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特許7057742ロッカー管理装置、及びロッカー管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-12
(45)【発行日】2022-04-20
(54)【発明の名称】ロッカー管理装置、及びロッカー管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220413BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20220413BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/02
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018196877
(22)【出願日】2018-10-18
(65)【公開番号】P2020064509
(43)【公開日】2020-04-23
【審査請求日】2020-12-07
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(72)【発明者】
【氏名】菰岡 真人
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-034238(JP,A)
【文献】特許第6319781(JP,B1)
【文献】特開2003-233740(JP,A)
【文献】特開2002-259545(JP,A)
【文献】特開2017-162254(JP,A)
【文献】特開2006-251921(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を預ける場所を示す場所情報と、前記荷物を預ける時間を示す時間情報と、前記荷物の大きさを示すサイズ情報とを端末から取得する情報取得部と、
前記場所情報が示す場所に設置され、前記サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能であり、前記時間情報が示す時間において前記端末のユーザが利用できる一以上のロッカーを選択する選択部と、
前記選択部が選択した前記一以上のロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知する通知部と、
を備え、
前記情報取得部は、前記端末と異なる他の端末を識別する他端末識別情報が入力された前記端末から、前記他端末識別情報をさらに取得し、
前記選択部は、前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザがロッカーを予約している場合、前記他の端末のユーザが予約した前記ロッカーから所定の範囲内に設置されたロッカーを選択するロッカー管理装置。
【請求項2】
荷物を預ける場所を示す場所情報と、前記荷物を預ける時間を示す時間情報と、前記荷物の大きさを示すサイズ情報とを端末から取得する情報取得部と、
前記場所情報が示す場所に設置され、前記サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能であり、前記時間情報が示す時間において前記端末のユーザが利用できる一以上のロッカーを選択する選択部と、
前記選択部が選択した前記一以上のロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知する通知部と、
を備え、
前記情報取得部は、前記端末に入力された、予約するロッカーを選択するための条件と、前記端末と異なる他の端末を識別する他端末識別情報と、を前記端末からさらに取得し、
前記選択部は、前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザがロッカーを予約していない場合、前記条件を満たすロッカーを、前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザが利用できるロッカーとして選択し、
前記通知部は、前記選択部が選択した前記他の端末のユーザが利用できるロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知するロッカー管理装置。
【請求項3】
荷物を預ける場所を示す場所情報と、前記荷物を預ける時間を示す時間情報と、前記荷物の大きさを示すサイズ情報と、ユーザがロッカーの利用を開始できる予約状態にする時刻を示す予約開始時刻と、前記ユーザが前記ロッカーの利用を開始する予定の時刻を示す利用開始予定時刻と、を前記ユーザの端末から取得する情報取得部と、
前記場所情報が示す場所に設置され、前記サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能であり、前記時間情報が示す時間において前記ユーザが利用できる一以上のロッカーを選択する選択部と、
前記選択部が選択した前記一以上のロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知する通知部と、
前記ロッカーを予約状態にする状態制御部と、
を備え、
前記情報取得部は、前記ロッカーの予約指示を前記端末から取得し、
前記状態制御部は、前記情報取得部が前記ロッカーの予約指示を前記端末から取得した場合、前記ロッカーの利用状態を、前記予約開始時刻から前記利用開始予定時刻までの予約期間において、前記ユーザが前記ロッカーの利用を開始できる予約状態にし、
前記情報取得部は、前記予約状態の前記ロッカーを利用できるユーザの前記端末と異なる他の端末を識別する他端末識別情報が入力された前記端末から、前記他端末識別情報を含む変更指示を取得し、
前記状態制御部は、前記情報取得部が前記変更指示を取得したことに応じて、前記予約状態の前記ロッカーの予約状態を、前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザが前記ロッカーの利用を開始できる予約状態に変更するロッカー管理装置。
【請求項4】
コンピュータが実行する、
荷物を預ける場所を示す場所情報と、前記荷物を預ける時間を示す時間情報と、前記荷物の大きさを示すサイズ情報とを端末から取得するステップと、
前記場所情報が示す場所に設置され、前記サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能であり、前記時間情報が示す時間において前記端末のユーザが利用できる一以上のロッカーを選択するステップと、
選択した前記一以上のロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知するステップと、
前記端末と異なる他の端末を識別する他端末識別情報が入力された前記端末から、前記他端末識別情報を取得するステップと、
前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザがロッカーを予約している場合、前記他の端末のユーザが予約した前記ロッカーから所定の範囲内に設置されたロッカーを選択するステップと、
を有するロッカー管理方法。
【請求項5】
コンピュータが実行する、
荷物を預ける場所を示す場所情報と、前記荷物を預ける時間を示す時間情報と、前記荷物の大きさを示すサイズ情報とを端末から取得するステップと、
前記場所情報が示す場所に設置され、前記サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能であり、前記時間情報が示す時間において前記端末のユーザが利用できる一以上のロッカーを選択するステップと、
選択した前記一以上のロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知するステップと、
前記端末に入力された、予約するロッカーを選択するための条件と、前記端末と異なる他の端末を識別する他端末識別情報と、を前記端末から取得するステップ、
前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザがロッカーを予約していない場合、前記条件を満たすロッカーを、前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザが利用できるロッカーとして選択するステップと、
選択した前記他の端末のユーザが利用できるロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知するステップと、
を有するロッカー管理方法。
【請求項6】
コンピュータが実行する、
荷物を預ける場所を示す場所情報と、前記荷物を預ける時間を示す時間情報と、前記荷物の大きさを示すサイズ情報と、ユーザがロッカーの利用を開始できる予約状態にする時刻を示す予約開始時刻と、前記ユーザが前記ロッカーの利用を開始する予定の時刻を示す利用開始予定時刻と、を前記ユーザの端末から取得するステップと、
前記場所情報が示す場所に設置され、前記サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能であり、前記時間情報が示す時間において前記ユーザが利用できる一以上のロッカーを選択するステップと、
選択した前記一以上のロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知するステップと、
前記ロッカーの予約指示を前記端末から取得ステップと、
前記ロッカーの予約指示を前記端末から取得した場合、前記ロッカーの利用状態を、前記予約開始時刻から前記利用開始予定時刻までの予約期間において、前記ユーザが前記ロッカーの利用を開始できる予約状態にするステップと、
前記予約状態の前記ロッカーを利用できるユーザの前記端末と異なる他の端末を識別する他端末識別情報が入力された前記端末から、前記他端末識別情報を含む変更指示を取得するステップと、
前記変更指示を取得したことに応じて、前記予約状態の前記ロッカーの予約状態を、前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザが前記ロッカーの利用を開始できる予約状態に変更するステップと、
を有するロッカー管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロッカー管理装置、ロッカー管理システム及びロッカー管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
荷物を預けるロッカーを予約するロッカー予約システムが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-34238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが、荷物を預けたい場所に設置されたロッカーを予約した場合に、予約したロッカーに収容可能な大きさよりも、ユーザの荷物が大きいとき、予約したロッカーに荷物を収容できないことがあった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、予約した移動先のロッカーに荷物を預けられないことを低減する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様においては、荷物を預ける場所を示す場所情報と、前記荷物を預ける時間を示す時間情報と、前記荷物の大きさを示すサイズ情報とを端末から取得する情報取得部と、前記場所情報が示す場所に設置され、前記サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能であり、前記時間情報が示す時間において前記端末のユーザが利用できる一以上のロッカーを選択する選択部と、前記選択部が選択した前記一以上のロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知する通知部と、を備えるロッカー管理装置を提供する。
【0007】
例えば、前記情報取得部は、前記端末と異なる他の端末を識別する他端末識別情報を前記端末からさらに取得し、前記選択部は、前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザがロッカーを予約している場合、前記他の端末のユーザが予約した前記ロッカーから所定の範囲内に設置されたロッカーを選択する。
【0008】
前記情報取得部は、前記端末と異なる他の端末を識別する他端末識別情報を端末からさらに取得し、前記選択部は、前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザがロッカーを予約していない場合、前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザが利用できるロッカーを選択し、前記通知部は、前記選択部が選択した前記他の端末のユーザが利用できるロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知してもよい。
【0009】
前記通知部は、前記選択部が選択した前記他の端末のユーザが利用できるロッカーを前記他の端末のユーザが予約するか否かを確認するロッカー予約確認を前記他の端末に通知し、前記情報取得部は、前記他の端末のユーザが前記ロッカーを予約することを示す予約指示を前記他の端末から取得してもよい。
【0010】
例えば、前記情報取得部は、前記他の端末のユーザが利用できる前記ロッカーに対する他の予約を受け付けない仮予約状態にする仮予約指示を前記端末から取得し、前記ロッカー管理装置は、前記情報取得部が前記仮予約指示を前記端末から取得すると、前記ロッカーの状態を仮予約状態にし、前記ロッカーの状態を仮予約状態にしてから所定の期間の間に前記情報取得部が前記予約指示を前記他の端末から取得した場合、前記ロッカーの状態を前記時間情報が示す時間において前記他の端末のユーザが前記ロッカーを利用できる予約状態にし、前記所定の期間の間に前記情報取得部が前記予約指示を前記他の端末から取得しない場合、前記ロッカーの状態を他の予約を受け付け可能な状態にする状態制御部をさらに備える。
【0011】
例えば、前記情報取得部は、前記ユーザが前記ロッカーの利用を開始できる予約状態にする時刻を示す予約開始時刻と、前記ユーザが前記ロッカーの利用を開始する予定の時刻を示す利用開始予定時刻とを取得し、前記ロッカー管理装置は、前記予約開始時刻から前記利用開始予定時刻までの前記ロッカーの利用料金の支払いを条件として、前記ロッカーを予約状態にする状態制御部をさらに備える。
【0012】
前記状態制御部は、前記予約開始時刻から前記利用開始予定時刻までの期間である予約期間において、前記ロッカーの状態を前記ユーザが前記ロッカーの利用を開始できる予約状態にしてもよい。
【0013】
例えば、前記状態制御部は、前記予約開始時刻から前記利用開始予定時刻までの期間である予約期間において前記ロッカーに前記ロッカーの扉を施錠させる。
【0014】
前記情報取得部は、前記予約状態である前記ロッカーを予約した前記端末の位置を示す位置情報を取得し、前記通知部は、前記予約状態である前記ロッカーと、前記予約状態である前記ロッカーを予約した前記端末から取得された前記位置情報が示す位置との距離が所定の距離以下である場合、前記端末の位置から前記ロッカーまでの経路を前記端末に通知してもよい。
【0015】
前記情報取得部は、前記予約状態である前記ロッカーに関連付けて前記端末と異なる他の端末を識別する他端末識別情報を取得し、前記状態制御部は、前記他端末識別情報に関連付けられた前記予約状態である前記ロッカーの利用を、前記他端末識別情報が示す前記他の端末のユーザが開始できる予約状態に変更してもよい。
【0016】
前記選択部は、前記予約開始時刻から前記利用開始予定時刻までの時間、又は前記利用開始予定時刻における複数のロッカーの利用状態に基づいて予約料金を選択してもよい。
【0017】
前記状態制御部は、前記ロッカーの利用が終了する予定の時刻を示す終了予定時刻に基づいて前記端末のユーザが前記ロッカーを予約できるか否かを判定してもよい。
【0018】
例えば、前記ロッカー管理装置は、前記ロッカーを利用可能な時間帯を示す利用可能時間帯を記憶する記憶部をさらに備え、前記選択部は、前記利用可能時間帯に前記利用開始予定時刻を含む前記ロッカーを選択する。
【0019】
前記情報取得部は、前記端末の位置を示す位置情報と、前記ユーザが前記端末に入力した移動先を示す移動先情報とをさらに取得し、前記選択部は、前記端末の位置から前記移動先までの経路上に存在するロッカーを選択してもよい。
【0020】
例えば、前記ロッカー管理装置は、前記ユーザが前記ロッカーの利用を開始する予定の時刻を示す利用開始予定時刻から、前記ユーザが前記ロッカーの利用を終了する予定の時刻を示す終了予定時刻までの時間に対応する料金の支払いを条件として、前記ロッカーに荷物を収容できる利用可能状態にする状態制御部をさらに備える。
【0021】
例えば、前記情報取得部は、予約した前記ロッカーの利用を開始することを示す利用開始要求を前記端末から取得し、前記状態制御部は、前記端末から前記利用開始要求を取得すると、予約した前記ロッカーを前記利用可能状態にする。
【0022】
例えば、前記状態制御部は、前記ロッカーの利用を継続する指示を前記端末から取得したとき、前記端末の前記ユーザが前記ロッカーを利用できる利用可能状態を継続し、前記ロッカーの利用を終了する指示を前記端末から取得したとき、前記利用可能状態を終了する。
【0023】
本発明の第2の態様においては、荷物を預けるユーザが用いる端末と、ロッカー管理装置とを備え、前記端末は、前記荷物を預ける場所を示す場所情報と、前記荷物を預ける時間を示す時間情報と、前記荷物の大きさを示すサイズ情報とを取得する取得部と、前記場所情報と、前記時間情報と、前記サイズ情報とを前記ロッカー管理装置に送信する送信制御部と、前記ロッカー管理装置は、前記場所情報と、前記時間情報と、前記サイズ情報とを示す予約情報を前記端末から取得する情報取得部と、前記場所情報が示す場所に設置され、前記サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能であり、前記時間情報が示す時間において前記端末のユーザが利用できる一以上のロッカーを選択する選択部と、前記選択部が選択した前記一以上のロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知する通知部と、を有するロッカー管理システムを提供する。
【0024】
本発明の第3の態様においては、コンピュータが実行する、荷物を預ける場所を示す場所情報と、前記荷物を預ける時間を示す時間情報と、前記荷物の大きさを示すサイズ情報とを端末から取得するステップと、前記場所情報が示す場所に設置され、前記サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能であり、前記時間情報が示す時間において前記端末のユーザが利用できる一以上のロッカーを選択するステップと、選択した前記一以上のロッカーを示すロッカー情報を前記端末に通知するステップと、を有するロッカー管理方法を提供する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、予約した移動先のロッカーに荷物を預けられないことを低減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】第1の実施形態に係るロッカー管理装置の概要を示す図である。
図2】第1の実施形態に係るロッカー管理装置の機能構成を示す図である。
図3】ユーザ情報の一例を示す図である。
図4】ロッカー情報の一例を示す図である。
図5】ロッカーを予約する処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
図6】予約画面の一例を示す図である。
図7】第2の実施形態に係るロッカー管理装置が実行するロッカーを予約する処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<第1の実施形態>
[ロッカー管理装置1の概要]
図1は、第1の実施形態に係るロッカー管理装置1の概要を示す図である。ロッカー管理装置1は、複数のロッカー6(例えば、ロッカー6A、6B)を管理するサーバである。ロッカー管理装置1は、ユーザ端末2とインターネットや電話回線等の通信ネットワークを介して接続されている。ユーザ端末2は、例えば、ロッカー6を利用するユーザUが所持するスマートフォン等のコンピュータである。
【0028】
ロッカー6は、ロッカー棚5に複数設けられており、駅や公共施設等の様々な施設に設置されている。ロッカー6は、ロッカー扉と、ロッカー管理装置1と通信を行う通信部とを備えている。ロッカー6は、ロッカー管理装置1の制御に応じて、ロッカー扉の施錠又は解錠を行う。
【0029】
ロッカー管理装置1は、ロッカー6の利用性を高めるためのロッカーサービスを提供する。ロッカーサービスを利用するユーザUは、当該サービスの利用登録を予め行っているものとする。ロッカー管理装置1は、ユーザUの氏名や連絡先等のユーザUに関する情報を、ユーザUを識別するユーザ識別情報としてのユーザIDに関連付けたユーザ情報を記憶する。また、ロッカー管理装置1は、ロッカー6に荷物を預けているユーザUの連絡先と、荷物が格納されているロッカー6を識別するロッカー識別情報としてのロッカーIDとを関連付けて記憶する。
【0030】
第1の実施形態に係るロッカー管理装置1は、ユーザ端末2からの要求に応じて、ロッカー6の予約を行うために用いられる。図1を参照しながら、ユーザUが、ユーザUの移動先に設置されたロッカー6を予約する場合の処理の流れについて説明する。まず、ユーザUは、ロッカー6を予約する条件として、移動先である荷物を預ける場所、荷物を預ける時間、及び預ける荷物の大きさをユーザ端末2に入力する。ユーザ端末2は、ユーザUから、荷物を預ける場所、荷物を預ける時間、及び預ける荷物の大きさの入力を受け付けると、受け付けた場所を示す場所情報、時間を示す時間情報、及び荷物の大きさを示すサイズ情報をロッカー管理装置1に送信する。
【0031】
ロッカー管理装置1は、ユーザ端末2から場所情報、時間情報、及びサイズ情報を取得する(図1の(1))。ロッカー管理装置1は、場所情報が示す場所に設置され、サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能であり、時間情報が示す時間においてユーザ端末2のユーザUが利用できる一以上のロッカー6を選択する(図1の(2))。ロッカー管理装置1は、選択した一以上のロッカー6を示すロッカー情報であるロッカーリストをユーザ端末2に通知する(図1の(3))。
【0032】
ユーザ端末2は、ロッカー管理装置1から受信したロッカーリストをユーザ端末2の表示部に表示する。ユーザUは、ユーザ端末2の表示部に表示されたロッカーリストから、予約したいロッカーを選択することができる。ここでは、ユーザUが、図1のロッカー6Aを選択したものとして説明する。ユーザ端末2は、ユーザUからロッカーの選択を受け付けると、選択されたロッカー6Aを予約する予約指示をロッカー管理装置1に通知する。
【0033】
ロッカー管理装置1は、ユーザ端末2から予約指示を取得すると(図1の(4))、取得した予約指示が示すロッカー6Aを、時間情報が示す時間においてユーザUが利用できるように予約する(図1の(5))。
【0034】
このように、ロッカー管理装置1は、ユーザUが移動する移動先に設置され、ユーザ端末2に入力した大きさの荷物を収容できるロッカー6を、荷物を預けたい時間に利用できるように予約できる。そのため、ロッカー管理装置1は、ユーザUが予約した移動先のロッカーに荷物を預けられないことを低減することができる。
続いて、ロッカー管理装置1の機能構成について説明する。
【0035】
[ロッカー管理装置1の機能構成]
図2は、第1の実施形態に係るロッカー管理装置1の構成を示す図である。図2に示すように、ロッカー管理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。
【0036】
通信部11は、ユーザ端末2、管理者端末3等の、ロッカー管理装置1とは異なる装置と情報を送受信するための通信インターフェースである。
【0037】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む記憶媒体である。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶している。記憶部12は、ロッカー管理装置1を、情報取得部131、選択部132、通知部133、及び状態制御部134として機能させるロッカー管理プログラムを記憶している。
【0038】
記憶部12は、ロッカーサービスに登録しているユーザUに関する情報であるユーザ情報を記憶する。図3は、ユーザ情報の一例を示す図である。図3に示すように、ユーザ情報は、ユーザIDと、ユーザUの氏名と、ユーザUの住所と、ユーザUの連絡先を示す連絡先情報と、ユーザUに関係する関係者(他のユーザ)の氏名と、当該関係者の連絡先を示す関係者連絡先情報とを関連付けた情報である。連絡先情報は、例えば、ユーザ端末2に対応するメールアドレス又は電話番号である。関係者連絡先情報は、例えば、家族等のユーザUに関係する関係者が使用する端末に対応するメールアドレス又は電話番号である。
【0039】
また、記憶部12は、ロッカー6に関する情報であるロッカー情報を記憶する。図4は、ロッカー情報の一例を示す図である。図4に示すように、ロッカー情報は、棚IDと、設置場所と、ロッカーIDと、配置位置と、サイズと、利用可能時間と、利用状態と、利用予定時刻と、利用開始時刻と、利用終了予定時刻と、受取期限と、予約料金と、利用料金と、支払済金額と、解錠キーと、利用者関連情報とを関連付けた情報である。
【0040】
棚IDは、ロッカー6が設置されているロッカー棚5を識別する識別情報である。設置場所は、ロッカー6が設置されている場所、すなわち、ロッカー棚5が設置されている場所を示す。ロッカーIDは、複数のロッカー6のそれぞれを識別する情報である。配置位置は、ロッカー棚5におけるロッカー6の高さ方向の配置位置を示す。サイズは、ロッカー6の内部の高さ、幅、奥行きを示す。利用可能時間は、ロッカー6を利用可能な時間帯を示す利用可能時間帯を示す。
【0041】
利用状態は、現時点におけるロッカー6の利用状態を示す。第1の実施形態において、利用状態には、「空」、「利用中」、「予約中」という3つの状態が存在する。「空」は、ロッカー6の利用制限が行われておらず、誰でも利用可能であることを示す状態である。「利用中」は、ロッカー6が利用されている状態であり、他のユーザが利用できない状態である。「予約中」は、ロッカー6が予約されている状態であり、他のユーザが利用できない状態である。「予約中」である場合、利用予定時刻が設定されている。利用予定時刻は、ロッカー6の利用状態が「予約中」である場合においてロッカー6の利用が開始される予定日時を示す。利用状態が「予約中」の状態のまま利用予定時刻が到来すると、利用状態は、自動的に「空」に変更される。
【0042】
利用開始時刻は、ロッカー6の利用状態が、「空」又は「予約中」から「利用中」に変化し、ロッカー6の利用が開始された日時を示す。利用終了予定時刻は、ロッカー6の利用状態が「利用中」である場合に、ロッカー6の利用が終了する予定日時を示す。受取期限は、ユーザUが荷物を取り出す期限となる日時を示す。
【0043】
予約料金は、ロッカー6を予約する場合にユーザが支払う必要がある単位時間あたりの料金を示す。利用料金は、ロッカー6を利用する場合にユーザが支払う必要がある単位時間あたりの料金を示す。予約料金に対して設定される単位時間と、利用料金に対して設定される単位時間とは異なっていてもよい。支払済金額は、ユーザが既に支払った金額の合計額である。解錠キーは、ロッカー6を解錠する場合に必要となる情報である。解錠キーは、例えば、数字、文字、記号の少なくともいずれかを複数含む情報であり、例えば、数字列や文字列である。
【0044】
利用者関連情報は、ロッカー6の状態が利用中である場合においてロッカー6を利用しているユーザUに対応する情報である。利用者関係情報には、ユーザIDと、ユーザUの連絡先を示す連絡先情報と、ユーザUに関係する他のユーザの連絡先を示す関係者連絡先情報とが含まれている。
【0045】
なお、第1の実施形態では、ロッカー管理装置1が、ロッカー情報を記憶し、複数の位置のそれぞれに設置されているロッカー6のロッカー情報を集中的に管理することとしているが、これに限らない。例えば、同じ設置場所に設置されている複数のロッカー6のロッカー情報を、これらのロッカー6に対応するロッカー棚5に設けられるサーバや、当該設置場所の近傍に設けられるサーバによって管理してもよい。この場合には、ロッカー管理装置1は、当該サーバにアクセスしてロッカー情報を参照できるものとする。
【0046】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶されたロッカー管理プログラムを実行することにより、情報取得部131、選択部132、通知部133、及び状態制御部134として機能する。
【0047】
[ロッカー6の予約]
図5を参照しながら、ロッカー管理装置1が有するロッカー6の予約機能について説明する。図5は、ロッカーを予約する処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
【0048】
ユーザ端末2は、ユーザ端末2において実行される、ロッカーサービスを実現するための所定のアプリケーションの操作画面において、まず、ロッカーサービスにログインするためのログイン画面を表示する。ユーザ端末2は、ログイン画面において、ロッカーサービスにログインする指示の入力を受けると、ユーザIDを含むログイン情報をロッカー管理装置1に送信する。状態制御部134は、取得したログイン情報に基づいてユーザIDに対応するユーザUの認証処理を行う。状態制御部134は、認証処理が完了すると、ロッカーサービスを利用するためのメニュー画面をユーザ端末2に通知する。メニュー画面は、例えば予約処理を開始する指示を受け付ける予約アイコンを含む。ユーザ端末2は、メニュー画面を表示部に表示させる。ユーザUは、表示された予約アイコンを押下することにより、予約処理の開始を指示できる。ユーザ端末2は、予約アイコンが押下されると、予約処理を開始する指示をロッカー管理装置1に通知する。
【0049】
状態制御部134は、ユーザ端末2から予約処理を開始する指示を受信すると、ユーザ端末2に予約画面を表示させる。図6は、予約画面の一例を示す図である。まず、状態制御部134は、予約情報の入力を受け付けるための予約情報入力画面を、通知部133を介してユーザ端末2に通知することにより、ユーザ端末2の表示部に予約情報入力を表示させる。図6(a)は、予約情報入力画面を模式的に示す図である。例えば、状態制御部134は、図6(a)に示すように、荷物を預ける場所、荷物を預ける時間、及び預ける荷物の大きさを含む予約情報の入力を受け付けるための予約情報入力画面を表示させる。
【0050】
ユーザ端末2は、予約情報入力画面を表示部に表示させ、荷物を預ける場所、荷物を預ける時間、及び預ける荷物の大きさを含む予約情報の入力を受け付ける(ステップS1)。ユーザ端末2は、例えば、荷物を預ける場所として、駅名、観光地又は施設の名称、郵便番号、又は住所などの入力を受け付ける。
【0051】
ユーザ端末2は、例えば、荷物を預ける時間として、ロッカー6の利用を開始する予定の時刻を示す利用開始時刻を受け付ける。また、ユーザ端末2は、荷物を預ける時間として、ロッカー6を利用する時間帯を受け付けてもよい。この場合、ユーザ端末2は、利用開始時刻とともに、ユーザUがロッカー6の利用を終了する予定の時刻を示す終了予定時刻の入力を受け付ける。また、ユーザ端末2は、ロッカー6の利用を開始できる予約状態にする時刻を示す予約開始時刻の入力を受け付けてもよい。
【0052】
ユーザ端末2は、預ける荷物の大きさとして、複数のサイズ(例えば「大」「中」「小」)からユーザUの選択を受け付けてもよいし、荷物の「縦」「横」「奥行」の長さを示す情報の入力を受け付けてもよい。
【0053】
ユーザ端末2は、荷物を預ける場所、荷物を預ける時間、及び預ける荷物の大きさの入力を受け付けると、荷物を預ける場所を示す場所情報、荷物を預ける時間を示す時間情報、及び荷物の大きさを示すサイズ情報を予約条件としてロッカー管理装置1に送信する(ステップS2)。また、ユーザ端末2は、利用開始時刻の入力を受け付けた場合、利用開始時刻を時間情報としてロッカー管理装置1に送信する。
【0054】
情報取得部131は、予約するロッカー6を選択するための条件を示す予約条件として、荷物を預ける場所を示す場所情報と、荷物を預ける時間を示す時間情報と、荷物の大きさを示すサイズ情報とをユーザ端末2から取得する(ステップS3)。また、情報取得部131は、ユーザUがロッカー6の利用を開始できる予約状態にする時刻を示す予約開始時刻と、ユーザUがロッカー6の利用を開始する予定の時刻を示す利用開始予定時刻とを予約条件として取得してもよい。
【0055】
(ロッカーの選択)
選択部132は、情報取得部131がユーザ端末2から予約条件を取得すると、予約条件を満たすロッカー6を選択する(ステップS4)。例えば、選択部132は、記憶部12に記憶されているロッカー情報を参照し、場所情報が示す場所に設置され、サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能であり、時間情報が示す時間においてユーザ端末2のユーザUが利用できる一以上のロッカー6を選択する。具体的には、選択部132は、場所情報が示す場所から所定範囲内に設置されているロッカー棚5に設置されているロッカー6のうち、利用状態が「空」であり、サイズ情報が示す大きさの荷物を収容可能なロッカー6を選択する。選択部132は、情報取得部131が利用開始予定時刻を取得した場合、記憶部12に記憶されているロッカー情報を参照し、利用可能時間帯に利用開始予定時刻を含むロッカー6を選択する。利用可能時間帯は、ユーザUがロッカーに荷物を預けたり、荷物を取り出したりすることができる時間帯である。例えば、利用可能時間帯は、ロッカー6が設置された施設の営業時間である。
【0056】
なお、ロッカー管理装置1は、ロッカー棚5におけるロッカー6の場所を予約条件として取得してもよい。この場合、ユーザ端末2は、ロッカー棚5におけるロッカー6の場所の指定を受け付ける。ロッカー棚5におけるロッカー6の場所は、例えば、ロッカー棚5が設置された床からロッカー6が設けられている場所までの高さである。具体的には、ロッカー管理装置1は、ユーザ端末2に、「最下段」、「どの高さでも構わない」などの選択を受け付ける選択受付画面を表示させる。
【0057】
また、選択部132は、利用状態が「利用中」であるロッカー6のうち、所定の条件を満たす「利用中」のロッカー6を選択してもよい。例えば、選択部132は、記憶部12に記憶されているロッカー情報を参照し、終了予定時刻に基づいてユーザ端末2のユーザUがロッカー6を予約できるか否かを判定する。具体的には、選択部132は、利用開始予定時刻が終了予定時刻より後である場合、ロッカー6を予約できると判定し、利用開始予定時刻が終了予定時刻より前である場合、ロッカー6を予約できないと判定する。このようにすることで、ロッカー管理装置1は、予約情報を受け付けた時点でロッカー6が利用されていたとしても、利用開始予定時刻においてロッカー6の利用が終了する場合、ユーザUがロッカー6の利用を開始できるロッカー6として選択できる。
【0058】
選択部132は、ユーザ端末2の位置から移動先までの経路上に存在するロッカー6を選択してもよい。この場合、情報取得部131は、ユーザ端末2の位置を示す位置情報と、荷物を預ける場所を示す場所情報としてユーザUがユーザ端末2に入力したユーザUの移動先を示す移動先情報とをさらに取得する。選択部132は、ユーザ端末2の位置から移動先までの経路上に存在する予約条件を満たす複数のロッカー6のうち、ロッカー6と移動先との距離が短い順にロッカー6を選択する。このようにすることで、ロッカー管理装置1は、ユーザUと移動先との間に設置されたロッカー6を選択できる。そのため、ユーザUは、移動先から余計な移動を行うことなく、予約したロッカー6に荷物を預けることができる。
【0059】
(予約料金の選択)
選択部132は、記憶部12に記憶されたロッカー情報を参照して、選択したロッカー6を予約するための予約料金を特定する。なお、ロッカー情報には、ロッカー棚5の利用状況に対応する複数の予約料金が記憶されていてもよい。ロッカー棚5の利用状況としては、例えば、「閑散時」、「通常時」、「混雑時」がある。そして、選択部132は、予約開始時刻から利用開始予定時刻までの予約期間における複数のロッカー6の利用状態、又は利用開始予定時刻における複数のロッカー6の利用状態に基づいて、ロッカー棚5の利用状況を特定し、選択したロッカー6を予約するための予約料金を選択してもよい。
【0060】
選択部132は、予約期間又は利用開始予定時刻において、選択したロッカー6が設けられているロッカー棚5に設けられた複数のロッカー6のうち、利用状態が「空」である状態のロッカー6の数に基づいてロッカー棚5の利用状況を特定する。具体的には、選択部132は、ロッカー棚5に設けられた複数のロッカー6のうち、ロッカー6の利用状態が「空」であるロッカー6の数が、第1閾値より多い場合、ロッカー棚5の利用状況を「閑散時」であると特定する。また、選択部132は、利用状態が「空」であるロッカー6の数が、第1閾値より小さい第2閾値以下である場合、ロッカー棚5の利用状況を「混雑時」であると特定する。選択部132は、第1閾値以下であり、かつ第2閾値より多い場合、ロッカー棚5の利用状況を「通常時」であると特定する。そして、選択部132は、ロッカー情報を参照し、特定した利用状況に対応する予約料金を選択する。なお、予約料金は、「閑散時」、「通常時」、「混雑時」の順に高くなる予約料金を設定するのが望ましい。
【0061】
選択部132は、ロッカー棚5の過去の利用状況に基づいて、予約期間におけるロッカー棚5の利用状況を推定してもよい。例えば、選択部132は、記憶部12に記憶された、予約期間に対応する過去の期間におけるロッカー棚5の利用状況に基づいて、予約期間におけるロッカー棚5の利用状況を推定する。具体的には、選択部132は、予約期間に対応する過去の期間におけるロッカー棚5の利用状況が「混雑時」である場合、予約期間においてロッカー棚5の利用状況が「混雑時」になると推定する。このように、ロッカー管理装置1は、ロッカー棚5の利用状況が「混雑時」になると推定される期間において高い予約料金を選択する。そのため、ロッカー管理装置1は、ロッカー棚5の利用状況が「混雑時」になりやすい、例えば観光シーズン又は週末などにおけるロッカー棚5からの売上を向上できる。
【0062】
選択部132は、現在時刻から予約開始時刻までの時間が短いほど予約料金を安くしてもよい。例えば、選択部132は、ロッカー棚5の利用状況が「閑散時」又は「通常時」である場合、現在時刻から予約開始時刻までの時間が短いほど予約料金を安くする。このようにすることで、ロッカー管理装置1は、ユーザUに、利用状態が「空」であるロッカー6の数が多いロッカー棚5の利用を促すことができる。
【0063】
選択部132は、予約料金を選択する場合、ユーザUがロッカーサービスと提携している旅行サービスを利用しているとき、予約料金を割り引いてもよい。例えば、情報取得部131は、ロッカー管理装置1を運営する事業者と提携する旅行サービスを提供する旅行事業者が管理する情報処理装置から、旅行事業者が提供する旅行サービスを示す情報をユーザIDに関連付けて取得する。次に、選択部132は、ユーザIDに対応するユーザUが予約するロッカー6の予約料金を割り引く。このように、ロッカー管理装置1は、ロッカー管理装置1を運営する事業者と提携する旅行事業者が提供する旅行サービスを利用するユーザUが、他の利用者より安い予約料金でロッカー6を予約できるようにする。そのため、旅行サービスを利用するユーザUは、他の利用者より安い予約料金でロッカー6を予約することができる。
【0064】
(選択したロッカー6の通知)
通知部133は、選択部132が選択した一以上のロッカー6を示すロッカーリストをユーザ端末2に通知する(ステップS5)。例えば、通知部133は、選択部132が選択した一以上のロッカー6が設置された場所を示すロッカーリストと、一以上のロッカー6の予約料金とを通知する。
【0065】
ユーザ端末2は、ロッカー管理装置1からロッカーリストを受信すると、受信したロッカーリストをユーザ端末2の表示部に表示させる。図6(b)は、ロッカーリストを含み、複数のロッカーが設置された設置場所から、1つの設置場所を選択させるためのロッカー棚選択画面を模式的に示す図である。図6(b)のロッカー棚選択画面においては、設置場所に設置されたロッカー6を予約するための予約料金が表示されている。
【0066】
図6(b)は、「神田駅南口」に設置されたロッカー棚5の利用状況が「閑散時」である場合を示す。この場合、選択部132は、ロッカー棚5の利用状況が「閑散時」に対応し、「通常時」よりも安い予約料金「¥200」を選択する。そして、通知部133は、「閑散時」の予約料金を「神田駅南口」に設置されたロッカー6の予約料金としてユーザ端末2に通知する。なお、通知部133は、ロッカー棚5の利用状況が「閑散時」である場合、「通常時」よりも安い予約料金で予約できることを示す情報をユーザ端末2に通知する。安い予約料金で予約できることを示す情報は、例えば、「通常時」よりも安い予約料金であることを示すメッセージである。このようにすることで、ロッカー管理装置1は、ユーザUに、利用状況が「閑散時」であるロッカー棚5の利用を促すことができる。
【0067】
ユーザUは、ユーザ端末2の表示部に表示された複数の設置場所から1つの設置場所を選択することができる。ユーザ端末2は、複数の設置場所から1つの設置場所を選択する操作を受け付ける(ステップS6)。ユーザ端末2は、設置場所の選択を受け付けると、選択された設置場所を示す情報をロッカー管理装置1に通知する(ステップS7)。
【0068】
選択部132は、情報取得部131がユーザ端末2から設置場所を示す設置場所情報を取得すると、設置場所に設置されたロッカー棚5に設けられた複数のロッカー6のうち、予約条件を満たす一以上のロッカー6を選択する。通知部133は、選択した一以上のロッカー6のロッカーIDを含み、ユーザUからロッカー6の選択を受け付けるロッカー選択画面をユーザ端末2に通知する。ユーザ端末2は、ロッカー管理装置1からロッカーIDを含むロッカー選択画面を受信すると、受信したロッカー選択画面をユーザ端末2の表示部に表示させる。図6(c)は、ロッカー選択画面を模式的に示す図である。
【0069】
ユーザUは、ユーザ端末2の表示部に表示された複数のロッカー6から1つのロッカー6を選択することができる。ユーザ端末2は、複数のロッカー6から1つのロッカー6を選択する操作を受け付ける。ユーザ端末2は、ロッカー6の選択を受け付けると、選択されたロッカー6を示すロッカーIDをロッカー管理装置1に通知する。
【0070】
通知部133は、情報取得部131が選択されたロッカー6を示すロッカーIDを取得すると、ロッカーIDが示すロッカー6を予約するか否かを確認するロッカー予約確認画面をユーザ端末2に通知する(ステップS8)。図6(d)は、ロッカー予約確認画面を模式的に示す図である。
【0071】
ユーザUは、ロッカー6を予約する場合、「予約する」と表示された予約ボタンを押下することにより、表示画面に表示されたロッカーIDが示すロッカー6の予約を指示することができる。また、ユーザUは、ロッカー6を予約しない場合、「キャンセル」と表示されたキャンセルボタンを押下することにより、ロッカー6の予約を中止することができる。ユーザ端末2は、予約ボタンが押下されると、予約指示をロッカー管理装置1に通知する(ステップS9)。
【0072】
(予約指示を受けたロッカー6の予約)
情報取得部131は、ロッカー6の予約指示をユーザ端末2から取得する。状態制御部134は、情報取得部131が予約指示を取得すると、ユーザ端末2を介してロッカー6のロッカーIDに関連付けられている予約期間のロッカー6の利用料金である予約料金の入金を受け付ける。
【0073】
状態制御部134は、予約料金の支払いを条件として、入金された金額を示す情報を支払済金額として記憶部12に記憶させるとともに、予約指示で示されるロッカー6に対応する認証用の解錠キーを生成する。状態制御部134は、ロッカー6のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成した解錠キーを記憶部12に記憶させる。状態制御部134は、予約期間において、ロッカー6の利用状態を、ユーザUがロッカー6の利用を開始できる予約状態である「予約中」にする(ステップS10)。状態制御部134は、予約期間においてユーザUが選択したロッカー6に、ロッカー6のロッカー扉を施錠させる施錠指示を送信する。
【0074】
また、状態制御部134は、記憶部12に記憶されているユーザ情報を参照し、特定したユーザIDに関連付けられている連絡先情報及び関係者連絡先情報を特定する。状態制御部134は、選択されたロッカー6のロッカーIDに関連付けられている連絡先情報及び関係者連絡先情報として、特定した連絡先情報及び関係者連絡先情報を記憶部12に記憶させる。また、状態制御部134は、生成した解錠キーを、特定した連絡先情報が示す連絡先に通知する。
【0075】
なお、ロッカー管理装置1は、ロッカー6を予約したユーザUが用いる認証用の解錠キーと、ユーザUの関係者それぞれとが用いるためのそれぞれ異なる認証用の解錠キーとを生成してもよい。具体的には、ロッカー管理装置1は、ロッカー6に対応する第1解錠キーを生成し、生成した第1解錠キーをユーザIDに関連付けて記憶部12に記憶させる。また、ロッカー管理装置1は、ロッカー6に対応する第1解錠キーと異なる第2解錠キーを生成し、生成した第2解錠キーをユーザUのユーザIDに関連付けられた関係者連絡先情報に関連付けて記憶部12に記憶させる。
【0076】
このように、ロッカー管理装置1は、ユーザUのユーザ端末2から、荷物を預けたい場所、荷物を預ける時間、及び預ける荷物の大きさを取得することで、ユーザUが荷物を預ける場所に設置され、ユーザUが荷物を預ける時間において、ユーザUの荷物を収容できるロッカー6を予約することができる。そのため、ロッカー管理装置1は、ユーザUが予約したロッカー6に、ユーザUの荷物を預けられないことを低減できる。
【0077】
[予約したロッカー6までの経路案内]
ロッカー管理装置1は、ユーザ端末2の現在位置から、ユーザ端末2のユーザUが予約したロッカー6までの経路を案内する。まず、情報取得部131は、予約状態であるロッカー6を予約したユーザ端末2の位置を示す位置情報を取得する。
【0078】
通知部133は、位置情報が示すユーザ端末2の位置から、ユーザ端末2のユーザUが予約したロッカー6までの経路をユーザ端末2に通知する。例えば、通知部133は、予約状態であるロッカー6と、ユーザ端末2から取得された位置情報が示す位置との距離が所定の距離以下である場合、ユーザ端末2の位置からロッカー6までの経路をユーザ端末2に通知する。所定の距離は、ロッカー6が設置された場所に応じて定める。例えば、通知部133は、ロッカー6が施設に設置されている場合、所定の距離を、施設の出入口から施設内のロッカー6までの距離にする。
【0079】
通知部133は、位置情報が示す位置が、予約状態であるロッカー6が設置された場所に関連付けられた所定の範囲に含まれる場合、経路を通知してもよい。所定の範囲は、例えば、場所情報が示す場所の敷地内、又は場所情報が示す場所に存在する建物内部である。このように、ロッカー管理装置1がユーザ端末2の位置からロッカー6までの経路を通知するので、ユーザUは、予約したロッカー6まで移動しやすくなる。
【0080】
[ロッカー6を予約したユーザの変更]
ロッカー6を予約したユーザUは、予約したロッカー6を利用するユーザを変更したい場合がある。この場合、まず、情報取得部131は、予約状態であるロッカー6を識別するロッカーIDに関連付けて、ロッカー6を予約したユーザUのユーザ端末2と異なる他の端末を識別する他端末識別情報を取得する。具体的には、情報取得部131は、予約状態であるロッカー6を識別するロッカーIDと他端末識別情報とを含む、予約状態であるロッカー6のユーザを変更する変更指示をユーザ端末2から取得する。
【0081】
状態制御部134は、情報取得部131が変更指示を取得すると、他端末識別情報に関連付けられたロッカーIDが示す予約状態であるロッカー6の利用を、他端末識別情報が示す他の端末のユーザが開始できる予約状態に変更する。例えば、状態制御部134は、変更指示に対応するロッカー6を示すロッカーIDに関連付けられた利用者情報及び解錠キーを変更する。具体的には、まず、状態制御部134は、変更指示に対応するロッカーIDに関連付けられた解錠キーを削除する。次に、状態制御部134は、新たな解錠キーを生成し、新たな解錠キーを記憶部12に記憶させる。新たな解錠キーは、例えば、新たな認証用の解錠キーである。また、状態制御部134は、変更指示に対応するロッカー6のロッカーIDに関連付けられた利用者情報を、他端末識別情報が示す他の端末のユーザのユーザ情報に基づいて変更する。通知部133は、変更された利用者情報を参照して、他端末識別情報が示す他の端末に対応する連絡先に新たな認証用の解錠キーを通知する。このようにすることで、ロッカー管理装置1は、ロッカー6を予約したユーザを変更することができる。
【0082】
[ロッカー6への荷物の収容]
状態制御部134は、ロッカー6の施錠又は解錠を制御する。例えば、ロッカー棚5には、ロッカー棚5に設けられている複数のロッカー6の使用操作を受け付ける操作部と、利用料金の入金を受け付ける入金部と、解錠キーを示す紙を出力する出力部とが設けられている。操作部は、例えば、ディスプレイとタッチパネルとを含んでおり、ユーザから、ロッカー6に荷物を収容する収容操作、又はロッカー6に収容されている荷物を取り出す取出操作を受け付ける。操作部は、収容操作を受け付けると、利用状態が「空」のロッカー6に荷物を収容するか、利用状態が「予約中」のロッカー6に荷物を収容するかの選択操作を受け付ける。
【0083】
また、操作部は、例えば、Bluetooth(登録商標)等により近距離無線通信を行う近距離無線通信部を含んでおり、ロッカー6の利用開始時に、ユーザUのユーザ端末2と近距離無線通信を行うことにより、ユーザ端末2からユーザIDを取得する。操作部は、ユーザIDを取得すると、取得したユーザIDをロッカー管理装置1に通知する。なお、この場合において、ユーザ端末2は、ロッカーサービスを実現するための所定のアプリケーションが実行されているものとする。ユーザ端末2は、所定のアプリの実行開始時に、近距離無線通信機能をオン状態とし、ロッカー6の利用開始時に、操作部との近距離無線通信を行うことができるものとする。
【0084】
操作部は、「空」のロッカー6に荷物を収容する選択操作を受け付けると、利用状態が「空」のロッカー6の中から、ユーザが利用するロッカー6の選択操作を受け付ける。操作部は、ロッカー6の選択操作を受け付けると、選択されたロッカー6のロッカーIDをロッカー管理装置1に通知する。入金部は、ロッカー6の選択操作が受け付けられると、現金又は電子通貨等による利用料金の入金を受け付ける。
【0085】
なお、ユーザ端末2は、所定のアプリケーションが実行されている場合に、上述した操作部の処理と同様の手順でロッカー6の選択操作及び利用料金の入金を受け付けることができる。ユーザ端末2は、ロッカー6の利用開始時に、ユーザIDをロッカー管理装置1に通知する。そして、ユーザ端末2は、ロッカー6の選択操作を受け付けると、選択されたロッカー6のロッカーIDをロッカー管理装置1に通知する。
【0086】
状態制御部134は、選択されたロッカー6のロッカーIDを取得した後、入金部が利用料金の入金を受け付けると、入金された金額を示す情報を支払済金額として記憶部12に記憶させるとともに、選択されたロッカー6に対応する解錠キーを生成するとともに、選択されたロッカー6にロッカー扉を開く開扉指示を送信してロッカー扉を開かせる。状態制御部134は、選択されたロッカー6のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成した解錠キーを記憶部12に記憶させる。
【0087】
また、状態制御部134は、操作部又はユーザ端末2からユーザIDを取得した場合には、記憶部12に記憶されているユーザ情報を参照し、ユーザIDに関連付けられている連絡先情報及び関係者連絡先情報を特定する。そして、状態制御部134は、選択されたロッカー6のロッカーIDに関連付けられている連絡先情報及び関係者連絡先情報として、特定した連絡先情報及び関係者連絡先情報を記憶部12に記憶させる。ロッカー6は、ロッカー扉が閉じられると、ロッカー扉を施錠する。
【0088】
状態制御部134は、例えば、解錠キーを示すQRコード(登録商標)を印刷した紙を出力部に出力させ、解錠キーをユーザUに通知する。状態制御部134は、操作部又はユーザ端末2からユーザIDを取得した場合には、解錠キーを示すQRコードを、紙で出力するか、ユーザ端末2に通知するかの選択操作を受け付けてもよい。状態制御部134は、選択操作の結果に基づいて、解錠キーを示すQRコードを印刷した紙を出力するか、解錠キーを示すQRコードをユーザ端末2に通知する。また、ロッカーIDにユーザIDが関連付けられて記憶されている場合、ユーザ端末2は、所定のアプリケーションを介してユーザIDをロッカー管理装置1に送信することにより、当該ユーザIDに関連付けられている解錠キーを参照できるものとする。
【0089】
操作部は「予約中」のロッカー6に荷物を収容する選択操作を受け付けると、ユーザUのユーザ端末2と近距離無線通信を行うことにより、ユーザ端末2からユーザIDを取得し、当該ユーザIDと、棚IDとをロッカー管理装置1に送信する。状態制御部134は、棚IDと、ユーザIDとを取得すると、当該棚IDとユーザIDとに関連付けられており、利用状態が「予約中」のロッカー6を特定する。状態制御部134は、利用状態が「予約中」のロッカー6を特定した場合、操作部を介して、当該ロッカー6に対応する解錠キーの入力を受け付ける。状態制御部134は、入力された解錠キーが特定したロッカー6に対応している場合、入金部に、現金又は電子通貨等による利用料金(例えば、1日分)の入金の受付を行わせる。
【0090】
状態制御部134は、入金部が利用料金の入金を受け付けると、入金された金額を示す情報を支払済金額として記憶部12に記憶させるとともに、選択されたロッカー6に対応する解錠キーを生成するとともに、選択されたロッカー6のロッカー扉を開かせる。状態制御部134は、選択されたロッカー6のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成した解錠キーを記憶部12に記憶させる。
【0091】
ユーザは、ロッカー扉が開いたロッカー6に荷物を収容し、ロッカー扉を閉じる。ロッカー6は、ロッカー扉が閉じられると、ロッカー扉を施錠する。状態制御部134は、例えば、解錠キーを示すQRコードを印刷した紙を出力部に出力させ、解錠キーをユーザUに通知する。なお、状態制御部134は、操作部又はユーザ端末2からユーザIDを取得した場合には、解錠キーを示すQRコードを、紙で出力するか、ユーザ端末2に通知するかの選択操作を受け付けてもよい。状態制御部134は、選択操作の結果に基づいて、解錠キーを示すQRコードを印刷した紙を出力するか、解錠キーを示すQRコードをユーザ端末2に通知する。
【0092】
ユーザUは、予約したロッカー6の利用を開始する場合、予約したロッカー6の利用を開始する指示をユーザ端末2に入力してもよい。ユーザ端末2は、予約したロッカー6の利用を開始する指示の入力を受け付けると、予約したロッカー6の利用を開始することを示す利用開始要求をロッカー管理装置1に送信する。
【0093】
情報取得部131は、ユーザUが予約したロッカー6の利用を開始することを示す利用開始要求をユーザ端末2から取得する。状態制御部134は、ユーザ端末2から利用開始要求を取得すると、ユーザ端末2を介して、当該ロッカー6に対応する解錠キーの入力を受け付ける。状態制御部134は、入力された解錠キーが、ユーザUが予約したロッカー6に対応している場合、ユーザ端末2を介して、現金又は電子通貨等による利用料金の入金を受け付ける。
【0094】
状態制御部134は、ユーザ端末2を介してロッカー6の利用開始予定時刻から、ロッカー6の終了予定時刻までの時間に対応する利用料金の入金を受け付ける。状態制御部134は、入金を受け付けると、入金された金額を示す情報を支払済金額として記憶部12に記憶させるとともに、ユーザUが予約したロッカー6に対応する解錠キーを生成する。状態制御部134は、ユーザUが予約したロッカー6のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成した解錠キーを記憶部12に記憶させる。そして、状態制御部134は、ユーザUが予約したロッカー6のロッカー扉を開かせることにより、ユーザUが予約したロッカー6に荷物を収容できる利用可能状態にする。
【0095】
[ロッカー6からの荷物の取出]
操作部は、荷物の取出操作を受け付けると、利用状態が「利用中」のロッカー6から、ユーザが荷物を取り出すロッカー6の選択操作を受け付ける。操作部は、ロッカー6が選択されると、選択されたロッカー6からの荷物の一時取出か、選択されたロッカー6の利用終了かの選択操作を受け付ける。
【0096】
操作部は、選択されたロッカー6からの荷物の一時取出の選択操作を受け付けると、解錠キーの入力を受け付ける。操作部は、解錠キーが入力されると、選択されたロッカー6のロッカーIDと、入力された解錠キーをロッカー管理装置1に通知する。状態制御部134は、操作部からロッカーIDと解錠キーとを取得する。状態制御部134は、取得した解錠キーと、ロッカー情報における、取得したロッカーIDに関連付けられている解錠キーとが一致すると、選択されたロッカー6のロッカー扉を開かせる。また、状態制御部134は、選択されたロッカー6に対応する新たな解錠キーを生成するとともに、選択されたロッカー6にロッカー扉を開く開扉指示を送信してロッカー扉を開かせる。状態制御部134は、選択されたロッカー6のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成した解錠キーを記憶部12に記憶させるとともに、当該解錠キーをユーザに通知する。ユーザは、ロッカー扉が開いたロッカー6から荷物を取り出したり、異なる荷物をロッカー6に格納したりすることができる。ロッカー6は、ロッカー扉が閉じられると、ロッカー扉を施錠する。
【0097】
操作部は、選択されたロッカー6の利用終了の選択操作を受け付けると、解錠キーの入力を受け付ける。操作部は、解錠キーが入力されると、選択されたロッカー6のロッカーIDと、入力された解錠キーをロッカー管理装置1に通知する。状態制御部134は、操作部からロッカーIDと解錠キーとを取得する。状態制御部134は、ロッカー情報における、取得したロッカーIDに関連付けられている利用開始時刻と現在時刻とに基づいて、利用時間を算出する。状態制御部134は、支払済金額に対応する利用時間に比べて、算出した利用時間が超過している場合、入金部を介して、超過している利用時間に対応する利用料金の入金を受け付ける。状態制御部134は、利用料金の入金を受け付けると、取得した解錠キーと、ロッカー情報における、取得したロッカーIDに関連付けられている解錠キーとが一致するか否かを判定する。状態制御部134は、解錠キーが一致すると判定すると、選択されたロッカー6のロッカー扉を開かせる。ユーザは、ロッカー扉が開いたロッカー6から荷物を取り出して、当該ロッカー6の利用を終了することができる。
【0098】
なお、ユーザ端末2は、所定のアプリケーションが実行されている場合に、上述した操作部の処理と同様の手順でロッカー6から荷物を取り出す取出指示を受け付けることができる。例えば、ユーザ端末2は、利用中のロッカー6を解錠するための解錠アイコンを含むメニュー画面を表示する。ユーザUは、ユーザ端末2に表示された解錠アイコンを押下することにより、利用中のロッカー6の解錠を指示することができる。ユーザ端末2は、解錠アイコンが押下されると、利用中のロッカー6を解錠する指示をロッカー管理装置1に通知する。状態制御部134は、ユーザ端末2から利用中のロッカー6を解錠する指示を取得すると、ロッカー6のロッカー扉を開かせる。
【0099】
ユーザ端末2は、ユーザUが利用中のロッカー6から荷物を取り出す取出指示を受け付けると、荷物の一時取出か、ロッカー6の利用終了かの選択操作を受け付ける。ユーザ端末2は、ロッカー6からの荷物の一時取出の選択操作を受け付けると、ロッカー6の利用を継続する利用継続指示をロッカー管理装置1に通知する。
【0100】
情報取得部131は、ユーザUのユーザIDと、ロッカー6の利用を継続する利用継続指示とをユーザ端末2から取得する。状態制御部134は、情報取得部131がユーザUのユーザIDと、ロッカー6の利用を継続する利用継続指示とをユーザ端末2から取得した場合、ユーザ情報を参照して、ユーザIDに関連付けられたロッカーIDで示されるロッカー6のロッカー扉を開かせる。ユーザUは、ロッカー扉が開いたロッカー6から荷物を取り出したり、異なる荷物をロッカー6に格納したりすることができる。ロッカー6は、ロッカー扉が閉じられると、ロッカー扉を施錠する。状態制御部134は、利用継続指示に対応するロッカー6のロッカー扉が施錠された場合、ユーザ端末2のユーザUがロッカー6を利用できる利用可能状態を継続する。すなわち、状態制御部134は、利用継続指示に対応するロッカー6の利用状態を「利用中」に維持する。
【0101】
ユーザ端末2は、ロッカー6の利用を終了することの選択を受け付けると、ロッカー6の利用を終了する利用終了指示をロッカー管理装置1に送信する。状態制御部134は、ロッカー6の利用終了指示をユーザ端末2から取得した場合、ロッカー情報における、取得したロッカーIDに関連付けられている利用開始時刻と現在時刻とに基づいて、利用時間を算出する。状態制御部134は、支払済金額に対応する利用時間に比べて、算出した利用時間が超過している場合、入金部を介して、超過している利用時間に対応する利用料金の入金を受け付ける。状態制御部134は、利用料金の入金を受け付けると、選択されたロッカー6のロッカー扉を開かせる。そして、状態制御部134は、利用終了指示に対応するロッカー6の利用可能状態を終了する。すなわち、状態制御部134は、ユーザUが利用できるロッカー6の利用状態を「利用中」から「空」に変更する。ユーザは、ロッカー扉が開いたロッカー6から荷物を取り出して、当該ロッカー6の利用を終了することができる。
【0102】
なお、状態制御部134は、支払済金額に対応する利用時間に比べて、算出した利用時間が超過しているロッカー6のロッカーIDに関連付けられている連絡先情報が示す連絡先に、利用時間が超過している旨を示す情報を通知し、ユーザ端末2から、超過している利用時間に対応する利用料金の入金を受け付けてもよい。状態制御部134は、利用料金の入金を受け付けると、入金された金額を示す情報を支払済金額に加算するとともに、解錠キーを新たに生成してもよい。そして、状態制御部134は、当該ロッカー6のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成した解錠キーを記憶部12に記憶させるとともに、生成した解錠キーを、当該ロッカー6のロッカーIDに関連付けられている連絡先情報が示す連絡先に通知してもよい。
【0103】
また、状態制御部134は、ロッカー6への荷物の収容時に1つの解錠キーを生成し、操作部又はユーザ端末2が、ロッカー6からの荷物の取出時に、荷物の一時取出か、選択されたロッカー6の利用終了かの選択操作を受け付けたが、これに限らない。例えば、状態制御部134は、ロッカー6の利用を継続しながら解錠するための利用継続用解錠キーと、ロッカー6の利用終了時に用いる終了用解錠キーとを生成してもよい。そして、操作部又はユーザ端末2は、荷物の取出操作を受け付けると、選択操作を受け付ける代わりに、利用継続用解錠キー又は終了用解錠キーを受け付けてもよい。このようにすることで、ユーザUは、2つの解錠キーを使い分けることにより、荷物の一時取出か、選択されたロッカー6の利用終了かを選択することができる。
【0104】
(変形例1)
なお、ユーザUは、ユーザ端末2が撮像部を備える場合、預ける荷物を撮像することができる。この場合、ユーザ端末2は、荷物を撮像した撮像画像をサイズ情報としてロッカー管理装置1に送信する。
【0105】
選択部132は、荷物を撮像した撮像画像をサイズ情報としてユーザ端末2から取得された場合、撮像画像に含まれる荷物の大きさを推定し、推定した大きさの荷物を収容可能なロッカーを選択する。なお、荷物の大きさを推定する方法は、既知の画像解析技術を利用できる。このように、ロッカー管理装置1は、ユーザUの荷物を撮像した撮像画像に基づいて荷物の大きさを推定することができるので、ユーザUが預ける荷物の大きさを測定する手間を低減できる。
【0106】
(変形例2)
なお、情報取得部131は、ユーザ端末2から、荷物を預ける場所、荷物を預ける時間、荷物を預ける大きさだけでなく、利用目的や用途、ロッカーの数を受け付けてもよい。この場合、例えば、記憶部12に記憶されているロッカー情報において、ロッカーIDに、ロッカー6の利用目的や用途を示す情報を関連付けられているものとする。選択部132は、受け付けた設置場所から所定範囲内に設置されているロッカー棚5に設置されているロッカー6のうち、利用状態が「空」であるとともに、利用目的や用途に適合するロッカー6を選択してもよい。また、選択部132は、情報取得部131がロッカーの数を取得した場合、取得したロッカーの数の予約条件を満たすロッカーを選択する。
【0107】
(変形例3)
ロッカー管理装置1は、予約情報をユーザ端末2からだけでなく、他の装置から取得してもよい。例えば、情報取得部131は、ユーザUの移動先と、移動先に到着する到着時刻とを含む旅行スケジュールを他の装置から取得してもよい。他の装置は、例えば、旅行サービスを提供する旅行事業者の情報処理装置である。ロッカー管理装置1は、ユーザUの旅行スケジュールに基づいて、ユーザUの移動先を荷物の預け先として特定し、移動先に到着する時刻を、荷物を預ける時間として特定する。このようにすることで、ロッカー管理装置1は、ユーザUの移動先に設置され、到着時刻において利用できる一以上のロッカー6をユーザ端末2に通知することができる。
【0108】
(変形例4)
ロッカー管理装置1は、ユーザ端末2から旅行スケジュールを取得してもよい。この場合、ロッカー管理装置1は、旅行スケジュールの入力を受け付けるスケジュール入力画面をユーザ端末2に通知する。スケジュール入力画面は、例えば、ユーザUの移動先の入力を受け付ける移動先受付部と、移動先に到着する時刻を示す到着時刻の入力を受け付ける到着時刻受付部とを含む。ユーザ端末2は、スケジュール入力画面を表示部に表示させ、旅行スケジュールの入力を受け付ける。ユーザ端末2は、受け付けた旅行スケジュールをロッカー管理装置1に通知する。
【0109】
ロッカー管理装置1は、入力された旅行スケジュールに基づいて、ユーザUの荷物の預け場所を特定する。例えば、ロッカー管理装置1は、ユーザUが第1移動先から第1移動先と異なる第2移動先に移動した後、再度第1移動先に移動することを特定した場合、第1移動先を荷物の預け場所として特定する。この場合、第1移動先は、駅、観光施設などの特定地点である。そして、ロッカー管理装置1は、特定した荷物の預け場所から所定の範囲に設置された一以上のロッカーを特定する。例えば、ロッカー管理装置1は、特定した荷物の預け場所が駅である場合、預け場所である駅の構内又は駅から所定の範囲に設置された一以上のロッカーを選択する。
【0110】
(変形例5)
ロッカー管理装置1は、複数のロッカー6の予約を受け付けることができる。この場合、ユーザ端末2は、荷物の数の入力を受け付け、受け付けた荷物の数だけ荷物の大きさの入力を受け付ける。また、ユーザ端末2は、予約する複数のロッカー6それぞれの間の距離として許容できる許容可能距離の入力を受け付けてもよい。許容範囲距離は、ユーザUが任意に入力することができるが、複数の選択肢から選択させてもよい。複数の選択肢は、例えば、「同一のロッカー棚」「同じ建物内」である。ユーザ端末2は、入力を受け付けた荷物の数と、荷物の数に対応する数の荷物の大きさを示すサイズ情報と、許容可能距離とをユーザIDに関連付けてロッカー管理装置1に通知する。
【0111】
情報取得部131は、荷物の数と、荷物の数に対応する数の荷物の大きさを示すサイズ情報とをユーザIDに関連付けて取得する。選択部132は、情報取得部131が複数のサイズ情報を取得すると、複数のサイズ情報それぞれが示す大きさの荷物を収容可能な複数のロッカー6を選択する。例えば、選択部132は、許容可能距離内に設置された複数のロッカー6を選択する。例えば、選択部132は、ユーザ端末2から許容範囲距離として「同一のロッカー棚5」が選択されたことを受信した場合、同一のロッカー棚5に設けられた複数のロッカー6を選択する。通知部133は、選択部132が選択した同一のロッカー棚5に設置された複数のロッカー6をユーザ端末2に通知する。
【0112】
ロッカー管理装置1は、複数のロッカー6に対する予約指示をユーザ端末2から取得すると、予約指示に示される複数のロッカー6の利用状態を「予約中」にする。このようにすることで、ロッカー管理装置1は、ユーザ端末2のユーザUが複数のロッカー6を一度に予約することができるので、ユーザUが複数のロッカー6を予約する手間を低減できる。
【0113】
選択部132は、複数のロッカー6を選択する場合、同一のロッカー棚5に設けられた複数のロッカー6のうち、隣接する複数のロッカー6を選択してもよい。通知部133は、選択部132が選択した隣接する複数のロッカー6をユーザ端末2に通知する。このようにすることで、ロッカー管理装置1は、ユーザUが複数のロッカー6を選択する場合に、隣接するロッカー6を提示することができる。そのため、ユーザUは、隣接する複数のロッカー6を予約できるので、余計な移動を行うことを低減できる。
【0114】
(変形例6)
ロッカー管理装置1は、利用開始時刻から利用終了予定時刻までの利用期間における利用期間においてロッカーの利用形態の選択を受け付けてもよい。ロッカーの利用形態は、例えば、「制限なしに取り出し可能」、「所定の取出回数取り出し可能」、「途中取り出しなし」である。また、ロッカー管理装置1は、利用期間において、ロッカーの利用形態の変更を受け付けてもよい。ロッカー管理装置1は、ロッカーの利用形態に応じて利用料金を変更してもよい。この場合、ロッカー情報には、ロッカーの利用形態に対応する利用料金が記憶される。ロッカー管理装置1は、取出回数をユーザ端末2から取得してもよい。この場合、ユーザ端末2は、取出回数の入力を受け付ける。
【0115】
[第1の実施形態に係るロッカー管理装置1の効果]
以上説明したように、ロッカー管理装置1は、ユーザUが荷物を預ける場所に設置され、荷物を預ける時間帯において、ユーザUの荷物を収容できるロッカー6を予約することができる。そのため、ロッカー管理装置1は、ユーザUが予約したロッカー6に荷物を預けられないことを低減できる。
【0116】
<第2の実施形態>
ユーザUと、ユーザUと異なる他のユーザとのそれぞれが、ロッカー6を予約する場合、ユーザU及び他のユーザにとって、お互いが予約するロッカー6の位置が近いほうがよいことがある。例えば、家族や友人同士で旅行に行く場合、同行する人が予約するロッカー6は近い方がよい。
【0117】
そこで、ロッカー管理装置1は、ユーザU1のユーザ端末2aから、ユーザ端末2bのユーザU2を識別するためのユーザ識別情報を取得し、ユーザU1が予約するロッカーの位置と、ユーザU2が予約するロッカーの位置とが近くなるように、予約するロッカーを選択する。以下、第2の実施形態に係るロッカー管理装置1が実行するロッカーを予約する処理の流れを、図7のフローチャートを参照しながら説明する。図7は、第2の実施形態に係るロッカー管理装置1が実行するロッカーを予約する処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0118】
まず、情報取得部131は、予約条件とともに、ユーザ端末2aと異なるユーザ端末2bを識別するための他端末識別情報を取得する(ステップS11)。他端末識別情報は、例えば、ユーザ端末2bの電話番号、又はユーザ端末2bに関連付けられたユーザIDである。次に、選択部132は、他端末識別情報が示すユーザ端末2bのユーザU2がロッカー6を予約しているか否かを判定する(ステップS12)。
【0119】
選択部132は、他端末識別情報が示すユーザ端末2bのユーザU2がロッカー6を予約している場合(ステップS12でYes)、ユーザ端末2bのユーザUが予約したロッカー6から所定の範囲内に設置されたロッカー6を選択する(ステップS13)。例えば、選択部132は、ユーザ端末2bのユーザU2が予約したロッカー6と同一のロッカー棚5に設けられ、かつ予約条件を満たすロッカー6を選択する。選択部132は、ユーザ端末2bのユーザU2が予約したロッカー6と同一のロッカー棚5に設けられ、かつ予約条件を満たすロッカー6がない場合、ロッカー6が設置された設置場所と同一の敷地内、構内、又は建物内に設置された予約条件を満たすロッカー6を選択する。以下、ステップS14からステップS16までの処理は、第1の実施形態で説明したステップS5からステップS10までの処理と同様なので説明を省略する。
【0120】
選択部132は、他端末識別情報が示すユーザ端末2bのユーザU2がロッカー6を予約していない場合(ステップS12でNo)、所定の範囲内において予約条件を満たすロッカーを選択する(ステップS17)。例えば、選択部132は、他端末識別情報が示すユーザ端末2bのユーザU2が利用できるロッカー6Bと、ユーザUが利用できるロッカー6Aとをそれぞれ選択する。具体的には、選択部132は、同一のロッカー棚5に設けられた複数のロッカー6から、ユーザU1が利用できるロッカー6Aと、ユーザU2が利用できるロッカー6Bとを選択する。
【0121】
また、選択部132は、同一の敷地内、構内、又は建物内に設置された複数ロッカー6から、ユーザU1が利用できるロッカー6Aと、ユーザU2が利用できるロッカー6Bとを選択してもよい。この場合、選択部132は、まず、ユーザU1が利用できるロッカー6Aと、ユーザU2が利用できるロッカー6Bとのいずれか一方を選択し、選択したロッカーからの距離が相対的に近いロッカーを選択する。
【0122】
通知部133は、選択部132が選択したユーザ端末2bのユーザU2が利用できるロッカー6B及びユーザU1が利用できるロッカー6Aを示すロッカーリストをユーザ端末2aに通知する(ステップS18)。ユーザ端末2aは、ロッカーリストを受信すると、ユーザU1にロッカーを選択させるための選択画面を表示部に表示させる。ユーザU1は、選択画面において、ユーザU1が利用するロッカー6Aを選択する操作、及びユーザ端末2bのユーザU2が利用するロッカー6Bを選択する操作を行う。ユーザ端末2aは、ロッカー6Aを予約する予約指示と、ユーザ端末2bのユーザU2が利用できるロッカー6Bに対する他の予約を受け付けない仮予約状態にする仮予約指示とをロッカー管理装置1に通知する。仮予約状態は、所定の時間が経過すると自動的に取り消され、他の予約を受け付け可能な状態に変更される状態である。
【0123】
情報取得部131は、予約指示及び仮予約指示をユーザ端末2aから取得する(ステップS19)。ここで、予約指示を受けたロッカー6Aを予約する処理は、第1の実施形態で説明したステップS5からステップS10までの処理と同様なので説明を省略する。
【0124】
状態制御部134は、情報取得部131が仮予約指示をユーザ端末2aから取得すると、ロッカー6Bの状態を仮予約状態にする(ステップS20)。通知部133は、仮予約状態にした、ユーザ端末2bのユーザU2が利用できるロッカー6Bを、ユーザ端末2bのユーザU2が予約するか否かを確認するロッカー予約確認をユーザ端末2bに通知する(ステップS21)。
【0125】
ユーザ端末2bのユーザU2は、ユーザ端末2bを操作することによりロッカー6Bを予約する予約指示を行うことができる。ユーザ端末2bは、ユーザU2からロッカー6Bを予約する予約指示操作を受け付けると、予約指示をロッカー管理装置1に送信する。情報取得部131は、ユーザ端末2bのユーザU2がロッカー6Bを予約することを示す予約指示をユーザ端末2bから取得する。
【0126】
状態制御部134は、ロッカー6Bの状態を仮予約状態にしてから所定の期間が経過したか否かを判定する(ステップS22)。所定の期間は、ロッカー管理装置1を運用する事業者が設定するものであり、例えば30分である。また、状態制御部134は、仮予約状態にしたロッカー6Bが設けられたロッカー棚5の利用状態に基づいて所定の期間を定めてもよい。例えば、状態制御部134は、ロッカー棚5に設けられた複数のロッカー6のうち、利用開始予定時刻において予約状態であるロッカー6の数が多いほど所定の期間を短くしてもよい。
【0127】
状態制御部134は、仮予約状態にしてから所定の期間が経過していないと判定すると(ステップS22でNo)、情報取得部131がロッカー6Bを予約する予約指示をユーザ端末2bから取得したか否かを判定する(ステップS23)。状態制御部134は、仮予約状態にしてから所定の期間の間に予約指示を取得した場合(ステップS23でYes)、ロッカー6Bの状態を時間情報が示す時間においてユーザ端末2bのユーザU2がロッカー6Bを利用できる予約状態にする(ステップS24)。状態制御部134は、仮予約状態にしてから所定の期間の間に予約指示を取得しない場合(ステップS22でNo)、仮予約を取り消して、ロッカー6Bの状態を他の予約を受け付け可能な状態にする(ステップS25)。
【0128】
[第2の実施形態に係るロッカー管理装置1の効果]
以上説明したとおり、第2の実施形態に係るロッカー管理装置1は、ユーザ端末2aから、ユーザ端末2bを識別するための他端末識別情報を取得する。ロッカー管理装置1は、他端末識別情報に関連付けられたユーザU2がロッカーを予約している場合、ユーザU2が予約したロッカーから所定の範囲内のロッカーを選択する。また、ロッカー管理装置1は、他端末識別情報に関連付けられたユーザU2がロッカーを予約していない場合、所定の範囲内に設置された複数のロッカーから、ユーザU1が利用できるロッカーとユーザU2が利用できるロッカーとを選択する。このようにすることで、ユーザU1及びユーザU2は、近い場所のロッカーを予約することができる。
【0129】
また、予約状態であるロッカー6の数が多いほど、ロッカー6が設置された場所において荷物を預けたいユーザが多いと推定できる。ロッカー管理装置1は、予約状態であるロッカー6の数が多いほど、仮予約状態にしたロッカーの状態を他の予約を受け付け可能な状態にするまでの時間を短くする。そのため、ロッカー管理装置1は、ロッカーを予約したい他のユーザがロッカーを予約するまでの時間を短くできるので、ロッカーの利用率を向上できる。
【0130】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0131】
1 ロッカー管理装置
2 ユーザ端末
5 ロッカー棚
6 ロッカー
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 情報取得部
132 選択部
133 通知部
134 状態制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7