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特許7057598前輪駆動装置およびそれを用いた自動二輪車
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  • 特許-前輪駆動装置およびそれを用いた自動二輪車 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-12
(45)【発行日】2022-04-20
(54)【発明の名称】前輪駆動装置およびそれを用いた自動二輪車
(51)【国際特許分類】
   B62M 7/12 20060101AFI20220413BHJP
   B62M 13/04 20060101ALI20220413BHJP
   F16D 65/12 20060101ALI20220413BHJP
【FI】
B62M7/12
B62M13/04
F16D65/12 U
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018027437
(22)【出願日】2018-02-19
(65)【公開番号】P2019142322
(43)【公開日】2019-08-29
【審査請求日】2021-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】513154289
【氏名又は名称】株式会社プロテクタ
(74)【代理人】
【識別番号】100198890
【弁理士】
【氏名又は名称】森戸 啓太郎
(72)【発明者】
【氏名】水谷 太郎
【審査官】結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0369316(US,A1)
【文献】特開2009-161026(JP,A)
【文献】特開2000-280972(JP,A)
【文献】国際公開第2017/009512(WO,A1)
【文献】特開2009-73482(JP,A)
【文献】特開2009-150530(JP,A)
【文献】特開2011-226552(JP,A)
【文献】特開平11-129975(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62M 7/12, 6/00,23/00,13/00,17/00,
F16D 65/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動二輪車の前輪をユーザ指示に応じて回転駆動する前輪駆動装置であって、
フロントフォークに着脱自在に装着するベースフレームと、
該ベースフレームに支持される装置本体と、
該装置本体に回転自在に支持され、ブレーキディスク上で回転可能な回転体と、
該回転体を回転駆動させる回転体駆動部と、
前記回転体が前記ブレーキディスクに当接するように、油圧によって前記回転体が前記ブレーキディスクの面に対し垂直方向に移動する回転体移動部とを備え、
前記回転体が、回転ローラ対を有し、該回転ローラ対が前記ブレーキディスクを挟むように、前記装置本体に支持されていることを特徴とする前輪駆動装置。
【請求項2】
前記回転体移動部が、前記回転ローラ対のうち、一方の回転ローラを前記ブレーキディスクに押し付けることにより、他方の回転ローラとの間で前記ブレーキディスクを挟持することを特徴とする請求項1に記載の前輪駆動装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の前輪駆動装置を用いたことを特徴とする自動二輪車。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動二輪車の前輪駆動装置およびそれを用いた自動二輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
言うまでもなく、自動二輪車は後輪を駆動させて推進させる乗り物である。したがって、雪上、氷上、砂地、泥地など、滑りやすい路面では摩擦力を得ることが難しく、後輪が空転し発進が困難となる場合がある。
【0003】
この滑りやすい路面環境に対し、特許文献1は、前輪の近傍にモータおよび前輪のハブにドリブンディスクをそれぞれ取り付け、このドリブンディスクとモータの駆動軸との間にチェーンを巻き掛けることにより、前輪を駆動させる技術を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-112924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前輪を駆動させる必要が生じるのは、後輪が空転する程の悪い路面環境の場合のみであり、良好な路面環境においては前輪を駆動させる必要はない。むしろ前輪駆動装置の分だけ、前輪付近の重量が増加するため、操舵性が悪くなる虞もある。そして、この特許文献1に提案されている技術は、構造が複雑であり、取り付け後の取り外しが容易であるとは言い難い。
【0006】
本発明の目的は、上記事情に鑑み、路面環境次第でユーザが容易に装着または脱着でき、且つ装着時には前輪を確実に駆動できる前輪駆動装置およびそれを用いた自動二輪車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、自動二輪車の前輪をユーザ指示に応じて回転駆動する前輪駆動装置であって、フロントフォークに着脱自在に装着するベースフレームと、このベースフレームに支持される装置本体と、この装置本体に回転自在に支持され、ブレーキディスク上で回転可能な回転体と、この回転体を回転駆動させる回転体駆動部と、回転体がブレーキディスクに当接するように、このブレーキディスクへ回転体を移動させる回転体移動部とを備えることを特徴とする。
【0008】
ここで、「フロントフォーク」とは、前輪を回転自在に支持する、自動二輪車に装備されたフレームの一部を意味する。また、「ブレーキディスク」とは、前輪と同軸上に固定された、自動二輪車に装備された円板状の部品であり、ブレーキパッドを押し当てることにより、前輪を制動させる部品を意味する。
【0009】
また、「ベースフレームに支持される装置本体」とは、装置本体をベースフレームに固定、または摺動可能に支持することを意味する。
【0010】
また、本発明において、回転体の表面に凸部が形成されていてもよい。また、本発明において、回転体は回転ローラ対を有し、このローラ対がブレーキディスクを挟むように、装置本体に支持されていてもよい。
【0011】
また、本発明において、回転体移動部は、回転ローラ対のうち、一方の回転ローラをブレーキディスクに押し付けることにより、他方のローラ対との間でブレーキディスクを挟持してもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、フロントフォークに着脱自在に装着するベースフレームと、このベースフレームに支持される装置本体と、この装置本体に回転自在に支持され、ブレーキディスク上で回転可能な回転体と、この回転体を回転駆動させる回転体駆動部と、回転体がブレーキディスクに当接するように、このブレーキディスクへ回転体を移動させる回転体移動部とを備えることにより、フロントフォークよりベースフレームを脱着するだけで手間もかからず、ユーザは必要に応じて容易に取り外しができる。さらに、装着時には、回転体がブレーキディスク上を回転することで確実に前輪を駆動できる。
【0013】
また、本発明によれば、回転体の表面に凸部が形成されていている場合、ブレーキディスクとの間に高い摩擦力を確保でき、より確実に前輪を駆動できる。
【0014】
また、本発明によれば、回転体が回転ローラ対からなり、このローラ対がブレーキディスクを挟むように、装置本体に支持されている場合、回転ローラがブレーキディスクの両側で回転するため確実に前輪を駆動できる。
【0015】
また、本発明によれば、回転体移動部が、回転ローラ対のうち、一方の回転ローラをブレーキディスクに押し付けることにより、他方のローラ対との間でブレーキディスクを挟持する場合、一方が駆動ローラ、他方が従動ローラという簡易な構造となり、装着および脱着し易くなり、且つ装置の軽量化も実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係る前輪駆動装置を装着した自動二輪車の前方部分を示す図
図2】本発明に係る前輪駆動装置の取り付けを示す分解図
図3】本発明に係る前輪駆動装置の構造を模式的に示す図
図4】本発明に係る前輪駆動装置を構成する装置本体の断面図
図5】本発明に係る第2実施形態の装置本体構造を模式的に示す図
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である前輪駆動装置1を取り付けた自動二輪車100の前方部分を示す図である。
【0018】
最初に自動二輪車100を説明する。自動二輪車100の前輪110は、フロントフォーク120に回転自在に支持されている。そして、前輪110には、前輪110の回転軸と同軸上にブレーキディスク130が設けられている。
【0019】
また、前輪110には、ブレーキキャリパ140を介してフロントブレーキ150も取り付けられている。フロントブレーキ150は、不図示のブレーキパッドをブレーキディスク130へ当接させ、前輪110を制動するものである。なお、前輪110、フロントフォーク120、ブレーキディスク130およびフロントブレーキ150は、公知な構造であり、その詳細な説明は省略する。
【0020】
前輪駆動装置1は、ブレーキディスク130側のフロントフォーク120を挟んで、フロントブレーキ150と対峙するように装着する。もっとも、装着位置は限定されるわけではなく、ブレーキディスク130近傍の何れかの位置に装着することができる。
【0021】
図2は、前輪駆動装置1の取り付けを示す分解図である。前輪駆動装置1は、フロントフォーク120に、2つのU字型ブラケット17によってボルト締結するベースフレーム15と、ベースフレーム15に装着する装置本体10を備える。
【0022】
ベースフレーム15は、ボルト締結のための2つの孔15bと、後述する浮動フレーム11のガイド孔12aに挿入する2つのガイドピン15aを有する。ガイドピン15aは、装置本体10を摺動可能に支持する。上述の取り付け構造とすることで、路面状況に合わせて容易な着脱が可能である。
【0023】
図3は、前輪駆動装置1の構造を模式的に示す図であり、図4図2においてZ方向から見た装置本体10の断面図(一部ハッチングを省略)である。合わせて説明する。
装置本体10は、浮動フレーム11、浮動フレーム11に回転自在に支持され、ブレーキディスク130の上で回転可能な回転体20、回転体20を回転駆動させる回転体駆動部30、回転体20がブレーキディスク130に当接するよう、ブレーキディスク130に向けて回転体20を移動させる回転体移動部40を備える。
【0024】
図4において、浮動フレーム11は、略直方体外形状を有し、その構成面のうち、対向する2つの側面それぞれにフランジ12が突出する。フランジ12は、それぞれにガイド孔12aを有する。ガイド孔12aには前述のガイドピン15aを挿入し、浮動フレーム11は、ガイドピン15aにガイドされ摺動する。ガイド孔12aは、貫通していても良く、貫通していなくともよい。また公知のグリース封入構造を用いることができる。
【0025】
浮動フレーム11は、上部にモータ収納部M、下部にローラ収納部Rを有し、モータ収納部Mは防水、防塵のための上蓋18を備える。浮動フレーム11の下面は、ローラ取り付け及びブレーキディスク130の一部を覆うため、一部が開口している。(図3参照)。
【0026】
浮動フレーム11のローラ収納部R内面のうち、ブレーキディスク130の面と対向する一方の面に、2つのシリンダ13が凹設されている。2つのシリンダ13の各々には、ピストン25が収納される。2つのピストン25の一部は、シリンダ13から突出し、突出する部分のそれぞれにベアリングが埋入されている。それぞれのベアリングは、後述する従動軸23の両端を回転自在に支持する。なお、ピストン軸と従動軸23は直交するように配置される。
【0027】
回転体20について説明する。回転体20は、ブレーキディスク130を挟むように、ブレーキディスク130の両側に配置されたローラ対からなる構造である。回転体20は、駆動軸21、この駆動軸21に固定された駆動ローラ22、ブレーキディスク130を挟み、駆動軸21と略対称となる位置にある従動軸23、この従動軸23に固定された従動ローラ24から構成されている。
【0028】
駆動軸21両端の軸方向、モータ収納部M下面とローラ収納部R下面のそれぞれに、ベアリングが埋入されている。ベアリングは、駆動軸21を回転自在に支持する。駆動軸21の一方の端はモータ収納部Mに露出するため、モータ収納部M下面とローラ収納部R上面との間は駆動軸21用の貫通孔を有する。
【0029】
図3に示すように、駆動ローラ22の回転面には駆動凸部22a、従動ローラ24の回転面には従動凸部24aがそれぞれ形成されていることが望ましいが、特に限定されるものではない。駆動凸部22aおよび従動凸部24aは、回転体駆動部30からの駆動力を効率良くブレーキディスク130に伝達するため、ブレーキディスク130との摩擦力を高める。また、駆動軸21および従動軸23は、ブレーキディスク130の径方向に延伸している。もっとも、駆動凸部22a、従動凸部24aにおける凸部を凹部に形成してもよい。
【0030】
回転体駆動部30について説明する。回転体駆動部30は、浮動フレーム11に固定されたモータブラケット31、モータブラケット31に取り付けられたモータ32、モータ32の回転軸に固定されたドライブギア33、駆動軸21に固定されてドライブギア33と噛合するドリブンギア34とから構成されている。各構成部品はモータ収納部Mに格納される。
【0031】
モータ32の回転を駆動軸21に伝達する手段は、ドライブギア33とドリブンギア34とかなる傘歯車の組み合わせに限定されるものではない。たとえば、ウォームギアやチェーン、フレキシブルシャフト等の構成としてもよい。そして、モータ32が回転すると、ドライブギア33およびドリブンギア34を介して駆動軸21および駆動ローラ22が回転する。
【0032】
また、モータ32は、浮動フレーム11への固定に限定されない。例えば、フロントフォーク120上部等、自動二輪車100の何処かに固定することができる。また、後輪駆動によるモータ32に対する負荷を取り除くため、駆動軸21にワンウェイクラッチを介在させることもできる。
【0033】
装置本体10の摺動について説明する。回転体移動部40は、油圧ポンプ41、油圧ポンプ41とシリンダ13との間の流動路42から主に形成されている。
シリンダ13とピストン25との間は不図示のオーリング等で封止されている。
なお後述する入力部60が機械的なレバー操作による場合、油圧ポンプ41はいわゆるマスターシリンダー部を意味する。
【0034】
油圧ポンプ41は、油からなる流動体のシリンダ13への供給量を調整することにより、ピストン25をスライドさせる。油圧ポンプ41がシリンダ13へ供給する流動体を増加させると、図3に示す矢印A方向にピストン25と、従動ローラ24がスライドし、従動ローラ24は、ブレーキディスク130の一方の面に当接し、その面を押圧する。
【0035】
浮動フレーム11は、従動ローラ24が、ブレーキディスク130を押圧する反作用により、図3に示す矢印B方向にスライドし、その結果駆動ローラ22は、従動ローラ24が押圧するブレーキディスク130の面と他方の面に当接し、その面を押圧する。
【0036】
一方、油圧ポンプ41がシリンダ13へ供給する流動体を減少させると、従動ローラ24及び、駆動ローラ22は、ブレーキディスク130から離間する。なお、回転体移動部40は油圧ではなく、空圧を利用するものであってもよい。
【0037】
制御部50、入力部60及び電力供給部70について説明する。制御部50は、入力部60からの信号に基づいて、回転体駆動部30および回転体移動部40を制御する。制御部50は、公知なCPUやICで構成されてもよい。もっとも、回転体移動部40の制御においては、入力は信号に限らず、通常のブレーキ操作同様人的な入力であってもよい。本実施例において、制御部50は、自動二輪車100のハンドル近傍に配置するが、これに限定されるものではなく、例えば、装置本体10内に収納されていても良い。
【0038】
回転体駆動部30は、制御部50からの指令に基づいて、電力供給部70から電力を供給することで、所定の回転速度で駆動ローラ22を回転させる。電力供給部70は、自動二輪車100に備え付けられたバッテリまたは、モータ32を駆動させるための専用バッテリの何れかを用いることができる。
【0039】
回転体移動部40は、制御部50からの指令に基づいて、所定の移動量だけ、従動ローラ24をブレーキディスク130に向けて移動させる。
【0040】
入力部60はユーザの操作を受け付ける。入力部60は公知なスイッチやレバーで構成されてもよい。また、入力部60と制御部50との接続は有線または無線であってもよい。また、入力部60の取り付け場所は、ユーザが操作しやすい場所であれば特に限定されるものではない。たとえば、自動二輪車100のハンドル近傍や、前輪駆動装置1の近傍であってもよく、無線接続の場合はユーザが所持してもよい。
【0041】
前輪駆動装置1の作用について説明する。入力部60がユーザからの操作を受け付けると、制御部50は、電力供給部70からモータ32へ所定電力の供給指示をする。また、油圧ポンプ41へ所定流動体量の供給指示をする。
【0042】
モータ32は、ドライブギア33およびドリブンギア34を介して駆動軸21および駆動ローラ22を回転させる。油圧ポンプ41は、流動体をシリンダ13に供給し、ピストン25をブレーキディスク130に向けてスライドさせ、従動ローラ24をブレーキディスク130に当接させる。これにより、駆動ローラ22および従動ローラ24がブレーキディスク130を挟持し、ブレーキディスク130を介して前輪110を駆動する。
【0043】
図5は第2実施形態である装置本体10の構造を模式的に示す図である。前述の実施形態と同一の箇所については、適宜その説明を省略する。
【0044】
固定フレーム14は、ベースフレーム19にボルト締結される。固定フレーム14とベースフレーム19間の隙間により、ボルトの締結力によって、駆動ローラ27のブレーキディスク130への押圧力を調整することができる。ベースフレーム19は、公知な方法によりフロントフォーク120に固定される。
つまり、第2実施形態においては、装置本体10は、ベースフレーム19に対して摺動せず、固定される。
【0045】
ブレーキディスク130の外周部には、ブレーキ時に発生する摩擦熱を放熱するための放熱孔が配列している。駆動ローラ27には、この孔に噛み合う径の円筒突起を複数有し、ブレーキディスク130上の放熱孔ピッチに合わせて配列している。そのため、駆動ローラ27は、テーパローラであり、駆動軸26は、ブレーキディスク130の中心方向に向かって傾斜する。
なお、ブレーキディスク130の放熱孔形状や配列ピッチは様々であり、駆動ローラ27は、放熱孔形状や配列ピッチに合わせて複数選択可能であることが望ましい。
【0046】
駆動ローラ27の材料は、レジンモールド系またはゴム系の材料が用いられるがこれに限定するものではなく、カーボン等の無機材料または、これの含む複合材料であってもよい。
【0047】
後輪駆動時におけるモータ32への負荷を取り除くため、回転体駆動部30と駆動ローラ27間にはワンウェイクラッチ28を介在させる。
【0048】
以上に説明したとおり、本実施形態によれば、ユーザは必要に応じて前輪駆動装置1を容易に脱着することができる。そして、装着時には、回転体20がブレーキディスク130上を回転することで確実に前輪110を駆動できる。
【0049】
また、本実施形態によれば、駆動ローラ22の表面に駆動凸部22a、従動ローラ24の表面に従動凸部24aがそれぞれ形成されていているため、ブレーキディスク130との高い摩擦力を確保でき、より確実に前輪110を駆動できる。
【0050】
また、本実施形態によれば、駆動ローラ22および従動ローラ24がブレーキディスク130を挟持し、ブレーキディスク130の両側でそれぞれ回転するため確実に前輪110を駆動できる。
【0051】
また、本実施形態によれば、駆動ローラ27の表面の突起が、ブレーキディスク130の外周部に形成された放熱孔に噛合された状態で、駆動ローラ27が回転するため、より確実に前輪110へ駆動力を伝達することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 前輪駆動装置
10 装置本体
11 浮動フレーム
14 固定フレーム
15 ベースフレーム
17 U字ブラケット
18 上蓋
19 ベースフレーム
20 回転体
21 駆動軸
22 駆動ローラ
22a 駆動凸部
23 従動軸
24 従動ローラ
24a 従動凸部
26 駆動軸
27 駆動ローラ
28 ワンウェイクラッチ
30 回転体駆動部
40 回転体移動部
100 自動二輪車
110 前輪
130 ブレーキディスク

図1
図2
図3
図4
図5