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特許7058313完全挿入アシュアランスキャップ離脱工具を備える流体コネクタ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-13
(45)【発行日】2022-04-21
(54)【発明の名称】完全挿入アシュアランスキャップ離脱工具を備える流体コネクタ
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/133 20060101AFI20220414BHJP
   F16L 37/088 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
F16L37/133
F16L37/088
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020185264
(22)【出願日】2020-11-05
(62)【分割の表示】P 2019533593の分割
【原出願日】2017-12-11
(65)【公開番号】P2021021490
(43)【公開日】2021-02-18
【審査請求日】2020-11-05
(73)【特許権者】
【識別番号】519147290
【氏名又は名称】オエティカ エヌワイ インク
【氏名又は名称原語表記】Oetiker NY, Inc.
【住所又は居所原語表記】4437 Walden Avenue, Lancaster, New York, U.S.A
(74)【代理人】
【識別番号】100076314
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 正人
(74)【代理人】
【識別番号】100112612
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲士
(74)【代理人】
【識別番号】100112623
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 克幸
(74)【代理人】
【識別番号】100163393
【弁理士】
【氏名又は名称】有近 康臣
(74)【代理人】
【識別番号】100189393
【弁理士】
【氏名又は名称】前澤 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100203091
【弁理士】
【氏名又は名称】水鳥 正裕
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス クジャウスキー ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー フリーモント
(72)【発明者】
【氏名】キップ ステーブリー
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0345684(US,A1)
【文献】特開平05-215286(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 37/133
F16L 37/088
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体コネクタアセンブリであって、
第1挿入端部から離間したエンドフォームを有する管形部材であって、前記エンドフォームが径方向配設の肩部を画定する、管形部材と、
前記管形部材を収容する一開口端部を備えるボアを有するコネクタ本体と、
前記コネクタ本体に支承されて前記ボアに部分的に延出し、前記管形部材の第1挿入端部が前記コネクタ本体の前記ボアへ完全挿入された時に前記管形部材の前記肩部と係合して前記管形部材を前記コネクタ本体に固定するリテーナクリップと、
前記管形部材に対して摺動可能に装着されるアシュアランスキャップであって、前記コネクタ本体の溝部に係止される構成の端突出部を備えて、前記管形部材が前記コネクタ本体へ完全挿入された時のみ前記アシュアランスキャップを前記コネクタ本体に係止する複数の一次ラッチフィンガを有する本体を画定するアシュアランスキャップであって、
中央端脚部により一端部で結合される第1および第2離間側方脚部が前記一次ラッチフィンガの各々に形成され、前記複数の一次ラッチフィンガの各々の前記端突出部が前記中央端脚部に支承される、
アシュアランスキャップと、
アシュアランスキャップ本体の半径方向外向き表面と、複数の前記一次ラッチフィンガのうちの少なくとも1つの前記一次ラッチフィンガとの間に放射状に配置された開口部と、
前記リテーナクリップと前記管形部材の一方と係合するため前記アシュアランスキャップ本体に支承されて、前記管形部材が前記コネクタ本体の前記ボアへ完全挿入された時のみ前記コネクタ本体に前記アシュアランスキャップを二次的に係止する二次ラッチと、
を包含する流体コネクタアセンブリ。
【請求項2】
前記一次ラッチフィンガが、前記アシュアランスキャップ本体の第1端部から延在する複数の周方向離間一次ラッチフィンガを包含する、請求項1のコネクタアセンブリ。
【請求項3】
前記一次ラッチフィンガが、
前記一次ラッチフィンガの各々の端部に形成される径方向内向き突出部、
を包含し、
前記コネクタ本体の前記溝部が前記コネクタ本体の前記一端部から離間し、前記管形部材が前記コネクタ本体の前記ボアへ完全挿入された時のみ、前記溝部と前記一次ラッチフィンガの前記突出部とが係合可能であって前記アシュアランスキャップを前記コネクタ本体に一次的に係止する、
請求項1のコネクタアセンブリ。
【請求項4】
さらに、前記二次ラッチが、
前記一次ラッチフィンガの径方向内向きに前記アシュアランスキャップに固着される内方支持ウェブ、
を包含し、
前記管形部材が延在する貫通ボアを前記内方支持ウェブが有し、
前記管形部材が前記コネクタ本体の前記ボアへ完全挿入された時に前記管形部材の表面と係合して前記アシュアランスキャップ本体と前記管形部材との間に二次ラッチを設けるように配置される内端部を前記内方支持ウェブが有する、
請求項1のコネクタアセンブリ。
【請求項5】
前記内方支持ウェブの前記貫通ボアが、前記管形部材のエンドフォームへの前記アシュアランスキャップの装着を容易にする鍵穴形状を有する、
請求項4のコネクタアセンブリ。
【請求項6】
前記二次ラッチが、
前記一次ラッチフィンガの間で周方向に離間する複数の段付きフィンガ、
を包含し、
前記アシュアランスキャップが前記コネクタ本体に係止された時に前記リテーナクリップの径方向外向き部分を覆って前記リテーナクリップの径方向外向き拡張を阻止するように構成される少なくとも一つの段部を備える内面を前記段付きフィンガの各々が有する、
請求項1のコネクタアセンブリ。
【請求項7】
前記一次ラッチフィンガが、前記アシュアランスキャップ本体の第1端部から延在する複数の周方向離間一次ラッチフィンガを含むことと、
前記段付きフィンガの一つが二つの一次ラッチフィンガの周方向中間に配設されることと、
をさらに包含する、請求項6のコネクタアセンブリ。
【請求項8】
前記貫通ボアが半径方向内向き表面を形成し、切欠きが前記半径方向内向き表面に設けられた、請求項4のコネクタアセンブリ。
【請求項9】
前記二次ラッチとして複数の二次ラッチが設けられ、
複数の前記一次ラッチフィンガ及び複数の前記二次ラッチは、それぞれ、前記アシュアランスキャップ本体の第1端部から延長されて設けられ、
複数の前記一次ラッチフィンガと複数の前記二次ラッチとが、前記アシュアランスキャップ本体の周方向に1つずつ交互に配置された、
請求項1のコネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
【0002】
本装置は、流体を使用する器具に接続される管継手本体に結合される流体輸送管形部材を含む流体コネクタに関する。自動車用途において、流体輸送コンポーネントは一端部では自動車トランスミッションに、別の端部では車両ラジエータ内に配設される冷却器に接続される。流体コネクタを使用する他の自動車用途は、ターボ接続を含む。
【0003】
このような簡易コネクタは一般的に、管形部材が管継手本体に完全挿入された時に管形部材のエンドフォームの隆起肩部の後方にスナップ接続されて管形部材を所定箇所に固定するのに適応した、管継手本体に支承される弾性クリップを含む。
【0004】
本体への管形部材の完全挿入を保証するのにアシュアランスキャップが使用されうる。アシュアランスキャップは管形部材に支承されて本体の管形部材挿入端部の上を摺動し、弾性クリップの外縁部にスナップ接続される。管形部材が本体に完全挿入されていないため管形部材の隆起肩部の後方に弾性クリップが嵌着していない場合には、弾性クリップの隆起部分が本体からさらに径方向外向きに延出して完全設置位置へのアシュアランスキャップの移動完了を妨害することにより、管形部材が本体に完全に係止されていないとの指示を設置者に提供する。
【0005】
アシュアランスキャップは完全挿入位置へ容易に移動できるが、コンポーネントの修理または交換のために流体継手を離脱させるのにアシュアランスキャップを取り外すのは困難である。アシュアランスキャップラッチを物理的に破損または切断することを除いて、アシュアランスキャップに損傷を加えずに流体コネクタからアシュアランスキャップを取り外すのは困難であることが分かっている。
【0006】
このような流体コネクタから管形部材を分離するためコネクタ本体から流体コネクタのリテーナクリップを解離させるのに、離脱工具が採用されている。米国特許第5,909,901号明細書は、前もって管形部材に装着されているアシュアランスキャップがコネクタ本体との係合状態へ移動されて回転されると、管形部材のエンドフォームがコネクタ本体から分離されるのに充分な距離だけリテーナクリップの突出部を外向きに拡張させる複数のフィンガを有する離脱工具を開示している。
【発明の概要】
【0007】
管形部材をコネクタ本体に固定するリテーナクリップを支承する流体コネクタと、コネクタ本体の外開口溝部と係合可能な突出部を有してアシュアランスキャップをコネクタ本体に固定するラッチフィンガを備えるアシュアランスキャップのための離脱工具。離脱工具は、管形部材に装着可能な環状カラーを有する。複数のフィンガが環状カラーに支承されて環状カラーから一方向に延在する。複数のフィンガがアシュアランスキャップのラッチフィンガと係合した時にラッチフィンガと係合して、ラッチフィンガの突出部をコネクタ本体の外溝部から解離させ、アシュアランスキャップをコネクタ本体から分離させるように、複数のフィンガが配置される。
【0008】
把持面がカラーの外周縁部に形成されて、カラーの把持を容易にする。
【0009】
複数のフィンガの各々の端部は、カラーと複数のフィンガとがアシュアランスキャップを通ってコネクタ本体との係合状態へ付勢された時にコネクタ本体の傾斜面と係合可能であって、ラッチフィンガをコネクタ本体に対して外向きに撓曲させる。
【0010】
アシュアランスキャップを流体コネクタ本体から離脱させるための方法であって、流体コネクタ本体は、管形部材を本体に固定するためのリテーナクリップを有し、アシュアランスキャップは、コネクタ本体の外開口溝部と係合可能であってアシュアランスキャップを管継手コネクタ本体に固定する突出部を備えるラッチフィンガを有する。この方法は、環状カラーと、カラーから一方向に延出する複数の周方向離間フィンガとを有する離脱工具を用意することと、離脱工具を管形部材に配置することと、離脱工具を管形部材に沿って長手方向に摺動させて離脱工具のフィンガをアシュアランスキャップの開口部内で付勢してフィンガをアシュアランスキャップの複数のラッチフィンガとの係合状態にすることと、一次ラッチフィンガを撓曲させて管継手本体の外開口溝部から分離する方向にカラーのフィンガの挿入を継続することとを含む。
【0011】
この方法は、フィンガがコネクタ本体の傾斜面との係合を通してコネクタ本体に対して径方向外向きにアシュアランスキャップ内で摺動する際にフィンガの端部を撓曲させることも含む。
【0012】
一態様において、流体コネクタアセンブリは、径方向に配設された肩部を画定する第1挿入端部から離間したエンドフォームを有する管形部材と、管形部材を収容する開口端部を備えるボアを有するコネクタ本体と、コネクタ本体に支承されてボアに部分的に延出し、管形部材の第1挿入端部がコネクタ本体のボアへ完全挿入された時に管形部材の肩部と係合して管形部材をコネクタ本体に固定するリテーナクリップとを含む。アシュアランスキャップは、管形部材に対して摺動可能に装着される。アシュアランスキャップは、管形部材がコネクタ本体へ完全挿入された時のみコネクタ本体の凹状外開口溝部に係止してアシュアランスキャップをコネクタ本体に係止するための構成を持つ端突出部を備える複数の一次ラッチフィンガを有する本体を画定する。一次ラッチの各々は、中央端脚部により一端部で結合される第1および第2離間側方脚部で形成される。複数の一次ラッチフィンガの各々の端突出部は、中央端脚部に支承される。二次ラッチは、管形部材がコネクタ本体のボアへ完全挿入された時のみリテーナクリップおよび管形部材の一方と係合してアシュアランスキャップを管形部材に二次的に係止するため、アシュアランスキャップ本体に支承されうる。
【0013】
一次ラッチフィンガは、アシュアランスキャップ本体の第1端部から延在する複数の周方向離間一次ラッチフィンガを含みうる。
【0014】
一次ラッチフィンガの可撓性端部には、径方向内向き突出部が形成されうる。コネクタ本体の一端部から離間して、径方向外向き外開口溝部がコネクタ本体に形成されうる。溝部と一次ラッチフィンガの突出部とは係合可能であって、管形部材がコネクタ本体のボアへ完全挿入された時のみアシュアランスキャップをコネクタ本体に一次的に係止する。
【0015】
一次ラッチフィンガの径方向内向きに、アシュアランスキャップ本体には内方支持リングが固着される。内方支持リングは、管形部材が延在する貫通ボアと、管形部材がコネクタ本体のボアへ完全挿入された時に管形部材の表面と係合してアシュアランスキャップ本体と管形部材との間に二次ラッチを設けるように配置される内端部とを有する。
【0016】
管形部材の表面はエンドフォームから軸方向に離間し、管形部材に隆起面を画定する。
【0017】
内方支持ウェブの貫通ボアは、管形部材のエンドフォームへのアシュアランスキャップの装着を容易にする鍵穴形状を有する。
【0018】
一つまたは複数の段付きフィンガは、一次ラッチフィンガの間で周方向に離間している。段付きフィンガの各々は、アシュアランスキャップが簡易コネクタの本体と管形部材とに係止された時にリテーナクリップの径方向外向き部分を覆って、リテーナクリップの径方向外向き拡張を阻止するとともにコネクタ本体へのアシュアランスキャップの二次ラッチとして作用するように構成される少なくとも一つの段部を備える内面を有する。
【0019】
一次ラッチフィンガは、アシュアランスキャップ本体の第1端部から延在する複数の周方向離間一次ラッチフィンガを含み、二つの一次ラッチフィンガの周方向中間に一つの段付きフィンガが配設される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
完全挿入アシュアランスキャップ離脱工具を備える本願の流体コネクタの様々な特徴と利点と他の用途とは、以下の説明および図面を参照することにより一層明白になるだろう。
【0021】
図1】アシュアランスキャップを備える先行技術の流体簡易コネクタの斜視断面図である。
【0022】
図2】組立後の簡易コネクタと本願で説明されるアシュアランスキャップとの斜視図である。
【0023】
図3A】概ね図2の3A‐3A線における長手断面図である。
【0024】
図3B】概ね図2の3B‐3B線における長手断面図である。
【0025】
図4図2に示されているアシュアランスキャップの右端部の斜視図である。
【0026】
図5図4に示されているアシュアランスキャップの反対端部の斜視図である。
【0027】
図6図4に示されているアシュアランスキャップの端面図である。
【0028】
図7】概ね図6の7‐7線における断面図である。
【0029】
図8】管形部材が簡易コネクタ本体へ完全挿入されていない時のアシュアランスキャップおよび簡易コネクタ本体の位置を示す長手断面図である。
【0030】
図9】別の態様のアシュアランスキャップを備える簡易コネクタ本体の部分的斜視断面図である。
【0031】
図10図9に示されているアシュアランスキャップの一端部の斜視図である。
【0032】
図11図10に示されているアシュアランスキャップの一部断面の側面図である。
【0033】
図12図10に示されているアシュアランスキャップの反対端部の図である。
【0034】
図13図10~12に示されているアシュアランスキャップの反対端部の斜視図である。
【0035】
図14】簡易コネクタ本体における図9~13のアシュアランスキャップの完全係止位置を示す長手断面図である。
【0036】
図15A】簡易コネクタ本体へ挿入可能な流体管の側面図である。
【0037】
図15B.15C.15D】アシュアランスキャップを管形部材に予備装着するための図9~13のアシュアランスキャップに示されている管形部材の設置を示す斜視図である。
【0038】
図16A】アシュアランスキャップの別の態様である。
【0039】
図16B図16Aに示されているアシュアランスキャップの部分的開口斜視図である。
【0040】
図16C】簡易コネクタ本体での完全挿入装着位置で管形部材に装着された図16Aおよび16Bに図示のアシュアランスキャップの長手断面斜視図である。
【0041】
図17A】アシュアランスキャップの別の態様の斜視図である。
【0042】
図17B図17Aに示されているアシュアランスキャップの断面図である。
【0043】
図18A】アシュアランスキャップの別の態様の斜視図である。
【0044】
図18B図18Aに示されているアシュアランスキャップの断面図である。
【0045】
図19A】簡易コネクタ本体の別の態様の側面図である。
【0046】
図19B図19Aに示されている簡易コネクタ本体の一部分の部分的拡大側面図である。
【0047】
図20A】簡易コネクタ本体の別の態様の側面図である。
【0048】
図20B図20Aに示されている簡易コネクタ本体の一部分の部分的拡大側面図である。
【0049】
図21A】簡易コネクタ本体での組立位置で示されているアシュアランスキャップの別の態様の斜視図である。
【0050】
図21B図21Aに示されているアシュアランスキャップおよび簡易コネクタ本体の長手断面図である。
【0051】
図22】アシュアランスキャップの別の態様の左端斜視図である。
【0052】
図23図22に示されているアシュアランスキャップの右端面図である。
【0053】
図24図22および23に示されているアシュアランスキャップの右端斜視図である。
【0054】
図25図22~24に示されているアシュアランスキャップの左端面図である。
【0055】
図26図22~25に描かれているアシュアランスキャップを、流体コネクタ本体とコネクタ本体に延出する管形部材とによる組立後の係止位置で示す長手断面図である。
【0056】
図27】アシュアランスキャップ離脱工具の斜視図である。
【0057】
図28】コネクタ本体に係止されたアシュアランスキャップに対する組立後の予備係合位置で図27の離脱工具を示す斜視図である。
【0058】
図29】アシュアランスキャップとの組立後の予備係合位置での図27の離脱工具を示す側方斜視図である。
【0059】
図30】コネクタ本体に装着されたアシュアランスキャップへ部分的に挿入された離脱工具を示す長手断面図である。
【0060】
図31】アシュアランスキャップおよびコネクタ本体との完全係合位置での離脱工具を示す側方斜視図である。
【0061】
図32】離脱工具のフィンガとアシュアランスキャップの一次ラッチフィンガとの係合を示す図31に類似の長手断面図であり、コネクタ本体に対する離脱後の部分的分離位置で一次ラッチフィンガが示されている。
【0062】
図33】簡易コネクタ本体と管形部材のエンドフォームとから分離された離脱工具およびアシュアランスキャップを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
さて図1を参照すると、コネクタまたは管継手本体26の一端部の外ねじ28とポートの内ねじとの係合などによりそれ自体がポートに着脱可能に装着されうるコネクタまたは管継手本体26に管形部材24の第1端部22を固定する先行技術の流体コネクタアセンブリ20が描かれている。
【0064】
管形部材24は概して金属材料で製作されるが、剛性プラスチック材料も採用されうる。管形部材24は、第1端部22から延在する略一定直径を有する。
【0065】
ヘッド区分30は、第1直径部分32の第1端部22から、大径端部と径方向延在肩部36とを終端とするテーパ状隆起面34を有する外向き延在エンドフォームまで延在する。
【0066】
コネクタ本体26は、金属またはプラスチック材料の単一部品から一体的に製作されうるが、必ずしもそうである必要はない。本体26は、第1端部42から反対の第2端部44まで延在する貫通ボア40を有する。ボア40は第1および第2端部42,44の間で一定の直径を有する必要はない。環状内溝部46が第1および第2端部42,44の中間で本体26に形成され、管形部材24を本体26に密封して間での流体漏出を防止するためのOリングなどのシール部材48を収容する。
【0067】
上述したように、本体26は、第1端部42から離間した外ねじ端部分28を有する。ある用途ではねじ端部分28の一端部と環状カラー52とに隣接して凹状の径方向内向き延在溝部50が形成されて、不図示のワッシャを収容する。環状カラー52に隣接して六角形部分54が形成される。概ね一定の直径を有する縮径収容部分56が六角形部分54の一端部から本体26の第2端部44まで延在する。収容部分56には、凹状の外向き開口環状溝部58が形成される。溝部58は、一つ以上の周方向離間スロットにより中断される、本体26のボア40に面した常閉の内端部を有する。
【0068】
溝部58にはリテーナクリップ60が装着される。リテーナクリップ60はばねワイヤで形成されうるが、必ずしもそうである必要はない。リテーナクリップ60が管形部材24の肩部36の後方で弛緩状態にある時に溝部58のスロットから突出して管形部材24をコネクタ本体26に固定する内向き延在突出部が、リテーナクリップ60に形成されうる。
【0069】
管形部材24の第1端部22が本体26の収容端部56へ挿入されると、管形部材24の第1端部22とヘッド区分30とが本体26の第1端部42に向かって収容部分56内で摺動する。溝部58に嵌着したリテーナクリップ60の内向き延在突出部は管形部材24のエンドフォームテーパ面34で摺動して、リテーナクリップ60を径方向外向きに拡張し、管形部材24の肩部36がリテーナクリップ60の一端部を越えて摺動するまでリテーナクリップ60の突出部をボア40から移動させる。この時点で、リテーナクリップ60の突出部は肩部36の後方でボア40へ径方向内向きにスナップ接続され、管形部材24を本体26に固定する。また、挿入プロセスのこの時点で、リテーナクリップ60の最外部分は本体26の収容端部56の外面の若干上方に延在する。
【0070】
そして管形部材24に支承された図1に図示の先行技術のアシュアランスキャップ62が、本体26の収容部分56で摺動される。アシュアランスキャップ62は、アシュアランスキャップ62の両端部の間に配置されて、リテーナクリップ60が管形部材24の肩部36の後方の溝部58の完全嵌着位置にある時に本体26から外向きに延出するリテーナクリップ60の外方部分を包囲する内向き開口凹部64を含む。これは、管形部材24が完全挿入されて流体密封位置で本体26に嵌着したとの視覚的指示を設置者に提供する。
【0071】
管形部材24が本体26へ完全挿入されていないため図1に図示の位置にない場合には、クリップ60が管形部材24のエンドフォームテーパ面34に乗るのでクリップ60の外方部分は径方向外向きに押圧されて径方向拡張状態となる。そしてリテーナクリップ60の外方部分の外方先端は、アシュアランスキャップ62の摺動に対する妨害位置で本体26の収容部分56の外面よりもさらに外向きに延在する。この妨害はアシュアランスキャップ62が前方へ完全に摺動するのを防止するため、凹部64がクリップ60にスナップ接続されない。それゆえアシュアランスキャップ62が完全前方位置にないので、設置者は、管形部材24が本体26へ完全挿入されていないとの視覚的指示を得る。
【0072】
図2~8は、流体コネクタアセンブリ420に装着される代替アシュアランスキャップ500を描いている。流体コネクタアセンブリ420は、本体426の一端部の外ねじ428と外部器具、コネクタ、ハウジング等のポートの内ねじとの係合などにより、流体流管形部材または導管424(以下、第一に「管形部材424」)の一端部422を、それ自体はポートに着脱可能に装着されうるコネクタ本体426に固定する。
【0073】
管形部材424は、第1端部422から延在する概ね一定の直径を有する。ヘッド区分430は、第1直径432の第1端部422から、大径端部および径方向延在肩部436を終端とするテーパ状の径方向外向き延在傾斜面434を有する外向き延在エンドフォームまで延在する。隆起ビードまたはカラー437が管形部材424の外面に形成され、肩部436から、管形部材424全体の一定の第1直径に移行する端部または肩部438まで短距離にわたって軸方向に延在する。
【0074】
コネクタ本体426は、第1端部442から反対の第2端部444まで延在する貫通ボア440を有する。ボア440は、第1および第2端部442,444の間で一定の直径を有しても有さなくてもよい。環状内溝部446が第1および第2端部442,444の中間でコネクタ本体426に形成され、管形部材424をコネクタ本体426に密封して間での流体漏出を防止するOリング448のようなシール部材を収容する。
【0075】
コネクタ本体426は、第1端部442から離間した外ねじ端部分428を有する。コネクタ本体426を外部コンポーネントに密封するため、Oリングなどの外部シール部材451を収容するための径方向内向き延在溝部450が、ねじ付き端部分428の一端部に隣接して形成される。凹部450に隣接して六角形部分454が形成される。
【0076】
六角形部分454の一縁部からは、第1直径の環状凹部または溝部476が軸方向に延在する。凹部476は、環状リング470の一端部の径方向外向き延在肩部を終端とする。環状リング470は、径方向内向き延在の傾斜または円錐面472に移行し、この面は、凹部476の内径より大きい外径を有する軸方向延在面466に移行する。軸面476は凹部または溝部468に移行する。溝部468は、複数の周方向離間開口部469を含み、例えば突出部が三つのリテーナクリップ460には三つの開口部が採用される。凹部468は、本体426の第2端部444まで延在する大径の端部環状リング464に移行する。
【0077】
溝部468に装着される弾性リテーナクリップ460(「クリップ460」)は、ばねワイヤの単一部品で形成されうるが必ずしもそうである必要はない。クリップ460が管形部材424の肩部436の後方で弛緩状態にある時に溝部458のスロットまたは開口部469から突出して管形部材424をコネクタ本体426に固定する複数の径方向内向き延在突出部が、クリップ460に形成されうる。同時に、コネクタ本体426の開口挿入第2端部444への管形部材424の挿入に先立って、クリップ460は弛緩状態にある。
【0078】
管形部材424の第1端部422がコネクタ本体426の開口第2端部444へ挿入される時に、管形部材424の第1端部422とヘッド区分430とが、コネクタ本体426の第2端部442のボア440の開口部内でコネクタ本体426の第1端部442に向かって摺動する。クリップ460の内向き延在突出部は管形424のテーパ状エンドフォーム傾斜面434で摺動して、管形部材424の外向きテーパ状のエンドフォーム傾斜部分434の端部の肩部436がクリップ460の一端部を越えて摺動するまで、クリップ460を径方向外向きに拡張させて弾性クリップ460の突出部を溝部468から移動させる。この時点で、クリップ460の突出部が肩部436の後方でコネクタ本体426のボア440へ径方向内向きにスナップ接続され、管形部材424をコネクタ本体426に固定する。
【0079】
図2~8に示されているように、アシュアランスキャップ500は、プラスチック、アルミニウムのような金属等で成形、機械加工、または他の方法で形成されうる単体の形である。
【0080】
アシュアランスキャップ500は、第1端部503に第1外方環状リング502が形成される。概ね円筒形環状部材の形の内方支持リング504は、第1環状外方リング502の第1端部503と概ね同一平面に配設される第1端部506と、内方支持リング504の第1端部506から内方支持リング504の管形壁部の距離だけ離間した反対の第2端部508とを有する。内方支持リング504は、第1および第2端部506,508の間に延在する貫通ボア510を画定する中空内部を有する。
【0081】
複数の径方向延在リブ512は、内方支持リング504と第1外方環状リング502との間で径方向外向きに延在するスポークを形成する。リブ512は、第1外方環状リング502の第1端部の周りで周方向に離間しており、図5および7に示されているように内方支持リング504の長さより短い所定距離にわたって第1外方環状リング502の第1端部503と内方支持リング504の第1端部506とから延在する全長を有する。
【0082】
複数の一次ラッチフィンガ520と複数の段付きフィンガ522とがアシュアランスキャップ500の本体に形成され、アシュアランスキャップ500の第1端部503の第1環状リング502からアシュアランスキャップ500の長手軸線と平行に延在する環状の周方向離間配置構成で配置される。
【0083】
一次ラッチフィンガ520と段付きフィンガ522とは、アシュアランスキャップ500の第1端部503の周囲に概ね交互配置構成で配置される。一次ラッチフィンガ520と段付きフィンガ522とは、二つの段付きフィンガの間に一つの一次ラッチフィンガ520が設置される周方向離間の並置配置構成で交互しうるが、単なる例として挙げると、図4~7に示されているように、二つの一次ラッチフィンガ520が単一の段付きフィンガ522の間に離間並置ペアとして配置される。離間した二つの段付きフィンガ522の間に二つの一次ラッチフィンガ520というこの配置構成は、アシュアランスキャップ500の本体503の周囲において周方向連続状態で継続する。
【0084】
一次ラッチフィンガ520は、第1外方環状リング502の外周から短い距離だけ下方で凹状になった概ね平面状で若干円弧状の脚部524を備える軸方向延在部材で形成される。長形リブまたは構造支持体526が脚部524に一体的に形成され、環状リング502の外周縁部から軸方向に突出する。リブ526は、一次ラッチフィンガ520の脚部524に構造支持を提供するが、それでも後述のように一次ラッチフィンガ520の撓曲を可能にする。
【0085】
各一次ラッチフィンガ520の脚部524は、外端部528を終端とする。突出部530が一次ラッチフィンガ520の外端部528に形成され、一次ラッチフィンガ520の内面532から径方向内向きに突出して、一次ラッチフィンガ520の外端部528から径方向内向きに延在する肩部534を形成する。
【0086】
段付きフィンガ522は、各一次ラッチフィンガ520の外端部528と連続する外端部541を終端とする最外の第1段部540を有する。第2段部542は第1段部540に軸方向に隣接して配設され、第1段部540の内面の径方向内向きに配設される内面を有する。第3段部544は第2段部542に軸方向に隣接して配設され、第2段部542の内面の径方向内向きに配設される内面を有する。
【0087】
一次ラッチフィンガ520と段付きフィンガ522とは、一次ラッチフィンガ520と段付きフィンガ522のそれぞれの第1端部528,541で開口するスロット550により周方向に離間している。スロット550はリブ512と概ね軸方向に整合される。スロット550は、一次ラッチフィンガ520と段付きフィンガ522とにある程度の撓曲性を付与する。
【0088】
図3Bおよび8を参照すると、アシュアランスキャップ500は最初に、管形部材424の第1端部422に隣接したエンドフォーム434の形成の前に、管形部材424のいずれかの端部から管形部材424に設置される。エンドフォーム434は、アシュアランスキャップ500を管形部材524に摺動可能に拘束する。
【0089】
代替的に、別のコンポーネントへの管形部材424の反対端部の接続に先立って第1端部422と反対にある管形部材424の端部からアシュアランスキャップ500が管形部材424へ挿入されてもよい。エンドフォーム434はこの代替的設置において、管形部材424の反対端部からのアシュアランスキャップ500の装着に先立って管形部材424に予備形成されうる。
【0090】
管形部材424が簡易コネクタ本体426に結合される時に、管形部材424の第1端部422はコネクタ本体426の開口第1端部444へ挿入される。管形部材424のエンドフォーム434の傾斜面は、クリップ460の径方向内向き延在突出部と係合して、管形部材424の第1端部422がコネクタ本体426のボア440へ完全挿入された時にクリップ460の突出部が管形部材424のエンドフォーム434の肩部436の後方の正常な弛緩状態へ径方向内向きにスナップ接続されるまで、クリップ460全体を径方向外向きに押圧する。
【0091】
クリップ460により管形部材424がコネクタ本体426に固定されると、作業者は簡易コネクタ本体426の六角形部分454に向かってアシュアランスキャップ500を摺動させることができる。一次ラッチフィンガ520の外端部528の突出部530がコネクタ本体426の傾斜面472と係合して、一次ラッチフィンガ520の端部を径方向外向きに押圧する。アシュアランスキャップ500が完全前方位置にある時に、突出部530はコネクタ本体426の凹部または溝部476にスナップ接続され、アシュアランスキャップ500を簡易コネクタ本体426に係止する。同時に、図3Bに示されているように、各段付きフィンガ522の第2段部542はクリップ460の外面に周方向に設置される。この配置構成はクリップ460を正常な非拡張状態に保ち、コネクタ本体426および/または管形部材424に加えられてコネクタ本体426と管形部材424とを解離または分離させる傾向がある軸方向分離力によるクリップ460の拡張を防止する。こうして段付きフィンガ552はアシュアランスキャップ500の二次ラッチとして作用する。
【0092】
アシュアランスキャップ500の周囲での一対の一次ラッチフィンガ520と一つの段付きフィンガ522と一対の一次ラッチフィンガ520等の配置構成は、簡易コネクタ本体426に対するアシュアランスキャップ500のすべての環状位置において一つまたは二つの段付きフィンガ522をクリップ560との接触状態にすることを可能にする。
【0093】
一次ラッチフィンガ520の突出部530が簡易コネクタ本体426の溝部476の完全係止位置にある時に、内方支持リング504の内端部508は管形部材422の隆起ビードまたはフランジ437の肩部438との係合状態になるだろう。これは、溝部476に係合した一次ラッチフィンガ520の突出部530と、管形部材422のフランジ437と係合した内方支持リング504の内端部508との間でのコネクタ本体426への管形部材424の完全押入位置でアシュアランスキャップ500をコネクタ本体426および管形部材424に保持する二次ラッチ機能として役立つ。
【0094】
図8を簡単に参照すると、アシュアランスキャップ500の一次機能は、管形部材424が簡易コネクタ本体426へ完全挿入されて管形部材424がクリップ460により所定箇所に係止されうるのを保証することである。簡易コネクタ本体426のボア440への管形部材424の挿入の間、例えば、管形部材424の第1端部422が簡易コネクタ本体426の内部のOリング448と接触する時に、設置者は、ボア440への管形部材424の前方挿入移動に対する抵抗を感じる。これは、誤った完全挿入指示を設置者に与えうる。しかしながら、簡易コネクタ本体426に対する管形部材424の非完全挿入位置すべてで、一次ラッチフィンガ520の端部528の突出部530がコネクタ本体426の凹部または溝部476に完全に係止されず、むしろ、図8に示されているようにコネクタ本体の径方向外面470の傾斜面472との係合状態にあるように、アシュアランスキャップ500は構成される。これは、簡易コネクタ本体426への一次ラッチフィンガ520の係止を防止する。本体426の非固着位置、または設置者によりアシュアランスキャップ500に加えられて本体426からアシュアランスキャップ500を移動させる若干の抜出移動は、簡易コネクタ本体426へのアシュアランスキャップ500の非係止についての指示を提供するだろう。
【0095】
同時に、一次ラッチフィンガ520のリブ支持構造と、アシュアランスキャップ500のこのような一次ラッチフィンガ520の数と、簡易コネクタ本体426の溝部476での一次ラッチフィンガ520の突出部530の一次係止と、内方支持リング504の内端部508と管形部材424のフランジまたはビード436の肩部438との係合により、簡易コネクタ本体と管形部材424とに作用する軸方向分離力にも関わらず、アシュアランスキャップ500は、簡易コネクタ本体426からの管形部材424の軸方向分離を防止するのに充分な抵抗力を提供する。
【0096】
図9は、管形部材24を本体26に密封固定するのに使用される図1の流体コネクタアセンブリ20を描いている。しかしながら、図9の流体コネクタアセンブリ20は、本体26への管形部材24の完全挿入を保証し、同時に、アシュアランスキャップ70を本体26に保持し、本体26からの管形部材24の解離に抵抗する付加的な係止力を付与する二次ラッチとなる新規のアシュアランスキャップ70を含む。
【0097】
図9に組立位置で、図10~14および図15A~15Dに詳細図で示されているアシュアランスキャップ70は、高強度プラスチック、またはステンレス鋼やアルミニウムのような金属等、適当な強度を有する材料で形成されうる。
【0098】
この態様で、アシュアランスキャップ70は、第1端部74と、反対の第2端部76と、第1および第2端部74,76の間に延在する中間側壁78とを有する環状本体72の形である。例として三つのスロット80が示されているが、少なくとも一つまたは複数のスロット80が第1端部74と側壁78の一部分とに形成されて複数のフィンガに側壁78を分離し、例として図10~14では三つのフィンガ82,84,86が示されている。スロット80と介在のフィンガ82,84,86とはアシュアランスキャップ70に可撓性を提供し、アシュアランスキャップ70が後述する完全前方移動位置に達するまで、アシュアランスキャップ70の第1端部74を本体26の収容部分56の外面へ径方向外向きに撓曲させる。
【0099】
フィンガ82,84,86の各々の第1端部74は、肩部94を形成する径方向内向き延在縁部92を終端とする丸み端部分90を有する。肩部94は、本体26の六角形部分54と収容部分56との間で本体26に形成される開口端部環状溝部98の片側に形成される対応の肩部96にスナップ接続されて係合するように構成される。アシュアランスキャップ70の実質的に全周にわたって延在する三つのフィンガ82,84,86の各々の肩部94は、アシュアランスキャップ70を本体26に保持する確実な周方向二次係止力を提供するとともに、本体26からの管形部材24の分離に抵抗する付加的な係止力を提供する。
【0100】
アシュアランスキャップ70の第2端部76は、直径または幅の小さい第1端部分104と、直径の大きい第2端部分106とを有する鍵穴形状の開口部102を含む部分的に閉じた不規則形状の端壁100を有する。第1端部分104と第2端部分106とを形成する壁は概ね円弧状であって、後述され図15A~15Dに示されているように管形部材24の第1端部22へのアシュアランスキャップ70の装着を可能にする。
【0101】
アシュアランスキャップ70の第2端部76の端壁100の概ね中央には、一対の径方向反対に内向きに延在するフィンガ110,112が設けられる。図10にはフィンガ112のみが示されているが、フィンガ110,112は、内縁壁116を終端とする内巻き壁114を有する。図9に示されているように、壁114はアシュアランスキャップ70の中間側壁78に概ね平行であって、内縁壁116は弾性クリップ60から離間してこれに面している。
【0102】
縁壁114は、本体26での管形部材24の完全挿入位置では、肩部36から延出する管形部材24の隆起ビード115に当接し、フィンガ82,84,86の肩部94とフィンガ110,112との間でアシュアランスキャップ70を本体26に係止する。
【0103】
アシュアランスキャップ70が図9に示されている完全前方係止位置にある時に、フィンガ110,112は本体20へのアシュアランスキャップ70の付加的な係合または係止機能を提供する。
【0104】
図15A~15Dは、管形部材24の第1端部22とテーパ面34とにアシュアランスキャップ70を装着するための管形部材24とアシュアランスキャップ70との配向を描いている。組立の時点で、アシュアランスキャップ70は、鍵穴形状の開口部102に延在する長手軸線120が図15Aの管形部材24の軸線122に対してある角度で配向された、図15Bに図示のように配向され、鍵穴形状の開口部102の直径または幅の大きい第2端部分106は管形部材24のエンドフォームテーパ面34の大径端部37の上にある。
【0105】
そしてアシュアランスキャップ70の他端部が図15Cの矢印124の方向に旋回され、アシュアランスキャップ70の第1端部74が管形部材24のエンドフォームテーパ面34の大径端部37から離れるまで、管形部材24のエンドフォームテーパ面34の大径端部37の上で鍵穴形状の開口部102全体を移動させる。
【0106】
管形部材24のエンドフォームテーパ面36の大径端部37がアシュアランスキャップ70の鍵穴開口部102の大径端部分106の内縁部を越えるまで付勢された後に、アシュアランスキャップ70は、管形部材24の長手軸線に対する垂直配向へと上向きに傾けられ、図15Cに示されているように、鍵穴形状開口部102の内縁部が管形部材24のテーパ面34の大径端部37を完全に越えるまで管形部材24に沿って長手方向に移動される。それからアシュアランスキャップ70が鍵穴形状開口部102の小径第1端部分104まで付勢または摺動されて、図15Dに示されているように管形部材24に対してアシュアランスキャップ70をセンタリングする。
【0107】
さて図16A,16B,16Cを参照すると、上述した図9~15Dに図示のアシュアランスキャップ70と同じように機能する別の態様のアシュアランスキャップ130が描かれている。アシュアランスキャップ130は、長手方向に延在する複数の離間フィンガ132を有し、本体20の溝部98の縁部96と係止可能に係合して管形部材24および本体26に対する最前方移動位置でアシュアランスキャップ130を所定位置に保持するように構成された肩部136を終端とする径方向内向き延在縁部134を各フィンガが備えている。周方向の長さが大きい三つのフィンガ82,84,86に代わって、アシュアランスキャップ130のフィンガ132は長さが短くて数が多く、本体26の収容部分56の隆起端部にアシュアランスキャップ130が容易に摺動できるように高い可撓性を提供する。
【0108】
アシュアランスキャップ130は、第1本体区分142を第2本体区分144に相互接続するヒンジ140を備える本体を有する。第1および第2本体区分142,144は、図16Bに示されているように第2本体区分144のラッチフィンガ146が反対の第1本体区分142のラッチ凹部148に係合するまで、ヒンジ140を中心とする第1および第2本体区分142,144の互いに対する旋回移動により、アシュアランスキャップ130が管形部材24に装着されるようにする図16に図示の開位置から、管形部材24を中心とする連続的な本体を形成する閉位置まで、ヒンジ140を中心として互いに対して旋回可能である。ラッチ凹部148へのラッチフィンガ146の係合は、アシュアランスキャップ130の第1および第2本体区分142,144を固定して管形部材24を囲繞する連続的な本体にする。
【0109】
アシュアランスキャップ130の第2端部が、アシュアランスキャップ130の第1本体区分142の第1スカート部分152と、アシュアランスキャップ130の第2本体区分144の第2スカート部分154とで形成される径方向内向き延在スカートを有することにも注意すべきである。それぞれ第1および第2スカート部分152,154の円弧状内縁部156,158は、アシュアランスキャップ130が管形部材24の上の最前位置まで摺動して図16Cに示されているように本体26に係止された時に管形部材24の外面と係合するか若干離間するように構成される連続環状縁部を形成する。第1および第2スカート部分152,154は、アシュアランスキャップ130の前方摺動の間に管形部材24を中心としてアシュアランスキャップ130をセンタリングするようにも作用する。
【0110】
第1および第2端部の間でアシュアランスキャップ130の外面には隆起環状リブ160が形成され、管形部材24の周りの休止位置から図16Cに示されている前方位置へのアシュアランスキャップ130の移動を容易にする把持面として作用する。
【0111】
上述した図16A~16Bに図示の二分割ヒンジ付きキャップは、本願に記載される他のアシュアランスキャップのいずれにも適用されうる。特に、上述した図2~8に図示のアシュアランスキャップ500は、スロット550の一つに沿ったスリットと、アシュアランスキャップ500の第1端部503の環状リング502と、内方支持リング504とにより二つのヒンジ付き本体区分に分割されうる。このアシュアランスキャップ500のヒンジ付き配置構成により、エンドフォーム434が管形部材424に形成された後にアシュアランスキャップ500が管形部材424の周りにスナップ接続されうる。
【0112】
図17Aおよび17Bは、アシュアランスキャップ170の別の変形を示す。この態様で、アシュアランスキャップ170は、単一部品による一体的で閉環状の単体円筒形状本体172を有する。本体172の第1端部は、長手方向延在スロット176により離間した複数のフィンガ174を有する。径方向内向き延在肩部180を終端とする内向き延在縁部178がフィンガ174の各々の一端部から延出して本体26の溝部98の縁部96に係合し、アシュアランスキャップ170を最前方移動位置で本体26に係止し、本体26への管形部材24の完全挿入を指示する。
【0113】
環状の径方向外向き延在リング182は本体172の第1端部と反対の第2端部との中間に形成されて、アシュアランスキャップ170の移動を容易にする把持面として作用する。
【0114】
本体172の第2端部184は、連続的な環状外方リング186と、外方リング186から内縁部190まで延在する径方向内向き円錐形スカート188とを含む。複数の径方向延在スロット192がスカート188に形成され、スカート188の径方向範囲の一部にわたって内縁部190から延在する。スロット192は、複数の径方向内向きの円錐テーパ状フィンガ194にスカート188を分割する。スロット192はフィンガ194に可撓性を提供して、管形部材24のテーパ面34の大径端部分37の上でアシュアランスキャップ170が強制的に付勢されて、本体26への管形部材24の挿入に先立ってアシュアランスキャップ170を管形部材24に装着する。
【0115】
図18Aおよび18Bは、スロット204により離間される複数のフィンガ202を第1端部に有する連続的な単体の本体201でアシュアランスキャップ200が形成されるという点でアシュアランスキャップ170に実質的に類似している別の態様のアシュアランスキャップ200を描いている。フィンガ202は、アシュアランスキャップ200が本体26に対する前方位置へ移動すると本体26の溝部98の縁部96と係合して本体26への管形部材24の完全挿入を指示する内方肩部208を有する内向き延在縁部206を終端とする。
【0116】
第1および第2端部の中間には、径方向外向き延在リブ210が本体201に形成される。本体201の第2端部212は環状リング214として形成され、このリングから円錐形の径方向内向き延在スカート216が内方縁部218まで延在し、管形部材24の一定直径部分の外径と同じサイズであるか若干大きい開口部を画定する。
【0117】
アシュアランスキャップ200のこの態様で、スカート216はスロットを含まない。この態様は、傾斜部またはエンドフォームが形成される前に管形部材24に設置されるアシュアランスキャップ200を有する。
【0118】
さて図19Aおよび19Bを参照すると、図9に示されている本体26の変形を含む別の態様の本体230が描かれている。本体230の大部分は本体26と同一の構造を持つので、本体230と本体26との間の変形のみを詳しく説明する。
【0119】
図9に描かれている本体26に示されているように、管継手本体26の端部57から延在する収容部分56は、一定の外径を有する。こうして、アシュアランスキャップ70の第1端部74のフィンガ80,82,84の径方向内向き縁部92が本体26の凹状溝部98にスナップ接続されうる。
【0120】
図19Aおよび19Bに描かれている本体230において、本体230の第1端部232から延在する収容部分は、弾性クリップ60を収容する溝部238の両側に配設される第1直径端部分234と第2小径端部分236とを有する。隆起した中間環状リング240が第2端部分236に隣接して形成され、第2端部分236から延在する径方向外向き延在の円錐形テーパ状端壁242を含む。リング240の外径は、本体230の収容部分の第1および第2端部分234,236の直径より大きい。
【0121】
本体230の環状リング240と六角形部分54との間には凹状溝部244が形成される。溝部244の内面246は、本体230の挿入部分の第2端部分236の直径より小さい直径を有して、本体26に対する完全挿入位置にアシュアランスキャップのフィンガのラッチ部分を収容するための凹部を画定する。
【0122】
上述したアシュアランスキャップのいずれかのこのような前方摺動の間に、アシュアランスキャップの径方向内向きフィンガは、溝部244との係止係合状態にスナップ接続される前にテーパ状端壁242の上に、それからリング240の外面に沿って外向きに撓曲して、二次ラッチ機能をアシュアランスキャップに提供する。
【0123】
図20Aおよび20Bに示されている本体260の別の変形において、本体260はやはり本体26と実質的に同じであって、これらの間の変形のみを詳しく説明する。
【0124】
図19Aおよび19Bに示されている本体230のように、本体260は第1端部262を有して、これから第1直径の収容部分の第1端部分264が延出する。収容部分は、やはり同じ直径であって弾性クリップ60のための凹部268を画定する第2端部分266を含む。
【0125】
本体260は、第1および第2端部分264,266の第1直径より大きい外径を有する隆起環状リング270も含む。径方向外向きの円錐形テーパ面272は第2端部分266から隆起環状リング270まで延在する。凹部または溝部274は、本体260の隆起環状リング270と六角形部分との間に形成される。溝部274の内面276は、本体260の収容部分の第1および第2端部分264,266と同じ第1直径で離間している。
【0126】
この態様で、環状リング270は本体260の収容部分の隆起最外部分を形成する。環状リング270の外径と隣接の溝部274の内面276との差のため、アシュアランスキャップのフィンガは、環状リング270の外縁部を越えて溝部274にスナップ接続される前に環状リング270の隆起外縁部の上で外向きに撓曲できる。
【0127】
さて図21Aおよび21Bを参照すると、アシュアランスキャップ300の構造の別の変形が描かれている。この態様で、中間環状部分306から延在する二つの小さいラッチフィンガ302,304をアシュアランスキャップ300が有することを除いて、アシュアランスキャップ300は、上述した図2~8Dに図示のアシュアランスキャップ70と類似している。二つまたは三つ、あるいはそれ以上のフィンガのようにいかなる数で設けられてもよいフィンガ302,304は、はるかに長い周方向範囲を有するアシュアランスキャップ70の緊密分離フィンガ82,84,86よりもさらに独立したラッチフィンガとして構成される。
【0128】
ラッチフィンガ302,304はアシュアランスキャップ70のラッチフィンガ82,84,86と同様の構造を持ち、管形部材24が本体26へ完全挿入された時に本体26の溝部98にスナップ接続および係止されるように設計される。
【0129】
管形部材24が本体26に完全挿入されていない時に溝部98から本体26の挿入部分56の上方範囲よりも外向きに延在する弾性クリップの隆起部分を妨害するように設計される角度配向で、フィンガ302,304はアシュアランスキャップ300の周囲で離間している。ゆえに、例えば、図21Aおよび21Bに示されている2フィンガ構造では、二つのフィンガ302,304が、アシュアランスキャップ300の片側では180°未満で離間して、アシュアランスキャップ300の他の側では180°より多く離間している。
【0130】
図21Bに示されているように、フィンガ302,304は周方向に離間しており、本体26の溝部68から延出する弾性クリップ60の隆起部分と衝突するようにフィンガ302,304の少なくとも一方が弾性クリップ60に対する妨害位置にあって、完全前方係止位置へのアシュアランスキャップ300の完全移動を防止する。これは、溝部58でのリテーナクリップ60の突出部および外方部分に対する角度配向に関係なくアシュアランスキャップ300が予定通りに機能することを保証する。
【0131】
図22~23は、流体コネクタアセンブリ420に装着されるアシュアランスキャップ600の別の態様を描いている。アシュアランスキャップ600は、プラスチック、アルミニウムのような金属等から成形、機械加工、または別の方法で形成されうる単体の形である。
【0132】
アシュアランスキャップ600は、一端部603に第1外方環状リング602が形成される。
【0133】
支持ウェブ604は環状リング602の内部に形成され、周方向離間箇所で例えば環状リング602の内面部分に一体的に結合され、複数の周方向離間開口部610を形成し、例として四つの開口部610が示されている。これより多いか少ない開口部610が環状キャップ600に採用されうることが理解されるだろう。支持ウェブ604は環状リング602の中に配設され、第1小径部分612と第2大径部分614とから形成される鍵穴形状の開口部608を支承する。
【0134】
鍵穴形状の開口部608により、管形部材424の一端部422に隣接してエンドフォームまたはヘッド部分430が形成された後にアシュアランスキャップ600が管形部材424に嵌着されるか取り外される。
【0135】
一次ラッチフィンガ620内の支持ウェブ604の表面で、支持ウェブ604には切欠きが形成される。切欠きは、支持ウェブ604の隣接面に概ね平行な円弧状の第1表面609と、第1表面609と支持ウェブ604の表面との間に延在する垂直面611と含む段付き表面を形成する。
【0136】
複数の一次ラッチフィンガ620と複数の段付きフィンガ622とがアシュアランスキャップ600の本体に形成され、アシュアランスキャップ600の第1端部603の第1環状リング602からアシュアランスキャップ600の長手軸線に平行に延在する環状の周方向離間配置構成で配置される。
【0137】
一次ラッチフィンガ620と段付きフィンガ622とは、アシュアランスキャップ600の第1端部603の周囲で概ね交互する配置構成で配置される。例えば、一次ラッチフィンガ620と段付きフィンガ622とは、二つの一次ラッチフィンガ620の間に一つの段付きフィンガ622が周方向に離間した並置の配置構成で交互しうる。
【0138】
一次ラッチフィンガ620は、中央端脚部626により一端部で結合される離間した第1および第2脚部624,625を含む。突出部630が中央端脚部626の外端部の端に形成されて肩部634を備える内面632を有し、肩部の目的については後述する。
【0139】
第1および第2側方脚部624,625は、開口部610の一つの中の支持ウェブ604に結合された幅および/または厚さの大きい第1端部から延在するテーパ状ビーム様構造を有する。第1および第2側方脚部624,625の各々は、中央端脚部626により結合される幅および/または厚さの小さい反対の端部までテーパ状である。
【0140】
各一次ラッチフィンガ620の第1および第2脚部624,625は離間しており、支持ウェブ604に結合される第1および第2脚部624,625の第1端部と中央外方脚部626の内面との間に延在する内部開口部627を画定する。開口部627は一端部で開口部610に開口する。
【0141】
さらに、後述するようにアシュアランスキャップ600がコネクタ本体426の溝部476へ挿入または係止されるか溝部476から分離される時に屈曲する必要のある一次ラッチフィンガ620が外方開口部分により効果的に長くなっている内方および外方開口部分へ、図22に見られる鍵穴形状開口部608の開口端部に配設される開口部610を除いた各開口部610を分割するように、一次ラッチフィンガが各開口部610の中に配設される。この長い屈曲アームは挿入の労力を軽減し、コネクタ本体426の溝部476と係合する突出部630を支承する中央端脚部626から一次ラッチフィンガ620の屈曲部分を分離する。
【0142】
段付きフィンガ622は、各一次ラッチフィンガ620の外端部628と連続する外端部641を終端とする最外の第1段部640を有する。第2段部642は、第1段部640に軸方向に隣接して配設され、第1段部640の内面の径方向内向きに配設される内面を有する。第3段部644は第2段部642に軸方向に隣接して配設され、第2段部642の内面の径方向内向きに配設される内面を有する。
【0143】
一次ラッチフィンガ620と段付きフィンガ622とは、それぞれ一次ラッチフィンガ620と段付きフィンガ622の第1端部628,641で開口するスロット650により周方向に離間する。スロット650は、一次ラッチフィンガ620と段付きフィンガ622にある程度の可撓性を提供する。
【0144】
図26~33を参照すると、管形部材424の第1端部422に隣接したエンドフォーム434の形成に先立って、アシュアランスキャップ600が最初に管形部材424のいずれかの端部から管形部材424に設置される。エンドフォーム434は、アシュアランスキャップ600を管形部材624に摺動可能に拘束する。
【0145】
代わりに、管形部材424の反対端部と別のコンポーネントとの接続に先立って、アシュアランスキャップ600が第1端部422と反対の管形部材424の端部から管形部材424に嵌着されてもよい。エンドフォーム434は、この代替的設置では、管形部材424の反対端部からのアシュアランスキャップ600の装着に先立って、管形部材424に予め形成される。
【0146】
管形部材424が簡易コネクタ本体426に結合される時には、管形部材424の第1端部422がコネクタ本体426の開口第1端部444へ挿入される。管形部材424のエンドフォーム434の端部の傾斜面はクリップ460の径方向内向き延在突出部と係合して、管形部材424の第1端部422がコネクタ本体426のボア440へ完全挿入される時に、クリップ460の突出部が管形部材424のエンドフォーム434の肩部436の後方の通常弛緩状態に径方向内向きにスナップ接続されるまで、クリップ460全体を径方向外向きに押圧する。
【0147】
管形部材424がクリップ460によりコネクタ本体426に固定されると、設置者は簡易コネクタ本体426の六角形部分454の方へアシュアランスキャップ600を摺動させることができる。一次ラッチフィンガ620の外方中央端脚部626の突出部630はコネクタ本体426の傾斜面472と係合して、一次ラッチフィンガ620の中央端脚部626を径方向外向きに押圧する。アシュアランスキャップ600が完全前方位置にある時に、突出部630はコネクタ本体426の凹部または溝部476にスナップ接続されて、アシュアランスキャップ600を簡易コネクタ本体426に係止する。同時に、図3Bに示されているように、各段付きフィンガ622の第2段部642はクリップ460の外面に周方向に設置される。この配置構成は、クリップ460を通常の非拡張状態に保持して、コネクタ本体426および/または管形部材424に加えられてコネクタ本体426と管形部材424とを解離または分離させる傾向のある軸方向分離力によるクリップ460の拡張を防止する。こうして段付きフィンガ652は、アシュアランスキャップ600の軸方向または二次ラッチとして作用する。
【0148】
アシュアランスキャップ600の周囲での一対の一次ラッチフィンガ620の間に一つの段付きフィンガ622という配置構成は、段付きフィンガ622のうち一つまたは二つまたは三つが、簡易コネクタ本体426に対するアシュアランスキャップ600のすべての環状位置でクリップ660との接触状態になることを可能にする。
【0149】
一次ラッチフィンガ620の突出部630が簡易コネクタ本体426の溝部476での完全係止位置にある時に、支持ウェブ604の切欠きの第1表面609と第2表面611とは、管形部材422の隆起ビードまたはフランジ437の肩部438との接触係合状態にある。これは、溝部476での一次ラッチフィンガ620の係合突出部630と管形部材422のフランジ437と係合した内方支持リング604の内端部608との間でのコネクタ本体426での管形部材424の完完全挿入位置でアシュアランスキャップ600をコネクタ本体426および管形部材424に保持する二次ラッチ機能として役立つ。
【0150】
図8を簡単に参照すると、アシュアランスキャップ600の機能は、管形部材424が簡易コネクタ本体426へ完全挿入されて管形部材424がクリップ460により所定箇所に係止されるのを保証することである。簡易コネクタ本体426のボア440への管形部材424の挿入中に、設置者は、例えば管形部材424の第1端部422が簡易コネクタ本体426の内部のOリング448と接触する時にボア440への管形部材424の前方挿入移動に対する抵抗を感じる。これは設置者に間違った完全挿入の指示を与える。しかしながら、簡易コネクタ本体426に対する管形部材424の非完全挿入位置すべてで、一次ラッチフィンガ620の中央端脚部626の突出部630がコネクタ本体426の凹部または溝部476に完全には係止されず、図8に示されているようにコネクタ本体の径方向外面470の傾斜面472との係合状態にあるように、アシュアランスキャップ600は構成されている。これは簡易コネクタ本体426への一次ラッチフィンガ620の係止を防止する。本体426の非固着位置、または設置者によりアシュアランスキャップ600に加えられて本体426からアシュアランスキャップ600を移動させる若干の抜出移動は、簡易コネクタ本体426へのアシュアランスキャップ600の非係止の指示を提供するだろう。
【0151】
同時に、アシュアランスキャップ600は、一次ラッチフィンガ620のウェブ支持構造604と、アシュアランスキャップでのこのような一次ラッチフィンガ620の数と、簡易コネクタ本体426の溝部476への一次ラッチフィンガ620の突出部630の一次係止により、簡易コネクタ本体426と管形部材424とに作用する軸方向分離力にも関わらず、簡易コネクタ本体426からの管形部材424の軸方向分離に抵抗する力を提供する。
【0152】
さて図27~33を参照すると、アシュアランスキャップ400,600とコネクタ本体との間の最終接続からアシュアランスキャップ400,600を離脱させてその分離を可能にするのに有益である離脱工具700が描かれている。
【0153】
離脱工具700は、例えば、環状リングのような形状を有するカラー702を有する単体の形でありうる。不連続部704がカラー702の周方向範囲に形成され、カラー702の内部ボア706に開口する。
【0154】
カラー702は、カラー702の周面712または縁部の両側に配設される両側の端面708,710を有する。後述するように離脱工具700の使用中にカラー702の把持を容易にする把持面が刻み目の使用などにより外周面712に形成されうる。
【0155】
カラー702は、鋼、真鍮、硬質プラスチック、または複合材料などの適当な硬質材料で形成されうる。
【0156】
例えば図27には四つのフィンガ720,722,724,726が示されているが、各々が軸方向に延在するフィンガの形である複数のアシュアランスキャップ一次ラッチフィンガ係合部材がカラー702の一表面から延在する。フィンガ720~726の数は、アシュアランスキャップ400または600の一次ラッチフィンガの数と一致するように選択される。図22~25に示されているアシュアランスキャップ600の例では、四つの一次ラッチフィンガ620が例として描かれている。ゆえに、四つのフィンガ720~726、つまり一次ラッチフィンガ620の各々に一つのフィンガが離脱工具700に設けられる。フィンガ720~726は、アシュアランスキャップ600の一次ラッチフィンガ622と同じ周方向間隔の周方向離間配置構成で配設される。
【0157】
フィンガ720は、カラー702の表面703のような一つの表面から軸方向に延在する。フィンガ720~726は、カラー22等の一部として、接着、一体的機械加工、または成形によりカラー702に固着されるかその一部として一体的に形成される個別の部材でありうる。
【0158】
単なる例として挙げると、フィンガ720~726は、内部ボア706に面するカラー702の内面と実質的に同じ寸法を有する環状リング730の一部として一体的に形成される。リング730は、接着または他の適当な手段によりカラー702の内面に保持されうる。
【0159】
カラー702の周方向範囲の不連続部704は、管形部材424の一端部に大きなエンドフォームが形成された後でも管継手または流体接続の管形部材424にカラー702が装着されるようにする装着スロットとして役立つ。
【0160】
カラー702の内面の直径および/またはリング730の内径は、管形部材424の主な軸方向範囲の外径より若干大きい。
【0161】
フィンガ720~726の各々は、フィンガ726について図27に示されているように、リング730またはカラー702に結合される一端部から外端部732まで延在する概ね円弧形状の断面を有する。外端部732は、コネクタ本体の溝部からのアシュアランスキャップ600の一次ラッチフィンガ720の離脱を容易にするテーパ状または傾斜状の表面734を有しうる。
【0162】
使用時には、図28および29に示されているように、管形部材424のエンドフォームとアシュアランスキャップ600とに隣接する管形部材424の外径の上でカラー702のスロット704を摺動させることにより、離脱工具700が最初に管形部材424に装着される。カラー702に支承されるフィンガ720~726は、アシュアランスキャップ600の一端部に面するように配置される。支持リング603の内部でアシュアランスキャップ600の一端部に形成される開口部610の内方スロット部分の一つとフィンガ720~726の各々が整合されるまで、カラー702が管形部材424の周りで回転される。
【0163】
それからカラー702が管形部材424に沿って長手方向に付勢され、図29~32に示されているようにアシュアランスキャップ600の開口部610を通ってコネクタ本体426へフィンガ720~726を移動させる。
【0164】
フィンガ720~724の端部732は、コネクタ本体426の傾斜面472と係合して、図32に示されているようにカラー720に支承されるテーパまたは傾斜面734とコネクタ本体426の傾斜面472との係合を通してフィンガ720~726を径方向外向きに屈曲または撓曲させる。この径方向外向き移動は、支持リング602を中心として一次ラッチフィンガ620を旋回させ、一次ラッチフィンガ620の端部の突出部627をコネクタ本体426の凹部または溝部476から解離させる。突出部627が溝部476から完全に解離されると、アシュアランスキャップ600と離脱工具700とは、図33に示されているようにコネクタ本体426から離れる方向に管形部材424に沿って移動され、アシュアランスキャップ600への損傷を伴わずにアシュアランスキャップ600をコネクタ本体426から分離させる。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図15C
図15D
図16A
図16B
図16C
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B
図20A
図20B
図21A
図21B
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33