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特許7058038情報処理装置ならびにその制御方法および制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-13
(45)【発行日】2022-04-21
(54)【発明の名称】情報処理装置ならびにその制御方法および制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/02 20220101AFI20220414BHJP
   G06F 3/04842 20220101ALI20220414BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20220414BHJP
【FI】
H04L67/02
G06F3/0484 120
G06Q30/06 340
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018169186
(22)【出願日】2018-09-10
(65)【公開番号】P2020042530
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2019-05-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日 平成30年4月18日 ウェブサイトの掲載アドレス https://r.gnavi.co.jp/area/aream2157/ramen/rs/#article_bdgm0092_aream2157_001 https://r.gnavi.co.jp/area/aream2157/ramen/rs/
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(72)【発明者】
【氏名】栗原 悠
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-271195(JP,A)
【文献】西畑一馬,Web制作の現場で使えるjQuery UIデザイン入門,jQueryで自作するフローティングウィンドウ,2009年11月30日,https://ascii.jp/elem/000/000/478/478300/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/02
G06F 3/04842
G06Q 30/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の記述形式でインターネット上の位置が予め特定されたWebページを有する情報処理装置であって、
前記Webページは、
所定の再生時間を要し前記Webページ内において表示される第1コンテンツに対するハイパーリンクであって、前記第1コンテンツと表示形状の異なる第1リンクと、
前記Webページの外部において表示される第2コンテンツに対するハイパーリンクである第2リンクと、を含み、
前記Webページは、前記第1リンクを介した前記第1コンテンツの表示を、前記Webページに表示される表示要素の少なくとも一部の表示位置を変更しないように行い、
前記Webページは、前記第1リンクを前記第2リンクより優先的に表示する、情報処理装置。
【請求項2】
前記Webページは、前記第1コンテンツとして、複数のコンテンツを連続して表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記Webページは、前記第1リンクを予め定められた表示位置において表示する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
所定の記述形式でインターネット上の位置が予め特定されたWebページを有する情報処理装置が、
前記Webページにおいて、
所定の再生時間を要し前記Webページ内において表示される第1コンテンツに対するハイパーリンクであって、前記第1コンテンツと表示形状の異なる第1リンクと、
前記Webページの外部において表示される第2コンテンツに対するハイパーリンクである第2リンクと、を表示するステップを含み、
前記Webページは、前記第1リンクを介した前記第1コンテンツの表示を、前記Webページに表示される表示要素の少なくとも一部の表示位置を変更しないように行い、
前記Webページは、前記第1リンクを前記第2リンクより優先的に表示する、情報処理装置の制御方法。
【請求項5】
所定の記述形式でインターネット上の位置が予め特定されたWebページを有する情報処理装置に、
前記Webページにおいて、
所定の再生時間を要し前記Webページ内において表示される第1コンテンツに対するハイパーリンクであって、前記第1コンテンツと表示形状の異なる第1リンクと、
前記Webページの外部において表示される第2コンテンツに対するハイパーリンクである第2リンクと、を表示する処理を実行させるための、情報処理装置の制御プログラムであって、
前記Webページは、前記第1リンクを介した前記第1コンテンツの表示を、前記Webページに表示される表示要素の少なくとも一部の表示位置を変更しないように行い、
前記Webページは、前記第1リンクを前記第2リンクより優先的に表示する、情報処理装置の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置ならびにその制御方法および制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の商品の広告情報をWebページに表示し、Webページに表示された商品の詳細情報を示す詳細ページへ遷移可能なリンクを商品の広告情報に付与して表示する装置がある(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
また、複数のリンク情報を含む画面情報に基づく表示の際に、複数のリンク情報のそれぞれが示すリンク先に対応する情報を、画面情報に基づいて表示させた表示領域内の所定の表示領域内に選択的に表示させる表示制御方法がある(例えば、特許文献2を参照)。
【0004】
また、広告付Webページの閲覧者による広告に対するインタラクションに応じて、広告にリンクされたWebページをポップアップ表示し、ポップアップ表示されたWebページに対する閲覧操作、ポップアップ表示の消去を実行し、閲覧ログを広告管理サーバに送信する広告の提示・管理方法がある(例えば、特許文献3を参照)。
【0005】
また、Webブラウザにおいて表示されるWebページにおいて、動画を再生するためのハイパーリンクを表示し、Webブラウザを操作する利用者がハイパーリンクを選択することにより動画を再生する別のWebページを表示させるWebページがある。また、動画を再生するためのハイパーリンクを有する表示面積の小さい静止画を表示し、静止画の表示形状を維持したまま、小さな表示面積において動画を表示するWebページがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2015-138283号公報
【文献】特開2011-170867号公報
【文献】特開2006-252179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記特許文献に記載された技術においては、動画等のコンテンツの表示がハイパーリンクと同型状であると、コンテンツが小さく表示されてコンテンツの見やすさやコンテンツの理解のしやすさを示すコンテンツの閲覧性を損ねる場合があった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、コンテンツの閲覧性を向上させることができる、情報処理装置ならびにその制御方法および制御プログラムを提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記の課題を解決するため、情報処理装置は、所定の記述形式でインターネット上の位置が予め特定されたWebページを有する情報処理装置であって、Webページは、Webページ内において表示される第1コンテンツに対するハイパーリンクであって、第1コンテンツと表示形状の異なる第1リンクを含む。
【0010】
(2)また、実施形態の情報処理装置において、Webページは、第1リンクを介した第1コンテンツの表示を、Webページに表示される表示要素の少なくとも一部の表示位置を変更しないように行う。
【0011】
(3)また、実施形態の情報処理装置において、Webページは、第1コンテンツとして、所定の再生時間を要するコンテンツを表示する。
【0012】
(4)また、実施形態の情報処理装置において、Webページは、第1コンテンツとして、複数のコンテンツを連続して表示する。
【0013】
(5)また、実施形態の情報処理装置において、Webページは、第1リンクを予め定められた表示位置において表示する。
【0014】
(6)また、実施形態の情報処理装置において、Webページは、Webページの外部において表示される第2コンテンツに対するハイパーリンクである第2リンクをさらに含む。
【0015】
(7)また、実施形態の情報処理装置において、Webページは、第1リンクを第2リンクより優先的に表示する。
【0016】
(8)上記の課題を解決するため、情報処理方法は、所定の記述形式でインターネット上の位置が予め特定されたWebページを有する情報処理装置が、Webページにおいて、Webページ内において表示される第1コンテンツに対するハイパーリンクであって、第1コンテンツと表示形状の異なる第1リンクを表示するステップを含む。
【0017】
(9)上記の課題を解決するため、情報処理の制御プログラムは、所定の記述形式でインターネット上の位置が予め特定されたWebページを有する情報処理装置に、Webページにおいて、Webページ内において表示される第1コンテンツに対するハイパーリンクであって、第1コンテンツと表示形状の異なる第1リンクを表示する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一つの実施形態によれば、情報処理装置ならびにその制御方法および制御プログラムは、所定の記述形式でインターネット上の位置が予め特定されたWebページ内において表示される第1コンテンツに対するハイパーリンクであって、第1コンテンツと表示形状の異なる第1リンクを含むことにより、コンテンツの閲覧性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態における情報処理装置のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2】実施形態における情報処理装置が提供するWebページの第1の表示例を示す図である。
図3】実施形態における情報処理装置が提供するWebページの第2の表示例を示す図である。
図4】実施形態における情報処理装置が提供するWebページの第3の表示例を示す図である。
図5】実施形態における情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態における情報処理装置ならびにその制御方法および制御プログラムについて詳細に説明する。
【0021】
先ず、図1を用いて、情報処理装置の機能を説明する。図1は、実施形態における情報処理装置のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
図1において、情報処理装置1は、ネットワーク9を介して、利用者端末2と通信可能に接続競れている。
【0023】
情報処理装置1および利用者端末2は、スマートフォン、タブレットPC、ノートPC、デスクトップPCまたはサーバ装置等のコンピュータまたはコンピュータシステムでありハードウェアは限定されない。
【0024】
利用者端末2は、利用者によって操作される端末であり、Webブラウザ20を有している。利用者は、Webブラウザ20によって表示されるWebページを閲覧することができる。Webページとは、Web上で公開されている、文書や画像といった情報(コンテンツ)が表示される文書の単位ことである。Webページは、例えば、HTML(HyperText Markup Language)やXHTML(Extensible Markup Language)などのマークアップ言語によって記述され、Webブラウザ20を用いて閲覧することができる。
【0025】
情報処理装置1は、Webページ記憶部11、静止画記憶部12、動画記憶部13およびWebページ提供部14の各機能部を有する。本実施形態における情報処理装置1の上記各機能部は、本実施形態における情報処理プログラム(ソフトウェア)によって実現される機能モジュールであるものとして説明する。
【0026】
Webページ記憶部11は、マークアップ言語において予め作成されたWebページを記憶する。本実施形態におけるWebページは、少なくとも文書(テキスト)、静止画または動画のいずれか1つを含むコンテンツを提供する記述を含んでいるものとする。Webページ記憶部11は、複数のWebページを記憶することができる。Webページ記憶部11に記憶された複数のWebページは、1つのWebサイトを形成するようにしてもよい。Webサイトとは、インターネット上のWorld Wide Web(WWW)において、例えば、特定のドメイン名の下にある複数のWebページの集まりである。すなわち、Webページ記憶部11は、特定のドメインの元におけるWebサイトを記憶するものであってもよい。また、Webページ記憶部11は、複数のWebサイトを記憶するものであってもよい。
【0027】
Webページ記憶部11は、所定の記述形式でインターネット上の位置が予め特定されたWebページを記憶する。インターネット上の位置とは、インターネット上の所在を示す情報である。また、所定の記述形式とは、インターネット上のWebページの所在を示すための記述形式であって、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスまたはURI(Uniform Resource Identifier)(URL(Uniform Resource Locator)を含んでいてもよい)である。以下の説明においては、「インターネット上の位置」を「位置情報」と言う場合がある。
【0028】
インターネット上の位置が予め特定されているとは、URL等によって予めWebページの位置情報が記述可能であることをいう。本実施形態におけるWebページ記憶部11は、位置情報が予め特定されたWebページを記憶することにより、例えば、利用者はブラウザにWebページをブックマークとして登録することができるので、Webの利用性を向上させることが可能となる。なお、例えば、Webページを検索することができる検索エンジン(検索サイト)における検索結果の一覧を示すWebページ(一覧ページ)のURLは、検索条件によって異なるため、位置情報は予め特定されていない。一方、一覧ページに表示される検索結果には、位置情報が予め特定されたWebが表示される場合がある。
【0029】
静止画記憶部12は、Webページ記憶部11に記憶されたWebページにおいて提供される静止画のコンテンツ(静止画コンテンツ)を記憶する。静止画コンテンツは、Webページの表示対象を構成する表示要素の一部であり、Webページにおいてマークアップ言語によって表示対象(どの静止画を表示するか)および表示方法が記述される。静止画記憶部12は、例えば、情報処理装置1の外部から静止画コンテンツを取得して一時的に記憶するものであってもよい。なお、静止画コンテンツにはテキストコンテンツを含んでいてもよい。
【0030】
動画記憶部13は、Webページ記憶部11に記憶されたWebページにおいて提供される動画のコンテンツ(動画コンテンツ)を記憶する。動画コンテンツは、Webページの表示対象を構成する表示要素の一部であり、Webページにおいてマークアップ言語によって表示対象(どの動画を表示するか)および表示方法が記述される。動画記憶部13は、例えば、情報処理装置1の外部から動画コンテンツを取得して一時的に記憶するものであってもよい。なお、動画コンテンツには、静止画コンテンツまたはテキストのコンテンツ(テキストコンテンツ)を含んでいてもよい。
【0031】
Webページ提供部14は、Webページ記憶部11に記憶されたWebページを利用者端末2に提供する、例えばWebサーバである。Webページ提供部14は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)を用いて、利用者端末2のWebブラウザ20に対してWebページを提供する。Webページ提供部14は、第1リンクを予め定められた表示位置において表示するWebページを提供するものであってもよい。第1リンクを予め定められた表示位置において表示するWebページとは、Webページにおける第1リンクの表示位置がマークアップ言語の記述において予め定められているWebページをいう。第1リンクを予め定められた表示位置において表示することにより、例えば、Webページにおける利用者が視認しやすい位置に第1リンクを表示することができる。
【0032】
<コンテンツの表示方法>
ここで、Webページ提供部14が提供するWebページにおいて記述されるコンテンツ(テキストコンテンツ、静止画コンテンツまたは動画コンテンツ)の表示方法について説明する。以下に例示するコンテンツの表示(フローティング表示および拡大表示)は、Webページに含まれるコンテンツに対するハイパーリンクを利用者がWebブラウザ20からクリック等の操作することによって実行される。なお、コンテンツに対するハイパーリンクを含むWebページを「リンク元ページ」、また、ハイパーリンクの操作によって表示されるWebページをリンク先ページと言う場合がある。
【0033】
コンテンツに対するハイパーリンク(以下、「第1リンク」という。)は、例えば、リンク先のアドレスを示すテキスト、または、リンク先のアドレスを示すテキスト以外のテキストもしくは静止画である。第1リンクにおける、リンク先のアドレスを示すテキスト以外の静止画とは、例えば、リンク先のアドレス情報を含むバナーである。利用者はWebブラウザ20に表示されたリンク元ページのバナーを操作することにより、コンテンツをリンク先ページに表示させることができる。また、第1リンクにおける、リンク先のアドレスを示すテキスト以外の静止画とは、動画コンテンツの動画像の一部をキャプチャした静止画像であってもよい。また、リンク先のアドレスを示すテキスト以外の静止画には、静止画コンテンツの解像度を落とした静止画(サムネイル画像)が含まれていてもよい。
【0034】
第1リンクは、Webページにおいて所定の表示形状を有する。所定の表示形状とは、例えば、矩形、円形、楕円形、多角形などの形状である。また、所定の表示形状には、テキストの文字列の形状を含んでいてもよい。利用者は、Webブラウザ20に表示される所定の表示形状の第1リンクを操作することにより(例えば、バナーを操作することにより)、コンテンツ(以下、「第1コンテンツ」という。)を第1リンクの表示形状とは異なる表示形状において表示させることができる。第1コンテンツを第1リンクの表示形状とは異なる表示形状において表示させることにより、動画等のコンテンツの表示を適切な形状において表示することができるため、コンテンツの閲覧性を向上させることが可能となる。以下に例示するコンテンツの表示例は、第1コンテンツの表示形状と第1リンクの表示形状が異なる場合を示している。
【0035】
[フローティングウインドウ表示]
フローティングウインドウ表示とは、リンク元ページの前面に常に表示されるウインドウ(フローティングウインドウ)によるコンテンツの表示方法である。フローティングウインドウの表示形状は、第1リンクの表示形状と異なる。フローティングウインドウ表示においては、利用者がリンク元ページにおいて所定の表示形状の第1リンクに対する操作をしたときに、フローティングウインドウが、第1リンクの表示形状と異なる表示形状にて、リンク元ページに重畳して表示される。
【0036】
また、フローティングウインドウの表示は、リンク元ページに含まれる表示要素の表示位置を変更しないように行われてもよい。リンク元ページには、第1リンク等の複数の表示要素が含まれる。しかし、他の表示要素の表示位置が全て変更された場合、第1コンテンツと関係する表示(例えば、第1コンテンツを説明するテキスト等の表示)が表示されなくなる場合がある。リンク元ページに含まれる表示要素の表示位置を変更しないようにすることにより、第1リンクと関係する表示要素の表示位置を利用者が把握しやすくすることができ、第1コンテンツの閲覧性をさらに向上させることができる。フローティングウインドウの表示は、リンク元ページに重畳して表示されるため、フローティングウインドウ表示においては、リンク元ページの表示要素の表示位置を変更しないようにすることができる。
【0037】
フローティングウインドウ表示においては、フローティングウインドウを、リンク元ページのスクロールによって表示画面から消えない(スクロールアウトしない)ように表示してもよい。フローティングウインドウの背後のリンク元ページは、灰色または黒色によって隠されても(マスキングされても)よい。コンテンツを表示画面から消えないように表示することにより、第1コンテンツの閲覧性をさらに向上させることができる。
【0038】
また、フローティングウインドウ表示におけるリンク先ページの第1コンテンツの表示は、カーソルの位置を第1コンテンツ上に移動させて行うようにしてもよい。カーソルの位置を第1コンテンツ上に移動させて第1コンテンツを表示させることにより、利用者は第1コンテンツに対する操作を容易にすることができるので、第1コンテンツに対する操作性を向上させることができる。
【0039】
なお、本実施形態においては、フローティングウインドウ表示の代わりにモーダルウィンドウ表示を用いてもよい。モーダルウィンドウ表示とは、モーダルウィンドウにおける操作が完了するまでリンク元ページへの操作を受け付けなくさせるウインドウの表示方法である。フローティングウインドウ表示は、モーダルウィンドウ表示として実施されてもよい。
【0040】
[拡大表示]
拡大表示とは、リンク元ページにおいてコンテンツを拡大表示するコンテンツの表示方法である。拡大表示における第1コンテンツは、第1リンクの表示形状より大きな表示面積において表示される。例えば、第1コンテンツは、第1リンクの表示位置に拡大されて表示される。拡大表示においては、利用者がリンク元ページにおいて所定の表示形状の第1リンクに対する操作をしたときに、リンク元ページの一部に拡大された第1コンテンツが表示される。
【0041】
また、拡大表示は、リンク元ページに含まれる表示要素の少なくとも一部の表示位置を変更しないように行われてもよい。第1コンテンツが拡大表示された場合、他の表示要素の表示面積が小さくなるため、例えば、他の表示要素を縮小し、または、表示位置を移動させる等によって移動位置を変更する必要がある。しかし、他の表示要素の表示位置が全て変更された場合、第1コンテンツと関係する表示(例えば、第1リンクが表示されていた表示位置)が把握できなくなる等の場合がある。リンク元ページに含まれる表示要素の少なくとも一部の表示位置を変更しないようにすることにより、第1コンテンツと関係する表示要素の表示位置を利用者が把握しやすくすることができ、第1コンテンツの閲覧性をさらに向上させることができる。
【0042】
また、拡大表示におけるリンク先ページの第1コンテンツの表示は、カーソルに位置を第1コンテンツ上にして行うようにしてもよい。
【0043】
<第1コンテンツの表示方法>
次に、Webページ提供部14において提供されるWebページの第1コンテンツの表示方法ついて説明する。
【0044】
[再生時間を要する第1コンテンツの表示]
再生時間を要する第1コンテンツの表示とは、再生時間が予め定められたコンテンツを表示する表示方法である。Webページ提供部14は、所定の再生時間を要する第1コンテンツを表示するWebページを提供してもよい。再生時間を要する第1コンテンツとは、例えば、動画コンテンツである。動画コンテンツは再生時間が予め定められている。動画コンテンツは第1リンクを選択することによって動画ファイルがダウンロードされ、またはストリーミングされる。動画コンテンツは、予め定められた再生時間が経過するまで、または利用者が再生を停止する操作を行うまで再生される。利用者は、再生されている動画コンテンツの一時停止、巻き戻しまたは早送り等の操作を行うことができる。第1コンテンツの表示領域(ウインドウ)は、利用者が領域を閉じる操作を行うまで表示されてもよい。なお、再生時間を要する第1コンテンツは、例えば、静止画を所定の時間表示するコンテンツであってもよい。
【0045】
[複数のコンテンツの連続表示]
Webページ提供部14は、複数の第1コンテンツを連続して表示するWebページを提供してもよい。複数の第1コンテンツの連続表示とは、1つの第1コンテンツの表示が終了した場合に自動的に次の第1コンテンツを表示する表示方法である。第1コンテンツを表示する順序は、例えば、HTMLの記載において予め設定することができる。例えば、それぞれの第1コンテンツには、次に表示する第1コンテンツをHTMLの記載において設定しておくことができる。第1コンテンツは、例えば動画コンテンツである。
【0046】
<第2リンクと第2コンテンツ>
次に、Webページ提供部14が提供するWebページに含まれる第2リンクについて説明する。Webページ提供部14は、Webページ外において表示される第2コンテンツに対するハイパーリンクである第2リンクをさらに含むWebページを提供する。第2コンテンツとは、Webページ提供部14が提供するWebページとは別(Webページ外)のWebページである。第2リンクは、第2コンテンツに対するハイパーリンクであって、所謂「外部リンク」である。
【0047】
上述のように、第1リンクはリンク元ページと同じWebページ内において表示される第1コンテンツに対するハイパーリンクである。一方、第2リンクを操作して表示される第2コンテンツは、リンク元ページ外において表示される。Webページ提供部14は、同じWebページにおいてコンテンツ(第1コンテンツ)を提供するための第1リンクとともに別のWebページにおいてコンテンツ(第2コンテンツ)を提供するための第2リンクを含むことにより、様々なコンテンツに対する利用者からのアクセスを容易にすることができ、閲覧性を向上させることができる。
【0048】
Webページ提供部14は、第1リンクを第2リンクより優先的に表示するWebページを提供する。第1リンクを第2リンクより優先的に表示するとは、利用者がWebページにおいて第1リンクを第2リンクより優先的に認識できるようにすることであり、例えば、Webページにおける、第1リンクの表示位置を第2リンクの表示位置より上側に配置し、第1リンクの表示の大きさを第2リンクの表示の表示の大きさより大きくし、第1リンクの表示の色を第2リンクの表示の色より目立つ色にし、第1リンクをナビゲーションフレームに表示させ、または第1リンクの表示階層を第2リンクの表示階層より上部の階層に表示させることである。例えば、第1コンテンツを第2コンテンツより先に閲覧することによりコンテンツの内容の理解が容易になり、閲覧性が向上する場合がある。また、第1コンテンツの内容が第2コンテンツの内容より重要である場合、第1コンテンツを優先して閲覧することにより閲覧性が向上する場合がある。第1リンクを第2リンクより優先的に表示することにより、第1コンテンツが表示される確率を第2コンテンツが表示される確率より高くすることができるため、コンテンツの閲覧性を向上させることができる。また、第1リンクを第2リンクより優先的に表示して第1コンテンツを優先して表示することにより、別のWebページへ移動して第2コンテンツの閲覧終了後に、再度リンク元ページに戻る操作をする確率が少なくなるため、コンテンツの閲覧性を向上させることができる。
【0049】
なお、情報処理装置1が有する、Webページ記憶部11、静止画記憶部12、動画記憶部13およびWebページ提供部14の各機能部は、情報処理装置1の機能部の一例を示したものであり、情報処理装置1が有する機能を限定したものではない。例えば、情報処理装置1は、上記全ての機能部を有している必要はなく、一部の機能部を有するものであってもよい。また、情報処理装置1は、上記以外の他の機能を有していてもよい。例えば、情報処理装置1は、情報を入力するために入力機能や、装置の稼働状態をLEDランプ等により報知する出力機能を有していてもよい。
【0050】
また、情報処理装置1が有する上記各機能部は、上述の通り、ソフトウェアによって実現されるものとして説明した。しかし、情報処理装置1が有する上記機能部の中で少なくとも1つ以上の機能部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0051】
また、情報処理装置1が有する上記何れかの機能部は、1つの機能部を複数の機能部に分割して実施してもよい。また、情報処理装置1が有する上記何れか2つ以上の機能部を1つの機能部に集約して実施してもよい。すなわち、図1は、情報処理装置1が有する機能を機能ブロックで表現したものであり、例えば、各機能部がそれぞれ別個のプログラムファイル等で構成されていることを示すものではない。
【0052】
また、情報処理装置1は、1つの筐体によって実現される装置であっても、ネットワーク等を介して接続された複数の装置から実現されるシステムであってもよい。例えば、情報処理装置1は、その機能の一部または全部をクラウドコンピューティングシステムによって提供されるクラウドサービス等、仮想的な装置によって実現するものであってもよい。すなわち、情報処理装置1は、上記各機能部のうち、少なくとも1以上の機能部を他の装置において実現するようにしてもよい。また、情報処理装置1は、デスクトップPC等の汎用的なコンピュータであってもよく、機能が限定された専用の装置であってもよい。
【0053】
次に、図2図3を用いて、Webページ提供部14が提供するWebページについて説明する。図2図3は、Webページ提供部14が提供するWebページを利用者端末2のWebブラウザ20に表示した表示例である。図2は、実施形態における情報処理装置が提供するWebページの第1の表示例を示す図である。図3は、実施形態における情報処理装置が提供するWebページの第2の表示例を示す図である。図4は、実施形態における情報処理装置が提供するWebページの第3の表示例を示す図である。
【0054】
図2は、リンク元ページの表示例である。図2において、Webブラウザ20は、第1リンク21、静止画22および第2リンク23を含むWebページを表示している。第1リンク21は、第1リンク211、第1リンク212、第1リンク213、第1リンク214および第1リンク215を含む。第2リンク23は、第2リンク231、第2リンク232および第2リンク233を含む。
【0055】
第1リンク21は、第2リンク23に比べてWebページの上側の位置に配置されている。すなわち、第1リンク21は第2リンクに比べて優先的に表示されている。このため、利用者は第1リンク21を第2リンクに比べて優先的に視認することができ、第1リンクの操作が第2リンクの操作に優先して実行される確率が高くなる。
【0056】
第1リンク211~第1リンク215は、第1コンテンツである動画コンテンツを再生するためのハイパーリンクの表示である。第1リンク211~第1リンク215のいずれかのハイパーリンクを利用者が操作した場合、それぞれの第1リンクに対応する第1コンテンツとしての動画コンテンツが再生される。第1リンク211~第1リンク215は、それぞれの動画コンテンツの一部をキャプチャした静止画と再生を表す三角のマークを表示している。第1リンク211~第1リンク215は、それぞれの飲食店を紹介する動画コンテンツのハイパーリンクである。
【0057】
静止画22は、Webページに表示される静止画コンテンツである。第2リンク231~第2リンク233は、他のWebページにおいて提供される第2コンテンツを表示させるためのハイパーリンクの表示である。第2リンク231~第2リンク233のいずれかのハイパーリンクを利用者が操作した場合、それぞれの第2リンクに対応する第2コンテンツとしての他のWebページにおけるコンテンツが表示される。例えば、第2リンク231~第2リンク233は、それぞれの飲食店個別のWebサイトを表示させるためのハイパーリンクである。
【0058】
図3は、第1リンク211を操作したときに表示される第1コンテンツとしてのフローティングウインドウ表示を示している。図3において、Webブラウザ20は、フローティングウインドウ24を含むリンク先ページを表示している。フローティングウインドウ24は、動画再生部240、第2リンク241、第2リンク242、切替ボタン243および閉ボタン244を含む。フローティングウインドウ24は図2で示したリンク元ページに重畳して表示される。図3は、フローティングウインドウ24がリンク元ページの表示をマスキングしていることを示している。
【0059】
動画再生部240は、動画コンテンツを再生して表示するための表示部である。利用者は、動画再生部240において、動画コンテンツを再生、停止、巻き戻しまたは早送りすることができる。
【0060】
フローティングウインドウ24は、動画再生部240において動画の再生が終了したとき、または利用者が切替ボタン243を操作したとき、次の動画コンテンツ(例えば、第1リンク212に対応した動画コンテンツ)を連続して表示する。
【0061】
第2リンク241は、SNS(Social Networking Service)において、フローティングウインドウ24を共有させるためのボタンを含む。第2リンク241のいずれかのボタンを利用者が操作した場合、フローティングウインドウ24のURLがSNSにおいて共有される。
【0062】
第2リンク242は、フローティングウインドウ24で紹介する飲食店のWebサイトを表示させるためのハイパーリンクである。
【0063】
閉ボタン244は、フローティングウインドウ24を閉じるためのボタンである。閉ボタン244が操作された場合、フローティングウインドウ24が閉じられて、リンク元ページが再び表示される。
【0064】
なお、フローティングウインドウ24は、第1リンク211から表示されるため、フローティングウインドウ24は、リンク元ページより下位階層のWebページとなる。したがって、第2リンク241、第2リンク242は、第1リンク211の下位階層において表示されることになる。すなわち、第1リンク211は、第2リンク241および第2リンク242に対して優先的に表示されている。
【0065】
図4は、第1リンク211を操作したときに表示される第1コンテンツとしての拡大表示を示している。図4において、Webブラウザ20は、拡大表示25、静止画22および第2リンク23を含むWebページを表示している。静止画22および第2リンク23は、図2と同様であるため説明を省略する。
【0066】
拡大表示25は、図2における第1リンク21に重畳して拡大表示されている。拡大表示25に含まれる機能は、フローティングウインドウ24と同様である。すなわち、拡大表示25は、動画再生部240、第2リンク241、第2リンク242、切替ボタン243および閉ボタン244の機能を含んでいる。
【0067】
ところで、図2のリンク元ページにおいては、第1リンク21は、「注目!グルメなムービー」に関するコンテンツである。第2リンク23は、「見た目からも楽しめる店」に関するコンテンツである。ここで、「注目!グルメなムービー」は、静止画22と「見た目からも楽しめる店」の間に配置されたコンテンツであり、利用者はコンテンツの表示順にWebページを閲覧していくことができる。すなわち、利用者は、Webページ上のスクロール位置において、どのコンテンツが閲覧済みであり、どのコンテンツが未閲覧であるかを認識することができる。
【0068】
第1リンク211が操作されて拡大表示25が表示された場合、静止画22および第2リンク23の表示位置は変更されない。これにより、利用者は、拡大表示25のWebページ上のスクロール位置を把握することができるため、第1リンク21の閲覧が済んだときに未閲覧の第2リンク23を閲覧することが可能となる。
【0069】
次に、図5を用いて、情報処理装置1のハードウェア構成を説明する。図5は、実施形態における情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0070】
情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、タッチパネル104および通信I/F(Interface)105を有する。情報処理装置1は、図1で説明した情報処理プログラムを実行する装置である。
【0071】
CPU101は、RAM102またはROM103に記憶された情報処理プログラムを実行することにより、利用者端末の制御を行う。情報処理プログラムは、例えば、プログラムを記録した記録媒体、又はネットワークを介したプログラム配信サーバ等から取得されて、ROM103にインストールされ、CPU101から読出されて実行される。
【0072】
タッチパネル104は、操作入力機能と表示機能(操作表示機能)を有する。タッチパネル104は、情報処理装置1の利用者に対して指先又はタッチペン等を用いた操作入力を可能にする。本実施形態における情報処理装置1は操作表示機能を有するタッチパネル104を用いる場合を説明するが、情報処理装置1は、表示機能を有する表示装置と操作入力機能を有する操作入力装置とを別個有するものであってもよい。その場合、タッチパネル104の表示画面は表示装置の表示画面、タッチパネル104の操作は操作入力装置の操作として実施することができる。なお、タッチパネル104は、ヘッドマウント型、メガネ型、腕時計型のディスプレイ等の種々の形態によって実現されてもよい。
【0073】
通信I/F105は、通信用のI/Fである。通信I/F105は、例えば、無線LAN、有線LAN、赤外線等の近距離無線通信を実行する。図は通信用のI/Fとして通信I/F105のみを図示するが、情報処理装置1は複数の通信方式においてそれぞれの通信用のI/Fを有するものであってもよい。
【0074】
なお、本実施形態で説明した装置を構成する機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態の上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0075】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0076】
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。
【符号の説明】
【0077】
1 情報処理装置
11 Webページ記憶部
12 静止画記憶部
13 動画記憶部
14 Webページ提供部
2 利用者端末
20 Webブラウザ
9 ネットワーク
21 第1リンク
211 第1リンク
212 第1リンク
213 第1リンク
214 第1リンク
215 第1リンク
22 静止画
23 第2リンク
231 第2リンク
232 第2リンク
233 第2リンク
24 フローティングウインドウ
240 動画再生部
241 第2リンク
242 第2リンク
243 切替ボタン
244 閉ボタン
25 拡大表示
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 タッチパネル
105 通信I/F
図1
図2
図3
図4
図5