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特許7058168アフィリエイト管理システム、アフィリエイト管理方法、およびアフィリエイト管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-13
(45)【発行日】2022-04-21
(54)【発明の名称】アフィリエイト管理システム、アフィリエイト管理方法、およびアフィリエイト管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220414BHJP
   H04L 67/00 20220101ALI20220414BHJP
【FI】
G06Q30/02 382
H04L67/00
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018080736
(22)【出願日】2018-04-19
(65)【公開番号】P2019191697
(43)【公開日】2019-10-31
【審査請求日】2021-02-26
(73)【特許権者】
【識別番号】599158144
【氏名又は名称】バリューコマース株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100144440
【弁理士】
【氏名又は名称】保坂 一之
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 信敬
【審査官】萩島 豪
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-193613(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0234775(US,A1)
【文献】特開2015-011500(JP,A)
【文献】特開2012-094089(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
H04L 67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の仮想店舗を含むオンラインモールに関するアフィリエイトを管理するアフィリエイト管理システムであって、
少なくとも一つのプロセッサを備え、
前記少なくとも一つのプロセッサが、
媒体主により提供されるアフィリエイト広告をユーザがユーザ端末上で選択したことに応答して、該選択に対応する操作記録をデータベースに格納し、
前記選択に応答して、前記アフィリエイト広告に対応する仮想店舗を示す店舗トラッキングキーと前記オンラインモールを示すモールトラッキングキーとを生成し、
前記店舗トラッキングキーと前記モールトラッキングキーとに関連付けられた前記ユーザの操作により商品が購入された前記オンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定し、
前記アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が前記販売店舗である場合と、該仮想店舗とは別の仮想店舗が前記販売店舗である場合との双方において、前記アフィリエイト広告の広告成果を認定し、
第1媒体主により提供される第1アフィリエイト広告が選択された場合には、該第1アフィリエイト広告に対応する第1仮想店舗を示す第1店舗トラッキングキーと前記モールトラッキングキーとを、前記ユーザ端末に対応するHTTPクッキーに記録する処理をエントリ機能に実行させ、
前記第1アフィリエイト広告が選択された後に、第2媒体主により提供される第2アフィリエイト広告が選択された場合には、該第2アフィリエイト広告に対応する第2仮想店舗を示す第2店舗トラッキングキーを更に前記HTTPクッキーに記録する処理を前記エントリ機能に実行させ、
前記HTTPクッキーを用いた前記ユーザの操作により商品が購入された前記オンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定する、
アフィリエイト管理システム。
【請求項2】
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記媒体主を示す媒体主IDと、前記アフィリエイト広告を示す広告IDとを少なくとも含む前記操作記録を前記データベースに格納する、
請求項1に記載のアフィリエイト管理システム。
【請求項3】
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記店舗トラッキングキーおよび前記モールトラッキングキーを更に含む前記操作記録を前記データベースに格納する、
請求項2に記載のアフィリエイト管理システム。
【請求項4】
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が前記販売店舗である場合には、前記別の仮想店舗が前記販売店舗である場合よりも報酬が高くなるように前記広告成果を認定する、
請求項1~3のいずれか一項に記載のアフィリエイト管理システム。
【請求項5】
前記エントリ機能が、前記第1アフィリエイト広告の選択に応じて記録された前記モールトラッキングキーを、前記第2アフィリエイト広告の選択に応答して生成された前記第2店舗トラッキングキーおよび前記モールトラッキングキーの組で上書きすることで、前記HTTPクッキーに前記第2店舗トラッキングキーを更に記録する、
請求項1~4のいずれか一項に記載のアフィリエイト管理システム。
【請求項6】
前記少なくとも一つのプロセッサが、
前記第1仮想店舗が前記販売店舗である場合には前記第1アフィリエイト広告の広告成果を認定し、
前記第2仮想店舗が前記販売店舗である場合と、前記第1仮想店舗および前記第2仮想店舗の双方と異なる別の仮想店舗が前記販売店舗である場合とにおいては、前記第2アフィリエイト広告の広告成果を認定する、
請求項1~5のいずれか一項に記載のアフィリエイト管理システム。
【請求項7】
前記少なくとも一つのプロセッサが、
前記第1仮想店舗が前記販売店舗である場合には、前記別の仮想店舗が前記販売店舗である場合よりも報酬が高くなるように前記広告成果を認定し、
前記第2仮想店舗が前記販売店舗である場合には、前記別の仮想店舗が前記販売店舗である場合よりも報酬が高くなるように前記広告成果を認定する、
請求項に記載のアフィリエイト管理システム。
【請求項8】
複数の仮想店舗を含むオンラインモールに関するアフィリエイトを管理し、かつ少なくとも一つのプロセッサを備えるアフィリエイト管理システムにより実行されるアフィリエイト管理方法であって、
媒体主により提供されるアフィリエイト広告をユーザがユーザ端末上で選択したことに応答して、該選択に対応する操作記録をデータベースに格納するステップと、
前記選択に応答して、前記アフィリエイト広告に対応する仮想店舗を示す店舗トラッキングキーと前記オンラインモールを示すモールトラッキングキーとを生成するステップと、
前記店舗トラッキングキーと前記モールトラッキングキーとに関連付けられた前記ユーザの操作により商品が購入された前記オンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定するステップと、
前記アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が前記販売店舗である場合と、該仮想店舗とは別の仮想店舗が前記販売店舗である場合との双方において、前記アフィリエイト広告の広告成果を認定するステップと
第1媒体主により提供される第1アフィリエイト広告が選択された場合には、該第1アフィリエイト広告に対応する第1仮想店舗を示す第1店舗トラッキングキーと前記モールトラッキングキーとを、前記ユーザ端末に対応するHTTPクッキーに記録する処理をエントリ機能に実行させるステップと、
前記第1アフィリエイト広告が選択された後に、第2媒体主により提供される第2アフィリエイト広告が選択された場合には、該第2アフィリエイト広告に対応する第2仮想店舗を示す第2店舗トラッキングキーを更に前記HTTPクッキーに記録する処理を前記エントリ機能に実行させるステップと、
前記HTTPクッキーを用いた前記ユーザの操作により商品が購入された前記オンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定するステップと
を含むアフィリエイト管理方法。
【請求項9】
複数の仮想店舗を含むオンラインモールに関するアフィリエイトを管理するアフィリエイト管理システムとしてコンピュータを機能させるアフィリエイト管理プログラムであって、
媒体主により提供されるアフィリエイト広告をユーザがユーザ端末上で選択したことに応答して、該選択に対応する操作記録をデータベースに格納するステップと、
前記選択に応答して、前記アフィリエイト広告に対応する仮想店舗を示す店舗トラッキングキーと前記オンラインモールを示すモールトラッキングキーとを生成するステップと、
前記店舗トラッキングキーと前記モールトラッキングキーとに関連付けられた前記ユーザの操作により商品が購入された前記オンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定するステップと、
前記アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が前記販売店舗である場合と、該仮想店舗とは別の仮想店舗が前記販売店舗である場合との双方において、前記アフィリエイト広告の広告成果を認定するステップと
第1媒体主により提供される第1アフィリエイト広告が選択された場合には、該第1アフィリエイト広告に対応する第1仮想店舗を示す第1店舗トラッキングキーと前記モールトラッキングキーとを、前記ユーザ端末に対応するHTTPクッキーに記録する処理をエントリ機能に実行させるステップと、
前記第1アフィリエイト広告が選択された後に、第2媒体主により提供される第2アフィリエイト広告が選択された場合には、該第2アフィリエイト広告に対応する第2仮想店舗を示す第2店舗トラッキングキーを更に前記HTTPクッキーに記録する処理を前記エントリ機能に実行させるステップと、
前記HTTPクッキーを用いた前記ユーザの操作により商品が購入された前記オンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定するステップと
を前記コンピュータに実行させるアフィリエイト管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一側面はアフィリエイト管理システム、アフィリエイト管理方法、およびアフィリエイト管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、アフィリエイト広告の広告成果を管理するコンピュータシステムが知られている。例えば、特許文献1には、会員がキャンペーン広告に関連した所定の行動と会員閲覧記録とを照らし合わせることで、その会員がトラッキングキーで特定される広告誘導事象の該当者であることを認定する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-207849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の仮想店舗を含むオンラインモールの場合には、ユーザがクリックしたアフィリエイト広告に対応する店舗と、そのユーザが実際に商品を購入した店舗とが異なり得る。そのため、そのアフィリエイト広告の広告成果が適切に認定されない場合があり得る。
【0005】
例えば、オンラインモール内に仮想店舗A,Bが存在すると仮定する。この前提において、ユーザが仮想店舗Aのアフィリエイト広告を選択して仮想店舗Aにアクセスした後に仮想店舗Bにアクセスし、仮想店舗Bで商品を購入したとする。仮想店舗Bは、選択されたアフィリエイト広告で示される店舗ではないので、そのアフィリエイト広告の広告成果が認定されない。したがって、間接的にユーザを仮想店舗Bに誘導した媒体主(アフィリエイタ)は報酬(例えば、アフィリエイト料)を得ることができない。
【0006】
そこで、オンラインモールにユーザを誘導したアフィリエイト広告の広告成果をより適切に判定することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係るアフィリエイト管理システムは、複数の仮想店舗を含むオンラインモールに関するアフィリエイトを管理するアフィリエイト管理システムであって、少なくとも一つのプロセッサを備え、少なくとも一つのプロセッサが、媒体主により提供されるアフィリエイト広告をユーザがユーザ端末上で選択したことに応答して、該選択に対応する操作記録をデータベースに格納し、選択に応答して、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗を示す店舗トラッキングキーとオンラインモールを示すモールトラッキングキーとを生成し、店舗トラッキングキーとモールトラッキングキーとに関連付けられたユーザの操作により商品が購入されたオンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定し、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が販売店舗である場合と、該仮想店舗とは別の仮想店舗が販売店舗である場合との双方において、アフィリエイト広告の広告成果を認定する。
【0008】
本発明の一側面に係るアフィリエイト管理方法は、複数の仮想店舗を含むオンラインモールに関するアフィリエイトを管理し、かつ少なくとも一つのプロセッサを備えるアフィリエイト管理システムにより実行されるアフィリエイト管理方法であって、媒体主により提供されるアフィリエイト広告をユーザがユーザ端末上で選択したことに応答して、該選択に対応する操作記録をデータベースに格納するステップと、選択に応答して、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗を示す店舗トラッキングキーとオンラインモールを示すモールトラッキングキーとを生成するステップと、店舗トラッキングキーとモールトラッキングキーとに関連付けられたユーザの操作により商品が購入されたオンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定するステップと、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が販売店舗である場合と、該仮想店舗とは別の仮想店舗が販売店舗である場合との双方において、アフィリエイト広告の広告成果を認定するステップとを含む。
【0009】
本発明の一側面に係るアフィリエイト管理プログラムは、複数の仮想店舗を含むオンラインモールに関するアフィリエイトを管理するアフィリエイト管理システムとしてコンピュータを機能させるアフィリエイト管理プログラムであって、媒体主により提供されるアフィリエイト広告をユーザがユーザ端末上で選択したことに応答して、該選択に対応する操作記録をデータベースに格納するステップと、選択に応答して、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗を示す店舗トラッキングキーとオンラインモールを示すモールトラッキングキーとを生成するステップと、店舗トラッキングキーとモールトラッキングキーとに関連付けられたユーザの操作により商品が購入されたオンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定するステップと、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が販売店舗である場合と、該仮想店舗とは別の仮想店舗が販売店舗である場合との双方において、アフィリエイト広告の広告成果を認定するステップとをコンピュータに実行させる。
【0010】
このような側面においては、オンラインモール内の仮想店舗のアフィリエイト広告が選択されると、その仮想店舗を示す店舗トラッキングキーとそのオンラインモールを示すモールトラッキングキーとが生成され、これらのトラッキングキーに関連付けられたユーザ操作から販売店舗が特定される。したがって、ユーザがオンラインモール内の別の仮想店舗で商品を購入した場合にも、その商品購入とアフィリエイト広告との対応を特定することができる。その結果、そのアフィリエイト広告の広告成果をより適切に判定することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一側面によれば、オンラインモールにユーザを誘導したアフィリエイト広告の広告成果をより適切に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係るアフィリエイト管理システムの適用の一例を示す図である。
図2】実施形態に係るアフィリエイト管理システムの構成の一例を示す図である。
図3】実施形態に係るアフィリエイト管理システムで用いられるコンピュータの一般的なハードウェア構成を示す図である。
図4】実施形態に係るアフィリエイト管理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
図5】実施形態に係るアフィリエイト管理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
図6】実施形態に係るアフィリエイト管理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0014】
[システムの概要]
実施形態に係るアフィリエイト管理システム10は、アフィリエイト広告の広告成果を管理するためのコンピュータシステムである。アフィリエイト広告とは、インターネット上で媒体主が設置した広告媒体上に掲載される広告であって、該広告媒体の閲覧者がその広告をきっかけに商品を購入した場合に成功報酬が該媒体主に付与される形態の広告である。広告成果とは、アフィリエイト広告が商品の購入に直接にまたは間接的に貢献することをいう。
【0015】
広告媒体とは、アフィリエイト広告を閲覧者に伝達する媒介手段であり、より具体的には、任意の情報が掲載されたウェブページ・アプリケーションである。例えば、広告媒体はブログサイト、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のサイト、またはニュースサイトであり得るが、当然ながらこれらに限定されず、様々なウェブページが広告媒体になり得る。広告媒体上でのアフィリエイト広告の表現方法は限定されず、例えば、バナー広告でもよい。
【0016】
商品とは、有償または無償で取引される任意の有体物または無体物であり、したがって、サービスの提供を含む概念である。商品の種類は何ら限定されない。
【0017】
成功報酬とは、アフィリエイト広告にアクセスした閲覧者を商品の購入へと誘引したことに対して媒体主に付与される謝礼である。成功報酬の形態は限定されず、例えば、現金、ポイントなどの金銭的価値でもよい。
【0018】
媒体主とは、アフィリエイト広告により成功報酬を得ようとする人、すなわち、アフィリエイタである。例えば、媒体主は広告媒体の所有者または責任者である。媒体主は自然人でも法人でもよい。
【0019】
本実施形態では、アフィリエイト管理システム10は、複数の仮想店舗を有するオンラインモールにおける商品の購入にアフィリエイト広告が貢献したか否かを判定する。アフィリエイト広告の広告主は仮想店舗の運営者である。アフィリエイト広告はインターネット上の或る広告媒体上に掲載される。ユーザが仮想店舗Aのアフィリエイト広告をクリックなどの操作により選択すると、ユーザ端末からの要求がオンラインモールに向けて送信されてその後処理され、これによりユーザは仮想店舗Aのウェブページを閲覧できる。ユーザは仮想店舗Aで商品を購入するかもしれないし、オンラインモール内の別の仮想店舗Bに移動して該仮想店舗Bで商品を購入するかもしれない。アフィリエイト管理システム10はこのようなユーザの一連の行動を追跡し、ユーザがオンラインモール内で商品を購入するとそのアフィリエイト広告の広告成果を記録し、アフィリエイトに付与される報酬をその広告成果に基づいて決定する。アフィリエイト管理システム10は、例えば、アフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)により運営される。
【0020】
オンラインモールが、仮想店舗毎にウェブページが分かれる形式である場合には、ユーザが仮想店舗Aのアフィリエイト広告を選択した後に仮想店舗Bで商品を購入すると、そのアフィリエイト広告の広告効果が認定されない。したがって、この場合には媒体主は報酬を得ることができない。これは、媒体主にとって不都合なことである。本実施形態では、アフィリエイト管理システム10は、アフィリエイト広告に誘導されたユーザが該アフィリエイト広告に対応する仮想店舗で商品を購入する場合だけでなく、オンラインモール内の他の仮想店舗で商品を購入する場合にも、そのアフィリエイト広告の広告成果を認定する。
【0021】
[システムの構成]
図1はアフィリエイト管理システム10の適用の一例を示す図である。アフィリエイト管理システム10は通信ネットワークN1を介して1以上のユーザ端末20、1以上のメディアサーバ30、およびEC(Electronic Commerce)システム40とデータを送受信することができる。また、アフィリエイト管理システム10は通信ネットワークN2を介してデータベース群50に対するデータの読み出しまたは書き込みを実行できる。通信ネットワークN1,N2の構成はいずれも何ら限定されない。例えば、通信ネットワークN1はインターネットを用いて構築されてもよく、通信ネットワークN2はインターネットまたはイントラネットを用いて構築されてもよい。
【0022】
ユーザ端末20は、商品の購入者になり得るユーザのコンピュータである。ユーザ端末20は、ウェブページを表示するためのブラウザ機能を有する。ユーザ端末20として用いられるコンピュータの種類は限定されない。例えば、ユーザ端末20は携帯型または据置型のパーソナルコンピュータであってもよい。あるいは、ユーザ端末20は、高機能携帯電話機(スマートフォン)、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、タブレットなどの携帯端末でもよい。ユーザ端末20の台数は何ら限定されない。
【0023】
メディアサーバ30は、ユーザ端末20に対して広告媒体を提供するコンピュータシステムである。具体的には、メディアサーバ30は、アフィリエイト広告を含むウェブページ・アプリケーション(広告媒体)をユーザ端末20からの要求に応じて該ユーザ端末20に送信する。メディアサーバ30の台数は何ら限定されない。
【0024】
ECシステム40は、複数の仮想店舗を含むオンラインモールをユーザに提供するコンピュータシステムである。上記のように商品の種類が限定されないことに対応して、仮想店舗で販売される商品の種類も限定されず、したがって、オンラインモールで扱われる商品の種類も限定されない。ECシステム40は、個々の仮想店舗のウェブサイトの集合をオンラインモールとしてユーザに提供する。オンラインモールでは店舗毎にウェブサイトが分かれ、したがって、各店舗のウェブサイトは互いに独立している。ECシステム40は一または複数のコンピュータで構成され、機能的構成要素としてエントリ部41および通知部42を備える。エントリ部41は、外部から受信した、特定の仮想店舗へのアクセスの要求を、該仮想店舗へとリダイレクトする機能要素である。エントリ部41は、オンラインモールでのユーザの操作を追跡するために用いられる識別子であるトラッキングキーをHTTP(HyperText Transfer Protocol)クッキーに記録するエントリ機能の役割も担う。通知部42は、仮想店舗で成立した購入手続を示す購入情報をアフィリエイト管理システム10に送信する機能要素である。
【0025】
図2はアフィリエイト管理システム10の構成の一例を示す図である。アフィリエイト管理システム10は機能要素としてクリック記録部11、リダイレクト部12、および成果記録部13を備える。クリック記録部11は、ユーザによるアフィリエイト広告の選択(例えばクリック操作)の記録と、トラッキングキーの生成とを実行する機能要素である。リダイレクト部12は、ユーザ端末をオンラインモール(ECシステム40)へとリダイレクトする機能要素である。成果記録部13は、アフィリエイト広告の広告成果を記録する機能要素である。
【0026】
アフィリエイト管理システム10は一または複数のコンピュータで構成される。複数のコンピュータを用いる場合には、これらのコンピュータがインターネットやイントラネットなどの通信ネットワークを介して接続されることで、論理的に一つのアフィリエイト管理システム10が構築される。
【0027】
図3はアフィリエイト管理システム10を構成するコンピュータ100の一般的なハードウェア構成を示す。例えば、コンピュータ100はプロセッサ101、主記憶部102、補助記憶部103、通信制御部104、入力装置105、および出力装置106を備える。プロセッサ101はオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを実行する。主記憶部102は例えばROMおよびRAMで構成される。補助記憶部103は例えばハードディスクまたはフラッシュメモリで構成され、一般に主記憶部102よりも大量のデータを記憶する。補助記憶部103は、少なくとも1台のコンピュータをアフィリエイト管理システム10として機能させるためのアフィリエイト管理プログラムPを記憶する。通信制御部104は例えばネットワークカードまたは無線通信モジュールで構成される。入力装置105は例えばキーボード、マウス、タッチパネルなどで構成される。出力装置106は例えばモニタおよびスピーカで構成される。
【0028】
アフィリエイト管理システム10の各機能要素は、プロセッサ101または主記憶部102の上にアフィリエイト管理プログラムPを読み込ませてそのアフィリエイト管理プログラムPを実行させることで実現される。アフィリエイト管理プログラムPはアフィリエイト管理システム10の各機能要素を実現するためのコードを含む。プロセッサ101はアフィリエイト管理プログラムPに従って、通信制御部104、入力装置105、または出力装置106を動作させ、主記憶部102または補助記憶部103におけるデータの読み出しおよび書き込みを行う。この処理によりアフィリエイト管理システム10の各機能要素が実現される。処理に必要なデータまたはデータベースは主記憶部102または補助記憶部103内に格納されてもよい。
【0029】
アフィリエイト管理プログラムPは、例えば、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどの有形の記録媒体に固定的に記録された上で提供されてもよい。あるいは、アフィリエイト管理プログラムPは、搬送波に重畳されたデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。提供されたアフィリエイト管理プログラムPは補助記憶部103に格納される。
【0030】
データベース群50は、広告成果の管理に必要な各種のデータを記憶するデータベースの集合である。データベース群50および各データベースの実装方法は限定されず、例えばリレーショナル・データベースでもよい。例えば、データベース群50はクリックデータベース51、成果データベース52、広告データベース53、広告主データベース54、媒体主データベース55、広告配信データベース56、および報酬データベース57を備える。
【0031】
クリックデータベース51は、ユーザがアフィリエイト広告をクリック操作などにより選択したことを示すクリック記録を記憶する装置である。クリック記録は操作記録の一例であり、クリック記録の各レコードは例えば以下のデータ項目を含む。
・広告ID:アフィリエイト広告を一意に特定するための識別子
・広告主ID:そのアフィリエイト広告に対応する仮想店舗を示す識別子
・媒体主ID:媒体主(そのアフィリエイト広告が掲載されている広告媒体の出稿者)を一意に特定するための識別子
・店舗トラッキングキー:そのアフィリエイト広告に対応する仮想店舗を示すトラッキングキー
・モールトラッキングキー:オンラインモールを示すトラッキングキー
・クリック日時:ユーザがそのアフィリエイト広告をクリック(選択)した日時
広告IDおよび広告主IDはいずれも、仮想店舗を一意に特定する店舗IDとしての役割を果たすことができる。
【0032】
成果データベース52は、アフィリエイト広告の広告成果を示す成果記録を記憶する装置である。例えば、成果記録の各レコードは以下のデータ項目を含む。
・広告主ID
・媒体主ID
・購入情報:ユーザが仮想店舗で商品を購入したことを示す情報
・広告成果
購入情報は、例えば、購入手続が行われた仮想店舗を一意に特定する店舗IDと、購入商品の識別子、価格、および数量と、購入日時とを含む。広告成果は数値、ランクなどの様々な指標で表現され得る。
【0033】
なお、成果記録の各レコードは広告IDを含んでもよい。アフィリエイト管理システム10は、広告主IDとトラッキングキー(または、後述する端末識別情報)とを用いてクリック記録から広告IDを導き出すことができる。
【0034】
広告データベース53は、アフィリエイト広告に関する広告データを記憶する装置である。例えば、広告データの各レコードは以下のデータ項目を含む。
・広告ID
・広告主ID
・リンク要素:アフィリエイト広告を選択したユーザを目的のウェブページにアクセスさせるための情報
・広告デザイン:広告媒体上におけるアフィリエイト広告の表現方法(デザイン)
リンク要素はURL(Uniform Resource Locator)を含んで表され、例えば、オンラインモールのエントリ機能にアクセスするためのURLと、仮想店舗を一意に特定する識別子である店舗IDとにより表されてもよい。広告デザインは、例えば画像、テキスト、記号、またはこれらの任意の組合せにより表現されてもよい。
【0035】
広告主データベース54は、広告主データを記憶する装置である。例えば、広告主データの各レコードは以下のデータ項目を含む。
・広告主ID
・広告主属性:広告主の特徴を示す情報
広告主属性は、例えば、広告主の名前、住所、連絡先(例えば、電話番号およびメールアドレス)、およびアフィリエイト広告に関する契約内容を含んでもよい。
【0036】
媒体主データベース55は、媒体主を示す媒体主データを記憶する装置である。例えば、媒体主データの各レコードは以下のデータ項目を含む。
・媒体主ID
・媒体主属性:媒体主の特徴を示す情報
媒体主属性は、例えば、媒体主の名前、住所、連絡先(例えば、電話番号およびメールアドレス、およびアフィリエイト広告に関する契約内容を含んでもよい。
【0037】
広告配信データベース56は、アフィリエイト広告が掲載される広告媒体を示す広告配信データを記憶する装置である。例えば、広告配信データの各レコードは以下のデータ項目を含む。
・広告ID(この広告IDは広告主IDに関連付けられている。)
・広告媒体ID:広告媒体を一意に特定する識別子
・広告媒体のURL
・媒体主ID
【0038】
報酬データベース57は、媒体主に付与される報酬を示す報酬データを記憶する装置である。例えば、報酬データの各レコードは以下のデータ項目を含む。
・媒体主ID
・付与者ID(広告主ID):媒体主に報酬を付与する付与者(広告主)を示す識別子。
・付与される報酬の詳細
本実施形態では、報酬の付与者は仮想店舗(広告主)、またはオンラインモールの運営者である。報酬の詳細は、例えば金額、ポイントなどの様々な指標により表現され得る。
【0039】
データベース群50内の各データベースの構成は上記のものに限定されるものではなく、任意の手法で個々のデータの正規化または冗長化が為されてもよい。各データベースが設置される場所およびコンピュータシステムも限定されず、任意に設計されてよい。例えば、上記の複数のデータベースが複数のコンピュータシステムに分かれたかたちで各データベースが配置されてもよい。上記の複数のデータベースの少なくとも一部がアフィリエイト管理システム10またはECシステム40内に配置されてもよい。
【0040】
[システムの動作]
図4図6を参照しながら、アフィリエイト管理システム10の動作を説明するとともに本実施形態に係るアフィリエイト管理方法について説明する。図4図6は、アフィリエイト管理システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。以下では、ユーザがまず仮想店舗Aのアフィリエイト広告をクリックして、オンラインモール内の、該広告で指定されたランディングページにアクセスし、その後に該オンラインモール内で商品を購入した際の、アフィリエイト管理システム10の動作を説明する。アフィリエイト管理方法の理解を容易にするために、図4図6ではECシステム40のエントリ部41をエントリ機能として独立して示す。
【0041】
ステップS11では、ユーザ端末20がユーザ操作に応答して、仮想店舗Aのアフィリエイト広告が掲載されたウェブページ(広告媒体)を表示する。例えば、ユーザ端末20は、指定されたメディアサーバ30と通信することでそのウェブページを受信および表示する。
【0042】
ステップS12では、ユーザ端末20が、ユーザがアフィリエイト広告をクリック(選択)したことを示すイベントを検知する。このアフィリエイト広告は、例えば、アフィリエイト管理システム10のURLと、広告ID(これは広告主IDと関連付けられている)と、媒体主IDと、広告主IDとを含む。この例では、仮想店舗Aを示す広告IDを「ad_A」とする。
【0043】
ステップS13では、ユーザ端末20がそのイベントに応答して要求をアフィリエイト管理システム10に送信する。この要求は、選択されたアフィリエイト広告から得られる情報と、アフィリエイト広告がクリックされた日時(クリック日時)とを含むデータ信号である。アフィリエイト管理システム10ではクリック記録部11がその要求を受信する。
【0044】
ステップS14では、クリック記録部11が、受信した要求に応答して二つのトラッキングキーを生成する。すなわち、クリック記録部11は、アフィリエイト広告をユーザがユーザ端末20上で選択したことに応答して二つのトラッキングキーを生成する。一方のトラッキングキーは、広告ID「ad_A」で示される仮想店舗A(すなわち、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗)を示す店舗トラッキングキーである。他方のトラッキングキーは、オンラインモールを示すモールトラッキングキーである。この例では、仮想店舗Aを示す店舗トラッキングキーを「t_key_A」と表し、モールトラッキングキーを「t_key_M」と表す。クリック記録部11は、オンラインモールの仮想店舗のリストを参照することで、要求に含まれる広告主IDで示される仮想店舗Aがオンラインモールに所属するか否かを判定する。そして、クリック記録部11は、仮想店舗Aがオンラインモールに属すると判定した場合に限って、店舗トラッキングキーだけでなくモールトラッキングキーも生成する。
【0045】
ステップS15では、クリック記録部11が、受信した要求に応答して(すなわち、アフィリエイト広告をユーザがユーザ端末20上で選択したことに応答して)クリック記録を生成および格納する。クリック記録部11は、要求に含まれていた広告ID、広告主ID、媒体主ID、およびクリック日時と、新たに生成した店舗トラッキングキーおよびモールトラッキングキーとを含むクリック記録を生成する。そして、クリック記録部11はそのクリック記録をクリックデータベース51に格納する。クリック記録を生成および格納する処理は、広告IDまたは広告主IDで特定可能な仮想店舗Aと、店舗トラッキングキーと、モールトラッキングキーとを関連付ける処理の一例である。
【0046】
ステップS16では、リダイレクト部12がユーザ端末20をエントリ機能へとリダイレクトする。本実施形態では、エントリ機能はECシステム40のエントリ部41である。リダイレクト部12は、オンラインモールのエントリ機能に対応するURLと、仮想店舗Aを示す識別子「ad_A」と、店舗トラッキングキー「t_key_A」と、モールトラッキングキー「t_key_M」とを含むデータ信号をリダイレクト指示としてユーザ端末20に送信する。例えば、リダイレクト部12は、そのURLのクエリ文字列に仮想店舗Aの識別子と、店舗トラッキングキーと、モールトラッキングキーとを記述し、このURLを含むリダイレクト指示をユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20はそのリダイレクト指示に従った要求をエントリ機能に送信する。
【0047】
ステップS17では、ECシステム40のエントリ部41(すなわちエントリ機能)が、ユーザ端末20に対応するHTTPクッキーに店舗トラッキングキー「t_key_A」およびモールトラッキングキー「t_key_M」を記録する。この処理により、ユーザ端末20のウェブブラウザ上に該二つのトラッキングキーが保存される。このように、アフィリエイト管理システム10はHTTPクッキーに店舗トラッキングキー及びモールトラッキングキーを記録する処理をエントリ機能に実行させる。
【0048】
ステップS18では、エントリ部41がユーザ端末20を仮想店舗Aとリダイレクトする。エントリ部41は識別子「ad_A」に基づいて仮想店舗Aを特定する。そして、エントリ部41は、仮想店舗AのURLを含むデータ信号をリダイレクト指示としてユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20はそのリダイレクト指示に従った要求をECシステム40に送信する。
【0049】
図5に移り、ステップS19では、ECシステム40がその要求に応答して仮想店舗Aのウェブページをユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20はそのウェブページを受信および表示する。この結果、ユーザは、クリックしたアフィリエイト広告に対応する仮想店舗Aを閲覧することができる。
【0050】
ステップS20では、ユーザによるオンラインモール上での様々な操作に応じて、ユーザ端末20とECシステム40との間で様々なデータが送受信される。ステップS20において、ユーザはその仮想店舗Aで商品を購入するかもしれないし、オンラインモール内の別の仮想店舗で商品を購入するかもしれない。あるいは、ステップS20において、ユーザは仮想店舗Aから別の仮想店舗に移り、その後に仮想店舗Aに戻って来て商品を購入するかもしれない。
【0051】
ユーザがオンラインモール内で購入手続を完了すると、ステップS21において、ECシステム40の通知部42がその購入手続を示す購入情報をアフィリエイト管理システム10に送信する。この購入情報は、商品を販売した仮想店舗を示す店舗ID(shop_id)と、店舗トラッキングキーと、モールトラッキングキーとを含む。
【0052】
ステップS22では、成果記録部13がアフィリエイト広告の広告成果を認定する。成果記録部13は、購入情報に含まれる店舗IDで示される仮想店舗(言い換えると、HTTPクッキーを用いたユーザ操作により商品が購入された仮想店舗)を販売店舗として特定する。また、成果記録部13は購入情報に含まれる二つのトラッキングキーに対応するクリック記録をクリックデータベース51から読み出し、そのクリック記録で示される広告IDを取得する。この例では、その広告IDは「ad_A」である。成果記録部13はその広告IDで示される仮想店舗が販売店舗に対応するか否かを判定する。
【0053】
広告IDが購入情報の店舗IDに対応するということは、ユーザが、選択したアフィリエイト広告に対応する仮想店舗で商品を購入したことを意味する。この場合には、成果記録部13は第1広告成果を認定する。一方、広告IDが購入情報の店舗IDに対応しないということは、ユーザが、選択したアフィリエイト広告に対応する仮想店舗とは別の仮想店舗で商品を購入したことを意味する。この場合には、成果記録部13は第2広告成果を認定する。このように、成果記録部13は、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が販売店舗である場合と別の仮想店舗が販売店舗である場合との双方において、アフィリエイト広告の広告成果を認定する。
【0054】
第1広告成果および第2広告成果の内容および関係は任意に設定されてよい。例えば、第1広告成果に基づく報酬が第2広告成果に基づく報酬よりも高くなるように双方の広告成果が設定されてもよい。これは、アフィリエイト広告でユーザを誘導した仮想店舗で商品が購入された場合には、オンラインモール内の他の仮想店舗で商品が購入された場合よりも、アフィリエイト広告の広告効果を高く評価することを意味する。仮想店舗が独自に実施するキャンペーンとオンラインモールが実施するキャンペーンとが重複する場合には、ECシステム40は仮想店舗が独自に実施するキャンペーン(第1広告成果)を設定してもよい。これは第1広告成果を優先することを意味する。
【0055】
ステップS23では、成果記録部13が、認定した広告成果を成果データベース52に記録する。成果記録部13は、クリック記録から得られる広告主IDおよび媒体主IDと、受信した購入情報と、認定した広告成果(第1広告成果または第2広告成果)とを含む成果記録を生成する。そして、成果記録部13はその成果記録を成果データベース52に格納する。
【0056】
ステップS11~S23は、ユーザ端末20がアフィリエイト広告をクリックしてオンラインモールにアクセスして商品を購入する度に実行され、これにより様々なアフィリエイト広告の広告成果が蓄積される。
【0057】
ステップS12においてユーザ端末20上で仮想店舗Aのアフィリエイト広告をクリックしたユーザが、ステップS19の後に該ユーザ端末20上で(同じウェブブラウザ上で)別のアフィリエイト広告をクリックしたとする。この場合には、その新たなユーザ操作に対応するクリック情報およびトラッキングキーが更に記録され、アフィリエイト管理システム10はその新たな記録にも基づいて広告成果を認定する。図6を参照しながら、ユーザが仮想店舗Bのアフィリエイト広告をクリックしてオンラインモールに再びアクセスした場合の処理を説明する。
【0058】
ステップS19に続くステップS31では、ユーザ端末20がユーザ操作に応答して、仮想店舗Bのアフィリエイト広告が掲載されたウェブページ(広告媒体)を表示する。
【0059】
ステップS32では、ユーザ端末20が、ユーザがアフィリエイト広告をクリック(選択)したことを示すイベントを検知する。この例では、アフィリエイト広告は仮想店舗Bを示す広告ID「ad_B」を含むとする。
【0060】
ステップS33では、ユーザ端末20がそのイベントに応答して要求をアフィリエイト管理システム10に送信する。この要求は、選択されたアフィリエイト広告から得られる情報と、アフィリエイト広告がクリックされた日時(クリック日時)とを含むデータ信号である。アフィリエイト管理システム10ではクリック記録部11がその要求を受信する。
【0061】
ステップS34では、クリック記録部11が、受信した要求に応答して二つのトラッキングキーを生成する。一方のトラッキングキーは、広告ID「ad_B」で示される仮想店舗B(すなわち、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗)を示す店舗トラッキングキー「t_key_B」である。他方のトラッキングキーは、オンラインモールを示すモールトラッキングキー「t_key_M」である。仮想店舗Aに関する処理と同様に、クリック記録部11は、仮想店舗Bがオンラインモールに属すると判定した場合に限って、店舗トラッキングキーだけでなくモールトラッキングキーも生成する。
【0062】
ステップS35では、クリック記録部11が、受信した要求に応答して(すなわち、アフィリエイト広告をユーザがユーザ端末20上で選択したことに応答して)クリック記録を生成および格納する。クリック記録部11は、要求に含まれていた広告ID、広告主ID、媒体主ID、およびクリック日時と、新たに生成した店舗トラッキングキーおよびモールトラッキングキーとを含むクリック記録を生成する。そして、クリック記録部11はそのクリック記録をクリックデータベース51に格納する。クリック記録を生成および格納する処理は、広告IDまたは広告主IDで特定可能な仮想店舗Bと、店舗トラッキングキーと、モールトラッキングキーとを関連付ける処理の一例である。クリック記録部11は、同じウェブブラウザ上でクリックされた複数のクリック記録を互いに関連付けてもよい。例えば、このステップS35において、クリック記録部11は上記ステップS15で記録した仮想店舗Aに関するクリック記録と、仮想店舗Bに関する上記のクリック記録とを互いに関連付け、これらのクリック記録をクリックデータベース51に格納してもよい。
【0063】
ステップS36では、リダイレクト部12がユーザ端末20をエントリ機能(ECシステム40のエントリ部41)へとリダイレクトする。リダイレクト部12は、オンラインモールのエントリ機能に対応するURLと、仮想店舗Bを示す識別子「ad_B」と、店舗トラッキングキー「t_key_B」と、モールトラッキングキー「t_key_M」とを含むデータ信号をリダイレクト指示としてユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20はそのリダイレクト指示に従った要求をエントリ機能に送信する。
【0064】
ステップS37では、ECシステム40のエントリ部41(すなわちエントリ機能)が、ユーザ端末20に対応するHTTPクッキーに店舗トラッキングキー「t_key_B」およびモールトラッキングキー「t_key_M」を記録する。そのHTTPクッキーには既に店舗トラッキングキー「t_key_A」およびモールトラッキングキー「t_key_M」が記録されている。エントリ部41は、既に記録されているモールトラッキングキー「t_key_M」を、店舗トラッキングキー「t_key_B」およびモールトラッキングキー「t_key_M」の組で上書きする。
【0065】
このように、アフィリエイト管理システム10は、HTTPクッキーに店舗トラッキングキー「t_key_B」を更に記録する処理をエントリ機能に実行させる。この処理により、HTTPクッキーは以下のトラッキングキーが記録される。
・仮想店舗Aを示す店舗トラッキングキー「t_key_A」(第1アフィリエイト広告に対応する第1仮想店舗を示す第1店舗トラッキングキー)
・仮想店舗Bを示す店舗トラッキングキー「t_key_B」(第2アフィリエイト広告に対応する第2仮想店舗を示す第2店舗トラッキングキー)
・モールトラッキングキー「t_key_M」
ここで、モールトラッキングキー「t_key_M」は最後に記録された店舗トラッキングキー(この例では「t_key_B」)と対応する。
【0066】
なお、第1店舗トラッキングキー、第2店舗トラッキングキー、およびモールトラッキングキーを記録する方法は上記の上書きに限定されない。エントリ機能は様々な手法により、過去に選択された仮想店舗の店舗トラッキングキーと、今回選択された仮想店舗の店舗トラッキングキーおよびモールトラッキングキーの組とをHTTPクッキーに記録してよい。
【0067】
ステップS38では、エントリ部41がユーザ端末20を仮想店舗Bとリダイレクトする。エントリ部41は識別子「ad_B」に基づいて仮想店舗Bを特定する。そして、エントリ部41は、仮想店舗BのURLを含むデータ信号をリダイレクト指示としてユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20はそのリダイレクト指示に従った要求をECシステム40に送信する。
【0068】
ステップS39では、ECシステム40がその要求に応答して仮想店舗Bのウェブページをユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20はそのウェブページを受信および表示する。この結果、ユーザは、クリックしたアフィリエイト広告に対応する仮想店舗Bを閲覧することができる。
【0069】
ステップS39の後は、上記のステップS20~S23と同様の処理が実行される。ステップS22に相当する処理では、成果記録部13がアフィリエイト広告の広告成果を認定する。成果記録部13は、購入情報に含まれる店舗IDで示される仮想店舗(言い換えると、HTTPクッキーを用いたユーザ操作により商品が購入された仮想店舗)を販売店舗として特定する。また、成果記録部13は購入情報に含まれる三つのトラッキングキーに対応するクリック記録をクリックデータベース51から読み出し、そのクリック記録で示される広告IDを取得する。この例では、その広告IDは「ad_A」および「ad_B」である。成果記録部13はいずれかの広告IDで示される仮想店舗が販売店舗に対応するか否かを判定する。
【0070】
購入情報の店舗IDが「ad_A」に対応するということは、ユーザが仮想店舗A(第1アフィリエイト広告に対応する第1仮想店舗)で商品を購入したことを意味する。この場合には、成果記録部13は第1アフィリエイト広告の広告成果を認定する。購入情報の店舗IDが「ad_B」に対応するということは、ユーザが仮想店舗B(第2アフィリエイト広告に対応する第2仮想店舗)で商品を購入したことを意味する。この場合には、成果記録部13は第2アフィリエイト広告の広告成果を認定する。購入情報の店舗IDが「ad_A」にも「ad_B」にも対応しないということは、ユーザが仮想店舗A,Bのいずれとも異なる仮想店舗で商品を購入したことを意味する。この場合には、成果記録部13は、最後にクリックされた第2アフィリエイト広告の広告成果を認定する。
【0071】
図6の例における広告効果の設定も任意に定めてよい。例えば、仮想店舗A(第1仮想店舗)が販売店舗である場合には、別の仮想店舗(仮想店舗A,Bのいずれとも異なる仮想店舗)が販売店舗である場合よりも報酬が高くなるように、広告成果が設定されてもよい。仮想店舗B(第2仮想店舗)が販売店舗である場合には、別の仮想店舗(仮想店舗A,Bのいずれとも異なる仮想店舗)が販売店舗である場合よりも報酬が高くなるように、広告成果が設定されてもよい。これらの設定は、アフィリエイト広告でユーザを誘導した仮想店舗で商品が購入された場合には、アフィリエイト広告で直接に案内されなかった他の仮想店舗で商品が購入された場合よりも、アフィリエイト広告の広告効果を高く評価することを意味する。仮想店舗が独自に実施するキャンペーンとオンラインモールが実施するキャンペーンとが重複する場合には、ECシステム40は仮想店舗が独自に実施するキャンペーンを設定してもよい。
【0072】
アフィリエイト管理システム10は、アフィリエイト広告の恩恵を受けた主体(例えば、広告主である仮想店舗、またはオンラインモールの運営者)から媒体主に報酬を付与するための処理を実行することで報酬データを生成し、この報酬データを報酬データベース57に格納する。例えば、アフィリエイト広告の広告主である仮想店舗でユーザが商品を購入した場合には、アフィリエイト管理システム10は、オンラインモール内の他の仮想店舗でユーザが商品を購入した場合よりも、媒体主にとって有利な報酬を設定する。
【0073】
[効果]
以上説明したように、本発明の一側面に係るアフィリエイト管理システムは、複数の仮想店舗を含むオンラインモールに関するアフィリエイトを管理するアフィリエイト管理システムであって、少なくとも一つのプロセッサを備え、少なくとも一つのプロセッサが、媒体主により提供されるアフィリエイト広告をユーザがユーザ端末上で選択したことに応答して、該選択に対応する操作記録をデータベースに格納し、選択に応答して、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗を示す店舗トラッキングキーとオンラインモールを示すモールトラッキングキーとを生成し、店舗トラッキングキーとモールトラッキングキーとに関連付けられたユーザの操作により商品が購入されたオンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定し、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が販売店舗である場合と、該仮想店舗とは別の仮想店舗が販売店舗である場合との双方において、アフィリエイト広告の広告成果を認定する。
【0074】
本発明の一側面に係るアフィリエイト管理方法は、複数の仮想店舗を含むオンラインモールに関するアフィリエイトを管理し、かつ少なくとも一つのプロセッサを備えるアフィリエイト管理システムにより実行されるアフィリエイト管理方法であって、媒体主により提供されるアフィリエイト広告をユーザがユーザ端末上で選択したことに応答して、該選択に対応する操作記録をデータベースに格納するステップと、選択に応答して、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗を示す店舗トラッキングキーとオンラインモールを示すモールトラッキングキーとを生成するステップと、店舗トラッキングキーとモールトラッキングキーとに関連付けられたユーザの操作により商品が購入されたオンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定するステップと、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が販売店舗である場合と、該仮想店舗とは別の仮想店舗が販売店舗である場合との双方において、アフィリエイト広告の広告成果を認定するステップとを含む。
【0075】
本発明の一側面に係るアフィリエイト管理プログラムは、複数の仮想店舗を含むオンラインモールに関するアフィリエイトを管理するアフィリエイト管理システムとしてコンピュータを機能させるアフィリエイト管理プログラムであって、媒体主により提供されるアフィリエイト広告をユーザがユーザ端末上で選択したことに応答して、該選択に対応する操作記録をデータベースに格納するステップと、選択に応答して、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗を示す店舗トラッキングキーとオンラインモールを示すモールトラッキングキーとを生成するステップと、店舗トラッキングキーとモールトラッキングキーとに関連付けられたユーザの操作により商品が購入されたオンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定するステップと、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が販売店舗である場合と、該仮想店舗とは別の仮想店舗が販売店舗である場合との双方において、アフィリエイト広告の広告成果を認定するステップとをコンピュータに実行させる。
【0076】
このような側面においては、オンラインモール内の仮想店舗のアフィリエイト広告が選択されると、その仮想店舗を示す店舗トラッキングキーとそのオンラインモールを示すモールトラッキングキーとが生成され、これらのトラッキングキーに関連付けられたユーザ操作から販売店舗が特定される。したがって、ユーザがオンラインモール内の別の仮想店舗で商品を購入した場合にも、その商品購入とアフィリエイト広告との対応を特定することができる。その結果、そのアフィリエイト広告の広告成果をより適切に判定することができる。
【0077】
このような側面は、アフィリエイト広告に対応する特定の仮想店舗で商品が購入された場合に限って報酬が発生する店舗型アフィリエイトと、該仮想店舗が属するオンラインモール内で商品が購入された場合に、販売店舗にかかわらず報酬が発生するモール型アフィリエイトとの混合であるといえる。すなわち、当該側面はそれら2種類を組み合わせたハイブリッド型アフィリエイトを実現するものといえる。媒体主は、オンラインモール内で自身のアフィリエイト広告に対応する仮想店舗とは別の仮想店舗で購入手続が行われても報酬を得ることができる。
【0078】
このような側面においては、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗にユーザ端末がアクセスする際に、店舗トラッキングキーだけでなくモールトラッキングキーも生成される。この簡単な仕組みにより、複数のウェブページを含むウェブサイト内でのページ遷移およびアクセス履歴をその簡単な仕組みで漏れなく追跡できるという技術的効果が得られる。
【0079】
他の側面に係るアフィリエイト管理システムでは、少なくとも一つのプロセッサが、媒体主を示す媒体主IDと、アフィリエイト広告を示す広告IDとを少なくとも含む操作記録をデータベースに格納してもよい。その操作記録をデータベースに格納することで、販売店舗に応じた広告成果をこのデータベースを参照して認定することができる。
【0080】
他の側面に係るアフィリエイト管理システムでは、少なくとも一つのプロセッサが、店舗トラッキングキーおよびモールトラッキングキーを更に含む操作記録をデータベースに格納してもよい。これらのトラッキングキーを操作記録の一部としてデータベースに記録することで、販売店舗に応じた広告成果をこのデータベースに基づいて認定することができる。
【0081】
他の側面に係るアフィリエイト管理システムでは、少なくとも一つのプロセッサが、アフィリエイト広告に対応する仮想店舗が販売店舗である場合には、別の仮想店舗が販売店舗である場合よりも報酬が高くなるように広告成果を認定してもよい。このように広告成果を設定することで、アフィリエイト広告の貢献度合いに応じて適切に報酬を決めることができる。
【0082】
他の側面に係るアフィリエイト管理システムでは、少なくとも一つのプロセッサが、ユーザ端末に対応するHTTPクッキーに店舗トラッキングキーおよびモールトラッキングキーを記録する処理をエントリ機能に実行させ、HTTPクッキーを用いたユーザの操作により商品が購入されたオンラインモール内の仮想店舗を販売店舗として特定してもよい。一般に広く用いられているHTTPクッキーに2種類のトラッキングキーを関連付けることで、そのHTTPクッキーを用いてユーザ操作を追跡して販売店舗を特定することができ、その結果、ユーザがオンラインモール内の別の仮想店舗で商品を購入した場合にも、その商品購入とアフィリエイト広告との対応を特定することができる。
【0083】
他の側面に係るアフィリエイト管理システムでは、少なくとも一つのプロセッサが、第1媒体主により提供される第1アフィリエイト広告が選択された場合には、該第1アフィリエイト広告に対応する第1仮想店舗を示す第1店舗トラッキングキーとモールトラッキングキーとをHTTPクッキーに記録する処理をエントリ機能に実行させ、第1アフィリエイト広告が選択された後に、第2媒体主により提供される第2アフィリエイト広告が選択された場合には、該第2アフィリエイト広告に対応する第2仮想店舗を示す第2店舗トラッキングキーを更にHTTPクッキーに記録する処理をエントリ機能に実行させてもよい。このようにアフィリエイト広告の選択の履歴をHTTPクッキーに記録することで、ユーザが複数のアフィリエイト広告を選択した場合でも、商品購入とアフィリエイト広告との対応を特定することができる。
【0084】
他の側面に係るアフィリエイト管理システムでは、エントリ機能が、第1アフィリエイト広告の選択に応じて記録されたモールトラッキングキーを、第2アフィリエイト広告の選択に応答して生成された第2店舗トラッキングキーおよびモールトラッキングキーの組で上書きすることで、HTTPクッキーに第2店舗トラッキングキーを更に記録してもよい。既存の店舗トラッキングキーを消すことなく既存のモールトラッキングキーを新たな店舗トラッキングキーおよびモールトラッキングキーで上書きすることで、商品購入とアフィリエイト広告との対応を特定できるようにアフィリエイト広告の選択の履歴を記録することができる。
【0085】
他の側面に係るアフィリエイト管理システムでは、少なくとも一つのプロセッサが、第1仮想店舗が販売店舗である場合には第1アフィリエイト広告の広告成果を認定し、第2仮想店舗が販売店舗である場合と、第1仮想店舗および第2仮想店舗の双方と異なる別の仮想店舗が販売店舗である場合とにおいては、第2アフィリエイト広告の広告成果を認定してもよい。このように広告成果を設定することで、アフィリエイト広告の貢献度合いに応じて適切に報酬を決めることができる。
【0086】
他の側面に係るアフィリエイト管理システムでは、少なくとも一つのプロセッサが、第1仮想店舗が販売店舗である場合には、別の仮想店舗が販売店舗である場合よりも報酬が高くなるように広告成果を認定し、第2仮想店舗が販売店舗である場合には、別の仮想店舗が販売店舗である場合よりも報酬が高くなるように広告成果を認定してもよい。このように広告成果を設定することで、アフィリエイト広告の貢献度合いに応じて適切に報酬を決めることができる。
【0087】
[変形例]
以上、本開示をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。本開示は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0088】
上記実施形態では、店舗トラッキングキーおよびモールトラッキングキーの双方とユーザ操作とがHTTPクッキーにより関連付けられるが、HTTPクッキーとは異なる手法でユーザ操作を追跡してもよい。例えば、アフィリエイト管理システムは、ユーザ端末の識別子である端末識別情報とそれら二つのトラッキングキーとの関連付けを含むクリック記録(操作記録)をデータベースに格納してもよい。アフィリエイト管理システムは、商品が購入された際にECシステムから端末識別情報を取得し、この端末識別情報をクリック情報と照合することで広告成果を認定してもよい。したがって、本開示のアフィリエイト管理システムは、HTTPクッキーを利用できないアプリケーションまたはユーザ端末に対しても適用することができる。
【0089】
アフィリエイト管理システムは図6に示す処理(別のアフィリエイト広告がクリックされた場合の処理)を実行しなくてもよい。
【0090】
オンラインモールのエントリ機能を実現する方法は限定されず、ECシステム40のエントリ部41に相当する機能要素が他のコンピュータシステムまたはサーバに存在してもよい。例えば、アフィリエイト管理システムの少なくとも一つのプロセッサがエントリ機能の役割を果たしてもよい。
【0091】
少なくとも一つのプロセッサにより実行されるアフィリエイト管理方法の処理手順は上記実施形態での例に限定されない。例えば、上述したステップ(処理)の一部が省略されてもよいし、別の順序で各ステップが実行されてもよい。また、上述したステップのうちの任意の2以上のステップが組み合わされてもよいし、ステップの一部が修正又は削除されてもよい。あるいは、上記の各ステップに加えて他のステップが実行されてもよい。例えば、図4および図6に示す2段階のリダイレクトは1段階の処理で実行されてもよい。
【符号の説明】
【0092】
10…アフィリエイト管理システム、11…クリック記録部、12…リダイレクト部、13…成果記録部、20…ユーザ端末、30…メディアサーバ、40…ECシステム、41…エントリ部、42…通知部、50…データベース群、51…クリックデータベース、52…成果データベース、53…広告データベース、54…広告主データベース、55…媒体主データベース、56…広告配信データベース、57…報酬データベース、P…アフィリエイト管理プログラム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6