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特許70577732層ティッシュのウェブを変換するためのティッシュ変換機械用の供給ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-12
(45)【発行日】2022-04-20
(54)【発明の名称】2層ティッシュのウェブを変換するためのティッシュ変換機械用の供給ユニット
(51)【国際特許分類】
   B65H 21/00 20060101AFI20220413BHJP
   B65H 19/26 20060101ALI20220413BHJP
   A47K 10/16 20060101ALI20220413BHJP
【FI】
B65H21/00
B65H19/26
A47K10/16 D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019503747
(86)(22)【出願日】2017-07-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-10-03
(86)【国際出願番号】 IB2017054494
(87)【国際公開番号】W WO2018020410
(87)【国際公開日】2018-02-01
【審査請求日】2020-07-22
(31)【優先権主張番号】102016000078303
(32)【優先日】2016-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】598135164
【氏名又は名称】オメット ソチエタ ア レスポンサビリタ リミタータ
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100112911
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 晴夫
(74)【代理人】
【識別番号】100100479
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 三喜夫
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト・ペレゴ
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-252495(JP,A)
【文献】特開2011-093642(JP,A)
【文献】特開2012-116601(JP,A)
【文献】特表平05-506201(JP,A)
【文献】米国特許第05360502(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 19/00
B65H 21/00
A47K 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2層ティッシュのウェブ(W1,W2)をナプキンに変換するためのティッシュ変換機械に供給する供給ユニット(10)であって、
・2層ティッシュウェブの第1リール(R1)および2層ティッシュウェブの第2リール(R2)を個々の回転軸(x1,x2)の周りに回転可能に支持するための支持手段(12)と、
・前記第1および第2のリール(R1,R2)のうちの一方(R1)、即ち、使用中のリールのティッシュウェブ(W1)の2つの層(L1_1,L2_1)を切断するための切断手段(32,42)であって、ティッシュウェブ(W1)の2つの層(L1_1,L2_1)を、ウェブ(W1)の長手方向に互いに離間した2つの切断ラインに沿って切断するように構成された前記切断手段(32,42)と、
・前記第1および第2のリール(R1,R2)の他方(R2)、即ち、新しいリールのティッシュウェブ(W2)の2つの層(L1_2,L2_2)の各々を、使用中のリール(R1)のティッシュウェブ(W1)の個々の層(L1_1,L2_1)に接合するための接合手段(44_1,44_2)と、
・切断手段(32,42)および接合手段(44_1,44_2)の下流側においてティッシュウェブ(W1)の所定量を蓄積して、切断手段(32,42)および接合手段(44_1,44_2)が作用するティッシュウェブ(W1)の一部が一時的に静止状態に維持され、使用中のティッシュウェブ(W1)の2つの層(L1_1,L2_1)を切断し、これらの層を新しいティッシュウェブ(W2)の2つの層(L1_2,L2_2)に接合することを可能にしながら、機械にティッシュウェブ(W1)が供給されることを確保するティッシュウェブ蓄積手段(30)とを備え、
前記切断手段(32,42)は、使用中のティッシュウェブ(W1)の内層(L1_1)を切断するための第1切断部材(32)と、使用中のティッシュウェブ(W1)に対して平行な面に関して第1切断部材(32)の反対側に配置された2切断部材(42)とを備え、前記第2切断部材(42)は、使用中のティッシュウェブ(W1)の長手方向に前記第1切断部材(32)からある距離に位置決めされており、
前記第1切断部材(32)は、使用中のティッシュウェブ(W1)の供給方向に関して前記第2切断部材(42)の下流側に配置され、
前記第2切断部材(42は、使用中のティッシュウェブ(W1)の2つの層(L1_1,L2_1)の間に挿入され、前記層(L1_1,L2_1)を使用中のティッシュウェブ(W1)の側縁に沿って互いに分離した状態に維持するように構成された分離エレメント(47)を備える、供給ユニット(10)。
【請求項2】
前記第1切断部材(32)は、
互いに傾斜し、エッジ(34b)に向かって収束する一対の表面(34a)を備えた楔形状の中央エレメント(34)と、
回転軸の周りを回転するように中エレメント(34)上に回転可能に搭載された第1切断部材(39)と、
前記回転軸の周りの前記第1切断部材(39)の回転を制御するための第1駆動手段(41)と、
中央エレメント(34)に関して両側に配置された一対の楔形状の側方エレメント(40_1,40_2)であって、該側方エレメントに面する中央エレメント(34)の表面(34a)と共に協力して、使用中のウェブ(W1)の内層(L1_1)を前記中央エレメントと前記側方エレメントとの間に前記第1切断部材(39)に向けて案内する一対の楔形状の側方エレメント(40_1,40_2)とを備える、請求項1記載の供給ユニット。
【請求項3】
前記第2切断部材(42はさらに、
回転軸の周りに回転可能に搭載された第2切断エレメント(43)と、
前記回転軸の周りで前記第2切断エレメント(43)の回転を制御するための第2駆動手段(45)とを備える、請求項1または2記載の供給ユニット。
【請求項4】
前記接合手段(44_1,44_2)は、使用中のティッシュウェブ(W1)を新しいティッシュウェブ(W2)に固定するために互いに押し付けられるように配置された一対のプレート(44_1,44_2)を備える、請求項1~3のいずれかに記載の供給ユニット。
【請求項5】
複数のローラ(20)が回転可能に搭載される支持フレーム(22)をさらに備え、
該ローラは、第1および第2のリール(R1,R2)の回転軸(x1,x2)に対して平行な個々の回転軸で配向しており、供給ユニットの出口(O)に向かって使用中のティッシュウェブ(W1)の経路を規定するように配置され、
前記経路は、垂直にまたは主として垂直に配向しており前記切断手段(32,42)および前記接合手段(44_1,44_2)が前記経路を横断して動作するように配置される、請求項1~4のいずれかに記載の供給ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、例えば、ペーパーウェブまたは不織布ウェブなどのティッシュウェブを変換するためのティッシュ変換機械の分野に関し、この機械は、例えば、ナプキンの製造に使用される。より詳細には、本発明は、2層ティッシュウェブを上記タイプの機械に連続的に供給するための供給ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
供給ユニットは、一対のティッシュリール(一方は使用中で、他方は予備)を収容し、予備リールのティッシュウェブを使用中のリールのティッシュウェブに自動的に接合するように構成されたティッシュ変換機械に供給するものとして知られている。使用中のリールがほぼ消費された場合、消費されたティッシュリールを新しいものと交換するために、機械を停止する必要性なしで、機械の連続的な供給を保証するようにしている。しかしながら、既知の供給ユニットは、単層ティッシュウェブ上で動作可能であるに過ぎない。このタイプの供給ユニットの例は、国際公開第2005/110903号に開示されている。
【0003】
国際公開第2015/071839号は、多層ティッシュのウェブで動作するように構成されたティッシュ変換機械のための供給ユニットを開示する。この公知の手法によれば、リールから巻き戻されたティッシュ層は、切断接合ステーションの上流において適切なセパレータによって互いに分離され、新しいティッシュ層の各々が、交換対象のティッシュリールの個々のティッシュ層に接合される。ティッシュ層は、供給ユニットを通過して移動する際に互いに分離されるため、この公知の手法は、ティッシュ層の相互の正確な位置合わせ(alignment)を確保してない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、2層ティッシュウェブ上で動作可能であり、新しいティッシュリールの第1層を、交換対象のティッシュリールのティッシュの第1層に、そして新しいティッシュリールの第2層を、交換対象のティッシュリールのティッシュの第2層に接合するティッシュ変換機械に連続的に供給するための供給ユニットを提供することであり、ティッシュウェブの2つの層が互いに正確に位置合わせされた状態を維持することを確保する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的および他の目的は、独立請求項1に記載された特徴を有する供給ユニットによって本発明に従って完全に達成される。
【0006】
本発明の好都合な実施形態は、従属請求項の主題であり、その内容は、下記説明の肝要かつ統合的な部分を形成するものとして理解されるべきである。
【0007】
要約すると、本発明は、供給ユニットを提供するというアイデアをベースとしている。該供給ユニットは、
・2層ティッシュウェブの第1リールおよび2層ティッシュウェブの第2リールを個々の回転軸の周りに回転可能に支持するための支持手段と、
・前記第1および第2のリールのうちの一方、即ち、使用中のリールのティッシュウェブの2つの層を切断するための切断手段であって、ティッシュウェブの2つの層を、ウェブの長手方向に互いに離間した2つの切断ラインに沿って切断するように構成された前記切断手段と、
・前記第1および第2のリールの他方、即ち、新しいリールのティッシュウェブの2つの層の各々を、使用中のリールのティッシュウェブの個々の層に接合するための接合手段と、
・切断手段および接合手段の下流側においてティッシュウェブの所定量を蓄積して、切断手段および接合手段が作用するティッシュウェブの一部が一時的に静止状態に維持され、使用中のティッシュウェブの2つの層を切断し、これらの層を新しいティッシュウェブの2つの層に接合することを可能にしながら、機械にティッシュウェブが供給されることを確保するティッシュウェブ蓄積手段とを備え、
前記切断手段は、使用中のティッシュウェブの内層を切断するための第1切断部材と、使用中のティッシュウェブに対して平行な面に関して第1切断部材の反対側に配置された一対の第2切断部材とを備え、前記第2切断部材は、使用中のティッシュウェブの長手方向に前記第1切断部材からある距離に位置決めされており、
前記第1切断部材は、使用中のティッシュウェブの供給方向に関して前記第2切断部材の下流側に配置され、
前記第2切断部材の各々は、使用中のティッシュウェブの2つの層の間に挿入され、前記層を使用中のティッシュウェブの側縁に沿って互いに分離した状態に維持するように構成された分離エレメントを備える。
【0008】
従って、このように構成された供給ユニットは、機械に2層ティッシュウェブを連続的に供給でき、使用中のティッシュウェブがほぼ消費された場合、機械の動作を停止する必要性なしで、新しいティッシュウェブの2層の各々を使用中のティッシュウェブの個々の層に接合できる。さらに、使用中のティッシュウェブの2つの層は、常に互いに付着した状態に維持されため、使用中のティッシュウェブが切断手段によって切断される場合(これらが第2切断部材の分離エレメントを用いて互いに分離される際)を除いて、ティッシュウェブの2つの層が常に互いに正確に位置合わせされることが確保される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の更なる特徴および利点は、添付図面を参照しながら純粋に非限定的な例として与えられる下記詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る給送ユニットの斜視図である。
図2図1の供給ユニットの更なる斜視図であり、供給ユニットは、リールの回転軸に垂直な垂直断面で切断されている。
図3図1の供給ユニットの正面図である。
図4図1の供給ユニットの背面図である。
図5図2の細部Aを拡大スケールで示す。
図6】本発明に係る供給ユニットにおいて、使用中のティッシュウェブの2層を切断し、それを新しいティッシュウェブの2層と接合する動作を順番に示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
最初に図1図4を参照すると、二層ティッシュウェブ(例えば、二層ペーパーウェブなど)を変換するためのティッシュ変換機械に供給するための供給ユニットが全体として10で示されている。
【0012】
下記説明では、2層ティッシュを参照しているが、本発明の供給ユニットは、2つより多い層を有するティッシュウェブでも動作可能である。よって下記説明は、2つより多い層を有するティッシュウェブの場合にも適用可能であり、それは、後述する2つの層の各々は2つ以上の層から順に形成できるためである。従って、本発明は、2層ティッシュウェブの使用に限定されることは意図しておらず、本発明の供給ユニットによって機械に供給されるティッシュウェブが、2つより多い層を有するティッシュウェブである場合も含む。
【0013】
供給ユニット10は、2層ティッシュウェブ(以下単にウェブと呼ぶ)をリールから巻き出し、そしてそれを機械(公知のタイプであり、よって図面に示していない)に面する出力部Oから所定の線速度、例えば、600m/分に等しい線速度で排出するように配置されている。供給ユニット10はさらに、使用済みリールを新しいリールと交換する必要がある場合に機械を停止させる必要性なしで、機械に連続的に供給するように構成される。このため、説明の残り部分でより詳細に説明されるように、供給ユニット10は、それぞれR1およびR2で示される一対のリールを含み、その一方は使用中であり、他方は、ほぼ消費された場合に第1のものと交換するために役立つ。図面に示した例では、使用中のリールは、出力部Oと反対側に面するリールR1であり、一方、出力部Oと同じ側に配置されたリールR2は、リールR1がほぼ消費された場合にリールR1を交換するためである。本発明によれば、一方のリールから他方のリールへの移行は、新しいリールR2のウェブ(W2で示す)を使用中のリールR1のウェブ(W1で示す)に、リールR1の切断後に接合することによって達成され、特に、新しいウェブW2の第1層L1_2を、使用中のウェブW1の第1層L1_1に接合し、新しいウェブW2の他の層L2_2を、使用中のウェブW1の他の層L2_1に接合することによって達成される。
【0014】
まず最初に、供給ユニット10は、個々のリールR1,R2をその軸の周りに自由に回転可能なようにそれぞれ支持するための一対の支持直立部材12を備える。それぞれx1およびx2で示される2つのリールR1,R2の軸は、水平かつ互いに平行に配向している。さらに、軸x1,x2は、使用中のウェブW1が出力部Oを通って供給ユニット10を離れる方向に対して垂直に配向している。各リールR1,R2は、リールをその軸x1、x2の周りに回転駆動して、ウェブW1,W2を該リールから巻き出すように構成された駆動装置14と連携される。提案した実施形態では、各駆動装置14は、1組のプーリー18(そのうちの1つは駆動プーリーとして作用する)の周りに巻回され、所定の接触力でリールR1,R2の側面に接触するように保持されたエンドレスベルト16を用いて個々のリールR1,R2の回転を制御する。
【0015】
リールR1から巻き出されたウェブW1は、2つのリールR1,R2の回転軸x1,x2に対して平行な個々の回転軸で配向した複数のローラ20によって規定された所定の経路に沿って供給ユニットの出力部Oに搬送される。ローラ20は、例えば、第1直立部材24と第2直立部材26とを含む門型(portal)状構造を有する支持フレーム22によって支持される。第1および第2のリールR1,R2は、第1直立部材24の両側に配置され、第2リールR2は、第1直立部材24と第2直立部材26との間に介在している。
【0016】
第1直立部材24には、全体として符号28で示す切断接合ユニットが設けられ、これは、使用中のウェブW1の2つの層L1_1,L2_1を切断し、新しいウェブW2の2つの層L1_2,L2_2の各々を第1ウェブW1の個々の層に接合するように構成される。第2直立部材26には、全体として符号30で示すウェブ蓄積ユニット30が設けられ、これは、切断接合ユニット28が使用中のウェブW1を切断し、新しいウェブW2を第1ウェブW2と接合する動作を実行する前に、切断接合ユニット28の下流側で所定量のウェブを蓄積するようにし、切断接合ユニット28が作用するウェブW1の一部が一時的に静止状態に維持されて、切断接合動作が実行できるようにしながら、機械にウェブW1が供給され続けることを確保するように構成される。蓄積ユニット30は、それ自体公知のタイプのものであり、従って、さらに詳細には説明しない。
【0017】
図5図6も参照して、使用中のウェブ(図示の例ではウェブW1)は、切断接合装置28を通って略垂直方向、または垂直方向に対して僅かに傾斜した方向に沿って移動する。切断接合装置28は、まず最初に第1切断部材32を備え、これは、使用中のウェブW1に対して横方向に(それ自体公知のタイプであり、図面に示していない適切な駆動手段の制御下で)移動可能であり、このウェブの2つの層のうちの一方、即ち、切断接合装置28の内側に面する層L1_1(以下、単に内層と呼ぶ)を切断する。第1切断部材32は、例えば、ウェブW1に対して横方向に(従って2つのリールR1,R2の軸x1,x2に対して平行に)延びるガイドプロファイル38上にスライド可能に搭載された垂直アーム36によって運ばれる。
【0018】
一実施形態によれば、第1切断部材32は、互いに傾斜し、略垂直なエッジ34bに向かって収束する一対の表面34aを有する楔形状の中央エレメント34を備える。円形ブレード39(図6)または類似の切断部材が、中央エレメント34上に垂直回転軸の周りに回転可能に搭載される。その軸周りのブレード39の回転は、適切な駆動手段を用いて、例えば、電気モータ41(図5)を用いて制御される。第1切断部材32は、中央エレメント34に関して両側に配置された一対の楔形状の側方エレメント40_1,40_2をさらに備える。各側方エレメント40_1,40_2は、これに面する中央エレメント34の表面34aと共に協力して、使用中のウェブW1の内層L1_1を、ブレード自体に対して所定の配向でブレード39に向かって案内する。
【0019】
第1切断部材32は、切断接合装置28を通過するウェブ部分に対して位置決めされ、2つの側方エレメント40_1,40_2のうちの一方と共に2つの層L1_1,L2_1の間に入って、内側層L1_1を切断できる。図示の実施形態において、使用中のウェブはリールR1から巻き出されたウェブW1であり、第1切断部材32の横方向移動は、第1側方エレメント40_1をウェブの2つの層L1_1,L2_1の間を通過させ、これにより第1側方エレメント40_1と中央エレメント34との間に配置された内層L1_1が切断される。
【0020】
切断接合装置28はさらに、一対の第2切断部材42(そのうちの一方のみが図面に、具体的には図6に示される)を備え、これらは、使用中のウェブW1に対して平行である面に関して第1切断部材32の両側に配置され、両方とも、使用中のウェブW1に対して横方向に(それ自体公知のタイプであり、図面に示していない適切な駆動手段の制御下で)移動可能であり、こうしたウェブの他方の層(即ち、層L2_1)を切断、即ち、切断接合装置28の外側に面する層(以下、外層と呼ぶ)を切断する。
【0021】
図6を見て判るように、第2切断部材42も、第1切断部材32に対して垂直に離間して位置決めされ、使用中のウェブW1の外層L2_1を、第1切断部材32が内層L1_1を切断する切断ラインから垂直に離間した(従って、ウェブW1の長手方向に沿って離間している)切断ラインに沿って切断するようにしている。詳細には、第1切断部材32は、第2切断部材42の上方に位置決めされ、そのため使用中のウェブW1の内層L1_1は、外層L2_1が切断される切断ラインの上方に位置決めされた(より一般的には、ウェブW1の供給方向に関してこの切断ラインの下流側に位置決めされた)切断ラインに沿って切断される。
【0022】
さらに図6を参照して、本発明の一実施形態によれば、各第2切断部材42は、円形ブレード43または類似の切断エレメントを備え、これは、垂直回転軸の周りに回転可能に搭載され、適切な駆動手段を用いて、例えば、電気モータ45を用いて前記軸の周りの回転が制御可能である。
【0023】
各第2切断部材42はさらに、使用中のウェブW1の2つの層L1_1,L2_1を分離する機能を有する、例えばタブとして形成された分離エレメント47を備える。使用中のウェブW1に関連する第2切断部材42は、通常は、分離エレメント47が2つの層L1_1,L2_1の間でウェブW1の内側に僅かに(例えば、1または2センチメートル)侵入するような位置に維持され、ウェブW1の側縁に沿って2つの層が互いに分離した状態に維持される。
【0024】
従って、要約すると、使用中のウェブが第1リールR1から巻き出されているウェブW1である場合、および使用中のウェブが第2リールR2から巻き出されているウェブW2である場合の両方で、切断接合装置28は、使用中のウェブの2つの層を、ウェブの長手方向に互いに離間した切断ラインに沿って切断するように、特に内層の切断ラインが外層の切断ラインの上方に位置決めされるように配置される。ウェブW1の切断は、好ましくは、最初に第2切断部材42を用いて外層L2_1を切断し、そして第1切断部材32を用いて内層L1_1も切断することによって実行される。
【0025】
切断接合装置28はまた、上述した方法で、いったん2つの層L1_1,L2_1が第1切断部材32および第2切断部材42によって切断された後に、使用中のウェブ(このケースではウェブW1)の2つの層L1_1,L2_1を接合するようにも構成され、それぞれ新しいウェブ(このケースではウェブW2)の個々の層L1_2,L2_2を備える。
【0026】
このため本発明の一実施形態によれば、切断接合装置28はさらに、一対のプレート44_1,44_2を備え、これらは、切断接合装置28を通過する使用中のウェブW1の部分に対して両側に配置され、休止位置と作業位置との間で軸x1,x2に対して平行な水平回転軸の周りに傾斜可能なように、第1直立部材24に搭載された個々の支持構造46_1,46_2によってそれぞれ担持されている。プレート44_1および個々の支持構造46_1は、リールR1と同じ側に配置され、プレート44_2および個々の支持構造46_2は、リールR2と同じ側に配置される。通常の動作条件では、個々のプレート44_1,44_2を備えた支持構造46_1,46_2は、これらが垂直に配置される作業位置に維持される。
【0027】
個々のプレート44_2を備えた支持構造46_2は、休止位置で図面に示しており、水平にまたは、水平に対して僅かに傾斜して配置される。支持構造46_2および該位置にある個々のプレート44_2では、オペレータは、新しいウェブW2の2つの層L1_2,L2_2の前縁を、プレート44_2上で、使用中のウェブW1の2つの層L1_1,L2_1が第1切断部材32および第2切断部材42によって切断される切断ライン間の距離に等しい相互間の距離に位置決めしてロックする。この操作は、供給ユニット10がウェブW1を機械に供給しながら、オペレータによって手動で行われ、そのためウェブW1がほぼ消費された場合に、新しいウェブW2がウェブW1に接合されて機械の連続的な供給を確保する準備が整う。ウェブW2の2つの層L1_2,L2_2の前縁上では、上向きに面する側に、接着剤層52(例えば、両面接着テープ)が付与され、前記ウェブの各層を他方のウェブW1の個々の層に貼り付けることが可能になる。
【0028】
いったん使用済みウェブW1が上述した方法で切断されると、2つのプレート44_1,44_2が互いに押し付けられ、新しいウェブW2の2つの層L1_2,L2_2(その上に接着剤層52が付与される)の前縁を、ウェブW1の2つの層L1_1,L2_1の後縁に対して押圧して、新しいウェブW2の各層をウェブW1の個々の層に接合する。このため各支持構造46_1,46_2は、個々のプレート44_1,44_2をその面に対して垂直な方向に並進移動で案内するためのリニアガイド48と、例えば、空気圧シリンダとして製作され、個々のプレート44_1,44_2の移動をその面に対して垂直な方向に制御するためのリニアアクチュエータ50とを備える。
【0029】
従って、使用中のウェブがリールR1から巻き出されているウェブW1であると仮定すると、切断接合操作は、切断接合装置28によって以下のように実行される。
【0030】
使用中のウェブW1が消費される前に、新しいウェブW2がウェブW1に接合するために準備される。このためにオペレータは、支持構造46_2のプレート44_2(後者は休止位置に配置される)上に、第1切断部材32および第2切断部材42が使用中のウェブW1の2つの層L1_1,L2_1を切断するように配置される切断ライン間の距離に等しい距離で、特に新しいウェブW2の内層L1_2が外層L2_2より短いように、個々の前縁が互いに離間するようにして、新しいウェブW2の2つの層L1_2,L2_2を配置する。オペレータはまた、接着剤層52を、新しいウェブW2の両方の層L1_2,L2_2の前縁付近に付与する。使用中のウェブW1がほぼ消費されると、蓄積ユニット30は、切断接合ユニット28の下流側に所定量のウェブを蓄積するように制御される。その後、切断接合ユニット28は、順次、使用中のウェブW1を切断し、新しいウェブW2をウェブW1に接合する操作を実施するように制御される。これに関連して、使用中のウェブW1(このため一時的に停止する)の2つの層L1_1,L2_1は、互いに離間した個々の切断ラインに沿って第1切断部材32および第2切断部材42によって切断され、そして支持構造46_1のプレート44_1は、他方の支持構造46_2のプレート44_2に対して押し付けられ、使用中のウェブW1の2つの層L1_1,L2_1の各々の最終端部を、新しいウェブW2の個々の層L1_2,L2_2の前縁部に対して押圧するようにし、これにより新しいウェブW2上に以前に付与された接着剤層52に起因して、これらの部分を互いに接着させる。この時点で、供給ユニット10は、機械に新しいウェブW2を供給する準備が整う。上記説明から判るように、機械にウェブW1が供給されている状態から、機械に新しいウェブW2が供給される状態への移行は、機械の供給を中断することなく行われ、このことは明らかに機械の生産性での増加をもたらす。
【0031】
当然ながら、本発明の原理は不変のままで、実施形態および構造的な細部は、添付の請求項に定義されるような本発明の範囲から逸脱することなく、純粋に非限定的な例としてここに記載され図示されたものに対して大きく変更してもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6