(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-13
(45)【発行日】2022-04-21
(54)【発明の名称】男性用陰茎ジェルク運動装置
(51)【国際特許分類】
A61F 5/01 20060101AFI20220414BHJP
A61H 19/00 20060101ALI20220414BHJP
A61F 5/41 20060101ALN20220414BHJP
【FI】
A61F5/01 Z
A61H19/00
A61F5/41
(21)【出願番号】P 2019544045
(86)(22)【出願日】2018-02-26
(86)【国際出願番号】 KR2018002330
(87)【国際公開番号】W WO2018155978
(87)【国際公開日】2018-08-30
【審査請求日】2021-01-27
(31)【優先権主張番号】10-2017-0025388
(32)【優先日】2017-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519293885
【氏名又は名称】キム,グァン ソク
(74)【代理人】
【識別番号】100084375
【氏名又は名称】板谷 康夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125221
【氏名又は名称】水田 愼一
(74)【代理人】
【識別番号】100142077
【氏名又は名称】板谷 真之
(72)【発明者】
【氏名】キム,グァン ソク
【審査官】田中 佑果
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-507386(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0189695(US,A1)
【文献】特開昭60-014811(JP,A)
【文献】特開2001-269361(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0151226(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0015594(US,A1)
【文献】特開2006-112530(JP,A)
【文献】国際公開第2014/116752(WO,A1)
【文献】カナダ国特許出願公開第02849222(CA,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/01
A61F 5/41
A61H 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
陰茎が挿入される中空部を有し、亀頭と隣接する側を把持して引っ張るための牽引部と、前記牽引部から陰茎を囲んで陰茎基部の体の側に延長されて体と接触されることによって亀頭を前面側に移動させる牽引力を提供する弾性牽引部とを備えた本体部、及び
足または体に結合される締結部と、前記本体部の牽引部にかけられるもので投げ縄からなる結合部と、前記結合部と締結部とを連結して陰茎を牽引するための弾性力を提供する弾性バンド部とを含む牽引ユニットを備え
、
前記牽引部は、長さ方向の少なくとも一側の厚さが内方の厚さよりも厚く巻取力を利用して把持力を提供するバンドを備え、前記本体部の端部が後方に折り返されて前記バンドを包むことによって、前記結合部が結合される環状の結合引入溝が形成されることを特徴とする男性用陰茎ジェルク運動装置。
【請求項2】
前記
本体部は、弾性を有するシリコーンからなることを特徴とする請求項1に記載の男性用陰茎ジェルク運動装置。
【請求項3】
前記
弾性牽引部に、前記弾性牽引部を長さ方向に弾性変形させるための弾性コア部材をさらに備えたことを特徴とする請求項
2に記載の男性用陰茎ジェルク運動装置。
【請求項4】
前記
本体部の後端部である弾性牽引部の後端部側に、睾丸を包んで股ぐらから分離して圧力を提供する睾丸リングをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の男性用陰茎ジェルク運動装置。
【請求項5】
陰茎が挿入される中空部を有し、亀頭部と隣接する側を把持して陰茎を引長させるための牽引部を有する本体部と、前記本体部と陰茎基部側の体の間の陰茎に挿入されて陰茎を引張する方向に弾性バイアスさせるための少なくとも一つの弾性支持リングを備え、
前記牽引部は、相対的に直径の大きい牽引本体部と、前記牽引本体部から延長されるバンド巻取部と、外側で後方側へ折り返されるバンディング部と、前記バンド巻取部に設置される固定結合バンドを備えたことを特徴とす
る男性用陰茎ジェルク運動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、男性用陰茎ジェルク運動装置に関するもので、さらに詳しくは、陰茎への牽引力を高めることができ、陰茎との結合及び分離が容易であり、持続的な引張または牽引力を提供することができる男性用陰茎ジェルク運動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、陰茎は、男性の性器官であるとともに尿道の一部を取り囲む円柱状の勃起性組織で、外部を成す一対の陰茎海綿体と内部に一つの尿道海綿体を有し、縦端に陰茎亀頭が形成されている。
【0003】
このような陰茎は、心理的肉体的刺激によって多量の血液が陰茎の内部に流入し、陰茎海綿体が拡張することによって性機能を可能にする。しかしながら、陰茎の血液循環がうまく行われず長さが正常でない勃起不全のように、心理的肉体的刺激を受けても陰茎がうまく拡大されない性機能障害要因があって正常な性生活を営むことができないという問題点がある場合、泌尿器科の内外科的手術を通じて正常な性機能を保持することができるようにしている。
【0004】
また、陰茎は、その形状において長さ方向に形成されることが正しい形状であるが、誤った性生活や姿勢などにより陰茎が一方に曲がったり撓んだ彎曲症の場合、外科的手術よりもその形状を矯正することができる矯正装置が必要である。
【0005】
しかしながら、このような陰茎の矯正のための製品は発売されていない。また、彎曲症とともに、そのサイズが一般人よりも小さい陰茎矮小症の場合には、心理的な萎縮感とともに正常な性生活を阻害する原因となっているため、多くの男性が高費用をかけて補助機器や外科的手術を通じて陰茎のサイズを拡大しているのが実情である。
【0006】
このような従来の彎曲症を治療するための矯正装置は、アメリカ特許公報US7276040(2007.10.2.登録)に開示されている。この矯正装置は、男性の陰茎を固定角度で支持するために陰茎の末端とは反対側に嵌合部材を設け、両側の嵌合部材の間を伸ばすことによって陰茎の彎曲を矯正する。このような装置は、単に曲がった陰茎を矯正するための装置であって、陰茎の矮小症や早漏症を克服するための構成や効果はない。
【0007】
また、ドイツ特許公報DE166188号は、尿道を真っ直ぐにすることで男性の陰茎が曲がるようにし、排尿時に痛症を誘発する収縮性のある刺激を治療する装置に言及している。しかしながら、上記のような従来の技術は、男性の陰茎のサイズと長さによって正確に支持することができる程度に作られただけで、矮小症を克服するための装置は備えておらず、排尿時の苦痛を解消するために彎曲症に対する治癒目的に使われるもので、陰茎の勃起前後に対する矯正機能がなくて使用者に不便を与えるという問題がある。
【0008】
従来技術は、二つの延長部材と、前記二つの延長部材によって支持される亀頭収容部材と、延長部材を支持するベース部材とを常に同時に着用しなければならないという不便があり、全体構成を着用しても、着用後に性器の位置や方向が固定されないため、日常生活が不便な問題点がある。
【0009】
亀頭矮小症、陰茎の伸張や彎曲症を治癒するためには、所定の時間内に持続的な牽引が必須であるが、亀頭のサイズが小さい場合、牽引のための亀頭の固定または把持が容易でない。特に、従来の牽引のための亀頭の装置は、亀頭の全体を均一な把持力で固定することができないため、亀頭のサイズが小さいものは抜けやすく、着用した状態で運動することが困難である。
【0010】
大韓民国公開特許第2016-0123896号には、男性性機能増進用牽引装置が開示されており、大韓民国公開特許第2011-0010714号には、陰茎保持及び陰茎固定方法が開示されている。
【0011】
大韓民国公開実用新案2013-0007398号には、陰茎強化器具が開示されている。開示された陰茎強化器具は、所定の重りに掛けがね成形部材が設置されて、陰茎の端部に装着する構造を有している。
【0012】
しかしながら、このような技術的構成は、重りが陰茎に固定されているため行動が不自然であり、重りが設置された輪成形部材に直接固定されるため、装着時に装着部の苦痛があり得る。
【0013】
陰茎を牽引するための矯正装置の場合、陰茎の亀頭と隣接する部位を縛ったり締めて支持するために血液循環が円滑に行われず、着用した状態で陰茎が勃起する場合、把持力の調整(可変)ができないためにひどい痛症を誘発することになる。また、勃起時に縛る部位が大きくなると、収縮した時に陰茎が縛る部位から抜けてしまうという問題点がある。亀頭部位を抜けないように縛る場合、縛った部位の痛症がひどいという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明が解決しようとする技術的課題は、陰茎の牽引時に陰茎の太さに関係なく陰茎の端部がひどく締められることを防止することができ、持続的な牽引力または引張力を利用して伸ばすことができ、陰茎の勃起または収縮時に把持力が可変されることによって陰茎の損傷と痛症の発生を防止することができる男性用陰茎ジェルク運動装置を提供することにある。
【0015】
本発明の他の解決しようとする技術的課題は、引張力または牽引力によって睾丸が引っ張られることを防止し、牽引力による痛症や皮下出血などを防止することができ、陰茎を持続的にマッサージして男性ホルモンの分泌を促進することができ、陰茎の拡大効果を極大化することができる男性用陰茎ジェルク運動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記技術的課題を解決するための本発明の男性用陰茎ジェルク運動装置は、陰茎が挿入される中空部を有し、亀頭と隣接する側を把持して引っ張るための牽引部と、前記牽引部から陰茎を囲んで陰茎基部の体の側に延長されて体と接触し、亀頭を前面側に移動させる牽引力を提供する弾性牽引部とを備えた本体部、及び足または体に結合される締結部と、前記本体部の牽引部にかけられるもので投げ縄からなる結合部と、前記結合部と締結部とを連結して陰茎を牽引するための弾性力を提供する弾性バンド部とを含む牽引ユニットを備え、前記牽引部は、前記牽引部に巻かれて長さ方向の少なくとも一側の厚さが内方の厚さよりも厚いバンドを備え、前記本体部の端部が後方に折り返されて前記バンドを囲むことによって、前記結合部が結合される環状の結合引入溝が形成されることを特徴とする。
【0018】
前記本体部は、弾性を有する合成樹脂であるシリコーンからなる。そして、前記弾性牽引部に、前記弾性牽引部を長さ方向に弾性変形させるための弾性コア部材をさらに備える。
【0019】
前記本体部の後端部である弾性牽引部の後端部側に、睾丸を囲んで股ぐらから分離して圧力を提供する睾丸リングをさらに備える。前記結合部は、弾性バンド部の端部に形成され投げ縄の形態からなる。
【0020】
前記技術的課題を解決するための本発明の男性用陰茎ジェルク運動装置は、陰茎が挿入される中空部を有し、亀頭と隣接する側を把持して陰茎を引張させるための牽引部と、前記牽引部と陰茎基部側の体の間の陰茎に挿入されて陰茎を引張する方向に弾性バイアスさせるための少なくとも一つの弾性支持リングとを備え、前記牽引部は、相対的に直径の大きい牽引本体部と、前記牽引本体部から延長されるバンド巻取部と、外側で後方側へ折り返されるバンディング部と、前記バンド巻取部に設置される固定結合バンドを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の男性用陰茎ジェルク運動装置は、体の動きを利用して陰茎に持続的な可変牽引力を提供することができる。特に、牽引のために長さ方向の両側が厚いバンドが陰茎の端部に巻かれることで結合部が結合されて陰茎に牽引力が提供されるので、陰茎の牽引による痛症を減少させることができる。
【0022】
また、バンドは弾性力を有する材質からなるので、バンドの巻取張力とシリコーンからなる本体部の伸縮力を利用して把持力の調整が可能であり、陰茎の勃起及び収縮時に伸縮による把持力が可変されることによって牽引部から陰茎が離脱するのを防止することができる。特に、陰茎に対する牽引部の把持による弾性力を可変させることができるので、着用した状態でも小便をすることができる。
【0023】
そして、本発明の男性用陰茎ジェルク運動装置は、牽引部と体との間の陰茎に複数の弾性支持リングが設置されることによって、陰茎の端部を前面側に押して陰茎に引張力を提供することができ、別途の牽引のための装置が不必要であるので、構造が相対的に簡単である。また、着用した後、身体活動の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明による男性用陰茎ジェルク運動装置の実施例を示す斜視図。
【
図2】本発明による男性用陰茎引張及び矯正装置の一部切除拡大斜視図。
【
図4】
図1に示したバンドの実施例を抜粋して示す斜視図。
【
図5】
図1に示したバンドの実施例を抜粋して示す斜視図。
【
図6】本発明による男性用陰茎引張及び牽引装置の他の実施例を示す斜視図。
【
図7】本発明による男性用陰茎引張及び矯正装置の他の実施例を示す断面図。
【
図8】本発明による男性用陰茎引張及び矯正装置の他の実施例を示す斜視図。
【
図9】本発明による男性用陰茎引張及び矯正装置の他の実施例を示す斜視図。
【
図10】
図9に示した男性用陰茎引張及び矯正装置の断面図。
【
図11】本発明による男性用陰茎引張及び矯正装置の使用状態図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明による男性用陰茎ジェルク運動装置10は、陰茎に持続的な引張力または牽引力を提供して陰茎を矯正することができるもので、
図1~
図7に実施例を示す。
【0026】
図面を参照すれば、本発明による男性用陰茎ジェルク運動装置10は、陰茎に持続的な牽引力と可変的な牽引力を提供することができるもので、陰茎100が挿入される中空部21を有する本体部20と、前記本体部20の端部に形成された牽引部22に持続的に牽引力を提供する牽引ユニット50とを含む。
【0027】
前記本体部20は、フレキシブルな合成樹脂であるシリコーンからなるが、これに限定されず、固有の弾性力を有して伸縮可能な素材、つまり天然ゴムや発泡ゴムなどからなってもよい。
【0028】
前記本体部20は、前記のように陰茎が挿入される中空部21が設けられ、この端部には後述する牽引ユニット50の結合部51と結合される牽引部22が備えられ、前記牽引部22から後方即ち陰茎100の基部側に延長される弾性牽引部25を備える。前記本体部20の弾性牽引部25と牽引部22は、弾性牽引部25の後端部から牽引部22の前端部側に行くほど漸次に直径が小さくなるように形成される。弾性牽引部25は、その内周面が陰茎の外周面に接触しないように形成されることが好ましい。そして、前記牽引部22の厚さは、前記弾性牽引部25よりも薄く形成される。
【0029】
前記牽引部22は、本体部20の前面側に位置されるもので、本体部の端部側に後述するバンド30が巻かれるバンド巻取部22cと、外側で後方側に折り返されたバンディング部22aとを備える。前記バンディング部22aは、折り返された内側、即ち本体部20の外周面とバンディング部22aの内周面との間に位置するバンド30(後述参照)によって結合引入溝22bを形成する。
【0030】
このバンド30は、
図1及び
図4、5に示すように、弾性力を有する樹脂またはゴム材または弾性力を有する布からなり、陰茎に対する巻取力を調節して牽引部22による陰茎の把持力を調整することができる。このバンド30は、所定の長さを有するストリップ状に形成され、長さ方向の両側または一側の厚さT1が、内方部位の厚さT2よりも相対的に厚く形成される。しかしながら、これに限定されず、
図5に示すように、前面側の辺縁の厚さT3が、後面側の辺縁の厚さT1よりも厚く形成されてもよい。
【0031】
このような厚さの差は、長さ方向に折って返し縫い処理することで形成され得る。そして、前記バンド30の幅は、前記本体部20の端部が折り返されたバンディング部22aの幅よりも相対的に狭く形成される。前記バンディング部22aと本体部20との間に巻かれたバンド30は、バンディング部22aの外周面に結合引入溝22bを形成する。即ち、両端部が相対的に厚く形成されたバンド30が巻かれることによって、巻かれたバンド30の両側が重畳されて辺縁が中央部よりも高く形成される。前記結合引入溝22bの形成は、上述した実施例に限定されず、前記本体部20の外周面が相対的に厚く形成され、この外周面に所定の長さで引入された結合引入溝22bが形成されてもよい。
【0032】
そして、前記本体部20をなす弾性牽引部25は、牽引部22から後端部側に延長して形成されるもので、陰茎100の挿入時に陰茎100の亀頭を前面側に移動させて牽引力を提供することができるように、長さ方向に伸張される蛇形構造を有する。即ち、蛇形構造は、本体部20の弾性牽引部25の内周面と外周面が長さ方向に連続した螺旋または波形の凹凸により形成される。このような弾性牽引部25は、この実施例に限定されず、材質固有の弾性力によって伸張される構造であってもよい。このため、
図7に示すように、蛇形部の内部に相対的に直径の小さい弾性コア部材25aが挿入されてもよい。前記弾性牽引部25に伸張のための弾性力を提供する弾性コア部材25aは、コイルスプリングからなることができるが、これに限定されず、蛇形構造の弾性片からなってもよい。前記弾性牽引部25は、牽引部22側から後方に行くほどその厚さが相対的に厚くなって弾性力を提供することができる。
【0033】
図1及び
図2に示すように、本体部20の後端部側には睾丸120を入れる睾丸リング27が設置される。この睾丸リング27は、睾丸を股ぐらから分離させると同時に本体部20が陰茎から離脱するのを防止する。前記睾丸リング27は、前述した本体部20と一体に形成されてもよいし、本体部20と結合及び分離可能な構造からなってもよい。
【0034】
前記本体部20は、
図7に示すように、牽引部22と弾性牽引部25及び睾丸リング27が設置される部位は、分離及び結合可能な構造からなってもよい。このように分離された本体部20は、使用者の必要に応じて選択的に用いることができる。
【0035】
前記牽引ユニット50は、陰茎100が挿入された本体部20の牽引部22を不均一な牽引力で持続的に牽引することができるもので、前記牽引部22に結合される結合部51と、足または体に結合される締結部55と、前記本体部20の牽引部22にかけられる結合部51と締結部55とを連結して前記陰茎を牽引するための弾性力を提供する弾性バンド部52とを備える。
【0036】
前記牽引ユニット50の結合部51は、
図1及び
図2に示すように、投げ縄の形態からなるもので、結合紐51aの端部に輪部51bが形成され、他側端部が前記輪部51bに挿入されて輪を形成した後に伸縮可能な弾性バンド部52に結合された構造を有する。前記結合紐51aは、必ずしも弾性力を有する必要はない。
【0037】
前記締結部55は、弾性バンド部52と結合されるもので、膝と隣接する側の太ももに固定することができるように太ももの外周面に沿って設置される締結本体部55aと、締結本体部55aの端部を相互結合する締結本体結合部55bとを備える。前記締結本体結合部55bは、締結本体部55aの両端部を連結するベルクロ(登録商標)テープからなることができるが、これに限定されない。
【0038】
前記締結部55は、足に固定することを例として説明したが、これに限定されず、首、腰などに着用する構造からなってもよい。
【0039】
そして、牽引ユニット50は、前記締結部55と連結されて足に結合される補助弾性バンド部57をさらに備えることができる。前記補助弾性バンド部57の端部には、足が挿入される補助輪部57aが形成されてもよい。
【0040】
一方、
図8~
図10には、前記本体部の他の実施例を示す。この実施例において、前記実施例と同じ図面符号は同じ構成要素を示す。
【0041】
前記本体部70は、牽引部22と、複数の弾性支持リング75からなることができる。前記牽引部22は、前述した牽引部22の構造と実質的に同じ構造からなることができる。前記牽引部22は、相対的に直径の大きい牽引本体部22dと、牽引本体部22dから延長されるバンド巻取部22cと、外側で後方側に折り返されたバンディング部22aとを備える。前記バンド巻取部22cにはバンドは巻かれず、固定のための固定結合バンド24が設置される。前記固定結合バンド24は、バンド巻取部22cに設置されるかバンド巻取部22cを覆うように折り返されたバンディング部22aに設置される。前記牽引部22は、前記実施例のように、バンド30が巻かれて牽引ユニットによって牽引されてもよい。
【0042】
前記弾性支持リング75は、中空部を有し、内部が中空のタイヤ形状に形成されることができるが、これに限定されず、ドーナツ形状のチューブからなってもよい。チューブからなる場合、内部に空気を充填することができる。前記弾性支持リング75は、それぞれシリコーン材でなることができ、幅方向へ圧縮された時に復元力を有するように十分な弾性力を持つ厚さを有することが好ましい。
【0043】
前述のように構成された本発明による男性用陰茎ジェルク運動装置の作用を以下で説明する。
【0044】
本発明による男性用陰茎ジェルク運動装置10を利用して男性用陰茎矮小症を治療するための牽引力の提供及び勃起の活性化のためにマッサージをするには、
図1~
図6及び
図11に示すように、本体部20の中空部21に陰茎100を挿入する。この時、前記本体部20の牽引部22は、亀頭部110と隣接した後面に位置することが好ましい。
【0045】
この状態で、前記牽引部22の外周面にバンド30を巻く。このようにすれば、前記バンド30の両端部は厚くなっているので、中央部が引入された形態の巻取状態を保持することになる。前記バンド30を牽引部22のバンド巻取部22cに巻く時に、弾性力を有するバンド30の巻取力を調整することで陰茎100の把持力を調整することができる。即ち、バンド30の巻取力を大きくすると把持力が相対的に大きくなり、バンド30の巻取力を減らすと把持力を減らすことができる。
【0046】
前記のようにバンド30が巻かれた状態で本体部20の端部を外側方向に折り返して、バンディング部22aによってバンド30を包むようにすることでバンド30が解けないようにする(
図2参照)。
【0047】
このように装着する場合、前記本体部20の材質はシリコーンからなるので、陰茎100との密着力が相対的に大きくなって滑りは発生せず、前記バンド30によって把持力を加減することができる。特に、巻かれたバンド30は、バンディング部22aによって包まれるので解けなくなる。
【0048】
前記牽引部22が設置される部位は、陰茎100の中間または亀頭部110と隣接する側、即ち、陰茎の2/3地点に設置されることが好ましい。包茎の陰茎100の場合は、陰茎の表皮に位置されることが好ましい。この場合、表皮が押されて亀頭部にかかるようになることで陰茎100が固定される。特に、本発明による牽引部22は、相対的に幅の広いバンド30を利用して結ぶので、苦痛を最小化することができる。
【0049】
そして、睾丸リング27aに睾丸120を挿入して、睾丸120を股ぐらから分離させるとともに本体部20を陰茎に固定する。
【0050】
前記のようにして本体部20の設置が完了すると、
図11に示すように、牽引ユニット50の締結部55を足の太もも部位に着用する。そして、弾性バンド部52と連結された結合部51を前記牽引部22の結合引入溝22b部位にかけて、陰茎が弾性バンド部52の弾性力によって牽引されるようにする。そして、前記締結部55と連結される補助弾性バンド部57の端部の補助輪部57aに足を挿入して、歩行時に前記締結部55が上方へ移動しないようにする。
【0051】
このような過程で、前記のように本体部20は弾力を有するシリコーンまたはゴム材からなり、バンディング部22aによって折り返された状態であるので、陰茎が相対的に小さかったり亀頭が小さい場合にも陰茎から本体部20が離脱するのを防止することができる。
【0052】
前記のように陰茎への締結が完了すると、前記締結部55と連結された弾性バンド部52によって牽引力が発生する。この状態で歩くと、前記弾性バンド部52は歩みに合わせて周期的に伸縮されるので、陰茎に可変された牽引力を持続的に提供することができる。特に、本体部20には弾性牽引部25が設置されているので、弾性牽引部25によって持続的に亀頭を前方に押して牽引力を提供することができる。従って、着用者が歩かない状態でも、陰茎100には持続的に牽引力が作用するようになる。このような牽引力の作用により、陰茎100の長さを長くすることができる。
【0053】
前記のように、陰茎100に引張力が作用する過程で結合部51が投げ縄の形態になっているので、引っ張ると一瞬締付力が発生し、牽引力が解消されると投げ縄が解けるようになっており、締め付けと解けを繰り返すことによって血液循環を活性化する。
【0054】
特に、締結部55と連結された弾性バンド部52が、足の間または足の間の後方に位置されるようにすることで、前記陰茎100が挿入された本体部20が、股ぐらの間から両足の間に位置されるようにすることができる。この場合、着用者が歩くと、両足が前記本体部20を擦ることによって陰茎をマッサージをし、縛られた状態でも血液循環を活性化することができる。また、陰茎100を周期的にマッサージする効果が極大化されることによって、男性ホルモンの分泌を促進することができる。前記のように陰茎を摩擦する過程で、睾丸も両足の間に位置するので歩く過程で両足によって陰茎と一緒に揉むようになってマッサージをすることで男性ホルモンの排出をさらに活性化させ、ひいては鋭敏な感覚部位を相対的に鈍くすることができる。
【0055】
特に、牽引部22によって下方に陰茎100を引張させるので、歩く時や働く時に干渉を最小化することができ、外部から肉眼では着用有無を確認することが難しい。また、着用している状態で、結合部51、即ち、投げ縄形態の結合部を利用して牽引部22と容易に結合及び分離することができるので、引張力の調整が容易である。
【0056】
一方、
図8~10に示すように、本体部70が牽引部22と複数の弾性支持リング75からなる場合、複数の前記弾性支持リング75を陰茎に挿入して圧縮した状態で、前記牽引部22を陰茎100の端部即ち亀頭部110と隣接する側に固定する。このようにすれば、前記弾性支持リング75によって前記牽引部22が前面側に弾性バイアスされながら陰茎100を引張させる。
【0057】
以上で説明したように、本発明による男性用陰茎ジェルク運動装置は、陰茎に持続的及び可変的な牽引力を提供することによって、持続的な刺激を与えることができ、牽引のための結合部と結合される部位に痛症が加えられたり血液循環が抑制されることを根本的に防止することができる。特に、陰茎に周期的な刺激を与えることによって、男性ホルモンの分泌を促進することができる。
【0058】
本発明は図面に示した実施例を参考として説明したが、これは例示的なものに過ぎず、本技術分野において通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるということを理解すべきである。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。