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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-12
(45)【発行日】2022-04-20
(54)【発明の名称】複合シートの製造装置及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 59/04 20060101AFI20220413BHJP
   B29C 65/20 20060101ALI20220413BHJP
   A61F 13/15 20060101ALI20220413BHJP
【FI】
B29C59/04 C
B29C65/20
A61F13/15 350
A61F13/15 370
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019546645
(86)(22)【出願日】2018-09-25
(86)【国際出願番号】 JP2018035514
(87)【国際公開番号】W WO2019069751
(87)【国際公開日】2019-04-11
【審査請求日】2021-06-30
(31)【優先権主張番号】P 2017195674
(32)【優先日】2017-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】591040708
【氏名又は名称】株式会社瑞光
(74)【代理人】
【識別番号】100114502
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 俊則
(72)【発明者】
【氏名】真部 貴仁
【審査官】坂本 薫昭
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/199543(WO,A1)
【文献】特開2006-17568(JP,A)
【文献】特開2004-174234(JP,A)
【文献】特公昭34-336(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 59/04,65/20
A61F 13/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の外周面と、前記第1の外周面から後退した複数個の凹所とを有する第1のロールと、
前記第1のロールと隣り合うように配置され、前記第1のロールと同期しながら回転し、前記第1のロールの前記第1の外周面に対向する第2の外周面と、前記第2の外周面から突出し、前記第1のロールの前記凹所との間に遊びのある状態で、前記第1のロールの前記凹所に出入りする複数個の第1の突起とを有する第2のロールと、
前記第1のロールと隣り合うように配置され、前記第1のロールと同期しながら回転し、前記第1のロールの前記第1の外周面に対向する第3の外周面を有する第3のロールと、
を備え、
第1のシートが、前記第1のロールと前記第2のロールとの間に供給され、前記第1のロールの前記第1の外周面に支持されながら搬送されて、前記第1のロールと前記第2のロールとの間を通過し、
前記第1のシートが前記第1のロールと前記第2のロールとの間を通過するときに、前記第2のロールの前記第1の突起が前記第1のシートを前記第1のロールの前記凹所に押し込んで、前記第1のシートを賦形し、
第2のシートが、賦形された前記第1のシートの上に重ね合わされ、前記第1のシートとともに搬送されて、前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過し、
前記第1のシートと前記第2のシートとが前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過するときに、前記第1のロールと前記第3のロールとが前記第1のシートと前記第2のシートとを挟み込んで、前記第1のシートと前記第2のシートとを互いに接合する、ように構成された複合シートの製造装置であって、
前記第1のロールと前記第3のロールとは、それぞれの外径が同じ大きさであり、
前記第3のロールは、前記第1のロールと同じ回転数で回転するように第1の歯車対を介して前記第1のロールに結合されていることを特徴とする、複合シートの製造装置。
【請求項2】
前記第2のロールの外径は、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの前記外径と同じ大きさであり、
前記第2のロールは、前記第1のロールと同じ回転数で回転するように第2の歯車対を介して前記第1のロールに結合されていることを特徴とする、請求項1に記載の複合シートの製造装置。
【請求項3】
前記第1のロールと隣り合うように配置され、前記第1のロールと同期しながら回転し、前記第1のロールの前記第1の外周面に対向する第4の外周面と、前記第4の外周面から突出し、前記第1のロールの前記凹所との間に遊びのある状態で、前記第1のロールの前記凹所に出入りする第2の突起とを有する第4のロールと、
前記第1のロールと隣り合うように配置され、前記第1のロールの回転と同期しながら回転し、前記第1の外周面に対向する第5の外周面を有する第5のロールと、
をさらに備え、
前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過して互いに接合された前記第1のシートと前記第2シートとが前記第1のロールの前記第1の外周面に支持されながら搬送され、前記第1のロールと前記第4のロールとの間を通過した後、前記第1のロールと前記第5のロールとの間を通過し、
前記第1のシートと前記第2シートとが前記第1のロールと前記第4のロールとの間を通過するときに、前記第4のロールの前記第2の突起が前記第2のシートを前記第1のロールの前記凹所に押し込んで、前記第2のシートを賦形し、
前記第1のシートと前記第2シートとが前記第1のロールと前記第5のロールとの間を通過するときに、前記第1のロールと前記第5のロールとが前記第1のシートと前記第2のシートとを挟み込んで、前記第1のシートと前記第2のシートとの互いの接合を強化する、ように構成され、
前記第5のロールの外径が、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの前記外径と同じ大きさであり、
前記第5のロールは、前記第1のロールと同じ回転数で回転するように第3の歯車対を介して前記第1のロールに結合されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の複合シートの製造装置。
【請求項4】
前記第4のロールの外径が、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの前記外径と同じ大きさであり、
前記第4のロールは、前記第1のロールと同じ回転数で回転するように第4の歯車対を介して前記第1のロールに結合されていることを特徴とする、請求項3に記載の複合シートの製造装置。
【請求項5】
外周面に前記外周面から後退した複数個の凹所が形成された第1のロールと隣り合うように、第1の突起を有する第2のロールと、第3のロールとを配置し、前記第1のロールと前記第2のロール及び前記第3のロールとを互いに同期させながら回転させ、前記第2のロールの前記第1の突起を、前記第1のロールの前記凹所との間に遊びのある状態で、前記第1のロールの前記凹所に出入させる第1の工程と、
第1のシートを、回転している前記第1のロールと前記第2のロールとの間に供給し、前記第1のロールの前記外周面で支持しながら搬送して、前記第1のロールと前記第2のロールとの間を通過させ、
前記第1のシートが前記第1のロールと前記第2のロールとの間を通過するときに、前記第2のロールの前記第1の突起で前記第1のシートを前記第1のロールの前記凹所に押し込んで、前記第1のシートを賦形する第2の工程と、
第2のシートを、賦形された前記第1のシートの上に重ね合わせ、前記第1のシートとともに搬送して、前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過させ、
前記第1のシートと前記第2のシートとが前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過するときに、前記第1のロールと前記第3のロールとで前記第1のシートと前記第2のシートとを挟み込んで、前記第1のシートと前記第2のシートとを互いに接合する第3の工程と、
を備え、
前記第1の工程において、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの外径を同じ大きさとし、前記第3のロールを第1の歯車対を介して前記第1のロールに結合して、前記第3のロールを、前記第1のロールと同じ回転数で回転させることを特徴とする、複合シートの製造方法。
【請求項6】
前記第1の工程において、前記第2のロールの外径は、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの前記外径と同じ大きさとし、前記第2のロールを第2の歯車対を介して前記第1のロールに結合して、前記第2のロールを、前記第1のロールと同じ回転数で回転させることを特徴とする、請求項5に記載の複合シートの製造方法。
【請求項7】
前記第1のロールと隣り合うように、第2の突起を有する第4のロールと、第5のロールとを配置し、前記第4のロールと前記第5のロールとを、前記第1のロールと同期させながら回転させ、前記第4のロールの前記第2の突起を、前記第1のロールの前記凹所との間に遊びのある状態で、前記第1のロールの前記凹所に出入させる第4の工程と、
前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過させて互いに接合した前記第1のシートと前記第2シートとを、前記第1のロールの前記外周面で支持しながら搬送し、前記第1のロールと前記第4のロールとの間を通過させた後、前記第1のロールと前記第5のロールとの間を通過させる第5の工程と、
前記第1のシートと前記第2シートとが前記第1のロールと前記第4のロールとの間を通過するときに、前記第4のロールの前記第2の突起で前記第2のシートを前記第1のロールの前記凹所に押し込んで、前記第2のシートを賦形する第6の工程と、
前記第1のシートと前記第2シートとが前記第1のロールと前記第5のロールとの間を通過するときに、前記第1のロールと前記第5のロールとで前記第1のシートと前記第2のシートとを挟み込んで、前記第1のシートと前記第2のシートとの互いの接合を強化する第7の工程と、
をさらに備え、
前記第4の工程において、前記第5のロールの外径を、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの前記外径と同じ大きさとし、前記第5のロールを第3の歯車対を介して前記第1のロールに結合して、前記第5のロールを、前記第1のロールと同じ回転数で回転させることを特徴とする、請求項5又は6に記載の複合シートの製造方法。
【請求項8】
前記第4の工程において、前記第4のロールの外径を、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの前記外径と同じ大きさとし、前記第4のロールを第4の歯車対を介して前記第1のロールに結合して、前記第4のロールを、前記第1のロールと同じ回転数で回転させることを特徴とする、請求項7に記載の複合シートの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合シートの製造装置及び製造方法に関し、詳しくは、表面に凹凸形状を有する複合シートの製造装置及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつや生理用ナプキンなどの吸収性物品の肌当接面に、表面に凹凸形状を有する複合シートが使用されている。このような複合シートは、例えば図7の略図に示す装置を用いて製造する。
【0003】
図7に示すように、この装置は、周面が凹凸形状になっている第1のロール81と、第1のロール81の凹凸形状と噛み合う凸凹形状となっている第2のロール82との間を、第1のシート84が通過し、第1のシート84が凹凸賦形される。凹凸賦形された第1のシート84に第2のシート85が重ね合わされ、両シート84,85が第1のロール81と第3のロール83との間を通過するときに熱融着によって接合され、複合シート86が完成する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、例えば図8の断面図及び図9のイメージ図に示すように、第1のシート152と第2のシート154との両方が賦形された複合シート150が提案されている。図8及び図9に示すように、第1のシート152は、賦形により形成された隆起部153と、隆起部153に隣接する境界部153kとを有する。第2のシート154は、賦形により形成された突起部155と、突起部155に隣接する平坦部156とを有する。突起部155は、第1のシート152の隆起部153の内側において、第1のシート152の隆起部153と同じ側に突出している。図9に示すように、第1のシート152の境界部153kには、第1のシート152と第2のシート154とが熱融着や超音波溶着、接着剤を用いた接着によって接合された複数の接合部158が、互いに間隔を設けて、すなわち間欠的に形成されている。
【0005】
このような複合シート150は、図10の略図に示す装置110を用いて製造する。図10に示すように、この装置110は、不図示の複数個の凹所を有する第1のロール112のまわりに、第1のロール112の凹所に遊びのある状態で出入りする複数個の第1の突起132を有する第2のロール130と、第3のロール116と、第1のロール112の凹所に遊びのある状態で出入りする複数個の第2の突起142を有する第4のロール140と、第5のロール118とが配置されている。
【0006】
第1のシート152は、第1のロール112と第2のロール130の間を通過するときに賦形され、その上に第2のシート154が重ね合わされる。重ね合わされた両シート152,154は、第1のロール112と第3のロール116との間を通過するときに、互いに接合される。次いで、両シート152,154が第1のロール112と第4のロール140との間を通過するときに、第2のシート154が賦形される。次いで、両シート152,154が第1のロール112と第5のロール118との間を通過し、両シート152,154の互いの接合が強化される(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2005-111908号公報
【文献】国際公開第2016/199543号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
複合シートを製造する際に、第1のロールの回転数を大きくすると、より高速に複合シートを製造することができる。
【0009】
しかしながら、図10のように、第1のロール112の周りに、第1のロール112の外径よりも小さい外径を有するロール116,118,130,140が配置されている複合シートの装置において、第1のロール112の回転数を大きくするのは容易ではなく、また、第1のロール112の回転数を大きくすると複合シートの品質が不安定になるという、従来知られていない新たな問題点が見つかった。
【0010】
かかる実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、複合シートをより高速に製造することが容易であり、複合シートをより高速に製造しても安定した品質の複合シートを製造することができる複合シートの製造装置及び製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した複合シートの製造装置を提供する。
【0012】
複合シートの製造装置は、(a)第1の外周面と、前記第1の外周面から後退した複数個の凹所とを有する第1のロールと、(b)前記第1のロールと隣り合うように配置され、前記第1のロールと同期しながら回転し、前記第1のロールの前記第1の外周面に対向する第2の外周面と、前記第2の外周面から突出し、前記第1のロールの前記凹所との間に遊びのある状態で、前記第1のロールの前記凹所に出入りする複数個の第1の突起とを有する第2のロールと、(c)前記第1のロールと隣り合うように配置され、前記第1のロールと同期しながら回転し、前記第1のロールの前記第1の外周面に対向する第3の外周面を有する第3のロールと、を備える。(i)第1のシートが、前記第1のロールと前記第2のロールとの間に供給され、前記第1のロールの前記第1の外周面に支持されながら搬送されて、前記第1のロールと前記第2のロールとの間を通過し、(ii)前記第1のシートが前記第1のロールと前記第2のロールとの間を通過するときに、前記第2のロールの前記第1の突起が前記第1のシートを前記第1のロールの前記凹所に押し込んで、前記第1のシートを賦形し、(iii)第2のシートが、賦形された前記第1のシートの上に重ね合わされ、前記第1のシートとともに搬送されて、前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過し、(iv)前記第1のシートと前記第2のシートとが前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過するときに、前記第1のロールと前記第3のロールとが前記第1のシートと前記第2のシートとを挟み込んで、前記第1のシートと前記第2のシートとを互いに接合する、ように構成されている。(A)前記第1のロールと前記第3のロールとは、それぞれの外径が同じ大きさであり、(B)前記第3のロールは、前記第1のロールと同じ回転数で回転するように第1の歯車対を介して前記第1のロールに結合されている。
【0013】
上記構成によれば、第1及び第3のロールが同じ回転数で回転するので、第1のロールの回転数よりも第3のロールの回転数の方が大きくなる構成に比べ、第1のロールの回転数をより大きくすることが容易である。第1のロールの回転数を大きくするほど、より高速に複合シートを製造することができる。
【0014】
したがって、複合シートをより高速に製造することが容易である。
【0015】
また、第1のロールと第3のロールとが歯車を介して互いに結合されているので、回転数が変わっても第1のロールと第3のロールとの相対的な回転誤差が変わらない。そのため、回転数を大きくしても、複合シートの品質を保つことができる。
【0016】
また、第1のシートと第2のシートとを挟んで接合する第1のロールと第3のロールとは、それぞれの外径が同じ大きさであり、同じ回転数で回転し、常に同じ箇所同士が対向するので、なじみやすい。そのため、第1のシートと第2のシートとの良好な接合状態を保つことができる。
【0017】
また、第1及び第3のロールの外径が同じ大きさであり、第1のロールと第3のロールとが互いに対向する部分が常に同じであるため、部品交換時の再調整が容易であり、組立精度を保つことが容易である。その結果、製造された複合シートの品質を一定に保つことができる。
【0018】
したがって、複合シートをより高速に製造しても、安定した品質の複合シートを製造することができる。
【0019】
好ましくは、前記第2のロールの外径は、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの前記外径と同じ大きさである。前記第2のロールは、前記第1のロールと同じ回転数で回転するように第2の歯車対を介して前記第1のロールに結合されている。
【0020】
この場合、第1のロールと第2のロールとが第2の歯車対を介して互いに結合されているので、回転数が変わっても第1のロールと第2のロールとの相対的な回転誤差が変わらない。また、第1のロールの凹所と、この凹所に出入りする第2のロールの第1の突起とが、一対一に対応する。そのため、第1のシートの良好な賦形状態を保つことができる。
【0021】
また、第1及び第2のロールの外径が同じ大きさであり、第1のロールと第2のロールとが互いに対向する部分が常に同じであるため、部品交換時の再調整が容易であり、組立精度を保つことが容易である。その結果、製造された複合シートの品質を一定に保つことができる。
【0022】
したがって、より安定した品質の複合シートを製造することができる。
【0023】
好ましい一態様において、複合シートの製造装置は、(d)前記第1のロールと隣り合うように配置され、前記第1のロールと同期しながら回転し、前記第1のロールの前記第1の外周面に対向する第4の外周面と、前記第4の外周面から突出し、前記第1のロールの前記凹所との間に遊びのある状態で、前記第1のロールの前記凹所に出入りする第2の突起とを有する第4のロールと、(e)前記第1のロールと隣り合うように配置され、前記第1のロールの回転と同期しながら回転し、前記第1の外周面に対向する第5の外周面を有する第5のロールと、をさらに備える。(v)前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過して互いに接合された前記第1のシートと前記第2シートとが前記第1のロールの前記第1の外周面に支持されながら搬送され、前記第1のロールと前記第4のロールとの間を通過した後、前記第1のロールと前記第5のロールとの間を通過し、(vi)前記第1のシートと前記第2シートとが前記第1のロールと前記第4のロールとの間を通過するときに、前記第4のロールの前記第2の突起が前記第2のシートを前記第1のロールの前記凹所に押し込んで、前記第2のシートを賦形し、(vii)前記第1のシートと前記第2シートとが前記第1のロールと前記第5のロールとの間を通過するときに、前記第1のロールと前記第5のロールとが前記第1のシートと前記第2のシートとを挟み込んで、前記第1のシートと前記第2のシートとの互いの接合を強化する、ように構成されている。(C)前記第5のロールの外径が、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの前記外径と同じ大きさであり、(D)前記第5のロールは、前記第1のロールと同じ回転数で回転するように第3の歯車対を介して前記第1のロールに結合されている。
【0024】
この場合、第1のシートと第2のシートとの両方が賦形された複合シートを、より高速に製造することが容易である。また、複合シートをより高速に製造しても、安定した品質の複合シートを製造することができる。
【0025】
好ましくは、前記第4のロールの外径が、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの前記外径と同じ大きさである。前記第4のロールは、前記第1のロールと同じ回転数で回転するように第4の歯車対を介して前記第1のロールに結合されている。
【0026】
この場合、第1のロールと第4のロールとが第4の歯車対を介して互いに結合されているので、回転数が変わっても第1のロールと第4のロールとの相対的な回転誤差が変わらない。また、第1のロールの凹所と、この凹所に出入りする第4のロールの第2の突起とが、一対一に対応する。そのため、第2のシートの良好な賦形状態を保つことができる。
【0027】
また、第1及び第4のロールの外径が同じ大きさであり、第1のロールと第4のロールとが互いに対向する部分が常に同じであるため、部品交換時の再調整が容易であり、組立精度を保つことが容易である。その結果、製造された複合シートの品質を一定に保つことができる。
【0028】
したがって、より一層、安定した品質の複合シートを製造することができる。
【0029】
また、本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した複合シートの製造方法を提供する。
【0030】
複合シートの製造方法は、(i)外周面に前記外周面から後退した複数個の凹所が形成された第1のロールと隣り合うように、第1の突起を有する第2のロールと、第3のロールとを配置し、前記第1のロールと前記第2のロール及び前記第3のロールとを互いに同期させながら回転させ、前記第2のロールの前記第1の突起を、前記第1のロールの前記凹所との間に遊びのある状態で、前記第1のロールの前記凹所に出入させる第1の工程と、(ii)第1のシートを、回転している前記第1のロールと前記第2のロールとの間に供給し、前記第1のロールの前記外周面で支持しながら搬送して、前記第1のロールと前記第2のロールとの間を通過させ、前記第1のシートが前記第1のロールと前記第2のロールとの間を通過するときに、前記第2のロールの前記第1の突起で前記第1のシートを前記第1のロールの前記凹所に押し込んで、前記第1のシートを賦形する第2の工程と、(iii)第2のシートを、賦形された前記第1のシートの上に重ね合わせ、前記第1のシートとともに搬送して、前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過させ、前記第1のシートと前記第2のシートとが前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過するときに、前記第1のロールと前記第3のロールとで前記第1のシートと前記第2のシートとを挟み込んで、前記第1のシートと前記第2のシートとを互いに接合する第3の工程と、を備える。前記第1の工程において、(A)前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの外径を同じ大きさとし、(B)前記第3のロールを第1の歯車対を介して前記第1のロールに結合して、前記第3のロールを、前記第1のロールと同じ回転数で回転させる。
【0031】
上記方法によれば、第1及び第3のロールが同じ回転数で回転するので、第1のロールの回転数よりも第3のロールの回転数の方が大きい場合に比べ、第1のロールの回転数を容易により大きくすることができる。第1のロールの回転数を大きくするほど、より高速に複合シートを製造することができる。
【0032】
したがって、複合シートをより高速に製造することが容易である。
【0033】
さらに、上記方法によれば、第1のロールと第3のロールとを歯車を介して互いに結合しているので、回転数が変わっても第1のロールと第3のロールとの相対的な回転誤差が変わらない。そのため、回転数を大きくしても、複合シートの品質を保つことができる。
【0034】
また、第1のシートと第2のシートとを挟んで接合する第1のロールと第3のロールとは、それぞれの外径が同じ大きさであり、同じ回転数で回転し、常に同じ箇所同士が対向するので、なじみやすい。そのため、第1のシートと第2のシートとの良好な接合状態を保つことができる。
【0035】
また、第1及び第3のロールの外径が同じ大きさであり、ロール同士の互いに対向する部分が常に同じであるため、部品交換時の再調整が容易であり、組立精度を保つことが容易である。その結果、製造された複合シートの品質を一定に保つことができる。
【0036】
したがって、複合シートをより高速に製造しても、安定した品質の複合シートを製造することができる。
【0037】
好ましくは、前記第1の工程において、前記第2のロールの外径は、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの前記外径と同じ大きさとし、前記第2のロールを第2の歯車対を介して前記第1のロールに結合して、前記第2のロールを、前記第1のロールと同じ回転数で回転させる。
【0038】
この場合、第1のロールと第2のロールとが第2の歯車対を介して互いに結合されているので、回転数が変わっても第1のロールと第2のロールとの相対的な回転誤差が変わらない。また、第1のロールの凹所と、この凹所に出入りする第2のロールの第1の突起とが、一対一に対応する。そのため、第1のシートの良好な賦形状態を保つことができる。
【0039】
また、第1及び第2のロールの外径が同じ大きさであり、第1のロールと第2のロールとが互いに対向する部分が常に同じであるため、部品交換時の再調整が容易であり、組立精度を保つことが容易である。その結果、製造された複合シートの品質を一定に保つことができる。
【0040】
したがって、より安定した品質の複合シートを製造することができる。
【0041】
好ましい一態様において、複合シートの製造方法は、(iv)前記第1のロールと隣り合うように、第2の突起を有する第4のロールと、第5のロールとを配置し、前記第4のロールと前記第5のロールとを、前記第1のロールと同期させながら回転させ、前記第4のロールの前記第2の突起を、前記第1のロールの前記凹所との間に遊びのある状態で、前記第1のロールの前記凹所に出入させる第4の工程と、(v)前記第1のロールと前記第3のロールとの間を通過させて互いに接合した前記第1のシートと前記第2シートとを、前記第1のロールの前記外周面で支持しながら搬送し、前記第1のロールと前記第4のロールとの間を通過させた後、前記第1のロールと前記第5のロールとの間を通過させる第5の工程と、(vi)前記第1のシートと前記第2シートとが前記第1のロールと前記第4のロールとの間を通過するときに、前記第4のロールの前記第2の突起で前記第2のシートを前記第1のロールの前記凹所に押し込んで、前記第2のシートを賦形する第6の工程と、(vii)前記第1のシートと前記第2シートとが前記第1のロールと前記第5のロールとの間を通過するときに、前記第1のロールと前記第5のロールとで前記第1のシートと前記第2のシートとを挟み込んで、前記第1のシートと前記第2のシートとの互いの接合を強化する第7の工程と、をさらに備える。前記第4の工程において、(C)前記第5のロールの外径を、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの外径と同じ大きさとし、(D)前記第5のロールを第3の歯車対を介して前記第1のロールに結合して、前記第5のロールを、前記第1のロールと同じ回転数で回転させる。
【0042】
この場合、第1のシートと第2のシートとの両方が賦形された複合シートを、より高速に製造することが容易である。また、複合シートをより高速に製造しても、安定した品質の複合シートを製造することができる。
【0043】
好ましくは、前記第4の工程において、前記第4のロールの外径を、前記第1のロールと前記第3のロールとのそれぞれの外径と同じ大きさとし、前記第4のロールを第4の歯車対を介して前記第1のロールに結合して、前記第4のロールを、前記第1のロールと同じ回転数で回転させる。
【0044】
この場合、第1のロールと第4のロールとが歯車を介して互いに結合されているので、回転数が変わっても第1のロールと第4のロールとの相対的な回転誤差が変わらない。また、第1のロールの凹所と、この凹所に出入りする第4のロールの第2の突起とが、一対一に対応する。そのため、第2のシートの良好な賦形状態を保つことができる。
【0045】
また、第1及び第4のロールの外径が同じ大きさであり、第1のロールと第4のロールとが互いに対向する部分が常に同じであるため、部品交換時の再調整が容易であり、組立精度を保つことが容易である。その結果、製造された複合シートの品質を一定に保つことができる。
【0046】
したがって、より一層、安定した品質の複合シートを製造することができる。
【発明の効果】
【0047】
本発明によれば、複合シートをより高速に製造することが容易であり、複合シートをより高速に製造しても安定した品質の複合シートを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1図1は複合シートの製造装置の略図である。(実施例1)
図2図2は複合シートの製造装置の駆動機構の略図である。(実施例1)
図3図3図2の線A-Aに沿って切断した断面図である。(実施例1)
図4図4は複合シートの製造装置の要部拡大断面図である。(実施例1)
図5図5は複合シートの製造装置の略図である。(実施例2)
図6図6は複合シートの製造装置の駆動機構の略図である。(実施例2)
図7図7は複合シートの製造装置の略図である。(従来例1)
図8図8は複合シートの断面図である。(従来例2)
図9図9は複合シートのイメージ図である。(従来例2)
図10図10は複合シートの製造装置の略図である。(従来例2)
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0050】
<実施例1> 実施例1の複合シートの製造装置及び製造方法について、図1図4を参照しながら説明する。
【0051】
図1は複合シートの製造装置10の構成を示す略図である。図1に示すように、複合シートの製造装置10は、第1のロール20と隣り合うように、順に、第2乃至第5のロール22,24,26,28が配置されている。第1乃至第5のロール20,22,24,26,28は、それぞれの回転中心線20x,22x,24x,26x,28xが互いに平行であり、それぞれ矢印20r,22r,24r,26r,28rで示す方向に同期しながら回転する。
【0052】
第2乃至第5のロール22,24,26,28は、第1のロール20のまわりに適宜な間隔で配置することが可能であるが、図1に示したように均等に配置するとバランスがよいため、第1乃至第5のロール20,22,24,26,28の高速回転が容易になる。
【0053】
図4は、複合シートの製造装置10の要部拡大断面図である。図4に示すように、第1のロール20は、円筒状の第1の外周面20sと、第1の外周面20sから径方向内側に後退した複数個の凹所20aと、第1の外周面20sから径方向外側に突出する複数個のシール突起20bとを有する。
【0054】
第2のロール22は、第1のロール20の第1の外周面20sに対向する円筒状の第2の外周面22sと、第2の外周面22sから径方向外側に突出し、第1のロール20の凹所20aとの間に遊びのある状態で、第1のロール20の凹所20aに出入りする第1の突起22aとを有する。
【0055】
図1に示すように、第3のロール24は、第1のロール20の第1の外周面20sに対向する円筒状の第3の外周面24sを有する。
【0056】
第4のロール26は、第2のロール22と同様に、第1のロール20の第1の外周面20sに対向する円筒状の第4の外周面26sと、第4の外周面26sから径方向外側に突出し、第1のロール20の凹所20a(図4参照)との間に遊びのある状態で、第1のロール20の凹所20aに出入りする第2の突起26aとを有する。第2の突起26aは、第2のロール22の第1の突起22aと比べ、高さや幅が小さい形状にすることが好ましい。
【0057】
第5のロール28は、第3のロール24と同様に、第1のロール20の第1の外周面20sに対向する円筒状の第5の外周面28sを有する。
【0058】
第1乃至第5のロール20,22,24,26,28の外径は同じ大きさである。第1のロール20の外径は、第1のロール20の回転中心線20xから第1のロール20のシール突起20b(図4参照)の先端までの半径20k(図4参照)の2倍である。第2のロール22の外径は、第2のロール22の回転中心線22xから第2のロール22の第1の突起22aの先端までの半径22k(図4参照)の2倍である。第3のロール24の外径は、第3のロール24の第3の外周面24sの直径である。第4のロール26の外径は、第4のロール26の回転中心線26xから第4のロール26の第2の突起26aの先端までの半径の2倍である。第5のロール28の外径は、第5のロール28の第5の外周面28sの直径である。
【0059】
図2は、複合シートの製造装置10の駆動機構11を、回転中心線20x,22x,24x,26x,28x(図1参照)と平行に見た略図である。図2に示すように、駆動機構11は、第1の歯車30の周りに、第1の歯車30と噛み合うように第2乃至第5の歯車32,34,36,38が配置されている。第1乃至第5の歯車30,32,34,36,38の回転が、それぞれ、第1乃至第5のロール20,22,24,26,28に伝達されるように構成されている。なお、複数の第1の歯車30を設け、第2乃至第5のロール22,24,26,28のうち一つが第1の歯車の一つと噛み合い、第2乃至第5のロール22,24,26,28のうち他の一つが第1の歯車の他の一つと噛み合うように構成しても構わない。
【0060】
図3は、図2の線A-Aに沿って切断した断面図である。図3に示すように、第1の歯車30は、複合シートの製造装置10のフレーム12に軸受41を介して回転自在に支持された第1の回転軸40に固定されている。第1の回転軸40は、図示を省略しているが、第1のロール20に軸継手を介して結合され、第1の歯車30の回転が第1のロール20に伝達され、第1のロール20が第1の歯車30と同じ回転数で回転するように構成されている。
【0061】
同様に、第2乃至第5の歯車32,34,36,38は、それぞれ、複合シートの製造装置10のフレーム12に軸受43,45,47,48(43,47は図示せず)を介して回転自在に支持された第2乃至第5の回転軸42,44,46,48(42,46は図示せず)に固定されている。第2乃至第5の回転軸42,44,46,48は、不図示の軸継手を介して、それぞれ、第2乃至第5のロール22,24,26,28に結合され、第2乃至第5のロール22,24,26,28が第2乃至第5の歯車32,34,36,38と同じ回転数で回転するように構成されている。すなわち、第3のロール24は、第1のロール20と同じ回転数で回転するように、第1の歯車対30,34を介して第1のロール20に結合されている。第2のロール22は、第1のロール20と同じ回転数で回転するように、第2の歯車対30,32を介して第1のロール20に結合されている。第5のロール28は、第1のロール20と同じ回転数で回転するように、第3の歯車対30,38を介して第1のロール20に結合されている。第4のロール26は、第1のロール20と同じ回転数で回転するように、第4の歯車対30,36を介して第1のロール20に結合されている。
【0062】
なお、第1乃至第5の歯車30,32,34,36,38と、第1乃至第5のロール20,22,24,26,28とを、それぞれ、同じ減速比の減速機構又は増速機構を介して結合してもよい。
【0063】
図3に示すように、第1の回転軸40には、プーリー46が固定されている。プーリー46は、タイミングベルト48を介して、不図示の駆動モータの回転が伝達される。
【0064】
第1乃至第5の歯車30,32,34,36,38の歯数は同じであり、第1の歯車30と第2乃至第5の歯車32,34,36,38とは噛み合っている。そのため、不図示の駆動モータによってプーリー46に回転が伝達されると、第1の歯車30が回転し、第2乃至第5の歯車32,34,36,38が第1の歯車30と同じ回転数で回転し、その結果、第1乃至第5のロール20,22,24,26,28が同じ回転数で回転する。
【0065】
なお、駆動モータの回転が、第1の回転軸40から他の回転軸42,44,46,48に分配されるように構成するとバランスがよいが、駆動モータの回転が、第1の回転軸40以外の回転軸42,44,46,48のうち1つ又は2つ以上に伝達され、その回転軸から他の回転軸に分配されるように構成することも可能である。
【0066】
図1に示すように、複合シートの製造装置10は、第1のシート2と第2のシート4が供給され、複合シート6を製造し、排出する。複合シート6は、図8及び図9に示した複合シート150と同様の構成を有し、第1のシート2と第2のシート4との両方が賦形され、第1のシート2と第2のシート4とが間欠的に接合される。第1のシート2と第2のシート4とは、適宜な材料を選択すればよいが、例えば、樹脂材料を含む不織布のように、加熱すると変形したり、融着したりする材料を用いることが好ましい。
【0067】
第1のシート2は、矢印2fで示すように、第1の案内ロール50を介して、第1のロール20と第2のロール22との間に供給される。第1のシート2は、第1のロール20の第1の外周面20sに支持され、第1のロール20の回転と同期しながら搬送される。
【0068】
第2のシート4は、矢印4fで示すように、第2の案内ロール52を介して、第1のシート2の上に重ね合わされ、第1のシート2とともに搬送される。
【0069】
重ね合わされた第1のシート2と第2のシート4とは、順に、第1のロール20と第3のロール24との間、第1のロール20と第4のロール26との間、第1のロール20と第5のロール28との間を通過し、完成した複合シート6が、矢印6fで示すように、第3の案内ロール54を介して排出される。
【0070】
第1のシート2は、第1のロール20と第2のロール22との間を通過するときに、第2のロール22の第1の突起22aで第1のロール20の凹所20aに押し込まれて変形し、所定の形状に賦形される。
【0071】
第1のシート2が第1のロール20と第2のロール22との間を通過するときに、第1のシート2が第1のロール20の第1の外周面20sと第2のロール22の第2の外周面22sとの間に挟み込まれるように構成すると、第1のシート2を容易に賦形することができ、好ましい。もっとも、第1のシート2が、第1のロール20の第1の外周面20sと第2のロール22の第2の外周面22sとの間を、隙間を設けて通過するように構成しても、第1のシート2を賦形することは可能である。
【0072】
第1のロール20は、第1のシート2を吸着保持するように構成することが好ましい。例えば、第1のロール20の第1の外周面20sや凹所20a(図4参照)に、不図示のエアー吸引孔を設ける。
【0073】
第2のシート4は、第1のロール20と第4のロール26との間を通過するときに、第4のロール26の第2の突起26aで第1のロール20の凹所20a(図4参照)に押し込まれて変形し、所定の形状に賦形される。
【0074】
なお、第4のロール26の第2の突起26aの先端を尖らせ、第4のロール26の第2の突起26aで第2のシート4の賦形部分に貫通孔を形成するように構成してもよい。
【0075】
第1のロール20と第3のロール24と第5のロール28とは、それぞれの内部に、不図示のヒータが設けられている。これにより、第1のシート2と第2のシート4とは、第1のロール20のシール突起20b(図4参照)と第3のロール24の外周面24sとの間に挟み込まれるときに、熱融着によって互いに互いに接合される。また、互いに接合された第1のシート2と第2のシート4とは、第1のロール20のシール突起20b(図4参照)と第5のロール28の外周面28sとの間に挟み込まれるときに、互いの接合が強化される。
【0076】
なお、第1のロール20にのみヒータを設けることも、第3のロール24及び第5のロール28にのみヒータを設けることも可能である。また、外部に設けたヒータ等の加熱手段によって、第1のロール20と第3のロール24及び第5のロール28との少なくとも一方を加熱するように構成することも可能である。
【0077】
第1のロール20の第1の外周面20sに複数個のシール突起20b(図4参照)を設けることによって、第1のシート2と第2のシート4との互いに接している領域を、間欠的に接合することができる。もっとも、シール突起20b(図4参照)をなくし、第1のロール20の第1の外周面20sと第3のロール24の第3の外周面24sとの間で第1のシート2と第2のシート4とを挟み込んで、第1のシート2と第2のシート4の互いに接している領域全体を、連続的に接合することも可能である。
【0078】
次に、複合シートの製造装置10を用いて複合シート6を製造する工程について説明する。
【0079】
(1-1)まず、外周面20sに複数個の凹所20aが形成された第1のロール20と隣り合うように、第1の突起22aを有する第2のロール22と、第3のロール24とを配置し、第1のロール20と第2のロール22及び第3のロール24とを互いに同期させながら回転させ、第2のロール22の第1の突起22aを、第1のロール20の凹所20aとの間に遊びのある状態で、第1のロール20の凹所20aに出入させる。第1のロール20と第3のロール24とのそれぞれの外径を同じ大きさとし、第3のロール24を第1の歯車対30,34を介して第1のロール20に結合して、第3のロール24を、第1のロール20と同じ回転数で回転させる。また、第2のロール22の外径は、第1のロール20と第3のロール24とのそれぞれの外径と同じ大きさとし、第2のロール22を第2の歯車対30,32を介して結合して、第2のロール22を、第1のロール20と同じ回転数で回転させる。ここまでが、第1の工程である。
【0080】
(1-2)また、第1のロール20と隣り合うように、第2の突起26aを有する第4のロール26と、第5のロール28とを配置し、第4のロール26と第5のロール28とを、第1のロール20と同期させながら回転させ、第4のロール26の第2の突起26aを、第1のロール20の凹所20aとの間に遊びのある状態で、第1のロール20の凹所20aに出入させる。第5のロール28の外径を、第1のロール20と第3のロール24とのそれぞれの外径と同じ大きさとし、第5のロール28を第3の歯車対30,38を介して第1のロール20に結合して、第5のロール28を、第1のロール20と同じ回転数で回転させる。また、第4のロール26の外径を、第1のロール20と第3のロール24とのそれぞれの外径と同じ大きさとし、第4のロール26を第4の歯車対30,36を介して第1のロール20に結合して、第4のロール26を、第1のロール20と同じ回転数で回転させる。ここまでが、第4の工程である。
【0081】
(2)次いで、第1のシート2を、回転している第1のロール20と第2のロール22との間に供給し、第1のロール20の外周面20sで支持しながら搬送して、第1のロール20と第3のロール24との間を通過させる。第1のシート2が第1のロール20と第2のロール22との間を通過するときに、第2のロール22の第1の突起22aで第1のシート2を第1のロール20の凹所20aに押し込んで、第1のシート2を賦形する。ここまでが、第2の工程である。
【0082】
(3)次いで、第2のシート4を、賦形された第1のシート2の上に重ね合わせ、第1のシート2とともに搬送して、第1のロール20と第3のロール24との間を通過させる。第1のシート2と第2のシート4とが第1のロール20と第3のロール24との間を通過するときに、第1のロール20と第3のロール24とで第1のシート2と第2のシート4とを挟み込んで、第1のシート2と第2のシート4とを互いに接合する。ここまでが、第3の工程である。
【0083】
(4)次いで、第1のロール20と第3のロール24との間を通過させて互いに接合した第1のシート2と第2シート4とを、第1のロール20の外周面20sで支持しながら搬送し、第1のロール20と第4のロール26との間を通過させた後、第1のロール20と第5のロール28との間を通過させる。ここまでが、第5の工程である。
【0084】
(5)次いで、第1のシート2と第2シート4とが第1のロール20と第4のロール26との間を通過するときに、第4のロール26の第2の突起26aで第2のシート4を第1のロール20の凹所20aに押し込んで、第2のシート4を賦形する。ここまでが、第6の工程である。
【0085】
(6)次いで、第1のシート2と第2シート4とが第1のロール20と第5のロール28との間を通過するときに、第1のロール20と第5のロール28とで第1のシート2と第2のシート4とを挟み込んで、第1のシート2と第2のシート4との互いの接合を強化する。ここまでが、第7の工程である。
【0086】
上記工程によって複合シート6を製造すると、第1のシート2には、第1のロール20の凹所20aに対応する位置に、第2のロール22の第1の突起22aで賦形された隆起部が形成される。また、第1のロール20のシール突起20bに対応する位置に、第1のシート2と第2のシート4とが互いに接合された接合部が形成される。例えば、接合部は、隆起部のまわりに散点状に配置される。第1のシート2の隆起部の内側には、第2のシート4が第4のロール26の第2の突起26aによって賦形された部分が配置される。
【0087】
以上に説明したように、複合シートの製造装置10は、それぞれの外径が同じ大きさである第1乃至第5のロール20,22,24,26,28が、歯車30,32,34,36,38を介して互いに結合され、同じ回転数で回転するように構成されている。複合シートの製造装置10を用いると、複合シート6をより高速に製造することが容易であり、複合シート6をより高速に製造しても安定した品質の複合シート6を製造することができる。
【0088】
すなわち、ロールの回転数が大きくなれば、軸受の発熱やロールの振動などの問題が発生し、技術的な難度が高くなる。第1のロール20の回転数よりも他のロール22,24,26,28の回転数の方が大きくなるように構成する場合には、第1のロール20の回転数を大きくすると、第1のロール20よりも高速で回転する他のロール22,24,26,28に関して生じる技術的障害のため、第1のロール20の回転数は、他のロール22,24,26,28において技術的障害が発生しない上限回転数よりも小さい回転数に制約される。これに対し、第1乃至第5のロール20,22,24,26,28が同じ回転数で回転するように構成すると、第1のロール20の回転数は、他のロール22,24,26,28の上限回転数と同じ回転数まで大きくすることが可能になる。そのため、第1のロール20の回転数をより大きくすることが容易である。第1のロール20の回転数を大きくするほど、より高速に複合シート6を製造することができる。
【0089】
したがって、複合シート6をより高速に製造することが容易である。
【0090】
また、第1のロール20と他のロール22,24,26,28との相対的な回転誤差が大きくなると、賦形や接合の位置ずれ等により、複合シート6の品質低下を招く。第1のロール20と他のロール22,24,26,28とを別々に回転駆動し、互いに同期するように制御する場合、回転数を大きくすると、制御の遅れ等により、第1のロール20と他のロール22,24,26,28との相対的な回転誤差が大きくなり、複合シート6の品質を保つことが困難になる。これに対し、第1のロール20と他のロール22,24,26,28とが歯車30,32,34,36,38を介して互いに結合されている場合、回転数が変わっても第1のロール20と他のロール22,24,26,28との相対的な回転誤差が変わらないので、第1のロール20の回転数を大きくしても、複合シート6の品質を保つことができる。
【0091】
また、第1及び第2のシート2,4を挟んで接合する第1のロール20と第3及び第5のロール24,28とは、それぞれの外径が同じ大きさであり、同じ回転数で回転し、常に同じ箇所同士が対向するので、なじみやすい。そのため、第1のシート2と第2のシート4との良好な接合状態を保つことができる。
【0092】
また、第1のロール20の凹所20aと、この凹所20aに挿入される第2及び第4のロール22,26の第1及び第2の突起22a,26aとが、一対一に対応する。そのため、第1及び第2のシート2,4の良好な賦形状態を保つことができる。
【0093】
また、第1乃至第5のロール20,22,24,26,28の外径が同じ大きさであり、第1のロール20と第2乃至第5のロール22,24,26,28とが互いに対向する部分が常に同じであるため、部品交換時の再調整が容易であり、組立精度を保つことが容易である。その結果、製造された複合シート6の品質を一定に保つことができる。
【0094】
したがって、複合シート6をより高速に製造しても安定した品質の複合シート6を製造することができる。
【0095】
次に、実施例1の変形例について説明する。
【0096】
<変形例1> 変形例1では、実施例1の構成のうち、第4のロール26及び第5のロール28がない構成とする。第2のロール22及び第3のロール24は、第1のロール20の周りに適宜な角度で配置すればよい。
【0097】
この場合、前述した複合シートを製造する工程のうち、第5乃至第7の工程がない。
【0098】
変形例1においても、実施例1と同じく、複合シートをより高速に製造することが容易であり、複合シートをより高速に製造しても安定した品質の複合シートを製造することができる。
【0099】
<実施例2> 実施例2の複合シートの製造装置及び製造方法について、図5及び図6を参照しながら説明する。実施例2では、第2及び第4のロールの外径が、第1のロールの外径と異なる点で、実施例1と相違する。以下では、実施例1との相違点に注目しながら説明し、実施例1と同じ構成部分には、実施例1と同じ符号を用いる。
【0100】
図5は複合シートの製造装置10aの構成を示す略図である。図5に示すように、複合シートの製造装置10aは、実施例1の複合シートの製造装置10と同様に、第1のロール20と隣り合うように、順に、第2乃至第5のロール23,24,27,28が配置されている。第1乃至第5のロール20,23,24,27,28は、それぞれの回転中心線20x,23x,24x,27x,28xが互いに平行であり、それぞれ矢印20r,23r,24r,27r,28rで示す方向に同期しながら回転する。第1及び第2のシート2,4は、矢印2f,4fで示すように、第1及び第2の案内ロール50,52を介して供給され、第1のロール20の回転と同期しながら、第1のロール20の外周面20sに沿って所定の経路を搬送され、第2及び第4のロール23,27の外周面23s,27sから径方向外側に突出する第1及び第2の突起23a,27aによって所定の形状に賦形されるとともに互いに接合される。完成した複合シート6は、矢印6fで示すように、第3の案内ロール54を介して排出される。
【0101】
第3及び第5のロール24,28の外径は、第1のロール20の外径と同じ大きさである。実施例1と異なり、第2及び第4のロール23,27の外径は、第1のロール20の外径とは異なり、好ましくは、第1のロール20の外径よりも小さい。例えば、第2及び第4のロール23,27の外径は、第1のロール20の外径の約1/3である。
【0102】
図6は、複合シートの製造装置10aの駆動機構11aを、回転中心線20x,23x,24x,27x,28x(図5参照)と平行に見た略図である。図6に示すように、駆動機構11aは、実施例1の駆動機構11と同様に、第1の歯車30の周りに、第1の歯車30と噛み合うように第2乃至第5の歯車33,34,37,38が配置されている。第1乃至第5の歯車30,33,34,37,38の回転が、それぞれ、第1乃至第5のロール20,23,24,27,28に伝達されるように構成されている。第1、第3及び第5の歯車30,34,38の歯数は同じである。第2及び第4の歯車33,37の歯数は、第1の歯車30の歯数と異なり、好ましくは、第1の歯車30の歯数よりも少ない。
【0103】
なお、第2及び第4の歯車33,37の代わりに、タイミングベルト等を用いてもよい。また、第2及び第4のロール23,27と、第1、第3及び第5のロール20,24,28とを、別々に駆動しても構わない。
【0104】
次に、複合シートの製造装置10aを用いて複合シート6を製造する工程について説明する。
【0105】
(1-1)まず、外周面20sに複数個の凹所20aが形成された第1のロール20と隣り合うように、第1の突起23aを有する第2のロール23と、第3のロール24とを配置し、第1のロール20と第2のロール23及び第3のロール24とを互いに同期させながら回転させ、第2のロール23の第1の突起23aを、第1のロール20の凹所20aとの間に遊びのある状態で、第1のロール20の凹所20aに出入させる。第1のロール20と第3のロール24とのそれぞれの外径を同じ大きさとし、第3のロール24を第1の歯車対30,34を介して第1のロール20に結合して、第3のロール24を、第1のロール20と同じ回転数で回転させる。ここまでが、第1の工程である。
【0106】
(1-2)また、第1のロール20と隣り合うように、第2の突起26aを有する第4のロール26と、第5のロール28とを配置し、第4のロール26と第5のロール28とを、第1のロール20と同期させながら回転させ、第4のロール26の第2の突起26aを、第1のロール20の凹所20aとの間に遊びのある状態で、第1のロール20の凹所20aに出入させる。第5のロール28の外径を、第1のロール20と第3のロール24とのそれぞれの外径と同じ大きさとし、第5のロール28を第3の歯車対30,38を介して第1のロール20に結合して、第5のロール28を、第1のロール20と同じ回転数で回転させる。ここまでが、第4の工程である。
【0107】
(2)次いで、第1のシート2を、回転している第1のロール20と第2のロール23との間に供給し、第1のロール20の外周面20sで支持しながら搬送して、第1のロール20と第3のロール24との間を通過させる。第1のシート2が第1のロール20と第2のロール23との間を通過するときに、第2のロール23の第1の突起23aで第1のシート2を第1のロール20の凹所20aに押し込んで、第1のシート2を賦形する。ここまでが、第2の工程である。
【0108】
(3)次いで、第2のシート4を、賦形された第1のシート2の上に重ね合わせ、第1のシート2とともに搬送して、第1のロール20と第3のロール24との間を通過させる。第1のシート2と第2のシート4とが第1のロール20と第3のロール24との間を通過するときに、第1のロール20と第3のロール24とで第1のシート2と第2のシート4とを挟み込んで、第1のシート2と第2のシート4とを互いに接合する。ここまでが、第3の工程である。
【0109】
(4)次いで、第1のロール20と第3のロール24との間を通過させて互いに接合した第1のシート2と第2シート4とを、第1のロール20の外周面20sで支持しながら搬送し、第1のロール20と第4のロール26との間を通過させた後、第1のロール20と第5のロール28との間を通過させる。ここまでが、第5の工程である。
【0110】
(5)次いで、第1のシート2と第2シート4とが第1のロール20と第4のロール26との間を通過するときに、第4のロール26の第2の突起26aで第2のシート4を第1のロール20の凹所20aに押し込んで、第2のシート4を賦形する。ここまでが、第6の工程である。
【0111】
(6)次いで、第1のシート2と第2シート4とが第1のロール20と第5のロール28との間を通過するときに、第1のロール20と第5のロール28とで第1のシート2と第2のシート4とを挟み込んで、第1のシート2と第2のシート4との互いの接合を強化する。ここまでが、第7の工程である。
【0112】
上記(1)~(6)の工程によって、複合シート6を製造することができる。
【0113】
以上に説明したように、複合シートの製造装置10aは、それぞれの外径が同じ大きさである第1、第3及び第5のロール20,24,28が、第1、第3及び第5の歯車30,34,38を介して同じ回転数で回転するように構成されている。複合シートの製造装置10aを用いると、複合シート6をより高速に製造することが容易であり、複合シート6をより高速に製造しても安定した品質の複合シート6を製造することができる。
【0114】
すなわち、前述したように、ロールの回転数が大きくなれば、軸受の発熱やロールの振動などの問題が発生し、技術的な難度が高くなる。第1のロール20の回転数よりも他のロール23,24,27,28の回転数の方が大きくなるように構成する場合には、第1のロール20の回転数を大きくすると、第1のロール20よりも高速で回転する他のロール23,24,27,28に関して生じる技術的障害のため、第1のロール20の回転数は、他のロール23,24,27,28において技術的障害が発生しない上限回転数よりも小さい回転数に制約される。
【0115】
ここで、第3及び第5のロール24,28は、第1のロール20との間に第1及び第2のシート2,4を挟み込むのに対し、第2及び第4のロール23,27は、第1のロール20の凹所20aとの間に遊びのある状態で突起23a,27aを出入りさせるため、第3及び第5のロール24,28の上限回転数は、第2及び第4のロール23,27の上限回転数よりも低い。そのため、第1のロールの回転数よりも他のロールの回転数が大きい従来構成と比べると、第3及び第5のロール24,28の回転数を第1のロール20の回転数と同じにするだけも、第1のロールの回転数を従来構成よりも大きくすることができる。
【0116】
したがって、複合シート6をより高速に製造することが容易である。
【0117】
第2及び第4のロール23,27の回転数は、第1のロール20の回転数よりも大きくすることができるので、第2及び第4のロール23,27や第2及び第4のロール23,27に回転を伝達する歯車33,37を小さくすることができる。そのため、複合シートの製造装置10aは、実施例1の複合シートの製造装置10よりも小型化が可能である。
【0118】
また、第1のロール20と他のロール23,24,27,28との相対的な回転誤差が大きくなると、賦形や接合の位置ずれ等により、複合シート6の品質低下を招く。第1のロール20と他のロール23,24,27,28とを別々に回転駆動し、互いに同期するように制御する場合、回転数を大きくすると、制御の遅れ等により、第1のロール20と他のロール23,24,27,28との相対的な回転誤差が大きくなり、複合シート6の品質を保つことが困難になる。これに対し、第1のロール20と他のロール23,24,27,28とが歯車30,33,34,37,38を介して互いに結合されている場合、回転数が変わっても第1のロール20と他のロール23,24,27,28との相対的な回転誤差が変わらないので、第1のロール20の回転数を大きくしても、複合シート6の品質を保つことができる。
【0119】
また、第1及び第2のシート2,4を挟んで接合する第1のロール20と第3及び第5のロール24,28とは、それぞれの外径が同じ大きさであり、同じ回転数で回転し、常に同じ箇所同士が対向するので、なじみやすい。そのため、第1のシート2と第2のシート4との良好な接合状態を保つことができる。
【0120】
また、第1、第3及び第5のロール20,24,28の外径が同じ大きさであり、第1のロール20と第3及び第5のロール24,28とが互いに対向する部分が常に同じであるため、部品交換時の再調整が容易であり、組立精度を保つことが容易である。その結果、製造された複合シート6の品質を一定に保つことができる。
【0121】
したがって、複合シート6をより高速に製造しても安定した品質の複合シート6を製造することができる。
【0122】
次に、実施例2の変形例について説明する。
【0123】
<変形例2> 変形例2では、実施例2の構成のうち、第4のロール27及び第5のロール28がない構成とする。第2のロール23及び第3のロール24は、第1のロール20の周りに適宜な角度で配置すればよい。
【0124】
この場合、前述した複合シートを製造する工程のうち、第5乃至第7の工程がない。
【0125】
変形例2においても、実施例2と同じく、複合シートをより高速に製造することが容易であり、複合シートをより高速に製造しても安定した品質の複合シートを製造することができる。
【0126】
<まとめ> 以上に説明した複合シートの製造装置及び製造方法は、複合シートをより高速に製造することが容易であり、複合シートをより高速に製造しても安定した品質の複合シートを製造することができる。
【0127】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。
【符号の説明】
【0128】
2 第1のシート
4 第2のシート
6 複合シート
10 複合シートの製造装置
20 第1のロール
20a 凹所
20s 第1の外周面
22,23 第2のロール
22a 第1の突起
22s 第2の外周面
24 第3のロール
24s 第3の外周面
26,27 第4のロール
26a 第2の突起
26s 第4の外周面
28 第5のロール
28s 第5の外周面
30,32,33,34,36,37,38 歯車
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10