変化に応じて、前記嵩が増減する請求項1に記載の時間表示システム。
【請求項3】
前記時間表示画面は、ロック画面、ホーム画面、デスクトップ画面、スクリーンセーバー、
アプリ画面、または、ウィジェットである、もしくはそれらに前記嵩がレイヤとして重ねて表示される画面である
請求項1又は2に記載の時間表示システム。
【請求項4】
前記時間表示画面は、ロック画面、ホーム画面、デスクトップ画面、スクリーンセーバー、アプリ画面、または、ウィジェットに前記嵩が半透明のレイヤとして重ねて表示される画面である請求項1又は2に記載の時間表示システム。
【請求項5】
前記時間表示システムは更に、表示機器を備え、
前記表示機器は、前記登録手段を介して受け付けた前記設定を受信する受信手段と、前記表示処理手段を備える請求項1~4の何れかに記載の時間表示システム。
【請求項6】
始点となる日時、及び、終点となる日時が示す期間に対して、前記始点となる日時からの経過時間又は前記終点となる日時までの残時間の割合を嵩として表す時間表示システムを用いた時間表示方法であって、
前記時間表示システムは、登録手段、及び、表示処理手段を備え、
前記登録手段が、
前記始点となる日時、
前記終点となる日時
、前記嵩の色、及び、設定名を含む設定
を嵩ごとに受け付け、前記嵩ごとの設定を複数登録するステップと、
前記表示処理手段が、前記設定に基づき時間表示画面を表示処理し、表示処理結果を送信するステップと、を有し、
前記時間表示画面は、
前記時間表示画面の表示処理を行う装置の画面を分割して、前記嵩
を設定された前記色で一方向に表
し、
現在時刻が前記終点となる日時になった場合に、前記期間が終了した前記設定を登録する際に設定された前記設定名を通知する通知処理を前記装置に行わせる時間表示方法。
【請求項7】
始点となる日時、及び、終点となる日時が示す期間に対して、前記始点となる日時からの経過時間又は前記終点となる日時までの残時間の割合を嵩として表す時間表示プログラムであって、
コンピュータを、
前記始点となる日時、
前記終点となる日時
、前記嵩の色、及び、設定名を含む設定
を嵩ごとに受け付け、前記嵩ごとの設定を複数登録する登録手段と、
前記設定に基づき時間表示画面を表示処理し、表示処理結果を送信する手段と、として機能させ、
前記時間表示画面は、
前記時間表示画面の表示処理を行う装置の画面を分割して、前記嵩
を設定された前記色で一方向に表
し、
現在時刻が前記終点となる日時になった場合に、前記期間が終了した前記設定を登録する際に設定された前記設定名を通知する通知処理を前記装置に行わせる時間表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時間表示システム、時間表示方法、及び、時間表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、時間の経過や目的時間までの残り時間を容易に把握でき、しかも数字や時計の見方が理解できない子供にも時刻や時間の感覚を容易に理解させることができるような時計が開発されている。
【0003】
特許文献1では、色彩の変化とその割合により時刻を表示することによりデザイン性に優れていると共に、時間の経過や目的時間までの残り時間を容易に把握できる色彩時計についての発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【0005】
特許文献1には、時計の表示面を横または縦方向に複数に分割して1時間ごとに表示し、時間の経過に伴って、ある1時間の色彩ゾーンを60分かけて減少させると共に、これに隣接した次の1時間の色彩ゾーンを60分かけて増加させることについて記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の発明では、表示面の分割は24時間分しかなく、目的とする日時が数日以上離れていた場合、目的とする日時までの残り時間の把握が容易ではなくなってしまう。また、特許文献1では、目的とする時間を利用者自身が見つけなければならず、その上で現在の時刻から目的の時間までの残り時間を把握しなければならなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記事情を鑑みて、本発明は、時間表示システムに係る新規な技術を提供することを、解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、時間表示システムであり、始点となる日時、及び、終点となる日時の設定の登録を受け付ける登録手段と、前記設定に基づき時間表示画面を表示処理し、表示処理結果を送信する表示処理手段と、を有し、前記時間表示画面は、前記始点及び前記終点となる日時が示す期間に対して、前記始点となる日時からの経過時間又は前記終点となる日時までの残時間の割合を嵩として表すことを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、利用者に経過時間又は残時間を嵩(面積)として示すことができる。
【0008】
本発明の好ましい形態では、前記時間表示画面は更に、前記経過時間又は前記残時間の変化に応じて、前記嵩が増減することを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、時間の経過を利用者に示すことができる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記受け付ける手段は更に、複数の前記設定を受け付け、前記時間表示画面は、前記設定に対応する複数の前記嵩を表示することを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、時間表示画面に表示される複数の嵩同士で、嵩の増減の速さや、終点の日時までの残り時間の割合等を比較することが可能となり、より優先すべきタスクの設定が容易になる。
【0010】
本発明の好ましい形態では、前記時間表示画面は、ロック画面、ホーム画面、デスクトップ画面、スクリーンセーバー、または、ウィジェットである、もしくはそれらに前記嵩がレイヤとして重ねて表示される画面であることを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、利用者が時間表示画面を見る可能性を上げ、利用者に終点までの残り時間を意識させることができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記時間表示システムは更に、表示機器を備え、前記表示機器は、前記登録手段を介して受け付けた前記設定を受信する受信手段と、前記表示処理手段を備えることを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、利用者が有する端末装置以外の機器においても時間表示画面を表示することができる。
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は、時間表示システムを用いた時間表示方法であって、前記時間表示システムは、登録手段、及び、表示処理手段を備え、前記登録手段が、始点となる日時、及び、終点となる日時の設定を受け付けるステップと、前記表示処理手段が、前記設定に基づき時間表示画面を表示処理し、表示処理結果を送信するステップと、を有し、前記時間表示画面は、前記始点及び前記終点となる日時が示す期間に対して、前記始点となる日時からの経過時間又は前記終点となる日時までの残時間の割合を嵩として表すことを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明は、コンピュータを、始点となる日時、及び、終点となる日時の設定を受け付ける手段と、前記設定に基づき時間表示画面を表示処理し、表示処理結果を送信する手段と、として機能させ、前記時間表示画面は、前記始点及び前記終点となる日時が示す期間に対して、前記始点となる日時からの経過時間又は前記終点となる日時までの残時間の割合を嵩として表すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、始点となる日時からの経過時間又は終点となる日時までの残時間の全体に対する割合を容易に把握することを可能とする新規な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係る機能ブロック図を示す。
【
図2】本発明の一実施形態に係るハードウェア構成図を示す。
【
図3】本発明の一実施形態に係る経過時間又は残時間を表示する処理フローチャートを示す。
【
図4】本発明の一実施形態に係る選択画面0w1、及び、設定画面0w2を示す。
【
図5】本発明の一実施形態に係る時間表示画面0w3を示す。
【
図6】本発明の一実施形態に係るハードウェア構成図を示す。
【
図7】本発明の一実施形態に係る機能ブロック図を示す。
【
図8】本発明の一実施形態に係る機能ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書は、本発明の一実施形態にかかる構成や作用効果等について、図面を交えて、以下に説明する。
【0017】
本発明は、以下の実施形態に限定されず、様々な構成を採用し得る。また、本発明の実施形態は、各実施形態のそれぞれにおける構成の一部を、本発明が目的とする作用効果の実現を阻害しない範囲で互いに採用してよい。
【0018】
例えば、本実施形態では時間表示システムの構成、動作等について説明するが、実行される方法、コンピュータプログラム等によっても、同様の作用効果を奏することができる。本実施形態におけるプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、時間表示システムでその機能を実現する為に外部のコンピュータにおいて当該プログラムを起動させてもよい(いわゆるクラウドコンピューティング)。
【0019】
また、本実施形態において「手段」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらハードウェア資源によって具体的に実現され得るソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含み得る。本実施形態において「情報」とは、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行され得る。
【0020】
広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)及びメモリ(Memory)等を適宜組み合わせることによって実現される回路である。即ち、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等を含むものである。
【0021】
<全体構成>
図1は、本実施形態における時間表示システムの概要図である。
【0022】
<ハードウェア構成>
図2(b)に例示されるように、端末装置2は、既知または慣用のコンピュータの態様をとり、例として、演算デバイス201、主記憶デバイス202、補助記憶デバイス203、入力デバイス204、出力デバイス205、及び、バスインタフェースを有し、本発明が発揮する作用効果を実現する上で適宜、用いられる。
【0023】
本発明の実施形態における端末装置2は、1又は複数のコンピュータであり、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット、及び、ラップトップ等のような任意のコンピュータ装置を用いることを想定する。
【0024】
各端末装置2において、後に詳述する機能を論理的に実現するには、補助記憶デバイス203に、時間表示プログラムをアプリケーションプログラムとしてインストールしておく。そして、各端末装置2においては、電源投入または利用者(ユーザ)による指示を契機に、演算デバイス(CPU)201がアプリケーションプログラムを主記憶デバイス(RAM)202に展開して実行する。
【0025】
なお、時間表示プログラムは、各端末装置2にインストールされたアプリケーションプログラムであり、当該プログラムをインストールされた端末装置2を利用することで、後述する種々の画面の表示処理の実行を、端末装置2に対して指示することができる。
【0026】
演算デバイス201は、命令セットを実行可能なプロセッサである。
【0027】
主記憶デバイス202は、命令セットを記憶可能な揮発性メモリである。
【0028】
補助記憶デバイス203は、プログラム等を記録可能な記録媒体である。
【0029】
入力デバイス204は、操作入力が可能なインタフェースである。当該インタフェースは、キーボードやタッチパネルなどのインタフェースである。
【0030】
出力デバイス205は、例としてモニタ等の、利用者に対し後述の画面を表示するためのインタフェースである。
【0031】
〈機能ブロック〉
【0032】
図1に例示されるように、端末装置2は、登録手段21と、表示処理手段23と、を有する。
【0033】
登録手段21は、利用者によって入力された始点となる日時や終点となる日時等を含む設定情報を受け付け、補助記憶デバイス203に登録する。
【0034】
補助記憶デバイス203は、設定情報を記憶している。本実施形態において、設定情報は少なくとも、設定の名称、始点となる日時、終点となる日時、表示される嵩の色彩、及び、後述のチェックボックスの状態の一部を含む。
【0035】
表示処理手段23は、入力デバイス204を介した利用者からのリクエストに応じて、所定の画面を表示処理し、表示処理結果を出力デバイス205に表示させる。
【0036】
<情報処理手順>
図3が示すように、本発明にかかる一連の処理は以下のステップを含む。
図3に示される各ステップの順序は一例であり、指定がない限り適宜、当該順序は変更され得る。
【0037】
<経過時間又は残時間を表示する情報処理手順>
図3は、経過時間又は残時間を表示する情報処理手順を示したフローチャートである。
【0038】
表示処理手段23は、選択画面0w1を表示処理し、処理結果を出力デバイス205に出力させる。利用者は選択画面0w1を介して、設定の選択又は新規な設定の追加等を行う(ステップS101)。
【0039】
<選択画面0w1>
図4(a)に例示されるように、出力デバイス205は、設定選択部0w1aと、設定追加部0w1bと、を含む選択画面0w1を表示処理する。設定選択部0w1aでは、利用者が過去に入力を行った設定の選択が可能である。設定選択部0w1aでは、設定の名称、表示される嵩の色彩、及び、嵩として表示するか否かを決定するためのチェックボックスが、同一の帯の上に表示される。設定選択部0w1aでは、利用者が上記設定の名称や色彩と共に表示されるチェックボックスを操作することで、表示処理手段23又は表示機器3が、当該設定における経過時間又は残時間を、後述の時間表示画面0w3で嵩として表示するか否かを決定できる。利用者が帯をタップ操作することで、当該設定における始点となる日時、終点となる日時、及び、設定ボタンが表示される。設定選択部0w1aにおいて表示される設定の並びは、利用者が設定を行った順でよい。また、設定を行っている時点における「今年」、「今月」、及び、「今日」の設定は予め行われていてよく、当該設定は設定選択部0w1aに表示されていてよい。設定追加部0w1bは、新規に設定を追加することができる。利用者は、設定選択部0w1aに表示される設定ボタン又は設定追加部0w1bを押下することで、設定画面0w2に移行して設定を行うことが可能であってよい。
【0040】
表示処理手段23は、設定画面0w2を表示処理し、処理結果を出力デバイス205に出力させる。利用者は、設定画面0w2を介して設定情報の変更又は入力を行う(ステップS102)。
【0041】
<設定画面0w2>
図4(b)に例示されるように、出力デバイス205は、設定名入力部0w2aと、時間設定部0w2bと、色彩選択部0w2cと、保存部0w2dと、を含む設定画面0w2を表示する。設定名入力部0w2aでは、どのような業務やイベント等で使用される設定であるかの設定名が入力されるが、利用者が理解できるのであれば、入力される設定名に制限はない。時間設定部0w2bでは、始点となる日時と、終点となる日時と、が設定される。なお、本実施形態では、始点となる日時は、終点となる日時より前の日時であれば、設定を行った時点よりも過去の日時であってもよい。また、終点となる日時は、始点となる日時よりも後の日時であり、且つ設定を行った時点より後の日時であればよい。色彩選択部0w2cでは、後述の時間表示画面0w3において表示される嵩の色を選択する。なお、本実施形態では、複数の設定間で同一の色は選択できないものとしてよい。保存部0w2dは、0w2a~0w2cで選択した設定を決定する。
【0042】
本実施形態では、後述の時間表示画面0w3で表示される嵩が残時間であり、嵩と隣接する空いたスペースが経過時間である。なお、表示される嵩が経過時間であるか残時間であるかは、設定画面0w2において変更可能であってよい。また、時間表示画面0w3が端末装置2で表示されるか、表示機器3で表示されるか、或いはその両方で表示されるかについても設定画面0w2で設定可能であってよい。
【0043】
0w2a~0w2cで選択された情報は、保存部0w2dの押下を条件として、端末装置2の補助記憶デバイス203に記憶される。また、選択画面0w1に表示されるチェックボックスは、設定の新規追加時には予めチェックが入れられた状態であり、チェックボックスの状態も設定情報として記憶される。本実施形態では、チェックボックスにチェックが入れられた設定における経過時間又は残時間が、後述の時間表示画面0w3において嵩として表示される。
【0044】
表示処理手段23は、補助記憶デバイス203に登録される設定情報に基づき、時間表示画面0w3を表示処理する(ステップS103)。なお、この際表示処理される設定情報は、上記チェックボックスにチェックが入れられている設定の設定情報のみであってよい。
【0045】
<時間表示画面0w3>
図5(a)~(f)に例示されるように、出力デバイス205及び/又は表示機器3が有する液晶モニタ等は、時間表示画面0w3を表示する。時間表示画面0w3では、始点となる日時から終点となる日時までの全時間に対する経過時間又は残時間の割合が嵩で表示される。この際、表示される嵩は、ピクセルで表現され、出力デバイス205全体のピクセル数を100%として、全体の時間に対する経過時間又は残時間の割合(%)分のピクセルを、設定画面0w2で指定された色に光らせることで表現される。この際、時間表示画面0w3上に表示される嵩は、色彩選択部0w2cで選択した色で表示される。また、経過時間が増加又は残時間が減少した際、嵩も同様に増加又は減少することで、時間の変化が表現される。なお、
図5において、経過時間が表示される場合、時間経過とともに嵩は増加し、残時間が表示される場合、時間経過とともに嵩は減少することは言うまでもない。
図5に例示される時間表示画面0w3では、端末装置2のロック画面に、文字情報と背景画面との間に半透明のレイヤとして重ねて表示されているが、当該画面は例であり、その他の画面においてもレイヤとして重ねて表示されてよい。
【0046】
時間表示画面0w3では、1又は複数の設定に基づく嵩が表示可能であり、
図5(a)~(e)に例示されるように、1又は複数の嵩が表示されてよい。なお、出力デバイス205上に表示可能であり、且つ利用者に判別可能であれば、表示される嵩の数に制限はない。本実施形態では、時間表示画面0w3において複数の嵩を表示する際、表示される画面を縦に等分しているが、画面を横に分割してもよく、利用者にとって重要な設定における嵩が大きく表示されてもよい。
【0047】
図5(f)は、現在時刻が終点として設定された日時になった場合における、時間表示画面0w3の表示例である。時間表示システムは、終点として設定された日時になったことを利用者に通知し、当該通知は繰り返し行われてよい。本実施形態において、入力された終点の日時が現在の日時よりも前になった設定は、消去やチェックボックスからチェックを外した状態にする等、設定の更新が行われてよい。表示処理手段23は、上記更新された設定を除いた時間表示画面0w3を再度表示処理する。例として、
図5(e)では5つの嵩が表示されていたが、終点の日時になると
図5(f)の画面が表示され、その後
図5(d)の様に、終了した設定を抜いた4つの嵩が表示される。
【0048】
<他の実施形態>
本実施形態では、時間表示システムは、他の装置を介さない端末装置2だけで構成されたスタンドアロン型の態様であるが、サーバ1、端末装置2、及び、表示機器3を通信ネットワーク4で接続したサーバクライアント型の態様であってよい。以下に、他の実施例について記載する。
【0049】
図7に例示されるように、時間表示システムは、サーバ1と、端末装置2と、表示機器3と、通信ネットワーク4と、を備えていてもよい。
【0050】
本実施形態において、通信ネットワーク4は、インターネットなどのIP(Internet Protocol)網等から構成されてよく、また、Bluetooth(登録商標)等の既知又は慣用の無線通信から構成されてもよい。なお、以下の説明では、不明確にならない限り通信ネットワーク4の介在を省略する。
【0051】
<ハードウェア構成>
図6(a)に例示されるように、サーバ1は、既知または慣用のコンピュータの態様をとり、例として、演算デバイス101、主記憶デバイス102、補助記憶デバイス103、通信デバイス106、及び、バスインタフェースを有し、本発明が発揮する作用効果を実現する上で適宜、用いられる。
【0052】
本発明の実施形態におけるサーバ1は、1つのサーバ装置として説明するが、複数台のサーバ装置からなるコンピュータ群であってもよい。ここで、コンピュータ群は、ウェブサーバ及び/又はデータベースサーバを含んでよい。コンピュータ群の態様となる場合、あるコンピュータに、後述する機能構成要素の全部が備えられる必要はなく、コンピュータ群全体で、後述の機能構成要素が実現されてよい。
【0053】
サーバ1は、本発明の一実施形態で扱われる各種情報の少なくとも一部が格納されるデータベースDBを有する。本実施形態において、データベースDBは補助記憶デバイス103により構成されるが、上記データベースサーバであってよく、クラウドストレージであってよい。
【0054】
本実施形態において、表示機器3は、時間を嵩で表示することを目的とした機器であり、例として、デジタルサイネージ、電子看板、及び、プロジェクタ等のような任意の映像機器や、残時間又は経過時間を液体の嵩として表現可能な水時計やオイルタイマー等を用いることを想定する。また、本実施形態では、後述の設定情報および表示処理要求の受信と、残時間又は経過時間の表現と、を実行可能なあらゆる機器を用いることを想定してもよい。
【0055】
図6(b)に例示されるように、表示機器3は、既知または慣用のコンピュータの態様をとり、例として、演算デバイス301、主記憶デバイス302、補助記憶デバイス303、出力デバイス305、通信デバイス306、及び、バスインタフェースを有し、本発明が発揮する作用効果を実現する上で適宜、用いられる。
【0056】
演算デバイス101および301は、命令セットを実行可能なプロセッサである。
【0057】
主記憶デバイス102および302は、命令セットを記憶可能な揮発性メモリである。
【0058】
補助記憶デバイス103および303は、プログラム等を記録可能な記録媒体である。
【0059】
出力デバイス305は、例としてモニタ等の、利用者に対し後述の画面を表示するためのインタフェースである。
【0060】
通信デバイス106および306は、ネットワークへの接続・参加を実現するための有線方式又は無線方式に基づくインタフェースである。また、本実施形態では、端末装置2は、通信デバイス206を有してよい。
【0061】
<機能ブロック>
図7に例示されるように、サーバ1は、格納手段11と、送信手段12と、表示処理手段13と、データベースDBと、を有する。
【0062】
図7に例示されるように、端末装置2は、登録手段21と、送信手段22と、を有する。ここで更に、表示処理手段23を有してもよい。
【0063】
図7に例示されるように、表示機器3は、受信手段31と、表示処理手段33と、を有する。
【0064】
送信手段22を介して、登録手段21で登録された設定情報がサーバ1に送信される。格納手段11は、端末装置2から送信された設定情報をデータベースDBに記憶する。
【0065】
データベースDBは、設定情報と、送信先情報と、を対応付けて記憶している。本実施形態において、送信先情報は、表示機器3のIPアドレス等の表示機器3の所在を特定するための情報である。
【0066】
送信手段12は、データベースDBに格納した設定情報、及び、時間表示画面0w3の表示処理要求を、通信ネットワーク4を介して表示機器3に送信する。本実施形態では、送信手段12を介してサーバ1から表示機器3に設定情報、及び、表示処理要求が送信される場合、インターネットなどのIP網が使用される。なお、この際送信される設定情報は、上記チェックボックスにチェックが入れられている設定の設定情報のみであってよい。
【0067】
受信手段31は、送信手段12を介して送信された設定情報、及び、表示処理要求を受け付ける。
【0068】
表示処理手段33は、受信手段31が受け付けた設定情報、及び、表示処理要求に基づき、時間表示画面0w3の表示処理を行い、映像機器が有する出力デバイス305に表示処理結果を表示させる。
【0069】
また、水時計等の機器では、残時間又は経過時間が容器に入った液体の嵩で表現され、時刻の変化が容器内の液体を減らすことで表現される。なお、当該機器では、設定情報に基づき排水速度の調整が行われる。
【0070】
ここで、上記の例では、登録手段21を端末装置2が有している場合について説明したが、登録手段21をサーバ1が有していてもよい。その場合、好ましくは、サーバ1は表示処理手段11を備える。表示処理手段11は端末装置2からの表示処理要求に応じて選択画面0w1、及び、設定画面0w2の表示処理を行い、処理結果を端末装置2に送信する。
【0071】
また、更に他の実施形態では、
図8に例示されるように、送信手段22は、表示機器3と無線通信を可能に構成される。端末装置2は、送信手段22を介して設定情報、及び、時間表示画面0w3の表示処理要求を、表示機器3に送信する。表示処理手段33は、受信手段31が受け付けた設定情報、及び、表示処理要求に基づき、時間表示画面0w3の表示処理を行い、出力デバイス305に表示処理結果を表示させる。また、本実施形態では、送信手段22を介して端末装置2から表示機器3に設定情報、及び、表示処理要求が送信される場合、Bluetooth(登録商標)等の既知又は慣用の無線通信方式が使用される。なお、この際送信される設定情報は、上記チェックボックスにチェックが入れられている設定の設定情報のみであってよい。
【0072】
本発明によれば、始点となる日時からの経過時間又は終点となる日時までの残時間の全体に対する割合を容易に把握することを可能とする、時間表示システムに係る新規な技術を提供することができる。
【符号の説明】
【0073】
1 :サーバ
2 :端末装置
3 :表示機器
101 :演算デバイス
102 :主記憶デバイス
103 :補助記憶デバイス
104 :入力デバイス
105 :出力デバイス
106 :通信デバイス
201 :演算デバイス
202 :主記憶デバイス
203 :補助記憶デバイス
204 :入力デバイス
205 :出力デバイス
206 :通信デバイス
11 :格納手段
12 :送信手段
13 :表示処理手段
21 :登録手段
22 :送信手段
23 :表示処理手段
31 :受信手段
33 :表示処理手段
【要約】
【課題】
本発明は、時間表示システムに係る新規な技術を提供することを、解決すべき課題とする。
【解決手段】
時間表示システムであり、始点となる日時、及び、終点となる日時の設定の登録を受け付ける登録手段と、前記設定に基づき時間表示画面を表示処理し、表示処理結果を送信する表示処理手段と、を有し、前記時間表示画面は、前記始点及び前記終点となる日時が示す期間に対して、前記始点となる日時からの経過時間又は前記終点となる日時までの残時間の割合を嵩として表す時間表示システム。
【選択図】
図1