(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-13
(45)【発行日】2022-04-21
(54)【発明の名称】1,3-ジ置換ケテン類化合物及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 209/12 20060101AFI20220414BHJP
A61K 31/404 20060101ALI20220414BHJP
C07D 307/78 20060101ALI20220414BHJP
C07D 307/79 20060101ALI20220414BHJP
C07D 307/83 20060101ALI20220414BHJP
C07D 307/80 20060101ALI20220414BHJP
A61K 31/343 20060101ALI20220414BHJP
C07D 333/52 20060101ALI20220414BHJP
C07D 333/56 20060101ALI20220414BHJP
C07D 333/62 20060101ALI20220414BHJP
A61K 31/423 20060101ALI20220414BHJP
C07D 491/048 20060101ALI20220414BHJP
A61K 31/192 20060101ALI20220414BHJP
C07D 495/04 20060101ALI20220414BHJP
A61K 31/428 20060101ALI20220414BHJP
A61K 31/4365 20060101ALI20220414BHJP
C07D 277/62 20060101ALI20220414BHJP
C07D 317/54 20060101ALI20220414BHJP
A61K 31/36 20060101ALI20220414BHJP
C07D 327/04 20060101ALI20220414BHJP
C07D 327/06 20060101ALI20220414BHJP
A61K 31/39 20060101ALI20220414BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20220414BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20220414BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20220414BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20220414BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20220414BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20220414BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220414BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20220414BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20220414BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20220414BHJP
C07D 263/56 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
C07D209/12 CSP
A61K31/404
C07D307/78
C07D307/79
C07D307/83
C07D307/80
A61K31/343
C07D333/52
C07D333/56
C07D333/62
A61K31/423
C07D491/048
A61K31/192
C07D495/04 105A
A61K31/428
A61K31/4365
C07D277/62
C07D317/54
A61K31/36
C07D327/04
C07D327/06
A61K31/39
A61P3/06
A61P3/10
A61P29/00
A61P13/12
A61P9/00
A61P25/00
A61P43/00 111
A61P1/16
A61P3/04
A61P9/10
C07D263/56
(21)【出願番号】P 2020506217
(86)(22)【出願日】2018-06-29
(86)【国際出願番号】 CN2018093760
(87)【国際公開番号】W WO2019024635
(87)【国際公開日】2019-02-07
【審査請求日】2020-03-27
(31)【優先権主張番号】201710643304.3
(32)【優先日】2017-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810629882.6
(32)【優先日】2018-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520036709
【氏名又は名称】廣州必貝特醫藥股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEBETTER MED INC.
【住所又は居所原語表記】Room 802, 8th Floor, Building A-3, No. 25 Yayingshi Road, Science City, High-Tech Industrial Development Zone, Guangzhou, Guangdong 510660, CN
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100117422
【氏名又は名称】堀川 かおり
(72)【発明者】
【氏名】蔡雄
(72)【発明者】
【氏名】▲錢▼▲長▼庚
(72)【発明者】
【氏名】叶春▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】何其捷
【審査官】伊佐地 公美
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-532386(JP,A)
【文献】特表2007-517841(JP,A)
【文献】DATABASE CAS,22 December 2008 (2008-12-22), Database accession no. 1088216-43-6
【文献】SCHOTT, J. T. et al.,Chemical & Pharmaceutical Bulletin,2013年,Vol. 61,pp. 229-236
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)で表される構造を有する1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【化1】
[ただし、
R
1、R
2は、それぞれ独立して、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、C2~C6アルケニル基、C2~C6アルキニル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、C1~C6アルコキシ基、ヒドロキシ基から選ばれる。
R
3、R
4は、それぞれ独立して、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、C2~C6アルケニル基、C2~C6アルキニル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、C1~C6アルコキシ基、ヒドロキシ基から選ばれ、且つR
3、R
4は同時にHであることはなく、あるいはR
3、R
4が結合して3~8員の炭素環又は3~8員の複素環を構成する。
R
5は、OR
6である。
Qは、単結合である。
R
6
は、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基から選ばれる。
W、W
1及びYは、それぞれ独立して、O又はSから選ばれる。
環Aは、下記式から選ばれる。
【化2】
[ただし、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7はそれぞれ独立して、CR
9、CR
12又はNから選ばれ、かつX
1、X
2、X
3、X
4のうちの少なくとも1つがCR
12である。
R
9は、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、C2~C6アルケニル基、C2~C6アルキニル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、ニトロ基、シアノ基、-OR、-N(R)
2、-SR、-C(O)OR、-C(O)N(R)
2、-C(O)R、-S(O)R、-S(O)
2R、-S(O)
2N(R)
2、-N(R)C(O)Rから選ばれる。
R
10は、H、C1~C6アルキル基、C2~C6アルケニル基、C2~C6アルキニル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。
R
11は、H、-SR、-OR、-N(R)
2、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基から選ばれる。
R
12は、H、-SR、-OR、-N(R)
2、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基から選ばれる。
nは、0、1、2から選ばれる。
各Rは、独立して、H、C1~C6アルキル基、C2~C6アルケニル基、C2~C6アルキニル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。]
【請求項2】
W、W
1は、いずれもOから選ばれる請求項1に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項3】
前記化合物は、式(II)で表される構造を有する請求項2に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【化3】
【請求項4】
環Aは、下記式から選ばれる請求項1に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【化4】
【請求項5】
環Aは、下記式から選ばれる請求項4に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【化5】
【請求項6】
環Aは、下記式から選ばれる請求項5に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【化6】
【請求項7】
環Aは、下記式から選ばれる請求項6に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【化7】
【請求項8】
R
9は、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基、-OR、-N(R)
2、-SR、-C(O)R、-S(O)Rから選ばれ、
ただし、Rは、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基から選ばれる請求項1に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項9】
R
9は、H、C1~C6アルキル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる請求項8に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項10】
R
9は、H、メチル基、エチル基、イソプロピル基、トリフルオロメチル基から選ばれる請求項9に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項11】
R
10は、Hから選ばれる請求項1に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項12】
R
11は、Hから選ばれる請求項1に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項13】
R
12は、H、-SR、-OR、-N(R)
2、C1~C6アルキル基から選ばれ、ただし、Rは、H、C1~C6アルキル基から選ばれる請求項1に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項14】
R
12は、-SR、-ORから選ばれ、ただし、Rは、C1~C6アルキル基から選ばれる請求項13に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項15】
R
1、R
2は、それぞれ独立して、H、C1~C6アルキル基、C1~C6アルコキシル基、ハロゲンから選ばれる請求項1~3の何れか一項に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項16】
R
1、R
2は、それぞれ独立して、C1~C3アルキル基、ハロゲン、C1~C3アルコキシル基から選ばれる請求項15に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項17】
R
1、R
2は、いずれもメチル基であり、あるいはR
1、R
2は、いずれも塩素である請求項16に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項18】
R
3、R
4は、それぞれ独立して、H、C1~C6アルキル基、C1~C6アルコキシル基、ハロゲンから選ばれ、あるいはR
3、R
4が結合して3~8員の炭素環を形成する請求項1~3の何れか一項に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項19】
R
3、R
4は、それぞれ独立して、C1~C6アルキル基から選ばれる請求項18に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項20】
R
6は、H、C1~C6アルキル基から選ばれる請求項1~3の何れか一項に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項21】
R
6は、Hから選ばれる請求項20に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項22】
Yは、Oから選ばれる請求項1~3の何れか一項に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【請求項23】
R
1、R
2は、それぞれ独立して、H、C1~C6アルキル基、C1~C6アルコキシル基、ハロゲンから選ばれ、
R
3、R
4は、それぞれ独立して、H、C1~C6アルキル基、C1~C6アルコキシル基、ハロゲンから選ばれ、あるいは、R
3、R
4が結合して3~8員の炭素環を形成し、
R
6は、H、C1~C6アルキル基から選ばれ、
Yは、O又はSから選ばれ、
環Aは、下記式から選ばれる請求項1~3の何れか一項に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【化8】
[ただし、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7は、それぞれ独立して、CR
9、CR
12又はNから選ばれ、かつ、X
1、X
2、X
3、X
4のうちの少なくとも1つがCR
12であり、
R
9は、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基、ニトロ基、シアノ基、-OR、-N(R)
2、-SR、-C(O)OR、-C(O)N(R)
2,-C(O)R、-S(O)R、-S(O)
2R、-S(O)
2N(R)
2、-N(R)C(O)Rから選ばれ、
R
10は、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基から選ばれ、
R
11は、H、-SR、-OR、-N(R)
2、C1~C6アルキル基から選ばれ、
R
12は、H、-SR、-OR、-N(R)
2、C1~C6アルキル基から選ばれ、
nは、0、1、2から選ばれ、
各Rは、独立して、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。]
【請求項24】
R
1、R
2は、それぞれ独立して、C1~C3アルキル基、ハロゲン、C1~C3アルコキシル基から選ばれ、
R
3、R
4は、それぞれ独立して、C1~C6アルキル基から選ばれ、
R
6は、Hから選ばれ、
Yは、Oから選ばれ、
環Aは、下記式から選ばれる請求項22に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【化9】
[ただし、
R
9は、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、-OR、-N(R)
2、-SR、-C(O)OR、-C(O)N(R)
2、-C(O)R、-S(O)R、-S(O)
2R、-S(O)
2N(R)
2、-N(R)C(O)Rから選ばれ、
R
12は、H、-SR、-OR、C1~C6アルキル基から選ばれ、
nは、0、1から選ばれ、
Rは、それぞれ独立して、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。]
【請求項25】
前記1,3-ジ置換ケテン類化合物は、下記化合物から選ばれる請求項1に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体。
【化10】
【請求項26】
請求項1~25の何れか一項に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体の、PPARアゴニストの製造への使用。
【請求項27】
請求項1~25の何れか一項に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体の、脂質及び糖代謝異常に関連する疾患、炎症及び線維化異常に関連する疾患、心血管疾患、腎臓疾患、脳変性疾患を含むPPARの制御異常に関連する疾患を予防又は治療するための薬物の製造への使用。
【請求項28】
前記PPARの制御異常に関連する疾患は、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性肝炎、胆汁うっ滞性肝疾患、糖尿病、肥満症、心不全、アテローム性動脈硬化、慢性腎臓疾患、腎不全、アルツハイマー病を含む請求項27に記載の使用。
【請求項29】
活性成分は、請求項1~25の何れか一項に記載の1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体を含むPPARの制御異常に関連する疾患を予防・治療する薬物組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬物化学分野に関し、特に1,3-ジ置換ケテン類化合物及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)とは、アルコール及びその他の明確な損傷原因以外の要因による肝疾患を意味し、過剰な脂肪がトリグリセリド(>5%の肝細胞組織)の形で肝臓に蓄積することと表される。非アルコール性脂肪性肝炎(NASH,nonalcoholic steatohepatitis)は、炎症及び肝細胞損傷を伴う脂肪変性非アルコール性脂肪肝疾患である。初期の非アルコール性脂肪肝炎の典型的な病理的特徴は、脂肪蓄積、炎症及び軽度線維症であり、末期に進行すると、末期の肝線維症、肝硬変、肝不全及び肝腫瘍の発生をもたらし得る。
【0003】
これまでの20年でNAFLDが急増し、現在、西洋諸国で最もよく見られる肝疾患となった。米国では、NAFLD有病率は、総人口の約27~34%であり、特に肥満症の患者では、NAFLDは75-92%とさらに高い。約10~20%程度のNAFLD患者の病状はNASHに進行し、37%の重度の肥満症のNAFLD患者の病状はNASHに進行する。米国では約600万人がNASHに進行しており、そのうち、60万人はNASH関連肝硬変に罹る。NASHをもたらす主要な危険因子には、肥満、2型糖尿病(T2DM)、脂質異常症及び代謝症候群が含まれる。現在、NASH関連肝硬変は、米国の肝移植の第3位の要因であり、2020年に第1位となると予想され得る(World Gastroenterology Organisation Global Guidelines:NFLD and NASH. June2012)。これまでの20年で、アジア諸国のNAFLDは急増し、かつ発症の低年齢化傾向が見られ、中国の上海、広州、香港などの先進地域では成人のNAFLD有病率は約15%であった(Fan JG et al:J Dig Dis12:38-44,2011)。
【0004】
ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(peroxisome proliferators-activated receptors,PPARs)は、核内ホルモン受容体ファミリー中のリガンド活性化受容体であり、標的遺伝子の転写を調節し、脂質の調節、脂肪の生成及び血糖コントロールに関与する。したがって、エネルギーバランスと代謝機能の面では重要な制御役割を果たしている。
【0005】
PPARsファミリーは、α、γ及びδ(又はβ)の3種類のサブタイプを含む。3種類のサブタイプはいずれも脂質代謝の調節に関与する。
【0006】
PPARαは、主に肝臓、骨格筋、腎臓、心臓及び血管壁で高度に発現して、脂肪酸の酸化及び摂取を刺激し、リポタンパク質の合成を調節する。肝臓PPARαの活性化は、高密度リポタンパク質(HDL)、高アポリポタンパク質Apo AI及びApo AIIを上昇させ、トリグリセリドの加水分解を増加させ、遊離脂肪酸の摂取及び酸化を増加させる。また、PPARαは、シクロオキシゲナーゼ-2、インターロイキン-6及びC-反応性蛋白を抑制することによって、抗炎症の役割を有する(Francis G et al,Ann Rev Physiol. 65:261-311,2003;Pawlak M et al. J Hepatol 62:720-733,2015)。クロフィブラート、フェノフィブラート及びシプロフィブラートなどのフィブリン酸誘導体類PPARαアゴニストは、トリグリセリドを低減するとともに、低密度リポタンパク質(LDL)を低減し、高トリグリセリド血症の治療に使用することができる。PPARαアゴニストは、胆汁うっ滞性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝疾患及び/又は2型糖尿病の治療に用いることができる。
【0007】
近年の研究からも明らかなように、PPARαは、多くの生理過程、例えばエネルギー代謝、レドックスバランス、オートファジー及び細胞周期、炎症反応などを調節する。PPARαアゴニストは、心血管疾患(Han L at al. Future Cardiol. 2017 Jun 5. doi:10.2217/fca-2016-0059)、腎臓疾患(Adedapo AA et al. HμM Exp Toxicol. 32:323-331,2013)及び脳変性疾患(D Orio B at al. Curr Alzheimer Res. 2017 doi:10.2174/1567205014666170505094549)に広範な治療の将来性を有する可能性がある。
【0008】
PPARγは、哺乳動物の脂肪組織で発現し、インスリン感受性を示し、脂防酸摂取及び脂肪蓄積の遺伝子の転写に関与し、PPARγの活性化は、インスリン増感をもたらし、かつ糖代謝を促進し(Olefsky J M et al. Trend Endocrin Met 11:362-368,2000)、抗線維化作用を有する(Koo JB et al. BMC Gastroenterol. 17:73. 2017)。PPARγ機能異常は、肥満症、糖尿病、アテローム性動脈硬化及び癌などの多くの疾患に関連し得る。PPARγアゴニストは、既に高脂血症及び高血糖症の治療に用いられている。PPARγは、多くの心血管細胞、特に内皮細胞の炎症反応を低減することができる。PPARγは、PON1遺伝子を活性化させ、肝臓パラオキソナーゼ1の合成及び放出を増加させ、アテローム性動脈硬化を低減する。糖尿病を治療するための多くのインスリン増感薬物(例えば、チアゾリジンジオン類薬物)は、膵臓のインスリン分泌を増加させることなく血糖を降下する1つの手段としてPPARγを活性化させる。
【0009】
PPARδは体内で広く発現し、脳、胃、結腸内で比較的に高レベルで発現する。PPARδの活性化は、脂肪酸代謝を増加させ、ApoA1/HDLレベルを向上させ、炎症を抑制する。PPARδアゴニストMBX-8025は、人体の低密度リポタンパク質、トリグリセリド及び高感度C反応性タンパク質を著しく降下させ、高密度リポタンパク質を増加させ、肝臓損傷を低減することができる(Bays HE el al. J Clin Endocrinol Metab 2889-97,2012)。
【0010】
PPAR核内受容体のマルチサブタイプのアゴニストは、単一のサブタイプのアゴニストよりも脂質及び糖代謝、炎症ならびに線維化異常に関連する疾患の治療に対して有効であり得る。Elafibranor(GFT-505)は、PPARα及びPPARδ受容体アゴニストであり、インスリン感受性を改善し、血糖バランス、脂質代謝を調節し、炎症反応を低減することができる(Sahebkar A et al. Expert Opin Pharmacother 15:493-503m 2014;Ratziu et al. Gastroenterology 150:1147-1159,2016)。
【発明の概要】
【0011】
これに基づき、本発明は、PPARを活性化させる活性を有する新規な1,3-ジ置換ケテン類化合物を提供する。
具体的な技術手段は以下の通りである。
式(I)で表される構造を有する1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体又はそのプロドラッグ分子。
【化1】
[ただし、
R
1、R
2は、それぞれ独立して、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、C2~C6アルケニル基、C2~C6アルキニル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、C1~C6アルコキシ基、ヒドロキシ基から選ばれる。
R
3、R
4は、それぞれ独立して、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、C2~C6アルケニル基、C2~C6アルキニル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、C1~C6アルコキシ基、ヒドロキシ基から選ばれ、且つR
3、R
4は同時にHであることはなく、あるいはR
3、R
4が結合して3~8員の炭素環又は3~8員の複素環を構成する。
R
5は、OR
6、NR
7R
8から選ばれる。
Qは、単結合又はCR
7R
8である。
R
6、R
7及びR
8は、それぞれ独立して、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基から選ばれる。
W、W
1及びYは、それぞれ独立して、O又はSから選ばれる。
環Aは、8~12員の置換又は無置換の縮合二環であり、前記縮合二環は、飽和の縮合二環、部分不飽和の縮合二環又は芳香族の縮合二環であり、且つ前記縮合二環における環炭素原子は、0~5個のヘテロ原子で置換され、前記ヘテロ原子は、O、N又はSを指す。]
そのうちの幾つかの実施例において、W、W1は、いずれもOから選ばれる。
【0012】
そのうちの幾つかの実施例において、前記化合物は、式(II)で表される構造を有する。
【化2】
【0013】
そのうちの幾つかの実施例において、環Aは、下記式から選ばれる。
【化3】
[ただし、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7はそれぞれ独立して、CR
9、CR
12又はNから選ばれ、かつX
1、X
2、X
3、X
4のうちの少なくとも1つがCR
12である。
R
9は、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、C2~C6アルケニル基、C2~C6アルキニル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、ニトロ基、シアノ基、-OR、-N(R)
2、-SR、-C(O)OR、-C(O)N(R)
2、-C(O)R、-S(O)R、-S(O)
2R、-S(O)
2N(R)
2、-N(R)C(O)Rから選ばれる。
R
10は、H、C1~C6アルキル基、C2~C6アルケニル基、C2~C6アルキニル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。
R
11は、H、-SR、-OR、-N(R)
2、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基から選ばれる。
R
12は、H、-SR、-OR、-N(R)
2、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基から選ばれる。
mは、0、1、2から選ばれる。
各Rは、独立して、H、C1~C6アルキル基、C2~C6アルケニル基、C2~C6アルキニル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。]
【0014】
そのうちの幾つかの実施例において、環Aは、下記式から選ばれる。
【化4】
【0015】
そのうちの幾つかの実施例において、環Aは、下記式から選ばれる。
【化5】
【0016】
そのうちの幾つかの実施例において、環Aは、下記式から選ばれる。
【化6】
【0017】
そのうちの幾つかの実施例において、環Aは、下記式から選ばれる。
【化7】
【0018】
そのうちの幾つかの実施例において、R9は、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基、ニトロ基、シアノ基、-OR、-N(R)2、-SR、-C(O)OR、-C(O)N(R)2、-C(O)R、-S(O)R、-S(O)2R、-S(O)2N(R)2、-N(R)C(O)Rから選ばれ、
各Rは、独立して、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。
【0019】
そのうちの幾つかの実施例において、R9は、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、-OR、-N(R)2、-SR、-C(O)OR、-C(O)N(R)2、-C(O)R、-S(O)R、-S(O)2R、-S(O)2N(R)2、-N(R)C(O)Rから選ばれ、各Rは、独立して、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。
【0020】
そのうちの幾つかの実施例において、R9は、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基、-OR、-N(R)2、-SR、-C(O)R、-S(O)Rから選ばれ、
ただし、Rは、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基から選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R9は、H、C1~C6アルキル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R9は、H、メチル基、エチル基、イソプロピル基、トリフルオロメチル基から選ばれる。
【0021】
そのうちの幾つかの実施例において、R10は、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R10は、H、C1~C6アルキル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R11は、H、-SR、-OR、-N(R)2、C1~C6アルキル基から選ばれ、ただし、Rは、H、C1~C6アルキル基から選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R11は、Hから選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R12は、H、-SR、-OR、-N(R)2、C1~C6アルキル基から選ばれ、ただし、Rは、H、C1~C6アルキル基から選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R12は、-SR、-ORから選ばれ、ただし、Rは、C1~C6アルキル基から選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R1、R2は、それぞれ独立して、H、C1~C6アルキル基、C1~C6アルコキシル基、ハロゲンから選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R1、R2は、それぞれ独立して、C1~C3アルキル基、ハロゲン、C1~C3アルコキシル基から選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R1、R2は、いずれもメチル基であり、あるいはR1、R2は、いずれも塩素である。
そのうちの幾つかの実施例において、R3、R4は、それぞれ独立して、H、C1~C6アルキル基、C1~C6アルコキシル基、ハロゲンから選ばれ、あるいはR3、R4が結合して3~8員の炭素環を形成する。
そのうちの幾つかの実施例において、R3、R4は、それぞれ独立してC1~C6アルキル基から選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R5は、OR6から選ばれ、R6は、H、C1~C6アルキル基から選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、R5は、OR6から選ばれ、R6は、Hから選ばれる。
そのうちの幾つかの実施例において、Yは、Oから選ばれる。
【0022】
そのうちの幾つかの実施例において、R
1、R
2は、それぞれ独立して、H、C1~C6アルキル基、C1~C6アルコキシル基、ハロゲンから選ばれ、
R
3、R
4は、それぞれ独立して、H、C1~C6アルキル基、C1~C6アルコキシル基、ハロゲンから選ばれ、あるいはR
3、R
4が結合して3~8員の炭素環を形成し、
R
5は、OR
6から選ばれ、R
6は、H、C1~C6アルキル基から選ばれ、
Yは、O又はSから選ばれ、
環Aは、下記式から選ばれる。
【化8】
[ただし、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7は、それぞれ独立して、CR
9、CR
12又はNから選ばれ、かつX
1、X
2、X
3、X
4のうちの少なくとも1つがCR
12であり、
R
9は、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基、ニトロ基、シアノ基、-OR、-N(R)
2、-SR、-C(O)OR、-C(O)N(R)
2、-C(O)R、-S(O)R、-S(O)
2R、-S(O)
2N(R)
2、-N(R)C(O)Rから選ばれ、
R
10は、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、アミノ基で置換されたC1~C6アルキル基、C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基から選ばれ、
R
11は、H、-SR、-OR、-N(R)
2、C1~C6アルキル基から選ばれ、
R
12は、H、-SR、-OR、-N(R)
2、C1~C6アルキル基から選ばれ、
nは、0、1、2から選ばれ、
各Rは、独立して、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。]
【0023】
そのうちの幾つかの実施例において、R
1、R
2は、それぞれ独立して、C1~C3アルキル基、ハロゲン、C1~C3アルコキシル基から選ばれ、
R
3、R
4は、それぞれ独立してC1~C6アルキル基から選ばれ、
R
5は、OR
6から選ばれ、R
6は、Hから選ばれ、
Yは、Oから選ばれ、
環Aは、下記式から選ばれる。
【化9】
[ただし、
R
9は、H、ハロゲン、C1~C6アルキル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1~C6アルキル基、アルコキシル基で置換されたC1~C6アルキル基、-OR、-N(R)
2、-SR、-C(O)OR、-C(O)N(R)
2、-C(O)R、-S(O)R、-S(O)
2R、-S(O)
2N(R)
2、-N(R)C(O)Rから選ばれ、
R
12は、H、-SR、-OR、C1~C6アルキル基から選ばれ、
nは、0、1から選ばれ、
各Rは、独立して、H、C1~C6アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキルメチル基、ハロゲンで置換されたC1~C6アルキル基から選ばれる。]
【0024】
そのうちの幾つかの実施例において、前記1,3-ジ置換ケテン類化合物は、下記式の化合物から選ばれる。
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【0025】
本発明は、上記1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体又はそのプロドラッグ分子の使用をさらに提供する。
【0026】
具体的な技術手段は以下の通りである。
上記1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体又はそのプロドラッグ分子の、PPARアゴニストの製造への使用である。
上記1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体又はそのプロドラッグ分子の、脂質及び糖代謝異常に関連する疾患、炎症及び線維化異常に関連する疾患、心血管疾患、腎臓疾患、脳変性疾患を含むPPARの制御異常に関連する疾患を予防又は治療するための薬物の製造への使用である。
【0027】
そのうちの幾つかの実施例において、前記PPARの制御異常に関連する疾患は、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性肝炎、胆汁うっ滞性肝疾患、糖尿病、肥満症、心不全、アテローム性動脈硬化、慢性腎臓疾患、腎不全、アルツハイマー病を含む。
【0028】
本発明は、PPARの制御異常に関連する疾患を予防・治療する薬物組成物をさらに提供する。
具体的な技術手段は以下の通りである。
PPARの制御異常に関連する疾患を予防・治療する薬物組成物は、活性成分が上記1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体又はそのプロドラッグ分子を含む。
【0029】
上記1,3-ジ置換ケテン類化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩又はその立体異性体又はそのプロドラッグ分子は、薬学的に許容可能な補助剤又は担体と共に、様々な対応する剤型を有する薬物組成物として調製され得る。PPARのアゴニスト活性を補強するようにPPARアゴニスト活性を有するその他の薬物と併用することもできる。
【0030】
本発明に係る1,3-ジ置換ケテン類化合物は、PPARアゴニストを調節する活性を有し、このような化合物は、主にPPARαを活性化させ、PPPAδ及びPPPAγに対してもアゴニスト活性を有する。非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease, NAFLD)、特に非アルコール性肝炎(non-alcoholic steatohepatitis, NASH)のようなPPAR制御異常に関連する各種疾患の治療に使用可能であり、糖尿病、肥満症、線維化疾患、心血管疾患(心不全及びアテローム性動脈硬化などを含む)、腎臓疾患(慢性腎臓病及び腎不全などを含む)、脳変性疾患(アルツハイマー病などを含む)などを治療するための潜在力もあり、大きな利用価値がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】化合物5、62、100、103及びElafibranorをラットに胃内投与(20mg/kg)した後の血中薬物濃度の測定結果図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、具体的な実施例及び図面を参照しながら、本発明をさらに解釈、説明するが、本発明はこれらに何ら制限されない。
【0033】
本発明に記載の化合物において、任意の変数(例えばR1、Rなど)がいずれの成分に2回以上出現する場合、その定義は、出現する毎に、全ての他の出現でのその定義とは独立している。同様に、置換基及び変数の組み合わせは、化合物を安定化させる限り許容される。置換基から環系へ引かれた線は、該当する結合が任意の置換可能な環原子に連結できることを表す。当業者が本発明の化合物の置換基及置換形態を選択し、化学的に安定して本分野の技術及び下記提案している方法によって容易に入手可能な原料から容易に合成可能な化合物を提供することができると理解され得るであろう。置換基自体が1個以上の基により置換されていれば、これらの基は、構造を安定化させる限り、同一炭素原子上又は異なる炭素原子上にあってもよいことを理解すべきである。
【0034】
ここで用いる「アルキル基」という用語とは、特定の炭素原子数を有する分岐鎖及び直鎖の飽和脂肪族炭化水素基を含むことを意味する。例えば、「C1~C6アルキル基」における「C1~C6」の定義は、直鎖又は分岐鎖で配列されている、1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を有する基を含む。「シクロアルキル基」という用語とは、特定の炭素原子数を有する単環式飽和脂肪族炭化水素基を指す。例えば、「シクロアルキル基」は、シクロプロピル基、メチル-シクロプロピル基、2,2-ジメチル-シクロブチル基、2-エチル-シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを含む。
【0035】
「アルコキシル基」という用語とは、アルキル基が酸素と直接結合する基を指し、例えばメトキシ基、エトキシ基などである。
「アルキルチオ基」という用語とは、アルキル基が硫黄と直接結合する基を指す。
「C1~C4アルキルアミン基で置換されたC1~C6アルキル基」という用語とは、1、2、3、4個の炭素原子を有するアルキル基が窒素原子と結合した後にその窒素原子がさらに1、2、3、4、5、6個の炭素原子を有するアルキル基と結合する基団を指し、例えばメチルアミンメチル基、メチルアミンエチル基、ジメチルアミンメチル基などである。
「複素環」という用語とは、飽和のヘテロ原子含有シクロアルキル基及びヘテロアリール基を含み、中でも、ヘテロ原子は、窒素、硫黄及び酸素、並びに窒素、硫黄、リンのいずれかの酸化状態の形から選択することができ、好ましくはNを含有する飽和ヘテロシクロアルキル基、例えばピペリジンなどである。
「で置換された」という用語とは、指定される置換基の基で特定の構造における水素基を置換することを指す。
「複素環」又は「複素環基」という用語とは、O、N及びSから選択されるヘテロ原子を1~4個含有する芳香族又は非芳香族複素環を指し、かつ、二環式基を含む。このため、「複素環基」は、ヘテロアリール基を含み、その二水素化及び四水素化の類似物をも含む。複素環置換基の結合は、炭素原子又はヘテロ原子によって実現可能である。
当業者が理解しているように、ここで用いる「ハロゲン」とは、塩素、フッ素、臭素及びヨウ素を含むことを指す。
【0036】
本発明は、式I-II化合物の遊離形式を含み、その薬学的に許容可能な塩及び立体異性体をも含む。通常の化学的方法によって塩基性部分又は酸性部分を含有する本発明の化合物から本発明の薬学的に許容可能な塩を合成することができる。通常、イオン交換クロマトグラフィーによって、あるいは遊離塩基と化学量論量又は過剰量の所要の塩としての無機又は有機酸とを適切な溶媒又は複数種の溶媒の組み合わせにおいて反応させることによって塩基性化合物の塩を製造する。それに類似して、適切な無機又は有機塩基と反応することによって酸性化合物の塩を形成する。
【0037】
したがって、本発明の化合物の薬学的に許容可能な塩は、塩基性の本発明の化合物と無機又は有機酸とを反応させて形成された本発明の化合物の通常の非毒性塩を含む。例えば、この通常の非毒性塩は、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などから製造された塩を含み、有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ-安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、トリフルオロ酢酸などから製造された塩をも含む。
【0038】
本発明の化合物が酸性のものであれば、適切な「薬学的に許容可能な塩」とは、無機塩基及び有機塩基を含む薬学的に許容可能な非毒性塩基によって製造された塩を指す。無機塩基から得られた塩は、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、鉄塩、第一鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、マンガン塩、第一マンガン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩などを含む。アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩及びナトリウム塩が特に好ましい。薬学的に許容可能な有機非毒性塩基から得られた塩は、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンの塩を含み、置換アミンは、自然に存在する置換アミン、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、アミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドロキソコバラミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタモールなどを含む。
【0039】
文献において知られている、あるいは実験プログラムにおいて例証された標準的な方法に加えて、下記の合成態様(態様1~6)における方法を用いて本発明の化合物を製造することができる。下記の合成態様を参照しながら、本発明に記載の化合物及び合成方法をより良く理解することができる。前記の合成態様は、本発明に記載の化合物の製造に使用可能な方法を記述しており、前記の方法はあくまで説明の目的の例示であって、本発明が有する範囲を限定するものではない。
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【0040】
以下は、具体的な実施例である。
実施例1:(E)-2-(4-(3-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(4-methoxybenzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物1)の製造(態様1のルートに従って製造)
【0041】
ステップ1a:1-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)-4-メトキシベンゼン(1-bromo-2-(2,2-diethoxyethoxy)-4-methoxybenzene)(0102-1)の製造:
2-ブロモ-5-メトキシフェノール(0101-1)(1.83g,9.02mmol,1.0当量)と2-ブロモ-1,1-ジエトキシエタン(1.42mL,9.47mmol,1.05当量)とをN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、その後、炭酸カリウム(2.49g,18.04mmol,2.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、95℃で一晩反応させた。反応液に水(100mL)を加えて希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)、淡黄色油状液体生成物としての1-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)-4-メトキシベンゼン(2.65g,収率:92%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 319[M+1]+。
【0042】
ステップ1b:7-ブロモ-4-メトキシベンゾフラン(7-bromo-4-methoxybenzofuran)(化合物0103-1)の製造:
反応フラスコ中に1-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)-4-メトキシベンゼン(102-1)(2.60g,8.15mmol,1.0当量)、ポリリン酸(8.26g,24.45mmol,3.0当量)及び1,2-ジクロロエタン(40mL)を添加し、83℃に加熱して3時間反応させた。反応液を室温に冷却して、その後、水(30mL×2)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル)、白色固体生成物としての7-ブロモ-4-メトキシベンゾフラン(1.16g,収率:63%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 227[M+1]+。
【0043】
ステップ1c:1-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(1-(4-methoxybenzofuran-7-yl)ethan-1-one)(化合物0104-1)の製造:
反応フラスコ中に7-ブロモ-4-メトキシベンゾフラン(0103-1)(0.416g,1.833mmol,1.0当量)、ビニルn-ブチルエーテル(1.07mL,8.247mmol,4.5当量)、酢酸パラジウム(20.6mg,0.092mmol,0.05当量)、1,3-ビス(トリフェニルホスフィノ)プロパン(75.5mg,0.183mmol,0.10当量)、トリエチルアミン(0.76mL,5.499mmol,3.0当量)及びエチレングリコール(6mL)を添加し、その後、窒素ガスの保護で125℃に加熱して6時間反応させた。反応液を室温に冷却して、その後水(30mL)を添加して希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、得られた油状物を1N希塩酸溶液(15mL)中に溶解し、室温で2時間撹拌した。反応液をエチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=30:1)、白色固体生成物としての1-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0.13g,収率:37%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 191[M+1]+。
【0044】
ステップ1e:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(4-methoxybenzofuran-7-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0106-1)の製造:
1-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0104-1)(130mg,0.684mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(103mg,0.684mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に、濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で3.5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.22g)を得た。
LCMS(ESI):m/z 323[M+1]+。
【0045】
ステップ1f:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(4-methoxybenzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(0107-1)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0106-1)(0.22g,0.684mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.75mL,4.104mmol,6.0当量)をアセトニトリル(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.38g,2.74mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=8:1)で精製して、淡黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(113mg,収率:36%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 465[M+1]+。
【0046】
ステップ1g:(E)-2-(4-(3-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(4-methoxybenzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物1)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0107-1)(113mg,0.244mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(8mL)中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下し、室温で2時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(4-メトキシベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(70mg,収率:70%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 409[M+1]+;融点:190~193℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.95(s,1H),8.11(d,J=2.0Hz,1H),8.04(d,J=7.6Hz,1H),7.87(d,J=15.6Hz,1H),7.65(d,J=15.6Hz,1H),7.51(s,2H),7.07(d,J=2.4Hz,1H),6.99(d,J=8.4Hz,1H),4.02(s,3H),2.23(s,6H),1.40(s,6H)。
【0047】
実施例2: (E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルアミノ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(4-(methylamino)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物2)の製造(態様1のルートに従って製造)
【0048】
ステップ2a:1-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)-4-フルオロベンゼン(1-bromo-2-(2,2-diethoxyethoxy)-4-fluorobenzene)(化合物0102-2)の製造:
2-ブロモ-5-フルオロベンゼンフェノール(0101-2)(1.73g,9.06mmol,1.0当量)及び2-ブロモ-1,1-ジエトキシエタン(5.45mL,36.42mmol,4.0当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(2.50g,18.12mmol,2.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、95℃で8時間反応させた。反応液に水(100mL)を加えて希釈し、その後、エチルアセテート(40mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=50:1)、無色油状液体生成物としての1-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)-4-フルオロベンゼン(2.78g,収率:100%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 307[M+1]+。
【0049】
ステップ2b:7-ブロモ-4-フルオロベンゾフラン(7-bromo-4-fluorobenzofuran)(化合物0103-2)の製造:
反応フラスコ中に1-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)-4-フルオロベンゼン(0102-2)(2.75g,8.95mmol,1.0当量)、ポリリン酸(9.08g,26.86mmol,3.0当量)及び1,2-ジクロロエタン(40mL)を添加し、83℃に加熱して3時間反応させた。反応液を室温に冷却して、その後、水(30mL×2)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル)、淡黄色固体生成物としての7-ブロモ-4-フルオロベンゾフラン(0.992g,収率:52%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 215[M+1]+。
【0050】
ステップ2c:1-(4-フルオロベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(1-(4-fluorobenzofuran-7-yl)ethan-1-one)(化合物0104-2)の製造:
7-ブロモ-4-フルオロベンゾフラン(0103-2)(0.95g,4.42mmol,1.0当量)を無水トルエン(15mL)中に溶解し、ドライアイスーアセトン浴で-78℃に冷却し、その後、n-ブチルリチウム(2.5M,2.47mL,6.19mmol,1.4当量)を徐々に滴下して、滴下終了後に-78℃で1.5時間撹拌した。N-メトキシ-N-メチルアセトアミド(1.17mL,11.05mmol,2.5当量)を滴下した後、室温まで徐々に昇温して4時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(50mL)を添加して反応をクエンチし、水層を酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機層を合併した後に無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=30:1)で精製して、淡黄色固体生成物としての1-(4-フルオロベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0.28g,収率:36%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 179[M+1]+。
【0051】
ステップ2d:1-(4-(メチルアミノ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(1-(4-(methylamino)benzofuran-7-yl)ethan-1-one)(化合物0105-2)の製造:
フラスコ中に1-(4-フルオロベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0104-2)(0.254g,1.427mmol,1.0当量)、ジメチルアミン水溶液(25%水溶液,0.71g,5.708mmol,4.0当量)及びジメチルスルホキシド(5mL)を添加し、その後、60℃で一晩反応させた。反応液を室温に冷却し、水(50mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)、淡黄色固体生成物としての1-(4-(メチルアミノ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0.251g,収率:93%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 190[M+1]+。
【0052】
ステップ2e:エチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルアミノ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(ethyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(4-(methylamino)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0108-2)の製造:
反応フラスコ中に1-(4-(メチルアミノ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0105-2)(146mg,0.771mmol,1.0当量)、tert-ブチル2-(4-ホルミル-2,2-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(225mg,0.771mmol,1.0当量)及びエタノール(8mL)を添加し、その後、濃硫酸(2mL)を1滴ずつ滴下し、30℃で一晩撹拌した。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法(ジクロロメタン:メタノール=60:1)で精製して、黄色固体生成物としてのエチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルアミノ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(93mg,収率:28%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 436[M+1]+。
【0053】
ステップ2f:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルアミノ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(4-(methylamino)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物2)の製造:
反応フラスコ中にエチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルアミノ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0108-2)(93mg,0.214mmol,1.0当量)、水酸化ナトリウム(26mg,0.641mmol,3.0当量)、エタノール(5mL)及び水(3mL)を添加し、30℃で一晩撹拌した。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、希塩酸を添加してpH=5となるように調節し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法(ジクロロメタン:メタノール=30:1)で精製して、黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルアミノ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(50mg,収率:57%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 408[M+1]+;融点:196~199℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.92(s,1H),7.95-7.88(m,3H),7.59-7.46(m,3H),7.18-7.14(m,2H),6.40(d,J=8.4Hz,1H),2.92(d,J=4.8Hz,3H),2.23(s,6H),1.39(s,6H)。
【0054】
実施例3:(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物3)の製造(態様1のルートに従って製造)
【0055】
ステップ3a:1-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)ベンゼン(1-bromo-2-(2,2-diethoxyethoxy)benzene)(化合物0102-3)の製造:
2-ブロモ-フェノール(0101-3)(2.0g,11.56mmol,1.0当量)を30mlDMF中に溶解し、2-ブロモ-1,1-ジエトキシエタン(2.96g,15.03mmol,1.3当量)、炭酸カリウム(3.19g,23.12mmol,2.0当量)を添加し、窒素ガスで丸底フラスコ内の空気を3回置換し、その後、100℃で8時間反応させた。反応終了後に反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)、淡黄色油状液体生成物としての1-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)ベンゼン(3.33g,収率:100%)を得た。
【0056】
ステップ3b:7-ブロモベンゾフラン(7-bromobenzofuran)(化合物0103-3)の製造:
1-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)ベンゼン(0102-3)(3.33g,11.56mol,1.0当量)をDCE(60ml)中に溶解し、PPA(11.72g,34.68mmol,3.0当量)を添加し、窒素ガスで丸底フラスコ内の空気を3回置換した後、83℃で3時間還流反応させた。反応終了後にジクロロメタン(100ml)を添加し、水(100ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル=100%)、淡黄色固体生成物としての7-ブロモベンゾフラン(1.336g,収率:58%)を得た。
【0057】
ステップ3c:1-(ベンゾフラン-7-イル)エタノン(1-(benzofuran-7-yl)ethanone)(化合物0104-3)の製造:
7-ブロモベンゾフラン(0103-3)(1.06g,5.36mmol,1.0当量)をエチレングリコール(10ml)中に添加し、ブチルビニルエーテル(0.698g,6.97mmol,1.3当量)、酢酸パラジウム(0.12g,0.536mmol,0.1当量)、DPPP(0.221g,0.536mmol,0.1当量)、TEA(1.08g,10.71mmol,2.0当量)を添加し、反応液を、窒素ガスで満たされた密封管中で150℃で1時間反応させた。反応終了後にエチルアセテート(50ml)を添加して希釈し、水(100ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した後にテトラヒドロフラン(15ml)中に溶解し、1M HCl(12ml)を添加して室温で3時間反応させ、反応終了後にエチルアセテート(100ml)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した後にシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、淡黄色固体生成物としての1-(ベンゾフラン-7-イル)エタノン(0.79g,収率:92%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 161[M+1]+。
【0058】
ステップ3d:(E)-1-(ベンゾフラン-7-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-1-(benzofuran-7-yl)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethyl phenyl)prop-2-en-1-one)(化合物0106-3)の製造:
1-(ベンゾフラン-7-イル)エタノン(0104-3)(0.79g,4.93mol,1.0当量)を10mlジオキサン中に溶解し、4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.81g,5.42mmol,1.1当量)を添加し、撹拌しながら濃硫酸(3ml)を添加し、室温で15h反応させた。反応終了後に反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、淡黄色固体生成物としての(E)-1-(ベンゾフラン-7-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0.8g,収率:56%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 293[M+1]+。
【0059】
ステップ3e:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート((E)-tert-butyl 2-(4-(3-(benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0107-3)の製造:
(E)-1-(ベンゾフラン-7-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0106-3)(0.8g,2.74mmol,1.0当量)を、20mlのアセトニトリル中に溶解し、炭酸カリウム(1.88g,13.7mmol,5.0当量)、tert-ブチル 2-ブロモ-2-プロパン酸メチル(3.05g,13.7mmol,5.0当量)を添加し、窒素ガスで丸底フラスコ内の空気を3回置換し、その後、82℃で20h反応させた。反応終了後に濃縮し、その後、反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、淡黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.5g,収率:42%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 435[M+1]+。
【0060】
ステップ3f:(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物3)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0107-3)(0.5g,1.15mmol,1.0当量)を10mlのジクロロメタン中に溶解し、撹拌しながらトリフルオロ酢酸(4ml)を添加し、室温で15h反応させた。反応終了後に反応液にジクロロメタン(50ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、混合液(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で洗浄して、淡黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(0.17g,収率:40%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 339[M+1]+;融点:125~128℃;1HNMR(DMSO-d6,300MHz):δ12.95(s,1H),8.19(d,J=2.1Hz,1H),7.96(d,J=7.8Hz,1H),7.92(d,J=7.8Hz,1H),7.84(d,J=15.6Hz,1H),7.66(d,J=15.6Hz,1H),7.42(d,J=7.8Hz,1H),7.52(s,2H),7.11(d,J=2.1Hz,1H),2.22(s,6H),1.39(s,6H)。
【0061】
実施例4:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(4-(methylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物5)の製造(態様1のルートに従って製造)
【0062】
ステップ4a:1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(1-(4-(methylthio)benzofuran-7-yl)ethan-1-one)(化合物0105-5)の製造:
反応フラスコ中に1-(4-フルオロベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0104-2)(0.25g,1.404mmol,1.0当量)、メチルメルカプタンナトリウム(40%,0.49g,2.81mmol,2.0当量)及びジメチルスルホキシド(5ml)を添加し、室温で1時間反応させた。反応液に水(50mL)を添加して希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した後にシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、淡黄色固体生成物としての1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0.224g,収率:78%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 207[M+1]+。
【0063】
ステップ4b:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(4-(methylthio)benzofuran-7-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0106-5)の製造:
1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0105-5)(214mg,1.04mmol,1.0当量)及び4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(156mg,1.04mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に、濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で3時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.35g)を得た。
LCMS(ESI):m/z 339[M+1]+。
【0064】
ステップ4c:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(4-(methylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0107-5)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0106-5)(0.35g,1.04mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(1.16mL,6.21mmol,6.0当量)をアセトニトリル(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.57g,4.16mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で24時間反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製して、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(227mg,収率:45%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 481[M+1]+。
【0065】
ステップ4d:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(4-(methylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物5)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0107-5)(227mg,0.472mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(8mL)中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下し、室温で1.5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(110mg,収率:55%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 425[M+1]+;融点:102~105℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.94(s,1H),8.22(d,J=2.4Hz,1H),7.97(d,J=8.0Hz,1H),7.85(d,J=16.0Hz,1H),7.66(d,J=15.6Hz,1H),7.64(s,2H),7.27(d,J=7.6Hz,1H),7.06(d,J=2.0Hz,1H),2.67(s,3H),2.23(s,6H),1.40(s,6H)。
【0066】
実施例5:(E)-2-メチル-2-(4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオン酸(化合物12)の製造(態様1のルートに従って製造)
【0067】
ステップ5a:(E)-3-(4-ヒドロキシフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxyphenyl)-1-(4-(methylthio)benzofuran-7-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0106-12)の製造:
1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタノン(0105-5)(0.3g,1.45mmol,1.0当量)を10mlジオキサン中に溶解し、4-ヒドロキシベンズアルデヒド(0.213g,1.75mmol,1.2当量)を添加し、撹拌しながら濃硫酸(3ml)を添加し、室温で15h反応させた。反応終了後に反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、淡黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.28g,収率:62%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 311[M+1]+。
【0068】
ステップ5b:tert-ブチル (E)-2-メチル-2-(4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオネート((E)-tert-butyl 2-methyl-2-(4-(3-(4-(methylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)propanoate)(化合物0107-12)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0106-12)(0.28g,0.9mmol,1.0当量)を20mlアセトニトリル中に溶解し、炭酸カリウム(0.623g,4.5mmol,5.0当量)、2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(1.007g,4.5mmol,5.0当量)を添加し、窒素ガスで丸底フラスコ内の空気を3回置換し、その後、82℃で20h反応させた。反応終了後に濃縮し、その後、反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、黄色固体生成物としてのtert-ブチル (E)-2-メチル-2-(4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオネート(0.2g,収率:50%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 453[M+1]+。
【0069】
ステップ5c:(E)-2-メチル-2-(4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオン酸((E)-2-methyl-2-(4-(3-(4-(methylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)propanoic acid)(化合物12)の製造:
tert-ブチル (E)-2-メチル-2-(4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオネート(0107-12)(0.2g,0.44mmol,1.0当量)を10mlジクロロメタン中に溶解し、撹拌しながらトリフルオロ酢酸(4ml)を添加し、室温で15h反応させた。反応終了後に反応液にジクロロメタン(50ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、混合液(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で洗浄して、黄色固体生成物としての(E)-2-メチル-2-(4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオン酸(0.041g,収率:23%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 397[M+1]+;融点:167~170℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ13.20(s,1H),8.20(d,J=1.6Hz,1H),7.95(d,J=8Hz,1H),7.86(d,J=15.6Hz,1H),7.77(d,J=8.4Hz,2H),7.73(d,J=16.4Hz,1H),7.26(d,J=8Hz,1H),7.06(d,J=1.6Hz,1H),6.88(d,J=8.4Hz,2H),2.66(s,3H),1.57(s,6H)。
【0070】
実施例6:2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3オキロプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)酢酸(化合物13)の製造(態様1のルートに従って製造)
【0071】
ステップ6a:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(4-(methylthio)benzofuran-7-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0106-13)の製造:
1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタノン(0105-5)(0.38g,1.84mmol,1.0当量)を10mlジオキサン中に溶解し、4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.332g,2.21mmol,1.2当量)を添加し、撹拌しながら濃硫酸(3ml)を添加し、室温で15h反応させた。反応終了後に反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、淡黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.52g,収率:84%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 339[M+1]+。
【0072】
ステップ6b:tert-ブチル (E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)アセテート((E)-tert-butyl 2-(2,6-dimethyl-4-(3-(4-(methylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)acetate)(化合物0107-13)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0106-13)(0.52g,1.54mmol,1.0当量)を20mlアセトニトリル中に溶解し、炭酸カリウム(1.06g,7.68mmol,5.0当量)、tert-ブチル-2-ブロモ-2-プロピオン酸メチル(1.28g,7.68mmol,5.0当量)を添加し、窒素ガスで丸底フラスコ内の空気を3回置換し、その後、82℃で20h反応させた。反応終了後に濃縮し、その後、反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、黄色固体生成物としてのtert-ブチル (E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)アセテート(0.39g,収率:60%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 425[M+1]+。
【0073】
ステップ6c:((E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)酢酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(4-(methylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)acetic acid)(化合物13)の製造:
tert-ブチル (E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)アセテート(0107-13)(0.39g,0.918mmol,1.0当量)を5mlテトラヒドロフラン中に溶解し、4mlエタノール、5ml水、水酸化ナトリウム(0.07g,1.837mmol,2.0当量)を添加し、室温で15h反応させた。反応終了後に1M塩酸(20ml)をpH=1となるまで添加し、エチルアセテート(100ml)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=100:1:0.25)、黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)酢酸(0.139g,収率:38%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 397[M+1]+;融点:218~221℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.9(s,1H),8.22(d,J=2.4Hz,1H),7.97(d,J=8Hz,1H),7.86(d,J=15.6Hz,1H),7.67(d,J=15.6Hz,1H),7.53(s,2H),7.26(d,J=8Hz,1H),7.06(d,J=2Hz,1H),4.44(s,2H),2.67(s,3H),2.29(s,6H)。
【0074】
実施例7:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(2-methyl-4-(methylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物14)の製造(態様2のルートに従って製造)
【0075】
ステップ7a:1-ブロモ-4-フルオロ-2-(プロプ-2-イン-1-イルオキシ)ベンゼン(1-bromo-4-fluoro-2-(prop-2-yn-1-yloxy)benzene(化合物0201-14)の製造:
室温で2-ブロモ-5-フルオロベンゼンフェノール(0101-2)(1.91g,10mmol,1.0当量)と炭酸カリウム(2.76g,20mmol,2.0当量)のジメチルホルムアミド溶液(20ml)中に3-ブロモプロプ-1-イン(1.31g,11mmol,1.1当量)を添加し、室温で1時間反応させた。反応液をエチルアセテート(100ml)で希釈し、それぞれ水(50ml×1)及び半飽和食塩水で洗浄し(100ml×2)、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤: 石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、淡黄色液体生成物としての1-ブロモ-4-フルオロ-2-(プロプ-2-イン-1-イルオキシ)ベンゼン(2.29g,収率:100%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 230 [M+1]+。
【0076】
ステップ7b:7-ブロモ-4-フルオロ-2-メチルベンゾフラン(7-bromo-4-fluoro-2-methylbenzofuran)(N-081-4)(化合物0202-14)の製造:
密封管中に1-ブロモ-4-フルオロ-2-(プロプ-2-イン-1-イルオキシ)ベンゼン(0201-14)(2.29g,10mmol,1.0当量)、フッ化セシウム(2.28g,15mmol,1.5当量)及びジエチルアニリン(15ml)を添加し、4時間加熱還流反応させ、反応液を室温に冷却し、エチルエーテル(100ml)で希釈し、ろ過し、ろ液を1M塩酸で洗浄し(60ml×3)、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:100%石油エーテル)、白色固体生成物としての7-ブロモ-4-フルオロ-2-メチルベンゾフラン(1.57g,収率:69%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 230 [M+1]+。
【0077】
ステップ7c:1-(4-フルオロ-2-メチルベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(1-(4-fluoro-2-methylbenzofuran-7-yl)ethan-1-one)(化合物0203-14)の製造:
密封管中に7-ブロモ-4-フルオロ-2-メチルベンゾフラン(0202-14)(1.57g,7mmol,1.0当量)、1-(ビニルオキシ)ブタン(0.91g,9.1mmol,1.3当量)、酢酸パラジウム(0.157g,0.7mmol,0.1当量)、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(0.288g,0.7mmol,0.1当量)、トリエチルアミン(1.42g,14mmol,2.0当量)及びエチレングリコール(20ml)を添加し、145℃で1時間反応させた。反応液をエチルアセテート(100ml)で希釈し、半飽和食塩水で洗浄し(100ml×3)、有機相をスピンドライし、テトラヒドロフラン(30ml)に溶解し、1M塩酸(15ml)を添加し、室温で3時間撹拌し、エチルアセテート(100ml×1)で抽出し、有機相を撹拌しながらスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、淡黄色固体生成物としての1-(4-フルオロ-2-メチルベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0.99g,収率:74%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 193 [M+1]+。
【0078】
ステップ7d:1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(1-(2-methyl-4-(methylthio)benzofuran-7-yl)ethan-1-one)(化合物0204-14)の製造:
1-(4-フルオロ-2-メチルベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0203-14)(0.99g,5.2mmol,1.0当量)のジメチルスルホキシド溶液(30ml)中に20%メチルメルカプタンナトリウム溶液(4ml,10.4mmol,2.0当量)を添加し、室温で2時間反応させた。反応液をエチルアセテート(150ml)で希釈し、半飽和食塩水で洗浄し(100ml×3)、有機相をスピンドライして、黄色固体生成物としての1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(1.04g,収率:91%)。
LCMS(ESI):m/z 221 [M+1]+。
【0079】
ステップ7e:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(2-methyl-4-(methylthio)benzofuran-7-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0205-14)の製造:
1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0204-14)(0.44g,2.0mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.33g,2.2mmol,1.1当量)のジオキサン溶液(10ml)中に濃硫酸(2ml)を徐々に添加し、反応させて室温で3日間撹拌した。反応液をエチルアセテート(150ml)で希釈し、半飽和食塩水で洗浄し(100ml×3)、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:100%ジクロロメタン)、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.74g,収率:100%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 353 [M+1]+。
【0080】
ステップ7f:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(2-methyl-4-(methylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0206-14)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0205-14)(0.704g,2.0mmol,1.0当量)のアセトニトリル(50mL)溶液中に炭酸カリウム(1.38g,10.0mmol,5.0当量)及び2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(2.23g,10.0mmol,5.0当量)を添加し、反応液を窒素ガスの保護で82℃に加熱して一晩還流した。反応液をスピンドライし、残留物をエチルアセテート(150ml)で希釈し、水(100mL×2)で洗浄し、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、黄色油状生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.28g,収率:28%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 495 [M+1]+。
【0081】
ステップ7g:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(2-methyl-4-(methylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid(化合物14)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0206-14)(0.28g,0.57mmol,1.0当量)のジクロロメタン(10mL)溶液中にトリフルオロ酢酸(2mL)を徐々に添加し、反応液を室温で2時間反応させた。反応液をジクロロメタン(100mL)で希釈し、さらに水(100ml×2)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液をスピンドライし、残留物をメタノール(2ml)で再結晶させて、黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(140mg,収率:56.0%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 439[M+1]+;融点:187~190℃;1HNMR(DMSO,300MHz):δ12.95(s,1H),6.68-7.89(m,7H),2.64(s,3H),2.54(s,3H),2.23(s,6H),1.39(s,6H)。
【0082】
実施例8:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(2-methyl-4-(methylthio)benzo[d]oxazol-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物20)の製造(態様3のルートに従って製造)
【0083】
ステップ8a:1-(4-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)エタン-1-オン(1-(4-fluoro-2-hydroxy-3-nitrophenyl)ethan-1-one)(化合物0302-20)の製造:
0℃で、1-(4-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)エタン-1-オン(0301-20)(1.0g,6.49mmol,1.0当量)の82%硫酸溶液(9ml)中に70%硝酸(0.5ml,7.14mmol,1.1当量)を添加し、0℃で0.5時間反応させた。反応液を氷水(100ml)中に入れ、ジクロロメタンで抽出し(50ml×2)、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、淡黄色固体生成物としての1-(4-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)エタン-1-オン(0.36g,収率:28%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 200 [M+1]+。
【0084】
ステップ8b:1-(2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)-3-ニトロフェニル)エタン-1-オン(1-(2-hydroxy-4-(methylthio)-3-nitrophenyl)ethan-1-one)(化合物0303-20)の製造:
1-(4-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)エタン-1-オン(0302-20)(0.34g,1.71mmol,1.0当量)のジメチルスルホキシド溶液(8ml)中に20%のメチルメルカプタンナトリウム溶液(1.19g,3.42mmol,2.0当量)を添加し、室温で0.5時間反応させ、反応液を水(100ml)で希釈し、1M塩酸でpHを2となるよう調整し、エチルアセテート(100ml×1)で抽出し、さらに半飽和食塩水で洗浄し(100ml×2)、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=2:1)、黄色固体生成物としての1-(2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)-3-ニトロフェニル)エタン-1-オン(0.30g,収率:73%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 228 [M+1]+。
【0085】
ステップ8c:1-(3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1-(3-amino-2-hydroxy-4-(methylthio)phenyl)ethan-1-one)(化合物0304-20)の製造:
反応フラスコ中に1-(2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)-3-ニトロフェニル)エタン-1-オン(0303-20)(0.18g,0.8mmol,1.0当量)、亜鉛粉(0.52g,8.0mmol,10.0当量)、塩化アンモニウム(0.432g,8.0mmol,10.0当量)及びメタノール(15ml)を添加し、室温で0.5時間反応させた。反応液をエチルアセテート(100ml)で希釈し、ろ過し、スピンドライして、茶色固体生成物としての1-(3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-オン粗製品(0.158g,収率:100%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 198 [M+1]+。
【0086】
ステップ8d:1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)エタン-1-オン(1-(2-methyl-4-(methylthio)benzo[d]oxazol-7-yl)ethan-1-one)(化合物0305-20)の製造:
1-(3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(0304-20)(0.158g,0.8mmol,1.0当量)のトルエン溶液(20ml)中にオルト酢酸トリエチル(0.5ml,2.6mmol,3.3当量)を添加し、1時間加熱還流した。反応液中に1M塩酸(20ml)を添加し、スピンドライし、残留物をエチルアセテート(100ml)で希釈し、半飽和食塩水(100ml×1)で洗浄し、有機相を乾燥させ、ろ過し、スピンドライして、茶色固体生成物としての1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)エタン-1-オン(0.26g,収率:77%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 222 [M+1]+。
【0087】
ステップ8e:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(2-methyl-4-(methylthio)benzo[d]oxazol-7-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0306-20)の製造:
1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)エタン-1-オン(0305-20)(0.26g,1.2mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.195g,1.3mmol,1.1当量)のジオキサン溶液(10ml)中に濃硫酸(2ml)を徐々に添加し、反応させて室温で2日間撹拌した。反応液をエチルアセテート(100ml)で希釈し、半飽和食塩水で洗浄し(100ml×3)、有機相をスピンドライし、残留物を混合溶媒(石油エーテル:酢酸エチル=3:1,28ml)で5分間超音波処理し、ろ過し、石油エーテル(30ml)で洗浄し、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.27g,収率:64%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 354[M+1]+。
【0088】
ステップ8f:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(化合物0307-20)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0306-20)(0.27g,0.77mmol,1.0当量)のアセトニトリル(20mL)溶液中に炭酸カリウム(0.159g,1.15mmol,1.5当量)及び2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(0.256g,1.15mmol,1.5当量)を添加し、反応液を窒素ガスの保護で82℃に加熱して一晩還流した。反応液をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=3:1)、黄色油状生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.076g,収率:20%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 496[M+1]+。
【0089】
ステップ8g:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(2-methyl-4-(methylthio)benzo [d]oxazol-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物20)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0307-20)(0.076g,0.15mmol,1.0当量)のジクロロメタン(10mL)溶液中にトリフルオロ酢酸(2mL)を徐々に添加し、反応液を室温で一晩反応させた。反応液をジクロロメタン(50mL)で希釈し、さらに水(50ml×2)で洗浄し、有機相をスピンドライし、残留物を石油エーテル:酢酸エチル=2:1(2ml)で再結晶させて、黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(2-メチル-4-(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(42mg,収率:64%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 440[M+1]+;融点:186~189℃;1HNMR(DMSO,300MHz):δ12.97(s,1H),7.27-8.03(m,6H),2.71(s,3H),2.66(s,3H),2.23(s,6H),1.39(s,6H)。
【0090】
実施例9:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(7-(methylthio)benzofuran-4-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物27)の製造(態様4のルートに従って製造)
【0091】
ステップ9a:4-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)-1-フルオロベンゼン(4-bromo-2-(2,2-diethoxyethoxy)-1-fluorobenzene)(化合物0402-27)の製造:
5-ブロモ-2-フルオロフェノール(0401-27)(2.1g,10.9mmol,1.0当量)及び2-ブロモ-1,1-ジエトキシエタン(2.15mL,14.29mmol,1.3当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(3.03g,21.99mmol,2.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、95℃で一晩反応させた。反応液に水(100mL)を加えて希釈し、その後、エチルアセテート(40mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=50:1)、無色油状液体生成物としての4-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)-1-フルオロベンゼン(3.37g,収率:100%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 307[M+1]+。
【0092】
ステップ9b:4-ブロモ-7-フルオロベンゾフラン(4-bromo-7-fluorobenzofuran)(化合物0403-27)の製造:
反応フラスコ中に4-ブロモ-2-(2,2-ジエトキシエトキシ)-1-フルオロベンゼン(0402-27)(3.37g,10.97mmol,1.0当量)、ポリリン酸(11.12g,32.91mmol,3.0当量)及び1,2-ジクロロエタン(40mL)を添加し、83℃に加熱して3時間反応させた。反応液を室温に冷却し、その後、水(30mL×2)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル)、淡黄色固体生成物としての4-ブロモ-7-フルオロベンゾフラン(0.9g,収率:38%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 215[M+1]+。
【0093】
ステップ9c:1-(7-フルオロベンゾフラン-4-イル)エタン-1-オン(1-(7-fluorobenzofuran-4-yl)ethan-1-one)(化合物0404-27)の製造:
反応フラスコ中に4-ブロモ-7-フルオロベンゾフラン(0403-27)(0.805g,3.74mmol,1.0当量)、ビニルn-ブチルエーテル(2.18mL,16.85mmol,4.5当量)、酢酸パラジウム(42mg,0.187mmol,0.05当量)、1,3-ビス(トリフェニルホスフィノ)プロパン(0.154g,0.37mmol,0.10当量)、トリエチルアミン(1.56mL,11.22mmol,3.0当量)及びエチレングリコール(8mL)を添加し、その後、窒素ガスの保護で125℃に加熱して6時間反応させた。反応液を室温に冷却して、その後、水(30mL)を添加して希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、得られた油状物を1N希塩酸溶液(15mL)中に溶解し、室温で2時間撹拌した。反応液をエチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=30:1)、白色固体としての1-(7-フルオロベンゾフラン-4-イル)エタン-1-オン(0.57g,収率:86%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 179[M+1]+。
【0094】
ステップ9d:1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)エタン-1-オン(1-(7-(methylthio)benzofuran-4-yl)ethan-1-one)(化合物0405-27)の製造:
反応フラスコ中に1-(7-フルオロベンゾフラン-4-イル)エタン-1-オン(0404-27)(0.27g,1.52mmol,1.0当量)、メチルメルカプタンナトリウム(40%,0.53g,3.04mmol,2.0当量)及びジメチルスルホキシド(5ml)を添加し、室温で1時間反応させた。反応液を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、淡黄色固体としての1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)エタン-1-オン(0.29g,収率:93%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 207[M+1]+。
【0095】
ステップ9e:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(7-(methylthio)benzofuran-4-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0406-27)の製造:
1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)エタン-1-オン(0405-27)(290mg,1.41mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(210mg,1.41mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で3.5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.47g)を得た。
LCMS(ESI):m/z 339[M+1]+。
【0096】
ステップ9f:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(7-(methylthio)benzofuran-4-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0407-27)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0406-27)(0.47g,1.39mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(1.56mL,8.34mmol,6.0当量)をアセトニトリル(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.77g,5.56mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製して、淡黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(234mg,収率:35%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 481[M+1]+。
【0097】
ステップ9g:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(7-(methylthio)benzofuran-4-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物27)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0407-27)(234mg,0.487mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(8mL)中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下し、室温で1.5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、淡黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-4-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(160mg,収率:77%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 425[M+1]+;融点:162~165℃;1HNMR(DMSO-d6,500MHz):δ12.95(s,1H),8.26-8.21(m,2H),7.89(d,J=8.4Hz,1H),7.63(d,J=5.6Hz,1H),7.58-7.54(m,3H),7.32(d,J=8.0Hz,1H),2.70(s,3H),2.23(s,6H),1.40(s,6H)。
【0098】
実施例10:(E)-2-(4-(3-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(2,3-dihydrobenzo[b]thiophen-5-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物36)の製造(態様5のルートに従って製造)
【0099】
ステップ10a:ベンゾ[b]チオフェン1,1-ジオキシド(benzo[b]thiophene 1,1-dioxide)(化合物0502-36)の製造:
ベンゾチオフェン(0501-36)(2.0g,15mmol,1.0当量)のジクロロメタン溶液(20ml)に30%の過酸化水素溶液(6mL)及びギ酸(4mL)をそれぞれ添加し、反応させて室温で一晩撹拌した。炭酸水素ナトリウム溶液(100ml)を添加し、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出し、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液をスピンドライし、白色固体生成物としてのベンゾ[b]チオフェン1,1-ジオキシド(4.0g,収率:99%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 167 [M+1]+。
【0100】
ステップ10b:2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン1,1-ジオキシド(2,3-dihydrobenzo[b]thiophene 1,1-dioxide)(化合物0503-36)の製造:
ベンゾ[b]チオフェン1,1-ジオキシド(0502-36)(4.0g,22.5mmol)のメタノール(80ml)及びエチルアセテート(80ml)溶液中にパラジウム炭素(1.0g)を添加して水素ガスを導入し、室温で一晩撹拌し、反応液をろ過し、スピンドライして、白色固体生成物としての2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン1,1-ジオキシド粗生成物(3.80g,収率:99%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 169 [M+1]+。
【0101】
ステップ10c:2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン(2,3-dihydrobenzo[b]thiophene)(化合物0504-36)の製造:
0℃で、水素化アルミニウムリチウム(3.8g,100mmol,4.5当量)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液中にベンゾ[b]チオフェン1,1-ジオキシド(0503-36)(3.8g,23mmol,1.0当量)のテトラヒドロフラン溶液(50mL)を滴下し、反応液を室温に戻して一晩放置した。反応液を0℃に冷却し、それぞれ水(3.8ml)、15%水酸化ナトリウム溶液(12ml)及び水(3.8ml)を徐々に添加し、0.5時間撹拌し、溶液をろ過し、ろ液をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=20:1)、無色油状生成物としての2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン(0.91g,収率:29%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 137 [M+1]+。
【0102】
ステップ10d:1-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)エタン-1-オン(1-(2,3-dihydrobenzo[b]thiophen-5-yl)ethan-1-one)(化合物0505-36)の製造:
0℃で2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン(0504-36)(0.78g,6mmol,1.0当量)と塩化アセチル(0.94g,10mmol,2.0当量)のジクロロメタン(40mL)溶液中に三塩化アルミニウム(0.96g,7.2mmol,1.2当量)を添加し、反応液を0℃で撹拌しながら0.5時間反応させた。1N塩酸(20ml)を加え、30分間撹拌し、両相を分層し、水相をジクロロメタンで抽出して(50ml×2)、有機相を合併してスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、黄色油状生成物としての1-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)エタン-1-オン(0.99g,収率:79%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 179 [M+1]+。
【0103】
ステップ10e:(E)-1-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-1-(2,3-dihydrobenzo[b]thiophen-5-yl)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)prop-2-en-1-one)(化合物0506-36)の製造:
1-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)エタン-1-オン(0505-36)(0.81g,4.6mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.69g,4.6mmol,1.0当量)のエタノール溶液(20ml)中に濃硫酸(4ml)を徐々に添加し、反応させて室温で一晩撹拌した。反応液をエチルアセテート(150ml)で希釈し、半飽和食塩水で洗浄し(100ml×3)、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=6:1)、黄色固体生成物としての(E)-1-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0.45g,収率:26%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 311 [M+1]+。
【0104】
ステップ10f:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(2,3-dihydrobenzo[b]thiophen-5-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0507-36)の製造:
(E)-1-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0506-36)(0.45g,1.5mmol,1.0当量)のアセトニトリル(30mL)溶液中に炭酸カリウム(1.04g,7.5mmol,5.0当量)及び2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(1.67g,7.5mmol,5.0当量)を添加し、反応液を窒素ガスの保護で82℃に加熱して一晩還流した。反応液をスピンドライし、残留物をエチルアセテート(100ml)で希釈し、水(100mL×2)で洗浄し、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=20:1)、黄色油状生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.18g,収率:27%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 453 [M+1]+。
【0105】
ステップ10g:(E)-2-(4-(3-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(2,3-dihydrobenzo[b]thiophen-5-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物36)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0507-36)(0.18g,0.40mmol,1.0当量)のジクロロメタン(12mL)溶液中にトリフルオロ酢酸(2mL)を徐々に添加し、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を水(100mL)中に入れて、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出し、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:ジクロロメタン:メタノール:ギ酸=300:3:0.5)、黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(150mg,収率:95.0%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 397[M+1]+;融点:157~160℃;1HNMR(DMSO,500MHz):δ12.57(s,1H),7.40-8.01(m,7H),3.44-3.46(t,2H,J=7.5Hz),3.33-3.37(t,2H,J=7.5Hz),2.22(s,6H),1.39(s,6H)。
【0106】
実施例11:(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(benzo[b]thiophen-5-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物38)の製造(態様6のルートに従って製造)
【0107】
ステップ11a:ベンゾ[b]チオフェン-5-カルボニトリル(benzo[b]thiophene-5-carbonitrile)(化合物0602-38)の製造:
反応フラスコ中に5-ブロモベンゾ[b]チオフェン(0601-38)(2.13g,10mmol,1.0当量)、シアン化亜鉛(2.34g,20mmol,2.0当量)、テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム(1.16g,1mmol,0.1当量)及びジメチルホルムアミド(16ml)を添加し、反応させて一晩還流撹拌した。反応液をエチルアセテート(200ml)で希釈し、半飽和食塩水(100ml×3)で洗浄し、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、白色固体生成物としてのベンゾ[b]チオフェン-5-カルボニトリル(1.57g,収率:99%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 160 [M+1]+。
【0108】
ステップ11b:1-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)エタン-1-オン(1-(benzo[b]thiophen-5-yl)ethan-1-one)(化合物0603-38)の製造:
0℃でベンゾ[b]チオフェン-5-カルボニトリル(0602-38)(1.41g,8.9mmol,1.0当量)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液中に3Mメチルマグネシウムブロマイド(10.7mmol,1.2当量)を添加し、室温に戻して一晩撹拌し、飽和塩化アンモニウム溶液(100ml)を添加し、ジクロロメタンで抽出し(100ml×2)、有機相を合併してスピンドライし、残留物をジオキサン(30ml)中に溶解し、10%硫酸(30ml)を添加し、一晩加熱還流した。反応液を室温に冷却し、ジクロロメタンで抽出し(100ml×2)、有機相を合併してスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、白色固体生成物としての1-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)エタン-1-オン(0.99g,収率:63%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 177[M+1]+。
【0109】
ステップ11c:(E)-1-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-1-(benzo[b]thiophen-5-yl)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)prop-2-en-1-one)(化合物0604-38)の製造:
1-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)エタン-1-オン(0603-38)(0.81g,4.6mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.69g,4.6mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(20ml)中に濃硫酸(4ml)を徐々に添加し、反応させて50℃に加熱して一晩撹拌した。反応液をエチルアセテート(100ml)で希釈し、半飽和食塩水で洗浄し(100ml×3)、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色固体生成物としての(E)-1-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0.22g,収率:16%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 309 [M+1]+。
【0110】
ステップ11d:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(benzo[b]thiophen-5-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0605-38)の製造:
(E)-1-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0604-38)(0.22g,0.72mmol,1.0当量)のアセトニトリル(20mL)溶液中に炭酸カリウム(0.497g,3.6mmol,5.0当量)及び2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(0.796g,3.6mmol,5.0当量)を添加し、反応液を窒素ガスの保護で82℃に加熱して一晩還流した。反応液をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、黄色油状生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.11g,収率:34%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 451 [M+1]+。
【0111】
ステップ11e:(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(benzo[b]thiophen-5-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物38)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0605-38)(0.11g,0.24mmol,1.0当量)のジクロロメタン(20mL)溶液中にトリフルオロ酢酸(1mL)を徐々に添加し、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を水(100mL)中に入れて、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出し、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:ジクロロメタン:メタノール:ギ酸=300:3:0.5)、黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(100mg,収率:99.0%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 395[M+1]+;融点:150~152℃;1HNMR(DMSO,500MHz):δ12.92(s,1H),8.78(d,1H,J=3Hz),8.20(d,1H,J=8.7Hz),8.10(dd,1H,J1=8.7Hz,J2=1.5Hz),7.97(m,2H),7.70(m,4H),2.23(s,6H),1.40(s,6H)。
【0112】
実施例12:(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(benzo[d]thiazol-5-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物39)の製造(態様6のルートに従って製造)
【0113】
ステップ12a:(E)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-1-(benzo[d]thiazol-5-yl)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)prop-2-en-1-one)(化合物0604-39)の製造:
1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エタン-1-オン(0603-39)(0.23g,1.30mmol,1.0当量)のエタノール(10mL)と1,4-ジオキサン(2mL)の混合溶液中に4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.21g,1.43mmol,1.1当量)を添加し、さらに98%硫酸(3mL)を滴下し、反応液を室温で一晩反応させた。エタノール(8mL)を追加し、引き続いて室温で5時間反応させた。4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.10g,0.65mmol,0.5当量)及び98%硫酸(2mL)を追加し、反応液を室温で一晩撹拌した。残りの反応液をエチルアセテート(100mL)で希釈し、水(100mL×2)で洗浄し、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=4:1→ジクロロメタン:メタノール=40:1)、黄色固体生成物としての((E)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0.35g,収率:80.7%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 310 [M+1]+。
【0114】
ステップ12b:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(benzo[d]thiazol-5-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0605-39)の製造:
((E)-1-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0604-39)(0.30g,0.97mmol,1.0当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)溶液中に炭酸カリウム(0.54g,3.38mmol,4.0当量)及び2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(1.30g,5.82mmol,6.0当量)を添加し、反応液を窒素ガスの保護で82℃に加熱して0.75日間還流した。反応液をエチルアセテート(300mL)で希釈し、半飽和食塩水(300mL×3)で洗浄し、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=4:1)、淡黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.24g,収率:47.1%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 452 [M+1]+。
【0115】
ステップ12c:(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(benzo[d]thiazol-5-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物39)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0605-39)(0.24g,0.53mmol,1.0当量)のジクロロメタン(12mL)溶液中にトリフルオロ酢酸(3mL)を徐々に添加し、反応液を室温で3時間撹拌した。反応液を水(100mL)中に入れて、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出し、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液をスピンドライし、残留物をメタノールで一回スピンして、黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(210mg,収率:100%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 396 [M+1]+;融点:170~172℃;1HNMR(DMSO,500MHz):δ12.94(s,1H),9.56(s,1H),8.98(s,1H),8.35-8.38(d,1H,J=11Hz),8.20-8.23(dd,1H,J1=10.5Hz,J2=1.5Hz),8.02-8.06(d,1H,J=19Hz),7.69-7.73(d,1H,J=19Hz),7.65(s,2H),2.24(s,6H),1.40(s,6H)。
【0116】
実施例13:(E)-2-(4-(3-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-methoxybenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物43)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0117】
ステップ13a:1-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-methoxybenzofuran-2-yl)ethan-1-one)(化合物0706-43)の製造:
2-ヒドロキシ-4-メトキシベンズアルデヒド(0701-43)(0.3g,1.97mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(0.17mL,1.97mmol,1.0当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(6mL)中に溶解し、その後、炭酸セシウム(0.96g,2.96mmol,1.5当量)を添加した。窒素ガスで3回置換した後、60℃で一晩反応させた。反応液に水(50mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=6:1)、白色固体生成物としての1-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0.308g,収率:82%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 191[M+1]+。
【0118】
ステップ13b:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(6-methoxybenzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0707-43)の製造:
1-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0706-43)(200mg,1.053mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(158mg,1.053mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、黄色固体製品としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(339mg)を得た。
LCMS(ESI):m/z 323[M+1]+。
【0119】
ステップ13c:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(6-methoxybenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0708-43)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0707-43)(339mg,1.053mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(1.15mL,6.32mmol,6.0当量)をアセトニトリル(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.58g,4.21mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=8:1)で精製して、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(158mg,収率:28%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 465[M+1]+。
【0120】
ステップ13d:(E)-2-(4-(3-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-methoxybenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物43)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0708-43)(158mg,0.341mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(8ml)中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下し、室温で1.5時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(87mg,収率:63%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 409[M+1]+;融点:177~179℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.94(s,1H),8.23(s,1H),7.76-7.64(m,3H),7.57(s,2H),7.35(d,J=1.6Hz,1H),7.04-7.01(m,1H),3.87(s,3H),2.23(s,6H),1.40(s,6H)。
【0121】
実施例14:(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物49)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0122】
ステップ14a:1-(ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(化合物0706-49)の製造:
2-ヒドロキシベンズアルデヒド(0701-49)(0.36g,2.95mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(0.24mL,2.95mmol,1.0当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(6mL)中に溶解し、その後、炭酸セシウム(1.25g,3.84mmol,1.5当量)を添加した。窒素ガスで反応系における空気を3回置換した後、60℃で一晩反応させた。反応液に水(50mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、白色固体生成物としての1-(ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0.356g,収率:75%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 161[M+1]+。
【0123】
ステップ14b:(E)-1-(ベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-1-(benzofuran-2-yl)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)prop-2-en-1-one)(化合物0707-49)の製造:
1-(ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0706-49)(200mg,1.25mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(188mg,1.25mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、黄色固体生成物としての(E)-1-(ベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(365mg)を得た。
LCMS(ESI):m/z 293[M+1]+。
【0124】
ステップ14c:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0708-49)の製造:
(E)-1-(ベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0707-49)(365mg,1.25mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(1.37mL,7.5mmol,6.0当量)をアセトニトリル(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.69g,5.0mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製して、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(163mg,収率:30%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 435[M+1]+。
【0125】
ステップ14d:(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methyl propanoic acid)(化合物49)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0708-49)(163mg,0.375mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(8ml)中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下し、室温で1.5時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(91mg,収率:64%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 379[M+1]+,融点:157~160℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.95(s,1H),8.29(s,1H),7.88(d,J=8.0Hz,1H),7.80-7.69(m,3H),7.59-7.56(m,3H),7.42-7.39(m,1H),2.24(s,6H),1.40(s,6H)。
【0126】
実施例15:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物50)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0127】
ステップ15a:1-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-methylbenzofuran-2-yl)ethan-1-one)(化合物0706-50)の製造:
2-ヒドロキシ-4-メチルベンズアルデヒド(0701-50)(0.3g,2.20mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(0.18mL,2.20mmol,1.0当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(6mL)中に溶解し、その後、炭酸セシウム(1.08g,3.31mmol,1.5当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、60℃で一晩反応させた。反応液に水(50mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、白色固体生成物としての1-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0.305g,収率:80%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 175[M+1]+。
【0128】
ステップ15b:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(6-methylbenzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0707-50)の製造:
1-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0706-50)(200mg,1.15mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(172mg,1.15mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(352mg)を得た。
LCMS(ESI):m/z 307[M+1]+。
【0129】
ステップ15c:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物008-50)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0707-50)(352mg,1.15mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(1.26mL,6.9mmol,6.0当量)をアセトニトリル(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.63g,4.6mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)で精製して、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(175mg,収率:34%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 449[M+1]+。
【0130】
ステップ15d:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物50)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0708-50)(175mg,0.391mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(8ml)中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下し、室温で1.5時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(89mg,収率:58%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 393[M+1]+;融点:180~182℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.96(s,1H),8.25(s,1H),7.77-7.57(m,3H),7.57(d,J=6.8Hz,3H),7.24(d,J=8.0Hz,1H),2.49(s,3H),2.24(s,6H),1.40(s,6H)。
【0131】
実施例16:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物51)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0132】
ステップ16a:エチル6-ブロモベンゾフラン-2-カルボキシレート(ethyl 6-bromobenzofuran-2-carboxylate)(化合物 0702-51)の製造:
フラスコ中に4-ブロモ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド(0701-51)(2.5g,12.44mmol,1.0当量)、炭酸カリウム(6.86g,49.75mmol,4.0当量)及びブロモ酢酸エチル(4.13mL,37.32mmol,3.0当量)を添加し、その後、130℃で4.5時間反応させた。反応液を室温に冷却して水(50mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(40mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=30:1)、白色固体生成物としてのエチル6-ブロモベンゾフラン-2-カルボキシレート(1.09g,収率:33%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 269[M+1]+。
【0133】
ステップ16b:6-ブロモベンゾフラン-2-カルボン酸(6-bromobenzofuran-2-carboxylic acid)(化合物 0703-51)の製造:
反応フラスコ中にエチル6-ブロモベンゾフラン-2-カルボキシレート(0702-51)(1.09g,4.05mmol,1.0当量)、水酸化ナトリウム(0.65g,16.21mmol,4.0当量)、テトラヒドロフラン(12mL)及び水(10mL)を添加し、45℃で2時間撹拌した。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、1N希塩酸溶液を滴下してpHが5となるよう調節し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、黄色固体生成物としての6-ブロモベンゾフラン-2-カルボン酸(0.89g,収率:91%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 241[M+1]+。
【0134】
ステップ16c:6-ブロモ-N-メトキシ-N-メチルベンゾフラン-2-カルボキサミド(6-bromo-N-methoxy-N-methylbenzofuran-2-carboxamide)(化合物0704-51)の製造:
(6-ブロモベンゾフラン-2-カルボン酸(0703-51)(0.89g,3.69mmol,1.0当量)、N,O-ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(0.47g,4.80mmol,1.3当量)、HATU(1.68g,4.43mmol,1.2当量)及びトリエチルアミン(1.28mL,9.23mmol,2.5当量)をジクロロメタン(20mL)に溶解し、その後、室温で1時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、白色固体生成物としての6-ブロモ-N-メトキシ-N-メチルベンゾフラン-2-カルボキサミド(1.07g,収率:100%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 284[M+1]+。
【0135】
ステップ16d:1-(6-ブロモベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-bromobenzofuran-2-yl)ethan-1-one)(化合物0705-51)の製造:
6-ブロモ-N-メトキシ-N-メチルベンゾフラン-2-カルボキサミド(0704-51)(1.05g,3.70mmol,1.0当量)を乾燥したテトラヒドロフラン(15mL)中に溶解して氷水浴中で0℃に冷却した。メチルマグネシウムブロマイド(3Mエチルエーテル溶液,2.46mL,7.39mmol,2.0当量)を1滴ずつ徐々に滴下した。反応液を室温まで上昇させて1時間継続して反応させた。飽和塩化アンモニウム溶液(30mL)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、白色固体生成物としての1-(6-ブロモベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0.81g,収率:92%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 239[M+1]+。
【0136】
ステップ16e:1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)ethan-1-one)(化合物0706-51)の製造:
フラスコ中に1-(6-ブロモベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0705-51)(0.75g,3.14mmol,1.0当量)、ジメチルジスルフィド(1.11mL,12.56mmol,4.0当量)、銅粉(1.69g,26.67mmol,8.5当量)及びN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)を添加し、その後、窒素ガスの保護で140℃に加熱して24時間反応させた。反応液を室温に冷却して水(50mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(40mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=30:1)、淡黄色固体生成物としての1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0.142g,収率:22%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 207[M+1]+。
【0137】
ステップ16f:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(0707-51)の製造:
1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0706-51)(50mg,0.243mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(37mg,0.243mmol,1.0当量)のエタノール溶液(4mL)中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下し、室温で3.5時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(82mg)を得た。
LCMS(ESI):m/z 339[M+1]+。
【0138】
ステップ16g:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0708-51)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0707-51)(82mg,0.243mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.27mL,1.458mmol,6.0当量)をアセトニトリル(6mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.134g,0.972mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で24時間反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製して、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(35mg,収率:30%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 481[M+1]+。
【0139】
ステップ16h:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物51)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0708-51)(35mg,0.073mmol,1.0当量)のジオキサン(5ml)溶液中に濃硫酸(0.5mL)を徐々に滴下し、室温で1.5時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(25mg,収率:81%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 425[M+1]+;融点:180~182℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.96(s,1H),8.24(s,1H),7.78-7.64(m,4H),7.58(s,2H),7.30-7.27(m,1H),2.59(s,3H),2.23(s,6H),1.40(s,6H)。
【0140】
実施例17:(E)-2-メチル-2-(4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオン酸((E)-2-methyl-2-(4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)propanoic acid)(化合物56)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0141】
ステップ17a:(E)-3-(4-ヒドロキシフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxyphenyl)-1-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0707-56)の製造:
1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0706-51)(95mg,0.461mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシベンズアルデヒド(56mg,0.461mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で一晩反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(143mg)を得た。
LCMS(ESI):m/z 311[M+1]+。
【0142】
ステップ17b:tert-ブチル(E)-2-メチル-2-(4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオネート(tert-butyl(E)-2-methyl-2-(4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)propanoate)(化合物0708-56)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0707-56)(143mg,0.461mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.42mL,2.306mmol,5.0当量)をアセトニトリル(8mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.25g,1.844mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製して、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-メチル-2-(4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオネート(98mg,収率:47%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 453[M+1]+。
【0143】
ステップ17c:(E)-2-メチル-2-(4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオン酸((E)-2-methyl-2-(4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)propanoic acid)(化合物56)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-メチル-2-(4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオネート(0708-56)(98mg,0.217mmol,1.0当量)のジオキサン(8mL)溶液中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下し、室温で2時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、黄色固体生成物としての(E)-2-メチル-2-(4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)プロピオン酸(70mg,収率:81%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 397[M+1]+;融点:218~220℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ13.24(s,1H),8.21(s,1H),7.84-7.74(m,5H),7.63(s,1H),7.30-7.27(m,1H),6.88(d,J=8.4Hz,2H),2.59(s,3H),1.58(s,6H)。
【0144】
実施例18:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)酢酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)acetic acid)(化合物57)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0145】
ステップ18a:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)アセテート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)acetate)(化合物0708-57)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0707-51)(112mg,0.331mmol,1.0当量)及びtert-ブチルブロモアセテート(0.21mL,1.325mmol,6.0当量)をアセトニトリル(8mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.183g,1.325mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製して、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)アセテート(60mg,収率:40%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 453[M+1]+であった。
【0146】
ステップ18b:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)酢酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)acetic acid)(化合物57)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)アセテート(0708-57)(60mg,0.133mmol,1.0当量)のジオキサン(5ml)溶液中に濃硫酸(0.5mL)を徐々に滴下し、室温で1.5時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、黄色固体としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)酢酸(30mg,収率:57%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 397[M+1]+;融点:220~223℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.96(s,1H),8.25(s,1H),7.79-7.70(m,3H),7.66-7.59(m,3H),7.30-7.28(m,1H),4.45(s,2H),2.59(s,3H),2.30(s,6H)。
【0147】
実施例19:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(7-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物58)の製造(態様8のルートに従って製造)
【0148】
ステップ19a:1-(7-ブロモベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(7-bromobenzofuran-2-yl)ethan-1-one)(化合物0802-58)の製造:
3-ブロモ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド(0801-58)(2.39g,11.9mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(1.63g,11.9mmol,1.0当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中に溶解し、その後、炭酸セシウム(5.82g,17.85mmol,1.2当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、60℃で一晩反応させた。反応液に水(50mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、白色固体生成物としての1-(7-ブロモベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1.37g,収率:40%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 239[M+1]+。
【0149】
ステップ19b:1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(7-(methylthio)benzofuran-2-yl)ethan-1-one)(化合物0803-58)の製造:
フラスコ中に1-(7-ブロモベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0802-58)(1.27g,5.31mmol,1.0当量)、トリエチレンジアミン(1.19g,10.62mmol,2.0当量)、ヨウ化第一銅(1.01g,5.31mmol,1.0当量)及びジメチルスルホキシド(20mL))を添加し、その後、窒素ガスの保護で170℃に加熱して一晩反応させた。反応液を室温に冷却して水(50mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=30:1)、淡黄色固体生成物としての1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0.35g,収率:30%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 207[M+1]+。
【0150】
ステップ19c:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(7-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0804-58)の製造:
1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0803-58)(350mg,1.70mmol,1.0当量)、4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(255mg,1.70mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(380mg,収率:66%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 339[M+1]+。
【0151】
ステップ19d:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(7-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0805-58)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0804-58)(380mg,1.124mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(1.25mL,6.75mmol,6.0当量)をアセトニトリル(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.62g,4.50mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製して、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(83mg,収率:15%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 481[M+1]+。
【0152】
ステップ19e:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(7-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物58)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0805-58)(83mg,0.173mmol,1.0当量)のジオキサン(5ml)溶液中に濃硫酸(0.5mL)を徐々に滴下し、室温で2時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(7-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(70mg,収率:95%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 425[M+1]+;融点:151~154℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.97(s,1H),8.34(s,1H),7.78-7.68(m,3H),7.60(s,2H),7.46-7.38(m,2H),2.63(s,3H),2.24(s,6H),1.40(s,6H)。
【0153】
実施例20:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(4-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物60)の製造(態様9のルートに従って製造)
【0154】
ステップ20a:1-(4-ブロモベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(4-bromobenzofuran-2-yl)ethan-1-one)(化合物0902-60)の製造:
2-ブロモ-6-ヒドロキシベンズアルデヒド(0901-60)(2.39g,11.9mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(1.63g,11.9mmol,1.0当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中に溶解し、その後、炭酸セシウム(5.82g,17.85mmol,1.2当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、60℃で一晩反応させた。反応液に水(50mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、白色固体生成物としての1-(4-ブロモベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1.44g,収率:42%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 239[M+1]+。
【0155】
ステップ20b:1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(4-(methylthio)benzofuran-2-yl)ethan-1-one(化合物0903-60)の製造:
フラスコ中に1-(4-ブロモベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0902-60)(1.22g,5.10mmol,1.0当量)、ジメチルジスルフィド(2.26mL,25.5mmol,5.0当量)、銅粉(2.76g,43.38mmol,8.5当量)及びN,N-ジメチルホルムアミド(20mL))を添加し、その後、窒素ガスの保護で140℃に加熱して一晩反応させた。反応液を室温に冷却して水(50mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=30:1)、淡黄色固体生成物としての1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0.148g,収率:14%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 207[M+1]+。
【0156】
ステップ20c:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(4-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0904-60)の製造:
1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0903-60)(148mg,0.718mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(108mg,0.718mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、黄色固体としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(217mg,収率:89%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 339[M+1]+。
【0157】
ステップ20d:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(4-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0905-60)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0904-60)(217mg,0.642mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.71mL,3.85mmol,6.0当量)をアセトニトリル(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.35g,2.568mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製して、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(98mg,収率:32%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 481[M+1]+。
【0158】
ステップ20e:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(4-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物60)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0905-60)(98mg,0.204mmol,1.0当量)のジオキサン(5ml)溶液中に濃硫酸(0.5mL)を徐々に滴下し、室温で1.5時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(4-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(63mg,収率:73%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 425[M+1]+;融点:196~198℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.96(s,1H),8.36(s,1H),7.87(d,J=15.6Hz,1H),7.70(d,J=15.6Hz,1H),7.62(s,2H),7.56-7.52(m,2H),7.26-7.22(m,1H),2.65(s,3H),2.24(s,6H),1.40(s,6H)。
【0159】
実施例21:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物62)の製造(態様10のルートに従って製造)
【0160】
ステップ21a:1-(2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1-(2-hydroxy-4-(methylthio)phenyl)ethan-1-one)(化合物1002-62)の製造:
1-(4-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)エタン-1-オン(1001-62)(2.3g,14.92mmol,1.0当量)の水溶液(3ml)中に20%のメチルメルカプタンナトリウム水溶液(30ml)を添加し、100℃で一晩還流し、反応液を水(150ml)で希釈し、希塩酸でpHを5~6となるよう調整し、エチルアセテート(80ml×2)で抽出し、さらに半飽和食塩水で洗浄し(50ml×2)、有機相をスピンドライして、淡黄色油状生成物としての1-(2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-オン粗製品(2.69g,収率:98.9%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 183 [M+1]+。
【0161】
ステップ21b:1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)ethan-1-one)(化合物1003-62)の製造:
反応フラスコ中に1-(2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1002-62)(890mg,4.88mmol,1.0当量)及びDMF(40ml)を添加し、その後、炭酸セシウム(4.77g,14.64mmol,3.0当量)及びブロモアセトン(803mg,5.86mmol,1.2当量)を添加した。80℃で一晩反応させた。室温に冷却し、反応液を水(200ml)中に入れて、エチルアセテート(100ml×2)で抽出し、飽和食塩水で3回以上洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、スピンドライし、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、白色固体生成物としての1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(251mg,収率:25.1%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 221 [M+1]+。
【0162】
ステップ21c:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(化合物1004-62)の製造:
1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1003-62)(0.22g,1.0mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.165g,1.1mmol,1.1当量)の無水エタノール(20ml)溶液中に濃硫酸(4ml)を徐々に添加し、反応させて室温で1日間撹拌した。反応液を氷水中に入れて、ジクロロメタン(100ml×2)で抽出し、半飽和食塩水で洗浄し(100ml×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機相をスピンドライして、黄色液体生成物としての((E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン粗製品(0.334g,収率:94.7%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 353[M+1]+。
【0163】
ステップ21d:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物1005-62)の製造:
((E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(1004-62)(0.334g,0.95mmol,1.0当量)のDMF(30mL)溶液中に炭酸カリウム(0.393g,2.85mmol,3.0当量)及び3つのバッチに分けた2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(2.11g,9.5mmol,10.0当量)を添加し、反応液を窒素ガスの保護で100℃に加熱して一晩反応させた。反応液を室温に冷却し、水中に入れて、エチルアセテート(100ml×2)で抽出し、有機相を合併し、食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=3:1)、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.246g,収率:52.3%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 495[M+1]+。
【0164】
ステップ21e:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物62)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1005-62)(0.246g,0.497mmol,1.0当量)のジクロロメタン(25mL)溶液中にトリフルオロ酢酸(2.5mL)を徐々に添加し、反応液を室温で一晩反応させた。反応液をジクロロメタン(75mL)で希釈し、さらに水(50ml×2)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧スピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:ジクロロメタン:メタノール=20:1)、オレンジ色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(127mg,収率:58.3%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 439[M+1]+;融点:193~196℃;1HNMR(DMSO,300MHz):δ12.96(s,1H),7.26-7.75(m,7H),2.60(s,3H),2.58(s,3H),2.23(s,6H),1.39(s,6H)。
【0165】
実施例22:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)benzo[b]thiophen-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物81)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0166】
ステップ22a:1-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-(methylthio)benzo[b]thiophen-2-yl)ethan-1-one)(化合物0706-81)の製造:
フラスコ中に2,4-ジメチルチオベンズアルデヒド(0701-81)(0.5g,2.53mmol,1.0当量)、ブロモアセトン(0.53mL,6.33mmol,2.5当量)、水酸化バリウム(0.78g,4.55mmol,1.8当量)及びジオキサン(10mL)を添加し、その後、92℃で20時間反応させた。反応液を室温に冷却して水(50mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、淡黄色固体生成物としての1-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)エタン-1-オン(0.44g,収率:78%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 223[M+1]+。
【0167】
ステップ22b:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(6-(methylthio)benzo[b]thiophen-2-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0707-81)の製造:
1-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)エタン-1-オン(0706-81)(250mg,1.126mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(169mg,1.126mmol,1.0当量)のエタノール(8mL)溶液中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で4時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.291g,収率:73%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 355[M+1]+。
【0168】
ステップ22c:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)benzo[b]thiophen-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0708-81)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0707-81)(291mg,0.822mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.91mL,4.93mmol,6.0当量)をアセトニトリル(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.45g,3.29mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、83℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製して、淡黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(183mg,収率:45%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 497[M+1]+。
【0169】
ステップ22d:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)benzo[b]thiophen-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物81)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0708-81)(183mg,0.369mmol,1.0当量)のジオキサン(5ml)溶液中に濃硫酸(0.5mL)を徐々に滴下し、室温で1.5時間反応させた。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、淡黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(130mg,収率:80%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 441[M+1]+;融点:203~205℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.98(s,1H),8.67(s,1H),7.94-7.87(m,3H),7.64(d,J=15.6Hz,1H),7.60(s,2H),7.39-7.37(m,1H),2.59(s,3H),2.24(s,6H),1.40(s,6H)。
【0170】
実施例23:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-1H-インドール-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)-1H-indol-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物88)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0171】
ステップ23a:1-(6-(メチルチオ)-1H-インドール-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-(methylthio)-1H-indol-2-yl)ethan-1-one)(化合物0706-88)の製造:
2-トリフルオロアセチルアミノ-4-メチルチオベンズアルデヒド(0701-88)(1.4g,5.32mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(0.89mL,10.64mmol,2.0当量)をジメチルスルホキシド(15mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(1.47g,10.64mmol,2.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、60℃で一晩反応させた。反応液に水(50mL)を添加して希釈し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、淡黄色固体生成物としての1-(6-(メチルチオ)-1H-インドール-2-イル)エタン-1-オン(0.56g,収率:51%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 206[M+1]+。
【0172】
ステップ23b:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-1H-インドール-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)-1H-indol-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(0708-88)の製造:
反応フラスコ中に1-(6-(メチルチオ)-1H-インドール-2-イル)エタン-1-オン(0706-88)(81mg,0.394mmol,1.0当量)、tert-ブチル2-(4-ホルミル-2,2-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(115mg,0.394mmol,1.0当量)、水酸化ナトリウム(0.205g,5.122mmol,13.0当量)、エタノール(10mL)及び水(5mL)を添加し、30℃で一晩撹拌した。反応液に水(20mL)を添加して希釈し、1N希塩酸溶液を添加してpHを5となるよう調節し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法(ジクロロメタン:メタノール=100:1)で精製して、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-1H-インドール-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.139g,収率:74%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 480[M+1]+。
【0173】
ステップ23c:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-1H-インドール-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)-1H-indol-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物88)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-1H-インドール-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0708-88)(0.139g,0.290mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(5mL)中に濃硫酸(0.5mL)を徐々に滴下し、室温で1.5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、2N水酸化ナトリウム溶液を滴下してpHを5となるよう調節し、その後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(ジクロロメタン:メタノール=15:1)、黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-1H-インドール-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(60mg,収率:49%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 424[M+1]+,融点:184~186℃;1HNMR(DMSO-d6,400MHz):δ12.95(s,1H),11.80(s,1H),7.80-7.73(m,2H),7.66-7.58(m,4H),7.28(s,1H),7.04-7.02(m,1H),2.53(s,3H),2.23(s,6H),1.40(s,6H)。
【0174】
実施例24:(E)-2-(4-(3-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(4-(ethylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物6)の製造(態様1のルートに従って製造)
【0175】
ステップ24a:1-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(1-(4-(ethylthio)benzofuran-7-yl)ethan-1-one)(化合物0105-6)の製造:
水酸化ナトリウム(101mg,2.525mmol,2.5当量)を水(1.5ml)に溶解し、エチルメルカプタン(126mg,2.02mmol,2.0当量)を添加して、10min撹拌し、1-(4-フルオロベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0104-2)(180mg,1.01mmol,1.0当量)のDMSO(10ml)溶液を添加し、反応液を室温で一晩反応させた。反応終了後に反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、生成物としての1-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(119mg,収率:54%)を得た。
【0176】
ステップ24b:(E)-1-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-1-(4-(ethylthio)benzofuran-7-yl)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)prop-2-en-1-one)(化合物0106-6)の製造:
1-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0105-6)(119mg,0.58mmol,1.0当量)をジオキサン(6mL)中に溶解し、4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(105mg,0.696mmol,1.28当量)を添加し、撹拌しながら濃硫酸(1mL)を添加し、室温で一晩反応させた。反応終了後に反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色固体生成物としての(E)-1-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(140mg,収率:69%)を得た。
【0177】
ステップ24c:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(4-(ethylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0107-6)の製造:
((E)-1-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0106-6)(0.26g,0.397mmol,1.0当量)をアセトニトリル(30ml)中に溶解し、炭酸カリウム(548mg,3.97mmol,10.0当量)、tert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(886mg,3.97mmol,10.0当量)を添加し、窒素ガスで丸底フラスコ内の空気を3回置換し、その後、91℃で20時間反応させた。反応終了後に濃縮し、その後、反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(91mg,収率:46%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 495[M+1]+。
【0178】
ステップ24d:(E)-2-(4-(3-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(4-(ethylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物6)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0107-6)(78mg,0.158mmol,1.0当量)をDCM(8ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1.5ml)を添加し、一晩撹拌した。反応終了後に水(100ml×3)を添加して洗浄し、ジクロロメタン(100ml)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(4-(エチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(45mg,収率:65%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 439[M+1]+であった;融点:102~105℃;1HNMR(DMSO-d6,300MHz):δ12.95(s,1H),7.05-8.22(m,8H),3.24(q,J=6.0HZ,2H),2.23(s,6H),1.40(s,6H),1.36(t,J=6.0HZ,3H)。
【0179】
実施例25:(E)-2-(4-(3-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(4-(isobutylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物9)の製造(態様1のルートに従って製造)
【0180】
ステップ25a:1-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(1-(4-(isobutylthio)benzofuran-7-yl)ethan-1-one)(化合物0105-9)の製造:
水酸化ナトリウム(99mg,2.475mmol,2.5当量)を水(1.5ml)に溶解し、イソブチルメルカプタン(179mg,1.98mmol,2.0当量)を添加し、10min撹拌し、1-(4-フルオロベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0104-2)(176mg,0.99mmol,1.0当量)のDMSO(8ml)溶液を添加し、反応液を60℃で1時間反応させた。反応終了後に反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)、1-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(246mg)を得た。
【0181】
ステップ25b:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(4-(isobutylthio)benzofuran-7-yl)prop-2-en-1-one)(化合物0106-9)の製造:
1-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)エタン-1-オン(0105-9)(246mg,0.99mmol,1.0当量)をジオキサン(10ml)中に溶解し、4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(193mg,1.287mmol,1.3当量)を添加し、撹拌しながら濃硫酸(1ml)を添加し、室温で一晩反応させた。反応終了後に反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(150m×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(255mg,収率:68%)を得た。
【0182】
ステップ25c:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(4-(isobutylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0107-9)の製造:
((E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0106-9)(255mg,0.67mmol,1.0当量)をアセトニトリル(20ml)中に溶解し、炭酸カリウム(925mg,6.70mmol,10.0当量)、tert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(1.49g,6.70mmol,10.0当量)を添加し、窒素ガスで丸底フラスコ内の空気を3回置換し、その後、91℃で20時間反応させた。反応終了後に濃縮し、その後、反応液にエチルアセテート(100ml)を添加して希釈し、水(150ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(234mg,収率:67%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 523[M+1]+。
【0183】
ステップ25d:(E)-2-(4-(3-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(4-(isobutylthio)benzofuran-7-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物9)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0107-9)(234mg,0.448mmol,1.0当量)をDCM(10ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1ml)を添加し、一晩撹拌した。反応終了後に水(100ml×3)を添加して洗浄し、ジクロロメタン(100ml)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、液相を製造して精製することによって、黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(4-(イソブチルチオ)ベンゾフラン-7-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(136mg,収率:65%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 467[M+1]+;融点:110~113℃;1HNMR(DMSO-d6,300MHz):δ12.88(s,1H),7.09-8.24(m,8H),3.12(d,J=6.9HZ,2H),2.25(s,6H),1.95(m,1H),1.41(s,6H),1.08(d,J=6.6HZ,6H)。
【0184】
実施例26:(E)-2-(4-(3-(6-エトキシルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-ethoxybenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物44)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0185】
ステップ26a:1-(6-エトキシルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-ethoxybenzofuran-2-yl)ethan-1-one)(化合物0706-44)の製造:
4-エトキシ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド(0701-44)(428mg,2.58mol,1.0当量)をDMF(20ml)中に溶解し、ブロモアセトン(389mg,2.838mmol,3.0当量)を添加し、85℃で5時間反応させた。終了後にエチルアセテート(50ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、黄色固体生成物としての1-(6-エトキシルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(317mg,収率:60%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 205[M+1]+。
【0186】
ステップ26b:(E)-1-(6-エトキシベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-1-(6-ethoxybenzofuran-2-yl)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)prop-2-en-1-one)(化合物0707-44)の製造:
1-(6-エトキシベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0706-44)(317mg,1.55mol,1.0当量)をジオキサン(10ml)中に溶解し、さらに4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.279g,1.86mmol,1.2当量)を添加し、室温で撹拌しながら濃硫酸(1ml)を添加して15時間反応させた。反応終了後にエチルアセテート(50ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色固体生成物としての(E)-1-(6-エトキシベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0.473g,収率:91%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 337[M+1]+。
【0187】
ステップ26c:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-エトキシベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(6-ethoxybenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物0708-44)の製造:
(E)-1-(6-エトキシベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0707-44)(0.473g,1.41mmol,1.0当量)をアセトニトリル(30ml)中に溶解し、炭酸カリウム(1.946g,14.1mmol,10.0当量)、2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(3.146g,14.1mmol,10.0当量)を添加し、窒素ガスで丸底フラスコ内の空気を3回置換し、その後、91℃で20時間反応させた。反応終了後に濃縮し、その後、反応液にエチルアセテート(50ml)を添加して希釈し、水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、黄色固体生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-エトキシベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.495g,収率:74%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 479[M+1]+。
【0188】
ステップ26d:(E)-2-(4-(3-(6-エトキシルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-ethoxybenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物44)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-エトキシルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0708-44)(200mg,0.418mmol,1.0当量)をジクロロメタン(10ml)中に溶解し、撹拌しながらトリフルオロ酢酸(1ml)を添加し、室温で15時間反応させた。反応終了後に反応液にジクロロメタン(50ml)を添加して希釈し、水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、3mlメタノールで洗浄して、黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(6-エチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(137mg,収率:78%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 423[M+1]+;融点:146~148℃;1HNMR(DMSO-d6,300MHz):δ12.95(s,1H),6.98-8.21(m,8H),4.17(q,J=6.9HZ,2H),2.23(s,6H),1.39(m,9H)。
【0189】
実施例27:(E)-2-(4-(3-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(3-ethyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物63)の製造(態様10のルートに従って製造)
【0190】
ステップ27a:1-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(3-ethyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)ethan-1-one)(化合物1003-63)の製造:
1-(2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)フェニル)プロプ-1-オン(1002-63)(0.77g,3.92mol,1.0当量)をDMF(10ml)中に溶解し、さらにブロモアセトン(0.81g,5.88mmol,1.5当量)、炭酸セシウム(2.77g,7.84mmol,2.0当量)を添加し、80℃で3時間反応させた。反応終了後にエチルアセテート(50ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、黄色油状生成物としての1-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0.72g,収率:78%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 235[M+1]+。
【0191】
ステップ27b:(E)-1-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-1-(3-ethyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)prop-2-en-1-one)(化合物1004-63)の製造:
1-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1003-63)(0.7g,2.98mol,1.0当量)を無水エタノール(10ml)中に溶解し、さらに4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.447g,2.98mmol,1.0当量)を添加し、室温で撹拌しながら濃硫酸(2ml)を添加して15時間反応させた。反応終了後にエチルアセテート(50ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色固体生成物としての(E)-1-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(0.95g,収率:87%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 367[M+1]+。
【0192】
ステップ27c:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(3-ethyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物1005-63)の製造:
(E)-1-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(1004-63)(0.27g,0.74mmol,1.0当量)を20mlアセトニトリル中に溶解し、炭酸カリウム(1.0g,7.4mmol,10.0当量)、2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(1.65g,7.4mmol,10.0当量)を添加し、窒素ガスで丸底フラスコ内の空気を3回置換し、その後、83℃で20時間反応させた。反応終了後に濃縮し、その後、反応液にエチルアセテート(50ml)を添加して希釈し、水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、黄色油状生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.184g,収率:49%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 509[M+1]+。
【0193】
ステップ27d:(E)-2-(4-(3-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(3-ethyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物63)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1005-63)(0.184g,0.36mmol,1.0当量)を10mlジクロロメタン中に溶解し、撹拌しながらトリフルオロ酢酸(1ml)を添加し、室温で15時間反応させた。反応終了後に反応液にジクロロメタン(50ml)を添加して希釈し、水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、3ml混合液(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で洗浄して、黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(3-エチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(35mg,収率:21%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 453[M+1]+;融点:174~176℃;1HNMR(DMSO-d6,300MHz):δ13.000(s,1H),7.780(d,J=8.4Hz,1H),7.691(d,J=15.6Hz,1H),7.624(d,J=16Hz,1H),7.593(s,1H),7.501(s,2H),7.274(d,J=8.8Hz,1H),3.125(q,J=7.6HZ,2H),2.589(s,3H),2.237(s,6H),1.397(s,6H),1.245(t,J=7.6HZ,3H)。
【0194】
実施例28:(E)-2-(4-(3-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(3-isopropyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物64)の製造(態様10のルートに従って製造)
【0195】
ステップ28a:1-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(3-isopropyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)ethan-1-one)(化合物1003-64)の製造:
1-(2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)フェニル)-2-メチルプロプ-1-オン(1002-64)(0.71g,3.38mol,1.0当量)をDMF(10ml)中に溶解し、さらにブロモアセトン(0.69g,5.07mmol,1.5当量)、炭酸セシウム(2.39g,6.76mmol,2.0当量)を添加し、80℃で3時間反応させた。反応終了後にエチルアセテート(50ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、黄色油状生成物としての1-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0.74g,収率:88%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 249[M+1]+。
【0196】
ステップ28b:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(3-isopropyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(化合物1004-64)の製造:
1-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1003-64)(0.71g,2.86mol,1.0当量)を無水エタノール(20ml)中に溶解し、さらに4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.472g,3.146mmol,1.1当量)を添加し、室温で撹拌しながら濃硫酸(3ml)を添加して15時間反応させた。反応終了後にエチルアセテート(50ml)を添加して希釈し、半飽和食塩水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.95g,収率:87%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 381[M+1]+。
【0197】
ステップ28c:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(3-isopropyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(化合物1005-64)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(1004-64)(0.3g,0.79mmol,1.0当量)を20mlアセトニトリル中に溶解し、炭酸カリウム(1.1g,7.9mmol,10.0当量)、2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(1.76g,7.9mmol,10.0当量)を添加し、窒素ガスで丸底フラスコ内の空気を3回置換し、その後、83℃で20時間反応させた。反応終了後に濃縮し、その後、反応液にエチルアセテート(50ml)を添加して希釈し、水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)、黄色油状生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(44mg,収率:10%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 523[M+1]+。
【0198】
ステップ28d:(E)-2-(4-(3-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(3-isopropyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物64)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1005-64)(44mg,0.08mmol,1.0当量)を10mlジクロロメタン中に溶解し、撹拌しながらトリフルオロ酢酸(1ml)を添加し、室温で15時間反応させた。反応終了後に反応液にジクロロメタン(50ml)を添加して希釈し、水(50ml×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、3ml混合液(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で洗浄して、黄色固体生成物としての(E)-2-(4-(3-(3-イソプロピル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(30mg,収率:39%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 467[M+1]+;融点:183~186℃;1HNMR(DMSO-d6,300MHz):δ13.00(s,1H),7.90(d,J=8.4Hz,1H),7.68(d,J=15.6Hz,1H),7.63(d,J=16Hz,1H),7.60(s,1H),7.49(s,2H),7.24(d,J=8.4Hz,1H),4.18(m,J=10.8HZ,H),2.58(s,3H),2.23(s,6H),1.40(d,J=10.8HZ,6H),1.39(s,6H)。
【0199】
実施例29:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)-3-(trifluoromethyl)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物73)の製造(態様10のルートに従って製造)
【0200】
ステップ29a:1-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-(methylthio)-3-(trifluoromethyl)benzofuran-2-yl)ethan-1-one)(1003-73)の製造:
丸底フラスコ中に2,2,2-トリフルオロ-1-(2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1002-73)(0.94g,4.0mmol,1.0当量)、ブロモアセトン(0.55g,4.0mmol,1.0当量)、炭酸カリウム(1.66g,12.0mmol,3.0当量)及びN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)を添加し、100℃に加熱して1時間反応させた。反応液をエチルアセテート(150ml)で希釈し、半飽和食塩水で洗浄し(100ml×4)、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、黄色固体生成物としての1-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0.61g,収率:50%)を得た。
LCMS(ESI):275 [M+1]+。
【0201】
ステップ29b:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(6-(methylthio)-3-(trifluoromethyl)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(1004-73)の製造:
濃硫酸(2ml)のエタノール溶液(10ml)中に1-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1003-73(0.274g,1.0mmol,1.0当量)及び4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(0.151g,1.0mmol,1.0当量)を徐々に添加し、室温で一晩撹拌した。反応液をろ過し、固体をエチルアセテート(2ml×2)及び水(20ml×2)で洗浄し、真空乾燥して、黄色固体生成物としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.35g,収率:86%)を得た。
LCMS(ESI):407[M+1]+。
【0202】
ステップ29c:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)-3-(trifluoromethyl)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(1005-73)の製造:
丸底フラスコ中に(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(1004-73)(0.35g,0.86mmol,1.0当量)、2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(1.92g,8.6mmol,10.0当量)、炭酸カリウム(1.2g,8.6mmol,10.0当量)及びアセトニトリル(30mL)を添加し、反応液を窒素ガスの保護で一晩加熱還流した。反応液をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、黄色ペースト状生成物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.31g,収率:66%)を得た。
LCMS(ESI):549 [M+1]+。
【0203】
ステップ29d:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(6-(methylthio)-3-(trifluoromethyl)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物73)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1005-73)(0.31g,0.57mmol,1.0当量)のジクロロメタン(15mL)溶液中にトリフルオロ酢酸(3ml)を徐々に添加し、反応液を室温で1時間撹拌した。反応液をエチルアセテート(100ml)で希釈し、水(100mL×1)で洗浄し、有機相をスピンドライし、残留物をメタノール(4ml)で再結晶させて、黄色固体生成物としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(6-(メチルチオ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(224mg,収率:80%)を得た。
LCMS(ESI):493[M+1]+;融点:201~203℃;1HNMR(DMSO,500MHz):δ12.90(s,1H),7.40-7.79(m,7H),2.61(s,3H),2.23(s,6H),1.40(s,6H)。
【0204】
実施例30:(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-(ethylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物74)の製造(態様11のルートに従って製造)
【0205】
ステップ30a:1-(4-(エチルチオ)-2-ヒドロキシフェニル)エタン-1-オン(1-(4-(ethylthio)-2-hydroxyphenyl)ethan-1-one)(1102-74)の製造:
水酸化ナトリウム(135mg,3.38mmol,1.3当量)の水(1ml)溶液中にエチルメルカプタン(0.24mL,3.38mmol,1.3当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。4-フルオロ-2-ヒドロキシアセトフェノン(0.4g,2.60mmol,1.0当量)のジメチルスルホキシド(5ml)溶液を添加し、その後、120℃に加熱して7時間反応させた。反応液を室温に冷却して、水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=60:1)で精製して、淡黄色油状液体としての1-(4-(エチルチオ)-2-ヒドロキシフェニル)エタン-1-オン(228mg,収率:45%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 197[M+1]+。
【0206】
ステップ30b:1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-(ethylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)ethan-1-one)(1103-74))の製造:
1-(4-(エチルチオ)-2-ヒドロキシフェニル)エタン-1-オン(1102-74)(0.228g,1.163mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(0.098mL,1.163mmol,1.0当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中に溶解し、その後、炭酸セシウム(0.455g,1.396mmol,1.2当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、80℃で3時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、淡黄色油状液体としての1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(171mg,収率:63%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 235[M+1]+。
【0207】
ステップ30c:(E)-1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-1-(6-(ethylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)prop-2-en-1-one)(1104-74)の製造:
1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1103-74)(171mg,0.731mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(110mg,0.731mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で3時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体としての(E)-1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(267mg,粗製品)を得た。
LCMS(ESI):m/z 367[M+1]+。
【0208】
ステップ30d:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(6-(ethylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(1105-74)の製造:
(E)-1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(1104-74)(268mg,0.731mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.8mL,4.386mmol,6.0当量)をアセトニトリル(8mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.404g,2.924mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、85℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)で精製して、黄色油状液体としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(107mg,収率:29%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 509[M+1]+。
【0209】
ステップ30e:(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-(ethylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物74)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1105-74)(107mg,0.211mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(8ml)中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下した。混合液を室温で2時間撹拌した。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(30mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製して、黄色固体としての(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(74mg,収率:78%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 453[M+1]+,融点:201~204℃;1HNMR(DMSO-d6,500MHz):δ12.94(s,1H),7.78-7.73(m,2H),7.67-7.60(m,2H),7.52(s,2H),7.32-7.29(m,1H),3.18-3.08(m,2H),2.62(s,3H),2.24(s,6H),1.40(s,6H),1.32-1.27(m,3H)。
【0210】
実施例31:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(3-methyl-6-(propylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物75)の製造(態様11のルートに従って製造)
【0211】
ステップ31a:1-(2-ヒドロキシ-4-(プロピルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1-(2-hydroxy-4-(propylthio)phenyl)ethan-1-one)(1102-75)の製造:
水酸化ナトリウム(156mg,3.9mmol,1.5当量)の水(1ml)溶液中にプロピルメルカプタン(0.35mL,3.9mmol,1.5当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。4-フルオロ-2-ヒドロキシアセトフェノン(0.4g,2.60mmol,1.0当量)のジメチルスルホキシド(5ml)溶液を添加し、その後、120℃に加熱して5時間反応させた。反応液を室温に冷却して、水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(30mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=60:1)で精製して、淡黄色油状液体としての1-(2-ヒドロキシ-4-(プロピルチオ)フェニル)エタン-1-オン(283mg,収率:52%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 211[M+1]+。
【0212】
ステップ31b:1-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(3-methyl-6-(propylthio)benzofuran-2-yl)ethan-1-one)(1103-75)の製造:
1-(2-ヒドロキシ-4-(プロピルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1102-75)(0.283g,1.35mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(0.113mL,1.35mmol,1.0当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中に溶解し、その後、炭酸セシウム(0.528g,1.62mmol,1.2当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、80℃で3時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、淡黄色油状液体としての1-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(194mg,収率:58%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 249[M+1]+。
【0213】
ステップ31c:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(3-methyl-6-(propylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(1104-75)の製造:
1-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(194mg,0.782mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(117mg,0.782mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で4時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((297mg,粗製品)を得た。
LCMS(ESI):m/z 381[M+1]+。
【0214】
ステップ31d:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(3-methyl-6-(propylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(1105-75)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(1104-75)(297mg,0.782mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.86mL,4.69mmol,6.0当量)をアセトニトリル(8mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.432g,3.128mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、85℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)で精製して、黄色油状液体としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(158mg,収率:39%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 523[M+1]+。
【0215】
ステップ31e:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(3-methyl-6-(propylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物75)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1105-75)(158mg,0.303mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(8ml)中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下した。混合液を室温で3時間撹拌した。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(30mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して粗製品を得、ジクロロメタン/石油エーテル(1:2)で洗浄して乾燥させて、黄色固体としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(プロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(110mg,収率:78%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 467[M+1]+,融点:159~162℃;1HNMR(DMSO-d6,500MHz):δ12.95(s,1H),7.77-7.72(m,2H),7.67-7.65(m,2H),7.60(s,2H),7.33-7.29(m,1H),3.10-3.06(m,2H),2.61(s,3H),2.24(s,6H),1.69-1.62(m,2H),1.40(s,6H),1.04-0.99(m,3H)。
【0216】
実施例32:(E)-2-(4-(3-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-(isobutylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物76)の製造(態様11のルートに従って製造)
【0217】
ステップ32a:1-(2-ヒドロキシ-4-(イソブチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1-(2-hydroxy-4-(isobutylthio)phenyl)ethan-1-one)(1102-76)の製造:
水酸化ナトリウム(195mg,4.87mmol,1.5当量)の水(1.5ml)溶液中にイソブチルメルカプタン(0.525mL,4.87mmol,1.5当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。4-フルオロ-2-ヒドロキシアセトフェノン(0.5g,3.25mmol,1.0当量)のジメチルスルホキシド(5ml)溶液を添加し、その後、120℃に加熱して6時間反応させた。反応液を室温に冷却して、水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=60:1)で精製して、無色油状液体としての1-(2-ヒドロキシ-4-(イソブチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(263mg,収率:36%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 225[M+1]+。
【0218】
ステップ32b:1-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-(isobutylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)ethan-1-one)(1103-76)の製造:
1-(2-ヒドロキシ-4-(イソブチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1102-76)(0.263g,1.174mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(0.099mL,1.174mmol,1.0当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中に溶解し、その後、炭酸セシウム(0.459g,1.409mmol,1.2当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、80℃で5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)、淡黄色油状液体としての1-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(140mg,収率:46%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 263[M+1]+。
【0219】
ステップ32c:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(6-(isobutylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(1104-76)の製造:
1-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1103-76)(140mg,0.534mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(80mg,0.534mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(210mg,粗製品)を得た。
LCMS(ESI):m/z 395[M+1]+。
【0220】
ステップ32d:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(6-(isobutylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(1105-76)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(1104-76)(210mg,0.534mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.59mL,3.204mmol,6.0当量)をアセトニトリル(8mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.295g,2.136mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、85℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)で精製して、黄色油状液体としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(110mg,収率:38%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 537[M+1]+。
【0221】
ステップ32e:(E)-2-(4-(3-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-(isobutylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物76)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1105-76)(110mg,0.205mmol,1.0当量)のジクロロメタン溶液(7ml)中にトリフルオロ酢酸(0.7mL)を徐々に滴下した。混合液を室温で4時間撹拌した。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製して、黄色固体としての(E)-2-(4-(3-(6-(イソブチルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(78mg,収率:80%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 481[M+1]+,融点:151~154℃;1HNMR(DMSO-d6,500MHz):δ12.94(s,1H),7.77-7.72(m,2H),7.67-7.65(m,2H),7.51(s,2H),7.34-7.30(m,1H),2.99(d,J=11.5Hz,2H),2.61(s,3H),2.24(s,6H),1.99-1.90(m,1H),1.40(s,6H),1.03(d,J=11.0Hz,6H)。
【0222】
実施例33:(E)-2-(4-(3-(6-(イソプロピルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-(isopropylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物77)の製造(態様11のルートに従って製造)
【0223】
ステップ33a:1-(2-ヒドロキシ-4-(イソプロピルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1-(2-hydroxy-4-(isopropylthio)phenyl)ethan-1-one)(1102-77)の製造:
水酸化ナトリウム(156mg,3.9mmol,1.5当量)の水(1ml)溶液中にイソプロピルメルカプタン(0.36mL,3.9mmol,1.5当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。4-フルオロ-2-ヒドロキシアセトフェノン(0.4g,2.60mmol,1.0当量)のジメチルスルホキシド(5ml)溶液を添加し、その後、120℃に加熱して5時間反応させた。反応液を室温に冷却して、水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(30mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=60:1)で精製して、淡黄色油状液体としての1-(2-ヒドロキシ-4-(イソプロピルチオ)フェニル)エタン-1-オン(95mg,収率:17%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 211[M+1]+。
【0224】
ステップ33b:1-(3-メチル-6-(イソプロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-(isopropylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)ethan-1-one)(1103-77)の製造:
1-(2-ヒドロキシ-4-(イソプロピルチオ)フェニル)エタン-1-オン(95mg,0.452mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(62mg,0.452mmol,1.0当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中に溶解し、その後、炭酸セシウム(0.177g,0.542mmol,1.2当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、80℃で5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)、淡黄色油状液体としての1-(6-(イソプロピルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(80mg,収率:71%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 249[M+1]+。
【0225】
ステップ33c:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-メチル-6-(イソプロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(6-(isopropylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(1104-77)の製造:
1-(3-メチル-6-(イソプロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1103-77)(80mg,0.323mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(48.4mg,0.323mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で4時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(6-(イソプロピルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(123mg,粗製品)を得た。
LCMS(ESI):m/z 381[M+1]+。
【0226】
ステップ33d:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(イソプロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(6-(isopropylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(1105-77)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-メチル-6-(イソプロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(1104-77)(122.7mg,0.323mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.36mL,1.938mmol,6.0当量)をアセトニトリル(8mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.178g,1.292mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、85℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)で精製して、黄色固体としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(イソプロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(75mg,収率:44%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 523[M+1]+。
【0227】
ステップ33e:(E)-2-(4-(3-(6-(イソプロピルチオ)-3-メチルベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-(isopropylthio)-3-methylbenzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物77)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(イソプロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1105-77)(75mg,0.144mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(8ml)中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下した。混合液を室温で2時間撹拌した。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製して、黄色固体としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(イソプロピルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(46mg,収率:69%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 467[M+1]+,融点:182~185℃;1HNMR(DMSO-d6,500MHz):δ12.95(s,1H),7.80-7.72(m,2H),7.68-7.60(m,2H),7.52(s,2H),7.37-7.33(m,1H),3.73-3.64(m,1H),2.62(s,3H),2.24(s,6H),1.40(s,6H),1.30(d,J=11.0Hz,6H)。
【0228】
実施例34:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzo[b]thiophen-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物82)の製造(態様12のルートに従って製造)
【0229】
ステップ34a:1-(2,4-ビス(メチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1202-82)の製造:
2,4-ジフルオロアセトフェノン(0.6g,3.84mmol,1.0当量)のジメチルスルホキシド(6ml)溶液中にメチルメルカプタンナトリウム(20%の水溶液,3.37g,9.61mmol,2.5当量)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、その後、濃縮して、淡黄色固体としての1-(2,4-ビス(メチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(0.782g,収率:96%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 213[M+1]+。
【0230】
ステップ34b:1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)エタン-1-オン(1-(3-methyl-6-(methylthio)benzo[b]thiophen-2-yl)ethan-1-one)(1203-82)の製造:
1-(2,4-ビス(メチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1202-82)(0.73g,3.44mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(0.72mL,8.61mmol,2.5当量)をジオキサン(10mL)中に溶解し、その後、水酸化バリウム(1.06g,6.19mmol,1.8当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、105℃で24時間反応させた。反応液を室温に冷却、水(40mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=30:1)、淡黄色固体としての1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)エタン-1-オン(0.128g,収率:16%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 237[M+1]+。
【0231】
ステップ34c:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)-1-(3-methyl-6-(methylthio)benzo[b]thiophen-2-yl)prop-2-en-1-one)(1204-82)の製造:
1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)エタン-1-オン(1203-82)(128mg,0.542mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(81mg,0.542mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で4時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(199mg,粗製品)を得た。
LCMS(ESI):m/z 369[M+1]+。
【0232】
ステップ34d:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzo[b]thiophen-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(1205-82)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(1204-82)(199mg,0.542mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.6mL,3.252mmol,6.0当量)をアセトニトリル(8mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.299g,2.168mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、85℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)で精製して、黄色固体としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(52mg,収率:19%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 511[M+1]+。
【0233】
ステップ34e:(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethyl-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzo[b]thiophen-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物82)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1205-82)(52mg,0.102mmol,1.0当量)のジオキサン溶液(8ml)中に濃硫酸(1mL)を徐々に滴下した。混合液を室温で2時間撹拌した。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(20mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製して、黄色固体としての(E)-2-(2,6-ジメチル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(34mg,収率:74%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 455[M+1]+,融点:162~165℃;1HNMR(DMSO-d6,500MHz):δ12.94(s,1H),7.95-7.91(m,2H),7.65-7.60(m,1H),7.54-7.49(m,2H),7.46-7.38(m,2H),2.76(s,3H),2.59(s,3H),2.23(s,6H),1.40(s,6H)。
【0234】
実施例35:(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-(ethylthio)-3-methylbenzo[b]thiophen-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物94)の製造(態様12のルートに従って製造)
【0235】
ステップ35a:1-(2,4-ビス(エチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1202-94)の製造:
水酸化ナトリウム(448mg,11.21mmol,2.5当量)の水(4ml)溶液中にエチルメルカプタン(0.81mL,11.21mmol,2.5当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。2,4-ジフルオロアセトフェノン(0.7g,4.48mmol,1.0当量)のジメチルスルホキシド(10ml)溶液を添加し、その後、室温で一晩反応させた。反応液に水(40mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(30mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、その後、濃縮して、淡黄色固体としての1-(2,4-ビス(エチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1.06g,収率:99%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 241[M+1]+。
【0236】
ステップ35b:1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)エタン-1-オン(1-(6-(ethylthio)-3-methylbenzo[b]thiophen-2-yl)ethan-1-one)(1203-94)の製造:
1-(2,4-ビス(エチルチオ)フェニル)エタン-1-オン(1202-94)(1.06g,4.42mmol,1.0当量)及びブロモアセトン(0.93mL,11.05mmol,2.5当量)をジオキサン(15mL)中に溶解し、その後、水酸化バリウム(1.36g,7.95mmol,1.8当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、105℃で一晩反応させた。反応液を室温に冷却して水(50mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(30mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(石油エーテル:酢酸エチル=30:1)、淡黄色固体としての1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)エタン-1-オン(0.438g,収率:40%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 251[M+1]+。
【0237】
ステップ35c:(E)-1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-1-(6-(ethylthio)-3-methylbenzo[b]thiophen-2-yl)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)prop-2-en-1-one)(1204-94)の製造:
1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)エタン-1-オン(1203-94)(233mg,0.932mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド(140mg,0.932mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で5時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体としての(E)-1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(356mg,粗製品)を得た。
LCMS(ESI):m/z 383[M+1]+。
【0238】
ステップ35d:tert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(4-(3-(6-(ethylthio)-3-methylbenzo[b] thiophen-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoate)(1205-94)の製造:
(E)-1-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロプ-2-エン-1-オン(1204-94)(356mg,0.932mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(1.0mL,5.59mmol,6.0当量)をアセトニトリル(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.51g,3.728mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、85℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=15:1)で精製して、黄色固体としてのtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(183mg,収率:38%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 525[M+1]+。
【0239】
ステップ35e:(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(4-(3-(6-(ethylthio)-3-methylbenzo[b]thiophen-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)-2,6-dimethylphenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物94)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1205-94)(183mg,0.349mmol,1.0当量)のジクロロメタン溶液(10ml)中にトリフルオロ酢酸(1mL)を徐々に滴下した。混合液を室温で5時間撹拌した。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(ジクロロメタン:メタノール=15:1)で精製して、黄色固体としての(E)-2-(4-(3-(6-(エチルチオ)-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(145mg,収率:89%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 469[M+1]+,融点:175~177℃;1HNMR(DMSO-d6,500MHz):δ12.92(s,1H),7.99-7.93(m,2H),7.60(s,1H),7.52(s,2H),7.46-7.41(m,2H),3.16-3.08(m,2H),2.76(s,3H),2.23(s,6H),1.40(s,6H),1.32-1.27(m,3H)。
【0240】
実施例36:(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethoxy-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物99)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0241】
ステップ36a:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethoxyphenyl)-1-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(0707-99)の製造:
丸底フラスコ中に1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0706-51)(0.206g,1.0mmol,1.0当量)、4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンズアルデヒド(0.182g,1.0mmol,1.10当量)、ジオキサン溶液(10ml)及びメタンスルホン酸(2ml)を添加し、60℃に加熱して4時間反応させた。反応液をエチルアセテート(100ml)で希釈し、水(100ml×1)で洗浄し、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=2:1)、黄色液体としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.26g,収率:70%)を得た。
LCMS(ESI):371 [M+1]+。
【0242】
ステップ36b:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethoxy-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(0708-99)の製造:
丸底フラスコ中に(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0707-99)(0.26g,0.7mmol,1.0当量)、2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(1.56g,7.0mmol,10.0当量)、炭酸カリウム(0.97g,7.0mmol,10.0当量)及びジメチルスルホキシド(10mL)を添加し、反応液を100℃に加熱して5時間反応させた。反応液をエチルアセテート(100ml)で希釈し、半飽和食塩水(100ml×4)で洗浄し、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色ペースト状物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.09g,収率:25%)を得た。
LCMS(ESI):513 [M+1]+。
【0243】
ステップ36c:(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethoxy-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物99)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0708-99)(0.09g,0.18mmol,1.0当量)のジクロロメタン(10mL)溶液中にトリフルオロ酢酸(2mL)を徐々に添加し、反応液を室温で3時間撹拌した。反応液を水(100mL)中に入れて、ジクロロメタン(100mL×1)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、スピンドライし、残留物を石油エーテル:酢酸エチル=2:1(5ml)で再結晶させて、黄色固体としての(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(31mg,収率:38%)を得た。
LCMS(ESI):457[M+1]+;融点:167~170℃;1HNMR(DMSO,500MHz):δ12.97(s,1H),7.21-8.26(m,8H),3.81(s,6H),2.58(s,3H),1.34(s,6H)。
【0244】
実施例37:(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dichloro-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物100)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0245】
ステップ37a:(E)-3-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(3,5-dichloro-4-hydroxyphenyl)-1-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(0707-100)の製造:
丸底フラスコ中に1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0706-51)(0.90g,4.4mmol,1.0当量)、4-ヒドロキシ-3,5-ジクロルベンズアルデヒド(1.18g,6.2mmol,1.4当量)、エタノール(15ml)及び硫酸(3ml)を添加し、85℃に加熱して3時間反応させた。反応液をろ過し、エタノール(2ml×2)で洗浄し、固体をエチルアセテート(150ml)に溶解し、塩水(100ml×2)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、スピンドライし、残留物を真空乾燥させて、褐色固体としての(E)-3-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(1.02g,収率:61%)を得た。
LCMS(ESI):380[M+1]+。
【0246】
ステップ37b:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dichloro-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(0708-100)の製造:
丸底フラスコ中に(E)-3-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0707-100)(1.02g,2.7mmol,1.0当量)、2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(6.02g,27.0mmol,10.0当量)、炭酸水素ナトリウム(2.72g,32.4mmol,12.0当量)及びジメチルスルホキシド(20mL)を添加し、反応液を100℃に加熱して3時間反応させた。反応液をエチルアセテート(150ml)で希釈し、半飽和食塩水(100ml×4)で洗浄し、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=8:1)、黄色ペースト状物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.49g,収率:35%)を得た。
LCMS(ESI):522 [M+1]+。
【0247】
ステップ37c:(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dichloro-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(100)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0708-100)(0.49g,0.94mmol,1.0当量)のジクロロメタン(10mL)溶液中にトリフルオロ酢酸(2mL)を徐々に添加し、室温で一晩撹拌した。反応液をエチルアセテート(100ml)で希釈し、半飽和食塩水(100ml×1)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、スピンドライし、残留物をエチルアセテート(3ml)で再結晶させて、黄色固体としての(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(220mg,収率:50%)を得た。
LCMS(ESI):466[M+1]+,融点:202~205℃;1HNMR(DMSO,500MHz):δ13.00(s,1H),7.27-8.35(m,8H),2.58(s,3H),1.50(s,6H)。
【0248】
実施例38:(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-diisopropyl-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物101)の製造(態様7のルートに従って製造)
【0249】
ステップ38a:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジイソプロピルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-diisopropylphenyl)-1-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(0707-101)の製造:
丸底フラスコ中に1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(0706-51)(0.206g,1.0mmol,1.0当量)、4-ヒドロキシ-3,5-ジイソプロピルベンズアルデヒド(0.206g,1.0mmol,1.10当量)、ジオキサン溶液(10ml)及びメタンスルホン酸(2ml)を添加し、55℃に加熱して4時間反応させた。反応液をエチルアセテート(100ml)で希釈し、それぞれ水(100ml×1)及び食塩水で洗浄し(100ml×1)、有機相をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色固体としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジイソプロピルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.20g,収率:50%)を得た。
LCMS(ESI):395 [M+1]+。
【0250】
ステップ38b:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-diisopropyl-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(0708-101)の製造:
丸底フラスコ中に(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジイソプロピルフェニル)-1-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0707-101)(0.20g,0.5mmol,1.0当量)、2-ブロモイソ酪酸tert-ブチル(1.12g,5.0mmol,10.0当量)、炭酸カリウム(0.69g,5.0mmol,10.0当量)及びアセトニトリル(20mL)を添加し、反応液を窒素ガスの保護で一晩加熱還流した。反応液をスピンドライし、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製して(溶離剤:石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、黄色油状物としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0.11g,収率:41%)を得た。
LCMS(ESI):537 [M+1]+。
【0251】
ステップ38c:(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-diisopropyl-4-(3-(6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物101)の製造:
tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(0708-101)(0.11g,0.20mmol,1.0当量)のジクロロメタン(10mL)溶液中にトリフルオロ酢酸(2mL)を徐々に添加し、反応液を室温で2時間撹拌した。反応液を水(100mL)中に入れて、ジクロロメタン(100mL×1)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、スピンドライし、残留物をメタノール(3ml)で再結晶させて、黄色固体としての(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(60mg,収率:62%)を得た。
LCMS(ESI):481[M+1]+;融点:199~202℃;1HNMR(DMSO,500MHz):δ12.97(s,1H),7.26-8.42(m,8H),3.25(m,2H),2.61(s,3H),1.38(s,6H),1.21(d,J=8.5Hz,12H)。
【0252】
実施例39:(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethoxy-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物102)の製造(態様10のルートに従って製造)
【0253】
ステップ39a:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-dimethoxyphenyl)-1-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(1004-102)の製造:
1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1003-62)(150mg,0.682mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンズアルデヒド(124mg,0.682mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で6時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(30mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(260mg,粗製品)を得た。
LCMS(ESI):m/z 385[M+1]+。
【0254】
ステップ39b:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dimethoxy-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(1005-102)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(1004-102)(260mg,0.678mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.73mL,4.06mmol,6.0当量)をジメチルスルホキシド(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.37g,2.712mmol,4.0当量)を添加した。窒素ガスで3回置換した後、100℃で6時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出し、抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=8:1)で精製して、黄色固体としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(180mg,収率:50%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 527[M+1]+。
【0255】
ステップ39c:(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dimethoxy-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物102)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1005-102)(180mg,0.342mmol,1.0当量)のジクロロメタン溶液(15mL)中にトリフルオロ酢酸(1.5mL)を徐々に滴下した。混合液を室温で5時間撹拌した。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出し、抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して得られた粗製品をメタノール(5mL)で洗浄した後、ろ過した。固体を収集して真空で乾燥させて、黄色固体としての(E)-2-(2,6-ジメトキシ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(50mg,収率:31%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 471[M+1]+,融点:105~108℃;1HNMR(DMSO-d6,500MHz):δ12.36(s,1H),7.77-7.68(m,3H),7.57(s,1H),7.28(d,J=8.5Hz,1H),7.16(s,2H),3.81(s,6H),2.62(s,3H),2.59(s,3H),1.34(s,6H)。
【0256】
実施例40:(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dichloro-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物103)の製造(態様10のルートに従って製造)
【0257】
ステップ40a:(E)-3-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(3,5-dichloro-4-hydroxyphenyl)-1-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(1004-103)の製造:
1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1003-62)(150mg,0.682mmol,1.0当量)と3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(130mg,0.682mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で一晩反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出し、抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体としての(E)-3-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(268mg,粗製品)を得た。
LCMS(ESI):m/z 393[M+1]+。
【0258】
ステップ40b:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-dichloro-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(1005-103)の製造:
(E)-3-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(1004-103)(268mg,0.682mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.74mL,4.09mmol,6.0当量)をジメチルスルホキシド(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.377g,2.73mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、100℃で一晩反応させた。反応液に水(40mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出し、抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して得られた粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)で精製して、黄色油状液体としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(96mg,収率:26%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 535[M+1]+。
【0259】
ステップ40c:(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-dichloro-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物103)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1005-103)(96mg,0.179mmol,1.0当量)のジクロロメタン溶液(10mL)中にトリフルオロ酢酸(1.0mL)を徐々に滴下した。混合液を室温で5時間撹拌した。反応液に水(40mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出し、抽出液を飽和食塩水(30mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製して、黄色固体としての(E)-2-(2,6-ジクロロ-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(60mg,収率:70%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 479[M+1]+,融点:206~208℃;1HNMR(DMSO-d6,500MHz):δ12.99(s,1H),8.03(s,2H),7.80-7.68(m,3H),7.57(s,1H),7.28(d,J=8.5Hz,1H),2.61(s,3H),2.58(s,3H),1.51(s,6H)。
【0260】
実施例41:(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-diisopropyl-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物104)の製造(態様10のルートに従って製造)
【0261】
ステップ41a:(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジイソプロピルフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン((E)-3-(4-hydroxy-3,5-diisopropylphenyl)-1-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)prop-2-en-1-one)(1004-104)の製造:
1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)エタン-1-オン(1003-62)(120mg,0.545mmol,1.0当量)と4-ヒドロキシ-3,5-ジイソプロピルベンズアルデヒド(112.4mg,0.545mmol,1.0当量)のエタノール溶液(8mL)中に濃硫酸(2mL)を徐々に滴下し、室温で6時間反応させた。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出し、抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体としての(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジイソプロピルフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(222mg,粗製品)を得た。
LCMS(ESI):m/z 409[M+1]+。
【0262】
ステップ41b:tert-ブチル(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(tert-butyl(E)-2-(2,6-diisopropyl-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoate)(1005-104)の製造:
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジイソプロピルフェニル)-1-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(1004-104)(222mg,0.545mmol,1.0当量)及びtert-ブチル2-ブロモ-2-メチルプロピオネート(0.98mL,5.45mmol,10.0当量)をアセトニトリル(10mL)中に溶解し、その後、炭酸カリウム(0.301g,2.18mmol,4.0当量)を添加した。反応系における空気を窒素ガスで3回置換し、その後、85℃で一晩反応させた。反応終了後に濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)で精製して、黄色油状液体としてのtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(50mg,収率:17%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 551[M+1]+。
【0263】
ステップ41c:(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸((E)-2-(2,6-diisopropyl-4-(3-(3-methyl-6-(methylthio)benzofuran-2-yl)-3-oxoprop-1-en-1-yl)phenoxy)-2-methylpropanoic acid)(化合物104)の製造:
室温でtert-ブチル(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオネート(1005-104)(50mg,0.091mmol,1.0当量)のジクロロメタン溶液(5ml)中にトリフルオロ酢酸(0.5mL)を徐々に滴下した。混合液を室温で6時間撹拌した。反応液に水(30mL)を添加して希釈し、その後、エチルアセテート(30mL×3)で抽出し、抽出液を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮して粗製品を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(ジクロロメタン:メタノール=30:1)で精製して、黄色固体としての(E)-2-(2,6-ジイソプロピル-4-(3-(3-メチル-6-(メチルチオ)ベンゾフラン-2-イル)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-2-メチルプロピオン酸(37mg,収率:82%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 495[M+1]+,融点:186~189℃;1HNMR(DMSO-d6,500MHz):δ13.00(s,1H),7.81-7.75(m,2H),7.69(s,1H),7.65-7.58(m,3H),7.28(d,J=10.5Hz,1H),3.33-3.25(m,2H),2.62(s,3H),2.60(s,3H),1.38(s,6H),1.20(d,J=8.5Hz,12H)。
【0264】
実施例42:生物活性試験
【0265】
一.PPARアゴニストの生物活性測定
【0266】
1.実験方法
本実施例は、Hela細胞/ルシフェラーゼレポーター遺伝子法を採用してPPARアゴニストの生物活性を測定した。
【0267】
ヒートショック処理によって目標プラスミドであるPCMV PPARα(Ampicillin+)、PCMV PPARγ(Ampicillin+)、PCMV PPARδ(Ampicillin+)、pPPRE3-TK-Luciferase(Ampicillin+)をそれぞれDH5αコンピテント細胞中に導入した。37℃で1時間振とう(180rpm)培養した後、抗生物質Ampicillinを含有するLB寒天固体培地上に接種し、37℃で12~16時間ひっくり返して培養した。その後、培地上に培養されているモノクローナルコロニーを取ってLB液体培地中に接種して増殖培養した。培養して得られた菌液をPlasmid Midi Kit(Qiagen;#12143)で目標プラスミドを抽出した。遠心して得られたプラスミドをTE bufferに懸濁し、そのプラスミド濃度を測定して-20℃で貯蔵した。成長期のHela細胞を6ウェルプレート(8×105cell/ウェル)にまく、6~8時間培養した後、Lipofectamine(R) 3000 Transfection Reagent(Invitrogen;# L3000015)でトランスフェクションを行った。PPAR結合ドメイン(peroxisome proliferator response element,PPRE)及びホタルルシフェラーゼ(Luciferase)遺伝子を含有するプラスミド(pPPRE3-TK-Luciferase)をPPAR発現ベクターとともにHela細胞中にトランスフェクションし、その中、プラスミドDNAの総量が2.5μg(各PPAR発現ベクターの質量比は、pPPRE:PPARα=6:1,pPPRE:PPARδ=8:1,pPPRE:PPARγ=2:1)であり、PPARアゴニストの薬物スクリーニングための細胞モデルを構築した。PPARは、リガンドと結合した後に、さらにペルオキシソーム増殖剤反応エレメント(PPRE)に結合することにより、下流ホタルルシフェラーゼの発現を開始させ、その発現強度がPPAR活性化程度に比例する。24時間トランスフェクションした後の細胞を完全培地で細胞濃度が3×105/mlの細胞懸濁液に調製し、96ウェルプレート中に接種し、1ウェル当たり100μlであった。一晩培養した後、培地を1%FBS含有の培地に変更した。測定すべき化合物母液10mM(1000×)をDMSO 4倍シリーズで8つの濃度勾配に希釈し、1% FBSの培地で50μM(5×)に希釈し、異なる濃度勾配に従って1ウェル当たりに5×化合物希釈液を25μl添加し、37℃、5%CO2培養箱中に放置して24h培養した。96ウェルプレートを取出し、1ウェル当たりに30μlのBright-GloTM ルシフェラーゼ検出試薬Bright-GloTM Luciferase Assay System(Promega;#E2620)を添加し、SynergyH1 全機能マイクロウェルプレート検出器でそのLuciferase発光強度を測定した。得られたデータをGraphPad Prism 5.0ソフトウェアーでEC50を算出し、これにより化合物の生物活性を測定した。
【0268】
2.実験の結果
実施例1~41で合成した化合物のPPARに対するアゴニスト活性をEC50で表す(表1参照)。EC50とは、化合物の、測定するPPARに対するアゴニスト活性が50%増加した場合の薬物濃度を指す。表1における化合物の番号が実施例1~41における化合物の番号に対応する。
【0269】
【0270】
本発明者らは、ElafibranorがPPARα及びPPARδのアゴニストであることに加え、PPARγに対してもアゴニスト活性を有し、本発明の化合物がElafibranorに類似し、PPARα、PPARδ及びPPARγの3種類のサブタイプ核内ホルモン受容体のアゴニストであり、異なる化合物は、3種類のサブタイプに対するEC50値が異なり、Elafibranorと比べて、化合物51のPPARα及びPPARδに対するアゴニスト活性がそれぞれ7倍及び2倍向上し、PPARγへの影響の差が小さく、化合物62は、PPARαに対するアゴニスト活性が1倍向上したが、PPARγに対するアゴニスト活性が弱いことを見出した。同時に、本発明者らは、さらに、化合物100及び化合物103のPPARαに対するアゴニスト活性が極めて高く、EC50値がそれぞれElafibranor EC50値の14.6倍及び3.4倍であるが、Elafibranorと比べて、両方のPPARγに対するアゴニスト活性が明らかに低下したことを見出した。異なるPPARサブタイプは、各種の疾患において異なる作用を発揮するため、本発明において異なる化合物のPPARサブタイプに対する選択性特徴は、異なる疾患の治療に対して潜在的な意義を有する。
【0271】
幾つかの糖尿病治療用Glitazars類PPARα及びPPARγダブルアゴニスト(例えば、Aleglitazar、muraglitazar及びtesaglitazar)は、臨床試験において心毒性又は腎毒性が発生したことにより開発が終了した(Robert S et al. Am Heart J 164:672-680,2012,Conlon D. Br J Diabetes Vasc Dis 6:135-137,2006)。現在、PPARα及びPPARγダブルアゴニストの毒性の発生原因がまだ十分に知られていない。AleglitazarのPPARγに対するアゴニスト活性が高く、そのPPARα及びPPARγを活性化させるEC50値がそれぞれ38nM及び19nMであり、PPARγ/PPARαのEC50の比の値が0.5である(Benardeau A et al. Bioorg Med Chem Lett. 19:2468-2473,2009)。ElafibranorのPPARαに対する選択的活性がGlitazars類より高く、本発明の実験条件では、ElafibranorのPPARγ/PPARαを活性化させるの比の値が2.97であり、本発明の化合物51、62、100及び103のPPARγ/PPARαを活性化させるの比の値がElafibranorより明らかに向上し、それぞれ8.83、7.98、237.55及び90.59である。本発明の化合物の安全性がより高い可能性がある。
【0272】
二.薬物動態学(PK)実験
1.実験方法
雄SDラットは、体重が250~300グラムであり、試験前に一晩断食した。測定すべき化合物を30%スルホブチル-β-シクロデキストリン(SBE-β-CD)中に溶解し、20mg/kgの剤量で胃内投与した。投与後15分間、30分間及び1、2、3、4、6、8及び24時間に血を採取し、1時点当たり約0.3mLの血を採取し、K2-EDTA(エチレンジアミン四酢酸二カリウム)を含有する遠沈管中に放置し、遠心処理(2000g,10分間,4℃)して血漿を採取し、-80℃の超低温冷蔵庫中で貯蔵した。50μLの血漿サンプルを5マイクロリットルの内部標準(IS)と混合し、エチルアセテートで抽出した。真空乾燥後に残留物を改めてアセトニトリル中に溶解した。サンプルをろ過し、LC-MS/MSに注入して分析を行った。
【0273】
2.実験の結果
本発明に係る化合物5、36、43、51、62、63、81、100及び103(番号が実施例1~41のと一致)は、対照物Elafibranor(GFT-505)と比べて(結果を表2及び
図1に示す)、ラットに経口投与した後、吸収が良好であり、血液暴露の量効き目が高く、半減期が明らかに延長した。化合物5、36、62及び43は、Cmaxが参照化合物Elafibranorの1.6~2.5倍であり、AUC
0-24hがElafibranorの1.2~2.5倍であった。化合物100及び103は、Cmaxが参照化合物Elafibranorの4.4~6.8倍であり、AUC
0-24hがElafibranorの10.2~37.3倍であった。Cmaxとは、最大血中薬物濃度を指し、T1/2とは、半減期を指し、AUC
0-24とは、0~24時間の時間-濃度曲線下面積を指し、AUC
0-infとは、0-Inf時間-濃度曲線下面積を指す。
【0274】
【0275】
上述した実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせてもよく、説明を簡潔にするために、上記実施例における各々の技術的特徴について全ての可能な組み合わせを説明していないが、これら技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、本明細書に記載されている範囲内にあると考えるべきである。
【0276】
上述した実施例は、本発明の幾つかの実施形態を示しているに過ぎず、その説明が具体で詳細であるが、発明の権利範囲がこれにより制限されるものではない。なお、当業者にとって、本発明の構想から逸脱しないで、さらに幾つかの変更及び修正を行うことができ、これらがいずれも本発明の保護範囲に属する。したがって、本発明特許の保護範囲は、添付している特許請求の範囲に準ずるべきである。