(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-13
(45)【発行日】2022-04-21
(54)【発明の名称】表示制御方法及び装置、電子デバイス、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G09G 5/10 20060101AFI20220414BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20220414BHJP
G09G 5/02 20060101ALI20220414BHJP
H04N 9/30 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
G09G5/10 B
G09G5/00 550B
G09G5/00 550C
G09G5/02 B
H04N9/30
(21)【出願番号】P 2017553381
(86)(22)【出願日】2017-08-03
(86)【国際出願番号】 CN2017095897
(87)【国際公開番号】W WO2018192143
(87)【国際公開日】2018-10-25
【審査請求日】2018-02-14
【審判番号】
【審判請求日】2021-06-11
(31)【優先権主張番号】201710258259.X
(32)【優先日】2017-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】リ,グオション
(72)【発明者】
【氏名】ジィ,ドォンレイ
【合議体】
【審判長】岡田 吉美
【審判官】濱本 禎広
【審判官】居島 一仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-21059(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106155619(CN,A)
【文献】特開2006-30826(JP,A)
【文献】国際公開第2013/125318(WO,A1)
【文献】特開2007-236810(JP,A)
【文献】特開2008-164766(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105825837(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106128385(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00-5/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出するステップと、
(1)前記検出するステップにおいて、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されており、かつ、低環境光モードにあると検出されていた場合には、目の保護モードをオンにし、
(2)前記検出するステップにおいて、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されており、かつ、低環境光モードにあると検出されていない場合には、目の保護モードをオンにし、
(3)前記検出するステップにおいて、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されておらず、かつ、低環境光モードにあると検出されていた場合には、前記表示パネルの発光輝度を低輝度モードに調整すると共に目の保護モードをオンにする、
ステップと、を含み
、
前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルから発光される第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境における環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さく、
前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードである、
ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項2】
目の保護モードをオンにするステップは、
前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
目の保護モードをオンにするステップは、
前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整して、前記画素セルの輝度を10%~20%低減するステップを含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整するステップは、
前記画素セルにおける緑副画素の輝度を低減
するステップ、及び
、前記画素セルにおける赤副画素の輝度を向上させるステップの
少なくとも一方を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出するステップは、
前記第1輝度が第1所定輝度より小さい場合
に、前記第1輝度が前記第1所定輝度より小さい第1持続時間を記録し、
前記第2輝度が第2所定輝度より小さい場合に、前記第2輝度が前記第2所定輝度より小さい第2持続時間を記録するステップと、
前記第1持続時間が第1所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低輝度モードにあると決定し
、前記第2持続時間が第2所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低環境光モードにあると決定するステップと、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記表示パネルが低輝度モード及
び低環境光モードを終了することが決定された場合に、目の保護モードをオフにするステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記表示パネルが低輝度モード
及び低環境光モードを終了することを決定するステップは、
前記第1輝度が前記第1所定輝度より大きくなった場合に、前記表示パネルが低輝度モードを終了することを決定するステップと、
前記第2輝度が前記第2所定輝度より大きくなった場合に、前記表示パネルが低環境光モードを終了することを決定するステップと、
を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
表示制御装置であって、前記表示制御装置は、検出モジュールと調整モジュールとを含み、
前記検出モジュールは、表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出し、前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルから発光される第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境における環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さく、
前記調整モジュールは、
(1)前記検出モジュールによって、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されており、かつ、低環境光モードにあると検出されていた場合には、目の保護モードをオンにし、
(2)前記検出モジュールによって、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されており、かつ、低環境光モードにあると検出されていない場合には、目の保護モードをオンにし、
(3)前記検出モジュールによって、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されておらず、かつ、低環境光モードにあると検出されていた場合には、前記表示パネルの発光輝度を低輝度モードに調整すると共に目の保護モードをオンにする
ように構成され、前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードである、
ことを特徴とする表示制御装置。
【請求項9】
前記調整モジュールは、前記表示パネルが低輝度モードにあると決定された場合に、前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整するように構成される、
ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記調整モジュールは、前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整して、前記画素セルの輝度を10%~20%低減するように構成される、
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記調整モジュールは、
前記画素セルが非白色光を発する場合に、前記画素セルにおける緑副画素の輝度を低減するように構成される低減サブモジュール、及び
、
前記画素セルが非白色光を発する場合に、前記画素セルにおける赤副画素の輝度を向上させるように構成される向上サブモジュール
の少なくとも一方を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記第1輝度が前記第1所定輝度より小さい第1持続時間を記録し
、前記第2輝度が前記第2所定輝度より小さい第2持続時間を記録するように構成される記録モジュールをさらに含み、
前記検出モジュールは、前記第1持続時間が第1所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低輝度モードにあると決定し
、前記第2持続時間が第2所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低環境光モードにあると決定するように構成される、
ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記調整モジュールは、さらに、前記
検出モジュールが前記表示パネルが低輝度モード及
び低環境光モードを終了することを決定した場合に、目の保護モードをオフにするように構成される、
ことを特徴とする請求項8~12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
前記調整モジュールは、さらに、前記
検出モジュールが前記第1輝度が前記第1所定輝度より大きくなったことを決定した場合に、前記表示パネルが低輝度モードを終了することを決定し、前記第2輝度が前記第2所定輝度より大きくなった場合に、前記表示パネルが低環境光モードを終了することを決定するように構成される、
ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
プロセッサと、
プロセッサの実行可能な指令を記憶するメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出し、前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルから発光される第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境における環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さく、
(1)前記検出によって、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されており、かつ、低環境光モードにあると検出されていた場合には、目の保護モードをオンにし、
(2)前記検出によって、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されており、かつ、低環境光モードにあると検出されていない場合には、目の保護モードをオンにし、
(3)前記検出によって、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されておらず、かつ、低環境光モードにあると検出されていた場合には、前記表示パネルの発光輝度を低輝度モードに調整すると共に目の保護モードをオンにし、
前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードである、ように構成される、
ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項16】
コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムは、プロセッサによって実行される際に、
表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出するステップと、
(1)前記検出するステップにおいて、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されており、かつ、低環境光モードにあると検出されていた場合には、目の保護モードをオンにし、
(2)前記検出するステップにおいて、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されており、かつ、低環境光モードにあると検出されていない場合には、目の保護モードをオンにし、
(3)前記検出するステップにおいて、前記表示パネルが低輝度モードにあると検出されておらず、かつ、低環境光モードにあると検出されていた場合には、前記表示パネルの発光輝度を低輝度モードに調整すると共に目の保護モードをオンにする、
ステップと、を実現し、
前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルから発光される第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境における環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さく、前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードである、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末技術分野に関し、特に、表示制御方法、表示制御装置、電子デバイス、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
スクリーンの発光によるユーザへの損害を低減するために、現在、表示デバイスのスクリーンには、目の保護モードが存在する。ユーザが手動で目の保護モードをオンにした後、スクリーンの発光輝度を低減することができ、ユーザの目への損害が低減される。
【0003】
しかし、現在の表示技術における目の保護モードは、ユーザが手動で目の保護モードをオンにする必要があるが、現在の表示デバイスの機能が雑多であるため、目の保護モードのスイッチ操作は、普通のユーザにとって、容易に見つかるものではない。もう一方で、ブルーライトの輝度だけが低減されたため、表示された画面が黄色っぽくなり、ユーザのウォッチング体験が低下することを招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
関連技術における不足点を解決するために、本開示は、表示制御方法、表示制御装置、電子デバイス及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例の第1方面によると、表示制御方法が提供され、前記表示制御方法は、
表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出するステップと、
前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあると決定された場合に、目の保護モードをオンにするステップと、を含み、
前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルから発光される第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境における環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さく、前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードである。
【0006】
好ましくは、目の保護モードをオンにするステップは、
前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整するステップを含む。
【0007】
好ましくは、目の保護モードをオンにするステップは、
前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整して、前記画素セルの輝度を10%~20%低減するステップを含む。
【0008】
好ましくは、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整するステップは、
前記画素セルにおける緑副画素の輝度を低減し、及び/又は前記画素セルにおける赤副画素の輝度を向上させるステップを含む。
【0009】
好ましくは、表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出するステップは、
前記第1輝度が第1所定輝度より小さい場合に、及び/又は前記第2輝度が第2所定輝度より小さい場合に、前記第1輝度が前記第1所定輝度より小さい第1持続時間を記録し、及び/又は前記第2輝度が前記第2所定輝度より小さい第2持続時間を記録するステップと、
前記第1持続時間が第1所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低輝度モードにあると決定し、及び/又は前記第2持続時間が第2所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低環境光モードにあると決定するステップと、を含む。
【0010】
好ましくは、上記方法は、
前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードを終了することが決定された場合に、目の保護モードをオフにするステップをさらに含む。
【0011】
好ましくは、前記表示パネルが低輝度モードを終了することを決定するステップは、
前記第1輝度が前記第1所定輝度より大きくなった場合に、前記表示パネルが低輝度モードを終了することを決定するステップと、前記第2輝度が前記第2所定輝度より大きくなった場合に、前記表示パネルが低環境光モードを終了することを決定するステップと、を含む。
【0012】
本開示の実施例の第2方面によると、表示制御装置が提供され、前記表示制御装置は、検出モジュールと調整モジュールとを含み、
前記検出モジュールは、表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出し、前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルから発光される第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境における環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さく、
前記調整モジュールは、前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあると決定された場合に、目の保護モードをオンにするように構成され、前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードである。
【0013】
好ましくは、前記調整モジュールは、前記表示パネルが低輝度モードにあると決定された場合に、前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整するように構成される。
【0014】
好ましくは、前記調整モジュールは、前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整して、前記画素セルの輝度を10%~20%低減するように構成される。
【0015】
好ましくは、前記調整モジュールは、
前記画素セルにおける緑副画素の輝度を低減するように構成される低減サブモジュール、及び/又は
前記画素セルにおける赤副画素の輝度を向上させるように構成される向上サブモジュールを含む。
【0016】
好ましくは、前記装置は、
前記第1輝度が前記第1所定輝度より小さい第1持続時間を記録し、及び/又は前記第2輝度が前記第2所定輝度より小さい第2持続時間を記録するように構成される記録モジュールをさらに含み、
前記検出モジュールは、前記第1持続時間が第1所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低輝度モードにあると決定し、及び/又は前記第2持続時間が第2所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低環境光モードにあると決定するように構成される。
【0017】
好ましくは、前記調整モジュールは、さらに、前記検出モジュールが前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードを終了することを決定した場合に、目の保護モードをオフにするように構成される。
【0018】
好ましくは、前記調整モジュールは、さらに、前記検出モジュールが前記第1輝度が前記第1所定輝度より大きくなったことを決定した場合に、前記表示パネルが低輝度モードを終了することを決定し、前記第2輝度が前記第2所定輝度より大きくなった場合に、前記表示パネルが低環境光モードを終了することを決定するように構成される。
【0019】
本開示実施例の第3方面によると、電子デバイスが提供され、前記電子デバイスは、
プロセッサと、
プロセッサの実行可能な指令を記憶するメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出し、前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルから発光される第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境における環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さく、
前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあると決定された場合に、目の保護モードをオンにし、前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードである、ように構成される。
【0020】
本開示実施例の第4方面によると、コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供され、前記プログラムは、プロセッサによって実行される際に、
表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出するステップと、
前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあると決定された場合に、目の保護モードをオンにするステップと、を実現し、
前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルから発光される第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境における環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さく、前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードである。
【発明の効果】
【0021】
本開示の実施例により提供される技術案は、以下の有益な効果を有し得る。
【0022】
上記実施例により、本開示は、表示パネルが低輝度モードにある場合に、自動的に目の保護モードをオンにすることにより、表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分をさらに低減する、ことができ、ユーザが手動で操作する必要がなく、表示パネルの機能に詳しくない大半のユーザが上記調節機能を探さず、又は、見つからないことによって目を効果的に保護することができないことが避けられる。そのため、保護するユーザの範囲が極めて大きくなる。
【0023】
また、画素セルにおける青副画素の輝度を低減する場合に、黒体軌跡線に従って画素セルにおける他の副画素の輝度を調整することができ、調整後の画素セルからの光の色度は、依然として、黒体軌跡線の変化傾向に従って変化するようになり、画素セルの表示する色が明らかな色偏差を生じないことが確保され、ブルーライトを低減してユーザの目の保護を実現するとともに、ユーザのウォッチング効果がほとんど影響されないことも確保される。
【0024】
なお、上述の一般的な説明及び後述の詳細な説明は、例示的且つ解釈的なものであり、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
ここの図面は、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本開示に適用される実施例を示しており、本明細書と共に本開示の原理を説明する。
【
図1】例示的な一実施例によって示される一種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
【
図2】一例示的な実施例によって示される二種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
【
図3】一例示的な実施例によって示される黒体軌跡線の概略図である。
【
図4】一例示的な実施例によって示される三種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
【
図5】一例示的な実施例によって示される四種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
【
図6】一例示的な実施例によって示される五種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
【
図7】一例示的な実施例によって示される六種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
【
図8】一例示的な実施例によって示される七種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
【
図9】一例示的な実施例によって示される一種の表示制御装置の概略ブロック図である。
【
図10】一例示的な実施例によって示される別の一種の表示制御装置の概略ブロック図である。
【
図11】一例示的な実施例によって示される更なる一種の表示制御装置の概略ブロック図である。
【
図12】一例示的な実施例によって示される表示制御するための装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
ここでは、その例が図面に示されている例示的な実施例について詳しく説明する。以下の説明は、図面に係る場合に、他の示しがない限り、異なる図面における同一の数字は、同一又は類似の要素を表す。以下の例示的な実施例に記載されている実施形態は、本発明と一致する全ての実施形態を表すものではない。それらは、添付の特許請求の範囲に詳しく記載される本発明の一部の側面と一致する装置及び方法の例だけである。
【0027】
図1は、一例示的な実施例によって示される表示制御方法の概略フローチャートである。該方法は表示パネルを制御することに用いることができる。表示パネルは、携帯電話、タブレット、テレビなどのデバイスに適用することができる。
図1に示すように、該方法は、以下のステップを含む。
【0028】
ステップS1において、表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出し、前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルから発光される第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境において環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さい。
【0029】
一つの実施例において、光電センサにより環境光を受光して相応する誘導電流を生成し、誘導電流の大きさに基づいて環境光の第2輝度を決定する。
【0030】
一つの実施例において、表示パネルは、液晶表示パネルであってもよい。この場合に、バックライトモジュールの発光輝度を検出することにより、表示パネルの発光する第1輝度を決定することができる。
【0031】
一つの実施例において、表示パネルは、有機発光ダイオード表示パネル(即ち、OLED)であってもよい。この場合に、画素セルにおける副画素の駆動電流を検出することにより、表示パネルから発光される第1輝度を決定することができる。
【0032】
なお、第1輝度及び第2輝度を検出する方式は、上記方式に限らず、必要及び表示パネルが位置するデバイスに応じて検出方式を選択してもよい。
【0033】
一つの実施例において、表示パネルは、環境光の輝度に応じて、自身の発光輝度を調節することができる。例えば、環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さい場合に、自身の発光輝度を第1所定輝度より小さく調節し、即ち、低輝度モードに調整することができる。しかし、該調節プロセスは、一定の時間がかからないと完成できない。そのため、表示パネルの発光輝度が第1所定輝度より小さい場合の他に、環境光の輝度が第2所定輝度より低い場合に、又は、表示パネルの発光輝度が第1所定輝度より小さく且つ環境光の輝度が第2所定輝度より低い場合にも、表示パネルが低輝度モードにあると決定して目の保護モードをタイムリーにオンにする。
【0034】
一つの実施例において、第1所定輝度及び第2輝度は、要求に応じて設定することができる。
【0035】
例えば、第1所定輝度は、1nit以上、且つ、1.8nit以下であってもよい。好ましくは、1.5nitに設定されてもよい。さらに、例えば、第2所定輝度は、0.08lux以上、且つ、0.12lux以下であってもよく、好ましくは、0.1luxに設定されてもよい。
【0036】
ステップS2において、前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあると決定された場合に、目の保護モードをオンにし、前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードである。
【0037】
一つの実施例において、表示パネルの画素セルが赤副画素と、緑副画素と、青副画素とを含む場合に、青副画素の輝度を低減することにより、該色成分を低減することができる。表示パネルの画素セルが他の色の副画素を含む場合に、該色成分を低減する方式を相応的に調整することができる、例えば、表示パネルの画素セルがシアン副画素と、マゼンタ副画素と、黄副画素とを含む場合に、シアン副画素及びマゼンタ副画素の輝度を低減することにより、該色成分を低減することができる。以下に、主に画素セルが赤副画素と、緑副画素と、青副画素とを含む場合の本開示の実施例について例示的な説明をする。
【0038】
一つの実施例において、表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにある場合に、即ち、表示パネルの発光輝度が比較的低く、及び/又は環境光が比較的低い場合に、自動的に目の保護モードをオンにすることにより、表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分をさらに低減し、ユーザは手動で操作する必要がなく、表示パネルの機能に詳しくない大半のユーザが上記調節機能を探さず、又は、見つからないことよって目を効果的に保護することができないことが避けられる。そのため、保護するユーザの範囲が極めて大きくなる。
【0039】
図2は、一例示的な実施例によって示される二種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
図2に示すように、
図1に示される実施例ののもとで、目の保護モードをオンにするスッテプは、ステップS21を含み、
ステップS21において、前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整する。
【0040】
一つの実施例において、画素セルは赤副画素と、緑副画素と、青副画素とを含んでもよく、白副画素をさらに含んでもよい。また、各色の副画素の数は、要求に応じて設定することができる。それに対して、本開示は限定しない。
【0041】
一つの実施例において、第1輝度が低減される場合は、ユーザが手動で表示パネルの発光輝度を調節して低減する場合であってもよいし、表示パネルが環境光輝度の低減を感知した後、自動的に輝度を低減する場合であってもよい。
【0042】
一つの実施例において、第1輝度が第1所定輝度より小さく、即ち、表示パネルの発光輝度が比較的低い場合と、第2輝度が第2所定輝度より小さく、即ち、環境光の輝度が比較的低い場合とのうち一つの場合、又は、二つの場合が並存する場合に、人間の眼の色に対する感度も低減され、明るすぎる光線によって人間の眼が比較的大きく損傷されることになる。また、そのうちの比較的強いブルーライトによる網膜への損害が甚大である。軽い場合、ドライアイ、目の疲れ、体内時計の乱れを引き起こし、深刻な場合、目の黄斑変性症を引き起こし、視力が損害される。また、ブルーライトも人体のメラトニンの分泌を邪魔し、寝付きが困難になることを招く。
【0043】
従って、上記二つの場合に、又は、二つの場合が並存する場合に、表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減してもよいが、青副画素の輝度だけを低減すると、表示された画面の色が青色の補色、即ち、黄色に偏って、色偏差が生じてしまい、画面が黄色になることを引き起こす。従って、さらに、黒体軌跡線と青副画素の低減される輝度とに基づいて、画素セルにおける他の副画素の輝度を調整してもよい。
【0044】
図3は、一例示的な実施例によって示される黒体軌跡線の概略図である。
【0045】
図3に示すように、CIE色度図において、その左下は青色であり、右下は赤色であり、上は緑色であり、黒体軌跡線は、CIE色度図における異なる温度黒体(プランク放射体)の色度曲線を表し、表示される色を黒体軌跡線上の点として調整すれば、人間の眼は、白色が見えるようになる。
【0046】
一つの実施例において、画素セルにおける青副画素の輝度を低減する場合に、黒体軌跡線に従って画素セルにおける他の副画素の輝度を調整すること(一部の副画素の輝度を向上させることを含んでもよいし、一部の副画素の輝度を低減することを含んでもよい)ができ、調整後の画素セルから光の色度は、依然として、黒体軌跡線の変化傾向に従って変化する。例えば、白光を発する画素セルにとって、調整後の画素セルからの白光の色度は、依然として、黒体軌跡線にあり、これにより、画素セルによって表示される色が明らかな色偏差を生じないことが確保され、ブルーライトを低減してユーザの目の保護を実現するとともに、ユーザのウォッチング効果がほとんど影響されないことも確保される。
【0047】
なお、上記表示パネルは、ユーザが手動で操作して上記調節機能をオン又はオフにするためのスイッチを有してもよい。これに基づき、ユーザは、上記自動調節を行うように設定してもよく、上記自動調節を行わないように設定してもよい。
【0048】
好ましくは、時間要素をさらに考慮してもよい。即ち、前記第1輝度が第1所定輝度より小さい場合、及び/又は前記第2輝度が第2所定輝度より小さい場合、及び/又は所定時間帯にある場合に、前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整する。
【0049】
一つの実施例において、所定時間帯は、ユーザによって予め設定されてもよい。所定時間帯は、一つの夜間時間帯、例えば、22:00~24:00であってもよい。該所定時間帯にある場合に、ユーザがまもなく消灯して寝る、即ち、ベッドで携帯電話を使うことを決定することができるため、該時間帯で上記調節を行ってもよく、ユーザが消灯してベッドで携帯電話を使う場合に、目が有効な保護を受けることができることを確保するとともに、ユーザのウォッチング効果にほとんど影響を与えない。
【0050】
図4は、一例示的な実施例によって示される三種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
図4に示すように、
図1に示される実施例のもとで、目の保護モードをオンにするステップは、ステップS22を含み、
ステップS22において、前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整して、前記画素セルの輝度を10%~20%低減する。
【0051】
一つの実施例において、
図1に示される実施例によると、画素セルにおける青副画素の輝度を低減すること、及び他の副画素の輝度を調整することにより、ユーザの目を有効に保護するとともに、ユーザのウォッチング効果への影響を低減することもできる。しかし、調整の結果により、画素セルの輝度があまりにも多く低減されると、依然として、ユーザは、表示パネルによって表示される画面が明らかに暗くなるのに気づく。
【0052】
従って、画素セルの輝度が10%~20%低減される程度に応じて、青副画素の輝度を低減し、他の副画素の輝度を調整することができる。これにより、画素セルの輝度調整について、比較的小さい程度だけで画素セルの輝度を低減するようになり、画素セルにおける副画素の輝度を調整した後のユーザのウォッチング効果への影響をさらに低減し、一部の環境でユーザが画素セルの輝度の変化に気づかないことさえも確保することができる
【0053】
そのうち、表示パネルが液晶表示パネルである場合に、画素セルにおける青副画素及び他の副画素の共通電極の電圧を調整することにより、対応する液晶のねじれ程度を変更し、青副画素の発光輝度及び他の副画素の発光輝度の変化程度を制御することができる。
【0054】
表示パネルが有機発光ダイオード表示パネルである場合に、画素セルにおける青副画素及び他の副画素の駆動電流を調整することにより、青副画素の発光輝度及び他の副画素の発光輝度の変化程度を制御する。
【0055】
図5は、一例示的な実施例によって示される四種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
図5に示すように、
図2に示される実施例のもとで、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整するステップは、ステップS211を含み、
ステップS211において、前記画素セルにおける緑副画素の輝度を低減し、及び/又は前記画素セルにおける赤副画素の輝度を向上させる。
【0056】
一つの実施例において、白光を発する画素セルを例として、該画素セルからの白光の色度は、調整前に、
図3に示される黒体軌跡線にあるが、青副画素の発光輝度を低減する場合に、調整後の画素セルからの光の色度を、依然として、黒体軌跡線にあるようにさせるために、緑副画素の発光輝度を低減し、及び/又は赤副画素の輝度を向上させてもよい。これにより、調整後の画素セルから発光される色度は、依然として、黒体軌跡線にあり、右に移動しただけであり、ユーザが見た画素セルによって発光される色度がほとんど変化してないことが確保され、ユーザのウォッチングへの影響が低減される。
【0057】
ここで、液晶表示パネルを例として、青副画素及び緑副画素における画素電極の電圧を低減することにより、両者の透過率を低減し、両者の輝度を低減する効果を実現してもよい。例えば、青副画素における画素電極の電圧を20%低減し、緑副画素における画素電極の電圧を10%低減し、及び/又は赤副画素の輝度を5%向上させてもよい。
【0058】
一つの実施例において、カラーライト(例えば黄光、緑光等)を発する画素セルについては、白光を発する画素セルと類似に、同様な方式及び幅で青副画素、緑副画素及び/又は赤副画素の発光輝度を調整することができる。
【0059】
緑光を発する画素セルを例として、発せられる緑光の色度は、調整前に、
図3に示される黒体軌跡線上ではなく、黒体軌跡線の上方の領域にある。青副画素の発光輝度を低減する場合に、調整後の画素セルからの光の色度が依然として、黒体軌跡線の変化傾向に従って変化し、即ち、CIE色度図に右に移動するようにするために、緑副画素の発光輝度を低減し、又は赤副画素の発光輝度を向上させてもよい。また、緑副画素の発光輝度を低減する上に、赤副画素の発光輝度を向上させてもよい。これにより、調整後の画素セルによって発光される色度が調整前に近く、ユーザが見た画素セルによって発光される色度がほとんど変化していないことが確保され、ユーザのウォッチングへの影響が低減される。
【0060】
図6は、一例示的な実施例によって示される五種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
図6に示すように、
図1に示される実施例的もとで、表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出するステップは、ステップS11を含み、
ステップS11において、前記第1輝度が第1所定輝度より小さい場合に、及び/又は前記第2輝度が第2所定輝度より小さい場合に、前記第1輝度が前記第1所定輝度より小さい第1持続時間を記録し、及び/又は前記第2輝度が前記第2所定輝度より小さい第2持続時間を記録し、前記第
1持続時間が第1所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低輝度モードにあると決定し、及び/又は前記第2持続時間が第2所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低環境光モードにあると決定する。
【0061】
一つの実施例において、本開示の実施例は、第1輝度が第1所定輝度より小さい場合に、及び/又は第2輝度が第2所定輝度より小さい場合に、上記画素セルの輝度を調節するプロセスを自動的に実行することができる。しかし、一部の場合において、第1輝度が第1所定輝度より小さく、及び/又は第2輝度が第2所定輝度より小さいが、ユーザは画素セルの輝度調節を必要としない。例えば、ユーザが上記表示パネルが配置される端末を持って、消灯して寝室から外出しようとすると、消灯する時に、第2輝度が第2所定輝度より小さい場合も存在するが、ユーザはすぐに明るい屋外の環境に入るので、表示パネルの輝度を調節する必要がない。
【0062】
これに基づき、第1輝度が前記第1所定輝度より小さい第1持続時間が十分長い(第1所定持続時間より大きい)か否か、及び/又は第2輝度が前記第2所定輝度より小さいのを記録する第2持続時間が十分長い(第2所定持続時間より大きい)か否かを判断することにより、ユーザが安定的に環境光の輝度が比較的低く、又は携帯電話の輝度が比較的低い状況にいるか否かを決定し、また、ユーザが安定的に環境光の輝度が比較的低く、又は携帯電話の輝度が比較的低い状況にいる場合のみ、上記目の保護モードに入る操作を実行し、表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減する。ユーザが安定的に環境光の輝度が比較的低く、又は携帯電話の輝度が比較的低い状況にいない場合に、表示パネルが元の輝度で発光するのを引き続き維持させてもよく、ユーザの位置する状況の誤判断で目の保護モードに入るように表示スクリーンの輝度を調節することが避けられる。
【0063】
図7は、一例示的な実施例によって示される六種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
図7に示すように、
図1に示される実施例のもとで、上記方法は、ステップS3をさらに含み、
ステップS3において、前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードを終了することが決定された場合に、目の保護モードをオフにする。
【0064】
一つの実施例において、表示パネルが低輝度モードを終了した場合に、表示パネルの輝度は、ほぼ通常レベルに回復することができる。この場合に、ユーザは一般的に輝度の比較的高い画面をウォッチングすることを求めているので、さらに目の保護モードを終了してもよく、ユーザのウォッチング効果が確保される。
【0065】
図8は、一例示的な実施例によって示される七種目の表示制御方法の概略フローチャートである。
図8に示すように、
図7に示される実施例のもとで、前記表示パネルが低輝度モードを終了することを決定するステップは、ステップS31を含み、
ステップS31において、前記第1輝度が前記第1所定輝度より大きく
なった場合に、表示パネルが低輝度モードを終了することを決定し、前記第2輝度が前記第2所定輝度より大きく
なった場合に、前記表示パネルが低環境光モードを終了することを決定することを含む。
【0066】
前述した表示制御方法の実施例に対応して、本開示は、表示制御装置の実施例をさらに提供する。
【0067】
図9は、一例示的な実施例によって示される表示制御装置の概略ブロック図である。
図10に示すように、該装置は、検出モジュール91と調整モジュール92とを含み、
前記検出モジュール91は、表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出し、前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルによって発光される第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境における環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さく、
前記調整モジュール92は、前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあると決定された場合に、目の保護モードをオンにするように構成され、前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードである。
【0068】
好ましくは、前記調整モジュールは、前記表示パネルが低輝度モードにあると決定された場合に、前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整するように構成される。
【0069】
好ましくは、前記調整モジュールは、前記表示パネルの画素セルにおける青副画素の輝度を低減し、黒体軌跡線と前記青副画素の低減された輝度とに基づいて、前記画素セルにおける他の副画素の輝度を調整することにより、前記画素セルの輝度を10%~20%低減するように構成される。
【0070】
図10は、一例示的な実施例によって示される別の一種の表示制御装置の概略ブロック図である。
図10に示すように、前記調整モジュール92は、
前記画素セルが非白色光を発する場合に、前記画素セルにおける緑副画素の輝度を低減するように構成される低減サブモジュール921、及び/又は
前記画素セルが非白色光を発する場合に、前記画素セルにおける赤副画素の輝度を向上させるように構成される向上サブモジュール922を含む。
【0071】
図11は、一例示的な実施例によって示される更なる一種の表示制御装置の概略ブロック図である。
図11に示すように、
図9に示される実施例のもとで、上記装置は、
前記第1輝度が前記第1所定輝度より小さい第1持続時間を記録し、及び/又は前記第2輝度が前記第2所定輝度より小さい第2持続時間を記録するように構成される記録モジュール93をさらに含み、
ここで、前記検出モジュール11は、前記第
1持続時間が第1所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低輝度モードにあると決定し、及び/又は前記第2持続時間が第2所定持続時間より大きい場合に、前記表示パネルが低環境光モードにあると決定するように構成される。
【0072】
好ましくは、前記調整モジュールは、さらに、前記検出モジュールが前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードを終了することを決定した場合に、目の保護モードをオフにするように構成される。
【0073】
好ましくは、前記調整モジュールは、さらに、前記検出モジュールが前記第1輝度が前記第1所定輝度より大きくなったことを決定した場合に、表示パネルが低輝度モードを終了することを決定し、前記第2輝度が前記第2所定輝度より大きくなった場合に、前記表示パネルが低環境光モードを終了することを決定するように構成される。
【0074】
上記実施例における装置に関しては、各モジュールが実行する操作の具体的な方式は既に関連方法の実施例において詳しく説明されたのでここでは、詳しく説明しない。
【0075】
装置の実施例にとって、方法の実施例にほとんど対応するため、関連箇所は、方法の実施例の部分の説明を参照すればよい。以上に説明される装置の実施例は例示的なものに過ぎず、そのうち分離された部材として説明されたユニットは、物理的に分離されてもよいし、又は分離されなくてもよい。ユニットとして示された部材は、物理的なユニットであってもよいし、又はでなくてもよい。すなわち、一箇所に配置されてもよいし、複数のネットワークユニットに分布されてもよい。するために、実際的な要求に応じて、一部又は全部のモジュールを選択して本開示の解決策の目的を実現もよい。当業者は、創造的な労働を払わなくても、理解して実施することができる。
【0076】
相応的には、本開示は、プロセッサと、プロセッサによって実行可能な指令を記憶するメモリとを含む表示制御装置をさらに提供する。前記プロセッサは、表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出し、前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルの発光する第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境における環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さく、前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあると決定された場合に、目の保護モードをオンにし、前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードであるように構成される
【0077】
相応的には、本開示は、端末をさらに提供し、前記端末は、メモリと、一つ又は一つ以上のプログラムとを含む。ここで、一つ又は一つ以上のプログラムは、メモリに記憶され、一つ又は一つ以上のプロセッサによって実行されるように構成される。一つ又は一つ以上のプログラムは、以下のような操作を行うための指令を含む。表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあるか否かを検出し、前記低輝度モードにおいて、前記表示パネルの発光する第1輝度が第1所定輝度より小さく、前記低環境光モードにおいて、前記表示パネルが位置する環境における環境光の第2輝度が第2所定輝度より小さく、前記表示パネルが低輝度モード及び/又は低環境光モードにあると決定された場合に、目の保護モードをオンにし、前記目の保護モードは、前記低輝度モードに対して前記表示パネルにおけるユーザの目を損傷する色成分の輝度をさらに低減したモードである。
【0078】
図12は、一例示的な実施例によって示される表示制御するための装置1200のブロック図である。例えば、装置1200は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージ送受信デバイス、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療機器、フィットネス機器、パーソナルデジタルアシスタンス(PDA)等であってもよい。
【0079】
図12を参照すると、装置1200は、処理ユニット1202と、メモリ1204と、電源ユニット1206と、マルチメディアユニット1208と、オーディオユニット1210と、入力/出力(I/O)インタフェース1212と、センサユニット1214と通信ユニット1216とのうち1つ又は複数のユニット含んでもよい。
【0080】
処理ユニット1202は、通常に装置1200の全体的な操作、例えば、表示、電話の呼出し、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関する操作などを制御する。処理ユニット1202は、上述の方法におけるステップの全部又は一部を完成するための指令を実行する1つ又は複数のプロセッサ1220を含んでもよい。さらに、処理ユニットト1202は、処理ユニット1202と他のユニットとの間の対話を便利にするために、1つ又は複数のモジュールを含んでもよい。例えば、処理ユニット1202は、マルチメディアユニット1208と処理コンポーネント1202との間の対話を便利にするために、マルチメディアモジュールを含んでもよい。
【0081】
メモリ1204は、装置1200の操作をサポートするための各種タイプのデータを保存するように構成される。これらのデータの例は、装置1200で操作するためのあらゆるアプリケーション又は方法の指令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、ピクチャ、ビデオ等を含む。メモリ1204は、あらゆるタイプの揮発性又は不揮発性記憶デバイス、又はそれらの組み合わせ、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク又は光ディスクによって実現することができる。
【0082】
電源ユニット1206は、装置1200の各種のユニットに電力を供給する。電源ユニット1206は、電源管理システムと、1つ又は複数の電源と、装置1200において電力の生成、管理及び分配することに関する任意の他のユニットとを含んでもよい。
【0083】
マルチメディアユニット1208は、装置1200とユーザとの間に出力インタフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例において、画面スクリーンは液晶ディスプレイ(LCD)及びタッチパネル(TP)を含んでもよい。スクリーンがタッチパネルを含んでいると、スクリーンはユーザからの入力信号を受信するためのタッチ画面として実現されてもよい。タッチパネルは、タッチスライド及びタッチパネルにおけるジェスチャを感知するための1つ又は複数のタッチセンサを含む。上記タッチセンサは、タッチ又はスライド操作の境界を感知するだけでなく、タッチ又はスライド操作に関する持続時間及び圧力をも感知してもよい。いくつかの実施例において、マルチメディアユニット1208は、フロントカメラ及び/又はリアカメラを含む。装置1200が操作モード、例えば、撮影モード又はビデオモードにある場合に、フロントカメラ及び/又はリアカメラは、外部からのマルチメディアデータを受信してもよい。各フロントカメラ及びリアカメラは、固定された光学レンズシステム又は焦点距離及び光学ズーム機能を有していてもよい。
【0084】
オーディオユニット1210は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成される。例えば、オーディオユニット1210は一つのマイク(MIC)を含んでおり、該マイクは、装置1200が操作モード、例えば、呼出しモード、記録モード及び音声認識モードにある場合に、外部からのオーディオ信号を受信するように構成される。受信されたオーディオ信号は、さらに、メモリ1204内に記憶されてもよいし、又は通信ユニット1216により送信されてもよい。一部の実施例において、オーディオユニット1210は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに含む。
【0085】
I/Oインタフェース1212は、処理ユニット1202と周辺インタフェースモジュールとの間にインタフェースを提供する。前記周辺インタフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタン等であってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、ボリュームボタン、スタートボタン及びロックボタンを含んでもよいが、限定されない。
【0086】
センサユニット1214は、装置1200に各方面の状態評価を提供するための1つ又は複数のセンサを含む。例えば、センサユニット1214は、装置1200のオン/オフ状態及びユニットの相対位置を検出することができ、例えば、前記ユニットが装置1200のディスプレイ及びキーパッドである。センサユニット1214は、さらに、装置1200又は装置1200の一つのユニットの位置の変化、ユーザと装置1200との接触が存在するか否か、装置1200の方位又は加速/減速、及び装置1200の温度変化を検出することができる。センサユニット1214は、あらゆる物理的な接触がない場合に、近くのものの存在を検出するように構成される近接センサを含んでもよい。センサユニット1214は、光センサ、例えば、撮影アプリケーションに使用されるCMOS又はCCDイメージセンサをさらに含んでもよい。いくつかの実施例において、該センサユニット1214は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ又は温度センサをさらに含んでもよい。
【0087】
通信ユニット1216は、装置1200と他の装置との間の有線又は無線の通信を容易にするように構成される。装置1200は、通信基準に基づく無線ネットワーク、例えば、WiFi、2G又は3G、又はそれらの組み合わせにアクセスすることができる。一例示的な実施例において、通信ユニット1216は、ブロードキャストチャンネルを介して、外部ブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号又はブロードキャスト関連情報を受信する。一例示的な実施例において、通信ユニット1216は、短距離通信を促進するための近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFアイデンティティ)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術及び他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0088】
例示的な実施例において、装置1200は、上述方法を実行するために、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又は他の電子部品により実現されてもよい。
【0089】
例示的な実施例において、指令を含んだ非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば、指令を含んだメモリ1204がさらに提供され、上記指令は、上述の方法を実行するために、装置1200のプロセッサ1220によって実行可能である。例えば、前記非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク及び光学データ記憶デバイス等であってもよい。
【0090】
当業者は、明細書を考慮して本明細書に開示されたものを実践して、本発明の他の実施例を容易に想到する。本願は、本開示のあらゆる変形、使用又は適宜な変更を含むことを意図しており、これらの変形、使用又は適宜な変更は、本開示の一般的な原理に従うものであるとともに、本開示に開示されていない当技術分野における周知技術又は通常技術手段を含む。明細書及び実施例は単なる例示的なものとみなされ、本発明の本当の範囲及び趣旨は以下の特許請求の範囲によって示される。
【0091】
なお、本開示は、上記説明及び図面に示された精確な構成に限定されるものではなく、本発明の範囲から逸脱しない範囲で、様々な修正及び変更することができる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。